JPH11217362A - β−ヒドラジノエステル類並びにピラゾリジノン類、 ピラゾロン類およびβ−アミノ酸誘導体の製造方法 - Google Patents

β−ヒドラジノエステル類並びにピラゾリジノン類、 ピラゾロン類およびβ−アミノ酸誘導体の製造方法

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JPH11217362A
JPH11217362A JP1564698A JP1564698A JPH11217362A JP H11217362 A JPH11217362 A JP H11217362A JP 1564698 A JP1564698 A JP 1564698A JP 1564698 A JP1564698 A JP 1564698A JP H11217362 A JPH11217362 A JP H11217362A
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修 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い収率で、選択的に、β−ヒドラジノエス
テル類、そしてピラゾリジノン類とピラゾロン類、さら
にはβ−アミノ酸誘導体を製造する。 【解決手段】 次式(I) 【化1】 (式中のR1 およびR5 は、各々、官能基を有していて
もよい炭化水素基または複素環基を示し、R2 およびR
3 は、各々、水素原子または官能基を有していてもよい
炭化水素基もしくは複素環基を、R4 は、RO−、また
はRS−基を示し、Rは官能基を有していてもよい炭化
水素基を示す)で表わされるβ−ヒドラジノエステル類
の製造方法であって、次式(II) 【化2】 (R1 およびR5 は、前記と同一のものを示す)で表わ
されるヒドラゾン化合物を、次式(III) 【化3】 (R2 、R3 およびR4 は、前記と同一のものを示し、
1 、R2 およびR3 は、各々、炭化水素基を示す)で
表わされるシリルエノレート化合物と、ルイス酸触媒の
存在下に反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、医薬品、
農薬、染料、香料、その他各種の化学品やその合成原料
あるいは合成中間体として有用な、β−ヒドラジノエス
テル類並びにピラゾリジノン類、ピラゾロン類およびβ
−アミノ酸誘導体の新しい製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】分子内に窒素−窒素結合を有
する5員環化合物であるピラゾロンおよびピラゾリジノ
ン類は、医薬品や農薬などの構成成分や合成中間体とし
て重要である。これらの合成方法は多く知られているが
((a) Elgureo,J. Comprehensive Heterocyclic Chemis
try; Katritzky,A.R.; Rees,C.W.,Eds.; Pergamon Pres
s: Oxford,1984, Vol.5,Chapter 4.04. (b) Claramun
t,R.M.; Elguero,J., Org. Prep. Proc. Int. 1991, 2
3, 273.)、環の任意の位置に任意の置換基を導入可能
な一般的方法がないことから、この点での新たな合成方
法の開発が望まれていた。
【0003】一方、β−アミノ酸誘導体は各種化学品の
原料および中間体として非常に重要であり、種々の合成
方法が知られている。たとえば、ルイス酸触媒を用いた
イミノアルドール反応が有用な手法であるが、この方法
は化学量論量以上のルイス酸触媒が必要であり、さらに
は脂肪属アルデヒド由来のイミンを原料とした場合に
は、副反応等をともない一般的に低収率である。
【0004】そこでこの出願の発明は、これらピラゾロ
ン類やピラゾリジノン類およびβ−アミノ酸誘導体、さ
らにはそれらの合成原料となるβ−ヒドラジノエステル
誘導体を簡便かつ経済的に合成することのできる、適用
範囲の広い新しい製造方法を提供することを課題として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】この出願は、上記のとお
りの課題を解決するために、まず第1の発明として、次
式(I)
【0006】
【化12】
【0007】(式中のR1 およびR5 は、各々、官能基
を有していてもよい炭化水素基または複素環基を示し、
2 およびR3 は、各々、水素原子または官能基を有し
ていてもよい炭化水素基もしくは複素環基を、R4 は、
RO−、またはRS−基を示し、Rは官能基を有してい
てもよい炭化水素基を示す)で表わされるβ−ヒドラジ
ノエステル類の製造方法であって、次式(II)
【0008】
【化13】
【0009】(R1 およびR5 は、前記と同一のものを
