JP2013007522A - 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】過冷却熱交換器を付加したバイパス回路を伴う冷凍サイクルにおいて、圧縮機吸入における冷媒状態の影響を受けることなく、安定した冷媒流量制御を実現でき、かつ、過冷却熱交換器の性能を有効活用できる冷凍サイクル装置を提供すること。
【解決手段】冷凍サイクル装置1は、過冷却熱交換器23が設けられた冷媒回路2と、過冷却熱交換器23を経由するバイパス回路3と、冷媒回路2中の主膨張弁24およびバイパス回路3中のバイパス膨張弁31を制御する制御装置4とを備えている。バイパス膨張手段31は、吐出圧力センサ61、過冷却熱交換器出口温度センサ62、および、蒸発器入口温度センサ63により検出される蒸発器25の入口乾き度が所定値となるようにバイパス膨張弁31を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】冷凍サイクル装置1は、過冷却熱交換器23が設けられた冷媒回路2と、過冷却熱交換器23を経由するバイパス回路3と、冷媒回路2中の主膨張弁24およびバイパス回路3中のバイパス膨張弁31を制御する制御装置4とを備えている。バイパス膨張手段31は、吐出圧力センサ61、過冷却熱交換器出口温度センサ62、および、蒸発器入口温度センサ63により検出される蒸発器25の入口乾き度が所定値となるようにバイパス膨張弁31を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷媒を過冷却する冷凍サイクル装置に関するものである。
従来、冷媒回路の凝縮器の下流側に過冷却熱交換器が設けられ、この過冷却熱交換器に膨張させた冷媒を流入させることにより、凝縮器から流出した冷媒を過冷却する熱源機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この熱源機は、圧縮機、凝縮器、凝縮器、主膨張弁、および蒸発器とからなる主流路と、凝縮器の下流側の主流路から分岐された第1分岐流路に設けられた第1副膨張弁によって膨張された冷媒と凝縮器の下流側の主流路から導かれる液冷媒とを熱交換させるエコノマイザと、凝縮器の下流側から分岐された第2分岐流路に設けられた第2副膨張弁によって膨張された冷媒とエコノマイザによって熱交換された後の主流路を流れる液冷媒とを熱交換させる冷媒予冷器とからなる。
この熱源機における作用について、図4に示す圧力−エンタルピ線図を用いて説明する。
第1副膨張弁によって膨張され(図4中のf点)、エコノマイザによって熱交換した後のガス冷媒が圧縮機の中間段(同c点)に導かれるとともに、第2膨張弁によって膨張されて冷媒予冷器によって熱交換した後のガス冷媒(同h点)が圧縮機の吸込側(同a点)に導かれる。
この熱源機において、まず、圧縮機の吸込(同a点)における目標冷媒過熱度に相当する目標吸込冷媒エンタルピh1を基準にして、蒸発器の熱交換量(エンタルピ差h2−h1)とバランスする蒸発器入口(同k点)における冷媒エンタルピh2を演算する。
そして、蒸発器入口エンタルピh2に応じて、冷媒予冷器の主流路出口(同j点)における目標冷媒過冷却度を決定し、かつ、目標冷媒過冷却度を満足するように第2副膨張弁の開度を調整する。
従って、運転状態が変化しても、蒸発器における熱交換量に応じて第2副膨張弁の開度が調整されることになるので、圧縮機吸込冷媒の目標過熱度が維持されることになる。これにより、熱源機性能を低下させることなく、かつ、圧縮機入口に液冷媒が吸い込まれる液バックを防止することができる。
しかしながら、上記従来のようなエコノマイザや冷媒予冷器などの過冷却熱交換器を付加したバイパス回路を伴う冷凍サイクルでは、主回路とバイパス回路それぞれを流れる流量バランスにより、合流点下流側にある圧縮機吸入の冷媒状態が決定されるため、圧縮機吸入における冷媒状態が安定していない場合、その不安定な冷媒エンタルピを基準にして、蒸発器入口における冷媒エンタルピを算出しても圧縮機吸入の冷媒状態変動の影響を受
