JP5421716B2 - 冷凍サイクル装置および温水暖房装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置および温水暖房装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5421716B2
JP5421716B2 JP2009231658A JP2009231658A JP5421716B2 JP 5421716 B2 JP5421716 B2 JP 5421716B2 JP 2009231658 A JP2009231658 A JP 2009231658A JP 2009231658 A JP2009231658 A JP 2009231658A JP 5421716 B2 JP5421716 B2 JP 5421716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
refrigeration cycle
heat exchanger
temperature sensor
bypass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009231658A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011080632A (ja
Inventor
典穂 岡座
繁男 青山
俊二 森脇
安彦 諌山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009231658A priority Critical patent/JP5421716B2/ja
Publication of JP2011080632A publication Critical patent/JP2011080632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5421716B2 publication Critical patent/JP5421716B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

本発明は、凝縮器から流出した冷媒を過冷却する冷凍サイクル装置およびこの冷凍サイクル装置を用いた温水暖房装置に関する。
従来、冷媒回路の凝縮器の下流側に過冷却熱交換器が設けられ、この過冷却熱交換器に膨張させた冷媒を流入させることにより凝縮器から流出した冷媒を過冷却する冷凍サイクル装置が知られている。例えば、特許文献1には、図5に示すような冷凍サイクル装置100が開示されている。
この冷凍サイクル装置100は、冷媒を循環させる冷媒回路110と、バイパス路120とを備えている。冷媒回路110は、圧縮機111、凝縮器112、過冷却熱交換器113、主膨張弁114および蒸発器115が配管により環状に接続されて構成されている。バイパス路120は、凝縮器112と過冷却熱交換器113の間で冷媒回路110から分岐し、過冷却熱交換器113を経由して蒸発器115と圧縮機111の間で冷媒回路110につながっている。また、バイパス路120には、過冷却熱交換器113よりも上流側にバイパス膨張弁121が設けられている。
さらに、冷凍サイクル装置100には、圧縮機111から吐出される冷媒の温度(吐出温度)Tdを検出する吐出温度センサ145と、蒸発器115に流入する冷媒の温度(蒸発器入口温度)Teiを検出する温度センサ141と、バイパス路120において過冷却熱交換器113から流出する冷媒の温度(バイパス側出口温度)Tboを検出する温度センサ142とが設けられている。
そして、特許文献1に開示された冷凍サイクル装置100では、吐出温度センサ145で検出される吐出温度Tbが目標温度となるように主膨張弁114が制御される。また、冷凍サイクル装置100では、温度センサ142で検出されるバイパス側出口温度Tboから温度センサ141で検出される蒸発器入口温度Teiを引いた値(Tbo−Tei)が所定値αとなるように、換言すればバイパス路120を流れる冷媒が過冷却熱交換器113で所定の状態まで過熱(スーパーヒート)されるようにバイパス膨張弁121が制御される。
特開2000−18737号公報
上記のように、冷媒回路110からバイパス路120に冷媒を分流させて過冷却を行うと、冷凍サイクル装置100のCOP(Coefficient of Performance)を向上させることができる。しかしながら、特許文献1に開示された冷凍サイクル装置100のように、バイパス路120を流れる冷媒を過熱(スーパーヒート)した場合には、冷凍サイクル装置100のCOPをあまり効果的に向上させることができない。
