JP2011156883A - 空調ユニットの異音低減構造 - Google Patents

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【課題】HVACユニットにおいて、音響的な共振によりNZ音が大きくなることを抑制する。
【解決手段】HVACユニット1では、ハウジング10内に多翼ファンからなるブロア20とエバポレータ21とヒータコア22が一体的に備えられている。ハウジング10の吸気口11との間で一定間隔を保ちつつ吸気口11に対面する邪魔板31を備えている。邪魔板31は、共振時において、吸気口11に形成される音場モードの少なくとも1つの腹の領域に対面しており、複数の腹の領域に吸引される空気圧力がアンバランスとなる。この結果、共振モードに入る励振力が緩和されて共振モードに入り難くなり、NZ音が大きくなることを抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は空調ユニットの異音低減構造に関し、NZ音といわれる異音を効果的に低減できるように工夫したものである。
車両用(自動車用)の空調装置としてHVAC(Heating Ventilating and Air Conditioning)ユニットがある。HVACユニットでは、冷房用のエバポレータ,暖房用のヒータコア,吸気用のブロワを一体化したユニット構造となっており、小型軽量化を図っている。
ブロワとしては、多翼ファン(シロッコファン)が採用されている。
ブロワとして使用する多翼ファン(シロッコファン)では、NZ音と呼ばれる耳障りな音が、回転数に応じて発生する。
つまり、多翼ファンでは、羽根車の羽根が固定部(ハウジング等)付近を通過する際に空気の圧力変動が発生し、この圧力変動の周波数に基づいた周波数となっているNZ音(純音:単一周波数の音)が発生する。
多翼ファンの回転数をN(rpm)、羽根車の羽根の枚数をZ(枚)とすると、NZ音の周波数f(Hz)は、f=N×(Z/60)で表される。一般的に、多翼ファンでは、羽根枚数は数十枚、回転数が数百(rpm)であるため、NZ音の周波数は、人間の聴覚上もっとも耳につく1〜4KHzの音域に入ることとなる。
この結果、HVACユニットのブロワ(多翼ファン)を起動すると、その回転数に応じた周波数のNZ音が発生してしまう。
このとき、HVACユニットのハウジングの内部空間は空気流路となり、この空気流路により形成される音場は固有振動数を有している。またHVACユニットは構造系の(機械的な)固有振動数を有している。
したがって、HVACユニットのブロワ(多翼ファン)が起動してその回転数が上昇してきてNZ音の周波数が上昇してくると、NZ音の周波数が、空気流路の音場の固有振動数や、HVACユニットの構造系の固有振動数と一致することがある。このようにして、NZ音の周波数と、音場や構造系の固有振動数とが一致すると、共振が発生してNZ音が大きくなる、即ちNZ音の振幅が大きくなる。
図12Aは、NZ音の周波数が、音場の固有振動数に一致していないときの周波数−音圧特性を示しており、図12Bは、NZ音の周波数が、音場の固有振動数に一致したときの周波数−音圧特性を示している。なお両図において、fqは音場の固有振動数を示す。
図12Aに示すように、NZ音の周波数が音場の固有振動数に一致していないときには、NZ音は発生しているがその音圧(dB)は小さく、人間にとっては殆ど感じることができない程度の音圧(dB)となっている。
一方、図12Bに示すように、NZ音の周波数と音場の固有振動数とが一致すると、共振が発生してNZ音の音圧(dB)が大きくなる、即ちNZ音の振幅が大きくなることが分かる。音圧(dB)は、指数関数で表される値であり、図12BのようにNZ音の音圧(dB)が大きくなると、人間にとっては大きな音として感じる。
NZ音の周波数と構造系の固有振動数とが一致して、共振が発生した場合におけるNZ音を低減するには、HVACユニットのハウジングに共振防止用のリブを備えて共振振動を抑制することにより、NZ音の低減を図ることができる。
しかし、NZ音の周波数と音場の固有振動数とが一致して共振が発生した場合におけるNZ音を低減するのには、困難が伴う。
音場の固有振動数を人間の可聴周波数域よりも高い振動数にすれば、NZ音の低減を図ることは理論的にはできる。しかし、これを実現するには、音場形状つまりハウジングの形状を変更しなければならないが、このようにハウジングの形状を変更することは大きな設計変更となり、現実的にはハウジング形状の変更はできない。このため従来では、音場との共振に伴う大きなNZ音の低減を効果的に図ることはできなかった。
