JP2011186371A - 静電潜像の測定方法と測定装置、および画像形成装置 - Google Patents

静電潜像の測定方法と測定装置、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電子写真用の感光体上に2次元に高速かつ高精度に形成された静電潜像を測定して、潜像形成に最適な感光体を得る。
【解決手段】電子ビーム照射部(荷電粒子光学系2)は、電子ビームを発生させ、また光書込走査ユニット(露光光学系5)は、光源51から光束径、光束プロファイルにより適切な露光時間、露光エネルギーで感光体試料31を照射する。この光源51からの光束は反射による偏向手段を用いて主走査方向に、回折光学偏向素子54(回折による偏向手段)を用いて副走査方向にスキャンすることで、2次元の高速かつ高精度な静電潜像が形成できる。これを電子ビームの照射により高精度に測定することで、最適な感光体を得られ、高密度、高画質な画像形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、像担持体上の静電潜像を測定する技術に関するもので、従来技術では極めて困難であった、誘電体からなる像担持体(電子写真用の感光体、有機感光体(Organic Photoconductor)等)の表面に生じている電荷分布あるいは電位分布をミクロンオーダーで高分解能の測定を可能にし、特に、露光光学系にて露光や2次元走査による電子写真プロセスで生じる像担持体上の静電潜像の形成能力を測定すること、さらに潜像形成に最適な像担持体を得ることを目的とした、静電潜像の測定方法と測定装置、および画像形成装置に関するものである。
初めに、ここで述べる表面電荷は、厳密には、像担持体(以下、単に感光体という)試料内に空間的に散らばっていることは周知の通りである。このため、本発明でいう表面電荷とは、電荷分布状態が、感光体試料の厚さ方向に比べて、面内方向に大きく分布している状態を指す。また、電荷には、電子だけでなく、イオンも含まれるものとする。また、感光体試料を載置する設置部の表面に導電部があり、導電部分に電圧が印加されることによって、感光体試料表面あるいはその近傍が電位分布を生じている状態であってもよい。
従来、表面電位を測定する方法として、電位分布を有する試料にセンサヘッドを近づけ、そのときの試料とセンサヘッド都の間の相互作用として起こる静電引力や誘導電流を測定して、電位分布に換算する方式がある。この方式では、分解能が原理的に数ミリ程度と悪く、評価として求められる1(μm)の分解能を得ることはできない。
また、LSIチップの評価として、電子ビームを用いて、1(μm)オーダーの電位を測定する方法が従来から知られている。しかしながら、その評価は、LSIの電気が流れる導電部に対して行うものであり、電位は高々+5(V)程度の低電位であり、かつ電位を限定されており、本発明の対象物である数百〜数千(V)の負電荷に対応することはできない。
また、電子ビームによる静電潜像の観察方法が、特許文献1などに開示されている。しかし、ここで対象とする試料としては、LSIチップや静電潜像を記憶・保持できる試料に限定されている。すなわち、通常の誘電体は電荷を半永久的に保持することができることから、電荷分布を形成後に時間をかけて測定を行ったとしても、測定結果に影響を与えることはないからである。
しかしながら、暗減衰を生じる通常の電子写真用に用いられる感光体は、測定することができない。つまり、このような感光体の場合は、抵抗値が無限大ではないので、電荷を長時間保持することができず、暗減衰が生じて時間とともに表面電位が低下してしまう。感光体が電荷を保持できる時間は、暗室であってもせいぜい10〜60秒程度である。したがって、帯電・露光後に電子顕微鏡(SEM)内で観察しようとしても、その準備段階で静電潜像は消失してしまうことになり、潜像形成後には、遅くても3秒以下で測定する必要がある。
また、特許文献2には、試料のX線透過像を撮影する感光体をX線源に対峙させて配置し、さらに感光体の他面に対峙させて走査型電子ビーム放射器を設け、感光体の光導電層から放出される2次電子を検出する2次電子検出器を配置し、この出力を画像に変換するX線顕微鏡が記載されている。この特許文献2の装置においては、使用波長が本発明において使用する波長とは全く異なる上に、任意のラインパターンや、所望の光束径および光束プロファイルの潜像を形成することは不可能であり、後述する本発明の目的を達成することができない。
ところで、デジタルPPC(Plain Paper Copier)、レーザプリンタにおいて、帯電・露光・現像・転写・定着の各工程の処理品質は、最終的な出力画像品質に大きく影響を与えることになる。このため、より高い画質の画像を得るためには、各工程の処理品質を向上させる必要があり、中でも露光後の静電潜像の品質を評価することは、質の高い画像を得る上で極めて重要である。
しかしながら、露光エネルギーが静電潜像へ変換されるときのメカニズムが、明らかになっておらず、また電子写真用の感光体と書込み用の露光光学系を含めた潜像形成能力は、最適な条件が分からず、装置製造のコストアップの要因ともなっていた。
そこで、本発明者らは、暗減衰を有する感光体試料であっても静電潜像を測定することを可能とする方式を考案した(特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。
これは、電子写真プロセスにより感光体上に形成される静電潜像の形成を真空装置内で再現し、ミクロンスケールでの潜像測定を可能とした測定システムを新たに考案し開発したものであり、従来は不可能であった、静電潜像の潜像形成能力そのものを評価できる環境が構築できるようになった。
特に、画像品質に直接関係する、静電潜像の鮮鋭度合いを評価する指標が望まれており、実機では、2次元の潜像を感光体ドラム上に形成する際、一方向の1次元は露光光学系により、また他方向の1次元は感光体ドラムの回転によって、2次元の潜像形成を実現していた。この場合に、感光体ドラムの回転を高精度に回転させることが必要となる。このため回転むらが生じると、正しく2次元潜像を形成することができないため、電子写真用の感光体と書込み用の露光光学系を含めた潜像形成能力を正当に評価することができない。
また、別の発明として、本発明者らは、複数の光束(マルチビーム)を用いて、複数のラインを走査することにより、2次元の潜像を形成する方式を提案している。この方式の場合、複数の光源のばらつきを制御することが重要となり、このため、最適条件を見つけることに課題があった。
