JP2000009870A - 原子炉の燃料集合体及び炉心 - Google Patents

原子炉の燃料集合体及び炉心

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JP2000009870A JP10175444A JP17544498A JP2000009870A JP 2000009870 A JP2000009870 A JP 2000009870A JP 10175444 A JP10175444 A JP 10175444A JP 17544498 A JP17544498 A JP 17544498A JP 2000009870 A JP2000009870 A JP 2000009870A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MOX燃料の製造コストを抑えつつプルトニ
ウム装荷量を増大し、安定性、運転融通性、運転特性に
優れた燃料集合体を得る。 【解決手段】 プルトニウムを含まないウラン燃料棒U1
及びガドリニア入りウラン燃料棒G1と、MOX燃料棒P
1,P2,P3,PVとウォータロッドWとから構成される燃
料集合体で、チャンネルボックスに隣接しないウォータ
ロッドWの隣接位置の少なくとも一部にU1またはG1を配
置する。このU1,G1は天然ウラン等のウラン235 濃縮度
が約 1.2%以下の低濃度ウランからなる。また燃料集合
体の隅部位置にG1を配置し、このG1及びチャンネルボッ
クス2に隣接する位置にG1またはU1を配置する。またG1
は軸方向にウラン濃縮度が異なる複数の領域を備えてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉の燃料集合
体および炉心に係わり、特にプルトニウムを富化した燃
料棒よりなる燃料集合体および炉心に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、原子炉の核燃料サイクルにおい
て、使用済燃料を再処理し使用済燃料中に含まれるプル
トニウムを回収し、BWRに装荷して使用するプルサー
マルが進められており、燃料の経済性の向上が図られて
いる。以下、従来のBWRのウラン燃料からなる燃料集
合体に、ウラン酸化物を母材としてプルトニウム酸化物
を混入した混合酸化物(MOX)からなるペレットを封
入してなるいわゆるMOX燃料を使用した一般的な場合
について説明する。
【0003】図4は従来のBWRの燃料集合体の縦断面
図である。燃料集合体は、図示しない多数の燃料ペレッ
トを封入した複数の燃料棒1と、この燃料棒1を内部に
格子状に配列する四角筒状のチャンネルボックス2と、
このチャンネルボックス2の上部にあって把手を有する
上部タイプレート3と、前記チャンネルボックス2の下
部にあって燃料全体の台座となる下部タイプレート4よ
り構成されている。そして前記燃料棒束の軸方向数箇所
に燃料棒1やチャンネルボックス2などの間隙を維持す
るためのスペーサ5が設けられている。
【0004】この燃料棒1の一部にMOXを用いたMO
X燃料集合体についてその従来の燃料棒配置について、
以下説明する。図5は従来のMOX燃料集合体の燃料棒
配置の一例を示す横断面図であり、特開平3−1284
82号公報の第6図を引用したものである。図において
符号P1〜P6はプルトニウムを含む燃料棒であり、添
字番号が大きいほどプルトニウム富化度が低くなってい
る。符号Gはプルトニウムを含まず、濃縮度4.9%の
ウラン燃料棒に可燃性毒物としてガドリニアを混入した
燃料棒を示している。
【0005】この図に示す場合に代表されるように、近
年主流として用いられつつあるMOX燃料集合体は、可
燃性毒物を含まないMOX燃料棒と、可燃性毒物が添加
されたウラン燃料棒の2種類の燃料棒のみから構成され
ている。その理由は、主に次の3点である。
【0006】(1) MOXと、ガドリニアに代表され
る可燃性毒物との混合物の照射データが少なく、特性が
十分に把握されていない。 (2) プルトニウム酸化物やガドリニアはともにウラ
ン酸化物に比べて熱伝導度が低いため、こうした物質の
組み合わせは可能な限り回避したい。 (3) プルトニウムは人体に対する毒性が極めて高
く、また核物質防護措置も厳しいため、燃料集合体一体
あたりの製造コスト、輸送コストが非常に高い。
【0007】従って、図5に示すように、ガドリニアを
混入する燃料棒以外は全てMOX燃料棒とし、燃料集合
体一体に装荷するプルトニウム装荷量をなるべく大きく
して単位プルトニウム量当たりのコストを低減する必要
がある。
【0008】図6は従来のMOX燃料集合体の燃料棒配
置の別の一例を示す横断面図であり、前述の特開平3−
128482号の第1図から引用したものである。図5
と同様、符号P1〜P3はプルトニウムを含む燃料棒で
あり、符号Gは、プルトニウムを含まず、濃縮度4.5
%のウラン燃料棒に可燃性毒物としてガドリニアを混入
した燃料棒を示している。また、符号U1〜U3は濃縮
