JP5842421B2 - 電池状態推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池内部の状態を推定する電池状態推定装置に関するものである。
二次電池の制御装置として、所定の電池モデルを定義し、二次電池の電流および端子電圧の計測値に基づいて、電池モデルに基づく二次電池の端子電圧を電圧推定値として推定し、電圧計測値と電圧推定値との差分がゼロに収束するように、電池モデルのパラメータを逐次同定し、これにより電池内部の状態を推定する制御装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−185719号公報
しかしながら、上記従来技術においては、逐次同定する電池モデルのパラメータは、同定誤差を含む場合があり、そして、逐次同定する電池モデルのパラメータのうち、特定のパラメータφは、その同定誤差が、電池内部状態の推定結果に与える影響が大きく、そのため、該特定のパラメータφの同定誤差が大きくなった場合には、電池内部の状態の推定を適切に行なえない場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、二次電池内部の状態の推定を適切に行なうことができる電池状態推定装置を提供することである。
本発明は、二次電池の電流および端子電圧を検出し、検出した電流および端子電圧の計測値を用いて、所定の電池モデルに基づく二次電池の端子電圧を推定し、端子電圧の計測値に基いた値と端子電圧の推定値との差分がゼロに収束するように、電池モデルのパラメータを逐次同定する電池状態推定装置において、同定されたパラメータのうち、特定のパラメータφが、所定の第1閾値δ1以上である場合に、特定のパラメータφの値を、前記第1閾値δ1に設定する上限リミット処理を行なうことにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、同定されたパラメータのうち、特定のパラメータφが、所定の第1閾値δ1以上である場合に、特定のパラメータφの値を、前記第1閾値δ1に設定することにより、該特定のパラメータφの同定誤差に基づく、電池内部の状態の推定誤差を低減することができ、これにより、二次電池内部の状態を適切に推定することができる。
図1は、本実施形態に係る二次電池の制御システムの構成を示す図である。 図2は、第1実施形態に係る電子制御ユニット30の機能ブロック図である。 図3は、二次電池の電池モデルを示す等価回路モデルを示す図である。 図4は、本実施形態に係る適応同定システムの構成図である。 図5は、二次電池の開路電圧−充電率特性の一例を示す図である。 図6は、本実施形態における電池モデルのパラメータおよび充電率の推定処理を示すフローチャートである。 図7は、本実施形態における充電率の推定処理のシミュレーション結果を示す図である。 図8は、従来例における充電率の推定処理のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る二次電池の制御システムの構成を示す図である。図1に示す制御システムは、二次電池でモータ等の負荷を駆動したり、モータの回生による電力やエンジンを動力源としてオルタネータで発電した電力で二次電池を充電するシステムに、本発明に係る二次電池の制御装置を適用した例である。
二次電池10は、複数の単位電池を直列に接続してなるものである。二次電池10を構成する単位電池としては、たとえば、リチウムイオン二次電池などのリチウム系二次電池などが挙げられる。負荷20としては、たとえば、モータなどが挙げられる。
電流センサ40は、二次電池10に流れる充放電電流を検出するセンサであり、電流センサ40により検出された信号は、電子制御ユニット30へ送出される。また、電圧センサ50は、二次電池10の端子電圧を検出するセンサであり、電圧センサ50により検出された信号は、電子制御ユニット30へ送出される。なお、二次電池10近傍には、二次電池10の温度を検出するための温度センサ60が設けられている。温度センサ60は、熱電対などを用いたセンサであり、温度センサ60で検出された信号も、同様に電子制御ユニット30へ送出される。
電子制御ユニット30は、二次電池10を制御するための制御ユニットであり、プログラムを演算するCPU、プログラムや演算結果を記憶するROMおよびRAMから構成されるマイクロコンピュータと電子回路等で構成される。図2に、電子制御ユニット30の機能ブロック図を示す。
図2に示すように、電子制御ユニット30は、電流検出部301、電圧検出部302、温度検出部303、状態変数フィルタ演算部304、適応同定演算部305、開路電圧推定部306、およびSOC推定部307を備える。
