JP6354700B2 - 電池の充電状態推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電池の充電状態推定装置に関する。
この種の装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、電池温度に応じて変化する電池等価回路モデルの抵抗成分等の回路パラメータを逐次同定し、同定した回路パラメータに基づいて、電池の充電状態を逐次推定するオブザーバを備えるものが知られている。
特開2015−81800号公報
オブザーバにおいては、電池の充電状態を推定するためにオブザーバゲインが設計される。オブザーバゲインは、設計時に想定した電池の使用温度範囲に対応する回路パラメータの変動範囲において、推定された充電状態が真の充電状態に収束するまでの時間を所定時間以下としたり、オブザーバの安定性を保証したりする等、オブザーバに要求されるロバスト性を満たすように設計される。
ここで、設計時に想定する電池の使用温度範囲が広いと、回路パラメータの変動範囲も広くなる。回路パラメータの変動範囲が広いと、等価回路モデルの回路パラメータがオブザーバによって逐次同定される場合であっても、電池の使用温度範囲全てにおいて、オブザーバに要求されるロバスト性を満たすことができないことがある。このため、例えば、電池の使用温度範囲のうち一部の温度範囲において、オブザーバに要求されるロバスト性を満たすようにオブザーバゲインを設計することも考えられる。ただしこの場合、電池温度が上記一部の温度範囲からはずれると、推定された充電状態が真の充電状態に収束するまでの時間を所定時間以下とすることができなくなったり、オブザーバの安定性を保証できなくなったりする懸念がある。この場合、オブザーバによる充電状態の推定精度が低下する懸念がある。
本発明は、電池の使用温度範囲が広い場合であっても、電池の充電状態の推定精度を高めることができる電池の充電状態推定装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明は、電池(21)に流れる電流値を取得する電流取得部と、前記電池の温度を取得する温度取得部と、前記電池に流れる電流値を入力変数としてかつ前記電池の充電状態と相関を有する充電パラメータを状態変数に含み、前記電池の等価回路モデルから導かれた状態方程式における前記充電パラメータを、前記電流取得部によって取得された電流値に基づいて逐次推定するオブザーバ(31)と、前記電池の温度に応じて値が変わる前記等価回路モデルのパラメータを回路パラメータとし、前記電池の使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲の中から前記温度取得部によって取得された温度が含まれる温度範囲を選択し、選択した温度範囲の境界に対応する前記回路パラメータの上下限値を設定する設定部(32)と、前記設定部により設定された前記回路パラメータの上下限値に基づいて、前記オブザーバで用いられるオブザーバゲインを算出するゲイン算出部(31d)と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、オブザーバにより、電池の等価回路モデルから導かれた状態方程式における充電パラメータが、電流取得部によって取得された電流値に基づいて逐次推定される。ここで、等価回路モデルの回路パラメータは、電池の温度に応じて値が変わる。このため、電池の使用温度範囲が広いと、回路パラメータの変動範囲が広くなり、電池の使用温度範囲全てにおいて、オブザーバに要求されるロバスト性を満たすことができないことがある。
そこで上記発明では、電池の使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲の中から、温度取得部によって取得された電池温度が含まれる温度範囲が選択され、選択された温度範囲の境界に対応する回路パラメータの上下限値が設定される。そして、設定された回路パラメータの上下限値に基づいて、オブザーバで用いられるオブザーバゲインが算出される。
上記発明によれば、使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲のそれぞれにおいて、その温度範囲に対応する回路パラメータの変動範囲でオブザーバに要求されるロバスト性を満たすようにオブザーバゲインを算出することができる。このため、電池の使用温度範囲が広い場合であっても、電池の充電状態と相関を有する充電パラメータの推定値の発散を回避できる等、充電パラメータの推定精度を高めることができる。
第2の発明は、前記使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲のそれぞれにおいて、前記オブザーバによって推定された前記充電パラメータを真の前記充電パラメータに収束させる収束率が個別に設定されていることを特徴とする。
