JP2011173376A - 印刷ブランケット - Google Patents
印刷ブランケット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011173376A JP2011173376A JP2010040435A JP2010040435A JP2011173376A JP 2011173376 A JP2011173376 A JP 2011173376A JP 2010040435 A JP2010040435 A JP 2010040435A JP 2010040435 A JP2010040435 A JP 2010040435A JP 2011173376 A JP2011173376 A JP 2011173376A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plasticizer
- rubber
- mass
- rubber layer
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Abstract
【解決手段】印刷ブランケットは、エチレンプロピレンジエンゴムを含むゴム分と、前記ゴム分100質量部あたり10質量部以上、50質量部以下の、いずれも溶解度パラメータ値が8(cal/cm3)1/2以上、11(cal/cm3)1/2以下であるフタレート系可塑剤、アジペート系可塑剤、セバケート系可塑剤、ホスフェート系可塑剤、ポリエーテルエステル系可塑剤、およびポリエステル系可塑剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の可塑剤とで表面ゴム層を形成した。
【選択図】なし
Description
このうち油性インキは古くから使用されており、安価で経済的である。しかしその反面、油性インキは有機溶剤を含むため、作業環境等の保全のためにはその取り扱いに十分に注意を払う必要がある。
油性インキ用の印刷ブランケットとしては、有機溶剤に対する耐膨潤性と加工性とを考慮して、インキと直接に接触する表面を構成する表面ゴム層を、アクリロニトリル量が31〜35%程度に調整されたアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、いわゆる中高ニトリルゴムを単独で用いて形成したり、あるいは前記中高ニトリルゴムと、アクリロニトリル量が異なる他のNBR等とをブレンドした配合ゴムによって形成したりしたものが一般的に用いられる(特許文献1等参照)。
そして、印刷を繰り返すことで表面ゴム層がUVインキによって過剰に膨潤し、それによって表面ゴム層の厚みが過大に増加するとともに硬さが大幅に低下すると、前記表面ゴム層が外力によって変形しやすくなる。
したがって、表面ゴム層を中高ニトリルゴム等のNBRによって形成した印刷ブランケットは、UVインキには使用することができない。
またEPDMからなる表面ゴム層の硬さを調整するため、前記表面ゴム層中には、例えば溶解度パラメータ値(SP値)が8(cal/cm3)1/2である前記EPDMとの相溶性に優れた、前記SP値が6〜9(cal/cm3)1/2程度であるパラフィン系やナフテン系などのプロセスオイルを含有させるのが通常である。
UVインキの場合、前記洗浄液としては、前記UVインキ中に含まれる、SP値が12(cal/cm3)1/2程度のアクリルモノマーとの相溶性が良いグリコール系やエステル系、エーテル系等の洗浄液が好適に使用される。特にエステル系の洗浄液はUVインキを洗浄する能力に優れているため、前記UVインキ用の洗浄液として広く用いられている。
そして、洗浄を繰り返すことで表面ゴム層が洗浄液によって過剰に膨潤し、それによって表面ゴム層の厚みが過大に増加するとともに硬さが大幅に低下すると、前記表面ゴム層が外力によって変形しやすくなって、版から表面ゴム層へのインキの転写時や、あるいは前記表面ゴム層から被印刷物へのインキの再転写時などにおける、前記表面ゴム層の変形量が大きくなりすぎて印刷品質が低下するという問題を生じる。
そのため印刷ブランケットの洗浄時に、洗浄液が表面ゴム層中に膨潤されるのと入れ替わりに、前記可塑剤が表面ゴム層中から洗浄液中に抽出されることで、前記表面ゴム層の過剰な膨潤が抑制されて、前記表面ゴム層の厚みが過大に増加したり、硬さが大幅に低下したりすることがなくなる。
なお本発明において、ゴム分100質量部あたりの可塑剤の含有割合が10質量部以上、50質量部以下に限定されるのは、下記の理由による。
すなわち可塑剤の含有割合が前記範囲未満では、前記可塑剤を含有させることによる、先に説明した、洗浄時に洗浄液と入れ替わりに表面ゴム層中から抽出されることで、前記表面ゴム層の膨潤を抑制する効果が得られない。