度2.0〜3.5%のウラン燃料棒を示しており、燃料
集合体の隅部及びその周辺に配置されている。
【0009】この場合において、可燃性毒物を含まない
MOX燃料棒と可燃性毒物が添加されたウラン燃料棒以
外に、可燃性毒物を含まないウラン燃料棒を用いている
のは、以下の理由による。
【0010】(4) 燃料集合体の4つの隅部及びその
周辺では一般に燃料棒の出力が大きくなるため、この部
位における燃料棒についてはプルトニウム富化度を低く
設定するのが一般的である。ところが、MOXペレット
はウランペレットに比べて成形加工費が高いため、プル
トニウム富化度の低いペレットを製造するのは経済的に
非効率的である。 (5) 製造ラインにおいてペレットのプルトニウム富
化度を変更する際はラインのクリーニングが必要である
が、そのコストが非常に高いため、富化度種類数を最小
限に抑えることで製造に要する費用や時間をできるだけ
抑えたいという要望がある。
【0011】このように、MOX燃料を使用した燃料集
合体の設計にあたっては、燃料特性以外に、コスト等に
関する要求が考慮されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなMOX燃
料集合体の設計思想は、従来のウラン燃料集合体の設計
思想の延長上にあるといえる。すなわち、ウラン燃料に
おける各燃料棒のうち、Gdを含んでいるものや濃縮度
が特に低いものなどは、MOX燃料棒として不適あるい
は不経済であるため、このような燃料棒を除外して、残
りのウラン燃料棒を相当する富化度のMOX燃料棒に置
き換えた設計を行っている。
【0013】このような考え方は実績のあるウラン燃料
設計に基づいているだけに設計としては穏当であるが、
前述したMOX燃料の特殊事情に照らして考えると必ず
しも最適な選択とは言えない。
【0014】すなわち、燃料集合体全体としてPuを多
量に装荷し、かつMOX燃料棒の本数を少なくすること
が、費用対効果の面から望ましい設計であるといえる。
例えば上記従来の技術において(3)、(4)に述べた
ように、MOX燃料集合体は輸送・製造コストが高いと
いう点を考慮すれば、MOXペレットの富化度をなるべ
く高くすると同時に、1体の燃料に装荷するプルトニウ
ム量をなるべく大きくすることが望ましい。コストの面
のみからみれば、燃料内の核分裂性物質の大部分をプル
トニウムとすることが理想的である。
【0015】ところが、上記従来の技術で図面を参照し
て述べた設計例を見ると、いずれの場合も、可燃性毒物
を含む燃料棒には濃縮度が4%以上の濃縮ウランを用
い、また可燃性毒物を含まないウランのみの燃料棒には
濃縮度が2.0〜3.5%の濃縮ウランを用いている。
こうした構成では、これらの燃料の反応度の相当量の部
分をウラン燃料棒が担っており、その分、理想的な設計
に比べてプルトニウム装荷量は減少していることは明ら
かである。
【0016】このことは言い換えれば、ウラン燃料棒
に、MOX燃料集合体並みの高い製造コスト、輸送コス
トをかけていることになり、その観点から経済性を著し
く損なった設計になっていたとみることができる。
【0017】こうした観点からみて、図5や図6に示し
た場合に比べてより望ましい設計の一例を紹介する。図
7は従来のMOX燃料集合体の燃料棒配置の別の一例を
示す横断面図であり、特公平5−8398号公報の第7
図から引用したものである。図7において符号P1〜P
3はプルトニウムを含む燃料棒であり、添字番号が大き
いほどプルトニウム富化度が低くなっている。符号G
は、プルトニウムを含まず、天然ウランからなるウラン
燃料棒に可燃性毒物としてガドリニアを混入した燃料棒
を示している。
【0018】この構成においては、62本の燃料棒からな
る燃料集合体におけるウラン燃料棒は、可燃性毒物を含
む符号Gで示された4本のみである。これらの燃料棒G
は熱中性子束の大きい燃料集合体の隅部に配置されてお
り、中性子吸収量が多いため、図5や図6に示した設計
例に比べてウラン燃料棒の本数を少なくすることが可能
となった。さらに、これらの燃料棒Gには、天然ウラン
を用いているので、濃縮ウランを使用した図5や図6の
場合と比較して、燃料集合体内のウラン燃料棒に含まれ
るウラン235の量は非常に少なくなっている。したが
って、図7に示した設計により、この燃料の設計条件下
においてプルトニウムの装荷量はほぼ最大化されている
といえる。
【0019】しかしながらこの場合では、燃料集合体の
4隅部にガドリニア入り燃料棒を配置しているために、
燃焼初期においては、4隅部以外に配置されたプルトニ
ウムを富化した燃料棒への熱中性子の供給は少なくなっ
ている。すると、燃料集合体内の減速材による中性子減
速の割合が相対的に高くなるため、沸騰状態の変化が反
応度に与える影響が大きくなる。このようなボイド率変
化に対する反応度変化の比はボイド係数と呼ばれ、その
絶対値が大きくなると、原子炉内で過渡的な変化が起き
た時の炉心出力変化が大きくなるために、燃料の健全性
