JP2004359931A - ポリイミド前駆体液組成物及びポリイミド被膜 - Google Patents

ポリイミド前駆体液組成物及びポリイミド被膜 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶デバイス、有機エレクトロルミネッセンス、タッチパネル、太陽電池等の耐熱性被膜等に有用な本質的に無色透明なポリイミド被膜又はフィルムを提供する。
【解決手段】本発明のポリイミド前駆体液組成物は、少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体と、少なくとも1種のジアミン又はその誘導体と、極性重合溶媒とを含むポリイミド前駆体液組成物であって、さらに環状構造化合物を含み、前記環状構造化合物は200℃以上の沸点を有し、炭素、水素及び酸素原子で構成される環状構造化合物である。本発明のポリイミド被膜は、前記ポリイミド前駆体液組成物をイミド転化させて得る。
【選択図】 図2

Description

本発明は、本質的に無色透明なポリイミド前駆体及びポリイミド被膜(フィルム、シート及び管状体を含む)に関する。さらに詳しくは、本発明は、光ファイバー、液晶表示面の基板、エレクトロルミネッセンスの基板、保護シート等に有用な本質的に無色透明なポリイミド被膜、及び耐熱性被膜のために有用な本質的に無色透明なポリイミドフィルムなどに関する。
ポリイミド被膜及びフィルムは、熱安定性及び良好な電気的、機械的特性が必要であり、望ましいと考えられる多くの様々な製品用途において使用されている。この他に良好な透明特性を有するポリイミド被膜及びフィルムは、液晶ディスプレイ装置、エレクトロルミネッセンスの基板、光ファイバーケーブル被膜、導波管及び太陽電池用保護被膜等においてフィルムとして広範囲に用いられてきた。こうしたポリイミド被膜及びフィルムは良好な透明性を有するが、膜生成に至る過酷な熱履歴の結果として、黄色又は褐色に着色されることが多い。この着色は、着色が視野を暗くし、液晶ディスプレイ装置の機能を損なう、そうした液晶用フィルムなどの用途において問題があった。
前記した問題に対応して、低い着色度及び高い透明性を示す種々のポリイミド被膜及びフィルムが開発されてきた。こうした先行技術の被膜及びフィルムの開発は、透明ポリイミドフィルムの着色原因に的を絞った一連の研究により導かれてきた。これらの研究は、ポリイミドの着色が、ポリイミド用出発原料として用いるために選択される芳香族テトラカルボン酸二無水物及びジアミノ化合物のタイプに大きく依存することを報告している。とくに、これらの研究は、メタ位にアミノ基を有する芳香族ジアミンがジアミノ化合物としてとくに有効であり、これとビフェニルテトラカルボン酸二無水物との混合物が無色透明のポリイミドの生成に導くことができることを提案している(下記特許文献1)。こうした先行技術の被膜及びフィルムの開発は、より高い生成温度又は重合温度が、得られたポリイミドの着色度に悪影響を及ぼすというよく知られている原則によって導かれてきた。芳香族テトラカルボン酸二無水物及びジアミノ化合物を80℃以下の温度で重合してポリアミド酸溶液を生成させ、その後、ポリアミド酸を熱的又は化学的手段によってイミド化するという方法によって実際にこれらの先行技術のポリアミド酸は製造される。
しかし、前記特許文献1では80℃以下の温度で重合するため、重合速度が低く、生産コストが高いという問題があった。この問題を解決するため、ディーツは下記特許文献2により、生産コストの安いポリイミドを提案している。
米国特許第4,876,330号、1欄64行-2欄〜6行、8欄25-39行 特開2000-313804号公報
しかし、近年の液晶素子、エレクトロルミネッセンス(EL)等の画像装置、光ファイバー、光導波路、太陽電池用保護被膜及びプリント基板等の電子部品では、さらに透明性の高いポリイミドが要請されている。
本発明は、前記従来の技術を改善し、透明性をさらに高くしたポリイミド被膜とこれに用いるポリイミド前駆体液を提供する。
前記目的を達成するため、本発明のポリイミド前駆体液組成物は、少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体と、少なくとも1種のジアミン又はその誘導体と、極性重合溶媒とを含むポリイミド前駆体液組成物であって、さらに環状構造化合物を含み、前記環状構造化合物は200℃以上の沸点を有し、炭素、水素及び酸素原子で構成される環状構造化合物であることを特徴とする。
本発明のポリイミド被膜は、前記ポリイミド前駆体液組成物をイミド転化させたことを特徴とする。