本発明は、このような事情に鑑み、COPを効果的に向上させることができる冷凍サイクル装置、およびこの冷凍サイクル装置を用いた温水暖房装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、圧縮機、凝縮器、過冷却熱交換器、主膨張手段および蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、前記凝縮器と前記過冷却熱交換器の間または前記過冷却熱交換器と前記主膨張手段の間で前記冷媒回路から分岐し、前記過冷却熱交換器を経由して前記蒸発器と前記圧縮機の間で前記冷媒回路につながるバイパス路と、前記バイパス路の前記過冷却熱交換器よりも上流側に設けられたバイパス膨張手段と、前記バイパス路において前記過冷却熱交換器から流出する冷媒の乾き度が0.8以上1.0未満となるように、前記バイパス膨張手段を制御する制御装置と、を備える、冷凍サイクル装置を提供する。
また、本発明は、加熱手段により生成した温水を暖房に利用する温水暖房装置であって、前記加熱手段として上記の冷凍サイクル装置を備える、温水暖房装置を提供する。
上記の構成によれば、バイパス路において過冷却熱交換器から流出した冷媒の乾き度が0.8以上1.0未満に保たれるので、冷凍サイクル装置のCOPを効果的に向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る冷凍サイクル装置の概略構成図 図1に示す冷凍サイクル装置のモリエル線図 (a)は過冷却熱交換器から流出する冷媒の乾き度とCOP比との関係を示すグラフ、(b)は過冷却熱交換器から流出する冷媒の乾き度と、バイパス路を流れた冷媒と蒸発器を通過した冷媒とが合流した後の冷媒の乾き度との関係を示すグラフ 変形例の冷凍サイクル装置の概略構成図 従来の冷凍サイクル装置の概略構成図
図1に、本発明の一実施形態に係る冷凍サイクル装置1Aを示す。この冷凍サイクル装置1Aは、冷媒を循環させる冷媒回路2と、バイパス路3と、制御装置4とを備えている。冷媒としては、例えば、R407C等の非共沸混合冷媒、R410A等の擬似共沸混合冷媒、または単一冷媒等を用いることができる。
冷媒回路2は、圧縮機21、凝縮器22、過冷却熱交換器23、主膨張弁(主膨張手段)24および蒸発器25が配管により環状に接続されて構成されている。本実施形態では、蒸発器25と圧縮機21の間に、気液分離を行うサブアキュムレータ26および主アキュムレータ27が設けられている。また、冷媒回路2には、通常運転とデフロスト運転を切り換えるための四方弁28が設けられている。
本実施形態では、冷凍サイクル装置1Aが、加熱手段により生成した温水を暖房に利用する温水暖房装置の加熱手段を構成しており、凝縮器22が、冷媒と水との間で熱交換を行わせて水を加熱する熱交換器となっている。具体的には、凝縮器22に供給管71と回収管72が接続されており、供給管71を通じて凝縮器22に水が供給され、凝縮器22で加熱された水(温水)が回収管72を通じて回収されるようになっている。回収管72により回収された温水は、例えばラジエータ等の暖房機に直接的または貯湯タンクを介して送られ、これにより暖房が行われる。
バイパス路3は、過冷却熱交換器23と主膨張弁24の間で冷媒回路2から分岐し、過冷却熱交換器23を経由して蒸発器25と圧縮機21の間で冷媒回路2につながっている。本実施形態では、サブアキュムレータ26と主アキュムレータ27の間でバイパス路3が冷媒回路2につながっている。また、バイパス路3には、過冷却熱交換器23よりも上流側にバイパス膨張弁(バイパス膨張手段)31が設けられている。
通常運転では、圧縮機21から吐出された冷媒が四方弁28を介して凝縮器22に送られ、デフロスト運転では、圧縮機21から吐出された冷媒が四方弁28を介して蒸発器25に送られる。図1では、通常運転時の冷媒の流れ方向を矢印で示している。以下、通常運転における冷媒の状態変化を説明する。
圧縮機21から吐出された高圧冷媒は、凝縮器22に流入し、凝縮器22を通過する水に放熱する。凝縮器22から流出した高圧冷媒は、過冷却熱交換器23に流入し、バイパス膨張弁31で減圧された低圧冷媒によって過冷却される。過冷却熱交換器23から流出した高圧冷媒は、主膨張弁24側とバイパス膨張弁31側とに分流する。
主膨張弁24側に分流した高圧冷媒は、主膨張弁24によって減圧されて膨張した後に、蒸発器25に流入する。蒸発器25に流入した低圧冷媒は、ここで空気から吸熱する。一方、バイパス膨張弁31側に分流した高圧冷媒は、バイパス膨張弁31によって減圧されて膨張した後に、過冷却熱交換器23に流入する。過冷却熱交換器23に流入した低圧冷媒は、凝縮器22から流出した高圧冷媒によって加熱される。その後、過冷却熱交換器23から流出した低圧冷媒は、蒸発器25から流出した低圧冷媒と合流し、再度圧縮機21に吸入される。
上述した通常運転における冷媒の状態変化を図2にモリエル線図で示す。なお、図2中のa〜hの点は、図1中のa〜hの×印の位置での状態を表す。