上記発明では、各温度範囲のそれぞれにおいて、推定された充電パラメータが真の充電パラメータに収束する時間を短縮できるように収束率が最適化されたオブザーバゲインを算出することができる。このため、充電パラメータの初期の推定値と真の充電パラメータとの間に推定誤差がある場合であっても、この推定誤差を迅速に解消することができる。
第3の発明は、前記回路パラメータは、前記電池の温度が低いほど、値が大きくされていることを特徴とする。
電池の温度が低いほど回路パラメータの値が大きくされている場合、電池の使用温度範囲が広いと、回路パラメータの変動範囲が広くなりやすい。このため上記発明では、使用温度範囲が分割されて設定された各温度範囲のそれぞれにおいて、その温度範囲の境界に対応する回路パラメータの上下限値に基づいてオブザーバゲインを算出するメリットが大きい。
第4の発明は、前記回路パラメータは、前記電池の温度が低いほど、前記電池の単位温度低下量あたりの増加量が大きくされており、前記使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲のそれぞれは、前記電池の温度が低いほど狭く設定されていることを特徴とする。
上記発明では、回路パラメータは、電池の温度が低いほど、電池の単位温度低下量あたりの増加量が大きくされている。このため、例えば、温度範囲が互いに同一の複数の温度範囲に使用温度範囲を分割すると、電池温度が低い温度範囲ほど、その温度範囲の境界に対応する回路パラメータの上下限値の差が大きくなる。その結果、電池温度が低い温度範囲ほど、オブザーバに要求されるロバスト性を満たすようにオブザーバゲインを算出することができなくなる懸念がある。
そこで上記発明では、使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲のそれぞれが、電池の温度が低いほど狭く設定されている。このため、電池温度が低い温度範囲ほど、その温度範囲の境界に対応する回路パラメータの上下限値の差が大きくなることを抑制できる。これにより、各温度範囲のそれぞれにおいて、オブザーバに要求されるロバスト性を満たすようにオブザーバゲインを算出することができる。
第5の発明は、前記ゲイン算出部は、前記使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲のそれぞれにおける前記回路パラメータの変動に対して前記オブザーバの閉ループを安定とする前記オブザーバゲインを算出することを特徴とする。
上記発明では、電池の温度に応じて回路パラメータが変動する場合であっても、各温度範囲のそれぞれにおいてオブザーバの閉ループの安定性を保証することができる。これにより、充電パラメータの推定値の発散を回避できる等、充電パラメータの推定精度をより高めることができる。
第6の発明は、前記ゲイン算出部は、制御対象となる前記等価回路モデルにおける信号に混入するプロセスノイズ及び観測ノイズに対して前記オブザーバの閉ループを安定とする前記オブザーバゲインを算出することを特徴とする。
上記発明では、プロセスノイズ及び観測ノイズが信号に混入する場合であっても、オブザーバを含む閉ループの安定性を保証することができる。これにより、充電パラメータの推定精度をより高めることができる。
第7の発明は、前記充電パラメータは、前記電池の開放端電圧であることを特徴とする。
上記発明では、電池の開放端電圧の推定精度を高めることができる。
第8の発明は、前記オブザーバによって推定された前記開放端電圧に基づいて、前記電池の充電率を逐次推定する充電率推定部を備えることを特徴とする。
電池の充電率は、電池の開放端電圧から一義的に定まる。この点、上記発明では、オブザーバによって推定された開放端電圧に基づいて、電池の充電率を逐次推定することができる。
第9の発明は、前記充電率推定部を第1充電率推定部とし、前記第1充電率推定部による充電率の推定に要する処理負荷よりも小さい処理負荷で、かつ、前記第1充電率推定部による充電率の推定方法とは異なる方法で前記電池の充電率を推定する第2充電率推定部を備え、前記第1充電率推定部による充電率の推定精度は、前記第2充電率推定部による充電率の推定精度よりも高いものであり、前記電池の信頼性が高い充電率範囲を高信頼範囲とし、前記高信頼範囲に隣接して、かつ、前記高信頼範囲よりも前記電池の信頼性が低い充電率範囲を低信頼範囲とし、前記第2充電率推定部によって推定された充電率が含まれる充電率範囲が前記高信頼範囲である場合に前記第2充電率推定部による充電率の推定を継続し、前記第2充電率推定部によって推定された充電率が含まれる充電率範囲が前記高信頼範囲から前記低信頼範囲に変わった場合、前記第1充電率推定部による充電率の推定に切り替える切替部を備えることを特徴とする。
