JP3829349B2 - クロスフローファン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロスフローファンに関し、特に、騒音の低減対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、クロスフローファンには、空気調和装置のケーシング内に設けられているものがある。このクロスフローファンにおいては、回転時に貫流渦又は舌部との干渉によって、回転数(N)と翼枚数(Z)との積の周波数で生ずる異音(以下、NZ音という。)や、圧力変動等によって生ずる広帯域騒音などの各種の騒音が発生するという問題があった。
【0003】
この騒音を能動的に低減する低減装置には、特開昭63−140897号公報に開示されているように、空気通路に平板スピーカを設けたもの、特開平6−43884号公報に開示されているように、吹出口の両側の側壁にスピーカを設けたもの、又は特開平7−295788号公報に開示されているように、舌部の端面にスピーカを設けたものがある。
【0004】
具体的に、例えば、図25に示すように、ケーシング(a)内に熱交換器(b)が設けられると共に、吹出口(c)に近接してクロスフローファン(d)が設けられる一方、舌部(e)にマイクロフォン(f)が設けられ、この舌部(e)の下方で空気通路(g)の下面に平板スピーカ(h)が設けられている。そして、上記マイクロフォン(f)で検出した騒音と逆位相の反転音をスピーカ(h)より放射して騒音を低減するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したクロスフローファンにおいては、スピーカを空気通路や側壁、或いは舌部に設けるようにしているため、騒音の低減効果が少ないという問題があった。
【0006】
つまり、クロスフローファンから発生する騒音は、双極子音源であり、指向性を有する一方、この騒音は、ファン本体(22)の全周から発生する。これに対し、従来のようにスピーカを空気通路等に設けていたのでは、クロスフローファンから離れた位置であるため、特定位置での騒音低減効果は得ることができるものの、その他の任意の位置では騒音低減効果は得ることができないという問題があった。
【0007】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、任意の位置における騒音低減を確実に実現し得ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
本発明は、ファン本体(22)のプレートにスピーカを設け、音源の近傍から異音の反転音等を放射するようにし、異音等の低減又はマスキングを行うようにしたものである。
【0009】
−発明の特定事項−
具体的に、請求項1に係る発明が講じた手段は、先ず、複数のファン単体(21,21,…)が回転軸心方向に連続して配置されてファン本体(22)が構成されている。更に、上記ファン単体(21,21,…)は、回転軸心に直交するプレート(23)より回転軸心方向に延びる複数枚の翼(24,24,…)を周方向に配列して構成されると共に、上記プレート(23)がファン本体(22)の両側に配置され、上記ファン本体(22)が空気通路(1A)に設置されて空気を搬送するクロスフローファンを前提としている。そして、少なくとも1つのプレート(23)に設けられたスピーカ(40)が設けられている。加えて、該スピーカ(40)が、ファン本体(22)の回転により生ずる発生音に対して所定の制御音を放射するように制御音信号をスピーカ(40)に出力する制御手段(50)が設けられている。
【0010】
また、請求項2に係る発明が講じた手段は、図9に示すように、上記請求項1記載の発明において、ファン本体(22)の翼(24,24,…)の位置を検出して位置信号を出力する位置検出手段(60)が設けられる一方、制御手段(50)は、位置検出手段(60)の位置信号に基いて、スピーカ(40)がファン本体(22)の回転により生ずる異音と逆位相の反転音を放射するように反転音信号をスピーカ(40)に出力する構成としている。
【0011】
また、上記請求項3記載の発明において、請求項1に係る発明が講じた手段は、位置検出手段(60)が、翼(24,24,…)の位置を電気的又は光学的に検出する回転角センサであり、また、請求項4に係る発明が講じた手段は、位置検出手段(60)は、翼(24,24,…)の位置に対応する振動波を検出する振動波センサである構成としている。
【0012】
また、請求項5に係る発明が講じた手段は、図5及び図8に示すように、上記請求項1記載の発明において、ファン本体(22)の回転により生ずる発生音を検出するマイクロフォン(30,30,…)と、制御手段(50)は、マイクロフォン(30,30,…)が検出した検出音と逆位相の反転音をスピーカ(40)が放射するように反転音信号を該スピーカ(40)に出力する構成としている。
【0013】
また、請求項6に係る発明が講じた手段は、上記請求項5記載の発明において、マイクロフォン(30,30,…)が、参照マイクロフォン(31)とモニタマイクロフォン(32,32,…)とより構成される一方、制御手段(50)は、参照マイクロフォン(31)が検出した参照音と逆位相の反転音をスピーカ(40)が放射するように反転音信号を該スピーカ(40)に出力する反転音出力回路(53)と、上記参照マイクロフォン(31)が検出した参照音及びモニタマイクロフォン(32,32,…)が検出したモニタ音に基いて反転音信号が補正されるように反転音出力回路(53)を適応制御する適応回路(54)とを備えた構成としている。
