JP2017116503A - 状態推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】推定精度を向上可能な状態推定装置を提供する。【解決手段】本発明に係る状態推定装置100は、充放電電流検出手段110と、端子間電圧検出手段120と、表面温度検出手段130と、等価回路モデルと、表面温度Taに基づいて電池温度Tを推定するとともに電池温度Tと充放電電流値Iaとに基づいて遅い応答部分の第2過電圧値V02を推定する第2過電圧値推定手段150と、端子間電圧値Vaから第2過電圧値V02を減算することで第1開放電圧値OCV1を算出する第1減算手段160と、充放電電流値Iaと第1開放電圧値OCV1とに基づいて逐次パラメータ推定を行い、速い応答部分の第1過電圧値V01を算出する第1過電圧値推定手段140と、第1開放電圧値OCV1から第1過電圧値V01を減算することで、第2開放電圧値OCV2を算出する第2減算手段170と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電池の内部状態を推定する状態推定装置に関する。
従来、二次電池の内部状態を推定する方法として、電池の挙動を表現した等価回路モデルを用いて、等価回路モデルに含まれるパラメータを決定する、いわゆるモデルベースの推定手法が知られている。例えば、特許文献1には、等価回路モデルを用いるとともに、電池の挙動のうち速い応答よりも推定が困難な遅い応答の挙動について、実際に測定した電流値及び電圧値に基づいて推定することにより、電池の内部状態を推定する装置が開示されている。
特許第5307908号明細書
電池の内部状態は、電池の温度によっても変化するため、電池の温度を考慮して推定を行うことにより、さらに高い精度で電池の内部状態を推定し得る。また、電池の実際の使用環境においては、電池の熱容量により、計測可能な電池表面の温度と、電池内部の温度とが異なる。そのため、このような温度の差を考慮して推定を行うことにより、さらに高い精度で電池の内部状態を推定し得る。
かかる観点に鑑みてなされた本発明の目的は、推定精度を向上可能な状態推定装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の観点に係る状態推定装置は、
電池の充放電電流値を検出する充放電電流検出手段と、
前記電池の端子間電圧値を検出する端子間電圧検出手段と、
前記電池の表面温度を検出する表面温度検出手段と、
前記電池の速い応答部分と遅い応答部分とを有する等価回路モデルと、
前記表面温度検出手段から入力された前記表面温度に基づいて前記電池の電池温度を推定するとともに、前記推定した電池温度と前記充放電電流検出手段から入力された前記充放電電流値とに基づいて前記等価回路モデルの前記遅い応答部分の第2過電圧値を推定する第2過電圧値推定手段と、
前記端子間電圧検出手段が検出した前記端子間電圧値から、前記第2過電圧値推定手段が推定した前記第2過電圧値を減算することで、第1開放電圧値を算出する第1減算手段と、
前記充放電電流検出手段から入力された前記充放電電流値と、前記第1減算手段から入力された前記第1開放電圧値とに基づいて、前記等価回路モデルの前記速い応答部分のみを用いて逐次パラメータ推定を行うとともに、前記速い応答部分の第1過電圧値を算出する第1過電圧値推定手段と、
前記第1減算手段が算出した前記第1開放電圧値から、前記第1過電圧値推定手段が算出した第1過電圧値を減算することで、第2開放電圧値を算出する第2減算手段と、を備える。
また、第2の観点に係る状態推定装置は、
前記第2過電圧値推定手段は、前記推定した電池温度に基づいて前記等価回路モデルの前記遅い応答部分の内部抵抗値を算出し、該算出された内部抵抗値と前記充放電電流検出手段から入力された前記充放電電流値とに基づいて前記遅い応答部分の第2過電圧値を推定することを特徴とする。
また、第3の観点に係る状態推定装置は、
前記第1過電圧値推定手段は、前記推定したパラメータに基づいて前記速い応答部分の内部抵抗値を算出し、
前記第2過電圧値推定手段は、前記第1過電圧値推定手段が算出した前記速い応答部分の内部抵抗値に基づいて前記電池の電池温度を推定することを特徴とする。
また、第4の観点に係る状態推定装置は、
前記第2減算手段が算出した前記第2開放電圧値に基づき前記電池の充電率を求める開放電圧−充電率変換手段をさらに備えることを特徴とする。