本発明は、前記従来技術の課題を解決するものであり、高速かつ高精度に2次元走査が可能な書込み用の露光光学系を用いて、電子写真用の感光体上に高速かつ高精度に形成された静電潜像を正確に測定することができ、さらに潜像形成に最適な感光体を得ることができる、静電潜像の測定方法と測定装置、および画像形成装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載した静電潜像の測定方法は、表面電荷分布あるいは表面電位分布を有する像担持体試料に対して、荷電粒子ビームの照射によって得られる検出信号により、像担持体試料における静電潜像の測定方法であって、静電潜像を測定するために、画像として取り込む潜像パターンを波長400〜800(nm)の集光光束を照射することにより静電潜像を形成する際、電子ビームの照射により像担持体試料を狙いの帯電電位に設定し、静電潜像を形成する2次元のうち一方向の1次元は、回折光学偏向素子の回折偏向を利用して、他方向の1次元は、走査周期時間が回折光学偏向素子の変調応答時間よりも長く設定した反射偏向を利用して、光源からの光束を偏向走査させ、かつ光束の走査結像光学系によって、像担持体試料上の被走査面に集光光束を照射し、集光光束の走査位置に合わせて光源を点灯・消灯させることにより露光量分布による静電潜像を形成し、静電潜像の形成終了から所定のタイミングにより静電潜像を測定することを特徴とする。
この測定方法によって、光源から光束による2次元の静電潜像を高精度に走査でき、像担持体上に形成された所望の静電潜像を高精度に測定することができる。
また、請求項2〜5に記載した発明は、請求項1の静電潜像の測定方法であって、荷電粒子ビームおよび電子ビームは、同じ電子銃から発生されること、また、回折光学偏向素子に入射する光束は、平行光束を入射させること、また、光源から像担持体試料までの光路に、テレセントリック光学系を有すること、また、光源からの光束は、回折光学偏向素子への変調信号により、像担持体面に回折偏向する方向に対して、像担持体面に反射偏向する反射面近傍において光束の位置を変えて集光させることを特徴とする。
この測定方法によって、像担持体の被走査面を一様帯電して入射する光束を高効率に角度変調でき、また回折偏向した光束の入射角度による光学特性の変化の影響を受けることなく2次元の潜像を形成でき、また偏向角度を任意に設定できることからバンディング条件を意図的に再現できる。
また、請求項6に記載した発明は、請求項1〜5の静電潜像の測定方法であって、荷電粒子ビームの照射する像担持体試料の垂直方向における速度ベクトルが、反転するような領域が存在する条件下で静電潜像を測定する際、像担持体試料表面の電位ポテンシャルを変更するため像担持体試料背面に電圧を印加して測定することを特徴とする。
この測定方法によって、残留電位をミクロンスケールで測定でき、また像担持体上に形成される静電潜像の潜像形成能力を定量的に評価することができる。
また、本発明の請求項7に記載した静電潜像の測定装置は、表面電荷分布あるいは表面電位分布を有する像担持体試料に対して、荷電粒子ビームの照射によって得られる検出信号により、像担持体試料における静電潜像の測定装置において、電子ビーム照射により像担持体試料を狙いの帯電電位に設定する手段と、静電潜像を形成する2次元のうち一方向の1次元は回折により偏向する回折手段、他方向の1次元は反射により偏向する反射手段を用いて、回折手段の変調応答時間を反射手段の走査周期時間よりも短く設定し、光源からの光束を偏向走査させ、かつ光束の走査結像光学系によって、像担持体試料上の被走査面に集光光束を照射し、集光光束の走査位置に合わせて光源を点灯・消灯させることにより露光量分布による静電潜像を形成する手段とを備え、静電潜像を測定するために、画像として取り込む潜像パターンを波長400〜800(nm)の集光光束を照射することにより静電潜像を形成し、静電潜像の形成終了から所定のタイミングにより静電潜像を測定することを特徴とする。
この測定装置によって、光源から光束による2次元の静電潜像を高精度に走査でき、像担持体上に形成された所望の静電潜像を高精度に測定することができる。
また、請求項8〜11に記載した発明は、請求項7の静電潜像の測定装置であって、荷電粒子ビームおよび電子ビームは、同じ電子銃から発生されること、また、回折手段は、光源と走査結像光学系の間に設置すること、また、回折手段として、音響光学偏向素子を用いること、また、回折手段に平行光束を入射させるためコリメートレンズを用いることを特徴とする。
この測定装置によって、像担持体の被走査面を一様帯電して、従来の量産された走査レンズが利用でき、その特性評価も可能となり、また音響光学偏向素子によって高速かつ高分解能に偏向角を変調した意図的にずらした位置にも設定可能で、ドラム回転むらなどの誤差要因を再現した評価もでき、またコリメートレンズを用いたことで入射光束を高効率に角度変調できる。
また、請求項12に記載した発明は、請求項7〜11の静電潜像の測定装置であって、荷電粒子ビームの照射する像担持体試料の垂直方向における速度ベクトルが、反転するような領域が存在する条件下で静電潜像を測定する際、像担持体試料表面の電位ポテンシャルを変更するため像担持体試料背面に電圧を印加して測定することを特徴とする。
この測定装置によって、残留電位をミクロンスケールで測定でき、また像担持体上に形成される静電潜像の潜像形成能力を定量的に評価することができる。
また、本発明の請求項13または14に記載した画像形成装置は、請求項1〜6または請求項7〜12のいずれか1項に記載の静電潜像の測定方法または測定装置を用いて測定した像担持体試料を潜像担持体として、この潜像担持体の被走査面に対して光走査を行って静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して可視化することを特徴とする。
この画像形成装置によって、潜像担持体に形成される潜像が最適化されているため、耐久性、安定性に優れた画像形成を行うことができる。
また、請求項15に記載した発明は、請求項13または14記載の画像形成装置において、静電潜像を形成する光源の波長が780(nm)以下であり、かつ潜像担持体面に回折偏向された集光光束径が60(μm)以下であり、潜像担持体面に回折偏向された集光光束径をAとし、潜像担持体面に回折偏向されて形成された潜像径をBとしたときに、(数1)
Figure 2011186371
を満足することを特徴とする。
この画像形勢装置によって、耐久性、安定性に優れた潜像担持体を用いて、高密度、高画質な画像形成ができ、特にVCSELなどを搭載した画像形成装置に適用できる。
本発明によれば、高速かつ高精度な2次元の静電潜像の走査が可能であり、像担持体上に形成された静電潜像を高精度に測定することができ、潜像形成に最適な像担持体が得られ、この像担持体により高密度、高画質な画像形成ができるという効果を奏する。
本発明の実施形態における感光体試料の静電潜像測定装置を示す概略構成図 本実施形態における(a)は露光光学系の構成、(b),(c)は垂直共振器型面発光半導体レーザ(VCSEL)の概略を示す図 本実施形態における(a)はカップリングレンズ、(b)はコリメートレンズを用いた光源からポリゴンスキャナまでの光路断面 本実施形態における(a)は副走査方向に光束を回折偏向させる音響光学偏向素子、(b)は入力電圧と出力周波数の関係を示す図 本実施形態におけるテレセントリック光学系を有する光源からポリゴンスキャナまでの光路断面 本実施形態における(a)は0次光が屈折する構成、(b)はλ/2板を配置した光源からポリゴンスキャナまでの光路断面 本実施形態における測定装置の真空チャンバと露光光学系の断面図 本実施形態における露光光学系を制御する制御装置のブロック図 本実施形態における制御回路の動作に関係するタイミングチャート 本実施形態における同期検知手段からの同期信号と回折光学偏向素子に与える変調信号の関係を表すタイミングチャート 本実施形態における回折光学偏向素子の変調信号とVCOの入力電圧,出力周波数のタイミングチャート 本実施形態における静電潜像測定装置の制御系全体構成を示す図 本実施形態における2次元の画像形成の処理を行うフローチャート 本実施形態における(a)は2次電子放出比δと加速電圧、(b)は加速電圧と帯電電位の関係を示す図 本実施形態における潜像パターンの形成例を示す図 本実施形態における(a)は検出器と感光体試料間の電位分布、(b)はポテンシャルの穴を模式的に示した図 本実施形態における静電潜像測定装置の他の例を示す図 本実施形態における入射電子と感光体試料の関係で(a)は加速電圧Vaccが表面電位ポテンシャルVpより大きい場合、(b)は加速電圧Vaccが表面電位ポテンシャルVpより小さい場合を示す図 本実施形態における潜像深さ測定結果の一例を示す図 本実施形態における(a)は集光光束径、(b)は潜像径の概念を示す図 本実施形態における画像形成装置であるレーザプリンタを略示した図