【0014】
また、請求項7に係る発明が講じた手段は、上記請求項5記載の発明において、マイクロフォン(30,30,…)が、参照音及びモニタ音の双方を検出する複数のマイクロフォンで構成されたものである。
【0015】
また、請求項8に係る発明が講じた手段は、上記請求項5記載の発明において、制御手段(50)が、マイクロフォン(30,30,…)が検出した検出音のうちファン本体(22)の回転により生ずる異音に関する反転音信号を出力する構成としている。
【0016】
また、上記請求項1記載の発明において、請求項9に係る発明が講じた手段は、スピーカ(40)が、ファン本体(22)の両側端に設けられた2つのプレート(23)に対向して一対設けられ、また、請求項10に係る発明が講じた手段は、スピーカ(40)が、ファン本体(22)の1側端に設けられた1つのプレート(23)にのみ設けられ、また、請求項11に係る発明が講じた手段は、1つのプレート(23)には1つのスピーカ(40)が設けられ、また、請求項12に係る発明が講じた手段は、1つのプレート(23)には複数のスピーカ(40,40,…)が設けられた構成としている。
【0017】
また、上記請求項12記載の発明において、請求項13に係る発明が講じた手段は、複数のスピーカ(40,40,…)が、プレート(23)の外周縁に沿って配置され、また、請求項13に係る発明が講じた手段は、複数のスピーカ(40,40,…)は、プレート(23)にマトリックス状に配置された構成としている。
【0018】
また、請求項15に係る発明が講じた手段は、上記請求項9から請求項12記載の発明において、スピーカ(40)が圧電素子である構成としている。
【0019】
また、請求項16に係る発明が講じた手段は、上記請求項1記載の発明において、制御手段(50)は、ファン本体(22)の回転により生ずる異音をマスキングするための制御音をスピーカ(40)がファン本体(22)の回転数に応じて放射するように制御音信号をスピーカ(40)に出力する構成としている。
【0020】
−作用−
上記の発明特定事項により、請求項1に係る発明では、ファン本体(22)を回転駆動すると、例えば、室内空気がケーシングに吸い込まれ、熱交換器で冷媒と熱交換して温風又は冷風の調和空気となり、この調和空気がファン本体(22)を通って室内に吹き出される。
【0021】
そして、上記ファン本体(22)を通って空気が流れることになるが、舌部の近傍を翼(24,24,…)が通過する際にNZ音が発生し、又はファン本体(22)の内部で渦が生じ、この渦を翼(24,24,…)が通過する際にNZ音が発生することになる。
【0022】
一方、ファン本体(22)のプレート(23)に設けられたスピーカ(40)は、制御手段(50)からの制御音信号を受けてファン本体(22)に制御音を放射する。具体的に、請求項5及び請求項6に係る発明では、ファン本体(22)の回転によって生ずる騒音は、参照マイクロフォン(31)によって検出され、該参照マイクロフォン(31)が参照音信号を反転音出力回路(53)に出力する。該反転音出力回路(53)は、参照音と逆位相の反転音信号を生成して出力する。そして、該スピーカ(40)が参照音と逆位相の反転音を放射する。
【0023】
更に、上記騒音は、複数のモニタマイクロフォン(32,32,…)によって検出されてモニタ音信号が出力され、このモニタ音信号と参照マイクロフォン(31)の参照音信号とに基き、適応回路(54)が参照音とモニタ音との誤差が小さくなるように反転音出力回路(53)を適応制御する。この適応制御によって反転音出力回路(53)は、騒音に対応した反転音信号を出力し、スピーカ(40)が騒音に適応した反転音を放射し、騒音を低減する。
【0024】
上記スピーカ(40)は、請求項15に係る発明では、スピーカ(40)で構成される一方、請求項9に係る発明では、ファン本体(22)の両側のプレート(23,23)に設けられて反転音を放射し、また、請求項10に係る発明では、1つのプレート(23)に設けられて反転音を放射し、また、請求項11に係る発明では、全てのプレート(23,23,…)に設けられて反転音を放射する。
【0025】
また、上記スピーカ(40)は、請求項12及び請求項13に係る発明では、プレート(23)の外周縁に沿って複数個設けられ、また、請求項14に係る発明では、プレート(23)にマトリックス状に設けられて反転音を放射する。
【0026】
また、請求項7に係る発明では、各マイクロフォン(30,30,…)が参照音とモニタ音とを検出して各マイクロフォン(30,30,…)の検出音が小さくなるように反転音をスピーカ(40)が放射することになる。
【0027】
また、請求項2に係る発明では、位置検出手段(60)が翼(24,24,…)の位置を検出して位置信号を出力し、具体的に、請求項3に係る発明では、回転角センサが位置信号を出力し、また、請求項4に係る発明では、振動波センサが位置信号を出力することになる。そして、上記位置信号に基いてスピーカ(40)が異音とは逆位相の反転音を放射することになる。
【0028】
また、請求項16に係る発明では、制御手段(50)が、ファン本体(22)の回転により生ずる異音をマスキングするための制御音信号をスピーカ(40)に出力し、該スピーカ(40)がファン本体(22)の回転数に応じて制御音信号を放射し、つまり、ピーク的な異音が生じないようにする。
【0029】
【発明の効果】
したがって、本発明発明によれば、ファン本体(22)のプレート(23)にスピーカ(40)を設けて制御音を放射するようにしたために、騒音源の近傍にスピーカ(40)を位置させることができるので、ファン本体(22)から離れた任意の位置における騒音低減を確実に図ることができる。
【0030】
つまり、ファン本体(22)から発生する騒音は、双極子音源であり、指向性を有する一方、この騒音は、ファン本体(22)の全周から発生する。これに対し、上記スピーカ(40)を騒音源の近くに配置していることから、特定位置のみならず、その他の任意の位置での騒音低減効果を得ることができる。特に、請求項8に係る発明によれば、スピーカ(40)が騒音と逆位相の反転音を放射するようにしたために、耳障りなNZ音を低減することができることから、快適空間を確実に実現することができる。
【0031】
また、上記スピーカ(40)をプレート(23)のほぼ全面に設けるようにしたために、渦AVによる騒音のみならず、各種の騒音の低減を確実に図ることができる。
【0032】
また、請求項2に係る発明によれば、制御手段(50)が、回転角センサ(60)の位置信号を受けてクロスフローファン(20)のNZ音と逆位相の反転音信号を生成して出力し、スピーカ(40)が異音と逆位相の反転音を放射するようにしたために、該異音を迅速且つ確実に低減することができる。
【0033】
また、請求項6に係る発明によれば、参照マイクロフォン(31)とモニタマイクロフォン(32,32,…)とを設けて適応制御するようにしたために、各種の騒音に対応することができるので、より確実な騒音低減を図ることができる。
【0034】
また、請求項7に係る発明によれば、複数のマイクロフォン(30,30,…)がそれぞれ参照マイクロフォン(31)とモニタマイクロフォン(32,32,…)との機能を有するようにしたために、参照マイクロフォン(31)を省略して騒音低減を図ることができるので、構成の簡素化を図ることができる。
【0035】
また、請求項9に係る発明によれば、上記スピーカ(40)を両側のプレート(23,23)に設けているので、反転音をファン本体(22)の全体に確実に伝播させることができ、騒音の低減をより確実に図ることができる。
【0036】
また、請求項12に係る発明によれば、1つのプレート(23)には複数のスピーカ(40,40,…)を設けるようにしたために、複数のスピーカ(40,40,…)から複数種類の周波数の反転音を出力することができるので、各種の騒音を確実に低減することができる。
【0037】
また、請求項15に係る発明によれば、上記スピーカ(40)を圧電素子で構成しているので、取り付けスペースを小さくすることができるので、ファン本体(22)の大型化を招くことなく騒音低減を確実に図ることができる。
【0038】
また、請求項16に係る発明によれば、異音をマスキングするようにしたために、ピーク状の異音がなくなり、該異音を聴覚上感じ難くすることができるので、快適性の向上を図ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0040】
図1及び図2に示すように、壁掛式の空気調和装置(10)は、ケーシング(11)内に形成された空気通路(1A)に、ほぼ逆V字状の熱交換器(12)が収納されると共に、クロスフローファン(20)が収納されて構成されている。上記ケーシング(11)には、前面上部から上面に亘って吸込口(13)が形成される一方、前面下部に吹出口(14)が形成され、上記吸込口(13)に近接して熱交換器(12)が、吹出口(14)に近接してクロスフローファン(20)が配置されている。
【0041】
更に、上記ケーシング(11)の内部には、該ケーシング(11)の内部を低圧側と高圧側とに仕切る舌部(15)がクロスフローファン(20)に近接して形成されている。そして、上記クロスフローファン(20)を回転すると、室内空気が吸込口(13)よりケーシング(11)に吸い込まれ、熱交換器(12)で冷媒と熱交換して温風又は冷風の調和空気となり、この調和空気がクロスフローファン(20)を通って吹出口(14)より室内に吹き出されることになる。尚、上記吹出口(14)には、複数枚の垂直フラップ(16,16,…)と2枚の水平フラップ(17,17)とが設けられている。
【0042】
上記クロスフローファン(20)は、図3に示すように、いわゆる連を構成する複数のファン単体(21,21,…)によってファン本体(22)を構成しており、該複数のファン単体(21,21,…)が回転軸心方向に配置されている。上記各ファン単体(21,21,…)は、回転軸心方向に直交するプレート(23)と、該プレート(23)より回転軸心方向に延びて周方向に配列された複数の翼(24,24,…)とより構成されている。
【0043】
そして、上記ファン本体(22)の両側にプレート(23,23)が配置され、上記複数の翼(24,24,…)は隣り合う2枚のプレート(23,23)に挟まれる状態で翼列を構成している。また、上記ファン本体(22)の両側のプレート(23,23)に回転軸( 25 )が設けられ、図示しないが、この回転軸(22)にモータが連結されている。
【0044】
上記ファン単体(21,21,…)の翼(24,24,…)は、例えば、ピッチが異なる不等ピッチに配列され、翼(24,24,…)の一方の側端面から他方の側端面にいくに従って回転軸心を中心に捩れた捩れ形状の捩れ翼に形成され、回転軸心と直交する横断面の翼形が何れの断面位置においても回転軸心に対して同一形状となるように形成されている。つまり、上記翼(24,24,…)は、回転軸心を中心にしたスパイラル状に捩れている。尚、上記翼(24,24,…)は、上述した捩れ翼の他、回転軸心方向に平行な直線翼や、回転軸心に対して直線状に傾斜した傾斜翼であってもよい。
【0045】
−騒音の低減手段−
一方、上記クロスフローファン(20)を回転駆動すると、図4の空気流れAFに示すように、クロスフローファン(20)を通って空気が流れることになるが、舌部(15)の近傍を翼(24,24,…)が通過する際にNZ音が発生し、又はクロスフローファン(20)で渦AVが生じ、この渦AVを翼(24,24,…)が通過する際に異音であるNZ音が発生する。また、上記空気流れAFにおける圧力変動によって空力音等の広帯域騒音が発生する。
【0046】
そこで、本発明の特徴として、空気調和装置(10)には、図5に示すように、複数のマイクロフォン(30,30,…)が設置されると共に、2つのスピーカ(40)が設置されている。該複数のマイクロフォン(30,30,…)は、2つの参照マイクロフォン(31)と複数のモニタマイクロフォン(32,32,…)とより構成されている。
【0047】
該参照マイクロフォン(31)は、ファン本体(22)の両側に配置されたプレート(23)の中央部に取り付けられて、クロスフローファン(20)の回転により生ずる騒音を検出するように構成されている。上記モニタマイクロフォン(32,32,…)は、舌部(15)と、クロスフローファン(20)の上流側におけるケーシングの空気通路壁と、吹出口に近接したクロスフローファン(20)の下流側におけるケーシングの空気通路壁とに取り付けられ、クロスフローファン(20)の周囲の騒音を検出するように構成されている。
【0048】
上記スピーカ(40)は、図6及び図7に示すように、円盤状の圧電素子で構成されており、ファン本体(22)の両側に配置されたプレート(23)に取り付けられている。該一対のスピーカ(40)は、互いに対向するようにプレート(23)の内側の面に取り付けられ、しかも、ほぼプレート(23)の全面に設けられている。つまり、両側のプレート(23)を除き、プレート(23,23,…)がドーナツ盤状に形成されているので、上記スピーカ(40)より放射される音がファン本体(22)の内部を中央部に向って伝播するように該スピーカ(40)が設けられている。尚、該スピーカ(40)は回転軸(25)に設けられたスリップリングを介してリード線(41)に接続されている。
【0049】
上記参照マイクロフォン(31)及びモニタマイクロフォン(32,32,…)は、制御手段(50)に接続されており、該制御手段(50)は、演算回路(51)と増幅回路(52)とを備え、更に、該演算回路(51)は、反転音出力回路(53)と適応回路(54)とを備えている。該反転音出力回路(53)は、参照マイクロフォン(31)が騒音を検出して出力する参照音に基き、該参照音と逆位相の反転音信号を生成して出力するように構成されている。
【0050】
上記適応回路(54)は、参照マイクロフォン(31)の参照音とモニタマイクロフォン(32,32,…)のモニタ音との誤差に基き、該誤差が小さくなるように反転音出力回路(53)に補正信号を出力している。つまり、上記適応回路(54)は、反転音出力回路(53)のフィルタ係数を参照音とモニタ音との誤差が小さくなるように更新して反転音出力回路(53)を適応制御している。
【0051】
上記増幅回路(52)は、反転音出力回路(53)の反転音信号を受けてスピーカ(40)が騒音と逆位相の反転音を放射するように該スピーカ(40)に増幅した反転音信号を出力している。
【0052】
尚、上記反転音出力回路(53)は、異音であるNZ音のみを低減するように、該NZ音の反転音信号を生成するものであってもよく、また、NZ音と広帯域騒音とを含む騒音を低減するように、該騒音の反転音信号を生成するものであってもよい。
【0053】
−騒音低減動作−
次に、上記クロスフローファン(20)における騒音の低減動作について説明する。
【0054】
上記クロスフローファン(20)を回転駆動すると、図4の空気流れAFに示すように、室内空気が吸込口(13)よりケーシング(11)に吸い込まれ、熱交換器(12)で冷媒と熱交換して温風又は冷風の調和空気となり、この調和空気がクロスフローファン(20)を通って吹出口(14)より室内に吹き出される。
【0055】
そして、上記クロスフローファン(20)を通って空気が流れることになるが(図4の空気流れAF参照)、舌部(15)の近傍を翼(24,24,…)が通過する際にNZ音が発生し、又はクロスフローファン(20)で渦AVが生じ、この渦AVを翼(24,24,…)が通過する際にNZ音が発生する。
【0056】
このクロスフローファン(20)の回転によって生じる発生音である騒音は、ファン本体(22)の両側のプレート(23)に設けられた参照マイクロフォン(31)によって検出され、該参照マイクロフォン(31)が参照音信号を反転音出力回路(53)に出力する。該反転音出力回路(53)は、参照音と逆位相の反転音信号を生成して出力し、増幅回路(52)がスピーカ(40)に反転音信号を増幅して出力する。そして、該スピーカ(40)が参照音と逆位相の反転音を放射することになり、つまり、ファン本体(22)の両側のプレート(23)より反転音が放射され、該反転音は、ファン本体(22)の内部を中央部に向って伝播すると共に、クロスフローファン(20)の周囲に伝播し、騒音が低減されることになる。
【0057】
更に、上記クロスフローファン(20)の周囲の騒音は、複数のモニタマイクロフォン(32,32,…)によって検出されてモニタ音信号が出力され、このモニタ音信号と参照マイクロフォン(31)の参照音信号とに基き、適応回路(54)が参照音とモニタ音との誤差が小さくなるように反転音出力回路(53)のフィルタ係数を更新する。このフィルタ係数の更新によって反転音出力回路(53)は、クロスフローファン(20)の騒音に適応した反転音信号を出力し、スピーカ(40)が騒音に対応した反転音を放射し、騒音を低減する。