また、第5の観点に係る状態推定装置は、
前記端子間電圧検出手段が検出した前記端子間電圧のうち、前記遅い応答部分の電圧値を減算して得た電圧値を前記第1過電圧値推定手段に入力するフィルタ処理手段をさらに備えることを特徴とする。
また、第6の観点に係る状態推定装置は、
前記フィルタ処理手段は、前記充放電電流検出手段が検出した充放電電流値のうち前記遅い応答部分の電流値を減算して得た電流値を前記第1過電圧値推定手段に入力することを特徴とする。
第1の観点に係る状態推定装置によれば、電池の表面温度に基づいて電池の内部の電池温度を推定し、推定した電池温度に基づいて第2過電圧値を算出する。そして、状態推定装置は、第2過電圧値を用いて、電池の開放電圧値である第2開放電圧値を算出する。そのため、状態推定装置は、電池温度の影響を考慮した第2開放電圧値の推定が可能である。従って、状態推定装置によれば、電池の状態推定精度を向上可能である。
また、第2の観点に係る状態推定装置によれば、推定した電池温度に基づいて、等価回路モデルのうち遅い応答部分の内部抵抗値を算出して、第2過電圧値を算出する。つまり、状態推定装置は、温度による影響を受けやすい遅い応答部分の内部抵抗値を、電池温度Tの影響を考慮して決定する。そのため、状態推定装置は、電池の状態推定精度を向上しやすくなる。
また、第3の観点に係る状態推定装置によれば、第1過電圧推定手段は、推定した速い応答部分のパラメータに基づいて、速い応答部分の内部抵抗値を算出する。算出された内部抵抗値は、第2過電圧値推定手段に入力され、第2過電圧値推定手段は、内部抵抗値を用いて電力を算出する。そのため、第2過電圧値推定手段は、速い応答部分のパラメータの値を考慮した電力を算出できる。
また、第4の観点に係る状態推定装置によれば、開放電圧−充電率変換手段は、第2開放電圧値に基づき電池の充電率を算出する。第2開放電圧値は、電池温度の影響を考慮して決定されているため、充電率についても電池温度の影響を考慮した推定が行われる。そのため状態推定装置によれば、電池の状態推定精度を向上しやすくなる。
また、第5の観点に係る状態推定装置によれば、第1減算器には、電池の等価回路モデルの遅い応答部分を除いた速い応答部分の電圧のみが入力される。そのため、状態推定装置は、遅い応答部分における過電圧値が重複して演算されるのを避けることが可能となる。
また、第6の観点に係る状態推定装置によれば、演算時における遅い応答部分に関する電流値の重複を避けることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る状態推定装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図1の実電池の等価回路モデルのうち速い応答部分の一例を示す図である。 図1の実電池の等価回路モデルのうち遅い応答部分の一例を示す図である。 図1の第2過電圧算出部による抵抗値の決定方法を説明する概略図である。 本発明の第2実施形態に係る状態推定装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図5のフィルタ処理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る状態推定装置の概略構成を示す機能ブロック図であり、電池に接続された状態を示す図である。状態推定装置100は、例えば電気自動車に搭載され、図示しない駆動モータ等に電力を供給可能な実電池(リチウム・イオン・バッテリ等の二次電池)200に接続されており、電流センサ110と、電圧センサ120と、温度センサ130と、逐次パラメータ推定部140と、状態量推定部150と、第1減算器160と、第2減算器170と、開放電圧−充電率変換部180と、を備えている。
本実施形態において、実電池200は、複数の電池セルを接続して形成されている。なお、実電池200は、リチウム・イオン・バッテリ以外の他の種類の電池であってもよい。
電流センサ110は、実電池200から駆動モータ等へ電力を供給する場合の放電電流の大きさ、及び車両制動時に電気モータを発電機として機能させて制動エネルギの一部を回収したり地上の電源設備から充電したりする場合の充電電流の大きさを検出する。電流センサ110が検出した充放電電流値Iaは、逐次パラメータ推定部140及び状態量推定部150に出力される。なお、電流センサ110は、種々の構造及び形式を有するものを適宜採用でき、本発明の充放電電流検出手段に相当する。