電流検出部301は、電流計40からの信号を所定周期で取得し、電流計40からの信号に基づき、二次電池10に流れる充放電電流を検出することにより、電流計測値I(k)を取得する。電流検出部301は、取得した電流計測値I(k)を状態変数フィルタ演算部304に送出する。
電圧検出部302は、電圧計50からの信号を所定周期で取得し、電圧計50からの信号に基づき、二次電池10の端子電圧を検出することにより、電圧計測値V(k)を取得する。電圧検出部302は、取得した電流計測値V(k)を状態変数フィルタ演算部304、および適応同定演算部305に送出する。
温度検出部303は、温度センサ60からの信号を所定周期で取得し、温度センサ60からの信号に基づき、二次電池10の温度を検出することにより、電池温度T(k)を取得する。温度検出部303は、取得した電池温度T(k)を適応同定演算部305および開路電圧推定部306に送出する。
状態変数フィルタ演算部304は、二次電池10の電池モデルを定義し、電流検出部301により検出された電流計測値I(k)および電圧検出部302により検出された電圧計測値V(k)から、状態変数フィルタ演算を行ない、変換状態量ω(k)を求める。
以下、状態変数フィルタ演算部304による変換状態量ω(k)の算出方法について、説明する。
まず、本実施形態で用いる「電池モデル」について、説明する。図3は、二次電池10の電池モデルを示す等価回路モデルであり、図3に示す等価回路モデルは、下記式(1)で表される。
Figure 0005842421
ここで、モデル入力は電流I[A](正値は充電、負値は放電)、モデル出力は端子電圧V[V]であり、R〔Ω]は電荷移動抵抗、R[Ω]は純抵抗、C[F]は電気二重層容量、V[V]は開路電圧である。また、上記式(1)中、sは微分オペレータである。なお、本実施形態に係る電池モデルは、正極、負極を特に分離していないリダクションモデル(1次)であるが、実際の電池の充放電特性を比較的正確に示すことが可能である。このように本実施形態においては、電池モデルの次数を1次にした構成を例として説明する。
すなわち、R、R、Cを下記式(2)のように表すと、上記式(1)は、下記式(3)で表されることとなる。
Figure 0005842421
Figure 0005842421
そして、本実施形態においては、上記式(3)に示される電池モデルに基づいて、状態変数フィルタ演算部304によって、状態変数フィルタ演算を行ない、変換状態量ω(k)を求める。
まず、開路電圧V(t)は、電流I(t)に可変なパラメータhを乗じたものをある初期状態から積分したものと考えれば、開路電圧V(t)は、下記式(4)で表すことができる。
Figure 0005842421
そして、上記式(3)に、上記式(4)を代入すると、下記式(5)となり、これを整理すると下記式(6)となる。
Figure 0005842421
Figure 0005842421
なお、上記式(6)は、下記式(7)において、A(s)、B(s)の次数をそれぞれ1次、2次としたものに相当する。
Figure 0005842421
ここで、A(s)、B(s)はsの多項式関数である。
そして、上記式(6)において、右辺の分母である(T・s+s)(上記式(7)のs・A(s)に対応)の最高次数項の係数であるTで、上記式(6)の右辺の分母および分子を除すると、下記式(8)が得られる。なお、下記式(8)は、上記式(6)において、右辺の分母の最高次数項であるsの係数を、1とした式である。
Figure 0005842421
ここで、上記式(6)のように、未知パラメータであるTが、右辺の分母の最高次数項であるsの係数となっていると、後述する未知パラメータの同定過程において、未知パラメータであるTが、ゼロに近い値として算出されてしまう場合もあるため、このような場合には、上記式(6)の右辺の分母の次数が変化してしまうおそれがある。そして、上記式(6)の右辺の分母の次数が変化すると、後述する未知パラメータの同定に遅れが生じたり、同定演算の結果、未知パラメータが真値に収束しないという問題が発生する場合がある。そのため、本実施形態では、このような問題を有効に防止するため、上記式(6)の右辺の分母および分子をTで除し、上記式(8)とする。
そして、上記式(8)に、既知定数k(i=1,2、・・・,n)を導入することにより、下記式(9)、(10)を得ることができる。
Figure 0005842421
Figure 0005842421
ただし、上記式(10)において、y(t)は、V(t)から直達項を差し引いたものであり、そのため、y(t)は、下記式(11)で表される。
Figure 0005842421
なお、上記式(10)において、I,b0iは、未知パラメータ(T,T,K,h)を含むパラメータであり、fVi,fIiは、電流計40および電圧計50により計測可能な値であるI(k)、V(k)を状態変数フィルタによりフィルタ処理を施した変換状態量である。そして、上記式(10)は、これらの積和式になっているため、適応デジタルフィルタの標準形である下記式(12)と一致する。
Figure 0005842421
ただし、上記式(12)中、φ=[I,b0i]、ω=[fVi,fIi] である。
このようにして、状態変数フィルタ演算部304により、状態変換量ω(k)は算出される。そして、得られた状態変換量ω(k)は、状態変数フィルタ演算部304により、適応同定演算部305、および開路電圧推定部306に送出される。
適応同定演算部305は、状態変数フィルタ演算部304により算出された変換状態量ω(k)に基づいて、適応デジタルフィルタ演算により、二次電池10の電池モデルのパラメータφ^(k)を同定する同定演算を行なう。
ここで、φ^(k)における右肩に付した「^」は、その値が推定値であることを示す。また、図2中では、推定値である「^」を、それぞれ、φ(k)の「φ」の真上、V(k)の「V」の真上、SOC(k)の「S」の真上としているが、下記式(13)に示すように、これはφ^(k)、V^(k)、SOC^(k)と同義である。以下、V^(k)においても同様である。
Figure 0005842421
具体的に、図4に示すような適応同定システムの構成図においては、適応同定演算部305は、まず、変換状態量ω(k)から、上述した電池モデルから推定される二次電池10の端子電圧の推定値である電圧推定値V^(k)を推定する。そして、適応同定演算部305は、この電圧推定値V^(k)と、電圧計50で検出され電圧検出部302により取得された実際の計測値である電圧計測値V(k)と、の差分がゼロに収束するように、適応調整則により、下記式(14)に示すアルゴリズムに基づいて、電池モデルのパラメータφ^(k)を同定する同定演算を行なう。なお、この際において、本実施形態では、単純な「最小二乗法による適応デジタルフィルタ」の論理的な欠点(一度推定値が収束すると、その後パラメータが変化しても再度正確な推定ができないこと)を改善した「両限トレースゲイン方式」を用いることができる。なお、図4は、状態変数フィルタ演算部304、および適応同定演算部305により実現される、本実施形態に係る適応同定システムの構成図である。
Figure 0005842421
上記式(14)は、パラメータφ^(k)を適応的に求める逐次式であり、γ(k)、Γ(k−1)は、共に適応ゲインであり、これらのうち、γ(k)はスカラゲイン(誤差ゲイン)であり、Γ(k−1)は行列ゲイン(信号ゲイン)である。そして、上記式(14)により、k時点における変換状態量ω(k)が得られた際には、電池モデルから推定される二次電池10の端子電圧の推定値である電圧推定値V^(k)と、電圧計50で検出され電圧検出部302により取得された電圧計測値V(k)との差分であるe(k)を求めることができ、このe(k)をゼロに収束させることにより、前回処理時に求めたパラメータφ^(k−1)および行列ゲインΓ(k−1)を用いて、パラメータφ^(k)を逐次的に算出することができる。なお、この場合において、電圧計測値V(k)としては、電圧検出部302により取得された値に、測定ノイズを除去するためのフィルタ処理を行なったものを用いてもよく、この際には、フィルタ特性を考慮した電圧推定値を算出すればよい。
このようにして、算出された二次電池10のパラメータφ^(k)は、図2に示すように、適応同定演算部305から、開路電圧推定部306に送出される。
そして、図4に示すように、状態変数フィルタ演算部304、および適応同定演算部305により実現される、本実施形態の適応同定システムにおいては、まず、電流検出部301により検出された電流計測値I(k)、電圧検出部302により検出された電圧計測値V(k)を用いて、状態変数フィルタ演算部304により、上述したように、状態変数フィルタを用いて、変換状態量ω(k)を算出する。なお、図4に示す例では、変換状態量ω(k)は、ω(k)、ω(k)、ω(k)、ω(k)、ω(k)からなる。
次いで、本実施形態の適応同定システムにおいては、適応同定演算部305により、状態変数フィルタ演算部304により得られた変換状態量ω(k)と電池モデルのパラメータφ^(k−1)に基づいて、電池モデルに基づく端子電圧の推定値である電圧推定値V^(k)の算出が行なわれる。そして、本実施形態の適応同定システムによれば、適応同定演算部305により、状態変数フィルタ演算部304により得られた変換状態量ω(k)、ならびに、電圧検出部302により検出された電圧計測値V(k)および電圧推定値V^(k)を用いて、上記式(14)にしたがい、電池モデルのパラメータφ^(k)の逐次同定が行なわれることとなる。なお、電池モデルのパラメータφ^(k)は、通常、複数のパラメータからなるパラメータベクトルであり、図4に示す例においては、電池モデルのパラメータφ^(k)は、パラメータφ、φ、φ、φ、φからなる。
ここで、適応同定演算部305により同定された、電池モデルのパラメータφ^(k)を用いて、上記式(6)の右辺の分母である(T・s+s)の最高次数項の係数であるTを表すと、下記式(15)に示すようになる。
Figure 0005842421
なお、上記式(15)において、φは、電池モデルのパラメータφ^(k)を構成するパラメータのうち、上記式(6)の右辺の分母である(T・s+s)の最高次数項の係数であるTに対応する最高次数項パラメータである。すなわち、最高次数項パラメータφは、適応同定演算部305により同定された、電池モデルのパラメータφ^(k)のうち、Tに対応するパラメータである。また、aは、状態変数フィルタのカットオフ周波数λに応じて決まる値である。
そして、適応同定演算部305は、最高次数項の係数であるTに対応する最高次数項パラメータφが、初期化判断閾値δ2以上であるか否かの判定を行なう。すなわち、適応同定演算部305は、「φ≧δ2」の条件を満たすか否かについての判定を行なう。ここで、初期化判断閾値δ2は、適応同定演算部305による電池モデルのパラメータφ^(k)の同定演算を初期化するか否かを判断するための閾値であり、初期化判断閾値δ2は、温度検出部303により検出された電池温度T(k)から、電子制御ユニット30に備えられたROMに予め記憶された電池温度と初期化判断閾値δ2との関係を示すテーブルを用いて、算出される。また、初期化判断閾値δ2は、後述する上限判断閾値δ1よりも大きな値に設定される。すなわち、「初期化判断閾値δ2>上限判断閾値δ1」とされる。
「φ≧δ2」の条件を満たすか否かの判定の結果、「φ≧δ2」の条件を満たす場合には、上記式(14)による逐次同定演算において同定されたパラメータφ^(k)の値が大きく変化し、これにより、同定されたパラメータφ^(k)が、真値から大きく乖離したものと判断し、同定演算の初期化処理を行なう。具体的には、「φ≧δ2」の条件を満たす場合には、適応同定演算部305は、上記式(14)を用いて逐次同定演算を行なう際において、次回の演算に用いるパラメータφ^(k−1)および行列ゲインΓ(k−1)を、パラメータ初期値φおよび行列ゲイン初期値Γに設定する。このような初期化処理を行なうことにより、同定されたパラメータφ^(k)が、真値から大きく乖離した場合でも、比較的短い時間で、パラメータφ^(k)を再び真値に近づけることができる。
開路電圧推定部306は、状態変数フィルタ演算部304により得られた変換状態量ω(k)、および適応同定演算部305により得られたパラメータφ^(k)に基づいて、二次電池10の開路電圧を推定し、開路電圧推定値V^(k)を算出する。
具体的には、開路電圧推定部306は、上記式(3)に基づいて、下記式(16)を算出し、上記式(14)により算出されたパラメータφ^(k)、上記式(10)に基づいて演算された変換状態量ω(k)、および状態変数フィルタのカットオフ周波数λを用いて、下記式(16)により、開路電圧推定値V^(k)を算出する。
Figure 0005842421
なお、上記式(16)において、φは、最高次数項の係数であるTに対応する最高次数項パラメータである。また、aは、状態変数フィルタのカットオフ周波数λに応じて決まる値である。
また、開路電圧推定部306は、最高次数項の係数であるTに対応する最高次数項パラメータφが、上限判断閾値δ1以上であるか否かの判定を行なう。すなわち、開路電圧推定部306は、「φ≧δ1」の条件を満たすか否かについての判定を行なう。ここで、上限判断閾値δ1は、開路電圧推定部306により開路電圧推定値V^(k)を算出する際に用いる、最高次数項パラメータφの上限値であり、上限判断閾値δ1は、温度検出部303により検出された電池温度T(k)から、電子制御ユニット30に備えられたROMに予め記憶された電池温度と上限判断閾値δ1との関係を示すテーブルを用いて、算出される。
「φ≧δ1」の条件を満たすか否かの判定の結果、「φ≧δ1」の条件を満たす場合には、開路電圧推定部306は、最高次数項パラメータφの値を、δ1と等しい値(以下、この値を、上限リミット値φn_LIMとする。)に設定する上限リミット処理を行ない、開路電圧推定部306は、上記式(16)により、開路電圧推定値V^(k)を算出する際に、最高次数項パラメータφとして、上限リミット処理された値(すなわち、上限リミット値φn_LIM)を用いる。
ここで、上記式(16)において、最高次数項パラメータφが、状態変数フィルタのカットオフ周波数λに応じて決まる値aに近い値となると、上記式(16)の分母の成分である(a−φ)が、ゼロに近づき、結果として、最高次数項パラメータφの同定誤差が開路電圧推定値V^(k)の推定誤差に大きく影響を及ぼすこととなってしまう。そのため、本実施形態では、上記式(16)により、開路電圧推定値V^(k)を算出する際において、最高次数項パラメータφの上限リミット値φn_LIMを設定しておき、最高次数項パラメータφが、上限リミット値φn_LIM以上となった場合に、最高次数項パラメータφを上限リミット値φn_LIMに設定する上限リミット処理を行なうことにより、このような問題を有効に解決するものである。
なお、開路電圧推定部306は、上記式(16)により、開路電圧推定値V^(k)に加えて、未知パラメータ(T,T,K,h)も算出することができる。
SOC推定部307は、開路電圧推定部306により算出された開路電圧推定値V^(k)から、予め定められた二次電池10の開路電圧−充電率特性に基づいて、充電率推定値SOC^(k)を算出する。なお、二次電池10の開路電圧−充電率特性の一例を図5に示す。本実施形態では、二次電池10の開路電圧−充電率特性は、電子制御ユニット30に備えられたROMに予め記憶されており、二次電池10について、予め実験などにより、開路電圧と充電率との関係を求めることにより得ることができる。
次いで、本実施形態における、パラメータφ^(k)および充電率推定値SOC^(k)の推定処理について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図6に示す処理は一定周期毎(本実施形態では、100msec毎)に実施される。以下の説明においては、I(k)は今回の実行周期の電流値(今回の計測値)、I(k−1)は1回前の実行周期での電流値(前回の計測値)とし、電流以外の値に関しても同様に表記する。なお、以下に説明する処理は、電子制御ユニット30により行われる。
まず、ステップS1では、電流検出部301、電圧検出部302、温度検出部303により、電流計測値I(k)、電圧計測値V(k)、および電池温度T(k)の取得が行われる。そして、電流計測値I(k)は、状態変数フィルタ演算部304に、電圧計測値V(k)は、状態変数フィルタ演算部304、および適応同定演算部305に、電池温度T(k)は、適応同定演算部305および開路電圧推定部306に、それぞれ送出される。
ステップS2では、状態変数フィルタ演算部304により、ステップS1で取得された電流計測値I(k)、および電圧計測値V(k)について、上記式(9)、(10)に基づいて、状態変数フィルタを用いた状態フィルタ演算が行われ、変換状態量ω(k)が算出される。
ステップS3では、ステップS1で取得された電池温度T(k)に基づいて、上限判断閾値δ1および初期化判断閾値δ2の算出が行なわれる。具体的には、上限判断閾値δ1は、開路電圧推定部306により、ステップS1で取得された電池温度T(k)から、電子制御ユニット30に備えられたROMに予め記憶された電池温度と上限判断閾値δ1との関係を示すテーブルを用いて、算出される。また、初期化判断閾値δ2は、適応同定演算部305により、ステップS1で取得された電池温度T(k)から、電子制御ユニット30に備えられたROMに予め記憶された電池温度と初期化判断閾値δ2との関係を示すテーブルを用いて、算出される。
なお、リチウムイオン二次電池などの二次電池においては、電池温度T(k)が低いほど、拡散抵抗(電荷移動抵抗Rに相当)が大きくなる傾向にあり、そのため、電池温度T(k)が低いほど、最高次数項の係数であるTも大きな値として算出されやすくなる(上記式(2)参照)。そして、上記式(15)、(16)より、最高次数項の係数であるTが大きな値として算出されやすくなるということは、上記式(15)、(16)における分母成分である(a−φ)が、ゼロに近い値として算出されやすくなるということとなる。そのため、本実施形態では、電池温度T(k)が低いほど、上限判断閾値δ1および初期化判断閾値δ2を大きい値(状態変数フィルタのカットオフ周波数λに応じて決まる値aに近い値)に設定する。これにより、後述するステップS5における初期化処理およびステップS8における上限リミット処理を、電池温度T(k)に応じて、適切に行なうことができ、これにより、パラメータφ^(k)の同定精度、ならびに、開路電圧推定値V^(k)および充電率推定値SOC^(k)の推定精度を良好なものとすることができる。
ステップS4では、適応同定演算部305により、前回処理時のステップS6で算出されたパラメータφ^(k−1)を構成する各パラメータのうち、最高次数項パラメータφ(k−1)が、ステップS3で算出された初期化判断閾値δ2以上であるか否かの判定が行なわれる。すなわち、ステップS4では、「φ(k−1)≧δ2」を満たすか否かの判定が行なわれる。「φ(k−1)≧δ2」を満たす場合には、ステップS5に進み、一方、「φ(k−1)≧δ2」を満たさない場合には、ステップS6に進む。
ステップS4において、「φ(k−1)≧δ2」を満たすと判断された場合には、ステップS5に進み、ステップS5では、適応同定演算部305により、上記式(14)に基づいて行なう同定演算に用いる、パラメータφ^(k−1)の値、および行列ゲインΓ(k−1)の値を、予め定められた所定のパラメータ初期値φおよび行列ゲイン初期値Γに設定する初期化処理が行なわれる。
ステップS6では、適応同定演算部305により、電池モデルのパラメータφ^(k)を同定するための同定演算処理が行なわれる。具体的には、ステップS6では、適応同定演算部305により、ステップ2において算出された変換状態量ω(k)、およびステップ1で取得された電圧計測値V(k)を用いて、上記式(14)に従い、電池モデルのパラメータφ^(k)の算出が行なわれる。なお、ステップS5において、パラメータφ^(k−1)、および行列ゲインΓ(k−1)が、パラメータ初期値φおよび行列ゲイン初期値Γに設定されている場合には、これら初期値を用いて、電池モデルのパラメータφ^(k)の算出が行なわれる。そして、適応同定演算部305により算出された電池モデルのパラメータφ^(k)は、開路電圧推定部306に送出される。
ステップS7では、開路電圧推定部306により、今回処理時のステップS6で算出された電池モデルのパラメータφ^(k)を構成する各パラメータのうち、最高次数項パラメータφ(k)が、ステップS3で算出された上限判断閾値δ1以上であるか否かの判定が行なわれる。すなわち、ステップS7では、「φ(k)≧δ1」を満たすか否かの判定が行なわれる。「φ(k)≧δ1」を満たす場合には、ステップS8に進み、一方、「φ(k)≧δ1」を満たさない場合には、ステップS9に進む。
ステップS7において、「φ(k)≧δ1」を満たすと判断された場合には、ステップS8に進み、ステップS8では、開路電圧推定部306により、最高次数項パラメータφの値を、δ1と等しい値、すなわち、上限リミット値φn_LIMに設定する上限リミット処理が行なわれる。
次いで、ステップS9では、開路電圧推定部306により、ステップ6で算出された電池モデルのパラメータφ^(k)、ステップS2において算出された変換状態量ω(k)、および状態変数フィルタのカットオフ周波数λを用いて、上記式(16)に基づいて、開路電圧推定値V^(k)の算出が行なわれる。なお、開路電圧推定値V^(k)の算出に際しては、上述したステップS8において、最高次数項パラメータφの値を、上限リミット値φn_LIMに設定する上限リミット処理が行なわれている場合には、最高次数項パラメータφとして、上限リミット値φn_LIMが用いられる。そして、算出された開路電圧推定値V^(k)は、SOC推定部307に送出される。
ステップS10では、SOC推定部307により、ステップS9で算出された開路電圧推定値V^(k)を用いて、予め定められた二次電池10の開路電圧−充電率特性に基づいて、充電率推定値SOC^(k)の算出が行なわれる。そして、ステップS1に戻り、上述したステップS1〜S10の処理が繰り返され、電池モデルのパラメータφ^(k)、および該パラメータφ^(k)に基づく、充電率推定値SOC^(k)の推定処理が繰り返し行なわれることとなる。
本実施形態においては、電池モデルのパラメータφ^(k)を構成するパラメータのうち、電池モデルを定義する上記式(6)の右辺の分母である(T・s+s)の最高次数項の係数であるTに対応する最高次数項パラメータφが、上限判断閾値δ1以上である場合に、最高次数項パラメータφの値を、δ1と等しい値に設定する上限リミット処理を行ない、最高次数項パラメータφとして、上限リミット処理された値を用いて、上記式(16)に従い、開路電圧推定値V^(k)の推定を行なう。そのため、本実施形態によれば、上記式(16)の分母の成分である(a−φ)が、ゼロに近づいてしまい、これにより、開路電圧推定値V^(k)の推定誤差が大きくなってしまうことを有効に防止することができ、結果として、開路電圧推定値V^(k)および充電率推定値SOC^(k)の推定精度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、最高次数項パラメータφについて上限リミット処理を行なった場合には、上記したように、上限リミット処理された値を、開路電圧推定部306により開路電圧推定値V^(k)を算出する際に用いる一方で、適応同定演算部305により、上記式(14)にしたがい逐次同定演算を行なう際には、逐次同定演算処理時において、次回の演算に用いる最高次数項パラメータφ(k−1)として、上限リミット処理された値ではなく、同定演算処理により同定された値をそのまま用いるようにしている。すなわち、本実施形態においては、適応同定演算部305により、上記式(14)にしたがい逐次同定演算を行なう際には、上限リミット処理された値を採用しないような構成としている。このように、逐次同定演算を行なう際に、上限リミット処理された値に変えて、同定演算処理により同定された値をそのまま用いることにより、適応同定演算部305による電池モデルのパラメータφ^(k)の同定を、線形な理想状態で逐次演算を行なうことができ、電池モデルのパラメータφ^(k)の同定精度を良好に保つことができる。特に、適応同定演算部305による逐次同定演算に、上限リミット処理された値を用いた場合には、非線形な状態が発生してしまう場合があり、このような場合には、真値への収束に時間が掛かってしまうなど逐次同定演算が良好に行われないおそれもある。これに対して、適応同定演算部305により、上記式(14)にしたがい逐次同定演算を行なう際に、上限リミット処理された値を採用しないことにより、このような問題を有効に防止することができる。
なお、本実施形態においては、適応同定演算部305により、逐次同定演算を行なう際に、最高次数項パラメータφ(k−1)として、上限リミット処理された値ではなく、同定演算処理により同定された値をそのまま用いるような構成を例示したが、このような構成に特に限定されず、上限リミット処理された値を用いるような構成としてもよい。ただし、上述したように、上限リミット処理された値を用いることにより、非線形な状態が発生する可能性がある場合等においては、上限リミット処理された値に代えて、同定演算処理により同定された値をそのまま用いた方が、電池モデルのパラメータφ^(k)の同定精度をより高めることが可能となる。
さらに、本実施形態においては、最高次数項パラメータφが、初期化判断閾値δ2(初期化判断閾値δ2>上限判断閾値δ1)以上である場合に、適応同定演算部305による電池モデルのパラメータφ^(k)の逐次同定演算により同定されたパラメータφ^(k)の値が大きく変化し、これにより、同定されたパラメータφ^(k)が、真値から大きく乖離したものと判断し、適応同定演算部305による電池モデルのパラメータφ^(k)の逐次同定演算の初期化を行なう。これにより、本実施形態によれば、逐次同定演算により同定されたパラメータφ^(k)が、真値から大きく乖離した場合でも、比較的短い時間で、パラメータφ^(k)を再び真値に近づけることができ、結果として、同定されたパラメータφ^(k)が、真値から大きく乖離した場合に、真値から乖離した状態が続いてしまうという不具合の発生を有効に防止することができる。
ここで、図7は、本実施形態における充電率の推定処理のシミュレーション結果を示す図、図8は、従来例における充電率の推定処理のシミュレーション結果を示す図である。
図7、図8中、各グラフは、上から電流計測値I(k)の変化を示すプロファイル、電圧計測値V(k)の変化を示すプロファイル、最高次数項パラメータφの変化を示すプロファイル、充電率SOCの推定値の真値に対する誤差の変化を示すプロファイル、充電率SOCの推定値の変化を示すプロファイルである。なお、以下においては、実際の電池の入出力信号である電流値および電圧値に、観測ノイズを重畳した状態におけるシミュレーション結果を示しており、図7は、最高次数項パラメータφに上限リミット値を設定した場合のシミュレーション結果(本実施形態のシミュレーション結果)であり、図8は、最高次数項パラメータφに上限リミット値を設定しなかった場合のシミュレーション結果(従来例のシミュレーション結果)である。また、図7、図8中においては、充電率SOCの推定値を実線で、充電率SOCの真値を破線で示している。
図7に示すように、本実施形態のように、最高次数項パラメータφに上限リミット値を設定した場合には、最高次数項パラメータφが限界値(状態変数フィルタのカットオフ周波数λに応じて決まる値a)に近づいてしまうことを有効に防止することができ、結果として、充電率SOCの推定値の真値に対する誤差を小さくすることが可能であることが確認できる。
一方、図8に示すように、本実施形態とは異なり、最高次数項パラメータφに上限リミット値を設定しなかった場合には、最高次数項パラメータφが限界値(状態変数フィルタのカットオフ周波数λに応じて決まる値a)に近づいてしまい、そのため、充電率SOCの推定値の真値に対する誤差が大きくなる結果となった。
なお、上述した実施形態において、電流検出部301は本発明の電流検出手段に、電圧検出部302は本発明の電圧検出手段に、状態変数フィルタ演算部304は本発明の同定演算手段に、適応同定演算部305は本発明の同定演算手段および初期化手段に、開路電圧推定部306は本発明の開路電圧推定手段およびリミット処理手段に、それぞれ相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、上述した実施形態においては、前回処理時の最高次数項パラメータφ(k−1)について、「φ(k−1)≧δ2」を満たすか否かの判断を行ない(ステップS4)、「φ(k−1)≧δ2」を満たす場合に、逐次同定演算の初期化を行った(ステップS5)後に、電池モデルのパラメータφ^(k)を同定するための同定演算処理を行なう(ステップS6)ような態様を例示したが、まず、電池モデルのパラメータφ^(k)を同定するための同定演算処理を行ない、その結果により、得られた最高次数項パラメータφ(k)について、「φ(k)≧δ2」を満たすか否かの判断を行なうような態様としてもよい。この場合においては、「φ(k)≧δ2」を満たすと判断された場合には、逐次同定演算の初期化を行い、再度、電池モデルのパラメータφ^(k)を同定するための同定演算処理を行なうこととする。
10…二次電池
20…負荷
30…電子制御ユニット
301…電流検出部
302…電圧検出部
303…温度検出部
304…状態変数フィルタ演算部
305…適応同定演算部
306…開路電圧推定部
307…SOC推定部
40…電流計
50…電圧計
60…温度センサ

Claims (6)

  1. 二次電池の電流を、電流計測値として検出する電流検出手段と、
    前記二次電池の端子電圧を、電圧計測値として検出する電圧検出手段と、
    前記二次電池の電池モデルを下記式(I)に示すように定義し、前記電流計測値および前記電圧計測値に基づいて、前記電池モデルに基づく前記二次電池の端子電圧を電圧推定値として推定し、前記電圧計測値に基づいた値と前記電圧推定値との差分がゼロに収束するように、前記電池モデルのパラメータを逐次同定する逐次同定演算を行なう同定演算手段と、
    前記同定演算手段により同定されたパラメータのうち、前記式(I)の多項式s・A(s)における最高次数項係数に対応する最高次数項パラメータφが、所定の第1閾値δ1以上であるか否かを判断し、前記最高次数項パラメータφが前記第1閾値δ1以上である場合に、前記最高次数項パラメータφの値を、前記第1閾値δ1に設定する上限リミット処理を行なうリミット処理手段と、を備えることを特徴とする電池状態推定装置。
    Figure 0005842421
    (ただし、上記式(I)において、Vは電圧計測値、Iは電流計測値、sは微分オペレータ、A(s)およびB(s)はsの多項式関数である。)
  2. 請求項1に記載の電池状態推定装置において、
    前記同定演算手段により同定されたパラメータに基づいて、前記二次電池の開路電圧を推定する開路電圧推定手段をさらに備え、
    前記開路電圧推定手段は、前記同定演算手段により同定されたパラメータのうち、前記最高次数項パラメータφとして、前記リミット処理手段により、上限リミット処理された値を用いて、前記開路電圧の推定を行うことを特徴とする電池状態推定装置。
  3. 請求項2に記載の電池状態推定装置において、
    前記同定演算手段は、前記最高次数項パラメータφとして、前記リミット処理手段により、上限リミット処理されていない値を用いて、前記パラメータの逐次同定演算を行うことを特徴とする電池状態推定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電池状態推定装置において、
    前記最高次数項パラメータφが、第2閾値δ2(ただし、第2閾値δ2>第1閾値δ1)以上であるか否かを判断し、前記最高次数項パラメータφが前記第2閾値δ2以上である場合に、前記同定演算手段に、予め定められた初期値を用いて逐次同定演算を行わせる初期化処理を実行する初期化手段をさらに備えることを特徴とする電池状態推定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電池状態推定装置において、
    前記リミット処理手段は、前記第1閾値δ1を、電池温度に応じて設定することを特徴とする電池状態推定装置。
  6. 請求項4に記載の電池状態推定装置において、
    前記初期化手段は、前記第2閾値δ2を、電池温度に応じて設定することを特徴とする電池状態推定装置。
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