JP2011162495A - N−置換−4−ホルミルピペリジンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このうち(1)の酸化方法としては、[1−a]塩化オキサリルとジメチルスルホキシドを用いる方法(特許文献1)、[1−b]三硫化硫黄ピリジン錯体を用いる方法(特許文献2)、[1−c]クロロクロム酸ピリジニウムを用いる方法(特許文献3)、[1−d]デス・マーチン・ペルヨージナンを用いる方法(特許文献4)、[1−e]過ルテニウム酸テトラアルキルアンモニウムとN−メチルモルホリン−N−オキシドを用いる方法(特許文献5)、[1−f]ニトロキシド化合物と次亜ハロゲン酸アルカリ金属塩を用いる方法(特許文献6)などが知られている。
で表される4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体において、R1とR2は、同一又は異なっても良いアルキル基を示し、また、相互に結合して環を形成しても良い。アルキル基としては炭素数1〜10の直鎖または分岐状の炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。アルキル基が相互に結合して環を形成した場合としては、1,3−ジオキソラニル基、4−メチル−1,3−ジオキソラニル基、1,3−ジオキサニル基などが挙げられる。
で表されるN−置換−4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体を得ることができる。
で表されるN−置換−4−ホルミルピペリジンを製造することができる。
(A)保護基としてベンジル基を用いた場合、すなわち、N−ベンジル−4−ホルミルピペリジンは、以下の方法により製造することができる。
前記の一般式(1)で表される4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体を一般式(4)
で表されるハロゲン化ベンジルと、塩基の存在下に反応させて、一般式(5)
で表されるN−ベンジル−4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体を得ることができる。
ハロゲン化ベンジルにおいて、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子を表す。
ハロゲン化ベンジルの使用量は、4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜2倍モルである。
塩基としては、トリエチルアミン、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。塩基の使用量は4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜2倍モルである。
反応は通常、溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサンなどのエーテル類、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、2−ピロリドンなどのアミド類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて用いても良い。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常、0℃〜還流温度である。
前記一般式(5)で表されるN−ベンジル−4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体を酸触媒存在下で脱アセタール化を行うことにより、下記一般式(6)
酸触媒としては、塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸などが挙げられる。酸触媒の使用量は、N−ベンジル−4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体に対して触媒量あればよいが、溶媒を兼ねて酸性水溶液を使用する場合など、反応操作の都合上、多量に用いてもよい。酸触媒の使用量は、通常、アセタール誘導体に対して、0.1〜10倍モルである。
反応は通常、溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジオキサンなどのエーテル類、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて用いても良い。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常、0℃〜還流温度である。反応の進行を促進するために、生成するアルコールを留去しながら反応させることもできる。
なお、tert−ブトキシカルボニル基以外の保護基を有するN−置換−4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体の場合に脱アセタール化で用いる酸触媒の使用量は、上述のベンジル基と同様にアセタール誘導体に対して通常、0.1〜10倍モルである。
前記の一般式(1)で表される4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体を二炭酸ジ−tert−ブチルと反応させて、下記一般式(7)
で表されるN−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体を得ることができる。
二炭酸ジ−tert−ブチルの使用量は、4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体に対して化学量論量、すなわち等モルあればよく、好ましくは1〜2倍モルである。
反応の進行を助けるためにトリエチルアミン、ピリジン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基を用いてもよい。塩基を用いる場合、その使用量は少量でよく、通常、0.1〜2倍モルである。
反応は通常、溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサンなどのエーテル類、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、2−ピロリドンなどのアミド類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて用いても良い。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常、0〜50℃である。
前記一般式(7)で表されるN−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体を酸触媒存在下で脱アセタール化を行うことにより、下記一般式(8)
で表されるN−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンを製造することができる。
酸触媒としては、塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸などが挙げられる。酸触媒の使用量は、N−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体に対して触媒量あればよいが、溶媒を兼ねて酸性水溶液を使用する場合など、反応操作の都合上、一定量用いてもよい。酸触媒の使用量は、通常、アセタール誘導体に対して、0.1〜1倍モルである。
