JP2011191291A - 電池状態推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池のパラメータを高い精度で同定することのできる電池状態推定装置を提供すること。
【解決手段】二次電池の電流および端子電圧を検出し、検出した電流および端子電圧の計測値を用いて、所定の電池モデルに基づく二次電池の端子電圧を推定し、端子電圧の計測値との端子電圧の推定値との差分がゼロに収束するように、二次電池のパラメータを同定する電池状態推定装置であって、二次電池のパラメータを同定する際に、端子電圧の計測値および端子電圧の推定値に、それぞれ同じ高域周波数遮断特性を有するローパスフィルタを用いてフィルタ処理を施し、フィルタ処理を施した端子電圧の計測値および端子電圧の推定値を用いることを特徴とする電池状態推定装置。
【選択図】 図2
【解決手段】二次電池の電流および端子電圧を検出し、検出した電流および端子電圧の計測値を用いて、所定の電池モデルに基づく二次電池の端子電圧を推定し、端子電圧の計測値との端子電圧の推定値との差分がゼロに収束するように、二次電池のパラメータを同定する電池状態推定装置であって、二次電池のパラメータを同定する際に、端子電圧の計測値および端子電圧の推定値に、それぞれ同じ高域周波数遮断特性を有するローパスフィルタを用いてフィルタ処理を施し、フィルタ処理を施した端子電圧の計測値および端子電圧の推定値を用いることを特徴とする電池状態推定装置。
【選択図】 図2
Description
本発明は、二次電池内部の状態を推定する電池状態推定装置に関するものである。
二次電池の制御装置として、所定の電池モデルを定義し、二次電池の電流および端子電圧の計測値を、電池モデルに基づく状態変数フィルタを用いて状態量変換し、これを用いて、電池モデルに基づく二次電池の端子電圧を推定し、電圧計測値と、電池モデルに基づいて推定された端子電圧との差分がゼロに収束するように、二次電池のパラメータを同定する制御装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来技術においては、二次電池の電流の計測値および端子電圧の計測値のうち一部については、状態変数フィルタによるフィルタ処理されることなく、端子電圧の推定演算に用いられることとなる。ここで、二次電池の電流の計測値や端子電圧の計測値は、電流計や電圧計により測定されるものであるため、通常、観測ノイズを含むものであり、そのため、上記従来技術においては、観測ノイズの影響により、二次電池のパラメータの同定精度が不十分となるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、二次電池のパラメータを高い精度で同定することのできる電池状態推定装置を提供することである。
本発明は、二次電池の電流および端子電圧を検出し、検出した電流および端子電圧の計測値を用いて、所定の電池モデルに基づく二次電池の端子電圧を推定し、端子電圧の計測値との端子電圧の推定値との差分がゼロに収束するように、二次電池のパラメータを同定する電池状態推定装置において、二次電池のパラメータを同定する際に、端子電圧の計測値および端子電圧の推定値に、それぞれ同じ高域周波数遮断特性を有するローパスフィルタを用いてフィルタ処理を施し、フィルタ処理を施した端子電圧の計測値および端子電圧の推定値を用いることにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、二次電池のパラメータを同定する際に、端子電圧の計測値および端子電圧の推定値に、それぞれ同じ高域周波数遮断特性を有するローパスフィルタによるフィルタ処理を施し、フィルタ処理を施した端子電圧の計測値および端子電圧の推定値を用いることにより、電流や端子電圧の計測値に含まれる観測ノイズの影響を有効に除去することができ、その結果として、二次電池のパラメータを高い精度で同定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
図1は、本実施形態に係る二次電池の制御システムの構成を示す図である。図1に示す制御システムは、二次電池でモータ等の負荷を駆動したり、モータの回生による電力やエンジンを動力源としてオルタネータで発電した電力で二次電池を充電するシステムに、本発明に係る二次電池の制御装置を適用した例である。
図1は、本実施形態に係る二次電池の制御システムの構成を示す図である。図1に示す制御システムは、二次電池でモータ等の負荷を駆動したり、モータの回生による電力やエンジンを動力源としてオルタネータで発電した電力で二次電池を充電するシステムに、本発明に係る二次電池の制御装置を適用した例である。
二次電池10は、複数の単位電池を直列に接続してなるものである。二次電池10を構成する単位電池としては、たとえば、リチウムイオン二次電池などのリチウム系二次電池などが挙げられる。負荷20としては、たとえば、モータなどが挙げられる。