に悪影響を及ぼすことになる。またこのとき、安定性が
悪化することも知られている。
【0020】また、この図7の設計では、MOX燃料棒
およびウラン燃料棒における濃縮度が全て軸方向に一様
であり、運転条件によっては、ボイド率が低い燃料集合
体下部に過度の出力ピーキングが発生する可能性があ
る。その観点からは、ウラン燃料棒には、天然ウランに
代えて、軸方向の濃縮度分布を設定できる範囲でなるべ
く濃縮度の低い濃縮ウランを用いた方が良い場合もあ
る。
【0021】さらに、こうしたMOX燃料の設計にあた
っては、炉心運転の観点からも考慮すべき課題がある。
すなわち、従来発電用原子力プラントは電力供給源とし
てベースロードに使われることが多く運転期間が比較的
一定しているが、近年は様々な理由により、サイクル毎
に運転期間の変動が大きくなりつつある。従って、運転
期間が長いサイクルではそれだけ定検時に新燃料を多く
装荷し、炉心への可燃性毒物の持ち込み量を増加させる
必要があり、一般にはサイクル初期の炉心反応度が不足
する傾向にある。また、運転期間が短いサイクルでは逆
の事態が発生し、サイクル初期の炉心反応度が高過ぎる
ことになる。よって、何れの場合においてもサイクル初
期の炉心反応度の変動を小さくすることが求められる。
【0022】この対策の一つとして、ウラン燃料の場合
には、可燃性毒物の混入量や濃縮度の異なる2種類の燃
料を用いてその装荷割合を変更することにより、反応度
調整を行っている。MOX燃料についても同様の手法を
用いることが望ましい。 しかし、MOX燃料棒の製造
にあたっては再処理工程を含めて長期的な計画を立てる
必要があり、それだけ製造に要する時間が長く、原子炉
運転の直前の運転計画変更に対して設計変更が間に合わ
ないという特殊な事情がある。したがって、MOX燃料
に前述の反応度調整を行う場合は、燃料集合体内のウラ
ン燃料棒を設計変更して対応しなければならない。
【0023】こうした観点から図5から図7までの3つ
の設計例について検討してみると、まず図5と図7につ
いては、MOX燃料棒の変更無しではガドリニア本数を
増加することができないことがわかる。また、図6の例
ではガドリニアの有無に係わらず、既にウラン燃料棒に
高い濃縮度を用いているので、さらにウラン濃縮度を増
加した場合にはウラン燃料棒の出力が過度に高くなり、
熱的余裕を損なう可能性がある。
【0024】本発明は上記の諸課題を解決するためにな
されたものであり、MOX燃料集合体において、単位プ
ルトニウム量当たりの製造コストを削減し、燃料経済性
の高い燃料集合体を提供するとともに、炉心・燃料の健
全性を確保し運転性を向上することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1記載の発明は、ウランよりなるプ
ルトニウムを含まない第1の燃料棒と、プルトニウムを
富化してなる第2の燃料棒と、内部を冷却材が流通する
ウォータロッドとを格子状に束ねてチャンネルボックス
で包囲してなる原子炉の燃料集合体において、チャンネ
ルボックスに隣接しない位置に配置される燃料棒の一部
が、ウラン235の濃縮度が約1.2%以下に設定され
た第1の燃料棒であることを特徴とする原子炉の燃料集
合体を提供する。
【0026】この構成により、燃料集合体内部の熱中性
子が少なく燃料棒の反応度が特に小さくなる位置には、
MOX燃料棒でなく、プルトニウムを含まない低濃縮ウ
ランを配置することで、燃焼効率を上げるとともにMO
Xペレットの富化度を高めて単位プルトニウム量当たり
の製造コストを削減することができる。
【0027】また、請求項2記載の発明は、ウランより
なるプルトニウムを含まない第1の燃料棒と、プルトニ
ウムを富化してなる第2の燃料棒と、内部を冷却材が流
通するウォータロッドとを格子状に束ねてチャンネルボ
ックスで包囲してなる原子炉の燃料集合体において、チ
ャンネルボックスに隣接する位置に配置される燃料棒の
少なくとも一部が、ウラン235の濃縮度が約1.2%
以下に設定された第1の燃料棒であり、かつこの第1の
燃料棒の少なくとも一部には可燃性毒物を添加してなる
ことを特徴とする。さらに、請求項3記載の発明は、燃
料集合体の隅部に位置する燃料棒の少なくとも一部は、
可燃性毒物が添加された第1の燃料棒であり、かつこの
第1の燃料棒に隣接する位置に配置される燃料棒は可燃
性毒物が添加されていない第1の燃料棒であることを特
徴とする。
【0028】この構成により、ボイド係数を悪化させる
ことなく燃料集合体における可燃性毒物入りウラン燃料
棒の本数を最小限に抑え、プルトニウム装荷量を与えら
れた設計条件下で最大化することができる。
【0029】また、請求項4記載の発明は、第1の燃料
棒の少なくとも一部は、軸方向に可燃性毒物濃度または
ウラン濃縮度のうちの少なくとも一つが異なる複数の領
域を備えてなることを特徴とする。この構成により、局
所的に過度の出力を生じないよう集合体軸方向出力分布
を調整し、燃料の健全性を高めることができる。
