JP2011142282A - 多層セラミック基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな引張応力などを生じさせ得る金具を基板本体に取り付けても、外力にて破壊しにくく耐久性に優れた多層セラミック基板を提供する。
【解決手段】複数のセラミック層s1〜s8、および該セラミック層s1〜s8間に形成された導体層p1〜p7を含む基板本体2と、該本体2の裏面4に形成したメタライズ層7の上に接合材9を介して固定された金具10と、を備えた多層セラミック基板1aであって、該金具10は、接合材9と接触するベース部12の底面積A1が15mm2以上であり、且つ該ベース部12から基板本体2の外側に立設する機能部13の断面積A2がベース部12の底面積A1以下で且つ5mm2以上であり、基板本体2において、金具10が固定されたメタライズ層7を基板本体2の厚み方向に沿って投影した領域(ma×sd)内には、導体層p1〜p7が形成されていないセラミック部SAが配設されている、多層セラミック基板1a。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のセラミック層を積層した基板本体の表面、裏面、および側面の少なくとも一つに形成したメタライズ層の上に接合材を介して固定された金具を備えた多層セラミック基板に関する。
低い熱膨張率のセラミックからなるセラミック基板本体に入出力端子などの金属部材を強固に接合するため、上記セラミック基板本体の表面に形成した金属化層の上に厚さが25μm以上の軟質金属(例えば、Cuメッキ)からなる応力緩和層を形成し、該応力緩和層の上にロウ材を介して金属部材を接合したセラミック基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記セラミック基板では、上記応力緩和層により、ロウ材および金属化層を介して、入出力端子などの金属部材とセラミック基板本体との間で発生する熱応力を緩和できるので、セラミック基板本体の内部に生じる引張応力を緩和し、該基板本体の破壊を防止することが可能である。
一方、前記ピン状の入出力端子のように、軸部が比較的細径で且つネイル部も比較的小径の金属部材とは異なり、ロウ付けするためのロウ材との接触面積が比較的広い太径の部分を含み、且つ上記端子に比べて格段に大きな引張応力などを生じさせ得る金具、例えば、スタッドボルトを多層セラミック基板の裏面などにロウ付けする場合がある。
例えば、表面に複数のプローブ(弾性接触構造体)を立設させた配線基板(空間変換器)の裏面における中央部にスタッドボルトをロウ付けしている、半導体接触器の平坦化方法および装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、前記ボルトのような金具を、セラミックからなる基板本体の裏面に形成したメタライズ層の上にロウ材を介して接合した場合、該金具に外部から引張りや捻りなどの力が加えられると、該外力は基板本体の内部に応力として作用するため、前記のような応力緩和層を設ける方法では、基板本体の破損を防げなかった。
例えば、前記ボルトのような金具がロウ付けされるメタライズ層付近に位置する基板本体の内部に、平面状の導体層が接近して配置されていると、該導体層のメタライズ材料と基板本体のセラミック材料との焼成時における収縮差に起因して、上記導体層の付近に内部応力や微少な空隙が残留している。そのため、上記金具に外力が作用した際に、該金具、ロウ材、およびメタライズ層と共に、該メタライズ層付近の基板本体の脆弱なセラミック層が破壊されるおそれがあった。
特開平7−94633号公報(第1〜11頁、図1〜8) 特開2006−343350号公報(第1〜15頁、図1〜7)
本発明は、背景技術で説明した問題点を解決し、接合するための接合材との接触面積が比較的広い太径のベース部を含み、且つ比較的大きな引張応力などを生じさせ得る金具を基板本体に取り付けても、外力により破壊しにくく耐久性に優れた多層セラミック基板を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、金具が取り付けられる位置に接近する基板本体の内部には、導体層を形成しない、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の多層セラミック基板(請求項1)は、セラミックからなる複数のセラミック層、および該セラミック層間に形成された導体層を含む基板本体と、該基板本体の表面、裏面、および側面の少なくとも一つに形成したメタライズ層の上に接合材を介して固定された金具と、を備えた多層セラミック基板であって、上記金具は、上記接合材と接触するベース部の底面の面積が15mm2以上であり、且つ該ベース部から基板本体の外側に立設する機能部における上記底面と平行な位置での断面積が上記ベース部の底面積以下で且つ5mm2以上であると共に、上記基板本体において、金具が固定されたメタライズ層を該基板本体の厚み方向あるいは平面方向に沿って投影した領域内には、上記導体層が形成されていないセラミック部が配設されている、ことを特徴とする。
これによれば、ベース部の底面積が15mm2以上で、且つその機能部の断面積が上記ベース部の底面の面積以下で且つ5mm2以上である金具が、固定されたメタライズ層を基板本体の厚み方向あるいは平面方向に沿って投影した領域内には、導体層が形成されていない強固なセラミック部が配設されている。そのため、上記金具に対し、外部から引張り力や捻り力などが加えられ、これに起因する応力が基板本体の内部に及んでも、上記メタライズ層に隣接する最外層のセラミック層やこれに隣接するセラミック層に、該メタライズ層の周辺付近から基板本体の内部に食い込むクラックや、上記最外層のセラミック層やこれに隣接するセラミック層の部分剥離などの破壊が生じる事態を確実に防止できる。
従って、耐久性に優れた多層セラミック基板とすることが可能となる。
尚、前記金具には、円盤形状のフランジ(ベース部)と該フランジの中心部から基板本体の外側方向に向かって立設した雄ネジ部(機能部)とを含むスタッドボルト、ベース部と機能部とが同じ円形断面の円柱体などを呈する軸体、ベース部と機能部とが同じ断面形状の放熱板、あるいは同様な形態を有する封止用の金属リングなどが含まれる。但し、外部接続用の入出力端子ピンは、上記金具には含まれない。
また、上記機能部の断面積は、該機能部においてベース部の底面と平行な位置で且つ該機能部のうち最小の断面積を指している。
更に、前記セラミックは、アルミナなどの高温焼成セラミック、あるいは低温焼成セラミックの一種であるガラス−セラミックを含む。
また、前記導体層は、平面視が当該多層セラミック基板の表面とほぼ相似形の矩形パターンの接地層、電源層、あるいは任意パターンの配線層のほか、これらとは導通せず電気的に独立した所謂ダミーの導体層も含む。
更に、前記基板本体の平面方向は、その厚み方向と直交する方向を指す。
加えて、前記接合材は、ハンダやロウ材のほか、これら以外の低融点金属も含む。
また、本発明には、前記セラミック部は、前記金具が接合されたメタライズ層が位置する前記基板本体の表面、裏面、および側面の少なくとも一つから厚み方向または平面方向に沿って2.0mm以上の厚みまたは幅を有している、多層セラミック基板(請求項2)も含まれる。
これによれば、金具が接合されたメタライズ層を基板本体の厚み方向あるいは平面方向に沿って2mm以上の厚みまたは幅(距離)で投影した領域には、導体層が形成されていない強固なセラミック部が配設されている。従って、上記金具に対し、外部から引張りや捻りなどが加えられ、その応力が基板本体の内部に及んでも、上記メタライズ層に隣接する最外層のセラミック層やこれに隣接するセラミック層に、該メタライズ層の周辺付近から内部に食い込むクラックやセラミック層の部分剥離などの破壊が生じる事態を一層確実に防止することができる。しかも、上記セラミック部の厚み方向あるいは平面方向に隣接する基板本体内には、所要の導体層を配設し得るため、配線密度を維持することも可能となる。
本発明による一形態の多層セラミック基板を示す垂直断面図。 図1中の一点鎖線部分Xの拡大図。 異なる形態の多層セラミック基板を示す垂直断面図。 上記多層セラミック基板の応用形態を示す垂直断面図。 更に異なる形態の多層セラミック基板を示す垂直断面図。 上記多層セラミック基板の応用形態を示す垂直断面図。 図1の多層セラミック基板の応用形態を示す垂直断面図。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明による一形態の多層セラミック基板1aを示す垂直断面図、図2は、図1中の一点鎖線部分Xの拡大図である。
