JP2012127606A - 冷凍空調装置 - Google Patents

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慎一 浅井
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Abstract

【課題】利用側である蒸発器が複数ある場合においても、高効率な運転を実現することができる冷凍空調装置を得る。
【解決手段】制御装置20は、過熱度演算部22によって演算された現在の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaが、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5aの流量調整を実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、利用側ユニットを複数台有し、圧縮機吸入冷媒を過熱する内部熱交換器を有する冷凍空調装置に関する。
従来の冷凍空調装置として、例えば、図5で示されるようなものがあり、圧縮機51、凝縮器52、内部熱交換器54、膨張装置55及び蒸発器56が冷媒配管によって環状に接続されている。このうち、内部熱交換器54は、凝縮器52から膨張装置55へ向かって流れる液冷媒と、蒸発器56から圧縮機51向かって流れるガス冷媒との間で熱交換を実施する。また、内部熱交換器入口温度センサー61が凝縮器52と内部熱交換器54との間、圧縮機吸入温度センサー63が圧縮機51の吸入側(入口側)、膨張装置入口温度センサー65が内部熱交換器54と膨張装置55との間、そして、蒸発器温度センサー66が蒸発器56の中間部の冷媒流路にそれぞれ設けられ、それぞれ設置場所の冷媒温度を検出する。この蒸発器温度センサー66は、蒸発器56内で気液二相状態になっている冷媒温度を検出することによって、低圧の冷媒飽和温度を検出することができる。
この冷凍空調装置の室外機等には、冷凍空調装置全体の制御をする制御装置70が設置されている。この制御装置70は、上記の各温度センサーが接続され、その検出情報、及び、使用者から指示される運転内容に基づいて、圧縮機51の運転、凝縮器52及び蒸発器56のファンの送風量、並びに、膨張装置55の開度等を制御する。また、制御装置70は、熱交換量演算部71、過熱度演算部72及び目標過熱度演算部73を備えている。このうち、熱交換量演算部71は、内部熱交換器入口温度センサー61及び膨張装置入口温度センサー65によって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器54における熱交換量Qを演算する。過熱度演算部72は、圧縮機吸入温度センサー63及び蒸発器温度センサー66によって検出された冷媒温度に基づいて、圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度SHを演算する。目標過熱度演算部73は、蒸発器温度センサー66によって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器56における飽和ガスの定圧比熱Cpを演算し、この定圧比熱Cp、及び、熱交換量演算部71によって演算された熱交換量Qに基づいて、蒸発器56の出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の圧縮機51の吸入冷媒の過熱度を演算する。
このような冷凍空調装置は、図6で示されるPh線図(モリエル線図)に従って動作する。圧縮機51から吐出された高温高圧のガス冷媒(状態A)は凝縮器52に流入し、ここで放熱しながら凝縮液化し、高圧低温の冷媒となる(状態B)。凝縮器用熱交換器15から流出した冷媒は、内部熱交換器54において圧縮機51に吸入される冷媒と熱交換し冷却(過冷却)される(状態C)。内部熱交換器54を流出した冷媒は、膨張装置55において減圧され気液二相冷媒となり(状態D)、蒸発器56に流入し、そこで吸熱し、蒸発ガス化(状態E)しながら空気又は水等の負荷側媒体に冷熱を供給する。そして、蒸発器56から流出した低圧ガス冷媒は、内部熱交換器54において高圧冷媒と熱交換し加熱され(状態F)、圧縮機51に吸入され高圧まで圧縮され、再び、吐出される(状態A)。
膨張装置55は、圧縮機吸入温度センサー63によって検出される圧縮機51の吸入温度と、蒸発器温度センサー66によって検出される低圧冷媒の飽和温度との差温に基づいて演算される圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度SHが、予め設定された目標値(例えば、10℃)になるように、制御装置70によって制御される。冷媒過熱度SHが目標値より大きい場合には、膨張装置55の開度は大きく、冷媒過熱度SHが目標値より小さい場合には、膨張装置55の開度は小さく制御される。
この圧縮機51の冷媒過熱度SHは内部熱交換器54における高温冷媒との熱交換によって生じるものであるため、その熱交換量Qに応じて膨張装置55の制御目標である冷媒過熱度の目標値を変化させる必要がある。すなわち、膨張装置55の制御目標である、圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度の目標値が、内部熱交換器54における熱交換量Qによって生じる圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度SHよりも大きく設定された場合、蒸発器56の出口の冷媒状態は、乾き度1よりも大きい過熱ガス状態となり、性能の低下、又は、蒸発器56内の冷媒の一部が加熱ガス状態となることに起因する露飛び等の問題が生じる。一方、圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度の目標値が、小さく設定された場合、蒸発器56の出口の冷媒状態は、乾き度1以下の気液二相状態となり、性能低下等の問題が生じる。
上記のような蒸発器56の出口冷媒の乾き度と蒸発器能力との関係を図7に示す。蒸発器56の出口冷媒が乾き度1の飽和ガス状態となる場合が蒸発器能力は最大となる。このため、このような冷凍空調装置の冷凍サイクルの高効率化の観点から、内部熱交換器54における熱交換量Qに応じて、蒸発器56の出口冷媒が乾き度1となるように圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度の目標値を設定することが望ましい。
ここで、膨張装置55の制御目標となる圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度の目標値を以下のように設定する。前述したように、圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度は、内部熱交換器54での高圧状態の冷媒との熱交換によって生じるため、負荷の変動等で運転状態が変化すると圧力状態も変わり、その熱交換量Qも変化することになる。内部熱交換器54での熱交換量Qは以下の式によって演算される。
Q=Gr×Δh=Gr×SHm×Cp (1)
(Q:熱交換量[kJ]、Δh:エンタルピー差[kJ/kg]、Gr:冷媒循環量[kg/h]、SHm:冷媒過熱度[℃]、Cp:定圧比熱[kJ/kg・℃])
高圧冷媒とのエンタルピー差Δhについては、内部熱交換器入口温度センサー61によって検出される内部熱交換器54の入口温度、及び、膨張装置入口温度センサー65によって検出される膨張装置55の入口温度より、各温度における飽和液エンタルピー
をそれぞれ算出し、その差を求めればよい。また、定圧比熱Cpについては、蒸発器温度センサー66によって検出される蒸発器56の飽和ガス状態の検出温度に基づいて算出される。以上の状態量が算出されれば、蒸発器56の出口冷媒が、乾き度が1の飽和ガス状態となる圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度を求めることができるため、この値を膨張装置55の制御目標値とすればよいことになる。
すなわち、制御装置70は、次のような演算処理及び制御を実施する。
(a)熱交換量演算部71は、内部熱交換器入口温度センサー61及び膨張装置入口温度センサー65の出力によって検出されるそれぞれの冷媒温度に基づいて、それぞれの飽和液エンタルピーを算出し、その飽和エンタルピーの差(エンタルピー差Δh)を求める。そして、熱交換量演算部71は、そのエンタルピー差Δh及び冷媒循環量Grに基づいて、内部熱交換器54における熱交換量Qを演算する。
(b)過熱度演算部72は、圧縮機吸入温度センサー63及び蒸発器温度センサー66によって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器54により加熱された後の圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度SHを演算する。
(c)目標過熱度演算部73は、蒸発器温度センサー66によって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器56における飽和ガス状態の定圧比熱Cpを算出し、この定圧比熱Cp、及び、熱交換量演算部71によって演算された熱交換量Qに基づいて、蒸発器56の出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度を演算し、それを目標過熱度として設定する。
(d)制御装置70は、過熱度演算部72によって演算された現在の圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度が、目標過熱度演算部73によって演算された目標過熱度になるように膨張装置55の流量調整を実施する。
以上のように、図5で示される冷凍空調装置は、圧縮機51の吸入側の冷媒過熱度が、目標過熱度となるように膨張装置55の流量調整を実施し、運転状態の変化又は圧縮機51の周波数の変化等によって内部熱交換量が変化した場合であっても、熱交換量Qに応じて圧縮機51の吸入冷媒の目標過熱度を変化させることにより、蒸発器56の出口冷媒の乾き度を所定値(例えば「1」)に維持し、高効率な運転を実現し、かつ、蒸発器56が乾くことに起因する露飛び等を抑制し、信頼性を高くするというものである。
