JP3837420B2 - 印刷用ブランケット - Google Patents

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Description

本発明は、耐久性に優れたエアータイプの印刷用ブランケットに関する。
近年、印刷用ブランケットには、多孔質構造を有する圧縮性層を表面印刷層の下面側に配置した、いわゆるエアータイプのものが広く用いられている。
圧縮性層は、内部の孔の構造により、連続気泡構造と独立気泡構造とがあり、前者の連続気泡構造は、食塩等の可溶性粒子をポリマーに配合、分散し、このポリマーを用いて圧縮性層を加硫成形した後、温水等の溶媒で可溶性粒子を溶出させることによって形成される。一方、後者の独立気泡構造は、加熱等により分解、気化する発泡剤、または、熱可塑性樹脂からなる球状の殻体(中空微小球)をポリマーに配合、分散し、このポリマーを用いて圧縮性層を加硫成形することによって形成されるものであって、前者の連続気泡構造のものに比べて、圧縮性層の耐久性の面で優れている。
印刷用ブランケットは、繰り返しの使用によって消耗し、交換されるものであるが、近年の輪転印刷の進歩、印刷速度の高速化等に対応するために、しかも、印刷処理の低コスト化を図るために、その耐久性を向上させることが課題となっている。
しかしながら、印刷用ブランケットの圧縮性層に着目すると、その耐久性を向上させるための手段は、気泡の形成に用いる中空微小球の種類、性状等の観点からの検討が主であって(特許文献1および2参照)、圧縮性層の基材となるポリマーについての検討は十分に進められていないのが現状である。
特開2001−30650号公報 特許第2670188号
本発明の目的は、耐久性に優れたエアータイプの印刷用ブランケットを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、圧縮性層の基材となるポリマーとして、分子量分布が所定の範囲にあるものを使用し、さらに、当該ポリマーや中空微小球を含むゴム組成物を用いて加硫、成形された、独立気泡構造を有する圧縮性層についての粘弾性特性を所定の程度に設定したときは、前記圧縮性層の耐久性が良好で、しかも、印刷用ブランケットの排紙性を良好な状態に維持することができるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的を達成するための本発明に係る印刷用ブランケットは、表面印刷層と、圧縮性層を有する支持体とを備え、前記圧縮性層が、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが2.75〜3.2であるポリマーと、中空微小球とを含むゴム組成物からなる、独立気泡構造を有する層であり、かつ、当該圧縮性層の損失係数tanδが0.06〜0.15であることを特徴とする。
本発明の印刷用ブランケットにおいて、圧縮性層の基材となるポリマーには、分子量分布の指標となる重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが上記の範囲にあるものを使用している。Mw/Mn比が3.2を超えると、印刷用ブランケットを繰り返し使用することに伴うヘタリが大きくなって、耐久性が低下する。特に、ポリマーの分子量分布が低分子量側でブロードである場合には、耐久性の低下が顕著に現れる。Mw/Mn比は、上記範囲の中でも特に、2.75〜3.0であるのが好ましい。なお、Mw/Mn比が2.75を下回っても、特段の問題は生じないと推測されるが、このようなポリマーは、現状では知られていない。
本発明の印刷用ブランケットにおける圧縮性層の粘弾性特性は、その損失係数tanδが上記の範囲となるように設定される。ここで、損失係数tanδは、JIS K 7198に規定の方法に基づき、動的ひずみ10Hz、振幅0.2%、初期ひずみ10%、温度23℃の条件下で測定したものである。圧縮性層の損失係数tanδは小さい方が好ましいが、実際に使用可能なゴム組成物の配合によれば、0.06〜0.08程度にまで小さくするのが限度である。圧縮性層の損失係数tanδは、具体的には、0.1〜0.15であるのが好ましい。
本発明において、圧縮性層の基材となるポリマーには、強度、加工性、コスト等の観点から、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を用いるのが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係る印刷用ブランケットとしては、例えば図1に示す層構成を有するものが挙げられる。図1に示す印刷用ブランケット10は、インキの担持面をなす表面印刷層12と、その支持体14とを備えている。支持体14は、綿布等の基布16にゴム糊を含浸してなる基布層18を、多孔質の弾性部材からなる圧縮性層20を介して、合計4枚積層したものである。
本発明に係る印刷用ブランケットは、図1に示す層構成に限定されるものではなく、例えば、圧縮性層20を2層以上有するもの、基布層18の積層数が異なるものなど、本発明の要旨を変更しない範囲において、種々の設計変更を加えることができる。また、本発明に係る印刷用ブランケットは、平板状の印刷用ブランケットであってもよく、円筒状または円柱状の基材上に形成された、いわゆるシームレスの印刷用ブランケットであってもよい。
