JPH0662577B2 - 1−メチル−5−ヒドロキシピラゾ−ルの製造法 - Google Patents

1−メチル−5−ヒドロキシピラゾ−ルの製造法

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JPH0662577B2
JPH0662577B2 JP60070718A JP7071885A JPH0662577B2 JP H0662577 B2 JPH0662577 B2 JP H0662577B2 JP 60070718 A JP60070718 A JP 60070718A JP 7071885 A JP7071885 A JP 7071885A JP H0662577 B2 JPH0662577 B2 JP H0662577B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は,農薬特に新しいタイプの水田用除草剤の有効
成分の中間体として有用な1−メチル−5−ヒドロキシ
ピラゾールの新規製造法に関するものである。
従来の技術 従来,1−メチル−5−ヒドロキシピラゾールの製造法
としては,例えば下記の反応式で示されるような方法が
知られている。
上記方法は下記文献参照。
まず,(1)の方法では,水加ヒドラジンとアクリロニト
リルとの付加反応によりβ−シアノエチルヒドラジンを
生成させる。
次に(2)の方法では,この反応混合物を濃縮脱水後,エ
タノールを溶媒とした6当量の硫酸中に加え環化反応さ
せて3−イミノピラゾリジン硫酸塩を生成させる。
次に(3)の方法において,この3−イミノピラゾリジン
硫酸塩を過により単離して,さらに水溶媒中で加水分
解し,3−ピラゾリドンを得ている。
次に(4)の方法において,3−ピラゾリドンをベンゾイ
ル化により1位のイミノ基を保護した後,メチル化し,
1−ベンゾイル−2−メチル−3−ピラゾリドンを得
る。
さらに1−ベンゾイル−2−メチル−3−ピラゾリドン
を塩化銅の存在下塩酸水溶液中で酸素酸化し目的とする
1−メチル−5−ヒドロキシピラゾールを製造する方法
である。
発明が解決しようとする問題 前記の従来法では,実用上,次のような種々の問題点が
ある。
まず,前記(2)の方法におけるβ−シアノエチルヒドラ
ジンの環化反応において,多量の硫酸を用いるので残
余硫酸の後処理が煩雑になること。エタノールへ溶解
させた硫酸中へのβ−シアノエチルヒドラジンの添加は
一挙に行い,まもなく激しい発熱を伴って反応は進行し
均一溶液から大量の結晶が瞬時に析出し,機械攪拌も停
止する程であり,溶媒のエタノールが激しく環流するな
ど操作上,非常に煩雑であること。この反応後,過
により3−イミノピラゾリジン硫酸塩を硫酸のエタノー
ル溶液から分離するものであるが,過性が悪く極めて
長時間を要すること。このように前記(2)および(3)の方
法を実施する場合には,操作上種々の困難性がある。ま
た前記(4)の方法においては,皮膚浸透性のジメチル
硫酸を用いること。メチル化反応において副生物の生
成があり,収率の低下,精製方法の困難なこと。
さらに前記(5)の方法においては,実用上有害な塩化
銅を用いること。副生する安息香酸の除去がむずかし
い。こと等の工業的製造法としては極めて多岐にわたる
問題点を抱えている。
問題点を解決するための手段 本発明は,前記の従来法の種々の問題点を解決するもの
であり,目的の1−メチル−5−ヒドロキシピラゾール
の製造法について種々検討の結果,次の反応式で示す各
製造工程を経由する全く新規な方法が最良であることを
見出し,本発明を完成した。
〔本発明の製造工程〕 (Rは,アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
でもよいシクロアルキル基を表す。) ここでRの具体例を挙げれば以下の通りである。
例えば,メチル基,エチル基,ノルマルプロピル基,イ
ソプロピル基,ノルマルブチル基,セカンダリーブチル
基,イソブチル基,ターシャリーブチル基,ノルマルア
ミル基,イソアミル基,ターシャリーアミル基,ノルマ
ルヘキシル基,シクロヘキシル基,2−エチルヘキシル
基,ノルマルオクチル基,イソノニル基,ノルマルデシ
ル基,ノルマルドデシル基,ノルマルトリデシル基,テ
トラヒドロフルフリル基,ステアリル基等が挙げられ
る。
なお,これら以外のRについても本反応は可能である。
上記製造工程においてまず,アクリル酸誘導体〔IV〕と
水加ヒドラジンとの付加反応によってヒドラジン誘導体
〔III〕が得られる。このヒドラジン誘導体〔III〕にホ
ルムアルデヒドを反応させるとヒドラゾン誘導体〔II〕
が得られる。さらに,このヒドラゾン誘導体を塩基を用
いて閉環させた後,酸で中和することにより目的とする
1−メチル−5−ヒドロキシピラゾールが高収率で得ら
れる。
本発明の方法は,従来法に比べ短い工程でありながら収
率も高く,反応条件も温和で操作性の点でもはるかに優
れており,実用性の高い方法である。
ヒドラジン誘導体〔III〕については,Rは水素,メチ
ル,エチル迄は文献既知であるが,それ以外の化合物に
ついては未知である。さらにヒドラゾン誘導体〔II〕に
至っては全く知られておらず,本発明者らはこれらを特
別の方法で合成単離することに成功した。
次に本発明について,更に具体的に説明する。まず,原
料であるアクリル酸誘導体としては,例えばアクリル酸
メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ノルマルプロピ
ル,アクリル酸イソプロピル,アクリル酸ノルマルブチ
ル,アクリル酸セカンダリーブチル,アクリル酸イソブ
チル,アクリル酸ターシャリーブチル,アクリル酸ノル
マルアミル,アクリル酸イソアミル,アクリル酸ターシ
ャリーアミル,アクリル酸ノルマルヘキシル,アクリル
酸シクロヘキシル,アクリル酸2−エチルヘキシル,ア
クリル酸ノルマルオクチル,アクリル酸イソノニル,ア
クリル酸ノルマルデシル,アクリル酸ノルマルドデシ
ル,アクリル酸ノルマルトリデシル,アクリル酸テトラ
ヒドロフルフリル,アクリル酸ステアリル等が挙げられ
る。これらの中で特に好結果を与えるものとしては,ア
クリル酸セカンダリーブチル,アクリル酸イソプロピ
ル,アクリル酸イソブチル,アクリル酸ターシャリーブ
チル,アクリル酸ターシャリーアミル,アクリル酸シク
ロヘキシル等が挙げられる。一方,ヒドラジンは,無水
ヒドラジン,水加ヒドラジン,ヒドラジン無機塩が挙げ
られるが,特には水加ヒドラジンが好ましく,その濃度
は任意に選択でき,通常市販されている50%,80
%,100%品のいずれも同様に使用することができ
る。
第1工程は,原料であるアクリル酸誘導体〔IV〕を水加
ヒドラジンに添加攪拌させるだけで,目的とするヒドラ
ジン誘導体〔III〕が得られるが,まず,両者の仕込モ
ル比が1の場合,目的生成物〔III〕の他に,ヒドラジ
ン1モルに対し,アクリル酸誘導体〔IV〕が2モル付加
した生成物が副生する。この副生物を抑制する方法とし
て,一つにアクリル酸誘導体〔IV〕に対する水加ヒドラ
ジンのモル比を1以上に上げることによって可能であ
る。ここで,過剰の水加ヒドラジンは回収再使用され
る。実用的には,アクリル酸誘導体〔IV〕1モルに対し
水加ヒドラジンが1.0〜3モルが好ましい。また,前記
の副生物を抑制する方法としては,溶媒を用いることも
効果的である。使用し得る溶媒としては,直接反応に関
与する溶媒以外は種々の溶媒類が挙げられるが,より好
ましくは原料であるアクリル酸誘導体〔IV〕と水加ヒド
ラジン及び目的生成物〔III〕が均一に溶解する溶媒類
が良い。具体的には,例えばメタノール,エタノール,
プロパノール等の低級アルコール類,テトラヒドロフラ
ン,ジオキサン等のエーテル類等が特に優れ,さらに溶
媒量を増加させることによって副生物は減少する。反応
温度は,通常−50℃から溶媒の還流温度までの広い範
囲で行うことができるが,特には室温から溶媒の沸点付
近で行うことにより目的とするヒドラジン誘導体〔II
I〕の選択率を向上させることができる。この様にして
得られたヒドラジン誘導体〔III〕は蒸留によって精製
される。次に,第2工程であるが,ここで使用されるホ
ルムアルデヒドとは,パラホルムアルデヒド,ホルマリ
ン(ホルムアルデヒド水溶液)またはトリオキサンを意
味するもので,これらはいずれもそのまま使用すること
ができる。このヒドラジン誘導体〔III〕とホルムアル
デヒドとの脱水縮合反応は,水,クロロホルム,塩化メ
チレン,ジクロルエタン,アルコール類等の溶媒を用い
て室温付近で混合すると,やや発熱しながら反応が進行
し,そのまま攪拌を続けることによって反応は完結す
る。この反応の際,場合によっては目的とするヒドラゾ
ン誘導体〔II〕の他にこの2量体(以下,ダイマー化合
物〔II′〕という。)も副生することもある。この混合
物中から目的とするヒドラゾン誘導体〔II〕だけを単離
する場合は,反応混合液を濃縮後,減圧蒸留によって精
製することができる。しかし,この精製操作中にもヒド
ラゾン誘導体〔II〕からダイマー化合物〔II′〕への副
反応がさらに起こることが懸念される。
ここで,本発明者らは,ダイマー化合物〔II′〕の副生
を抑制しつつ,ヒドラゾン誘導体〔II〕を好収率で製造
する方法をも見出した。即ち,ヒドラジン誘導体〔II
I〕とホルムアルデヒドとの反応に際し,少量の塩基を
存在させながら進行させることによって,ダイマー化合
物〔II′〕の副生が抑制され,目的とするヒドラゾン誘
導体〔II〕の収率が向上する。さらに,濃縮,蒸留等の
精製操作も塩基を存在させたまま行なうことにより,ヒ
ドラゾン誘導体〔II〕を好収率のまま単離することがで
きる。塩基としては,例えば,炭酸ナトリウム,炭酸カ
リウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム,酢酸
ナトリウム,酢酸カリウム,プロピオン酸カリウム,酸
化カルシウム,酸化バリウム等が挙げられる。
また,添加量は,ヒドラジン誘導体〔III〕に対し1〜
10モル%で充分な効果を示す。さらに,最終の第3工
程であるが,第2工程で得られたヒドラゾン誘導体〔I
I〕を,溶媒に溶解後,塩基を添加し加熱攪拌すること
により容易に目的とする1−メチル−5−ヒドロキシ−
ピラゾール〔I〕が高収率で得られる。
塩基としては,例えば,水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウム等に代表される水酸化物類,炭酸ナトリウム,炭酸
カリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム等に
代表される炭酸塩類又は重炭酸塩類,リチウム,ナトリ
ウムに代表されるアルカリ金属類,ナトリウムメトキサ
イド,ナトリウムエトキサイド,ナトリウムターシャリ
ーブトキサイド,カリウムターシャリーブトキサイド等
に代表されるアルコキサイド類,水素化ナトリウム,水
素化カリウム等に代表される水素化物類,ノルマルブチ
ルリチウムに代表される有機金属化合物類,リチウムア
ミド,ナトリウムアミド,カリウムアミド等に代表され
るアマイド類等の無機塩基類,さらには,トリメチルア
ミン,トリエチルアミン,トリプロピルアミン,1.5−
ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネン(DBN),1.8
−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン(DB
U),ピリジン,アミノピリジン,ピコリン等の有機ア
ミン類等が挙げられる。これらの中で,特に優れたもの
は,水酸化物類,アルコキシド類,水素化物類,有機金
属化合物類等である。
溶媒としては,直接反応に関与するものでなければ種々
の溶媒類が使用し得る。特には,メタノール,エタノー
ル,プロパノール,イソプロパノール,ブタノール,ア
ミルアルコール等に代表される低級アルコール類が好ま
しく,アセトニトリル,プロピオニトリル等のニトリル
類も使用できる。
反応温度は,室温付近でも反応は開始するが,通常50
〜150℃の溶媒の沸点付近で還流させることが好まし
い。また,反応時間は,反応温度との相関になるが,1
00℃付近で行った場合は,2〜3時間で反応は完結す
る。
上記の様な方法で得られる1−メチル−5−ヒドロキシ
ピラゾールアルカリ塩は,当量の酸で中和すると,1−
メチル−5−ヒドロキシピラゾールが得られ,濃縮後エ
タノール抽出することにより無機塩から分離できる。1
−メチル−5−ヒドロキシピラゾールは,そのまま蒸留
精製することも可能である。
本発明は,工業的実施において操作性が容易であり,か
つ安価な資材のみを用いて目的の1−メチル−5−ヒド
ロキシピラゾールを好収率で得ることのできる実用性の
高い新規な製造方法である。
次に,本発明の実施例を具体的に挙げて説明するが,本
発明はこれらのみに限定されるものではない。
〔参考例1〕 80%水加ヒドラジン125g(2モル)とエタノール
1を,24口反応フラスコに採り,100℃油浴で
還流下に攪拌しながらターシャリーブチルアクリレート
128g(1モル)を10分間で滴下した。さらに10
分間攪拌の後反応終了とした。続いて,反応液から溶媒
留去の後,減圧蒸留により0.5mmHgで沸点65〜67℃
の留分143g(0.83モル)を得た。この留分の分析結
果は次の通りである。
マススペクトル(FD法):160(M+)1 H-NMR(CDC):1.42(s,-C(CH3)3) 2.42(t,-CH2-),2.98(t,-CH2-) 3.30(broad,HN<+H2N-)(δ,ppm) IR(NaC):1705(COOC(CH3)3)(cm-1) 以上から本留分は,β−ヒドラジノプロピオン酸ターシ
ャリーブチル(以下〔HPTB〕と略記する)であるこ
とが判明した。
〔参考例2〜7〕 CH2=CHCOOR+H2NNH2・H2O→H2NNHCH2CH2COOR 参考例1において,反応スケールを10分の1に減少し
ターシャリーブチルアクリレートを他のアクリル酸エス
テル誘導体に代えて行った他は同様に行った。
その結果を下表に示す。
第1表中の収率は,反応液のガスクロマトグラフィーの
面積百分率で算出した。
ガスクロマトグラフィー条件 機種:GC-6A(島津製作所製) 検出部:FID カラム:ガラスカラム,内径3mm,長さ0.5m 充填剤:(1)PEG-20M,5wt% 担体Uniport HPS,80〜100メッシュ (2)Silicone OV-17 3wt% 担体Uniport HP,60〜80メッシュ カラム温度:(1)100〜220℃,昇温速度10℃/min (2)80〜280℃,昇温速度10℃/min キャリヤガス:N250m/min H:0.6kg-G/cm2 Air:1kg-G/cm2 〔参考例8〕 HPTB32g(0.2モル),メタノール32g,炭酸水素
ナトリウム1.6gを200m4口反応フラスコに採
り,40℃で攪拌させながらパラホルムアルデヒド6g
(0.2モル)を添加した。さらに20分攪拌を続けた
後,溶媒留去し,そのまま減圧蒸留を行った。0.8mmHg
で沸点65〜67℃の留分29g(0.17モル)を得た。
この留分の分析結果は次の通りである。
屈折率:▲N20 D▼1.45281 H-NMR(CDC):1.43(s,-C(CH3)3) 2.45(t,-CH2-),3.34(q,-CH2-), 5.70(broad,-NH-),6.06(d,CH2=), 6.57(d,CH2=) (δppm) IR(NaC):1705(COOC(CH3)3)(cm-1) 以上から本留分は,ホルムアルデヒド−β−ターシャリ
ブトキシカルボニルエチルヒドラゾン(以下〔TBM〕
と略記する)であることが判明した。
〔参考例9〕 濃度80%水加ヒドラジン60g(1モル)とエタノー
ル400gを1.000m4口反応フラスコに採り,10
0℃油浴で還流下に攪拌しながら,ターシャリーブチル
アクリレート64g(0.5モル)を10分間で滴下し
た。さらに10分間攪拌の後反応終了とした。続いて濃
縮した残渣にメタノール80g,炭酸水素カリウム4
g,パラホルムアルデヒド15g(0.5モル)を加え,
40℃で30分攪拌させた後,濃縮した。続いて蒸留に
より1.5mmHgで沸点73〜75℃の留分68gを得た。
ターシャリーブチルアクリレート基準でTBM収率79
%であった。
〔参考例10〜14〕 濃度80%水加ヒドラジン12.5g(0.2モル)とエタノ
ール100gを300m4口反応フラスコに採り,1
00℃油浴で還流下に攪拌しながらアクリル酸エステル
0.1モルを約3分間で滴下した。さらに10分間攪拌の
後反応終了とした。続いて,減圧下濃縮した残渣にエタ
ノール40g,炭酸水素ナトリウム0.8g,パラホルム
アルデヒド3g(0.1モル)を加え50℃で15分間攪
拌させた。終了後,濃縮し,続いて蒸留することにより
ヒドラゾン誘導体を得た。次表にその結果を示す。
〔実施例1〕 〔TBM〕34.4g(0.2モル),イソプロパノール17
2g,水酸化ナトリウム5.2g(0.26モル)を,300
mナスフラスコに採りマグネティクスターラーで攪拌
下に2時間30分還流させた。反応後,室温に戻してか
ら35%塩酸27gを加え中和した後濃縮した。得られ
た残渣からイソプロパノール抽出し濃縮後単蒸留すると
0.5mmHgで105〜110℃の留分17.3gが得られた。
この留分をベンゼンで再結晶することにより14.4gの黄
色結晶を得た。この黄色結晶は,1H-NMR,IR,HPLCから純
度100%の1−メチル−5−ヒドロキシピラゾール
〔以下MHPと略記する〕であることが判明した。又,
反応直後の反応液をHPLCで定量した結果,MHPナ
トリウム塩としての反応収率が93%であった。
〔実施例2〜14〕 実施例1において,反応スケールを5分の1に減少さ
せ,塩基,溶媒の種類を代えた他は同様に反応させた結
果を次表に示す。
第3表中の反応条件は,〔TBM〕/塩基=1(0.04モ
ル)/1.3(モル比)であり,浴温120℃で,反応時
間2.5時間で行った。但し,実施例11だけは浴温15
0℃で行った。
DBUは,1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデ
センを示す。
〔実施例15〜18〕 実施例1において反応スケールを5分の1に減少させ,
原料ヒドラゾンの種類を代えた他は,同様に反応させた
結果を次表に示す。
〔実施例19〕 濃度80%水加ヒドラジン6.3g(0.1モル)とエタノー
ル40gを100m4口反応フラスコに採り,100
℃油浴で還流下に攪拌しながらターシャリーブチルアク
リレート6.4g(0.05モル)を3分間で滴下した。さら
に10分間攪拌の後反応終了とした。続いて,減圧下濃
縮した残渣にイソプロパノール63g,炭酸水素ナトリ
ウム0.4g,パラホルムアルデヒド1.5g(0.05モル)を
加え,40℃で30分攪拌させた。終了後,ナトリウム
エトキサイド4.4g(0.065モル)を加え120℃油浴で
2時間30分攪拌しながら還流させた。冷却後HPLC
で生成したMHP・Na塩を定量した結果ターシャリーブチル
アクリレート基準でMHP・Na塩収率が66%であった。
〔実施例20〕 β−ヒドラジノプロピオン酸ターシャリーブチル16g
(0.1モル)をエタノール100gに溶かし,パラホル
ムアルデヒド3g(0.1モル)を加え,50℃で20分
攪拌させた。終了後,水酸化ナトリウム4.8g(0.12モ
ル)を120℃油浴で2時間30分攪拌しながら還流さ
せた。冷却後,HPLCで生成したMHP・Na塩を定量した
結果,β−ヒドラジノプロピオン酸ターシャリーブチル
基準で収率81%であった。
〔実施例21〕 実施例20において,原料をβ−ヒドラジノプロピオン
酸セカンダリーブチルに代えた他は全く同様に行った結
果,β−ヒドラジノプロピオン酸セカンダリーブチル基
準で収率67%であった。
〔実施例22〜24〕 実施例19においてターシャリーブチルアクリレートを
他のアクリル酸エステル誘導体に代えた他は同様に反応
させた結果を次表に示す。
第5表中の反応収率(%)は,原料のアクリル酸エステ
ルを基準として算出した収率である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 307/40 (56)参考文献 CHEMICAL ABSTRACTS Vol.61 9915e CHEMICAL ABSTRACTS Vol.58 11304e CHEMICAL ABSTRACTS Vol.67 21425r

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式:CH=NNHCHCHCOO
    R (Rは、アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
    でもよいシクロアルキル基を表す。) で表されるヒドラゾン誘導体を塩基の存在下閉環するこ
    とを特徴とする 次式: で表される1−メチル−5−ヒドロキシピラゾールの製
    造法。
  2. 【請求項2】次式:CH=CHCOOR (Rは、アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
    でもよいシクロアルキル基を表す。) で表されるアクリル酸エステルとヒドラジンとの付加反
    応をさせ、続いてこの反応液に、ホルムアルデヒドを添
    加し脱水縮合させた後に、さらに塩基を加え、アクリル
    酸エステルから、閉環反応までを、各中間体を単離する
    ことなく連続的操作によって行うことを特徴とする1−
    メチル−5−ヒドロキシピラゾールの製造法。
  3. 【請求項3】次式:HNNHCHCHCOOR (Rは、アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
    でもよいシクロアルキル基を表す。) で表されるヒドラジン誘導体とホルムアルデヒドとの脱
    水縮合反応をさせ、続いてその反応液に塩基を加え、ヒ
    ドラジン誘導体から閉環反応までを、中間体を取出すこ
    となく、連続的操作によって行うことを特徴とする1−
    メチル−5−ヒドロキシピラゾールの製造法。
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