JP2011185507A - 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水暖房装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水暖房装置 Download PDF

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俊二 森脇
Shigeo Aoyama
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Yasuhiko Isayama
安彦 諌山
Michimi Kusaka
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Abstract

【課題】効率が良く、かつ、低外気温度時に十分な加熱能力を得ることができる冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】冷媒回路2の高圧側圧力を検出する第1圧力センサ51と、冷媒回路2の低圧側圧力を検出する第2圧力センサ52と凝縮器22から流出する冷媒の温度を検出する温度センサ61と、を備え、第1圧力センサ51で検出される圧力と第2圧力センサ52で検出される圧力と第1温度センサ61で検出される温度とに基づいて、蒸発器25側の冷媒流量に対するバイパス路3側の冷媒流量の比率が所定の比率となるように、バイパス膨張弁31を流れる冷媒流量を調整することにより、常に最適なバイパス流量とすることができるので、高い運転効率と十分な加熱能力を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、凝縮器から流出した冷媒の一部をバイパスし、主流冷媒とバイパス流冷媒との間で熱交換を行って主流冷媒を過冷却する冷凍サイクル装置および温水暖房装置に関する。
従来、冷媒回路の凝縮器の下流側に過冷却熱交換器が設けられ、この過冷却熱交換器に膨張させた冷媒を流入させることにより凝縮器から流出した冷媒を過冷却する図6に示すよう冷凍サイクル装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この冷凍サイクル装置100は、冷媒を循環させる冷媒回路110と、バイパス路120とを備えている。冷媒回路110は、圧縮機111、凝縮器112、過冷却熱交換器113、主膨張弁114および蒸発器115が配管により環状に接続されて構成されている。
バイパス路120は、凝縮器112と過冷却熱交換器113の間で冷媒回路110から分岐し、過冷却熱交換器113を経由して蒸発器115と圧縮機111の間で冷媒回路110につながっている。また、バイパス路120には、過冷却熱交換器113よりも上流側にバイパス膨張弁121が設けられている。
さらに、冷凍サイクル装置100には、圧縮機111に吸入される冷媒の圧力を検出する圧力センサ131と、蒸発器115から流出する冷媒の温度(蒸発器出口温度)Teoを検出する温度センサ141と、バイパス路120において過冷却熱交換器113から流出する冷媒の温度(バイパス側出口温度)Tboを検出する温度センサ142とが設けられている。
そして、特許文献1には、圧力センサ131で検出される圧力から当該圧力での飽和温度Tsが算出され、蒸発器115出口での過熱度(Teo−Ts)が目標過熱度となるように主膨張弁114が制御され、過冷却熱交換器113出口での過熱度(Tbo−Ts)が目標過熱度となるようにバイパス膨張弁121が制御されることが記載されている。
特開平10−68553号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、過冷却熱交換器113出口での過熱度(Tbo−Ts)が目標過熱度となるようにバイパス膨張弁121を制御した場合には、過冷却熱交換器113ではさらに多くの冷媒を蒸発させることができるのであるから、過冷却熱交換器113の性能を最大限に活用することができない。