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態における感光体試料の静電潜像測定装置の概略構成を示す図である。図1において、静電潜像の測定装置1は、荷電粒子ビームを照射する荷電粒子光学系2(電子ビーム照射部)、露光光学系5(光書込走査ユニット)、試料設置部3、1次反転荷電粒子や2次電子などの検出部4を備えている。ここでいう、荷電粒子とは、電子ビームあるいはイオンビームなど、電界や磁界の影響を受ける粒子を指す。図1に示す本実施形態では、電子ビームを照射する構成により説明する。
図1に示すように、電子ビーム照射部(荷電粒子光学系2)は、電子ビームを発生させるための電子銃21、電子ビームを制御するためのサプレッサ電極22、引出電極23、電子ビームのエネルギーを制御するための加速電極24、電子銃21から発生された電子ビームを集束させるためのコンデンサレンズ25、電子ビームをオン/オフさせるためのビームブランキング電極26、電子ビームの照射電流を制御するために機能する仕切り弁と可動絞りからなるアパーチャ27と、ビームブランキング電極26を通過した電子ビームを走査させるための走査レンズ28、電子ビームを再び集光させるための静電対物レンズ29からなる。それぞれのレンズには、図示しない駆動用電源が接続されている。
なお、イオンビームの場合には、電子銃21の代わりに液体金属イオン銃などを用いる。
また、図2(a)の光書込走査ユニット(露光光学系5)は、感光体試料31に関して、感度を持つ波長のLD(レーザ・ダイオード)などの光源51、カップリングレンズ52、アパーチャ53、シリンドリカルレンズ55などからなり、感光体試料31上に所望の光束径、光束プロファイルを生成することが可能となっている。また、光源(LD)制御手段(図示せず)により適切な露光時間、露光エネルギーを照射できるようになっている。
光源51からポリゴンスキャナ56までの光路断面を図3(a),(b)に示す。図3(b)では平行光束とするコリメートレンズ52aを用いている。
光源51は図2(b),(c)のように、垂直共振器型面発光半導体レーザ(VCSEL)511,512等の複数光束(マルチビーム)の光源であってもよい。また、ラインのパターンを形成するために、光学系にガルバノミラーやポリゴンスキャナなど反射による偏向手段を用いることで、主走査方向にスキャニングできる機構がある。
図2(a)の副走査方向にスキャンするために配置された回折光学偏向素子54は、この回折光学偏向素子54に変調信号を与えることにより屈折率の粗密を変えることができる光学素子であればよく、回折手段としては、液晶変調素子や電気光学素子などがある。中でも音響光学偏向素子は好適である。音響光学偏向素子は、周波数変調することに入射光束のレーザ光を角度変調させることができる。
露光光学系5の主走査方向と垂直な副走査方向に、光束を回折偏向させる回折光学偏向素子54として音響光学偏向素子54aの一例を図4(a)に示す。
音響光学偏向素子54aとは、光学媒体541の中に超音波を発生させて、進行する超音波の波面によってレーザ光を回折させる素子で、機械的可動部がないので高速な走査を実現できる回折光学偏向素子54である。
二酸化テルル(TeO)やモリブデン酸鉛(PbMoO)などの単結晶またはガラスからなる音響光学媒体541に、圧電素子などの超音波トランスデューサ542を接着し、この圧電素子に外部から電気信号を加えて超音波を発生させて、超音波を光学媒体541中に伝播させると、光学媒体541内に周期的な屈折率の粗密を形成することができる。
この光学媒体541中を通るレーザ光はブラッグ回折により回折して、入射光束は、0次回折光の他に±1,2…次の回折光を生じる。
0次回折光と1次回折光との角度θは以下の(数2)
Figure 2011186371
で表される。
偏向角をΔθだけ変化させるためには、音響基本周波数faにΔfa分だけシフトさせた(数3)
Figure 2011186371
とするとよい。
この超音波トランスデューサ542を電圧制御発振器(VCO544)、RFアンプ543で駆動することで副走査方向に光束を走査することができる。図4(b)には、VCO544に入力する電圧と出力される周波数の関係を示している。
したがって、VCO544に適切な、電圧を入力することで、所望の方向に偏向させることができる。
具体的には、TeOの音響波速度Va=650(m/s)で、fa=50(MHz),λ=655(nm)の場合、角度θは(数4)
Figure 2011186371
から50.38(mrad)となる。
音響光学偏向素子54aからL=100(mm)離れていた位置で、副走査方向の位置をd=42.3(μm)(600dpi)変える場合は、偏向角Δθは(数5)
Figure 2011186371
の角度分0.423(mrad)偏向させればよいので、(数6)
Figure 2011186371
となり、0.42(MHz)に周波数変調を行うことで実現できる。
実機で起こる副走査方向のピッチ変動を再現するには、さらに1/10以下、すなわち数十μradの微小な偏向角制御が要求されるが、これらにも容易にΔfaを設定することができ対応することが可能である。このように音響光学偏向素子54aは、高精度に偏向角を制御することができる。
ところで、回折光学偏向素子54は、変調信号を与えてから所定の光学性能を得るためには、ディレイが生じる。
この応答時間(アクセスタイム)Tresは、以下の(数7)
Figure 2011186371
で表すことができる。
具体的にD=5mmの場合、Tres=7.7μsとなる。
このため、応答時間(アクセスタイム)Tresは、反射による偏向手段の走査周波数fvのとき(数8)
Figure 2011186371
とするとよい。
すなわち、ポリゴンスキャナの走査周波数fvは、(数9)
Figure 2011186371
とすれば(数10)
Figure 2011186371
でなければならない。
具体的には、D=7mm,fv=6kHzの場合、Va≧42(m/s)となる特性の回折光学偏向素子54を用いる必要がある。