【0030】また、請求項5記載の発明は、第1の燃料
棒は、天然ウラン、ウラン濃縮工程において副生される
劣化ウラン、使用済燃料の再処理によって回収される回
収ウランから選択される何れかからなることを特徴とす
る。また、請求項6記載の発明は、第1の燃料棒は、天
然ウラン、劣化ウラン、回収ウランから選択される何れ
かの混合物であり、この混合物を製作する際に精製後に
濃縮工程を経ていないことを特徴とする。この構成によ
り、燃料集合体製造に占める濃縮費を低減するととも
に、更にプルトニウム装荷量を増大し、燃料経済性を向
上することができる。
【0031】また、請求項7記載の発明は、燃料棒とウ
ォータロッドとを格子状に束ねてチャンネルボックスで
包囲してなる燃料集合体を装荷して構成される原子炉の
炉心において、ウラン235の濃縮度が約1.2%以下
に設定されかつプルトニウムを含まない第1の燃料棒と
プルトニウムを富化した第2の燃料棒とから構成され、
チャンネルボックスに隣接する位置に配置される燃料棒
の少なくとも一部が第1の燃料棒であり、かつこの第1
の燃料棒の少なくとも一部には可燃性毒物が添加されて
いる第1の燃料集合体と、第1の燃料棒及び第2の燃料
棒とから構成され、チャンネルボックスに隣接する位置
に配置される燃料棒の少なくとも一部が第1の燃料棒で
あり、かつこの第1の燃料棒の少なくとも一部には可燃
性毒物が添加されており、さらにこの可燃性毒物が添加
された第1の燃料棒は軸方向に可燃性毒物濃度またはウ
ラン濃縮度のうちの少なくとも一つが異なる複数の領域
を備えてなる第2の燃料集合体と、プルトニウムを含ま
ない燃料棒のみからなる第3の燃料集合体とを含む少な
くとも3種類の燃料集合体から構成されることを特徴と
する原子炉の炉心を提供する。さらに、請求項8記載の
発明は、第2の燃料集合体中で、第1の燃料集合体中に
配置される第2の燃料棒と同一の位置に、この第2の燃
料棒と濃縮度及び富化度が同一の燃料棒を配置したこと
を特徴とする。
【0032】また、請求項9記載の発明は、燃料棒とウ
ォータロッドとを格子状に束ねてチャンネルボックスで
包囲してなる燃料集合体を装荷して構成される原子炉の
炉心において、ウラン235の濃縮度が1.2%以下に
設定されかつプルトニウムを含まない第1の燃料棒とプ
ルトニウムを富化した第2の燃料棒とから構成される第
1の燃料集合体と、第1の燃料棒及び第2の燃料棒とか
ら構成され、第1の燃料集合体と同じ本数の第2の燃料
棒を有する第2の燃料集合体とを含む少なくとも2種類
の燃料集合体から構成され、第1の燃料集合体に用いら
れる第2の燃料棒と第2の燃料集合体に用いられる第2
の燃料棒とはプルトニウム富化度が同一に設定され、か
つ第1の燃料集合体に用いられる第1の燃料棒と、第2
の燃料集合体に用いられる第1の燃料棒とは、濃縮度、
濃縮度の軸方向分布、または第1の燃料棒のうち可燃性
毒物を含む燃料棒の本数、該可燃性毒物を含む燃料棒の
可燃性毒物の濃度あるいは可燃性毒物濃度の軸方向分
布、のうちから選択される少なくとも一つが異なるよう
に設定されることを特徴とする原子炉の炉心を提供す
る。
【0033】これらの構成により、プルトニウムを富化
した燃料棒の本数、富化度が全く同一であって、かつ、
低濃縮ウランよりなる燃料棒の、濃縮度、濃縮度分布、
可燃性毒物を含む燃料棒本数、可燃性毒物濃度、可燃性
毒物濃度分布の少なくともいづれか一つが異なる少なく
とも2種類のMOX燃料集合体を装荷した炉心とするこ
とにより、炉心運転計画の変動に柔軟に対応してこれら
MOX燃料集合体の装荷割合を変えることによって、M
OXペレットの富化度や富化度種類数を増加することな
く、炉心の反応度や出力分布を調整し、炉心の運転性を
確保することができる。
【0034】さらに、請求項10記載の発明は、第1の燃
料棒の少なくとも一部は、軸方向に可燃性毒物濃度また
はウラン濃縮度のうちの少なくとも一つが異なる複数の
領域を備えてなることを特徴とする。また、請求項11記
載の発明は、第1の燃料棒は、天然ウラン、ウラン濃縮
工程において副生される劣化ウラン、使用済燃料の再処
理によって回収される回収ウランから選択される何れか
からなることを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は本発
明の第1の実施の形態の燃料集合体を示したものであ
り、図1(a)は燃料集合体内の燃料配置を示す横断面
図、(b)は各燃料棒の軸方向濃縮度、ガドリニア分布
を示す図である。なお、図中、従来の技術と同一部分は
同一符号を附し、重複する説明は省略する。
【0036】図1(a)において、符号P1,P2,P
3はプルトニウムを含むMOX燃料棒(全長燃料棒)、
符号PVはプルトニウムを含むMOX燃料棒(部分長燃
料棒)、符号U1は天然ウランからなるウラン燃料棒、
符号G1は天然ウランに可燃性毒物としてガドリニアを
混入したウラン燃料棒を示している。また、燃料集合体
の中央部には、符号Wで表される、内部を冷却材が流通
するウォータロッドを配置する。