また、コンプレッサー、コンデンサー、膨張弁及びエバポレーターを冷媒配管により連結して閉回路を形成し、上記の図5で示される従来の冷凍空調装置と同様に、内部熱交換器によって、コンデンサーから膨張弁へ向かって流れる冷媒と、エバポレーターからコンプレッサー向かって流れる冷媒との間で熱交換を実施するという冷房装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この冷房装置は、冷媒として炭酸ガスを使用し、内部熱交換器によってエバポレーターへの流入冷媒を十分に過冷却することによって、冷房サイクル内の冷媒流量を確保しつつ、エバポレーターの冷却能力を向上させるというものである。
特開平11−351680号公報(第3−4頁、図1)
しかしながら、上記のような、冷凍空調装置及び冷房装置は、蒸発器を備えた利用側ユニットが複数ある場合、又は、その蒸発器の容量が大きく、複数の分割された場合等における効率化については想定されておらず、そのような場合には、蒸発器能力が損なわれる可能性があるという問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、利用側である蒸発器が複数ある場合においても、高効率な運転を実現することができる冷凍空調装置を得ることを目的とする。
本発明に係る冷凍空調装置は、圧縮機、凝縮器、複数の膨張装置、及び、該膨張装置と同数であってそれぞれ該膨張装置に接続された蒸発器が冷媒配管によって接続された冷凍サイクルと、前記凝縮器から前記各膨張装置へ向かって流れる冷媒と、前記各蒸発器から前記圧縮機へ向かって流れる冷媒との間で熱交換を実施する少なくとも1つの内部熱交換器と、前記圧縮機の回転数等を制御する制御装置と、少なくとも1つの前記内部熱交換器の熱交換量を算出する熱交換量演算部と、前記蒸発器から前記圧縮機までの冷媒流路における冷媒過熱度を算出する過熱度演算部と、前記各蒸発器を流れる冷媒の定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて目標過熱度を算出する目標過熱度演算部と、を備え、前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出される前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出される前記目標過熱度になるように、複数の前記膨張装置の流量を調整するものである。
本発明によれば、利用側ユニットが複数、すなわち、蒸発器が複数備えられた場合においても、冷媒過熱度が、目標過熱度となるように、複数の膨張装置の流量調整を実施し、運転状態の変化又は圧縮機の周波数の変化等によって内部熱交換量が変化した場合であっても、その熱交換量に応じて目標過熱度を変化させることにより、高効率な運転を実現し、かつ、蒸発器が乾くことに起因する露飛び等を抑制して信頼性を高くすることができる。
本発明の実施の形態1に係る冷凍空調装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態2に係る冷凍空調装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態3に係る冷凍空調装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態4に係る冷凍空調装置の全体構成図である。 従来の冷凍空調装置の全体構成図である。 冷凍空調装置のPh線図(モリエル線図)である。 蒸発器の出口冷媒の乾き度と蒸発器能力との関係を示す図である。
実施の形態1.
(冷凍空調装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷凍空調装置の全体構成図である。
図1で示されるように、本実施の形態に係る冷凍空調装置は、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4b、膨張装置5a及び膨張装置5b、並びに、蒸発器6a及び蒸発器6bが冷媒配管によって環状に接続されている。具体的には、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4a、膨張装置5a、蒸発器6a、内部熱交換器4a、そして、圧縮機1の順で冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルを構成する閉回路A1、及び、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4b、膨張装置5b、蒸発器6b、内部熱交換器4b、そして、圧縮機1の順で冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルを構成する閉回路B1が構成されている。すなわち、凝縮器2から延びる冷媒配管は分岐して、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bそれぞれに接続される。また、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bから延びる冷媒配管は合流して、圧縮機1に接続される。
内部熱交換器4aは、凝縮器2から膨張装置5aへ向かって流れる液冷媒と、蒸発器6aから圧縮機1へ向かって流れるガス冷媒との間で熱交換を実施する。また、内部熱交換器4bは、凝縮器2から膨張装置5b向かって流れる液冷媒と、蒸発器6bから圧縮機1へ向かって流れるガス冷媒との間で熱交換を実施する。
熱源側ユニット100は、圧縮機1、凝縮器2、及び、冷凍空調装置全体の制御を実施する制御装置20を備えている。冷蔵室101は、その内部に、利用側ユニット101a及び利用側ユニット101bを備えている。このうち、利用側ユニット101aは、内部熱交換器4a、膨張装置5a及び蒸発器6aを備えている。また、利用側ユニット101bは、内部熱交換器4b、膨張装置5b及び蒸発器6bを備えている。この熱源側ユニット100及び冷蔵室101は、凝縮器2と、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bとを接続する冷媒配管の一部である液延長配管3、並びに、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bと、圧縮機1とを接続する冷媒配管の一部であるガス延長配管7によって接続されている。
なお、図1で示されるように、冷蔵室101は、その内部に、利用側ユニット101a及び利用側ユニット101bを備える構成としているが、これに限定されるものではなく、利用側ユニット101a及び利用側ユニット101bが、同室内に設置される必要はない。
また、内部熱交換器入口温度センサー11が、凝縮器2と、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bとの間の冷媒流路に設けられている。また、圧縮機吸入温度センサー13が、圧縮機1の吸入側の冷媒流路に設けられている。また、内部熱交換器出口温度センサー14aが内部熱交換器4aの圧縮機1へ向かう冷媒配管の出口側、そして、内部熱交換器出口温度センサー14bが内部熱交換器4bの圧縮機1へ向かう冷媒配管の出口側の冷媒流路にそれぞれ設けられている。また、膨張装置入口温度センサー15aが内部熱交換器4aと膨張装置5aとの間、そして、膨張装置入口温度センサー15bが内部熱交換器4bと膨張装置5bとの間の冷媒流路にそれぞれ設けられている。そして、蒸発器温度センサー16aが蒸発器6aの中間部、そして、蒸発器温度センサー16bが蒸発器6bの中間部の冷媒流路にそれぞれ設けられている。上記の各温度センサーは、それぞれの設置場所の冷媒温度を検出する。また、上記の各温度センサーのうち、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bは、それぞれ蒸発器6a及び蒸発器6b内で気液二相状態になっている冷媒温度を検出することによって、低圧の冷媒飽和温度を検出することができる。
熱源側ユニット100に備えられた制御装置20は、上記の各温度センサーが接続され、その検出情報、及び、使用者から指示される運転内容に基づいて、圧縮機1の運転、凝縮器2並びに蒸発器6a及び蒸発器6bのファンの送風量、そして、膨張装置5a及び膨張装置5bの開度等を制御する。また、制御装置20は、熱交換量演算部21、過熱度演算部22及び目標過熱度演算部23を備えている。この熱交換量演算部21、過熱度演算部22及び目標過熱度演算部23は、制御装置20内部においてハードウェア又はソフトウェアによって構成されるものとすればよい。このうち、熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11及び膨張装置入口温度センサー15aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aにおける熱交換量Qaを演算し、内部熱交換器入口温度センサー11及び膨張装置入口温度センサー15bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bにおける熱交換量Qbを演算する。過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14a及び蒸発器温度センサー16aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaを演算し、内部熱交換器出口温度センサー14b及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度SHbを演算する。目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16aによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6aにおける飽和ガスの定圧比熱Cpaを演算し、この定圧比熱Cpa、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qaに基づいて、蒸発器6aの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の冷媒過熱度を演算し、蒸発器温度センサー16bによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6bにおける飽和ガスの定圧比熱Cpbを演算し、この定圧比熱Cpb、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qbに基づいて、蒸発器6bの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の冷媒過熱度を演算する。