ガルバノミラーや静電振動ミラーなど機械的駆動による方式では、高速かつ高精度に偏向角を制御することが難しい。さらに反射角を制御する場合、制御角度は偏向角の1/2で行わなければならない。また、ミラーの場合、動的たわみによる反射特性の劣化も懸念される。これに対し、音響光学偏向素子54aは、高精度に、かつ高速に偏向角を制御できるため、非常に好適といえる。
また、ガルバノミラーなどは、基本的に等速あるいは等角度などの周期的な運動しかできないが、音響光学偏向素子54aの場合は、前述した如く、入力電圧で偏向角を自在に変えることができるので、バンディング評価など、意図的に等角度からずらした位置に設定することも可能であり、さらに好適である。
配置としては、光源51から像面までの間に配置することが可能であるが、光源51と走査レンズ57の間に配置することで、光束が通過する有効領域を小さくすることができる。図2(a)では、光源51とシリンドリカルレンズ55の間に配置した例を示している。
また、回折効率を上げるためには、平行光束を入射させることが望ましい。したがって、カップリングレンズ52の射出後は、コリメートレンズにより略平行光とすることが望ましい。ここでいう略平行光とは、光束の広がり角が、5(mrad)以下であることを指す。
音響光学偏向素子54aの適切なアライメントにより、1次光のみを70%以上の高効率で透過させることができる。
また、光源51からポリゴンスキャナ56までの光路断面の別構成を図5、図6(a),(b)に示す。回折光学偏向素子54を透過した光束は、シリンドリカルレンズ55を通過して、ポリゴンスキャナ56に到達する。このとき、シリンドリカルレンズ55の配置をポリゴンスキャナ56からシリンドリカルレンズ焦点距離fだけ離れた位置に配置してもよい(図5参照)。テレセントリックな光学系となるため、回折光学偏向素子54から射出して角度を持った光束の光線軸は、シリンドリカルレンズ55通過後に平行光束となる。
すなわち、主走査方向は略平行光、副走査方向はポリゴンスキャナ56付近で集光する構成となっている。これにより、ポリゴンスキャナ56の断面(ポリゴン面)の異なる高さ位置に入射光源が到達する。ポリゴン面に照射する位置は変わっても、入射角度が一定であるため、光学特性の変化の影響を受けずに像面に到達することができる。
回折光学偏向素子54の回折効率を上げるためには、光源51と回折光学偏向素子54のアライメントは精度よく調整されていることが望ましい。0次光と1次光の角度は、数十〜数百(mrad)とわずかなため、0次光はノイズとなる恐れがある。このため、ポリゴン面の前段階で、0次光がポリゴン面に到達しないように、遮光板や反射鏡などを配置して、別方向に進路を変える構成としてもよい。
また、図6(a)のように、0次光が屈折する構成であってもよい。これにより、1次光が直進する構成とすることで、光学レイアウトの自由度が向上する。または、入射偏光面を調整するためのλ/2板53bが配置されてもよい。具体的には、偏光方向aが紙面垂直方向の場合、1/2波長板(λ/2板53b)の結晶軸を45度に配置することにより、90度回転させることができ、回折効率が最もよい条件で、回折光学偏向素子54に入射することができる(図6(b)参照)。もとの偏光面に戻すのであれば、射出面側にλ/2板53bを配置してもよい。
図2に示すようにポリゴンスキャナ56は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には偏向反射面(図では6面)が形成されている。そして、図示しない回転機構により、一定の角速度で回転されている。したがって、光源51から射出され、回折光学偏向素子54とシリンドリカルレンズ55によってポリゴンスキャナ56の偏向反射面近傍に集光された光束は、ポリゴンスキャナ56の回転により一定の角速度で偏向される。
また、走査レンズ57はfθ特性を有しており、ポリゴンスキャナ56が一定速度で回転しているときに、光束は像面に対して略等速に移動する構成となっている。また、光束径も略一定に走査可能な構成となっている。これにより、走査レンズ57を透過した光は、感光体試料31表面に結像することができる。
露光光学系5は、ポリゴンモータなど光偏向器の振動や電磁場の影響が電子ビームの軌道に影響を与えないように真空チャンバの外に配置するとよい。電子ビーム軌道位置から遠ざけることにより、外乱の影響を抑制することが可能となる。露光光学系からの光束は、光学的に透明な入射窓34より入射させることが望ましい(図1参照)。
図7は測定装置における真空チャンバと露光光学系の断面図である。図7に示すように、真空チャンバ37の鉛直軸に対して45°の位置に、真空チャンバ37内部に対して光源の光束が外部から入射可能な入射窓34を配置し、真空チャンバ37外部に露光光学系5を配置した構成となっている。図7の露光光学系5は、図2に示したような、光源51、走査レンズ57、同期検知手段59、光偏向器(ポリゴンスキャナ56)等を有している。
露光光学系5を保持する光学ハウジング11は、露光光学系5全体をカバー12で覆い、真空チャンバ37内部へ入射する外光(有害光)を遮光する構成をとってもよい。
また露光光学系5は、真空チャンバ37に対して離れて配置するので、ポリゴンスキャナ56等の光偏向器を駆動する際に発生する振動は、直接真空チャンバ37に伝播されることの影響は少ない。さらに、図7では図示していないが、構造体13と除振台14との間にダンパを挿入すれば、より効果の高い防振効果を得ることができる。
このように光書込走査ユニットの機構を付けることにより、感光体試料31対して、2次元の潜像パターンを形成することができる。
また、所定の位置に潜像パターンを形成するために、光偏向器からの走査光束を検知する同期検知手段59を有してもよい。さらに、感光体試料31等の試料形状は、平面であっても曲面であってもよい。
また、LDの光源51と試料の間にシャッタ35を用いてもよい。すなわち、露光前はシャッタ35を閉じて光束が通過しないような構成とし、露光時はシャッタ35を開けて光束が通過するように構成にすることで、オフセット発光を遮光させることができる。
次に、露光光学系の露光制御について説明する。走査光束による像面は、ポリゴンスキャナ56の回転に伴って、走査開始端から走査終端に向かって移動する。なお、有効走査領域は、画像データに応じて書込みが行われる領域である。そして、走査光束の像面は、走査終端に達すると、次の走査のために走査開始端に戻る。
同期検知手段59は、像面と等価で、折り返しミラー58で反射された走査開始前の光束が入射する位置に配置され、受光量に応じた信号(光電変換信号)を出力する。そこで、同期検知手段59の出力信号から、感光体試料31などの試料面における走査開始を検知することができる(図2参照)。
露光光学系5を制御する制御装置6は、図8に示されるように、基準クロック生成回路62、画素クロック生成回路63、画像処理回路64、光源選択回路65、書込タイミング信号生成回路66、および同期タイミング信号生成回路67を備えている。なお、図8における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係のすべてを表すものではない。