本実施形態の冷凍サイクル装置1Aの構成は、低外気温度時に圧縮機21に吸入される冷媒の圧力が低下して冷媒循環量が減少し、これにより凝縮器22の加熱能力が低下することを防止するためのものである。これを実現するには、過冷却により蒸発器25でのエンタルピ差を増大させるとともに、バイパス路3によって冷媒をバイパスさせることにより冷媒回路2の低圧側部分を流れる吸熱効果の小さい気相冷媒の量を抑え、これにより冷媒回路2の低圧側部分での圧力損失を低減させることが重要である。冷媒回路2の低圧側部分での圧力損失が低減すれば、その分圧縮機21に吸入される冷媒の圧力が上昇して比体積が減少するため、冷媒循環量が増加する。また、蒸発器25でのエンタルピ差を増大させれば、バイパスにより蒸発器25を通過する冷媒の質量流量が低下したとしても、蒸発器25での吸熱量を確保することができる。すなわち、冷媒の過冷却度とバイパス量を調整すれば、凝縮器22の加熱能力向上効果と冷凍サイクル装置1AのCOP向上効果の双方が得られる。
本実施形態では、詳しくは後述するが、バイパス路3を流れる冷媒が過冷却熱交換器23で過熱(スーパーヒート)されないようにバイパス膨張弁31が制御される。従って、バイパス路3において過冷却熱交換器23から流出した冷媒の状態は、図2中のg点のように飽和状態となる。一方、蒸発器25では冷媒がより大きな熱量で加熱されるため、蒸発器25から流出した冷媒の状態は、図2中のe点になる。そして、圧縮機21に吸入される冷媒は、それらの冷媒が合流したものであるから、g点とe点の間のh点の状態になる。
冷媒回路2には、冷凍サイクルの高圧側圧力を検出する高圧圧力センサ51と、冷凍サイクルの低圧側圧力を検出する低圧圧力センサ52とが設けられている。本実施形態では、圧縮機21と凝縮器22の間に高圧圧力センサ51が設けられており、主膨張弁24と蒸発器25の間に低圧圧力センサ52に設けられている。ただし、高圧圧力センサ51は、圧縮機21から主膨張弁24またはバイパス膨張弁31までの間であればどこに設けられていてもよく、低圧圧力センサ52は、主膨張弁24またはバイパス膨張弁31から圧縮機21までの間であればどこに設けられていてもよい。
また、冷媒回路2には、過冷却熱交換器23に流入する冷媒の温度(過冷却熱交換器入口温度)Tscoを検出する入口温度センサ61と、過冷却熱交換器23から流出する冷媒の温度(過冷却熱交換器出口温度)Tsciを検出する出口温度センサ62と、蒸発器25から流出する冷媒の温度(蒸発器出口温度)Teoを検出する蒸発器出口温度センサ63とが設けられている。
制御装置4は、各種のセンサ51,52,61〜63で検出される検出値等に基づいて、圧縮機21の回転数、四方弁28の切り換え、ならびに主膨張弁24およびバイパス膨張弁31の開度を制御する。本実施形態では、制御装置4は、通常運転時に、バイパス路3において過冷却熱交換器23から流出する冷媒の乾き度X1が0.8以上1.0未満となるように、バイパス膨張弁31を制御する。さらに、制御装置4は、通常運転時に、バイパス路3を流れた冷媒と蒸発器35を通過した冷媒とが合流した後の冷媒の乾き度X2が0.78以上0.97以下となるように、主膨張弁24およびバイパス膨張弁31を制御する。
次に、通常運転時の制御装置4の制御を詳細に説明する。まずは、その制御の前提となる理論を説明する。
圧縮機21が吐出する冷媒の質量流量をGo、主膨張弁24を通過する冷媒の質量流量をGe、バイパス膨張弁31を通過する冷媒の質量流量をGbとすると、以下の式(1)が成立する。
Go=Ge+Gb・・・(1)
過冷却熱交換器23では、冷媒回路2を流れる冷媒が放出する熱量とバイパス路3を流れる冷媒が吸収する熱量は等しいから、
Go(hsci−hsco)=Gb(hbo−hsco)・・・(2)
となる。
さらに、バイパス路3を流れた冷媒と蒸発器25を通過した冷媒とが合流する前後でのエネルギ保存の関係から、
Go・hsuc=Gb・hbo+Ge・heo・・・(3)
となる。
なお、式(2)および式(3)中の記号は以下のとおりである。
sci:冷媒回路2において過冷却熱交換器に流入する冷媒のエンタルピ
sco:冷媒回路2において過冷却熱交換器から流出する冷媒のエンタルピ
bo:バイパス路3において過冷却熱交換器から流出する冷媒のエンタルピ
suc:バイパス路3を流れた冷媒と蒸発器25を通過した冷媒とが合流した後の冷媒のエンタルピ(圧縮機21に吸入される冷媒のエンタルピ)
eo:蒸発器25から流出した冷媒のエンタルピ
ここで、バイパス路3において過冷却熱交換器23から流出する冷媒の乾き度X1は、次式(4)により求められる。
X1=(hbo−hl)/(hv−hl)・・・(4)
l:低圧側圧力での飽和液体エンタルピ
v:低圧側圧力での飽和気体エンタルピ
式(2)より、
bo=Go(hsci−hsco)/Gb+hsco・・・(5)
である。式(5)の右辺では、第1項(Go(hsci−hsco)/Gb)が支配的であるため、第2項(hsco)は適当な一定値を用いても実用上は問題ない。従って、式(5)の右辺の第1項を決定すれば、バイパス路3において過冷却熱交換器23から流出する冷媒のエンタルピhboを算出できる。これにより、式(4)から乾き度X1を算出することができる。すなわち、式(5)の右辺の第1項から、乾き度X1を推定することができる。