上記発明では、第1充電率推定部による充電率の推定精度が、第2充電率推定部による充電率の推定精度よりも高くされており、また、第2充電率推定部による充電率の推定に要する処理負荷が、第1充電率推定部による充電率の推定に要する処理負荷よりも小さい。そこで上記発明では、第2充電率推定部によって推定された充電率が含まれる充電率範囲が高信頼範囲である場合に第2充電率推定部による充電率の推定を継続する。このため、第2充電率推定部によって推定された充電率が含まれる充電率範囲が高信頼範囲から低信頼範囲に変わるまでは、充電状態推定装置の処理負荷を低減することができる。
一方、上記発明では、第2充電率推定部によって推定された充電率が含まれる充電率範囲が高信頼範囲から低信頼範囲に変わった場合、第2充電率推定部による充電率の推定から第1充電率推定部による充電率の推定に切り替える。このため、推定された充電率が低信頼範囲に含まれる状況下において、充電率の推定精度を高めることができる。これにより、電池が過充電となったり過放電となったりすることを回避できる。
第1実施形態に係る電池ユニットの全体構成を示す図。 電池セルの等価回路モデルを示す図。 オブザーバの構成を示す図。 等価回路モデルの回路パラメータと電池セルの温度との関係を示す図。 第2実施形態に係る充電率推定処理の手順を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る電池の充電状態推定装置を車載電池ユニットに適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、電池ユニット10は、組電池20と、電池ECU30とを備えている。組電池20は、複数の電池セル21の直列接続体から構成され、図示しない回転電機等と電力の授受を行う。電池セル21は、2次電池であり、本実施形態では、リチウムイオン2次電池を用いている。
電池ユニット10は、電圧センサ40、電流センサ41及び温度センサ42を備えている。電圧センサ40は、各電池セル21の端子間電圧を個別に検出する電圧検出部である。電流センサ41は、各電池セル21に流れる充放電電流を検出する電流検出部である。温度センサ42は、各電池セル21の温度を検出する温度検出部である。なお本実施形態では、電圧センサ40、電流センサ41、温度センサ42、組電池20及び電池ECU30が1つの筐体内に収容されることにより、電池ユニット10が構成されている。
電池ECU30は、CPU、メモリ及び図示しないI/O等を備えるコンピュータとして構成されている。電池ECU30には、電圧センサ40、電流センサ41及び温度センサ42の検出値が入力される。電池ECU30は、電圧センサ40の電圧検出値を取得する電圧取得部と、電流センサ41の電流検出値を取得する電流取得部と、温度センサ42の温度検出値を取得する温度取得部とを備えている。
電池ECU30は、電圧センサ40によって検出された電池セル21の端子間電圧(以下「検出電圧CCV」という。)、電流センサ41によって検出された充放電電流(以下「検出電流Is」という。)、及び温度センサ42によって検出された温度(以下「検出温度Ts」という。)に基づいて、各電池セル21のそれぞれの充電率SOCを推定する機能を備えている。この機能を実現するために、本実施形態に係る電池ECU30は、オブザーバによって構成されたOCV推定部31と、設定部32と、SOC推定部33を備えている。OCV推定部31は、電池セル21の開放端電圧OCVを逐次推定する。SOC推定部33は、推定された開放端電圧OCVに基づいて、電池セル21の充電率SOCを逐次推定する。SOC推定部33は、例えば、開放端電圧OCVと関係付けられた充電率SOCが規定されるマップを用いて充電率SOCを推定する。以下、OCV推定部31の設計手法、及び電池ECU30が行う開放端電圧OCVの推定処理の順に説明する。
<1.OCV推定部31の設計手法について>
図2に、本実施形態に係る各電池セル21の等価回路モデルを示す。本実施形態において、等価回路モデルは、開放端電圧を表すためのコンデンサ、直流抵抗、及び複数(2つ)のRC並列回路で表現されている。図2では、コンデンサの容量を「Cocv」にて示し、直流抵抗の抵抗値を「R0」にて示し、第1RC並列回路の抵抗体の第1抵抗値を「R1」にて示し、第1RC並列回路のコンデンサの第1容量を「C1」にて示す。また、第2RC並列回路の抵抗体の第2抵抗値を「R2」にて示し、第2RC並列回路のコンデンサの第2容量を「C2」にて示す。本実施形態において、これらパラメータR1,R2,C1,C2が回路パラメータに相当する。
また、図2において、容量がCocvのコンデンサの端子間電圧を電池セル21の開放端電圧OCV(t)とし、各RC並列回路の端子間電圧をV1(t),V2(t)とし、等価回路モデルの端子間電圧を出力変数y(t)とする。また、等価回路モデルに流れる電流をu(t)とする。
図2に示す等価回路モデルから、下式(eq1)に示す状態方程式と、下式(eq2)に示す出力方程式とが導かれる。
Figure 0006354700
Figure 0006354700