けてしまう。
けてしまう。
すなわち、蒸発器入口における冷媒エンタルピを用いて冷媒予冷器の出口冷媒過冷却度を目標に設定する際に、目標過冷却度が変動してしまい、サイクル全体の制御を収束させるまでに時間を要するという問題がある。
特に、圧縮機の吐出温度低減のために圧縮機吸入側を敢えて湿り状態にする液バイパス制御を採用する場合、圧縮機吸入の冷媒状態が不安定となるため、圧縮機吸入の冷媒状態を基準とした制御を行なう従来技術では制御安定性が悪いという問題を有する。
更に、エコノマイザや冷媒予冷器などの過冷却熱交換器の出口冷媒過冷却度は、本来、過冷却熱交換器の性能に大きく依存するため、蒸発器における熱交換量を基準にして過冷却熱交換器出口の目標冷媒過冷却度を設定することは、必ずしも過冷却熱交換器の性能を十分に引き出していることにならず、効率的運転にならないという問題を有する。
本発明は、このような事情に鑑み、過冷却熱交換器を付加したバイパス回路を伴う冷凍サイクルにおいて、圧縮機吸入における冷媒状態の影響を受けることなく、安定した冷媒流量制御を実現でき、かつ、過冷却熱交換器の性能を有効活用できる冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置は、圧縮機、放熱器、過冷却熱交換器、主膨張手段、蒸発器が接続された冷媒回路と、前記放熱器と前過冷却熱交換器の間、または、前記過冷却熱交換器と前記主膨張手段の間で前記冷媒回路から分岐し、前記過冷却熱交換器を経由して前記蒸発器と前記圧縮機の間で前記冷媒回路に接続したバイパス回路と、前記バイパス回路の前記過冷却熱交換器よりも上流側に設けられたバイパス膨張手段と、前記蒸発器へ流入する冷媒の乾き度を検出する冷媒乾き度検出手段と、制御装置とを備え、前記冷媒乾き度検出手段で検出される乾き度が所定値となるように、前記バイパス膨張手段を制御することを特徴とするものである。
これによって、過冷却熱交換器の性能を最大限に引き出せる制御目標として、蒸発器に流入する冷媒乾き度とするため、圧縮機の吸入における冷媒状態の影響を抑制できる。
つまり、制御目標設定後に冷凍サイクル、例えば、高圧、低圧が変動する場合や、冷媒不足により過冷却熱交換器出口における冷媒過冷却度を確保できない場合でも、蒸発器入口における冷媒乾き度を制御目標として、バイパス回路を流れる冷媒流量を制御するため、サイクル制御性の安定化が可能となる。
本発明によれば、過冷却熱交換器を付加したバイパス回路を伴う冷凍サイクルにおいて、圧縮機吸入における冷媒状態の影響を受けることなく、安定した冷媒流量制御を実現でき、かつ、過冷却熱交換器の性能を有効活用できる冷凍サイクル装置を提供することができる。
第1の発明は、圧縮機、放熱器、過冷却熱交換器、主膨張手段、蒸発器が接続された冷媒回路と、前記放熱器と前過冷却熱交換器の間、または、前記過冷却熱交換器と前記主膨張手段の間で前記冷媒回路から分岐し、前記過冷却熱交換器を経由して前記蒸発器と前記圧縮機の間で前記冷媒回路に接続したバイパス回路と、前記バイパス回路の前記過冷却熱交換器よりも上流側に設けられたバイパス膨張手段と、前記蒸発器へ流入する冷媒の乾き度を検出する冷媒乾き度検出手段と、制御装置とを備え、前記冷媒乾き度検出手段で検出される乾き度が所定値となるように、前記バイパス膨張手段を制御することを特徴とする冷凍サイクル装置である。
これにより、冷凍サイクルにおいて圧縮機吸入の冷媒状態が不安定な場合や、冷媒不足により過冷却熱交換器出口における冷媒過冷却度を確保できない場合でも、所定の低圧(蒸発器または圧縮機吸入における圧力)、および、高圧(放熱器または圧縮機吐出における圧力)を規定して、蒸発器へ流入する冷媒の乾き度をバイパス膨張手段の制御目標として、バイパス回路を流れる冷媒流量を制御するため、圧縮機の吸入における冷媒状態の影響や過冷却熱交換器出口における冷媒過冷却度の影響を受けずに安定した冷媒流量制御が可能となる。