示す)で表わされるヒドラゾン化合物を、次式(III)
【0010】
【化14】
【0011】(R2 、R3 およびR4 は、前記と同一の
ものを示し、R1 、R2 およびR3 は、各々、炭化水素
基を示す)で表わされるシリルエノレート化合物と、ル
イス酸触媒の存在下に反応させることを特徴とするβ−
ヒドラジノエステル類の製造方法を提供する。また、こ
の出願は、第2の発明として、次式(I)
【0012】
【化15】
【0013】(式中のR1 およびR5 は、各々、官能基
を有していてもよい炭化水素基または複素環基を示し、
2 およびR3 は、各々、水素原子または官能基を有し
ていてもよい炭化水素基もしくは複素環基を、R4 は、
RO−、またはRS−基を示し、Rは、官能基を有して
いてもよい炭化水素基を示す)で表わされるβ−ヒドラ
ジノエステル類の製造方法であって、次式 R1 CHO (R1 は前記と同一のものを示す)で表わされるアルデ
ヒド化合物と、次式 R5 CONHNH2 (R5 は前記と同一のものを示す)で表わされるアシル
ヒドラゾン、並びに次式(III)
【0014】
【化16】
【0015】(R2 、R3 およびR4 は、前記と同一の
ものを示し、R1 、R2 およびR3 は、各々、炭化水素
基を示す)で表わされるシリルエノレート化合物と、ル
イス酸触媒の存在下に反応させることを特徴とするβ−
ヒドラジノエステル類の製造方法を提供する。そして、
この出願は、上記の第1および第2の発明に関連して、
第3の発明として、ルイス酸触媒が、次式 Mn+(OSO2 6 - n または Mn+(OR7 - n (Mは、Sc、Yおよびランタノイドに属する元素のう
ちの少くとも1種を示し、R6 は、Cm 2m+1(mは1
〜8のうちの整数を示す)、R7 は、ペンタフルオロフ
ェニル基を示し、nは、元素Mのイオン価数を示す)で
表わされるものである製造方法をも提供する。
【0016】さらにまた、この出願は、第4の発明とし
て、次式(IV)
【0017】
【化17】
【0018】(R1 およびR5 は、各々、官能基を有し
ていてもよい炭化水素基または複素環基を示し、R2
よびR3 は、各々、水素原子または官能基を有していて
もよい炭化水素基もしくは複素環基を示す)で表わされ
るピラゾリジノン類の製造方法であって、次式(I)
【0019】
【化18】
【0020】(R1 、R2 、R3 およびR5 は、前記と
同一のものを示し、R4 は、RO−、またはRS−基を
示し、Rは、官能基を有していてもよい炭化水素基を示
す)で表わされるβ−ヒドラジノエステル類を環化反応
させることを特徴とするピラゾリジノン類の製造方法
を、第5の発明として、次式(V)
【0021】
【化19】
【0022】(R1 は、官能基を有していてもよい炭化
水素基または複素環基を示し、R2 およびR3 は、各
々、水素原子または官能基を有していてもよい炭化水素
基もしくは複素環基を示す)で表わされるピラゾロン類
の製造方法であって、次式(I)
【0023】
【化20】
【0024】(R1 、R2 およびR3 は、前記と同一の
ものを示し、R4 は、RO−、またはRS−基を示し、
Rは官能基を有していてもよい炭化水素基を示し、R5
は、官能基を有していてもよい炭化水素基または複素環
基を示す)で表わされるβ−ヒドラジノエステル類を環
化反応させることを特徴とするピラゾロン類の製造方法
をも提供する。
【0025】また、この出願は、第6の発明として、次
式(VI)
【0026】
【化21】
【0027】(R1 は、官能基を有していてもよい炭化
水素基または複素環基を示し、R2 およびR3 は、各
々、水素原子または官能基を有していてもよい炭化水素
基もしくは複素環基を示し、R4 は、RO−、またはR
S−基を示し、Rは官能基を有してもよい炭化水素基を
示す)で表わされるβ−アミノ酸誘導体の製造方法であ
って、次式(I)
【0028】
【化22】
【0029】(R1 、R2 、R3 およびR4 は、前記と
同一のものを示し、R5 は、官能基を有していてもよい
炭化水素基または複素環基を示す)で表わされるβ−ヒ
ドラジノエステル類の窒素−窒素結合を還元的に切断す
ることを特徴とするβ−アミノ酸誘導体の製造方法も提
供する。
【0030】
【発明の実施の形態】前記第1〜3の発明としてのヒド
ラジノエステル類の製造方法について説明すると、ま
ず、原料化合物としての前記式(II)のヒドラゾン化合
物と式(III) のシリルエノレート化合物、並びに反応生
成物としての式(I)のヒドラジノエステル類では、式
中のR1 およびR5 、そしてR2 およびR3 が官能基を
有してもよい炭化水素基の場合、炭化水素基は、飽和ま
たは不飽和の、直鎖あるいは分枝鎖状の脂肪族炭化水素
基、もしくは脂環式炭化水素基;単環または多環の芳香
族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基等の各種のもので
あってよく、また官能基を有していてもよい複素環基の
場合にも、単環または多環の、含窒素、含酸素、含硫黄
等の各種の複素環基であってよい。
【0031】いずれの場合にも、この発明の発明を阻害
することのない各種の官能基、たとえば炭化水素基、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基等を適宜に有して
いてもよい。また、この発明においては、反応により生
成したβ−ヒドラジノエステル類やピラゾリジノン類か
らアシル基(R5 CO−)を除去する場合には、R5
してトリフルオロメチル基を選択することにより、温和
なアルカリ処理により目的を達成することができる。
【0032】R4 は、RO−またはRS−で表わされ、
この場合のRは、同様に官能基を有してもよい炭化水素
基であって、前記と同様にして各種のものであってよ
い。式(III) のシリルエノレート化合物については、S
i原子には、R1 、R2 、R3 の炭化水素基を有してい
るが、これらの炭化水素基も任意であってよい。より実
際的には、低級アルキル基、たとえばメチル基、エチル
基、tert−ブチル基あるいはフェニル基等である。
【0033】式(II)のヒドラゾン化合物と、式(III)
のシリルエノレート化合物との反応に際しては、これら
の原料化合物の使用割合は、ヒドラゾン化合物(II):
シリルエノレート化合物(III) のモル比として、1:
0.5〜3、より好ましくは1:0.8〜1.5程度を
目安とする。そして、この発明では、ヒドラジンとシリ
ルエノレートとの反応においてルイス酸触媒を使用する
が、このルイス酸触媒としては、たとえば前記式のとお
りの Mn+(OSO2 6 - n または Mn+(OR7 - n として表わされるものが適当なものとして挙げられる。
【0034】なかでも、より好ましいルイス酸触媒とし
ては、Sc(スカンジウム)やYb(イッテルビウム)
のトリフルオロメタンスルホン酸塩(トリフレート;T
fOと略記)が例示される。これらのルイス酸触媒につ
いては、原料としての式(II)ヒドラゾン化合物に対す
るモル比として、一般的には0.001〜0.2程度、
さらには0.01〜0.1程度が好ましい範囲として考
慮される。
【0035】式(I)のヒドラジノエステル類の製造の
ための反応には、有機溶媒を適宜に用いることができ
る。これらの溶媒としては、たとえばハロゲン化炭化水
素、炭化水素、アセトニトリル、ニトロアルカン等が例
示される。また、反応は、−78℃〜室温の範囲で適宜
選択することができる。前記式(II)のヒドラゾン化合
物を原料とする方法に代えて、前記第2の発明のよう
に、R1 CHOのアルデヒド化合物と、R5 CONHN
2 のヒドラゾン化合物を用い、式(III) のシリルエノ
レート化合物との三成分系反応として実施することもで
きる。この場合、反応系内にモレキュラーシーブ、硫酸
マグネシウム、硫酸ナトリウムなどの乾燥剤を共存させ
ることが反応の効率を向上させる。
【0036】また、この出願では、上記の方法により得
られた式(I)のヒドラジノエステル類を環化反応させ
て、前記式(IV)で表わされるピラゾリジノン類と、前
記式(V)で表わされるピラゾロン類を製造する方法を
も提供する。ピラゾリジノン類を製造する方法として
は、β−ヒドラジノエステル類を加熱する方法が最も簡
便である。この場合、β−ヒドラジノエステル類の構造
により環化の条件が異なるので適宜選択する必要がある
が、通常は室温から還流条件が用いられる。またR4
して脱機能の高い置換基を用いることにより、β−ヒド
ラジノエステル類を単離することなく、対応するヒドラ
ゾンとケテンシリルアセタールからピラゾリジノン類を
得ることも可能である。この場合の高い脱機能を有する
置換基としては、2−ピリジルチオ基などが好適であ
る。
【0037】一方、ピラゾロン類の製造方法としては、
β−ヒドラジノエステル類を塩基と処理する方法が簡便
である。この場合に用いられる塩基としては、水酸化リ
チウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化
物、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキ
シド、DBUなどのアミン類、ブチルリチウムなどのア
ルキルリチウム、フッ化テトラブチルアンモニウムなど
のフッ化物イオンであり、反応条件は用いる塩基の種類
やβ−ヒドラジノエステル類の構造により適宜選択でき
る。
【0038】さらに、この出願の発明では、前記の式
(I)で表わされるβ−ヒドラジノエステル類の窒素−
窒素結合を還元的に切断することによる、前記の式(V
I)で表わされるβ−アミノ酸誘導体の製造も可能とす
