JP5310488B2 - 冷凍サイクル装置及びそれを用いた温水暖房装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置及びそれを用いた温水暖房装置 Download PDF

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本発明は、冷媒を過冷却する冷凍サイクル装置およびこの冷凍サイクル装置を用いた温水暖房装置に関する。
従来、冷媒回路の凝縮器の下流側に過冷却熱交換器が設けられ、この過冷却熱交換器に膨張させた冷媒を流入させることにより凝縮器から流出した冷媒を過冷却する冷凍サイクル装置が知られている。例えば、特許文献1には、図7に示すような冷凍サイクル装置100が開示されている。
この冷凍サイクル装置100は、冷媒を循環させる冷媒回路110と、バイパス路120とを備えている。冷媒回路110は、圧縮機111、凝縮器112、蒸発器115の一部116、過冷却熱交換器113、主膨張弁114および蒸発器115が配管により環状に接続されて構成されている。
バイパス路120は、過冷却熱交換器113と主膨張弁114の間で冷媒回路110から分岐し、過冷却熱交換器113を経由して蒸発器115と圧縮機111の間で冷媒回路110につながっている。また、バイパス路120には、過冷却熱交換器113よりも上流側にバイパス膨張弁121が設けられている。
さらに、冷凍サイクル装置100では、凝縮器112を出た高圧液冷媒が蒸発器115の一部116に導かれ、蒸発器115の一部116を加熱した後に、過冷却熱交換器113へ流入することにより、低外気温条件での暖房運転時における蒸発器での凍結を抑制する機能を果たしている。
特開2000−18737号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、暖房時、熱交換器の一部とは言え、全冷媒流量(高圧液冷媒)を蒸発器115の一部116に流して放熱させることにより、蒸発器115の凍結防止用に使用されるため、本来、外気より吸熱するために設置している蒸発器115の吸熱能力が低下し、結果として暖房能力やCOPの低下を引き起こす。
つまり、一部とは言え、蒸発器の一部116に全部の高圧液冷媒が流動することにより、蒸発器の一部116の表面温度が上昇するため、熱伝導により隣接する蒸発器115の蒸発部の表面温度が上昇してしまい、空気との温度差が小さくなり、吸熱量の低下を来たすことになる。
本発明は、このような事情に鑑み、低外気温時の暖房(加熱)運転において、高負荷となる高圧縮比条件での高能力、高性能化を実現することができる冷凍サイクル装置及び温水暖房装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮器、過冷却熱交換器、主膨張手段、蒸発器を順に接続して形成した冷媒回路と、前記過冷却熱交換器と前記主膨張手段との間から分岐して、バイパス膨張手段、前記過冷却熱交換器を介して前記圧縮機の吸入側に接続した第1バイパス回路と、前記凝縮器と前記過冷却熱交換器との間から分岐して、流量調整手段、前記蒸発器を介して、前記主膨張手段の入口側に接続した第2バイパス回路と、前記主膨張手段、前記バイパス膨張手段、前記流量調整手段を制
御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記第2バイパス回路の出口側の冷媒温度と前記過冷却熱交換器の凝縮温度との温度差が所定範囲内となるように、流量調整手段を流れる冷媒量を調整することを特徴とするもので、全冷媒量ではなく、一部の冷媒(高圧液状態)が蒸発器の一部を流れて、冷媒が保有する温熱を放熱して、蒸発器の一部、例えば室外熱交換器底部の凍結防止を図りながら、蒸発器として機能する室外熱交換器における吸熱能力の低下を防止することができる。
本発明によれば、低外気温時の暖房(加熱)運転において、高負荷となる高圧縮比条件での高能力、高性能化を実現することができる冷凍サイクル装置及び温水暖房装置を提供できる。