第2の発明は、前記冷媒乾き度検出手段は、前記冷媒回路の高圧側の冷媒の圧力を検出する第1圧力検出手段、前記過冷却熱交換器出口の冷媒の温度を検出する第1温度検出手段、前記蒸発器に流入する冷媒の温度を検出する第2温度検出手段から構成され、前記第1圧力検出手段および前記第1温度検出手段の検出値に基づいて算出される前記蒸発器に流入する冷媒のエンタルピ、前記第2温度検出手段の検出値に基づいて算出される低圧側の飽和液冷媒のエンタルピおよび飽和蒸気冷媒のエンタルピから、前記蒸発器へ流入する冷媒の乾き度を算出することを特徴とするものである。
これにより、通常、冷凍サイクル制御に使用する温度検出手段や圧力検出手段を備えることで対応できるため、気液混合の二相状態の冷媒における気相成分が占める重量比率に相当する乾き度を算出することができ、検知手段の種類を最低限に抑制できる。
第3の発明は、前記圧縮機に吸入される冷媒の温度を検出する第3温度検出手段を備え、前記圧縮機に吸入される冷媒の過熱度は、前記第2温度検出手段の検出値および前記第3温度検出手段の検出値に基づいて算出されるとともに、前記圧縮機に吸入される冷媒の過熱度が所定値となるように前記主膨張手段を制御することを特徴とするものである。
これにより、第1の発明においてバイパス膨張手段によるバイパス回路の冷媒流量制御に加えて、冷媒回路とバイパス回路の合流点より下流側における圧縮機吸入側の冷媒過熱度を制御目標にして、冷媒回路の冷媒流量制御を主膨張手段により行なうため、過冷却熱交換器の性能を最大限に引き出すために蒸発器に流入する冷媒の乾き度を制御しながら、かつ冷媒回路における蒸発器の性能を最大限に引き出すための冷媒流量制御を並行してバランスよく行なうことができる。
第4の発明は、前記第1〜3のいずれか1つの発明の冷凍サイクル装置を備える温水生成装置であり、放熱器により温水を生成して暖房に利用することにより、放熱器が冷媒対空気熱交換器の場合だけでなく、冷媒対水熱交換器の場合にも適用可能となる。
その結果、輻射式による床暖房運転が可能となり、利用側の自由度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の
形態によって本発明が限定されるものではない。
形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1を示す。この冷凍サイクル装置1は、冷媒を循環させる冷媒回路2と、バイパス回路3と、制御装置4とを備えている。冷媒としては、例えば、R407C等の非共沸混合冷媒、R410A等の擬似共沸混合冷媒、または、R290等の単一冷媒等を用いることができる。
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1を示す。この冷凍サイクル装置1は、冷媒を循環させる冷媒回路2と、バイパス回路3と、制御装置4とを備えている。冷媒としては、例えば、R407C等の非共沸混合冷媒、R410A等の擬似共沸混合冷媒、または、R290等の単一冷媒等を用いることができる。
本実施の形態において、主冷媒回路(冷媒回路)2は、圧縮機21、凝縮器(放熱器)22、過冷却熱交換器23、主膨張弁(主膨張手段)24および蒸発器25が配管により環状に接続されて構成されている。
それらのうち、放熱器である凝縮器22は冷媒対水熱交換器であり、冷媒が流動する冷媒流路、および水等の熱媒体が流動する熱媒体流路により構成され、蒸発器25はフィンチューブ熱交換器である。
また、主冷媒回路2には、冷媒の流動方向を切り換えるための四方弁28が設けられている。さらに、四方弁28と圧縮機21の吸入側の間に、気液分離を行うアキュームレータ27が設けられている。