電圧センサ120は、実電池200の端子間の電圧値を検出する。電圧センサ120が検出した端子間電圧値Vaは、第1減算器160に出力される。なお、電圧センサ120は、種々の構造及び形式を有するものを適宜採用でき、本発明の端子間電圧検出手段に相当する。
温度センサ130は、実電池200に接触して配置され、実電池200の表面の温度を測定する。温度センサ130は、例えば熱電対、サーミスタ、バイメタル等の周知の温度センサにより構成される。温度センサ130が測定した実電池200の表面温度Taは、状態量推定部150に出力される。なお、温度センサ130は、本発明の表面温度検出手段に相当する。
逐次パラメータ推定部140は、電流センサ110から取得した充放電電流値Iaと、後述する第1減算器160が算出した第1開放電圧値OCV1とを入力信号として、実電池200の挙動を表現した等価回路モデルのうち、速い応答部分を示す要素のパラメータを推定する。図2は、本実施形態における実電池200の等価回路モデルのうち速い応答部分の一例を示す図である。図2に示すように、本実施形態では、速い応答部分は、それぞれ抵抗値R1及びR2を有する2つの抵抗と、それぞれ静電容量C1及びC2を有する2つのコンデンサとを含む。
逐次パラメータ推定部140は、例えばカルマン・フィルタを用いて、第1開放電圧値OCV1と、等価回路モデルの速い応答部分の出力値(推定した端子間電圧値)とを比較してこれらの出力値差が小さくなるように、等価回路モデルの状態方程式のパラメータ(抵抗値R1及びR2並びに静電容量C1及びC2)を逐次調整する。なお、カルマン・フィルタを用いたパラメータ推定方法の詳細については、例えば特開2012−149947号公報に開示されている。
逐次パラメータ推定部140は、推定したパラメータR1、R2、C1及びC2に基づいて、等価回路モデルの速い応答部分により示される内部抵抗値RIを算出する。逐次パラメータ推定部140が算出した内部抵抗値RIは、状態量推定部150に出力される。なお、逐次パラメータ推定部140は、本発明の第1過電圧値推定手段に相当する。
また、逐次パラメータ推定部140は、推定したパラメータR1、R2、C1及びC2と、電流センサ110が検出した充放電電流値Iaとを乗算することにより、第1過電圧値V01を算出する。逐次パラメータ推定部140が算出した第1過電圧値V01は、第2減算器170に出力される。
状態量推定部150は、電流センサ110から取得した充放電電流値Iaと、温度センサ130から取得した表面温度Taと、逐次パラメータ推定部140から取得した速い応答部分の内部抵抗値RIとを入力信号として、状態量を推定して第2過電圧値V02を推定する。状態量推定部150による第2過電圧値V02の推定処理の詳細については、後述する。なお、状態量推定部150は、本発明の第2過電圧値推定手段に相当する。
第1減算器160は、電圧センサ120から取得した端子間電圧値Vaから、状態量推定部150から取得した第2過電圧値V02を減算して、第1開放電圧値OCV1を算出する。第1減算器160が算出した第1開放電圧値OCV1は、逐次パラメータ推定部140に出力される。また、第1減算器160が算出した第1開放電圧値OCV1は、第2減算器170に出力される。なお、第1減算器160は、本発明における第1減算手段に相当する。
第2減算器170は、第1減算器160から取得した第1開放電圧値OCV1から、逐次パラメータ推定部140が推定した第1過電圧値V01を減算して、第2開放電圧値OCV2を算出する。第2減算器170が算出した第2開放電圧値OCV2は、開放電圧−充電率変換部180に出力される。なお、第2開放電圧値OCV2は、状態推定装置100が推定する実電池200の開放電圧値に相当する。なお、第2減算器170は、本発明における第2減算手段に相当する。
開放電圧−充電率変換部180は、第2減算器170から取得した第2開放電圧値OCV2に基づき、その第2開放電圧値OCV2に相当する充電率SOCを決定する。具体的には、開放電圧−充電率変換部180には、あらかじめ実験で得られた開放電圧と充電率との関係を表すデータがルック・アップ・テーブルとして記憶されており、開放電圧−充電率変換部180は、ルック・アップ・テーブルを参照して、第2減算器170から取得した第2開放電圧値OCV2に相当する充電率SOCOCVを決定する。なお、開放電圧−充電率変換部180は、本発明の開放電圧−充電率変換手段に相当する。