なお可塑剤その他の成分のSP値を、本発明では、「塗料の流動と顔料分散」〔植木憲二著、共立出版(株)刊〕の第287頁表13−2のSmallの分子結合定数に基づいて求めた値でもって表すこととする。また混合物のSP値は、同頁第13.1.10項の記載に基づき、混合物を構成する各成分のSP値をモル分率に比例して算術平均した値でもって表すこととする。
ゴム分としてEPDMと他のゴムとを併用する場合、先に説明した、EDPMをゴム分として用いることによる、アクリルモノマーに対して過剰に膨潤しすぎない特性を維持することを考慮すると、EPDMの含有割合は、ゴム分の総量中の50質量%以上であるのが好ましく、25質量%以上であるのがさらに好ましい。
前記ゴム分ととともに表面ゴム層を形成する可塑剤のSP値が8(cal/cm3)1/2以上、11(cal/cm3)1/2以下に限定されるのは、下記の理由による。
すなわちSP値が前記範囲未満である可塑剤は、SP値が前記範囲内であるものに比べて洗浄時に表面ゴム層中から洗浄液中に抽出されにくい。そのため洗浄を繰り返すことで表面ゴム層が過剰に膨潤しやすくなり、結果として良好な印刷品質を維持することができない。
前記4種の可塑剤のうちフタレート系可塑剤としては、フタル酸エステルであって、前記EPDMの可塑剤として機能しうる種々の化合物のうち、SP値が8(cal/cm3)1/2以上、11(cal/cm3)1/2以下であるものが使用可能である。
またアジペート系可塑剤としては、脂肪族二塩基酸エステルのうちアジピン酸エステルであって、前記EPDMの可塑剤として機能しうる種々の化合物のうち、SP値が8(cal/cm3)1/2以上、11(cal/cm3)1/2以下であるものが使用可能である。
セバケート系可塑剤としては、脂肪族二塩基酸エステルのうちセバシン酸エステルであって、前記EPDMの可塑剤として機能しうる種々の化合物のうち、SP値が8(cal/cm3)1/2以上、11(cal/cm3)1/2以下であるものが使用可能である。
ホスフェート系可塑剤としては、リン酸エステルであって、前記EPDMの可塑剤として機能しうる種々の化合物のうち、SP値が8(cal/cm3)1/2以上、11(cal/cm3)1/2以下であるものが使用可能である。
前記可塑剤の含有割合が、ゴム分100質量部あたり10質量部以上、50質量部以下に限定されるのは、下記の理由による。
一方、含有割合が前記範囲を超えてもそれ以上の効果が得られないだけでなく、過剰の可塑剤が表面ゴム層の表面にブリードして、前記表面の、UVインキに対する濡れ性を変化させたり表面粗さを増加させたり、あるいは版や被印刷物に転移したりして印刷品質を低下させるといった問題を生じる。
本発明の印刷ブランケットは、前記表面ゴム層を備えること以外は従来同様に構成できる。すなわち印刷ブランケットは、前記表面ゴム層単独で形成してもよいし、前記表面ゴム層と支持体層との積層構造としてもよい。また支持体層としては、合成あるいは天然繊維からなる基布や、多孔質構造を有する圧縮性層等を適宜の層数と配置で積層した任意の構造を有するものがいずれも使用可能である。
次に、この表面ゴム層用ゴム糊を支持体層もしくはその前駆体(未加硫のゴム分を含むもの)の上に、所定の厚みとなるように塗布(糊引き)したのち、例えば連続加硫機や加硫缶などを用いて所定の温度に加熱して、前記ゴム糊中のゴム分を加硫させて表面ゴム層を形成する。この際、支持体層の前駆体中の未加硫のゴム分もほぼ同時に加硫される。
あるいはまた、前記ゴム分に前記所定の可塑剤とその他の添加剤とを配合したゴムコンパウンドを、支持体層またはその前駆体上に、必要に応じて加硫接着のための加硫接着剤やプライマーゴム糊の層を解して積層したのち、同様に連続加硫機や加硫缶などを用いて所定の温度に加熱して、前記ゴムコンパウンド中のゴム分を加硫させて表面ゴム層を形成する。この際、支持体層の前駆体中の未加硫のゴム分もほぼ同時に加硫される。
前記添加剤のうち加硫剤としては、例えば硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物等の1種または2種以上が挙げられる。また有機含硫黄化合物としては4,4′−ジチオジモルホリン等が挙げられ、有機過酸化物としてはベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド等が挙げられる。
スコーチ防止剤(加硫遅延剤)としては、例えばサリチル酸、無水フタル酸、安息香酸等の芳香族有機酸、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノン、N−ニトロソフェニル−β−ナフチルアミン等のニトロソ化合物、あるいはN−シクロヘキシルチオフタルイミド等の1種または2種以上が挙げられる。
さらに着色剤としては、各色の顔料等が挙げられる。
また前記以外にも、表面ゴム層用ゴム糊には、例えば粘着性付与剤、分散剤等を適宜配合してもよい。