基準クロック生成回路62は制御装置6全体の基準となる高周波クロック信号を生成する。画素クロック生成回路63は主にPLL回路からなり、同期信号s19および基準クロック生成回路62からの高周波クロック信号に基づいて、画素クロック信号を生成する。画素クロック信号の周波数は高周波クロック信号と同一で、位相は同期信号s19と一致している。したがって、画素クロック信号に画像データを同期させることで、走査ごとの書込み位置を揃えることができる。 ここで生成された画素クロック信号は、駆動情報の1つとして光源駆動回路61に供給されるとともに画像処理回路64に供給され書込みデータs16のクロック信号として使われる。
光源選択回路65は、光源が複数の場合に用いる回路であり、走査光束の像面が走査終端に達すると、次の走査の開始を検知するのに用いられる発光部を32個の発光部から選択し、選択された発光部を指定する信号を出力する。
この光源選択回路65の出力信号s14は、駆動情報の1つとして光源駆動回路61に供給される。
図9には制御回路の動作に関係するタイミングチャートが示されている。図8に示す制御回路6において、s19は同期検知手段からの出力信号の同期信号、s15は書込みタイミング信号生成回路66からの出力信号のLGATE信号、s14は光源選択回路65からの出力信号の光源選択信号、s16は画像処理回路64からの出力信号の書込みデータである。
画像処理回路64は、上位装置からの画像情報に基づいて、発光部ごとの書込みデータs16を作成する。この書込みデータs16は、画素クロック信号のタイミングで、駆動情報の1つとして光源駆動回路61に供給される。
書込みタイミング信号生成回路66は、同期信号s19の立ち上がり後、光束が同期検知手段59(図2参照)を通過してから時間t1の経過後にLGATE信号s15を「ローレベル」から「ハイレベル」に変化させる。そして、さらに予め設定されている時間t2が経過すると、LGATE信号s15を「ハイレベル」から「ローレベル」に変化させる。このLGATE信号s15は、駆動情報の1つとして光源駆動回路61に供給される。
前述の時間t1は、画像情報に応じて変調された光束による走査(以下、便宜上「書込み」ともいう)開始時間に対応している。また、前述の時間t2は、書込み走査時間に対応している。LGATE信号s15を同期信号s19の立ち上がりタイミングに同期させることで、書込み開始タイミングを揃えることができる。
図10は図2に示す同期検知手段からの同期信号と回折光学偏向素子に与える変調信号との関係を表すタイミングチャートである。
副走査方向の偏向角は、同期信号s19とタイミングを合わせて変更することが望ましい。「t1(走査開始時間)<Tres(変調応答時間)」であれば、同期信号s19直後でもよい。「t1>Tres」の場合、回折光学偏向素子54の応答時間を考慮すると、書込み終了直後が望ましい。すなわち、LGATE信号s15が「ハイレベル」から「ローレベル」に変化するタイミングに合わせて、回折光学偏向素子54を変調する信号を得て、それに応じて、VCOの入力電圧を偏向角にあうように適切に設定すればよい(図11参照)。
また、光源(LD)のバイアス電流によるオフセット発光の影響を低減させるためには、静電潜像形成のために露光させる時間だけシャッタ35が開放状態であり、その前後はシャッタ35が閉鎖状態にする構成を設けてもよい。
これを実現するためには、露光のタイミングとシャッタ35の開閉タイミングを連動させることが望ましい。露光のタイミングは、露光光学系5の同期信号s19によって決定される。したがって、データの有効期間であるFGATE信号が「ローレベル」になった時点で最初の露光光学系5の同期信号s19に連動して、シャッタ35を開放することが望ましい。また、データの有効期間であるFGATE信号が「ローレベル」になった時点に連動して、シャッタ35を閉鎖することが望ましい(図10参照)。
これを実現する手段として、露光光学系5の同期信号s19を、シャッタ35を開くためのトリガ信号とすれば、書き出しのタイミングを揃えることができる。
また、図12は本実施形態における静電潜像測定装置の制御系全体構成を示す図である。図12に示すように、すべての制御はホストコンピュータ7によって行う。ホストコンピュータ7は荷電粒子光学系制御信号によって荷電粒子光学系2を制御し、検出部4からデータを取り込む。またホストコンピュータ7は、予め設定した走査光束の条件に従い、制御装置6を介して露光光学系5、シャッタ35および音響光学偏向素子54aの動作を制御する。制御装置6は、シャッタ制御コントローラ35cを介してシャッタ35を制御し、音響光学偏向素子制御回路54cを介して音響光学偏向素子54aを制御する。制御装置6には、試料走査位置センサ69から試料走査位置検出信号が入力される。
図13は2次元の画像形成の処理を行うフローチャートである。図13のフローチャートに示すように、まず、感光体試料における静電潜像を測定するための制御コマンドが実行される(S1)。この制御コマンドの実行により、露光光学系5の同期信号を検知し(S2)、検知した同期信号をシャッタ開放のためのトリガ信号として用いる(S3)。また、感光体試料の潜像パターンの書込み開始位置を検知する試料走査位置センサ69(例えば、フォトダイオード等)を配置し、このセンサの検知信号に基づく書込み開始位置と、シャッタ35が露光光学系5の走査有効径にまで開放されたタイミングに合わせて(S4)、感光体試料への走査を行いながら光源(LD)を点灯させる(S5)。ラスタスキャンによる走査(主走査方向への反射による偏向)で露光(静電潜像の形成)が行われる(S6)。
さらに、2次元走査による潜像形成が終了したか否か確認され(S7)、終了していないとき(S7のNo)、音響光学偏向素子54aによる走査(副走査方向への回折による偏向)で集光位置が変更され処理S6へ戻る。また、処理S7において2次元走査による潜像形成が終了したとき(S7のYes)、シャッタ35を閉じる(S9)。他に、光源(LD)のバイアス電流を「0」にして、発光自体を止めてもよい。その後、感光体試料に形成した静電潜像の測定を行う(S10)。
具体的な感光体試料に形成された静電潜像の測定方法として、まず、感光体試料31に電子ビームを照射させる(図1参照)。このときの加速電圧|Vacc|は、2次電子放出比δが1となる加速電圧より高い加速電圧に設定することにより、入射電子量が放出電子量より上回るため電子が感光体試料に蓄積され、チャージアップを起こす(図14(a)参照)。この結果、感光体試料31はマイナスの一様帯電を生じることができる。加速電圧と帯電電位には、図14(b)のような関係があり、加速電圧と照射時間を適切に選択を行うことにより、電子写真方式における実機と同じ帯電電位を形成することができる。照射電流は大きい方が、短時間で目的の帯電電位に到達することができるため、数(nA)で照射している。この後、電子ビームの照射を静電潜像が観察できるように入射電子量を1/100〜1/1000に下げる。
次に前述した図12,図13で説明した露光光学系5および制御装置6のシーケンス制御を用いて、2次元走査による感光体試料の露光を行う。
露光光学系5は、所望の光束径および光束プロファイルを形成するように調整されている。必要な露光エネルギーは、感光体試料31の特性によって決まるファクタであるが、通常、2〜10(mJ/m)程度である。感度が低い感光体試料では、十数(mJ/m)必要なこともある。帯電電位や必要な露光エネルギーは、感光体特性やプロセス条件に合わせて設定するとよい。