次に、状態量推定部150が行う第2過電圧値V02の推定処理の詳細について説明する。図1に示すように状態量推定部150は、電力算出部151と、電池温度推定部152と、第2過電圧算出部153とを有する。
電力算出部151は、逐次パラメータ推定部140から取得した内部抵抗値RIと、電流センサ110から取得した充放電電流値Iaとに基づき、速い応答部分における電力Wを算出する。すなわち、電力算出部151は、W=Ia2×RIの式により、電力Wを算出する。電力算出部151が算出した電力Wは、電池温度推定部152に出力される。
電池温度推定部152は、温度センサ130から取得した実電池200の表面温度Taと、電力算出部151から取得した電力Wに基づき、電池の内部の温度を推定する。本実施形態において、電池温度推定部152は、次の式(1)に基づいて電池温度Tを推定する。
Figure 2017116503
ここで、T0は、実電池200の温度の初期値であり、すなわち、実電池200に対して充放電を行う前の温度である。また、Tkは、第k回目の温度推定により推定した、初期値T0からの上昇幅(値)であり、次の式(2)によって表される。
Figure 2017116503
式(2)において、θは実電池200内部の熱抵抗であり、Crは実電池200内部の熱容量である。
第2過電圧算出部153は、電流センサ110から取得した充放電電流値Iaと、電池温度推定部152から取得した電池温度Tと、実電池200の健全度(SOH:state of health)とを入力信号として、実電池200の挙動を表現した等価回路モデルのうち遅い応答部分における第2過電圧値V02を推定する。SOHは、例えば状態量推定部150が推定する。健全度の推定方法については、例えば特開2014−59226号公報に開示されている。
図3は、実電池200の等価回路モデルのうち遅い応答部分の一例を示す図である。図3に示すように、本実施形態では、遅い応答部分は、それぞれ抵抗値R3、R4及びR5を有する3つの抵抗と、それぞれ静電容量C3、C4及びC5を有する3つのコンデンサとを含む。各コンデンサの静電容量C3、C4及びC5は、例えばあらかじめ第2過電圧算出部153に記憶されている。抵抗値R3、R4及びR5は、それぞれ実電池200の温度によって変化する。第2過電圧算出部153は、電池温度推定部152から取得した電池温度Tに基づいて抵抗値R3、R4及びR5を決定し、決定した抵抗値R3、R4及びR5を使用して第2過電圧値V02を推定する。
ここで、本実施形態における、第2過電圧算出部153による抵抗値R3、R4及びR5の決定方法について、図4を参照しながら説明する。
第2過電圧算出部153は、あらかじめ内部抵抗基準値R’’3、R’’4及びR’’5を記憶している。内部抵抗基準値R’’3、R’’4及びR’’5は、遅い応答部分における抵抗を求めるための基準となる抵抗値であり、電池温度Tが所定温度(例えば25℃)である場合における、遅い応答部分の3つの抵抗の各抵抗値である。また、第2過電圧算出部153は、遅い応答部分の3つの抵抗のそれぞれに対応する補正係数テーブル400を記憶している。補正係数テーブル400は、電池温度Tと、抵抗値を決定するための補正係数との関係を示すテーブルである。図4に示す補正係数テーブル400は、縦軸が補正係数を、横軸が電池温度Tの逆数である。第2過電圧算出部153は、まず、内部抵抗基準値R’’3、R’’4及びR’’5に、各抵抗に対応する補正係数テーブル400を参照して、取得した電池温度Tに基づいて決定した補正係数を乗じることにより、内部抵抗第1補正値R’3、R’4及びR’5を算出する。
次に、第2過電圧算出部153は、内部抵抗第1補正値R’3、R’4及びR’5に、SOHを乗じることにより、遅い応答部分における各抵抗の抵抗値R3、R4及びR5として、内部抵抗最終補正値R3、R4及びR5を算出する。
第2過電圧算出部153は、電池温度に基づいて算出した抵抗値R3、R4及びR5と、あらかじめ記憶された静電容量C3、C4及びC5とを使用して、図3で示した等価回路モデルの遅い応答部分の内部抵抗値を算出する。そして、算出した内部抵抗値に基づいて、遅い応答部分に充放電電流値Iaを流した場合における、遅い応答部分の両端間の電圧を算出することにより、第2過電圧値V02を算出する。