〈実施例1〉
(プライマーゴム糊の調製)
下記表1に示す各成分を、その総量(130質量部)の2倍量のトルエンと配合してプライマーゴム糊を調製した。
NBR:中高ニトリルゴム、JSR(株)製のN232S、アクリロニトリル量35%
クマロン樹脂:粘着性付与剤
亜鉛華:酸化亜鉛、加硫促進助剤
ステアリン酸:加硫促進助剤
DOA:アジピン酸ジオクチル、可塑剤
粉末硫黄:加硫剤
ノクセラー(登録商標)DM:加硫促進剤、ジベンゾチアジルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製
ノクセラーTT:加硫促進剤、テトラメチルチウラムジスルフィド、大内新興化学工業(株)製
(圧縮性層用ゴム糊の調製)
表2に示す各成分を、その総量(162質量部)の2倍量のトルエンと配合して圧縮性層用ゴム糊を調製した。
NBR:日本ゼオン(株)製のNIPOL(登録商標)DN202、アクリロニトリル量31%
カーボンブラックHAF 40:補強剤
亜鉛華:酸化亜鉛、加硫促進助剤
ステアリン酸:加硫促進助剤
DOA:アジピン酸ジオクチル、可塑剤
粉末硫黄:加硫剤
ノクセラーDM:加硫促進剤、ジベンゾチアジルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製
ノクセラーTT:加硫促進剤、テトラメチルチウラムジスルフィド、大内新興化学工業(株)製
マイクロバルーン:松本油脂製薬(株)製のマツモトマイクロスフェアー(登録商標)F50D
(支持体層前駆体の作製)
1枚の綿布の片面に前記プライマーゴム糊を塗布した後、その上に別の綿布を張り合わせる作業を繰り返して、2枚の綿布を、プライマーゴム糊を介して積層して積層体Aを形成した。
次いで、先に形成した積層体Aの、露出した片側の綿布の表面に前記プライマーゴム糊を塗布した後、その上に積層体Bを圧縮性層が積層体A上のプライマーゴム糊に接するように張り合わせて、綿布(上層基布)/圧縮性層/綿布(下層基布)/綿布(下層基布)/綿布(下層基布)の4層構造を有する支持体層の前駆体を作製した。
EPDM〔三井化学(株)製のMITSUI EPT4045〕100質量部、および可塑剤としてのセバシン酸ジオクチル〔DOS、SP値:8.6(cal/cm3)1/2〕20質量部と、表3に示す各成分とを、その総量(163.3質量部)の2倍量のトルエンと配合して表面ゴム層用ゴム糊を調製した。
シリカ:東ソー・シリカ(株)製のNipsil(登録商標)VN3
ノクラック(登録商標)NS−6:老化防止剤、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、大内新興化学工業(株)製
イプシロンブルー:顔料
亜鉛華1号:酸化亜鉛、加硫促進助剤
ステアリン酸:加硫促進助剤
粉末硫黄:加硫剤
ノクセラーDM:加硫促進剤、ジベンゾチアジルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製
ノクセラーTT:加硫促進剤、テトラメチルチウラムジスルフィド、大内新興化学工業(株)製
バルノック(登録商標)R:加硫剤、4,4′−ジチオジモルホリン、大内新興化学工業(株)製
リターダーCTP:スコーチ防止剤、N−シクロヘキシルチオフタルイミド、東レ(株)製
(印刷ブランケットの製造)
先に作製した支持体層の前駆体のうち上層基布としての綿布の表面に、前記表面ゴム層用ゴム糊を塗布し、連続加硫機を通過させて前記表面ゴム層用ゴム糊を加硫させて表面ゴム層を形成するとともに、前駆体中に含まれるプライマーゴム糊を加硫して前記表面ゴム層、各綿布、および圧縮性層を加硫接着させて前記表面ゴム層と一体化された支持体層を形成し、さらに表面ゴム層の表面を研磨して、表面ゴム層/綿布(上層基布)/圧縮性層/綿布(下層基布)/綿布(下層基布)の5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
また各層の厚みは、表面ゴム層が0.4mm、圧縮性層が0.5mm、下層基布としての2枚の綿布、および上層基布としての1枚の綿布がいずれも0.3mm、前記下層基布としての2枚の綿布間のプライマーゴム糊の層、および前記2枚のうち最上層の綿布と圧縮性層との間のプライマーゴム糊の層がそれぞれ0.05mmであった。
可塑剤として、セバシン酸ジオクチルに代えてアジピン酸ジオクチル〔DOA、SP値:8.7(cal/cm3)1/2〕20質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして表面ゴム層用ゴム糊を調製し、前記表面ゴム層用ゴム糊を用いたこと以外は実施例1と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
〈実施例3〉