なお、熱交換量演算部21、過熱度演算部22及び目標過熱度演算部23は、制御装置20に備えられる構成としているが、これに限定されるものではなく、制御装置20とは別体のものとして構成されるものとしてもよい。
(冷凍空調装置の動作)
本実施の形態に係る冷凍空調装置は、閉回路A1及び閉回路B1の各閉回路において、図6で示されるPh線図(モリエル線図)と同様に動作する。
膨張装置5a及び膨張装置5bは、それぞれ内部熱交換器出口温度センサー14a及び内部熱交換器出口温度センサー14bによって検出される内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bの出口温度と、それぞれ蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出される低圧冷媒の飽和温度との差温に基づいて演算される冷媒過熱度SHa及び冷媒過熱度SHbが、予め設定された目標値(例えば、10℃)になるように、制御装置20によって流量制御される。冷媒過熱度SHaが目標値より大きい場合には、膨張装置5aの開度は大きく、冷媒過熱度SHaが目標値より小さい場合には、膨張装置5aの開度は小さく制御される。また、冷媒過熱度SHbが目標値より大きい場合には、膨張装置5bの開度は大きく、冷媒過熱度SHbが目標値より小さい場合には、膨張装置5bの開度は小さく制御される。
これらの冷媒過熱度SHa及び冷媒過熱度SHbはそれぞれ内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bにおける高温冷媒との熱交換によって生じるものであるため、それらの熱交換量Qa及び熱交換量Qbに応じて、それぞれ膨張装置5a及び膨張装置5bの制御目標である内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度の目標値を変化させる必要がある。すなわち、膨張装置5aの制御目標である、内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度の目標値が、内部熱交換器4aにおける熱交換量Qaによって生じる冷媒過熱度SHaよりも大きく設定された場合、蒸発器6aの出口の冷媒状態は、乾き度1よりも大きい過熱ガス状態となり、性能の低下、又は、蒸発器6a内の冷媒の一部が過熱ガス状態となることに起因する露飛び等の問題が生じる。一方、内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度の目標値が、小さく設定された場合、蒸発器6aの出口の冷媒状態は、乾き度1以下の気液二相状態となり、性能低下等の問題が生じる。これは、膨張装置5b、内部熱交換器4b及び蒸発器6bについても同様である。
上記のような蒸発器6a及び蒸発器6bの出口冷媒の乾き度と蒸発器能力との関係は、前述の図7で示したものと同様である。
ここで、膨張装置5aの制御目標となる内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度の目標値を以下のように設定する。前述したように、内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度は、内部熱交換器4aでの高圧状態の冷媒との熱交換によって生じるため、負荷の変動等で運転状態が変化すると圧力状態も変わり、その熱交換量Qaも変化することになる。内部熱交換器4aでの熱交換量Qaは、前述の式(1)と同様に演算される。高圧冷媒とのエンタルピー差Δhについては、内部熱交換器入口温度センサー11によって検出される内部熱交換器4aの入口温度、及び、膨張装置入口温度センサー15aによって検出される膨張装置5aの入口温度より、各温度における飽和液エンタルピーをそれぞれ算出し、その差を求めればよい。また、定圧比熱Cpaについては、蒸発器温度センサー16aによって検出される蒸発器6aの飽和ガス状態の検出温度に基づいて算出される。以上の状態量が算出されれば、蒸発器6aの出口冷媒が、乾き度が1の飽和ガス状態となる内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度を求めることができるため、この値を膨張装置5aの制御目標値とすればよいことになる。なお、膨張装置5bの制御目標となる内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度の目標値についても、上記と同様の方法によって設定する。
すなわち、制御装置20は、次のような演算処理及び制御を実施する。
(a)熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11及び膨張装置入口温度センサー15aによって検出されるそれぞれの冷媒温度に基づいて、それぞれの飽和液エンタルピーを算出し、その飽和エンタルピーの差(エンタルピー差Δh)を求める。そして、熱交換量演算部21は、そのエンタルピー差Δh及び冷媒循環量Grに基づいて、内部熱交換器4aにおける熱交換量Qaを演算する。
(b)過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14a及び蒸発器温度センサー16aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aにより加熱された後の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaを演算する。
(c)目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16aによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6aにおける飽和ガス状態の定圧比熱Cpaを算出し、この定圧比熱Cpa、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qaに基づいて、蒸発器6aの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度を演算し、それを目標過熱度として設定する。
(d)制御装置20は、過熱度演算部22によって演算された現在の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaが、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5aの流量調整を実施する。
また、制御装置20は、膨張装置5bの流量調整についても、(a)〜(d)の手順によって実施する。
(実施の形態1の効果)
以上のような構成及び動作のように、利用側ユニットが複数、すなわち、蒸発器が複数備えられた場合においても、それぞれの内部熱交換器の出口側の冷媒過熱度が、目標過熱度となるように、対応する膨張装置の流量調整を実施し、運転状態の変化又は圧縮機の周波数の変化等によって内部熱交換量が変化した場合であっても、その熱交換量に応じて内部熱交換器の出口側の目標過熱度を変化させることにより、それぞれの蒸発器の出口冷媒の乾き度を所定値(例えば「1」)に維持し、高効率な運転を実現し、かつ、蒸発器が乾くことに起因する露飛び等を抑制して信頼性を高くすることができる。
なお、前述のように、制御装置20は、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bの出口側の目標過熱度を変化させ、その目標過熱度となるように、膨張装置5a及び膨張装置5bをそれぞれ流量制御することによって、蒸発器6a及び蒸発器6bの出口冷媒の乾き度を所定値に維持するものとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、過熱度演算部22は、圧縮機吸入温度センサー13、並びに、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bそれぞれによって加熱された後の圧縮機1の吸入側の冷媒過熱度SHを演算する。また、目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6a及び蒸発器6bにおける飽和ガス状態の定圧比熱Cpa及び定圧比熱Cpbを算出し、この定圧比熱Cpa及び定圧比熱Cpb、並びに、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qa及び熱交換量Qbに基づいて、目標加熱度となる圧縮機1の吸入側の冷媒過熱度を演算する。そして、制御装置20は、過熱度演算部22によって演算された現在の圧縮機1の吸入側の冷媒過熱度が、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5a及び膨張装置5bの流量調整を同時に実施するものとしてもよい。これによって、制御装置20は、膨張機構のコントロールが減少するため制御負荷を低減することができる。
また、図1で示される冷凍空調装置において、冷蔵室101は、利用側ユニット101a及び利用側ユニット101bの2つの利用側ユニット(すなわち、2つの蒸発器)を備える構成としているが、これに限定されるものではなく、3つ以上の利用側ユニット(蒸発器)が備えられる構成としてもよい。
実施の形態2.
