JP2011169858A - 沸騰水型原子炉の初装荷炉心 - Google Patents

沸騰水型原子炉の初装荷炉心 Download PDF

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Abstract

【課題】
炉停止余裕にかかる基準値を満たしつつ、炉心最外周領域に装荷される燃料集合体の濃縮度を高めることにより、沸騰水型原子炉における燃料の高燃焼度化および燃料経済性向上を実現する。
【解決手段】
燃料集合体3は、燃料集合体2よりウラン平均濃縮度が高く、燃料集合体1より多い可燃性毒物含有が多い。最外周領域14には、高濃縮度の燃料集合体1および燃料集合体3が装荷される。特に、アンコントロールセル15のみに燃料集合体3が装荷され、最外周領域14のアンコントロールセル15以外の領域に燃料集合体1が装荷される。
【選択図】図1

Description

本発明は沸騰水型原子炉の初装荷炉心に係り、特に、多種類の燃料集合体を組合せて構成される沸騰水型原子炉の初装荷炉心に関する。
原子力発電において発電コストの低減は重要な課題であり、近年この対策として燃料サイクルコストの低減、高出力化、及び運転期間の長期化等が検討されてきた。燃料サイクルコストの低減に対しては、燃料集合体の平均取出燃焼度を高めること(高燃焼度化)が有効である。
燃料集合体の高燃焼度化を達成するためには、そのウラン濃縮度を高める必要がある。現在、国内及び海外のウラン転換加工施設において取り扱えるウラン最高濃縮度は5wt%である。燃料集合体のウラン濃縮度を5wt%に可能な限り近づけることで高燃焼度化を達成し、発電コストをより低減させることができる。
一方、沸騰水型原子炉において、初装荷炉心は原子炉の第1サイクルであり、全て燃料が新燃料のみで構成される。それらの燃料の一部は第2サイクル又は第3サイクルに取り出されるため、炉心内滞在時間が短く、一般に初装荷炉心において燃料の平均取出燃焼度は平衡炉心における燃料の平均取出燃焼度に比べて小さくなる。
初装荷炉心における燃料の平均取出燃焼度向上の案として、取出燃焼度に合せて複数種類の濃縮度の燃料集合体を予め用意し、低い濃縮度の燃料を早く取り出すことで取り出し燃料に無駄に核分裂性物質が残らないように運転する案が考案された。このような初装荷炉心は初装荷濃縮度多種類炉心と称される。
特許文献1に開示されている初装荷濃縮度多種類炉心は、複数種類の燃料の中で最高濃縮度の燃料集合体を炉心最外周領域に装荷し、最低濃縮度の燃料集合体を中央領域に装荷する。この炉心では、第2サイクルにおいて低濃縮燃料を取り出し、炉心最外周領域に装荷した高濃縮燃料を中央領域に装荷する。これにより、早く取り出される低濃縮燃料の燃焼を促進させる一方、高濃縮燃料の炉心内滞在時間を長くすることで燃料経済性を向上させることができる。
特公平05‐27075号公報
ところで、炉心設計においては、様々な炉心運転上の制限値等を満足する必要がある。例えば、炉停止余裕は冷温状態で最も反応度制御効果の高い制御棒が引き抜かれた状態における臨界に対する余裕であり、設計上の基準値を満たさなければならない。
しかし、特許文献1に開示されている初装荷濃縮度多種類炉心のように、最高濃縮度の燃料集合体を炉心最外周領域に装荷することは、炉停止余裕を低下させることになり、基準値を満たさなくなる可能性もある。
このような理由から高燃焼度化が制限されていた。
本発明の目的は、炉停止余裕にかかる基準値を満たしつつ、炉心最外周領域に装荷される燃料集合体の濃縮度を高めることにより、沸騰水型原子炉における燃料の高燃焼度化および燃料経済性向上を実現できる沸騰水型原子炉の初装荷炉心を提供することである。