ここで、状態変数xr、システム行列A、制御行列B、出力行列C及び伝達行列Dを下式(eq3)のように定義する。
Figure 0006354700
上式(eq3)により、上式(eq1)は下式(eq4)のように表される。また、上式(eq3)により、上式(eq2)は下式(eq5)のように表される。
Figure 0006354700
Figure 0006354700
上式(eq5)において、出力変数y(t)は電池セル21の端子間電圧となる。上式(eq4),(eq5)のそれぞれに、観測ノイズv(t)及びプロセスノイズw(t)の影響を反映させたものを下式(eq6),(eq7)に示す。
Figure 0006354700
Figure 0006354700
上式(eq6),(eq7)において、行列G,Hは、プロセスノイズw(t)を、制御対象の入力に混入するノイズと制御対象の出力に混入するノイズとのそれぞれに振り分ける重み付けを行うための重み付け行列である。上式(eq6),(eq7)において、観測ノイズv(t)及びプロセスノイズw(t)は、白色雑音とする。このため、観測ノイズv(t)及びプロセスノイズw(t)について下式(eq8)が成立するものとする。
Figure 0006354700
また、観測ノイズv(t)及びプロセスノイズw(t)について、下式(eq9)が成立するものとする。
Figure 0006354700
上式(eq9)において、Rr,Qrは各ノイズv(t),w(t)の共分散行列を示し、Nは観測ノイズv(t)及びプロセスノイズw(t)の相関に係る行列を示す。上式(eq9)において、添え字のTは転置行列であることを示す。図3に、上式(eq6),(eq7)に基づく制御対象50の状態変数線図を示す。図3において、入力変数u(t)は検出電流Is(t)であり、出力変数y(t)は検出電圧CCV(t)である。
上式(eq6),(eq7)で表される制御対象50に対して、オブザーバ方程式を下式(eq10)により表す。
Figure 0006354700
上式(eq10)において、xh(t)は状態変数xr(t)の推定値を示し、Lはオブザーバゲインを示し、ゲイン行列ともいう。本実施形態において、オブザーバゲインLは下式(eq11)で表される。
Figure 0006354700
上式(eq11)において、行列Pは代数リカッチ方程式の解を示し、正定対称行列である。オブザーバゲインLは、行列P、出力行列C、重み付け行列G,H、各ノイズv(t),w(t)の共分散行列Rr,Qr、及び各ノイズv(t),w(t)の相関に係る行列Nrに基づいて算出される。
ここで、システム行列Aを構成する回路パラメータR1,R2,C1,C2は、電池セル21の温度に応じて変化する。このため、オブザーバに要求されるロバスト性を満たすために、回路パラメータR1,R2,C1,C2の変動に対して2次安定性を満たすオブザーバゲインLを算出する。また、各ノイズv(t),w(t)に対しても2次安定性を満たすオブザーバゲインLを算出する。
詳しくは、まず、簡略化のため、オブザーバの状態方程式において観測ノイズv(t)及びプロセスノイズw(t)の影響を無視する。また、システム行列A及び制御行列Bを構成する回路パラメータR1,R2,C1,C2の変動をポリトープ形式で示す。ここでは、第1抵抗値R1の上限値,下限値をR1U,R1Lとし、第2抵抗値R2の上限値,下限値をR2U,R2Lとし、第1容量C1の上限値,下限値をC1U,C1Lとし、第2容量C2の上限値,下限値をC2U,C2Lとする。
回路パラメータR1,R2,C1,C2の組み合わせは、2の4乗通り(16通り)であるため、パラメータボックスの頂点は16個となる。パラメータボックスの頂点である回路パラメータR1,R2,C1,C2のそれぞれの上下限値を用い、上式(eq10)に示す各行列A,B,C,Dを行列An,Bn,Cn,Dn(n=1,2,…,16)として表すこととする。ここで、各行列An,Bn,Cn,Dnは、下式(eq12)のように表される。
Figure 0006354700
上式(eq6)における状態変数xr(t)と上式(eq10)における推定値xh(t)の間の推定誤差e(t)を下式(eq13)で表す。
Figure 0006354700
上式(eq4),(eq10)をポリトープ形式で表現したものと、上式(eq13)とに基づいて、誤差ダイナミクスとして下式(eq14)が導かれる。
Figure 0006354700
上式(eq14)で表される誤差ダイナミクスの2次安定性を示すため、下式(eq15)で表されるリアプノフ関数を用いる。
Figure 0006354700
2次安定性を示すためには、上式(eq15)の微分値が負定であればよい。上式(eq15)を微分すると、下式(eq16)が導かれる。
Figure 0006354700
上式(eq16)において「S=P^2」とすると、下式(eq17)で表される線形行列不等式(LMI)が導かれる。
Figure 0006354700