実施の形態1に係る冷凍空調装置においては、凝縮器2から流出した液冷媒が分岐して、その分岐した冷媒が、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bにそれぞれ流入し、そして、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bのそれぞれを流出したガス冷媒が合流して圧縮機1へ戻る構成について説明した。本実施の形態に係る冷凍空調装置においては、凝縮器2から流出した液冷媒が分岐して、その分岐した冷媒が、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bにそれぞれ流入し、蒸発器6a及び蒸発器6bを流出したガス冷媒が合流して、内部熱交換器4b及び内部熱交換器4aに直列に流れる構成について説明する。また、本実施の形態に係る冷凍空調装置については、実施の形態1に係る冷凍空調装置の構成及び動作において相違する点を中心に説明する。
(冷凍空調装置の全体構成)
図2は、本発明の実施の形態2に係る冷凍空調装置の全体構成図である。
図2で示されるように、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4a、膨張装置5a、蒸発器6a、内部熱交換器4b、内部熱交換器4a、そして、圧縮機1の順で冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルを構成する閉回路A2、及び、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4b、膨張装置5b、蒸発器6b、内部熱交換器4b、内部熱交換器4a、そして、圧縮機1の順で冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルを構成する閉回路B2が構成されている。すなわち、蒸発器6a及び蒸発器6bそれぞれを流出したガス冷媒は合流して、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bを直列に流れることになる。
内部熱交換器4aは、凝縮器2から膨張装置5aへ向かって流れる液冷媒と、内部熱交換器4bから圧縮機1へ向かって流れるガス冷媒との間で熱交換を実施する。また、内部熱交換器4bは、凝縮器2から膨張装置5b向かって流れる液冷媒と、蒸発器6a及び蒸発器6bそれぞれから流出して合流し、圧縮機1へ向かって流れるガス冷媒との間で熱交換を実施する。
熱源側ユニット100及び冷蔵室101は、凝縮器2と、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bとを接続する冷媒配管の一部である液延長配管3、並びに、内部熱交換器4aと圧縮機1とを接続する冷媒配管の一部であるガス延長配管7によって接続されている。
内部熱交換器出口温度センサー14aは内部熱交換器4aの圧縮機1へ向かう冷媒配管の出口側、そして、内部熱交換器出口温度センサー14bは内部熱交換器4bの内部熱交換器4aへ向かう冷媒配管の出口側の冷媒流路にそれぞれ設けられている。
熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11及び膨張装置入口温度センサー15aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aにおける熱交換量Qaを演算し、内部熱交換器入口温度センサー11及び膨張装置入口温度センサー15bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bにおける熱交換量Qbを演算する。過熱度演算部22は、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16b、並びに、内部熱交換器出口温度センサー14bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度SHbを演算し、内部熱交換器出口温度センサー14b及び内部熱交換器出口温度センサー14aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaを演算する。目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16aによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6aにおける飽和ガスの定圧比熱Cpaを演算し、この定圧比熱Cpa、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qaに基づいて、蒸発器6aの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の冷媒過熱度を演算し、蒸発器温度センサー16bによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6bにおける飽和ガスの定圧比熱Cpbを演算し、この定圧比熱Cpb、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qbに基づいて、蒸発器6bの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の冷媒過熱度を演算する。
(冷凍空調装置の動作)
制御装置20は、次のような演算処理及び制御を実施する。
(a)熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11及び膨張装置入口温度センサー15aによって検出されるそれぞれの冷媒温度に基づいて、それぞれの飽和液エンタルピーを算出し、その飽和エンタルピーの差(エンタルピー差Δh)を求める。そして、熱交換量演算部21は、そのエンタルピー差Δh及び冷媒循環量Grに基づいて、内部熱交換器4aにおける熱交換量Qaを演算する。また、熱交換量演算部21は、同様の方法によって、内部熱交換器4bにおける熱交換量Qbを演算する。
(b)過熱度演算部22は、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16b、並びに、内部熱交換器出口温度センサー14bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bにより加熱された後の内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度SHbを演算する。また、過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14b及び内部熱交換器出口温度センサー14aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaを演算する。
(c)目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16aによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6aにおける飽和ガス状態の定圧比熱Cpaを算出し、この定圧比熱Cpa、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qaに基づいて、蒸発器6aの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度を演算し、それを目標過熱度として設定する。また、目標過熱度演算部23は、同様の方法によって、蒸発器6bの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度を演算し、それを目標過熱度として設定する。
(d)制御装置20は、過熱度演算部22によって演算された現在の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaが、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5aの流量調整を実施する。また、制御装置20は、同様に、過熱度演算部22によって演算された現在の内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度SHbが、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5bの流量調整を実施する。
(実施の形態2の効果)
以上のような構成及び動作のように、利用側ユニットが複数、すなわち、蒸発器が複数備えられた場合においても、それぞれの内部熱交換器の出口側の冷媒過熱度が、目標過熱度となるように、対応する膨張装置の流量調整を実施し、運転状態の変化又は圧縮機の周波数の変化等によって内部熱交換量が変化した場合であっても、その熱交換量に応じて内部熱交換器の出口側の目標過熱度を変化させることにより、それぞれの蒸発器の出口冷媒の乾き度を所定値(例えば「1」)に維持し、高効率な運転を実現し、かつ、蒸発器が乾くことに起因する露飛び等を抑制して信頼性を高くすることができる。
また、蒸発器6a及び蒸発器6bそれぞれを流出したガス冷媒は合流して、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bを直列に流れるように構成したことによって、各内部熱交換器の出口側の目標過熱度を小さく設定することができ、効率を向上させることができる。
なお、前述のように、制御装置20は、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bの出口側の目標過熱度を変化させ、その目標過熱度となるように、膨張装置5a及び膨張装置5bをそれぞれ流量制御することによって、蒸発器6a及び蒸発器6bの出口冷媒の乾き度を所定値に維持するものとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14b及び内部熱交換器出口温度センサー14aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHを演算する。この場合、過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14aによって検出された冷媒温度の代わりに、圧縮機吸入温度センサー13によって検出された冷媒温度を用いるものとしてもよい。また、目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6a及び蒸発器6bにおける飽和ガス状態の定圧比熱Cpa及び定圧比熱Cpbを算出し、この定圧比熱Cpa及び定圧比熱Cpb、並びに、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qaに基づいて、目標加熱度となる圧縮機1の吸入側の冷媒過熱度を演算する。そして、制御装置20は、過熱度演算部22によって演算された現在の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHが、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5a及び膨張装置5bの流量調整を同時に実施するものとしてもよい。これによって、制御装置20は、膨張機構のコントロールが減少するため制御負荷を低減することができる。
実施の形態3.