(1)上述した目的を達成するための本発明の特徴は、同一のウラン平均濃縮度を有する複数の第1燃料集合体と、前記第1燃料集合体より低い同一のウラン平均濃縮度を有する複数の第2燃料集合体と、を含む多種類の燃料集合体を組合せて構成され、炉心最外周領域の一部には第1燃料集合体が装荷される沸騰水型原子炉の初装荷炉心において、前記多種類の燃料集合体には、前記第2燃料集合体より高い同一のウラン平均濃縮度を有し、前記第1燃料集合体より多い可燃性毒物を含有する第3燃料集合体を含み、前記第3燃料集合体は、炉心最外周領域であって、制御棒と隣接しない領域のみに装荷されることにある。
炉心最外周領域には、第2燃料集合体より濃縮度の高い第1燃料集合体および第3燃料集合体が装荷されているため、炉心最外周領域に濃縮度の低い燃料集合体を装荷した場合と比較して、炉心全体の出力が増大し、燃料集合体は効率的に燃焼される。
一方、炉心最外周領域であって、制御棒と隣接しない領域のみに前記第1燃料集合体より多い可燃性毒物を含有する第3燃料集合体が装荷されることにより、当該領域の反応度を抑制し、炉停止余裕を向上させることが可能となる。炉停止余裕が向上すると、最外周領域に装荷される燃料集合体において、さらなる濃縮度増加が可能となる。
これにより、沸騰水型原子炉における燃料の高燃焼度化および燃料経済性向上を実現できる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第1燃料集合体のウラン平均濃縮度と前記第3燃料集合体のウラン平均濃縮度とは同じである。
燃焼度が進むと、第1燃料集合体と第3燃料集合体とを同等に扱うことができる。これにより炉心サイクルの運用が容易になる。
本発明によれば、炉停止余裕にかかる基準値を満たしつつ、炉心最外周領域に装荷される燃料集合体の濃縮度を高めることにより、沸騰水型原子炉における燃料の高燃焼度化および燃料経済性向上を実現できる。
第1実施形態に係る初装荷炉心であり、炉心の1/4、第4象限を示す燃料集合体配置図である。 炉心の領域を説明する図である。 燃料集合体3と比較して可燃性毒物の混入量が少ない燃料集合体1の断面図である。 燃料集合体1と比較して可燃性毒物の混入量が多い燃料集合体3の断面図である。 燃料集合体1及び燃料集合体3における冷温時無限増倍率の燃焼度推移を説明する図である。 外周領域12に含まれる第1〜第12制御棒の制御棒価値を示す図である。 制御棒番号を示す図である。 参考例に係る初装荷炉心の燃料集合体配置図である。 参考例における第1〜第12制御棒の制御棒価値を示す図である。 第2実施形態に係る初装荷炉心であり、炉心の1/4、第4象限を示す燃料集合体配置図である。 燃料集合体24と比較して可燃性毒物の混入量が少ない燃料集合体21の断面図である。 燃料集合体21と比較して可燃性毒物の混入量が多い燃料集合体24の断面図である。 従来技術に係る初装荷炉心の燃料集合体配置図である。
〈第1実施形態〉
本発明の第1実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
〜構成〜
図1は第1実施形態に係る初装荷炉心10であり、炉心10の1/4、第4象限を示す燃料集合体配置図である。初装荷炉心10は、濃縮度及び可燃性毒物の混入量の異なる3種類の燃料集合体1〜3を組合せて構成される。燃料集合体1は濃縮度3.8wt%であり、燃料集合体3と比較して可燃性毒物の混入量が少ない。燃料集合体2は例えば濃縮度2.2%である。燃料集合体3は、燃料集合体1と同じく濃縮度3.8wt%であるが、燃料集合体1と比較して可燃性毒物の混入量が多い。