本発明は、少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体と、少なくとも1種のジアミン又はその誘導体と、極性重合溶媒と、さらに200℃以上の沸点を有し、炭素、水素及び酸素原子で構成される環状構造化合物を含むポリイミド前駆体液組成物とすることにより、従来技術に比較して、透明性をさらに高くしたポリイミド被膜を提供できる。
本発明において用いることができる好ましい原料組成は、以下の化学式(A)及び化学式(B)(式中、Xは、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CH2−、−CF2−、−C(CH32−、−C(CF32−又は直接結合を表わす)から選ばれる少なくとも1種の芳香族テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体と、以下の化学式(I)及び化学式(II)(式中、Yは、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CH2−、−CF2−、−C(CH32−、−C(CF32−、−CO−又は直接結合を表わす)から選ばれる少なくとも1種の芳香族ジアミン又はその誘導体と、
極性重合溶媒と、
環状構造化合物を含み、前記環状構造化合物は200℃以上の沸点を有し、炭素、水素及び酸素原子で構成される環状構造化合物である。
Figure 2004359931
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Figure 2004359931

Figure 2004359931
一般にポリイミド前駆体であるポリアミド酸の重合に用いられる極性有機溶媒である、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などは、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸と強く溶媒和又は錯体を形成して、ポリアミド酸に付着し、300℃以上の焼成時において熱分解する場合がある。これら溶媒は、熱分解すると、窒素(N)、硫黄(S)原子などを含むため着色の原因になる。
本発明者らは、窒素、リン、硫黄などのヘテロ原子を含まない化合物で、かつ重合溶媒である極性有機溶媒より高沸点の化合物を添加すれば、低沸点の重合溶媒である極性有機溶媒と置き換わり、高温焼成時における着色を防止できるのではないかとの仮説を立て鋭意検討したところ、窒素、リン、硫黄などのヘテロ原子を含まない化合物で、かつ高沸点で、環状構造の化合物を使用すると着色防止に効果があることを見出した。とくに、カルボニル基(C=O結合)を含む5員環構造を有する化合物は、一般にポリアミド酸の重合に使用される極性有機溶媒より大きな双極子モーメント及び誘電率を有し、5員環由来の平面構造によりポリアミド酸と強く溶媒和するため、これら化合物を使用すると極性有機溶媒と置き換わり、高温焼成時における着色防止効果があることを見出した。
前記化合物の誘電率は、30以上、より好ましくは40以上である。また、前記化合物の双極子モーメントは、3デバイ以上、より好ましくは4デバイ以上である。
本発明で用いる化合物は、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン及びγ−ブチロラクトンから選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
また、前記ポリイミド前駆体液の固形分を100質量部としたとき、前記極性重合溶媒が150〜900質量部、前記環状構造化合物が15〜750質量部の範囲であることが好ましい。
また、前記ポリイミド前駆体は、前記極性重合溶媒中で重合され、その後に前記環状構造化合物が添加されていることが好ましい。
本発明のポリイミド被膜は、厚さ50±10マイクロメートル(μm)のフィルム又は被膜に対して420ナノメートル(nm)の光を照射したとき、50%以上の透過率を示すことが好ましく、さらに好ましくは60%以上、とくに好ましくは70%以上である。
芳香族テトラカルボン酸二無水物の例には、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホキシドテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。好ましい実施形態において、Xはフッ素置換脂肪族炭化水素基である。さらに好ましい実施形態において、本発明の芳香族テトラカルボン酸二無水物モノマー成分は、以下の式のBPADAである。
Figure 2004359931