すなわち、主流冷媒とバイパス流冷媒との熱交換による蒸発器115におけるエンタルピ増大効果および冷媒のバイパスによる低圧側冷媒経路の圧力損失低減効果を最大とすることができず高い運転効率と低外気温度時の十分な加熱能力を得ることができない。
本発明は、このような事情に鑑み、蒸発器におけるエンタルピ増大効果および低圧側冷
媒経路の圧力損失低減効果を最大とすることができる冷凍サイクル装置および温水暖房装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置および温水暖房装置は、圧縮機、凝縮器、過冷却熱交換器、主膨張弁、蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記過冷却熱交換器と前記主膨張弁の間から分岐し、前記過冷却熱交換器を経由して前記蒸発器と前記圧縮機の間に接続したバイパス路と、前記バイパス路の前記過冷却熱交換器よりも上流側に設けたバイパス膨張弁と、前記冷媒回路の高圧側圧力を検出する第1圧力検出手段と、前記冷媒回路の低圧側圧力を検出する第2圧力検出手段と、前記凝縮器から流出する冷媒の温度を検出する温度センサと、制御装置とを備え、前記第1圧力検出手段で検出される圧力と、前記第2圧力検出手段で検出される圧力と、前記温度センサで検出される温度とに基づいて、前記蒸発器側の冷媒流量に対する前記バイパス路側の冷媒流量の比率が所定の比率となるように、前記バイパス膨張弁を流れる冷媒流量を調整するものである。
これによって、バイパスを使用した運転において、バイパスを使用しない運転状態での蒸発器入口乾き度が推定でき、この乾き度から、主流冷媒質量流量に対する蒸発に寄与しないガス成分の冷媒質量流量比率を得ることができる。即ち、蒸発器での吸熱量が低下しない範囲でバイパス流量が最大となる流量比率が得られる。
つまり、蒸発器側の冷媒質量流量に対するバイパス側の冷媒質量流量の最適な流量比率が得られ、バイパス膨張弁の弁開度をこの流量比率での主膨張弁の弁開度に対応する弁開度に設定することにより、常に適正なバイパス流量とすることができる。
本発明によれば、蒸発器におけるエンタルピ増大効果および低圧側冷媒経路の圧力損失低減効果を最大とすることができる冷凍サイクル装置および温水暖房装置を提供できる。
本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の概略構成図 図1に示す冷凍サイクル装置のモリエル線図 本発明の実施の形態1におけるバイパス膨張弁の動作制御フローチャート 本発明の実施の形態1における圧縮機の回転数と所定の温度効率の相関関数を示す図 本発明の実施の形態1における同一流量における主膨張弁の弁開度とバイパス膨張弁の弁開度の相関関数を示す図 従来の冷凍サイクル装置の概略構成図
第1の発明は、圧縮機、凝縮器、過冷却熱交換器、主膨張弁、蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記過冷却熱交換器と前記主膨張弁の間から分岐し、前記過冷却熱交換器を経由して前記蒸発器と前記圧縮機の間に接続したバイパス路と、前記バイパス路の前記過冷却熱交換器よりも上流側に設けたバイパス膨張弁と、前記冷媒回路の高圧側圧力を検出する第1圧力検出手段と、前記冷媒回路の低圧側圧力を検出する第2圧力検出手段と、前記凝縮器から流出する冷媒の温度を検出する温度センサと、制御装置とを備え、前記第1圧力検出手段で検出される圧力と、前記第2圧力検出手段で検出される圧力と、前記温度センサで検出される温度とに基づいて、前記蒸発器側の冷媒流量に対する前記バイパス路側の冷媒流量の比率が所定の比率となるように、前記バイパス膨張弁を流れる冷媒流量を調整する、冷凍サイクル装置とすることにより、バイパスを使用した運転において、バ
イパスを使用しない運転状態での蒸発器入口乾き度が推定でき、この乾き度から、主流冷媒質量流量に対する蒸発に寄与しないガス成分の冷媒質量流量比率を得ることができる。
即ち、蒸発器での吸熱量が低下しない範囲でバイパス流量が最大となる流量比率が得られる。
