JP2011148895A - 変性粉砕加硫ゴムの製造法 - Google Patents

変性粉砕加硫ゴムの製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の廃タイヤリサイクル粉末ゴムに比べて、高い強度および補強性を有する粉砕加硫ゴムの製造法を提供する。
【解決手段】粉砕加硫ゴム、ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物およびラジカル開始剤を、加熱混合機を用いて160〜190℃の温度で混合し、反応させて、変性粉砕加硫ゴムを製造する。必要に応じて、この変性粉砕加硫ゴムに、さらにアルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーを添加し、160〜190℃の温度で混合し、反応させることも行われる。
【選択図】なし

Description

本発明は、変性粉砕加硫ゴムの製造法に関する。さらに詳しくは、従来の廃タイヤリサイクル粉末ゴムに比べて、高い強度および補強性を有する粉砕加硫ゴムの製造法に関する。
環境負荷低減という観点からは、廃タイヤの有効利用はタイヤ製造業において重要な課題の一つである。加硫ゴムをマテリアルリサイクル(タイヤのゴム片またはゴム粉末をそのまま再使用)するためには、加硫ゴムの可塑化が必要とされており、可塑化方法としては、炭化水素の分解や硫黄架橋の分解が挙げられる。
炭化水素分解の例としては、パーオキサイド/レドックス系による自動酸化促進が挙げられ、また硫黄架橋分解の例としては、酸化、熱、せん断、求核剤使用、再配置、置換反応による促進機構などが、一般的に知られている。しかしながら、このような方法による可塑化だけでは、それを新ゴムに配合した場合、ゴムの強度や補強性が不足する。
特許第4046734号公報 特許第4101242号公報 特許第4243320号公報 特開2008−297559号公報
本発明の目的は、従来の廃タイヤリサイクル粉末ゴムに比べて、高い強度および補強性を有する粉砕加硫ゴムの製造法を提供することにある。
かかる本発明の目的は、粉砕加硫ゴム、ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物およびラジカル開始剤を、加熱混合機を用いて160〜190℃の温度で混合し、反応させて、変性粉砕加硫ゴムを製造する方法によって達成される。また、必要に応じて、この変性粉砕加硫ゴムに、さらにアルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーを添加し、160〜190℃の温度で混合し、反応させることも行われる。ここで、(メタ)アクリロキシ基とは、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基を意味する。
本発明方法によって製造される変性粉砕加硫ゴムは、フィラーとの親和性を向上させる官能基を粉砕加硫ゴムに付与することにより、従来の廃タイヤリサイクル粉末と比べて、高い硬度および補強性を有する粉砕加硫ゴムを提供することを可能とする。この変性粉砕加硫ゴムは、ジエン系ゴム組成物の一成分として用いられる。
必要に応じて、変性粉砕加硫ゴムにアルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーを添加し、反応させる場合には、粉砕加硫ゴム、ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物およびラジカル開始剤を、加熱混合機を用いて160〜190℃の温度で混合し、反応させた後、さらにアルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーを添加し、160〜190℃の温度で混合し、反応させて、変性粉砕加硫ゴムを形成させる。このようにして得られるシラン変性粉砕加硫ゴムは、シリカ配合ジエン系ゴム組成物の一成分として用いられる。
粉砕加硫ゴムとしては、一般に廃タイヤリサイクル粉末が用いられる。廃タイヤリサイクル粉末は、例えば廃タイヤを破砕(粗破砕→細砕)し、繊維、スチール、ワイヤ等ゴム成分以外のものを除去した後、再生剤(有機ジサルファイド、エステル酸など)とオイル(アロマテック油など)を混合、加熱し、ロールでシート状にして製品としており、それは市販品であってよい。
その原料は、主に廃タイヤであり、他にタイヤ製造時に発生する未加硫スクラップ、タイヤ加硫時に発生するスピュー片などであるので、天然ゴム、合成イソプレンゴム、SBR、ブタジエンゴム等のジエン系ゴムの加硫物であり、そこにはカーボンブラック等の充填剤を始め、各種配合剤が含有されている。その平均粒子径は、約500μm以下、好ましくは約200μm以下程度であり、外観および触感は小麦粉状に近い。
ニトロキシドフリーラジカル(-N-O・)を有する化合物については、特許文献1〜4に詳細に記載されており、好ましくは2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル〔TEMPO〕
Figure 2011148895
またはその誘導体が用いられる。