バイパス回路3は、過冷却熱交換器23と蒸発器25との間で主冷媒回路2から分岐し、過冷却熱交換器23の2次側熱交換部23bを経由して四方弁28とアキュームレータ27との間で主冷媒回路2に合流している。
また、バイパス回路3には、過冷却熱交換器23よりも上流側に本発明の流量調整手段であるバイパス膨張弁(バイパス膨張手段)31が設けられている。
主冷媒回路2には、圧縮機21の吐出側冷媒圧力Pdを検出する吐出圧力センサ61、過冷却熱交換器23の出口側の冷媒温度を検出する過冷却熱交換器出口温度センサ62、蒸発器25の入口側の冷媒温度を検出する蒸発器入口温度センサ63、および主冷媒回路2とバイパス回路3の合流点とアキュームレータ27との間に圧縮機吸入温度を検出する圧縮機吸入温度センサ64が設けられている。
制御装置4は、各種のセンサ61、62、63および64で検出される検出値等に基づいて、主膨張弁24、およびバイパス膨張弁31の開度を制御するともに、圧縮機21の運転周波数を制御する。
また、凝縮器22の熱媒体流路には供給管41と回収管42が接続されており、供給管41を通じて凝縮器22に水が供給され、凝縮器22で冷媒と熱交換し、加熱された水(温水)が回収管42を通じて回収されるようになっている。
以上のように構成された冷凍サイクル装置1の運転動作について説明する。
加熱運転では、圧縮機21から吐出された冷媒が四方弁28を介して凝縮器22に送られ、凝縮器22にて高温冷媒と水(熱媒体)が熱交換することにより温水が生成され、暖房に利用される。図1に加熱運転時の冷媒、および水(熱媒体)の流れ方向を矢印で示している。
具体的には、回収管42により回収された温水は、例えばラジエータ等の熱交換ユニット(図示せず)に、直接的または貯湯タンク(図示せず)を介して送られ、これにより暖
房が行われる。
房が行われる。
すなわち、加熱運転では圧縮機21から吐出された高圧ガス冷媒は、凝縮器22に流入し、供給管41を通じて凝縮器22に供給されて水と熱交換して水を加熱し、冷媒自身は放熱して液化凝縮し、飽和液状態または過冷却液状態となる。凝縮器22から流出した高圧液冷媒は、過冷却熱交換器23の出口側にて過冷却熱交換器の2次側熱交換部23bと蒸発器25側とに分岐される。
主膨張弁24側に分岐した高圧冷媒は、主膨張弁24によって減圧されて膨張した後に、蒸発器25に流入する。フィンチューブ熱交換器である蒸発器25に流入した低圧二相冷媒は、ここで蒸発して空気側から吸熱して、冷媒自身は加熱され、飽和ガスまたは過熱ガス状態となる。
一方、過冷却熱交換器23側の2次側熱交換部23bに流入し、バイパス膨張弁31で減圧された低圧冷媒は、過冷却熱交換器23側の1次側熱交換部23aを流動する飽和液状態または過冷却液状態の冷媒を冷却し、低圧冷媒自身は加熱されて飽和ガスまたは過熱ガス状態となる。
この過冷却熱交換器23の2次側熱交換部23bから流出した低圧冷媒は、蒸発器25から流出した低圧冷媒と合流し、圧縮機21に吸入される。
より具体的には、制御装置4は、吐出圧力センサ61による吐出圧力Pd、過冷却熱交換器出口温度センサ62による過冷却熱交換器出口温度Tsc、蒸発器入口温度センサ63による蒸発温度Teにより、蒸発器入口における冷媒乾き度Xを検出し、蒸発温度Te、および、圧縮機吸入温度センサ64による圧縮機吸入温度Tsにより、圧縮機吸入における冷媒過熱度SHを検出する。
まず、本発明に関連するバイパス膨張弁31による冷媒流量制御について、図2に示すフローチャートを参照して以下に詳細に説明する。
制御装置4は、バイパス膨張弁31の開度制御によりバイパス回路3を流れる冷媒流量の制御を行なう。まず、ステップS1にて吐出圧力Pd、過冷却熱交換器出口の冷媒温度Tsc、蒸発器入口の冷媒温度Teの検出を行う。