【0037】図1(b)において符号p1,p2,p3
はプルトニウム富化度を示し、添字番号が大きいほどプ
ルトニウム富化度は小さくなっている。また、e1はウ
ラン濃縮度を、g1およびg2はガドリニア濃度を示
し、g2がg1より小さくなるよう設定する。
【0038】図1に示すように、燃料集合体の隅部に、
ガドリニア入りウラン燃料棒G1を配置する。各ガドリ
ニア入りウラン燃料棒G1に隣接して、2本のプルトニ
ウムを含まない天然ウラン燃料棒U1を配置し、U1に
隣接してプルトニウム富化度の低い燃料棒P3またはP
Vを配置する。また、このガドリニア入りウラン燃料棒
G1は、軸方向にガドリニア濃度を変化させており、下
端部および上端部には天然ウランを用いているが、上端
部を除く軸方向上部領域(e1+g1)は、下端部を除
く軸方向下部領域(e1+g2)より、ガドリニア濃度
を高く設定している。
【0039】また、燃料集合体の中央に設けられたウォ
ータロッドWに2方向で接する位置に天然ウラン燃料棒
U1を配置し、このU1またはWに隣接する位置にプル
トニウム富化度の高い燃料棒P1を配置する。
【0040】すなわち、本実施の形態を例示した図1に
おいては、プルトニウムを含まずかつウラン235の濃
縮度の低い燃料棒U1またはG1が、チャンネルボック
スに隣接しない位置としてウォータロッドに2面で隣接
する位置に2本、またチャンネルボックスに隣接する位
置に12本、それぞれ配置されている。また、チャンネル
ボックスに隣接する位置の12本のうち、4本が可燃性毒
物としてガドリニアを含む燃料棒G1から構成されてい
る。
【0041】なお、ここで用いる天然ウラン燃料棒U1
またはガドリニア入りウラン燃料棒G1のウラン濃縮度
e1の一例としては、特に天然ウランの平均的な値とし
て約0.7%を想定している。しかし、これらの燃料棒
U1,G1は燃料集合体の隅部に配置されるために、U
1,G1の製造にあたっては通常の濃縮工程を経たウラ
ン燃料棒の濃縮度より低い濃縮度からなる低濃縮ウラン
を使用する必要があるが、これは天然ウランには限定さ
れない。
【0042】すなわち、燃料棒U1,G1には、天然ウ
ランに代えて、ウラン濃縮工程において副生される劣化
ウランや、あるいは使用済燃料の再処理によって回収さ
れる回収ウランを用いることとしてもよい。また、燃料
棒U1,G1には、天然ウラン、劣化ウラン、回収ウラ
ンのうち選択される組合せによる混合物を用いることと
してもよい。この場合は、混合物の精製後に濃縮工程を
経ないで製作されるものとする。
【0043】劣化ウランや回収ウランを用いた場合で
も、燃料棒U1,G1のウラン濃縮度は天然ウランと同
様に低く設定することとする。天然ウランの濃縮度は約
0.7%、劣化ウランの平均的濃縮度は0.2〜0.3
%である。一方で回収ウランの濃縮度については、再処
理前の使用済燃料の燃焼前の濃縮度や燃焼条件によって
異なり、1.2%程度までの範囲となるものが一般的で
ある。よって、低濃縮度としかつ燃料製造にかかる費用
を低減するという高い効果を得るためにも、天然ウラン
以外の燃料棒U1,G1のウラン濃縮度は約1.2%を
超えない値に設定するのが好適である。
【0044】本実施の形態における作用効果として、4
つの点について説明する。 (1) 本実施の形態において燃料集合体を構成するM
OX以外の燃料棒は、燃料棒U1及びG1であり、全て
天然ウランを使用したものであり、U235の量はごく
わずかである。よって、従来の濃縮ウランを用いた場合
と比較して、MOX燃料棒中のプルトニウム量を大きく
とることができる。
【0045】(2) ガドリニアを含む燃料棒は、燃料
集合体の隅部に配置された燃料棒G1のみである。G1
を可燃性毒物としての価値が高くなる位置にのみ配置す
ることで、燃料集合体中のガドリニア入り燃料棒本数を
4本と少なくすることができる。
【0046】(3) ガドリニア入り燃料棒G1に隣接
して、天然ウラン燃料棒U1を配置している。これによ
り、U1の周囲で熱中性子束が高くなるために、燃料集
合体の最外周より内側に配置されたMOX燃料棒P1,
P2,P3,PVに対して熱中性子束が十分供給され、
ボイド係数を低くすることができる。また、このU1の
配置によってガドリニア入り燃料棒G1への熱中性子束
供給も増加するため、燃料棒G1によるガドリニア価値
をさらに高めることができる。
【0047】(4) 中性子スペクトルが硬く燃料の燃
焼効率が悪い燃料集合体内部に濃縮ウランを含まない天
然ウラン燃料棒U1を2本配置することで、MOX燃料
棒におけるMOXペレットの富化度を可能な限り高めて
いる。またこの配置により、燃料集合体内部の中性子ス
ペクトルを柔らかくする効果もある。
【0048】以上説明したように、本実施の形態によ
り、燃料集合体中のプルトニウム装荷量を最大化しつつ
も、MOXペレットの富化度を高めることによってMO
Xペレット製造量を最小化した経済性の良い燃料を実現
することができる。さらに、ボイド係数を低くすること