TEMPOの誘導体として、4-位が置換された誘導体、例えばオキソ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、クロロ、アミノ、ヒドロキシ、カルボキシル、イソシアネート、グリシジルエーテル、チオグリシジルエーテル、フェニル、フェノキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ベンゾイル、ベンゾイルオキシ、アセトキシ、エトキシカルボニル、N-メチルカルバモイルオキシ、N-エチルカルバモイルオキシ、N-フェニルカルバモイルオキシ等が挙げられ、またメチル(4-TEMPO)サルフェイト、エチル(4-TEMPO)サルフェイト、フェニル(4-TEMPO)サルフェイト等も挙げられる。
本出願人は、構成単位中にイソモノオレフィン単位を有するポリマーあるいはジエン系ゴムをニトロキシドフリーラジカルを有する化合物で変性した変性ポリマーについての種々の提案を行っている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1には、(A)イソモノオレフィン単位を有するポリマー、(B)特定のニトロキシドフリーラジカルを有する化合物および(C)有機過酸化物ラジカル開始剤を混練機中で混合反応させ、次いで(D)アクリル系モノマーまたは芳香族ビニルモノマーをグラフトさせて、ポリマーを変性させる方法が記載されている。
特許文献2には、(A)イソモノオレフィン単位を有するポリマー、(B)ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物および(C)有機過酸化物ラジカル開始剤を(B)/(C)モル比を1より大きい比率で用い、ポリマー(A)の分子量の低下を抑制しつつ変性させることによって、ポリマー(A)中にニトロキシドフリーラジカルを有する化合物に由来する有機基を導入するポリマーの変性方法が記載されている。
以上の特許文献1〜2では、(A)成分のイソモノオレフィン単位を有するポリマーとして、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、イソブチレン-p-メチルスチレン共重合体、臭素化イソブチレン-p-メチルスチレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体、エチレン-プロピレン-ブテン3元共重合体、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS、SEPS)、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリプロピレン、プロピレン共重合体、フッ素ゴム、水素化アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム等が挙げられている。
また、特許文献3には、(A)特定のジエン系ゴムに、(B)ニトロキシドフリーラジカルを分子中に有する化合物、(C)ラジカル開始剤および(D)分子中にアルコキシシリル基を有するラジカル重合性モノマー(アルコキシシリル基を有するアクリレートまたはメタクリレート、ビニルトリアルコキシシラン等)を添加し、グラフト反応させることによって得られる変性ジエン系ゴムを5重量%以上含むゴム成分に、シリカを10〜100重量%含む補強性充填剤を含有させたゴム組成物が記載されている。
なお、特許文献3記載のゴム組成物において、シリカを含有しない変性ジエン系ゴムについては、特許文献4に記載されている。
特許文献3〜4では、(A)成分のジエン系ゴムとして、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン-ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴムが用いられている。
しかしながら、これらの特許文献1〜4に記載された変性ポリマーは、構成単位中にイソモノオレフィン単位を有するポリマーあるいはジエン系ゴムである新ゴムのニトロキシドフリーラジカルを有する化合物による変性に向けられており、粉砕加硫ゴムに関するものではない。
本発明の変性反応に用いられるラジカル開始剤としては、一般に有機過酸化物が用いられ、例えばベンゾイルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ第3ブチルパーオキシヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ第3ブチルヘキシン-3、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキシジイソプロピルベンゼン、1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス(第3ブチルパーオキシ)バレレート、2,2-ビス(第3ブチルパーオキシ)ブタン等が挙げられる。
これらのラジカル開始剤は、ニトロキシドラジカルを有する化合物との反応系に添加することによって、ポリマーに炭素ラジカルを発生させることができる。