初装荷炉心10において、燃料集合体1は672体、燃料集合体2は148体、燃料集合体3は52体装荷される。燃料集合体1は、最外周領域14のうちアンコントロールセル15を除く領域、外周領域12および、中央領域13のうちコントロールセル16を除く領域に装荷される。燃料集合体2は、中央領域13のコントロールセル16に装荷される。燃料集合体3は、最外周領域14のアンコントロールセル15に装荷される。
図2は、炉心の領域を説明する図である。炉心には多数の制御棒5が挿入されている。1体の断面十字型の制御棒5の周囲に4体の燃料集合体を装荷して1つの制御棒セルが構成される。さらに制御棒セルが複数個格子状に配列されて、炉心が構成される。
原子炉外には減速材領域11が形成され、原子炉内には外周領域12と中央領域13が形成される。外周領域12は、最外周に配置される制御棒セルから構成される領域である。中央領域13は、外周領域12内に配置される制御棒セルから構成される領域である。
最外周領域14は、減速材領域11と面隣接し炉心の最外周に配置される燃料集合体から構成される領域であり、一部は外周領域12と重複する。最外周領域14には、制御棒5が隣接せず制御棒5による制御ができない燃料集合体があり、この燃料集合体から構成される領域をアンコントロールセル15とする。
なお、原子炉運転中には制御棒5が引き抜かれるが、一部の制御棒5は反応度調整の為、挿入された状態にある。この制御棒を含む制御棒セルをコントロールセル16とする。
図3は燃料集合体1の断面図であり、図4は燃料集合体3の断面図である。燃料集合体1および燃料集合体3は、9行9列の正方格子状に配列され内部に燃料ペレット(図示せず)を充填した燃料棒6,7と、この燃料棒6,7が配列可能な領域に配置された2本の水ロッド8と、燃料棒6,7及び水ロッド8の相互の径方向間隔を保持する燃料スペーサ(図示せず)と、以上の構造の外周部を覆うチャンネルボックス9とを備えている。
燃料集合体1および燃料集合体3が等しい平均濃縮度を持つように、燃料棒6,7は構成されている。燃料棒7は可燃性毒物が混入された燃料棒である。燃料集合体1と燃料集合体3とを比較すると、燃料棒7の本数が異なり、したがってその混入量も異なる。すなわち、燃料集合体3は、燃料集合体1と比較して可燃性毒物の混入量が多くなる。
図5は燃料集合体1及び燃料集合体3における冷温時無限増倍率の燃焼度推移を説明する図である。燃料集合体1の冷温時無限増倍率を実線で、燃料集合体3の冷温時無限増倍率を破線で示す。燃料集合体3は、燃料集合体1よりも可燃性毒物の混入量が多いことから、冷温時無限増倍率は初期からそのピークにかけて低くなっている。
以上において、燃料集合体1は、第1燃料集合体を構成し、燃料集合体2は、燃料集合体1よりウラン平均濃縮度の低い第2燃料集合体を構成し、燃料集合体3は、燃料集合体2よりウラン平均濃縮度の高く、燃料集合体1より多い可燃性毒物含有の多い第3燃料集合体を構成し、アンコントロールセル15は、炉心最外周14であって、制御棒5と隣接しない領域を構成する。
〜動作〜
本実施形態の基本動作について説明する。基本動作は従来技術と同様である。沸騰水型原子炉は、各サイクル(約1年)毎に一部の燃料集合体が交換される。まず、図1に示す初装荷炉心10のように、燃料集合体1〜3を装荷する。そしてこの炉心パターンで、第1サイクルの運転をおこなう。最外周領域14には、濃縮度の高い燃料集合体1および燃料集合体3が装荷されているため、最外周領域14に濃縮度の低い燃料集合体を装荷した場合と比較して、炉心全体の出力が増大し、燃料集合体は効率的に燃焼される。なお、最外周領域14に装荷された燃料集合体1,燃料集合体3は、中性子が炉心外に漏れる為、中央領域13に装荷された燃料集合体1と比較して燃焼度が低い。