これらを用いることにより、電子写真方式の実機に合わせた露光条件、例えば露光エネルギー密度0.5〜10(mJ/m)、集光光束径30〜100(μm)、デューティ、画周波数、書込み密度、潜像パターン等の条件を設定するとよい。潜像パターン(画像)としては、1ドット孤立の他に、1dot格子、2by2、2ドット孤立など、また、副走査ラインや副走査ピッチむらを意図的に発生させたラインなど様々なパターンを形成することができる(図15参照)。潜像形成の時間差による潜像差が生じることで、バンディングと称する縞模様状の像の発生を評価することが可能となる。
これにより、感光体試料に静電潜像を任意に形成することができ、この感光体試料を電子ビームによって走査することで、放出される2次電子をシンチレータにより検出し、さらに電気信号に変換してコントラスト像を観察する。
このようにすると、感光体試料の帯電部は2次電子検出量が多く、また露光部は2次電子検出量が少なくなり、明暗のコントラスト像が生じることになる。この暗の部分を露光による潜像部とみなすことができる。つまり、感光体試料表面に電荷分布があると、空間に表面電荷分布に応じた電界分布が形成される。このため、入射電子によって、発生した2次電子はこの電界によって押し戻されて、検出器に到達する量が減少することになる。したがって、電荷リーク箇所は、露光部が黒、非露光部が白となり、表面電荷分布に応じたコントラスト像を測定することができる。
図16(a)は、荷電粒子を捕獲する検出器と感光体試料間の空間における電位分布を等高線表示で模式的に示した図である。感光体試料31の表面は、光減衰により電位が減衰した部分を除いては負極性に一様に帯電した状態であり、検出器(荷電粒子捕獲器)41には正極性の電位が与えられているから、「実線で示す電位等高線群」においては、感光体試料31の表面から検出器41に近づくに従い「電位が高く」なる。
したがって、感光体試料31における「負極性に均一帯電している部分」であり、図16(a)のQ1点やQ2点で発生した2次電子el1,el2は、検出器41の正電位に引かれ、矢印G1や矢印G2で示すように変位し、検出器41に捕獲される。
一方、図16(a)において、Q3点は「光照射されて負電位が減衰した部分」であり、Q3点近傍では電位等高線の配列は「破線で示す如く」であり、この部分電位分布では「Q3点に近いほど電位が高く」なっている。換言すると、Q3点の近傍で発生した2次電子el3には、矢印G3で示すように、感光体試料31側に拘束する電気力が作用する。このため2次電子el3は、破線の電位等高線の示す「ポテンシャルの穴」に捕獲され、検出器41に向かって移動しない。図16(b)は、前記「ポテンシャルの穴」を模式的に示している。
すなわち、検出器41により検出される2次電子の強度(2次電子数)は、強度の大きい部分が「静電潜像の地の部分(均一に負帯電している部分で図16(a)のQ1点やQ2点に代表される部分)」に対応し、強度の小さい部分が「静電潜像の画像部(光照射された部分で図16(a)のQ3点に代表される部分)」に対応することになる。
したがって、2次電子の検出器41で得られる電気信号を、信号処理手段により適当なサンプリング時間でサンプリングすれば、前述の如く、サンプリング時刻:Tをパラメータとして、表面電位分布:V(X,Y)を「サンプリングに対応した微小領域」ごとに特定でき、信号処理手段により表面電位分布(電位コントラスト像):V(X,Y)を2次元的な画像データとして構成し、これをアウトプット装置で出力すれば、静電潜像が可視化された画像として得られる。
例えば、捕獲される2次電子の強度を「明るさの強弱で表現」すれば、静電潜像の画像部分は暗く、地の部分は明るくコントラストが付き、表面電荷分布に応じた明暗像として表現(出力)することができる。勿論、表面電位分布が知れれば、表面電荷分布も知ることができる。
このようにして所望の条件で形成された静電潜像を高精度に測定することができる。
また、VCSELなどの複数光束(マルチビーム)を有する露光光学系では、4以上の複数光源を用い、多くの光束が重なり合いながら、複雑な露光条件のもとで、1つの潜像パターンを形成することになる。このような場合には、それぞれのパラメータの影響度合いが分かりにくい。このような、潜像形成条件で、本発明の測定方法は特に有効となる。
また、表面電荷分布や表面電位分布のプロファイルを測定することにより、さらに高精度に測定することが可能である。図17は本実施形態における表面電位分布(静電潜像)の測定装置の他の例を示す図である。
感光体試料31下部の載置台32は、電圧±Vsubを印加できる電圧印加部(導電材料33a、絶縁体33b)が接続されている。また、感光体試料31上部は、入射電子ビームが試料電荷の影響を受けることを抑制するために、グリッドを配置した構成となっている。
図18(a),(b)は入射電子と感光体試料の関係を示す図である。図18(a)は加速電圧Vaccが表面電位ポテンシャルVpより大きい場合、図18(b)は加速電圧Vaccが表面電位ポテンシャルVpより小さい場合をそれぞれ示す。
入射する荷電粒子の感光体試料垂直方向の速度ベクトルが、感光体試料到達前に反転するような状態の領域が存在し、その1次入射荷電粒子を検出する構成となっている。
なお、加速電圧は、正で表現することが一般的であるが、加速電圧の印加電圧Vaccは負であり、電位ポテンシャルとして、物理的意味を持たせるためには、負で表現する方が説明しやすいため、ここでは加速電圧は負(Vacc<0)と表現する。
電子ビームの電位ポテンシャル(加速電圧)をVacc(<0)、感光体試料の電位ポテンシャルをVp(<0)とする。また、電位とは、単位電荷が持つ電気的な位置エネルギーである。したがって、入射電子は、電位0(V)では加速電圧Vaccに相当する速度で移動する。すなわち、電子の電荷量をeとし電子の質量をmとすると、電子の初速度v0は、(数11)
Figure 2011186371
で表される。真空中ではエネルギー保存の法則により、加速電圧の働かない領域では等速で運動し、感光体試料面に接近するに従い、電位が高くなり、感光体試料電荷のクーロン反発の影響を受けて速度が遅くなる。
したがって、一般的に以下のような現象が起こる。
図18(a)において、|Vacc|≧|Vp|なので、入射電子の速度は減速されるものの、感光体試料31に到達する。
また、図18(b)において、|Vacc|<|Vp|なので、入射電子の速度は感光体試料31の電位ポテンシャルの影響を受けて、徐々に減速し、感光体試料31に到達する前に速度が「0」となって、反対方向に進む。
空気抵抗のない真空中では、エネルギー保存則がほぼ完全に成立する。したがって、入射電子のエネルギーを変えたときの、感光体試料面上でのエネルギー、すなわちランディングエネルギーがほぼ「0」となる条件を測定することで、表面の電位を測定することができる。ここでは、1次反転荷電粒子、特に電子の場合を1次反転電子と呼ぶことにする。感光体試料31に到達したとき発生する2次電子と1次反転荷電粒子では、検出器に到達する量が大きく異なるので、明暗のコントラストの境界より、識別することができる。
なお、走査電子顕微鏡などには、反射電子検出器があるが、この場合の反射電子とは、一般的に試料の物質との相互作用により、入射電子が後方背面に反射(散乱)され、試料の表面から飛び出す電子のことを指す。反射電子のエネルギーは入射電子のエネルギーに匹敵する。反射電子の強度は試料の原子番号が大きいほど大きいといわれ、試料の組成の違い、凹凸が分かるための検出方法である。
これに対して、1次反転電子は、試料表面の電位分布の影響を受けて、試料表面に到達する前に反転する電子のことであり、全く異なる現象である。
図19は潜像深さ測定結果の一例を示す図である。感光体試料31の各走査位置(x,y)において、加速電圧Vaccと、感光体試料31下部の印加電圧Vsubとの差をVth(=Vacc−Vsub)とすれば、ランディングエネルギーがほぼ「0」となるときのVth(x,y)を測定することにより、電位分布V(x,y)を測定することができる。Vth(x,y)は、電位分布V(x,y)とは一意的な対応関係があり、Vth(x,y)はなだらかな電荷分布などであれば、近似的に電位分布V(x,y)と等価となる。
図19の上段の曲線は感光体試料表面の電荷分布によって生じた表面電位分布の一例を示している。2次元を走査する電子銃の加速電圧は−1800(V)とした。中心(横軸座標=0)の電位が約−600(V)であり、中心から外側に向かうに従って、電位がマイナス方向に大きくなり、中心から半径が75(μm)を超える周辺領域の電位は約−850(V)程度になっている。
図19の中段の楕円形は感光体試料の裏面をVsub=−1150(V)に設定したときの検出器出力を画像化した図である。このとき、Vth=Vacc−Vsub=−650(V)となっている。図19の下段の楕円形はVsub=−1100(V)とした他は前述の条件と同じ条件により得られた検出器出力を画像化した図である。このときのVthは−700(V)になっている。
したがって、加速電圧Vaccまたは印加電圧Vsubを変えながら、感光体試料表面を電子ビームで走査させ、Vth分布を測定することにより、感光体試料の表面電位の情報を測定することが可能となる。
この方法を用いることにより、従来困難であった、潜像プロファイルをミクロンオーダーで可視化することが可能となる。
なお、1次反転電子で潜像プロファイルを測定する方式では、入射電子のエネルギーが極端に変わるため、入射電子の軌道にずれが生じ、結果として、走査倍率が変わったり、歪曲収差を生じたりすることになる。
その場合には、静電場環境や電子軌道を予め計算しておき、それをもとに補正することによって、さらに高精度な測定をすることが可能となる。
また、近年では出力画像の高画質化のために、光学系の最適化および光源波長を780(nm)以下に短波長化することによって、副走査方向の集光光束径を60(μm)以下に小径化する試みが行われているが、現在の感光体が短波長の光に対して感度が低いことや、小径化光束では感光体内での光の散乱および電荷の拡散の影響を強く受けて、潜像径が広がり、かつ潜像の深さも浅くなり、最終出力画像では安定した階調性、鮮鋭性が得られないという不具合が発生している。
図20(a),(b)に集光光束径および潜像径の概念図を示す。ここでの集光光束径は、集光光束(ビームスポット)光量分布が最大光量のe−2以上である範囲の径で定義している。潜像径はコントラスト像の明暗の境界を潜像の径とする。
電荷輸送層の組成および膜厚が光の散乱および電荷の拡散度合いに、電荷発生層の組成が感度に影響を与えることは知られているが、明確な相関関係が分かっていない。そこで、電荷輸送層の組成および膜厚、電荷発生層の組成を変えて感光体を作り、本実施形態の静電潜像測定装置で行われる測定方法において、画像形成装置で使用する条件と同じ、例えば帯電電位800(V)、露光エネルギー4(mJ/m)として、光源波長が780(nm)以下、副走査方向の集光光束径が60(μm)以下の条件で露光し潜像測定を行い、図20(a)および(b)に示すように、感光体面での副走査方向の集光光束径をAとし、形成される副走査方向の潜像径をBとしたときに、(数12)
Figure 2011186371
を満足する感光体を選定すれば、最終出力画像で安定した階調性、鮮鋭性が実現できる。
(数12)における下限の「1.0」は、光束の散乱および電荷の拡散はどんな感光体でも必ず起こりうるので、これ以下にはならないという原理的な限界であり、上限の「2.0」は、最終出力画像で安定した階調性、鮮鋭性を確保するために必要な限界である。
以下に、本実施形態における画像形成装置の一例を説明する。図21は画像形成装置であるレーザプリンタを略示した図である。図21のレーザプリンタ81は、潜像担持体として円筒状に形成された光導電性の感光体30を有している。感光体30の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ87、現像装置88、転写ローラ84、クリーニング装置86が配備されている。本実施形態では「帯電手段」として、オゾン発生の少ない接触式の帯電ローラ87を用いているが、コロナ放電を利用するコロナチャージャを帯電手段として用いることもできる。また、露光走査装置50が設けられ、帯電ローラ87と現像装置88との間で「光束(レーザビーム)の走査による露光」を行うようになっている。
また図21に示すように、定着装置85、給紙カセット82、レジストローラ対83、給紙コロ82a、搬送路85a、排紙ローラ対89a、トレイ89を備えている。画像形成を行うときは、光導電性の潜像担持体である感光体30が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ87により均一に帯電され、露光走査装置50の走査光束の光書込みによる露光によって静電潜像が形成される。形成された静電潜像はいわゆる「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。
この静電潜像は現像装置18により反転現像され、感光体30上にトナー画像が形成される。転写紙を収納した給紙カセット82はレーザプリンタ81本体に着脱可能で、図21のごとく装着された状態において、収納された転写紙の最上位の1枚が給紙コロ82aにより給紙される。給紙された転写紙は、その先端部をレジストローラ対83に挟持される。レジストローラ対83は、感光体30上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて転写紙を転写部へ送りこむ。送りこまれた転写紙は、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ84の作用によりトナー画像を静電転写される。
トナー画像を転写された転写紙は定着装置85でトナー画像を定着されたのち、搬送路85aを通り、排紙ローラ対89aによりトレイ89上に排出される。またトナー画像が転写されたのち、感光体30の表面はクリーニング装置86によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
本実施形態による非常に望ましい露光走査装置および感光体(潜像担持体)を用いることにより、解像力に優れて高精彩、かつ高耐久で信頼性の高い画像形成装置を製作することができる。特に、VCSELなどの複数光束の露光光学系を搭載した画像形成装置に適する。