次に、上記のように構成された本実施形態に係る状態推定装置の作用につき、説明する。電流センサ110は、実電池200へ充放電される充放電電流値Iaを検出し、この値を、状態量推定部150の電力算出部151及び第2過電圧算出部153、並びに逐次パラメータ推定部140に入力する。また、電圧センサ120は、実電池200の端子間電圧値Vaを検出し、この値を、第1減算器160に入力する。また、温度センサ130は、実電池200の表面温度Taを検出し、この値を、状態量推定部150の電池温度推定部152に入力する。
まず、電力算出部151は、入力された充放電電流値Iaと内部抵抗値RIとに基づき、速い応答部分における電力Wを算出する。なお、電力算出部151が最初に電力Wを算出する場合、つまり、未だ速い応答部分により内部抵抗値RIが算出されていない場合、電力算出部151は、適宜の方法により定めた内部抵抗値RIを用いて電力Wを算出する。適宜の方法は、例えば、予め記憶された内部抵抗値RIを用いる方法等であるが、これに限られない。電力算出部151で算出された電力Wは、電池温度推定部152に入力される。
電池温度推定部152は、入力された電力W及び表面温度Taに基づき、式(1)及び(2)を用いて、実電池200の電池温度Tを推定する。推定された電池温度Tは、第2過電圧算出部153に入力される。
第2過電圧算出部153は、入力された電池温度T、充放電電流値Ia及びSOHに基づき、遅い応答部分における各抵抗の抵抗値R3、R4及びR5を算出する。そして、第2過電圧算出部153は、算出した抵抗値R3、R4及びR5と、あらかじめ記憶された静電容量C3、C4及びC5とを使用して、等価回路モデルの遅い応答部分に充放電電流値Iaを流した場合における第2過電圧値V02を算出する。第2過電圧値V02は、第1減算器160に入力される。
次に、第1減算器160は、入力された第2過電圧値V02及び端子間電圧値Vaに基づき、第1開放電圧値OCV1を算出する。第1開放電圧値OCV1は、逐次パラメータ推定部140及び第2減算器170に入力される。
逐次パラメータ推定部140は、入力された第1開放電圧値OCV1及び充放電電流値Iaに基づき、カルマン・フィルタを用いて、抵抗値R1及びR2並びに静電容量C1及びC2を逐次調整(推定)する。そして、逐次パラメータ推定部140は、推定したパラメータR1、R2、C1及びC2に基づいて、等価回路モデルの速い応答部分により示される内部抵抗値RIを算出する。内部抵抗値RIは、状態量推定部150に出力される。状態量推定部150では、電力算出部151が、入力された内部抵抗値RIに基づいて、電力Wを算出する。
また、逐次パラメータ推定部140は、推定したパラメータR1、R2、C1及びC2と、電流センサ110が検出した充放電電流値Iaとに基づき、第1過電圧値V01を算出する。第1過電圧値V01は、第2減算器170に出力される。
第2減算器170は、入力された第1開放電圧値OCV1及び第1過電圧値V01に基づき、第2開放電圧値OCV2を算出する。第2開放電圧値OCV2は、開放電圧−充電率変換部180に出力される。
開放電圧−充電率変換部180は、開放電圧−充電率のルック・アップ・テーブルを用いて、入力された第2開放電圧値OCV2に相当する充電率SOCOCVを得、この値をたとえば走行可能距離演算部(図示せず)等の必要演算部へ出力する。
以上説明したように、本実施形態に係る状態推定装置100は、実電池200の表面温度Taに基づいて実電池200の内部の電池温度Tを推定し、推定した電池温度Tに基づいて第2過電圧値V02を算出する。そして、状態推定装置100は、第2過電圧値V02を用いて、実電池200の開放電圧値である第2開放電圧値OCV2を算出する。
通常、電池の等価回路モデルは、静特性に近い状態で試験を行うことにより作成される。つまり、試験中に電池に入出力される電流値は小さく、電池内部と電池表面との温度の乖離は生じにくい。ところが、実際の電池の使用時には、試験時よりも大きい電流値を入出力するため、電池内部と電池表面との温度の差が試験時よりも大きくなる。等価回路モデルの遅い応答部分に基づき推定される第2過電圧値V02は、温度の変化による誤差の影響を受けやすいため、電池内部と電池表面の温度の差が大きくなるほど、算出される第2開放電圧値OCV2の精度が低くなる。