特開2005−61307号公報
特開2005−61307号公報(特許文献1)には、多翼ファン(シロッコファン)で発生するNZ音の低減を図るために、NZ音の発生部であるブロワケーシングの舌部近傍に邪魔板を配置し、音源部に気流が当たらないようにした手法が開示されている。
しかし、特許文献1の技術では、ハウジングの内部の音場の共振を考慮しておらず、特許文献1の技術を用いたとしても、NZ音の周波数と音場の固有振動数とが一致して共振が発生した場合には、大きなNZ音が発生してしまうという課題があった。
本発明は、上記従来技術に鑑み、NZ音の周波数と音場の固有振動数とが一致した場合であっても、NZ音の低減を効果的に行うことができる、空調ユニットの異音低減構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の構成は、
吸気口から吹出口に至る内部空間が空気流路となっているハウジング内に、多翼ファンからなるブロワと、冷房手段と、暖房手段が備えられると共に、
前記ブロワの回転中心が前記吸気口の中心に一致することにより、前記ブロワの回転中心部に形成された空間部が前記吸気口に臨んでいる空調ユニットにおいて、
前記吸気口との間で予め決めた間隔を保ちつつ前記吸気口に対面する邪魔板が備えられており、
しかも、前記ブロワから発生するNZ音の周波数と、前記空気流路により形成される音場の固有振動数が一致したときに、前記吸気口に固有の音場モードが形成されて前記吸気口に音場モードの腹の領域と音場モードの節の領域が形成されたときに、前記邪魔板が少なくとも1つの腹の領域に対面する状態で前記邪魔板の配置位置と広さが設定されていることを特徴とする。
また本発明の構成は、
吸気口から吹出口に至る内部空間が空気流路となっているハウジング内に、多翼ファンからなるブロワと、冷房手段と、暖房手段が備えられると共に、
前記ブロワの回転中心が前記吸気口の中心に一致することにより、前記ブロワの回転中心部に形成された空間部が前記吸気口に臨んでいる空調ユニットにおいて、
前記吸気口に掛け渡す状態で棒状の邪魔板が備えられており、
しかも、前記ブロワから発生するNZ音の周波数と、前記空気流路により形成される音場の固有振動数が一致したときに、前記吸気口に固有の音場モードが形成されて前記吸気口に音場モードの腹の領域と音場モードの節の領域が形成されたときに、前記邪魔板が少なくとも1つの腹の領域を横断する状態で前記邪魔板の配置位置が設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、ブロワから発生するNZ音の周波数と、ハウジング内部の空気流路により形成される音場の固有振動数が一致したときに、ハウジングの吸気口に固有の音場モードが形成されて吸気口に音場モードの腹の領域と音場モードの節の領域が形成されたときに、邪魔板が少なくとも1つの腹の領域に対面する状態で邪魔板の配置位置と広さが設定されていたり、邪魔板が少なくとも1つの腹の領域を横断する状態で邪魔板の配置位置が設定されていたりする。このため、複数の腹の領域に吸引される空気圧力がアンバランスとなり、共振モードに入る励振力が緩和されて共振モードに入り難くなり、NZ音が大きくなることを抑制することができる。
本発明の実施例1にかかる空調ユニットであるHVACユニットを示す断面図。 本発明の実施例1にかかる空調ユニットであるHVACユニットを示す斜視図。 本発明の実施例1にかかる空調ユニットであるHVACユニットを示す平面図。 実施例1で用いる衝立を示す斜視図。 実施例1における固有の音場モードの一例を示す特性図。 本発明の実施例2にかかる空調ユニットであるHVACユニットを示す斜視図。 本発明の実施例2にかかる空調ユニットであるHVACユニットを示す平面図。 実施例2における固有の音場モードの一例を示す特性図。 本発明の実施例3にかかる空調ユニットであるHVACユニットを示す斜視図。 本発明の実施例3にかかる空調ユニットであるHVACユニットを示す平面図。 実施例3における固有の音場モードの一例を示す特性図。 NZ音の周波数が、音場の固有振動数に一致していないときの周波数−音圧特性を示す特性図。 NZ音の周波数が、音場の固有振動数に一致したときの周波数−音圧特性を示す特性図。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1にかかる空調ユニットであるHVACユニット1を示す断面図、図2はその斜視図、図3はその平面図を示す。