ここで、推定誤差e(t)の収束率をαとする。収束率αを考慮すると、上式(eq17)から下式(eq18)が導かれる。
Figure 0006354700
なお本実施形態において、収束率αは、下式(eq19)に示すように、推定誤差e(t)の振幅の減衰特性として定義される。
Figure 0006354700
上式(eq18)で表されるLMIをパラメータボックスの各頂点で解くことにより、行列Pが算出される。算出された行列Pを上式(eq11)に入力することにより、回路パラメータR1,R2,C1,C2の変動、及び各ノイズv(t),w(t)に対して2次安定性を満たすオブザーバゲインLが算出される。
<2.OCV推定処理について>
続いて、電池ECU30が行う電池セル21の開放端電圧OCVの推定処理について説明する。図3に、OCV推定部31が備えるオブザーバを示す。
オブザーバにおいて、偏差算出部31aは、出力乗算部31bから出力された行列Cxh(t)、及び伝達乗算部31cから出力された行列Du(t)を加算した行列を、出力変数y(t)から減算する。なお、上述したように、入力変数u(t)は検出電流Is(t)であり、出力変数y(t)は検出電圧CCV(t)である。
ゲイン処理部31dは、オブザーバゲインLを算出し、算出したオブザーバゲインLを偏差算出部31aから出力された行列「y(t)−Cxh(t)−Du(t)」に乗算する。加算部31eは、ゲイン処理部31dから出力された行列「L(y(t)−Cxh(t)−Du(t))」と、制御乗算部31fから出力された行列Bnu(t)と、システム乗算部31gから出力された行列Anxh(t)とを加算する。
積分器31hは、加算部31eから出力された行列「Anxh(t)+Bnu(t)+L(y(t)−Cxh(t)−Du(t))」を積分することにより、状態変数の推定値xh(t)を算出する。算出された推定値xh(t)のうち開放端電圧OCV(t)は、SOC推定部33に入力される。
ちなみに、システム乗算部31gのシステム行列An及び制御乗算部31fの制御行列Bnに含まれる回路パラメータR1,R2,C1,C2は、例えば検出電流Is(t)、検出電圧CCV(t)及び検出温度Ts(t)に基づいて、逐次同定される。ただし、回路パラメータの同定は本実施形態において要部ではないため、同定手法の詳細な説明は省略する。
ゲイン処理部31dは、上式(eq11)に基づいて、オブザーバゲインLを算出するゲイン算出部に相当する。詳しくは、ゲイン処理部31dは、まず、上式(eq18)で表されるLMIを解くことにより、行列Pを算出する。ここでLMIを解く際の出力行列Cは、逐次同定されたものが用いられる。ゲイン処理部31dは、算出した行列P及び逐次同定された出力行列Cを入力として、上式(eq11)に基づいて、オブザーバゲインLを算出する。
ここで本実施形態において、ゲイン処理部31dは、電池セル21の使用温度範囲全てにおいて、オブザーバに要求されるロバスト性を満たすようにオブザーバゲインLを算出する。これは、行列Pを算出する際に考慮すべき回路パラメータの変動範囲を、設定部32によって設定することで実現できる。以下、設定部32について説明する。
回路パラメータR1,R2,C1,C2は、図4に示すように、温度T0から温度T7までの電池セル21の使用温度範囲TBにおいて、電池セル21の温度が低いほど値が大きくなる。設定部32は、電池セル21の使用温度範囲TBが分割されて複数設定された各温度範囲TA1〜TA7の中から、検出温度Tsが含まれる温度範囲を選択する。設定部32は、選択した温度範囲の境界に対応する回路パラメータR1,R2,C1,C2の上下限値R1L,R1U,R2L,R2U,C1L,C1U,C2L,C2Uを設定する。図4には、検出温度Tsが温度範囲TA4に含まれる場合における第1抵抗値の上限値R1UがRUとして設定され、第1抵抗値の下限値R1LがRLとして設定される例を示した。
図4に示すように、使用温度範囲TBを分割した各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて回路パラメータの上下限値を設定することにより、LMIを解いて行列Pを算出する際に考慮すべき回路パラメータの変動範囲を狭くできる。特に本実施形態では、回路パラメータR1,R2,C1,C2は、電池セル21の温度が低いほど、電池セル21の単位温度低下量あたりの増加量が大きくされているため、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれは、検出温度Tsが低いほど狭く設定されている。これにより、考慮すべき回路パラメータの変動範囲をより狭くできる。その結果、分割した各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいてロバスト性を満たすオブザーバゲインLを算出でき、ひいては使用温度範囲TB全てにおいてオブザーバのロバスト性を満たすことができる。
