JP2011179234A - 構造物曲げ変形減衰付与機構 - Google Patents

構造物曲げ変形減衰付与機構 Download PDF

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Abstract

【課題】 反力支柱の座屈を抑制する。
【解決手段】 構造物100の曲げ変形を減衰する構造物曲げ変形減衰付与機構1であって、構造物100を支持する支持柱10と、支持柱10から独立し、支持柱10と並列して配置される反力支柱40と、支持柱10と反力支柱40とにそれぞれ接続し、構造物100の曲げ変形に伴って生じる支持柱10と反力支柱40との相対移動を減じる減衰力を発生する減衰装置50と、構造物100の曲げ変形に伴って反力支柱40が減衰装置50から圧縮力を受けた際に、反力支柱40の座屈を抑制する座屈抑制部材60と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、曲げ変形が卓越する構造物の曲げ変形減衰付与機構に関する。
従来より、構造物を支持する支持柱と、支持柱から独立し、支持柱と並列して配置される反力支柱と、支持柱と反力支柱とにそれぞれ接続し、構造物の曲げ変形に伴って生じる支持柱と反力支柱との相対移動を減じる減衰力を発生する減衰装置とを備える構造物曲げ変形減衰付与機構に関する技術がある。
特開2008−163727号公報
ところで、反力支柱は圧縮力を受けて座屈してしまうと、構造物の曲げ変形を減衰するために十分な減衰力を減衰装置は発生させることができないとの課題がある。
本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、反力支柱の座屈を抑制することを目的とする。
前記課題を解決するための主たる発明は、構造物の曲げ変形を減衰する構造物曲げ変形減衰付与機構であって、前記構造物を支持する支持柱と、前記支持柱から独立し、前記支持柱と並列して配置される反力支柱と、前記支持柱と前記反力支柱とにそれぞれ接続し、前記構造物の曲げ変形に伴って生じる前記支持柱と前記反力支柱との相対移動を減じる減衰力を発生する減衰装置と、前記構造物の曲げ変形に伴って前記反力支柱が前記減衰装置から圧縮力を受けた際に、前記反力支柱の座屈を抑制する座屈抑制部材と、を備えることを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
本願発明によれば、反力支柱の座屈を抑制することによって、構造物の曲げ変形を減衰するために十分な減衰力を発生させることができる。
構造物100の曲げ変形減衰付与機構1の構成を示す断面図である。 反力支柱40が減衰装置50を介して構造物100の頂部に接続する部分を拡大して示す断面図である。 図3Aは、支持柱10のx−x断面における断面図であり、図3Bは、支持柱10のy−y断面における断面図である。 地震等の外力を受けることによって、構造物100に曲げ変形が生じた状態を示す断面図である。 第一反力支柱40aが第一減衰装置50aを介して構造物100の頂部に接続する部分を拡大して示す断面図である。 第二反力支柱40bが第二減衰装置50bを介して構造物100の頂部に接続する部分を拡大して示す断面図である。 第2実施形態において、地震等の外力を受けることによって、構造物100に曲げ変形が生じる前の状態を示す断面図である。 第3実施形態において、地震等の外力を受けることによって、構造物100に曲げ変形が生じる前の状態を示す断面図である。 反力支柱40が減衰装置50を介して基礎構造30に接続する部分を拡大して示す断面図である。 第4実施形態において、地震等の外力を受けることによって、構造物100に曲げ変形が生じる前の状態を示す断面図である。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、構造物の曲げ変形を減衰する構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
前記構造物を支持する支持柱と、
前記支持柱から独立し、前記支持柱と並列して配置される反力支柱と、
前記支持柱と前記反力支柱とにそれぞれ接続し、前記構造物の曲げ変形に伴って生じる前記支持柱と前記反力支柱との相対移動を減じる減衰力を発生する減衰装置と、
前記構造物の曲げ変形に伴って前記反力支柱が前記減衰装置から圧縮力を受けた際に、前記反力支柱の座屈を抑制する座屈抑制部材と、
を備えることを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
このような構造物曲げ変形減衰付与機構によれば、反力支柱の座屈を抑制することができ、もって構造物の曲げ変形を減衰する減衰力を得ることができる。