もう一つのさらに好ましい実施形態において、Xは直接結合であり、芳香族テトラカルボン酸二無水物モノマー成分は、以下の式のビフェニルテトラカルボン酸二無水物、すなわちBPDAである。
Figure 2004359931
テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体としては、テトラカルボン酸、カルボン酸エステル、テトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、好ましいのはテトラカルボン酸二無水物である。
本発明の芳香族ジアミンは、前記一般式(I)又は一般式(II)のいずれかによって表わされる置換芳香族ジアミンである。好ましい実施形態において、Yはスルホンであり、芳香族ジアミンは以下の式のビス[置換−アミノフェニル]スルホン(置換−DDS)である。メタ体であっても良いし、パラ体であっても良いが、好ましくはパラ体である。パラ−置換芳香族ジアミンの例には、ベンジジン、4、4’オキシジアニリン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルホキシド、4、4’−メチレンジアニリン、4,4'−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)及びビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(BAPS)が挙げられる。
Figure 2004359931
ジアミンまたはその誘導体としては、ジアミン、ジイソシアネート、ジアミノジシラン類が挙げられるが、好ましいのはジアミンである。
本発明のポリアミド酸溶液を製造する際に、SO2官能基(例えば、4,4−DDS)及び/又はAr−O−Arエーテル結合(例えば、BAPP又はBAPS)を含むジアミンを用いる場合、得られるポリイミドの色を薄める及び/又は靭性を改善する目的で第二ジアミンモノマーをそれと共に用いることが好ましい。この第二ジアミンモノマーは、パラ−又はメタ−置換芳香族ジアミン、脂環式ジアミンのいずれかであることが可能である。メタ−置換芳香族ジアミンの例には、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(BAPSM)、1,3−メタフェニレンジアミン(MPDA)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(m−ABP)、及び3,4'−オキシジアニリン(3,4'−ODA)が挙げられる。脂環式ジアミンの例は、シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン等が挙げられる。
本発明において、前記化学式(B)で示されるXが−(CH32−であるBPADAは、示差走査熱量計(DSC)による融点吸熱ピーク温度が187℃以上であり、かつ融点オンセット吸熱温度未満では実質的に吸熱も発熱もないことが好ましい。このようなBPADAを用いると、さらに透明性を高く維持できる。
また、前記化学式(A)で示される化合物がビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)の場合、前記化学式(B)で示されるBPADAの配合割合は、BPDA:BPADA=9:1〜5:5の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、透明性を高く維持したままで強靭性を高くできる。
芳香族テトラカルボン酸二無水物に他の官能基を導入すると、コストが高くなる傾向となる。とくにフッ素を導入すると製造コストは大幅に高くなる。この理由から、前記化学式(B)に示すビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)が好ましい。
好ましい実施形態において、本発明のポリアミド酸又は被膜溶液は、極性有機溶媒中において90℃より低い温度で不活性雰囲気において上述した芳香族テトラカルボン酸二無水物(2官能酸無水物ともいう)成分及び芳香族ジアミンモノマー成分を反応又は重合させることにより製造される。反応時間は6時間以上である。
ポリアミド酸又は被膜溶液を製造する場合、2官能酸無水物成分及びジアミンモノマー成分を可能な限り等モル比で反応させて重合度を上げることが好ましい。従って、2官能酸無水物/ジアミンのモル比を0.9〜1.1/1.0、さらに好ましくは1.00〜1.04/1.0の範囲に維持することが好ましい。本発明のポリアミド酸溶液中のポリアミド酸の分子量は、好ましくは5,000〜500,000、さらに好ましくは15,000〜100,000である。