電流センサ40は、二次電池10に流れる充放電電流を検出するセンサであり、電流センサ40により検出された信号は、電子制御ユニット30へ送出される。また、電圧センサ50は、二次電池10の端子電圧を検出するセンサであり、電圧センサ50により検出された信号は、電子制御ユニット30へ送出される。
電子制御ユニット30は、二次電池10を制御するための制御ユニットであり、プログラムを演算するCPU、プログラムや演算結果を記憶するROMおよびRAMから構成されるマイクロコンピュータと電子回路等で構成される。図2に、電子制御ユニット30の機能ブロック図を示す。
図2に示すように、電子制御ユニット30は、電流検出部301、電圧検出部302、電池パラメータ推定部303、開路電圧推定部304、およびSOC推定部305を備える。また、図2に示すように、電池パラメータ推定部303は、ローパスフィルタ演算部3031、状態変数フィルタ演算部3032、および適応同定演算部3033を備える。
電流検出部301は、電流計40からの信号を所定周期で取得し、電流計40からの信号に基づき、二次電池10に流れる充放電電流を検出することにより、電流計測値I(k)を取得する。電流検出部301は、取得した電流計測値I(k)を電池パラメータ推定部303に送出する。
電圧検出部302は、電圧計50からの信号を所定周期で取得し、電圧計50からの信号に基づき、二次電池10の端子電圧を検出することにより、電圧計測値V(k)を取得する。電圧検出部302は、取得した電流計測値V(k)を電池パラメータ推定部303に送出する。
電池パラメータ推定部303は、二次電池10の電池モデルを定義し、電流検出部301により検出された電流計測値I(k)および電圧検出部302により検出された電圧計測値V(k)から、適応デジタルフィルタ演算により、二次電池10の電池モデルの電池パラメータφ^(k)を一括推定する。
ここで、φ^(k)における右肩に付した「^」は、その値が推定値であることを示す。また、図2中では、推定値である「^」を、それぞれ、φ(k)の「φ」の真上、V0(k)の「V」の真上、SOC(k)の「S」の真上としているが、下記式(1)に示すように、これはφ^(k)、V0^(k)、SOC^(k)と同義である。以下、V^(k)においても同様である。
以下、電池パラメータ推定部303による二次電池10の電池パラメータφ^(k)の推定方法について説明する。
まず、本実施形態で用いる「電池モデル」について、説明する。図3は、二次電池10の電池モデルを示す等価回路モデルであり、図3に示す等価回路モデルは、下記式(2)で表される。
ここで、モデル入力は電流I[A](正値は充電、負値は放電)、モデル出力は端子電圧V[V]であり、R1〔Ω]は電荷移動抵抗、R2[Ω]は純抵抗、C1[F]は電気二重層容量、V0[V]は開路電圧である。また、上記式(2)中、sは微分オペレータである。なお、本実施形態に係る電池モデルは、正極、負極を特に分離していないリダクションモデル(1次)であるが、実際の電池の充放電特性を比較的正確に示すことが可能である。このように本実施形態においては、電池モデルの次数を1次にした構成を例として説明する。
そして、本実施形態においては、上記式(4)に示される電池モデルから、電池パラメータ推定部303によって、適応デジタルフィルタにより、図3に示す電池モデルの電池パラメータφ^(k)の推定を行なう。以下、電池パラメータ推定部303による、電池パラメータφ^(k)の推定方法について、説明する。
なお、上記式(2)および上記式(7)は、それぞれ、下記式(8)および下記式(9)に対応し、下記式(8)および下記式(9)において、A(s)、B(s)の次数を1次としたものに相当する。
ここで、A(s)、B(s)はsの多項式関数であり、A(s)とB(s)とは次数が同じものである。
なお、上記式(11)において、Ii,b0iは、未知パラメータ(T1,T2,K,h)を含むパラメータであり、fVi,fIiは、電流計40および電圧計50により計測可能な値であるI(k)、V(k)を状態変数フィルタによりフィルタ処理を施した変換状態量である。そして、上記式(11)は、これらの積和式になっているため、適応デジタルフィルタの標準形である下記式(12)と一致する。
ただし、上記式(12)中、φT=[Ii,b0i]、ω=[fVi,fIi] である。
そして、変換状態量であるω(k)から、上述した電池モデルから推定される二次電池10の端子電圧の推定値である電圧推定値V^(k)と、電圧計50で検出され電圧検出部302により取得された実際の計測値である電圧計測値V(k)と、の差分がゼロに収束するように、適応調整則により、下記式(13)に示すアルゴリズムに基づいて、電池モデルの電池パラメータφ^(k)の同定を行なう。なお、この際において、本実施形態では、単純な「最小二乗法による適応デジタルフィルタ」の論理的な欠点(一度推定値が収束すると、その後パラメータが変化しても再度正確な推定ができないこと)を改善した「両限トレースゲイン方式」を用いることができる。