つまり、蒸発器側の冷媒質量流量に対するバイパス側の冷媒質量流量の最適な流量比率が得られ、バイパス膨張弁の弁開度をこの流量比率での主膨張弁の弁開度に対応する弁開度に設定することにより、常に適正なバイパス流量とすることができる。
したがって、主流冷媒とバイパス流冷媒との熱交換による蒸発器におけるエンタルピ増大効果および冷媒のバイパスによる低圧側冷媒経路の圧力損失低減効果を最大とすることが可能となり、より高い運転効率と低外気温度時においても十分な加熱能力を得ることができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、所定の比率を、圧縮機の回転数が高いときより低いときの方が、大きくなるように設定したことにより、圧縮機の回転数が低くなることによる冷媒流量の減少で、過冷却熱交換器の温度効率が高くなり、最適な蒸発器側の冷媒質量流量に対するバイパス側の冷媒質量流量の比率が大きくなることに対応でき、常に最適なバイパス流量とすることができる。
したがって、主流冷媒とバイパス流冷媒との熱交換による蒸発器におけるエンタルピ増大効果および冷媒のバイパスによる低圧側冷媒経路の圧力損失低減効果を最大とすることが可能となり、より高い運転効率と低外気温度時においても十分な加熱能力を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における冷凍サイクル装置および温水暖房装置の概略構成図を示すものである。図1において、冷凍サイクル装置1Aは、冷媒を循環させる冷媒回路2と、バイパス路3と、制御装置4とを備えている。冷媒としては、例えば、R407C等の非共沸混合冷媒、R410A等の擬似共沸混合冷媒、または単一冷媒等を用いることができる。
冷媒回路2は、圧縮機21、凝縮器22、過冷却熱交換器23、主膨張弁24および蒸発器25が配管により環状に接続されて構成されている。本実施の形態では、蒸発器25と圧縮機21の間に、気液分離を行うサブアキュムレータ26および主アキュムレータ27が設けられている。また、冷媒回路2には、通常運転とデフロスト運転を切り換えるための四方弁28が設けられている。
本実施の形態では、冷凍サイクル装置1Aが、加熱手段により生成した温水を暖房に利用する温水暖房装置の加熱手段を構成しており、凝縮器22が、冷媒と水との間で熱交換を行わせて水を加熱する熱交換器となっている。
具体的には、凝縮器22に供給管71と回収管72が接続されており、供給管71を通じて凝縮器22に水が供給され、凝縮器22で加熱された水(温水)が回収管72を通じて回収されるようになっている。回収管72により回収された温水は、例えばラジエータ等の暖房機に直接的または貯湯タンクを介して送られ、これにより暖房が行われる。
バイパス路3は、過冷却熱交換器23と主膨張弁24の間で冷媒回路2から分岐し、過冷却熱交換器23を経由して蒸発器25と圧縮機21の間で冷媒回路2につながっている。
本実施の形態では、サブアキュムレータ26と主アキュムレータ27の間で主バイパス路3が冷媒回路2につながっている。また、バイパス路3には、過冷却熱交換器23よりも上流側にバイパス膨張弁31が設けられている。
通常運転では、圧縮機21から吐出された冷媒が四方弁28を介して凝縮器22に送られ、デフロスト運転では、圧縮機21から吐出された冷媒が四方弁28を介して蒸発器25に送られる。図1では、通常運転時の冷媒の流れ方向を矢印で示している。以下、通常運転における冷媒の状態変化を説明する。
圧縮機21から吐出された高圧冷媒は、凝縮器22に流入し、凝縮器22を通過する水に放熱する。凝縮器22から流出した高圧冷媒は、過冷却熱交換器23に流入し、バイパス膨張弁31で減圧された低圧冷媒によって過冷却される。過冷却熱交換器23から流出した高圧冷媒は、主膨張弁24側とバイパス膨張弁31側とに分配される。
主膨張弁24側に分配された高圧冷媒は、主膨張弁24によって減圧されて膨張した後に、蒸発器25に流入する。蒸発器25に流入した低圧冷媒は、ここで空気から吸熱する。