本発明において有用な極性有機溶媒は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、γ−ブチロラクトン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ジエトキシエタン、ジメチルスルホキシド、スルホランなどが挙げられる。好ましい溶媒はN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)である。これらの溶媒を単独で又は混合物としてあるいはトルエン、キシレン、すなわち芳香族炭化水素などの他の溶媒と混合して用いることができる。
反応混合物は、2官能酸無水物成分及びジアミンモノマー成分に加えて、得られるポリイミド被膜又はフィルムの透明性及びイエローネスインデックス特性に悪影響を及ぼさない加工助剤又は流動補助剤(例えば、モダフロウ(MODAFLOW)(登録商標)流動補助剤)、酸化防止剤、染料、無機顔料(例えば、二酸化チタン、TiO2)、及び充填剤(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレン/プロピレンコポリマー)などの添加剤を含有することもできる。
ポリアミド酸溶液の取り扱いを容易にするために、溶液中のポリアミド酸の濃度は、約10〜30重量%、好ましくは約20〜約25重量%の範囲であり、また溶液の粘度は約1〜約5,000ポイズの範囲であることが好ましい。
ポリアミド酸溶液を製造すると、それを光学的に有用な物品上にキャスト又は被覆することができる。本発明と共に用いることが考慮されている光学的に有用な物品には、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンス、光ファイバーケーブル、導波管、太陽電池及び特開2003−5548号公報に記載されている電子写真装置のトナーの吸収波長光の一部を透過させる透明定着フィルムや、特開昭58−153957号公報に記載の電子写真装置の画像記録方法として使用される感光体の透明環状支持体などが挙げられるが、それらに限定されない。
極性有機溶媒は、キャスト又は被覆工程が完了すると、ポリアミド酸溶液から除去され、ポリアミド酸は化学的に又は熱的にイミド化されてポリイミドになる。
好ましい実施形態において、約5〜約2,500ポイズの範囲の粘度を有する20〜25重量%ポリアミド酸溶液は、ガラス板又はステンレス鋼板などの上に規定された厚さでキャストされる。極性溶媒の除去及びポリアミド酸のイミド化は、その後、逐次に又は同時に行われる。さらに好ましい実施形態において、ポリアミド酸溶液は、対象物表面上にキャストされ、80〜120℃の温度で30〜120分にわたり乾燥されて、フィルムを形成する。次に、温度を200℃に上げ、この温度を10〜180分にわたり維持する。その後、温度を250〜300℃に上げ、この温度を30〜120分にわたり維持して、フィルムをイミド化してポリイミドフィルムにする。
あるいは、イミドを化学的イミド化法によって閉環することができる。好ましい実施形態において、無水酢酸及び第三アミンは、閉環用の触媒として用いられる。さらに好ましい実施形態において、メタンスルホン酸などの強酸が触媒として用いられ、共沸水はトルエンなどの共溶媒を用いることにより除去される。
もう一つの好ましい実施形態において、本発明のポリアミド酸溶液は、光ファイバーに塗料として塗布される。とくに、光ファイバーは塗布装置に通され、約5〜25ポイズの範囲の粘度を有する20〜25重量%ポリアミド酸溶液は、ファイバーの長さにわたって塗布される。その後、極性触媒の除去及びポリアミド酸のイミド化は、好ましくは、被覆された光ファイバーを120℃〜300℃の温度ゾーンでオーブンに0.3メートル/分(m/min)〜9.3〜12.4m/minの速度で通すことにより行われる。
得られるポリイミドフィルム又は被膜は本質的に無色透明である。好ましい実施形態において、フィルム又は被膜は、厚さ50±10マイクロメートル(μm)のフィルム又は被膜に対して420ナノメートル(nm)の光を照射したとき、少なくとも50%の透過率を示す。
また、本発明の好ましいポリイミド被膜のガラス転移温度(Tg)は、200℃以上であり、より好ましくは250℃以上である。
また、本発明の好ましいポリイミド被膜は、吸水率が、2.0%以下である。