この点、本実施形態に係る状態推定装置100は、実電池200の内部の電池温度Tを推定した上で第2開放電圧値OCV2を推定するため、電池温度Tの影響を考慮した第2開放電圧値OCV2の推定が可能である。従って、状態推定装置100によれば、電池の状態推定精度を向上可能である。
また、本実施形態に係る状態推定装置100は、推定した電池温度Tに基づいて、等価回路モデルのうち遅い応答部分の内部抵抗値を算出して、第2過電圧値V02を算出する。つまり、状態推定装置100は、温度による影響を受けやすい遅い応答部分の内部抵抗値を、電池温度Tの影響を考慮して決定するため、電池の状態推定精度を向上しやすくなる。
また、本実施形態に係る状態推定装置100において、逐次パラメータ推定部140は、推定した速い応答部分のパラメータに基づいて、速い応答部分の内部抵抗値RIを算出する。算出された内部抵抗値RIは、電力算出部151に入力され、電力算出部151は、内部抵抗値RIを用いて電力Wを算出する。そのため、電力算出部151は、速い応答部分のパラメータの値を考慮した電力Wを算出できる。
また、本実施形態に係る状態推定装置100において、開放電圧−充電率変換部180は、第2開放電圧値OCV2に基づき電池の充電率を算出する。第2開放電圧値OCV2は、電池温度Tの影響を考慮して決定されているため、充電率についても電池温度Tの影響を考慮した推定が行われる。そのため状態推定装置100によれば、電池の状態推定精度を向上しやすくなる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る状態推定装置の概略構成を示す機能ブロック図である。本実施形態に係る電池の状態推定装置300は、図7に示すように、電流センサ110及び電圧センサ120と、状態量推定部150及び第1減算器160との間にフィルタ処理部190を設けた点が第1実施形態の状態推定装置100と異なる。なお、フィルタ処理部190は、本発明のフィルタ処理手段に相当する。
フィルタ処理部190は、少なくとも電圧センサ120から入力された端子間電圧値Vaのうち遅い応答(拡散抵抗)分を取り除き、速い応答(結線抵抗+電解液抵抗+電荷移動抵抗)分を、フィルタ処理電圧値Vbとして第1減算器160に入力する。
フィルタ処理部190は、本実施形態では、ロー・パス・フィルタで構成される。図6は、フィルタ処理部190の概略構成を示す機能ブロック図である。フィルタ処理部190は、端子間電圧値Vaから、充放電電流値Iaを用いて演算して得た遅い応答部分の電圧値Vcを減算して、フィルタ処理電圧値Vbを算出する。具体的には、フィルタ処理部190は、まず、実電池200の遅い応答部分の等価回路モデル(図3参照)における抵抗値R3の抵抗及び静電容量C3のコンデンサに対応する伝達関数191と、抵抗値R4の抵抗及び静電容量C4のコンデンサに対応する伝達関数192と、抵抗値R5の抵抗及び静電容量C5のコンデンサに対応する伝達関数193とに、充放電電流値Iaを入力して、それぞれの過電圧値を算出する。図6では、ラプラス変換の変数をsとして、各伝達関数191、192及び193を記載している。加算器194は、各伝達関数191、192及び193に基づいて算出された各過電圧値を加算することにより、遅い応答部分の電圧値Vcを算出する。そして、減算器195は、端子間電圧値Vaから、遅い応答部分の電圧値Vcを減算して、フィルタ処理電圧値Vbを算出する。
一方、電流については、フィルタ処理部190で処理を行わずに状態量推定部150及び第1減算器160に入力される。電流については、ハイ・パス・フィルタを用いて遅い応答部分を減算することにより取り除いたフィルタ処理電流値Ibが状態量推定部150及び第1減算器160に入力されてもよい。なお、その他の構成は、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態に係る状態推定装置300によれば、第1減算器160には、実電池200の等価回路モデルの遅い応答部分を除いた速い応答部分の電圧のみが入力される。そのため、状態推定装置300は、遅い応答部分における過電圧値が重複して演算されるのを避けることが可能となる。