また本実施形態において、設定部32は、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれに対応してかつ予め設定された収束率αを記憶している。設定部32は、各温度範囲TA1〜TA7のうち検出温度Tsが含まれる温度範囲に対応する収束率αを選択してゲイン処理部31dに出力する。これにより、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて、推定された開放端電圧OCVが真の開放端電圧に収束する時間を短縮できるように、電池セル21の温度に応じた収束率αを用いることができる。
ちなみに、収束率αは、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて、互いに同一の値を用いてもよいし、互いに異なる値を用いてもよい。また、ゲイン処理部31dは、行列「An−LC」の固有値が負となるようにオブザーバゲインLを算出する。
このように本実施形態によれば、電池セル21の使用温度範囲TB全てにおいて、開放端電圧OCVを推定するオブザーバのロバスト性を満たすことができる。このため、寒冷地仕様や温暖地仕様といった車両の使用環境毎にオブザーバを適合することが不要となり、共通のオブザーバを用いることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
電池セル21の使用温度範囲TBが分割されて複数設定された各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて、その温度範囲に対応する回路パラメータR1,R2,C1,C2の上下限値でロバスト性を満たすようにオブザーバゲインLを算出した。換言すれば、検出温度Tsに応じてオブザーバゲインLをスケジューリングした。このため、組電池20の使用温度範囲TBが広い場合であっても、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて、ロバスト性を満たすLMIの解Pを算出できる。これにより、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいてロバスト性を満たすオブザーバゲインLを算出でき、電池セル21の開放端電圧OCVの推定精度を高めることができる。したがって、開放端電圧OCVから一義的に定まる電池セル21の充電率SOCの推定精度を高めることができる。
各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて、状態変数の推定値xh(t)の収束率αを個別に設定した。このため、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて、収束率αを最適化することができる。これにより、推定された開放端電圧OCVから算出された充電率SOCと真の充電率SOCとの間に推定誤差がある場合であっても、その推定誤差を速やかに0に収束させることができる。
各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれを、電池セル21の温度が低いほど狭く設定した。このため、電池セル21の温度が低い温度範囲において、その温度範囲の境界における回路パラメータの上下限値の差が大きくなることを抑制できる。これにより、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて、上式(eq18)に示されるLMIの行列Pを算出でき、ロバスト性を満たす行オブザーバゲインLを算出できる。
上式(eq18)に示されるLMIにノイズに係る行列Rb,Nbを含んだ。これにより、観測ノイズ及びプロセスノイズがある場合であっても、オブザーバにおけるゲイン処理部31dを含む閉ループの安定性を保証することができる。したがって、開放端電圧OCVの推定値の発散を回避できる等、開放端電圧OCVの推定精度をより高めることができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、上記第1実施形態で説明した充電率SOCの推定処理を第1充電率推定処理ということとする。本実施形態において、電池ECU30は、第1充電率推定処理に加えて、第2充電率推定処理を行う。第2充電率推定処理は、下式(eq20)に示すように、検出電流Isの積算値に基づいて電池セル21の充電率SOCを推定する処理である。
Figure 0006354700
上式(eq20)において、S0は充電率SOCの初期値を示し、Ahfは電池セル21の満充電容量を示す。なお、充電率の初期値S0は、例えば以下のように算出すればよい。組電池20の充放電が停止されていることを条件として、検出電圧CCVを開放端電圧OCVとして検出する。そして、検出された開放端電圧OCVに基づいて初期値S0を算出する。