次に、ステップS2にて蒸発器入口における冷媒乾き度の目標値Xoの設定を行う。そして、ステップS3にて吐出圧力Pdから圧縮機21の吐出側〜凝縮器22〜過冷却熱交換器23の出口間における冷媒側圧力損失を考慮した過冷却熱交換器出口の冷媒圧力Pscと過冷却熱交換器出口温度センサ62による過冷却熱交換器出口温度Tscにより、過冷却熱交換器23出口における冷媒エンタルピhscを算出する。
また、ステップS4にて、通常の冷凍サイクルでは蒸発器25の入口における冷媒は二相状態であるため、R410A等の擬似共沸混合冷媒やR290等の単一冷媒では冷媒温度Teはほぼ飽和温度とみなすことができ、冷媒物性特性より蒸発器入口基準の飽和圧力Peを算出する。
なお、R407C等の非共沸混合冷媒については、圧力検出手段を別途備えることにより、蒸発器入口における冷媒圧力Peを検出することが可能である。
この蒸発器入口における冷媒圧力Pe基準の飽和液エンタルピhL、および飽和ガスエンタルピhvを冷媒物性特性より算出する。
そして、ステップS5にて、蒸発器入口の冷媒乾き度Xを、 X=(hsc−hL)/(hv−hL) より算出する。
次に、ステップS6にて検出した蒸発器入口における冷媒乾き度Xと、冷媒乾き度の目標値Xoに所定値C1を加えた(Xo+C1)との大小関係の比較を行い、X>Xo+C1の関係を満足する場合は、ステップS7に移行してバイパス膨張弁31の開度を所定パルスPL1だけ閉じる動作を行なう。
一方、ステップS6にてX>Xo+C1の関係を満足しない場合は、ステップS8に移行して、蒸発器入口における冷媒乾き度Xと、冷媒乾き度の目標値Xoに所定値C1を減じた(Xo−C1)との大小関係の比較を行い、X<Xo+C1の関係を満足する場合は、ステップS9に移行してバイパス膨張弁31の開度を所定パルスPL1だけ開く動作を行なう。
ステップS6、およびステップS8での比較条件を共に満足しない場合、すなわちXo−C1≦X≦Xo+C1の関係となる場合は、バイパス膨張弁31の開度の変化量なし(ゼロ)と設定して、ステップS1に戻る。
以上のように制御装置4のバイパス膨張弁31の制御は、ステップS1〜ステップS9の動作を繰り返す。
次に、本発明に関連する主膨張弁24による冷媒流量制御について、図3に示すフローチャートを参照して以下に詳細に説明する。
制御装置4は、バイパス膨張弁31の開度制御と並行して、主膨張弁24の開度制御により主冷媒回路2を流れる冷媒流量の制御を行なう。まず、ステップS11にて吸入温度Ts、蒸発器入口の冷媒温度Teより蒸発器の飽和温度Tesatを前記ステップS4の場合と同様にして検出する。
次に、ステップS12にて圧縮機吸入における冷媒過熱度の目標値SHoの設定を行う。
そして、ステップS13にて吸入温度Tsと蒸発器の飽和温度Tesatとの差温(Ts−Tesat)より、圧縮機吸入における冷媒過熱度SHを算出する。
更に、ステップS15にて検出した圧縮機吸入における冷媒過熱度SHと、冷媒過熱度の目標値SHoに所定値C2を加えた(SHo+C2)との大小関係の比較を行い、SH>SHo+C2の関係を満足する場合は、ステップS16に移行して主膨張弁24の開度を所定パルスPL2だけ開く動作を行なう。
一方、ステップS15にて圧縮機吸入における冷媒過熱度SHと、冷媒過熱度の目標値SHoから所定値C2を減じた(SHo−C2)との大小関係の比較を行い、SH<SHo−C2の関係を満足する場合は、ステップS18に移行して、主膨張弁24の開度を所定パルスPL2だけ閉じる動作を行なう。
一方、ステップS15にて、SH>SHo+C2の関係を満足しない場合は、ステップS17に移行して、圧縮機吸入における冷媒過熱度SHと、冷媒過熱度の目標値SHoから所定値C2を減じた(SHo−C2)との大小関係の比較を行い、SH<SHo−C2の関係を満足する場合は、ステップS18に移行して主膨張弁24の開度を所定パルスP
L2だけ閉じる動作を行なう。
L2だけ閉じる動作を行なう。