前記ポリイミド被膜の少なくとも片面には、さらに少なくとも一層の透明膜を形成しても良い。透明性を損なわず、次に述べる透明導電膜との接着性を上げるためである。透明膜の一例としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸化タンタル、ダイヤモンドライクカーボンなどの透明性薄膜が挙げられる。これらの透明膜は単層又は積層して使用することができる。好ましい膜厚は、50nm〜5μmの範囲である。これらの透明膜は、例えば、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、プラズマCVDなどによって形成できる。
前記ポリイミド被膜又は前記透明膜の少なくとも片面には、さらに少なくとも一層の透明導電膜を形成しても良い。前記透明導電膜の電気抵抗率は、1×10-2Ω・cm以下であることが好ましい。透明導電膜としては、例えばインジウム−錫酸化物合金等があり、膜厚は50nm〜1μmの範囲が好ましい。この導電膜は、例えば、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、プラズマCVDなどによって形成できる。また前記の膜を170℃以上の高温で比較的短時間で熱処理(アニール処理)することにより透明性、耐熱性、導電性を向上させてもよい。本発明のポリイミド被膜は高いTgを有するためアニール処理ができる。
各実施例及び比較例で製作したポリイミドフィルムの諸特性は、下記の測定方法で測定した。
(1)光透過率の測定
島津製作所社製の分光光度計UV−2550を使用して、420nmの光透過率を測定した。
(2)吸水率の測定
ASTM D570に準じて、ポリイミドフィルムを150℃の温度で30分間乾燥させ、重量(A)を測定後、純水に24時間浸漬し、取り出し、再び重量(B)を測定し、次式で吸水率を求めた。
吸水率(%)=[(B−A)/A]×100
(3)X線光電子分光分析(XPS)
リガク社のX線光電子分光分析装置XPS−700を用いて、ポリイミド表面をXPS分析した。XPS分析により得られた酸素の1s軌道(01s)由来のスペクトルを各結合ピークがガウス分析であると仮定して、波形分離を行い、イミド化の度合いを評価した。
(4)ガラス転移温度
セイコーインスツルメント社製の動的粘弾性装置DM6100を用いて、縦:8mm、横:30mmのポリイミドフィルムに、振幅98mN、周波数1.0Hzの正弦荷重をかけ、2℃/分の昇温速度の過程における貯蔵弾性率及び損失エネルギーを求めることにより、ガラス転移温度を測定した。
(5)ポリイミドフィルムの膜厚
日本真空技術社製水晶振動式成膜コントローラーCRTM−6000を用いて膜厚を測定した。
(6)電気抵抗率
JIS K 7194に準じて、4探針法で電気抵抗率を測定した。
(7)密着試験
Quad group社製セバスチャンV型テスターを用い、エポキシ樹脂接着剤付きアルミニウム製スタッドピンとエポキシ樹脂接着剤付きセラミック製のバッキングプレートを用いて測定した。
(8)強靭性の測定
フィルムを指で折りたたみ、さらに爪で強くこすって折り目をしっかりと作り、開いて平らにし、再度爪で強くこすって折り目をしっかりと作る試験を10回繰り返した。この試験でひび割れ又は破れができたものは×、できなかったものは○とした。
(9)透明導電性薄膜の分析
・X線光電子分光分析(XPS)
リガク社のX線光電子分光分析装置XPS−700を用いて、ポリイミド表面に形成した透明導電性薄膜の表面をXPS分析した。
・薄膜X線回折(XRD)
リガク社の薄膜X線回折分析装置を用いて、ポリイミド表面に形成した透明導電性薄膜の表面をXRD分析した。
(10)透明導電性薄膜の膜厚
日本真空技術社の水晶振動式成膜コントローラCRTM−6000を用いて、透明導電性薄膜の膜厚を求めた。
(実施例1)
(a)ポリイミド前駆体(ポリアミド酸)液の合成
500mLの3つ口フラスコに、ポリテトラフルオロエチレン製の攪拌羽を取り付けた攪拌棒と窒素ガス導入管を取り付けて重合容器とし、反応はすべて、窒素雰囲気下で行なった。ポリイミド前駆体液の固形分が28質量%となるように、ジアミン成分として、和歌山精化工業社から商品名“セイカキュアーS”で販売されている4、4’−ジアミノジフェニルスルホン(44DDS)33.565g(0.135mol)、重合溶媒として三菱ガス化学社から販売されているN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)216.0gを投入し、44DDSがDMACに完全に溶解後、ジアミン成分に対してモル比で1.03倍の2官能酸無水物として、三菱化学社から商品名“BPDA”で販売されているビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)28.69g(0.0976mol)及び上海市合成樹脂研究所から商品名“BPADA”で販売されている2,2−ビス[4−(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(BPADA)21.747(0.0418mol)を固体のままで5分間かけて添加し、室温で1時間反応させたのち、40℃で12時間反応させ、粘度205ポイズの粘ちょうなポリイミド前駆体液を得た。