JP5115762B2 - 4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)4−ヒドロキシメチルピペリジンを炭酸カリウム存在下でクロロギ酸ベンジルと反応させ、得られたN−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシメチルピペリジンをクロロクロム酸ピリジニウムで処理して酸化し、N−ベンジルオキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンを得る。これを触媒量のp−トルエンスルホン酸の存在下、メタノールとオルトギ酸トリメチルで処理してアセタール化し、N−ベンジルオキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールを得る。更にその後、10%パラジウムカーボン存在下、エタノール−シクロヘキセン中で加熱することによりベンジルオキシカルボニル基を除去して、4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールを得る方法(特許文献1)。
(2)N−ベンジルオキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンを触媒量のp−トルエンスルホン酸の存在下、オルトギ酸トリメチルで処理してアセタール化し、N−ベンジルオキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールを得る。これを10%パラジウムカーボン及びギ酸アンモニウムで処理してベンジルオキシカルボニル基を除去することにより、4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールを得る方法(特許文献2)。
(3)4−ヒドロキシメチルピペリジンをトリエチルアミン存在下でクロロギ酸ベンジルと反応させ、得られたN−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシメチルピペリジンをデス・マーチン試薬で処理して酸化し、N−ベンジルオキシカルボニル−4−ホルミルピペリジンを得る。これを触媒量のp−トルエンスルホン酸の存在下、エチレングリコールと反応させてアセタール化し、N−ベンジルオキシカルボニル−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジンを得る。更にその後、10%パラジウムカーボンを用いた接触水素化反応によりベンジルオキシカルボニル基を除去して、4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジンを得る方法(特許文献3)。
一般式(1)で表される4−ホルミルピリジンアセタール誘導体において、R1とR2は、同一又は異なっても良いアルキル基を示し、また、相互に結合して環を形成しても良い。アルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖または分岐状の炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。アルキル基が相互に結合して環を形成した場合とは、1,3−ジオキソラニル基、4−メチル−1,3−ジオキソラニル基、1,3−ジオキサニル基などが挙げられる。
4−ホルミルピリジンアセタール誘導体は、容易に入手可能な4−ホルミルピリジンから、文献記載の方法(例えば、特表2005−504004号公報の実施例1やGreene‘s Protective Groups in organic synthesis fourth edition、2007年、John Wiley & Sons,Inc.)を利用して合成することができる。具体的には、4−ホルミルピペリジンを酸触媒存在下、アルコールやオルトギ酸トリアルキルと反応させることにより、4−ホルミルピリジンアセタール誘導体を合成する方法がある。あるいは、容易に入手可能な4−シアノピリジンから文献記載の方法(例えば、特許第3098099号公報)を利用して合成することもできる。具体的には、4−シアノピリジンを酸及びアルコールの存在下で接触水素化することにより4−ホルミルピリジンアセタール誘導体を合成する方法である。得られた4−ホルミルピリジンアセタール誘導体は単離精製して後工程へ使用するほか、後工程に影響を与えない限り、未単離の状態で使用することもできる。
ロジウム、ルテニウム以外の白金族系金属では、例えば、白金触媒では目的とする反応が進行し難く、パラジウム触媒ではピリジン環の核水素化は進行せず、アセタールの脱アルコキシ化の副反応が優先する(例えば、4−モノアルコキシ体が副生する)ので好ましくない。
これに対して、本発明であるロジウム又はルテニウムを含有する触媒を用いた場合には、脱アルコキシ化よりもピリジン環の核水素化が優先して進行する。特にロジウムを含有する触媒では、副反応である脱アルコキシ化が抑制され、高選択的に目的とする4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体を得ることができる。触媒の使用量(金属換算)は、4−ホルミルピリジンアセタール誘導体に対して0.005〜2重量%、好ましくは、0.01〜1重量%の範囲が反応速度と経済性の点から好ましい。
3L反応フラスコに攪拌下、4−ホルミルピリジン160.7g(1.5モル)、メタノール480.6g(15モル)、濃硫酸220.7g(2.3モル)を仕込み、50℃で3時間反応を行った。反応混合物を濃縮後、30%水酸化ナトリウム水溶液600g、トルエン8000gを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−ホルミルピリジンジメチルアセタール140.2g(0.92モル、GC面百値99%、収率61%)を得た。
200mLのオートクレーブに、調製例1で得られた4−ホルミルピリジンジメチルアセタール1.5g(9.8ミリモル)、メタノール4.5g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)75mg(金属ロジウム換算で原料に対して0.13質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度80℃で6時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮することにより、無色液体の粗の4−ホルミルピペリジンジメチルアセタール1.6g(9.8ミリモル、粗収率100%)を得た。ガスクロマトグラフィー(GC)による分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジメチルアセタールの面百値は95%であり、副生物の4−メトキシメチルピペリジンの面百値は3%であった。
300L反応槽に攪拌下、4−ホルミルピリジン30kg(280モル)、エタノール129kg(280モル)、濃硫酸27.5kg(280モル)を仕込み、80℃で2時間反応を行った。反応混合物を濃縮後、オルトギ酸トリエチルを加え、70℃で1時間反応を行った。20%水酸化ナトリウム水溶液112kg、トルエン75kgを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮することにより、橙色液体の4−ホルミルピリジンジエチルアセタール46.2kgを含有する溶液(255モル、収率91%)を得た。
200Lの反応槽に、調製例2で得られた4−ホルミルピリジンジエチルアセタールを含有する溶液19kg(4−ホルミルピリジン仕込み基準 112モル)、エタノール51.0kg、水30.6kg、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)2.0kg(金属ロジウム換算で原料に対して0.25質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度80℃で8時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮することにより、褐色液体の4−ホルミルピペリジンジエチルアセタール17.8kg(94.8モル、収率85%)を得た。GC分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの面百値は95%であり、副生物の4−エトキシメチルピペリジンの面百値は4%であった。本粗製物を蒸留することにより、面百値98%の4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールを得た。
3Lのオートクレーブに、4−シアノピリジン104.1g(1.0モル)、水460g、濃硫酸232.3g(2.3モル)、5%パラジウム−1%銅/カーボン触媒(含水率50質量%)3g(金属パラジウム換算で原料に対して0.07質量%)、硫酸銅・五水和物300mgを仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度60℃で8時間反応した。反応混合物から触媒をろ別、濃縮した。これにブタノール593.0g(8.0モル)を添加し、攪拌下、還流温度で水とブタノールの共沸成分を留去しながら4時間反応を行った。反応液を冷却後、メチルシクロヘキサン500g、30%水酸化ナトリウム水溶液500gを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−ホルミルピリジンジブチルアセタール154.3g(0.65モル、GC面百値97%、収率65%)を得た。
1Lのオートクレーブに、調製例3で得られた4−ホルミルピリジンジブチルアセタール65.0g(0.27モル)、イソプロピルアルコール260g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)6.5g(金属ロジウム換算で原料に対して0.25質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度80℃で8時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−ホルミルピペリジンジブチルアセタール53.3g(0.22モル、収率81%)を得た。GC分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジブチルアセタールの面百値は98%であり、副生物の4−ブトキシメチルピペリジンの面百値は1%であった。
500mL反応フラスコに攪拌下、4−ホルミルピリジン32.1g(0.30モル)、エチレングリコール20.5g(0.33モル)、濃硫酸39.2g(0.4モル)を仕込み、100℃で3時間反応を行った。反応混合物を冷却後、トルエン150g、30%水酸化ナトリウム水溶液110gを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン27.2g(0.18モル、GC面百値99%、収率60%)を得た。
200mLのオートクレーブに、調製例4で得られた4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン1.0g(6.6ミリモル)、イソプロピルアルコール9.0g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)50mg(金属ロジウム換算で原料に対して0.13質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧1MPa、反応温度100℃で5時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮することにより、無色液体の粗の4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジン1.0g(6.6ミリモル、粗収率100%)を得た。GC分析の結果、目的とする4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジンの面百値は98%であり、副生物の4−モノアルコキシ体は検出されなかった。
3Lのオートクレーブに、4−シアノピリジン208.2g(2.0モル)、1,3−プロパンジオール304.4g(4.0モル)、水360g(10.0モル)、濃硫酸464.6g(4.5モル)、5%パラジウム−1%銅/カーボン触媒(含水率50質量%)6g(金属パラジウム換算で原料に対して0.07質量%)、硫酸銅・五水和物700mgを仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度60℃で36時間反応した。反応混合物から触媒をろ別した後、トルエン900g、30%水酸化ナトリウム水溶液870gを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピリジン214.7g(1.3モル、GC面百値99%、収率65%)を得た。
1Lのオートクレーブに、調製例5で得られた4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピリジン100.0g(0.61モル)、イソプロピルアルコール300g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)5g(金属ロジウム換算で原料に対して0.13質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度100℃で6時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピペリジン90.1g(0.53モル、収率87%)を得た。GC分析の結果、目的とする4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ピペリジンの面百値は97%であり、副生物の4−モノアルコキシ体は検出されなかった。
200mL反応フラスコに攪拌下、4−ホルミルピリジン10.7g(100ミリモル)、1,2−プロパンジオール15.2g(0.20モル)、濃硫酸19.6g(0.20モル)を仕込み、100℃で3時間反応を行った。反応液を冷却後、トルエン100g、30%水酸化ナトリウム水溶液50gを用いて中和抽出・分液を行った。得られた有機層を濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン12.1g(73ミリモル、GC面百値99%、収率73%)を得た。
200mLのオートクレーブに、調製例6で得られた4−(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン1.7g(10.3ミリモル)、イソプロピルアルコール15g、5%ロジウムカーボン触媒(含水率50質量%)85mg(金属ロジウム換算で原料に対して0.13質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧0.8MPa、反応温度100℃で5時間反応した。反応混合物から触媒をろ別し、濃縮、蒸留することにより、無色液体の4−(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピペリジン1.6g(9.2ミリモル、収率89%)を得た。GC分析の結果、副生物の4−モノアルコキシ体は検出されなかった。
200mLのオートクレーブに、調製例2と同様にして得られた4−ホルミルピリジンジエチルアセタール5.0g(27.6ミリモル)、メチルシクロヘキサン15g、5%ルテニウムカーボン触媒(含水率50質量%)1.0g(金属ルテニウム換算で原料に対して0.5質量%)を仕込み、水素圧3.0MPa、反応温度140℃で4時間反応した。反応混合物から触媒をろ別した。GC分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの面百値は87%であり、副生物の4−エトキシメチルピペリジンの面百値は11%であった。
200mLのオートクレーブに、調製例2と同様にして得られた4−ホルミルピリジンジエチルアセタール5.0g(27.6ミリモル)、エタノール15g、5%白金カーボン触媒(含水率50質量%)1.0g(金属白金換算で原料に対して0.5質量%)を仕込み、攪拌下、水素圧3.0MPa、反応温度140℃で4時間反応した。反応混合物から触媒をろ別した。GC分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの面百値は1%であり、原料である4−ホルミルピリジンジエチルアセタールの面百値は97%であった。
200mLのオートクレーブに、調製例2と同様にして得られた4−ホルミルピリジンジエチルアセタール5.0g(27.6ミリモル)、エタノール15g、5%パラジウムカーボン触媒(含水率50質量%)1.0g(金属パラジウム換算で原料に対して0.5質量%)を仕込み、撹拌下、水素圧3.0MPa、反応温度140℃で4時間反応した。反応混合物から触媒をろ別した。GC分析の結果、目的とする4−ホルミルピペリジンジエチルアセタールの面百値は0%であった。主な生成物は4−エトキシメチルピリジンであり面百値は15%であった。また、原料である4−ホルミルピリジンジエチルアセタールの面百値は85%であった。
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