以上の各成分は、粉砕加硫ゴム100重量部に対して、ニトロキシドラジカルを有する化合物が2重量部以上、好ましくは5〜20重量部の割合で、ラジカル開始剤が0.1〜15重量部、好ましくは0.2〜10重量部の割合で、かつラジカル開始剤に対するニトロキシドラジカルを有する化合物のモル比が1以上、好ましくは1.5以上、さらに好ましくは1.7〜2.0の割合で用いられる。
ニトロキシドラジカルを有する化合物の使用割合がこれよりも少ないと、所望の粉砕加硫ゴムの変性が得られず、一方これよりも多い割合で用いられると、未反応のニトロキシドラジカルを有する化合物が系内に多量の残存するため、配合物の物性を低下させる可能性がある。ラジカル開始剤の使用割合がこれより少ないと、所望の粉砕加硫ゴムの変性を達成させることができず、一方これよりも多い割合で用いられると、粉末ゴムの分解もしくは劣化が促進されてしまい、配合物の物性を低下させる原因となる。また、ラジカル開始剤に対するニトロキシドラジカルを有する化合物のモル比がこれよりも少ないと、変性さるべき粉砕加硫ゴムのポリマー鎖の分解もしくは劣化が抑えられず、分子量が低下するおそれがある。
このような割合で用いられる以上の各成分は、加熱混合機を用いて160〜190℃の温度で混合し、反応させることによって、粉砕加硫ゴムの変性が行われる。加熱混合機としては、ゴムの加熱混合機として一般に用いられているニーダ、バンバリーミキサ、2軸混練機、ヘンシェルミキサ等が用いられる。
これらの加熱混合機を用いての加熱混合は、粉砕加硫ゴム、ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物およびラジカル開始剤を加熱混合機に投入し、室温乃至約100℃で約5分間程度攪拌した後、加熱混合による可塑化を容易にするためアロマ系オイル等を添加し、この温度で約1〜5分間程度加熱攪拌した後、混合物温度を上昇させて160〜190℃、好ましくは170〜190℃に達したら、その温度で約5〜20分間程度反応させることによって行われ、粉砕加硫ゴムが変性される。
粉砕加硫ゴムの変性の度合いを、JIS K6316に準拠して嵩比重を測定し、粉砕加硫ゴムにアロマ系オイルのみを混合した未変性粉砕加硫ゴムの嵩比重を100としたときの指数で示すと、ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物で変性したものは105〜108程度であり、混合、反応温度を150℃としたときの変性粉砕加硫ゴムでは、嵩比重に増加はみられなかった。
得られた変性粉砕加硫ゴムは、さらにアルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーを添加し、160〜190℃の温度で約5〜20分間程度反応させて、さらに変性させることができる。
アルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーは、一般式
Si(OR1)4-n(R-A)n
(ここで、Rは炭化水素基またはSiとの直接結合基であり、R1は炭化水素基であって、エーテル結合を有していてもよく、Aはラジカル重合性基であり、nは1〜3の整数であり、nが2または3のとき、R同士、R1同士およびA同士はそれぞれ異なる基であってもよい)で表わされる化合物である。
炭化水素基Rの炭化水素基としては、具体的には、例えば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、ドデシル、オクタデシル等のアルキル基、シクロプロピル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基、フェニル、ベンジル等のアリール基などを挙げることができる。また、RはSiとの直接結合基でもあり、その場合アルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーは、一般式 Si(OR1)4-n(A)nで表わされる。
エーテル結合を有し得る炭化水素基であるR1としては、具体的には、例えば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、ドデシル、オクタデシル等のアルキル基、シクロプロピル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基、フェニル、ベンジル等のアリール基、また、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレン基などを挙げることができる。
ラジカル重合性基Aとしては、ビニル基、アリル基、スチリル基、(メタ)アクリロキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ハロゲン化ビニル基、アクリロニトリル基などを挙げることができるが、その中でも電子吸引基(カルボニル基、ハロゲン、シアノ基など)を含むものが好ましい。さらに、その中でも、(メタ)アクリロキシ基を有するものが特に好ましい。ここで、(メタ)アクリロキシ基はアクリロキシ基またはメタクリロキシ基を指し、(メタ)アクリルアミド基はアクリルアミド基またはメタクリルアミド基を指している。