このHVACユニット1のハウジング10は、一端部側(図では左側)の上面に吸気口11を有し他端部側(図では右側)の側面に吹出口12を有し、吸気口11から吹出口12に至るハウジング10の内部空間は空気流路13となっている。
ハウジング10内には、多翼ファン(シロッコファン)からなるブロワ20と、冷房用のエバポレータ21と、暖房用のヒータコア22が一体的に備えられている。
ブロワ(多翼ファン)20は、その羽根車の回転中心が吸気口11の中心に一致しており、ブロワ20の回転中心部に形成された空間部(円筒状の空間部)が、吸気口11に臨む(一致する)状態になっている。
ここまで説明した構造は、従来のHVACユニットと同様である。
なお、図1〜図3において、ハウジング10内に配置される各種のダンパや空気フィルタ、ハウジング10の吸気口11の外側に設置されるインテークボックス等は図示省略している。
更に本実施例1では、吸気口11に衝立30を備えている。衝立30は、図4に拡大して示すように、扇形をなす邪魔板31と湾曲板状の支持板32とを一体的に組み合わせて構成されている。
本例では、支持板32は、吸気口11の周縁のうちの一部、即ち全周縁(360°)のうち120°の範囲から、吸気口11の外側に向かって立ち上がっている。
本例では、邪魔板31は、開き角度が120°になった扇形の板であり、円弧状をなす周縁部が支持板32により支持されている。このため、邪魔板31は、吸気口11との間で予め決めた間隔(支持板32の立ち上がり高さに相当する間隔)を保ちつつ吸気口11に対面している。
本例では、邪魔板31は開き角度が120°になった扇形の板であるため、吸気口11の全面(円状の面)のうちの開き角度が120°になった扇形の面に対して、邪魔板31が対面する状態になっている。
邪魔板31の配置位置(周方向位置)及び広さは、ハウジング10の内部空間の空気流路13により形成される音場の固有振動を考慮して決定している。このことを、以下に説明する。
ブロア(多翼ファン)20から発生するNZ音の周波数が上昇してきてその周波数が、ハウジング10の内部空間の空気流路13により形成される音場の固有振動と一致すると、共振状態となり、空気流路13内には定在波音場が形成される。このように定在波音場が形成されると、吸気口11には、固有の音場モードが形成される。
例えば、図5に示すような、固有の音場モードが形成される。つまり、図5において、開き角度が90°の♯1〜♯4で示す扇形の4つの領域は、音響学的には音圧分布の腹の部分であり、図5において点線で示す部分が音響学的には音圧分布の節の部分となる。
図5のような音場モードでは、♯1,♯3の腹の領域の音圧が高くなる(音波の山となる)ときには、♯2,♯4の腹の領域の音圧が低くなり(音波の谷となり)、♯1,♯3の腹の領域の音圧が低くなる(音波の谷となる)ときには、♯2,♯4の腹の領域の音圧が高くなる(音波の山となる)。
図5において点線で示す音響学的に音圧の節の部分は、音圧が一定(零)となる。
なお共振状態となったときに、吸気口11に、どのような状態の固有の音場モードが形成されるかは、吸気口11に音圧センサを配置して実測したり、シミュレーション計算をしたりすることにより、特定することができる。
本例では、開き角度が120°になった扇形の邪魔板31は、吸気口11に対面し、ちょうど、♯1の腹の領域の全面と、♯2の腹の領域の一部に対面している。
なお、邪魔板31の開き角度を90°にして、吸気口11に形成される音場モードの腹の領域のうちの1つの腹の領域に対面するようにしてもよい。要は、吸気口11に形成される音場モードの複数の腹の領域のうちの少なくとも1つの腹の領域に邪魔板31が対面すればよい。
実施例1では、邪魔板3が、吸気口11に形成される音場モードの複数の腹の領域のうちの少なくとも1つの腹の領域に対面しているため、♯1〜♯4で示す腹の各領域に吸引される空気圧力がアンバランスとなり、共振モードに入る励振力が緩和されて共振モードに入り難くなる。
このため、ブロア(多翼ファン)20から発生するNZ音の周波数が上昇してきてその周波数が、ハウジング10の内部空間の空気流路13により形成される音場の固有振動と一致した状態になっても、共振状態に入りにくくなり、NZ音が大きくなることを抑制することができる。