以上のように制御装置4の主膨張弁24の制御は、ステップS11〜ステップS18の動作を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態では、過冷却熱交換器23を含む主冷媒回路2と、過冷却熱交換器23の上流側、または下流側から分岐してバイパス膨張弁31、および過冷却熱交換器23を介して蒸発器25とアキュームレータ27の間で冷媒回路に合流するバイパス回路3と、主冷媒回路2中の蒸発器25へ流入する冷媒の乾き度を検出するための、圧縮機21の吐出側冷媒圧力Pdを検出する吐出圧力センサ61、過冷却熱交換器23の出口側の冷媒温度を検出する過冷却熱交換器出口温度センサ62、および、蒸発器25の入口側の冷媒温度を検出する蒸発器入口温度センサ63を備え、前記各センサにより検出される冷媒乾き度Xが目標値Xoとなるようにバイパス膨張弁31を制御する。
これによって、過冷却熱交換器23の性能を最大限に引き出せる制御目標として、蒸発器25に流入する冷媒乾き度Xoを設定するため、圧縮機21の吸入における冷媒状態の影響を抑制できる。
つまり、制御目標設定後に冷凍サイクル、例えば、高圧、低圧が変動する場合や、冷媒不足により過冷却熱交換器23の出口における冷媒過冷却度を確保できない場合でも、蒸発器25の入口における冷媒乾き度Xoを制御目標として、バイパス回路3を流れる冷媒流量を制御するため、サイクル制御性の安定化が可能となる。
すなわち、本実施の形態では、過冷却熱交換器23を付加したバイパス回路3を伴う冷凍サイクルにおいて、圧縮機21吸入における冷媒状態の影響を抑えることにより、安定した冷媒流量制御目標を設定でき、かつ過冷却熱交換器23の性能を十分に引き出せる冷凍サイクル制御を行うことができる。
なお、バイパス回路3は、必ずしも過冷却熱交換器23と主膨張弁24の間で冷媒回路2から分岐している必要はなく、凝縮器22と過冷却熱交換器23の間で冷媒回路2から分岐していてもよい。
さらに、本発明の主膨張弁24およびバイパス膨張弁31は、必ずしも膨張弁である必要はなく、膨張する冷媒から動力を回収する膨張機であってもよい。この場合、例えば、膨張機と連結された発電機によって負荷を変化させることにより、膨張機の回転数を制御すればよい。
また、凝縮器22で加熱される被加熱流体は、必ずしも水である必要はなく、空気であってもよい。すなわち、本発明は空調装置にも適用可能である。
さらに、凝縮器22としてフィンチューブ熱交換器を採用し、蒸発器25として冷媒対水熱交換器を採用することにより、蒸発器25である冷媒対水熱交換器にて冷水を生成することが可能になる。
本発明は、冷凍サイクル装置によって水を加熱し、その水を暖房に利用する温水生成装置に特に有用である。
1 冷凍サイクル装置
2 主冷媒回路(冷媒回路)
3 バイパス回路
4 制御装置
21 圧縮機
22 凝縮器(放熱器)
23 過冷却熱交換器
24 主膨張弁(主膨張手段)
25 蒸発器
31 バイパス膨張弁(バイパス膨張手段)
61 吐出圧力センサ(冷媒乾き度検出手段)
62 過冷却熱交換器出口温度センサ(冷媒乾き度検出手段)
63 蒸発器入口温度センサ(冷媒乾き度検出手段)
2 主冷媒回路(冷媒回路)
3 バイパス回路
4 制御装置
21 圧縮機
22 凝縮器(放熱器)
23 過冷却熱交換器
24 主膨張弁(主膨張手段)
25 蒸発器
31 バイパス膨張弁(バイパス膨張手段)
61 吐出圧力センサ(冷媒乾き度検出手段)
62 過冷却熱交換器出口温度センサ(冷媒乾き度検出手段)
63 蒸発器入口温度センサ(冷媒乾き度検出手段)
Claims (4)