本発明で使用できる上記のアルコキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーとしては、特に制限はないが、好ましいものとしては、例えばビニルメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N-(プロピルトリエトキシシラン)マレイミド等を挙げることができる。
本発明で使用できる上記のアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーとしては、特に制限はないが、好ましいものとしては、例えばビニルフェノキシシラン、ビニルトリフェノシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリフェノキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ-アクリロキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリフェノキシシラン、N-(プロピルトリフェノキシシラン)マレイミド等を挙げることができる。
また、上記アルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーを加水分解縮合したものを用いてもよく、シロキサン結合の繰り返し単位を2個以上有し、かつアルコキシシリル基を有するシリコーンオイル型カップリング剤でラジカル重合性基を有するオリゴマーなどを用いてもよい。
アルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーは、粉砕加硫ゴム100重量部に対し0.1重量部以上、好ましくは0.5〜7重量部の添加割合で用いると有効である。それを用いた第2段の変性反応は、第1段の変性反応と同様に、加熱混合機を用いて行われる。
さらに、アルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーで変性した粉砕加硫ゴムの嵩比重は、混合、反応温度を150℃としたときを100とすると、その指数は110程度に迄上昇させることができる。
これらの変性粉砕加硫ゴムは、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、SBR等の新ゴムにブレンドして用いられる。ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物で変性された粉砕加硫ゴムは、カーボンブラック配合系ゴム組成物のリサイクルゴム成分として用いられ、またさらにアルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーで変性された粉砕加硫ゴムは、シラン配合系ゴム組成物のリサイクルゴム成分として用いられる。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1
市販粉砕加硫ゴム(LEHIGH TECHNOLOGY社製品GF-80 REPROCESSED GROUND RUBBER;平均粒子径180μm)450g、有機過酸化物(AKZO NOBEL社製品カヤヘキサAD)1.87gおよび4−ヒドロキシ-2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル〔OH-TEMPO〕(旭電化工業製品)9.0gをヘンシェルミキサに投入し、70℃で5分間攪拌した後、さらにアロマ系オイル(昭和シェル石油製品エキストラクト4号S)50gを添加し、3分間加熱攪拌した。混合物温度を上昇させて180℃に達したら、その温度で15分間反応させ、変性粉砕加硫ゴムA 508gを得た。
変性後の粉砕加硫ゴムAについて、JIS K6316に準拠して嵩比重を測定し、上記粉砕加硫ゴム450gにアロマ系オイル50gのみを混合した未変性粉砕加硫ゴムの嵩比重を100としたときの指数で示すと、その値は108であった。この値が大きい程、変性剤OH-TEMPOによる変性が多く行われていることを示している。
実施例2
実施例1において、反応温度を160℃に変更し、変性粉砕加硫ゴムBを得た。この変性粉砕加硫ゴムBの嵩比重は、105であった。
比較例1
実施例1において、反応温度を150℃に変更し、変性粉砕加硫ゴムCを得た。この変性粉砕加硫ゴムCの嵩比重は、100であった。
実施例3
実施例1で得られた変性粉砕加硫ゴムA 100gにγ-メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン(信越化学製品KBM-503)4.0gを添加した後、180℃で15分間反応させ、変性粉砕加硫ゴムDを得た。この変性粉砕加硫ゴムDの嵩比重は、110であった。
比較例2
比較例1で得られた変性粉砕加硫ゴムCにγ-メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン(KBM-503)4.0gを添加した後、150℃で15分間反応させ、変性粉砕加硫ゴムEを得た。この変性粉砕加硫ゴムEの嵩比重は、100であった。
参考例1
天然ゴム(RSS#3) 100重量部
GPFカーボンブラック(東海カーボン製品シーストV) 40 〃
ステアリン酸(日本油脂ビーズステアリン酸YR) 2 〃