上記式(13)は、電池パラメータφ^(k)を適応的に求める逐次式であり、γ(k)、Γ(k−1)は、共に適応ゲインであり、これらのうち、γ(k)はスカラゲイン(誤差ゲイン)であり、Γ(k−1)は行列ゲイン(信号ゲイン)である。そして、上記式(13)により、k時点における状態量ζ(k)が得られた際には、電池モデルから推定される二次電池10の端子電圧の推定値である電圧推定値V^(k)と、電圧計50で検出され電圧検出部302により取得された電圧計測値V(k)との差分であるe(k)を求めることができ、このe(k)をゼロに収束させることにより、電池パラメータφ^(k)を逐次的に算出することができる。
ここで、本実施形態においては、図2に示すように、電池パラメータ推定部303は、ローパスフィルタ演算部3031、状態変数フィルタ演算部3032、および適応同定演算部3033を備えるものである。そして、本実施形態においては、これらローパスフィルタ演算部3031、状態変数フィルタ演算部3032、および適応同定演算部3033により、以下に説明するような方法にて、電池パラメータφ^(k)を算出するものである。以下、本実施形態における、電池パラメータφ^(k)の算出方法を、図4に示す適応同定システムの構成図を参照して説明する。ここで、図4は、本実施形態に係る適応同定システムの構成図である。
すなわち、本実施形態においては、まず、上述した方法に従い、電池パラメータφ^(k)を算出するに際して、ローパスフィルタ演算部3031により、電流検出部301により検出された電流計測値I(k)、電圧検出部302により検出された電圧計測値V(k)について、観測ノイズを除去するために、図4に示すように、ローパスフィルタGlpfによるフィルタ処理により、観測ノイズを除去する。
そして、本実施形態では、ローパスフィルタGlpfにより観測ノイズを除去した電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)を用いて、図4に示すように、状態変数フィルタ演算部3032により、状態変数フィルタを用いて、変換状態量ω(k)(変換状態量ω1(k)、ω2(k)、ω3(k)、ω4(k)、ω5(k))を得る。すなわち、本実施形態では、上記式(10)、(11)において、I(t)およびV(t)として、いずれも、ローパスフィルタ演算部3031により、ローパスフィルタGlpfを用いたフィルタ処理を行ない、観測ノイズを除去されたものを用いる。そして、状態変数フィルタ演算部3032は、変換状態量ω(k)に基づいて、電池モデルに基づく端子電圧の推定値である電圧推定値V^(k)を算出する。
次いで、本実施形態では、図4に示すように、状態変数フィルタ演算部3032により得られた変換状態量ω(k)、ならびに、ローパスフィルタGlpfにより観測ノイズを除去した電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)を用いて、適応同定演算部3033により、電池モデルの電池パラメータφ^(k)(φ1、φ2、φ3、φ4、φ5)の同定を行なう。すなわち、本実施形態では、上記式(13)において、V(k)およびV^(k)として、いずれも、ローパスフィルタ演算部3031により、ローパスフィルタGlpfを用いたフィルタ処理を行ない、観測ノイズを除去されたものを用いる。
このように、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)について、ローパスフィルタGlpfを用いたフィルタ処理を行ない、観測ノイズを除去することにより、電圧推定値V^(k)と、電圧計測値V(k)との差分であるe(k)をゼロに収束させ電池パラメータφ^(k)の同定を行なう際に、観測ノイズの影響を有効に除去することができ、結果として、電池パラメータφ^(k)の推定精度を向上させることができる。
ここで、図5に示すように、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)は、電池特性を得るために必要な周波数帯域(図5に示す例においては、0Hz〜f1Hz)および観測ノイズに基づく周波数帯域(図5に示す例においては、f1Hz〜f2Hz)からなり、観測ノイズに基づく周波数帯域は、電池特性を得るために必要な周波数帯域よりも高周波数側にあると考えられる。なお、図5は、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)の周波数帯域特性を示す図である。ここにおいて、電池特性の周波数帯域は、たとえば、cole−coleプロットなどで測定することができ、また、観測ノイズに基づく周波数帯域は、FFT(高速フーリエ変換)などにより測定することができる。