本発明に係る静電潜像の測定方法と測定装置、および画像形成装置は、高速かつ高精度な2次元の静電潜像の走査が可能であり、像担持体上に形成された静電潜像を高精度に測定することができ、潜像形成に最適な像担持体が得られ、この像担持体により高密度、高画質な画像形成することができ、有用である。
1 測定装置
2 荷電粒子光学系
3 試料設置部
4 検出部
5 露光光学系
6 制御装置
7 ホストコンピュータ
11 光学ハウジング
12 カバー
13 構造体
14 除振台
21 電子銃
22 サプレッサ電極
23 引出電極
24 加速電極
25 コンデンサレンズ
26 ビームブランキング電極
27,53 アパーチャ
28 走査レンズ
29 静電対物レンズ
30 感光体
31 感光体試料
32 載置台
34 入射窓
35 シャッタ
37 真空チャンバ
41 検出器
50 露光走査装置
51 光源
52 カップリングレンズ
52a コリメートレンズ
53b λ/2板
54 回折光学偏向素子
54a 音響光学偏向素子
55 シリンドリカルレンズ
56 ポリゴンスキャナ
57 走査レンズ
59 同期検知手段
61 光源駆動回路
62 基準クロック生成回路
63 画素クロック生成回路
64 画像処理回路
66 書込タイミング信号生成回路
67 同期タイミング信号生成回路
81 レーザプリンタ
541 光学媒体
542 超音波トランスデューサ
543 RFアンプ
544 VCO
特開平3−049143号公報 特開平3−200100号公報 特開2003−295696号公報 特開2004−251800号公報 特開2008−233376号公報

Claims (15)

  1. 表面電荷分布あるいは表面電位分布を有する像担持体試料に対して、荷電粒子ビームの照射によって得られる検出信号により、前記像担持体試料における静電潜像の測定方法であって、
    前記静電潜像を測定するために、画像として取り込む潜像パターンを波長400〜800(nm)の集光光束を照射することにより前記静電潜像を形成する際、
    電子ビームの照射により前記像担持体試料を狙いの帯電電位に設定し、
    前記静電潜像を形成する2次元のうち一方向の1次元は、回折光学偏向素子の回折偏向を利用して、他方向の1次元は、走査周期時間が前記回折光学偏向素子の変調応答時間よりも長く設定した反射偏向を利用して、光源からの光束を偏向走査させ、かつ前記光束の走査結像光学系によって、前記像担持体試料上の被走査面に集光光束を照射し、前記集光光束の走査位置に合わせて前記光源を点灯・消灯させることにより露光量分布による前記静電潜像を形成し、
    前記静電潜像の形成終了から所定のタイミングにより前記静電潜像を測定することを特徴とする静電潜像の測定方法。
  2. 前記荷電粒子ビームおよび前記電子ビームは、同じ電子銃から発生されることを特徴とする請求項1記載の静電潜像の測定方法。
  3. 前記回折光学偏向素子に入射する光束は、平行光束を入射させることを特徴とする請求項1記載の静電潜像の測定方法。
  4. 前記光源から前記像担持体試料までの光路に、テレセントリック光学系を有することを特徴とする請求項1記載の静電潜像の測定方法。
  5. 前記光源からの光束は、回折光学偏向素子への変調信号により、像担持体面に回折偏向する方向に対して、前記像担持体面に反射偏向する反射面近傍において前記光束の位置を変えて集光させることを特徴とする請求項1記載の静電潜像の測定方法。
  6. 前記荷電粒子ビームの照射する像担持体試料の垂直方向における速度ベクトルが、反転するような領域が存在する条件下で静電潜像を測定する際、前記像担持体試料表面の電位ポテンシャルを変更するため前記像担持体試料背面に電圧を印加して測定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電潜像の測定方法。
  7. 表面電荷分布あるいは表面電位分布を有する像担持体試料に対して、荷電粒子ビームの照射によって得られる検出信号により、前記像担持体試料における静電潜像の測定装置において、
    電子ビーム照射により前記像担持体試料を狙いの帯電電位に設定する手段と、
    前記静電潜像を形成する2次元のうち一方向の1次元は回折により偏向する回折手段、他方向の1次元は反射により偏向する反射手段を用いて、前記回折手段の変調応答時間を前記反射手段の走査周期時間よりも短く設定し、光源からの光束を偏向走査させ、かつ前記光束の走査結像光学系によって、前記像担持体試料上の被走査面に集光光束を照射し、前記集光光束の走査位置に合わせて前記光源を点灯・消灯させることにより露光量分布による前記静電潜像を形成する手段とを備え、
    前記静電潜像を測定するために、画像として取り込む潜像パターンを波長400〜800(nm)の集光光束を照射することにより前記静電潜像を形成し、前記静電潜像の形成終了から所定のタイミングにより前記静電潜像を測定することを特徴とする静電潜像の測定装置。
  8. 前記荷電粒子ビームおよび前記電子ビームは、同じ電子銃から発生されることを特徴とする請求項7記載の静電潜像の測定装置。
  9. 前記回折手段は、光源と走査結像光学系の間に設置することを特徴とする請求項7記載の静電潜像の測定装置。
  10. 前記回折手段として、音響光学偏向素子を用いることを特徴とする請求項7記載の静電潜像の測定装置。
  11. 前記回折手段に平行光束を入射させるためコリメートレンズを用いることを特徴とする請求項7記載の静電潜像の測定装置。
  12. 前記荷電粒子ビームの照射する像担持体試料の垂直方向における速度ベクトルが、反転するような領域が存在する条件下で静電潜像を測定する際、前記像担持体試料表面の電位ポテンシャルを変更するため前記像担持体試料背面に電圧を印加して測定することを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の静電潜像の測定装置。
  13. 請求項1〜6いずれか1項に記載の静電潜像の測定方法を用いて測定した像担持体試料を潜像担持体として、前記潜像担持体の被走査面に対して光走査を行って静電潜像を形成し、前記静電潜像を現像して可視化することを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項7〜12いずれか1項に記載の静電潜像の測定装置を用いて測定した像担持体試料を潜像担持体として、前記潜像担持体の被走査面に対して光走査を行って静電潜像を形成し、前記静電潜像を現像して可視化することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項13または14記載の画像形成装置において、
    静電潜像を形成する光源の波長が780(nm)以下であり、かつ前記潜像担持体面に回折偏向された集光光束径が60(μm)以下であり、
    前記潜像担持体面に回折偏向された集光光束径をAとし、前記潜像担持体面に回折偏向されて形成された潜像径をBとしたときに、(数1)
    Figure 2011186371
    を満足することを特徴とする画像形成装置。
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