次に、ポリイミド前駆体液の固形分を100質量部としたとき、環状構造化合物が43質量部となるよう、ハンツマン社製の炭酸プロピレン36.0gを添加した。前記“BPADA”は、図1に示すとおり、示差走査熱量計(DSC)による融点吸熱ピーク温度が189.96℃であり、かつ融点オンセット吸熱温度(187.26℃)未満では実質的に吸熱も発熱も存在しない。これは、透明性に悪影響を与える低温領域の不純物が極めて少ないか、まったく無いことを意味している。
(b)ポリイミドフィルムの製造
ポリイミド前駆体液をデシケータに入れ、その中で1.33×103Pa(10mmHg)の圧力で1時間にわたり保持して、溶液のガス抜きを行った。その後、ガス抜きされた溶液を剥離被覆されたガラス板上にキャストして、調整用間隙を有する引落しバーを介してキャストフィルムの幅方向の厚みを均一にした。その後、キャストされたガラス板をオーブンに入れ、フィルムを80℃で45分、次に120℃で30分、その次に150℃で30分、その後300℃で30分間イミド化反応をさせて硬化させた。その後、ガラス板をオーブンから取り出し、室温まで冷却し、フィルムをガラス板から剥離した。このポリイミドフィルムの光透過率及び吸水率を測定した。ガラス転移温度は、304℃であった。
(実施例2〜6)
実施例1において、表2に記載の環状構造化合物を表1に記載の質量部で添加した以外は、実施例1と同様にしてポリイミド前駆体液及びポリイミドフィルムを作製し、このポリイミドフィルムの光透過率及び吸水率を測定した。ポリイミドフィルムのガラス転移温度は、いずれも304℃であった。
(比較例1〜8)
実施例1において、表3に記載の化合物を表1に記載の質量部で添加した以外は、実施例1と同様にしてポリイミド前駆体液及びポリイミドフィルムを作製し、このポリイミドフィルムの光透過率及び吸水率を測定した。
以上の条件と結果を表1にまとめ、表2に本発明の実施例1〜6における添加剤の構造式、表3には比較例1〜8の添加剤の構造式を示す。
Figure 2004359931
(備考)添加剤質量部の数値は、ポリイミド前駆体(固形分)を100質量部としたときの添加剤の質量部を示す。
Figure 2004359931
Figure 2004359931
以上の結果から明らかなとおり、本発明の実施例1〜6は、ガラス転移温度が高いだけでなく、比較例1〜8(従来技術)に比較して、光透過率が高く、透明性が高く、かつXPS分析の結果、イミド化がより進むため、吸水率の低いポリイミド被膜とすることができた。
(実施例7)
(1)芳香族ジアミン
芳香族ジアミンとしては、前記化学式(I)のパラ体である4,4−DDS:和歌山精化工業社から商品名“セイカキュア−S”で販売されている4,4'−ジアミノジフェニルスルホンを用いた。
(2)脂環式ジアミン
脂環式ジアミンとしては、NBDA:三井化学社から商品名”NBDA”で販売されているノルボルナンジアミンを用いた。
(3)2官能酸無水物
2官能酸無水物としては、前記化学式(A)のBPDA:三菱化学社製、商品名"BPDA"で販売されているビフェニルテトラカルボン酸二無水物モノマー、及び前記化学式(B)の2,2−ビス[4−(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(BPADA):上海市合成樹脂研究所製、商品名"BPADA"を用いた。
(3)極性有機溶媒
極性有機溶媒としては、DMAC:三菱ガス化学社から販売されているN,N−ジメチルアセトアミドを用いた。
(4)ラクトン化合物
ラクトン化合物は、三菱化学社製のγ−ブチロラクトンを用いた。
(5)その他の希釈溶媒
テトラヒドロフラン及びブチルセロソルブは和光純薬社製、イソホロンはダイセル化学社製をそれぞれ用いた。
(6)サンプルの製造および試験方法
(a)ポリアミド酸(ポリイミド前駆体)溶液の合成
一定量のジアミンモノマーおよびDMAC溶媒を反応器に投入し、ジアミンモノマーがDMAC溶媒に完全に溶解するまで窒素雰囲気下で攪拌し、40℃で還流した。その後、一定量の2官能酸無水物モノマーを反応器に添加し、ポリアミド酸溶液を生成させた。ポリアミド酸溶液を製造するために用いた2官能酸無水物成分とジアミンモノマー成分とのモル比は、1.03/1.0であった。また、溶媒とポリアミド酸固形分の混合比は、固形分が28質量%となるようにした。重合反応終了後、γ−ブチロラクトンを所定量添加した。ポリイミド前駆体液の固形分を100質量部としたとき、極性重合溶媒は257質量部、γ−ブチロラクトン等の添加物は表4に記載のとおり添加した。
