JP7138876B1 - 給水ロール - Google Patents

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【課題】本発明の目的は、長期にわたり親水性を維持することを可能とする、材質自体が親水性を有するゴム加硫物から成るオフセット印刷に供される給水ロールを提供することである。【解決手段】本発明の給水ロールは、オフセット印刷機に組込まれる給水ロールであって、支持体と、支持体の表面に配置された1層以上の弾性層とを備え、最表面に位置する弾性層は、変性ゴム及びセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物であり、セルロースナノファイバーは、変性ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下含む。【選択図】図1

Description

本発明は、オフセット印刷に供される給水ロールに関する。
オフセット印刷は、油(インキ)と水とが反発する性質を利用した印刷法である。この印刷法は、現在主流の印刷技術であり、新聞、雑誌などの印刷に使用されている。
オフセット印刷は、次の手順によって印刷を行う。まず、版胴に取り付けられる版の上に、予め画像部(親インキ性(親油性)樹脂層)と非画像部(親水性アルミニウム層)を形成させる。次いで、湿し水装置によって非画像部に湿し水を与える。続いて、インキ装置によって画像部にインキを与え、版と接触回転するゴムブランケットにインキ画像を移す。そして、ゴムブランケットと接触回転している圧胴との間に紙等の被印刷物を通過させ、ゴムブランケット上のインキ画像を転写して印刷を行う。
オフセット印刷に用いられる湿し水装置は、例えば湿し水を収容する水舟と、水舟中の湿し水に一部が浸漬され、表面にクロムめっきを施した金属製の水元ロールと、当該水元ロールと接触して回転する、表面にゴム層を有する調量ロールと、当該調量ロールと接触して回転する金属製の渡しロールと、当該渡しロールと接触して回転する水着けロールとを備えている。このような構成の湿し水装置において、水舟中の湿し水が水元ロールによって汲み上げられ、調量ロールに移される。調量ロールの湿し水は渡しロールから水着けロールに移された後、版胴に取り付けられた版の非画像部に供給され、版面を湿す。なお、別の湿し水装置としては表面にクロムめっきを施した前記水元ロールの代わりに表面にゴム層を有する水元ロールを用い、前記調量ロール及び渡しロールの代わりに表面にクロムめっきを施した金属製の水ならしロールを用いる形態のものがある。これらのロールは、表面が親水化され、総称して給水ロールと呼ばれている。
オフセット印刷において、給水ロールによって版に供給される湿し水が不足していると、版の非画像部にもインキが付着し、そのインキが印刷物に転写され、印刷物は不良品となる。他方、湿し水が過剰量であると、版上の画像部にも湿し水が付着してしまい、画像部に転移されるインキ量が不足し、印刷物のインキ濃度不足を招く。
表面にゴム層を有するロールにおいて、そのゴム層に用いられるゴム材料は一般に多くの場合、疎水性である。しかしながら、給水ロールは適量の湿し水を版に供給するために、その表面は親水性であることが望まれる。
ゴムロールの表面に親水性を付与する技術は、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されている。特許文献1には、親水性の金属層で表面が被覆された、気孔の無い金属製の水ならしロールが開示されている。
特許文献2には、ゴムロール表面を有機ハロゲン化合物により処理して、表面に親水性を付与した水着けロールが開示されている。
特開平7-186568号公報 特開2000-158842号公報
しかしながら、特許文献1に記載の水ならしロールは最表面を金属層で被覆され、最表面がゴム層であるロールと相違する。
特許文献2に記載の水着けロールは、有機ハロゲン化合物による表面処理のため、表面近傍のみが親水化される。このため、水着けロールの表面が使用により摩耗すると、親水性の機能は低下又は消滅し、印刷不良の原因となる。また、表面の親水性が低下すると、インキが付着しやすくなり、印刷終了後の表面清掃が困難となる。さらに、親水性の機能を付与するには、有機ハロゲン化合物により表面を再処理する必要があり、コストと手間を要する。
本発明は、親水性を有するゴム加硫物であり、長期に亘って親水性を維持し得る弾性層を備える、オフセット印刷に供される給水ロールを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の給水ロールは、支持体と、支持体の表面に配置された1層以上の弾性層とを備え、最表面に位置する弾性層は、変性ゴム及びセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物であり、セルロースナノファイバーは、前記変性ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下含む。
図1は、実施形態に従う給水ロールの一例を示す概略断面図である。 図2は、実施形態に従う給水ロールの一例を示す概略断面図である。 図3は、実施形態に従う給水ロールを適用した湿し水装置を備えた印刷機の一例を示す概略図である。 図4は、実施形態に従う給水ロールを適用した湿し水装置を備えた別の印刷機の一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係る給水ロールについて説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る給水ロールは、オフセット印刷機に供される。図1に示すように給水ロール1は、支持体2を備える。支持体の表面には、1層以上(例えば1層)の弾性層3を備える。
図2は、別の形態の給水ロール1を示す概略断面図である。給水ロール1は、支持体2の表面に最表面の弾性層3と、当該弾性層3より内側に位置する弾性層(下層の弾性層)4とからなる2層の弾性層を備える。
(支持体)
支持体は、例えば円柱状の芯金である。支持体として、例えば、鉄、アルミニウム、あるいはステンレス等の金属、又は炭素繊維強化プラスチック等、剛性を有する公知の支持体を使用することができる。支持体は、円筒状の芯金であってもよい。さらに、円筒状の芯金の両端に軸をそれぞれ圧接した形態であってもよい。
(弾性層)
弾性層は、1層以上で構成され、少なくとも最表面の弾性層は、変性ゴム及びセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物(以下、最表面用ゴム加硫物と称する場合がある)である。弾性層は、単層構造であっても、又は多層構造であってもよい。弾性層が単層構造である場合、前記最表面用ゴム加硫物のみで構成される。弾性層が多層構造である場合、最表面の弾性層より下層の弾性層は、ゴム加硫物(以下、下層用ゴム加硫物と称する場合がある)で構成される。このゴム加硫物は、特に限定されるものではなく、給水ロールの使用条件に応じて適宜選択される。ただし、当該下層用ゴム加硫物はセルロースナノファイバーを含んでも、含まなくてもよい。なお、前記下層の弾性層は2層以上であってもよい。
(最表面用ゴム加硫物)
前記変性ゴムは、その分子骨格に極性基が導入されている。極性基は、後述するようにセルロースナノファイバーとの親和性を向上させ、セルロースナノファイバー同士の凝集を抑制してセルロースナノファイバーの分散性を高める効果がある。前記極性基は、例えばカルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基、又はエポキシ基などが挙げられる。それらの中でもカルボキシル基、酸無水物基が導入された変性ゴムは、入手し易い点で好ましい。極性基は、複数種類導入されていてもよい。
変性ゴムは、例えばブタンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴムを変性したゴム、又はこれらを部分的に水素化したゴムを変性したゴムが挙げられる。具体的には、カルボキシル基含有ブタジエンゴム、カルボキシル基含有ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素化ニトリルゴム、カルボキシル基含有スチレンブタジエンゴム、カルボキシル基含有水素化スチレンブタジエンゴム、酸無水物変性ブタジエンゴム、酸無水物変性ニトリルゴム、酸無水物変性水素化ニトリルゴム、酸無水物変性スチレンブタジエンゴム、酸無水物変性水素化スチレンブタジエンゴムから選択される1つ又は2つ以上の混合物を用いることができる。
変性ゴムは、2種以上の変性ゴムを混合して用いてもよい。
前記セルロースナノファイバーは、その軽量性、弾性率の高さ、及び低環境負荷から、近年ゴムの補強材として注目されている。しかし、発明者らは、セルロースナノファイバーが親水性を有することに着目し、最表面の弾性層を形成するゴム加硫物に配合することによって、当該弾性層に親水性を付与できることを見出した。セルロースナノファイバーは、直径が1nm以上1,000nm以下、長さが直径の10倍以上1,000倍以下であることが好ましい。セルロースナノファイバーは、より好ましくは直径が1nm以上50nm以下、長さが直径の10倍以上1,000倍以下、更に好ましくは直径が同じで、長さが直径の50倍以上1,000倍以下である。
セルロースナノファイバーは、ゴム加硫物中の変性ゴム100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下の範囲で分散される。セルロースナノファイバーは、より好ましくは1質量部以上10質量部以下、さらに好ましくは2質量部以上10質量部以下である。セルロースナノファイバーの分散量を0.5質量部未満にすると、ゴム加硫物に親水性を十分に付与できず、目的とする特性のゴム加硫物を得ることが困難になる。セルロースナノファイバーの添加量が20質量部を超えると、セルロースナノファイバー同士が凝集し易くなって凝集体がゴム加硫物中に生じる虞がある。セルロースナノファイバーの凝集体がゴム加硫物中に生じると、その部分だけ局所的に膨潤し、最表面の弾性層の平滑性が損なわれる。また、セルロースナノファイバーの材料価格は一般的なゴムの配合剤と比べて高価であるため、添加量の過度な増加は、経済的な面で好ましくない。
(下層用ゴム加硫物)
下層用ゴム加硫物は、特に限定されるものではなく、給水ロールの使用環境に応じて、例えば、硬さや耐液性などの特性に基づいて選択すればよい。例えば、最表面用ゴム加硫物と同様のゴム加硫物を用いてもよいし、変性ゴム単独のゴム加硫物、後述する第2の実施形態で説明する原料ゴムの加硫物又は変性高分子重合体と原料ゴムの混合物のゴム加硫物などを用いてよい。
第1の実施形態に係る給水ロールにおいて、前記最表面用ゴム加硫物中のセルロースナノファイバーの添加量を前記範囲内で比較的多くする場合には、当該最表面用ゴム加硫物から形成される最表面の弾性層は使用時の吸水により膨潤して厚さが増大する。このため、外径の精度を高める観点から、最表面の弾性層の厚さを薄くすることが好ましい。ただし、最表面の弾性層の厚さを薄くすると、その弾性層自体の強度が低下する虞がある。これに対処するために、最表面の弾性層の下にセルロースナノファイバーを含まない弾性層を1層又は2層以上配置して多層構造にすることが好ましい。
他方、前記最表面用ゴム加硫物中のセルロースナノファイバーの添加量を前記範囲内で比較的少なくする場合には、当該最表面用ゴム加硫物から形成される最表面の弾性層は使用時の吸水による膨潤を抑えることが可能になる。このため、最表面の弾性層の厚さを厚くすることができ、支持体に被覆される弾性層を最表面の弾性層の単層構造にすることが可能になる。
セルロースナノファイバーは一般的なゴムの配合剤と比較して高価であり、最表面の弾性層のみをセルロースナノファイバーを含む最表面用ゴム加硫物とし、それより内側の弾性層をセルロースナノファイバーを含まないゴム加硫物とした多層構造にすることによって、セルロースナノファイバーの使用量を減らすことができ、経済的な面でも好ましい。
第1の実施形態に係る給水ロールにおいて、2層以上の構成とする場合、少なくとも最表面の弾性層は、可塑剤を含有しないことが好ましい。弾性層を所望の硬さに調整するために、可塑剤を多量に添加すると、使用中に可塑剤が徐々に抽出し、給水ロールの硬さの変化及び外径の収縮を生じる虞がある。これにより、給水ロールと接触回転している対向部材との接触幅(ニップ幅)が変化し、給水量を均一に調節することが困難となる。
第1の実施形態によれば、少なくとも最表面の弾性層を変性ゴムと特定量のセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物により構成することによって、長期に亘って親水性を維持することが可能な給水ロールを提供できる。
第1の実施形態に係る給水ロールにおいて、2層以上の構成とする場合、最表面の弾性層の下層側に位置する弾性層は、所望のニップ幅を維持するために、硬さ10以上30以下(タイプA)(JIS K6253に準拠)、好ましくは硬さ10以上25以下(タイプA)のゴム加硫物で形成することが好ましい。硬さが30(タイプA)を超えると、所望のニップ幅に調整することが困難になる。一方、硬さを10(タイプA)未満にすると、ゴム組成物の粘度が低すぎるため、ロール形状に成形することが困難になる。
第1の実施形態に係る給水ロールにおいて、2層以上の構成とする場合、最表面の弾性層の厚さは0.1mm以上4.0mm以下とすることが好ましく、より好ましくは0.3mm以上3.0mm以下、さらにより好ましくは0.5mm以上2.0mm以下である。このとき、前述した最表面の下層側(内側)に位置する硬さ10以上30以下(タイプA)のゴム加硫物で形成された弾性層の厚さは、所望のニップ幅が得られるように適宜調整すればよい。最表面の弾性層の厚さが4.0mmを超える場合、吸水時の膨潤によりゴムロールの外径精度を損なう虞がある。一方、最表面の弾性層の厚さを0.1mm未満の場合、最表面の弾性層を研磨加工する際に、弾性層が損傷する虞がある。
第1の実施形態に係る給水ロールの表面粗さ(最表面の弾性層の表面粗さ)は、算術平均粗さRa(JIS B0601に準拠)で2μm以下とすることが好ましく、より好ましくは1.5μm以下である。表面粗さは、湿し水の供給量に影響する。給水ロールを長期間使用すると、表面の摩耗の影響で表面粗さが徐々に細かくなり、湿し水の供給量が変化する。初期の表面粗さを上記のように算術平均粗さRaで2μm以下のように、細かく仕上げておくことで、表面粗さの変化を小さくすることができ、初期の湿し水の供給量を維持することができる。また、実施形態に係る給水ロールは、前述したゴム加硫物で構成される最表面の弾性層が親水性を示し、表面粗さによる湿し水の供給量への依存性が低いため、長期間の使用において表面粗さが変化した場合でも、初期の湿し水供給量を維持することができる。
(接触角)
第1の実施形態に係る給水ロールの最表面の弾性層は、含水状態における純水との接触角が100度以下であることが好ましい。すなわち、給水ロールは湿し水と常時接しながら使用されるため、最表面の弾性層は、使用時に湿し水が含浸した状態である。よって、本発明における接触角の測定も、あらかじめ測定試料を純水中に浸漬し、含水状態としてから純水との接触角を測定している。
含水状態における純水との接触角を100度以下とすることで、給水ロールの最表面の弾性層の表面に湿し水が均一に濡れ広がり、均一で薄膜の湿し水膜を形成することができる。一方、接触角が100度を超える場合、給水ロールの表面における湿し水が不均一となり、印刷不良の原因となる虞がある。
(最表面用ゴム加硫物の厚さ変化率)
第1の実施形態に係る給水ロールにおいて、最表面の弾性層に用いられる最表面用ゴム加硫物は、純水への浸漬試験(JIS K6258に準拠)による厚さの変化率が20%以下であることが好ましく、より好ましくは10%以下である。厚さの変化率が20%を超えると、最表面の弾性層が使用中に吸水による膨潤が大きくなり、給水ロールとしての外径精度を損なう虞がある。
セルロースナノファイバーを除いた最表面用ゴム加硫物の純水への浸漬試験による厚さの変化率は、2%以下であることが好ましく、より好ましくは1%以下であり、さらに好ましくは0.5%以下である。2%を超えると、最表面の弾性層の耐水性が悪化し、長期間使用した際、弾性層の劣化が早くなる虞がある。
以下、第1の実施形態に係る給水ロールの製造方法について説明する。
最初に支持体を準備する。支持体の表面は、ブラスト処理、洗浄を行い、接着剤を塗布する。
次いで、ゴム組成物を準備する。まず、セルロースナノファイバーの水性分散液と、変性ゴムの水性分散液とを混合して均一に分散させる。セルロースナノファイバーの水性分散液は、例えばセルロースナノファイバーが0.2%以上10%以下の濃度で水中に分散されている水性分散液を用いればよく、そのような分散液は市販されている。変性ゴムの水性分散液は、例えば市販されているゴムラテックスを用いればよい。
次いで、混合した分散液を乾燥して水分を除去し、セルロースナノファイバーと変性ゴムのマスターバッチを得る。
その後、得られたマスターバッチを混練する。混練する際に、マスターバッチに、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、加工助剤、充填剤、又は可塑剤などの一般的なゴムの配合剤を、適宜配合してもよい。混練の方法は特に限定されるものではないが、例えばニーダー混練機、バンバリーミキサー、オープンロールなどの公知の技術を用いればよい。
次いで、混練して得られたゴム組成物を支持体に被覆して弾性層を形成する。弾性層を形成する方法は特に限定されるものではないが、例えばゴム組成物をシート状に分出して支持体表面に巻きつける方法、押出し機を用いて支持体表面に円筒状にゴム組成物を被覆させる方法などにより支持体にゴム組成物を被覆する。次いで、加熱し、加硫させた後、回転砥石などを用いて円筒状のゴム加硫物の表面を研磨することにより、所定の外径寸法、表面粗さを有する単一の弾性層を形成して給水ロールを製造する。
弾性層を2層以上有する多層構造の弾性層の場合、最初に支持体に下層の弾性層を成形し、加硫、研磨を行った後に、当該下層の弾性層に最表面の弾性層を成形すればよい。また、最初に下層の弾性層を成形した後、当該弾性層を加硫する前に最表面の弾性層を成形して、加硫、研磨を行ってもよい。下層の弾性層に対する最表面の弾性層の接着を強固にするために、層間に接着剤を更に塗布してもよい。さらに、最表面の弾性層の厚さを薄く成形する場合、最表面用ゴム組成物にトルエンなどの溶媒を加え、溶液化したものをコーティングで成形してもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る給水ロールは、第1の実施形態で説明したのと同様な図1、又は図2に示す構造、すなわち支持体と当該支持体の表面に設けられた1層以上の弾性層とを備える。
(弾性層)
弾性層は1層以上で構成され、少なくとも最表面の弾性層は原料ゴム、変性高分子重合体、及びセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物(以下、最表面用ゴム加硫物と称する場合がある)である。弾性層は、単層構造であっても、又は多層構造であってもよい。弾性層が単層構造である場合、前記最表面用ゴム加硫物のみで構成される。弾性層が多層構造である場合、最表面の弾性層より下層の弾性層(以下、下層用ゴム加硫物と称する場合がある)は、ゴム加硫物で構成される。このゴム加硫物は、特に限定されるものではなく、給水ロールの使用条件に応じて適宜選択される。ただし、当該下層用ゴム加硫物はセルロースナノファイバーを含んでも、含まなくてもよい。なお、前記下層の弾性層は2層以上であってもよい。
(最表面用ゴム加硫物)
前記原料ゴムは、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、カルボキシル基含有ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、水素化スチレンブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)及びクロロプレンゴムなどから選択される1つ又は2つ以上の混合物のゴムを用いることができる。
前記原料ゴムの中で、極性を有する原料ゴムは、例えばニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴムなどであり、非極性の原料ゴムは例えばエチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴムなどである。
中でもエチレンプロピレンゴムは耐水性に優れ、前記原料ゴムに用いることで、給水ロールの耐久性をより高めることができる。
前記変性高分子重合体は、例えば変性されたゴム又は樹脂である。変性されたゴム又は樹脂は、その分子骨格に極性基が導入されている。極性基は、後述するようにセルロースナノファイバーとの親和性を向上させ、セルロースナノファイバー同士の凝集を抑制してセルロースナノファイバーの分散性を高める効果がある。前記極性基は、例えばカルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基、又はエポキシ基などが挙げられる。それらの中でもカルボキシル基、酸無水物基が導入された変性高分子重合体は、入手し易い点で好ましい。極性基は、複数種類導入されていてもよい。
変性されたゴムは、第1の実施形態で説明したのと同様のものを用いることができる。
変性された樹脂は、例えば、変性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。ポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体などが挙げられ、これらを、無水マレイン酸、マレイン酸、無水イタコン酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性されたものが例示される。
変性高分子重合体は、2種以上の変性高分子重合体を混合して用いてもよい。
第2の実施形態において、前記変性高分子重合体は融点が比較的低く、前記原料ゴムとの混練工程における加工性が向上する、変性されたポリエチレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体を用いることが好ましい。さらに、変性ポリオレフィン樹脂は例えばエチレンプロピレンゴムなどの極性の低い原料ゴムとの相溶性が良好であるため、好ましい。
原料ゴムと変性高分子重合体の混合物は、以下の4つの形態がある。
1)極性を有する原料ゴムと変性ゴムとの混合物。
2)極性を有する原料ゴムと変性樹脂(変性ポリオレフィン)との混合物。
3)非極性の原料ゴムと変性ゴムとの混合物。
4)非極性の原料ゴムと変性樹脂(変性ポリオレフィン)との混合物。
発明者らは、前記4)の形態の混合物において、変性ポリオレフィンが非極性の原料ゴムと相溶する特徴を有することを見出した。このような混合物を含む最表面用ゴム加硫物は、当該非極性の原料ゴムの優れた耐水性により親水性に加えて高い耐久性を発現することが可能になる。
原料ゴムの配合割合は、原料ゴムと変性高分子重合体の総量100質量部に対して1質量部以上99質量部以下であることが好ましい。より好ましくは40質量部以上95質量部以下であり、更に好ましくは60質量部以上95質量部以下である。原料ゴムが99質量部を超えると、セルロースナノファイバーが凝集しやすくなる虞がある。また、変性高分子重合体は、マスターバッチ化の製造コストが高いため、極力減らすことが経済的にも好ましく、原料ゴムを60質量部以上(変性高分子重合体が40質量部以下)とするのが好ましい。
前記セルロースナノファイバーは、第1の実施形態で説明したのと同様なものを用いることができる。セルロースナノファイバーは、ゴム加硫物中の原料ゴム及び変性高分子重合体の総量100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下の範囲で分散されることが好ましい。セルロースナノファイバーは、より好ましくは1質量部以上10質量部以下、さらに好ましくは2質量部以上10質量部以下である。このようなセルロースナノファイバーの配合割合の規定は、第1の実施形態で説明したのと同様の理由によるものである。
(下層用ゴム加硫物)
下層用ゴム加硫物は、特に限定されるものではなく、給水ロールの使用環境に応じて、例えば、硬さや耐液性などの特性に基づいて選択すればよい。例えば、最表面用ゴム加硫物と同様のゴム加硫物を用いてもよいし、原料ゴムのゴム加硫物又は原料ゴムと変性高分子重合体の混合物のゴム加硫物などを用いてよい。
第2の実施形態によれば、少なくとも最表面の弾性層を原料ゴムと、変性高分子重合体と、特定量のセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物により構成することによって、第1の実施形態と同様に、長期にわたり親水性を維持することが可能な給水ロールを提供できる。
また、第2の実施形態によれば、最表面用ゴム加硫物に原料ゴムを用いるため、原料コストを抑えた給水ロールを提供できる。
また、第2の実施形態の給水ロールによれば、原料ゴムによる耐水性が向上できるため、長寿命の給水ロールを提供できる。
第2の実施形態に係る給水ロールにおいて、その最表面の弾性層の下層側に位置する弾性層の硬さ、最表面の弾性層の厚さ、表面粗さ(最表面の弾性層の表面粗さ)、最表面の弾性層の含水状態における純水との接触角、及び最表面用ゴム加硫物の厚さ変化率は第1の実施形態で説明したのと同様な値に規定することが好ましい。
以下、第2の実施形態に係る給水ロールの製造方法について説明する。
第2の実施形態に係る給水ロールの製造方法は、セルロースナノファイバーと変性高分子重合体のマスターバッチに、更に原料ゴムを加えて混練してゴム組成物を調製する以外、実質的に第1の実施形態で説明した給水ロールの製造方法と同様である。
すなわち、セルロースナノファイバーと変性高分子重合体のマスターバッチを得た後、得られたマスターバッチを原料ゴムと混練してゴム組成物を得る。混練する際に、マスターバッチと原料ゴムの他に、加硫剤、加硫促進剤を配合し、必要に応じて老化防止剤、加工助剤、充填剤、又は可塑剤などの一般的なゴムの配合剤を配合してもよい。混練の方法は特に限定されるものではないが、例えばニーダー混練機、バンバリーミキサー、オープンロールなどの公知の技術を用いればよい。
次いで、得られたゴム組成物を支持体に被覆し、弾性層を形成する。その後、加熱して加硫させてゴム加硫物を得た後、ゴム加硫物の表面を研磨し、給水ロールを製造する。
セルロースナノファイバーは、原料ゴムに対する分散性が劣る。第2の実施形態の給水ロールの製造方法のように、セルロースナノファイバーと変性高分子重合体のマスターバッチを予め調製し、その後マスターバッチに原料ゴムを混練することによって、セルロースナノファイバーが良好に分散したゴム組成物を得ることができる。
次に、第1、第2の実施形態に係る給水ロールの適用例について図3を参照して説明する。図3は、第1、第2の実施形態に係る給水ロールを適用した湿し水装置を備えた印刷機の一例を示す概略図である。
図3に示す版胴101は、図示しない版が表面に取り付けられ、例えば反時計回り方向に回転する。版胴101の周囲には、湿し水装置110及びインキ装置120がそれぞれ反時計回り方向にこの順序配置されている。湿し水装置110は、湿し水を収容する水舟111を備えている。水舟111中の湿し水には、回転可能な水元ロール112の一部が浸漬されている。当該水元ロール112は、水舟111中の湿し水を組み上げる作用を有する。水元ロール112には、当該水元ロール112と接触して回転する調量ロール113が配置されている。調量ロール113は、水元ロール112により汲み上げられた湿し水を膜として移行させ、その湿し水膜を均一に広げるために、軸方向に往復動作可能に構成されている。調量ロール113には、当該調量ロール113と接触して回転する渡しロール114が配置されている。前記版胴101と渡しロール114の間には、それらの版胴101の版(図示せず)及び渡しロール114と接触して回転する水着けロール115が配置されている。このような構成の湿し水装置110において、水舟111中の湿し水は水元ロール112によって汲み上げられ、調量ロール113に移される。調量ロール113は、軸方向に往復動作するため、水元ロール112から移された湿し水膜を均一に広げて渡しロール114に移され、さらに水着けロール115に移される。水着けロール115に移された湿し水は版胴101の版(図示せず)の非画像部に供給され、版面を湿す。
インキ装置120は、複数、例えば3つのインキ転写ロール21を備えている。版胴101の図示しない版は湿し水装置110を通過した後、インキ装置120によって画像部にインキが供給され、インキ画像を形成する。その後、インキ画像は、版と接触して回転する図示しないゴムブランケットにインキ画像を転写する。
第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、図3に示す湿し水装置110の調量ロール113に適用できる。第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、最表面の弾性層がセルロースナノファイバー含むゴム加硫物であり、表面が優れた親水性を示す。このため、第1、第2の実施形態に係る給水ロールを調量ロール113に適用することによって、湿し水との濡れ性が良好なため、水元ロール112で汲み上げられた湿し水膜を均一に広げて渡しロール114に移すことができる。
また、前述のように、調量ロール113は軸方向に往復運動しているため、表面が摩耗しやすく表面粗さが変化しやすい条件で使用される。第1、第2の実施形態に係る給水ロールを調量ロール113に適用することによって、最表面の弾性層の材質自体が優れた親水性を有するため、表面粗さが変化した場合でも、水元ロール112で汲み上げられた湿し水膜を均一に広げることができる。
第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、図3に示す湿し水装置110の水着けロール115に適用できる。水着けロール115は、版胴101の図示しない版と接触して配置され、水舟111から汲み上げた湿し水を版に供給する。第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、最表面の弾性層がセルロースナノファイバー含むゴム加硫物で、表面が優れた親水性を示すため、湿し水に対して良好な濡れ性を有する。その結果、当該給水ロールを水着けロール115に適用することによって、渡しロール114から受け取った湿し水を均一な薄膜の状態に維持して、版胴101の版に供給することができる。
また、前述したインキ装置120による版胴101の版の画像部へのインキの供給、インキ画像を版と接触回転しているゴムブランケットに転写する工程において、版面のインキは全てゴムブランケットに移されず、一部のインキは版面に残った状態で、再び水着けロール115と接触する。その結果、版面に残ったインキが水着けロール115に付着して、水着けロール115表面の均一な湿し水膜の形成を妨げるため、印刷不良を発生させる。
第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、前述したように最表面の弾性層が優れた親水性を示すため、水着けロールに適用することによって、親水性の表面が油性のインキと反発し、水着けロール表面への付着を抑制することができる。
加えて、水着けロール115の表面にインキが付着すると、当該インキが上流(水舟111側)に配置される調量ロール113などにも移行し、均一な湿し水膜の形成を阻害する可能性がある。そのような場合でも、第1、第2の実施形態に係る給水ロールを水着けロール115のみならず、調量ロール113に適用することによって、それらロール表面へのインキの付着を抑制し、均一な湿し水膜の形成を維持する効果が得られる。
さらに、一般的に最表面がゴム材質の弾性層を有する給水ロールは、その表面にインキが付着すると、そのインキは徐々に弾性層の内部に浸透し、印刷終了後の清掃において給水ロール表面から除去することが困難になる。第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、表面(最表面の弾性層)が優れた親水性を示し、表面近傍に水を含んでいるため、表面に付着したインキが弾性層の内部に浸透することを抑制する。その結果、給水ロール表面を容易に清掃できる効果を奏する。
次に、第1、第2の実施形態に係る給水ロールの適用例について図4を参照して説明する。図4は、第1、第2の実施形態に係る給水ロールを適用した湿し水装置を備えた別の印刷機の一例を示す概略図である。なお、図4において図3と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。
図4に示す湿し水装置110は、湿し水を収容する水舟111を備えている。水舟111中の湿し水には、回転可能な水元ロール112の一部が浸漬されている。水元ロール112には、当該水元ロール112と接触して回転する例えばクロムめっきを施した金属製の水ならしロール116が配置されている。水ならしロール116は、水元ロール112により汲み上げられた湿し水膜を水元ロール112との間のニップ部分で均一に広げる。版胴101と水ならしロール116の間には、版胴101の版(図示せず)及び水ならしロール116と接触して回転する水着けロール115が配置されている。水着けロール115には、当該水着けロール115と接触して回転する水練りロール117が配置されている。このような構成の湿し水装置110において、水舟111中の湿し水は水元ロール112によって汲み上げられ、水ならしロール116に移される。水ならしロール116は、水元ロール112から移された湿し水膜を水元ロール112との間のニップにより均一に広げて水着けロール115に移される。水着けロール115に移された湿し水は版胴101の版(図示せず)の非画像部に供給され、版面を湿す。
インキ装置120は、図3に示す印刷機と同様、版胴101の図示しない版が湿し水装置110を通過した後、画像部にインキを供給し、インキ画像を形成する。その後、インキ画像は版と接触して回転する図示しないゴムブランケットにインキ画像を転写する。
第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、図4に示す湿し水装置110の水元ロール112に適用できる。第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、優れた親水性を有し、湿し水との濡れ性が良好であるため、適用した水元ロール112により水舟111から均一な湿し水膜の状態で汲み上げることができ、水ならしロール116に湿し水膜を均一な状態で移すことができる。
第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、最表面の弾性層が優れた親水性を有し、湿し水との濡れ性が良好であるため、図3を参照して説明したように図4に示す湿し水装置110の水着けロール115に適用できる。
第1、第2の実施形態に係る給水ロールは、最表面の弾性層がセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物であり、高い親水性を示すため、摩耗しても、親水性が失われない。そのため、適用した水着けロール115は長期の使用により印刷不良を起こすことなく、かつ親水性を再度付与するための作業を軽減して運転コストを低減できる。
[実施例]
以下、実施例を詳細に説明する。
(実施例1)
(セルロースナノファイバーと変性ゴムのマスターバッチの調製)
セルロースナノファイバーの水性分散液(アウロ・ヴィスコ、王子ホールディングス(株)製、固形分濃度2.0%)1,000gに対して、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(Nipol LX511A、日本ゼオン(株)製、固形分濃度46%)217gの比率で材料を準備し、ホモジナイザーを用いて混合し、均一に分散させた。得られたセルロースナノファイバーの水性分散液と、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックスとの混合液を、80℃の恒温槽内で72時間乾燥し、セルロースナノファイバーを20質量部含むマスターバッチを調製した。
(セルロースナノファイバーを含むゴム組成物の作製)
次いで、原料ゴムは用いずに、上記のマスターバッチ120質量部と、加硫促進助剤として酸化亜鉛(酸化亜鉛2種、正同化学工業(株)製)5質量部と、加工助剤としてステアリン酸(ルナックS-70V、花王(株)製)1質量部と、加硫のための硫黄(微粉硫黄、鶴見化学工業(株)製)1.5質量部と、加硫促進剤としてCZ(N-シクロヘキシルベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド)(ノクセラーCZ-G、大内新興化学工業(株)製)1質量部とをオープンロールで混練し、カルボキシル基含有ニトリルゴム100質量部に対してセルロースナノファイバー(CNF)を20質量部含む最表面用ゴム組成物を作製した。その後、カレンダーで厚さ0.5mmのシートに分出した。
(給水ロールの製造)
硬さが30(タイプA)のニトリルゴムのゴム組成物(下層用ゴム組成物)を厚さ0.5mmのシートに分出した。
支持体として芯径が76mmの鉄製の芯金表面をブラスト加工し、ゴム用接着剤を塗布した後、分出した下層用ゴム組成物のシートを芯金に巻き付けて成形し、これを加熱炉に投入して加硫した。その後、表面を回転砥石で研磨して、下層の弾性層を形成した。得られたゴムロールの外径を100mmに調整した。
次いで、下層の弾性層の表面にゴム系接着剤を塗布し、分出した最表面用ゴム組成物のシートを巻き付けて成形し、これを加熱炉に投入して加硫した。その後、加硫したゴム組成物の表面を回転砥石で研磨して、外径が101mmの給水ロールを製造した。弾性層全体の厚さは、12.5mmであり、最表面の弾性層の厚さは0.5mmであった。得られた給水ロールは、オフセット印刷機の湿し装置の水着けロールに適用して評価した。
(実施例2)
実施例1と同様のセルロースナノファイバーの水性分散液2,500gに対して、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス217gの比率で材料を準備し、ホモジナイザーを用いて混合し、均一に分散させた。得られたセルロースナノファイバーの水性分散液と、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックスとの混合液を、80℃の恒温槽内で72時間乾燥し、セルロースナノファイバーを50質量部含むマスターバッチを調製した。
原料ゴムとしてニトリルゴム(ニポールDN3350、日本ゼオン(株)製)90質量部と、前記マスターバッチ15質量部と、実施例1と同様な酸化亜鉛5質量部と、ステアリン酸1質量部と、硫黄1.5質量部と、加硫促進剤1質量部とをオープンロールで混練し、ニトリルゴムとカルボキシル基含有ニトリルゴムの総量100質量部に対してセルロースナノファイバー(CNF)を5質量部含む最表面用ゴム組成物を作製した。その後、カレンダーで厚さ0.5mmのシートに分出した。
支持体として芯径が60mmの鉄製の芯金を用い、表面をブラスト加工し、ゴム用接着剤を塗布した後、実施例1と同様の下層用ゴム組成物を用いて成形し、ゴムロールの外径を83mmに調整した。次いで、分出した最表面用ゴム組成物のシートを用いた以外、実施例1と同様な方法により、外径が86mm、最表面の弾性層の厚さが1.5mmに調整された給水ロールを作製した。作製した給水ロールは、オフセット印刷機の湿し装置の水元ロールに適用して評価した。
(実施例3)
実施例1と同様のセルロースナノファイバーの水性分散液1,250gに対して、変性ポリエチレンの水性分散液(アローベースSB-1200、ユニチカ(株)製、全固形分濃度25%)400gの比率で材料を準備し、ホモジナイザーを用いて混合し、均一に分散させた。得られたセルロースナノファイバーの水性分散液と、変性ポリエチレンの水性分散液との混合液を、60℃の恒温槽内で72時間かけて乾燥し、セルロースナノファイバーが25質量部含まれるマスターバッチを作製した。
原料ゴムとしてエチレンプロピレンゴム(JSR EP342、JSR(株)製)80質量部と、前記マスターバッチ25質量部と、実施例1と同様な酸化亜鉛5質量部、ステアリン酸1質量部と、加硫のための有機過酸化物としてジクミルパーオキサイト(パークミルD-40、日油(株)製)5.4質量部と、共架橋剤としてトリアリルイソシアヌレート(TAIC、三菱ケミカル(株)製)2.0質量部をオープンロールで混練して、エチレンプロピレンゴムと変性ポリエチレンの総量100質量部に対してセルロースナノファイバー(CNF)を5質量部含む最表面用ゴム組成物を作製した。その後、カレンダーで厚さ0.5mmのシートに分出した。
次いで、硬さが25(タイプA)のエチレンプロピレンゴムのゴム組成物(下層用ゴム組成物)をカレンダーで厚さ0.5mmのシートに分出した。
支持体として芯径が60mmの鉄製の芯金を用い、表面をブラスト加工し、ゴム用接着剤を塗布した後、分出した下層用ゴム組成物を用いて成形し、ゴムロールの外径を83mmに調整した。次いで、分出した最表面用ゴム組成物を用いた以外、実施例1と同様な方法により、外径が86mm、最表面の弾性層の厚さが1.5mmに調整した給水ロールを作製した。作製した給水ロールは、オフセット印刷機の湿し水装置の調量ロールに適用して評価した。
(実施例4)
原料ゴムとしてニトリルゴム(ニポールDN3350、日本ゼオン(株)製)90質量部と、実施例2で作製したマスターバッチ15質量部と、加硫促進助剤として酸化亜鉛(酸化亜鉛2種、正同化学工業(株)製)5質量部と、加工助剤としてステアリン酸(ルナックS-70V、花王(株)製)1質量部と、加硫のための硫黄(微粉硫黄、鶴見化学工業(株)製)1.5質量部と、加硫促進剤としてCZ(N-シクロヘキシルベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド)(ノクセラ―CZ-G、大内新興化学工業(株)製)1質量部と、補強材してシリカ(ニップシルER、東ソー・シリカ(株)製)10質量部と、充填剤としてクレー(ハードトップクレーS、白石カルシウム(株)製)20質量部と、可塑剤(メザモール、ランクセス(株)製)60質量部とをオープンロールで混練して、最表面用ゴム組成物を作製した。この最表面用ゴム組成物には、セルロースナノファイバー(CNF)が、ニトリルゴムとカルボキシル基含有ニトリルゴムの総量100質量部に対して5質量部含まれていた。その後、カレンダーで厚さ0.5mmのシートに分出した。
支持体として芯径が60mmの芯金にゴム系接着剤を塗布し、下層用ゴム組成物は用いずに、分出した最表面用ゴム組成物のシートを巻き付ける以外、実施例1と同様な方法により、外径が86mm、最表面の弾性層の厚さが13mmの単層構造の給水ロールを作製した。作製した給水ロールは、オフセット印刷機の湿し装置の調量ロールに適用して評価した。
(比較例1)
原料ゴムとしてニトリルゴム(ニポールDN3350、日本ゼオン(株)製)50質量部と、実施例2で作製したマスターバッチ75質量部と、実施例1と同様な材料で同様な量の酸化亜鉛と、ステアリン酸と、硫黄と、加硫促進剤とをオープンロールで混練し、ニトリルゴムとカルボキシル基含有ニトリルゴムの総量100質量部に対してセルロースナノファイバー(CNF)を25質量部含む最表面用ゴム組成物を作製した。その後、カレンダーで厚さ0.5mmのシートに分出した。次いで、支持体として芯径が76mmの鉄製の芯金表面をブラスト加工し、ゴム用接着剤を塗布した後、実施例1と同様の下層用ゴム組成物を用いて成形し、ゴムロールの外径を98mmに調整した。その後、分出した最表面用ゴム組成物のシートを用いた以外、実施例1と同様な方法により、外径が101mm、最表面の弾性層の厚さが1.5mmに調整された給水ロールを作製した。作製した給水ロールは、オフセット印刷機の水着けロールに適用して評価した。
(比較例2)
原料ゴムとしてエチレンプロピレンゴム(JSR EP342、JSR(株)製)98.8質量部と、実施例3で作製したマスターバッチ1.5質量部と、実施例3と同様な材料で同様な量の酸化亜鉛と、ステアリン酸と、有機過酸化物と、共架橋剤とをオープンロールで混練して、エチレンプロピレンゴムと変性ポリエチレンの総量100質量部に対してセルロースナノファイバー(CNF)を0.3質量部含む最表面用ゴム組成物を作製した。その後、カレンダーで厚さ0.5mmのシートに分出した。次いで、支持体として芯径が60mmの鉄製の芯金表面をブラスト加工し、ゴム用接着剤を塗布した後、実施例3と同様の下層用ゴム組成物を用いて成形し、ゴムロールの外径を83mmに調整した。次いで、分出した最表面用ゴム組成物のシートを用いた以外、実施例1と同様な方法により、外径が86mm、最表面の弾性層の厚さが1.5mmに調整された給水ロールを作製した。作製した給水ロールは、オフセット印刷機の調量ロールに適用して評価した。
(比較例3)
マスターバッチを使用せず、原料ゴムとしてニトリルゴム(ニポールDN3350、日本ゼオン(株)製)100質量部と、実施例4と同様で同様な量の加硫促進助剤と、加工助剤と、硫黄と、加硫促進剤と、補強材と、充填剤と、可塑剤とをオープンロールで混練して、最表面用ゴム組成物を作製した。次いで、支持体として芯径が60mmの鉄製の芯金表面をブラスト加工し、ゴム用接着剤を塗布した後、分出した最表面用ゴム組成物のシートを用いた以外、実施例4と同様な方法により、外径が86mm、最表面の弾性層の厚さが13mmの単層構造の給水ロールを作製した。さらに給水ロール表面に塩素系化合物の処理液(プライマーM50、シンコー技研(株)製)で表面処理を行って親水性を付与した。作製した給水ロールは、オフセット印刷機の調量ロールに適用して評価した。
作製した最表面用ゴム加硫物、及び給水ロールを以下の方法により評価した。
(接触角の評価)
作製した最表面用ゴム組成物をプレス成型で、加熱、加硫して厚さ2mmのシートを作製し、10mm×50mmに打ち抜いた。その後、打抜きシートの表面を平面研削盤で研磨して接触角測定用の試料を作製した。
得られた試料を純水中に浸漬し、25℃の室温下で7日間放置した。純水から試料を取り出し、表面の余分な水滴を除去した後、純水を用いて接触角を測定した。接触角の測定は接触角計CA-X(協和界面化学(株))を用いて、液滴量1.8μLで行った。
(厚さ変化率の評価)
実施例1~4及び比較例1~3で得られた最表面用ゴム組成物を用いて上記接触角の測定で使用したのと同様の厚さ2mmのゴムシートを作製した。
また、実施例1~4及び比較例1~3で得られた最表面用ゴム加硫物からセルロースナノファイバーを除いたゴム加硫物を準備し、同様に厚さ2mmのゴムシートを作製した。得られた各ゴムシートを20mm×50mmに打ち抜き、試料とした。
それぞれの試料について、JIS K6258に準拠して試験を行った。試験は、各試料を温度40℃の純水に28日間浸漬して行った。
評価は厚さの変化率で行い、下記の式(1)で計算した。また、浸漬後の外観の変化についても観察した。
Δt100=(t-t)/t×100 …(1)
ここで、Δt100:厚さの変化率(%)、t:浸漬前の厚さ(mm)、t:浸漬後の厚さ(mm)である。
(オフセット印刷機での評価)
実施例1~4及び比較例1~3で得られた給水ロールをオフセット印刷機に適用した。実施例1及び比較例1は水着けロール、実施例2は水元ロール、実施例3、実施例4、比較例2、及び比較例3は調量ロールに適用した。適用時に、給水ロールの表面に均一な湿し水膜ができ、かつ良好に印刷が行えた場合を良好と判断した。一方、給水ロールの表面の湿し水膜が不均一であったり、又は印刷物へのインキ汚れが見られたりする場合を不良と判断した。さらに、耐久性の評価を行った。耐久性は、3か月以上良好に使用出来た場合を○、6か月以上良好に使用出来た場合を◎、3か月持たずに不具合が発生した場合を×とした。
以上の評価の結果を以下の表1~表2に示す。
Figure 0007138876000002

Figure 0007138876000003
表1~表2から明らかなように、実施例1の給水ロールをオフセット印刷機の水着けロールとして使用したところ、印刷初期から表面は極めて水濡れが良く、湿し水膜は均一であった。12,000枚/時間の速度で6時間印刷を行ったが、印刷物へのインキ汚れなどの不具合は発生せず、良好な印刷結果が得られた。さらに、印刷終了後にロール表面にわずかに付着していたインキも洗浄液で容易にふき取ることができた。また、実施例1の給水ロールは、3か月以上良好に使用することができた。
実施例2の給水ロールをオフセット印刷機の水元ロールとして使用したところ、実施例1の給水ロールと同様に、表面は極めて水濡れが良く、水舟から汲み上げた湿し水膜は薄く均一であり、良好な印刷を行うことができた。さらに、実施例2の給水ロールは、3か月以上良好に使用することができた。
実施例3の給水ロールをオフセット印刷機の調量ロールとして使用したところ、実施例1の給水ロールと同様に、表面は極めて水濡れが良く、水元ロールから汲み上げた湿し水を薄く均一にロール表面に広げることができ、良好な印刷を行うことができた。さらに、実施例3の給水ロールは、6か月以上良好に使用することができた。これは、原料ゴムに耐水性の優れるエチレンプロピレンゴムを使用しているためと考えられる。
実施例4の給水ロールをオフセット印刷機の調量ロールとして使用したところ、実施例1の給水ロールと同様に、表面は極めて水濡れが良く、水元ロールから汲み上げた湿し水を薄く均一にロール表面に広げることができ、良好な印刷を行うことができた。さらに、実施例4の給水ロールは、3か月以上良好に使用することができた。
これに対し、比較例1の給水ロールをオフセット印刷機の水着けロールとして使用したところ、印刷むらが発生した。ロールの表面を観察すると、局所的に膨潤による凹凸が発生しており、外径の精度が損なわれたため印刷むらが発生したと考えられる。凹凸が発生しているゴムの内部を電子顕微鏡で観察すると、セルロースナノファイバーの凝集体が存在していた。このように最表面の弾性層に含まれるセルロースナノファイバーの量が本発明の範囲(0.5質量部以上20質量部以下)の上限である20質量部を超える、25質量部のように過剰量であると、セルロースナノファイバー同士が凝集し易くなり、凝集体がゴム加硫物中に生じたためと考えられる。
比較例2の給水ロールをオフセット印刷機の調量ロールとして使用したところ、印刷開始直後から、湿し水膜が不均一であり、印刷物の濃度むらが発生した。これは、実施例3との比較から明らかなように、最表面の弾性層に含まれるセルロースナノファイバーの量が、本発明の範囲(0.5質量部以上20質量部以下)の下限である0.5質量部未満の0.3質量部であるため、親水性が不足した結果と考えられる。
比較例3の給水ロールをオフセット印刷機の調量ロールとして使用したところ、印刷開始直後は、表面は極めて水濡れが良く、水元ロールから汲み上げた湿し水を薄く均一にロール表面に広げることができ、良好な印刷を行うことができた。しかし、使用に伴い徐々に湿し水膜が不均一になり、印刷物にインキ汚れが発生した。使用開始から1か月後には調量ロールとして使用できなくなった。試験後のロールを観察すると、表面に摩耗が見られ、部分的に親水性が不足したためと考えられる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…給水ロール、2…支持体、3、4…弾性層、101…版胴、110…湿し水装置、111…水舟、112…水元ロール、113…調量ロール、114…渡しロール、115…水着けロール、116…水ならしロール、117…水練りロール、120…インキ装置。

Claims (8)

  1. オフセット印刷機に組込まれる給水ロールであって、
    支持体と、前記支持体の表面に配置された1層以上の弾性層とを備え、
    最表面に位置する前記弾性層は、変性ゴム及びセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物であり、
    前記セルロースナノファイバーは、前記変性ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下含む、給水ロール。
  2. オフセット印刷機に組込まれる給水ロールであって、
    支持体と、前記支持体の表面に配置された1層以上の弾性層とを備え、
    最表面に位置する前記弾性層は、原料ゴム、変性高分子重合体及びセルロースナノファイバーを含むゴム加硫物であり、
    前記セルロースナノファイバーは、前記原料ゴム及び前記変性高分子重合体の総量100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下含む、給水ロール。
  3. 2層以上の弾性層を備え、前記最表面に位置する弾性層は、0.1mm以上4.0mm以下の厚さを有する請求項1又は2に記載の給水ロール。
  4. 前記最表面に位置する弾性層は、含水状態における純水との接触角が100度以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の給水ロール。
  5. 前記最表面に位置する弾性層は、純水への浸漬試験における厚さ変化率が20%以下であり、前記セルロースナノファイバーを除いた前記ゴム加硫物の純水への浸漬試験における厚さ変化率が2%以下である請求項1から4のいずれか1項に記載の給水ロール。
  6. 前記原料ゴムは、エチレンプロピレンゴムである請求項2から5のいずれか1項に記載の給水ロール。
  7. 前記変性高分子重合体が、変性ポリオレフィン樹脂である請求項2から6のいずれか1項に記載の給水ロール。
  8. 前記最表面の弾性層の内側に位置する弾性層は、硬さ30(タイプA)以下のゴムで形成されている請求項1から7のいずれか1項に記載の給水ロール。
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