図5に、本実施形態にかかる充電率の推定処理の手順を示す。この処理は、電池ECU30によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお本実施形態では、図5に示す処理において、初回のステップS10、又は初回のステップS10,S11で用いられる充電率SOCは、第1,第2充電率推定処理のうち予め定めた一方により推定された値が用いられることとする。具体的には例えば、推定精度の高い第1充電率推定処理により推定された充電率SOCが用いられることとする。
この一連の処理では、まずステップS10において、第1,第2充電率推定処理のうち、現在実行されている推定処理によって推定された充電率SOCが上限充電率Smaxを超えたか否かを判定する。上限充電率Smaxは、電池セル21の信頼性を維持可能な充電率の上限値(以下「許容上限値SUlimit」という。)よりも小さい値に設定されている。
ステップS10で否定判定した場合には、ステップS11に進み、第1,第2充電率推定処理のうち、現在実行されている推定処理によって推定された充電率SOCが下限充電率Smin未満であるか否かを判定する。下限充電率Sminは、上限充電率Smaxよりも小さい値であって、かつ、電池セル21の信頼性を維持可能な充電率の下限値(以下「許容下限値SLlimit」という。)よりも大きい値に設定されている。
ステップS11において否定判定した場合には、ステップS12に進み、第2充電率推定処理による充電率SOCの推定を行う。一方、ステップS10,S11において肯定判定した場合には、ステップS13に進み、第1充電率推定処理を行う。
ちなみに本実施形態において、下限充電率Sminから上限充電率Smaxまでの充電理範囲が高信頼範囲に相当する。また、下限充電率Sminから許容下限値SLlimitまでの充電率範囲と、上限充電率Smaxから許容上限値SUlimitまでの充電率範囲とが低信頼範囲に相当する。
本実施形態において、推定された充電率SOCに応じて2つの推定処理を切り替えるのは、以下に説明する理由のためである。
本実施形態では、第1充電率推定処理による充電率SOCの推定精度が、第2充電率推定処理による充電率SOCの推定精度よりも高くされている。また、第2充電率推定処理による充電率SOCの推定に要する処理負荷が、第1充電率推定処理による充電率SOCの推定に要する処理負荷よりも小さい。このため、第2充電率推定処理によって推定された充電率SOCが上限充電率Smaxを超えたり下限充電率Sminを下回ったりするまでは、第2充電率推定処理によって充電率SOCが推定される。これにより、第2充電率推定処理によって推定された充電率SOCが上限充電率Smaxを超えたり下限充電率Sminを下回ったりするまでは、電池ECU30の処理負荷を低減することができる。
一方、第2充電率推定処理によって推定された充電率SOCが上限充電率Smaxを超えたり下限充電率Sminを下回ったりすると、第2充電率推定処理から第1充電率推定処理に切り替えられる。このため、充電率SOCが上昇して許容上限値SUlimitに近づいたり、充電率SOCが低下して許容下限値SLlimitに近づいたりする場合において、充電率SOCの推定精度を高めることができる。これにより、電池セル21が過充電となったり過放電となったりすることを回避できる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・電池ECU30は、オブザーバゲインLの算出等に用いる電池セル21の温度を、温度センサ42によって検出することなく、温度推定部によって何らかの温度推定手法で推定してもよい。
・上記第1実施形態において、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれにおいて、温度範囲の境界に対応する回路パラメータの上下限値の差が互いに等しくなるように、各温度範囲TA1〜TA7のそれぞれの温度範囲を設定してもよい。
・上記第2実施形態において、第2充電率推定処理によって推定された充電率SOCが上限充電率Smaxを超えたときのみにおいて、第1充電率推定処理に切り替えてもよい。また、第2充電率推定処理によって推定された充電率SOCが下限充電率Sminを下回ったときのみにおいて、第1充電率推定処理に切り替えてもよい。
・上記第2実施形態において、第2充電率推定処理としては、上式(eq20)に示したように、検出電流の積算値に基づく処理に限らない。第1充電率推定処理よりも処理負荷が低ければ、検出電流の積算値に基づく処理とは異なる処理であってもよい。
・回路パラメータとしては、電池セル21の温度が低いほど、値が大きくされているものに限らず、例えば、電池セル21の温度が低いほど、値が小さくされているものであってもよい。要は、使用温度範囲TBにおいて、電池セル21の温度が低いほど、単位温度低下量あたりの傾きの符号が同一であればよい。