亜鉛華(正同化学工業製品酸化亜鉛3種) 2 〃
老化防止剤(フレキシス社製品SANTOFLEX 6PPD) 1 〃
パラフィンワックス(大内新興化学工業製品サンノック) 1 〃
硫黄(鶴見化学工業製品金華印油入微粉硫黄) 1.4 〃
加硫促進剤(大内新興化学工業製品ノクセラーCZ-G) 1.4 〃
以上の各成分中、硫黄および加硫促進剤を除く各成分を、1.7Lのバンバリーミキサで5分間混練し、得られた混合物に硫黄および加硫促進剤を加えて、8インチの試験用練りロール機で4分間混練し、ゴム組成物を調製した。このゴム組成物を、150℃で30分間加熱加硫して目的とする試験片を作製し、次の各項目のゴム物性を測定した。
硬度:JIS K6253準拠(20℃)
100%モジュラス、破断強度:JIS K6301準拠
参考例2
参考例1において、さらに未変性粉砕加硫ゴムが20重量部用いられた。
参考例3
参考例1において、さらに変性粉砕加硫ゴムCが20重量部用いられた。
参考例4
参考例1において、さらに変性粉砕加硫ゴムAが20重量部用いられた。
以上の参考例1〜4で得られた測定結果は、ゴム組成物中のカーボンブラック、各種変性粉砕加硫ゴムの配合量(重量部)と共に、次の表1に示される。なお、測定結果は、標準例となる参考例1を100とする指数で示される。
表1
参考例

〔ゴム組成物〕
カーボンブラック (部) 40 40 40 40
未変性粉砕加硫ゴム (部) − 20 − −
変性粉砕加硫ゴムC (部) − − 20 −
変性粉砕加硫ゴムA (部) − − − 20
〔測定結果〕
硬度 100 101 101 101
100%モジュラス 100 101 101 102
破断強度 100 95 97 103
参考例5〜8
参考例1〜4において、GPFカーボンブラック量が30重量部に変更され、シリカ(東ソ・シリカ製品ニップシール・AQ)10重量部およびシランカップリング剤(デグッサ社製品Si69)0.8重量部が用いられた。
以上の参考例5〜8で得られた測定結果は、ゴム組成物中のカーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、各種変性粉砕加硫ゴムの配合量(重量部)と共に、次の表2に示される。なお、測定結果は、標準例となる参考例5を100とする指数で示される。
表2
参考例

〔ゴム組成物〕
カーボンブラック (部) 30 30 30 30
シリカ (部) 10 10 10 10
シランカップリング剤(部) 0.8 0.8 0.8 0.8
未変性粉砕加硫ゴム (部) − 20 − −
変性粉砕加硫ゴムE (部) − − 20 −
変性粉砕加硫ゴムD (部) − − − 20
〔測定結果〕
硬度 100 101 101 101
100%モジュラス 100 101 100 101
破断強度 100 95 97 102

Claims (9)

  1. 粉砕加硫ゴム、ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物およびラジカル開始剤を、加熱混合機を用いて160〜190℃の温度で混合し、反応させることを特徴とする変性粉砕加硫ゴムの製造法。
  2. 粉砕加硫ゴムとして、廃タイヤリサイクル粉末が用いられる請求項1記載の変性粉砕加硫ゴムの製造法。
  3. ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物として、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシルまたはその誘導体が用いられる請求項1記載の変性粉砕加硫ゴムの製造法。
  4. 粉砕加硫ゴムに対して、ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物が2重量%以上の割合で用いられる請求項1または3記載の変性粉砕加硫ゴムの製造法。
  5. ラジカル開始剤として有機過酸化物が用いられる請求項1記載の変性粉砕加硫ゴムの製造法。
  6. 粉砕加硫ゴム、ニトロキシドフリーラジカルを有する化合物およびラジカル開始剤を、加熱混合機を用いて160〜190℃の温度で混合し、反応させた後、さらにアルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーを添加し、160〜190℃の温度で混合し、反応させることを特徴とする変性粉砕加硫ゴムの製造法。
  7. アルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーがγ-(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシランである請求項6記載の変性粉砕加硫ゴムの製造法。
  8. 粉砕加硫ゴム100重量部に対して、アルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基含有ラジカル重合性モノマーが0.1重量部以上の割合で用いられる請求項6または7記載の変性粉砕加硫ゴムの製造法。
  9. 請求項1または6記載の方法で製造された変性粉砕加硫ゴム。
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