反応は通常、溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジオキサンなどのエーテル類、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて用いても良い。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常、0℃〜還流温度である。反応の進行を促進するために、生成するアルコールを留去しながら反応させることもできる。
本発明の各反応において反応終了後、常法に従って目的物を単離、精製することができる。例えば、反応液をろ過して不要物を除去したり、目的物を分液抽出し、溶媒を留去した後、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどにより、目的物を精製することができる。
また、単離精製して後工程へ使用するほか、後工程に影響を与えない限り、未単離の状態で使用することもできる。
(i)4−ホルミルピリジンジメチルアセタールの合成
3L反応フラスコに攪拌下、4−ホルミルピリジン160.7g(1.5モル)、メタノール480.6g(15モル)、濃硫酸220.7g(2.3モル)を仕込み、50℃で3時間反応を行った。反応混合物を濃縮後、30%水酸化ナトリウム水溶液600g、トルエン8000gを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−ホルミルピリジンジメチルアセタール140.2g(0.92モル、GC面百値99%、収率61%)を得た。
(ii)4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールの合成
200mLのオートクレーブに、上記(i)で得られた4−ホルミルピリジンジメチルアセタール1.5g(9.8ミリモル)、メタノール4.5g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)75mg(金属換算で原料に対して0.13質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度80℃で6時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮することにより、無色液体の粗の4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールの粗製物1.6g(9.8ミリモル、粗収率100%)を得た。ガスクロマトグラフィー(GC)による分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールの面百値は95%であり、副生物の4−メトキシメチルピペリジンの面百値は3%であった。
(i)1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールの合成
30mL反応フラスコに攪拌下、調製例1で得られた粗の4−ホルミルピペリジンジメチルアセタール1.3g(100%仮換算で8.2ミリモル)、トルエン3.2g、トリエチルアミン1.0g、ベンジルクロリド1.05gを仕込み、還流下で3時間反応を行った。反応液を冷却後、10%炭酸ナトリウム水溶液3gを用いて分液を行い、得られた有機層を濃縮することにより、黄色液体の粗の1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジメチルアセタール1.8g(100%仮換算で7.2ミリモル)を得た。GC分析の結果、1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールの面百値は81%、1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンの面百値は4%であった。
(ii)1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンの合成
10mL反応フラスコに攪拌下、上記(i)で得られた粗の1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジメチルアセタール1.8g、20%塩酸1.8g(9.9ミリモル)を仕込み、室温で2時間反応を行った。反応混合物をGC分析した結果、1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンの面百値は98%(メタノールのピークを除く)であった。
(i)4−ホルミルピリジンジエチルアセタールの合成
300L反応槽に攪拌下、4−ホルミルピリジン30kg(280モル)、エタノール129kg(280モル)、濃硫酸27.5kg(280モル)を仕込み、80℃で2時間反応を行った。反応混合物を濃縮後、オルトギ酸トリエチルを加え、70℃で1時間反応を行った。20%水酸化ナトリウム水溶液112kg、トルエン75kgを用いて中和抽出・分液を行い、得られた有機層を濃縮することにより、橙色液体の4−ホルミルピリジンジエチルアセタール46.2kgを含有する溶液(255モル、収率91%)を得た。
(ii)4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの合成
200Lの反応槽に、上記(i)で得られた4−ホルミルピリジンジエチルアセタールを含有する溶液19kg(4−ホルミルピリジン仕込み基準 112モル)、エタノール51.0kg、水30.6kg、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)2.0kg(金属換算で原料に対して0.25質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度80℃で8時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮することにより、褐色液体の粗の4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール17.8kg(94.8モル、粗収率85%)を得た。GC分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの面百値は95%であり、副生物の4−エトキシメチルピペリジンの面百値は4%であった。本粗製物を蒸留することにより、面百値98%の4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールを得た。
(i)1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの合成
50L反応槽に攪拌下、調製例2で得られた4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール11kg(58.7モル)、トルエン33kg、トリエチルアミン6.5kg、ベンジルクロリド8.2kgを仕込み、80℃で7時間反応を行った。反応液を冷却後、水22kgを用いて分液を行ことにより、淡褐色液体の1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールを含有する有機層(100%仮換算で58.7モル)を得た。GC分析の結果、1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの面百値は98%(トルエンのピークを除く)であった。
(ii)1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンの合成
50L反応槽に攪拌下、上記(i)で得られた1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール粗製物全量、濃硫酸5.8kg(59.1モル)、水13kgを仕込み、分液操作により有機層を除去後、室温で7時間反応を行った。トルエン22kg、20%水酸化ナトリウム水溶液23kgを用いて中和抽出・分液を行い、淡褐色液体の1−ベンジル−4−ホルミルピペリジン11.3kg〔55.5モル、収率95%(4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール仕込み基準)〕を含有する有機層を得た。GC分析の結果、1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンの面百値は96%(トルエンのピークを除く)であった。
(i)4−ホルミルピリジンジブチルアセタールの合成
3Lのオートクレーブに、4−シアノピリジン104.1g(1.0モル)、水460g、濃硫酸232.3g(2.3モル)、5%パラジウム−1%銅/カーボン触媒(含水率50質量%)3g(金属換算で原料に対して0.07質量%)、硫酸銅・五水和物300mgを仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度60℃で8時間反応した。反応混合物から触媒をろ別、濃縮した。これにブタノール593.0g(8.0モル)を添加し、攪拌下、還流温度で水とブタノールの共沸成分を留去しながら4時間反応を行った。反応液を冷却後、メチルシクロヘキサン500g、30%水酸化ナトリウム水溶液500gを用いて中和抽出・分液を行い、得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−ホルミルピリジンジブチルアセタール154.3g(0.65モル、GC面百値97%、収率65%)を得た。
(ii)4−ホルミルピペリジンジブチルアセタールの合成
1Lのオートクレーブに、上記(i)で得られた4−ホルミルピリジンジブチルアセタール65.0g(0.27モル)、イソプロピルアルコール260g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)6.5g(金属換算で原料に対して0.25質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度80℃で8時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−ホルミルピペリジンジブチルアセタール53.3g(0.22モル、収率81%)を得た。GC分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジブチルアセタールの面百値は98%であり、副生物の4−ブトキシメチルピペリジンの面百値は1%であった。
(i)1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジブチルアセタールの合成
500mL反応フラスコに攪拌下、調製例3で得られた4−ホルミルピペリジンジブチルアセタール40.0g(0.16モル)、トルエン120g、トリエチルアミン19.9g(0.20モル)、ベンジルクロリド20.7g(0.16モル)を仕込み、還流下で3時間反応を行った。反応液を冷却後、水50gを用いて分液を行い、得られた有機層を濃縮することにより、無色液体の1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジブチルアセタール40.2g(0.13モル、GC面百値97%、収率81%)を得た。
(ii)1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンの合成
300mL反応フラスコに攪拌下、上記(i)で得られた1−ベンジル−4−ホルミルピペリジンジブチルアセタール35.0g(0.11モル)、20%塩酸35.0g(0.19モル)を仕込み、50℃で2時間反応を行った。反応液を冷却後、トルエン100g、20%水酸化ナトリウム水溶液38gを用いて、中和抽出・分液を行い、得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の1−ベンジル−4−ホルミルピペリジン19.8g(0.10モル、GC面百値99%、収率91%)を得た。
(i)4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジンの合成
500mL反応フラスコに攪拌下、4−ホルミルピリジン32.1g(0.30モル)、エチレングリコール20.5g(0.33モル)、濃硫酸39.2g(0.4モル)を仕込み、100℃で3時間反応を行った。反応混合物を冷却後、トルエン150g、30%水酸化ナトリウム水溶液110gを用いて中和抽出・分液を行い、得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン27.2g(0.18モル、GC面百値99%、収率60%)を得た。
(ii)4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジンの合成
200mLのオートクレーブに、上記(i)で得られた4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン1.0g(6.6ミリモル)、イソプロピルアルコール9.0g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)50mg(金属換算で原料に対して0.13質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧1MPa、反応温度100℃で5時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮することにより、無色液体の粗の4−(1,3ジオキソラン−2−イル)ピペリジン1.0g(6.6ミリモル、粗収率100%)を得た。GC分析の結果、目的とする4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジンの面百値は98%であり、副生物の4−モノアルコキシ体は検出されなかった。
(i)N−ベンジル−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジンの合成
500mL反応フラスコに攪拌下、調製例4で得られた4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジン50.0g(0.29モル)、トルエン76g、トリエチルアミン35.5g(0.35モル)、ベンジルクロリド38.8g(0.31モル)を仕込み、還流下で3時間反応を行った。反応液を冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100gを用いて分液を行い、得られた有機層を濃縮することにより、黄色液体のN−ベンジル−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジン64.9g(0.25モル、GC面百値98%、収率86%)を得た。
(ii)N−ベンジル−4−ホルミルピペリジンの合成
100mL反応フラスコに攪拌下、上記(i)で得られたN−ベンジル−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジン10.0g(38.3ミリモル)、ホルマリン15.4g、10%硫酸24.6g(25.1ミリモル)を仕込み、副生する1,3−ジオキサンを減圧留去しながら60℃で3時間反応を行った。反応液を冷却後、炭酸水素ナトリウム14.3gを添加し、濃縮、蒸留することにより、無色液体のN−ベンジル−4−ホルミルピペリジン2.3g(11.4ミリモル、GC面百値98%、収率30%)を得た。
(i)4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピリジンの合成
3Lのオートクレーブに、4−シアノピリジン208.2g(2.0モル)、1,3−プロパンジオール304.4g(4.0モル)、水360g(10.0モル)、濃硫酸464.6g(4.5モル)、5%パラジウム−1%銅/カーボン触媒(含水率50質量%)6g(金属換算で原料に対して0.07質量%)、硫酸銅・五水和物700mgを仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度60℃で36時間反応した。反応混合物から触媒をろ別した後、トルエン900g、30%水酸化ナトリウム水溶液870gを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピリジン214.7g(1.3モル、GC面百値99%、収率65%)を得た。
(ii)4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピペリジンの合成
1Lのオートクレーブに、上記(i)で得られた4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピリジン100.0g(0.61モル)、イソプロピルアルコール300g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)5g(金属換算で原料に対して0.13質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度100℃で6時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピペリジン90.1g(0.53モル、収率87%)を得た。GC分析の結果、目的とする4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピペリジンの面百値は97%であり、副生物の4−モノアルコキシ体は検出されなかった。
(i)N−エトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの合成
500mL反応フラスコに攪拌下、調製例2と同様にして得られた4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール粗製物(100%仮換算で37.5g、0.20モル)に、トルエン150g、トリエチルアミン24.3g、0.24モル、クロロ炭酸エチル21.7g(0.20モル)を仕込み、撹拌下に80℃で2時間反応を行った。反応液を冷却後、10%炭酸水素ナトリウム水溶液27gを用いて分液を行い、得られた有機層を濃縮することにより、黄色液体の粗のN−エトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール56g(GC面百値87%)を得た。
(ii)N−エトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンの合成
200mL反応フラスコに攪拌下、上記(i)で得られた粗のN−エトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール23.2g(100%仮換算で0.082モル)、20%硫酸100g(0.20モル)を添加し、攪拌下、100℃で副生するエタノールを留去しながら1時間反応を行った。反応液を冷却後、炭酸水素ナトリウム21.6gを添加し、濃縮、蒸留することにより、無色液体のN−エトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジン25.9g(0.14モル、GC面百値98%、収率70%)を得た。
(i)4−(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジンの合成
200mL反応フラスコに攪拌下、4−ホルミルピリジン10.7g(100ミリモル)、1,2−プロパンジオール15.2g(0.20モル)、濃硫酸19.6g(0.20モル)を仕込み、100℃で3時間反応を行った。反応液を冷却後、トルエン100g、30%水酸化ナトリウム水溶液50gを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン12.1g(73ミリモル、GC面百値99%、収率73%)を得た。
(ii)4−(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジンの合成
200mLのオートクレーブに、上記(i)で得られた4−(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン1.7g(10.3ミリモル)、イソプロピルアルコール15g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)85mg(金属換算で原料に対して0.13質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度100℃で5時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジン1.6g(9.2ミリモル、収率89%)を得た。GC分析の結果、4−モノアルコキシ体は検出されなかった。
(i)N−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの合成
3L反応フラスコに攪拌下、調製例2と同様にして得られた4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール300g(1.6モル)、トルエン600gを仕込み、25〜60℃で二炭酸ジ−tert−ブチル350g(1.6モル)を滴下し、室温で1時間反応を行った。反応混合物を濃縮することにより、淡黄色液体の粗のN−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール480g(100%仮換算で1.6モル)を得た。
(ii)N−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンの合成
2L反応フラスコに攪拌下、上記(i)で得られたN−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール粗製物全量にアセトン460g、1N塩酸460g(0.4モル)を仕込み、内温15〜40℃で1時間反応を行った。トルエン920gを用いて分液し、得られた水層にトルエン920gを添加して分液した。得られた有機層を合し、濃縮、蒸留することにより、無色液体のN−tert−ブトキシカルボニル−4−ホルミルピペリジン256g(1.2モル、GC面百値97%、収率75%)を得た。
Claims (3)
- アミノ基の保護基またはアルキル基がベンジル基である、請求項1記載のN−置換−4−ホルミルピペリジンの製造方法。
- アミノ基の保護基またはアルキル基がtert−ブトキシカルボニル基である、請求項1記載のN−置換−4−ホルミルピペリジンの製造方法。
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