また、前記構造物は、前記支持柱と、前記支持柱に接続し前記支持柱と一体形成される梁部材と、前記支持柱を支持し前記支持柱と一体形成される基礎構造と、を備えるラーメン構造を有することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
このような構造物曲げ変形減衰付与機構によれば、支持柱及び反力支柱が構造架構として一体的となり、支持柱及び反力支柱のためのスペースを構造架構から離隔して設ける必要がなくなる。
また、前記座屈抑制部材は、
前記反力支柱に対して、前記反力支柱の軸方向に相対移動可能であって、
前記反力支柱に対して、前記反力支柱の軸方向に交差する方向への相対移動を抑制することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
このような構造物曲げ変形減衰付与機構によれば、反力支柱の軸方向への相対移動を円滑にしつつ、反力支柱の座屈を抑制することができ、もって構造物の曲げ変形を減衰する減衰力を得ることができる。
また、前記支持柱は、剛部材で形成される筒管であり、
前記座屈抑制部材は、前記反力支柱の周りに配置され、前記支持柱に内接して設けられることを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
このような構造物曲げ変形減衰付与機構によれば、反力支柱のためのスペースを構造架構から離隔して確保する必要がなく、構造架構内のスペースを有効活用できる。
また、前記反力支柱の一端は、前記構造物の頂部又は底部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続し、
前記反力支柱の他端は、前記構造物の頂部又は底部のうち前記一端が接続していない方において前記構造物に直接接続することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
このような構造物曲げ変形減衰付与機構によれば、反力支柱を長くすることができ、もって支持柱と反力支柱との相対移動の距離を長くすることができる。
また、前記反力支柱の上端は、前記構造物の頂部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続し、
前記反力支柱の下端は、前記構造物の中間部において前記構造物に直接接続することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
このような構造物曲げ変形減衰付与機構によれば、構造物の曲げ変形の大きい部分について曲げ変形を減衰する減衰力を付与することができる。
また、前記反力支柱の上端は、前記構造物の中間部において前記構造物に直接接続し、
前記反力支柱の下端は、前記構造物の底部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
このような構造物曲げ変形減衰付与機構によれば、構造物の曲げ変形の大きい部分について曲げ変形を減衰する減衰力を付与することができる。
また、前記反力支柱は、上部反力支柱と下部反力支柱とを有し、
前記上部反力支柱の上端は、前記構造物の頂部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続し、
前記上部反力支柱の下端は、前記構造物の中間部において前記構造物に直接接続し、
前記下部反力支柱の上端は、前記構造物の中間部において前記構造物に直接接続し、
前記下部反力支柱の下端は、前記構造物の底部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構である。
このような構造物曲げ変形減衰付与機構によれば、構造物の曲げ変形の大きい部分について曲げ変形を減衰する減衰力を付与することができる。
===第1実施形態===
第1実施形態は、曲げ変形が卓越する構造物100(例えば、高層建物)が、地震等の外力を受けて曲げ変形を生じた際に、その曲げ変形を減衰する構造物曲げ変形減衰付与機構1である。構造物100は、最上階と最下階とそれらの中間に位置する複数の中間階を有するものとする。
図1は、構造物100の曲げ変形減衰付与機構1の構成を示す断面図である。図2は、反力支柱40が減衰装置50を介して構造物100の頂部に接続する部分を拡大して示す断面図である。図3Aは、支持柱10のx−x断面における断面図であり、図3Bは、支持柱10のy−y断面における断面図である。
図1〜図3に示すように、構造物100の曲げ変形減衰付与機構1は、支持柱10と、梁部材20と、基礎構造30と、反力支柱40と、減衰装置50と、座屈抑制部材60と、を備える。また、支持柱10は、第一支持柱10aと第二支持柱10bを有する。また、第一反力支柱40aと第一減衰装置50aと第一座屈抑制部材60aとは第一支持柱10aに対応してそれぞれ設けられ、第二反力支柱40bと第二減衰装置50bと第二座屈抑制部材60bとは第二支持柱10bに対応してそれぞれ設けられる。