なお、圧縮機21が吐出する冷媒の質量流量Goに対するバイパス膨張弁31を通過する冷媒の質量流量Gbの比率であるバイパス率(Gb/Go)をRb、圧縮機21が吐出する冷媒の質量流量Goに対する主膨張弁24を通過する冷媒の質量流量Geの比率である循環率(Ge/Go)をReとすると、式(5)の右辺の第1項(Go(hsci−hsco)/Gb)は、(hsci−hsco)/Rbまたは(hsci−hsco)/(1−Re)とも表すことができる。
また、式(4)中のhlおよびhvは、冷凍サイクルの低圧側圧力から求めることができる。冷凍サイクルの低圧側圧力は、本実施形態では低圧圧力センサ52で検出されるが、主膨張弁24およびバイパス膨張弁31の開度から推定してもよいし、蒸発器25を流れる冷媒の飽和温度(すなわち、低圧側圧力での飽和温度)から推定してもよい。
一方、バイパス路3を流れた冷媒と蒸発器25を通過した冷媒とが合流した後の冷媒の乾き度X2は、次式(6)により求められる。
X2=(hsuc−hl)/(hv−hl)・・・(6)
l:低圧側圧力での飽和液体エンタルピ
v:低圧側圧力での飽和気体エンタルピ
式(2)および式(3)より、
suc=(hsci−hsco)+Gb・hsco/Go+Ge・heo/Go・・・(7)
である。式(7)の右辺では、第1項(hsci−hsco)と第3項(Ge・heo/Go)が支配的であるため、第2項(Gb・hsco/Go)は適当な一定値を用いても実用上は問題ない。従って、式(7)の右辺の第1項および第3項を決定すれば、バイパス路3を流れた冷媒と蒸発器25を通過した冷媒とが合流した後の冷媒のエンタルピhsucを算出できる。これにより、式(6)から乾き度X2を算出することができる。すなわち、式(7)の右辺の第1項および第3項から、乾き度X2を推定することができる。
なお、式(5)のときと同様にバイパス率Rbまたは循環率Reを用いれば、式(7)の右辺の第3項(Ge・heo/Go)は、heo・Reまたはheo(1−Rb)とも表すことができる。
制御装置4は、まず式(5)および式(4)に基づき、冷媒回路2を流れる冷媒の過冷却熱交換器23を通過する前後でのエンタルピ差Δh(=hsci−hsco)と、バイパス率Rbまたは循環率Reとを使用して、バイパス路3において過冷却熱交換器23から流出する冷媒の乾き度X1を算出する。エンタルピ差Δhを決定するhsciは、冷凍サイクルの高圧側圧力と過冷却熱交換器入口温度Tsciに相関し、これらの値から算出でき、hscoは、冷凍サイクルの高圧側圧力と過冷却熱交換器出口温度Tscoに相関し、これらの値から算出できる。これらのエンタルピの算出には、冷媒物性式が用いられる。あるいは、冷媒物性式に基づいて作成した相関式から算出したり、制御装置4のメモリ上に記憶させた数表から選択したりするようにしてもよい。
そこで、制御装置4は、入口温度センサ61で検出される過冷却熱交換器入口温度Tscoと、出口温度センサ62で検出される過冷却熱交換器出口温度Tsciと、高圧圧力センサ51で検出される高圧側圧力とから、エンタルピ差Δhを算出する。なお、冷凍サイクルの高圧側圧力は、本実施形態では高圧圧力センサ51で検出されるが、凝縮器22を流れる冷媒の凝縮温度(すなわち、高圧側圧力での凝縮温度)から推定してもよい。
また、制御装置4は、バイパス率Rbまたは循環率Reを、主膨張弁24の開度とバイパス膨張弁31の開度とから算出する。例えば、主膨張弁24の開度をYm、バイパス膨張弁31の開度をYbとしたとき、Rb=A・Yb/(Ym+A・Yb)、Re=Ym/(Ym+A・Yb)とすればよい。ただし、Aは、主膨張弁24とバイパス膨張弁31の流量特性の違い(例えば、それぞれの弁が同一開度の場合の流量の比率など)から求まる一定値である。
つぎに、制御装置4は、式(7)および式(6)に基づき、冷媒回路2を流れる冷媒の過冷却熱交換器23を通過する前後でのエンタルピ差Δh(=hsci−hsco)と、バイパス率Rbまたは循環率Reと、蒸発器25から流出する冷媒のエンタルピheoを使用して、バイパス路3を流れた冷媒と蒸発器35を通過した冷媒とが合流した後の冷媒の乾き度X2を算出する。蒸発器25から流出する冷媒のエンタルピheoは、冷凍サイクルの低圧側圧力と蒸発器出口温度Teoに相関し、これらの値から算出できる。
そこで、制御装置4は、乾き度X1を求めたときと同様にしてエンタルピ差Δhおよびバイパス率Rbまたは循環率Reを算出するとともに、蒸発器温度センサ63で検出される蒸発器出口温度Teoと、低圧圧力センサ52で検出される低圧側圧力とから、エンタルピheoを算出する。
そして、制御装置4は、上記のように乾き度X1,X2を算出しながら、換言すれば乾き度X1,X2をモニタリングしながら、乾き度X1が0.8以上1.0未満となり、かつ、乾き度X2が0.78以上0.97以下となるように主膨張弁24およびバイパス膨張弁31を制御する。
以上説明したように、本実施形態によれば、バイパス路3において過冷却熱交換器23から流出した冷媒の乾き度X1が0.8以上1.0未満に保たれる。図3(a)に示すように、冷凍サイクル装置1AのCOPは、乾き度X1が約0.90で最大になるので、本実施形態のような制御を行えば、冷凍サイクル装置1AのCOPを効果的に向上させることができる。