第1サイクルの運転が終了すると第1回目の交換をおこなう。コントロールセル16に装荷された濃縮度の低い燃料集合体2を炉心から取出し、替わりに中央領域13に装荷され燃焼度が高い(燃焼が進んだ)燃料集合体1をコントロールセル16に装荷する。また、最外周領域14に装荷され燃焼度が低い燃料集合体1,燃料集合体3を外周領域12と中央領域13に分散させて装荷し、替わりに中央領域13に装荷され燃焼度が高い燃料集合体1を最外周領域14に装荷する。
更に、コントロールセル16から取り出された本数相当の新しい燃料集合体4(図示せず)を外周領域12と中央領域13に分散させて装荷する。このような炉心パターンで、第2サイクルの運転をおこなう。
そして、第2サイクルの運転が終了すると第2回目の交換をおこない、これらを繰り返すことにより平衡炉心に移行する。
〜効果〜
従来技術と比較することにより、本実施形態の効果について説明する。図13は従来技術の初装荷炉心100の燃料集合体配置図である。従来技術の初装荷炉心100において、最外周領域14には、濃縮度の高い燃料集合体1が装荷されているため、最外周領域14に濃縮度の低い燃料集合体を装荷した場合と比較して、炉心全体の出力が増大し、燃料集合体は効率的に燃焼される。
本実施形態の初装荷炉心10において、最外周領域14には、濃縮度の高い燃料集合体1および燃料集合体3が装荷されているため、最外周領域14に濃縮度の低い燃料集合体を装荷した場合と比較して、炉心全体の出力が増大し、燃料集合体は効率的に燃焼される。つまり、従来技術と同様な構成(最外周領域14に濃縮度の高い燃料集合体)により、同様な効果(燃料経済性向上)が得られる。
本実施形態特有の効果について説明する。図6は、外周領域12に含まれる第1〜第12制御棒の制御棒価値を示す図である。図7は制御棒番号を示す図である。制御棒価値とは、中性子を吸収していた制御棒を原子炉から引き抜いた時、炉心の実効的な無限増倍率を増加させる大きさを表す指標である。臨界を1として、臨界に対する影響を示す。実線は本実施形態における解析結果を示す。破線は従来技術における解析結果を示す。
まず、従来技術における解析結果(破線)から説明する。
第1制御棒を含む制御棒セルは減速材領域11に隣接しており、第1制御棒を原子炉から引き抜いても中性子が炉心外に漏れる為、第1制御棒の制御棒価値は低い。第2制御棒の制御棒価値も同様である。
第3制御棒を含む制御棒セルはアンコントロールセル15に隣接している。アンコントロールセル15は制御棒による制御ができず、アンコントロールセル15に装荷される燃料集合体の反応度が高い。第3制御棒が引き抜かれるとアンコントロールセル15に装荷される燃料集合体の影響を受けるため、第3制御棒の制御棒価値は他と比較して高い。第4制御棒を含む制御棒セルはアンコントロールセル15に隣接して部分と減速材領域11に隣接している部分が有り、第4制御棒の制御棒価値は、第1制御棒の制御棒価値より高く、第3制御棒の制御棒価値より低い。
第5制御棒は第3制御棒と同様な位置に有り、第5制御棒の制御棒価値は、第3制御棒の制御棒価値と同等である。第6制御棒は第4制御棒と同様な位置に有り、第6制御棒の制御棒価値は、第4制御棒の制御棒価値と同等である。第7〜第12制御棒については、それぞれ第6〜第1制御棒と同じであるため、説明を省略する。
従来技術の初装荷炉心100において、最外周領域14には、濃縮度の高い燃料集合体1が装荷されているため、特に、アンコントロールセル15に隣接している制御棒セルに含まれる第3制御棒,第5制御棒,第8制御棒,第10制御棒の制御棒価値は他と比べて高く、炉停止余裕を低下させる方向に働き、基準値を満たさなくなる可能性もあった。このような理由から高燃焼度化が制限されていた。
本実施形態の初装荷炉心10において、最外周領域14には、濃縮度の高い燃料集合体1および燃料集合体3が装荷され、特に、アンコントロールセル15に燃料集合体1と比較して可燃性毒物の混入量が多い燃料集合体3が装荷される。これにより、アンコントロールセル15に装荷される燃料集合体の反応度は抑制される。
図6において、本実施形態における解析結果(実線)を従来技術と比較しながら説明する。第1〜第12制御棒の全てにおいて、本実施形態における制御棒価値は、従来技術における制御棒価値に比べて低下する傾向にある。特に、本実施形態における第3制御棒,第5制御棒,第8制御棒,第10制御棒の制御棒価値は、従来技術における制御棒価値に比べて大きく低下しており、炉停止余裕を向上させることが可能となる。
炉停止余裕が向上すると、燃料集合体1および燃料集合体3において、さらなる濃縮度増加が可能となり、取出平均燃焼度の向上(高燃焼度化)につながる。これにより燃料経済性向上を実現できる。
〜参考例〜
参考例と比較することにより、本実施形態の効果について更に説明する。図8は参考例に係る初装荷炉心200の燃料集合体配置図である。参考例に係る初装荷炉心200において、最外周領域14には、燃料集合体2と比較して濃縮度の高く、燃料集合体1と比較して可燃性毒物の混入量が多い燃料集合体3が装荷されている。
図9は、参考例における第1〜第12制御棒の制御棒価値を示す図である。比較の為、本実施形態における第1〜第12制御棒の制御棒価値を追記している。実線は本実施形態における解析結果を示す。点線は参考例における解析結果を示す。
参考例の初装荷炉心200において、アンコントロールセル15に燃料集合体3が装荷されることにより、参考例における第3制御棒,第5制御棒,第8制御棒,第10制御棒の制御棒価値は、本実施形態における制御棒価値と同等であり、本実施形態と同様な効果が得られる。
一方、最外周領域14のアンコントロールセル15以外の領域にも燃料集合体3が装荷されることにより、参考例における第1制御棒,第2制御棒,第4制御棒,第6制御棒,第7制御棒,第9制御棒,第11制御棒,第12制御棒の制御棒価値は、本実施形態における制御棒価値に比べて低下しており、炉心最外周部14の出力が低下することになる。その結果、中央領域13の出力を向上させる必要が有り、今度は中央領域13の熱的制限値に対する余裕を低下させるため、好ましくない。
逆に言えば、本実施形態では、アンコントロールセル15のみに燃料集合体3が装荷され、最外周領域14のアンコントロールセル15以外の領域に燃料集合体1が装荷されることにより、炉停止余裕にかかる基準値を満たしつつ、炉心最外周部14の出力が増大し、炉心全体の出力が増大し、高燃焼度化を実現できる。
〈第2実施形態〉
図10は第2実施形態に係る初装荷炉心20であり、炉心20の1/4、第4象限を示す燃料集合体配置図である。初装荷炉心20は、濃縮度及び可燃性毒物の混入量の異なる4種類の燃料集合体21〜24を組合せて構成される。燃料集合体21は濃縮度4.1wt%であり、燃料集合体4と比較して可燃性毒物の混入量が少ない。燃料集合体22は例えば濃縮度3.7wt %である。燃料集合体23は例えば濃縮度2.3wt %である。燃料集合体24は、燃料集合体21と同じく濃縮度4.1wt%であるが、燃料集合体1と比較して可燃性毒物の混入量が多い。
初装荷炉心20において、燃料集合体21は256体、燃料集合体22は416体、燃料集合体23は148体、燃料集合体24は52体装荷される。燃料集合体21は、外周領域12に装荷される。燃料集合体22は、中央領域13のうちコントロールセル16を除く領域に装荷される。燃料集合体23は、中央領域13のコントロールセル16に装荷される。燃料集合体24は、最外周領域14のアンコントロールセル15に装荷される。
図11は燃料集合体21の断面図であり、図13は燃料集合体24の断面図であり、10行10列の正方格子状に配列されている。燃料集合体21および燃料集合体24が等しい平均濃縮度を持つように、燃料棒6,7は構成されている。燃料棒7は可燃性毒物が混入された燃料棒である。燃料集合体21と燃料集合体24とを比較すると、燃料棒7の本数が異なり、したがってその混入量も異なる。すなわち、燃料集合体24は、燃料集合体21と比較して可燃性毒物の混入量が多くなる。
本実施形態の初装荷炉心20において、最外周領域14には、濃縮度の高い燃料集合体21および燃料集合体24が装荷されているため、最外周領域14に濃縮度の低い燃料集合体を装荷した場合と比較して、炉心全体の出力が増大し、燃料集合体は効率的に燃焼される。
一方、アンコントロールセル15のみに燃料集合体21と比較して可燃性毒物の混入量が多い燃料集合体24が装荷されることにより、炉停止余裕を向上させることが可能となる。
これにより、炉停止余裕にかかる基準値を満たしつつ、炉心最外周領域14に装荷される燃料集合体の濃縮度を高めることにより、沸騰水型原子炉における燃料の高燃焼度化および燃料経済性向上を実現できる。
〈その他〉
第1実施形態では、燃料集合体1の濃縮度と燃料集合体3の濃縮度は同じであり、第2実施形態では、燃料集合体21の濃縮度と燃料集合体24の濃縮度は同じであったが、必ずしも同じである必要はない。ただし、これらの燃料集合体の濃縮度は、他の燃料集合体の濃縮度と比べて高いことが好ましい。
燃料集合体の詳細を図4,5,11,12に示したが、これに限定されない。正方格子配列が8行8列であってもよい。2本の丸型の水ロッド8の変わりに、1本の角型の水ロッドを用いてもよい。
1 燃料集合体(高濃縮度・可燃性毒物少)
2 燃料集合体(低濃縮度)
3 燃料集合体(高濃縮度・可燃性毒物多)
5 制御棒
6 燃料棒
7 燃料棒(可燃性毒物含)
8 水ロッド
9 チャンネルボックス
10 初装荷炉心(第1実施形態)
11 減速材領域
12 外周領域
13 中央領域
14 最外周領域
15 アンコントロールセル
16 コントロールセル
20 初装荷炉心(第2実施形態)
21 燃料集合体(高濃縮度・可燃性毒物少)
22 燃料集合体(中濃縮度)
23 燃料集合体(低濃縮度)
24 燃料集合体(高濃縮度・可燃性毒物多)
100 初装荷炉心(従来技術)
200 初装荷炉心(参考例)

Claims (2)

  1. 同一のウラン平均濃縮度を有する複数の第1燃料集合体と、前記第1燃料集合体より低い同一のウラン平均濃縮度を有する複数の第2燃料集合体と、を含む多種類の燃料集合体を組合せて構成され、炉心最外周領域の一部には第1燃料集合体が装荷される沸騰水型原子炉の初装荷炉心において、
    前記多種類の燃料集合体には、前記第2燃料集合体より高い同一のウラン平均濃縮度を有し、前記第1燃料集合体より多い可燃性毒物を含有する第3燃料集合体を含み、
    前記第3燃料集合体は、炉心最外周領域であって、制御棒と隣接しない領域のみに装荷される
    ことを特徴とする沸騰水型原子炉の初装荷炉心。
  2. 請求項1記載の沸騰水型原子炉の初装荷炉心において、
    前記第1燃料集合体のウラン平均濃縮度と前記第3燃料集合体のウラン平均濃縮度とは同じである
    ことを特徴とする沸騰水型原子炉の初装荷炉心。
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