また、本実施形態に係る状態推定装置300において、電流についても等価回路モデルの遅い応答部分を除いた速い応答部分の電流のみを入力した場合には、演算時における遅い応答部分に関する電流値の重複を避けることが可能となる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段等を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
例えば、第2実施形態におけるフィルタ処理部11で用いるロー・パス・フィルタ及びハイ・パス・フィルタは、上記実施形態において記載したものに限られず、種々のものを用いることができる。また、電池の等価回路モデルは、図2及び図3において例示したものに限られず、任意の数学モデルのものを使用することができる。
また、本発明に係る状態推定装置は、電気自動車等の車両に限られず、二次電池の内部状態を推測するものであれば、いかなる装置に適用してもよい。
100、300 状態推定装置
110 電流センサ(充放電電流検出手段)
120 電圧センサ(端子間電圧検出手段)
130 温度センサ(表面温度検出手段)
140 逐次パラメータ推定部(第1過電圧値推定手段)
150 状態量推定部(第2過電圧値推定手段)
151 電力算出部
152 電池温度推定部
153 第2過電圧算出部
160 第1減算器(第1減算手段)
170 第2減算器(第2減算手段)
180 開放電圧−充電率変換部(開放電圧−充電率変換手段)
190 フィルタ処理部(フィルタ処理手段)
200 実電池

Claims (6)

  1. 電池の充放電電流値を検出する充放電電流検出手段と、
    前記電池の端子間電圧値を検出する端子間電圧検出手段と、
    前記電池の表面温度を検出する表面温度検出手段と、
    前記電池の速い応答部分と遅い応答部分とを有する等価回路モデルと、
    前記表面温度検出手段から入力された前記表面温度に基づいて前記電池の電池温度を推定するとともに、前記推定した電池温度と前記充放電電流検出手段から入力された前記充放電電流値とに基づいて前記等価回路モデルの前記遅い応答部分の第2過電圧値を推定する第2過電圧値推定手段と、
    前記端子間電圧検出手段が検出した前記端子間電圧値から、前記第2過電圧値推定手段が推定した前記第2過電圧値を減算することで、第1開放電圧値を算出する第1減算手段と、
    前記充放電電流検出手段から入力された前記充放電電流値と、前記第1減算手段から入力された前記第1開放電圧値とに基づいて、前記等価回路モデルの前記速い応答部分を用いて逐次パラメータ推定を行い、該推定したパラメータに基づき前記速い応答部分の第1過電圧値を算出する第1過電圧値推定手段と、
    前記第1減算手段が算出した前記第1開放電圧値から、前記第1過電圧値推定手段が算出した第1過電圧値を減算することで、第2開放電圧値を算出する第2減算手段と、
    を備える電池の状態推定装置。
  2. 前記第2過電圧値推定手段は、前記推定した電池温度に基づいて前記等価回路モデルの前記遅い応答部分の内部抵抗値を算出し、該算出された内部抵抗値と前記充放電電流検出手段から入力された前記充放電電流値とに基づいて前記遅い応答部分の第2過電圧値を推定する、請求項1に記載の状態推定装置。
  3. 前記第1過電圧値推定手段は、前記推定したパラメータに基づいて前記速い応答部分の内部抵抗値を算出し、
    前記第2過電圧値推定手段は、前記第1過電圧値推定手段が算出した前記速い応答部分の内部抵抗値に基づいて前記電池の電池温度を推定する、
    請求項1又は請求項2に記載の状態推定装置。
  4. 前記第2減算手段が算出した前記第2開放電圧値に基づき前記電池の充電率を求める開放電圧−充電率変換手段をさらに備える、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の状態推定装置。
  5. 前記端子間電圧検出手段が検出した前記端子間電圧のうち、前記遅い応答部分の電圧値を減算して得た電圧値を前記第1過電圧値推定手段に入力するフィルタ処理手段をさらに備える、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の状態推定装置。
  6. 前記フィルタ処理手段は、前記充放電電流検出手段が検出した充放電電流値のうち前記遅い応答部分の電流値を減算して得た電流値を前記第1過電圧値推定手段に入力する、請求項5に記載の状態推定装置。
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