本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の概略構成図 図1に示す冷凍サイクル装置のモリエル線図 本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の運転制御のフローチャート 本発明の実施の形態1における他の冷凍サイクル装置の概略構成図 本発明の実施の形態2における冷凍サイクル装置の概略構成図 同冷凍サイクル装置の運転制御のフローチャート 従来の冷凍サイクル装置の概略構成図
第1の発明は、圧縮機、凝縮器、過冷却熱交換器、主膨張手段、蒸発器を順に接続して形成した冷媒回路と、前記過冷却熱交換器と前記主膨張手段との間から分岐して、バイパス膨張手段、前記過冷却熱交換器を介して前記圧縮機の吸入側に接続した第1バイパス回路と、前記凝縮器と前記過冷却熱交換器との間から分岐して、流量調整手段、前記蒸発器を介して、前記主膨張手段の入口側に接続した第2バイパス回路と、前記主膨張手段、前記バイパス膨張手段、前記流量調整手段を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記第2バイパス回路の出口側の冷媒温度と前記過冷却熱交換器の凝縮温度との温度差が所定範囲内となるように、流量調整手段を流れる冷媒量を調整することを特徴とする冷凍サイクル装置である。
これにより、全冷媒量ではなく、一部の冷媒(高圧液状態)が蒸発器の一部を流れて、冷媒が保有する温熱を放熱して、蒸発器の一部、例えば室外熱交換器底部の凍結防止を図りながら、蒸発器としての吸熱能力低下を防止することができる。
また、冷媒回路から分岐して蒸発器の一部に流動する冷媒量をきめ細かく制御することができる、すなわち第2バイパス回路の出口側における過冷却度を所定範囲内とするように流量制御できるため、蒸発器の一部の過冷却効果を最大限に引き出すことが可能となる。
また、第1バイパス回路により、蒸発器における冷媒エンタルピ変化量拡大を図りながら、同時に蒸発に寄与しない冷媒ガス成分を、第1バイパス回路を介して圧縮機の吸入側にバイパスできるため、蒸発器における無意味な圧力損失増大を抑制、すなわち圧縮機の吸入圧力上昇を図れ、冷媒流量の増大、凝縮(加熱)能力の増大を図ることが可能となる。
第2の発明は、特に第1の発明において、第2バイパス回路の出口側の冷媒温度を検出する温度センサと、凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段と、を備えることを特徴とする
第3の発明は、請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置の凝縮器にて温水を加熱する温水暖房装置で、凝縮器が冷媒対空気熱交換器の場合だけでなく、冷媒対水熱交換器の場合にも適用でき、上記と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1Aを示す。この冷凍サイクル装置1Aは、冷媒を循環させる冷媒回路2と、第1バイパス回路3aと、第1バイパス回路3bと、制御装置4とを備えている。冷媒としては、例えば、R407C等の非共沸混合冷媒、R410A等の擬似共沸混合冷媒、または単一冷媒等を用いることができる。
冷媒回路2は、圧縮機21、凝縮器22、過冷却熱交換器23、主膨張弁(主膨張手段)24および蒸発器25が配管により環状に接続されて構成されている。本実施の形態では、蒸発器25と圧縮機21の間に、気液分離を行うサブアキュムレータ26および主アキュムレータ27が設けられている。また、冷媒回路2には、通常運転とデフロスト運転を切り換えるための四方弁28が設けられている。
本実施の形態では、冷凍サイクル装置1Aが、加熱手段により生成した温水を暖房に利用する温水暖房装置の加熱手段を構成しており、凝縮器22が、冷媒と水との間で熱交換を行わせて水を加熱する熱交換器となっている。具体的には、凝縮器22に供給管71と回収管72が接続されており、供給管71を通じて凝縮器22に水が供給され、凝縮器22で加熱された水(温水)が回収管72を通じて回収されるようになっている。回収管72により回収された温水は、例えばラジエータ等の暖房機に直接的または貯湯タンクを介して送られ、これにより暖房が行われる。