一方、バイパス膨張弁31側に分配された高圧冷媒は、バイパス膨張弁31によって減圧されて膨張した後に、過冷却熱交換器23に流入する。過冷却熱交換器23に流入した低圧冷媒は、凝縮器22から流出した高圧冷媒によって加熱される。その後、過冷却熱交換器23から流出した低圧冷媒は、蒸発器25から流出した低圧冷媒と合流し、再度圧縮機21に吸入される。
本実施の形態の冷凍サイクル装置1Aの構成は、低外気温度時に圧縮機21に吸入される冷媒の圧力が低下して冷媒循環量が減少し、これにより凝縮器22の加熱能力が低下することを防止するためのものである。
これを実現するには、過冷却により蒸発器25でのエンタルピ差を増大させるとともに、バイパス路3によって冷媒をバイパスさせることにより冷媒回路2の低圧側部分を流れる吸熱効果の小さい気相冷媒の量を抑え、これにより冷媒回路2の低圧側部分での圧力損失を低減させることが重要である。
冷媒回路2の低圧側部分での圧力損失が低減すれば、その分圧縮機21に吸入される冷媒の圧力が上昇して比体積が減少するため、冷媒循環量が増加する。また、蒸発器25でのエンタルピ差を増大させれば、バイパスにより蒸発器25を通過する冷媒の質量流量が低下したとしても、蒸発器25での吸熱量を確保することができる。すなわち、冷媒の過冷却度とバイパス量を最大にすれば、最大限の凝縮器22の加熱能力向上効果と冷凍サイクル装置1Aの成績係数向上効果が得られる。
本実施の形態では、詳しくは後述するが、まず、所定の比率(蒸発器側冷媒質量流量に対するバイパス側質量流量比率)の導出原理について、図2に示すモリエル線図を参照して説明する。図2中の点a−b−c−dはバイパスを使用しない場合のモリエル線図を表し、図2中の点a´−b´−c−dはバイパスを使用した場合のモリエル線図を表している。図2中のb点およびc点のエンタルピをそれぞれHb、Hcとし、システムの全冷媒
流量をGrとするとバイパス未使用時の蒸発能力Qeは(式1)で表される。
Figure 2011185507
また、図2中のb´点およびc´点のエンタルピをそれぞれHb´、Hc´とし、蒸発器に流入する冷媒流量をGeとするとバイパス使用時の蒸発能力Qebは(式2)で表される。
Figure 2011185507
ここで、バイパス使用の有無での蒸発能力QeとQebが略等しいと仮定すると、(式1)と(式2)から(式3)が得られる。
Figure 2011185507
また、バイパス使用の有無での全冷媒循環量Grが略等しいと仮定すると、バイパス側の冷媒循環量Gbは(式4)により表される。
Figure 2011185507
よって、(式4)を(式3)に代入することで、(式5)を得られる。
Figure 2011185507
ここで、図2中の点b、点b´、点cにおける乾き度をそれぞれXb、Xb´、Xcとすると、乾き度とエンタルピの関係から(式5)は(式6)に変形できる。
Figure 2011185507
また、図2中のc点の乾き度Xcを適正な冷凍サイクルとなる乾き度の1.0とすると、(式7)が得られる。
Figure 2011185507
次に、乾き度Xb´の導出方法について説明する。まず、液相域における等エンタルピ線上の冷媒温度は略等しいので、図2中の点eと点fは同一温度とみなすことができる。ここで図2中の各点a、a´、fの各温度をそれぞれTa、Ta´、Tfに、各点a、a´、fの等エンタルピ線上にある蒸発圧力Peにおける各点b、b´、eでの乾き度をそれぞれXb、Xb´、Xeとすると温度効率Ctは(式8)であらわすことができる。
Figure 2011185507
また、乾き度Xeは0であるので、(式9)が得られる。
Figure 2011185507
(式9)を変形すると(式10)が得られる。
Figure 2011185507
(式10)を(式7)に代入することで、(式11)が得られる。
Figure 2011185507
したがって、(式11)より、図2中のb点における乾き度Xbと温度効率Ctが与えられれば、適正な冷凍サイクルとなる蒸発器側冷媒質量流量に対するバイパス側冷媒質量流量の比率が得られることとなる。
以下、制御動作について詳細に説明する。冷媒回路2には、冷媒回路2の高圧側圧力(凝縮器出口圧力)Pcを検出する第1圧力センサ(第1圧力検出手段)51と、凝縮器22から流出する冷媒の温度(凝縮器出口温度)Tcを検出する温度センサ61と、冷媒回路2の低圧側圧力(蒸発器入口圧力)Peを検出する第2圧力センサ(第2圧力検出手段)52が設けられている。