そして、図6に示すように、電池パラメータの同定性能に関し、ローパスフィルタGlpfのカットオフ周波数に対して、電池特性を得るために必要な情報の欠如による影響と、観測ノイズによる影響とはトレードオフの関係にある。そのため、ローパスフィルタGlpfのカットオフ周波数としては、電池特性を得るために必要な周波数帯域を減衰させることなく、観測ノイズを抑制するような周波数を選択することが好ましい。具体的には、ローパスフィルタ演算部3031により用いられるローパスフィルタGlpfのカットオフ周波数は、状態変数フィルタ演算部3032により用いられる状態変数フィルタのカットオフ周波数以上とすることが好ましく、さらには、状態変数フィルタのカットオフ周波数と同じとすることがより好ましい。そして、ローパスフィルタGlpfのカットオフ周波数を、状態変数フィルタのカットオフ周波数以上、さらには、状態変数フィルタのカットオフ周波数と同じとすることにより、観測ノイズを十分に低減しながら、電池特性を得るために必要な周波数帯域を抽出することができ、結果として、適応同定演算部3033により、電池モデルの電池パラメータφ^(k)を同定する際の同定精度を高めることができる。なお、図6は、ローパスフィルタGlpfのカットオフ周波数と、電池特性を得るために必要な情報の欠如および観測ノイズが電池パラメータの同定性能に及ぼす影響と、の関係を示す相関図である。なお、図14に示すように、電圧計測値V(k)および電圧推定値V^(k)について、ローパスフィルタGlpfを用いたフィルタ処理を行なう方法でも、同様の効果を奏することができる。ここで、図14は、図4に示す適応同定システムの等価変形例である。
また、本実施形態においては、電流計測値I(k)、電圧計測値V(k)および電圧推定値V^(k)のフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpfとしては、位相ズレをなくすことができ、これにより、電池モデルの電池パラメータφ^(k)の同定精度が高くなるという観点より、全て同じ特性を有するものを用いることが望ましい。
そして、このようにして、算出された二次電池10の電池パラメータφ^(k)は、変換状態量ω(k)とともに、図2に示すように、電池パラメータ推定部303から、開路電圧推定部304に送出される。
開路電圧推定部304は、電池パラメータ推定部303により算出された電池パラメータφ^(k)および変換状態量ω(k)に基づいて、二次電池10の開路電圧を推定し、開路電圧推定値V0^(k)を算出する。以下、開路電圧推定値V0^(k)の算出方法について説明する。
すなわち、本実施形態においては、上記式(13)により算出された電池パラメータφ^(k)、および、上記式(10)により演算された変換状態量ω(k)より、上記式(4)に、これら電池パラメータφ^(k)および変換状態量ω(k)を代入することにより、開路電圧推定値V0^(k)を算出する。
ここで、電池パラメータφ^(k)は、上述したように、未知パラメータ(T1,T2,K,h)を含むパラメータIi,b0iに相当する。そのため、電池パラメータ推定部303により算出された電池パラメータφ^(k)および変換状態量ω(k)を用い、これらを、上記式(4)に代入することで、開路電圧推定値V0^(k)を求めることができる。このようにして得られた開路電圧推定値V0^(k)は、開路電圧推定部304により、SOC推定部305に送出される。
SOC推定部305は、開路電圧推定部304により算出された開路電圧推定値V0^(k)から、予め定められた二次電池10の開路電圧−充電率特性に基づいて、充電率推定値SOC^(k)を算出する。なお、二次電池10の開路電圧−充電率特性の一例を図7に示す。本実施形態では、二次電池10の開路電圧−充電率特性は、電子制御ユニット30に備えられたRAMに予め記憶されており、二次電池10について、予め実験などにより、開路電圧と充電率との関係を求めることにより得ることができる。
次いで、本実施形態における、電池パラメータφ^(k)および充電率推定値SOC^(k)の推定処理について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図8に示す処理は一定周期毎(本実施形態では、100msec毎)に実施される。以下の説明においては、I(k)は今回の実行周期の電流値(今回の計測値)、I(k−1)は1回前の実行周期での電流値(前回の計測値)とし、電流以外の値に関しても同様に表記する。なお、以下に説明する処理は、電子制御ユニット30により行われる。
まず、ステップS1では、電流検出部301、および電圧検出部302により、電流計測値I(k)、および電圧計測値V(k)の取得が行われる。電流計測値I(k)は電池パラメータ推定部303に送出される。
ステップS2では、電流計測値I(k)、および電圧計測値V(k)について、電池パラメータ推定部303のローパスフィルタ演算部3031により、ローパスフィルタGlpfを用いたフィルタ処理により、観測ノイズの除去が行なわれる。そして、ローパスフィルタGlpfにより観測ノイズが除去された電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)について、電池パラメータ推定部303の状態変数フィルタ演算部3032により、上記式(10)、(11)に従い、状態変数フィルタを用いたフィルタ処理が行なわれ、変換状態量ω(k)が算出される。
ステップS3では、ステップS2において算出された変換状態量ω(k)、およびステップS2においてローパスフィルタGlpfにより観測ノイズが除去された電圧計測値V(k)を用いて、電池パラメータ推定部303の適応同定演算部3033により、上記式(13)に従い、電池モデルの電池パラメータφ^(k)の同定が行なわれる。なお、電池パラメータφ^(k)の同定を行なう際においては、電圧推定値V^(k)について、ローパスフィルタ演算部3031により、ローパスフィルタGlpfを用いたフィルタ処理を行ない、ローパスフィルタGlpfによりフィルタ処理された電圧推定値V^(k)が用いられる。
ステップS4では、開路電圧推定部304により、電池パラメータ推定部303により算出された電池パラメータφ^(k)および変換状態量ω(k)に基づいて、開路電圧推定値V0^(k)の算出が行なわれる。そして、算出された開路電圧推定値V0^(k)は、SOC推定部305に送出される。
ステップS5では、SOC推定部305により、開路電圧推定部304により算出された開路電圧推定値V0^(k)を用いて、予め定められた二次電池10の開路電圧−充電率特性に基づいて、充電率推定値SOC^(k)の算出が行なわれる。
本実施形態では、以上のようにして二次電池10の電池モデルの電池パラメータφ^(k)および充電率推定値SOC^(k)の推定が行われる。
本実施形態では、以上のようにして二次電池10の電池モデルの電池パラメータφ^(k)および充電率推定値SOC^(k)の推定が行われる。
図9に、電池モデルを用いたシミュレーションにより、本実施形態の効果を検証した結果を示す。図9においては、上から電流計測値I(k)の変化を示すプロファイル、電圧計測値V(k)の変化を示すプロファイル、差分e(k)=V(k)−V^(k)の変化を示すプロファイル、充電率SOCの推定値の変化を示すプロファイルである。そして、これらのうち、差分e(k)、充電率SOCの推定値については、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)について、本実施形態に係るローパスフィルタ演算部3031によりローパスフィルタGlpfによりフィルタ処理したものについて、実線で表し、ローパスフィルタGlpfによりフィルタ処理しなかったものについて、一点鎖線で表した。また、充電率SOCの推定値については、各推定値に加えて、真値を点線で示した。
図9に示すように、ローパスフィルタGlpfによりフィルタ処理しなかった場合には、差分e(k)=V(k)−V^(k)のブレが大きく、そのため、充電率SOCの推定値が、真値から乖離する結果となった。これに対して、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)について、本実施形態に係るローパスフィルタ演算部3031によりローパスフィルタGlpfによりフィルタ処理した場合には、差分e(k)=V(k)−V^(k)がゼロに収束し、これにより、電池パラメータを良好に推定することができ、結果として、充電率SOCを高い精度で推定することが可能となることが確認できる。
本実施形態においては、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)を用いて、二次電池10の電池モデルに基づく電圧推定値V^(k)を算出し、電圧計測値V(k)および電圧推定値V^(k)の差分e(k)がゼロに収束するように、電池モデルの電池パラメータφ^(k)を推定する際に、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)に含まれる計測ノイズの影響を除去するために、これらにローパスフィルタGlpfによるフィルタ処理を施し、フィルタ処理を施した電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)を用いて、電池パラメータφ^(k)を推定する。そのため、本実施形態によれば、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)に含まれる計測ノイズの影響を有効に除去することができ、これにより、電圧計測値V(k)と電圧推定値V^(k)との差分e(k)をゼロに収束し易くすることができ、これにより、電池パラメータφ^(k)の同定精度を向上させることができる。