可塑剤として、セバシン酸ジオクチルに代えてフタル酸ジ−n−ブチル〔DBP、SP値:9.3(cal/cm3)1/2〕20質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして表面ゴム層用ゴム糊を調製し、前記表面ゴム層用ゴム糊を用いたこと以外は実施例1と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
〈実施例4〉
ゴム分として、前記EPDM75質量部とブチルゴム25質量部とを併用するとともに、可塑剤として、セバシン酸ジオクチルに代えてフタル酸ジエチル〔DEP、SP値:10.0(cal/cm3)1/2〕20質量部を用い、かつシリカの量を25質量部としたこと以外は実施例1と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
〈実施例5〉
可塑剤として、セバシン酸ジオクチルに代えてフタル酸ジメチル〔DMP、SP値:10.7(cal/cm3)1/2〕20質量部を用い、かつシリカの量を25質量部としたこと以外は実施例1と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
〈比較例1〉
可塑剤であるセバシン酸ジオクチルに代えてナフテン系プロセスオイル〔(株)ジャパンエナジー製のプロセスR200、SP値:6.7(cal/cm3)1/2〕20質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして表面ゴム層用ゴム糊を調製し、前記表面ゴム層用ゴム糊を用いたこと以外は実施例1と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
〈比較例2〉
可塑剤であるセバシン酸ジオクチルに代えてパラフィン系プロセスオイル〔富士興産(株)製のプロセスオイルP200、SP値:7.2(cal/cm3)1/2〕20質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして表面ゴム層用ゴム糊を調製し、前記表面ゴム層用ゴム糊を用いたこと以外は実施例1と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
〈比較例3〉
可塑剤として、セバシン酸ジオクチルに代えてフタル酸ジオクチル〔DOP、SP値:7.9(cal/cm3)1/2〕20質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして表面ゴム層用ゴム糊を調製し、前記表面ゴム層用ゴム糊を用いたこと以外は実施例1と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
〈比較例4〉
可塑剤として、セバシン酸ジオクチルに代えてポリエステル系可塑剤〔ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製のチオコールTP90B、SP値:12.6(cal/cm3)1/2〕20質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして表面ゴム層用ゴム糊を調製し、前記表面ゴム層用ゴム糊を用いたこと以外は実施例1と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
〈洗浄液に対する膨潤率測定〉
実施例、比較例で製造した印刷ブランケットをスライスして表面ゴム層(前記のように厚み0.3mm)を取り出した。
次いで前記表面ゴム層を、液温23±1℃に保持したエステル系洗浄液〔日本ボールドウィン(株)製のUVインキ用湿式洗浄布「プリパック」に使用されているエステル系洗浄剤〕に浸漬して24時間静置したのち引き上げて体積を測定し、浸漬前の体積に対する変化率ΔV%を、前記表面ゴム層の膨潤率として求めた。
〈ブリード観察〉
実施例、比較例で製造した印刷ブランケットを25℃で168時間静置後に表面ゴム層の表面を観察して、ブリードの有無を評価した。表面ゴム層の表面にブリードが生じていないことが必要である。
また比較例3の結果より、可塑剤としてSP値が8(cal/cm3)1/2未満であるものを用いた場合には、前記可塑剤が洗浄液中に抽出されにくいため、表面ゴム層は膨潤率が50%を超える過剰な膨潤を生じることが判った。
これに対し表4、表5の実施例1〜5の結果より、いずれもSP値が8〜11(cal/cm3)1/2であるフタレート系可塑剤、アジペート系可塑剤、セバケート系可塑剤、またはホスフェート系可塑剤を用いた場合には、これらの可塑剤が、洗浄液の膨潤に伴って前記洗浄液中に良好に抽出される結果、表面ゴム層の膨潤率を50%未満として過剰な膨潤を抑制できることが判った。また、これらの可塑剤はEPDMとの相溶性に優れるため表面ゴム層の表面にブリードしないことも判った。
可塑剤としてのアジピン酸ジオクチル〔DOA、SP値:8.7(cal/cm3)1/2〕の含有割合を、ゴム分100質量部あたり5質量部(比較例5)、10質量部(実施例6)、30質量部(実施例7)、40質量部(実施例8)、50質量部(実施例9)、および60質量部(比較例6)としたこと以外は実施例2と同様にして表面ゴム層用ゴム糊を調製し、前記表面ゴム層用ゴム糊を用いたこと以外は実施例2と同様にして5層構造を有する印刷ブランケットを製造した。
前記各実施例、比較例で製造した印刷ブランケットについて、先の洗浄液に対する膨潤率測定、およびブリードの観察を実施した。結果を、実施例2の結果と併せて表6に示す。
また比較例6の結果より、前記可塑剤の含有割合がゴム分100質量部あたり50質量部を超える場合には、過剰の可塑剤が表面ゴム層の表面にブリードしてしまうことも判った。
また各実施例の結果より、表面ゴム層の膨潤をより一層有効に抑制することを考慮すると、ゴム分100質量部あたりの可塑剤の含有割合は、前記範囲内でも20質量部以上であるのが好ましいことが判った。
Claims (1)
- 少なくとも表面ゴム層を備え、前記表面ゴム層は、少なくともエチレンプロピレンジエンゴムを含むゴム分と、前記ゴム分100質量部あたり10質量部以上、50質量部以下の、いずれも溶解度パラメータ値が8(cal/cm3)1/2以上、11(cal/cm3)1/2以下であるフタレート系可塑剤、アジペート系可塑剤、セバケート系可塑剤、ホスフェート系可塑剤、ポリエーテルエステル系可塑剤、およびポリエステル系可塑剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の可塑剤とを含むことを特徴とする印刷ブランケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010040435A JP5501798B2 (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 印刷ブランケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010040435A JP5501798B2 (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 印刷ブランケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011173376A true JP2011173376A (ja) | 2011-09-08 |
JP5501798B2 JP5501798B2 (ja) | 2014-05-28 |
Family
ID=44686710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010040435A Expired - Fee Related JP5501798B2 (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 印刷ブランケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5501798B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013139636A1 (en) | 2012-03-23 | 2013-09-26 | Sicpa Holding Sa | Printing method with oxidative-drying intaglio ink and uv-vis-curable intaglio inks |
WO2018180966A1 (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-04 | 富士フイルム株式会社 | マイクロカプセル及びその製造方法 |
JP7251005B1 (ja) * | 2022-03-29 | 2023-04-03 | 住友理工株式会社 | 燃料用ホース |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004106418A (ja) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 印刷ブランケット |
-
2010
- 2010-02-25 JP JP2010040435A patent/JP5501798B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004106418A (ja) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 印刷ブランケット |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013139636A1 (en) | 2012-03-23 | 2013-09-26 | Sicpa Holding Sa | Printing method with oxidative-drying intaglio ink and uv-vis-curable intaglio inks |
US10611184B2 (en) | 2012-03-23 | 2020-04-07 | Sicpa Holding Sa | Printing method with oxidative-drying intaglio ink and uv-vis-curable intaglio inks |
US10703127B2 (en) | 2012-03-23 | 2020-07-07 | Sicpa Holding Sa | Printing method with oxidative-drying intaglio ink and UV-VIS-curable intaglio inks |
WO2018180966A1 (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-04 | 富士フイルム株式会社 | マイクロカプセル及びその製造方法 |
JPWO2018180966A1 (ja) * | 2017-03-28 | 2019-06-27 | 富士フイルム株式会社 | マイクロカプセル及びその製造方法 |
JP7251005B1 (ja) * | 2022-03-29 | 2023-04-03 | 住友理工株式会社 | 燃料用ホース |
WO2023187992A1 (ja) * | 2022-03-29 | 2023-10-05 | 住友理工株式会社 | 燃料用ホース |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5501798B2 (ja) | 2014-05-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5617638B2 (ja) | 燃料ホース用の架橋性ニトリル共重合体ゴム組成物の製造方法および燃料ホース用のゴム架橋物 | |
JP5501798B2 (ja) | 印刷ブランケット | |
JPH05179055A (ja) | ポリマーの表面改質剤および表面改質されたポリマー | |
JPH04357095A (ja) | 印刷用オフセットブランケット | |
JP5622947B1 (ja) | フレキソ印刷用版材 | |
JP5622948B1 (ja) | フレキソ印刷用版材 | |
CN1744996A (zh) | 印刷橡皮包布 | |
JP6106117B2 (ja) | ブランケット | |
JP2008073919A (ja) | 印刷用ブランケットおよびその製造方法 | |
CN1292920C (zh) | 胶印用橡皮布 | |
JP2011173377A (ja) | 印刷ブランケット | |
JP2008230078A (ja) | 複合材用薄膜シート | |
JP2004106418A (ja) | 印刷ブランケット | |
JP2015098104A (ja) | 印刷ブランケット | |
JP4058353B2 (ja) | オフセット印刷用ブランケット | |
JP7138877B1 (ja) | 塗布ロール | |
JP7138876B1 (ja) | 給水ロール | |
JP5215729B2 (ja) | 印刷用ブランケット及びオフセット印刷機 | |
JP2005262489A (ja) | 印刷用ブランケット | |
JP3837420B2 (ja) | 印刷用ブランケット | |
JP2001171256A (ja) | オフセット印刷用ブランケット | |
JP2006218752A (ja) | 印刷用ブランケット | |
JP3436484B2 (ja) | ビジネスフォーム印刷用ブランケット | |
JP3788857B2 (ja) | 印刷用ブランケット | |
JP3779610B2 (ja) | 印刷用ブランケット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131114 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140213 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140312 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5501798 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |