JP2002348287A - アミン誘導体 - Google Patents

アミン誘導体

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JP2002348287A
JP2002348287A JP2001253534A JP2001253534A JP2002348287A JP 2002348287 A JP2002348287 A JP 2002348287A JP 2001253534 A JP2001253534 A JP 2001253534A JP 2001253534 A JP2001253534 A JP 2001253534A JP 2002348287 A JP2002348287 A JP 2002348287A
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alkyl
salt
compound
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methyl
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JP2001253534A
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Hidenori Abe
秀範 阿部
Atsushi Terauchi
淳 寺内
Nobuhiro Suzuki
伸宏 鈴木
Shiro Takekawa
志郎 竹河
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたソマトスタチン受容体結合阻害作用を
有し、ソマトスタチンに関与する疾患等の予防・治療に
有効な化合物を提供する。 【解決手段】 式 【化1】 [式中、XおよびX'は同一または異なって水素原子な
どを;R1およびR2は同一または異なって水素原子など
を;Qは結合手または主鎖の原子数1ないし6のスペー
サーを;Yは結合手または−CH2−Y'−(Y'は結合
手または主鎖の原子数1ないし5のスペーサーを示す)
を;・・・は単結合または二重結合を示し;T1およびT2
は、それぞれ隣接する・・・が単結合であるとき、同一
または異なって、C(R5) (R5は水素原子、ヒドロキ
シまたはC1-6アルキルを示す)またはNを、隣接する
・・が二重結合であるとき、Cを示し;R3は水素原子な
どを;R4は置換基を有していてもよい芳香族基などを示
す。]で表される化合物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規アミン誘導体
に関する。さらに詳しくは、ソマトスタチン受容体結合
阻害作用を有し、ソマトスタチンに関与する疾患等の予
防・治療に有効な化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】ソマトスタチン(somatostatin)は、成長
ホルモン抑制因子(somatotropin release inhibiting
factor;SRIF)として、1973年に見出された。
【0003】また、ソマトスタチンの受容体には現在ま
でに5個のサブタイプが見出されており、それぞれSSTR
1、SSTR2、SSTR3、SSTR4およびSSTR5と命名されている
(Endocrinology、136巻、3695-3697頁、1995年;Trends
in Pharmacological Sciences、87-94頁、18巻、1997
年;Life Science、57巻、1249-1265頁、1995年)。
【0004】ソマトスタチンは生体内において、種々の
ホルモン、増殖因子、生理活性物質の産生・分泌に対し
て抑制的に働くことが知られている。ソマトスタチンが
抑制的に働くホルモンには、成長ホルモン(GH)、甲状
腺刺激ホルモン(TSH)、プロラクチン、インスリン、
グルカゴンなどがある。このためソマトスタチンは内分
泌系、外分泌系、神経系などにおいて多彩な機能を有
し、ソマトスタチンを標的とした医薬品の開発が進めら
れている(Endocrinology、136巻、3695-3697頁、1995
年;Trends in Pharmacological Sciences、87-94頁、1
8巻、1997年)。
【0005】ソマトスタチンに起因する疾患としては、
糖尿病などの生活習慣病、中枢神経系疾患、免疫系疾
患、ホルモン依存性腫瘍などが挙げられる。ソマトスタ
チンそのもの、またはその類縁体を医薬品として開発す
る試みもなされており、例えば、ソマトスタチン受容体
作動薬として知られているオクトレオタイド(octreotid
e)はホルモン性腫瘍の治療薬として市販されている。
【0006】ソマトスタチン受容体アンタゴニストまた
はアゴニストとしては、例えば式
【0007】
【化4】
【0008】〔式中、Arは置換基を有していてもよい
芳香族基;Xはメチレン、S、SO、SO2またはC
O;Yは主鎖の原子数が2ないし5のスペーサー;nは
1ないし5の整数; i)R1およびR2はそれぞれ水素原子または置換基を有
していてもよい低級アルキル、 ii)R1およびR2は一緒になって隣接する窒素原子とと
もに置換基を有していてもよい含窒素複素環を形成、ま
たは iii)R1またはR2はB環上の構成原子と結合して−(C
2)n−N=とともに置換基を有していてもよいスピロ
環を形成;A環は置換基を有していてもよい芳香環;B
環はさらにアルキルまたはアシルで置換されていてもよ
い含窒素4ないし7員非芳香環を示す。ただし、A環が
置換基として式−NHCOR11(式中、R11はアルキル
基、アルコキシアルキル基、アルキルチオアルキル基、
シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アリー
ル基、アリールアルキル基または式−NHR12(式中、
12はアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル
アルキル基、アリール基またはアリールアルキル基を示
す)で表される基を示す)で示される基を有する場合、
XはS、SO、SO2またはCOを示す。〕で表される
化合物またはその塩が知られている(WO99/528
75)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のソマトスタチン
およびその類縁体はいずれもペプチドであって、経口吸
収性、体内動態等に問題があり、医薬として満足すべき
ものではない。従来の公知化合物とは化学構造が異な
り、ソマトスタチン受容体サブタイプに対して選択的ま
たは非選択的親和性、あるいは優れたソマトスタチン受
容体結合阻害作用等を有し、かつ医薬品として十分満足
できる性質を有する化合物の開発が切望されている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ソマトス
タチン受容体結合阻害作用を有する化合物につき、種々
検討した結果、基:
【0011】
【化5】
【0012】の2位に窒素原子が置換していることに特
徴がある特異な化学構造を有する新規な式
【0013】
【化6】
【0014】[式中、XおよびX'は同一または異なっ
て水素原子、ハロゲン原子または置換基を有していても
よいアミノを示し;R1およびR2は、同一または異なって
水素原子または置換基を有していてもよいC1 -6アルキル
を示すか、R1とR2とは隣接する窒素原子とともに置換基
を有していてもよい含窒素複素環を形成し;Qは結合手
または主鎖の原子数1ないし6のスペーサーを示し;Y
は結合手または−CH2−Y'−(Y'は結合手または主
鎖の原子数1ないし5のスペーサーを示す)を示し;
・・は単結合または二重結合を示し;T1およびT2は、そ
れぞれ隣接する・・・が単結合であるとき、同一または
異なって、C(R5) (R5は水素原子、ヒドロキシまた
はC1-6アルキルを示す)またはNを、隣接する・・・
二重結合であるとき、Cを示し;R3は水素原子、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキル-カルボニルまたはハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキルスルホニルを示し;R4
置換基を有していてもよい芳香族基、置換基を有してい
てもよいC3-9シクロアルキル基、置換基を有していても
よい3ないし9員飽和複素環基、水素原子またはハロゲ
ン原子を示す。]で表される化合物またはその塩〔以
下、化合物(I)と略記することもある〕を初めて合成
し、この化合物(I)がその特異的な構造に基づいて予
想外にも優れたソマトスタチン受容体結合阻害作用等の
医薬作用を有し、毒性が低い等医薬品としての性質も優
れ、医薬として十分満足できるものであることを初めて
見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0015】すなわち、本発明は、 1)化合物(I); 2)XおよびX'の一方が水素原子、フッ素原子または
塩素原子、他方がフッ素原子または塩素原子;・・・
単結合;T1およびT2が、同一または異なって、CHまた
はN;R4が置換基を有していてもよい芳香族基である前
記1)記載の化合物; 3)Xがフッ素原子または塩素原子であり、X'が水素
原子である前記1)記載の化合物; 4)R1およびR2が同一または異なってそれぞれC1-6アル
キルである前記1)記載の化合物; 5)Qで示される主鎖の原子数1ないし6のスペーサー
が、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2−、−NR6
(R6は水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1 -6アル
キル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カル
ボニル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスル
ホニル)およびハロゲン化されていてもよい2価のC1-6
非環式炭化水素基から選ばれる1ないし3個からなる2価
基である前記1)記載の化合物; 6)Qが−CO−である前記1)記載の化合物; 7)Y'で示される主鎖の原子数1ないし5のスペーサ
ーが、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2−、−NR
6a−(R6aは水素原子、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル−カルボニル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キルスルホニル)およびハロゲン化されていてもよい2
価のC1-6非環式炭化水素基から選ばれる1ないし3個から
なる2価基である前記1)記載の化合物; 8)Yが結合手またはC1-2アルキレンである前記1)記
載の化合物; 9)・・・が単結合、T1がCH、T2がNである前記1)
記載の化合物; 10)R3が水素原子である前記1)記載の化合物; 11)R4が置換基を有していてもよい単環式芳香族基で
ある前記1)記載の化合物; 12)R4が、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキルおよびハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシから選ばれる置換基を1または2個有してい
てもよいフェニルである前記11)記載の化合物; 13)R4が置換基を有していてもよい縮合芳香族基であ
る前記1)記載の化合物; 14)R4が、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキルおよびハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシから選ばれる置換基を1または2個有してい
てもよいインドリルである前記13)記載の化合物; 15)3−(インドール−3−イル)プロパノイル基の
プロパノイル基における2位置換基の立体配置がRであ
る前記1)記載の化合物; 16)1,2,3,4−テトラヒドロキノリン基におけ
る3位置換基の立体配置がRである前記1)記載の化合
物; 17)1,2,3,4−テトラヒドロキノリン基におけ
る3位置換基の立体配置がSである前記1)記載の化合
物; 18)Xが塩素原子、X'が水素原子;R1およびR2が同
一または異なってそれぞれC1-6アルキル;Qが−CO−;
YがC1-2アルキレン;・・・が単結合;T1がCH、T2
N;R3が水素原子;R4が、ハロゲン原子、ハロゲン化さ
れていてもよいC1 -6アルキルおよびハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルコキシから選ばれる置換基を1または
2個有していてもよい縮合芳香族基である前記1)記載
の化合物; 19)(2R)-N-[(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)メチル]
-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,
3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール-3-
イル)-1-オキソ-2-プロパンアミン;(2R)-1-((3R)-6-ク
ロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒド
ロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール-3-イル)-N-({1-[(1
-メチル-1-インドール-2-イル)カルボニル]-4-ピペリジ
ニル}メチル)-1-オキソ-2-プロパンアミン;(2R)-1-((3
R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テ
トラヒドロ-1-キノリニル)-N-({1-[(5-クロロ-1-メチル
-1-インドール-2-イル)カルボニル]-4-ピペリジニル}メ
チル)-3-(1-インドール-3-イル)-1-オキソ-2-プロパン
アミン;(2R)-1-((3S)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)
メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-イ
ンドール-3-イル)-N-({1-[(1-メチル-1-インドール-2-
イル)カルボニル]-4-ピペリジニル}メチル)-1-オキソ-2
-プロパンアミン;またはその塩である前記1)記載の
化合物; 20)化合物(I)のプロドラッグ; 21)化合物(I)またはそのプロドラッグを含有して
なる医薬組成物; 22)ソマトスタチン受容体結合阻害剤である前記2
1)記載の組成物; 23)ソマトスタチンサブタイプ2受容体結合阻害剤で
ある前記22)記載の組成物; 24)ソマトスタチン受容体作動薬である前記21)記
載の組成物; 25)ソマトスタチンサブタイプ2受容体作動薬である
前記24)記載の組成物; 26)糖尿病または糖尿病合併症の予防・治療薬である
前記21)記載の組成物; 27)式
【0016】
【化7】
【0017】[式中の記号は前記1)記載と同意義を示
す]で表される化合物またはその塩と、式
【0018】
【化8】
【0019】[式中の記号は前記1)記載と同意義を示
す]で表される化合物またはその塩とを反応させ、さら
に、 i)R3がハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルであ
る場合、式:R3bCHO [式中、R3bは水素原子またはハ
ロゲン化されていてもよいC1-5アルキルを示す]で表さ
れる化合物を、 ii)R3がハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル-カ
ルボニルまたはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルスルホニルである場合、式:R3a-OH [式中、R3a
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル-カルボニル
またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホ
ニルを示す]で表される化合物またはその反応性誘導体
を、それぞれ反応させることを特徴とする化合物(I)
の製造方法; 28)ソマトスタチン受容体結合阻害剤を製造するため
の、化合物(I)またはそのプロドラッグの使用; 29)哺乳動物に化合物(I)またはそのプロドラッグ
の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物にお
けるソマトスタチン受容体結合阻害方法; 30)糖尿病または糖尿病合併症の予防・治療薬を製造
するための、化合物(I)またはそのプロドラッグの使
用; 31)哺乳動物に化合物(I)またはそのプロドラッグ
の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物にお
ける糖尿病または糖尿病合併症の予防または治療方法;
などに関する。
【0020】
【発明の実施の形態】一般式(I)中、XおよびX'は
同一または異なって水素原子、ハロゲン原子または置換
基を有していてもよいアミノを示す。
【0021】ここで、「ハロゲン原子」としては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。なかでも、
フッ素、塩素が好ましい。
【0022】「置換基を有していてもよいアミノ」にお
ける「置換基」としては、ハロゲン化されていてもよい
C1-6アルキル、ホルミル、ハロゲン化されていてもよい
C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニ
ルなどが挙げられる。
【0023】ここで、「ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル」としては、後述のR1とR2とが隣接する窒
素原子とともに形成する「置換基を有していてもよい含
窒素複素環」における「置換基」として例示したものが
用いられる。
【0024】「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル−カルボニル」、「C1-6アルコキシ−カルボニル」、
「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニ
ル」としては、後述のR1およびR2で示される「置換基を
有していてもよいC1-6アルキル」における「置換基」と
して例示したものが用いられる。
【0025】一般式(I)中、XおよびX'が、同一ま
たは異なって水素原子、フッ素原子または塩素原子を示
し、XおよびX'の少なくとも一方がフッ素原子または
塩素原子を示す場合が好ましい。なかでも、Xがフッ素
原子または塩素原子であり、X'が水素原子である場合
が好ましい。
【0026】一般式(I)中、R1およびR2で示される
「置換基を有していてもよいC1-6アルキル」における
「C1-6アルキル」としては、例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げ
られる。なかでもメチル、エチル、プロピルなどが好ま
しい。
【0027】該「置換基を有していてもよいC1-6アルキ
ル」における「置換基」としては、例えば、ハロゲン原
子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-3アル
キレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオ
キシなど)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていても
よいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていてもよい
C1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルア
ミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ
ノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノなど)、ジ−C
1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、エチルメチ
ルアミノなど)、ホルミル、カルボキシ、カルバモイ
ル、チオカルバモイル、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プ
ロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルな
ど)、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル(例、メチル
カルバモイル、エチルカルバモイルなど)、ジ−C1-6
ルキル−カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジ
エチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイルな
ど)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホ
ニル、ホルミルアミノ、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カル
ボキサミド(例、メトキシカルボキサミド、エトキシカ
ルボキサミド、プロポキシカルボキサミド、ブトキシカ
ルボキサミドなど)、C1 -6アルキルスルホニルアミノ
(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミ
ノなど)、C1-6アルキル−カルボニルオキシ(例、アセ
トキシ、プロパノイルオキシなど)、C1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ、エ
トキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキ
シ、ブトキシカルボニルオキシなど)、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイルオキシ(例、メチルカルバモイルオ
キシ、エチルカルバモイルオキシなど)、ジ−C1-6アル
キル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカルバモイル
オキシ、ジエチルカルバモイルオキシなど)、置換基を
有していてもよい芳香族基などが挙げられる。置換基の
数は、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個であ
る。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっ
ても異なっていてもよい。
【0028】前記「ハロゲン化されていてもよいC3-6
クロアルキル」としては、例えば、1ないし5個、好まし
くは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)を有していてもよいC3-6シクロアルキ
ル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルなど)などが挙げられる。具体例と
しては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、4,4−ジクロロシクロヘキシル、
2,2,3,3−テトラフルオロシクロペンチル、4−クロロシ
クロヘキシルなどが挙げられる。
【0029】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ」としては、例えば、1ないし5個、好ましくは
1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルコキシ(例、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチル
オキシなど)などが挙げられる。具体例としては、例え
ば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメト
キシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフル
オロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチ
ルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げられる。
【0030】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ」としては、例えば、1ないし5個、好ましく
は1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルキルチオ
(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプ
ロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブ
チルチオなど)などが挙げられる。具体例としては、例
えばメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロ
メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピル
チオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、
ペンチルチオ、ヘキシルチオなどが挙げられる。
【0031】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル−カルボニル」としては、例えば、1ないし5個、
好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルキ
ル−カルボニル(例、アセチル、プロパノイル、ブタノ
イル、ペンタノイル、ヘキサノイルなど)などが挙げら
れる。具体例としては、例えば、アセチル、モノクロロ
アセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチ
ル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサ
ノイルなどが挙げられる。
【0032】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルスルホニル」としては、例えば、1ないし5個、好
ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルキ
ルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニ
ル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブ
チルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチ
ルスルホニルなど)などが挙げられる。具体例として
は、例えばメチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホ
ニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニ
ル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブ
チルスルホニル、4,4,4−トリフルオロブチルスルホニ
ル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルなどが挙
げられる。
【0033】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル−カルボキサミド」としては、例えば、1ないし5
個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6
アルキル−カルボキサミド(例、アセトアミド、プロパ
ンアミド、ブタンアミドなど)などが挙げられる。具体
例としては、例えばアセトアミド、トリフルオロアセト
アミド、プロパンアミド、ブタンアミドなどが挙げられ
る。
【0034】前記「置換基を有していてもよい芳香族
基」としては、後述のR4で示される「置換基を有してい
てもよい芳香族基」として例示したものが用いられる。
【0035】R1とR2とが隣接する窒素原子とともに形成
する「置換基を有していてもよい含窒素複素環」におけ
る「含窒素複素環」としては、例えば、炭素原子以外に
少なくとも1個の窒素原子を含み、窒素原子、硫黄原子
および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を
さらに含んでいてもよい3ないし8員含窒素複素環が挙げ
られる。具体例としては、例えば、アジリジン、アゼチ
ジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピペ
ラジン、ピロリジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメ
チレンイミン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4−ジアゼ
パン、およびこれらの不飽和環状アミン(例、1,2,5,6
−テトラヒドロピリジンなど)などが挙げられる。なか
でもモルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン
などが好ましい。
【0036】該「置換基を有していてもよい含窒素複素
環」における「置換基」としては、例えば、オキソ、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルキル−カルボニル、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキルスルホニル、置換基を有
していてもよいC6-14アリール、置換基を有していても
よいC7-19アラルキル、置換基を有していてもよいC6-14
アリール−カルボニル、置換基を有していてもよい5な
いし10員芳香族複素環基などが挙げられる。置換基の数
は、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。
また、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であ
っても異なっていてもよい。
【0037】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル」としては、例えば、1ないし5個、好ましくは1
ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルキル(例、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキ
シルなど)が挙げられる。具体例としては、メチル、ク
ロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、ト
リフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−
トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピ
ル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブ
チル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオ
ペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、
6,6,6−トリフルオロヘキシルなどが挙げられる。
【0038】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル−カルボニル」、「ハロゲン化されていてもよい
C1-6アルキルスルホニル」としては、前記「置換基を有
していてもよいC1-6アルキル」における「置換基」とし
て例示したものが用いられる。
【0039】「置換基を有していてもよいC6-14アリー
ル」における「C6-14アリール」としては、例えば、フ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−インデニル、2
−アンスリルなどが挙げられる。なかでも、フェニルな
どが好ましい。
【0040】「置換基を有していてもよいC7-19アラル
キル」における「C7-19アラルキル」としては、例え
ば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフ
ェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチ
ル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4
−フェニルブチル、5−フェニルペンチルなどが挙げら
れる。なかでもベンジルなどが好ましい。
【0041】「置換基を有していてもよいC6-14アリー
ル−カルボニル」における「C6-14アリール−カルボニ
ル」としては、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイル、2
−ナフトイルなどが挙げられる。
【0042】「置換基を有していてもよい5ないし10員
芳香族複素環基」における「5ないし10員芳香族複素環
基」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子および酸素原子から選ばれる1または2種、好ましく
は、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員の(単環
式または2環式)芳香族複素環基が挙げられる。具体的に
は、例えば、2−または3−チエニル;2−,3−または4−
ピリジル;2−または3−フリル;2−,4−または5−チア
ゾリル;2−,4−または5−オキサゾリル;1−,3−また
は4−ピラゾリル;2−ピラジニル;2−,4−または5−ピ
リミジニル;1−,2−または3−ピロリル;1−,2−また
は4−イミダゾリル;3−または4−ピリダジニル;3−イ
ソチアゾリル;3−イソオキサゾリル;1,2,4−オキサジ
アゾール−5−イル;1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル;2−,3−,4−,5−または8−キノリル;1−,3−,4−,
5−,6−,7−または8−イソキノリル;1−,2−,3−,4−,
5−,6−または7−インドリル;1−,2−,4−または5−イ
ソインドリル;1−,5−または6−フタラジニル;2−,3
−または5−キノキサリニル;2−,3−,4−,5−または6
−ベンゾフラニル;2−,4−,5−または6−ベンゾチアゾ
リル;1−,2−,4−,5−または6−ベンズイミダゾリルな
どが挙げられる。
【0043】前記「置換基を有していてもよいC6-14
リール」、「置換基を有していてもよいC7-19アラルキ
ル」、「置換基を有していてもよいC6-14アリール−カ
ルボニル」および「置換基を有していてもよい5ないし1
0員芳香族複素環基」における「置換基」としては、例
えば、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
など)、C1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキ
シ、エチレンジオキシなど)、ニトロ、シアノ、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されて
いてもよいC3-6シクロアルキル、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6
ルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロ
ピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノな
ど)、ジ−C1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、
エチルメチルアミノなど)、ホルミル、カルボキシ、カ
ルバモイル、チオカルバモイル、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カ
ルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル
など)、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル(例、メチ
ルカルバモイル、エチルカルバモイルなど)、ジ−C1-6
アルキル−カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、
ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイルな
ど)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホ
ニル、ホルミルアミノ、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カル
ボキサミド(例、メトキシカルボキサミド、エトキシカ
ルボキサミド、プロポキシカルボキサミド、ブトキシカ
ルボキサミドなど)、C1-6アルキルスルホニルアミノ
(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミ
ノなど)、C1-6アルキル−カルボニルオキシ(例、アセ
トキシ、プロパノイルオキシなど)、C1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ、エ
トキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキ
シ、ブトキシカルボニルオキシなど)、モノ−C1-6アル
キル−カルバモイルオキシ(例、メチルカルバモイルオ
キシ、エチルカルバモイルオキシなど)、ジ−C1-6アル
キル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカルバモイル
オキシ、ジエチルカルバモイルオキシなど)などが挙げ
られる。置換基の数は、例えば1ないし5個、好ましくは
1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換
基は同一であっても異なっていてもよい。
【0044】ここで、「ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル」としては、前記「置換基を有していても
よい含窒素複素環」における「置換基」として例示した
ものが用いられる。
【0045】「ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
アルキル」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
キシ」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
オ」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カ
ルボニル」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルスルホニル」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル−カルボキサミド」としては、前記「置換基を有
していてもよいC1-6アルキル」における「置換基」とし
て例示したものが用いられる。
【0046】R1およびR2は、同一または異なって、好ま
しくは、C1-6アルキル;さらに好ましくは、メチル、エ
チル、プロピル;特に好ましくはメチルである。
【0047】一般式(I)中、Qで示される「主鎖の原
子数1ないし6のスペーサー」とは、主鎖の原子が1な
いし6個連なっている間隔を意味する。ここで、「主鎖
の原子数」は、主鎖の原子が最小となるように数えるも
のとする。
【0048】「主鎖の原子数1ないし6のスペーサー」
としては、例えば−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO
2−、−NR6−(R6は水素原子、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル−カルボニル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキルスルホニル)およびハロゲン化されていてもよ
い2価のC1-6非環式炭化水素基から選ばれる1ないし3個
からなる2価基などが挙げられる。
【0049】ここで、「ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル」としては、前記「置換基を有していても
よい含窒素複素環」における「置換基」として例示した
ものが用いられる。
【0050】「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル−カルボニル」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキルスルホニル」としては、それぞれ前記「置換基
を有していてもよいC1-6アルキル」における「置換基」
として例示したものが用いられる。
【0051】「ハロゲン化されていてもよい2価のC1-6
非環式炭化水素基」における「2価のC1-6非環式炭化水
素基」としては、例えば、1ないし5個、好ましくは1な
いし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素など)をそれぞれ有していてもよい (1) C1-6アルキレン(例えば、−CH2−、−CF2−、−(C
H2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(C
H2)6−、−CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−CH(CF3)−、−C
H(CH3)CH2−、−C(CH3)2CH2−、−(CH(CH3))2−、−(CF
2)2−、−(CH2)2 C(CH3)2−、−(CH2)3 C(CH3)2−な
ど); (2) C2-6アルケニレン(例えば、−CH=CH−、−CH2−C
H=CH−、−CH2−CF=CH−、−C(CH3)2−CH=CH−、−C
H2−CH=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH−、−CH=CH
−CH=CH−、−CH=CH−CH2−CH2−CH2−など); (3) C2-6アルキニレン、(例えば、−C≡C−、−CH2−C
≡C−、−CH2−C≡C−CH 2−CH2−など)などが挙げられ
る。
【0052】該「主鎖の原子数1ないし6のスペーサ
ー」の好適な例としては、 (1) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6
アルキレン(例えば、−CH2−、−CF2−、−(CH2)2−、
−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)6−、−
CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−CH(CF3)−、−CH(CH3)CH2
−、−C(CH3)2CH2−、−(CH(CH3))2−、−(CF2)2−、−
(CH2)2 C(CH3)2−、−(CH2)3 C(CH3)2−など); (2) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC2-6
アルケニレン(例えば、−CH=CH−、−CH2−CH=CH
−、−CH2−CF=CH−、−C(CH3)2−CH=CH−、−CH2−C
H=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH−、−CH=CH−CH=
CH−、−CH=CH−CH2−CH2−CH2−など); (3) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC2-6
アルキニレン(例えば、−C≡C−、−CH2−C≡C−、−C
H2−C≡C−CH2−CH2−など); (4) −(CH2)w1O(CH2)w2−、−(CH2)w1S(CH2)w2−、−(C
H2)w1CO(CH2)w2−、−(CH2)w1SO(CH2)w2−、−(CH2)w1S
O2(CH2)w2−、−(CH2)w1NR6(CH2)w2−; (5) −(CH2)w3CONR6(CH2)w4−、−(CH2)w3NR6CO(CH2)w4
−、−(CH2)w3SO2NR6(CH2)w4−、−(CH2)w3NR6SO2(CH2)
w4−、−(CH2)w3COO(CH2)w4−; (6) −(CH2)w5NR6CONR6b(CH2)w6−;(R6は前記と同意
義を;R6bはR6と同意義を;w1およびw2は0ないし5の
整数を、かつw1+w2が0ないし5を;w3およびw4は0な
いし4の整数を、かつw3+w4が0ないし4を;w5および
w6は0ないし3の整数を、かつw5+w6が0ないし3を示
す)などが挙げられる。
【0053】Qで示される「主鎖の原子数1ないし6の
スペーサー」は、好ましくはC1-2アルキレン(例えば、
−CH2−、−(CH2)2−など)、−(CH2)w1CO(CH2)w2−、
−(CH 2)w3COO(CH2)w4−、−(CH2)w3NR6CO(CH2)w4−、−
(CH2)w1SO2(CH2)w2−(記号は前記と同意義);さらに
好ましくは−(CH2)w1CO(CH2)w2−、−(CH2)w3COO(CH2)w
4− (記号は前記と同意義)などである。
【0054】Qは、好ましくは結合手、C1-2アルキレン
(例えば、−CH2−、−(CH2)2−など)、−(CH2)w1CO(C
H2)w2−、−(CH2)w3COO(CH2)w4−、−(CH2)w3NR6CO(C
H2)w4−、−(CH2)w1SO2(CH2)w2−(記号は前記と同意
義);さらに好ましくは結合手、−(CH2)w1CO(CH2)
w2−、−(CH2)w3COO(CH2)w4−(記号は前記と同意義)
などであり、とりわけ−CO−が好ましい。
【0055】一般式(I)中、Yは結合手または−CH
2−Y'−(Y'は結合手または主鎖の原子数1ないし5
のスペーサーを示す)を示す。
【0056】ここで、Y'で示される「主鎖の原子数1
ないし5のスペーサー」としては、前記Qで示される
「主鎖の原子数1ないし6のスペーサー」のうち、主鎖
の原子が1ないし5個のスペーサーが挙げられる。
【0057】「主鎖の原子数1ないし5のスペーサー」
としては、例えば−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO
2−、−NR6a−(R6aは前記R6と同意義)およびハロゲン
化されていてもよい2価のC1-6非環式炭化水素基から選
ばれる1ないし3個からなる2価基などが挙げられる。
【0058】該「主鎖の原子数1ないし5のスペーサ
ー」の好適な例としては、 (1) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1-5
アルキレン(例えば、−CH2−、−CF2−、−(CH2)2−、
−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−CH(CH3)−、
−C(CH3)2−、−CH(CF3)−、−CH(CH3)CH2−、−C(CH3)
2CH2−、−(CH(CH3))2−、−(CF2)2−、−(CH2)2 C(C
H3)2−など); (2) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC2-5
アルケニレン(例えば、−CH=CH−、−CH2−CH=CH
−、−CH2−CF=CH−、−C(CH3)2−CH=CH−、−CH2−C
H=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH−、−CH=CH−CH=
CH−、−CH=CH−CH2−CH2−CH2−など); (3) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC2-5
アルキニレン(例えば、−C≡C−、−CH2−C≡C−、−C
H2−C≡C−CH2−CH2−など); (4) −(CH2)w7O(CH2)w8−、−(CH2)w7S(CH2)w8−、−(C
H2)w7CO(CH2)w8−、−(CH2)w7SO(CH2)w8−、−(CH2)w7S
O2(CH2)w8−、−(CH2)w7NR6a(CH2)w8−; (5) −(CH2)w9CONR6a(CH2)w10−、−(CH2)w9NR6aCO(C
H2)w10−、−(CH2)w9SO2NR6a(CH2)w10−、−(CH2)w9NR
6aSO2(CH2)w10−、−(CH2)w9COO(CH2)w10−; (6) −(CH2)w11NR6aCONR6c(CH2)w12−;(R6aは前記と
同意義を;R6cは前記R6と同意義を;w7およびw8は0な
いし4の整数を、かつw7+w8が0ないし4を;w9および
w10は0ないし3の整数を、かつw9+w10が0ないし3
を;w11およびw12は0ないし2の整数を、かつw11+w12
が0ないし2を示す)などが挙げられる。
【0059】Y'で示される「主鎖の原子数1ないし5
のスペーサー」は、好ましくはC1-2アルキレン(例え
ば、−CH2−、−(CH2)2−など);−(CH2)w7O(CH2)
w8−;−(CH2)w7S(CH2)w8− (記号は前記と同意義)
などである。
【0060】Y'は、好ましくは結合手、C1-2アルキレ
ン(例えば、−CH2−、−(CH2)2−など)などである。
【0061】Yは、好ましくは結合手、C1-2アルキレン
(例えば、−CH2−、−(CH2)2−など)、−CH2O−など
であり、さらに好ましくは結合手またはC1-2アルキレン
(例えば、−CH2−、−(CH2)2−など)、特に好ましく
は−CH2−である。
【0062】一般式(I)中、・・・は、単結合または
二重結合を示すが、とりわけ単結合が好ましい。
【0063】一般式(I)中、T1およびT2は、それぞれ
隣接する・・・が単結合であるとき、同一または異なっ
て、C(R5) (R5は水素原子、ヒドロキシまたはC1-6
アルキルを示す)またはNを、隣接する・・・が二重結
合であるとき、Cを示す。
【0064】R5で示される「C1-6アルキル」としては、
前記R1およびR2で示される「置換基を有していてもよい
C1-6アルキル」において例示したものが用いられる。
【0065】R5は、好ましくは水素原子である。
【0066】一般式(I)中、・・・が単結合、T1およ
びT2が、同一または異なって、CHまたはNである場合
が好ましい。なかでも、T1がCH、T2がNである場合が
好ましい。
【0067】一般式(I)中、R3で示される「ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキル」としては、前記R1
R2とが隣接する窒素原子とともに形成する「置換基を有
していてもよい含窒素複素環」における「置換基」とし
て例示したものが用いられる。
【0068】R3で示される「ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル−カルボニル」および「ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキルスルホニル」としては、前記
R1およびR2で示される「置換基を有していてもよいC1-6
アルキル」における「置換基」として例示したものが用
いられる。
【0069】該「ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル−カルボニル」は、好ましくはアセチル、プロパノ
イル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルなどで
あり、なかでもアセチルなどが好ましい。
【0070】該「ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キルスルホニル」は、好ましくはメチルスルホニル、エ
チルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルス
ルホニル、ブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニ
ル、tert−ブチルスルホニルなどであり、なかでもメタ
ンスルホニル、エタンスルホニルなどが好ましい。
【0071】R3は、好ましくは水素原子である。
【0072】一般式(I)中、R4で示される「置換基を
有していてもよい芳香族基」における「芳香族基」とし
ては、例えば、単環式芳香族基、縮合芳香族基、環集合
芳香族基などが挙げられる。
【0073】該単環式芳香族基としては、単環式芳香環
から任意の1個の水素原子を除いてできる1価基が挙げら
れる。該「単環式芳香環」としては、例えばベンゼン
環、5または6員芳香族複素環が挙げられる。
【0074】「5または6員芳香族複素環」としては、例
えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原
子から選ばれるヘテロ原子1個以上(例えば、1〜3個)を
含む5または6員芳香族複素環などが挙げられる。具体的
には、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、
ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾー
ル、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジ
ン、ピリダジン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オ
キサジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チア
ジアゾール、フラザンなどが挙げられる。
【0075】「単環式芳香族基」の具体例としては、フ
ェニル、2−または3−チエニル、2−または3−フリル、
2−,3−または4−ピリジル、2−,4−または5−チアゾリ
ル、2−,4−または5−オキサゾリル、3−または4−ピラ
ゾリル、2−ピラジニル、2−、4−または5−ピリミジニ
ル、1−,2−または3−ピロリル、1−,2−または4−イミ
ダゾリル、3−または4−ピリダジニル、3−イソチアゾ
リル、3−イソオキサゾリル、1,2,4−オキサジアゾール
−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イルなどが
挙げられる。
【0076】「縮合芳香族基」としては、縮合多環式
(好ましくは2ないし4環式、好ましくは2または3環式)芳
香環から任意の1個の水素原子を除いてできる1価基が
挙げられる。該「縮合多環式芳香環」としては、縮合多
環式芳香族炭化水素、縮合多環式芳香族複素環などが挙
げられる。
【0077】該「縮合多環式芳香族炭化水素」として
は、例えば、炭素数9ないし14個の縮合多環式(2または3
環式)芳香族炭化水素(例、ナフタレン、インデン、フ
ルオレン、アントラセンなど)などが挙げられる。
【0078】該「縮合多環式芳香族複素環」としては、
例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素
原子から選ばれるヘテロ原子を1個以上(例えば、1〜4
個)を含む9ないし14員、好ましくは9または10員の縮合
多環式芳香族複素環などが挙げられる。該「縮合多環式
芳香族複素環」の具体例としては、ベンゾフラン、ベン
ゾチオフェン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾー
ル、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ナフト
[2,3−b]チオフェン、イソキノリン、キノリン、インド
ール、キノキサリン、フェナントリジン、フェノチアジ
ン、フェノキサジン、フタラジン、ナフチリジン、キナ
ゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、
アクリジン、フェナジン、フタルイミドなどが挙げられ
る。
【0079】「縮合芳香族基」の具体例としては、1−
ナフチル;2−ナフチル;2−,3−,4−,5−または8−キ
ノリル;1−,3−,4−,5−,6−,7−または8−イソキノリ
ル;1−,2−,3−,4−,5−,6−または7−インドリル;1
−,2−,4−または5−イソインドリル;1−,5−または6
−フタラジニル;2−,3−または5−キノキサリニル;2
−,3−,4−,5−または6−ベンゾチエニル;2−,3−,4
−,5−または6−ベンゾフラニル;2−,4−,5−または6
−ベンゾチアゾリル;1−,2−,4−,5−または6−ベンズ
イミダゾリルなどが挙げられる。
【0080】「環集合芳香族基」は、2個以上(好ましく
は2または3個)の芳香環が単結合で直結していて、環を
直結している結合の数が環系の数より1個少ない芳香環
集合体から任意の水素原子1個を除いた基を意味する。
【0081】該芳香環集合体としては、例えば、炭素数
6ないし14の単環式または縮合多環式芳香族炭化水素
(例、ベンゼン環、ナフタレン環など)および5ないし1
0員(好ましくは5または6員)芳香族複素環から選ばれる2
または3個(好ましくは2個)で形成される芳香環集合体な
どが挙げられる。
【0082】芳香環集合体の好ましい例としては、例え
ばベンゼン、ナフタレン、ピリジン、ピリミジン、チオ
フェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、オキサ
ゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジア
ゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾー
ル、キノリン、イソキノリン、インドール、ベンゾチオ
フェン、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾールおよび
ベンゾフランから選ばれる2または3個の芳香環からなる
芳香環集合体が挙げられる。
【0083】「環集合芳香族基」の具体例としては、2
−,3−または4−ビフェニリル;3−(1−ナフチル)−1,
2,4−オキサジアゾール−5−イル;3−(2−ナフチル)−
1,2,4−オキサジアゾール−5−イル;3−(2−ベンゾフ
ラニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル;3−フェ
ニル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル;3−(2−ベ
ンズオキサゾリル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イ
ル;3−(3−インドリル)−1,2,4−オキサジアゾール−5
−イル;3−(2−インドリル)−1,2,4−オキサジアゾー
ル−5−イル;4−フェニルチアゾール−2−イル;4−(2
−ベンゾフラニル)チアゾール−2−イル;4−フェニル
−1,3−オキサゾール−5−イル;5−フェニル−イソチ
アゾール−4−イル;5−フェニルオキサゾール−2−イ
ル;4−(2−チエニル)フェニル;4−(3−チエニル)フェ
ニル;3−(3−ピリジル)フェニル;4−(3−ピリジル)フ
ェニル;6−フェニル−3−ピリジル;5−フェニル−1,
3,4−オキサジアゾール−2−イル;4−(2−ナフチル)フ
ェニル;4−(2−ベンゾフラニル)フェニル;4,4'−テル
フェニルなどが挙げられる。
【0084】前記した「芳香族基」のなかでも、「単環
式芳香族基」および「縮合芳香族基」が好ましい。
【0085】該「単環式芳香族基」は、好ましくはフェ
ニル、2−または3−チエニル、2−,3−または4−
ピリジルである。
【0086】該「縮合芳香族基」は、好ましくは縮合多
環式芳香族複素環基、さらに好ましくは2−ベンゾチエ
ニル、2−ベンゾフラニル、インドール−2−イル、イ
ンドール−3−イルである。
【0087】R4で示される「置換基を有していてもよい
芳香族基」における「置換基」としては、例えばオキ
ソ、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、C1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキ
シ、エチレンジオキシなど)、ニトロ、シアノ、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル、C6-14アリールオ
キシ−C1-6アルキル(例、フェノキシメチルなど)、C
1-6アルキル−C6-14アリール−C2-6アルケニル(例、メ
チルフェニルエテニルなど)、ハロゲン化されていても
よいC3-6シクロアルキル、置換基を有していてもよいC
7-19アラルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
コキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
オ、ヒドロキシ、置換基を有していてもよいC6-14アリ
ールオキシ、置換基を有していてもよいC7-19アラルキ
ルオキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ(例、メ
チルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロ
ピルアミノ、ブチルアミノなど)、ジ−C1-6アルキルア
ミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピ
ルアミノ、ジブチルアミノ、エチルメチルアミノな
ど)、置換基を有していてもよい5ないし7員飽和環状ア
ミノ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシなどが挙げ
られる。
【0088】R4で示される「芳香族基」は、上記置換基
を、芳香族基の置換可能な位置に1ないし5個、好ましく
は1ないし3個有していてもよい。また、置換基数が2個
以上である場合、各置換基は同一であっても異なってい
てもよい。
【0089】「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル」、「置換基を有していてもよいC7-19アラルキル」
としては、前記「置換基を有していてもよい含窒素複素
環」における「置換基」として例示したものが用いられ
る。
【0090】「ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
アルキル」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
キシ」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
オ」としては、前記「置換基を有していてもよいC1-6
ルキル」における「置換基」として例示したものが用い
られる。
【0091】前記「置換基を有していてもよいC6-14
リールオキシ」における「C6-14アリールオキシ」とし
ては、例えば、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2
−ナフチルオキシなどが挙げられる。
【0092】前記「置換基を有していてもよいC7-19
ラルキルオキシ」における「C7-19アラルキルオキシ」
としては、例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキ
シ、ジフェニルメチルオキシ、トリフェニルメチルオキ
シ、1−ナフチルメチルオキシ、2−ナフチルメチルオキ
シ、2,2−ジフェニルエチルオキシ、3−フェニルプロピ
ルオキシ、4−フェニルブチルオキシ、5−フェニルペン
チルオキシなどが挙げられる。
【0093】これら「置換基を有していてもよいC6-14
アリールオキシ」、「置換基を有していてもよいC7-19
アラルキルオキシ」における「置換基」としては、前記
「置換基を有していてもよいC6-14アリール」における
「置換基」として例示したものが用いられる。置換基の
数は、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個であ
る。また、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一
であっても異なっていてもよい。
【0094】前記「置換基を有していてもよい5ないし7
員飽和環状アミノ」における「5ないし7員飽和環状アミ
ノ」としては、例えば、モルホリノ、チオモルホリノ、
ピペラジン−1−イル、ピペリジノ、ピロリジン−1−イ
ルなどが挙げられる。該「5ないし7員飽和環状アミノ」
は、ベンゼン環と縮合していてもよい。
【0095】該「置換基を有していてもよい5ないし7員
飽和環状アミノ」における「置換基」としては、前記
「置換基を有していてもよい含窒素複素環」における
「置換基」として例示したものが用いられる。置換基の
数は、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個であ
る。また、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一
であっても異なっていてもよい。
【0096】前記「アシル」としては、例えば、式:−
CO−R7、−CO−OR7、−CO−NR7R8、−CS−NR7R8、−SO2
−R7a、−SO−R7a、−SO2−NR7R8 〔式中、R7は(i) 水
素原子、(ii) 置換基を有していてもよい炭化水素基、
または(iii) 置換基を有していてもよい複素環基;R7a
は(i) 置換基を有していてもよい炭化水素基、または(i
i) 置換基を有していてもよい複素環基;R8は水素原子
またはC1-6アルキルを示し;R7とR8とは隣接する窒素原
子とともに置換基を有していてもよい含窒素複素環を形
成していてもよい〕で表されるアシルなどが挙げられ
る。
【0097】R7またはR7aで示される「置換基を有して
いてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」として
は、例えば、鎖状または環状炭化水素基(例、アルキ
ル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリー
ル、アラルキルなど)などが挙げられる。このうち、以
下のような炭素数1ないし19個の鎖状または環状炭化水
素基などが好ましい。 a) C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなど); b) C2-6アルケニル(例えば、ビニル、アリル、イソプ
ロペニル、2−ブテニルなど); c) C2-6アルキニル(例えば、エチニル、プロパルギ
ル、2−ブチニルなど); d) C3-6シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、
該C3-6シクロアルキルは、1個のベンゼン環と縮合して
いてもよい; e) C6-14アリール(例えば、フェニル、1−ナフチル、2
−ナフチル、2−インデニル、2−アンスリルなど)、好
ましくはフェニル; f) C7-19アラルキル(例えば、ベンジル、フェネチル、
ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフチル
メチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、
3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニ
ルペンチルなど)、好ましくはベンジル。
【0098】「置換基を有していてもよい炭化水素基」
における「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-3アルキ
レンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキ
シなど)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキル
アミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルア
ミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノなど)、ジ−
C1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、エチルメチ
ルアミノなど)、置換基を有していてもよい5ないし7員
飽和環状アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイ
ル、チオカルバモイル、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プ
ロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルな
ど)、C6-14アリール−カルボニル(例、ベンゾイル、1
−ナフトイル、2−ナフトイルなど)、5ないし6員複素
環カルボニル(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、
2−テノイル、3−テノイル、2−フロイル、3−フロイ
ル、モルホリノカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピ
ロリジン−1−イルカルボニルなど)、C6-14アリールオ
キシ−カルボニル(例、フェニルオキシカルボニル、1
−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカル
ボニルなど)、C7-19アラルキルオキシ−カルボニル
(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカ
ルボニル、ジフェニルメチルオキシカルボニル、トリフ
ェニルメチルオキシカルボニル、1−ナフチルメチルオ
キシカルボニル、2−ナフチルメチルオキシカルボニ
ル、2,2−ジフェニルエチルオキシカルボニル、3−フェ
ニルプロピルオキシカルボニル、4−フェニルブチルオ
キシカルボニル、5−フェニルペンチルオキシカルボニ
ルなど)、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル(例、メ
チルカルバモイル、エチルカルバモイルなど)、ジ−C
1-6アルキル−カルバモイル(例、ジメチルカルバモイ
ル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル
など)、C6-14アリール−カルバモイル(例、フェニル
カルバモイルなど)、5ないし6員複素環カルバモイル
(例、モルホリノカルバモニル、ピペリジノカルバモイ
ル、2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジルカルバモイ
ル、4−ピリジルカルバモイル、2−チエニルカルバモイ
ル、3−チエニルカルバモイルなど)、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキルスルホニル、C6-14アリール
スルホニル(例、フェニルスルホニル、1−ナフチルス
ルホニル、2−ナフチルスルホニルなど)、ホルミルア
ミノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カル
ボキサミド、C6-14アリール−カルボキサミド(例、フ
ェニルカルボキサミド、ナフチルカルボキサミドな
ど)、C1-6アルコキシ−カルボキサミド(例、メトキシ
カルボキサミド、エトキシカルボキサミド、プロポキシ
カルボキサミド、ブトキシカルボキサミドなど)、C1-6
アルキルスルホニルアミノ(例、メチルスルホニルアミ
ノ、エチルスルホニルアミノなど)、C1-6アルキル−カ
ルボニルオキシ(例、アセトキシ、プロパノイルオキシ
など)、C6-14アリール−カルボニルオキシ(例、ベン
ゾイルオキシ、1−ナフトイルオキシ、2−ナフトイルオ
キシなど)、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ(例、
メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキ
シ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニル
オキシなど)、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
シ(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイ
ルオキシなど)、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキ
シ(例、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバ
モイルオキシなど)、C6-14アリール−カルバモイルオ
キシ(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカル
バモイルオキシなど)、5ないし6員複素環カルボニルオ
キシ(例、ニコチノイルオキシなど)、C6-14アリール
オキシ(例、フェノキシ、ナフトキシなど)などが挙げ
られる。置換基の数は、例えば1ないし5個、好ましくは
1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換
基は同一であっても異なっていてもよい。
【0099】ここで、「ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキルチオ」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル−カルボニル」、「ハロゲン化されていてもよい
C1-6アルキルスルホニル」、「ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル−カルボキサミド」としては、それぞ
れ前記「置換基を有していてもよいC1-6アルキル」にお
ける「置換基」として例示したものが用いられる。
【0100】「置換基を有していてもよい5ないし7員飽
和環状アミノ」としては、前記「置換基を有していても
よい芳香族基」における「置換基」として例示したもの
が用いられる。
【0101】R7またはR7aで示される「置換基を有して
いてもよい複素環基」における「複素環基」としては、
例えば炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原
子から選ばれる1または2種、1ないし4個のヘテロ原子を
含む5ないし14員(単環、2環または3環式)複素環、好
ましくは(i) 芳香族複素環、(ii) 5ないし10員非芳香族
複素環または(iii) 7ないし10員複素架橋環から任意の1
個の水素原子を除いてできる1価基などが挙げられる。
【0102】ここで、「芳香族複素環」としては、例え
ば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子
から選ばれるヘテロ原子1個以上(例えば、1ないし4個)
を含む5ないし14員、好ましくは5ないし10員の芳香族複
素環などが挙げられる。具体的には、チオフェン、フラ
ン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾー
ル、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾー
ル、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、1,
2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,
2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、フラザ
ン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンズイミダゾ
ール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズ
イソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、フェノキ
サチイン、インドール、イソインドール、1H−インダゾ
ール、プリン、4H−キノリジン、イソキノリン、キノリ
ン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾ
リン、シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、フ
ェナントリジン、アクリジン、フェナジンフェノチアジ
ン、フェノキサジン、フタルイミドなどの芳香族複素
環、またはこれらの環(好ましくは単環)が1ないし複
数個(好ましくは1または2個)の芳香環(例、ベンゼン
環等)と縮合して形成された環などが挙げられる。
【0103】「5ないし10員非芳香族複素環」として
は、例えば、2−または3−ピロリン、ピロリジン、2−
または3−イミダゾリン、2−オキサゾリン、オキサゾリ
ジン、2−または3−ピラゾリン、ピラゾリジン、2−チ
アゾリン、ピペリジン、ピペラジン、ヘキサメチレンイ
ミン、モルホリン、チオモルホリンなどが挙げられる。
【0104】「7ないし10員複素架橋環」としては、例
えば、キヌクリジン、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
などが挙げられる。
【0105】該「複素環基」は、好ましくは、炭素原子
以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる
1または2種、好ましくは、1ないし4個のヘテロ原子を含
む5ないし10員の(単環式または2環式)複素環基であ
る。具体的には、例えば、2−または3−チエニル;2−,
3−または4−ピリジル;2−または3−フリル;2− ,4
−または5−チアゾリル;2− ,4−または5−オキサゾリ
ル;1−, 3−または4−ピラゾリル;2−ピラジニル;2
−, 4−または5−ピリミジニル;1−, 2−または3−ピ
ロリル;1−, 2−または4−イミダゾリル;3−または4
−ピリダジニル;3−イソチアゾリル;3−イソオキサゾ
リル;1,2,4−オキサジアゾール−5−イル;1,2,4−オ
キサジアゾール−3−イル;2−, 3−, 4−, 5−または8
−キノリル;1−, 3−, 4−, 5−, 6−, 7−または8−
イソキノリル;1−, 2−, 3−, 4−,5−, 6−または7−
インドリル;1−, 2−, 4−または5−イソインドリル;
1−,5−または6−フタラジニル;2−, 3−または5−キ
ノキサリニル;2−, 3−, 4−, 5−または6−ベンゾフ
ラニル;2−, 3−, 4−, 5−または6−ベンゾチエニ
ル;2−, 4−, 5−または6−ベンゾチアゾリル;1−, 2
−, 4−,5−または6−ベンズイミダゾリルなどの芳香族
複素環基;例えば、1−, 2−または3−ピロリジニル;1
−, 2−, 4−または5−イミダゾリジニル;2−または4
−イミダゾリニル;2−, 3−または4−ピラゾリジニ
ル;ピペリジノ;2−, 3−または4−ピペリジル;1−ま
たは2−ピペラジニル;モルホリノ;チオモルホリノな
どの非芳香族複素環基などが挙げられる。
【0106】該「置換基を有していてもよい複素環基」
における「置換基」としては、前記「置換基を有してい
てもよいC6-14アリール」における「置換基」として例
示したものが用いられる。置換基の数は、例えば1ない
し5個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以
上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよ
い。
【0107】R8で示される「C1-6アルキル」としては、
例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペン
チル、ヘキシルなどが挙げられる。
【0108】R7とR8とが隣接する窒素原子とともに形成
する「置換基を有していてもよい含窒素複素環」として
は、前記R1とR2とが形成する「置換基を有していてもよ
い含窒素複素環」と同様のものが用いられる。
【0109】該「アシル」は、好ましくは、ホルミル、
カルボキシ、カルバモイル、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル−カルボニル(例、アセチルなど)、C
1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert
−ブトキシカルボニルなど)、置換基を有していてもよ
いC6-14アリール−カルボニル(例、ベンゾイル、1−ナ
フトイル、2−ナフトイルなど)、置換基を有していて
もよいC6-14アリールオキシ−カルボニル(例、フェノ
キシカルボニルなど)、置換基を有していてもよいC
7-19アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキ
シカルボニル、フェネチルオキシカルボニルなど)、置
換基を有していてもよい5ないし6員複素環カルボニル
(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、2−テノイ
ル、3−テノイル、2−フロイル、3−フロイル、モル
ホリノカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピロリジン
−1−イルカルボニルなど)、モノ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモ
イルなど)、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル(例、ジ
メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメ
チルカルバモイルなど)、置換基を有していてもよいC
6-14アリール−カルバモイル(例、フェニルカルバモイ
ル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカルバモ
イルなど)、置換基を有していてもよい5ないし6員複素
環カルバモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−
ピリジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2
−チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイルな
ど)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホ
ニル(例、メチルスルホニルなど)、置換基を有してい
てもよいC6 -14アリールスルホニル、スルファモイルな
どである。なかでも、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、
置換基を有していてもよいC6-14アリール−カルボニ
ル、置換基を有していてもよいC 6-14アリールスルホニ
ル(例、ベンゼンスルホニル、1−ナフタレンスルホニ
ル、2−ナフタレンスルホニルなど)などが好ましい。
【0110】なお、「置換基を有していてもよいC6-14
アリール−カルボニル」、「置換基を有していてもよい
C6-14アリールオキシ−カルボニル」、「置換基を有し
ていてもよいC7-19アラルキルオキシ−カルボニル」、
「置換基を有していてもよい5ないし6員複素環カルボニ
ル」、「置換基を有していてもよいC6-14アリール−カ
ルバモイル」、「置換基を有していてもよい5ないし6員
複素環カルバモイル」、「置換基を有していてもよいC
6-14アリールスルホニル」における「置換基」として
は、前記「置換基を有していてもよいC6-14アリール」
における「置換基」として例示したものが用いられる。
置換基の数は、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3
個である。また、置換基数が2個以上の場合、各置換基
は同一であっても異なっていてもよい。
【0111】前記「アシルアミノ」としては、例えば、
前記「アシル」で1ないし2個置換されたアミノが挙げら
れ、好ましくは、式:−NR9−COR10、−NR9−COOR10a
−NR 9−SO2R10a、−NR9−CONR10aR10b 〔式中、R9は水
素原子またはC1-6アルキル;R10は前記R7と同意義;R
10aは前記R7aと同意義;R10bはR8と同意義を示す〕で表
されるアシルアミノなどが挙げられる。
【0112】R9で示される「C1-6アルキル」としては、
前記R8で示される「C1-6アルキル」と同様のものが挙げ
られる。
【0113】該「アシルアミノ」は、好ましくは、ホル
ミルアミノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
−カルボキサミド(例、アセチルアミノ)、置換基を有
していてもよいC6-14アリール−カルボキサミド(例、
フェニルカルボキサミド、ナフチルカルボキサミドな
ど)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ−カ
ルボキサミド(例、メトキシカルボキサミド、エトキシ
カルボキサミド、プロポキシカルボキサミド、ブトキシ
カルボキサミドなど)、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキルスルホニルアミノ(例、メチルスルホニル
アミノ、エチルスルホニルアミノなど)などである。
【0114】なお、「置換基を有していてもよいC6-14
アリール−カルボキサミド」における「置換基」として
は、前記「置換基を有していてもよいC6-14アリール」
における「置換基」として例示したものが用いられる。
置換基の数は、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3
個である。また、置換基数が2個以上の場合、各置換基
は同一であっても異なっていてもよい。
【0115】前記「アシルオキシ」としては、例えば、
前記「アシル」1個で置換されたオキシが挙げられ、好
ましくは、式:−O−COR11、−O−COOR11、−O−CONHR
11〔式中、R11は前記R7と同意義を示す〕で表されるア
シルオキシなどが挙げられる。
【0116】該「アシルオキシ」は、好ましくは、C1-6
アルキル−カルボニルオキシ(例、アセトキシ、プロパ
ノイルオキシ、イソブタノイルオキシ、ピバロイルオキ
シなど)、置換基を有していてもよいC6-14アリール−
カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ、1−ナフト
イルオキシ、2−ナフトイルオキシなど)、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルコキシ−カルボニルオキシ
(例、メトキシカルボニルオキシ、トリフルオロメトキ
シカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロ
ポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシな
ど)、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、
メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ
など)、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、
ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオ
キシなど)、置換基を有していてもよいC6-14アリール
−カルバモイルオキシ(例、フェニルカルバモイルオキ
シ、ナフチルカルバモイルオキシなど)、ニコチノイル
オキシなどである。
【0117】なお、「置換基を有していてもよいC6-14
アリール−カルボニルオキシ」、「置換基を有していて
もよいC6-14アリール−カルバモイルオキシ」における
「置換基」としては、前記「置換基を有していてもよい
C6-14アリール」における「置換基」として例示したも
のが用いられる。置換基の数は、例えば1ないし5個、好
ましくは1ないし3個である。また、置換基数が2個以上
の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよ
い。
【0118】R4で示される「置換基を有していてもよい
C3-9シクロアルキル基」における「C3-9シクロアルキル
基」としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル、シクロノニルなどが挙げられる。
【0119】該「置換基を有していてもよいC3-9シクロ
アルキル基」における「置換基」としては、例えばオキ
ソ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲ
ン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハ
ロゲン化されていてもよいC3 -6シクロアルキル、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、
モノ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、
ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、チオカルバモイ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボ
ニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、モノ−C1-6アルキ
ル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル、
ホルミルアミノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル−カルボキサミド、C1-6アルコキシ−カルボキサミ
ド、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキル−カ
ルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、
モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6
ルキル−カルバモイルオキシなどが挙げられる。
【0120】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル」としては、前記R1とR2とが隣接する窒素原子と
ともに形成する「置換基を有していてもよい含窒素複素
環」における「置換基」として例示したものが用いられ
る。
【0121】前記した「ハロゲン原子」、「C1-3アルキ
レンジオキシ」、「ハロゲン化されていてもよいC3-6
クロアルキル」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ」、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ」、「モノ−C1-6アルキルアミノ」、「ジ−C1-6
アルキルアミノ」、「ハロゲン化されていてもよいC1 -6
アルキル−カルボニル」、「C1-6アルコキシ−カルボニ
ル」、「モノ−C1-6アルキル−カルバモイル」、「ジ−
C1-6アルキル−カルバモイル」、「ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキルスルホニル」、「ハロゲン化され
ていてもよいC1 -6アルキル−カルボキサミド」、「C1-6
アルコキシ−カルボキサミド」、「C1-6アルキルスルホ
ニルアミノ」、「C1-6アルキル−カルボニルオキシ」、
「C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ」、「モノ−C1-6
アルキル−カルバモイルオキシ」、「ジ−C1-6アルキル
−カルバモイルオキシ」としては、前記R1およびR2で示
される「置換基を有していてもよいC1-6アルキル」にお
ける「置換基」として例示したものが用いられる。
【0122】前記した置換基の数は、例えば1ないし5
個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上
の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよ
い。
【0123】「置換基を有していてもよいC3-9シクロア
ルキル基」の好適な例としては、例えば、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、4,4−ジメチルシクロヘキシル、4
-オキソシクロヘキシルなどが挙げられる。
【0124】R4で示される「置換基を有していてもよい
3ないし9員飽和複素環基」における「3ないし9員飽
和複素環基」としては、例えば炭素原子以外に酸素原
子、窒素原子および硫黄原子から選ばれるヘテロ原子1
個以上(例えば、1ないし3個)を含む3ないし9員飽
和複素環基などが挙げられる。具体的には、テトラヒド
ロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピ
ペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラ
ヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニルなどが挙げ
られる。
【0125】該「置換基を有していてもよい3ないし9
員飽和複素環基」における「置換基」としては、前記
「置換基を有していてもよいC3-9シクロアルキル基」に
おける置換基と同様のものが用いられる。
【0126】該置換基の数は、例えば1ないし5個、好ま
しくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、
各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0127】「置換基を有していてもよい3ないし9員
飽和複素環基」の好適な例としては、2−または3−テト
ラヒドロフラニル;2−、3−または4−テトラヒドロピ
ラニル;1−、2−または3−ピロリジニル;1−、2−、3
−または4−ピペリジニルなどが挙げられる。
【0128】R4で示される「ハロゲン原子」としては、
例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
【0129】R4は、好ましくは「置換基を有していても
よい芳香族基」、さらに好ましくは「置換基を有してい
てもよい単環式芳香族基」または「置換基を有していて
もよい縮合芳香族基」である。
【0130】ここで、「置換基を有していてもよい単環
式芳香族基」における「単環式芳香族基」は、好ましく
はフェニル、2−または3−チエニル、2−,3−また
は4−ピリジルである。
【0131】また、「置換基を有していてもよい縮合芳
香族基」における「縮合芳香族基」は、好ましくは縮合
多環式芳香族複素環基、さらに好ましくは2−ベンゾチ
エニル、2−ベンゾフラニル、インドール−2−イル、
インドール−3−イルである。
【0132】「置換基を有していてもよい単環式芳香族
基」および「置換基を有していてもよい縮合芳香族基」
における「置換基」は、好ましくはハロゲン原子、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルキルおよびハロゲン化
されていてもよいC1-6アルコキシから選ばれる1または
2個である。
【0133】R4は、特に好ましくは、ハロゲン原子、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルおよびハロゲン
化されていてもよいC1-6アルコキシから選ばれる置換基
をそれぞれ1または2個有していてもよいフェニルまた
はインドリル(好ましくはインドール−2−イル、イン
ドール−3−イル)である。
【0134】とりわけ、ハロゲン原子、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキルおよびハロゲン化されていて
もよいC1-6アルコキシから選ばれる置換基を1または2
個有していてもよいインドリルが好ましい。
【0135】化合物(I)の好適な例としては、例えば
以下の化合物が挙げられる。 1)Xが塩素原子、X'が水素原子;R1およびR2が同一
または異なってそれぞれC1-6アルキル(好ましくはメチ
ル);Qが−(CH2)w1CO(CH2)w2− (記号は前記と同意
義) (好ましくはCO);YがC1-2アルキレン(好ま
しくは−CH2−);・・・が単結合;T1がCH、T2
N;R3が水素原子;かつR4が、ハロゲン原子、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルおよびハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルコキシから選ばれる置換基を1ま
たは2個有していてもよい縮合芳香族基(好ましくは2
−ベンゾチエニル、2−ベンソフラニル、インドール−
2−イル、インドール−3−イル)である化合物。 2)Xが塩素原子、X'が水素原子;R1およびR2が同一
または異なってそれぞれC1-6アルキル(好ましくはメチ
ル);Qが−(CH2)w1CO(CH2)w2− (記号は前記と同意
義) (好ましくはCO);YがC1-2アルキレン(好ま
しくは−CH2−);・・・が単結合;T1がCH、T2
N;R3が水素原子;かつR4が、ハロゲン原子、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルおよびハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルコキシから選ばれる置換基を1ま
たは2個有していてもよい単環式芳香族基(好ましくは
フェニル)である化合物。
【0136】化合物(I)の特に好適な例としては、例
えば以下の化合物が挙げられる。(2R)-N-[(1-ベンゾイ
ル-4-ピペリジニル)メチル]-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジ
メチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリ
ニル)-3-(1-インドール-3-イル)-1-オキソ-2-プロパン
アミン;(2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)
メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-イ
ンドール-3-イル)-N-({1-[(1-メチル-1-インドール-2-
イル)カルボニル]-4-ピペリジニル}メチル)-1-オキソ-2
-プロパンアミン;(2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチ
ルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニ
ル)-N-({1-[(5-クロロ-1-メチル-1-インドール-2-イル)
カルボニル]-4-ピペリジニル}メチル)-3-(1-インドール
-3-イル)-1-オキソ-2-プロパンアミン;(2R)-1-((3S)-6
-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テトラ
ヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール-3-イル)-N-({1
-[(1-メチル-1-インドール-2-イル)カルボニル]-4-ピペ
リジニル}メチル)-1-オキソ-2-プロパンアミン。
【0137】化合物(I)の塩としては、例えば、無機
塩基との塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸
との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との
塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例として
は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ
金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩な
どのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩などが挙げら
れる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリ
ン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジ
ベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無
機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水
素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有
機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、
トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マ
レイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸
などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適
な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチ
ンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な
例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸な
どとの塩が挙げられる。
【0138】このうち、薬学的に許容し得る塩が好まし
い。例えば、化合物(I)内に酸性官能基を有する場合
にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩な
ど)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネ
シウム塩、バリウム塩など)などの無機塩、アンモニウ
ム塩など、また、化合物(I)内に塩基性官能基を有す
る場合には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩な
どの無機塩または、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸
塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンス
ルホン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩などの有機塩が挙げ
られる。
【0139】化合物(I)のプロドラッグは、生体内に
おける生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合
物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還
元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合
物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)
に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグ
としては、化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル
化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ
がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカル
ボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキ
ソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒド
ロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシ
メチル化、tert−ブチル化された化合物など);化合物
(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほ
う酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセ
チル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル
化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチル
アミノメチルカルボニル化された化合物など);化合物
(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された
化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエ
ステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエス
テル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイル
オキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエ
チルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチル
エステル化、メチルアミド化された化合物など);等が
挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって
化合物(I)から製造することができる。
【0140】また、化合物(I)のプロドラッグは、広
川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計1
63頁から198頁に記載されているような、生理的条
件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
【0141】化合物(I)の製造法について以下に述べ
る。
【0142】化合物(I)は、自体公知の方法、例えば
以下のスキームで示される方法あるいはこれに準ずる方
法にしたがって製造される。
【0143】以下のスキーム中に記載されている化合物
は、塩を形成していてもよく、このような塩としては、
例えば化合物(I)の塩と同様のものなどが挙げられ
る。
【0144】本明細書中、「室温」は、通常0ないし3
0℃を示す。
【0145】下記の各反応、例えばアルキル化反応、加
水分解反応、アミノ化反応、エステル化反応、アミド化
反応、エーテル化反応、酸化反応、還元反応、ウレア化
反応などは、自体公知の方法、例えば、オーガニック・
ファンクショナル・グループ・プレパレーションズ(Or
ganic Functional Group Preparations)第2版、アカ
デミックプレス社(ACADEMIC PRESS,INC.)1989年
刊;コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォー
メーションズ(Comprehensive Organic Transformation
s)VCH Publishers Inc.,1989年刊等に記載の方
法、あるいはこれに準ずる方法にしたがって行われる。
【0146】[スキーム1]
【0147】
【化9】
【0148】[式中、G1はアミノの保護基を、その他
の記号は前記と同意義を示す]
【0149】G1で示される「アミノの保護基」として
は、後述のアミノの保護基と同様のものが挙げられる。
なかでも、9−フルオレニルメトキシカルボニルなどが
好ましい。
【0150】工程1 アミド化反応 該「アミド化反応」としては、例えば下記のi)脱水縮
合剤を用いる方法、ii)カルボキシの反応性誘導体を用
いる方法などが挙げられる。
【0151】i)脱水縮合剤を用いる方法 化合物(II)、約1〜5当量の化合物(III)、および
約1〜2当量の脱水縮合剤を、不活性溶媒中で反応させ
る。
【0152】該「脱水縮合剤」としては、例えば、ジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−
3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
塩酸塩(WSC)などが挙げられる。なかでも、WSC
が好ましい。
【0153】「不活性溶媒」としては、例えば、ニトリ
ル系溶媒、アミド系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、
エーテル系溶媒などが挙げられる。これらは二種以上を
適宜の割合で混合して用いてもよい。なかでも、アセト
ニトリル、DMF、ジクロロメタン、THFなどが好ま
しい。
【0154】反応温度は、通常、室温が好ましい。反応
時間は、通常、約10〜24時間である。
【0155】本反応は、必要に応じ、約1〜1.5当量
の1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)およ
び(または)約1〜5当量の塩基の存在下に行ってもよ
い。
【0156】該「塩基」としては、1)例えば、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の水素化物(例、水素化
リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化
カルシウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金
属のアミド類(例、リチウムアミド、ナトリウムアミ
ド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロ
ヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナ
トリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチ
ルジシラジドなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属の低級アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシドな
ど)などの強塩基;
【0157】2)例えば、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、水酸化バリウムなど)、アル
カリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなど)、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の炭酸水素塩(例、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)などの無機塩
基;および
【0158】3)例えば、トリエチルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジメチル
アミノピリジン、DBU(1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデセ−7−エン)、DBN(1,5
−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン)など
のアミン類、例えばピリジン、イミダゾール、2,6−
ルチジンなどの塩基性複素環化合物などの有機塩基など
が挙げられる。なかでも、トリエチルアミン、4−ジメ
チルアミノピリジンなどが好ましい。
【0159】ii)カルボキシの反応性誘導体を用いる方
法 化合物(III)の反応性誘導体、約1〜5当量(好まし
くは1〜3当量)の化合物(II)を、不活性溶媒中で反
応させる。
【0160】「化合物(III)の反応性誘導体」におい
て、反応性誘導体としては、酸ハライド(例、酸クロリ
ド、酸ブロミドなど)、混合酸無水物(例、C1-6アルキ
ル−カルボン酸、C6-10アリール−カルボン酸またはC
1-6アルキル炭酸との無水物など)、活性エステル
(例、置換基を有していてもよいフェノール、1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾールまたはN−ヒドロキシスクシ
ンイミドとのエステルなど)が挙げられる。該「置換基
を有していてもよいフェノール」における「置換基」と
しては、ハロゲン原子、ニトロ、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキルまたはハロゲン化されていてもよい
C1-6アルコキシが1ないし5個挙げられる。「置換基を
有していてもよいフェノール」の具体例としては、フェ
ノール、ペンタクロロフェノール、ペンタフルオロフェ
ノール、p−ニトロフェノールなどが挙げられる。反応
性誘導体は、好ましくは酸ハライドである。
【0161】「不活性溶媒」としては、例えば、エーテ
ル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、
ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、ケトン系溶媒、スルホ
キシド系溶媒、水、エステル系溶媒などが挙げられる。
これらは、二種以上を適宜の割合で混合して用いてもよ
い。なかでもテトラヒドロフラン(THF)、アセトニ
トリル、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチルな
どが好ましい。
【0162】反応温度は、約−20℃〜50℃、好まし
くは室温である。反応時間は、約5分間〜40時間、好
ましくは約1〜5時間である。
【0163】本反応は、必要に応じ、約1〜10当量、
好ましくは約1〜3当量の塩基の存在下に行ってもよ
い。
【0164】該「塩基」としては、前記「脱水縮合剤を
用いる方法」において例示したものが用いられる。なか
でも、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、ピリジ
ンなどが好ましい。
【0165】また、本反応は、必要に応じ、約0.1〜1
当量、好ましくは約0.1〜0.5当量の相関移動触媒の存
在下に行ってもよい。
【0166】該「相関移動触媒」としては、例えば硫酸
水素テトラブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチ
ルアンモニウムなどの四級アンモニウム塩が挙げられ
る。なかでも硫酸水素テトラブチルアンモニウムが好ま
しい。
【0167】工程2 脱保護反応 本反応は、アミノの保護基であるG1の種類により、自
体公知の方法、例えばプロテクティブ グループス イ
ン オーガニック シンセシス(Protective Groups in
Organic Synthesis),John Wiley and Sons 刊(19
80)に記載の方法あるいはこれに準ずる方法にしたが
って行われる。
【0168】工程3 還元的アルキル化反応 化合物(V)と化合物(IV)とを還元的アルキル化反応
に付すことによって、R 3が水素原子である化合物
(I)、すなわち化合物(Ia)を製造する。本反応
は、自体公知の方法にしたがって行われる。本反応によ
り、Yが−CH2−Y'−である化合物(Ia)が得られ
る。
【0169】該還元的アルキル化反応は、例えば、化合
物(IV)と約1〜5当量(好ましくは1〜2当量)の化合物
(V)とを金属水素化物の存在下、不活性溶媒中で反応
させることによって行われる。
【0170】「金属水素化物」としては、例えば、水素
化アルミニウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化
ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、シアノ水素
化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素リチウム、ト
リアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、ボラン錯体
(例、ボラン−THF錯塩、カテコールボランなど)、
ジブチルアルミニウムヒドリド、およびこれら金属水素
化物とルイス酸(例、塩化アルミニウム、四塩化チタ
ン、塩化コバルトなど)またはオキシ塩化リンとの混合
物などが挙げられる。好ましい金属水素化物としては、
シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化
ホウ素ナトリウムが挙げられる。
【0171】反応温度は、用いる金属水素化物により異
なるが、通常、約−70℃〜100℃、好ましくは室温
〜80℃である。反応時間は約0.1時間〜48時間で
ある。
【0172】「不活性溶媒」としては、例えば、アルコ
ール系溶媒(好ましくはエタノール)、エーテル系溶媒
(好ましくはTHF)、ニトリル系溶媒(好ましくはアセ
トニトリル)、酢酸などが挙げられる。これらは、二種
以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0173】また、式
【0174】
【化10】
【0175】[式中の記号は前記と同意義を示す]で表
される化合物と化合物(IV)とを還元的アルキル化反応
に付すことによって、Yが結合手、T1がCH、T1に隣接
する・・・が単結合である化合物(Ia)が得られる。
【0176】本反応は、前記した化合物(V)と化合物
(IV)との還元的アルキル化反応と同様にして行われ
る。
【0177】工程4 アシル化反応またはアルキル化反
応 化合物(Ia)をアシル化反応またはアルキル化反応に
付すことによって、R3がハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル-カルボニルまたはハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキルスルホニルである化合物(I)を製造する。本
反応は、自体公知の方法にしたがって行われる。
【0178】i)例えばR3がハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル-カルボニルまたはハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキルスルホニルである化合物(I)
は、化合物(Ia)と式(VI): R3aOH (R3aはハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル-カルボニルまたは
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルを
示す)で表される化合物またはその反応性誘導体とを、
アシル化反応に付すことによって製造される。本反応
は、前記工程1のアミド化反応と同様にして行われる。
化合物(VI)の反応性誘導体としては、前記化合物(II
I)の反応性誘導体として例示したものが挙げられる。
【0179】ii)例えばR3がハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキルである化合物(I)は、化合物(Ia)と
式(VIa): R3bCHO (R3bは水素原子またはハロゲン
化されていてもよいC1-5アルキルを示す)で表される化
合物とを、アルキル化反応に付すことによって製造され
る。本反応は、前記工程3の還元的アルキル化反応と同
様にして行われる。
【0180】R3が水素原子、・・・が単結合、T2がNで
ある化合物(I)、すなわち化合物(Ib)は、下記ス
キーム2およびスキーム3に示される方法によっても製
造される。
【0181】[スキーム2]
【0182】
【化11】
【0183】[式中、G2はアミノの保護基を、L1は脱
離基を、その他の記号は前記と同意義を示す]
【0184】G2で示される「アミノの保護基」として
は、後述のアミノの保護基と同様のものが挙げられる。
なかでも、アセチル、トリフルオロアセチルまたはベン
ジルオキシカルボニルなどが好ましい。
【0185】L1で示される「脱離基」としては、例え
ば、(1)ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、(2)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
スルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタ
ンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオ
キシなど)、(3)置換基を有していてもよいC6-10
リールスルホニルオキシ、(4)ヒドロキシなどが挙げ
られる。
【0186】該「置換基を有していてもよいC6-10アリ
ールスルホニルオキシ」における「置換基」としては、
例えばハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ
などが1〜3個挙げられる。「置換基を有していてもよ
いC6-10アリールスルホニルオキシ」の具体例として
は、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニ
ルオキシ、1−ナフタレンスルホニルオキシ、2−ナフ
タレンスルホニルオキシなどが挙げられる。
【0187】工程5 還元的アルキル化反応 化合物(IV)と化合物(VII)とを還元的アルキル化反
応に付す、本反応は、前記工程3の還元的アルキル化反
応と同様にして行われる。本反応により、Yが−CH2
−Y'−である化合物(VIII)が得られる。
【0188】また、式
【0189】
【化12】
【0190】[式中の記号は前記と同意義を示す]で表
される化合物と化合物(IV)とを還元的アルキル化反応
に付すことによって、Yが結合手である化合物(VIII)
が得られる。
【0191】工程6 脱保護反応 本反応は、アミノの保護基であるG2の種類により、自
体公知の方法にしたがって行われる。
【0192】例えば、G2がトリフルオロアセチルであ
る場合、脱保護反応は、化合物(VIII)と、1〜20当
量(好ましくは1〜5当量)の塩基とを不活性溶媒中で
反応させることによって行われる。
【0193】該「塩基」としては、前記工程1において
例示したものが用いられる。塩基は、好ましくは、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなど、さらに好ましくは炭酸カリウムである。
【0194】「不活性溶媒」としては、例えば、アルコ
ール系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶
媒、芳香族系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、ケ
トン系溶媒、スルホキシド系溶媒、水などが挙げられ
る。これらは、二種以上を適宜の割合で混合して用いて
もよい。なかでもアルコール系溶媒(例、メタノール、
エタノールなど)、水、またはこれらの混合溶媒が好ま
しい。
【0195】例えば、G2がベンジルオキシカルボニル
である場合、脱保護反応は、化合物(VIII)を、接触水
素化還元反応に付すことによって行われる。
【0196】該接触水素化還元反応は、触媒の存在下、
不活性溶媒中、1〜100気圧(好ましくは1〜5気
圧)の水素圧下に行われる。
【0197】「触媒」としては、例えば、パラジウム触
媒(例、パラジウム−炭素、パラジウム−金属など)、
白金触媒(例、酸化白金など)、ニッケル触媒(例、ラ
ネーニッケルなど)などが挙げられる。なかでも、パラ
ジウム−炭素が好ましい。
【0198】触媒の使用量は、化合物(VIII)に対し
て、通常約0.01〜1当量、好ましくは約0.01〜
0.5当量である。
【0199】「不活性溶媒」としては、例えば、アルコ
ール系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶
媒、芳香族系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、ケ
トン系溶媒、スルホキシド系溶媒、水などが挙げられ
る。これらは、二種以上を適宜の割合で混合して用いて
もよい。なかでもアルコール系溶媒(例、メタノール、
エタノールなど)などが好ましい。
【0200】反応温度は、室温〜100℃、好ましくは
室温である。反応時間は、0.1〜24時間、好ましく
は0.1〜5時間である。
【0201】工程7 アミド化反応またはアルキル化反
応 化合物(IX)と化合物(X)とを反応させることによっ
て、化合物(Ib)を製造する。化合物(X)中のQに
おいて、脱離基L1に隣接する官能基がCO、SOまたはSO2
である場合、本反応は、前記工程1のアミド化反応と同
様にして行われる。
【0202】また、化合物(X)中のQにおいて、脱離
基L1に隣接する官能基が非カルボニル炭素原子である
場合、本反応は、アルキル化反応によって行われる。
【0203】該アルキル化反応は、例えば化合物(IX)
と、約1〜5当量(好ましくは約1〜2当量)の化合物
(X)とを、塩基の存在下、不活性溶媒中で反応させる
ことによって行われる。
【0204】「塩基」としては、前記工程1において例
示したものが用いられる。なかでも、炭酸カリウム、水
素化ナトリウム、水酸化カリウムなどが好ましい。
【0205】「不活性溶媒」としては、例えば、アルコ
ール系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶
媒、芳香族系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、ケ
トン系溶媒、スルホキシド系溶媒、水などが挙げられ
る。これらは、二種以上を適宜の割合で混合して用いて
もよい。なかでもアセトニトリル、N,N−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)、アセトン、エタノール、ピリジ
ン、水などが好ましい。
【0206】反応温度は、−20℃〜100℃、好まし
くは室温〜80℃である。反応時間は、0.5時間〜1
日である。
【0207】化合物(Ib)は、化合物(IX)と式(X
a): OHC−Q'−R4 (Q'は、主鎖の原子数1ない
し5のスペーサーを示す)で表される化合物とを反応さ
せることによっても製造される。
【0208】Q'で示される「主鎖の原子数1ないし5
のスペーサー」としては、前記Y'として例示したもの
が挙げられる。Q'で示される「主鎖の原子数1ないし
5のスペーサー」としては、例えば −(CH2)w7CO(CH2)
w8−、−(CH2)w9COO(CH2)w10−(記号は前記と同意義)
などが好ましい。
【0209】本反応は、前記工程3の還元的アルキル化
反応と同様にして行われる。
【0210】[スキーム3]
【0211】
【化13】
【0212】[式中、記号は前記と同意義を示す]
【0213】工程8 ウレア化反応 化合物(IX)をウレア化反応に付すことにより、R3が水
素原子、・・・が単結合、T2がN、Qが−CONH−で
ある化合物(I)、すなわち化合物(Ic)を製造する
ことができる。
【0214】該ウレア化反応は、例えば化合物(IX)
と、1〜2当量の化合物(XI)(例、フェニルイソシア
ネートなど)とを不活性溶媒中で反応させることによっ
て行われる。
【0215】「不活性溶媒」としては、例えば、エーテ
ル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、
ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、ケトン系溶媒、スルホ
キシド系溶媒、水などが挙げられる。これらは、二種以
上を適宜の割合で混合して用いてもよい。なかでもアセ
トニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、アセトン、ピリジン、水などが好ましい。
【0216】反応温度は、−20℃〜100℃、好まし
くは室温〜80℃である。反応時間は、0.5時間〜1
日である。
【0217】本反応は、必要に応じ、塩基の存在下に行
ってもよい。該「塩基」としては、前記工程1において
例示したものが用いられる。なかでも、水素化ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、トリエチルアミン、ピリジンなどが好ましい。
塩基の使用量は、例えば化合物(IX)に対し、触媒量〜
2当量である。
【0218】工程9 チオウレア化反応 化合物(IX)をチオウレア化反応に付すことにより、R3
が水素原子、・・・が単結合、T2がN、Qが−CSNH
−である化合物(I)、すなわち化合物(Id)を製造
することができる。
【0219】該チオウレア化反応は、例えば化合物(I
X)と、1〜2当量の化合物(XII)(例、フェニルイソ
チオシアネートなど)とを不活性溶媒中で反応させるこ
とによって行われる。本反応は、前記ウレア化反応と同
様にして行われる。
【0220】前記した化合物(II)、(III)、(I
V)、(V)、(Va)、(VI)、(VIa)、(VII)、(V
IIa)、(VIII)、(IX)、(X)、(Xa)、(X
I)、(XII)が塩を形成し得る場合、これらの化合物は
塩として用いてもよい。このような塩としては、前記化
合物(I)の塩として例示したものが挙げられる。
【0221】また、化合物(I)を製造する際に原料と
して用いられる化合物(II)、(III)、(V)、(V
a)、(VI)、(VIa)、(VII)、(VIIa)、(X)、
(Xa)、(XI)、(XII)は、自体公知の方法、例え
ばWO−A 99/52875等に記載の方法あるいは
これに準じる方法にしたがって製造することができる。
【0222】かくして得られた化合物(I)において、
分子内の官能基は、自体公知の化学反応を組み合わせる
ことにより目的の官能基に変換することもできる。該化
学反応の例としては、酸化反応、還元反応、アルキル化
反応、加水分解反応、アミノ化反応、エステル化反応、
アリールカップリング反応、脱保護反応などが挙げられ
る。
【0223】前記「アルコール系溶媒」としては、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert
−ブタノールなどが挙げられる。
【0224】前記「エーテル系溶媒」としては、例え
ば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン
などが挙げられる。
【0225】前記「ハロゲン化炭化水素系溶媒」として
は、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−
ジクロロエタン、四塩化炭素などが挙げられる。
【0226】前記「芳香族系溶媒」としては、例えば、
ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジンなどが挙げら
れる。
【0227】前記「アミド系溶媒」としては、例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げ
られる。
【0228】前記「ケトン系溶媒」としては、例えば、
アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
【0229】前記「スルホキシド系溶媒」としては、例
えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)などが挙げら
れる。
【0230】前記「ニトリル系溶媒」としては、例え
ば、アセトニトリル、プロピオニトリルなどが挙げられ
る。
【0231】前記「エステル系溶媒」としては、例え
ば、酢酸エチルなどが挙げられる。
【0232】前記の各反応において、原料化合物が置換
基としてアミノ、カルボキシ、ヒドロキシ、カルボニル
を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一般的
に用いられるような保護基が導入されていてもよく、反
応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化
合物を得ることができる。
【0233】アミノの保護基としては、例えば、ホルミ
ル、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピ
オニルなど)、C1-6アルコキシ−カルボニル(例、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシ
カルボニルなど)、ベンゾイル、C7-10アラルキル−カ
ルボニル(例、ベンジルカルボニルなど)、C7-14アラ
ルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボ
ニル、9−フルオレニルメトキシカルボニルなど)、ト
リチル、フタロイル、N,N−ジメチルアミノメチレ
ン、シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシ
リル、tert−ブチルジエチルシリルなど)、C2 -6アルケ
ニル(例、1−アリルなど)などが挙げられる。これら
の基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルコキシ(例、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシなど)またはニトロなどで置
換されていてもよい。
【0234】カルボキシの保護基としては、例えば、C
1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、C7-11アラルキ
ル(例、ベンジルなど)、フェニル、トリチル、シリル
(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル
フェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−
ブチルジエチルシリルなど)、C2-6アルケニル(例、1
−アリルなど)などが挙げられる。これらの基は、1な
いし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素など)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシなど)またはニトロなどで置換されてい
てもよい。
【0235】ヒドロキシの保護基としては、例えば、C
1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、トリ
チル、C7-10アラルキル(例、ベンジルなど)、ホルミ
ル、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピ
オニルなど)、ベンゾイル、C7-10アラルキル−カルボ
ニル(例、ベンジルカルボニルなど)、2−テトラヒド
ロピラニル、2−テトラヒドロフラニル、シリル(例、
トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニ
ルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチル
ジエチルシリルなど)、C2-6アルケニル(例、1−アリ
ルなど)などが挙げられる。これらの基は、1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、C1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピルな
ど)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシなど)またはニトロなどで置換されていてもよ
い。
【0236】カルボニルの保護基としては、例えば、環
状アセタール(例、1,3−ジオキサンなど)、非環状
アセタール(例、ジ−C1-6アルキルアセタールなど)な
どが挙げられる。
【0237】また、これらの保護基の除去方法は、自体
公知の方法、例えば、プロテクティブ グループス イ
ン オーガニック シンセシス(Protective Groups in
Organic Synthesis),John Wiley and Sons 刊(19
80)に記載の方法などに準じて行えばよい。例えば、
酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、
N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチ
ルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアル
キルシリルハライド(例、トリメチルシリルヨージド、
トリメチルシリルブロミドなど)などを使用する方法、
還元法などが用いられる。
【0238】化合物(I)は、公知の手段、例えば、溶
媒抽出、液性変換、転溶、晶出、再結晶、クロマトグラ
フィーなどによって単離精製することができる。また、
化合物(I)の原料化合物またはその塩は、前記と同様
の公知の手段などによって単離精製することができる
が、単離することなくそのまま反応混合物として次の工
程の原料として供されてもよい。
【0239】また、化合物(I)は、水和物でも非水和
物であってもよい。
【0240】化合物(I)が、光学異性体、立体異性
体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これ
らも化合物(I)として含有されるとともに、自体公知
の合成手法、分離手法によりそれぞれを単品として得る
ことができる。例えば、化合物(I)に光学異性体が存
在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も
化合物(I)に包含される。
【0241】光学異性体は自体公知の方法により製造す
ることができる。具体的には、光学活性な合成中間体を
用いる、または、最終物のラセミ体を常法に従って光学
分割することにより光学異性体を得る。
【0242】光学分割法としては、自体公知の方法、例
えば、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマ
ー法等が用いられる。
【0243】1)分別再結晶法 ラセミ体と光学活性な化合物(例えば、(+)−マンデ
ル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−
酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−
フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジ
ン、ブルシンなど)と塩を形成させ、これを分別再結晶
法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリー
の光学異性体を得る方法。
【0244】2)キラルカラム法 ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラ
ルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマト
グラフィの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社
製)あるいは、ダイセル社製 CHIRALシリーズな
どのキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、水、
種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、エ
タノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニト
リル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミンなど)を単独
あるいは混合した溶液として展開させることにより、光
学異性体を分離する。また、例えばガスクロマトグラフ
ィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB
(ジーエルサイエンス社製)などのキラルカラムを使用
して分離する。
【0245】3)ジアステレオマー法 ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によって
ジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段
(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィー法等)など
を経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的な
処理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光
学異性体を得る方法。例えば、化合物(I)が分子内に
ヒドロキシまたは1,2級アミノを有する場合、該化合
物と光学活性な有機酸(例えば、MTPA〔α−メトキ
シ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、
(−)−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すこ
とにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアス
テレオマーが得られる。一方、化合物(I)がカルボン
酸基を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはア
ルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれ
アミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られ
る。分離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるい
は塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の
光学異性体に変換される。
【0246】化合物(I)は、3−(インドール−3−
イル)プロパノイル基における2位に光学活性中心を有
し、該光学活性中心において(R)体と(S)体とが存
在する。このうち、(R)体が好ましい。
【0247】また、化合物(I)は、1,2,3,4−
テトラヒドロキノリン基における3位に光学活性中心を
有し、該光学活性中心において(R)体と(S)体とが
存在する。化合物(I)は、(R)体または(S)体の
いずれかであることが好ましい。このうち、(R)体が
好ましい。
【0248】化合物(I)は、優れたソマトスタチン受
容体結合阻害作用(すなわち、ソマトスタチン受容体作
動作用および拮抗作用)を有する。ここで、ソマトスタ
チン受容体としては、例えばソマトスタチンサブタイプ
1、2、3、4、5などが挙げられる。とりわけ、化合
物(I)は、選択的なソマトスタチンサブタイプ2受容
体(SSTR2)結合阻害作用、なかでもソマトスタチ
ンサブタイプ2受容体作動作用を有する。
【0249】すなわち、化合物(I)は、ソマトスタチ
ンが関与する様々な細胞内情報伝達系を介して作用す
る。該「細胞内情報伝達系」としては、例えばアデニレ
ートシクラーゼ、K+チャンネル、Ca2+チャンネル、
蛋白質脱リン酸化、ホスホリパーゼC/イノシトール3
−リン酸産生系、MAPキナーゼ、Na+/H+交換系、
ホスホリパーゼA2、NF−κBなどの転写因子が関与
する細胞内情報伝達系などが挙げられる。また、化合物
(I)は、ソマトスタチンが関与する直接的または間接
的な細胞増殖抑制作用またはアポトーシス作用も調節す
る。
【0250】さらに、化合物(I)は、毒性も低く、哺
乳動物(例、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マ
ウス、ラットなど、特にヒト)の各ソマトスタチン受容
体に作用する(例えば、拮抗作用あるいは作動作用)こ
とにより、様々なホルモン、増殖因子、生理活性物質な
どの産生および(または)分泌を亢進あるいは抑制す
る。
【0251】該「ホルモン」としては、例えば、成長ホ
ルモン(GH)、成長ホルモン遊離ホルモン(GHR
H)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、プロラクチン、
インスリン、グルカゴンなどが挙げられる。該「増殖因
子」としては、例えば、インスリンライクグロースファ
クター−1(IGF−1)および血管内皮増殖因子(V
EGF)などが挙げられる。該「生理活性物質」として
は、例えば、バソアクティブインテスティナルポリベプ
チド(VIP)、ガストリン、グルカゴン様ベプチド−
1、アミリン、サブスタンス−P、CCK(コレシスト
キニン)、アミラーゼ、インターロイキン−6(IL−
6)、インターロイキン−1(IL−1)などのインタ
ーロイキン類、TNF−αなどのサイトカイン、カージ
オトロピンなどが挙げられる。
【0252】したがって、化合物(I)は、安全であ
り、前記細胞内情報伝達系の異常(例、過度の亢進また
は抑制を伴う疾患など)、細胞増殖制御の異常を伴う疾
患、ホルモン、増殖因子、生理活性物質などの産生およ
び(または)分泌の異常を伴う疾患、成長および免疫、
胃腸、代謝機能などの亢進などに有用である。
【0253】例えば、化合物(I)は、(1)先端巨大
症、TSH産生腫瘍、非分泌性(非機能性)下垂体腫
瘍、異所性ACTH(アドレノコルチコトロビン)産生
腫瘍、髄様甲状腺癌、VIP産生腫瘍、グルカゴン産生
腫瘍、ガストリン産生腫瘍、インスリノーマ、カルチノ
イドなどの腫瘍の治療薬、(2)糖尿病(例、インスリ
ン依存型(I型)糖尿病、インスリン非依存型(II型)
糖尿病など)あるいはこれらに関連した種々の疾患、す
なわち糖尿病合併症(例、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎
症、糖尿病性神経障害、ドーン症候群、起立性低血圧症
など)の治療薬、(3)高インスリン血症の改善または
食欲の抑制などによる肥満、過食症などの治療薬、
(4)急性膵炎、慢性膵炎、膵臓・腸フィステル、出血
性潰瘍、消化性潰瘍、胃炎、胃酸過多症、逆流性食道炎
などの治療薬、(5)ヘリコバクター・ピロリ菌感染に
伴う様々な症状の改善剤(例、ガストリン分泌昂進の抑
制剤など)、(6)内視鏡胆道膵管造影に伴うアミラー
ゼの分泌抑制剤、さらには膵臓外科手術の予後治療薬、
(7)小腸の吸収能低下、分泌昂進または消化管の運動
能異常に起因する下痢(例、Short bowel症
候群など)、癌化学療法などの薬物に起因する下痢、先
天性小腸萎縮に起因する下痢、VIP産生腫瘍などの神
経内分泌腫瘍に起因する下痢、AIDSに起因する下
痢、骨髄移植などに伴う対宿主移植片反応に起因する下
痢、糖尿病に起因する下痢、腹腔神経叢遮断に起因する
下痢、全身性硬化症に起因する下痢、好酸球増加症に起
因する下痢などの治療薬、(8)ダンピング症候群、過
敏性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患などの治療薬、
(9)腫瘍または癌(例、甲状腺癌、大腸癌、乳癌、前
立腺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、膵臓癌、胃癌、胆
管癌、肝臓癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、骨肉腫、
軟骨肉腫、悪性褐色細胞腫、神経芽細胞腫、脳腫瘍、胸
腺腫、腎臓癌など)、白血病(例、好塩基性白血球の白
血病・慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキ
ン病、非ホジキン性リンパ腫など)などの治療薬;該治
療薬は、単独または他の制癌剤(例、タモキシフエン、
LHRHアゴニスト、LHRHアンタゴニスト、インタ
ーフェロン−α、βおよびγ、インターロイキン−2な
ど)と併用して用いることができる、(10)肥大性心
筋症、動脈硬化症、心弁膜症、心筋梗塞(特に、経皮経
管冠動脈形成術後の心解梗塞)、再血管形成の予防・治
療薬、(11)食道静脈癌出血、肝硬変、末梢血管疾患
の治療薬、(12)免疫系に作用する生理活性物質
(例、サブスタンスP、タヒキニン、サイトカインな
ど)の分泌の調節作用に基づき、例えば、全身性または
局所性の炎症に伴う疾患(例、多発性動脈炎、リュウマ
チ性関節炎、乾せん、日焼け、湿疹、アレルギー(例、
喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎など)な
ど)の治療薬、(13)神経調節因子の産生・分泌に影
響を及ぼすことから、例えば、痴呆症(例、アルツハイ
マー病、アルツハイマー型老年期痴呆、血管性・多発性
痴呆など)、精神分裂症、てんかん、うつ病、一般不安
障害、睡眠障害、多発性硬化症などの治療薬、(14)
眼疾患(例、緑内障など)などの治療薬、(15)急性
バクテリア髄膜炎、急性ウイルス脳炎、成人呼吸促迫症
候群、バクテリア肺炎、重症全身性真菌感染症、結核、
脊髄損傷、骨折、肝不全、肺炎、アルコール性肝炎、A
型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、AIDS感染症、ヒトパ
ピローマウイルス感染症、インフルエンザ感染症、癌転
移、多発性骨髄腫、骨軟化症、骨粗しょう症、骨ベーチ
ェット症、腎炎、腎不全、敗血症、敗血症ショック、高
カルシウム血症、高コレステロール血症、高グリセリド
血症、高脂血症、全身性エリテマトーサス、一過性脳虚
血発作、アルコール性肝炎などの予防・治療薬として有
用であり、(16)臓器移植、火傷、創傷、脱毛症など
の治癒などにも用いられ、(17)慢性あるいは急性疼
痛(例、術後疼痛、炎症性疼痛、歯痛、骨疾患(例、関
節炎、リウマチ、骨粗鬆症など)にともなう疼痛)の抑
制・緩和など、鎮痛剤としても有用である。さらに、
(18)化合物(I)に直接または適当なスペーサーを
介して放射性物質(例、123I、125I、111Inなど)
を導入し、ソマトスタチン受容体を有する腫瘍のイメー
ジング、または、(19)化合物(I)に直接または適
当なスペーサーを介して制癌剤を導入し、ソマトスタチ
ン受容体を有する腫瘍のターゲッテイングに用いること
もできる。
【0254】さらに、ソマトスタチンは、例えば、成長
ホルモンの分泌に関与しており(特にSSTR2)、化
合物(I)を直接あるいは成長ホルモンの分泌を促進す
る目的で用いれば、成長ホルモンそれ自体と同一の効果
または用途を有しうる。したがって、化合物(I)は、
成長ホルモンやIGF−1の不足に起因する疾患や症状
の予防・治療に用いることができる。
【0255】該「成長ホルモンやIGF−1の不足に起
因する疾患・症状の予防・治療」としては、糖尿病
(例、インスリン依存型(I型)糖尿病、インスリン非
依存型(II型)糖尿病など)あるいはこれらに関連した
種々の疾患、すなわち糖尿病合併症(例、糖尿病性網膜
症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、ドーン症候群、
起立性低血圧症など)の治療;糖質コルチコイドの異化
副作用の防止;骨粗鬆症の予防・治療;免疫系の刺激
(リンパ球などの血球の増加促進、抗菌作用や抗ウイル
ス作用の強化)、火傷、創傷治癒の促進;骨折治療の加
速;急性または慢性腎臓疾患の治療;成人あるいは幼児
期の成長ホルモン不足に伴う疾患・症状(短身、成長遅
延)の治療・改善;肥満症の治療;外科手術後の回復の
促進;プラーダーヴィリ症候群およびターナー症候群に
関連する成長遅延の改善;子宮内成長遅延および骨格形
成異常の治療;末梢神経障害の治療;ヌーナン症候群、
精神分裂病、うつ病などの治療;アルツハイマー病やパ
ーキンソン病などの神経変性疾患の治療・予防;肺不全
および換気依存症の治療;吸収不良症候群の治療;ガン
またはAIDSなどによる悪液質および蛋白喪失の改
善;TPN(合計非経口栄養)の際の患者の体重増加や
蛋白質付着の促進;高インスリン血症の治療;排卵誘発
の促進;更年期障害の改善;老人の体質改善などが挙げ
られる。
【0256】また家畜などの哺乳動物に対しても、成長
の促進、ミルク生産の増加、免疫系刺激による抗菌・抗
ウイルス作用の強化、羊における羊毛成長の刺激などに
有用である。
【0257】化合物(I)は、とりわけ糖尿病または糖
尿病合併症の予防・治療薬として有用である。
【0258】前記したように、化合物(I)は選択的な
SSTR2結合阻害作用(好ましくは作動作用)を有す
るため、その優れたグルカゴン分泌抑制作用に基づい
て、副作用のない糖尿病および糖尿病合併症(好ましく
は糖尿病性腎症)の予防・治療薬として有用である。
【0259】化合物(I)は、各種併用用薬剤とともに
用いてもよい。
【0260】このような併用用薬剤としては、例えば、
「糖尿病治療薬」、「糖尿病合併症治療薬」、「抗肥満
薬」、「高血圧治療薬」、「高脂血症治療薬」、「関節
炎治療薬」、「抗不安薬」、「抗うつ薬」、「骨粗鬆症
治療薬」などが挙げられる。これらの併用用薬剤は、2
種以上を適宜の割合で組合わせて用いてもよい。
【0261】上記「糖尿病治療薬」としては、例えば、
インスリン抵抗性改善薬、インスリン分泌促進薬、ビグ
アナイド剤、インスリン、α−グルコシダーゼ阻害薬、
β3アドレナリン受容体作動薬などが挙げられる。
【0262】インスリン抵抗性改善薬としては、例え
ば、ピオグリタゾンまたはその塩(好ましくは塩酸
塩)、トログリタゾン、ロシグリタゾンまたはその塩
(好ましくはマレイン酸塩)、JTT−501、GI−
262570、MCC−555、YM−440、DRF
−2593、BM−13−1258、KRP−297、
R−119702、CS−011などが挙げられる。
【0263】インスリン分泌促進薬としては、例えば、
スルフォニル尿素剤が挙げられる。該スルフォニル尿素
剤の具体例としては、例えば、トルブタミド、クロルプ
ロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピ
ラミドおよびそのアンモニウム塩、グリベンクラミド、
グリクラジド、グリメピリドなどが挙げられる。
【0264】上記以外にも、インスリン分泌促進薬とし
ては、例えば、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリ
ニド(KAD−1229)、JTT−608などが挙げ
られる。
【0265】ビグアナイド剤としては、例えば、メトホ
ルミン、ブホルミン、フェンホルミンなどが挙げられ
る。
【0266】インスリンとしては、例えば、ウシ、ブタ
の膵臓から抽出された動物インスリン;ブタの膵臓から
抽出されたインスリンから酵素的に合成された半合成ヒ
トインスリン;大腸菌,イーストを用い遺伝子工学的に
合成したヒトインスリンなどが挙げられる。インスリン
としては、0.45から0.9(w/w)%の亜鉛を含
むインスリン亜鉛;塩化亜鉛,硫酸プロタミンおよびイ
ンスリンから製造されるプロタミンインスリン亜鉛など
も用いられる。さらに、インスリンは、そのフラグメン
トあるいは誘導体(例、INS-1など)であってもよい。
【0267】なお、インスリンには、超速効型、速効
型、二相型、中間型、持続型など種々のものが含まれる
が、これらは患者の病態により適宜選択できる。
【0268】α−グルコシダーゼ阻害薬としては、例え
ば、アカルボース、ボグリボース、ミグリトール、エミ
グリテートなどが挙げられる。
【0269】β3アドレナリン受容体作動薬としては、
例えば、AJ−9677、BMS−196085、SB
−226552、AZ40140などが挙げられる。
【0270】上記以外にも、「糖尿病治療薬」として
は、例えば、エルゴセット、プラムリンタイド、レプチ
ン、BAY-27-9955などが挙げられる。
【0271】上記「糖尿病合併症治療薬」としては、例
えば、アルドース還元酵素阻害薬、グリケーション阻害
薬、プロテインキナーゼC阻害薬などが挙げられる。
【0272】アルドース還元酵素阻害薬としては、例え
ば、トルレスタット;エパルレスタット;イミレスタッ
ト;ゼナレスタット;SNK−860;ゾポルレスタッ
ト;ARI−509;AS−3201などが挙げられ
る。
【0273】グリケーション阻害薬としては、例えば、
ピマゲジンなどが挙げられる。
【0274】プロテインキナーゼC阻害薬としては、例
えば、NGF、LY-333531などが挙げられる。
【0275】上記以外にも、「糖尿病合併症治療薬」と
しては、例えば、アルプロスタジル、塩酸チアプリド、
シロスタゾール、塩酸メキシレチン、イコサペント酸エ
チル、メマンチン(memantine)、ピマゲドリン(pimag
edline;ALT-711)などが挙げられる。
【0276】上記「抗肥満薬」としては、例えば、リパ
ーゼ阻害薬、食欲抑制薬などが挙げられる。
【0277】リパーゼ阻害薬としては、例えば、オルリ
スタットなどが挙げられる。
【0278】食欲抑制薬としては、例えば、マジンドー
ル、デクスフェンフラミン、フルオキセチン、シブトラ
ミン、バイアミンなどが挙げられる。
【0279】上記以外にも、「抗肥満薬」としては、例
えば、リプスタチンなどが挙げられる。
【0280】上記「高血圧治療薬」としては、例えば、
アンジオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬、
カリウムチャンネル開口薬、アンジオテンシンII拮抗薬
などが挙げられる。
【0281】アンジオテンシン変換酵素阻害薬として
は、例えば、カプトプリル、エナラプリル、アラセプリ
ル、(塩酸)デラプリル、リジノプリル、イミダプリ
ル、ベナゼプリル、シラザプリル、テモカプリル、トラ
ンドラプリル、(塩酸)マニジピンなどが挙げられる。
【0282】カルシウム拮抗薬としては、例えば、ニフ
ェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン
などが挙げられる。
【0283】カリウムチャンネル開口薬としては、例え
ば、レブクロマカリム、L-27152、AL 0671、NIP-121な
どが挙げられる。
【0284】アンジオテンシンII拮抗薬としては、例え
ば、ロサルタン、カンデサルタンシレキシチル、バルサ
ルタン、イルベサルタン、CS-866、E4177などが挙げら
れる。
【0285】上記「高脂血症治療薬」としては、例え
ば、HMG−CoA還元酵素阻害薬、フィブラート系化
合物などが挙げられる。
【0286】HMG−CoA還元酵素阻害薬としては、
例えば、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチ
ン、アトルバスタチン、フルバスタチン、リパンチル、
セリバスタチン、イタバスタチン、ZD−4522また
はそれらの塩(例、ナトリウム塩など)などが挙げられ
る。
【0287】フィブラート系化合物としては、例えば、
ベザフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラ
ート、シンフィブラートなどが挙げられる。
【0288】上記「関節炎治療薬」としては、例えば、
イブプロフェンなどが挙げられる。
【0289】上記「抗不安薬」としては、例えば、クロ
ルジアゼポキシド、ジアゼパム、オキサゾラム、メダゼ
パム、クロキサゾラム、ブロマゼパム、ロラゼパム、ア
ルプラゾラム、フルジアゼパムなどが挙げられる。
【0290】上記「抗うつ薬」としては、例えば、フル
オキセチン、フルボキサミン、イミプラミン、パロキセ
チン、サートラリンなどが挙げられる。
【0291】上記「骨粗鬆症治療薬」としては、例え
ば、ビスホスホネート系薬剤、ビタミンD製剤、カルシ
トニン製剤、PTH製剤、オステンなどが挙げられる。
【0292】上記以外にも、併用用薬剤としては、「他
の成長ホルモン分泌を促進するホルモン(例えば、GH
RH)、GH、IGF−1」、「サイトカイン類あるい
はサイトカイン作用増強剤」などが挙げられる。
【0293】前記した併用用薬剤の投与時期は限定され
ず、化合物(I)と併用用薬剤とを、投与対象に対し、
同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよ
い。併用用薬剤の投与量は、臨床上用いられている投与
量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み
合わせ等により適宜選択することができる。
【0294】併用用薬剤の投与形態は、特に限定され
ず、投与時に、化合物(I)と併用用薬剤とが組み合わ
されていればよい。このような投与形態としては、例え
ば、1)化合物(I)と併用用薬剤とを同時に製剤化し
て得られる単一の製剤の投与、2)化合物(I)と併用
用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一
投与経路での同時投与、3)化合物(I)と併用用薬剤
とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経
路での時間差をおいての投与、4)化合物(I)と併用
用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異な
る投与経路での同時投与、5)化合物(I)と併用用薬
剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投
与経路での時間差をおいての投与(例えば、化合物
(I);併用用薬剤の順序での投与、あるいは逆の順序
での投与)などが挙げられる。
【0295】化合物(I)と併用用薬剤との配合比は、
投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択すること
ができる。
【0296】また、化合物(I)を更年期障害の改善に
用いる場合、例えば、ホルモン補充療法(例えば、エス
トロジェン剤、ラロキシフェン、タモキシフェンによる
治療法)と併用することが出来る。
【0297】本発明の医薬組成物は、自体公知の手段に
従って製造することができる。該医薬組成物は、通常、
化合物(I)と薬理学的に許容される担体とを、自体公
知の製剤化手段にしたがって、混合することによって製
造される。
【0298】医薬組成物の剤型としては、例えば錠剤
(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆
粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注
射剤、坐剤、徐放剤(徐放性マイクロカプセルなど)な
どが挙げられる。化合物(I)および本発明の医薬組成
物は、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投
与等)に安全に投与することができる。
【0299】本発明の医薬組成物中、化合物(I)の含
有量は、組成物全体の0.1〜100重量%である。投
与量は、投与対象、投与ルート、疾患などにより異なる
が、例えば、緑内障治療薬として、成人(約60kg)
に対し、経口剤として、1回当たり、有効成分(化合物
(I))として約0.1〜500mg、好ましくは約1
〜100mg、さらに好ましくは5〜100mgであ
り、1日1〜数回に分けて投与することができる。
【0300】本発明の医薬組成物の製造に用いられる薬
理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用
の各種有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば、
固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液
状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化
剤、緩衝剤、無痛化剤などが挙げられる。また、必要に
応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、
湿潤剤などの添加物を用いることもできる。
【0301】賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D
−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セル
ロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
【0302】滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイ
ドシリカなどが挙げられる。
【0303】結合剤としては、例えば、結晶セルロー
ス、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼ
ラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
スナトリウムなどが挙げられる。
【0304】崩壊剤としては、例えば、デンプン、カル
ボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキ
シメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピル
セルロースなどが挙げられる。
【0305】溶剤としては、例えば、注射用水、アルコ
ール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、
トウモロコシ油などが挙げられる。
【0306】溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトー
ル、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタ
ン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナト
リウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0307】懸濁化剤としては、例えば、ステアリルト
リエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリ
ルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン
などの界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。
【0308】等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、D
−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マ
ンニトールなどが挙げられる。
【0309】緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸
塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられ
る。
【0310】無痛化剤としては、例えば、ベンジルアル
コールなどが挙げられる。
【0311】防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息
香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸
などが挙げられる。
【0312】抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、ア
スコルビン酸などが挙げられる。
【0313】本発明は、さらに以下の参考例、実施例、
製剤例、実験例によって詳しく説明されるが、これらは
本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸
脱しない範囲で変化させてもよい。
【0314】
【実施例】以下の参考例、実施例中の「室温」は0ない
し30℃を示し、有機層の乾燥には無水硫酸マグネシウ
ムまたは無水硫酸ナトリウムを用いた。「%」は特記し
ない限り重量パーセントを意味する。また、混合溶媒を
用いる場合の溶媒比は、容積比を示す。
【0315】赤外吸収スペクトルは、フーリエ変換形赤
外分光光度計を用い、拡散反射法で測定した。マススペ
クトルは、FABにより測定した。
【0316】本文中で用いられているその他の略号は下
記の意味を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット(doublet) dd : ダブルダブレット(double doub
let) dt : ダブルトリプレット(double tri
plet) t : トリプレット(triplet) q : クァルテット(quartet) m : マルチプレット(multiplet) br : ブロード(broad) J : カップリング定数(coupling co
nstant) Hz : ヘルツ(Hertz) CDCl3: 重クロロホルム DMSO−d6:重ジメチルスルホキシド THF : テトラヒドロフラン DMF : N,N−ジメチルホルムアミド DMSO : ジメチルスルホキシド WSC : 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド 塩酸塩1 H−NMR :プロトン核磁気共鳴(通常フリー体をC
DCl3中で測定した。) IR : 赤外吸収スペクトル Me : メチル Et : エチル HOBt:1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール IPE:ジイソプロピルエーテル
【0317】参考例1 ベンジル 4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジンカルボキ
シレート
【0318】
【化14】
【0319】4-ホルミル-N-カルボベンゾキシピペリジ
ン(4.45 g)のオルトギ酸メチル溶液(10 ml)にp-ト
ルエンスルホン酸(10 mg)を加えた。反応液を40分間
加熱還流した後、室温まで冷却した。反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナト
リウム水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮し
た。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒;酢酸エチル/ヘキサン=1:4)で精製し、標題化
合物(4.32 g)を得た。1 H-NMR:δ 1.08-1.35 (2H, m), 1.53-1.86 (3H, m),
2.74 (2H, m), 3.35 (6H,s), 4.02 (1H, d), 4.20 (2H,
d), 5.12 (2H, s), 7.35 (5H, s).
【0320】参考例2 4-(ジメトキシメチル)ピペリジン
【0321】
【化15】
【0322】ベンジル 4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリ
ジンカルボキシレート(4.32 g)のメタノール溶液(40
ml)に10%パラジウム炭素(0.553 g)およびギ酸アン
モニウム(3.73 g)を加えた。反応混合液を1時間加熱
還流した後、室温まで冷却した。触媒をろ別し、ろ液を
濃縮した。残さに10%炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸
エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮し、標題化合物を得た。1 H-NMR:δ 1.06-1.32 (2H, m), 1.62-1.82 (3H, m),
2.57 (2H, dt), 3.09 (2H, d), 3.34 (6H, s), 4.02 (1
H, d).
【0323】参考例3 4-(ジメトキシメチル)-N-トリフルオロアセチルピペリ
ジン
【0324】
【化16】
【0325】4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(0.947
g)のメタノール溶液(10 ml)にトリフルオロ酢酸エチ
ル(0.85 ml)およびトリエチルアミン(1.0 ml)を加
えた。反応液を室温で17時間撹拌した。反応液に水を加
え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル/ヘキサン=1:
1)で精製し、標題化合物(0.779 g)を得た。1 H-NMR:δ 1.18-1.44 (2H, m), 1.78-2.00 (3H, m),
2.73 (1H, t), 3.09 (1H,t), 3.37 (6H, s), 3.96-4.12
(1H, m), 4.04 (1H, d), 4.49-4.64 (1H, m).
【0326】参考例4 [4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル](1-メチル-1H-イ
ンドール-2-イル)メタノン
【0327】
【化17】
【0328】4-(ジメトキシメチル)ピペリジン(8.79
g)のアセトニトリル溶液(250 ml)にWSC(13.99
g)、HOBt(9.77 g)およびN-メチルインドール-2-カル
ボン酸(10.64 g)を加えた。反応液を室温で24時間撹
拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機
層を10%クエン酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム
水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢
酸エチル/ヘキサン=1:1)で精製し、標題化合物(16.
26 g)を得た。1 H-NMR:δ 1.20-1.46 (2H, m), 1.73-2.01 (3H, m),
2.75-3.10 (2H, br), 3.38 (6H, s), 3.82 (3H, s), 4.
08 (1H, d), 4.22-4.57 (2H, br), 6.59 (1H, s),7.08-
7.39 (3H, m), 7.41-7.63 (1H, m).
【0329】参考例5 1-(トリフルオロアセチル)ピペリジン-4-カルバルデヒ
【0330】
【化18】
【0331】4-(ジメトキシメチル)-N-トリフルオロア
セチルピペリジンのTHF溶液(6 ml)に1N塩酸(3 ml)
を加えた。反応液を室温で9時間撹拌した。反応液に水
を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水
素ナトリウム水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃
縮し、標題化合物(0.611 g)を得た。1 H-NMR:δ 1.62-1.86 (2H, m), 1.94-2.14 (2H, m),
2.51-2.69 (1H, m), 3.12-3.50 (2H, m), 3.80-3.97 (1
H, m), 4.11-4.28 (1H, m), 9.70 (1H, s).
【0332】参考例6 1-[(1-メチル-1H-インドール-2-イル)カルボニル]ピペ
リジン-4-カルバルデヒド
【0333】
【化19】
【0334】参考例5と同様にして、標題化合物を得
た。1 H-NMR:δ 1.52-1.82 (2H, m), 1.92-2.11 (2H, m),
2.51-2.69 (1H, m), 3.17-3.39 (2H, m), 3.83 (3H,
s), 4.20-4.42 (2H, m), 6.60 (1H, s), 7.10-7.19(1H,
m), 7.28-7.40 (2H, m), 7.63 (1H, d), 9.72 (1H,
s).
【0335】参考例7 1-[(1-メチル-1H-インドール-2-イル)カルボニル]-4-ピ
ペリドン
【0336】
【化20】
【0337】4-ピペリドン・塩酸塩・一水和物(2.3 g)
のアセトニトリル(30 ml)懸濁液に、1,8-ジアザビシク
ロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(2.25 ml)を室温で加え、15
分間撹拌した。この反応液に1-メチルインドール-2-カ
ルボン酸(2.63 g)、WSC(4.31g)、HOBt(3.45 g)のアセト
ニトリル(30 ml)溶液を室温で加え、2時間撹拌した。反
応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、乾
燥後濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;酢酸エチル/ヘキサン=1:4〜酢酸エチ
ル)で精製し、標題化合物(3.5 g)を油状物として得た。1 H-NMR :δ 2.56 (4H, t, J = 6.2 Hz), 3.89 (3H,
s), 4.07 (4H, t, J = 6.2Hz), 6.70 (1H, s), 7.12 -
7.21 (1H, m), 7.30 - 7.41 (2H, m), 7.64 (1H,dd, J
= 0.9, 7.8 Hz).
【0338】参考例8 (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール
-3-イル)-1-オキソ-N-(4-ピペリジニルメチル)-2-プロ
パンアミン
【0339】
【化21】
【0340】(2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミ
ノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1
-インドール-3-イル)-1-オキソ-N-{[1-(トリフルオロア
セチル)-4-ピペリジニル]メチル}-2-プロパンアミン(2
06 mg)のメタノール溶液(4ml)に10%炭酸カリウム水
溶液(2 ml)を加えた。反応液を室温で5時間撹拌後、
反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。得られた非晶状粉
末をIPEで洗浄し、標題化合物(173 mg)を得た。 IR (KBr) : 3294, 2916, 1653, 1488, 1093, 742 cm-1.
【0341】参考例9 3-(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)プロパン酸メチル
【0342】
【化22】
【0343】3-(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)プロパ
ン酸(2.01 g)のメタノール(30 ml)溶液に氷冷下塩
化チオニル(1.09 g)を滴下した。この溶液を氷冷下1
時間撹拌し、減圧下溶媒を留去した。残さを酢酸エチル
に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水、水および飽和食
塩水で洗浄後乾燥した(MgSO4)。減圧下溶媒を留去
し、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、標題化合
物(1.99 g)を無色オイルとして得た。1 H-NMR:δ 1.20 (2H, br), 1.58 - 1.68 (2H, m), 1.6
0 (3H, br), 2.36 (2H,t, J = 7.4 Hz), 2.90 (2H, b
r), 3.68 (3H, s), 3.70 (1H, br), 4.70 (1H, br), 7.
39 (5H, s).
【0344】参考例10 3-(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)-1-プロパノール
【0345】
【化23】
【0346】3-(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)プロパ
ン酸メチル(1.99 g)、LiBH4(0.24g, 10.8 mmol)、メ
タノール(0.35 g, 10.8 mmol)のエーテル溶液を45℃
で30分間還流した。反応溶液に氷冷下1N 塩酸(10 ml)
を加え、10分間撹拌後、溶液を酢酸エチルで抽出した。
抽出液を1N塩酸、水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥し(Mg
SO4)、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1 〜 酢酸エチル)で精
製して、標題化合物(1.04 g)を無色オイルとして得
た。1 H-NMR:δ 1.20 (2H, br), 1.32 - 1.40 (2H, m), 1.4
7 - 1.64 (2H, m), 1.60(3H, br), 2.90 (2H, br), 3.6
4 (2H, t, J = 6.4 Hz), 3.70 (1H, br), 4.70(1H, b
r), 7.39 (5H, s).
【0347】参考例11 3-(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)プロパナール
【0348】
【化24】
【0349】3-(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)-1-プロ
パノール(1.04 g)、2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリ
ジニルオキシ フリーラジカル(0.006 g)およびNaBr
(0.48g)のトルエン/酢酸エチル/水(6/6/1)溶液(39 m
l)を氷冷下激しく撹拌しながら、NaHCO3(1.06 g)お
よびNaOCl(5%溶液;6.8 ml)の混合溶液(24 ml)を40
分間かけて滴下した。反応液を氷冷下10分間撹拌後、有
機層を分離し、水層をトルエン/THF(10/1)で抽出した。
抽出画分は有機層と併せてKI(0.83 g)の10% KHSO4溶液
と10% Na2S2O4の混合溶液で洗浄後、乾燥した(MgS
O4)。減圧下溶媒を留去し、標題化合物(0.61 g)を黄
色固体として得た。1 H-NMR:δ 1.20 (2H, br), 1.58 - 1.65 (2H, m), 1.6
0 (3H, br), 2.35 - 2.55 (2H, m), 2.80 (2H, br), 3.
70 (1H, br), 4.70 (1H, br), 7.39 (5H, s), 9.79 (1
H, t, J = 1.6 Hz). MASS (FAB) m/z 246 [(M+H)+], 491 [(2M+H)+].
【0350】実施例1 (2R)-N-[(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)メチル]-1-((3
R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テ
トラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール-3-イル)-1
-オキソ-2-プロパンアミン
【0351】
【化25】
【0352】(2R)-1-[(3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミ
ノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル]-3-(1
-インドール-3-イル)-1-オキソ-2-プロパンアミン(1.23
g)のエタノール(25 ml)溶液に、4-ホルミル-1-ベンゾ
イルピペリジン(0.78 g)を室温で加え、15分間撹拌し
た。この反応混合液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナト
リウム(763 mg)を室温で加えた。反応液を室温で2時間
撹拌後、溶媒を留去した。残さに飽和炭酸水素ナトリウ
ム水を加え、テトラヒドロフラン/酢酸エチル=1/1で抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮し
た。残さをアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:酢酸エチル〜酢酸エチル/エタノール=10/1)で精製
した。得られた残さを、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(展開溶媒:酢酸エチル〜酢酸エチル/エタノール
=10/1〜5/1〜3/1)で精製し、標題化合物(1.12 g)を非
晶状粉末として得た。 IR (KBr):2910, 1615, 1487, 1435, 1275, 740, 709 c
m-1. MASS (FAB) m/z 612 [(M+H)+].
【0353】以下の実施例2〜7に記載の化合物は実施例
1と同様にして合成した。
【0354】実施例2 4-({[(1R)-2-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチ
ル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-1-(1-インド
ール-3-イルメチル)-2-オキソエチル]アミノ}メチル)-1
-ピペリジンカルボン酸ベンジル
【0355】
【化26】
【0356】IR (KBr):2917, 1687, 1486, 1091, 739
cm-1. MASS (FAB) m/z 642.4 [(M+H)+].
【0357】実施例3 (2R)-N-[(1-ベンジル-4-ピペリジニル)メチル]-1-((3R)
-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テト
ラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール-3-イル)-1-
オキソ-2-プロパンアミン
【0358】
【化27】
【0359】IR (KBr):2909, 1644, 1485, 1091, 739
cm-1. MASS (FAB) m/z 598.4 [(M+H)+].
【0360】実施例4 (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール
-3-イル)-N-({1-[(1-メチル-1-インドール-2-イル)カル
ボニル]-4-ピペリジニル}メチル)-1-オキソ-2-プロパン
アミン
【0361】
【化28】
【0362】IR (KBr):2819, 1613, 1484, 739 cm-1. MASS (FAB) m/z 665.4 [(M+H)+].
【0363】実施例5 (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール
-3-イル)-1-オキソ-N-{[1-(トリフルオロアセチル)-4-
ピペリジニル]メチル}-2-プロパンアミン
【0364】
【化29】
【0365】IR (KBr):3324, 2920, 1684, 1487, 145
7, 1202, 1141, 743 cm-1
【0366】実施例6 1-ベンゾイル-N-[(1R)-2-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチル
アミノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-
1-(1-インドール-3-イルメチル)-2-オキソエチル]ピペ
リジン-4-アミン
【0367】
【化30】
【0368】IR (KBr):2932, 1614, 1435, 1095, 742
cm-1 MASS (FAB) m/z 598.3 [(M+H)+].
【0369】実施例7 N-[(1R)-2-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチ
ル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-1-(1-インド
ール-3-イルメチル)-2-オキソエチル]-1-[(1-メチル-1-
インドール-2-イル)カルボニル]ピペリジン-4-アミン
【0370】
【化31】
【0371】IR (KBr):2936, 1620, 1484, 1227, 740
cm-1 MASS (FAB) m/z 651.4 [(M+H)+].
【0372】実施例8 N-[(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)メチル]-N-[(1R)-2-
((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-
テトラヒドロ-1-キノリニル)-1-(1-インドール-3-イル
メチル)-2-オキソエチル]アセトアミド
【0373】
【化32】
【0374】(2R)-N-[(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)
メチル]-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチ
ル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インド
ール-3-イル)-1-オキソ-2-プロパンアミン(200 mg)とト
リエチルアミン(47 ml)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶
液に、塩化アセチル(23 ml)を氷冷下で加え、室温で2時
間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、濃縮した。残さをアルミナカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/4〜酢
酸エチル〜酢酸エチル/エタノール=20/1)で精製した。
得られた非晶状粉末をIPE/ヘキサンで洗浄し、標題化合
物(150 mg)を得た。 IR (KBr):2926, 1626, 1487, 1446, 1275, 742, 709 c
m-1. MASS (FAB) m/z 654 [(M+H)+]
【0375】実施例9 (2R)-N-[(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)メチル]-1-((3
R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テ
トラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール-3-イル)-N
-メチル-1-オキソ-2-プロパンアミン
【0376】
【化33】
【0377】(2R)-N-[(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)
メチル]-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチ
ル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インド
ール-3-イル)-1-オキソ-2-プロパンアミン(200 mg)のア
セトニトリル(15 ml)溶液に、37%ホルマリン(0.122 m
l)を室温で加え、5分間撹拌した。次いでこの反応液に
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(139 mg)を室温
で加え、1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリ
ウム水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをアルミナカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル
=1/4〜酢酸エチル)で精製した。得られた非晶状粉末を
IPE/ヘキサンで洗浄し、標題化合物(112 mg)を得た。 IR (KBr):2929, 1630, 1487, 1457, 1272, 740, 708 c
m-1. MASS (FAB) m/z 626 [(M+H)+]
【0378】以下の実施例10〜12に記載の化合物は実施
例9と同様にして合成した。
【0379】実施例10 (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール
-3-イル)-N-メチル-N-({1-[(1-メチル-1-インドール-2-
イル)カルボニル]-4-ピペリジニル}メチル)-1-オキソ-2
-プロパンアミン
【0380】
【化34】
【0381】IR (KBr):2928, 1626, 1487, 1457, 123
1, 739 cm-1. MASS (FAB) m/z 679 [(M+H)+]
【0382】実施例11 (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール
-3-イル)-N-メチル-1-オキソ-N-{[1-(トリフルオロアセ
チル)-4-ピペリジニル]メチル}-2-プロパンアミン
【0383】
【化35】
【0384】IR (KBr): 3333, 1684, 1653, 1487, 145
7, 1200, 1142, 743 cm-1.
【0385】実施例12 (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-N-エチル-3-(1-
インドール-3-イル)-N-({1-[(1-メチル-1-インドール-2
-イル)カルボニル]-4-ピペリジニル}メチル)-1-オキソ-
2-プロパンアミン
【0386】
【化36】
【0387】IR (KBr):2920, 1635, 1486, 1457, 122
8, 740 cm-1. MASS (FAB) m/z 693 [(M+H)+]
【0388】実施例13 (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-N-({1-[(5-クロ
ロ-1-メチル-1-インドール-2-イル)カルボニル]-4-ピペ
リジニル}メチル)-3-(1-インドール-3-イル)-1-オキソ-
2-プロパンアミン
【0389】
【化37】
【0390】(2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミ
ノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1
-インドール-3-イル)-1-オキソ-N-(4-ピペリジニルメチ
ル)-2-プロパンアミン(151 mg)のアセトニトリル(3 ml)
およびTHF(3 ml)混合溶液に、5-クロロ-1-メチル-1H-イ
ンドール-2-カルボン酸 (65 mg)、WSC(71 mg)、HOBt(47
mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に10%炭酸カ
リウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層を、飽和食塩水で洗浄し、乾燥後濃縮した。残さを
アルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エ
チル/ヘキサン=4:1)で精製し、標題化合物(171 mg)を
非晶状粉末として得た。 IR (KBr):3294, 2933, 1624, 1457, 742 cm-1.
【0391】実施例14 (2R)-1-((3RS)-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-
テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール-3-イル)
-N-({1-[(1-メチル-1-インドール-2-イル)カルボニル]-
4-ピペリジニル}メチル)-1-オキソ-2-プロパンアミン
【0392】
【化38】
【0393】(2R)-1-[(3RS)-3-[(ジメチルアミノ)メチ
ル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル]-3-(1-インド
ール-3-イル)-1-オキソ-2-プロパンアミン(0.30 g)のエ
タノール(15 ml)溶液に、1-[(1-メチル-1H-インドール-
2-イル)カルボニル]ピペリジン-4-カルバルデヒド(0.32
4 g)を室温で加え、15分間撹拌した。反応混合液にトリ
アセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(203 mg)を室温で加
えた。反応液を室温で8時間撹拌後、溶媒を留去した。
残さに飽和炭酸水素ナトリウム水を加え、テトラヒドロ
フラン/酢酸エチル(1/1)で抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、乾燥後、濃縮した。残さをアルミナカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル〜酢酸エ
チル/エタノール=20/1)で精製した。得られた残さを、
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸
エチル〜酢酸エチル/エタノール=10/1〜5/1)で精製
し、標題化合物(0.170 g)を非晶状粉末として得た。 IR (KBr):2938, 1634, 1491, 1447, 1275, 1111, 741,
710 cm-1. MASS (FAB) m/z 631 [(M+H)+].
【0394】以下の実施例15〜16に記載の化合物は実施
例14と同様にして合成した。
【0395】実施例15 N-[3-(1-ベンゾイル-4-ピペリジニル)プロピル]-N-[(1
R)-2-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,
2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-1-(1-インドール-3
-イルメチル)-2-オキソエチル]アミン
【0396】
【化39】
【0397】IR(KBr) 3268, 2930, 1628, 1445, 1277,
741 cm-1. MASS (FAB) m/z 640 [(M+H)+].
【0398】実施例16 (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-N-({1-[(5-フル
オロ-1-メチル-1-インドール-2-イル)カルボニル]-4-ピ
ペリジニル}メチル)-3-(1-インドール-3-イル)-1-オキ
ソ-2-プロパンアミン
【0399】
【化40】
【0400】IR(KBr) 3301, 2934, 1632, 1460, 1235,
743 cm-1. MASS (FAB) m/z 683 [(M+H)+].
【0401】実施例17 (2R)-1-((3S)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール
-3-イル)-N-({1-[(1-メチル-1-インドール-2-イル)カル
ボニル]-4-ピペリジニル}メチル)-1-オキソ-2-プロパン
アミン
【0402】
【化41】
【0403】(2R)-1-[(3S)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミ
ノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル]-3-(1
-インドール-3-イル)-1-オキソ-2-プロパンアミン(1.52
g)のエタノール(30 ml)溶液に、1-[(1-メチル-1H-イン
ドール-2-イル)カルボニル]ピペリジン-4-カルバルデヒ
ド(1.50 g)を室温で加え、30分間撹拌した。反応混合液
にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.94 g)を室
温で加えた。反応液を室温で12時間撹拌後、溶媒を留去
した。残さに飽和炭酸水素ナトリウム水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮した。残さをアルミナカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒:酢酸エチル〜酢酸エチル/エタノール=20
/1)で精製した。得られた残さを、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル〜酢酸エチル/
エタノール=10/1〜5/1)で精製し、標題化合物(0.95 g)
を非晶状粉末として得た。 IR (KBr):2938, 1626, 1485, 1462, 1269, 1233, 109
4, 739 cm-1. MASS (FAB) m/z 666 [(M+H)+].
【0404】 製剤例1 (1)実施例1で得られた化合物 50.0mg (2)ラクトース 34.0mg (3)トウモロコシ澱粉 10.6mg (4)トウモロコシ澱粉(のり状) 5.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (6)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0mg 計 120.0mg
【0405】常法に従い上記(1)〜(6)を混合し、
錠剤機により打錠し、錠剤を得た。
【0406】実験例1 以下に本発明化合物の薬理作用を具体的に示すが、これ
らに限定されるものではない。なお、大腸菌を用いての
遺伝子操作法は、モレキュラー・クローニング(Molecu
lar Cloning)、1989年度版に記載の方法に従っ
た。
【0407】(1)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ4(hSSTR4)DNAのクローニン
グ 公知のヒトSSTR4DNAの塩基配列〔Rohrerら、プ
ロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オ
ブ・サイエンセズ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.
Sci., USA)90巻、4196-4200頁、1993年〕に基づき、D
NAオリゴマー、S4−1およびS4−2を合成した。
S4−1の配列は、5'−GGCTCGAGTCACC
ATGAGCGCCCCCTCG−3'(配列番号:1)
であり、S4−2の配列は、5'−GGGCTCGAG
CTCCTCAGAAGGTGGTGG−3'(配列番
号:2)である。
【0408】鋳型としては、ヒト染色体DNA(クロン
テック社、カタログ番号CL6550-1)を用いた。該DNA
0.5 ngに上記DNAオリゴマーをそれぞれ25 pmol
ずつ加え、PfuDNAポリメラーゼ(ストラタギーン
(株))2.5単位を用いてポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)を行なった。反応液組成は、PfuDNAポリメラ
ーゼに添付された指示書に従った。
【0409】反応条件は、94℃で1分間、66℃で1分
間、75℃で2分間を1サイクルとして、35サイクル
繰り返した。反応液を1%アガロースゲルで電気泳動し
たところ、目的とするサイズ(約1.2 kb)のDNA断
片が特異的に増幅されていた。該DNA断片をアガロー
スゲルから常法にしたがって回収し、HincIIサイ
トで開裂したプラスミドpUC118に接続し、コンピ
テントセルである大腸菌(Escherichia coli)JM10
9に形質転換した。該DNA断片を含むプラスミドを有
する形質転換体を選抜し、蛍光色素を用いた自動塩基配
列解析装置ALF DNAシーケンサー(ファルマシア
社製)で挿入DNA断片の塩基配列を確認したところ、
塩基配列から予想されるアミノ酸配列は、前記のRohrer
らの報告に記載された配列と完全に一致した。
【0410】(2)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ4(hSSTR4)DNAの発現プラス
ミドの構築 CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞での発現ベ
クターとしては、pAKKO−111を用いた。pAK
KO−111は次のようにして構築した。特開平5−0
76385号公報に記載のpTB1417から制限酵素
(HindIII)および制限酵素(ClaI)処理に
よってSRαプロモーターおよびpolyA付加シグナ
ルを含む1.4 kbのDNA断片を得た。また、pTB3
48(Naruo, K. et al. バイオケミカル・アンド・バ
イオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ(Bi
ochem. Biophys. Res. Commun.)、128巻、 256-264頁
(1985))から制限酵素(ClaI)および制限酵素(S
alI)処理によりジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子(dh
fr)を含む4.5 kbのDNA断片を得た。これらのD
NA断片をT4ポリメラーゼ処理により末端を平滑末端
にした後、T4リガーゼにより連結し、pAKKO−1
11プラスミドを構築した。
【0411】次に、ヒト・SSTR4 DNA断片を有
するプラスミド 5μgを制限酵素(XhoI)で消化
した後、1%アガロースゲル電気泳動を行い、ヒト・S
STR4をコードする1.2 kbのDNA断片を回収し
た。そして、上記の発現ベクターpAKKO−111
(5.5 kb)1μgを制限酵素(SalI)で消化し、
ヒト・SSTR4 DNA断片を挿入するためのクロー
ニング部位を作製した。該発現ベクター断片と1.2 kb
のDNA断片とをT4DNAリガーゼを用いて結合し、
反応液を塩化カルシウム法にて大腸菌JM109に導入
し、形質転換体の中からヒト・SSTR4 DNA断片
がプロモーターに対して順方向に挿入された発現プラス
ミドpA1−11−hSSTR4を得た。この形質転換
体を大腸菌(Escherichia coli)JM109/pA−1
−11−hSSTR4と表示した。
【0412】(3)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ4(hSSTR4)DNAのCHO(d
hfr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)細胞1×106細胞を、直径8cmの
シャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF1
2培地で24時間培養し、この細胞に上記で得たヒト・
SSTR4 DNA発現プラスミド pA−1−11−
hSSTR4、10μgをリン酸カルシウム法(Cell Ph
ect Transfection Kit;Pharmacia社製)で導入した。
導入24時間後、培地を10%透析ウシ胎児血清を含む
ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)に換えて、本
培地でコロニーを形成する細胞(すなわち、dhfr+
細胞)を選択した。さらに、選択された細胞を限界希釈
法によって単一細胞からクローニングし、これらの細胞
のソマトスタチンレセプター蛋白質発現能を以下の方法
で測定した。ヒト・SSTR4受容体発現細胞株を測定
用緩衝液〔50mM トリス−塩酸、1mM EDTA、5mM
塩化マグネシウム、0.1% BSA、0.2 mg/ml バ
シトラシン、10μg/ml ロイペプチン、1μg/ml ペプ
スタチン、200 units/ml アプロチニン(pH7.
5)〕で希釈し、細胞数を200μlあたり2×104
に調製した。200μlをチューブに分注し、5 nM[
125I]−ソマトスタチン−14(2000 Ci/mmol,ア
マシャム社製)2μlを添加し、25℃、60分間イン
キュベーションした。また、非特異的結合量(NSB)
を測定するために、ソマトスタチン−14(10-4 M)
2μlを加えたチューブもインキュベーションした。洗浄
用緩衝液〔50 mM トリス−塩酸、1mM EDTA、5
mM 塩化マグネシウム(pH7.5)〕(1.5 ml)を添
加し、GF/Fガラス繊維ろ紙(Whatman社)でろ過、
さらに同緩衝液(1.5ml)で洗浄した。ろ紙の
125I〕をγ-カウンターで測定した。かくして、ソマ
トスタチン結合活性の高い細胞株、hSSTR4−1−
2を選択した。
【0413】(4)ラット・ソマトスタチンレセプター
蛋白質サブタイプ4(rSSTR4)DNAのクローニ
ング 公知のラットSSTR4 DNAの塩基配列〔Bito. H
ら、J. Biol. Chem.、269巻、12722-12730頁、1994年〕
に基づき、DNAオリゴマー、S4−3およびS4−4
を合成した。
【0414】S4−3の配列は、5'−AAGCATG
AACACGCCTGCAACTC−3'(配列番号:
3)であり、S4−4の配列は、5'−GGTTTTCA
GAAAGTAGTGGTCTT−3'(配列番号:4)
である。
【0415】鋳型としては、Sprague-Dawleyラットから
染色体DNAをEasy−DNATMKIT(インビトロ
ゲン(Invitrogen)社製)を用いて調製したものを使用
した。該DNA 0.5 ngに上記DNAオリゴマーをそ
れぞれ25 pmolずつ加え、TaKaRa LAPCR
KIT(タカラ(TaKaRa)社製)を用いてポリメラー
ゼ連鎖反応を行なった。
【0416】反応条件は、95℃で30秒間、65℃で
2分30秒間を1サイクルとして、30サイクル繰り返
した。反応液を1%アガロースゲルで電気泳動したとこ
ろ、目的とするサイズ(約1.2 kb)のDNA断片が特
異的に増幅されていた。該DNA断片をアガロースゲル
から常法にしたがって回収し、ORIGINALTAC
LONINGKIT(Invitrogen社製)のベクター(p
CRTM2.1(商品名))に接続し、コンピテントセルで
ある大腸菌(Escherichia coli)JM109に形質転換
した。該DNA断片を含むプラスミドを有する形質転換
体を選抜し、蛍光色素を用いた自動塩基配列解析装置A
LF DNAシーケンサー(ファルマシア社製)で挿入
DNA断片の塩基配列を確認したところ、塩基配列から
予想されるアミノ酸配列は、前記のBito. Hらの報告に
記載された配列と完全に一致した。
【0417】(5)ラット・ソマトスタチンレセプター
蛋白質サブタイプ4(rSSTR4)DNAの発現プラ
スミドの構築 CHO細胞での発現ベクターとしては、上記のpAKK
O−111を用いた。上記で得られたラット・SSTR
4 DNA断片を有するプラスミド 5μgを制限酵素
(EcoRI)で消化し、T4DNApolymera
se処理した後、1%アガロースゲル電気泳動を行い、
ラット・SSTR4をコードする1.2kbのDNA断片
を回収した。そして、上記の発現ベクターpAKKO−
111(5.5kb)1μgを制限酵素(ClaI)で消
化、T4DNApolymerase、およびAlkaline Phosphata
se処理し、ラット・SSTR4 DNA断片を挿入する
ためのクローニング部位を作製した。該発現ベクター断
片と1.2kbのDNA断片とをT4DNAリガーゼを用
いて結合し、反応液を塩化カルシウム法にて大腸菌JM
109に導入し、形質転換体の中からラット・SSTR
DNA断片がプロモーターに対して順方向に挿入さ
れた発現プラスミド pA1−11−rSSTR4を得
た。この形質転換体を大腸菌(Escherichia coli)JM
109/pA−1−11−rSSTR4と表示した。
【0418】(6)ラット・ソマトスタチンレセプター
蛋白質サブタイプ4(rSSTR4)DNAのCHO
(dhfr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)細胞1×106細胞を、直径8cmの
シャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むα−ME
M培地(リボヌクレオシド・デオキシヌクレオシド含
有)で24時間培養し、この細胞に、上記で得たラット
・SSTR4 DNA発現プラスミド1 pA−1−11
−rSSTR4、10μgをリン酸カルシウム法(Cell
Phect Transfection Kit;Pharmacia)で導入した。導
入24時間後、培地を10%透析ウシ胎児血清を含むα
−MEM培地(リボヌクレオシド・デオキシヌクレオシ
ド不含)培地に換えて、本培地でコロニーを形成する細
胞(すなわち、dhfr+細胞)を選択した。さらに、
選択された細胞を限界希釈法によって単一細胞からクロ
ーニングし、これらの細胞のソマトスタチンレセプター
蛋白質発現能を上記記載のバインデイングアッセイによ
り測定した。このようにして、ソマトスタチン結合活性
の高い細胞株、rSSTR4−20−25を選択した。
【0419】(7)ソマトスタチンレセプター4を含有
するCHO細胞膜画分の調製 ヒトおよびラット・ソマトスタチンレセプター4発現C
HO細胞株、hSSTR4−1−2、あるいはrSST
R4−20−25(1×109個)を5 mM EDTAを
添加したリン酸緩衝生理食塩水(PBS−EDTA)に
浮遊させ遠心した。細胞のペレットに細胞用ホモジネー
トバッファー(10 mM NaHCO3、5 mM EDT
A、pH7.5)を10 ml加え、ポリトロンホモジナイ
ザーを用いてホモジネートした。400×gで15分間
遠心して得られた上清をさらに100,000×gで1
時間遠心し、膜画分の沈澱物を得た。この沈澱物を2 m
lのアッセイバッファー[25 mM Tris−HCl、
1 mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、0.1%
BSA(ウシ血清アルブミン)、0.25 mM PMS
F(フェニルメチルスルホニルフルオライド)、1μg/
ml ペプスタチン、20μg/ml ロイペプチン、10μg/
ml フォスフォラミドン、pH7.5]に懸濁し、10
0,000×gで1時間遠心した。沈澱物として回収さ
れた膜画分を再び20 mlのアッセイバッファーに懸濁
し、分注して、−80℃で保存し、使用の都度解凍して
用いた。
【0420】実験例2 (1)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サブタイ
プ1(SSTR1)DNAのクローニング 公知のヒト・SSTR1cDNAの塩基配列〔プロシー
ジング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ
イエンス・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.Sci., US
A),89巻、251−255頁、1992年〕に基づ
き、DNAオリゴマーS1−1およびS1−2を合成し
た。S1−1の配列は、5'−GGTCGACCTCA
GCTAGGATGTTCCCCAATG−3'(配列
番号:5)であり、S1−2の配列は、5'−GGTC
GACCCGGGCTCAGAGCGTCGTGAT−
3'(配列番号:6)である。鋳型としては、ヒト染色
体DNA(クロンテック社、カタログ番号CL6550
−1)を用いた。該DNA0.5ngに前記のDNAオ
リゴマーをそれぞれ25pmol加え、PfuDNAポ
リメラーゼ(ストラタジーン(株))2.5単位を用いて
ポリメラーゼ連鎖反応を行った。反応液組成は、該Pf
uDNAポリメラーゼに添付された指示書に従った。反
応条件は、94℃で1分間、63℃で1分間、75℃で
2分間を1サイクルとして、35サイクル繰り返した。
反応液を1%アガロースゲルで電気泳動したところ、目
的とするサイズ(約1.2kb)のDNA断片が特異的
に増幅されていた。該DNA断片をアガロースゲルから
常法に従って回収し、HincIIサイトで開裂したpUC1
18に接続し、コンピテントセルであるエシェリヒアコリ
(Escherichia coli)JM109に形質転換した。該D
NA断片を含むプラスミドを有する形質転換体を選抜
し、蛍光色素を用いた自動塩基配列解析装置ALF D
NAシーケンサー(ファルマシア社製造)で挿入DNA
断片の塩基配列を確認したところ、塩基配列から予想さ
れるアミノ酸配列は、前記の文献に記載された配列と完
全に一致した。
【0421】(2)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ1(SSTR1)DNAの発現プラスミ
ドの構築 CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞での発現ベ
クターとしては、pAKKO−111を用いた。pAK
KO−111は次のように構築した。特開平5−076
385号公報に記載のpTB1417からHind II
IおよびClaI処理によってSRαプロモーターおよび
polyA付加シグナルを含む1.4kbのDNA断片
を得た。また、pTB348〔バイオケミカル・アンド
・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ
(Biochem. Biophys. Res. Commun.),128,256
−264頁,1985年〕からCla IおよびSalI
処理によりジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子を
含む4.5kbのDNA断片を得た。これらのDNA断
片をT4ポリメラーゼ処理により末端を平滑末端にした
後、T4リガーゼにより連結し、pAKKO−111プ
ラスミドを構築した。次に前記(1)で得られたヒト・
SSTR1 DNA断片を有するプラスミド5μgを制
限酵素Sal Iで消化した後、1%アガロースゲル電
気泳動を行い、ヒト・SSTR1をコードする1.2k
bのDNA断片を回収した。そして、前記の発現ベクタ
ーpAKKO−111(5.5kb)1μgをSalI
で消化し、ヒト・SSTR1 DNA断片を挿入するた
めのクローニング部位を作成した。該発現ベクター断片
と1.2kbのDNA断片をT4DNAリガーゼを用い
て結合し、反応液を塩化カルシウム法にて大腸菌JM1
09に導入し、形質転換体の中からヒト・SSTR1
DNA断片がプロモーターに対して順方向に挿入された
発現プラスミドpA1−11−SSTR1を得た。この
形質転換体をエシェリヒア コリJM109/pA−1
−11−SSTR1と表示する。
【0422】(3)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ1(SSTR1)DNAのCHO(dh
fr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)細胞1×106細胞を、直径8cm
のシャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF
12培地で24時間培養し、この細胞に前記(2)で得
たヒト・SSTR1cDNA発現プラスミド1 pA−
1−11−SSTR1、10μgをリン酸カルシウム法
(Cell Phect Transfection Kit; Pharmacia)で導入し
た。導入24時間後、培地を10%透析ウシ胎児血清を
含むDMEM培地に換えて、本培地でコロニーを形成す
る細胞(すなわち、DHFR+細胞)を選択した。さら
に、選択された細胞を限界希釈法によって単一細胞から
クローニングし、ソマトスタチン蛋白質活性を以下の方
法で測定した。ヒト・SSTRcDNA発現細胞株を測
定用緩衝液〔50mMのトリス塩酸、1mMのEDT
A、5mMの塩化マグネシウム、0.1%のBSA、
0.2mg/mlのバシトラシン、10μg/mlのロ
イペプチン、1μg/mlのペプスタチン、200un
its/mlのアプロチニン(pH7.5)〕で希釈
し、細胞数を200μl当たり2×104個に調整し
た。200μlをチューブに分注し、5nM〔1 25I〕
−ソマトスタチン−14(2000Ci/mmol,Am
ersham)2μlを添加し、25℃、60分間インキュベ
ーションした。また、非特異的結合量(NSB)を測定
するために、ソマトスタチン−14(10-4M)2μl
を加えたチューブもインキュベーションした。洗浄用緩
衝液〔50mMのトリス塩酸、1mMのEDTA、5m
Mの塩化マグネシウム(pH7.5)〕(1.5ml)
を添加し、GF/Fガラス繊維ろ紙(Whatman社)でろ
過、さらに同緩衝液(1.5ml)で洗浄した。ろ紙の
125I〕をγ−カウンターで測定した。このようにし
て、ソマトスタチン結合性の高い細胞株、SSTR1−
8−3を選択した。
【0423】(4)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ2(SSTR2)DNAのクローニング 公知のヒト・SSTR2cDNAの塩基配列〔プロシー
ジング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ
イエンス・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.Sci., US
A),89巻、251−255頁、1992年〕に基づ
き、DNAオリゴマーPT−1およびPT−2を合成し
た。PT−1の配列は、5'−GGTCGACACCA
TGGACATGGCGGATGAG−3'(配列番
号:7)であり、PT−2の配列は、5'−GGTCG
ACAGTTCAGATACTGGTTTGG−3'
(配列番号:8)である。ヒト下垂体cDNA(クロン
テック社、カタログ番号7173−1)を鋳型として用
いた。該cDNA 1ngに前記DNAオリゴマーをそ
れぞれ25pmol加え、TaqDNAポリメラーゼ
(宝酒造(株))2.5単位を用いてポリメラーゼ連鎖反
応を行った。反応液組成は、前記TaqDNAポリメラ
ーゼに添付された指示書に従った。反応条件は、94℃
で30秒間、52℃で20秒間、72℃で60秒間を1
サイクルとして、30サイクル繰り返した。反応液を1
%アガロースゲルで電気泳動したところ、目的とするサ
イズ(約1.1kb)のDNA断片が特異的に増幅され
ていた。該DNA断片をアガロースゲルから常法に従っ
て回収し、Hinc IIサイトで開裂したpUC118
に接続し、コンピテントセルであるエシェリヒア コリ
(Escherichia coli)JM109に形質転換した。該D
NA断片を含むプラスミドを有する形質転換体を2株
(No. 5およびNo.7)選抜し、蛍光色素を用いた自動塩
基配列解析装置373ADNAシーケンサー(アプライ
ドバイオシステム社製)で挿入DNA断片の塩基配列を
確認したところ、No.5株のSalI−BstPI間の7
70ベース断片の配列中に点変異が1ケ所確認され、N
o.7株のBstPI−SalI間の360ベース断片の
配列中に点変異が1ケ所確認された。そこで、No.5株の
BstPI−SalI断片およびNo.7株のBstPI−
SalIを除いた残りの断片を、アガロース電気泳動で
精製し、これらをライゲーション反応で繋げたプラスミ
ドを構築した。本プラスミドの挿入DNA断片の塩基配
列を確認したところ、前記文献に記載された配列と完全
に一致した。
【0424】(5)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ2(SSTR2)DNAの発現プラスミ
ドの構築 CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞での発現ベ
クターとしては、前記(2)記載のpAKKO−111
を用いた。前記(4)で得られたヒト・SSTR2cD
NA断片を有するプラスミド5μgを制限酵素SalI
で消化した後、1%アガロースゲル電気泳動を行い、ヒ
ト・SSTR2をコードする1.1kbのDNA断片を
回収した。そして、前記発現ベクターpAKKO−11
1(5.5kb)1μgをSalIで消化し、ヒト・S
STR2 DNA断片を挿入するためのクローニング部
位を作成した。該発現ベクター断片と1.1kbのDN
A断片をT4DNAリガーゼを用いて結合し、反応液を
塩化カルシウム法にて大腸菌JM109に導入し、形質
転換体の中からヒト・SSTR2 DNA断片がプロモ
ーターに対して順方向に挿入された発現プラスミドpA
C01を得た。この形質転換体をエシェリヒア コリ
(Esherichia coli)JM109/pAC01と表示す
る。
【0425】(6)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ2(SSTR2)DNAのCHO(dh
fr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)細胞1×106細胞を、直径8cm
のシャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF
12培地で24時間培養し、この細胞に前記(5)で得
たヒト・SSTR2cDNA発現プラスミド pAC0
1、10μgをリン酸カルシウム法(Cell Phect Trans
fection Kit; Pharmacia)で導入した。導入24時間
後、培地を10%透析ウシ胎児血清を含むDMEM培地
に換えて、本培地でコロニーを形成する細胞(すなわ
ち、DHFR+細胞)を選択した。さらに、選択された
細胞を限界希釈法によって単一細胞からクローニング
し、ヒト・SSTR2を高発現する細胞株、SSTR2
−HS5−9を選択した。
【0426】(7)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ3(SSTR3)DNAのクローニング 公知のヒト・SSTR3cDNAの塩基配列〔モレキュ
ラーエンドクリノロジー(Mol. Endocrinol.),6巻,
2136−2142頁、1992年〕に基づき、DNA
オリゴマー、S3−1およびS3−2を合成した。S3
−1の配列は、5'−GGTCGACCTCAACCA
TGGACATGCTTCATC−3'(配列番号:
9)であり、S3−2の配列は、5'−GGTCGAC
TTTCCCCAGGCCCCTACAGGTA−3'
(配列番号:10)である。鋳型としては、ヒト染色体
DNA(クロンテック社、カタログ番号CL6550−
1)を用いた。該DNA0.5ngに前記DNAオリゴ
マーをそれぞれ25pmol加え、PfuDNAポリメ
ラーゼ(ストラタジーン(株))2.5単位を用いてポリ
メラーゼ連鎖反応を行った。反応液組成は、PfuDN
Aポリメラーゼに添付された指示書に従った。反応条件
は、94℃で1分間、63℃で1分間、75℃で2分間
を1サイクルとして、35サイクル繰り返した。反応液
を1%アガロースゲルで電気泳動したところ、目的とす
るサイズ(約1.3kb)のDNA断片が特異的に増幅
されていた。塩基配列から予想されるアミノ酸配列は、
前記文献に記載された配列と完全に一致した。
【0427】(8)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ3(SSTR3)DNAの発現プラスミ
ドの構築 CHO細胞での発現ベクターとしては、前記(2)記載
のpAKKO−111を用いた。前記(7)で得られた
ヒト・SSTR3 DNA断片を有するプラスミド5μ
gを制限酵素SalIで消化した後、1%アガロースゲ
ル電気泳動を行い、ヒト・SSTR3をコードする1.
3kbのDNA断片を回収した。そして、前記の発現ベ
クターpAKKO−111(5.5kb)1μgをSa
lIで消化し、ヒト・SSTR3 DNA断片を挿入す
るためのクローニング部位を作成した。該発現ベクター
と1.3kbのDNA断片とをT4DNAリガーゼを用
いて結合し、反応液を塩化カルシウム法にて大腸菌JM
109に導入し、形質転換体の中からヒト・SSTR3
DNA断片がプロモーターに対して順方向に挿入され
た発現プラスミドpA1−11−SSTR3を得た。こ
の形質転換体をエシェリヒア コリ(Escherichia col
i)JM109/pA−1−11−SSTR3と表示す
る。
【0428】(9)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ3(SSTR3)DNAのCHO(dh
fr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)細胞1×106細胞を、直径8cm
のシャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF
12培地で24時間培養し、この細胞に前記(5)で得
たヒト・SSTR3 DNA発現プラスミド pA−1
−11−SSTR3、10μgをリン酸カルシウム法で
導入した。導入24時間後、培地を10%透析ウシ胎児
血清を含むDMEM培地に換えて、本培地でコロニーを
形成する細胞(すなわち、DHFR+細胞)を選択し
た。さらに、選択された細胞を限界希釈法によって単一
細胞からクローニングし、これらの細胞のソマトスタチ
ンレセプター蛋白質発現能を前記(3)記載のバインデ
ィングアッセイにより測定した。このようにして、ソマ
トスタチン結合活性の高い細胞株、SSTR3−15−
19を選択した。
【0429】(10)ヒト・ソマトスタチンレセプター
蛋白質サブタイプ(SSTR5)DNAのクローニング 公知のヒト・SSTR5cDNAの塩基配列〔Biochem.
Biophys. Res. Commun.,195巻,844−852
頁、1993年〕に基づき、DNAオリゴマー、S5−
1およびS5−2を合成した。S5−1の配列は、5'
−GGTCGACCACCATGGAGCCCCTGT
TCCC−3'(配列番号:11)であり、S5−2の
配列は、5'−CCGTCGACACTCTCACAG
CTTGCTGG−3'(配列番号:12)である。鋳
型としては、ヒト染色体DNA(クロンテック社、カタ
ログ番号CL6550−1)を用いた。該DNA0.5
ngに前記DNAオリゴマーをそれぞれ25pmol加
え、PfuDNAポリメラーゼ(ストラタジーン(株))
2.5単位を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行った。反
応液組成は、PfuDNAポリメラーゼに添付された指
示書に従った。反応条件は、94℃で1分間、66℃で
1分間、75℃で2分間を1サイクルとして、35サイ
クル繰り返した。反応液を1%アガロースゲルで電気泳
動したところ、目的とするサイズ(約1.1kb)のD
NA断片が特異的に増幅されていた。前記(1)記載の
方法により該DNA断片の塩基配列を確認したところ、
塩基配列から予想されるアミノ酸配列は、前記文献に記
載された配列と完全に一致した。
【0430】(11)ヒト・ソマトスタチンレセプター
蛋白質サブタイプ5(SSTR5)DNAの発現プラス
ミドの構築 CHO細胞での発現ベクターとしては、前記(2)記載
のpAKKO−111を用いた。前記(10)で得られ
たヒト・SSTR5 DNA断片を有するプラスミド5
μgを制限酵素SalIで消化した後、1%アガロース
ゲル電気泳動を行い、ヒト・SSTR5をコードする
1.1kbのDNA断片を回収した。そして、前記の発
現ベクターpAKKO−111(5.5kb)1μgを
SalIで消化し、ヒト・SSTR5 DNA断片を挿
入するためのクローニング部位を作成した。該発現ベク
ター断片と1.1kbのDNA断片とをT4DNAリガ
ーゼを用いて結合し、反応液を塩化カルシウム法にて大
腸菌JM109に導入し、形質転換体の中からヒト・S
STR5 DNA断片がプロモーターに対して順方向に
挿入された発現プラスミドpA1−11−SSTR5を
得た。この形質転換体をエシェリヒア コリ(Escheric
hia coli)JM109/pA−1−11−SSTR5と
表示する。
【0431】(12)ヒト・ソマトスタチンレセプター
蛋白質サブタイプ5(SSTR5)DNAのCHO(d
hfr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)細胞1×106細胞を、直径8cm
のシャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF
12培地で24時間培養し、この細胞に前記(11)で
得たヒト・SSTR5cDNA発現プラスミド pA−
1−11−SSTR5、10μgをリン酸カルシウム法
で導入した。導入24時間後、培地を10%透析ウシ胎
児血清を含むDMEM培地に換えて、本培地でコロニー
を形成する細胞(すなわち、DHFR+細胞)を選択し
た。さらに、選択された細胞を限界希釈法によって単一
細胞からクローニングし、これらの細胞のソマトスタチ
ンレセプター蛋白質発現能を前記(3)記載のバインデ
ィングアッセイにより測定した。このようにして、ソマ
トスタチン結合活性の高い細胞株、SSTR5−32−
4を選択した。
【0432】実験例3 125I−ソマトスタチン結合阻
害率の測定 実験例1および2で調製した各膜画分を使って、被検物
質の受容体結合阻害率(%)を求めた。
【0433】膜画分をアッセイ用バッファーで希釈し
て、3μg/mlとし、チューブに173μlずつ分注し
た。被検物質を溶解したDMSO溶液2μlと、200
pMの放射標識化ソマトスタチン−14(125I−ソマト
スタチン−14:アマシャム社製)25μlとを同時に
添加した。最大結合量を測定するために、DMSO 2
μlと200 pMの125I−ソマトスタチン25μlとを添
加した反応液を調製した。また、非特異的結合を測定す
るために、100μMのソマトスタチンのDMSO溶液
2μlと200 pMの125I−ソマトスタチン−14の溶
液 25μlとを添加した反応液も同時に調製した。25
℃で60分間反応させた後、ポリエチレンイミン処理し
たワットマングラスフィルター(GF−B)を用いて反
応液を吸引ろ過した。ろ過後、γ−カウンターを用いて
ろ紙上に残った125I−ソマトスタチン−14の放射活
性を測定した。下式を計算して、各被検物質の結合阻害
率(%)を求めた。
【0434】
【数1】
【0435】また、被検物質の濃度を変化させて阻害率
を求め、結合を50%阻害する被検物質の濃度(IC50
値)をHillプロットより算出した。
【0436】
【表1】
【0437】これより、本発明の化合物(I)またはそ
の塩は、ヒトおよびラットのソマトスタチン受容体結合
阻害作用を有することがわかる。
【0438】
【発明の効果】本発明化合物は、優れたソマトスタチン
受容体結合作用を有し、毒性も低い。したがって、本発
明化合物は、哺乳動物の細胞内情報伝達系の異常(例、
過度の亢進または抑制を伴う疾患など)、細胞増殖制御
の異常を伴う疾患、ホルモン、増殖因子、生理活性物質
などの産生および(または)分泌の異常を伴う疾患など
に有用である。
【0439】
【配列表フリーテキスト】配列表配列番号:1 PCR
用プライマーとして作用するよう設計されたオリゴヌク
レオチド 配列表配列番号:2 PCR用プライマーとして作用す
るよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:3 PCR用プライマーとして作用す
るよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:4 PCR用プライマーとして作用す
るよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:5 PCR用プライマーとして作用す
るよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:6 PCR用プライマーとして作用す
るよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:7 PCR用プライマーとして作用す
るよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:8 PCR用プライマーとして作用す
るよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:9 PCR用プライマーとして作用す
るよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:10 PCR用プライマーとして作用
するよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:11 PCR用プライマーとして作用
するよう設計されたオリゴヌクレオチド 配列表配列番号:12 PCR用プライマーとして作用
するよう設計されたオリゴヌクレオチド
【0440】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Amine Compounds <130> A4825 <150> JP P2000-260890 <151> 2000-08-25 <160> 12 <210> 1 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 1 GGCTCGAGTC ACCATGAGCG CCCCCTCG 28 <210> 2 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 2 GGGCTCGAGC TCCTCAGAAG GTGGTGG 27 <210> 3 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 3 AAGCATGAAC ACGCCTGCAA CTC 23 <210> 4 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 4 GGTTTTCAGA AAGTAGTGGT CTT 23 <210> 5 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 5 GGTCGACCTC AGCTAGGATG TTCCCCAATG 30 <210> 6 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 6 GGTCGACCCG GGCTCAGAGC GTCGTGAT 28 <210> 7 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 7 GGTCGACACC ATGGACATGG CGGATGAG 28 <210> 8 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 8 GGTCGACAGT TCAGATACTG GTTTGG 26 <210> 9 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 9 GGTCGACCTC AACCATGGAC ATGCTTCATC 30 <210> 10 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 10 GGTCGACTTT CCCCAGGCCC CTACAGGTA 29 <210> 11 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 11 GGTCGACCAC CATGGAGCCC CTGTTCCC 28 <210> 12 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligonucleotide designed to act as primer for PCR. <400> 12 CCGTCGACAC TCTCACAGCT TGCTGG 26
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/18 A61P 1/18 3/04 3/04 3/06 3/06 3/10 3/10 3/14 3/14 5/46 5/46 9/10 101 9/10 101 103 103 9/14 9/14 11/06 11/06 11/16 11/16 13/12 13/12 17/02 17/02 17/06 17/06 17/14 17/14 17/16 17/16 19/02 19/02 19/08 19/08 19/10 19/10 25/00 25/00 25/04 25/04 25/08 25/08 25/18 25/18 25/20 25/20 25/22 25/22 25/24 25/24 25/28 25/28 27/06 27/06 29/02 29/02 31/04 31/04 31/06 31/06 31/10 31/10 31/12 31/12 31/14 31/14 31/16 31/16 31/18 31/18 31/20 31/20 35/00 35/00 35/02 35/02 35/04 35/04 37/02 37/02 37/08 37/08 (72)発明者 竹河 志郎 茨城県つくば市梅園2丁目5番地3 梅園 スクエアB棟305号 Fターム(参考) 4C063 AA03 AA05 BB04 CC14 DD06 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC28 GA07 GA12 MA01 NA14 NA15 ZA02 ZA05 ZA06 ZA08 ZA12 ZA15 ZA16 ZA18 ZA33 ZA34 ZA36 ZA40 ZA45 ZA59 ZA68 ZA70 ZA73 ZA75 ZA81 ZA89 ZA92 ZA96 ZA97 ZB05 ZB26 ZB27 ZB32 ZB33 ZB35 ZC33 ZC35 ZC39 ZC42 ZC55

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、XおよびX'は同一または異なって水素原子、
    ハロゲン原子または置換基を有していてもよいアミノを
    示し;R1およびR2は、同一または異なって水素原子また
    は置換基を有していてもよいC1 -6アルキルを示すか、R1
    とR2とは隣接する窒素原子とともに置換基を有していて
    もよい含窒素複素環を形成し;Qは結合手または主鎖の
    原子数1ないし6のスペーサーを示し;Yは結合手また
    は−CH2−Y'−(Y'は結合手または主鎖の原子数1
    ないし5のスペーサーを示す)を示し;・・・は単結合
    または二重結合を示し;T1およびT2は、それぞれ隣接す
    ・・・が単結合であるとき、同一または異なって、C
    (R5) (R5は水素原子、ヒドロキシまたはC1-6アルキ
    ルを示す)またはNを、隣接する・・・が二重結合であ
    るとき、Cを示し;R3は水素原子、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル-カルボニルまたはハロゲン化されていても
    よいC1-6アルキルスルホニルを示し;R4は置換基を有し
    ていてもよい芳香族基、置換基を有していてもよいC3-9
    シクロアルキル基、置換基を有していてもよい3ないし
    9員飽和複素環基、水素原子またはハロゲン原子を示
    す。]で表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】 XおよびX'の一方が水素原子、フッ素
    原子または塩素原子、他方がフッ素原子または塩素原
    子;・・・が単結合;T1およびT2が、同一または異なっ
    て、CHまたはN;R4が置換基を有していてもよい芳香
    族基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】 Xがフッ素原子または塩素原子であり、
    X'が水素原子である請求項1記載の化合物またはその
    塩。
  4. 【請求項4】 R1およびR2が同一または異なってそれぞ
    れC1-6アルキルである請求項1記載の化合物またはその
    塩。
  5. 【請求項5】 Qで示される主鎖の原子数1ないし6の
    スペーサーが、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2
    −、−NR6−(R6は水素原子、ハロゲン化されていても
    よいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    ルキル−カルボニル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキルスルホニル)およびハロゲン化されていてもよ
    い2価のC1-6非環式炭化水素基から選ばれる1ないし3個
    からなる2価基である請求項1記載の化合物またはその
    塩。
  6. 【請求項6】 Qが−CO−である請求項1記載の化合物
    またはその塩。
  7. 【請求項7】 Y'で示される主鎖の原子数1ないし5
    のスペーサーが、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO
    2−、−NR6a−(R6aは水素原子、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキル−カルボニル、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキルスルホニル)およびハロゲン化されていて
    もよい2価のC1-6非環式炭化水素基から選ばれる1ないし
    3個からなる2価基である請求項1記載の化合物またはそ
    の塩。
  8. 【請求項8】 Yが結合手またはC1-2アルキレンである
    請求項1記載の化合物またはその塩。
  9. 【請求項9】 ・・・が単結合、T1がCH、T2がNであ
    る請求項1記載の化合物またはその塩。
  10. 【請求項10】 R3が水素原子である請求項1記載の化
    合物またはその塩。
  11. 【請求項11】 R4が置換基を有していてもよい単環式
    芳香族基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  12. 【請求項12】 R4が、ハロゲン原子、ハロゲン化され
    ていてもよいC1-6アルキルおよびハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルコキシから選ばれる置換基を1または2
    個有していてもよいフェニルである請求項11記載の化
    合物またはその塩。
  13. 【請求項13】 R4が置換基を有していてもよい縮合芳
    香族基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  14. 【請求項14】 R4が、ハロゲン原子、ハロゲン化され
    ていてもよいC1-6アルキルおよびハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルコキシから選ばれる置換基を1または2
    個有していてもよいインドリルである請求項13記載の
    化合物またはその塩。
  15. 【請求項15】 3−(インドール−3−イル)プロパ
    ノイル基のプロパノイル基における2位置換基の立体配
    置がRである請求項1記載の化合物またはその塩。
  16. 【請求項16】 1,2,3,4−テトラヒドロキノリ
    ン基における3位置換基の立体配置がRである請求項1
    記載の化合物またはその塩。
  17. 【請求項17】 1,2,3,4−テトラヒドロキノリ
    ン基における3位置換基の立体配置がSである請求項1
    記載の化合物またはその塩。
  18. 【請求項18】 Xが塩素原子、X'が水素原子;R1
    よびR2が同一または異なってそれぞれC1-6アルキル;Q
    が−CO−;YがC1-2アルキレン;・・・が単結合;T1
    CH、T2がN;R3が水素原子;R4が、ハロゲン原子、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルおよびハロゲン
    化されていてもよいC1-6アルコキシから選ばれる置換基
    を1または2個有していてもよい縮合芳香族基である請
    求項1記載の化合物またはその塩。
  19. 【請求項19】 (2R)-N-[(1-ベンゾイル-4-ピペリジニ
    ル)メチル]-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メ
    チル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-イン
    ドール-3-イル)-1-オキソ-2-プロパンアミン;(2R)-1-
    ((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-1,2,3,4-
    テトラヒドロ-1-キノリニル)-3-(1-インドール-3-イル)
    -N-({1-[(1-メチル-1-インドール-2-イル)カルボニル]-
    4-ピペリジニル}メチル)-1-オキソ-2-プロパンアミン;
    (2R)-1-((3R)-6-クロロ-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-
    1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニル)-N-({1-[(5-クロ
    ロ-1-メチル-1-インドール-2-イル)カルボニル]-4-ピペ
    リジニル}メチル)-3-(1-インドール-3-イル)-1-オキソ-
    2-プロパンアミン;(2R)-1-((3S)-6-クロロ-3-[(ジメチ
    ルアミノ)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-キノリニ
    ル)-3-(1-インドール-3-イル)-N-({1-[(1-メチル-1-イ
    ンドール-2-イル)カルボニル]-4-ピペリジニル}メチル)
    -1-オキソ-2-プロパンアミン;またはその塩である請求
    項1記載の化合物またはその塩。
  20. 【請求項20】 請求項1記載の化合物またはその塩の
    プロドラッグ。
  21. 【請求項21】 請求項1記載の化合物もしくはその塩
    またはそのプロドラッグを含有してなる医薬組成物。
  22. 【請求項22】 ソマトスタチン受容体結合阻害剤であ
    る請求項21記載の組成物。
  23. 【請求項23】 ソマトスタチンサブタイプ2受容体結
    合阻害剤である請求項22記載の組成物。
  24. 【請求項24】 ソマトスタチン受容体作動薬である請
    求項21記載の組成物。
  25. 【請求項25】 ソマトスタチンサブタイプ2受容体作
    動薬である請求項24記載の組成物。
  26. 【請求項26】 糖尿病または糖尿病合併症の予防・治
    療薬である請求項21記載の組成物。
  27. 【請求項27】 式 【化2】 [式中の記号は請求項1記載と同意義を示す]で表され
    る化合物またはその塩と、式 【化3】 [式中の記号は請求項1記載と同意義を示す]で表され
    る化合物またはその塩とを反応させ、さらに、 i)R3がハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルであ
    る場合、式:R3bCHO [式中、R3bは水素原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-5アルキルを示す]で表さ
    れる化合物を、 ii)R3がハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル-カ
    ルボニルまたはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ルスルホニルである場合、式:R3a-OH [式中、R3a
    ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル-カルボニル
    またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホ
    ニルを示す]で表される化合物またはその反応性誘導体
    を、それぞれ反応させることを特徴とする請求項1記載
    の化合物またはその塩の製造方法。
  28. 【請求項28】 ソマトスタチン受容体結合阻害剤を製
    造するための、請求項1記載の化合物もしくはその塩ま
    たはそのプロドラッグの使用。
  29. 【請求項29】 哺乳動物に請求項1記載の化合物もし
    くはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与する
    ことを特徴とする、該哺乳動物におけるソマトスタチン
    受容体結合阻害方法。
  30. 【請求項30】 糖尿病または糖尿病合併症の予防・治
    療薬を製造するための、請求項1記載の化合物もしくは
    その塩またはそのプロドラッグの使用。
  31. 【請求項31】 哺乳動物に請求項1記載の化合物もし
    くはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与する
    ことを特徴とする、該哺乳動物における糖尿病または糖
    尿病合併症の予防または治療方法。
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JP2011162495A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Yuki Gosei Kogyo Co Ltd N−置換−4−ホルミルピペリジンの製造方法
JP2011162494A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Yuki Gosei Kogyo Co Ltd 4−ホルミルピペリジンアセタール誘導体の製造方法

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