で、過渡変化時にも燃料健全性を損なうことがない、安
定性の良い燃料を実現することができる。
【0049】なお、本実施の形態においては、沸騰水型
原子炉において一般的な9×9型燃料集合体を例にその
配置構成を説明したが、この種の配置は10×10型等の他
の型の燃料集合体に対しても適用可能である。また、17
×17型のような加圧水型原子炉用燃料集合体に対しても
同様の配置を与えることができる。
【0050】(第2の実施の形態)図2は本発明の第2
の実施の形態の燃料集合体を示したものであり、図2
(a)は燃料集合体内の燃料配置を示す横断面図、
(b)は各燃料棒の軸方向濃縮度、ガドリニア分布を示
す図である。
【0051】図2に示す燃料集合体は、図1の場合にお
けるMOX燃料棒の数及び配置位置をそのまま流用し、
かつウラン燃料棒U1の本数を減らすとともに、可燃性
毒物であるガドリニアを添加した2種類の燃料棒を装荷
してなるものである。
【0052】図2において、符号P1〜P3およびPV
は、図1の同符号のものと同じMOX燃料棒を示し、符
号U1も図1と同じ天然ウランからなるウラン燃料棒を
示す。符号G3は、ウラン燃料棒U1の下端部を除く軸
方向下部領域に限定してガドリニアを混入した燃料棒を
示す。また、e1及びe2はウラン濃縮度を、g3,g
4およびg5はガドリニア濃度を示す。
【0053】すなわち、本実施の形態を例示した図2に
おいては、プルトニウムを含まずかつウラン235の濃
縮度の低い燃料棒U1,G2またはG3が、チャンネル
ボックスに隣接しない位置としてウォータロッドに2面
で隣接する位置に2本、またチャンネルボックスに隣接
する位置に12本、それぞれ配置されている。また、チャ
ンネルボックスに隣接する位置の12本のうち、7本が可
燃性毒物としてガドリニアを含む燃料棒G2またはG3
から構成されている。
【0054】また、図2(b)において符号e2はウラ
ン濃縮度を示し、その値はe1より高く設定する。すな
わち、ガドリニア入りウラン燃料棒G2は、軸方向にガ
ドリニア濃度とウラン濃縮度の両方を変化させており、
下端部および上端部には天然ウランを用いているが、上
端部を除く軸方向上部領域(e2+g3)は、下端部を
除く軸方向下部領域(e1+g4)より、ウラン濃縮度
を高く設定している。またこの2領域においてガドリニ
ア濃度を異なるものと設定している。
【0055】したがって、図2に示した燃料集合体は、
ガドリニア入りウラン燃料棒G2の上部領域において濃
縮度を高く設定した分だけ、図1の燃料集合体よりウラ
ン235の装荷量が多くなっており、反応度が高い。よ
って、原子炉の運転期間が増加した場合に、図2の燃料
集合体を必要な割合だけ混ぜて、新燃料と同様の取扱い
により使用すれば、対応することができる。
【0056】また、反応度の増加による炉心特性の悪化
を防ぐため、ガドリニア入り燃料棒数を増加して、燃焼
初期から中期の反応度を抑えると同時に、上下濃縮度差
によって軸方向下部のピーキング上昇を防ぐことができ
る。
【0057】燃料棒G2の軸方向上部領域の濃縮度e2
は、下部領域の濃縮度e1より高く設定するというもの
の、一方で、前述したボイド係数改善の目的からも、な
るべく低いことが望ましい。下部領域に天然ウランを使
用した場合の濃縮度e1は、約0.7%である。
【0058】通常、一本の燃料棒内に軸方向濃縮度分布
がある場合は、製造後に非破壊検査を行う際に装置によ
って分布を感知できるよう、有為な濃縮度差を設ける必
要がある。現状の感度の優れた燃料棒非破壊検査装置に
おける分布検知限界が0.5%であることを考慮すれ
ば、天然ウランの濃縮度e1と濃縮度分布をつけるた
め、e2の設定にあたっては約1.2%とするのが好適
であり、ボイド係数改善のためにはそれ以下とするのが
望ましい。
【0059】本実施の形態においては、上記第1の実施
の形態と同様の作用効果を奏するとともに、さらに、燃
料経済性が良く、燃料健全性に優れたMOX燃料を用い
ながら、更に運転計画に柔軟に対応することができる炉
心を実現することができる。
【0060】なお、本実施の形態においては、9×9型
燃料集合体を例にその配置構成を説明したが、10×10型
等の他の型の燃料集合体に対しても適用可能である。 (第3の実施の形態)図3は本発明の第3の実施の形態
にかかる原子炉の炉心の燃料棒配置の一例を示す1/4
横断面図である。本実施の形態の原子炉の炉心は、上記
第1及び第2の実施の形態にかかる燃料集合体を用いて
構成したものである。図3は、正方形で示した燃料集合
体8を略円筒状に配列した炉心の1/4を上方から俯瞰
したもので、符号9で示した十字は通常運転時に制御棒
を挿入して反応度を調整する位置を示している。また、
図中の正方形は1体の燃料集合体を表し、符号Uは従来
使用されているプルトニウムを含まないウラン燃料棒の
みからなるウラン燃料集合体、符号L及びHはそれぞれ
第1及び第2の実施の形態にかかるMOX燃料集合体を
それぞれ示している。
【0061】図3に示すように、MOX燃料集合体L及