実施の形態1に係る冷凍空調装置においては、凝縮器2から流出した液冷媒が分岐して、その分岐した冷媒が、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bにそれぞれ流入し、そして、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bのそれぞれを流出したガス冷媒が合流して圧縮機1へ戻る構成について説明した。本実施の形態に係る冷凍空調装置においては、凝縮器2から流出した液冷媒が内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bに直列に流れるようにし、内部熱交換器4bを流出した冷媒が分岐して、一方が膨張装置5a、蒸発器6a、そして、内部熱交換器4aの順に流れ、他方が膨張装置5b、蒸発器6b、そして、内部熱交換器4bの順に流れ、これらが再び合流して圧縮機1へ戻る構成について説明する。また、本実施の形態に係る冷凍空調装置については、実施の形態1に係る冷凍空調装置の構成及び動作において相違する点を中心に説明する。
(冷凍空調装置の全体構成)
図3は、本発明の実施の形態3に係る冷凍空調装置の全体構成図である。
図3で示されるように、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4a、内部熱交換器4b、膨張装置5a、蒸発器6a、内部熱交換器4a、そして、圧縮機1の順で冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルを構成する閉回路A3、及び、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4a、内部熱交換器4b、膨張装置5b、蒸発器6b、内部熱交換器4b、そして、圧縮機1の順で冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルを構成する閉回路B3が構成されている。すなわち、凝縮器2から流出した液冷媒は、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bを直列に流れた後、分岐して、膨張装置5a及び膨張装置5bにそれぞれ流れることになる。
内部熱交換器4aは、凝縮器2から内部熱交換器4bへ向かって流れる液冷媒と、蒸発器6aから圧縮機1へ向かって流れるガス冷媒との間で熱交換を実施する。また、内部熱交換器4bは、内部熱交換器4aから、膨張装置5a及び膨張装置5bへ向かって流れる液冷媒と、蒸発器6bから圧縮機1へ向かって流れるガス冷媒との間で熱交換を実施する。
熱源側ユニット100及び冷蔵室101は、凝縮器2と内部熱交換器4aとを接続する冷媒配管の一部である液延長配管3、並びに、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bと、圧縮機1とを接続する冷媒配管の一部であるガス延長配管7によって接続されている。
実施の形態1に係る冷凍空調装置に設置されている内部熱交換器入口温度センサー11の代わりに、内部熱交換器入口温度センサー11aが、内部熱交換器4aの入口側、すなわち、凝縮器2と内部熱交換器4aとの間の冷媒流路に、そして、内部熱交換器入口温度センサー11bが、内部熱交換器4bの入口側、すなわち、内部熱交換器4aと内部熱交換器4bとの間の冷媒流路に設けられている。
熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11a及び内部熱交換器入口温度センサー11bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aにおける熱交換量Qaを演算し、内部熱交換器入口温度センサー11b及び膨張装置入口温度センサー15bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bにおける熱交換量Qbを演算する。なお、熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11b及び膨張装置入口温度センサー15aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bにおける熱交換量Qbを演算してもよい。過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14a及び蒸発器温度センサー16aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaを演算し、内部熱交換器出口温度センサー14b及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度SHbを演算する。目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16aによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6aにおける飽和ガスの定圧比熱Cpaを演算し、この定圧比熱Cpa、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qaに基づいて、蒸発器6aの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の冷媒過熱度を演算し、蒸発器温度センサー16bによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6bにおける飽和ガスの定圧比熱Cpbを演算し、この定圧比熱Cpb、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qbに基づいて、蒸発器6bの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の冷媒過熱度を演算する。
(冷凍空調装置の動作)
制御装置20は、次のような演算処理及び制御を実施する。
(a)熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11a及び内部熱交換器入口温度センサー11bによって検出されるそれぞれの冷媒温度に基づいて、それぞれの飽和液エンタルピーを算出し、その飽和エンタルピーの差(エンタルピー差Δh)を求める。そして、熱交換量演算部21は、そのエンタルピー差Δh及び冷媒循環量Grに基づいて、内部熱交換器4aにおける熱交換量Qaを演算する。また、熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11b及び膨張装置入口温度センサー15bによって検出されるそれぞれの冷媒温度に基づいて、それぞれの飽和液エンタルピーを算出し、その飽和エンタルピーの差(エンタルピー差Δh)を求め、そのエンタルピー差Δh及び冷媒循環量Grに基づいて、内部熱交換器4bにおける熱交換量Qbを演算する。
(b)過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14a及び蒸発器温度センサー16aによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4aにより加熱された後の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaを演算する。また、過熱度演算部22は、同様に、内部熱交換器出口温度センサー14b及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4bにより加熱された後の内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度SHbを演算する。
(c)目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16aによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6aにおける飽和ガス状態の定圧比熱Cpaを算出し、この定圧比熱Cpa、及び、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qaに基づいて、蒸発器6aの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度を演算し、それを目標過熱度として設定する。また、目標過熱度演算部23は、同様の方法によって、蒸発器6bの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度を演算し、それを目標過熱度として設定する。
(d)制御装置20は、過熱度演算部22によって演算された現在の内部熱交換器4aの出口側の冷媒過熱度SHaが、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5aの流量調整を実施する。また、制御装置20は、同様に、過熱度演算部22によって演算された現在の内部熱交換器4bの出口側の冷媒過熱度SHbが、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5bの流量調整を実施する。
(実施の形態3の効果)
以上のような構成及び動作のように、利用側ユニットが複数、すなわち、蒸発器が複数備えられた場合においても、それぞれの内部熱交換器の出口側の冷媒過熱度が、目標過熱度となるように、対応する膨張装置の流量調整を実施し、運転状態の変化又は圧縮機の周波数の変化等によって内部熱交換量が変化した場合であっても、その熱交換量に応じて内部熱交換器の出口側の目標過熱度を変化させることにより、それぞれの蒸発器の出口冷媒の乾き度を所定値(例えば「1」)に維持し、高効率な運転を実現し、かつ、蒸発器が乾くことに起因する露飛び等を抑制して信頼性を高くすることができる。
また、凝縮器2から流出した液冷媒が、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bによって2段階にて過冷却されるため、蒸発器能力を向上させることができる。
なお、前述のように、制御装置20は、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bの出口側の目標過熱度を変化させ、その目標過熱度となるように、膨張装置5a及び膨張装置5bをそれぞれ流量制御することによって、蒸発器6a及び蒸発器6bの出口冷媒の乾き度を所定値に維持するものとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、過熱度演算部22は、圧縮機吸入温度センサー13、並びに、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bそれぞれによって加熱された後の圧縮機1の吸入側の冷媒過熱度SHを演算する。また、目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6a及び蒸発器6bにおける飽和ガス状態の定圧比熱Cpa及び定圧比熱Cpbを算出し、この定圧比熱Cpa及び定圧比熱Cpb、並びに、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qa及び熱交換量Qbに基づいて、目標加熱度となる圧縮機1の吸入側の冷媒過熱度を演算する。そして、制御装置20は、過熱度演算部22によって演算された現在の圧縮機1の吸入側の冷媒過熱度が、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5a及び膨張装置5bの流量調整を同時に実施するものとしてもよい。これによって、制御装置20は、膨張機構のコントロールが減少するため制御負荷を低減することができる。
実施の形態4.