支持柱10(第一支持柱10a、第二支持柱10b)は、構造物100を支持する柱であって、例えば鋼管である。
梁部材20は、第一支持柱10aと第二支持柱10bとをそれぞれの頂部において接続し、第一支持柱10aと第二支持柱10bと一体に設けられる。
基礎構造30は、支持柱10と一体に設けられ、構造物100を支持する。
なお、構造物100は、支持柱10と梁部材20と基礎構造30とを構成要素として有し、これらの構成要素が一体となったラーメン構造を有する。
反力支柱40は、棒状の剛性部材であって、支持柱10の内部に配置される。すなわち、第一支持柱10aの内部には第一反力支柱40aが配置され、第二支持柱10bの内部には第二反力支柱40bが配置される。第一反力支柱40aの下端は基礎構造30に接続し、上端は後述する第一減衰装置50aに接続する。同様に、第二反力支柱40bの下端は基礎構造30に接続し、上端は後述する第二減衰装置50bに接続する。
減衰装置50(第一減衰装置50a及び第二減衰装置50b)は、支持柱10の頂部と反力支柱40の上端とにそれぞれ接続し、構造物100の曲げ変形に伴って支持柱10と反力支柱40との間で相対移動する際に、この相対移動を減じることによって減衰力を発生させる。減衰装置50は、例えば増幅機構付き減衰装置であり、減衰力を発生させるために十分に大きい減衰係数を有する。第一減衰装置50aは第一支持柱10aと第一反力支柱40aとに接続し、第二減衰装置50bは第二支持柱10bと第二反力支柱40bとに接続する。
座屈抑制部材60(第一座屈抑制部材60a及び第二座屈抑制部材60b)は、反力支柱40に対して反力支柱40の軸方向に相対移動可能である。一方で、座屈抑制部材60は、反力支柱40に対して反力支柱40の軸方向に交差する方向(例えば、水平方向)への相対移動を抑制する。座屈抑制部材60は、平板なドーナツ形であって、反力支柱40の外形よりもほんの少しだけ大きい貫通孔を中央部に有する。座屈抑制部材60は、階高の間隔(例えば、約3m)で、反力支柱40の周りに配置され、支持柱10に内接して設けられる。第一座屈抑制部材60aは第一反力支柱40aの座屈を抑制し、第二座屈抑制部材60bは第二反力支柱40bの座屈を抑制する。
なお、本実施形態において、座屈とは、反力支柱40が軸方向に荷重を受けたときに、軸方向と交差する方向に撓むことをいう。
<<構造物100が外力を受けた際の動き>>
図4Aは、地震等の外力を受けることによって、構造物100に曲げ変形が生じた状態を示す断面図である。図4Bは、第一反力支柱40aが第一減衰装置50aを介して構造物100の頂部に接続する部分を拡大して示す断面図であり、図4Cは、第二反力支柱40bが第二減衰装置50bを介して構造物100の頂部に接続する部分を拡大して示す断面図である。図4A及び図4Bに示すように、構造物100が右への曲げ変形が生じた場合、第一支持柱10aは圧縮されて縮んだ状態となる。
一方で、第一反力支柱40aは第一支持柱10aから独立しており、第一支持柱10aのようには縮まない。したがって、外力を受ける前の状態(図1に示す状態)において第一支持柱10aの上端と第一反力支柱40aの上端との位置関係を基準位置とすると、図4A及び図4Bに示す状態では、第一支持柱10aの上端と第一反力支柱40aの上端との間で、第一支持柱10aが圧縮されて縮んだ長さに応じて相対移動する。すなわち、図4A及び図4Bに示す状態では、当初第一支持柱10aの内部に配置されていた第一反力支柱40aの先端部が第一支持柱10aに対して、図4Bに示す長さd分だけずり上がるように相対移動することとなる。第一減衰装置50aは、この相対移動を減じる減衰力を発生する。
第一減衰装置50aが減衰力を発生すると、第一減衰装置50aから第一反力支柱40aに圧縮力が与えられ、圧縮力受けた第一反力支柱40aは撓もうとするが、第一座屈抑制部材60aは第一反力支柱40aの座屈を抑制する。具体的には、第一座屈抑制部材60aは、第一反力支柱40aに対して第一反力支柱40aの軸方向に相対移動可能であるが、第一反力支柱40aに対して第一反力支柱40aの軸方向と交差する方向(例えば、水平方向)に相対移動を抑制する。
また、図4A及び図4Cに示すように、構造物100が右への曲げ変形が生じた場合、第二支持柱10bは引っ張られて伸びた状態となる。第二反力支柱40bは第二支持柱10bから独立しており、第二支持柱10bのようには伸びない。したがって、外力を受ける前の状態(図1に示す状態)において第二支持柱10bの上端と第二反力支柱40bの上端との位置関係を基準位置とすると、図4A及び図4Cに示す状態では、第二支持柱10bの上端と第二反力支柱40bの上端との間で、第二支持柱10bが引っ張られて伸びた長さに応じて相対移動する。すなわち、図4A及び図4Cに示す状態では、当初第二支持柱10bの内部に配置されていた第二反力支柱40bの先端部が第二支持柱10bに対して、図4Cに示す長さd分だけずり下がるように相対移動することとなる。第二減衰装置50bは、この相対移動を減じる減衰力を発生する。このとき、第二減衰装置50bから第二反力支柱40bに引張り力が与えられる。