第1バイパス回路3aは、過冷却熱交換器23と主膨張弁24の間で冷媒回路2から分岐し、過冷却熱交換器23の2次側熱交換部23bを経由して蒸発器25と圧縮機21の間で冷媒回路2につながっている。本実施の形態では、アキュムレータ26と主アキュムレータ27の間で第1バイパス回路3aが冷媒回路2につながっている。また、第1バイパス回路3aには、過冷却熱交換器23よりも上流側にバイパス膨張弁(バイパス膨張手段)31が設けられている。
第2バイパス回路3bは、凝縮器22と過冷却熱交換器23との間で冷媒回路2から分岐し、蒸発器の一部42、流量調整弁41を経由して、過冷却熱交換器23の出口側で冷媒回路2に合流すべく接続されている。ここで、第2バイパス回路3bの冷媒回路2への合流点は、第1バイパス回路3aの冷媒回路2からの分岐点と過冷却熱交換器23との間に位置するものとする。
通常運転では、圧縮機21から吐出された冷媒が四方弁28を介して凝縮器22に送られ、デフロスト運転では、圧縮機21から吐出された冷媒が四方弁28を介して蒸発器25に送られる。図1では、通常運転時の冷媒の流れ方向を矢印で示している。
以上のように構成された冷凍サイクル装置について、以下、通常運転における冷媒の状態変化を説明する。図2に本発明の第1の実施の形態に係る冷凍サイクル装置のモリエル線図(圧力−エンタルピ線図)を示す。
圧縮機21から吐出された高圧ガス冷媒(図2中a点)は、凝縮器22に流入し、凝縮器22の2次側を通過する水と熱交換して水を加熱し、冷媒自身は放熱して液化凝縮する。凝縮器22から流出した高圧液冷媒(図2中b点)は、過冷却熱交換器23の入口側にて過冷却熱交換器23側と蒸発器25側とに分岐される。
冷媒回路2を流動する冷媒は過冷却熱交換器23側の1次側熱交換部23aに流入し、バイパス膨張弁31で減圧された低圧冷媒によって過冷却される。そして、過冷却熱交換器23の出口側にて主膨張弁24側とバイパス膨張弁31側とに分岐される。過冷却熱交換器23の1次側熱交換部23aから流出し、主膨張弁24側に分岐した高圧冷媒は、主膨張弁24によって減圧されて膨張した後に(図2中d点)、蒸発器25に流入する。蒸発器25に流入した低圧二相冷媒は、ここで蒸発して空気から気化熱を吸熱する。
一方、過冷却熱交換器23の入口側において、蒸発器の一部42側に分岐された高圧液冷媒は、蒸発器の一部42に流入し、流量調整弁41によって流量調整弁41の入口側における過冷却度が所定範囲内となる流量に調整される。ここで、高圧液冷媒が保有する温熱を放熱して、蒸発器25を構成する一部の熱交換部を加熱して、蒸発器の一部42の外表面に付着している霜層あるいは氷層を融解させ、冷媒自身は過冷却された後、過冷却熱交換器23の出口側にて(図2中c点)にて冷媒回路2へ合流する。
過冷却熱交換器23の出口側にて、第2バイパス回路3bの出口側と冷媒回路2が合流した過冷却の増大した高圧液冷媒は、バイパス膨張弁31側に分岐され、バイパス膨張弁31によって減圧されて膨張した後(図2中e点)に、過冷却熱交換器23の2次側熱交換部23bに流入する。
過冷却熱交換器23の2次側熱交換部23bに流入した低圧二相冷媒は、過冷却熱交換器23の1次側熱交換部23aに流入した高圧液冷媒によって加熱される。その後、過冷却熱交換器23の2次側熱交換部23bから流出した低圧冷媒(図2中f点)は、蒸発器25から流出した低圧冷媒(図2中g点)と合流し(図2中h点)、再度圧縮機21に吸入される。
冷媒回路2には、圧縮機21の吐出側の冷媒の温度(吐出温度)T1を検出する第1温度センサ61、及び冷媒回路2における過冷却熱交換器23の出口側の冷媒の圧力(吐出圧力)P1を検出する圧力センサ51とが設けられている。
また、第1バイパス回路3aには、過冷却熱交換器23の2次側熱交換部23bの入口側、及び出口側の冷媒の温度T2、T3を検出する第2温度センサ62、第3温度センサ63が設けられ、第2バイパス回路3bには、蒸発器の一部42と流量調整弁41の間に冷媒の温度T4を検出する第4温度センサ64が設けられている。