(b)ポリイミドフィルムの製造
ポリアミド酸溶液をデシケータに入れ、その中で10mmHgの圧力で1時間にわたり保持して、溶液のガス抜きを行った。その後、ガス抜きされた溶液を剥離被覆されたガラス板上にキャストして、調整用間隙を有する引落しバーを介してキャストフィルムの幅方向の厚みを均一にした。その後、キャストされたガラス板をオーブンに入れ、フィルムを80℃で45分、次に120℃で30分、その次に150℃で30分、その後300℃で30分間イミド化反応をさせて硬化させた。その後、ガラス板をオーブンから取り出し、室温に冷やし、フィルムをガラス板から剥離した。その後、光透過率と強靭性及びガラス転移温度を測定した。その結果を表4に示す。
(実施例8〜15)
実施例7において、表4に記載のとおりジアミン又は2官能酸無水物のモル比を変更した以外は、実施例7と同様にしてポリイミド前駆体液及びポリイミドフィルムを作製し、このポリイミドフィルムの光透過率、強靭性及びガラス転移温度を測定した。その結果を表4に記載する。
(実施例16)
実施例7において、ジアミンを表4に記載のモル比で4,4−DDS/NBDAに、2官能酸無水物をBPDAのみに変更した以外は、実施例7と同様にしてポリイミド前駆体液及びポリイミドフィルムを作製し、このポリイミドフィルムの光透過率、強靭性及びガラス転移温度を測定した。その結果を表4に記載する。
(実施例17)
(a)ポリイミド前駆体(ポリアミド酸)液の合成
500mLの3つ口フラスコに、ポリテトラフルオロエチレン製の攪拌羽を取り付けた攪拌棒と窒素ガス導入管を取り付けて重合容器とし、反応はすべて、窒素雰囲気下で行なった。ポリイミド前駆体液の固形分が28質量%となるように、ジアミン成分として、NBDA28.317g(0.184mol)、重合溶媒としてDMAC216.0gを投入しよく撹拌したのち、ジアミンに対してモル比で1.03倍の2官能酸無水物として、BPDA55.683g(0.189mol)を固体のままで5分間かけて添加した。15分後、反応溶液はヨーグルト状となった。ほどなく反応温度が急上昇し約60℃に達し、溶液はヨーグルト状から粘ちょうな液体となった。さらに40℃で12時間反応させ前駆体液を得た。次に、ポリイミド前駆体液の固形分を100質量部としたとき、環状構造化合物が43質量部となるよう、γ−ブチロラクトン36.0gを添加した。実施例7と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、このポリイミドフィルムの光透過率、強靭性及びガラス転移温度を測定した。その結果を表4に記載する。
Figure 2004359931
(備考1)モル比は、上段が酸無水物、下段がジアミンである。
(備考2)添加物の欄の( )内の数値は、ポリイミド前駆体(固形分)を100質量部としたときの添加剤の質量部を示す。
表4において、実験番号1〜8は本発明の範囲内であったので、透明性も強靭性も高かった。これに対して実験番号9〜16はラクトン化合物を添加しなかったため、透明性は本発明の実施例品よりも低かった。
(実施例18)
高周波(RF)マグネトロンスパッタ装置のスパッタ電極上にスズが5質量%ドープされた酸化インジウムを、基板側に実施例1のポリイミド前駆体液から作製した厚み75μmのポリイミドフィルムをターゲットから100mmの位置に取り付けた。次に、油回転ポンプを用いて粗引き減圧し、さらに油拡散ポンプを用いて2.0×10-4Torrまで真空引きを行なった。次に、アルゴンガスを97sccm、酸素ガスを3sccm流入させて、1.0×10-2Torrに保った。次に、RF進行波250W、RF反射波0Wで、約30分間スパッタすることにより酸化インジウム・スズ(ITO)からなる透明性導電薄膜を300nm厚で形成し、大気中200℃でアニールして透明導電性フィルムを得た。
この透明導電性薄膜の380nmから780nmにおける光透過率は80%以上であった。また透明導電性薄膜は密着試験において薄膜が剥離することはなかった。透明導電性フィルムの電気抵抗率は1.7×10-4Ωcmであった。
(実施例19)
高周波(RF)マグネトロンスパッタ装置のスパッタ電極上にシリコンターゲットを、基板側に実施例1のポリイミド前駆体液から作製した厚み50μmのポリイミドフィルムをターゲットから100mmの位置に取り付けた。次に、油回転ポンプを用いて粗引き減圧し、さらに油拡散ポンプを用いて2.0×10-4Torrまで真空引きを行なった。次に、窒素ガスを40sccm、アルゴンガスを60sccm流入させて、1.0×10-2Torrに保った。次に、RF進行波400W、RF反射波0Wで、約30分間スパッタすることによりポリイミドフィルム上に酸化窒化シリコン(SiO0.900.58)からなる透明膜を110nmの厚さで形成した。SiO0.900.58はXPS及びXRD分析により確認した。酸化窒化シリコンの透明膜を形成しても、光透過率は76.9%であり、実施例1とほぼ変わらなかった。
次に酸化窒化シリコンの透明膜上に、実施例18と同様に透明導電薄膜を形成した。
この透明導電性薄膜の380nmから780nmにおける光透過率は80%以上であった。また透明導電性薄膜は密着試験において薄膜が剥離することはなかった。透明導電性フィルムの電気抵抗率は1.7×10-4Ωcmであった。
本発明の実施例1〜7で用いたBPADAの示差走査熱量計(DSC)による熱分析データ。 本発明の実施例1で得られたポリイミドのXPS分析におけるO1sスペクトル図。 比較例1で得られたポリイミドのXPS分析におけるO1sスペクトル図。

Claims (14)

  1. 少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体と、
    少なくとも1種のジアミン又はその誘導体と、
    極性重合溶媒とを含むポリイミド前駆体液組成物であって、
    さらに環状構造化合物を含み、前記環状構造化合物は200℃以上の沸点を有し、炭素、水素及び酸素原子で構成される環状構造化合物であることを特徴とするポリイミド前駆体液組成物。
  2. 前記テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体が、下記の化学式(A)及び化学式(B)(式中、Xは−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CH2−、−CF2−、−C(CH32−、−C(CF32−又は直接結合を表わす)から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1に記載のポリイミド前駆体液組成物。
    Figure 2004359931

    Figure 2004359931
  3. 前記ジアミン又はその誘導体が、下記の化学式(I)及び化学式(II)(式中、Yは−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CH2−、−CF2−、−C(CH32−、−C(CF32−、−CO−又は直接結合を表わす)から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1に記載のポリイミド前駆体液組成物。
    Figure 2004359931

    Figure 2004359931
  4. 前記環状構造化合物の誘電率が、30以上である請求項1に記載のポリイミド前駆体液組成物。
  5. 前記環状構造化合物の双極子モーメントが、3デバイ以上である請求項1又は4に記載のポリイミド前駆体液組成物。
  6. 前記ポリイミド前駆体液の固形分を100質量部としたとき、前記極性重合溶媒が150〜900質量部、かつ前記環状構造溶媒が15〜750質量部の範囲である請求項1に記載のポリイミド前駆体液組成物
  7. 前記ポリイミド前駆体は、前記極性重合溶媒中で重合され、その後に前記環状構造化合物が添加されている請求項1〜6のいずれかに記載のポリイミド前駆体液組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のポリイミド前駆体液組成物をイミド転化させたポリイミド被膜。
  9. 前記ポリイミド被膜が、厚さ50±10マイクロメートル(μm)のフィルム又は被膜に対して420ナノメートル(nm)の光を照射したとき、50%以上の透過率を示す請求項8に記載のポリイミド被膜。
  10. 前記ポリイミド被膜のガラス転移温度(Tg)が、200℃以上である請求項8に記載のポリイミド被膜。
  11. 前記ポリイミド被膜の吸水率が、2.0%以下である請求項8に記載のポリイミド被膜。
  12. 前記ポリイミド被膜の少なくとも片面にさらに少なくとも一層の透明膜を形成した請求項8に記載のポリイミド被膜。
  13. 前記ポリイミド被膜又は前記透明膜の少なくとも片面にさらに少なくとも一層の透明導電膜を形成した請求項8又は12に記載のポリイミド被膜。
  14. 前記透明導電膜の電気抵抗率が、1×10-2Ω・cm以下である請求項13に記載のポリイミド被膜。

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