【0058】
−実施形態1の効果−
以上のように、本実施形態1によれば、上記ファン本体(22)の両側のプレート(23,23)にスピーカ(40)を設けて騒音と逆位相の反転音を放射するようにしたために、騒音源の近傍にスピーカ(40)を位置させることができるので、ファン本体(22)から離れた任意の位置における騒音低減を確実に図ることができる。
【0059】
つまり、ファン本体(22)から発生する騒音は、双極子音源であり、指向性を有する一方、この騒音は、ファン本体(22)の全周から発生する。これに対し、上記スピーカ(40)を騒音源の近くに配置していることから、特定位置のみならず、その他の任意の位置での騒音低減効果を得ることができる。特に、耳障りなNZ音を低減することができることから、快適空間を確実に実現することができる。
【0060】
また、上記スピーカ(40)を圧電素子で構成しているので、取り付けスペースを小さくすることができるので、ファン本体(22)の大型化を招くことなく騒音低減を確実に図ることができる。
【0061】
また、上記スピーカ(40)を両側のプレート(23,23)に設けているので、反転音をファン本体(22)の全体に確実に伝播させることができ、騒音の低減をより確実に図ることができる。
【0062】
また、上記スピーカ(40)をプレート(23)のほぼ全面に設けるようにしたために、渦AVによる騒音のみならず、各種の騒音の低減を確実に図ることができる。
【0063】
また、参照マイクロフォン(31)とモニタマイクロフォン(32,32,…)とを設けて適応制御するようにしたために、各種の騒音に対応することができるので、より確実な騒音低減を図ることができる。
【0064】
【発明の実施の形態2】
本実施形態2は、請求項7に係る発明の実施形態であって、図8に示すように、上記実施形態1が参照マイクロフォン(31)とモニタマイクロフォン(32,32,…)との2種類のマイクロフォン(30,30,…)を設けたのに代えて、複数のマイクロフォン(30,30,…)がそれぞれ参照マイクロフォン(31)とモニタマイクロフォン(32,32,…)との機能を有するようにしたものである。
【0065】
上記複数のマイクロフォン(30,30,…)は、舌部(15)と、吹出口(14)に近接したクロスフローファン(20)の下流側におけるケーシングの空気通路壁とに取り付けられ、クロスフローファン(20)の周囲の騒音を検出するように構成されている。
【0066】
一方、制御手段(50)における反転音出力回路(53)は、各マイクロフォン(30,30,…)の検出音を受けて該検出音と逆位相の反転音信号を生成して出力することになる。また、制御手段(50)の適応回路(54)は、各マイクロフォン(30,30,…)の検出音が小さくなるように反転音出力回路(53)のフィルタ係数を更新することになる。
【0067】
したがって、本実施形態2によれば、参照マイクロフォン(31)を省略して騒音低減を図ることができるので、構成の簡素化を図ることができる。その他の構成並びに作用効果は実施形態1と同様である。
【0068】
【発明の実施の形態3】
本実施形態3は、請求項2及び請求項3に係る発明の実施形態であって、図9に示すように、上記実施形態1の参照マイクロフォン(31)及びモニタマイクロフォン(32,32,…)に代えて、回転角センサ(60)を設けたものである。
【0069】
具体的に、上記回転角センサ(60)は、ファン本体(22)の翼(24,24,…)の位置を検出する位置検出手段(60)であって、ファン本体(22)の回転軸に連結されたモータの回転位置を検出するように構成されている。つまり、上記回転角センサ(60)は、磁石の回転等を電気的に検出して回転位置を導出するものや、光センサ等によって回転位置を導出するものなど、電気的又は光学的センサで構成されている。
【0070】
一方、制御手段(50)の演算回路(51)は、回転角センサ(60)の位置信号を受けてクロスフローファン(20)の異音であるNZ音と逆位相の反転音信号を生成して出力するように構成されている。そして、増幅回路(52)が反転音信号を増幅して出力し、スピーカ(40)がNZ音と逆位相の反転音を放射する。つまり、上記クロスフローファン(20)のNZ音は、翼(24,24,…)が舌部(15)を通過する際などに発生するので、該NZ音を予め解明することができる。このため、上記演算回路(51)は、NZ音と逆位相の反転音信号を回転角センサ(60)の位置信号に基いて出力するように構成されている。
【0071】
したがって、本実施形態3によれば、制御手段(50)は、回転角センサ(60)の位置信号を受けてクロスフローファン(20)のNZ音と逆位相の反転音信号を生成して出力し、スピーカ(40)がNZ音と逆位相の反転音を放射し、NZ音が低減される。この結果、上記NZ音を迅速且つ確実に低減することができる。その他の構成並びに作用効果は実施形態1と同様である。
【0072】
尚、本実施形態3では、位置検出手段として回転角センサ(60)を適用するようにしたが、請求項4の実施形態として、翼(24,24,…)の位置に対応する振動波を検出する振動波センサで位置検出手段を構成するようにしてもよい。具体的に、翼(24,24,…)の通過によって生ずる圧力変動等をマイクロフォン(30,30,…)や圧力センサによって検出して翼(24,24,…)の位置を導出するようにしてもよい。
【0073】
【発明の実施の形態4】
本実施形態4は、図10〜図14に示すように、ファン本体(22)に対するスピーカ(40)の取り付け状態を示す他の実施形態である。
【0074】
先ず、図10は、請求項10の実施形態であって、ファン本体(22)の一方の側部に位置するプレート(23)に1つのスピーカ(40)が設けられたものである。したがって、本実施形態では、1つのスピーカ(40)から放射された反転音がファン本体(22)の1側部から他側部に亘って伝播し、騒音を低減することになる。
【0075】
図11は、請求項11の実施形態であって、ファン本体(22)の全てプレート(23,23,…)の内側の片面にそれぞれ1つのスピーカ(40)が設けられたものである。つまり、1つのファン単体(21)に1つのスピーカ(40)が設けられている。したがって、本実施形態では、各スピーカ(40)から放射された反転音が各ファン単体(21,21,…)の1側部から他側部に亘って伝播し、騒音を低減することになる。
【0076】
図12は、ファン本体(22)における1つ置きのプレート(23)にそれぞれ1つのスピーカ(40)が設けられたものである。具体的に、図12のクロスフローファン(20)における左側4つのファン単体(21,21,…)では、2つのファン単体(21,21)に対して1つのスピーカ(40)が設けられている。したがって、本実施形態では、各スピーカ(40)から放射された反転音が2つのファン単体(21,21)に亘って伝播し、騒音を低減することになる。
【0077】
図13は、ファン本体(22)の全てプレート(23,23,…)にそれぞれスピーカ(40)が設けられると共に、両側を除く中央部分のプレート(23,23,…)には両面にスピーカ(40)が設けられたものである。つまり、1つのファン単体(21)に2つづつのスピーカ(40,40)が設けられている。したがって、本実施形態では、各スピーカ(40,40,…)から放射された反転音が各ファン単体(21,21,…)の両側部から各ファン単体(21,21,…)の中央部に亘って伝播し、騒音を低減することになる。
【0078】
図14は、請求項12の実施形態であって、ファン本体(22)のプレート(23,23,…)にそれぞれ複数のスピーカ(40)が設けられたものである。つまり、図13と同様に、両側を除く中央部分のプレート(23,23,…)には両面にスピーカ(40)が設けられると共に、各プレート(23,23,…)の各面には、複数のスピーカ(40,40,…)が設けられている。したがって、本実施形態では、各スピーカ(40,40,…)から放射された反転音がファン単体(21,21,…)の両側部からファン単体(21,21,…)の中央部に亘って伝播し、騒音を低減することになる。具体的に、図15に示すように、翼(24,24,…)の両側から反転音が放射され、騒音が打ち消されることになる。特に、複数のスピーカ(40,40,…)から複数種類の周波数の反転音を出力することができるので、各種の騒音を確実に低減することができる。
【0079】
【発明の実施の形態5】
本実施形態5は、図16〜図23に示すように、プレート(23)に対するスピーカ(40)の取り付け状態を示す他の実施形態である。
【0080】
先ず、図16は、プレート(23)の中央部に1つのスピーカ(40)を設けるようにしたものである。つまり、実施形態1の図7に示すスピーカ(40)は、プレート(23)のほぼ全面に設けたが、図16のスピーカ(40)は、プレート(23)の中央部分のみに設けるようにしたものである。したがって、スピーカ(40)は、プレート(23)の中央部より反転音を放射することになる。
【0081】
図17は、プレート(23)の外周部に1つの円形のスピーカ(40)を設けるようにしたものである。したがって、該スピーカ(40)は、プレート(23)の回転に伴って円運動を行うことになり、この円運動を行いつつ反転音を放射することになる。
【0082】
図18は、プレート(23)の外周縁部に1つのドーナツ盤状のスピーカ(40)を設けるようにしたものである。したがって、該スピーカ(40)は、プレート(23)の外周部から反転音を放射することになる。
【0083】
図19は、請求項13の実施形態であって、プレート(23)の外周縁部に沿って複数のスピーカ(40,40,…)をドーナツ盤上に配置するようにしたものである。したがって、該スピーカ(40,40,…)は、プレート(23)の外周部から反転音を放射することになる。特に、複数のスピーカ(40,40,…)から複数種類の周波数の反転音を出力することができるので、各種の騒音を確実に低減することができる。しかも、プレート(23)の中央部や外周部から反転音を放射するので、図4に示す渦AVによるNZ音に対して低減効果を発揮することになる。
【0084】
図20は、プレート(23)の外周縁部に沿って複数の円形のスピーカ(40,40,…)を配置するようにしたものである。したがって、該スピーカ(40)は、図19のスピーカ(40,40,…)と同様に、プレート(23)の外周部から反転音を放射することになる。特に、複数のスピーカ(40,40,…)から複数種類の周波数の反転音を出力することができるので、各種の騒音を確実に低減することができると共に、NZ音に対して低減効果を発揮することになる。
【0085】
図21は、プレート(23)の複数箇所に複数の円形のスピーカ(40,40,…)を配置するようにしたものである。したがって、該スピーカ(40,40,…)は、プレート(23)の複数箇所から反転音を放射することになる。特に、複数のスピーカ(40,40,…)から複数種類の周波数の反転音を出力することができるので、各種の騒音を確実に低減することができる。しかも、上記プレート(23)の中央部や外周部から反転音を放射するので、図4に示す渦AVによるNZ音の他、舌部(15)を通過する際のNZ音等など各種の騒音に対して低減効果を発揮することになる。
【0086】
図22は、請求項14の実施形態であって、プレート(23)に複数のスピーカ(40,40,…)をマトリックス状に配置するようにしたものである。したがって、該スピーカ(40,40,…)は、プレート(23)の複数箇所から反転音を放射することになる。特に、図21のスピーカ(40,40,…)と同様に、各種の騒音を確実に低減することができると共に、渦AVによるNZ音の他、舌部(15)によるNZ音等に対して低減効果を発揮することになる。
【0087】
図23は、プレート(23)の全面に複数のスピーカ(40,40,…)を分割して配置するようにしたものである。したがって、該スピーカ(40,40,…)は、プレート(23)のほぼ全面から複数種類の反転音を放射することになる。特に、図21のスピーカ(40,40,…)と同様に、各種の騒音を確実に低減することができると共に、渦AVによるNZ音の他、舌部(15)によるNZ音等に対して低減効果を発揮することになる。
【0088】
【発明の実施の形態6】
本実施形態6は、図24に示すように、実施形態1〜実施形態6までが圧電素子のスピーカ(40)を用いたのに代り、コーンスピーカ(40)を用いたものである。具体的に、ファン本体(22)の両側部には、プレート(23)に代ってスピーカ(40)の収納ボックス(27)が設けられている。その他の構成並びに作用効果は実施形態1と同様である。
【0089】
【発明の他の実施の形態】
実施形態1〜実施形態6までは、騒音を低減するようにしたが、請求項16の実施形態として、クロスフローファン(20)の異音であるNZ音をマスキングするようにしてもよい。つまり、制御手段(50)は、ファン本体(22)の回転により生ずるNZ音以外の騒音をスピーカ(40)がファン本体(22)の回転数に応じて放射するように制御音信号をスピーカ(40)に出力する。この結果、ピーク状のNZ音がなくなり、該NZ音を聴覚上感じ難くなるので、快適性が向上することになる。
【0090】
また、本各実施形態は、空気調和装置(10)について説明したが、本発明のクロスフローファン(20)は各種の送風機として適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の空気調和装置を示す正面図である。
【図2】 空気調和装置を示す断面図である。
【図3】 クロスフローファンを示す正面図である。
【図4】 空気流れを示す空気調和装置の概略断面図である。
【図5】 騒音低減機構を示す空気調和装置の概略断面斜視図である。
【図6】 スピーカの取付け状態を示すクロスフローファンの概略図である。
【図7】 ファン単体の要部を示す一部省略斜視図である。
【図8】 実施形態2の騒音低減機構を示す空気調和装置の概略断面斜視図である。
【図9】 実施形態3の騒音低減機構を示す空気調和装置の概略断面斜視図である。
【図10】 実施形態4の他のスピーカの取付け状態を示すクロスフローファンの概略正面図である。
【図11】 実施形態4の他のスピーカの取付け状態を示すクロスフローファンの概略正面図である。
【図12】 実施形態4の他のスピーカの取付け状態を示すクロスフローファンの概略正面図である。
【図13】 実施形態4の他のスピーカの取付け状態を示すクロスフローファンの概略正面図である。
【図14】 実施形態4の他のスピーカの取付け状態を示すクロスフローファンの概略正面図である。
【図15】 図14のクロスフローファンの動作状態を示す概略正面図である。
【図16】 実施形態5の他のスピーカの配置状態を示すファン単体の要部の概略斜視図である。
【図17】 実施形態5の他のスピーカの配置状態を示すファン単体の要部の概略斜視図である。
【図18】 実施形態5の他のスピーカの配置状態を示すファン単体の要部の概略斜視図である。
【図19】 実施形態5の他のスピーカの配置状態を示すファン単体の要部の概略斜視図である。
【図20】 実施形態5の他のスピーカの配置状態を示すファン単体の要部の概略斜視図である。
【図21】 実施形態5の他のスピーカの配置状態を示すファン単体の要部の概略斜視図である。
【図22】 実施形態5の他のスピーカの配置状態を示すファン単体の要部の概略斜視図である。
【図23】 実施形態5の他のスピーカの配置状態を示すファン単体の要部の概略斜視図である。
【図24】 実施形態6を示すクロスフローファンの概略正面図である。
【図25】 従来の騒音低減機構を示す空気調和装置の概略断面斜視図である。
【符号の説明】
10 空気調和装置
11 ケーシング
12 熱交換器
13 吸込口
14 吹出口
15 舌部
20 クロスフローファン
21 ファン単体
22 ファン本体
23 プレート
24 翼
25 回転軸
26 モータ
30 マイクロフォン
31 参照マイクロフォン
32 モニタマイクロフォン
40 スピーカ
50 制御手段
51 演算回路
52 増幅回路
53 反転音出力回路
54 適応回路
60 回転角センサ(位置検出手段)
Claims (16)
- 複数のファン単体(21,21,…)が回転軸心方向に連続して配置されてファン本体(22)が構成され、
上記ファン単体(21,21,…)は、回転軸心に直交するプレート(23)より回転軸心方向に延びる複数枚の翼(24,24,…)を周方向に配列して構成されると共に、上記プレート(23)がファン本体(22)の両側に配置され、
上記ファン本体(22)が空気通路(1A)に設置されて空気を搬送するクロスフローファンにおいて、
少なくとも1つのプレート(23)に設けられたスピーカ(40)と、
該スピーカ(40)が、ファン本体(22)の回転により生ずる発生音に対して所定の制御音を放射するように制御音信号をスピーカ(40)に出力する制御手段(50)と
を備えていることを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項1記載のクロスフローファンにおいて、
ファン本体(22)の翼(24,24,…)の位置を検出して位置信号を出力する位置検出手段(60)が設けられる一方、
制御手段(50)は、位置検出手段(60)の位置信号に基いて、スピーカ(40)がファン本体(22)の回転により生ずる異音と逆位相の反転音を放射するように反転音信号をスピーカ(40)に出力する
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項2記載のクロスフローファンにおいて、
位置検出手段(60)は、翼(24,24,…)の位置を電気的又は光学的に検出する回転角センサである
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項2記載のクロスフローファンにおいて、
位置検出手段(60)は、翼(24,24,…)の位置に対応する振動波を検出する振動波センサである
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項1記載のクロスフローファンにおいて、
ファン本体(22)の回転により生ずる発生音を検出するマイクロフォン(30,30,…)と、
制御手段(50)は、マイクロフォン(30,30,…)が検出した検出音と逆位相の反転音をスピーカ(40)が放射するように反転音信号を該スピーカ(40)に出力する
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項5記載のクロスフローファンにおいて、
マイクロフォン(30,30,…)は、参照マイクロフォン(31)とモニタマイクロフォン(32,32,…)とより構成される一方、
制御手段(50)は、参照マイクロフォン(31)が検出した参照音と逆位相の反転音をスピーカ(40)が放射するように反転音信号を該スピーカ(40)に出力する反転音出力回路(53)と、上記参照マイクロフォン(31)が検出した参照音及びモニタマイクロフォン(32,32,…)が検出したモニタ音に基いて反転音信号が補正されるように反転音出力回路(53)を適応制御する適応回路(54)とをを備えている
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項5記載のクロスフローファンにおいて、
マイクロフォン(30,30,…)は、参照音及びモニタ音の双方を検出する複数のマイクロフォンで構成されている
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項5記載のクロスフローファンにおいて、
制御手段(50)は、マイクロフォン(30,30,…)が検出した検出音のうちファン本体(22)の回転により生ずる異音に関する反転音信号を出力する
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項1記載のクロスフローファンにおいて、
スピーカ(40)は、ファン本体(22)の両側端に設けられた2つのプレート(23)に対向して一対設けられている
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項1記載のクロスフローファンにおいて、
スピーカ(40)は、ファン本体(22)の1側端に設けられた1つのプレート(23)にのみ設けられている
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項1記載のクロスフローファンにおいて、
1つのプレート(23)には、1つのスピーカ(40)が設けられている
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項1記載のクロスフローファンにおいて、
1つのプレート(23)には、複数のスピーカ(40,40,…)が設けられている
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項12記載のクロスフローファンにおいて、
複数のスピーカ(40,40,…)は、プレート(23)の外周縁に沿って配置されている
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項12記載のクロスフローファンにおいて、
複数のスピーカ(40,40,…)は、プレート(23)にマトリックス状に配置されている
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項9から請求項12の何れか1記載のクロスフローファンにおいて、
スピーカ(40)は、圧電素子である
ことを特徴とするクロスフローファン。 - 請求項1記載のクロスフローファンにおいて、
制御手段(50)は、ファン本体(22)の回転により生ずる異音をマスキングするための制御音をスピーカ(40)がファン本体(22)の回転数に応じて放射するように制御音信号をスピーカ(40)に出力する
ことを特徴とするクロスフローファン。
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