本実施の形態では、制御装置4は、各種のセンサ51、61、62、63及び64で検出される検出値等に基づいて、主膨張弁24、バイパス膨張弁31、及び流量調整弁の開度を制御する。
制御装置4では、通常運転時に、第1温度センサ61で検出される圧縮機21の吐出側の冷媒吐出温度T1が予め定められた所定範囲内となるように、主膨張弁24を流れる冷媒量を制御する。
また、過冷却熱交換器の2次側熱交換部23bの入口側冷媒温度T2は高圧液冷媒がバイパス膨張弁31により減圧されて低圧二相状態になっているため、過冷却熱交換器の2
次側熱交換部23bにおける蒸発温度Teをほぼ表すため、過冷却熱交換器の2次側熱交換部23bの出口側冷媒温度T3と入口側冷媒温度T2との温度差は2次側熱交換部23bの出口における冷媒過熱度SHを表わすことになる。
ただし、2次側熱交換部23bの出口にて冷媒が二相状態である場合は、前記冷媒過熱度SHはほぼゼロとなる。この過冷却熱交換器の2次側熱交換部23bにおける冷媒過熱度SHが所定値となるように、制御装置4にてバイパス膨張弁31を流れる冷媒量を制御する。
更に、制御装置4では、圧力センサ51で検出される主膨張弁24の入口冷媒圧力Ph基準の飽和温度Tcと、第2バイパス回路3bにおける、第4温度センサ64で検出される流量調整弁41の入口側の冷媒温度T4との温度差、すなわち冷媒過冷却度SCが予め定められた所定範囲内となるように、流量調整弁41を流れる冷媒量を制御する。
次に、通常運転時の制御装置4は、主膨張弁24、流量調整弁41、及びバイパス膨張弁31の開度制御を繰り返して行うものであり、図3に示すフローチャートを参照して以下に詳細に説明する。
まず、制御装置4は主膨張弁24の開度制御を行う。すなわち、吐出温度センサ61で吐出温度T1を検出し(ステップS1)、この吐出温度T1が目標値となるように主膨張弁24の開度を調整する(ステップS2)。
次に、制御装置4は流量調整弁41の開度制御を行う。すなわち、圧力センサ51で高圧圧力Phを検出するとともに、第4温度センサ64で流量調整弁41の入口側温度T4を検出する(ステップS3)。さらに、制御装置4は、検出した高圧圧力Phでの冷媒飽和温度Tcを算出する(ステップS4)。この冷媒飽和温度Tcの算出は、冷媒物性式を用いて行われる。
そして、制御装置4は、高圧圧力Phでの冷媒飽和温度Tcと、流量調整弁41の入口側温度T4との温度差、すなわち流量調整弁41の入口側における冷媒過冷却度SCを算出し(ステップS5)、冷媒過冷却度SCが予め設定された下限値SC1と上限値SC2の間にあるか否かを判定する(ステップS6)。
流量調整弁41の入口側の冷媒過冷却度SCが下限値SC1と上限値SC2の間にない場合(ステップS6でNOの場合)には、制御装置4にて冷媒過冷却度SCと下限値SC1の大小関係を比較する(ステップS7)。冷媒過冷却度SCが下限値SC1より小さい場合は、制御装置4により、流量調整弁41の開度を所定量下げて流れる冷媒流量を少なくし(ステップS8)、逆に冷媒過冷却度SCが上限値SC2より大きい場合は、制御装置4により、流量調整弁41の開度を所定量上げて流れる冷媒流量を多くして(ステップS9)、ステップS10へ移行する。
一方、ステップS6でYESの場合には、流量調整弁41の開度は適正であると考えられるため、制御装置4は、次のステップS10に移行する。
最後に、制御装置4はバイパス膨張弁31の開度制御を行う。すなわち、制御装置4は、過冷却熱交換器の2次側熱交換部23bの出口側冷媒温度T3と、入口側冷媒温度T2とを検出して、温度差T3−T2、すなわち冷媒過熱度SHを算出し(ステップS10)、冷媒過熱度SHが予め設定された下限値SH1と上限値SH2の間にあるか否かを判定する(ステップS11)。