・電池セル21の等価回路モデルとしては、先の図2に示したものに限らない。例えば、等価回路モデルとして、開放端電圧を表すためのコンデンサ、直流抵抗、及び1つのRC並列回路を備えるものであってもよい。この場合、RC並列回路の回路パラメータR1,C1の組み合わせは、2の2乗通り(4通り)となるため、パラメータボックスの頂点は4個となる。
・電池セル21の充電状態と相関を有する充電パラメータとしては、開放端電圧OCVに限らず、充電率SOCであってもよい。
21…電池セル、30…電池ECU、31…OCV推定部、32…設定部、33…SOC推定部。

Claims (9)

  1. 電池(21)に流れる電流値を取得する電流取得部と、
    前記電池の温度を取得する温度取得部と、
    前記電池に流れる電流値を入力変数としてかつ前記電池の充電状態と相関を有する充電パラメータを状態変数に含み、前記電池の等価回路モデルから導かれた状態方程式における前記充電パラメータを、前記電流取得部によって取得された電流値に基づいて逐次推定するオブザーバ(31)と、
    前記電池の温度に応じて値が変わる前記等価回路モデルのパラメータを回路パラメータとし、前記電池の使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲の中から前記温度取得部によって取得された温度が含まれる温度範囲を選択し、選択した温度範囲の境界に対応する前記回路パラメータの上下限値を設定する設定部(32)と、
    前記設定部により設定された前記回路パラメータの上下限値に基づいて、前記オブザーバで用いられるオブザーバゲインを算出するゲイン算出部(31d)と、を備えることを特徴とする電池の充電状態推定装置。
  2. 前記使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲のそれぞれにおいて、前記オブザーバによって推定された前記充電パラメータを真の前記充電パラメータに収束させる収束率が個別に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電池の充電状態推定装置。
  3. 前記回路パラメータは、前記電池の温度が低いほど、値が大きくされていることを特徴とする請求項1に記載の電池の充電状態推定装置。
  4. 前記回路パラメータは、前記電池の温度が低いほど、前記電池の単位温度低下量あたりの増加量が大きくされており、
    前記使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲のそれぞれは、前記電池の温度が低いほど狭く設定されていることを特徴とする請求項3に記載の電池の充電状態推定装置。
  5. 前記ゲイン算出部は、前記使用温度範囲が分割されて複数設定された各温度範囲のそれぞれにおける前記回路パラメータの変動に対して前記オブザーバの閉ループを安定とする前記オブザーバゲインを算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池の充電状態推定装置。
  6. 前記ゲイン算出部は、制御対象となる前記等価回路モデルにおける信号に混入するプロセスノイズ及び観測ノイズに対して前記オブザーバの閉ループを安定とする前記オブザーバゲインを算出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電池の充電状態推定装置。
  7. 前記充電パラメータは、前記電池の開放端電圧であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電池の充電状態推定装置。
  8. 前記オブザーバによって推定された前記開放端電圧に基づいて、前記電池の充電率を逐次推定する充電率推定部を備えることを特徴とする請求項7に記載の電池の充電状態推定装置。
  9. 前記充電率推定部を第1充電率推定部とし、
    前記第1充電率推定部による充電率の推定に要する処理負荷よりも小さい処理負荷で、かつ、前記第1充電率推定部による充電率の推定方法とは異なる方法で前記電池の充電率を推定する第2充電率推定部を備え、
    前記第1充電率推定部による充電率の推定精度は、前記第2充電率推定部による充電率の推定精度よりも高いものであり、
    前記電池の信頼性が高い充電率範囲を高信頼範囲とし、
    前記高信頼範囲に隣接して、かつ、前記高信頼範囲よりも前記電池の信頼性が低い充電率範囲を低信頼範囲とし、
    前記第2充電率推定部によって推定された充電率が含まれる充電率範囲が前記高信頼範囲である場合に前記第2充電率推定部による充電率の推定を継続し、前記第2充電率推定部によって推定された充電率が含まれる充電率範囲が前記高信頼範囲から前記低信頼範囲に変わった場合、前記第1充電率推定部による充電率の推定に切り替える切替部を備えることを特徴とする請求項8に記載の電池の充電状態推定装置。
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