制御装置4は、各種のセンサ51、52、61で検出される検出値等に基づいて、圧縮機21の回転数、四方弁28の切り換え、ならびに主膨張弁24およびバイパス膨張弁31の弁開度を制御する。
本実施の形態では、制御装置4は、通常運転時に、第1圧力センサ51で検出される凝縮器出口圧力Pcと温度センサ61で検出される凝縮器出口温度Tcと第2圧力センサ52で検出される蒸発器入口圧力Peと圧縮機21の回転数Hzとに基づいて算出される所定の比率Rmbとなるように、バイパス膨張弁31を流れる冷媒流量を調整する。
次に、通常運転時の制御装置4の制御を、図3に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
まず、制御装置4は、第1圧力センサ51で凝縮器出口圧力Pcを検出するとともに温度センサ61で凝縮器出口温度を検出し(ステップS1)、検出した凝縮器出口圧力Pcと凝縮器出口温度Tcから凝縮器22出口における冷媒の過冷却度Scを算出する(ステップS2)。この過冷却度Scの算出は、冷媒物性式を用いて行われる。そして、この過冷却度Scが過冷却度制御目標値となるように主膨張弁24の弁開度Omを調整する(ステップS3)。
ついで、制御装置4は、検出された凝縮器出口圧力Pcと凝縮器出口温度Tcから凝縮器22出口における冷媒のエンタルピHcを算出する(ステップS4)。その後、第2圧力センサ52で蒸発器入口圧力Peを検出し(ステップS5)、算出されたエンタルピHcと圧力Peから圧力PeにおけるエンタルピHcでの乾き度Xeを算出する(ステップS6)。これらエンタルピHcおよび乾き度Xeの算出は、冷媒物性式を用いて行われる。
さらに、制御装置4は、圧縮機21の現在の回転数Hzをもとに、図4のような予め実験的に求めた相関式(式12)から温度効率Ctを算出し(ステップS7)、その後、算出した乾き度Xeと温度効率Ctから、(式13)を用いて所定の比率(蒸発器側冷媒流量に対するバイパス側冷媒流量の冷媒流量比率)Rmbを算出する(ステップS8)。
Figure 2011185507
Figure 2011185507
その後、主膨張弁24の現在の弁開度Omをもとに、図5のような予め実験的に求めた同一流量における主膨張弁24とバイパス膨張弁31の弁開度の相関式(式14)を用いて、蒸発器側冷媒流量に相当するバイパス膨張弁31の弁開度Obmを算出し(ステップS9)、算出した所定の比率Rmbと蒸発器側冷媒流量に相当するバイパス膨張弁31の弁開度Obmから、最終的なバイパス膨張弁31の弁開度Obを算出する(ステップS10)。
Figure 2011185507
そして、バイパス膨張弁31の弁開度を算出された弁開度Obに設定し(ステップS11)、ステップS1に戻る。
以上のように、本実施の形態においては、冷媒回路2において、冷媒回路2の高圧側圧力を検出する第1圧力センサ(第1圧力検出手段)51と、凝縮器22から流出する冷媒の温度を検出する温度センサ61と、冷媒回路2の低圧側圧力を検出する第2圧力センサ(第2圧力検出手段)52と、制御装置4とを備え、第1圧力センサ51で検出される圧
力と、温度センサ61で検出される温度と、第2圧力センサ52で検出される圧力と、圧縮機21の回転数とに基づいて算出される所定の比率となるように、バイパス膨張弁31を流れる冷媒流量を調整することにより、バイパスを使用した運転において、バイパスを使用しない運転状態での蒸発器25入口の乾き度が推定でき、この乾き度から、主流冷媒質量流量に対する蒸発に寄与しないガス成分の冷媒質量流量比率を得ることができる。
また、冷媒循環量変化による過冷却熱交換器23の温度効率変化を考慮することができる。即ち、蒸発器25での吸熱量が低下しない範囲でバイパス流量が最大となる流量比率が得られる。つまり、蒸発器25側の冷媒質量流量に対するバイパス路3側の冷媒質量流量の最適な流量比率が得られ、常に適正なバイパス流量とすることができる。
したがって、主流冷媒とバイパス流冷媒との熱交換による蒸発器におけるエンタルピ増大効果および冷媒のバイパスによる低圧側冷媒経路の圧力損失低減効果を最大とすることが可能となり、より高い運転効率と低外気温度時においても十分な加熱能力を得ることができる。
ここで、ステップS7で使用する「温度効率」は、バイパス路3から流出する冷媒の乾き度が0.8以上1.0未満となるときの温度効率であることが好ましい。このようになっていれば、最も効率的な状態で冷凍サイクル装置1Aを運転することが可能になる。また温度効率は、一般的に(式15)により表現でき、冷媒循環量が増加すると温度効率Ctは低下することが知られている。
Figure 2011185507
なお、図1では、第1圧力センサ51が冷媒回路2における凝縮器22の出口に設けられているが、第1圧力センサ51は、圧縮機21の冷媒吐出部から凝縮器22の出口の間であれば冷媒回路2のどの位置に設けてもよい。その場合は第1圧力センサ51から凝縮器22の出口までの圧力損失を実験値などで補正すればよい。
また、第2圧力センサ52が冷媒回路2における蒸発器25の入口に設けられているが、第2圧力センサ52は、主膨張弁24の出口部から圧縮機21の冷媒吸入部の間であれば冷媒回路2のどの位置に設けてもよい。その場合は第2圧力センサ52から蒸発器25の入口までの圧力損失を実験値などで補正すればよい。
また、バイパス路3は、必ずしも過冷却熱交換器23と主膨張弁24の間で冷媒回路2から分岐している必要はなく、凝縮器22と過冷却熱交換器23の間で冷媒回路2から分岐していてもよい。
なお、本実施の形態では、第1圧力検出手段には第1圧力センサ51が用いられているが、本発明の第1圧力検出手段は、凝縮器22において冷媒の飽和温度を検出し、冷媒物性式から飽和圧力を得るものであってもよい。
また、第2圧力検出手段には、第2圧力センサ52が用いられているが、本発明の第2
圧力検出手段は、蒸発器25において冷媒の飽和温度を検出し、冷媒物性式から飽和圧力を得るものであってもよい。
本発明は、冷凍サイクル装置によって温水を生成し、その温水を暖房に利用する温水暖房装置に特に有用である。
1A 冷凍サイクル装置
2 冷媒回路
3 バイパス路
4 制御装置
21 圧縮機
22 凝縮器
23 過冷却熱交換器
24 主膨張弁
25 蒸発器
31 バイパス膨張弁
51 第1圧力センサ(第1圧力検出手段)
52 第2圧力センサ(第2圧力検出手段)
61 温度センサ

Claims (3)

  1. 圧縮機、凝縮器、過冷却熱交換器、主膨張弁、蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記過冷却熱交換器と前記主膨張弁の間から分岐し、前記過冷却熱交換器を経由して前記蒸発器と前記圧縮機の間に接続したバイパス路と、前記バイパス路の前記過冷却熱交換器よりも上流側に設けたバイパス膨張弁と、前記冷媒回路の高圧側圧力を検出する第1圧力検出手段と、前記冷媒回路の低圧側圧力を検出する第2圧力検出手段と、前記凝縮器から流出する冷媒の温度を検出する温度センサと、制御装置とを備え、前記第1圧力検出手段で検出される圧力と、前記第2圧力検出手段で検出される圧力と、前記温度センサで検出される温度とに基づいて、前記蒸発器側の冷媒流量に対する前記バイパス路側の冷媒流量の比率が所定の比率となるように、前記バイパス膨張弁を流れる冷媒流量を調整することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 所定の比率は、圧縮機の回転数が高いときより低いときの方が、大きくなるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 請求項1または2のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置の凝縮器を、冷媒と水との間で熱交換を行わせて水を加熱する熱交換器としたことを特徴とする温水暖房装置。
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