なお、冷凍サイクル装置1AのCOPを最大値から1%以内に維持するという観点からは、バイパス路3において過冷却熱交換器23から流出した冷媒の乾き度X1が0.85以上0.97以下となるように、さらには、バイパス路3を流れた冷媒と蒸発器25を通過した冷媒とが合流した後の冷媒の乾き度X2が0.82以上0.95以下となるように、主膨張弁24およびバイパス膨張弁31が制御されることが好ましい。
(変形例)
前記実施形態では、制御装置4が、バイパス路3を流れた冷媒と蒸発器35を通過した冷媒とが合流した後の冷媒の乾き度X2をも算出しながら、図3(b)に示すように、その乾き度X2が0.78以上0.97以下となるように、主膨張弁24およびバイパス膨張弁31を制御している。しかしながら、制御装置4は、バイパス路3において過冷却熱交換器23から流出する冷媒の乾き度X1のみを算出しながら、その乾き度X1が0.8以上1.0未満となるように、主膨張弁24およびバイパス膨張弁31を制御してもよい。ただし、合流後の乾き度X2が0.78以上0.97以下になるように制御される方が、蒸発器25を通過した冷媒が過度な過熱(スーパーヒート)状態または過度な湿り状態(乾き度が低い状態)となるといったCOPを向上させる上で望ましくない状態となることを回避できる点で好ましい。
また、前記実施形態では、冷凍サイクルの高圧側圧力が高圧圧力センサ51で検出されるようになっている。ただし、冷凍サイクルの高圧側圧力は、例えば凝縮器22で加熱される水の温度から予測可能である。そこで、図4に示す変形例の冷凍サイクル装置1Bのように、高圧圧力センサ51の代わりに凝縮器22で加熱された水の温度を検出する水温度センサ65を設け、制御装置4が、水温度センサ65で検出される温度を冷凍サイクルの高圧側圧力に換算するようにしてもよい。なお、図4では、水温度センサ65が回収管72に設置されているが、水温度センサ65の代わりに、供給管71に、凝縮器22に流入する水の温度を検出する水温度センサを設け、この水温度センサで検出される温度から冷凍サイクルの高圧側圧力を推定してもよい。
さらに、前記実施形態では、冷凍サイクルの低圧側圧力が低圧圧力センサ52で検出されるようになっている。ただし、冷凍サイクルの低圧側圧力は、例えば外気温度から予測可能である。そこで、図4に示す変形例の冷凍サイクル装置1Bのように、低圧圧力センサ52の代わりに外気温度を検出する外気温度センサ66を設け、制御装置4が、外気温度センサ66で検出される温度を冷凍サイクルの低圧側圧力に換算するようにしてもよい。
前記実施形態では、制御装置4が乾き度X1,X2を算出し、これらをモニタリングしながら主膨張弁24およびバイパス膨張弁31を制御しているが、乾き度X1,X2は必ずしも算出される必要はない。例えば、乾き度X1が0.8以上1.0未満となるような温度と圧力の相関データを制御装置4に入力しておき、制御装置4は、温度センサおよび圧力センサで検出される検出値を相関データと比較することにより主膨張弁24およびバイパス膨張弁31を制御してもよい。
また、バイパス路3は、必ずしも過冷却熱交換器23と主膨張弁24の間で冷媒回路2から分岐している必要はなく、凝縮器22と過冷却熱交換器23の間で冷媒回路2から分岐していてもよい。
さらに、本発明の主膨張手段およびバイパス膨張手段は、必ずしも膨張弁である必要はなく、膨張する冷媒から動力を回収する膨張機であってもよい。この場合、例えば、膨張機と連結された発電機によって負荷を変化させることにより、膨張機の回転数を制御すればよい。
本発明は、冷凍サイクル装置によって温水を生成し、その温水を暖房に利用する温水暖房装置に特に有用である。
1A,1B 冷凍サイクル装置
2 冷媒回路
21 圧縮機
22 凝縮器
23 過冷却熱交換器
24 主膨張弁(主膨張手段)
25 蒸発器
3 バイパス路
31 バイパス膨張弁(バイパス膨張手段)
4 制御装置
51 高圧圧力センサ
52 低圧圧力センサ
61 入口温度センサ
62 出口温度センサ
63 蒸発器出口温度センサ
65 水温度センサ
66 外気温度センサ

Claims (8)

  1. 圧縮機、凝縮器、過冷却熱交換器、主膨張手段および蒸発器が環状に接続された冷媒回路と、
    前記凝縮器と前記過冷却熱交換器の間または前記過冷却熱交換器と前記主膨張手段の間で前記冷媒回路から分岐し、前記過冷却熱交換器を経由して前記蒸発器と前記圧縮機の間で前記冷媒回路につながるバイパス路と、
    前記バイパス路の前記過冷却熱交換器よりも上流側に設けられたバイパス膨張手段と、
    前記バイパス路を流れた冷媒と前記蒸発器を通過した冷媒とが合流した後の冷媒が流入するアキュムレータと、
    前記バイパス路において前記過冷却熱交換器から流出する冷媒の乾き度が0.8以上1.0未満となり、かつ、前記バイパス路を流れた冷媒と前記蒸発器を通過した冷媒とが合流した後の冷媒の乾き度が0.78以上0.97以下となるように、前記主膨張手段および前記バイパス膨張手段を制御する制御装置と、
    を備える、冷凍サイクル装置。
  2. 前記冷媒回路において前記過冷却熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する入口温度センサと、
    前記冷媒回路において前記過冷却熱交換器から流出する冷媒の温度を検出する出口温度センサと、
    前記制御装置は、前記入口温度センサおよび前記出口温度センサで検出される温度、ならびに、冷凍サイクルの高圧側圧力または高圧側圧力での凝縮温度に基づいて、前記バイパス膨張手段を制御する、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記冷媒回路において前記過冷却熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する入口温度センサと、
    前記冷媒回路において前記過冷却熱交換器から流出する冷媒の温度を検出する出口温度センサと、
    前記冷媒回路において前記蒸発器から流出する冷媒の温度を検出する蒸発器出口温度センサと、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記入口温度センサ、前記出口温度センサおよび前記蒸発器出口温度センサで検出される温度、ならびに、冷凍サイクルの高圧側圧力または高圧側圧力での凝縮温度および冷凍サイクルの低圧側圧力または低圧側圧力での飽和温度に基づいて、前記主膨張手段および前記バイパス膨張手段を制御する、請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 冷凍サイクルの高圧側圧力を検出する高圧圧力センサをさらに備える、請求項2または3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記凝縮器は、冷媒と水との間で熱交換を行わせて水を加熱する熱交換器であり、
    前記凝縮器で加熱された水の温度を検出する水温度センサをさらに備え、
    前記制御装置は、前記水温度センサで検出される温度を前記冷凍サイクルの高圧側圧力に換算する、請求項2または3に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 冷凍サイクルの低圧側圧力を検出する低圧圧力センサをさらに備える、請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 外気温度を検出する外気温度センサをさらに備え、
    前記制御装置は、前記外気温度センサで検出される温度を前記冷凍サイクルの低圧側圧力に換算する、請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 加熱手段により生成した温水を暖房に利用する温水暖房装置であって、
    前記加熱手段として請求項1〜のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置を備える、温水暖房装置。
JP2009231658A 2009-10-05 2009-10-05 冷凍サイクル装置および温水暖房装置 Expired - Fee Related JP5421716B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009231658A JP5421716B2 (ja) 2009-10-05 2009-10-05 冷凍サイクル装置および温水暖房装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009231658A JP5421716B2 (ja) 2009-10-05 2009-10-05 冷凍サイクル装置および温水暖房装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011080632A JP2011080632A (ja) 2011-04-21
JP5421716B2 true JP5421716B2 (ja) 2014-02-19

Family

ID=44074865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009231658A Expired - Fee Related JP5421716B2 (ja) 2009-10-05 2009-10-05 冷凍サイクル装置および温水暖房装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5421716B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013002800A (ja) * 2011-06-22 2013-01-07 Panasonic Corp 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水暖房装置