実施の形態1に係る冷凍空調装置においては、凝縮器2から流出した液冷媒が分岐して、その分岐した冷媒が、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bにそれぞれ流入し、そして、内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bのそれぞれを流出したガス冷媒が合流して圧縮機1へ戻る構成について説明した。本実施の形態に係る冷凍空調装置においては、凝縮器2から流出した液冷媒が内部熱交換器4を通過した後分岐して、膨張装置5a及び膨張装置5bにそれぞれ流入し、そして、蒸発器6a及び蒸発器6bを流出したガス冷媒が合流して、内部熱交換器4に流れる構成について説明する。また、本実施の形態に係る冷凍空調装置については、実施の形態1に係る冷凍空調装置の構成及び動作において相違する点を中心に説明する。
(冷凍空調装置の全体構成)
図4は、本発明の実施の形態4に係る冷凍空調装置の全体構成図である。
図4で示されるように、本実施の形態に係る冷凍空調装置は、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4、膨張装置5a及び膨張装置5b、並びに、蒸発器6a及び蒸発器6bが冷媒配管によって環状に接続されている。具体的には、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4、膨張装置5a、蒸発器6a、内部熱交換器4、そして、圧縮機1の順で冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルを構成する閉回路A4、及び、圧縮機1、凝縮器2、内部熱交換器4、膨張装置5b、蒸発器6b、内部熱交換器4、そして、圧縮機1の順で冷媒配管によって接続されて冷凍サイクルを構成する閉回路B4が構成されている。すなわち、内部熱交換器4から延びる冷媒配管は分岐して、膨張装置5a及び膨張装置5bそれぞれに接続される。また、蒸発器6a及び蒸発器6bから延びる冷媒配管は合流して、内部熱交換器4に接続される。
前述のように、本実施の形態に係る冷凍空調装置は、実施の形態1に係る冷凍空調装置に設置されている内部熱交換器4a及び内部熱交換器4bの代わりに、内部熱交換器4を備えている。この内部熱交換器4は、凝縮器2から、膨張装置5a及び膨張装置5bへ向かって流れる液冷媒と、蒸発器6a及び蒸発器6bから圧縮機1へ向かって流れるガス冷媒との間で熱交換を実施する。
利用側ユニット101aは、膨張装置5a及び蒸発器6aを備えている。また、利用側ユニット101bは、膨張装置5b及び蒸発器6bを備えている。そして、熱源側ユニット100及び冷蔵室101は、凝縮器2と内部熱交換器4とを接続する冷媒配管の一部である液延長配管3、及び、内部熱交換器4と圧縮機1とを接続する冷媒配管の一部であるガス延長配管7によって接続されている。
また、内部熱交換器入口温度センサー11が、凝縮器2と内部熱交換器4との間の冷媒流路に設けられている。また、内部熱交換器出口温度センサー14が、内部熱交換器4の圧縮機1へ向かう冷媒配管の出口側の冷媒流路に設けられている。また、膨張装置入口温度センサー15aが内部熱交換器4と膨張装置5aとの間の膨張装置5aの入口近傍、そして、膨張装置入口温度センサー15bが内部熱交換器4と膨張装置5bとの間の膨張装置5bの入口近傍の冷媒流路にそれぞれ設けられている。
熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11、及び、膨張装置入口温度センサー15a(又は、膨張装置入口温度センサー15b)によって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4における熱交換量Qを演算する。過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14、並びに、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度SHを演算する。目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16aによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6aにおける飽和ガスの定圧比熱Cpaを演算し、蒸発器温度センサー16bによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6bにおける飽和ガスの定圧比熱Cpbを演算し、これらの定圧比熱Cpa及び定圧比熱Cpb、並びに、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qに基づいて、蒸発器6a及び蒸発器6bの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の冷媒過熱度を演算する。
(冷凍空調装置の動作)
膨張装置5a及び膨張装置5bは、内部熱交換器出口温度センサー14によって検出される内部熱交換器4の出口温度と、それぞれ蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出される低圧冷媒の飽和温度との差温に基づいて演算される冷媒過熱度SHが、予め設定された目標値(例えば、10℃)になるように、制御装置20によって流量制御される。
この冷媒過熱度SHは、内部熱交換器4における高温冷媒との熱交換によって生じるものであるため、その熱交換量Qに応じて、膨張装置5a及び膨張装置5bの制御目標である内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度の目標値を変化させる必要がある。すなわち、膨張装置5a及び膨張装置5bの制御目標である、内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度の目標値が、内部熱交換器4における熱交換量Qによって生じる冷媒過熱度SHよりも大きく設定された場合、蒸発器6a又は蒸発器6bの出口の冷媒状態は、乾き度1よりも大きい過熱ガス状態となり、性能の低下、又は、蒸発器6a若しくは蒸発器6b内の冷媒の一部が過熱ガス状態となることに起因する露飛び等の問題が生じる。一方、内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度の目標値が、小さく設定された場合、蒸発器6a又は蒸発器6bの出口の冷媒状態は、乾き度1以下の気液二相冷媒となり、性能低下等の問題が生じる。
ここで、膨張装置5a及び膨張装置5bの制御目標となる内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度の目標値を以下のように設定する。前述したように、内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度は、内部熱交換器4での高圧状態の冷媒との熱交換によって生じるため、負荷の変動等で運転状態が変化すると圧力状態も変わり、その熱交換量Qも変化することになる。内部熱交換器4での熱交換量Qは、前述の式(1)と同様に演算される。高圧冷媒とのエンタルピー差Δhについては、内部熱交換器入口温度センサー11によって検出される内部熱交換器4の入口温度、及び、膨張装置入口温度センサー15a(又は、膨張装置入口温度センサー15b)によって検出される膨張装置5a(又は、膨張装置5b)の入口温度により、各温度における飽和液エンタルピーをそれぞれ算出し、その差を求めればよい。また、定圧比熱Cpaについては、蒸発器温度センサー16aによって検出される蒸発器6aの飽和ガス状態の検出温度に基づいて算出され、定圧比熱Cpbについては、蒸発器温度センサー16bによって検出される蒸発器6bの飽和ガス状態の検出温度に基づいて算出される。以上の状態量が算出されれば、蒸発器6a及び蒸発器6bの出口冷媒が、乾き度が1の飽和ガス状態となる内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度を求めることができるため、この値を膨張装置5a及び膨張装置5bの制御目標値とすればよいことになる。
すなわち、制御装置20は、次のような演算処理及び制御を実施する。
(a)熱交換量演算部21は、内部熱交換器入口温度センサー11、及び、膨張装置入口温度センサー15a(又は、膨張装置入口温度センサー15b)によって検出されるそれぞれの冷媒温度に基づいて、それぞれの飽和液エンタルピーを算出し、その飽和エンタルピーの差(エンタルピー差Δh)を求める。そして、熱交換量演算部21は、そのエンタルピー差Δh及び冷媒循環量Grに基づいて、内部熱交換器4における熱交換量Qを演算する。
(b)過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14、並びに、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4により加熱された後の内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度SHを演算する。
(c)目標過熱度演算部23は、蒸発器温度センサー16aによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6aにおける飽和ガス状態の定圧比熱Cpaを算出し、蒸発器温度センサー16bによって検出される冷媒温度に基づいて、蒸発器6bにおける飽和ガス状態の定圧比熱Cpbを算出し、この定圧比熱Cpa及び定圧比熱Cpb、並びに、熱交換量演算部21によって演算された熱交換量Qに基づいて、蒸発器6a及び蒸発器6bの出口の冷媒状態が飽和ガス状態となる場合の内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度を演算し、それを目標過熱度として設定する。
(d)制御装置20は、過熱度演算部22によって演算された現在の内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度SHが、目標過熱度演算部23によって演算された目標過熱度になるように膨張装置5a及び膨張装置5bの流量調整を実施する。
(実施の形態4の効果)
以上のような構成及び動作のように、利用側ユニットが複数、すなわち、蒸発器が複数備えられた場合においても、内部熱交換器の出口側の冷媒過熱度が、目標過熱度となるように、膨張装置の流量調整を実施し、運転状態の変化又は圧縮機の周波数の変化等によって内部熱交換量が変化した場合であっても、その熱交換量に応じて内部熱交換器の出口側の目標過熱度を変化させることにより、それぞれの蒸発器の出口冷媒の乾き度を所定値(例えば「1」)に維持し、高効率な運転を実現し、かつ、蒸発器が乾くことに起因する露飛び等を抑制して信頼性を高くすることができる。
また、図1〜図3で示される冷凍空調装置の回路よりもシンプルな構成となり、部品点数を削減することができる。
なお、過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14、並びに、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4により加熱された後の内部熱交換器4の出口側の冷媒過熱度SHを演算するものとしているが、これに限定されるものではない。すなわち、過熱度演算部22は、内部熱交換器出口温度センサー14の代わりに、圧縮機吸入温度センサー13を用い、この圧縮機吸入温度センサー13、並びに、蒸発器温度センサー16a及び蒸発器温度センサー16bによって検出された冷媒温度に基づいて、内部熱交換器4により加熱された後の圧縮機1の吸入側の冷媒過熱度SHを演算するものとしてもよい。
1 圧縮機、2 凝縮器、3 液延長配管、4、4a、4b 内部熱交換器、5a、5b 膨張装置、6a、6b 蒸発器、7 ガス延長配管、11、11a、11b 内部熱交換器入口温度センサー、13 圧縮機吸入温度センサー、14、14a、14b 内部熱交換器出口温度センサー、15a、15b 膨張装置入口温度センサー、16a、16b 蒸発器温度センサー、20 制御装置、21 熱交換量演算部、22 過熱度演算部、23 目標過熱度演算部、51 圧縮機、52 凝縮器、54 内部熱交換器、55 膨張装置、56 蒸発器、61 内部熱交換器入口温度センサー、63 圧縮機吸入温度センサー、65 膨張装置入口温度センサー、66 蒸発器温度センサー、70 制御装置、71 熱交換量演算部、72 過熱度演算部、73 目標過熱度演算部、100 熱源側ユニット、101 冷蔵室、101a、101b 利用側ユニット。

Claims (13)

  1. 圧縮機、凝縮器、複数の膨張装置、及び、該膨張装置と同数であってそれぞれ該膨張装置に接続された蒸発器が冷媒配管によって接続された冷凍サイクルと、
    前記凝縮器から前記各膨張装置へ向かって流れる冷媒と、前記各蒸発器から前記圧縮機へ向かって流れる冷媒との間で熱交換を実施する少なくとも1つの内部熱交換器と、
    前記圧縮機の回転数等を制御する制御装置と、
    少なくとも1つの前記内部熱交換器の熱交換量を算出する熱交換量演算部と、
    前記蒸発器から前記圧縮機までの冷媒流路における冷媒過熱度を算出する過熱度演算部と、
    前記各蒸発器を流れる冷媒の定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて目標過熱度を算出する目標過熱度演算部と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出される前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出される前記目標過熱度になるように、複数の前記膨張装置の流量を調整する
    ことを特徴とする冷凍空調装置。
  2. 前記内部熱交換器は、前記蒸発器と同数備えられ、
    前記凝縮器から流出した冷媒は、分岐して前記各内部熱交換器を流通した後、該内部熱交換器に対応する前記膨張装置に流入し、
    前記各蒸発器から流出した冷媒は、対応する前記内部熱交換器を流通した後、合流して前記圧縮機に吸入される
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍空調装置。
  3. 前記凝縮器から前記各内部熱交換器へ分岐する前の冷媒流路に設けられ、前記各内部熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する内部熱交換器入口温度検出手段と、
    前記各内部熱交換器の前記圧縮機へ向かう冷媒流路の出口部に設けられ、前記各内部熱交換器から流出する冷媒の温度を検出する内部熱交換器出口温度検出手段と、
    前記各膨張装置に流入する冷媒の温度を検出する膨張装置入口温度検出手段と、
    前記各蒸発器の中間部の冷媒流路に設けられ、前記各蒸発器の冷媒飽和温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    を備え、
    前記熱交換量演算部は、前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記各内部熱交換器に対応する前記膨張装置入口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該内部熱交換器の熱交換量を算出し、
    前記過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報、及び、該蒸発器温度検出手段を備えた前記蒸発器に接続された前記内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器出口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該内部熱交換器の出口側の前記冷媒過熱度を算出し、
    前記目標過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該蒸発器温度検出手段が設けられた前記蒸発器の飽和ガスの定圧比熱を算出し、該定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された該蒸発器に対応する前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて、該蒸発器の出口の冷媒が飽和ガス状態となるような前記目標過熱度を算出し、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出された前記各内部熱交換器の出口側の前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出された該内部熱交換器に対応する前記目標過熱度になるように、該内部熱交換器に接続された前記膨張装置の流量を調整する
    ことを特徴とする請求項2記載の冷凍空調装置。
  4. 前記凝縮器から前記各内部熱交換器へ分岐する前の冷媒流路に設けられ、前記各内部熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する内部熱交換器入口温度検出手段と、
    前記圧縮機の吸入側の冷媒流路に設けられ、前記圧縮機に流入する冷媒の温度を検出する圧縮機吸入温度検出手段と、
    前記各膨張装置に流入する冷媒の温度を検出する膨張装置入口温度検出手段と、
    前記各蒸発器の中間部の冷媒流路に設けられ、前記各蒸発器の冷媒飽和温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    を備え、
    前記熱交換量演算部は、前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記各内部熱交換器に対応する前記膨張装置入口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該内部熱交換器の熱交換量を算出し、
    前記過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記圧縮機吸入温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、前記圧縮機の吸入側の前記冷媒過熱度を算出し、
    前記目標過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該蒸発器温度検出手段が設けられた前記蒸発器の飽和ガスの定圧比熱を算出し、該定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された該蒸発部に対応する前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて、前記圧縮機の吸入側の前記目標過熱度を算出し、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出された前記圧縮機の吸入側の前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出された前記圧縮機の吸入側の前記目標過熱度になるように、前記各膨張装置の流量を同時に調整する
    ことを特徴とする請求項2記載の冷凍空調装置。
  5. 前記内部熱交換器は、前記蒸発器と同数備えられ、
    前記凝縮器から流出した冷媒は、分岐して前記各内部熱交換器を流通した後、該内部熱交換器に対応する前記膨張装置に流入し、
    前記各蒸発器から流出した冷媒は合流し、その合流した冷媒は前記各内部熱交換器を直列に流通して前記圧縮機に吸入される
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍空調装置。
  6. 前記凝縮器から前記各内部熱交換器へ分岐する前の冷媒流路に設けられ、前記各内部熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する内部熱交換器入口温度検出手段と、
    前記各内部熱交換器の前記圧縮機へ向かう冷媒流路の出口部に設けられ、前記各内部熱交換器から流出する冷媒の温度を検出する内部熱交換器出口温度検出手段と、
    前記各膨張装置に流入する冷媒の温度を検出する膨張装置入口温度検出手段と、
    前記各蒸発器の中間部の冷媒流路に設けられ、前記各蒸発器内の冷媒飽和温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    を備え、
    前記熱交換量演算部は、前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記各内部熱交換器に対応する前記膨張装置入口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該内部熱交換器の熱交換量を算出し、
    前記過熱度演算部は、直列に接続された前記各内部熱交換器のうち、
    前記各蒸発器から流出して合流した冷媒が流入する前記内部熱交換器については、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報、及び、該蒸発器温度検出手段を備えた前記蒸発器に接続された前記内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器出口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該内部熱交換器の出口側の前記冷媒過熱度を算出し、
    その他の前記内部熱交換器については、該内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器出口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、その直前の上流側の前記内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器出口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、前記その他の内部熱交換器の出口側の前記冷媒過熱度を算出し、
    前記目標過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該蒸発器温度検出手段が設けられた前記蒸発器の飽和ガスの定圧比熱を算出し、該定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された該蒸発部に対応する前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて、該蒸発器の出口の冷媒が飽和ガス状態となるような前記目標過熱度を算出し、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出された前記各内部熱交換器の出口側の前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出された該内部熱交換器に対応する前記目標過熱度になるように、該内部熱交換器に接続された前記膨張装置の流量を調整する
    ことを特徴とする請求項5記載の冷凍空調装置。
  7. 前記凝縮器から前記各内部熱交換器へ分岐する前の冷媒流路に設けられ、前記各内部熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する内部熱交換器入口温度検出手段と、
    直列に接続された前記各内部熱交換器のうち、前記圧縮機に向かう冷媒流路の最も下流に位置する前記内部熱交換器である最下流内部熱交換器の前記圧縮機へ向かう冷媒流路の出口側、及び、該最下流内部熱交換器の直前の上流側の前記内部熱交換器の前記圧縮機へ向かう冷媒流路の出口側に設けられ、これらの前記内部熱交換器から流出する冷媒の温度を検出する内部熱交換器出口温度検出手段と、
    前記最下流内部熱交換器と、それに対応する前記膨張装置との間の冷媒流路に設けられ、該膨張装置に流入する冷媒の温度を検出する膨張装置入口温度検出手段と、
    前記各蒸発器の中間部の冷媒流路に設けられ、前記各蒸発器内の冷媒飽和温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    を備え、
    前記熱交換量演算部は、前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記膨張装置入口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該最下流内部熱交換器の熱交換量を算出し、
    前記過熱度演算部は、前記内部熱交換器出口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、前記圧縮機の吸入側の前記冷媒過熱度を算出する
    前記目標過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該蒸発器温度検出手段が設けられた前記蒸発器の飽和ガスの定圧比熱を算出し、該定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された前記最下流内部熱交換器の熱交換量に基づいて、前記圧縮機の吸入側の前記目標過熱度を算出し、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出された前記圧縮機の吸入側の前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出された前記圧縮機の吸入側の前記目標過熱度になるように、前記各膨張装置の流量を同時に調整する
    ことを特徴とする請求項5記載の冷凍空調装置。
  8. 前記内部熱交換器は、前記蒸発器と同数備えられ、
    前記凝縮器から流出した冷媒は、前記各内部熱交換器を直列に流通して、最後に流通する前記内部熱交換器から流出した冷媒は、分岐して前記各膨張装置に流入し、
    前記各蒸発器から流出した冷媒は、対応する前記内部熱交換器を流通した後、合流して前記圧縮機に吸入される
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍空調装置。
  9. 前記各内部熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する内部熱交換器入口温度検出手段と、
    前記各内部熱交換器の前記圧縮機へ向かう冷媒流路の出口部に設けられ、前記各内部熱交換器から流出する冷媒の温度を検出する内部熱交換器出口温度検出手段と、
    前記各膨張装置に流入する冷媒の温度を検出する膨張装置入口温度検出手段と、
    前記各蒸発器の中間部の冷媒流路に設けられ、前記各蒸発器内の冷媒飽和温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    を備え、
    前記熱交換量演算部は、直列に接続された前記各内部熱交換器のうち、
    前記凝縮器から冷媒が流れる冷媒流路の最も下流に位置する前記内部熱交換器である最下流内部熱交換器の熱交換量を、該最下流内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、該最下流内部熱交換器に対応する前記膨張装置入口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて算出し、
    その他の前記内部熱交換器の熱交換量を、該内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、その直後の下流側の前記内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて算出し、
    前記過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報、及び、該蒸発器温度検出手段を備えた前記蒸発器に接続された前記内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器出口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて該内部熱交換器の出口側の前記冷媒過熱度を算出し、
    前記目標過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該蒸発器温度検出手段が設けられた前記蒸発器の飽和ガスの定圧比熱を算出し、該定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された該蒸発部に対応する前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて、該蒸発器の出口の冷媒が飽和ガス状態となるような前記目標過熱度を算出し、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出された前記各内部熱交換器の出口側の前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出された該内部熱交換器に対応する前記目標過熱度になるように、該内部熱交換器に接続された前記膨張装置の流量を調整する
    ことを特徴とする請求項8記載の冷凍空調装置。
  10. 前記各内部熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する内部熱交換器入口温度検出手段と、
    前記圧縮機の吸入側の冷媒流路に設けられ、前記圧縮機に流入する冷媒の温度を検出する圧縮機吸入温度検出手段と、
    前記各膨張装置に流入する冷媒の温度を検出する膨張装置入口温度検出手段と、
    前記各蒸発器の中間部の冷媒流路に設けられ、前記各蒸発器の冷媒飽和温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    を備え、
    前記熱交換量演算部は、直列に接続された前記各内部熱交換器のうち、
    前記凝縮器から冷媒が流れる冷媒流路の最も下流に位置する前記内部熱交換器である最下流内部熱交換器の熱交換量を、該最下流内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、該最下流内部熱交換器に対応する前記膨張装置入口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて算出し、
    その他の前記内部熱交換器の熱交換量を、該内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、その直後の下流側の前記内部熱交換器に対応する前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて算出し、
    前記過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記圧縮機吸入温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、前記圧縮機の吸入側の前記冷媒過熱度を算出し、
    前記目標過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該蒸発器温度検出手段が設けられた前記蒸発器の飽和ガスの定圧比熱を算出し、該定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された該蒸発部に対応する前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて、前記圧縮機の吸入側の前記目標過熱度を算出し、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出された前記圧縮機の吸入側の前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出された前記圧縮機の吸入側の前記目標過熱度になるように、前記各膨張装置の流量を同時に調整する
    ことを特徴とする請求項8記載の冷凍空調装置。
  11. 前記内部熱交換器は、1つ備えられ、
    前記凝縮器から流出した冷媒は、前記内部熱交換器を流通した後、分岐して前記各膨張装置に流入し、
    前記各蒸発器から流出した冷媒は合流し、その合流した冷媒は前記内部熱交換器を流通して前記圧縮機に吸入される
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍空調装置。
  12. 前記凝縮器と前記内部熱交換器との間の冷媒流路に設けられ、該内部熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する内部熱交換器入口温度検出手段と、
    前記内部熱交換器の前記圧縮機へ向かう冷媒流路の出口部に設けられ、前記内部熱交換器から流出する冷媒の温度を検出する内部熱交換器出口温度検出手段と、
    前記各膨張装置に流入する冷媒の温度を検出する膨張装置入口温度検出手段と、
    前記各蒸発器の中間部の冷媒流路に設けられ、前記各蒸発器の冷媒飽和温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    を備え、
    前記熱交換量演算部は、前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記各膨張装置入口温度検出手段のうちいずれかによって検出された温度情報に基づいて前記内部熱交換器の熱交換量を算出し、
    前記過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記内部熱交換器出口温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、前記内部熱交換器の出口側の前記冷媒過熱度を算出し、
    前記目標過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該蒸発器温度検出手段が設けられた前記蒸発器の飽和ガスの定圧比熱を算出し、該定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて、前記各蒸発器の出口の冷媒が飽和ガス状態となるような前記目標過熱度を算出し、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出された前記内部熱交換器の出口側の冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出された該内部熱交換器に対応する目標過熱度になるように、前記各膨張装置の流量を同時に調整する
    ことを特徴とする請求項11記載の冷凍空調装置。
  13. 前記凝縮器と前記内部熱交換器との間の冷媒流路に設けられ、該内部熱交換器に流入する冷媒の温度を検出する内部熱交換器入口温度検出手段と、
    前記圧縮機の吸入側の冷媒流路に設けられ、前記圧縮機に流入する冷媒の温度を検出する圧縮機吸入温度検出手段と、
    前記各膨張装置に流入する冷媒の温度を検出する膨張装置入口温度検出手段と、
    前記各蒸発器の中間部の冷媒流路に設けられ、前記各蒸発器の冷媒飽和温度を検出する蒸発器温度検出手段と、
    を備え、
    前記熱交換量演算部は、前記内部熱交換器入口温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記各膨張装置入口温度検出手段のうちいずれかによって検出された温度情報に基づいて、前記内部熱交換器の熱交換量を算出し、
    前記過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報、及び、前記圧縮機吸入温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、前記圧縮機の吸入側の前記媒過熱度を算出し、
    前記目標過熱度演算部は、前記各蒸発器温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、該蒸発器温度検出手段が設けられた前記蒸発器の飽和ガスの定圧比熱を算出し、該定圧比熱、及び、前記熱交換量演算部によって算出された前記内部熱交換器の熱交換量に基づいて、前記圧縮機の吸入側の前記目標過熱度を算出し、
    前記制御装置は、前記過熱度演算部によって算出された前記圧縮機の吸入側の前記冷媒過熱度が、前記目標過熱度演算部によって算出された前記圧縮機の吸入側の前記目標過熱度になるように、前記各膨張装置の流量を同時に調整する
    ことを特徴とする請求項11記載の冷凍空調装置。
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