また、吸気口11と邪魔板31との間に間隔を開けているため、吸気口11に入る空気全体としての吸気量を減少させることはない。
更に、吸気口11と邪魔板31との間に間隔を開けているため、邪魔板31が、吸気口11に吸い込まれる空気流の抵抗体となることはなく、ブロワ20のモータに対する負担が増加することもない。
なお、実施例1の説明では邪魔板31の形状を扇形としているが、形状は扇形に限るものではなく、吸気口11に形成される音場モードの複数の腹の領域のうちの少なくとも1つの腹の領域に対面できる広さを有していれば、どのような形状であってもよい。
本発明の実施例2に係るHVACユニット1を、斜視図である図6及び平面図である図7を参照して説明する。なお、実施例1と同一機能を果たす部分についての説明は省略し、実施例2において独得な部分について説明をする。
実施例2では、棒状の邪魔板41と棒状の邪魔板42を十字型に組み合わせた物が、吸気口11に配置されている。
実施例2のHVACユニット1では、ブロア(多翼ファン)20から発生するNZ音の周波数が上昇してきてその周波数が、ハウジング10の内部空間の空気流路13により形成される音場の固有振動と一致すると、共振状態となり、空気流路13内には定在波音場が形成される。このように定在波音場が形成されると、吸気口11には、固有の音場モードが形成される。
例えば、図8に示すような、固有の音場モードが形成される。つまり、図8において、♯11〜♯14で示す扇形の4つの領域は、音響学的には音圧分布の腹の部分であり、図8において点線で示す部分が音響学的には音圧分布の節の部分となる。
図8のような音場モードでは、♯11,♯13の腹の領域の音圧が高くなる(音波の山となる)ときには、♯12,♯14の腹の領域の音圧が低くなり(音波の谷となり)、♯11,♯13の腹の領域の音圧が低くなる(音波の谷となる)ときには、♯12,♯14の腹の領域の音圧が高くなる(音波の山となる)。
図8において点線で示す音響学的に音圧の節の部分は、音圧が一定(零)となる。
実施例2では、邪魔板41は、周方向に180°ずれた位置にある♯12,♯14の2つの腹の領域を横断する状態で、吹出口11に掛け渡す状態で配置されている。邪魔板42は、周方向に180°ずれた位置にある♯11,♯13の2つの腹の領域を横断する状態で、吹出口11に掛け渡す状態で配置されている。
このように実施例2では、邪魔板41,42が、♯12,♯14の腹の領域と♯11,13の腹の領域を横断するため、♯11〜♯14で示す腹の各領域に吸引される空気圧力がアンバランスとなり、共振モードに入る励振力が緩和されて共振モードに入り難くなる。
このため、ブロア(多翼ファン)20から発生するNZ音の周波数が上昇してきてその周波数が、ハウジング10の内部空間の空気流路13により形成される音場の固有振動と一致した状態になっても、共振状態に入りにくくなり、NZ音が大きくなることを抑制することができる。
また、邪魔板41,42は棒状でありその面積が狭いので、吸気口11に入る空気全体としての吸気量を減少させることはない。
更に、邪魔板41,42は棒状でありその面積が狭いので、吸気口11に吸い込まれる空気流の抵抗体となることはなく、ブロワ20のモータに対する負担が増加することもない。
なお実施例2では、邪魔板41,42が、♯12,♯14の腹の領域と♯11,♯13の腹の領域を横断するように邪魔板41,42を配置したが、邪魔板41が♯11〜♯14の腹の領域のうちの少なくとも1つを横断し、邪魔板42が♯11〜♯14の腹の領域のうちの少なくとも1つを横断するように配置する状態になっていればよい。
本発明の実施例3に係るHVACユニット1を、斜視図である図9及び平面図である図10を参照して説明する。なお、実施例1と同一機能を果たす部分についての説明は省略し、実施例3において独得な部分について説明をする。
実施例3では、棒状の邪魔板51が吸気口11に配置されている。
実施例3のHVACユニット1では、ブロア(多翼ファン)20から発生するNZ音の周波数が上昇してきてその周波数が、ハウジング10の内部空間の空気流路13により形成される音場の固有振動と一致すると、共振状態となり、空気流路13内には定在波音場が形成される。このように定在波音場が形成されると、吸気口11には、固有の音場モードが形成される。
例えば、図11に示すような、固有の音場モードが形成される。つまり、図11において、♯21,♯22で示す扇形の2つの領域は、音響学的には音圧分布の腹の部分であり、図11において点線で示す部分が音響学的には音圧分布の節の部分となる。
図11のような音場モードでは、♯21の腹の領域の音圧が高くなる(音波の山となる)ときには、♯22の腹の領域の音圧が低くなり(音波の谷となり)、♯21の腹の領域の音圧が低くなる(音波の谷となる)ときには、♯22の腹の領域の音圧が高くなる(音波の山となる)。
図11において点線で示す音響学的に音圧の節の部分は、音圧が一定(零)となる。
実施例3では、邪魔板51は、周方向に180°ずれた位置にある♯21,♯22の2つの腹の領域を横断する状態で、吹出口11に掛け渡す状態で配置されている。
このように実施例3では、邪魔板51が、♯21,♯22の腹の領域を横断するため、♯21,♯22で示す腹の各領域に吸引される空気圧力がアンバランスとなり、共振モードに入る励振力が緩和されて共振モードに入り難くなる。
このため、ブロア(多翼ファン)20から発生するNZ音の周波数が上昇してきてその周波数が、ハウジング10の内部空間の空気流路13により形成される音場の固有振動と一致した状態になっても、共振状態に入りにくくなり、NZ音が大きくなることを抑制することができる。
また、邪魔板51は棒状でありその面積が狭いので、吸気口11に入る空気全体としての吸気量を減少させることはない。
更に、邪魔板51は棒状でありその面積が狭いので、吸気口11に吸い込まれる空気流の抵抗体となることはなく、ブロワ20のモータに対する負担が増加することもない。
なお実施例3では、邪魔板51が、♯21,♯22の腹の領域を横断するように邪魔板51を配置したが、邪魔板51が♯21,♯22の腹の領域のうちの少なくとも1つを横断するように配置する状態になっていればよい。
なお、吸気口11に形成される音場の固有モードは、一般的には、偶数個の腹の領域が形成される。つまり、ハウジング10の内部空間の空気流路13により形成される音場の状況に応じて、腹の領域が、2個、4個、6個、8個・・・という状態で音場の固有モードが形成される。
したがって、吸気口11に形成される音場の固有モードに応じて、実施例1に示すような邪魔板の配置位置及び広さや、実施例2,3に示すような棒状の邪魔板の配置位置を決定する。
本発明は自動車用の空調装置であるHVACユニットのみならず、多翼ファン(シロッコファン)を用いたその他の空調ユニットにも適用することができる。
1 HVACユニット
10 ハウジング
11 吸気口
12 吹出口
13 空気流路
20 ブロワ
21 エバポレータ
22 ヒータコア
30 衝立
31 邪魔板
32 支持板
41,42,51 邪魔板

Claims (2)

  1. 吸気口から吹出口に至る内部空間が空気流路となっているハウジング内に、多翼ファンからなるブロワと、冷房手段と、暖房手段が備えられると共に、
    前記ブロワの回転中心が前記吸気口の中心に一致することにより、前記ブロワの回転中心部に形成された空間部が前記吸気口に臨んでいる空調ユニットにおいて、
    前記吸気口との間で予め決めた間隔を保ちつつ前記吸気口に対面する邪魔板が備えられており、
    しかも、前記ブロワから発生するNZ音の周波数と、前記空気流路により形成される音場の固有振動数が一致したときに、前記吸気口に固有の音場モードが形成されて前記吸気口に音場モードの腹の領域と音場モードの節の領域が形成されたときに、前記邪魔板が少なくとも1つの腹の領域に対面する状態で前記邪魔板の配置位置と広さが設定されていることを特徴とする空調ユニットの異音低減構造。
  2. 吸気口から吹出口に至る内部空間が空気流路となっているハウジング内に、多翼ファンからなるブロワと、冷房手段と、暖房手段が備えられると共に、
    前記ブロワの回転中心が前記吸気口の中心に一致することにより、前記ブロワの回転中心部に形成された空間部が前記吸気口に臨んでいる空調ユニットにおいて、
    前記吸気口に掛け渡す状態で棒状の邪魔板が備えられており、
    しかも、前記ブロワから発生するNZ音の周波数と、前記空気流路により形成される音場の固有振動数が一致したときに、前記吸気口に固有の音場モードが形成されて前記吸気口に音場モードの腹の領域と音場モードの節の領域が形成されたときに、前記邪魔板が少なくとも1つの腹の領域を横断する状態で前記邪魔板の配置位置が設定されていることを特徴とする空調ユニットの異音低減構造。
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