なお、構造物100は、地震等の外力を受けることによって左右に曲げ変形するように振動する。すなわち、構造物100は、図4A〜図4Cに示した方向とは逆の方向にも曲げ変形(左への曲げ変形)する。この場合、図4A〜図4Cとは左右逆となるが、図4A〜図4Cの場合と同様に減衰力が発生する。
<<構造物曲げ変形減衰付与機構1の有効性>>
第1実施形態の構造物曲げ変形減衰付与機構1によれば、構造物100の構成要素であって、構造物100を支持する支持柱10と、支持柱10から独立し、支持柱10と並列して配置される反力支柱40と、支持柱10と反力支柱40とにそれぞれ接続し、構造物100の曲げ変形に伴って生じる支持柱10と反力支柱40との相対移動を減じる減衰力を発生する減衰装置50と、構造物100の曲げ変形に伴って反力支柱40が減衰装置50から圧縮力を受けた際に、反力支柱40の座屈を抑制する座屈抑制部材60と、を備えることにより、反力支柱40が圧縮力を受けても座屈を抑制することができる。
すなわち、反力支柱40の側面部に座屈抑制部材60を設けることにより、反力支柱40の撓みのスパンを短く区切ることができる。反力支柱40の撓みのスパンを短くすると、反力支柱40の曲げ剛性が大きくなり、反力支柱40が圧縮力を受けても座屈を抑制することができる。また、反力支柱40の曲げ剛性が大きくなることで、大きな力を支持することができることから、減衰装置50が発生させる減衰力を支持することができる。換言すれば、反力支柱40の支持する力と減衰装置50の減衰力とは、作用反作用の法則により均衡しているので、反力支柱40が支持する力を大きくすれば(反力支柱40の剛性を大きくすれば)、減衰装置50は大きな減衰力を発生させられる。なお、減衰装置50の減衰係数は、十分に大きい。
また、第1実施形態の構造物曲げ変形減衰付与機構1によれば、反力支柱40の一端は、構造物100の頂部又は底部において減衰装置50を介して構造物100に接続し、反力支柱40の他端は、構造物100の頂部又は底部のうち一端が接続していない方において構造物100に直接接続することから、反力支柱40を長くすることができ、もって支持柱10と反力支柱40との相対移動の距離を長くすることができる。支持柱10と反力支柱40との相対移動距離を長くすることができれば、減衰装置50が発生させられる減衰力を大きくできる。
また、第1実施形態の構造物曲げ変形減衰付与機構1によれば、支持柱10は、剛部材で形成される円筒管であり、座屈抑制部材60は、平板なドーナツ形であって、反力支柱40の周りに配置され、支持柱10に内接して設けられることにより、反力支柱40のためのスペースを構造架構から離隔して設ける必要がなく、構造架構内のスペースを有効活用できる。さらに、このような構成にすることにより、支持柱10が従来の柱と同様の外観を有し、構造物100も従来の構造物と同様の外観を有することができる。
また、第1実施形態の構造物曲げ変形減衰付与機構1によれば、前記構造物は、前記支持柱と、前記支持柱に接続し前記支持柱と一体形成される梁部材と、前記支持柱を支持し前記支持柱と一体形成される基礎構造と、を備えるラーメン構造を有することにより、支持柱10及び反力支柱40が構造架構として一体的となり、支持柱10及び反力支柱40のためのスペースを構造架構から離隔して設ける必要がなくなる。すなわち、構造架構内のスペースを有効活用できる。
===第2実施形態===
図5は、第2実施形態において、地震等の外力を受けることによって、構造物100に曲げ変形が生じる前の状態を示す断面図である。同図に示すように、第2実施形態における構造物曲げ変形減衰付与機構2は、支持柱10と梁部材20と基礎構造30と反力支柱40と減衰装置50と座屈抑制部材60とを備える点で、第1実施形態における曲げ変形減衰付与機構1と同様である。両者の相違点は、第1実施形態においては、反力支柱40の下端は基礎構造30に接続するが、第2実施形態においては、反力支柱40の下端は構造物100の中間階に相当する位置において構造物100に接続する点である。
第2実施形態の構造物曲げ変形減衰付与機構2によれば、反力支柱40の一端は、構造物100の頂部において減衰装置50を介して構造物100に接続し、反力支柱40の他端は、構造物100の中間部おいて構造物100に直接接続することにより、構造物100の曲げ変形の大きい部分について曲げ変形を減衰する減衰力を付与することができる。