JP2015218909A (ja) * 2014-05-14 2015-12-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0544675Y2 (ja) * 1988-05-19 1993-11-12
JPH0814676A (ja) * 1994-06-28 1996-01-19 Daikin Ind Ltd 空気調和機
JP4356146B2 (ja) * 1999-07-21 2009-11-04 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP4269323B2 (ja) * 2004-03-29 2009-05-27 三菱電機株式会社 ヒートポンプ給湯機
JP3894221B1 (ja) * 2005-08-29 2007-03-14 ダイキン工業株式会社 空気調和装置
JP2007212134A (ja) * 2007-04-11 2007-08-23 Daikin Ind Ltd 空気調和装置
JP5256462B2 (ja) * 2008-03-07 2013-08-07 東芝キヤリア株式会社 開放型貯湯タンクの保温装置
JP2010112655A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Daikin Ind Ltd 冷凍装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011080632A (ja) 2011-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5421717B2 (ja) 冷凍サイクル装置および温水暖房装置
JP5452138B2 (ja) 冷凍空調装置
JP5318099B2 (ja) 冷凍サイクル装置、並びにその制御方法
JP5411643B2 (ja) 冷凍サイクル装置および温水暖房装置
JP5533491B2 (ja) 冷凍サイクル装置及び温水暖房装置
JP5637053B2 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水暖房装置
JP5816789B2 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水暖房装置
JP6161005B2 (ja) 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置
JP5278451B2 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを用いた温水暖房装置
JP2011174672A (ja) 冷凍サイクル装置および温水暖房装置
WO2007110908A9 (ja) 冷凍空調装置
WO2014080612A1 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水生成装置
JP5824628B2 (ja) 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置
JP5893151B2 (ja) 空調給湯複合システム
JP2014119157A (ja) ヒートポンプ式加熱装置
JP2017155944A (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水暖房装置
JP2011185507A (ja) 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水暖房装置
JP5421716B2 (ja) 冷凍サイクル装置および温水暖房装置
JP5233960B2 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを用いた温水暖房装置
WO2013080497A1 (ja) 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置
JP5440100B2 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを用いた温水暖房装置
JP2013007522A (ja) 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水生成装置
EP3220078A1 (en) Refrigeration cycle device and hot water heating device provided with the same
JP6250428B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP5333292B2 (ja) 冷凍サイクル装置およびそれを備えた冷温水装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5421716

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees