JP2004168772A - 受容体調節剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ニューロメジンU受容体調節剤の提供。
【解決手段】式
【化1】

〔式中、環Xaは含窒素環を、Rは置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で表される部分構造を有する化合物またはその塩を含有してなるニューロメジンU受容体調節剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アミノ基を有する含窒素環誘導体を含有するニューロメジンU受容体機能調節剤に関する。
ニューロメジンUはラットの子宮平滑筋収縮活性を指標とし、ブタの脊髄より単離・精製されたペプチドで、8アミノ酸残基からなるニューロメジンU−8および25アミノ酸残基からなるニューロメジンU−25の2種が最初に報告され(非特許文献1)、その後ヒトやラットを含む多くの動物種からも同定されている。ニューロメジンU−8の配列はニューロメジンU−25のC末端部分に一致し、その上流にはプロセッシングによって切断を受ける部位によく見られるような塩基性アミノ酸ペアが存在することから、両者は共通の前駆体に由来するものと考えられる。ニューロメジンUの生理作用は平滑筋収縮作用の他にも広く知られており、例えば、血圧上昇(非特許文献1)、内臓の血流量の低下(非特許文献2)、腸管におけるイオン輸送の調節(非特許文献3)、皮下投与後のACTHおよびそれに引き続くコルチコステロンの上昇(非特許文献4)などが報告されている。
ニューロメジンUの受容体は長い間不明であったが、最近、ニューロメジンUの受容体が、オーファン受容体であるFM−3(特許文献1および特許文献2)およびTGR−1(特許文献3)であることが判明した。FM−3はGPR66、NmU−R1、NMU1あるいはSNORF62とも呼ばれており、TGR−1はFM−4、NmU−R2、NMU2あるいはSNORF72とも呼ばれている。FM−3およびTGR−1はニューロメジンUの受容体サブタイプであるが、FM−3は主に肺、腸管に分布しており、TGR−1は視床下部、延髄、脊髄および卵巣に多く発現している。しかし、これらニューロメジンU受容体の選択的アゴニストあるいはアンタゴニストは知られていない。
(Rはピリジル基、Rはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基であり、Rは低級アルキル基であり、かつLはフェニル低級アルキル基、ピラゾリル低級アルキル基または4位で低級アルキルで置換されていてもよい(4,5−ジ−ヒドロ−5−オキシ−1H−テトラゾリル)低級アルキル基である)の化合物が麻酔性、拮抗性または鎮痛性作用を有することが報告されている(特許文献4)。
〔Rは無置換または置換不飽和複素5員環を、Rは無置換または置換フェニル基を、Rは低級アルキル基または低級アルコキシ基を、Lは種々の基から選ばれる。〕の化合物が麻酔性、拮抗性または鎮痛性作用を有することが報告されている(特許文献5)。
WO00/02919号 WO01/40797号 WO01/57524号 特開平1−213279号 USP4791120 Minamino, N. et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 130, 1078−1085, 1985 Sumi, S. et al., Life Sci. 41, 1585−1590, 1987 Brown, D.R. and Quito, F.L., Eur. J. Pharmacol. 155, 159−162, 1988 Malendowicz, L.K. et al., In Vivo, 7, 419−422, 1993
ニューロメジンUまたはその塩は平滑筋収縮作用、血圧上昇作用、腸管におけるイオン輸送の調節、皮下投与後のACTHおよびそれに引き続くコルチコステロンの上昇などに関与していることから、低血圧症予防・治療剤や局所血管収縮剤、下垂体ホルモン分泌不全治療薬などとして利用できるため、ニューロメジンU受容体アゴニストは低血圧症予防・治療剤や局所血管収縮剤、下垂体ホルモン分泌不全治療薬などとして用いることができ、ニューロメジンU受容体アンタゴニストは高血圧症、心筋梗塞、急性腎不全、ストレス性疾患(例えば、(i)心血管系の疾患(狭心症、心筋梗塞、不整脈など)(ii)呼吸器系の疾患(気管支喘息、過呼吸症候群など)(iii)筋骨格系の疾患(慢性関節リウマチ、腰痛症、片頭痛、緊張性頭痛など)、(iv)その他(糖尿病、更年期障害、慢性疼痛、免疫力低下など)、消化器系疾患(胃潰瘍、潰瘍性大腸炎など)などの予防・治療薬などとして用いることができる。
また、ニューロメジンUまたはその塩は食欲調節作用を有していることから、その食欲調節作用に基づいて、ニューロメジンU受容体アゴニストは食欲抑制剤、抗肥満剤、過食症治療薬、多食症治療薬などとして、またニューロメジンU受容体アンタゴニストは食欲促進剤などとして用いることができる。
これまでニューロメジンUの2つの受容体TGR−1とFM−3の選択的な非ペプチド性低分子アゴニストあるいはアンタゴニストは知られていなかった。そこで、高血圧症などの予防・治療薬として優れたニューロメジンU受容体機能調節剤の開発が切望されている。
本発明は、ニューロメジンU関連病態または疾患の予防・治療薬として、アミノ基を有する含窒素環(アミノピペリジン骨格等)を有する有用でかつ安全なニューロメジンU受容体機能調節薬を提供するものである。
本発明者らは、種々鋭意研究を重ねた結果、アミノ基を有する含窒素環(アミノピペリジン骨格等)を有する化合物またはその塩がその特異的な化学構造に基づいて、予想外にも優れたなニューロメジンU受容体機能調節作用を有し、更に安定性等の医薬品としての物性においても優れた性質を有しており、哺乳動物のニューロメジンU関連病態または疾患の予防・治療薬として安全でかつ有用な医薬となることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
〔1〕式
〔式中、環Xaは含窒素環を、Rは置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で表される部分構造を有する化合物またはその塩を含有してなるニューロメジンU受容体調節剤、
〔2〕アミノピペリジン骨格を有する化合物またはその塩を含有してなる上記〔1〕記載の剤、
〔3〕式
〔式中、環Xbはさらに置換されていてもよい5〜8員の含窒素環を、Yは置換されていてもよい環基を、Qはアシル基を示す。〕で表される化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有する上記〔1〕記載の剤、
〔4〕式
〔式中、環Xはさらに置換されていてもよいピペリジン環を、Yは置換されていてもよい環基を、Qは水素原子または置換基を、Qはアシル基を示す。〕で表される化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有する上記〔1〕記載の剤、
〔5〕式
〔式中、Aは置換されていてもよい環基を、Bは置換されていてもよいフェニル基を、環Dはさらに置換されていてもよいピペリジン環を、Zは置換されていてもよいメチレン基、−COCH−、−CHCO−または−SO−を、Rは水素原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい芳香族複素環基、エステル化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよいカルバモイル基を、Rは置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基または置換されていてもよいフェニル基を示す。〕で表される化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有する上記〔1〕記載の剤、
〔6〕ニューロメジンU受容体FM−3のアンタゴニストである上記〔1〕記載の剤、
〔7〕ニューロメジンUが関与する生理機能の調節剤またはニューロメジンUが関与する病態または疾患の予防・治療剤である上記〔1〕記載の剤、
〔8〕高血圧症、心筋梗塞、急性腎不全、狭心症、心筋梗塞、不整脈、気管支喘息、過呼吸症候群、慢性関節リウマチ、糖尿病、更年期障害、免疫力低下、胃潰瘍または潰瘍性大腸炎の予防・治療剤または食欲調節剤である上記〔1〕記載の剤、
〔9〕哺乳動物に対して、式
〔式中、環Xaは含窒素環を、Rは置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で表される部分構造を有する化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とするニューロメジンU受容体の機能調節方法、
〔10〕ニューロメジンU受容体調節剤の製造のための式
〔式中、環Xaは含窒素環を、Rは置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で表される部分構造を有する化合物またはその塩の使用、
〔11〕式
〔式中、環Dはさらに置換されていてもよいピペリジン環を、Eは置換されていてもよいフェニル基を、Zは低級アルキル、低級アルコキシカルボニル、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基、−COCH−、−CHCO−または−SO−を、R1bは置換されていてもよい2−チアゾリル基、置換されていてもよい2−イミダゾリル基または置換されていてもよい2−ピリジル基を、R2bはハロゲン化されていてもよい低級アルキル基を、Rは置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい芳香族複素環基または置換されていてもよいシクロアルキル基を示す。但し、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルプロピオンアミドおよびN−[1−ベンジル−4−(2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルプロピオンアミドを除く。〕で表される化合物またはその塩、
〔12〕Rが置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいチエニル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔13〕Rがフェニル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔14〕Eがオルト位またはメタ位に置換基を有していてもよいフェニル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔15〕Eが無置換のフェニル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔16〕R1bが低級アルキル基で置換されていてもよい2−チアゾリル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔17〕R1bが4−メチル−2−チアゾリル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔18〕R1bが低級アルキル基、低級アルキルチオ基、ハロゲン原子、C6−14アリール基および芳香族複素環基からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい2−ピリジル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔19〕R1bが6−メチル−2−ピリジル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔20〕Zが低級アルキル基で置換されていてもよいメチレン基である上記〔11〕記載の化合物、
〔21〕Zがメチレン基である上記〔11〕記載の化合物、
〔22〕R2bがハロゲン化されていてもよいメチル基またはエチル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔23〕R2bがメチル基またはトリフルオロメチル基である上記〔11〕記載の化合物、
〔24〕環Dがさらに低級アルキル基で置換されていてもよいピペリジン環である上記〔11〕記載の化合物、
〔25〕環DがさらにC1−6アルキルで置換されていてもよいピペリジン環で、
Eがハロゲン原子およびC1−6アルキルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基で、ZがC1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニル、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基、−COCH−または−SO−で、R1bが(i)C1−6アルキルで置換されていてもよい2−チアゾリル基、(ii)C1−6アルキルで置換されていてもよい2−イミダゾリル基または(iii)C1−6アルキル、ハロゲン原子、C1−6アルキルチオ、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい2−ピリジル基で、R2bがハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基で、Rがハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい(i)C3−8シクロアルキル基、(ii)フェニル基または(iii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香族複素環基である上記〔11〕記載の化合物、
〔26〕N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−2,2,2−トリフルオロ−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(6−メチル−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(6−メチル−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−2,2,2−トリフルオロ−N−フェニルアセトアミド、N−[1−(4−フルオロベンジル)−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−(2−メチルフェニル)アセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−(3−クロロフェニル)アセトアミド、N−[4−(4−メチルチアゾール−1−(2−チエニルメチル)−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、またはその塩、
〔27〕上記〔11〕もしくは〔26〕記載の化合物またはその塩のプロドラッグ、および
〔28〕上記〔11〕もしくは〔26〕記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなる医薬を提供する。
さらに、本発明は、
〔29〕Aが置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいチエニル基である上記〔5〕記載の剤、
〔30〕Aがフェニル基である上記〔5〕記載の剤、
〔31〕Bがオルトまたはメタ位に置換基を有していてもよいフェニル基である上記〔5〕記載の剤、
〔32〕Bが無置換のフェニル基である上記〔5〕記載の剤、
〔33〕Rが置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい芳香族複素環基またはエステル化されたカルボキシル基である上記〔5〕記載の剤、
〔34〕Rが置換されていてもよい5員環の芳香族複素環基である上記〔5〕記載の剤、
〔35〕Rが置換されていてもよいチアゾリル基である上記〔5〕記載の剤、
〔36〕Rが低級アルキル基で置換されていてもよい2−チアゾリル基である上記〔5〕記載の剤、
〔37〕Rが4−メチル−2−チアゾリル基である上記〔5〕記載の剤、
〔38〕Rが(C1−6アルキル、ハロゲン原子、C1−6アルキルチオ、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で)置換されていてもよいピリジル基である上記〔5〕記載の剤、
〔39〕Rが(C1−6アルキル、ハロゲン原子、C1−6アルキルチオ、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で)置換されていてもよい2−ピリジル基である上記〔5〕記載の剤、
〔40〕Rがエステル化されたカルボキシル基である上記〔5〕記載の剤、
〔41〕Rがハロゲン化されていてもよいメチル基またはエチル基である上記〔5〕記載の剤、
〔42〕Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが置換されていてもよい芳香族複素環基、またはエステル化されたカルボキシル基である上記〔5〕記載の剤、
〔43〕Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが置換されていてもよい5または6員環の含窒素芳香族複素環基である上記〔5〕記載の剤、
〔44〕Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが低級アルキル基で置換されていてもよい2−チアゾリル基または置換されていてもよい2−ピリジル基である上記〔5〕記載の剤、
〔45〕Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが4−メチル−2−チアゾリル基である上記〔5〕記載の剤、および
〔46〕Aがハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい(i)C3−8シクロアルキル基、(ii)C6−14アリール基または(iii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香族複素環基で、Bがハロゲン原子およびC1−6アルキルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基で、環DはさらにC1−6アルキルで置換されていてもよいピペリジン環を、ZがC1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニル、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基、−COCH−、−CHCO−または−SO−を、Rが(i)水素原子、(ii)シアノ基、(iii)5または6員の芳香族複素環基で置換されていてもよいC1−6アルキル基、(iv)フェニル基、(v)C1−6アルキルで置換されていてもよいチアゾリル基、(vi)C1−6アルキルで置換されていてもよいイミダゾリル基、(vii)C1−6アルキル、ハロゲン原子、C1−6アルキルチオ、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいピリジル基、(viii)カルボキシル基、(ix)C1−6アルコキシ−カルボニル基、(x)C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、(xi)カルバモイル基、(xii)モノ−C1−6アルキル−カルバモイル基、(xiii)C1−6アルキル(C1−6アルコキシ)−カルバモイル基、(xiv)5ないし7員の環状カルバモイル基で、Rがハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C1−6アルコキシ基、C7−11アラルキルオキシ基またはフェニル基である上記〔5〕記載の剤を提供する。
本発明で用いられる化合物(以下、本発明の化合物と略記する場合がある)は、式
〔式中、環Xaは含窒素環を、Rは置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で表される部分構造を有する化合物、好ましくはアミノピペリジン骨格(さらに好ましくは、4−アミノピペリジン骨格)を有する化合物である。
具体的には、本発明の化合物は、式
〔式中、環Xbはさらに置換されていてもよい5〜8員の含窒素環を、Yは置換されていてもよい環基を、Qはアシル基を示す。〕で表される化合物、好ましくは、式
〔式中、環Xはさらに置換されていてもよいピペリジン環を、Yは置換されていてもよい環基を、Qは水素原子または置換基を、Qはアシル基を示す。〕で表される化合物、さらに好ましくは、式
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物、より好ましくは、式
〔式中、Aは置換されていてもよい環状基を、Bは置換されていてもよいフェニル基を、環Dは置換されていてもよいピペリジン環を、Zは置換されていてもよいメチレン基、−COCH−、−CHCO−または−SO−を、Rは水素原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい芳香族複素環基、エステル化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよいカルバモイル基を、Rは置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基または置換されていてもよいフェニル基を示す。〕で表される化合物、特に好ましくは、式
〔式中、A’は置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよい芳香族複素環基を、Bは置換されていてもよいフェニル基を、R1aは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい5員環の芳香族複素環基、ピリジル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよいカルバモイル基を、R2aはハロゲン化されていてもよい低級アルキル基を示す。〕で表わされる化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグである。
環Xaは含窒素環を示し、例えば、5〜8員の含窒素環を示す。
5〜8員の含窒素環としては、例えば、1個の窒素原子および炭素原子からなる飽和もしくは不飽和の5ないし8員の含窒素環が用いられ、具体的には、例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、アゼパン環、アゾカン環などの5ないし8員の飽和含窒素環、例えば、ジヒロドピロール環、ピリジン環、ジヒドロピリジン環、テトラヒドロピリジン環、ジヒドロアゼピン環、テトラヒドロアゼピン環、ジヒドロアゾシン環、テトラヒドロアゾシン環、ヘキサヒドロアゾシン環などの5ないし8員の不飽和含窒素環が用いられる。
Rで示される「置換されていてもよいアミノ基」の置換基としては、例えば、後述する、置換されていてもよい環基(Y)、アシル基(Q)、置換されていてもよい炭化水素基(Qとして例示)などが用いられる。
環XaへのRの置換位置は特に限定されないが、特に炭素原子上が好ましい。
環Xbで示される「さらに置換されていもよい5〜8員の含窒素環」の「5〜8員の含窒素環」としては、環Xaで例示したものと同様のものが用いられる。
環Xbへの式
(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表わされる基の置換位置は特に限定されないが、特に炭素原子上が好ましく、特に環Xbの窒素原子から2ないし3原子離れた炭素原子上が好ましい。
ピペリジン環Xへの式
(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表わされる基の置換の位置は特に限定されないが、特に4位が好ましい。
環Xbまたは環Xは、
(式中、各記号は前記と同意義を示す)以外に、さらに置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、例えばオキソ、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1−3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ等)、ニトロ、シアノ、置換されていてもよい炭化水素基[例えば、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキル、置換されていてもよい低級(C2−6)アルケニル、置換されていてもよい低級(C2−6)アルキニル、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル、置換されていてもよいC6−14アリール(好ましくは、置換されていてもよいフェニル)、置換されていてもよいC7−19アラルキルなど]、置換されていてもよい低級(C1−6)アルコキシ、ヒドロキシ、置換されていてもよいC6−14アリールオキシ(例、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ等)、置換されていてもよいC7−16アラルキルオキシ(例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等)、メルカプト、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキルチオ、置換されていてもよいC6−14アリールチオ、置換されていてもよいC7−16アラルキルチオ、ホルミル、カルボキシ、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、1−メチル−シクロヘキシル−カルボニル等)、置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル等)、置換されていてもよいC7−16アラルキル−カルボニル(例、フェニルアセチル、3−フェニルプロピオニル等)、置換されていてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし7員複素環カルボニル(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル等)、エステル化されていてもよいカルボキシル、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル等)、置換されていてもよいC6−14アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル等)、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキル−カルボニルオキシ(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ等)、置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等)、置換されていてもよい低級(C1−6)アルコキシ−カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ等)、置換されていてもよいモノ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイルオキシ(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ等)、置換されていてもよいジ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ等)、置換されていてもよいモノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイルオキシ(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ等)、置換されていてもよい複素環基、スルホ、スルファモイル、スルフィナモイル、スルフェナモイル、またはこれらの置換基が2個以上(例、2〜3個)結合した基などから選ばれる置換基(置換基A群)が用いられる。環Xbまたは環Xは上記した置換基を、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一又は異なっていてもよい。
置換基A群の「エステル化されていてもよいカルボキシル基」としては、例えばC1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C6−14アリールオキシ−カルボニル(例、フェノキシカルボニル等)、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等)などが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよい低級(C1−6)アルキル」の「低級(C1−6)アルキル」としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよい低級(C2−6)アルケニル」の「低級(C2−6)アルケニル」としては、例えばビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテン−1−イル、4−ペンテン−1−イル、5−へキセン−1−イルなどが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよい低級(C2−6)アルキニル」の「低級(C2−6)アルキニル」としては、例えばエチニル、プロパルギル、1−プロピニル、2−ブチン−1−イル、4−ペンチン−1−イル、5−へキシン−1−イルなどが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよいC3−8シクロアルキル」の「C3−8シクロアルキル」としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよいC6−14アリール」の「C6−14アリール」としては、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、2−アンスリルなどが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよいC7−19アラルキル」の「C7−19アラルキル」としては、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、2−ビフェニリルメチル、3−ビフェニリルメチル、4−ビフェニリルメチル、トリチル)などが用いられ、C7−16アラルキルが好ましい。
置換基A群の「置換されていてもよい低級(C1−6)アルコキシ」の「低級(C1−6)アルコキシ」としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよい低級(C1−6)アルキルチオ」の「低級(C1−6)アルキルチオ」としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオなどが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよいC6−14アリールチオ」の「C6−14アリールチオ」としては、例えばフェニルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオなどが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよいC7−16アラルキルチオ」の「C7−16アラルキルチオ」としては、例えばベンジルチオ、フェネチルチオなどが用いられる。
これら「低級アルキル」、「低級アルケニル」、「低級アルキニル」、「C3−8シクロアルキル」、「低級アルコキシ」、「低級アルキルチオ」、「低級アルキル−カルボニル」、「C3−8シクロアルキル−カルボニル」、「低級アルキルスルホニル」、「低級アルキルスルフィニル」、「低級アルキル−カルボニルアミノ」、「C3−8シクロアルキル−カルボニルアミノ」、「低級アルコキシ−カルボニルアミノ」、「低級アルキルスルホニルアミノ」、「低級アルキル−カルボニルオキシ」、「低級アルコキシ−カルボニルオキシ」、「モノ−低級アルキル−カルバモイルオキシ」、「ジ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイルオキシ」の置換基として、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−低級(C1−6)アルキルアミノ、モノ−又はジ−C6−14アリールアミノ、モノ−又はジ−C7−16アラルキルアミノ、ホルミルアミノ、低級(C1−6)アルキル−カルボニルアミノ、C3−8シクロアルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、低級(C1−6)アルコキシ−カルボニルアミノ、低級(C1−6)アルキルスルホニルアミノ、C6−14アリールスルホニルアミノ、C3−8シクロアルキル、低級(C1−6)アルコキシ、低級(C1−6)アルコキシ−カルボニル、低級(C1−6)アルキルチオ、低級(C1−6)アルキルスルフィニル、低級(C1−6)アルキルスルホニル、上記したエステル化されていてもよいカルボキシル、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)、ジ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル等)、モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイル(例、フェニルカルバモイル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカルバモイル等)、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2−チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイル等)、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイルなどで置換されていてもよい、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(単環、2環又は3環式)複素環基(例、チエニル、フリル、チアゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル等の5ないし8員芳香族複素環基、好ましくは5または6員の芳香族複素環基。該複素環基はハロゲン原子、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−低級(C1−6)アルキルアミノ、モノ−又はジ−C6−14アリールアミノ、C3−8シクロアルキル、低級(C1−6)アルコキシ、低級(C1−6)アルコキシ−カルボニル、低級(C1−6)アルキルチオ、低級(C1−6)アルキルスルフィニル、低級(C1−6)アルキルスルホニル、エステル化されていてもよいカルボキシル、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイル、ジ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイル、モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイルなどで置換されていてもよい)などから選ばれる1ないし5個の置換基が用いられる。
置換基A群の「C6−14アリール」、「C7−19アラルキル」、「C6−14アリールオキシ」、「C7−16アラルキルオキシ」、「C6−14アリールチオ」、「C7−16アラルキルチオ」、「C6−14アリール−カルボニル」、「C7−16アラルキル−カルボニル」、「5ないし7員複素環カルボニル」、「C6−14アリールスルホニル」、「C6−14アリールスルフィニル」、「C6−14アリール−カルボニルアミノ」、「C6−14アリールスルホニルアミノ」、「C6−14アリール−カルボニルオキシ」、「モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイルオキシ」の置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、モノ−又はジ−低級(C1−6)アルキルアミノ、モノ−又はジ−C6−14アリールアミノ、モノ−又はジ−C7−16アラルキルアミノ、ホルミルアミノ、低級(C1−6)アルキル−カルボニルアミノ、C3−8シクロアルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、低級(C1−6)アルコキシ−カルボニルアミノ、低級(C1−6)アルキルスルホニルアミノ、C6−14アリールスルホニルアミノ、上記した置換されていてもよい低級アルキル、上記した置換されていてもよい低級アルケニル、上記した置換されていてもよい低級アルキニル、上記した置換されていてもよいC3−8シクロアルキル、上記した置換されていてもよい低級アルコキシ、上記した置換されていてもよい低級アルキルチオ、上記した置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル、上記した置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニル、上記したエステル化されていてもよいカルボキシル、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−低級アルキル−カルバモイル、ジ−低級アルキル−カルバモイル、モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイルなどで置換されていてもよい、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(単環、2環又は3環式)複素環基(例、チエニル、フリル、チアゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、ピリダジニル、トリアジニル等の5ないし8員芳香族複素環基、好ましくは5または6員の芳香族複素環基。該複素環基はハロゲン原子、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−低級(C1−6)アルキルアミノ、モノ−又はジ−C6−14アリールアミノ、C3−8シクロアルキル、低級(C1−6)アルコキシ、低級(C1−6)アルコキシ−カルボニル、低級(C1−6)アルキルチオ、低級(C1−6)アルキルスルフィニル、低級(C1−6)アルキルスルホニル、エステル化されていてもよいカルボキシル、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイル、ジ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイル、モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイルなどで置換されていてもよい)などから選ばれる1ないし5個の置換基が用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(単環、2環又は3環式)複素環基、好ましくは(i)5ないし14員(好ましくは5ないし10員)芳香族複素環基、(ii)5ないし10員非芳香族複素環基又は(iii)7ないし10員複素架橋環から任意の1個の水素原子を除いてできる1価の基などが用いられ、なかでも5員芳香族複素環基が好ましく用いられる。具体的には、例えばチエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル(例、1−テトラゾリル、2−テトラゾリル、5−テトラゾリル)、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル)、イソキノリル(例、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル)、ピラジニル、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル)、インドリル(例、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル)、2−ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、(例、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル)、ベンゾ[b]フラニル(例、、2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル)などの芳香族複素環基、例えばピロリジニル(例、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル)、オキサゾリジニル(例、2−オキサゾリジニル)、イミダゾリニル(例、1−イミダゾリニル、2−イミダゾリニル、4−イミダゾリニル)、ピペリジニル(例、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル)、ピペラジニル(例、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル)、モルホリノ、チオモルホリノ、アゼパニル、などの非芳香族複素環基などが用いられる。
該複素環基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、モノ−又はジ−低級(C1−6)アルキルアミノ、モノ−又はジ−C6−14アリールアミノ、モノ−又はジ−C7−16アラルキルアミノ、ホルミルアミノ、低級(C1−6)アルキル−カルボニルアミノ、C3−8シクロアルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、低級(C1−6)アルコキシ−カルボニルアミノ、低級(C1−6)アルキルスルホニルアミノ、C6−14アリールスルホニルアミノ、上記した置換されていてもよい低級アルキル、上記した置換されていてもよい低級アルケニル、上記した置換されていてもよい低級アルキニル、上記した置換されていてもよいC3−8シクロアルキル、上記した置換されていてもよいC6−14アリール、上記した置換されていてもよい低級アルコキシ、上記した置換されていてもよい低級アルキルチオ、上記した置換されていてもよいC6−14アリールチオ、上記した置換されていてもよいC7−16アラルキルチオ、上記した置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル、上記した置換されていてもよいC6−14アリールスルフィニル、上記した置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニル、上記した置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル、上記したエステル化されていてもよいカルボキシル、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−低級アルキル−カルバモイル、ジ−低級アルキル−カルバモイル、モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイルなどで置換されていてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(単環、2環又は3環式)複素環基(例、チエニル、フリル、チアゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、ピリダジニル、トリアジニル等の5ないし8員芳香族複素環基。該複素環基はハロゲン原子、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−又はジ−低級(C1−6)アルキルアミノ、モノ−又はジ−C6−14アリールアミノ、C3−8シクロアルキル、低級(C1−6)アルコキシ、低級(C1−6)アルコキシ−カルボニル、低級(C1−6)アルキルチオ、低級(C1−6)アルキルスルフィニル、低級(C1−6)アルキルスルホニル、エステル化されていてもよいカルボキシル、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイル、ジ−低級(C1−6)アルキル−カルバモイル、モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイルなどで置換されていてもよい)などが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、上記した置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいC2−6アルケニル、置換されていてもよいC2−6アルキニル、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル、置換されていてもよいC6−14アリール、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよい低級アルコキシなどで置換されていてもよいカルバモイル基が用いられ、具体的には、例えばカルバモイル、チオカルバモイル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル等)、C1−6アルキル(C1−6アルコキシ)−カルバモイル(例、メチル(メトキシ)カルバモイル、エチル(メトキシ)カルバモイル)、モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイル(例、フェニルカルバモイル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカルバモイル等)、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含むモノ−又はジ−5ないし7員複素環カルバモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2−チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイル等)、5ないし7員の環状カルバモイル(例、1−ピロリジニルカルボニル、1−ピペリジニルカルボニル、ヘキサメチレンイミノカルボニル)などが用いられる。
置換基A群の「置換されていてもよいアミノ」としては、上記した置換されていてもよい低級アルキル、上記した置換されていてもよい低級アルケニル、上記した置換されていてもよい低級アルキニル、上記した置換されていてもよいC3−8シクロアルキル、上記した置換されていてもよいC6−14アリール、上記した置換されていてもよいC7−16アラルキル、上記した置換されていてもよい低級アルコキシ、ホルミル、置換されていてもよい低級アルキル−カルボニル、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル、置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル、置換されていてもよいC7−16アラルキル−カルボニル、置換されていてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし7員複素環カルボニル、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル、置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル、置換されていてもよいC6−14アリールスルフィニルなどから選ばれる1または2個の基で置換されていてもよいアミノが用いられる。具体的には、例えば、アミノ、置換されていてもよいモノ−又はジ−低級(C1−6)アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、置換されていてもよいモノ−又はジ−C6−14アリールアミノ(例、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ等)、置換されていてもよいモノ−又はジ−C7−16アラルキルアミノ(例、ベンジルアミノ等)、ホルミルアミノ、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキル−カルボニルアミノ(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ピバロイルアミノ等)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニルアミノ(例、シクロプロピルカルボニルアミノ、シクロペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ等)、置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニルアミノ(例、ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノ等)、置換されていてもよい低級(C1−6)アルコキシ−カルボニルアミノ(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ等)、置換されていてもよい低級(C1−6)アルキルスルホニルアミノ(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ等)、置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルアミノ(例、フェニルスルホニルアミノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、1−ナフチルスルホニルアミノ等)などが好ましく用いられる。
Yで示される「置換されていてもよい環基」としては、例えば、「置換されていてもよい環状炭化水素基」または「置換されていてもよい複素環基」が用いられる。
「置換されていてもよい環状炭化水素基」の「環状炭化水素基」としては、炭素数3ないし16の環状炭化水素基が用いられ、例えばシクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが用いられる。
「シクロアルキル基」としては、例えばC3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)などが用いられる。
「アリール基」としては、例えばC6−14アリール基(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−アンスリル)などが用いられる。
「アラルキル基」としては、例えばC7−19アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、トリル)などが用いられ、なかでもC7−16アラルキル基が好ましい。
「置換されていてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(単環、2環又は3環式)複素環基、好ましくは(i)5ないし14員(好ましくは5ないし10員)芳香族複素環基、(ii)5ないし10員非芳香族複素環基又は(iii)7ないし10員複素架橋環から任意の1個の水素原子を除いてできる1価の基等が挙げられる。具体的には、例えばチエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル(例、1−テトラゾリル、2−テトラゾリル、5−テトラゾリル)、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル)、イソキノリル(例、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル)、ピラジニル、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル)、インドリル(例、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル)、2−ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、(例、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル)、ベンゾ[b]フラニル(例、、2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル)などの芳香族複素環基、例えばピロリジニル(例、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル)、オキサゾリジニル(例、2−オキサゾリジニル)、イミダゾリニル(例、1−イミダゾリニル、2−イミダゾリニル、4−イミダゾリニル)、ピペリジニル(例、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル)、ピペラジニル(例、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル)、モルホリノ、チオモルホリノ、アゼパニルなどの非芳香族複素環基などが用いられる。
「置換されていてもよい環基」、「置換されていてもよい環状炭化水素基」または「置換されていてもよい複素環基」の置換基としては、上記の環Xbまたは環Xの置換基A群と同様の置換基が用いられる。
で示される置換基としては、例えば、「置換されていてもよい炭化水素基」、「置換されていてもよい複素環基」または「アシル基」などが用いられる。
「置換されていてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えば、鎖状又は環状炭化水素基(例、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル)などが用いられ、なかでも炭素数1ないし19個の鎖状又は環状炭化水素基が好ましい。
「アルキル」としては、例えばC1−6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル)などが好ましい。
「アルケニル」としては、例えばC2−6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル)などが好ましい。
「アルキニル」としては、例えばC2−6アルキニル(例えば、エチニル、プロパルギル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ヘキシニル)などが好ましい。
「シクロアルキル基」としては、例えばC3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)などが用いられる。
「アリール基」としては、例えばC6−14アリール基(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−アンスリル)などが用いられる。
「アラルキル基」としては、例えばC7−19アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、2−ビフェニリルメチル、3−ビフェニリルメチル、4−ビフェニリルメチル、トリチル)などが用いられる。
該「炭化水素基」の置換基としては、上記の環Xbまたは環Xの置換基A群と同様の置換基が用いられる。
「置換されていてもよい複素環基」としては、置換基A群の「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが用いられる。
「アシル基」としては、後述するQで示されるアシル基と同様のものが用いられる。
で示されるアシル基としては、例えば、式:−(C=O)−R、−(C=O)−OR、−(C=O)−NR、−(C=S)−NHR、−(C=O)−N(OR)R、−(C=S)−NHOR 又は −SO−R(式中、Rは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基、Rは水素原子又は低級(C1−6)アルキル基、Rは置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す)で表されるアシル基などが用いられる。
およびRで示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、Qで示される「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものが用いられる。
およびRで示される「置換されていてもよい複素環基」としては、Qで示される「置換されていてもよい複素環基」と同様のものが用いられる。
で示される「低級(C1−6)アルキル基」としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが用いられる。
Aで示される「置換されていてもよい環基」としては、Yで示される「置換されていてもよい環基」と同様のものが用いられる。
具体的には、Aで示される「置換されていてもよい環基」としては、ハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、トルフルオロメチルなど)、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシなど)、C1−6アルキル−カルボニルアミノ(例、アセチルアミノ、エチルカルボニルアミノなど)、5または6員の芳香族複素環基(例、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、フリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリルなどの炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基)およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい(i)C3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロヘキシル)、(ii)C6−14アリール基(例、フェニル)または(iii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香族複素環基(例、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、フリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル)などが用いられ、なかでもハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC6−14アリール基(例、フェニル)が好ましく、特にハロゲン原子で置換されていてもよいC6−14アリール基(例、フェニル)が好ましい。
A’で示される「置換されていてもよい芳香族複素環基」の「芳香族複素環基」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(単環、2環又は3環式)芳香族複素環基、好ましくは(i)5ないし14員(好ましくは5ないし10員)芳香族複素環基、又は(ii)7ないし10員芳香族複素架橋環から任意の1個の水素原子を除いてできる1価の基等が挙げら、なかでも単環式芳香族複素環基が好ましい。具体的には、例えばチエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル(例、1−テトラゾリル、2−テトラゾリル、5−テトラゾリル)、ピラジニル、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル)などが用いられ、なかでもチエニル(例、2−チエニル)、フリル(例、2−フリル)などが好ましい。
A’としては、フェニル基、チエニル基(例、2−チエニル、3−チエニル)、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、ピリジル(例、2−ピリジル、4−ピリジル)などが好ましく、特にフェニル基が好適である。
A’で示される「フェニル基」または「芳香族複素環基」の置換基としては、前記した置換基A群から選ばれる置換基が用いられ、なかでも、ハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基、C1−6アルキルチオなどが好ましく、特にハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)が好ましい。
AおよびA’は無置換の場合が好ましい。AおよびA’としては、無置換のフェニル基が特に好ましい。
Bで示される「置換されていてもよいフェニル基」の置換基としては、前記した置換基A群から選ばれる置換基が用いられ、なかでもハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロミル)が好ましく、特にフッ素、塩素、臭素、メチルなどが好適である。置換基の位置としては、オルト位またはメタが好ましく、特にオルト位が好ましい。Bとしては、無置換のフェニル基が好ましい。
環Dで示されるピペリジン環の置換基としては、置換基A群と同様の置換基が用いられるが、なかでもC1−6アルキル基(例、メチル)などが好ましい。
Zで示される置換されていてもよいメチレン基としては、例えば、置換基A群で置換されていてもよいメチレン基が用いられ、なかでもC1−6アルキル(例、メチル)、C1−6アルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル)、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基が好ましく、特にC1−6アルキルで置換されていてもよいメチレン基が好ましく、無置換のメチレン基が最も好適である。
としては、C1−6アルキル(例、メチル)、C1−6アルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル)、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基が好ましく、なかでもC1−6アルキルで置換されていてもよいメチレン基が好ましく、特にメチレン基が好適である。
で示される「置換されていてもよい低級アルキル基」としては、置換基A群の「置換されていてもよい低級アルキル基」と同様のものが用いられる。
1aで示される「低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどで置換されていてもよいC1−6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル)などが用いられ、なかでもC1−6アルキル基が好ましい。
またはR1aで示される「置換されていてもよいフェニル基」としては、置換基A群から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基が用いられ、なかでも無置換のフェニル基が好ましい。
で示される「置換されていてもよい芳香族複素環基」としては、置換基A群から選ばれる置換基で置換されていてもよい、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(単環、2環又は3環式)芳香族複素環基などが用いられ、なかでも5または6員芳香族複素環基が好ましく用いられる。具体的には、例えばチエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル)、イソキノリル(例、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル)、ピラジニル、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル)、インドリル(例、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル)、2−ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、(例、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル)、ベンゾ[b]フラニル(例、、2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル)などが用いられ、特にチアゾリル基(例、2−チアゾリル)、イミダゾリル基(例、2−イミダゾリル)またはピリジル基(例、2−ピリジル)が好ましい。
1aで示される「置換されていてもよい5員の芳香族複素環基」としては、置換基A群から選ばれる置換基で置換されていてもよい、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5員の芳香族複素環基などが用いられ、具体的には、例えばチエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル)、1,2,4−トリアゾリル−3−イル、1,2,3−トリアゾリル−4−イル、1,3,4−オキサジアゾリル(例、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、1,3,4−チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、ピロリル(例、2−ピロリル、3−ピロリル)、ピラゾリル(例、3−ピラゾリル)、イミダゾリル(例、2−イミダゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル)などが用いられる。置換基としては、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)などが好ましい。
具体的には、Rで示される「置換されていてもよい芳香族複素環基」としては、(i)C1−6アルキル(例、メチル)で置換されていてもよいチアゾリル基、(ii)C1−6アルキル(例、メチル)で置換されていてもよいイミダゾリル基、(iii)C1−6アルキル(例、メチル)、ハロゲン原子(例、塩素原子)、C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ)、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいピリジル基などが好ましい。
1aで示される「置換されていてもよい5員の芳香族複素環基」としては、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)などで置換されていてもよいチアゾリル基(例、2−チアゾリル)、イミダゾリル基(例、2−イミダゾリル)またはピリジル基(例、2−ピリジル)が好ましく、なかでもC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)で置換されていてもよいチアゾリル基(例、2−チアゾリル)が好ましく、特に4−メチル−2−チアゾリル基が好適である。
1aで示されるピリジル基としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基などが用いられ、なかでも2−ピリジル基が好ましい。
またはR1aで示される「エステル化されていてもよいカルボキシル基」としては、置換基A群の「エステル化されていてもよいカルボキシル基」と同様のものが用いられ、なかでもカルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等)などが好ましい。
またはR1aで示される「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、置換基A群の「置換されていてもよいカルボキシル基」と同様のものが用いられ、なかでもカルバモイル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル)、C1−6アルキル(C1−6アルコキシ)−カルバモイル(例、メチル(メトキシ)カルバモイル、エチル(メトキシ)カルバモイル)、5ないし7員の環状カルバモイル(例、1−ピロリジニルカルボニル、1−ピペリジニルカルボニル、ヘキサメチレンイミノカルボニル)などが好ましい。
としては、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい芳香族複素環基またはエステル化されたカルボキシル基などが好ましい。置換されていてもよい芳香族複素環基としては、置換されていてもよい5員環の芳香族複素環基(例、チアゾリル基)、置換されていてもよいピリジル基などが好ましく、特に、低級(C1−6)アルキルで置換されていてもよい2−チアゾリル基、低級(C1−6)アルキルで置換されていてもよい2−ピリジル基が好ましい。 具体的には、Rとしては、(i)水素原子、(ii)シアノ基、(iii)5または6員の芳香族複素環基(例、ピリジルなどの炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基)で置換されていてもよいC1−6アルキル基、(iv)フェニル基、(v)C1−6アルキルで置換されていてもよいチアゾリル基(例、2−チアゾリル基)、(vi)C1−6アルキルで置換されていてもよいイミダゾリル基、(vii)C1−6アルキル(例、メチル)、ハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子)、C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ)、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいピリジル基(例、2−ピリジル基)、(viii)カルボキシル基、(ix)C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、(x)C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル)、(xi)カルバモイル基、(xii)モノ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル)、(xiii)C1−6アルキル(C1−6アルコキシ)−カルバモイル基(例、メチル(メトキシ)カルバモイル)、(xiv)5ないし7員の環状カルバモイル基などが好ましく、特に4−メチル−2−チアゾリル基が好適である。
具体的には、R1aとしては、水素原子、シアノ基、C1−6アルキル基、フェニル基、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)で置換されていてもよいチアゾリル基(例、2−チアゾリル)または置換されていてもよいイミダゾリル基(例、2−イミダゾリル)、置換されていてもよいピリジル基(例、2−ピリジル)、カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル)、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル)、C1−6アルキル(C1−6アルコキシ)−カルバモイル基(例、メチル(メトキシ)カルバモイル、エチル(メトキシ)カルバモイル)、5ないし7員の環状カルバモイル基(例、1−ピロリジニルカルボニル、1−ピペリジニルカルボニル、ヘキサメチレンイミノカルボニル)などが用いられる。
1aとしては、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい5員環の芳香族複素環、置換されていてもよいピリジル基、エステル化されたカルボキシル基が好ましく、具体的には、フェニル基、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)で置換されていてもよいチアゾリル基(例、2−チアゾリル)、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)で置換されていてもよいイミダゾリル基(例、2−イミダゾリル)、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)で置換されていてもよいピリジル基(例、2−ピリジル)、カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル)、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)などが好ましい。
で示される「置換されていてもよい低級アルキル基」、「置換されていてもよい低級アルケニル基」、「置換されていてもよい低級アルコキシ基」および「置換されていてもよいフェニル基」としては、それぞれ置換基A群の「置換されていてもよい低級アルキル基」、「置換されていてもよい低級アルケニル基」、「置換されていてもよい低級アルコキシ基」および「置換されていてもよいフェニル基」と同様のものが用いられる。
で示される「置換されていてもよいアラルキルオキシ基」としては、置換基A群の「置換されていてもよいC7−16アラルキルオキシ基」と同様の基などが用いられる。
としては、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C1−6アルコキシ基、C7−11アラルキルオキシ基、フェニル基などが好ましく、なかでもハロゲン化されていてもよいメチル基またはエチル基が好ましく、特にメチル、トリフルオロメチルが好適である。
2aで示される低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのC1−6アルキル基が用いられ、なかでもメチル、エチル、プロピルなどのC1−3アルキル基が好ましく、特にメチル、エチルが好ましい。
AとRの組み合わせとしては、
(1)Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが置換されていてもよい芳香族複素環基またはエステル化されたカルボキシル基、
(2)Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが置換されていてもよい5または6員環の含窒素芳香族複素環基(例、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジル)、
(3)Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが置換されていてもよい5員環の芳香族複素環基、ピリジル基またはエステル化されたカルボキシル基、
(4)Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが置換されていてもよい5員環の芳香族複素環基、
(5)Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが低級アルキル基で置換されていてもよい2−チアゾリル基、
(6)Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが低級アルキル基で置換されていてもよい2−ピリジル基、
(7)Aが置換されていてもよいフェニル基で、Rが4−メチル−2−チアゾリル基などが挙げられる。
化合物(I’’)としては、Aがハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基(例、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基)およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい(i)C3−8シクロアルキル基、(ii)C6−14アリール基または(iii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香族複素環基で、Bがハロゲン原子およびC1−6アルキルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基で、環DはC1−6アルキルでさらに置換されていてもよいピペリジン環を、ZがC1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニル、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基、−COCH−、−CHCO−または−SO−を、Rが(i)水素原子、(ii)シアノ基、(iii)5または6員の芳香族複素環基で置換されていてもよいC1−6アルキル基、(iv)フェニル基、(v)C1−6アルキルで置換されていてもよいチアゾリル基、(vi)C1−6アルキルで置換されていてもよいイミダゾリル基、(vii)C1−6アルキル、ハロゲン原子、C1−6アルキルチオ、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいピリジル基、(viii)カルボキシル基、(ix)C1−6アルコキシ−カルボニル基、(x)C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、(xi)カルバモイル基、(xii)モノ−C1−6アルキル−カルバモイル基、(xiii)C1−6アルキル(C1−6アルコキシ)−カルバモイル基、(xiv)5ないし7員の環状カルバモイル基で、Rがハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C1−6アルコキシ基、C7−11アラルキルオキシ基またはフェニル基である化合物が好ましく、具体的には後述する参考例1から102の化合物が用いられる。
本発明の化合物の中で、式
〔式中、R1bは置換されていてもよい2−チアゾリル基、置換されていてもよい2−イミダゾリル基または置換されていてもよい2−ピリジル基を、R2bはハロゲン化されていてもよい低級アルキル基を、Rは置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい芳香族複素環基または置換されていてもよいシクロアルキル基を、環D、EおよびZは前記と同意義を示す。但し、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルプロピオンアミドおよびN−[1−ベンジル−4−(2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルプロピオンアミドを除く。〕で表される化合物(I’’’’)は新規な化合物である。
1bで示される「置換されていてもよい2−チアゾリル基」、「置換されていてもよい2−イミダゾリル基」または「置換されていてもよい2−ピリジル基」の置換基としては、置換基A群と同様のものが用いられ、なかでも低級(C1−6)アルキル(例、メチル)、低級(C1−6)アルキルチオ(例、メチルチオ)、ハロゲン原子、C6−14アリール(例、フェニル)、芳香族複素環基(例、チエニルなどの炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基)などが好ましく、特に低級(C1−6)アルキル(例、メチル)が好ましい。
具体的には、R1bとしては、
(1)低級(C1−6)アルキル(例、メチル)で置換されていてもよい2−チアゾリル基(特に4−メチル−2−チアゾリル基)、
(2)低級(C1−6)アルキル(例、メチル)で置換されていてもよい2−イミダゾリル基、
(3)低級(C1−6)アルキル(例、メチル)、低級(C1−6)アルキルチオ(例、メチルチオ)、ハロゲン原子、C6−14アリール(例、フェニル)および芳香族複素環基(例、チエニルなどの炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基)からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい2−ピリジル基(特に6−メチル−2−ピリジル基)などが好ましい。
2bで示される「ハロゲン化されていてもよい低級アルキル基」の低級(C1−6)アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが用いられる。置換基のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が用いられるが、なかでもフッ素原子が好ましい。
2bとしては、ハロゲン化されていてもよいメチル基またはエチル基が好ましく、特にメチル基またはトリフルオロメチル基が好適である。
で示される「置換されていてもよいフェニル基」および「置換されていてもよい芳香族複素環基」としては、A’で示される「置換されていてもよいフェニル基」および「置換されていてもよい芳香族複素環基」と同様のものが用いられる。
で示される「置換されていてもよいシクロアルキル基」としては、置換基A群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)などが用いられる。
具体的には、Rとしては、ハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい(i)C3−8シクロアルキル基、(ii)フェニル基または(iii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香族複素環基が好ましく、なかでもハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基が好ましい。
またRとしては、置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいチエニル基なども好ましく、なかでもフェニル基が好ましい。
環Dの置換基としては、低級アルキル基(例、メチル)などが用いられる。
Eで示される「置換されていてもよいフェニル基」の置換基としては、前記した置換基A群から選ばれる置換基が用いられ、なかでもハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロミル)が好ましく、特にフッ素、塩素、臭素、メチルなどが好適である。
Eとしては、オルト位またはメタ位、特にオルト位に置換基を有していてもよいフェニル基が好ましく、特に無置換のフェニル基が好ましい。
としては、低級アルキル基で置換されていてもよいメチレン基が好ましく、特にメチレン基が好適である。
化合物(I’’’’)としては、環DがC1−6アルキルで置換されていてもよいピペリジン環で、Eがハロゲン原子およびC1−6アルキルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基で、ZがC1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニル、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基、−COCH−または−SO−で、R1bが(i)C1−6アルキルで置換されていてもよい2−チアゾリル基、(ii)C1−6アルキルで置換されていてもよい2−イミダゾリル基または(iii)C1−6アルキル、ハロゲン原子、C1−6アルキルチオ、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい2−ピリジル基で、R2bがハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基で、Rがハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい(i)C3−8シクロアルキル基、(ii)フェニル基または(iii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香族複素環基である化合物が好ましく、具体的には、後述する参考例33〜37、39、42〜50、53〜62、63B〜101の化合物が用いられ、なかでもN−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド(参考例39、44,101)、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−2,2,2−トリフルオロ−N−フェニルアセトアミド(参考例84A,B)、N−[1−ベンジル−4−(6−メチル−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド(参考例53)、N−[1−ベンジル−4−(6−メチル−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−2,2,2−トリフルオロ−N−フェニルアセトアミド(参考例54)、N−[1−(4−フルオロベンジル)−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド(参考例77)、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−(2−メチルフェニル)アセトアミド(参考例80A,B)、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−(3−クロロフェニル)アセトアミド(参考例82A,B)、N−[4−(4−メチルチアゾール−1−(2−チエニルメチル)−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド(参考例48)、N−[1−ベンジル−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド(参考例50)またはその塩が好ましい。
本発明の化合物の塩としては、例えば金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性又は酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等が、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等無機酸との塩、又は酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が好ましい。
本発明の化合物(B)、(I)、(I’)、(I’’)、(I’’’)、(I’’’’)またはその塩(以下、本発明の化合物(I)と略記する場合がある)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により本発明の化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして本発明の化合物に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして本発明の化合物(I)に変化する化合物をいう。
本発明の化合物(I)のプロドラッグとしては、本発明の化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、本発明の化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等);本発明の化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、本発明の化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);本発明の化合物(I)のカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、本発明の化合物(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって本発明の化合物(I)から製造することができる。
また、本発明の化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で本発明の化合物(I)に変化するものであってもよい。
本発明の化合物は自体公知の方法を用いて製造することが出来るが、例えば、化合物(I’)は以下の製造法を用いて製造できる。
本発明化合物(I’)は下記の既知ピペリドン類(II)から、自体公知の反応(例えば、還元的アミノ化反応、ストレッカー(Strecker)反応、イミンへの有機リチウム剤の求核付加反応、アミンのアシル化反応、還元反応、アミンのアルキル化反応等)や公知文献(例えば、1989年発行ジャーナルオブメディシナルケミストリー(J.Med.Chem.)、32巻、2534−2542頁、1999年発行シンレット(Synlett)、1923−1924頁、米国特許4,791,120あるいは米国特許4,801,615など)記載の方法を用いることにより容易に製造することができる。
ピペリジン4位が無置換の化合物(Ia)は、例えば、既知ピペリドン類(III)を環状アミンと反応させ、得られるシッフ塩基(III)を例えば還元剤(例えば、水素化金属試薬(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化アルミニウムリチウム等)、触媒を用いた水素接触還元等)を用いて還元することにより4−アミノピペリジン類(IVa)を得、化合物(IVa)を適当な酸ハライドまたは酸無水物と反応させてアミノ窒素に適当なアシル基を導入して製造することができる。
また、ピペリジン4位にフェニル基、アルキル基あるいは複素環基の置換基Rを有する化合物(Ib)は、例えば、シッフ塩基(III)に有機求核剤(例えば、有機リチウム剤RLi(例えば、フェニルリチウム、n−ブチルリチウム、メチルリチウム、複素環リチウム剤等)、グリニャール試薬(RMgBrまたはRMgClなど)等)を反応させて4−アミノピペリジン類(IVb)を得、つづいてアシル化することにより化合物(Ib)を製造することができる。4−アミノピペリジン類(IVb)は、ピペリドン類(II)を環状アミンとシアノ化剤(例えば、シアン化アルカリ金属(例えば、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム等)、シアン化トリメチルシリル、青酸等)を用いたストレッカー反応に付し、得られた4−シアノ−4−アミノピペリジン類(V)を上記と同様の有機求核剤を2当量反応させることによっても製造することができる。この場合、4−シアノ−4−アミノピペリジン類(V)と1当量の有機求核剤との反応で中間体としてシッフ塩基(III)が生成している。
また、ピペリジン4位にエステル化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよいカルバモイル基を有する化合物(Ic−e)は、4−シアノ−4−アミノピペリジン類(V)を硫酸や塩酸などの酸を用いて加水分解し、得られたカルボン酸(VI)を自体公知の方法によりエステル化(例えば、アルコールと酸触媒を用いる方法、カルボン酸をナトリウムまたはカリウム塩としてアルキル化試薬でアルキル化する方法、ジアゾメタンなどによるエステル化など)して化合物(IVc)を得、つづいてアシル化することにより化合物(Ic)を製造することができる。あるいはカルボン酸(VI)を酸ハライドまたは酸無水物と反応させることにより中間体(VII)を生成させ、つづいて適当なアルコールを用いて加溶媒分解させることにより化合物(Id)を製造することができる。
ピペリジン4位に置換されていてもよいカルバモイル基を有する化合物(Ie)は、中間体(VII)を加水分解してカルボン酸(VIII)を得た後、種々のアミンと自体公知のアミド結合形成方法(例えば、縮合剤(例えば、DCC,WSCなどのカルボジイミド類、BOP−Cl、シアノリン酸ジエチル、ジフェニルリン酸アジド(DPPA)等のリン酸系試薬)を用いる方法、カルボン酸を反応性誘導体(例えば、酸ハライド、酸無水物、混合酸無水物、活性エステル類など)に変換後アミンと反応させる方法等)を用いて反応させることにより製造することができる。
上記反応において所望のQを有するピペリドン類(II)が入手困難の場合は、Qがベンジル基である1−ベンジル−4−ピペリドン(IIa)を用いて同様に化合物(If)を製造した後、ベンジル基を自体公知の脱ベンジル化方法(例えば、触媒を用いた水素接触還元、クロロギ酸1−クロロエチルと反応させた後メタノリシスする方法等)を用いて除去し、得られた化合物(IX)を反応性化合物Q−L(Lは脱離基(例えば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、OSO基(Rはハロゲン化されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいフェニル基を表す)等)を表す)と塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等)存在下に反応させることにより化合物(I’)を製造することができる。
上記反応により、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体又は他の塩に変換することもできる。かくして得られる本発明の化合物またはその塩は、公知の手段例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反応溶液から単離、精製することができる。
本発明の化合物が、コンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー等として存在する場合には、所望により、前記の分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、本発明の化合物がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によりS体及びR体に分離することができる。
本発明の化合物に立体異性体が存在する場合には、この異性体が単独の場合及びそれらの混合物の場合も本発明に含まれる。
また、本発明の化合物は、水和物又は非水和物であってもよい。
本発明の化合物は同位元素(例、H、14C、35S)等で標識されていてもよい。
本発明の化合物のニューロメジンU受容体機能調節作用は、WO00/02919号公報、WO01/40797公報に記載のニューロメジンUとFM3との結合性を変化させる化合物のスクリーニング方法、WO01/57524公報に記載のニューロメジンUとTGR1との結合性を変化させる化合物のスクリーニング方法などを用いて測定することができる。
本発明の化合物は、ニューロメジンUとニューロメジンU受容体(例えばFM3、TGR−1、特にFM−3)との結合性を変化させる作用、特にニューロメジンU受容体アンタゴニスト活性を有しており、また毒性が低く、かつ副作用も少ないため、安全なニューロメジンU受容体機能調節剤、好ましくはニューロメジンU受容体拮抗剤として有用である。
本発明の化合物を含有してなる医薬組成物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対して、優れたニューロメジンU受容体機能調節作用を有しているので、ニューロメジンUが関与する生理機能の調節剤またはニューロメジンUが関与する病態または疾患の予防・治療剤として有用である。具体的には、本発明の化合物を含有してなる医薬組成物は、高血圧症、心筋梗塞、急性腎不全、ストレス性疾患(例えば、(i)心血管系の疾患(狭心症、心筋梗塞、不整脈など)、(ii)呼吸器系の疾患(気管支喘息、過呼吸症候群など)、(iii)筋骨格系の疾患(慢性関節リウマチ、腰痛症、片頭痛、緊張性頭痛など)、(iv)その他(糖尿病、更年期障害、慢性疼痛、免疫力低下など))、消化器系疾患(胃潰瘍、潰瘍性大腸炎など)などの予防・治療薬などとして用いることができる。
さらに、ニューロメジンUまたはその塩は食欲調節作用を有していることから、本発明の化合物を含有してなる医薬組成物は、食欲調節剤、特に食欲促進剤などとして用いることができる。
本発明の化合物を含有してなる医薬組成物は、毒性が低く、医薬製剤の製造法で一般的に用いられている自体公知の手段に従って、本発明の化合物をそのままあるいは薬理学的に許容される担体と混合して、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等の医薬製剤として、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
本発明の化合物の本発明製剤中の含有量は、製剤全体の約0.01ないし約100重量%である。該投与量は、投与対象、投与ルート、疾患、症状等により異なるが、例えば高血圧症患者(体重約60kg)に対し、1日当たり、有効成分〔本発明の化合物〕として約0.01ないし約30mg/kg体重、好ましくは約0.1ないし約20mg/kg体重を、更に好ましくは約1ないし約20mg/kg体重を1日1ないし数回に分けて経口投与すればよい。
本発明の医薬組成物の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等が挙げられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。
結合剤としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
溶剤としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えばブドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えばパラヒドロキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
さらに、本発明の化合物は、本発明の化合物以外の薬物と併用して使用することができる。
本発明の化合物と併用し得る薬物(以下、併用薬物と略記する場合がある)としては、例えば、上記疾患に対する他の薬剤、免疫調節薬、抗炎症薬、抗菌薬、抗真菌薬、抗原虫薬、抗生物質、鎮咳・去たん薬、鎮静薬、麻酔薬、抗潰瘍薬、不整脈治療薬、降圧利尿薬、抗凝血薬、精神安定薬、抗精神病薬、抗腫瘍薬、抗高脂血症薬、筋弛緩薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬、強心薬、不整脈治療薬、血管拡張薬、血管収縮薬、降圧利尿薬、糖尿病治療薬、麻薬拮抗薬、ビタミン薬、ビタミン誘導体、抗喘息薬、頻尿・尿失禁治療薬、アトピー性皮膚炎治療薬、アレルギー性鼻炎治療薬、昇圧薬、エンドトキシン拮抗薬あるいは抗体、シグナル伝達阻害薬、炎症性メディエーター作用抑制薬、炎症性メディエーター作用抑制抗体、抗炎症性メディエーター作用抑制薬、抗炎症性メディエーター作用抑制抗体などが挙げられる。具体的には、以下のものが挙げられる。
本発明の化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1)本発明の化合物または併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症など)に応じて、本発明の化合物と併用する薬物を選択することができる、
(3)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療期間を長く設定することができる、
(4)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明の化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、などの優れた効果を得ることができる。
以下、本発明の化合物(I)と併用薬物を併用して使用することを「本発明の併用剤」と称する。
本発明の併用剤の使用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明の化合物またはその医薬組成物と併用薬物またはその医薬組成物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明の併用剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物;併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)などが挙げられる。
本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明の化合物または(および)上記併用薬物を自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等として、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下または臓器内投与あるいは直接病巣に投与することができる。
本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等があげられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。
結合剤としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
溶剤としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えばブドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
本発明の併用剤における本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における担体等の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
また、本発明の化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
例えば、本発明の化合物または併用薬物は、分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリンなど)、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)などと共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物油、プロピレングリコールなどの溶解補助剤に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。
経口投与用製剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明の化合物または併用薬物を例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)又は滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000など)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。そのコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 80、プルロニック F68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ,二酸化チタン等)などが用いられる。経口投与用製剤は速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
例えば、坐剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明の化合物または併用薬物を油性又は水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば、高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体などが挙げられる。
上記徐放性製剤としては、徐放性マイクロカプセル剤などが挙げられる。
徐放型マイクロカプセルとするには、自体公知の方法を採用できるが、例えば、下記〔2〕に示す徐放性製剤に成型して投与するのが好ましい。
本発明の化合物は、固形製剤(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)などの経口投与用製剤に成型するか、坐剤などの直腸投与用製剤に成型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
併用薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とすることができる。
以下に、〔1〕本発明の化合物または併用薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明の化合物または併用薬物の徐放性製剤又は速放性製剤およびその調製、〔3〕本発明の化合物または併用薬物の舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製について具体的に示す。
〔1〕注射剤およびその調製
本発明の化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射剤が好ましい。該注射剤には安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩を含有させてもよい。
該注射剤は、本発明の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得られる。
上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えばナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属塩、カルシウム,マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモールなどの有機酸塩などが挙げられる。
注射剤中の本発明の化合物または併用薬物の濃度は0.5〜50w/v%、好ましくは3〜20w/v%程度である。また安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の濃度は0.5〜50w/v%、好ましくは3〜20w/v%が好ましい。
また、本剤には一般に注射剤に使用される添加剤、例えば安定化剤(アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(塩化ナトリウム、塩化カリウム等)、分散剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン)、pH調節剤(塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸等)、溶解剤(濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(ブドウ糖、ベンジルアルコール等)などを適宜配合することができる。これらの添加剤は一般に注射剤に通常用いられる割合で配合される。
注射剤はpH調節剤の添加により2〜12好ましくは2.5〜8.0に調整するのがよい。
注射剤は本発明の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の双方を、また必要により上記添加剤を水に溶解することにより得られる。これらの溶解はどのような順序で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に適宜行うことができる。
注射用水溶液は加温するのがよく、また通常の注射剤と同様にたとえば濾過滅菌,高圧加熱滅菌などを行うことにより注射剤として供することができる。
注射用水溶液は、例えば100℃〜121℃の条件で5分〜30分高圧加熱滅菌するのがよい。
さらに多回分割投与製剤として使用できるように、溶液の抗菌性を付与した製剤としてもよい。
〔2〕徐放性製剤又は速放性製剤およびその調製
本発明の化合物または併用薬物を含んでなる核を所望により水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどの被膜剤で被覆してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。
被膜剤に用いられる水不溶性物質としては、例えばエチルセルロース、ブチルセルロースなどのセルロースエーテル類、セルロースアセテート、セルロースプロピオネートなどのセルロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチレートなどのポリビニルエステル類、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメタクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合体、とりわけオイドラギットRS−100,RL−100,RS−30D,RL−30D,RL−PO,RS−PO(アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合体)、オイドラギットNE−30D(メタアクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体)などのオイドラギット類(ローム・ファーマ社)などのアクリル酸系ポリマー、硬化ヒマシ油(例、ラブリーワックス(フロイント産業)など)などの硬化油、カルナバワックス、脂肪酸グリセリンエステル、パラフィンなどのワックス類、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を有し、 pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸などの中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポリマーが好ましい。
このような酸性の解離基を有し pH依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマー(Carbomer)934P、940、941、974P、980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophil)、カルシウムポリカボーフィル(carcium polycarbophil)(前記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイビスワコー103、104、105、304(いずれも和光純薬(株)製)などの架橋型ポリアクリル酸重合体が挙げられる。
徐放性製剤に用いられる被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよい。
該親水性物質としては、例えばプルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金属塩などの硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有する多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質の含有率は約30ないし約90%(w/w)、好ましくは約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約40ないし75%(w/w)、膨潤性ポリマーの含有率は約3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約15%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有率は約50%(w/w)以下、好ましくは約5〜約40%(w/w)、さらに好ましくは約5〜約35%(w/w)である。ここで上記%(w/w)は被膜剤液から溶媒(例、水、メタノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた被膜剤組成物に対する重量%を示す。
徐放性製剤は、以下に例示するように薬物を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどを加熱溶解あるいは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液で被覆することにより製造される。
I.薬剤を含む核の調製。
被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称することがある)の形態は特に制限されないが、好ましくは顆粒あるいは細粒などの粒子状に形成される。
核が顆粒又は細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約150ないし2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである。
核の調製は通常の製造方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合し、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより調製する。
核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約30ないし約70%(w/w)である。
核に含まれる賦形剤としては、例えば白糖、乳糖、マンニトール、グルコースなどの糖類、澱粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスターチなどが用いられる。中でも、結晶セルロース、コーンスターチが好ましい。
結合剤としては、例えばポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニックF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉などが用いられる。崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウム(Ac−Di−Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)などが用いられる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防止剤としては例えばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリコールなどが用いられる。安定化剤としては酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸が用いられる。
核は上記製造法以外にも、例えば核の中心となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メタノール、エタノールなど)等の適当な溶媒に溶解した結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形剤、滑沢剤などとの混合物を少量づつ添加して行なう転動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性担体粒子としては、例えば白糖、乳糖、澱粉、結晶セルロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであるものが好ましい。
核に含まれる薬物と被膜剤とを分離するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護剤としては、例えば前記親水性物質や、水不溶性物質等が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリコールやヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用いられる。該防護剤には安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルクなどの滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好ましくは約2ないし約8%(w/w)である。
防護剤は通常のコーティング法により被覆することができ、具体的には、防護剤を例えば流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで被覆することができる。
II.核の被膜剤による被覆
前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及び pH依存性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解あるいは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液により被覆することにより徐放性製剤が製造される。
核の被膜剤液による被覆方法として、例えば噴霧コーティングする方法などが挙げられる。
被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポリマー又は親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5ないし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし35%(w/w)である。
被膜剤液の溶媒としては水又は有機溶媒を単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させることができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に限定されないが、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等の低級アルコール、アセトンなどの低級アルカノン、アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライドなどが用いられる。このうち低級アルコールが好ましく、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に好ましい。水及び水と有機溶媒との混液が被膜剤の溶媒として好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液中に被膜剤液安定化のために酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸を加えてもよい。
噴霧コーティングにより被覆する場合の操作は通常のコーティング法により実施することができ、具体的には、被膜剤液を例えば流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで実施することができる。この時必要であれば、タルク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸などを滑沢剤として、グリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチル、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどを可塑剤として添加してもよい。
被膜剤による被膜後、必要に応じてタルクなどの帯電防止剤を混合してもよい。
速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化物など)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤など)であってもよい。経口投与剤、注射剤など非経口投与剤が用いられるが、経口投与剤が好ましい。
速放性製剤は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称することがある)を含んでいてもよい。用いられる製剤賦形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特に限定されない。例えば経口固形製剤用の賦形剤としては、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース(旭化成(株)製、アビセルPH101など)、粉糖、グラニュウ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システインなどが挙げられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトールなどが挙げられる。これらの賦形剤は一種又は二種以上を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は速放性製剤全量に対して、例えば約4.5〜約99.4w/w%、好ましくは約20〜約98.5w/w%、さらに好ましくは約30〜約97w/w%である。
速放性製剤における薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.5〜約95%、好ましくは約1〜約60%の範囲から適宜選択することができる。
速放性製剤が経口固型製剤の場合、通常上記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロースナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリドンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学(株))、カルボキシメチルスターチ(松谷化学(株)、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成(株)製、PCS)などが用いられ、例えば水と接触して吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦形剤との間にチャネルを作るなどにより顆粒を崩壊させるものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種又は二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配合量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計などにより適宜選択されるが、速放性製剤全量に対して、例えば約0.05〜約30w/w%、好ましくは約0.5〜約15w/w%である。
速放性製剤が経口固型製剤である場合、経口固型製剤の場合には上記の組成に加えて、所望により固型製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば結合剤(例えば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンなど)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例えば、アエロジル(日本アエロジル))、界面活性剤(例えば、アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤など)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、橋味剤(例えば、甘味剤、香料など)、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤などが用いられる。また、安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸などの有機酸を加えてもよい。
上記結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンなどが好ましく用いられる。
速放性製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を混合し、必要により、さらに練合し、成型することにより調製することができる。上記混合は、一般に用いられる方法、例えば、混合、練合などにより行われる。具体的には、例えば速放性製剤を粒子状に形成する場合、前記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチカルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混合しその後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより造粒することにより調製することができる。
このようにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化してもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製して、同一のカプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
〔3〕舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製
舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は錠剤などの固形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)であってもよい。
舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤としては、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤などの補助剤を含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利用率を高めるためにβ−シクロデキストリン又はβ−シクロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンなど)などを含有していてもよい。
上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウムやコロイドシリカが好ましい。等張化剤としては塩化ナトリウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿素などが挙げられ、特にマンニトールが好ましい。親水性担体としては結晶セルロース、エチルセルロース、架橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪酸、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウムなどの膨潤性親水性担体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結晶セルロースなど)が好ましい。水分散性ポリマーとしてはガム(例、トラガカントガム、アカシアガム、グアーガム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム)、セルロース誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸パルミチン酸塩などが挙げられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどが好ましい。特にヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。安定化剤としては、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウムなどが挙げられ、特に、クエン酸やアスコルビン酸が好ましい。
舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤は、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の方法により混合することにより製造することができる。さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、防腐剤などの補助剤を混合してもよい。上記成分を同時に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形することにより舌下錠、バッカル錠又は口腔内速崩壊錠が得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前後において必要に応じ水やアルコールなどの溶媒を用いて加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよい。
粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合は、本発明の化合物または併用薬物および上記した水分散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤などを水などの溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延させて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤などの添加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるためポリエチレングリコールやプロピレングリコールなどのグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニングへのフィルムの接着を高めるため生物接着性ポリマー(例、ポリカルボフィル、カルボポール)を含有させてもよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクターブレードなどの塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10〜1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を乾燥してフィルムを形成することにより達成される。このように形成されたフィルムは室温若しくは加温下乾燥させ、所望の表面積に切断すればよい。
好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明の化合物または併用薬物と、本発明の化合物または併用薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙げられる。該網状体は、本発明の化合物または併用薬物を適当な溶媒に溶解した溶液とから構成されている固体状の該組成物から溶媒を昇華することによって得られる。
該口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明の化合物または併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを含んでいるのが好ましい。
該マトリックス形成剤としてはゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦ならびにオオバコ(psyllium)種子タンパクなどの動物性タンパク類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、ガーガム、寒天ならびにキサンタンなどのゴム質物質;多糖類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニルピロリドンなどの合成ポリマー類;ゼラチン−アラビアゴムコンプレックスなどから誘導される物質が含まれる。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトース、ガラクトースならびにトレハロースなどの糖類;シクロデキストリンなどの環状糖類;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウムなどの無機塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロシキプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニンなどの炭素原子数が2から12までのアミノ酸などが含まれる。
マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ以上を、固形化の前に、溶液又は懸濁液中に導入することができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除されて存在していてもよい。マトリックス形成剤はそのマトリックスを形成することに加えて、本発明の化合物または併用薬物の拡散状態をその溶液又は懸濁液中に維持する助けをすることができる。
保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味マスキング剤などの二次成分を組成物中に含有していてよい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号などのFD&C染料が挙げられる。適当な香味料には、ミント、ラスベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、テェリーならびにグレープフレーバーおよびその組合せたものが含まれる。適当なpH調整剤は、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレイン酸が含まれる。適当な甘味料としてはアスパルテーム、アセスルフェームKならびにタウマチンなどが含まれる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフィンが含まれる。
製剤には通常約0.1〜約50重量%、好ましくは約0.1〜約30重量%の本発明の化合物または併用薬物を含み、約1分〜約60分の間、好ましくは約1分〜約15分の間、より好ましくは約2分〜約5分の間に(水に)本発明の化合物または併用薬物の90%以上を溶解させることが可能な製剤(上記、舌下錠、バッカルなど)や、口腔内に入れられて1ないし60秒以内に、好ましくは1ないし30秒以内に、さらに好ましくは1ないし10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊剤が好ましい。
上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、約10〜約99重量%、好ましくは約30〜約90重量%である。β−シクロデキストリン又はβ−シクロデキストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は0〜約30重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約0.01〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1〜約90重量%、好ましくは、約10〜約70重量%である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は約0.1〜約50重量%、好ましくは約10〜約30重量%である。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、約0.1〜約30重量%、好ましくは約10〜約25重量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は約0.1〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%である。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤などの添加剤を必要に応じ含有していてもよい。
本発明の併用剤の投与量は、本発明の化合物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間などにより異なるが、例えば、高血圧症患者(成人、体重約60kg)一人あたり、通常、本発明の化合物および併用薬物として、それぞれ1日約0.01〜約1000mg/kg、好ましくは約0.01〜約100mg/kg、より好ましくは約0.1〜約100mg/kg、とりわけ約0.1〜約50mg/kgを、なかでも約1.5〜約30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定されないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.001〜2000mg、好ましくは約0.01〜500mg、さらに好ましくは、約0.1〜100mg程度であり、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。
本発明の医薬を投与するに際しては、同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、本発明の化合物を投与してもよいし、本発明の化合物を先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内に本発明の化合物を投与する方法が挙げられる。本発明の化合物を先に投与する場合、本発明の化合物を投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられる。
好ましい投与方法としては、例えば、経口投与製剤に製形された併用薬物約0.001〜200mg/kgを経口投与し、約15分後に経口投与製剤に製形された本発明の化合物 約0.005〜100mg/kgを1日量として経口投与する。
本発明の化合物は、優れたニューロメジンU受容体機能調節作用を有しており、高血圧症、心筋梗塞、急性腎不全、ストレス性疾患(例えば、(i)心血管系の疾患(狭心症、心筋梗塞、不整脈など)、(ii)呼吸器系の疾患(気管支喘息、過呼吸症候群など)、(iii)筋骨格系の疾患(慢性関節リウマチ、腰痛症、片頭痛、緊張性頭痛など)、(iv)その他(糖尿病、更年期障害、慢性疼痛、免疫力低下など))、消化器系疾患(胃潰瘍、潰瘍性大腸炎など)などの予防・治療剤として用いることができる。
本発明は、更に以下の参考例、実施例、製剤例及び実験例によって詳しく説明されるが、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の参考例、実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。「%」は特記しない限り重量パーセントを示す。但し、収率は mol/mol%を示す。
その他の本文中で用いられている略号は下記の意味を示す。
s:シングレット(singlet)
d:ダブレット(doublet)
t:トリプレット(triplet)
q:カルテット(quartet)
dd:ダブルダブレット(double doublet)
ddd:ダブルダブルダブレット(double double doublet)
dt:ダブルトリプレット(double triplet)
br:ブロード(broad)
J:カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
CDCl:重クロロホルム
DMSO-d6:ジメチルスルホキシド-d6
H-NMR:プロトン核磁気共鳴
IR:赤外線吸収
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
THF:テトラヒドロフラン
mp:融点
本明細書において、塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclature による略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとする。
Gly :グリシン
Ala :アラニン
Val :バリン
Leu :ロイシン
Ile :イソロイシン
Ser :セリン
Thr :スレオニン
Cys :システイン
Met :メチオニン
Glu :グルタミン酸
Asp :アスパラギン酸
Lys :リジン
Arg :アルギニン
His :ヒスチジン
Phe :フェニルアラニン
Tyr :チロシン
Trp :トリプトファン
Pro :プロリン
Asn :アスパラギン
Gln :グルタミン
本明細書の配列表の配列番号は、以下の配列を示す。
配列番号:1
ヒトFM−3のアミノ酸配列を示す。
配列番号:2
マウスFM−3のアミノ酸配列を示す。
配列番号:3
ヒトTGR−1のアミノ酸配列を示す。
参考例1 N-(1-ベンジル-4-ピペリジニル)-N-フェニルプロピオンアミド シュウ酸塩
工程1
1-ベンジル-4-ピペリドン(1.0 g, 5.3 mmol)とアニリン(0.5 g, 5.3 mmol)のクロロホルム/酢酸エチル混合溶液(10 mL/ 5 mL)に、トリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(1.1 g, 5.3 mmol)を少量ずつ加え、室温で40分撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50 ml)を加え、酢酸エチルにより抽出し(3 x 50 ml)、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、(1-ベンジル-4-ピペリジニル)-フェニル-アミン(0.9 g, 64%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.49 (2H, m), 2.04 (2H, m), 2.17 (2H, dt, J = 2.3 Hz, 10.8 Hz), 2.86 (2H, br d, J = 12.0 Hz), 3.30 (1H, m), 3.54 (2H, s), 6.50-7.35 (10H, m).
工程2
(1-ベンジル-4-ピペリジニル)-フェニル-アミン(0.4 g, 1.5 mmol)およびトリエチルアミン(0.4 ml, 2.9 mmol)のクロロホルム溶液(4 ml)に、塩化プロピオニル(0.16 ml, 1.8 mmol)のクロロホルム溶液(1 ml)を滴下し、室温で40分攪拌した。溶媒を留去し、残留物に10%塩酸(20 ml)とジエチルエーテル(20 ml)を加えた。8N NaOH水溶液を加えて水層を塩基性とし、ジクロロメタンにより抽出し(2 x 20 ml)、有機層を水(20 ml)、飽和食塩水(20 ml)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、油状物のN-(1-ベンジル-4-ピペリジニル)-N-フェニルプロピオンアミド(283 mg)を得た。この化合物の2-プロパノール溶液(4 ml)に、シュウ酸(0.072 g, 0.80 mmol)の2-プロパノール溶液(4 ml)を加え、析出した結晶を2-プロパノールで洗浄した後、乾燥させ表題化合物(0.31 g, 51%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.70-2.00 (6H, m), 2.74 (2H, br t, J= 12.0 Hz), 3.55 (2H, br d, J = 11.7 Hz), 4.12 (2H, s), 4.75 (1H, m), 6.95-7.45 (10H, m).
参考例2 N-(1-ベンジル-4-ピペリジニル)-N-フェニルアセトアミド
参考例1の工程1で得られた(1-ベンジル-4-ピペリジニル)- フェニル-アミンを無水酢酸中70℃で加熱することにより油状物の表題化合物を得た。
参考例3 1-ベンジル-4-[(3-メチルブタノイル)(フェニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエチルエステル シュウ酸塩
工程1
氷冷下、1-ベンジル-4-ピペリドン(10.0 g, 53.0 mmol)とアニリン(5.4 g, 58.0 mmol)の酢酸溶液(50 mL)に、トリメチルシリルニトリル(7.1 ml, 53.0 mmol)を、反応系の温度が40℃を超えないよう留意しながら10分かけ滴下し、1時間攪拌した。反応液を冷アンモニア水溶液(濃水酸化アンモニウム水溶液50 ml、砕氷50 gの混合物)に注ぎ、さらに混合物のpHが10になるまで濃水酸化アンモニウム水溶液を徐々に加えた。混合物をクロロホルムにより抽出した後(3 x 100 ml)、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去した。得られた油状物質にジエチルエーテル(20 ml)を加え、析出した白色結晶をジエチルエーテルで洗浄した後、乾燥させ1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (13.6 g, 89%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 1.93 (2H, dt, J = 3.0 Hz, 10.0 Hz), 2.34 (2H, dt, J= 2.2 Hz, 12.0 Hz), 2.47 (2H, dt, J= 2.2 Hz, 10.0 Hz), 2.82 (2H, br d, J= 11.0 Hz), 3.56 (2H, s), 6.90-7.35 (10H, m).
工程2
氷冷下、濃硫酸(70 ml)に1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル(19.0 g, 65.0 mmol)を、系温が25℃を超えないよう留意しながら加え、終夜攪拌した。反応液を冷アンモニア水溶液(濃水酸化アンモニウム水溶液170 ml、砕氷280 gの混合物)に加えた後、クロロホルムにより抽出した(4 x 200 ml)。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去した。残留物にジイソプロピルエーテルを加え攪拌した後、析出した結晶を乾燥させ1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボキサミド(14.6 g, 73%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 1.92 (2H, d, J = 10.9 Hz), 2.10 (2H, t, J = 10.9 Hz), 2.34 (2H, dt, J = 3.5 Hz, 11.7 Hz), 2.75 (2H, br d, J = 10.9 Hz), 3.48 (2H, s), 4.01 (1H, s), 5.27 (1H, br s), 6.60-7.30 (11H, m).
工程3
1,2-エタンジオール(40 ml)に、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボキサミド(14.6 g, 47.0 mmol)と水酸化カリウム(7.9g, 141.0 mmol)を加え、20時間加熱還流した。反応液が室温になるまで放置した後、水(140 ml)を加えろ過し、ろ液に濃塩酸を加え酸性とした。この水溶液に過剰の8N水酸化ナトリウムを加えpHを8とした後、得られた析出物を水より再結晶して1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩(6.6 g, 42%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 1.84 (2H, m), 2.06 (2H, m), 2.38 (2H, m), 2.54 (2H, m), 3.49 (2H, s), 5.15 (1H, br s), 6.40-7.50 (10H, m).
工程4
1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩(0.3 g, 0.9 mmol)と無水イソ吉草酸(1.25 ml, 6.3 mmol)の酢酸エチル懸濁溶液(2.5 ml)に、トリエチルアミン(0.4 ml, 2.7 mmol)を徐々に加えた後1時間加熱還流した。反応液を70℃に冷却した後、エタノール(0.7 ml)を加え、再び2時間加熱還流した。反応液が室温になるまで放置した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20 ml)を加え、酢酸エチルにより抽出し(3 x 20 ml)、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去した。得られた油状物の1-ベンジル-4-[(3-メチルブタノイル)(フェニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル(0.074 g)の2-プロパノール溶液(1 ml)に、シュウ酸(0.024 g, 0.27 mmol)の2-プロパノール溶液(2 ml)を加え、析出した結晶を2-プロパノールで洗浄した後、乾燥させ表題化合物(0.076 g, 20%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 0.76 (6H, d, J = 6.7 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.75 (2H, d, J = 7.0 Hz), 1.95-2.15 (3H, m), 2.30-2.65 (4H, m), 3.15 (2H, br t, J = 12.3 Hz), 3.35-3.50 (2H, m), 4.09 (2H, s), 4.25 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.10-7.50 (10H, m).
参考例4 4-[ベンゾイル(フェニル)アミノ]-1-ベンジルピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル
参考例3の工程4と同様に、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩を無水安息香酸と反応させて油状物の表題化合物(0.21 g, 52%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 1.35 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.90 (2H, m), 2.39 (2H, br d, J= 12.4 Hz), 2.60 (2H, br t, J = 10.4 Hz), 2.80 (2H, br d, J = 12.0 Hz), 3.59 (2H, s), 4.31 (2H, q, J= 7.1 Hz), 7.00-8.15 (15H, m).
参考例5 1-ベンジル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル
参考例3の工程4と同様に、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩を無水プロピオン酸と反応させて油状物の表題化合物(1.0g)を得た。
参考例6 1-ベンジル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル マレイン酸塩
参考例5で得られた1-ベンジル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル(760 mg, 1.92 mmol) のイソプロパノール(1.5 mL)溶液にマレイン酸 (222 mg, 1.92 mmol) のイソプロパノール(2 mL)溶液を加え室温で放置した。得られた白色結晶性粉末をろ取し、イソプロパノールで洗浄後乾燥して表題化合物(839 mg, 86 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95 (3H, t, J= 7.4 Hz), 1.30 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.88 (2H, q, J= 7.4 Hz), 1.9-2.1 (2H, m), 2.41 (2H, d, J= 14.2 Hz), 3.16 (2H, t, J= 11.7 Hz), 3.35 (2H, d, J= 10.2 Hz), 4.08 (2H, s), 4.26 (2H, q, J= 7.1 Hz), 6.29 (2H, s), 7.19-7.26 (2H, m), 7.34-7.42 (8H, m).
元素分析: C24H30N2O3・C4H4O4として
計算値:C, 65.87; H, 6.71; N, 5.49. 実測値:C, 65.69; H, 6.76; N, 5.45.
参考例7 1-ベンジル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例5で得られた1-ベンジル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル (1.0g, 2.55 mmol) のイソプロパノール(3 mL)溶液にシュウ酸 (341 mg, 2.70 mmol) のイソプロパノール(3 mL)溶液を加えて室温で放置した。得られた白色結晶性粉末をろ取し、イソプロパノールで洗浄後乾燥して表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95 (3H, t, J= 7.2 Hz), 1.30 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.88 (2H, q, J= 7.5 Hz), 2.00-2.15 (2H, br t), 2.40 (2H, d, J= 13.8 Hz), 3.14 (2H, t, J= 11.6 Hz), 3.30-3.45 (2H, br), 4.08 (2H, s), 4.24 (2H, q, J= 7.0 Hz), 7.18-7.22 (2H, m), 7.28-7.42 (8H, m).
参考例8 4-[アセチル(フェニル)アミノ]-1-ベンジルピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3の工程4と同様に、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩を無水酢酸と反応させて表題化合物(0.05 g, 7%)を得た。但し塩は非常に難溶性であり、以下のスペクトルデータはfree amineとして記載した。
1H-NMR(CDCl3, free amine) δ: 1.30 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.69 (3H, s), 1.74 (2H, br d, J= 11.8 Hz), 2.28 (2H, br d, J = 13.1 Hz), 2.53 (2H, m), 2.71 (2H, m), 3.57 (2H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.10-7.45 (10H, m).
参考例9 1-ベンジル-4-[ブチリル(フェニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3の工程4と同様に、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩を無水酪酸と反応させて表題化合物(0.30 g, 40%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.80 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.31 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.46 (2H, m), 1.70-1.90 (4H, m), 2.32 (2H, br d, J = 13.6 Hz), 2.80-3.15 (4H, m), 4.04 (2H, s), 4.22 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.30-7.65 (10H, m).
参考例10 1-ベンジル-4-[ペンタノイル(フェニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3の工程4と同様に、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩を無水吉草酸と反応させて表題化合物(0.59 g, 69%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 0.76 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.14 (2H, m), 1.29 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.44 (2H, quintet, J = 7.5 Hz), 1.86 (2H, t, J = 7.5 Hz), 1.95-2.10 (2H, m), 2.38 (2H, br d, J= 14.6 Hz), 3.30-3.40 (2H, m), 4.07 (2H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.10-7.45 (10H, m).
参考例11 1-ベンジル-4-[ヘキサノイル(フェニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3の工程4と同様に、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩を無水ヘキサン酸と反応させて表題化合物(0.38 g, 48%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 0.80 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.00-1.20 (4H, m), 1.29 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.46 (2H, quintet, J= 7.3 Hz), 1.85 (2H, t, J = 7.3 Hz), 2.07 (2H, m), 2.38 (2H, br d, J= 14.6 Hz), 3.15 (2H, br t, J = 12.6 Hz), 3.39 (2H, br d, J = 11.5 Hz), 4.10 (2H, s), 4.24 (2H, q, J= 7.1 Hz), 7.15-7.50 (10H, m).
参考例12 1-ベンジル-4-[(2E)-2-ブテノイル(フェニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3の工程4と同様に、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩を無水クロトン酸と反応させて表題化合物(0.33 g, 45%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 1.28 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.66 (3H, d, J = 6.9 Hz), 2.05-2.15 (2H, m), 2.40 (2H, br d, J= 14.7 Hz), 3.17 (2H, m), 3.41 (2H, br d, J= 5.6 Hz), 4.11 (2H, s), 4.25 (2H, q, J= 7.1 Hz), 5.39 (1H, d, J = 15.1 Hz), 6.70-6.90 (1H, m), 7.15-7.45 (10H, m).
参考例13 1-ベンジル-4-[(4-クロロフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに4-クロロアニリンを用いて表題化合物(0.44 g, 66%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.93 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.79 (2H, m), 1.90 (2H, q, 7.3 Hz), 2.31 (2H, br d, J = 13.2 Hz), 2.80-3.20 (4H, m), 4.03 (2H, s), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.40-7.70 (9H, m).
参考例14 1-ベンジル-4-[(3-クロロフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに3-クロロアニリンを用いて表題化合物(0.26 g, 33%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.93 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.75-2.00 (4H, m), 2.25-2.45 (2H, m), 2.90-3.10 (4H, m), 4.07 (2H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.40-7.70 (9H, m).
参考例15 1-ベンジル-4-[(2-クロロフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに2-クロロアニリンを用いて表題化合物(0.11 g, 13%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.95 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.31 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.54 (1H, br t, J = 12.3 Hz), 1.80-2.00 (3H, m), 2.00-2.15 (1H, m), 2.55-2.75 (1H, m), 2.85 (1H, br d, J = 13.5 Hz), 2.90-3.30 (3H, m), 4.00 (2H, s), 4.15-4.35 (2H, m), 7.40-7.80 (9H, m).
参考例16 1-ベンジル-4-[(4-メチルフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに4-メチルアニリンを用いて表題化合物(0.42 g, 52%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.79 (2H, m), 1.88 (2H, q, J = 7.4 Hz), 2.30 (2H, bd, J = 13.4 Hz), 2.45 (3H, s), 2.80-3.10 (4H, m), 4.02 (2H, br s), 4.22 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.25-7.50 (9H, m).
参考例17 1-ベンジル-4-[(3-メチルフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに3-メチルアニリンを用いて表題化合物(0.072 g, 9%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.92 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.79 (2H, m), 1.89 (2H, q, J = 7.3 Hz), 2.33 (2H, br t, J = 15.2 Hz), 2.44 (3H, s), 2.80-3.20 (4H, m), 4.03 (2H, br s), 4.23 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.20-7.50 (9H, m).
参考例18 1-ベンジル-4-[(2-メチルフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに2-メチルアニリンを用いて表題化合物(0.047 g, 6%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.93 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.65- 1.90 (4H, m), 2.36 (2H, br d, J = 12.8 Hz), 2.43 (3H, s), 2.75-3.25 (4H, m), 4.06 (2H, br s), 4.24 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.30-7.50 (9H, m).
参考例19 1-ベンジル-4-[(3-フルオロフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル マレイン酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに3-フルオロアニリンを用いて油状物の1-ベンジル-4-[(3-フルオロフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステルを合成し、マレイン酸を用いて塩とすることで表題化合物(0.39 g, 49%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.94 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.31 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.60- 2.05 (4H, m), 2.30 (1H, br d, J = 14.0 Hz), 2.49 (1H, br d, J = 13.2Hz), 3.00-3.60 (4H, m), 4.15-4.30 (4H, m), 6.15 (2H, s), 7.25-7.75 (9H, m).
参考例20 1-ベンジル-4-[(3-ブロモフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル マレイン酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに3-ブロモアニリンを用いて油状物の1-ベンジル-4-[(3-ブロモフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステルを合成し、マレイン酸を用いて塩とすることで表題化合物(0.52 g, 61%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.93 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.31 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.70- 2.00 (4H, m), 2.30 (1H, br d, J = 13.8 Hz), 2.40-2.60 (1H, m), 3.00-3.70 (4H, m), 4.15-4.40 (4H, m), 6.15 (2H, s), 7.40-7.85 (9H, m).
参考例21 1-ベンジル-4-[(3-メトキシフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル マレイン酸塩
参考例3と同様の方法で、アニリンのかわりに3-メトキシアニリンを用いて油状物の1-ベンジル-4-[(3-メトキシフェニル)(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステルを合成し、マレイン酸を用いて塩とすることで表題化合物(0.13 g, 5%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.94 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.31 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.75- 2.00 (4H, m), 2.40 (1H, br d, J = 14.6 Hz), 3.00-3.70 (4H, m), 3.89 (3H, s), 4.24 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.15 (2H, s), 7.00 (2H, br d, J = 7.8 Hz), 7.16 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.40-7.60 (6H, m).
参考例22 1-ベンジル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸
参考例3の工程3で得られた1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩(9.0 g, 27.0 mmol)と水(10 ml)の懸濁溶液に、無水プロピオン酸(10 ml)を加え終夜加熱還流した。反応液を70℃に冷却した後、水(3 ml)を加え、再び2時間加熱還流した。反応液が室温になるまで放置した後、析出物をろ別し、水で洗浄した後乾燥させ表題化合物(6.3 g, 75%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 0.80 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.40-1.60 (2H, m), 1.75 (2H, q, J = 7.3 Hz), 2.08 (2H, br d, J = 13.0 Hz), 2.20-2.60 (4H, m), 3.35 (2H, s), 7.10-7.70 (10H, m).
参考例23 N-(1-ベンジル-4-ブチル-4-ピペリジニル)-N-フェニルプロピオンアミド シュウ酸塩
工程1
1-ベンジル-4-ピペリドン1.89g (0.01mol)をトルエン20mlに溶解し、アニリン1.02g (0.011mol)、p−トルエンスルホン酸1水和物50mgを加え、モレキュラーシーブス4A脱水条件下、16時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮し、残留物にTHF 10mlを加え、氷冷下1.6M n-ブチルリチウムヘキサン溶液12.5ml (0.02mol)を加えた。室温で16時間撹拌後、酢酸エチル、水を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1)により精製し、(1-ベンジル-4-ブチル-4-ピペリジニル)-フェニルアミン 720mg (収率22%)を無色油状物として得た。
工程2
得られた、(1-ベンジル-4-ブチル-4-ピペリジニル)-フェニルアミン645mg (2.0mmol)をクロロホルム20mlに溶解し、プロピオニルクロリド925mg (10mmol)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮し、残留物に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム溶液を加えて抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=95/5)により精製し、溶出物をジイソプロピルエーテル溶媒下、シュウ酸を加えて再結晶し、表題化合物 180mg (収率19%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.74 (3H, t, J=7.4Hz), 0.92 (3H, t, J=6.9Hz), 1.20-1.38 (4H, m), 1.60-1.78 (4H, m), 2.00-2.15 (2H, m), 2.15-2.21 (2H, m), 2.80-2.95 (4H, m), 4.06 (2H, s), 7.10-7.20 (2H, m), 7.28-7.48 (8H, m).
参考例24 N-(1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジニル)-N-フェニルプロピオンアミド シュウ酸塩
n-ブチルリチウムの替わりにフェニルリチウムを使用し、参考例23と同様にして表題化合物190mg (収率19%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.68 (3H, t, J=7.3Hz), 1.65 (2H, q, J=7.3Hz), 2.15-2.32 (2H, m), 2.52-2.73 (4H, m), 2.95-3.10 (2H, m), 3.98 (2H, s), 7.15-7.28 (4H, m), 7.28-7.50 (9H, m), 7.56 (2H, d, J=7.7Hz).
参考例25 1-ベンジル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]- N-プロピル-4-ピペリジンカルボキサミド シュウ酸塩
1990年発行J. Org. Chem. 55巻4207頁記載の方法により得られた1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸310mg (1.0mmol)およびプロピルアミン71mg (1.2mmol)をDMF 3mlに溶解し、氷冷下シアノリン酸ジエチル196mg (1.2mmol)、トリエチルアミン121mg (1.2mmol)を加え、1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、2規定水酸化ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1)により精製し、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)-N-プロピル-4-ピペリジンカルボキサミド 150mg (収率43%)を無色油状物として得た。得られた1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)-N-プロピル-4-ピペリジンカルボキサミドから、参考例23の工程2と同様にして表題化合物 110mg (収率56%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.75-0.85 (6H, m), 1.30-1.45 (2H, m), 1.52-1.78 (2H, m), 1.7 6(2H, q, J=7.4Hz), 2.20-2.28 (2H, m), 2.85-3.05 (6H, m), 3.97 (2H, s), 7.36 (5H, m), 7.38-7.50 (5H, m), 7.50-7.58 (1H, m).
参考例26 1-ベンジル-N-メトキシ-N-メチル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]-4-ピペリジンカルボキサミド シュウ酸塩
参考例22で得られた1-ベンジル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸500mg (1.36mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩399mg (4.10mmol)をDMF 10mlに溶解し、氷冷下シアノリン酸ジエチル266mg (1.63mmol)、トリエチルアミン663mg (6.55mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、2規定水酸化ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=6/4)により精製し、溶出物をジイソプロピルエーテル溶媒下、シュウ酸を加えて再結晶し、表題化合物210mg (収率40%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.81 (3H, t, J=7.4Hz), 1.55-1.70 (2H, m),1.76 (2H, q, J=7.4Hz), 2.20-2.32 (2H, m), 2.80-3.00 (2H, m), 3.00-3.12 (2H, m), 3.12 (3H, s), 3.66 (3H, s), 4.00 (2H, s), 7.21-7.26 (2H, m), 7.30-7.40 (5H, m), 7.40-7.50 (3H, m).
参考例27 N-[1-ベンジル-4-(ピロリジン-1-カルボニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルプロピオンアミド シュウ酸塩
N,O-ジメチルヒドロキシルアミンの替わりにピロリジンを使用し、参考例26と同様にして表題化合物210mg (収率40%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.81 (3H, t, J=7.4Hz), 1.55-1.85 (6H, m), 1.81 (2H, q, J=7.4Hz), 2.25-2.40 (2H, m), 3.10-3.28 (4H, m), 3.31-3.50 (4H, m), 4.15 (2H, s), 7.28-7.50 (10H, m).
参考例28 N-(1-ベンジル-4-シアノ-4-ピペリジニル)-N-フェニルプロピオンアミド
1997年発行Synthetic Communications 27巻、923−937頁記載の方法により得られた1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルから、参考例23の工程2と同様にして表題化合物 170mg (収率71%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.02 (3H, t, J=7.4Hz), 1.50-1.65 (2H, m), 1.93 (2H, q, J=7.4Hz), 2.25-2.50 (4H, m), 2.75-2.90 (2H, m), 3.50 (2H, s), 7.16-7.35 (8H, m), 7.38-7.45 (2H, m).
参考例29 1-(2-フェネチル)-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
1997年発行Synthetic Communications 27巻、923−937頁記載の方法により表題化合物180mg (収率44%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.83 (3H, t, J=7.4Hz), 1.23 (3H, t, J=7.0Hz), 1.70-1.95 (4H, m), 2.20-2.32 (2H, m), 2.75-2.90 (2H, m), 2.90-3.18 (4H, m), 3.20-3.35 (2H, m),4.10-4.20 (2H, m), 7.15-7.40 (8H, m), 7.40-7.58 (2H, m).
参考例30 1-ベンゾイル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル
1990年発行J. Org. Chem. 55巻4207頁記載の方法により得られた4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル200mg (0.66mmol)、ピリジン1mlをクロロホルム3mlに溶解し、ベンゾイルクロリド92mg (0.66mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、2規定塩酸を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=6/4)により精製し、表題化合物210mg (収率86%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 0.95 (3H, t, J=7.4Hz), 1.34 (3H, t, J=7.1Hz), 1.30-1.70 (2H, m), 1.87 (2H, q, J=7.4Hz), 2.15-2.25 (1H, m), 2.30-2.48 (1H, m), 3.10-3.25 (1H, m), 3.45-3.70 (2H, m), 4.29 (2H, q, J=7.1Hz), 4.30-4.45 (1H, m), 7.20-7.45 (8H, m), 7.45-7.50 (2H, m).
参考例31 1-フェニル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル
1990年発行J. Org. Chem. 55巻4207頁記載の方法により得られた4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル250mg (0.82mmol)をトルエン15mlに溶解し、ヨードベンゼン836mg (4.1mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0) 150mg (0.16mmol)、トリ(tert-ブチル)ホスフィン100mg (0.49mmol)、炭酸セシウム1.34g (4.1mmol)を加え、80℃で48時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=9/1)により精製し、表題化合物68mg (収率22%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 0.98 (3H, t, J=7.4Hz), 1.33 (3H, t, J=7.1Hz), 1.70-1.82 (2H, m), 1.90 (2H, q, J=7.4Hz), 2.35-2.45 (2H, m), 3.10-3.20 (2H, m), 3.30-3.41 (2H, m), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz), 6.75-6.85 (2H, m), 7.15-7.50 (8H, m).
参考例32 1-シクロヘキシルメチル-4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル シュウ酸塩
1990年発行J. Org. Chem. 55巻4207頁記載の方法により得られた4-[フェニル(プロピオニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル210mg (0.69mmol)、シクロヘキシルアルデヒド93mg (0.83mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合溶液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム176mg (0.83mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=6/4)により精製し、溶出物をジイソプロピルエーテル溶媒下、シュウ酸を加えて再結晶し、表題化合物 180mg (収率53%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.82 (3H, t, J=7.4Hz), 1.00-1.20 (5H, m), 1.22 (3H, t, J=7.1Hz), 1.50-1.72 (6H, m), 1.78 (2H, q, J=7.4Hz), 1.80-1.90 (2H, m), 2.15-2.25 (2H, m), 2.65-2.75 (2H, m), 2.82-3.00 (2H, m), 3.10-3.26 (2H, m), 4.14 (2H, q, J=7.1Hz), 7.25-7.35 (2H, m), 7.40-7.50 (3H, m).
参考例33 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-クロロフェニル)プロピオンアミド
工程1
-78℃で、4-メチルチアゾール (0.79 g, 8.0 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10 ml)に、n-ブチルリチウム(1.6 Mヘキサン溶液, 5.0 ml, 8.0 mmol )を滴下し、20分間攪拌した。同温度で、1-ベンジル-4-(3-クロロフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (1.30 g, 4.0 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5 ml)を滴下し、30分かけ徐々に0℃まで昇温した。反応液に水(30 ml)を加え、酢酸エチルにより抽出し(3 x 40 ml)、有機層を水(40 ml)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-(3-クロロフェニル)-アミンを得た(1.56 g, 98%)。
1H-NMR(CDCl3) δ: 2.10-2.30 (4H, m), 2.35-2.55 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.70-2.80 (2H, m), 3.52 (2H, s), 4.29 (1H, s), 6.31 (1H, d, J= 8.2 Hz), 6.45-6.50 (1H, m), 6.60-6.70 (1H, m), 6.80 (1H, s), 6.96 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.20-7.40 (5H, m).
工程2
室温で、[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-(3-クロロフェニル)-アミン(0.4 g, 1.0 mmol)のクロロホルム溶液(15 ml)に、塩化プロピオニル(0.65 ml, 7.0 mmol)を滴下した後、48時間加熱還流した。反応溶媒を留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20 ml)を加え、クロロホルムにより抽出した後 (4 x 20 ml)、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、表題化合物(1.56 g, 98%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.80 (2H, q, J = 7.4 Hz), 2.00-2.20 (2H, m), 2.20-2.40 (2H, m), 2.44 (3H, s), 2.50-2.80 (4H, m), 3.41 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.20-7.50 (9H, m).
参考例34 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(4-クロロフェニル)プロピオンアミド
1-ベンジル-4-(3-クロロフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルの替わりに1-ベンジル-4-(4-クロロフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルを使用し、参考例33と同様にして表題化合物(0.40 g, 87%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 0.87 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.79 (2H, q, J = 7.4 Hz), 2.00-2.20 (2H, m), 2.20-2.35 (2H, m), 2.43 (3H, s), 2.50-2.70 (4H, m), 3.41 (2H, s), 6.83 (1H, s), 7.20-7.40 (9H, m).
参考例35 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(4-メチルフェニル)プロピオンアミド
1-ベンジル-4-(3-クロロフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルの替わりに1-ベンジル-4-(4-メチルフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルを使用し、参考例33と同様にして表題化合物(0.37 g, 84%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 0.86 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.81 (2H, q, J = 7.4 Hz), 2.00-2.20 (2H, m), 2.25-2.40 (2H, m), 2.39 (3H, s), 2.44 (3H, s), 2.55-2.70 (4H, m), 3.41 (2H, s), 6.82 (1H, s), 7.15-7.35 (9H, m).
参考例36 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-メチルフェニル)プロピオンアミド
1-ベンジル-4-(3-クロロフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルの替わりに1-ベンジル-4-(3-メチルフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルを使用し、参考例33と同様にして表題化合物(0.30 g, 69%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 0.87 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.81 (2H, q, J = 7.4 Hz), 2.00-2.15 (2H, m), 2.25-2.40 (2H, m), 2.38 (3H, s), 2.44 (3H, s), 2.55-2.75 (4H, m), 3.41 (2H, s), 6.82 (1H, s), 7.10-7.35 (9H, m).
参考例37 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(2-メチルフェニル)プロピオンアミド
1-ベンジル-4-(3-クロロフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルの替わりに1-ベンジル-4-(2-メチルフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリルを使用し、参考例33と同様にして表題化合物(0.42 g, 97%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 0.87 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.70 (2H, q, J = 7.4 Hz), 1.98 (2H, t, J = 12.0 Hz), 2.15-2.40 (2H, m), 2.36 (3H, s), 2.45 (3H, s), 2.55-2.75 (4H, m), 3.36 (2H, s), 6.87 (1H, s), 7.10-7.45 (9H, m).
参考例38 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルプロピオンアミド シュウ酸塩
4-メチルチアゾール317mg (3.2mmol)をTHF 10mlに溶解し、−78℃冷却下、1.6M n-ブチルリチウムヘキサン溶液2.0ml (3.2mmol)を加え15分間撹拌した。−30℃まで昇温後、1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル466mg (1.6mmol)を加え30分間撹拌後、0℃まで昇温した。反応液に酢酸エチル、水を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/6)により精製し、[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン360mg (収率62%)を無色油状物として得た。
得られた[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミンから参考例23の工程2と同様にして表題化合物 135mg (収率60%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.73 (3H, t, J=7.4Hz), 1.74 (2H, q, J=7.4Hz), 2.05-2.20 (2H, m), 2.30 (3H, s), 2.48-2.56 (2H, m), 2.82-3.05 (4H, m), 3.99 (2H, br s), 7.19 (1H, s), 7.30-7.40 (8H, m), 7.40-7.48 (2H, m).
参考例39 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例38で得られた[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミンとアセチルクロリドから、参考例23の工程2と同様にして表題化合物 110mg (収率50%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 1.53 (3H, s), 2.05-2.20 (2H, m), 2.30 (3H, s), 2.43-2.55 (2H, m), 2.82-3.08 (4H, m), 4.00 (2H, br s), 7.20 (1H, s), 7.30-7.40 (8H, m), 7.40-7.49 (2H, m).
参考例40 N-[1-ベンジル-4-(sec-ブチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルプロピオンアミド シュウ酸塩
1997年発行Synthetic Communications 27巻、923−937頁記載の方法により得られた1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル466mg (6mmol)をTHF 5mlに溶解し、氷冷下1.0M sec-ブチルリチウムヘキサン溶液を6.4ml (6.4mmol)加え、室温で2時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=98/2)により精製し、[1-ベンジル-4-(sec-ブチル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン160mg (収率31%)を無色油状物として得た。
得られた[1-ベンジル-4-(sec-ブチル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミンから参考例23の工程2と同様にして表題化合物 71mg (収率30%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.79 (3H, t, J=7.4Hz), 0.80-0.85 (3H, m), 0.88 (3H, t, J=7.1Hz), 1.00-1.20 (1H, m), 1.20-1.38 (2H, m), 1.70 (2H, q, J=7.4Hz), 2.00-2.25 (4H, m), 2.75-2.95 (4H, m), 4.05 (2H, s), 7.10-7.20 (2H, m), 7.30-7.42 (8H, m).
参考例41 N-[1-ベンジル-4-(2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルプロピオンアミド シュウ酸塩
4-メチルチアゾールの替わりに2-ブロモピリジンを使用し、参考例38と同様にして表題化合物31mg (収率32%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.65 (3H, t, J=7.4Hz), 1.67 (2H, q, J=7.4Hz), 1.95-2.15 (2H, m), 2.62-2.80 (4H, m), 2.85-3.04 (2H, m), 3.96 (2H, s), 7.23-7.27 (1H, m), 7.36 (5H, m), 7.38-7.50 (5H, m), 7.65-7.80 (2H, m), 8.54 (1H, d, J=4.5Hz).
参考例42 N-[1-ベンジル-4-(2-チアゾリル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルプロピオンアミド マレイン酸塩
4-メチルチアゾールの替わりにチアゾールを、またシュウ酸の替わりにマレイン酸を使用し、参考例38と同様にして表題化合物31mg (収率32%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.73 (3H, t, J=7.3Hz), 1.76 (2H, q, J=7.3Hz), 2.00-2.25 (2H, m), 2.50-2.68 (2H, m), 3.05-3.25 (4H, m), 4.18 (2H, s), 6.04 (2H, s),7.32-7.52 (10H, m), 7.70-7.74 (2H, m).
参考例43 N-[1-ベンジル-4-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルプロピオンアミド マレイン酸塩
4-メチルチアゾールの替わりに4,5-ジメチルチアゾールを、またシュウ酸の替わりにマレイン酸を使用し、参考例38と同様にして表題化合物380mg (収率65%)を白色粉末として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 0.74 (3H, t, J=7.4Hz), 1.75 (2H, q, J=7.4Hz), 1.88-2.10 (2H, m), 2.17 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.47-2.63 (2H, m), 3.05-3.25 (4H, m), 4.18 (2H, s), 6.03 (2H, s), 7.35-7.52 (10H, m).
参考例44 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
参考例39と同様の方法で表題化合物5.35g(収率80%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.62 (3H, s), 2.05-2.20 (2H, m), 2.25-2.39 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.55-2.75 (4H, m), 3.41 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.20-7.32 (5H, m), 7.33-7.45 (5H, m).
参考例45 N-[1-(4-クロロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
工程1
参考例44で得られたN-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド2.00g (4.93mmol)をクロロホルム50mlに溶解し、氷冷下、1-クロロエチルクロロホルメート846mg (5.92mmol)を加え15分間撹拌した後、2時間加熱還流した。減圧下濃縮後、残留物にメタノール20mlを加え4時間還流した。反応液を減圧下濃縮後、残留物に酢酸エチル、2規定水酸化ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下濃縮し、N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド1.50g (収率96%)を無色油状物として得た。
工程2
得られたN-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド500mg (1.58mmol)、4-クロロベンズアルデヒド267mg (1.90mmol)をクロロホルム8mlと酢酸2mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム403mg (1.90mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=7/3)により精製し、表題化合物 420mg (収率60%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.00-2.17 (2H, m), 2.25-2.37 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.52-2.61 (2H, m), 2.62-2.73 (2H, m), 3.37 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.15-7.28 (4H, m), 7.33-7.45 (5H, m).
参考例46 N-[1-(3-クロロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
4-クロロベンズアルデヒドの替わりに3-クロロベンズアルデヒドを使用し、参考例45と同様にして表題化合物430mg (収率62%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.01-2.19 (2H, m), 2.25-2.36 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.52-2.61 (2H, m), 2.62-2.74 (2H, m), 3.37 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.09-7.28 (4H, m), 7.33-7.48 (5H, m).
参考例47 N-[1-(2-クロロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
4-クロロベンズアルデヒドの替わりに2-クロロベンズアルデヒドを使用し、参考例45と同様にして表題化合物510mg (収率73%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.01-2.20 (2H, m), 2.25-2.36 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.54-2.63 (2H, m), 2.62-2.74 (2H, m), 3.42 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.08-7.30 (4H, m), 7.33-7.49 (5H, m).
参考例48 N-[1-(2-チエニルメチル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
4-クロロベンズアルデヒドの替わりに2-チオフェンアルデヒドを使用し、参考例45と同様にして表題化合物210mg (収率32%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.02-2.18 (2H, m), 2.28-2.38 (2H, m), 2.44 (3H, s), 2.60-2.73 (4H, m), 3.63 (2H, s), 6.83 (1H, s), 6.83-6.84 (1H, m), 6.88-6.92 (1H, m), 7.19 (1H, d, J=5.1Hz), 7.33-7.48 (5H, m).
参考例49 N-[1-(2-フリルメチル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
4-クロロベンズアルデヒドの替わりに2-フルアルデヒドを使用し、参考例45と同様にして表題化合物190mg (収率30%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 1.62 (3H, s), 2.03-2.18 (2H, m), 2.27-2.38 (2H, m), 2.44 (3H, s), 2.59-2.71 (4H, m), 3.44 (2H, s), 6.12-6.13 (1H, m), 6.26-6.27 (1H, m), 6.83 (1H, s), 7.32-7.33 (1H, m), 7.34-7.44 (5H, m).
参考例50 N-[1-ベンジル-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
工程1
1-メチルイミダゾール(0.56g, 6.9mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、-78℃ に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6M, 4.4ml)を加え、-78℃ で 20 分間攪拌した後、 1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (1.0 g, 3.4 mmol) のテトラヒドロフラン(5 ml)溶液を一気に加えた。-78℃ 〜 0℃ で 3 時間攪拌した後、反応液に水(10ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。析出した結晶をイソプロピルエーテルで洗浄し、[1-ベンジル-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.41 g, 34 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.19 (2H, m), 2.31-2.52 (4H, m), 2.75 (2H, m), 3.54 (2H, s), 3.72 (3H, s), 3.98 (1H, br s), 6.26 (2H, d, J=8.6Hz), 6.68 (1H, t, J=7.3Hz), 6.76 (1H, s), 7.00-7.05 (3H, m), 7.24-7.36 (5H, m).
工程2
[1-ベンジル-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.20 g, 0.58 mmol) を無水酢酸(6 ml)に溶解し、100℃ で 48 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて農縮し、N-[1-ベンジル-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.02 (2H, m), 2.15-2.30 (4H, m), 2.79 (2H, m), 3.41 (2H, s), 3.98 (3H, s), 6.78 (1H, s), 7.02 (1H, s), 7.19-7.28 (7H, m), 7.36-7.43 (3H, m).
得られたN-[1-ベンジル-4-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル (6ml) に溶解し、シュウ酸 (0.03g, 0.33mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.11g, 43%) を得た。
参考例51 1-ベンジル-4-[エトキシカルボニル(フェニル)アミノ]ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル
本化合物はAmbinter Sarl社(フランス)から購入した。
参考例52 N-[1-ベンジル-4-(2-ピリジニルメチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
工程1
2-メチルピリジン(0.64g, 6.9mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶解し、-78℃ に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6M, 4.4ml)を加え、-78℃ で 20 分間攪拌した後、 1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (1.0 g, 3.4 mmol) のテトラヒドロフラン(6 ml)溶液を一度に加えた。-78℃ 〜 0℃ で 3 時間攪拌した後、反応液に水(10ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-エタノール (10:1)で溶出される画分を集めて濃縮し、[1-ベンジル-4-(2-ピリジニルメチル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.80 g, 65 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.81 (2H, m), 1.99 (2H, m), 2.36 (2H, m), 2.59 (2H, m), 3.21 (2H, s), 3.49 (2H, s), 6.7-6.79 (3H, m), 7.00 (1H, d, J=7.7Hz), 7.08 (1H, m), 7.17 (2H, t, J=7.3Hz), 7.2-7.3 (5H, s), 7.47 (1H, m), 8.51 (1H, d, J=4.9Hz).
工程2
[1-ベンジル-4-(2-ピリジニルメチル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.20 g, 0.58 mmol) を無水酢酸(5 ml)に溶解し、100℃ で 22 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて農縮し、N-[1-ベンジル-4-(2-ピリジニルメチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.58 (3H, s), 1.83 (2H, m), 2.30-2.49 (4H, m), 2.74 (2H, m), 3.52 (2H, s), 3.78 (2H, s), 7.10-7.35 (12H, m), 7.65 (1H, t, J=7.7Hz), 8.59 (1H, d, J=4.9Hz).
得られたN-[1-ベンジル-4-(2-ピリジニルメチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル (4ml) に溶解し、シュウ酸 (0.04g, 0.42mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.17 g, 50 %) を得た。
参考例53 N-[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
工程1
2-ブロモ-6-メチルピリジン(1.20g, 7.0mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶解し、-78℃ に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6M, 4.4ml)を加え、-78℃ で 20 分間攪拌した後、 1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (1.0 g, 3.4 mmol) のテトラヒドロフラン(6 ml)溶液を一度に加えた。-78℃ 〜 0℃ で 3 時間攪拌した後、反応液に水(10ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.50 g, 40 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.05 (2H, m), 2.33 (2H, m), 2.49 (2H, m), 2.55 (3H, s), 2.78 (2H, m), 3.53 (2H, s), 6.34 (2H, d, J=7.7Hz), 6.61 (1H, t, J=7.3Hz), 6.94-7.03 (3H, m), 7.20-7.35 (6H, s), 7.45 (1H, t, J=7.7Hz).
工程2
[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.25 g, 0.70 mmol) を無水酢酸(5 ml)に溶解し、100℃ で 20 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて農縮し、N-[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.55 (3H, s), 1.93-2.10 (4H, m), 2.55 (3H, s), 2.62 (2H, m), 2.83 (2H, m), 3.35 (2H, s), 6.97 (1H, d, J=7.1Hz), 7.10-7.42 (8H, m), 7.49-7.57 (4H, m).
得られたN-[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル (6ml) に溶解し、シュウ酸 (0.04g, 0.42mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.14 g, 44 %) を得た。
参考例54 N-[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例53の工程1で得られた[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.23 g, 0.64 mmol) をテトラヒドロフラン(3 ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物 (1.35g, 6.4mmol) を加えて室温で 16 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付しヘキサン-酢酸エチル (5:1) で溶出される画分を集めて農縮し、N-[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]- 2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミドを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.88-2.08 (4H, m), 2.56 (3H, s), 2.66 (2H, m), 2.82 (2H, m), 3.54 (2H, s), 7.02 (1H, d, J=7.4Hz), 7.18-7.30 (5H, m), 7.38-7.69 (4H, m), 7.57-7.61 (3H, m).
得られたN-[1-ベンジル-4-(6-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]- 2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル (5ml) に溶解し、シュウ酸 (0.04g, 0.42mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-ヘキサンより再結晶し、表題化合物(0.21 g, 61 %) を得た。
参考例55 N-[1-ベンジル-4-(4-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
工程1
2-ブロモ-4-メチルピリジン(1.20g, 7.0mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶解し、-78℃ に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6M, 4.4ml)を加え、-78℃ で 20 分間攪拌した後、 1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (1.0 g, 3.4 mmol) のテトラヒドロフラン(6 ml)溶液を一度に加えた。-78℃ 〜 0℃ で 3 時間攪拌した後、反応液に水(10ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、[1-ベンジル-4-(4-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.25 g, 20 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.18 (2H, m), 2.31 (3H, s), 2.35-2.48 (4H, m), 2.75 (2H, m), 3.53 (2H, s), 6.34 (2H, d, J=8.3Hz), 6.62 (1H, t, J=7.3Hz), 6.94-7.04 (3H, m), 7.20-7.35 (5H, s), 7.40 (1H, s), 8.46 (1H, d, J=4.9Hz).
工程2
[1-ベンジル-4-(4-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.25 g, 0.70 mmol) を無水酢酸(5 ml)に溶解し、100℃ で 60 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて農縮し、N-[1-ベンジル-4-(4-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.55 (3H, s), 1.93-2.08 (4H, m), 2.40 (3H, s), 2.62 (2H, m), 2.83 (2H, m), 3.34 (2H, s), 6.96 (1H, d, J=4.4Hz), 7.10-7.30 (5H, m), 7.34-7.53 (6H, m), 8.46 (1H, d, J=4.9Hz).
得られたN-[1-ベンジル-4-(4-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル (6ml) に溶解し、シュウ酸 (0.04g, 0.42mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.09 g, 26 %) を得た。
参考例56 N-[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
工程1
2-ブロモ-5-メチルピリジン(1.20g, 7.0mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶解し、-78℃ に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6M, 4.4ml)を加え、-78℃ で 20 分間攪拌した後、 1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (1.0 g, 3.4 mmol) のテトラヒドロフラン(6 ml)溶液を一度に加えた。-78℃ 〜 0℃ で 3 時間攪拌した後、反応液に水(10ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.58 g, 47 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.07 (2H, m), 2.31 (3H, s), 2.27-2.48 (4H, m), 2.74 (2H, m), 3.53 (2H, s), 6.32 (2H, d, J=8.9Hz), 6.61 (1H, m), 7.00 (2H, dd, J=8.4, 7.4Hz), 7.20-7.45 (7H, s), 8.43 (1H, s).
工程2
[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.28 g, 0.78 mmol) を無水酢酸(6 ml)に溶解し、100℃ で 48 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて農縮し、N-[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.54 (3H, s), 1.91-2.05 (4H, m), 2.33 (3H, s), 2.64 (2H, m), 2.86 (2H, m), 3.33 (2H, s), 7.18-7.26 (5H, m), 7.37-7.49 (6H, m), 7.63 (1H, d, J=8.1Hz), 8.44 (1H, s).
得られたN-[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル (6ml) に溶解し、シュウ酸 (0.04g, 0.42mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.17 g, 46 %) を得た。
参考例57 N-[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例56の工程1で得られた[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.19 g, 0.53 mmol) をテトラヒドロフラン(3 ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物 (1.20g, 5.7 mmol) を加えて室温で 16 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付しヘキサン-酢酸エチル (5:1) で溶出される画分を集めて農縮し、N-[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミドを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.86-2.05 (4H, m), 2.35 (3H, s), 2.68 (2H, m), 2.86 (2H, m), 3.33 (2H, s), 7.18-7.28 (5H, m), 7.39-7.54 (6H, m), 7.62 (1H, d, J=8.1Hz), 8.46 (1H, s).
得られたN-[1-ベンジル-4-(5-メチル-2-ピリジニル)-2,2,2-トリフルオロ-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル (6ml) に溶解し、シュウ酸 (0.04g, 0.42mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.18 g, 63 %) を得た。
参考例58 N-[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
工程1
2,6-ジブロモピリジン(3.25g, 13.7mmol)をテトラヒドロフラン(7ml)に溶解し、-78℃ に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6M, 8.6ml)を加え、-78℃ で 20 分間攪拌した後、 1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (2.0 g, 6.9 mmol) のテトラヒドロフラン(13 ml)溶液を一度に加えた。-78℃ 〜 0℃ で 4 時間攪拌した後、反応液に水(10ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:2) で溶出される画分を集めて濃縮し、得られた結晶をヘキサンで洗浄後、乾燥して[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (1.46 g, 50 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.02 (2H, m), 2.27 (2H, m), 2.46 (2H, m), 2.79 (2H, m), 3.52 (2H, s), 4.17 (1H, br s), 6.33 (2H, d, J=8.6Hz), 6.65 (1H, t, J=7.4Hz), 7.04 (2H, t, J=7.4Hz), 7.20-7.33 (6H, s), 7.43 (1H, t, J=7.7Hz), 7.52 (1H, m).
工程2
[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.25 g, 0.59 mmol) を無水酢酸(5 ml)に溶解し、100℃ で 48 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて農縮し、N-[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.57 (3H, s), 1.92-2.05 (4H, m), 2.63 (2H, m), 2.77 (2H, m), 3.35 (2H, s), 7.19-7.26 (5H, m), 7.31 (1H, d, J=7.7Hz), 7.38-7.55 (6H, m), 7.65 (1H, d, J=7.6Hz).
得られたN-[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル (6ml) に溶解し、シュウ酸 (0.04g, 0.42mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.19 g, 59 %) を得た。
参考例59 N-[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド
参考例58の工程1で得られた[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.20 g, 0.47 mmol) をテトラヒドロフラン(3 ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物 (1.00 g, 4.7 mmol) を加えて室温で 20 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付しヘキサン-酢酸エチル (5:1) で溶出される画分を集めて農縮し、表題化合物(0.20 g, 81 %) を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.89-2.05 (4H, m), 2.69 (2H, m), 2.77 (2H, m), 3.35 (2H, s), 7.19-7.26 (5H, m), 7.38 (1H, d, J=7.6Hz), 7.41-7.64 (7H, m).
参考例60 N-[1-ベンジル-4-(6-メチルチオ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
工程1
参考例58の工程1で得られた[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.36 g, 0.85 mmol) をテトラヒドロフラン(3 ml)に溶解し、-78℃ に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6 M, 1.1 ml)を加え、-78℃ で 20 分間攪拌した後、ジメチルジスルフィド (0.14 g, 1.4 mmol) のテトラヒドロフラン(1 ml)溶液を加えた。-78℃ 〜 0℃ で 4 時間攪拌した後、反応液に水(10ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (10:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、[1-ベンジル-4-(6-メチルチオ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.24 g, 72 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.03 (2H, m), 2.30 (2H, m), 2.50 (2H, m), 2.61 (3H, s), 2.77 (2H, m), 3.54 (2H, s), 6.33 (2H, d, J=8.6Hz), 6.63 (1H, t, J=7.3Hz), 7.02 (3H, m), 7.21-7.38 (7H, s).
工程2
[1-ベンジル-4-(6-メチルチオ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.25 g, 0.59 mmol) を無水酢酸(5 ml)に溶解し、100℃ で 45 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて農縮し、表題化合物(0.10 g,65 %) を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.57 (3H, s), 1.92-2.05 (4H, m), 2.54 (3H, s), 2.64 (2H, m), 2.90 (2H, m), 3.33 (2H, s), 7.05 (1H, d, J=7.7Hz), 7.18-7.26 (5H, m), 7.37-7.51 (7H, m).
参考例61 N-[1-ベンジル-4-(6-メチルチオ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド
参考例60の工程1で得られた [1-ベンジル-4-(6-メチルチオ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.10 g, 0.26 mmol) をテトラヒドロフラン(3 ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物 (0.58 g, 2.8 mmol) を加えて室温で 20 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付しヘキサン-酢酸エチル (5:1) で溶出される画分を集めて農縮し、表題化合物(0.09 g, 69 %) を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.88-2.04 (4H, m), 2.54 (3H, s), 2.68 (2H, m), 2.85 (2H, m), 3.34 (2H, s), 7.10 (1H, d, J=7.7Hz), 7.19-7.26 (5H, m), 7.39-7.53 (7H, m).
参考例62 N-[1-ベンジル-4-[6-(2-チエニル)-2-ピリジニル]-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
工程1
参考例58の工程1で得られた[1-ベンジル-4-(6-ブロモ-2-ピリジニル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.33 g, 0.78 mmol) をトルエン(6 ml)-エタノール(1.5 ml)-水(1.5 ml)の混合溶媒に溶解し、炭酸カリウム(0.27 g, 1.95 mmol)および 2-チオフェンボロン酸 (0.15 g, 1.17 mmol) を加えた。減圧下で15分間脱気した後、アルゴン雰囲気下でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (0.14 g, 0.12 mmol) を加えて 20 時間加熱還流した。反応液に水(10ml)を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (4:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、[1-ベンジル-4-[6-(2-チエニル)-2-ピリジニル]-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.12 g, 36 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.08 (2H, m), 2.32 (2H, m), 2.46 (2H, m), 2.77 (2H, m), 3.54 (2H, s), 6.32 (2H, d, J=8.6Hz), 6.62 (1H, t, J=7.3Hz), 7.02 (2H, m), 7.13 (1H, m), 7.23-7.35 (7H, s), 7.58 (2H, m), 8.61 (1H, d, J=4.7Hz).
工程2
[1-ベンジル-4-[6-(2-チエニル)-2-ピリジニル]-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン(0.12 g, 0.27 mmol) を無水酢酸(5 ml)に溶解し、100℃ で 45 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて農縮し、表題化合物(0.05 g, 43 %) を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.55 (3H, s), 1.93-2.06 (4H, m), 2.62 (2H, m), 2.87 (2H, m), 3.34 (2H, s), 7.10-7.27 (7H, m), 7.37-7.45 (4H, m), 7.48 (2H, m), 7.66-7.73 (2H, m), 8.61 (1H, m).
参考例63A N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド 1.6g (3.95mmol)をメタノール80mlに溶解し、10%パラジウム炭素2.5gとギ酸アンモニウム 5.0g (79.3mmol)を加え、22時間加熱還流した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮して減圧下乾燥し、表題化合物800mg (収率64%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.32 (2H, m), 2.43 (3H, s), 2.83 (2H, m), 3.23-3.38 (4H, m), 6.87 (1H, s), 7.31-7.34 (2H, m), 7.37-7.50 (3H, m), 9.40 (1H, br s).
参考例63B N-[1-(4-アセチルアミノベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド250mg (0.79mmol)、4-アセタミドベンズアルデヒド155mg (0.95mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム202mg (0.95mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 10mg (収率3%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.09 (2H, m), 2.15 (3H, s), 2.30 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.56-2.69 (4H, m), 3.36 (2H, s), 6.83 (1H, s), 7.13 (1H, br s), 7.19 (2H, m), 7.38-7.45 (7H, m).
参考例64 N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-[4-(メチルチオ)ベンジル]-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド300mg (0.95mmol)、4-メチルチオベンズアルデヒド175mg (1.15mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム1.0g(4.7mmol)を加え、室温で40時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (5:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 106mg (収率25%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.09 (2H, m), 2.30 (2H, m), 2.46 (3H, s), 2.55-2.70 (4H, m), 3.36 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.13-7.19 (4H, m), 7.34-7.43 (5H, m).
参考例65 N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(4-ピリジニルメチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド250mg (0.79mmol)、4-ピリジンカルボアルデヒド102mg (0.95mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム202mg (0.95mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 10mg (収率3%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.09 (2H, m), 2.35 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.55-2.71 (4H, m), 3.41 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.19 (2H, d, J=5.9 Hz), 7.35-7.45 (5H, m), 8.49 (2H, d, J=5.9 Hz).
参考例66 N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(3-ピリジニルメチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド200mg (0.63mmol)、3-ピリジンカルボアルデヒド 85mg (0.79mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム674mg (3.18mmol)を加え、室温で41時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (3:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 72mg (収率28%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.10 (2H, m), 2.35 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.55-2.72 (4H, m), 3.42 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.21 (1H, dd, J=7.8, 4.8Hz), 7.35-7.45 (5H, m), 7.58 (1H, m), 8.47 (2H, m).
参考例67 N-[1-(3,5-ジフルオロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド200mg (0.63mmol)、3,5-ジフルオロベンズアルデヒド 110mg (0.77mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム674mg (3.18mmol)を加え、室温で41時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (5:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 100mg (収率36%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.64 (3H, s), 2.08 (2H, m), 2.34 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.54-2.73 (4H, m), 3.37 (2H, s), 6.64 (1H, m), 6.80 (2H, m), 6.84 (1H, s), 7.36-7.46 (5H, m).
参考例68 N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(2-ピリジニルメチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド250mg (0.79mmol)、2-ピリジンカルボアルデヒド102mg (0.95mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム840mg (3.96mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル- エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて濃縮した。得られた残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (4:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 48mg (収率15%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.15 (2H, m), 2.39-2.48 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.60-2.72 (4H, m), 3.57 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.13 (1H, m), 7.32 (1H, d, J=7.8Hz), 7.35-7.42 (5H, m), 7.60 (1H, t, J=7.8Hz), 8.52 (1H, d, J=4.9Hz).
参考例69 N-[1-[4-(1H-イミダゾール-1-イル)ベンジル]-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド250mg (0.79mmol)、4-(1H-イミダゾール-1-イル)ベンズアルデヒド171mg (0.99mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム840mg (3.96mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル- エタノール (10:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 36mg (収率10%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.64 (3H, s), 2.09 (2H, m), 2.36 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.60-2.74 (4H, m), 3.44 (2H, s), 6.85 (1H, s), 7.18 (1H, s), 7.24-7.45 (10H, m), 7.82 (1H, s).
参考例70 N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル]-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド250mg (0.79mmol)、4-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド188mg (0.99mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム840mg (3.96mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:2) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 35mg (収率9.0%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.08 (2H, m), 2.32 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.55-2.72 (4H, m), 3.40 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.11 (2H, m), 7.24-7.28 (2H, m), 7.35-7.44 (5H, m).
参考例71 N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(1-ナフチルメチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド250mg (0.79mmol)、1-ナフトアルデヒド155mg (0.99mmol)をクロロホルム4mlと酢酸1mlの混合液に溶解し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム840mg (3.96mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて濃縮した。続いて残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (4:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 17mg (収率5.0%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.62 (3H, s), 2.07 (2H, m), 2.41 (2H, m), 2.48 (3H, s), 2.67-2.70 (4H, m), 3.80 (2H, s), 6.85 (1H, s), 7.33-7.50 (9H, m), 7.73 (1H, m), 7.81 (1H, m), 8.19 (1H, m).
参考例72 N-[1-ベンゾイル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド350mg (1.11mmol)をクロロホルム4mlとピリジン1.5mlの混合液に溶解し、塩化ベンゾイル172mg (1.22mmol)を加えて室温で14時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 229mg (収率49%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.67 (3H, s), 1.96 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.59 (1H, m), 2.78 (1H, m), 3.26 (1H, m), 3.55 (2H, m), 4.30 (1H, m), 6.86 (1H, s), 7.33-7.48 (10H, m).
参考例73 N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド200mg (0.63mmol)、臭化フェナシル140mg (0.70mmol)をアセトン2mlに溶解し、炭酸カリウム131mg (0.95mmol)を加え、50 ℃で5時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:2) で溶出される画分を集めて濃縮した。続いて残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (2:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド 80mg (収率29%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.64 (3H, s), 2.19 (2H, m), 2.46 (2H, m), 2.48 (3H, s), 2.70-2.85 (4H, m), 3.75 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.36-7.56 (8H, m), 7.92 (2H, d, J=7.1Hz).
得られたN-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル(3ml) に溶解し、シュウ酸 (0.02g, 0.17mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.07 g, 70 %) を得た。
参考例74 N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-フェニルスルホニル-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド200mg (0.63mmol)、トリエチルアミン100mg (0.99mmol)をテトラヒドロフラン2mlに溶解し、塩化ベンゼンスルホニル123mg (0.70mmol)を加え、50 ℃で6時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 75mg (収率26%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.63 (3H, s), 2.07 (2H, m), 2.24 (3H, s), 2.60 (2H, m), 2.94 (2H, m), 3.37 (2H, m), 6.73 (1H, s), 7.24 (2H, m), 7.40 (3H, m), 7.52-7.62 (3H, m), 7.70 (2H, m).
参考例75 N-[1-シクロプロピルメチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド200mg (0.63mmol)、炭酸カリウム132mg (0.96mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド2mlに懸濁し、臭化シクロプロピルメチル103mg (0.75mmol)を加え、50 ℃で8時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル - エタノール (5:1) で溶出される画分を集めて濃縮した。続いてアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (3:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、N-[1-シクロプロピルメチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド 70mg (収率30%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.33 (2H, m), 0.45 (2H, m), 0.80 (1H, m), 1.64 (3H, s), 2.10 (2H, m), 2.15 (2H, d, J=6.5Hz), 2.29 (2H, m), 2.45 (3H ,s), 2.72-2.82 (4H, m), 6.84 (1H, s), 7.36-7.42 (5H, m).
得られたN-[1-シクロプロピルメチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル(3ml) に溶解し、シュウ酸 (0.02g, 0.17mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.05 g, 58 %) を得た。
参考例76 α-[4-(アセチル-フェニルアミノ)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-ピペリジニル]フェニル酢酸エチル
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド800mg (2.54mmol)、炭酸カリウム 525mg (3.80mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド5mlに懸濁し、α-ブロモフェニル酢酸エチル740mg (3.04mmol)を加え、60 ℃で17 時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで溶出される画分を集めて濃縮した。続いてアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (3:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、表題化合物 306mg (収率23%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.15 (3H, t, J=7.1Hz), 1.62 (3H, s), 2.07 (1H, m), 2.18 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.48 (2H, m), 2.60 (1H, m), 2.75 (2H, m), 3.85 (2H, s), 4.09 (2H, q. J=7.1Hz), 6.83 (1H, s), 7.25-7.40 (10H, m).
参考例77 N-[1-(4-フルオロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド400mg (1.27mmol)、炭酸カリウム 440mg (3.18mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド2mlに懸濁し、臭化 4-フルオロベンジル360mg (1.95mmol)を加え、60 ℃で4日間撹拌した。反応液に酢酸エチル、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで溶出される画分を集めて濃縮した。続いてアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (2:1) で溶出される画分を集めて濃縮した。得られた N-[1-(4-フルオロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドを酢酸エチル(3ml) に溶解し、シュウ酸 (0.03g, 0.38mmol) のイソプロパノール (1ml) 溶液を加えて 30 分間撹拌した。析出した結晶を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶し、表題化合物(0.16 g, 29 %) を得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 1.55 (3H, s), 1.99 (2H, m), 2.33 (3H, s), 2.53 (2H, m), 2.80-2.94 (4H, m), 3.94 (2H, m), 7.22 (2H, m), 7.37-7.53 (8H, m).
参考例78 N-[1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
工程1
クミルアミン4.67g (34.5mmol)をエタノール 27mlに溶解し、炭酸カリウム 480mg (3.50mmol)を加えた。加熱還流下、ヨウ化 1-エチル-1-メチル-4-オキソピペリジニウム 6.2g (23.0mmol)の水(12ml) 溶液を滴下し、2時間加熱還流した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで溶出される画分を集めて濃縮した。続いてアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (2:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-ピペリドン (3.46 g, 69 %) を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.40 (6H, s), 2.40 (4H, t, J=6.0Hz), 2.77 (4H, t, J=6.0Hz), 7.23 (1H, m), 7.33 (2H, t, J=7.1Hz), 7.58 (2H, d, J=7.1Hz).
工程2
氷冷下、1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-ピペリドン (1.70 g, 7.8 mmol)とアニリン(0.80 g, 8.6 mmol)の酢酸溶液 (10 mL)に、氷冷下トリメチルシリルニトリル(1.08 ml, 8.1 mmol)を滴下し、4時間攪拌した。反応液を冷アンモニア水溶液(濃水酸化アンモニウム水溶液50 ml、砕氷50 gの混合物)に注ぎ、さらに混合物のpHが10になるまで濃水酸化アンモニウム水溶液を徐々に加えた。析出した結晶をろ取し、水、イソプロピルエーテルで順次洗浄した後、減圧下乾燥させ 1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (1.89 g, 76%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.37 (6H, s), 1.87 (2H, m), 2.30 (2H, m), 2.54 (2H, m), 2.79 (2H, m), 3.62 (1H, br s), 6.91 (3H, m), 7.20-7.33 (5H, m), 7.51 (2H, d, J=8.6Hz).
工程3
-78℃で、4-メチルチアゾール (1.17 g, 11.8 mmol)のテトラヒドロフラン溶液 (5 ml)に、n-ブチルリチウム(1.6 Mヘキサン溶液, 7.4 ml, 11.8 mmol )を滴下し、20分間攪拌した。同温度で、1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル (1.88 g, 5.9 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10 ml)を一気に加え、30分かけ徐々に0℃まで昇温した。反応液に水(20 ml)を加え、酢酸エチルにより抽出し(3 x 40 ml)、有機層を水(40 ml)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (3:1) で溶出される画分を集めて濃縮し、[1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミンを得た (2.05 g, 89%)。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.33 (6H, s), 2.17 (2H, m), 2.31-2.44 (4H, m), 2.46 (3H, s), 2.70 (2H, m), 4.24 (1H, br s), 6.45 (2H, d, J=7.6Hz), 6.69 (1H, t, J=7.3Hz), 6.78 (1H, s), 7.06 (2H, m), 7.18 (1H, m), 7.28 (2H, m), 7.54 (2H, d, J=7.2Hz).
工程4
[1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン(0.67 g, 1.71 mmol) をクロロホルム(4 ml)に溶解し、塩化アセチル (2.5 ml, 35.2 mmol) を加えて40 ℃ で 41 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて農縮した。続いてアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (5:1) で溶出される画分を集めて農縮し、表題化合物(0.05 g, 43 %) を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.25 (6H, s), 1.62 (3H, s), 2.09 (2H, m), 2.39-2.52 (4H, m), 2.45 (3H, s), 2.59 (2H, m), 6.81 (1H, s), 7.16 (1H, m), 7.25 (2H, m), 7.37-7.48 (7H, m).
参考例79 2,2,2-トリフルオロ-N-[1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
参考例78の工程3で得られた [1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン (0.67 g, 1.71 mmol) をテトラヒドロフラン(10 ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物 (3.60g, 17.1 mmol) を加えて室温で 24 時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮した。残留物に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (1:1) で溶出される画分を集めて農縮した。続いてアルミナカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (5:1) で溶出される画分を集めて農縮し、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.25 (6H, s), 2.04 (2H, m), 2.41 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.53-2.70 (4H, m), 6.86 (1H, s), 7.17 (1H, m), 7.25 (2H, m), 7.39-7.49 (7H, m).
参考例80A N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(2-メチルフェニル)アセトアミド
工程1
氷冷下、1-ベンジル-4-ピペリドン(3.00 g, 15.9 mmol)と2-メチルアニリン(1.90 g, 17.5 mmol)の酢酸溶液(15 ml)に、トリメチルシリルニトリル(2.10 ml, 15.9 mmol)を、反応系の温度が40℃を超えないよう留意しながら10分かけ滴下し、1時間攪拌した。反応液を冷アンモニア水溶液(濃水酸化アンモニウム水溶液25 ml、砕氷25 gの混合物)に注ぎ、さらに混合物のpHが10になるまで濃水酸化アンモニウム水溶液を徐々に加えた。混合物をクロロホルムにより抽出した後(4 x 25 ml)、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を留去した。得られた油状物質にジエチルエーテルとn-ヘキサンを加え、析出した白色結晶をジエチルエーテルで洗浄した後、乾燥させ1-ベンジル-4-(2-メチルフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル(4.31 g, 89%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.94 (2H, m), 2.14 (3H, s), 2.25-2.40 (4H, m), 2.65-2.75(2H, m), 3.50 (2H, s), 4.86 (1H, s), 6.71 (1H, t, J = 7.3 Hz), 6.96 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.00-7.10 (2H, m), 7.20-7.34 (5H, m).
工程2
-78℃で、4-メチルチアゾール (0.793 g, 8.00 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10 ml)に、n-ブチルリチウム(1.6 Mヘキサン溶液, 5.00 ml, 8.00 mmol )を滴下し、20分間攪拌した。同温度で、1-ベンジル-4-(2-メチルフェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル(1.22 g, 4.00 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5 ml)を滴下し、30分かけ徐々に0℃まで昇温した。反応液に水(3 ml)を加え、酢酸エチルにより抽出し、有機層を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル](2-メチルフェニル)アミン(1.43 g, 95%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 2.10-2.30 (4H, m), 2.25 (3H, s), 2.40-2.55 (2H, m), 2.46 (3H, s), 3.53 (2H, s), 4.14 (1H, s), 6.20 (1H, d, J= 8.0 Hz), 6.63 (1H, t, J = 7.3 Hz), 6.79 (1H, s), 6.87 (1H, t, J= 7.6 Hz), 7.20-7.40 (6H, m).
工程3
室温で、[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル](2-メチルフェニル)アミン(0.380 g, 1.00 mmol)に、無水酢酸(15 ml)を加え、100℃で48時間加熱した。反応溶媒を留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 ml)を加え、クロロホルムにより抽出した後 (4 x 20 ml)、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、表題化合物(0.029 g, 7%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 1.56 (3H, s), 1.97 (1H, t, J= 11.9 Hz), 2.20-2.50 (3H, m), 2.38 (3H, s), 2.45 (3H, s), 2.61 (1H, d, J = 12.1 Hz), 2.82 (1H, d, J = 10.3 Hz), 3.29-3.42 (3H, m), 6.88 (1H, s), 7.15-7.35 (8H, m), 7.42 (1H, d, J= 7.0 Hz).
参考例80B N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(2-メチルフェニル)アセトアミド シュウ酸塩
参考例80Aで得られたN-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(2-メチルフェニル)アセトアミド(0.029 g, 0.069 mmol)の2-プロパノール溶液(0.7 ml)に、シュウ酸(0.009 g, 0.10 mmol)の2-プロパノール溶液(0.7 ml)を加え、析出した結晶を酢酸エチル/ n-ヘキサン混合溶媒で洗浄した後、乾燥させ表題化合物(0.031 g, 88%)を得た。
IR (KBr) ν: 1663 cm-1.
参考例81A N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-メチルフェニル)アセトアミド
参考例80Aと同様の方法で、2-メチルアニリンの代わりに3-メチルアニリンを用いて表題化合物(0.068 g, 16%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 1.63 (3H, s), 2.20-2.15 (2H, m), 2.26-2.40 (2H, m), 2.38 (3H, s), 2.45 (3H, s), 2.60-2.80 (4H, m), 3.42 (2H, s), 6.83 (1H, s), 7.15-7.32 (9H, m).
参考例81B N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-メチルフェニル)アセトアミド シュウ酸塩
参考例80Bと同様の方法で、N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-メチルフェニル)アセトアミドより表題化合物(0.064 g, 77%)を得た。
IR (KBr) ν: 1667 cm-1.
参考例82A N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-クロロフェニル)アセトアミド
参考例80Aと同様の方法で、2-メチルアニリンの代わりに3-クロロアニリンを用いて表題化合物(0.084 g, 19%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.00-2.17 (2H, m), 2.05 (3H, m), 2.22-2.40 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.56-2.78 (4H, m), 3.42 (2H, s), 6.85 (1H, s), 7.20-7.50 (9H, m).
参考例82B N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-クロロフェニル)アセトアミド シュウ酸塩
参考例80Bと同様の方法で、N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-クロロフェニル)アセトアミドより表題化合物(0.072 g, 72%)を得た。
IR (KBr) ν: 1669 cm-1.
参考例83A N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-フルオロフェニル)アセトアミド
参考例80Aと同様の方法で、2-メチルアニリンの代わりに3-フルオロアニリンを用いて表題化合物(0.080 g, 9%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.65 (3H, s), 2.00-2.40 (4H, m), 2.05 (3H, s), 2.45 (3H, s), 2.50-2.80 (4H, m), 3.41 (2H, s), 6.84 (1H, d, J = 0.8 Hz), 7.05-7.44 (9H, m).
参考例83B N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-フルオロフェニル)アセトアミド シュウ酸塩
参考例80Bと同様の方法で、N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-フルオロフェニル)アセトアミドより表題化合物(0.072 g, 72%)を得た。
IR (KBr) ν: 1680 cm-1.
参考例84A N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド
参考例38で得られた1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-(フェニルアミノ)ピペリジン(0.600 g, 1.72 mmol)と、4-ジメチルアミノピリジン(0.009 g, 0.074 mmol)およびトリエチルアミン(0.35 ml, 2.51 mmol)のジクロロメタン溶液(15 ml)に、0℃で無水トリフルオロ酢酸(0.960 ml, 12.0 mmol)を滴下し、同温度で15分攪拌した後、徐々に室温まで昇温し2時間攪拌した。反応溶媒を留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 ml)を加え、クロロホルムにより抽出し(3 x 30 ml)、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、表題化合物(0.508 g, 77%)を得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 1.99-2.17 (2H, m), 2.23-2.38 (2H, m), 2.46 (3H, s), 2.63-2.76 (4H, m), 3.40 (2H, s), 6.89 (1H, d, J = 0.7 Hz), 7.17-7.34 (5H, m), 7.35-7.53 (5H, m).
参考例84B N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例84Aで得られたN-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド(0.508 g, 1.11 mmol)の2-プロパノール溶液(2 ml)に、シュウ酸(0.120 g, 1.33 mmol)を加え完全に溶解させ、少量のn-ヘキサンを加えることで析出した結晶を酢酸エチル/ n-ヘキサン混合溶媒で洗浄した後、乾燥させ表題化合物(0.453 g, 74%)を得た。
IR (KBr) ν: 1703 cm-1.
参考例85A N-[1-(2,6-ジメチルベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
参考例63Aで得たN-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド(0.300 g, 0.951 mmol)と、2,6-ジメチルベンズアルデヒド(0.128 g, 0.954 mmol)およびチタン(IV)イソプロポキシド(0.341 g, 1.20 mmol)を混合し、室温で2時間攪拌した後、ポリ(メチルヒドロシロキサン)(0.114 g, 1.90 mmol)のTHF溶液(5 ml)を加え、さらに6時間攪拌した。反応混合物を氷冷し、3 N水酸化ナトリウム水溶液(10 ml)を滴下後同温度で20分攪拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、表題化合物(0.049 g, 12%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.62 (3H, s), 1.90-2.05 (2H, m), 2.30-2.40 (2H, m), 2.31 (6H, m), 2.47 (3H, s), 2.50-2.70 (4H, m), 3.36 (2H, s), 6.85 (1H, s), 6.90-7.40 (8H, m).
参考例85B N-[1-(2,6-ジメチルベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例85Aで得られたN-[1-(2,6-ジメチルベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド(0.049 g, 0.113 mmol)の2-プロパノール溶液(2 ml)に、シュウ酸(0.012 g, 0.132 mmol)を加え完全に溶解させ、少量のn-ヘキサンを加えることで析出した結晶を酢酸エチル/ n-ヘキサン混合溶媒で洗浄した後、乾燥させ表題化合物(0.039 g, 66%)を得た。
IR (KBr) ν: 1665 cm-1.
参考例86A N-[1-(2,6-ジクロロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
参考例85Aと同様の方法で、2,6-ジメチルベンズアルデヒドの代わりに2,6-ジクロロベンズアルデヒドを用いて表題化合物(0.100 g, 22%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.62 (3H, s), 1.95-2.10 (2H, m), 2.47 (3H, s), 2.51 (2H, t, J = 11.6 Hz), 2.67 (4H, d, J = 8.7 Hz), 3.64 (2H, s), 6.85 (1H, s), 6.05-7.45 (8H, m).
参考例86B N-[1-(2,6-ジクロロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例85Bと同様の方法で、N-[1-(2,6-ジクロロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドより表題化合物(0.054 g, 45%)を得た。
IR (KBr) ν: 1663 cm-1.
参考例87A N-[1-(2,6-ジフルオロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド(0.300 g, 1.20 mmol)、2,6-ジフルオロベンズアルデヒド(0.171 g, 1.20 mmol)、酢酸(2.5 ml)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.254 g, 1.20 mmol)のクロロホルム溶液(10 ml)を、室温で16時間攪拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 ml)を加え、クロロホルムで抽出 (3 x 30 ml)し、有機層を水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、表題化合物(0.191 g, 46%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.61 (3H, s), 2.00-2.15 (2H, m), 2.41 (3H, s), 2.40-2.50 (2H, m), 2.62 (4H, m), 3.59 (2H, s), 6.80-6.90 (3H, m), 7.15-7.30 (1H, m), 7.36 (5H, s).
参考例87B N-[1-(2,6-ジフルオロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例85Bと同様の方法で、N-[1-(2,6-ジフルオロベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドより表題化合物(0.123 g, 53%)を得た。
IR (KBr) ν: 1667 cm-1.
参考例88 N-[1-(2-シアノベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
参考例87Aと同様の方法で、2,6-ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに2-ホルミルベンゾニトリルを用い、表題化合物(0.010 g, 2%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.63 (3H, s), 2.00-2.20 (2H, m), 2.35-2.50 (2H, m), 2.46 (3H, s), 2.55-2.75 (4H, m), 3.60 (2H, s), 6.85 (1H, s), 7.25-7.65 (9H, m).
参考例89 N-[1-(4-シアノベンジル)-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
参考例87Aと同様の方法で、2,6-ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに4-ホルミルベンゾニトリルを用い、表題化合物(0.024 g, 6%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.64 (3H, s), 2.00-2.15 (2H, m), 2.34 (2H, t, J = 9.6 Hz), 2.45 (3H, s), 2.50-2.65 (2H, m), 2.70 (2H, d, J = 12.7 Hz), 3.44 (2H, s), 6.85 (1H, s), 7.35-7.60 (9H, m).
参考例90A N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(2-トリフルオロメチルベンジル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
参考例87Aと同様の方法で、2,6-ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに2-トリフルオロメチルベンズアルデヒドを用いて表題化合物(0.085 g, 19%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.65 (3H, s), 2.10-2.20 (2H, m), 2.30- 2.45 (2H, m), 2.46 (3H, s), 2.50-2.65 (2H, m), 2.70 (2H, d, J = 14.7 Hz), 3.56 (3H, s), 6.85 (1H, s), 7.25-7.50 (7H, m), 7.57 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.72 (1H, d, J = 9.2 Hz).
参考例90B N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(2-トリフルオロメチルベンジル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例85Bと同様の方法で、N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(2-トリフルオロメチルベンジル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドより表題化合物(0.068 g, 67%)を得た。
IR (KBr) ν: 1667 cm-1.
参考例91A N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド
参考例87Aと同様の方法で、2,6-ジフルオロベンズアルデヒドの代わりに3-トリフルオロメチルベンズアルデヒドを用いて表題化合物(0.084 g, 19%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.64 (3H, s), 2.00-2.15 (2H, m), 2.25-2.40 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.55-2.65 (2H, m), 2.70 (2H, d, J = 13.7 Hz), 3.45 (2H, s), 6.84 (1H, s), 7.35-7.65 (9H, m).
参考例91B N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド シュウ酸塩
参考例85Bと同様の方法で、N-[4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミドより表題化合物(0.081 g, 81%)を得た。
IR (KBr) ν: 1667 cm-1.
参考例92 N-[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド(異性体A’および異性体B’)
工程1
1989年発行Tetrahedron Letters 30巻,1197-1200頁記載の方法により得られた、7-メチル-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-カルボン酸 tert-ブチルエステル(3.31g)の酢酸エチル(15ml)溶液に4規定塩酸−酢酸エチル溶液(15ml)を加え、室温で5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残留物に炭酸カリウム(6.63g),臭化ベンジル(2.14ml),及び1-メチル-2‐ピロリドン(30ml)を加えて130℃で15時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水(100ml)を加え、酢酸エチル(50ml x 3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n-ヘキサン=15/85)により精製し、無色油状の8-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(2.47g, 83%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.20 (3H, d, J=6.2Hz), 1.56-1.78 (4H, m), 2.11-2.44 (1H, m), 2.45-2.62 (1H, m), 2.71-2.80 (1H, m), 3.14 (1H, d, J=13.2Hz), 3.91-4.05 (4H, m), 4.08 (1H, d, J=13.2Hz), 7.22-7.36 (5H, m).
工程2
8-ベンジル-7-メチル-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(2.47g)のベンゼン(45ml) 溶液に4規定塩酸水溶液(15ml)を加え、室温で24時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下にベンゼンを留去した。残留物に水(50ml)を加え、炭酸水素ナトリウムで中和した後、酢酸エチル(50ml x 3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去することにより、淡黄色油状の1-ベンジル-2-メチルピペリジン-4-オン (2.01g, 99%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.18 (3H, d, J=6.6Hz), 2.23-2.41 (3H, m), 2.49-2.61 (2H, m), 2.49-3.08 (2H, m), 3.45 (1H, d, J=13.6Hz), 3.97 (1H, d, J=13.6Hz), 7.23-7.40 (5H, m).
工程3
1-ベンジル-2-メチルピペリジン-4-オン(2.01g)とアニリン(1.02g)の酢酸(10ml)溶液に、氷冷下、96%トリメチルシリルニトリル(1.02g)を10分間で滴下し、0℃でさらに30分間撹拌した。反応液を氷(50g)−28%アンモニア水(50g)に注ぎ、さらにpHが10に至るまで28%アンモニア水を加え、クロロホルム(50ml x 3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2)により精製し、ジエチルエーテルから結晶化させて、無色結晶の1-ベンジル-2-メチル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル(1.77g, 59%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.27 (3H, d, J=5.8Hz), 1.56-1.78 (2H, m), 2.23-2.43 (3H, m), 2.65-2.75 (1H, m), 2.82-2.92 (1H, m), 3.14 (1H, d, J=13.4Hz), 3.63 (1H, br s), 4.18 (1H, d, J=13.4Hz), 6.88-6.96 (3H, m), 7.21-7.33 (7H, m).
工程4
−78℃に冷却した4-メチルチアゾール(1.09g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に1.6M n-ブチルリチウムヘキサン溶液(6.9ml)を滴下し、15分間撹拌した。−30℃まで昇温した後、1-ベンジル-2-メチル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボニトリル(1.67g) のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を加え30分間撹拌し、さらに0℃で15分間撹拌した。反応液に水(50ml)及び酢酸エチル(50ml)を加え分液した。有機層を飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n-ヘキサン=1/9)により精製し、ヘキサンから結晶化させて、無色結晶の[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミンを2種のジアステレオマー(異性体Aおよび異性体B)として得た。
異性体A(低極性):0.43g(21%),無色結晶
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.19 (3H, d, J=6.2Hz), 2.08-2.24 (4H, m), 2.33 (1H, dd, J=13.4 and 3.4Hz), 2.45 (3H, d, J=1.0Hz), 2.49-2.73 (2H, m), 3.06 (1H, d, J=13.6Hz), 4.16 (1H, d, J=13.6Hz), 4.29 (1H, br s), 6.42-6.46 (2H, m), 6.66-6.73 (1H, m), 6.79 (1H, d, J=1.0Hz), 7.03-7.11 (2H, m), 7.21-7.35 (5H, m).
異性体B(高極性):1.35g(65%),無色結晶
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.20 (3H, d, J=6.4Hz), 1.76-2.01 (2H, m), 2.28-2.42 (2H, m), 2.44 (3H, d, J=1.0Hz), 2.64-2.78 (2H, m), 2.87-2.96 (1H, m), 3.15 (1H, d, J=13.2Hz), 4.05 (1H, d, J=13.2Hz), 4.09 (1H, br s), 6.44-6.48 (2H, m), 6.66-6.74 (1H, m), 6.80 (1H, d, J=1.0Hz), 7.00-7.08 (2H, m), 7.20-7.34 (5H, m).
工程5
[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン(異性体A,151mg)のクロロホルム(5ml)溶液に塩化アセチル(157mg)を加え、36時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下濃縮し、残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加え、酢酸エチル(10ml x 3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n-ヘキサン=1/4)により精製し、無色油状の表題化合物(異性体A’, 166mg, 99%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, d, J=5.8Hz), 1.64 (3H, s), 1.81 (1H, dd, J=14.2 and 11.4Hz), 2.07-2.33 (3H, m), 2.42 (3H, d, J=1.0Hz), 2.52-2.68 (2H, m), 2.84-2.90 (1H, m), 3.36 (1H, d, J=13.6Hz), 3.93 (1H, d, J=13.6Hz), 6.75 (1H, d, J=1.0Hz), 7.21-7.37 (9H, m), 7.65-7.68 (1H, m).
[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン(異性体B,302mg)を用い、同様にして無色油状の表題化合物(異性体B’, 204mg, 61%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.17 (3H, d, J=5.8Hz), 1.61 (3H, s), 1.59-1.82 (2H, m), 1.94-2.08 (1H, m), 2.29-2.40 (1H, m), 2.43 (3H, d, J=1.0Hz), 2.55 (1H, dt, J=11.8 and 3.6Hz), 2.70-2.86 (1H, m), 2.92 (1H, d, J=13.2Hz), 3.16 (1H, dt, J=13.2 and 3.0Hz), 4.04 (1H, d, J=13.2Hz), 6.83 (1H, d, J=1.0Hz), 7.12-7.43 (10H, m).
参考例93 N-[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド フマル酸塩(異性体A’および異性体B’のフマル酸塩)
N-[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド(異性体A’, 166mg)のエタノール(4ml)溶液にフマル酸(46mg)を加え、加温して溶解させた後、室温で30分間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物をジイソプロピルエーテルから結晶化させて、無色結晶の表題化合物(異性体A’のフマル酸塩, 156mg, 73%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 0.89 (3H, d, J=5.8Hz), 1.55 (3H, s), 1.60-1.73 (1H, m), 2.00-2.80 (6H, m), 2.35 (3H, d, J=1.0Hz), 3.23 (1H, d, J=13.8Hz), 3.91 (1H, d, J=13.8Hz), 6.62 (2H, s), 7.13 (1H, d, J=1.0Hz), 7.23-7.50 (9H, m), 7.65-7.70 (1H, m), 12.40-13.60 (2H, br).
N-[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド(異性体B’, 204mg)を用い、同様にして無色結晶の表題化合物(異性体B’のフマル酸塩, 218mg, 83%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.10 (3H, d, J=6.0Hz), 1.50 (3H, s), 1.56-1.73 (2H, m), 2.02-2.22 (2H, m), 2.33 (3H, d, J=1.0Hz), 2.40-2.60 (1H, m), 2.75-2.92 (2H, m), 3.01 (1H, d, J=13.6Hz), 3.99 (1H, d, J=13.6Hz), 6.61 (2H, s), 7.17 (1H, d, J=1.0Hz), 7.18-7.30 (5H, m), 7.38-7.51 (5H, m), 12.50-13.50 (2H, br).
参考例94 N-[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド
[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-フェニル-アミン(異性体B,302mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液にトリフルオロ酢酸無水物(1.68g)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加え、酢酸エチル(10ml x 3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n-ヘキサン=1/4)により精製し、淡黄色油状の表題化合物(228mg, 65%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.19 (3H, d, J=5.8Hz), 1.61-1.76 (1H, m), 1.78 (1H, dd, J=13.6 and 11.8Hz), 1.93-2.06 (1H, m), 2.28-2.38 (1H, m), 2.45 (3H, d, J=0.8Hz), 2.53-2.63 (1H, m), 2.70-2.80 (1H, m), 2.92 (1H, d, J=13.2Hz), 3.02-3.12 (1H, m), 4.05 (1H, d, J=13.2Hz), 6.89 (1H, d, J=0.8Hz), 7.16-7.50 (10H, m).
参考例95 N-[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]- 2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド フマル酸塩
N-[1-ベンジル-2-メチル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-2,2,2-トリフルオロ-N-フェニルアセトアミド(218mg)のエタノール(3ml)溶液にフマル酸(58mg)を加え、加温して溶解させた後、室温で30分間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物をジイソプロピルエーテルから結晶化させて、無色結晶の表題化合物(206mg, 70%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.12 (3H, d, J=5.6Hz), 1.58-1.83 (2H, m), 1.96-2.28 (2H, m), 2.37 (3H, s), 2.40-2.60 (1H, m), 2.68-2.85 (2H, m), 2.97 (1H, d, J=13.2Hz), 3.98 (1H, d, J=13.2Hz), 6.62 (2H, s), 7.19-7.26 (5H, m), 7.30 (1H, m), 7.52 (5H, s), 12.60-13.60 (2H, br).
参考例96 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(2-メチルフェニル)プロピオンアミド シュウ酸塩
N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(2-メチルフェニル)プロピオンアミド(0.419 g, 0.966 mmol)の酢酸エチル(1 ml)/ 2-プロパノール(2 ml)混合溶液に、シュウ酸(0.104 g, 1.16 mmol)を加え完全に溶解させ、少量のn-ヘキサンを加えることで析出した結晶を酢酸エチル/ n-ヘキサン混合溶媒で洗浄した後、乾燥させ表題化合物を得た(0.331 g, 66%)。
IR (KBr) ν: 1665 cm-1.
参考例97 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-メチルフェニル)プロピオンアミド シュウ酸塩
参考例96と同様の方法で、N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-メチルフェニル)プロピオンアミドより表題化合物(0.242 g, 67%)を得た。
IR (KBr) ν: 1667 cm-1.
参考例98 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(4-メチルフェニル)プロピオンアミド シュウ酸塩
参考例96と同様の方法で、N-[1-ベンジル-4-(4-メチル-チアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(4-メチルフェニル)プロピオンアミドより表題化合物(0.351 g, 79%)を得た。
IR (KBr) ν: 1667 cm-1.
参考例99 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)ピペリジン-4-イル]-N-(3-クロロフェニル)プロピオンアミド シュウ酸塩
参考例96と同様の方法で、N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(3-クロロフェニル)プロピオンアミドより表題化合物(0.335 g, 88%)を得た。
IR (KBr) ν: 1672 cm-1.
参考例100 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)ピペリジン-4-イル]-N-(4-クロロフェニル)プロピオンアミド シュウ酸塩
参考例96と同様の方法で、N-[1-ベンジル-4-(4-メチル-チアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-(4-クロロフェニル)プロピオンアミドより表題化合物(0.405 g, 85%)を得た。
IR (KBr) ν: 1669 cm-1.
参考例101 N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド フマル酸塩
N-[1-ベンジル-4-(4-メチルチアゾール-2-イル)-4-ピペリジニル]-N-フェニルアセトアミド(3.0 g, 7.40 mmol)をイソプロパノール (5ml) に溶解し、フマル酸 (0.87g, 7.50 mmol) のイソプロパノール (5ml) 溶液を加えた。減圧濃縮した後エチルエーテルを加え、種晶を加えて室温で2時間攪拌した。析出した結晶をエチルエーテル-イソプロパノールで洗浄し、乾燥して表題化合物(2.5 g, 65 %) を得た。
m.p. 146.4-146.5℃
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.52 (3H, s), 2.01 (2H, m), 2.33-2.58 (6H, m), 2.36 (3H, s), 3.44 (2H, s), 6.61 (2H, s), 7.18 (1H, s), 7.23-7.32 (5H, m), 7.43-7.52 (5H, m).
参考例102 4-(ベンゾイル-フェニルアミノ)-1-ベンジルピペリジン-4-カルボン酸ベンジルエステル シュウ酸塩
1-ベンジル-4-(フェニルアミノ)ピペリジン-4-カルボン酸ナトリウム塩(1.00 g, 3.01 mmol)と安息香酸無水物(4.76 g, 21.06 mmol)の酢酸エチル(30 mL)懸濁液にトリエチルアミン(0.90 g, 8.89 mmol)を加え、2時間加熱還流した。この混合物にベンジルアルコール(4.0 mL, 38.65 mmol)を70℃で加え、15時間加熱還流した。得られた反応混合物を室温に戻し、水で希釈した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル-ヘキサン(3:7から1:2)を溶出液とするシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、4- (ベンゾイル-フェニルアミノ) -1-ベンジルピペリジン-4-カルボン酸ベンジルエステル(0.82 g, 54%)を無色の非晶状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.85 (2H, t, J = 11.9 Hz), 2.40 (2H, d, J = 13.0 Hz), 2.51 (2H, t, J = 11.7 Hz), 2.65 (2H, d, J = 11.8 Hz), 3.45 (2H, s), 5.27 (2H, s), 7.01-7.44 (20H, m).
得られた4-(ベンゾイル-フェニルアミノ)-1-ベンジルピペリジン-4-カルボン酸ベンジルエステル(400 mg, 0.79 mmol)のイソプロパノール(2 mL)溶液にシュウ酸(99 mg, 0.79 mmol)のイソプロパノール(2 mL)溶液を加えた後、濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、得られた固体をろ取して表題化合物(382 mg)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 1.92 (2H, t, J = 10.2 Hz), 2.33 (2H, d, J = 13.6 Hz), 2.75-2.95 (2H, br), 2.95-3.10 (2H, br), 3.92 (2H, s), 5.23 (2H, s), 7.00 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.07-7.20 (8H, m), 7.38-7.47 (10H, m).
実施例1
(1)参考例39の化合物 10.0mg
(2)乳糖 60.0mg
(3)コーンスターチ 35.0mg
(4)ゼラチン 3.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
参考例39の化合物 10.0mgと乳糖60.0mg及びコーンスターチ35.0mgの混合物を10%ゼラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再び篩過する。かくして得られる顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0mgと混合し、圧縮する。得られる中心錠を、蔗糖,二酸化チタン,タルク及びアラビアゴムの水懸液による糖衣でコーティングする。コーティングが施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を得る。
実施例2
(1)参考例39の化合物 10.0mg
(2)乳糖 70.0mg
(3)コーンスターチ 50.0mg
(4)可溶性デンプン 7.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
参考例39の化合物 10.0mgとステアリン酸マグネシウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化した後、乾燥し、乳糖70.0mg及びコーンスターチ50.0mgと混合する。混合物を圧縮して錠剤を得る。
実施例3
(1)参考例39の化合物 5.0mg
(2)食塩 20.0mg
(3)蒸留水 全量2mlとする
参考例39の化合物 5.0mg及び食塩20.0mgを蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとする。溶液をろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填する。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得る。
実験例1 ヒトFM−3発現細胞膜画分の調製
1×10個のCHO/ヒトFM3細胞に10mlのホモジネートバッファー(50mM トリス塩酸塩緩衝液、pH7.5、5mMEDTA、0.5mM PMSF、0.1μg/ml PepstatinA、4μg/ml E−64、20μg/ml Leupeptin)を添加し、ポリトロン(12,000rpm、15秒間×3回)を用いて粉砕した。
細胞破砕液を遠心(1,000g、10分間)して上清を得た。次にこの上清を超遠心分離(Beckman type30ローター、30,000rpm、1時間)し、得られた沈殿物をヒトFM3発現CHO細胞画分とした。
実験例2 ヒトTGR−1発現細胞膜画分の調製
1×10個のCHO/ヒトTGR−1細胞に10mlのホモジネートバッファー(50mM トリス塩酸塩緩衝液、pH7.5、 5mMEDTA、 0.5mM PMSF、 0.1μg/ml PepstatinA、4μg/ml E−64、20μg/ml Leupeptin)を添加し、ポリトロン(12,000rpm、15秒間×3回)を用いて粉砕した。
細胞破砕液を遠心(1,000g、10分間)して上清を得た。次にこの上清を超遠心分離(Beckman type30 ローター、30,000rpm、1時間)し、得られた沈殿物をヒトTGR−1発現CHO細胞画分とした。
実験例3 アイソトープ標識NeuromedinU−8の作製
結合阻害実験に用いるためのアイソトープ標識NeuromedinU−8を以下のように作製した。蒸留水に溶解した100μM NeuromedinU−8(バッケム社)10μlに、0.01mg/mlのラクトパーオキシゲナーゼ(シグマ社)を加え混合後[125I]NaI 37MBq(アマシャムバイオサイエンス社)を加えた。更に0.005%H 10μlを加え10分反応する。0.1%TFA を600μL添加後、TSKgel ODS−80Ts(100mm×4.6mmI.D、東ソー株式会社)を用いたHPLCによって精製し標識NeuromedinU−8を得た。
実験例4 試験化合物のヒトFM−3発現細胞膜画分とアイソトープ標識NeuromedinU−8を用いた結合阻害実験
ヒトFM−3発現CHO細胞膜画分を膜希釈緩衝液(50mMトリス塩酸塩緩衝液、pH7.5、5mM EDTA、0.5mM PMSF、0.1μg/ml Pepstatin、20μg/ml Leupeptin、4μg/ml E−64)で希釈して、タンパク質濃度20μg/mlのアッセイ用細胞膜画分溶液を作った。96穴マイクロプレートにアッセイ用膜画分溶液25μlずつ分注し、総結合を調べるために400pM [125I]標識NeuromedinU−8を含む膜希釈緩衝液25μl、ジメチルスルホキシドを膜希釈緩衝液で100容量倍に希釈した液50μl、非特異的結合を調べるために400pM [125I]標識NeuromedinU−8を含む膜希釈緩衝液25μl、20μM非アイソトープ標識NeuromedinU−8を含む1%ジメチルスルホキシド含有膜希釈緩衝液50μl、試験化合物の結合阻害活性を調べるために試験化合物のジメチルスルホキシド溶液を膜希釈緩衝液で100容量倍に希釈した液50μl、400pM [125I]標識NeuromedinU−8を含む膜希釈緩衝液25μlをそれぞれ添加して、25℃で1.5時間反応させた。混合液をフィルタープレート(GF/C、ワットマン社)で濾過し、さらにフィルターを洗浄用緩衝液(50mMトリス塩酸塩緩衝液、pH7.5)0.2mlで6回洗浄した後、マイクロシンチ20(パーキンエルマーライフサイエンス社)を20μl添加し、放射活性をトップカウント(パーキンエルマーライフサイエンス社)により測定した。特異的結合は、総結合から非特異的結合を減じた値である。試験化合物のヒトFM−3結合阻害活性は、総結合から試験化合物を加えた細胞膜画分の放射活性を減じた値の特異的結合に対する比率で示される。
実験例5 試験化合物のヒトTGR−1発現細胞膜画分とアイソトープ標識NeuromedinU−8を用いた結合阻害実験
ヒトTGR−1発現CHO細胞膜画分を膜希釈緩衝液(50mMトリス塩酸塩緩衝液、pH7.5、5mM EDTA、0.5mM PMSF、0.1μg/ml Pepstatin、20μg/ml Leupeptin、4μg/ml E−64)で希釈して、タンパク質濃度20μg/mlのアッセイ用細胞膜画分溶液を作った。96穴マイクロプレートにアッセイ用膜画分溶液25μlずつ分注し、総結合を調べるために400pM [125I]標識NeuromedinU−8を含む膜希釈緩衝液25μl、ジメチルスルホキシドを膜希釈緩衝液で100容量倍に希釈した液50μl、非特異的結合を調べるために400pM [125I]標識NeuromedinU−8を含む膜希釈緩衝液25μl、20μM非アイソトープ標識NeuromedinU−8を含む1%ジメチルスルホキシド含有膜希釈緩衝液50μl、試験化合物の結合阻害活性を調べるために試験化合物のジメチルスルホキシド溶液を膜希釈緩衝液で100容量倍に希釈した液50μl、400pM [125I]標識NeuromedinU−8を含む膜希釈緩衝液25μlをそれぞれ添加して、25℃で1.5時間反応させた。混合液をフィルタープレート(GF/C、ワットマン社)で濾過し、さらにフィルターを洗浄用緩衝液(50mMトリス塩酸塩緩衝液、pH7.5)0.2mlで6回洗浄した後、マイクロシンチ20(パーキンエルマーライフサイエンス社)を20μl添加し、放射活性をトップカウント(パーキンエルマーライフサイエンス社)により測定した。特異的結合は、総結合から非特異的結合を減じた値である。試験化合物のヒトTGR−1結合阻害活性は、総結合から試験化合物を加えた細胞膜画分の放射活性を減じた値の特異的結合に対する比率で示される。
実験例6 試験化合物のヒトFM−3発現CHO細胞に対する細胞内カルシウム濃度変化
FM−3発現CHO細胞を96穴プレートに1×10 cell/wellで播種して48時間培養し、次に4μM Fluo3、0.04% pluronic acid、2.5mM probenicidを含むアッセイ用緩衝液(カルシウムスクリーニングキット、タイプC、株式会社 同仁化学研究所)を50μl加えて37℃で1時間反応させた。アゴニスト作用を測定するときは、試験化合物のジメチルスルホキシド溶液をアッセイ用緩衝液で250容量倍に希釈した液25μlを、アンタゴニスト作用を測定するときはさらに4nM NeuromedinU−8 25μlを加えて、細胞内カルシウム濃度変化をFLIPR(日本モレキュラーデバイス社)で測定した。
実験例7 試験化合物のヒトTGR−1発現CHO細胞に対する細胞内カルシウム濃度変化
TGR−1発現CHO細胞を96穴プレートに1×10 cell/wellで播種して48時間培養し、次に4μM Fluo3、0.04% pluronic acid、2.5mM probenicid を含むアッセイ用緩衝液(カルシウムスクリーニングキット、タイプC、株式会社 同仁化学研究所)を50μl加えて37℃で1時間反応させた。アゴニスト作用を測定するときは、試験化合物のジメチルスルホキシド溶液をアッセイ用緩衝液で250容量倍に希釈した液25μlを、アンタゴニスト作用を測定するときはさらに4nM NeuromedinU−8 25μlを加えて、細胞内カルシウム濃度変化をFLIPR(日本モレキュラーデバイス社)で測定した。
実験結果
表1に試験化合物のNeuromedinU−8を用いたヒトニューロメジンU受容体FM−3への結合阻害作用を示す。
これより、本発明の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグは、優れたヒトニューロメジンU受容体FM−3結合阻害活性を有することが分かった。
また、参考例39の化合物は、FM−3発現CHO細胞におけるNeuromedinU−8による細胞内カルシウム濃度上昇を阻害した。これより、参考例39の化合物はヒトニューロメジンU受容体FM−3アンタゴニスト活性を有することがわかった。

Claims (28)



  1. 〔式中、環Xaは含窒素環を、Rは置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で表される部分構造を有する化合物またはその塩を含有してなるニューロメジンU受容体調節剤。
  2. アミノピペリジン骨格を有する化合物またはその塩を含有してなる請求項1記載の剤。


  3. 〔式中、環Xbはさらに置換されていてもよい5〜8員の含窒素環を、Yは置換されていてもよい環基を、Qはアシル基を示す。〕で表される化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有する請求項1記載の剤。


  4. 〔式中、環Xはさらに置換されていてもよいピペリジン環を、Yは置換されていてもよい環基を、Qは水素原子または置換基を、Qはアシル基を示す。〕で表される化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有する請求項1記載の剤。


  5. 〔式中、Aは置換されていてもよい環基を、Bは置換されていてもよいフェニル基を、環Dはさらに置換されていてもよいピペリジン環を、Zは置換されていてもよいメチレン基、−COCH−、−CHCO−または−SO−を、Rは水素原子、シアノ基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい芳香族複素環基、エステル化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよいカルバモイル基を、Rは置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基または置換されていてもよいフェニル基を示す。〕で表される化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有する請求項1記載の剤。
  6. ニューロメジンU受容体FM−3のアンタゴニストである請求項1記載の剤。
  7. ニューロメジンUが関与する生理機能の調節剤またはニューロメジンUが関与する病態または疾患の予防・治療剤である請求項1記載の剤。
  8. 高血圧症、心筋梗塞、急性腎不全、狭心症、心筋梗塞、不整脈、気管支喘息、過呼吸症候群、慢性関節リウマチ、糖尿病、更年期障害、免疫力低下、胃潰瘍または潰瘍性大腸炎の予防・治療剤または食欲調節剤である請求項1記載の剤。
  9. 哺乳動物に対して、式

    〔式中、環Xaは含窒素環を、Rは置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で表される部分構造を有する化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とするニューロメジンU受容体の機能調節方法。
  10. ニューロメジンU受容体調節剤の製造のための式

    〔式中、環Xaは含窒素環を、Rは置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で表される部分構造を有する化合物またはその塩の使用。


  11. 〔式中、環Dはさらに置換されていてもよいピペリジン環を、Eは置換されていてもよいフェニル基を、Zは低級アルキル、低級アルコキシカルボニル、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基、−COCH−、−CHCO−または−SO−を、R1bは置換されていてもよい2−チアゾリル基、置換されていてもよい2−イミダゾリル基または置換されていてもよい2−ピリジル基を、R2bはハロゲン化されていてもよい低級アルキル基を、Rは置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよい芳香族複素環基または置換されていてもよいシクロアルキル基を示す。但し、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルプロピオンアミドおよびN−[1−ベンジル−4−(2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルプロピオンアミドを除く。〕で表される化合物またはその塩。
  12. が置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいチエニル基である請求項11記載の化合物。
  13. がフェニル基である請求項11記載の化合物。
  14. Eがオルト位またはメタ位に置換基を有していてもよいフェニル基である請求項11記載の化合物。
  15. Eが無置換のフェニル基である請求項11記載の化合物。
  16. 1bが低級アルキル基で置換されていてもよい2−チアゾリル基である請求項11記載の化合物。
  17. 1bが4−メチル−2−チアゾリル基である請求項11記載の化合物。
  18. 1bが低級アルキル基、低級アルキルチオ基、ハロゲン原子、C6−14アリール基および芳香族複素環基からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい2−ピリジル基である請求項11記載の化合物。
  19. 1bが6−メチル−2−ピリジル基である請求項11記載の化合物。
  20. が低級アルキル基で置換されていてもよいメチレン基である請求項11記載の化合物。
  21. がメチレン基である請求項11記載の化合物。
  22. 2bがハロゲン化されていてもよいメチル基またはエチル基である請求項11記載の化合物。
  23. 2bがメチル基またはトリフルオロメチル基である請求項11記載の化合物。
  24. 環Dがさらに低級アルキル基で置換されていてもよいピペリジン環である請求項11記載の化合物。
  25. 環DがさらにC1−6アルキルで置換されていてもよいピペリジン環で、Eがハロゲン原子およびC1−6アルキルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基で、ZがC1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニル、オキソおよびフェニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいメチレン基、−COCH−または−SO−で、R1bが(i)C1−6アルキルで置換されていてもよい2−チアゾリル基、(ii)C1−6アルキルで置換されていてもよい2−イミダゾリル基または(iii)C1−6アルキル、ハロゲン原子、C1−6アルキルチオ、フェニルおよびチエニルからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい2−ピリジル基で、R2bがハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基で、Rがハロゲン原子、シアノ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、5または6員の芳香族複素環基およびC1−6アルキルチオからなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよい(i)C3−8シクロアルキル基、(ii)フェニル基または(iii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香族複素環基である請求項11記載の化合物。
  26. N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−2,2,2−トリフルオロ−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(6−メチル−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(6−メチル−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−2,2,2−トリフルオロ−N−フェニルアセトアミド、N−[1−(4−フルオロベンジル)−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−(2−メチルフェニル)アセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−(3−クロロフェニル)アセトアミド、N−[4−(4−メチルチアゾール−1−(2−チエニルメチル)−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、N−[1−ベンジル−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−4−ピペリジニル]−N−フェニルアセトアミド、またはその塩。
  27. 請求項11もしくは26記載の化合物またはその塩のプロドラッグ。
  28. 請求項11もしくは26記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
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