る。以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発明につい
て説明する。
【0039】
【実施例】以下の実施例において、各種の物性は以下の
機器および方法で測定した。 (1)NMRスペクトル:JEOL−LA300(日本
電子(株)製)(溶媒:CDCl3 )。 (2)IRスペクトル:JASCO FT/IR−61
0(日本分光(株)製)。実施例1 イソブチルアルデヒドベンゾイルヒドラジン(82m
g,0.4mmol)と、スカンジウムトリフレート:
Sc(OTf)3 (9.8mg,0.02mmol,5
mol%)とのアセトニトリル(1.5ml)溶液を、
メチルイソブチレートより誘導されたトリメチルシリル
エノレート(105mg,0.6mmol)のアセトニ
トリル(0.5ml)溶液と0℃の温度で混合し、1時
間攪拌して反応を行った。
【0040】その後、NaHCO3 の飽和水溶液を添加
し、次いで反応生成物をジクロロメタンにより抽出し
た。有機相を乾燥し、減圧濃縮して粗生成物を得た。シ
リカゲルを用いてクロマトグラフィー精製し、目的とす
るβ−N′−ベンゾイルヒドラジノ−2,2,5−トリ
メチルヘキサノエート(118mg)を得た。収率は9
6%であった。
【0041】このものの物性値を以下に示す。
【0042】
【表1】
【0043】実施例2 実施例1と同様にして、表2に示したとおり、おおむね
0℃〜室温の範囲にて1〜2時間の反応により、各種の
β−N′−ベンゾイルヒドラジノエステル類を高い収率
で製造した。
【0044】
【表2】
【0045】比較例 Sc(OTf)3 に代えて希土類金属ルイス酸以外で汎
用されているルイス酸を用いて反応を行ったが、表3に
示したように、ほとんど反応は進行しなかった。
【0046】
【表3】
【0047】実施例3 次式
【0048】
【化23】
【0049】に示したように、イッテルビウム トリフ
レート(Yb(OTf)3 )(5mol%)を用いて、
イソブチルアルデヒドとベンゾイルヒドラジン並びにt
−ブチルジメチルシリルエノレートを、アセトニトリル
溶媒中において−20℃〜室温の温度範囲において反応
させ、目的とするβ−N′−ベンゾイルヒドラジノエス
テルを92%の収率で得た。実施例4 次式
【0050】
【化24】
【0051】に示したように、実施例1および2により
得た各種のβ−N′−ベンゾイルヒドラジノエステル類
(0.1mmol)のメタノール溶液に、MeON
3 (15mg,0.3mmol)を室温にて加えた後、
70℃で1時間攪拌した。イオン交換樹脂、アンバーラ
イトIRC76(H+ 型)を加えて反応を停止させ、樹
脂をろ過により除去、溶媒を減圧留去した。得られた粗
生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し
て、目的とするピラゾロン類を高い収率で得た。
【0052】R1 =PhCH2 CH2 ,R2 =R3 =C
3 の場合のピラゾロンの 1H−NMRスペクトルを図
1に、IRスペクトルを図2に示す。実施例5 実施例2で得られたβ−ヒドラジノエステル(R1 =P
h,R2 =R3 =CH 3 ,R4 =OCH3 ,R′=CH
3 )(33mg,0.1mmol)をメタノール(1m
l)に溶解し、70℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧留
去後、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ
ーにより精製して、目的とするピラゾリジノンを定量的
に得た。
【0053】生成物の 1H−NMRスペクトルを図3
に、IRスペクトルを図4に示す。
【0054】
【化25】
【0055】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明により、簡便な手段で、高い収率で、選択的に、β
−ヒドラジノエステル類と、ピラゾリジノン類並びにピ
ラゾロン類、さらにはβ−アミノ酸誘導体の製造が可能
とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4におけるピラゾロンの 1H−NMRス
ペクトル図である。
【図2】実施例4におけるピラゾロンのIRスペクトル
図である。
【図3】実施例5におけるピラゾリジノンの 1H−NM
Rスペクトル図である。
【図4】実施例5におけるピラゾリジノンのIRスペク
トル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 231/20 C07D 231/20 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I) 【化1】 (式中のR1 およびR5 は、各々、官能基を有していて
    もよい炭化水素基または複素環基を示し、R2 およびR
    3 は、各々、水素原子または官能基を有していてもよい
    炭化水素基もしくは複素環基を、R4 は、RO−、また
    はRS−基を示し、Rは官能基を有していてもよい炭化
    水素基を示す)で表わされるβ−ヒドラジノエステル類
    の製造方法であって、次式(II) 【化2】 (R1 およびR5 は、前記と同一のものを示す)で表わ
    されるヒドラゾン化合物を、次式(III) 【化3】 (R2 、R3 およびR4 は、前記と同一のものを示し、
    1 、R2 およびR3 は、各々、炭化水素基を示す)で
    表わされるシリルエノレート化合物と、ルイス酸触媒の
    存在下に反応させることを特徴とするβ−ヒドラジノエ
    ステル類の製造方法。
  2. 【請求項2】 次式(I) 【化4】 (式中のR1 およびR5 は、各々、官能基を有していて
    もよい炭化水素基または複素環基を示し、R2 およびR
    3 は、各々、水素原子または官能基を有していてもよい
    炭化水素基もしくは複素環基を、R4 は、RO−、また
    はRS−基を示し、Rは官能基を有していてもよい炭化
    水素基を示す)で表わされるβ−ヒドラジノエステル類
    の製造方法であって、次式 R1 CHO (R1 は前記と同一のものを示す)で表わされるアルデ
    ヒド化合物と、次式 R5 CONHNH2 (R5 は前記と同一のものを示す)で表わされるアシル
    ヒドラゾン、並びに次式(III) 【化5】 (R2 、R3 およびR4 は、前記と同一のものを示し、
    1 、R2 およびR3 は、各々、炭化水素基を示す)で
    表わされるシリルエノレート化合物と、ルイス酸触媒の
    存在下に反応させることを特徴とするβ−ヒドラジノエ
    ステル類の製造方法。
  3. 【請求項3】 ルイス酸触媒が、次式 Mn+(OSO2 6 - n または Mn+(OR7 - n (Mは、Sc、Yおよびランタノイドに属する元素のう
    ちの少くとも1種を示し、R6 は、Cm 2m+1(mは1
    〜8のうちの整数を示す)、R7 は、ペンタフルオロフ
    ェニル基を示し、nは、元素Mのイオン価数を示す)で
    表わされるものである請求項1または2の製造方法。
  4. 【請求項4】 次式(IV) 【化6】 (R1 およびR5 は、各々、官能基を有していてもよい
    炭化水素基または複素環基を示し、R2 およびR3 は、
    各々、水素原子または官能基を有していてもよい炭化水
    素基もしくは複素環基を示す)で表わされるピラゾリジ
    ノン類の製造方法であって、次式(I) 【化7】 (R1 、R2 、R3 およびR5 は、前記と同一のものを
    示し、R4 は、RO−、またはRS−基を示し、Rは官
    能基を有していてもよい炭化水素基を示す)で表わされ
    るβ−ヒドラジノエステル類を環化反応させることを特
    徴とするピラゾリジノン類の製造方法。
  5. 【請求項5】 次式(V) 【化8】 (R1 は、官能基を有していてもよい炭化水素基または
    複素環基を示し、R2 およびR3 は、各々、水素原子ま
    たは官能基を有していてもよい炭化水素基もしくは複素
    環基を示す)で表わされるピラゾロン類の製造方法であ
    って、次式(I) 【化9】 (R1 、R2 およびR3 は、前記と同一のものを示し、
    4 は、RO−、またはRS−基を示し、Rは官能基を
    有していてもよい炭化水素基を示し、R5 は、官能基を
    有していてもよい炭化水素基または複素環基を示す)で
    表わされるβ−ヒドラジノエステル類を環化反応させる
    ことを特徴とするピラゾロン類の製造方法。
  6. 【請求項6】 次式(VI) 【化10】 (R1 は、官能基を有していてもよい炭化水素基または
    複素環基を示し、R2 およびR3 は、各々、水素原子ま
    たは官能基を有していてもよい炭化水素基もしくは複素
    環基を示し、R4 は、RO−、またはRS−基を示し、
    Rは官能基を有してもよい炭化水素基を示す)で表わさ
    れるβ−アミノ酸誘導体の製造方法であって、次式
    (I) 【化11】 (R1 、R2 、R3 およびR4 は、前記と同一のものを
    示し、R5 は、官能基を有していてもよい炭化水素基ま
    たは複素環基を示す)で表わされるβ−ヒドラジノエス
    テル類の窒素−窒素結合を還元的に切断することを特徴
    とするβ−アミノ酸誘導体の製造方法。
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