びHは、それぞれ隣接する4方向にウラン燃料集合体U
が装荷されている。図3は炉心の1/4横断面図である
が、図示しない炉心位置においても、MOX燃料集合体
の隣接する4方向には、プルトニウムを含まないウラン
燃料集合体Uを配置することとする。
【0062】MOX燃料集合体L及びHは、図1及び図
2において符号P1,P2,P3,PVで示されるMO
X燃料棒の各種類の本数が同じであるばかりか、富化度
の異なる複数のMOX燃料棒の配置位置が共通してい
る。すなわち、MOX燃料集合体L及びHは、MOX燃
料棒に関しては全く同一の設計からなり、その違いは濃
縮度の低いウラン燃料棒及びガドリニアを含むウラン燃
料棒の構成が異なるのみである。すなわち、両燃料集合
体L,Hの相違点は、ウラン燃料棒の濃縮度、濃縮度の
軸方向分布、及びこのウラン燃料棒のうち可燃性毒物を
含む燃料棒の本数、あるいはこの可燃性毒物の濃度や、
可燃性毒物濃度の軸方向分布に関する点であるといえ
る。(なお、これらの要素のうち何れかを同一の設計と
することも可能である。) このように、MOX燃料棒を共通の仕様とし、製造期間
の短いウラン燃料棒の設計を変えることにより、両MO
X燃料集合体L,Hの体数比を容易に変更することが可
能で、炉心設計の変更に容易に対応することができる。
【0063】また、前述したように、第2の実施の形態
にかかるMOX燃料集合体Hは、ガドリニア含有量が多
く、また燃料下部の出力ピーキングを抑えた設計となっ
ているので、熱的余裕が大きいうえに、平均核分裂性物
質濃度が高いのでサイクル末期には炉心反応度に対する
寄与が大きい。一方、第1の実施の形態にかかるMOX
燃料集合体Lは、Hに比べてガドリニア含有量が少ない
ため、出力が低く燃焼度が進みにくい場所に配置しても
サイクル末期までにガドリニアが燃焼し尽くすので炉心
の反応度損失を招くことがない。
【0064】したがって本実施の形態では、図3にその
炉心配置の一例を示すように、Lを炉心周辺部や運転時
に挿入される制御棒の周辺に、Hをその他の熱的余裕の
小さい部分に配置することで、熱的余裕が大きいうえに
サイクル末期に反応度の高い炉心が実現されるだけでな
く、運転計画の変更等に対応して柔軟に炉心の出力分布
や反応度を調整することができる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、MOX燃料の製造コス
トを最小限に抑えながらプルトニウム装荷量を増大し、
過渡特性、安定性、運転融通性、運転特性に優れた燃料
集合体及び原子炉の炉心を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明にかかる燃料集合体の第1の実
施の形態の燃料棒配置を示す図、(b)は各燃料棒の軸
方向濃縮度分布、ガドリニア分布を示す図。
【図2】(a)は本発明にかかる燃料集合体の第2の実
施の形態の燃料棒配置を示す図、(b)は各燃料棒の軸
方向濃縮度分布、ガドリニア分布を示す図。
【図3】本発明の第3の実施の形態にかかる原子炉の炉
心の燃料棒配置の一例を示す1/4横断面図。
【図4】従来の燃料集合体を一部断面で示す立面図。
【図5】従来のMOX燃料集合体の一例の横断面図。
【図6】従来のMOX燃料集合体の一例の横断面図。
【図7】従来のMOX燃料集合体の一例の横断面図。
【符号の説明】
1…燃料棒、2…チャンネルボックス、3…上部タイプ
レート、4…下部タイプレート、5…スペーサ、6…ウ
ォータロッド、7…制御棒、8…燃料集合体、9…通常
運転時に反応度を調整するため挿入される制御棒位置。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウランよりなるプルトニウムを含まない
    第1の燃料棒と、プルトニウムを富化してなる第2の燃
    料棒と、内部を冷却材が流通するウォータロッドとを格
    子状に束ねてチャンネルボックスで包囲してなる原子炉
    の燃料集合体において、前記チャンネルボックスに隣接
    しない位置に配置される燃料棒の一部が、ウラン235
    の濃縮度が1.2%以下に設定された前記第1の燃料棒
    であることを特徴とする原子炉の燃料集合体。
  2. 【請求項2】 ウランよりなるプルトニウムを含まない
    第1の燃料棒と、プルトニウムを富化してなる第2の燃
    料棒と、内部を冷却材が流通するウォータロッドとを格
    子状に束ねてチャンネルボックスで包囲してなる原子炉
    の燃料集合体において、前記チャンネルボックスに隣接
    する位置に配置される燃料棒の少なくとも一部が、ウラ
    ン235の濃縮度が1.2%以下に設定された前記第1
    の燃料棒であり、かつこの第1の燃料棒の少なくとも一
    部には可燃性毒物を添加してなることを特徴とする原子
    炉の燃料集合体。
  3. 【請求項3】 燃料集合体の隅部に位置する燃料棒の少
    なくとも一部は、可燃性毒物が添加された前記第1の燃