冷媒過熱度SHが下限値SH1と上限値SH2の間にない場合(ステップS11でNOの場合)には、制御装置4にて冷媒過熱度SHと下限値SH1の大小関係を比較する(ステップS12)。冷媒過熱度SHが下限値SH1より小さい場合は、制御装置4により、バイパス膨張弁31の開度を所定量下げて流れる冷媒流量を少なくし(ステップS13)、逆に冷媒過熱度SHが上限値SH2より大きい場合は、制御装置4により、バイパス膨張弁31の開度を所定量上げて流れる冷媒流量を多くして(ステップS14)、ステップS1に戻る。
一方、ステップS11でYESの場合には、バイパス膨張弁31の開度は適正であると考えられるため、制御装置4は、バイパス膨張弁31の制御は終了し、そのままステップS1に戻り、ステップS1〜ステップS14の動作を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態では、通常運転時において、全冷媒量ではなく、一部の冷媒(高圧液状態)が蒸発器の一部42を流れて、冷媒が保有する温熱を放熱して、蒸発器の一部42の底部の凍結防止を図りながら、蒸発器25としての吸熱能力低下を防止することができる。
また、冷媒回路2から分岐して蒸発器の一部42に流動する冷媒量をきめ細かく制御することができる、すなわち第2バイパス回路3bの出口側における過冷却度を所定範囲内とするように流量制御できるため、蒸発器の一部42の過冷却効果を最大限に引き出すことが可能となる。
かつ、第1バイパス回路3aにより、蒸発器25における冷媒エンタルピ変化量拡大を図りながら、同時に蒸発に寄与しない冷媒ガス成分を、第1バイパス回路3aを介して圧縮機21の吸入側にバイパスできるため、蒸発器25における無意味な圧力損失増大を抑制、すなわち圧縮機21の吸入圧力上昇を図れ、冷媒流量の増大、凝縮(加熱)能力の増大を図ることが可能となる。
なお、図1では、圧力センサ51が冷媒回路2から第1バイパス回路3aに分岐する位置と主膨張弁24の入口側の間に設けられているが、圧力センサ51は、圧縮機21の吐出側と主膨張弁24の間であれば、冷媒回路2のどの位置に設けられていてもよい。あるいは、圧力センサ51は、第1バイパス回路3aのバイパス膨張弁31よりも上流側、または第2バイパス回路3bに設けられていてもよい。
また、図1中の第2バイパス回路において、流量調整手段41の位置は、蒸発器の一部24の下流側に設置しているが、蒸発器の一部24の上流側に設置してもよい。
更に、図1では、第2バイパス回路3bの冷媒回路2への合流点は、第1バイパス回路3aの冷媒回路2からの分岐点と過冷却熱交換器23との間に位置するものとしているが、図4に示すように、第1バイパス回路3aの分岐位置とバイパス膨張弁31の間に位置するものでもよい。
(実施の形態2)
図5に、本発明の第2の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1Bを示す。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施の形態でも、第1の実施の形態と基本構成は同様であるが、温度センサの設置とそれに伴う制御装置4が異なる。すなわち、第1の実施の形態の冷媒回路2に設けられていた高圧圧力Ph検出用の圧力センサ51が不要となり、かつ第1の実施の形態の第2バ
イパス回路3bにおいて、蒸発器の一部42と流量調整弁41の間に設けられていた、冷媒温度T4の検出用の第4温度センサ64に代わって、蒸発器25の冷媒蒸発温度Teを検出するために、主膨張弁24と蒸発器25の間に第5温度センサ65、及び外気温Toを検出するために、外気温センサ71が設けられている。
上記温度センサの設置が異なることに伴い、制御装置4では、通常運転時に、外気温センサ71で検出される外気温To、第5温度センサ65で検出される蒸発温度Teの少なくとも一方が所定温度以下の場合には、流量調整弁41を流れる冷媒量を増加させ、外気温To、蒸発温度Teの少なくとも一方が所定温度以上の場合には、流量調整弁41を流れる冷媒量を減少させること点が第1の実施の形態における制御装置4と異なる。
次に、通常運転時の制御装置4の制御を図6に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
まず、制御装置4では主膨張弁24の開度制御は制御装置4の場合と同様であるため、説明を省略する。
次に、制御装置4は流量調整弁41の開度制御が制御装置4の場合と異なる。すなわち、流量調整弁41の開度制御を、流量調整弁41の入口側冷媒過冷却度SCを検出して行うのではなく、外気温センサ71により外気温To、および第5温度センサ65により蒸発温度Teを検出する(ステップS21)。そして、制御装置4にて、外気温Toと所定の外気温To1との大小関係を判定し、蒸発温度Teと所定の蒸発温度Te1との大小関係を判定する(ステップS22)。
外気温Toが所定の外気温To1より低い場合、または蒸発温度Teが所定の蒸発温度Te1より低い場合(ステップS22でYESの場合)には、制御装置4により、流量調整弁41の開度を所定量上げて流れる冷媒流量を多くする(ステップS23)。ステップS22でNO場合、制御装置4にて、外気温Toと所定の外気温To1との大小関係を判定し、蒸発温度Teと所定の蒸発温度Te1との大小関係を判定する(ステップS24)。
外気温Toが所定の外気温To1より高い場合、または蒸発温度Teが所定の蒸発温度Te1より高い場合(ステップS24でYESの場合)には、制御装置4により、流量調整弁41の開度を所定量下げて流れる冷媒流量を少なくする(ステップS25)。
その後に行う、バイパス膨張弁31の開度制御は制御装置4と同様であり、ステップS1〜S2、S22〜S25、S10〜S14の動作を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態では、通常運転時において、外気温71と蒸発温度65により暖房運転負荷の大小を検出し、暖房運転負荷が大きい場合は、蒸発器25における凍結現象が生じやすくなるため、冷媒(高圧液状態)が蒸発器の一部42を流れる流量を増加させて、蒸発器の一部42の底部での放熱量を増加させ、凍結防止を図れる。
逆に、暖房運転負荷が小さい場合には、蒸発器25における凍結現象が生じにくくなるため、冷媒(高圧液状態)が蒸発器の一部42を流れる流量を減少させて、蒸発器25における吸熱能力低下を防止することができる。
本発明は、冷凍サイクル装置によって水を加熱し、その水を暖房に利用する温水暖房装置に特に有用である。
1A、1B 冷凍サイクル装置
2 冷媒回路
4 制御装置
21 圧縮機
22 凝縮器
23 過冷却熱交換器
24 主膨張弁(主膨張手段)
25 蒸発器
3a 第1バイパス回路
3b 第2バイパス回路
31 バイパス膨張弁(バイパス膨張手段)
41 流量調整弁(流量調整手段)
51 圧力センサ(凝縮温度検出手段)
64 第4温度センサ
65 第5温度センサ
71 外気温センサ

Claims (3)

  1. 圧縮機、凝縮器、過冷却熱交換器、主膨張手段、蒸発器を順に接続して形成した冷媒回路と、
    前記過冷却熱交換器と前記主膨張手段との間から分岐して、バイパス膨張手段、前記過冷却熱交換器を介して前記圧縮機の吸入側に接続した第1バイパス回路と、
    前記凝縮器と前記過冷却熱交換器との間から分岐して、流量調整手段、前記蒸発器を介して、前記主膨張手段の入口側に接続した第2バイパス回路と、
    前記主膨張手段、前記バイパス膨張手段、前記流量調整手段を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記第2バイパス回路の出口側の冷媒温度と前記過冷却熱交換器の凝縮温度との温度差が所定範囲内となるように、流量調整手段を流れる冷媒量を調整することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 第2バイパス回路の出口側の冷媒温度を検出する温度センサと、
    凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置の凝縮器にて温水を加熱する温水暖房装置。
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