本発明の印刷用ブランケットにおいて、圧縮性層は、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが2.75〜3.2、好ましくは2.75〜3.0であるポリマーと、中空微小球とを含むゴム組成物から形成される。かかるゴム組成物から形成される圧縮性層は、中空微小球によって空隙部分(気泡)が形成されてなる、いわゆる独立気泡構造の圧縮性層である。
圧縮性層の形成に用いるポリマーの重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnは、比Mw/Mnが上記の範囲を満たす範囲で設定されること以外は特に限定されるものでないが、とりわけ、重量平均分子量Mwについては、20万〜50万であるのが好ましく、30万〜45万であるのがより好ましい。一方、数平均分子量Mnについては、8万〜20万であるのが好ましく、10万〜15万であるのがより好ましい。
圧縮性層の形成に使用可能なポリマーの種類としては、これに限定されるものではないが、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム(ACM)、クロロプレンゴム(CR)、ウレタンゴム等の、耐油性のゴムが挙げられる。
圧縮性層形成用のポリマーとしてNBRを使用する場合において、その結合アクリロニトリルの含有量(AN量)は特に限定されるものでないが、25%以上、36%未満であるのが好ましい。すなわち、本発明においては、AN量が25%以上、31%未満である、いわゆる中ニトリルNBRや、AN量が31%以上、36%未満である、いわゆる中高ニトリルNBRを用いるのが好適である。
圧縮性層の形成に用いる中空微小球としては、例えば、熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、または、ガラス等の無機材料を用いて形成された殻体中に、空気等の気体を封入したものが挙げられる。これらのなかでも、殻体が柔軟な熱可塑性樹脂で形成された中空微小球を用いるのが、圧縮性層の柔軟性を維持するという観点から好ましい。樹脂製の殻体を備えた中空微小球としては、例えば、塩化ビニリデンとアクリロニトリルとの共重合体で殻体を形成してなる、松本油脂製薬(株)製のマツモトマイクロスフェアーFシリーズ、エクスパンセル(EXPANCEL)社製のエクスパンセルシリーズ等が挙げられる。
圧縮性層を形成するためのゴム組成物における上記中空微小球の配合量は、加硫成形後における圧縮性層の損失弾性tanδが0.06〜0.15、好ましくは、0.1〜0.15となるように、適宜設定される。なお、加硫成形後における圧縮性層の損失弾性tanδを適切な範囲に設定するには、中空微小球の配合量だけでなく、他の添加剤の配合量とのバランスを考慮する必要がある。従って、中空微小球の配合量は、特に限定されるものではないが、圧縮性層を形成するポリマーに対して、20〜80体積%とするのが好ましく、40〜60体積%とするのがより好ましい。
圧縮性層を形成するためのゴム組成物に配合される他の添加剤としては、例えば、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、補強剤、充填剤、軟化剤、可塑剤等が挙げられる。これら他の添加剤の配合量については特に限定されるものではなく、従来公知の用法に従って配合すればよい。
加硫剤としては、例えば、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物等が挙げられ、このうち有機含硫黄化合物としては、例えばN,N′−ジチオビスモルホリン等が挙げられ、有機過酸化物としては、例えばベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド等が挙げられる。
加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系加硫促進剤、ジブチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカーバミン酸テルル等のジチオカーバミン酸類、2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のチアゾール類、トリメチルチオ尿素、N,N′−ジエチルチオ尿素等のチオウレア類などの有機促進剤、消石灰、酸化マグネシウム、酸化チタン、リサージ(PbO)等の無機促進剤等が挙げられる。
加硫促進助剤としては、例えば、亜鉛華等の金属酸化物、ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸等が挙げられる。
加硫遅延剤としては、例えば、サリチル酸、無水フタル酸、安息香酸等の芳香族有機酸、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノン、N−ニトロソフェニル−β−ナフチルアミン等のニトロソ化合物等が挙げられる。
老化防止剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のイミダゾール類、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン等のアミン類、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノール等ノフェノール類等が挙げられる。
補強剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカ系またはケイ酸塩系のホワイトカーボン、亜鉛華、表面処理沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー等の無機補強剤、または、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、ハイスチレン樹脂(スチレン含有量の多いスチレン−ブタジエン共重合体)等の有機補強剤が挙げられる。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、珪藻土、マイカ、アスベスト、グラファイト等の無機充填剤、再生ゴム、粉末ゴム、アスファルト類、スチレン樹脂、にかわ等の有機充填剤等があげられる。
軟化剤としては、例えば、脂肪酸(ステアリン酸、ラウリン酸等)、綿実油、トール油、アスファルト物質、パラフィンワックス等の、植物油系、鉱物油系、および合成系の各種軟化剤が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルフォスフェート等の各種可塑剤が挙げられる。
本発明の印刷用ブランケットにおいて、表面印刷層は、ゴム糊の塗布、乾燥によって形成された未加硫のゴム層を加硫することにより、または、ゴムコンパウンドからなる未加硫のゴムシートを加硫することにより形成される。表面印刷層を形成するのに用いられるゴムとしては、例えば、前述したNBR、CR、U等の耐油性のゴムが挙げられる。これらのほか、多硫化ゴム(T)、水素添加NBR等を使用することもできる。
表面印刷層を形成するためのゴム組成物に配合される他の添加剤としては、圧縮性層を形成するためのゴム組成物において例示したのと同様の添加剤が挙げられる。
本発明の印刷用ブランケットにおいて、支持体を形成する基布層は、基布にゴム糊を含浸させて、乾燥、加硫することにより形成される。
上記基布としては、例えば、綿、ポリエステル、レーヨン等の織布が用いられる。含浸させるゴム糊は、例えば、NBRやクロロプレンゴム等をトルエン、キシレン等の溶剤に溶解して、加硫剤、加硫促進剤等を配合し、さらに、必要に応じて、増粘剤等を配合した上で、攪拌、混合することによって調製することができる。こうして得られたゴム糊は、ブレードコーティング等の塗布手段によって織布にコーティングすればよい。
本発明の印刷用ブランケットにおいて、上記各層の厚みは、特に限定されるものではなく、圧縮性層を有する従来の印刷用ブランケットにおける各層の厚みと同程度に設定すればよい。
印刷用ブランケットを構成する上記の各層は、例えば、1枚の基布層に圧縮性層を形成した後、さらに他の基布層および表面印刷層と重ね合わせて、全体をまとめて加硫してもよい。また、各層毎に、あるいはいくつかの層をまとめて加硫した後、所望の層構成となるように積層して、全体を接着または加硫接着してもよい。加硫条件については特に限定されるものではなく、従来の印刷用ブランケットの製造時と同様の条件となるように設定すればよい。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例および比較例に使用した成分の略号と、製造メーカー等を下記に示す。アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)については、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mn、および、アクリロニトリル含有量(AN量)をあわせて示す。
「JSR N241」:Mw/Mnが2.79、AN量が29%であるNBR、JSR(株)製
「Nipol DN302」:Mw/Mnが3.13、AN量が27.5%であるNBR、日本ゼオン(株)製
「JSR N236H」:Mw/Mnが3.05、AN量が32%であるNBR、JSR(株)製
「Nipol 1052J」:Mw/Mnが2.75、AN量が33.5%であるNBR、日本ゼオン(株)製
「Nipol DN2850」:Mw/Mn比3.38、AN量28.0%であるNBR、日本ゼオン(株)製
GPF:カーボンブラック
「ノクラックNS−6」:老化防止剤、大内新興化学(株)製
CZ:スルフェンアミド系の加硫促進剤
TET:チウラム系の加硫促進剤
F50D:中空微小球、松本油脂製薬(株)製のマイクロスフェアーFシリーズ
印刷用ブランケットの製造
実施例1
「JSR N241」100重量部に対し、GPF50重量部、「ノクラックNS−6」1重量部、酸化亜鉛5重量部、ステアリン酸1重量部、粉末硫黄2重量部、CZ1.5重量部およびTET0.6重量部を配合して、ニーダーで混練りした。混練り後、ゴム組成物にトルエンを加えて攪拌し、さらに、こうして得られたゴム糊にF50Dを配合して攪拌することによって、圧縮性層形成用のゴム組成物(ゴム糊)を得た。F50Dの配合割合は、発泡後のゴムに対して50体積%となるように設定した。こうして得られた圧縮性層形成用のゴム糊を、幅1mの長尺帯状である綿布(基布)上に連続的に塗布し、これを乾燥させることによって、厚み0.3mmの未加硫ゴム組成物の層と基布との積層体を得た。
こうして得られた積層体の一部を分割して、圧縮性層の物性を評価するためのサンプルとした。このサンプルには、140℃で30分間、加硫を施した。
一方、積層体の残りの部分については、その表面に表面印刷層を形成することにより、印刷用ブランケットを得た。
表面印刷層の形成には、「JSR N241」100重量部に対し、GPF50重量部、「ノクラックNS−6」1重量部、酸化亜鉛5重量部、ステアリン酸1重量部、粉末硫黄2重量部、CZ1.5重量部およびTET0.6重量部を配合して、ニーダーで混練りし、さらに、トルエンを加えて調製されたゴム糊を使用した。表面印刷層の形成後、印刷用ブランケット(表面印刷層を含む積層体全体)を、連続加硫機によって、140℃で30分間、加硫した。
実施例2
「JSR N241」に代えて、「Nipol DN302」を用いた以外は、実施例1と同様にして、圧縮性層と基布との積層体および印刷用ブランケットを得た。
実施例3
「JSR N241」に代えて、「JSR N236H」を用いた以外は、実施例1と同様にして、圧縮性層と基布との積層体および印刷用ブランケットを得た。
比較例1
「JSR N241」に代えて、「Nipol 1052J」を用いた以外は、実施例1と同様にして、圧縮性層と基布との積層体および印刷用ブランケットを得た。
比較例2
「JSR N241」に代えて、「Nipol DN2850」を用いた以外は、実施例1と同様にして、圧縮性層と基布との積層体および印刷用ブランケットを得た。
比較例3
加硫促進剤の配合量を変えたこと以外は、実施例1と同様にして、圧縮性層と基布との積層体および印刷用ブランケットを得た。
物性評価
(1)圧縮性層の損失係数tanδ
上記実施例および比較例で得られた、圧縮性層の物性を評価するためのサンプルを用いて、圧縮性層の損失係数tanδを測定した。この損失係数tanδは、JIS K 7198に規定の方法に基づき、動的ひずみ10Hz、振幅0.2%、初期ひずみ10%、温度23℃の条件下で測定した。結果を表1に示す。
(2)圧縮性層の圧縮永久ひずみ
上記実施例および比較例で得られたサンプルについて、それぞれ、一対のロール間に配置して、圧縮性層の厚みの変化量(減少量)が常に0.2mmとなるようにロール間距離を固定した。
次に、一対のロールを連続30日間回転させて(毎秒1回転)、圧縮性層の厚みの変化を測定することにより、圧縮永久ひずみの量(mm)を求めた。結果を表1に示す。
このひずみ量(いわゆるヘタリ量)が少ないほど、印刷用ブランケットの耐久性に優れているといえる。
(3)カール量
上記実施例および比較例で得られた印刷用ブランケットを、それぞれ、オフセット印刷機のブランケット胴に装着して、コート紙に対する印刷試験を繰り返し行った。次いで、かかる印刷試験に供した用紙(コート紙)計100枚を、平台上に順次積み重ねて、当該用紙の端部が平台から浮き上がった距離を求めて、これをカール量(mm)とした。結果を表1に示す。
(4)印刷用ブランケットの圧縮永久ひずみ
上記実施例および比較例で得られた印刷用ブランケットを、それぞれ、オフセット印刷機のブランケット胴に装着した後、印刷用ブランケット全体の厚みの変化量(減少量)が常に0.2mmとなるようにして、ブランケット胴と、このブランケット胴に装着された印刷用ブランケットの表面に接するロールとの間の距離を固定した。
次に、一対のロールを連続30日間回転させて(毎秒1回転)、印刷用ブランケットの厚みの変化を測定することにより、圧縮永久ひずみの量(mm)を求めた。結果を表1に示す。
このひずみ量、または、いわゆるヘタリ量が少ないほど、印刷用ブランケットの復元特性が良好で、耐久性に優れているといえる。
Figure 0003837420
表1に示すように、Mw/Mnが2.72〜3.2であるポリマーを用いて、圧縮性層のtanδが0.06〜0.15となるように調整した実施例1〜6によれば、圧縮性層の損失係数を比較的小さく抑制することができ、上記のいずれの評価項目についても、良好な結果が得られた。
本発明に係る印刷用ブランケットの一実施形態を示す断面図である。
符号の説明
10 印刷用ブランケット
14 圧縮性層

Claims (2)

  1. 表面印刷層と、圧縮性層を有する支持体とを備え、
    前記圧縮性層が、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが2.75〜3.2であるポリマーと、中空微小球とを含むゴム組成物からなる、独立気泡構造を有する層であり、かつ、
    当該圧縮性層の損失係数tanδが0.06〜0.15であることを特徴とする印刷用ブランケット。
  2. 上記ポリマーがアクリロニトリルブタジエンゴムである請求項1に記載の印刷用ブランケット。
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