    料棒であり、かつこの第1の燃料棒に隣接する位置に配
    置される燃料棒は可燃性毒物が添加されていない前記第
    1の燃料棒であることを特徴とする請求項2記載の原子
    炉の燃料集合体。
  4. 【請求項4】 前記第1の燃料棒の少なくとも一部は、
    軸方向に可燃性毒物濃度またはウラン濃縮度のうちの少
    なくとも一つが異なる複数の領域を備えてなることを特
    徴とする請求項1乃至請求項3記載の原子炉の燃料集合
    体。
  5. 【請求項5】 前記第1の燃料棒は、天然ウラン、ウラ
    ン濃縮工程において副生される劣化ウラン、使用済燃料
    の再処理によって回収される回収ウランから選択される
    何れかからなることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    記載の原子炉の燃料集合体。
  6. 【請求項6】 前記第1の燃料棒は、天然ウラン、ウラ
    ン濃縮工程において副生される劣化ウラン、使用済燃料
    の再処理によって回収される回収ウランから選択される
    何れかの混合物であり、この混合物を製作する際に精製
    後に濃縮工程を経ていないことを特徴とする請求項1乃
    至請求項4記載の原子炉の燃料集合体。
  7. 【請求項7】 燃料棒とウォータロッドとを格子状に束
    ねてチャンネルボックスで包囲してなる燃料集合体を装
    荷して構成される原子炉の炉心において、ウラン235
    の濃縮度が1.2%以下に設定されかつプルトニウムを
    含まない第1の燃料棒とプルトニウムを富化した第2の
    燃料棒とから構成され、前記チャンネルボックスに隣接
    する位置に配置される燃料棒の少なくとも一部が前記第
    1の燃料棒であり、かつこの第1の燃料棒の少なくとも
    一部には可燃性毒物が添加されている第1の燃料集合体
    と、前記第1の燃料棒及び前記第2の燃料棒とから構成
    され、前記チャンネルボックスに隣接する位置に配置さ
    れる燃料棒の少なくとも一部が前記第1の燃料棒であ
    り、かつこの第1の燃料棒の少なくとも一部には可燃性
    毒物が添加されており、さらにこの可燃性毒物が添加さ
    れた第1の燃料棒は軸方向に可燃性毒物濃度またはウラ
    ン濃縮度のうちの少なくとも一つが異なる複数の領域を
    備えてなる第2の燃料集合体と、プルトニウムを含まな
    い燃料棒のみからなる第3の燃料集合体とを含む少なく
    とも3種類の燃料集合体から構成されることを特徴とす
    る原子炉の炉心。
  8. 【請求項8】 前記第2の燃料集合体中で、前記第1の
    燃料集合体中に配置される前記第2の燃料棒と同一の位
    置に、この第2の燃料棒と濃縮度及び富化度が同一の燃
    料棒を配置したことを特徴とする請求項7記載の原子炉
    の炉心。
  9. 【請求項9】 燃料棒とウォータロッドとを格子状に束
    ねてチャンネルボックスで包囲してなる燃料集合体を装
    荷して構成される原子炉の炉心において、ウラン235
    の濃縮度が1.2%以下に設定されかつプルトニウムを
    含まない第1の燃料棒とプルトニウムを富化した第2の
    燃料棒とから構成される第1の燃料集合体と、前記第1
    の燃料棒及び前記第2の燃料棒とから構成され、前記第
    1の燃料集合体と同じ本数の前記第2の燃料棒を有する
    第2の燃料集合体とを含む少なくとも2種類の燃料集合
    体から構成され、前記第1の燃料集合体に用いられる前
    記第2の燃料棒と前記第2の燃料集合体に用いられる前
    記第2の燃料棒とはプルトニウム富化度が同一に設定さ
    れ、かつ前記第1の燃料集合体に用いられる前記第1の
    燃料棒と、前記第2の燃料集合体に用いられる前記第1
    の燃料棒とは、濃縮度、濃縮度の軸方向分布、または前
    記第1の燃料棒のうち可燃性毒物を含む燃料棒の本数、
    該可燃性毒物を含む燃料棒の可燃性毒物の濃度あるいは
    可燃性毒物濃度の軸方向分布、のうちから選択される少
    なくとも一つが異なるように設定されることを特徴とす
    る原子炉の炉心。
  10. 【請求項10】 前記第1の燃料棒の少なくとも一部
    は、軸方向に可燃性毒物濃度またはウラン濃縮度のうち
    の少なくとも一つが異なる複数の領域を備えてなること
    を特徴とする請求項7または請求項9記載の原子炉の炉
    心。
  11. 【請求項11】 前記第1の燃料棒は、天然ウラン、ウ
    ラン濃縮工程において副生される劣化ウラン、使用済燃
    料の再処理によって回収される回収ウランから選択され
    る何れかからなることを特徴とする請求項7または請求
    項9記載の原子炉の炉心。
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