すなわち、構造物100の構造によっては、上層階において曲げ変形が卓越するものがある。このような場合には、曲げ変形が卓越する上層階に反力支柱40及び減衰装置50を設けて、構造物100の曲げ変形を減衰させることができる。
===第3実施形態===
図6は、第3実施形態において、地震等の外力を受けることによって、構造物100に曲げ変形が生じる前の状態を示す断面図である。同図に示すように、第3実施形態における構造物曲げ変形減衰付与機構3は、支持柱10と梁部材20と基礎構造30と反力支柱40と減衰装置50と座屈抑制部材60とを備える点で、第1実施形態における曲げ変形減衰付与機構1と同様である。両者の相違点は、第1実施形態においては、反力支柱40の上端は頂部の梁部材20に接続するが、第3実施形態においては、反力支柱40の上端は構造物100の中間階に相当する位置において構造物100に接続する点である。
図7は、反力支柱40が減衰装置50を介して基礎構造30に接続する部分を拡大して示す断面図である。同図に示すように、構造物曲げ変形減衰付与機構3は、減衰力を発生させるダンパー51を備え、また反力支柱40を軸方向には移動可能とし、軸方向と交差する方向(例えば、水平方向)には移動しないように支持するボールねじ軸52と軸受リニアーガイド53と回転質量54とを備える。
第3実施形態の構造物曲げ変形減衰付与機構3によれば、反力支柱40の上端は、構造物100の中間部において構造物100に直接接続し、反力支柱40の下端は、構造物100の底部において減衰装置50を介して構造物100に接続することにより、構造物100の曲げ変形の大きい部分について曲げ変形を減衰する減衰力を付与することができる。
すなわち、構造物100の構造によっては、下層階において曲げ変形が卓越するものがある。このような場合には、曲げ変形が卓越する下層階に反力支柱40及び減衰装置50を設けて、構造物100の曲げ変形を減衰させることができる。
===第4実施形態===
図8は、第4実施形態において、地震等の外力を受けることによって、構造物100に曲げ変形が生じる前の状態を示す断面図である。同図に示すように、第4実施形態における構造物曲げ変形減衰付与機構4は、支持柱10と梁部材20と基礎構造30と反力支柱40と減衰装置50と座屈抑制部材60とを備える点で、第1実施形態における曲げ変形減衰付与機構1と同様である。両者の相違点は、第1実施形態においては、一本の反力支柱40が構造物100の頂部と底部とに接続するが、第4実施形態においては、二本の反力支柱40が上層階と下層階とにそれぞれ配置され、一本の反力支柱40が構造物100の頂部と第一中間部とに接続し、もう一本の反力支柱40が構造物100の第二中間部と底部とに接続する点にある。より具体的には、上部反力支柱40cの上端は上部減衰装置50cを介して構造物100の頂部に接続し、上部反力支柱40cの下端は構造物100の第一中間部に直接接続する。また、下部反力支柱40dの上端は構造物100の第二中間部に直接接続し、下部反力支柱40dの下端は上部減衰装置50cを介して構造物100の底部に接続する。なお、第一中間部は、第二中間部よりも上に位置するものとする。
第4実施形態の構造物曲げ変形減衰付与機構4によれば、反力支柱40は、上部反力支柱40cと下部反力支柱40dとを有し、上部反力支柱40cの上端は、構造物100の頂部において上部減衰装置50cを介して構造物100に接続し、上部反力支柱40cの下端は、構造物100の第一中間部において構造物100に直接接続し、下部反力支柱40dの上端は、構造物100の第二中間部において構造物100に直接接続し、下部反力支柱40dの下端は、構造物100の底部において下部減衰装置50dを介して構造物100に接続することにより、構造物100の曲げ変形の大きい部分について曲げ変形を減衰する減衰力を付与することができる。
すなわち、構造物100の構造によっては、上層階と下層階において曲げ変形が卓越し、中層階において曲げ変形が卓越しないものがある。このような場合には、曲げ変形が卓越する上層階と下層階に反力支柱40及び減衰装置50を設けて、構造物100の曲げ変形を減衰させることができる。
===その他の実施形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
例えば、支持柱10は、図1等において2本描かれているが、2本に限らず、1本であってもよく、また3本以上であってもよい。
また、図1等において構造物100の地下階は図示されていないが、地下階を有してもよい。
また、構造物100は、中間階を有する高層マンションやオフィスビルを想定したが、これに限られない。例えば、モニュメント等、中間階を有しない高層建物であってもよい。
1、2、3、4 曲げ変形減衰付与機構
10 支持柱
10a 第一支持柱
10b 第二支持柱
20 梁部材
30 基礎構造
40 反力支柱
40a 第一反力支柱
40b 第二反力支柱
40c 上部反力支柱
40d 下部反力支柱
50 減衰装置
50a 第一減衰装置
50b 第二減衰装置
50c 上部減衰装置
50d 下部減衰装置
51 ダンパー
52 ボールねじ軸
53 軸受リニアーガイド
54 回転質量
60 座屈抑制部材
60a 第一座屈抑制部材
60b 第二座屈抑制部材
100 構造物

Claims (8)

  1. 構造物の曲げ変形を減衰する構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
    前記構造物を支持する支持柱と、
    前記支持柱から独立し、前記支持柱と並列して配置される反力支柱と、
    前記支持柱と前記反力支柱とにそれぞれ接続し、前記構造物の曲げ変形に伴って生じる前記支持柱と前記反力支柱との相対移動を減じる減衰力を発生する減衰装置と、
    前記構造物の曲げ変形に伴って前記反力支柱が前記減衰装置から圧縮力を受けた際に、前記反力支柱の座屈を抑制する座屈抑制部材と、
    を備えることを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構。
  2. 請求項1に記載の構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
    前記構造物は、前記支持柱と、前記支持柱に接続し前記支持柱と一体形成される梁部材と、前記支持柱を支持し前記支持柱と一体形成される基礎構造と、を備えるラーメン構造を有することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構。
  3. 請求項1又は2に記載の構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
    前記座屈抑制部材は、
    前記反力支柱に対して、前記反力支柱の軸方向に相対移動可能であって、
    前記反力支柱に対して、前記反力支柱の軸方向に交差する方向への相対移動を抑制することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
    前記支持柱は、剛部材で形成される筒管であり、
    前記座屈抑制部材は、前記反力支柱の周りに配置され、前記支持柱に内接して設けられることを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
    前記反力支柱の一端は、前記構造物の頂部又は底部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続し、
    前記反力支柱の他端は、前記構造物の頂部又は底部のうち前記一端が接続していない方において前記構造物に直接接続することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載の構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
    前記反力支柱の上端は、前記構造物の頂部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続し、
    前記反力支柱の下端は、前記構造物の中間部において前記構造物に直接接続することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構。
  7. 請求項1〜4の何れかに記載の構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
    前記反力支柱の上端は、前記構造物の中間部において前記構造物に直接接続し、
    前記反力支柱の下端は、前記構造物の底部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構。
  8. 請求項1〜4の何れかに記載の構造物曲げ変形減衰付与機構であって、
    前記反力支柱は、上部反力支柱と下部反力支柱とを有し、
    前記上部反力支柱の上端は、前記構造物の頂部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続し、
    前記上部反力支柱の下端は、前記構造物の中間部において前記構造物に直接接続し、
    前記下部反力支柱の上端は、前記構造物の中間部において前記構造物に直接接続し、
    前記下部反力支柱の下端は、前記構造物の底部において前記減衰装置を介して前記構造物に接続することを特徴とする構造物曲げ変形減衰付与機構。
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