- 圧縮機、放熱器、過冷却熱交換器、主膨張手段、蒸発器が接続された冷媒回路と、前記放熱器と前過冷却熱交換器の間、または、前記過冷却熱交換器と前記主膨張手段の間で前記冷媒回路から分岐し、前記過冷却熱交換器を経由して前記蒸発器と前記圧縮機の間で前記冷媒回路に接続したバイパス回路と、前記バイパス回路の前記過冷却熱交換器よりも上流側に設けられたバイパス膨張手段と、前記蒸発器へ流入する冷媒の乾き度を検出する冷媒乾き度検出手段と、制御装置とを備え、前記冷媒乾き度検出手段で検出される乾き度が所定値となるように、前記バイパス膨張手段を制御することを特徴とする冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒乾き度検出手段は、前記冷媒回路の高圧側の冷媒の圧力を検出する第1圧力検出手段、前記過冷却熱交換器出口の冷媒の温度を検出する第1温度検出手段、前記蒸発器に流入する冷媒の温度を検出する第2温度検出手段から構成され、前記第1圧力検出手段および前記第1温度検出手段の検出値に基づいて算出される前記蒸発器に流入する冷媒のエンタルピ、前記第2温度検出手段の検出値に基づいて算出される低圧側の飽和液冷媒のエンタルピおよび飽和蒸気冷媒のエンタルピから、前記蒸発器へ流入する冷媒の乾き度を算出することを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記圧縮機に吸入される冷媒の温度を検出する第3温度検出手段を備え、前記圧縮機に吸入される冷媒の過熱度は、前記第2温度検出手段の検出値および前記第3温度検出手段の検出値に基づいて算出されるとともに、前記圧縮機に吸入される冷媒の過熱度が所定値となるように前記主膨張手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置を備えた温水生成装置。
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JP2011140217A Withdrawn JP2013007522A (ja) | 2011-06-24 | 2011-06-24 | 冷凍サイクル装置及びそれを備えた温水生成装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2013007522A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015010816A (ja) * | 2013-07-02 | 2015-01-19 | 三菱電機株式会社 | 冷媒回路および空気調和装置 |
KR101592270B1 (ko) | 2015-07-21 | 2016-02-18 | (주)정인하이테크 | 냉동사이클장치 및 그 제어방법 |
KR20160052890A (ko) * | 2014-10-29 | 2016-05-13 | 대한민국(농촌진흥청장) | 식품 동결장치 |
EP4290158A4 (en) * | 2021-02-02 | 2024-04-03 | Mitsubishi Electric Corp | REFRIGERATION CYCLE DEVICE |
-
2011
- 2011-06-24 JP JP2011140217A patent/JP2013007522A/ja not_active Withdrawn
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JP2015010816A (ja) * | 2013-07-02 | 2015-01-19 | 三菱電機株式会社 | 冷媒回路および空気調和装置 |
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KR101592270B1 (ko) | 2015-07-21 | 2016-02-18 | (주)정인하이테크 | 냉동사이클장치 및 그 제어방법 |
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