さらに、本実施形態によれば、電池パラメータφ^(k)を高い精度で同定できることにより、開路電圧推定値V0^(k)および充電率推定値SOC^(k)の推定精度を高めることができる。なお、図14に示すように、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)に代えて、電圧計測値V(k)および電圧推定値V^(k)について、ローパスフィルタGlpfを用いたフィルタ処理を行なう方法でも、同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態によれば、ローパスフィルタGlpfのカットオフ周波数を、状態変数フィルタのカットオフ周波数以上、さらには、状態変数フィルタのカットオフ周波数と同じとすることにより、電流計測値I(k)および電圧計測値V(k)に含まれる電池特性を得るために必要な情報および観測ノイズのうち、電池特性を得るために必要な情報を減衰させることなく、観測ノイズを選択的に低減することができ、これにより、電池パラメータφ^(k)の同定精度をより向上させることができる。特に、ローパスフィルタGlpfのカットオフ周波数を、状態変数フィルタのカットオフ周波数と同じとすることにより、電池特性を得るために必要な情報を減衰させることなく、観測ノイズを最小限に抑制することが可能となる。
《第2実施形態》
次いで、本発明の第2実施形態について、説明する。
第2実施形態においては、電池パラメータ推定部303のローパスフィルタ演算部3031によるフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpf、および電池パラメータ推定部303の状態変数フィルタ演算部3032によるフィルタ処理に用いる状態変数フィルタとして、微分器を含まないものを用いる以外は、上述した第1実施形態と同様である。なお、図10は、第2実施形態に係る適応同定システムの構成図である。
次いで、本発明の第2実施形態について、説明する。
第2実施形態においては、電池パラメータ推定部303のローパスフィルタ演算部3031によるフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpf、および電池パラメータ推定部303の状態変数フィルタ演算部3032によるフィルタ処理に用いる状態変数フィルタとして、微分器を含まないものを用いる以外は、上述した第1実施形態と同様である。なお、図10は、第2実施形態に係る適応同定システムの構成図である。
すなわち、第2実施形態においては、ローパスフィルタGlpfとして微分器(微分演算子s)を有しないものを用いるとともに、第1実施形態で用いた状態変数フィルタのうち、微分器を有するもの、すなわち、s/(s2+k1・s+k2)について、下記式(15)に示すように部分分数分解を適用し、微分器(微分演算子s)を有しない形とし、これを用いる。そして、第2実施形態においては、適応同定システムを図10に示すような構成とする。
第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果に加えて、次の効果を奏する。
すなわち、第2実施形態によれば、ローパスフィルタ演算部3031および状態変数フィルタ演算部3032によるフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタとして、微分器(微分演算子s)を有しないものを用いるため、短いデータ長でも精度良く演算することができ、そのため、観測ノイズの影響のさらなる低減が可能となり、これにより、電池モデルの電池パラメータの推定精度および充電率SOCの推定精度のさらなる向上が可能となる。
すなわち、第2実施形態によれば、ローパスフィルタ演算部3031および状態変数フィルタ演算部3032によるフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタとして、微分器(微分演算子s)を有しないものを用いるため、短いデータ長でも精度良く演算することができ、そのため、観測ノイズの影響のさらなる低減が可能となり、これにより、電池モデルの電池パラメータの推定精度および充電率SOCの推定精度のさらなる向上が可能となる。
特に、コストや消費電力の低減のために、電子制御ユニット30を構成するCPUとして、FPU機能を有する高機能なCPUを使用できない場合においては、演算を行なう際に、整数型で演算する必要性があり、このような場合においては、微分特性を有するローパスフィルタGlpfや状態変数フィルタを、整数型変数で演算した場合、変数のダイナミックレンジが小さ過ぎて分解能を粗く設定する必要がある。そのため、このような場合において、ローパスフィルタGlpfや状態変数フィルタとして、微分器を有するものを用いると、小さい観測ノイズによっても影響を受けたり、さらには、電池パラメータおよび充電率SOCの推定値にも誤差が生じてしまうこととなる。これに対して、第2実施形態によれば、ローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタとして、微分器(微分演算子s)を有しないものを用いるため、このようなFPU機能を有する高機能なCPUを使用できない場合においても、観測ノイズの影響を受け難くすることができ、これにより、電池パラメータおよび充電率SOCの推定精度を高いものとすることができる。
図11に、電池モデルを用いたシミュレーションにより、第2実施形態の効果を検証した結果を示す。図11においては、上から電流計測値I(k)の変化を示すプロファイル、電圧計測値V(k)の変化を示すプロファイル、充電率SOCの推定値の変化を示すプロファイルである。そして、これらのうち、充電率SOCの推定値については、ローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタとして、微分器(微分演算子s)を有しないものを用いたものについて、実線で表し、微分器(微分演算子s)を有するものを用いたものについて、一点鎖線で表した。また、充電率SOCの推定値について、各推定値に加えて、真値を点線で示した。なお、図11に示すシミュレーション結果は、ローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタによる処理に係る演算を、整数型とし、分解能を粗く設定した場合のシミュレーション結果である。
図11に示すように、ローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタによる処理に係る演算を、整数型とし、分解能を粗く設定した場合において、ローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタとして、微分器(微分演算子s)を有するものを用いた場合には、充電率SOCの推定値が、試験途中で発散する結果となった。これに対して、ローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタとして、微分器(微分演算子s)を有しないものを用いた場合には、電池パラメータを良好に推定することができ、結果として、充電率SOCを高い精度で推定することが可能となることが確認できる。
《第3実施形態》
次いで、本発明の第3実施形態について、説明する。
第3実施形態においては、電池パラメータ推定部303のローパスフィルタ演算部3031によるフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpf、および状態変数フィルタ演算部3032によるフィルタ処理に用いる状態変数フィルタとして、それぞれ、一次のフィルタを用いる以外は、上述した第1実施形態と同様である。
次いで、本発明の第3実施形態について、説明する。
第3実施形態においては、電池パラメータ推定部303のローパスフィルタ演算部3031によるフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpf、および状態変数フィルタ演算部3032によるフィルタ処理に用いる状態変数フィルタとして、それぞれ、一次のフィルタを用いる以外は、上述した第1実施形態と同様である。
すなわち、第3実施形態においては、第1実施形態で用いた状態変数フィルタである、s/(s2+k1・s+k2)および1/(s2+k1・s+k2)について、下記式(16)に示すように、部分分数分解を適用する。
そして、上記式(16)において、ka=kα、kb=kβとし、状態変数フィルタと、ローパスフィルタGlpfとの共通根を括りだし、これらをまとめることにより、一次のローパスフィルタを並列接続した構成とすることにより、適応同定システムの構成を、図12に示すようなものとすることができる。また、k1=2・√(k2)とし、ローパスフィルタGlpfを重根となるように設計し、これにより、一次のローパスフィルタを直列接続した構成とすることにより、適応同定システムの構成を、図13に示すようなものとすることができる。なお、図11中において、ζ1(k)、ζ2(k)、ζ3(k)、ζ4(k)およびζ5(k)は変換状態量であり、θ1、θ2、θ3、θ4およびθ5は電池モデルお電池パラメータである。
第3実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果に加えて、次の効果を奏する。
すなわち、第3実施形態によれば、ローパスフィルタ演算部3031および状態変数フィルタ演算部3032によるフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタとして、一次のローパスフィルタを用いるため、これらのフィルタ処理に要する演算回数を低減することができ(たとえば、図4に示す適応同定システムにおいては、積算8回、加減算4回であるのに対し、図12に示す適応同定システムにおいては、積算4回、加減算2回)、これにより、電池パラメータを同定する際における演算負荷を低減することができる。
すなわち、第3実施形態によれば、ローパスフィルタ演算部3031および状態変数フィルタ演算部3032によるフィルタ処理に用いるローパスフィルタGlpfおよび状態変数フィルタとして、一次のローパスフィルタを用いるため、これらのフィルタ処理に要する演算回数を低減することができ(たとえば、図4に示す適応同定システムにおいては、積算8回、加減算4回であるのに対し、図12に示す適応同定システムにおいては、積算4回、加減算2回)、これにより、電池パラメータを同定する際における演算負荷を低減することができる。
なお、上述した実施形態において、電流検出部301は本発明の電流検出手段に、電圧検出部302は本発明の電圧検出手段に、電池パラメータ推定部303のローパスフィルタ演算部3031は本発明のローパスフィルタ演算手段に、電池パラメータ推定部303の状態変数フィルタ演算部3032は本発明の端子電圧推定手段に、電池パラメータ推定部303の適応同定演算部3033は本発明の同定手段に、開路電圧推定部304は本発明の開路電圧推定手段に、SOC推定部305は本発明の充電率推定手段に、それぞれ相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
10…二次電池
20…負荷
30…電子制御ユニット
301…電流検出部
302…電圧検出部
303…電池パラメータ推定部
3031…ローパスフィルタ演算部
3032…状態変数フィルタ演算部
3033…適応同定演算部
304…開路電圧推定部
305…SOC推定部
40…電流計
50…電圧計
20…負荷
30…電子制御ユニット
301…電流検出部
302…電圧検出部
303…電池パラメータ推定部
3031…ローパスフィルタ演算部
3032…状態変数フィルタ演算部
3033…適応同定演算部
304…開路電圧推定部
305…SOC推定部
40…電流計
50…電圧計
Claims (6)
- 二次電池の電流を、電流計測値として検出する電流検出手段と、
前記二次電池の端子電圧を、電圧計測値として検出する電圧検出手段と、
前記二次電池の電池モデルを定義し、前記電流計測値および前記電圧計測値を、前記電池モデルに基づく状態変数フィルタを用いて、状態量変換して変換状態量を算出し、前記変換状態量から、前記電池モデルに基づく前記二次電池の端子電圧を電圧推定値として推定する端子電圧推定手段と、
前記電圧計測値と前記電圧推定値との差分がゼロに収束するように、前記二次電池のパラメータを同定する同定手段と、を備え、
前記同定手段は、前記電圧計測値および前記電圧推定値に、それぞれ同じ高域周波数遮断特性を有するローパスフィルタによりフィルタ処理を施し、前記ローパスフィルタによりフィルタ処理を施した前記電圧計測値および前記電圧推定値を用いて、前記差分を算出することを特徴とする電池状態推定装置。 - 二次電池の電流を、電流計測値として検出する電流検出手段と、
前記二次電池の端子電圧を、電圧計測値として検出する電圧検出手段と、
前記電流計測値および前記電圧計測値に、それぞれ同じ高域周波数遮断特性を有するローパスフィルタによりフィルタ処理を施すローパスフィルタ演算手段と、
前記二次電池の電池モデルを定義し、前記ローパスフィルタを施した電流計測値および電圧計測値を、前記電池モデルに基づく状態変数フィルタを用いて、状態量変換して変換状態量を算出し、前記変換状態量から、前記電池モデルに基づく前記二次電池の端子電圧を電圧推定値として推定する端子電圧推定手段と、
前記ローパスフィルタによるフィルタ処理を施した電圧計測値と、前記電圧推定値との差分がゼロに収束するように、前記二次電池のパラメータを同定する同定手段と、を備えることを特徴とする電池状態推定装置。 - 請求項1または2に記載の電池状態推定装置において、
前記ローパスフィルタのカットオフ周波数が、前記状態変数フィルタのカットオフ周波数以上であることを特徴とする電池状態推定装置。 - 請求項3に記載の電池状態推定装置において、
前記ローパスフィルタのカットオフ周波数が、前記状態変数フィルタのカットオフ周波数と同じであることを特徴とする電池状態推定装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の電池状態推定装置において、
前記ローパスフィルタおよび前記状態変数フィルタが、微分器を含まない形態であることを特徴とする電池状態推定装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の電池状態推定装置において、
前記ローパスフィルタおよび前記状態変数フィルタが、一次のローパスフィルタの直列または並列接続のみで構成されることを特徴とする電池状態推定装置。
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