多層セラミック基板1aは、図1に示すように、例えば、アルミナなどのセラミックからなる複数のセラミック層s1〜s8、および該セラミック層s1〜s8間に形成された平面状などの導体層p1〜p7を含む基板本体2と、該基板本体2の裏面4の中央付近に形成したメタライズ層7の上にロウ材(接合材)9を介して固定されたボルト(金具)10と、を備えている。尚、基板本体2は、四辺に四角形の側面8を有している。
基板本体2の表面3側に位置する導体層p1〜p4は、平面視で該表面3とほぼ相似形の矩形(正方形または長方形)を呈し、裏面4側に位置する導体層p5〜p7は、平面視の外形が上記同様の矩形で且つ中央付近に平面視がほぼ矩形またはほぼ円形の抜き部を有している。かかる導体層p1〜p7は、例えば、表面3側から裏面4側に向かって順に、電源層、接地層、配線層、接地層、配線層、接地層、および電源層であり、セラミック層s2〜s7を個別に貫通するビア導体v2〜v7を介して相互に導通可能とされている。
図1に示すように、基板本体2の表面3における中央付近には、複数のパッド5が形成され、これらと最上層の導体層p1とは、セラミック層s1を貫通するビア導体v1を介して導通可能とされている。また、基板本体2の裏面4には、複数の外部接続端子6が形成され、これらと最下層の導体層p7とは、セラミック層s8を貫通するビア導体v8を介して導通可能とされている。
表面3側の上記パッド5は、該表面3上に搭載するICチップなどの電子部品(図示せず)との導通に用いられ、裏面4側の外部接続端子6は、当該多層セラミック基板1aが実装されるプリント基板などのマザーボード(図示せず)との導通に用いられる。
尚、前記導体層p1〜p7、ビア導体v1〜v8、パッド5、外部接続端子6、およびメタライズ層7は、例えば、W、Mo、Ag、Cuなどの何れか、あるいはこれらの何れかをベースとする合金からなる。
前記ボルト10は、例えば、コバールからなり、図1,図2に示すように、円盤状のフランジ(ベース部)12、該フランジ12から基板本体2の外側方向に向かって立設し且つ円柱状の雄ネジ部(機能部)14、およびこれらの間を接続する円柱形のネック部(機能部)13からなる所謂スタッドボルトである。該ボルト10は、扁平なロウ材9を介して、メタライズ層7の上に接合されている。
上記ボルト10において、ロウ材9に接触するフランジ12の底面の面積A1は、15mm2以上であり、該底面と平行な位置で且つ機能部において最小径であるネック部13の断面積A2は、5mm2以上で且つ上記底面積A1以下である。また、上記ロウ材9は、例えば、Au−Sn系ハンダやAg系ロウ材などからなり、外部に露出する位置には、中心側に凹んだフィレット9aが円環状に形成されている。
基板本体2において、ボルト10が固定されたメタライズ層7(ma)を、該基板本体2の厚み方向に沿って2mm以上の深さ(厚み:sd)で投影した領域(ma×sd)内には、前記導体層p1〜p7やビア導体v1〜v8の何れも形成されず、下層側のセラミック層s5〜s8を積層したセラミック部SAが配設されている。
以上のような多層セラミック基板1aは、基板本体2内に、その裏面4側における導体層p5〜p7が形成された周辺部に比べて、該導体層p5〜p7の付近のような内部応力や微少な空隙が残留していないセラミック部SAを備えている。そのため、前記ボルト10に対して、外部から引張りや捻りなどの応力が加えられ、該応力が基板本体2の内部に及んでも、前記メタライズ層7に隣接する最外層のセラミック層s8やこれに隣接するセラミック層s7,s6などに、該メタライズ層7の周辺付近から内部に食い込むクラックやセラミック層s8などの部分剥離などの破壊が生じる事態を確実に防止できる。
従って、耐久性に優れた多層セラミック基板1aを提供することが可能となる。
前記のような多層セラミック基板1aは、以下のようにして製造した。
アルミナ粉末を含む8枚のグリーンシートを用意し、これらの所定位置に設けた貫通孔に導電性ペーストからなる未焼成のビア導体v1〜v8を充填した。次いで、追って最上層のセラミック層s1となるグリーンシートの表面の中央部に、平面視が円形である未焼成のパッド5を、上記ビア導体v1と接続するように形成した。また、追ってセラミック層s2〜s5となるグリーンシートごとの表面に所定パターンで未焼成の導体層p1〜p4を形成し、追ってセラミック層s6〜s8となるグリーンシートごとの表面の周辺部に未焼成の導体層p5〜p7を形成した。次に、最下層のセラミック層s8となるグリーンシートの裏面には、その中央部に未焼成のメタライズ層7を、その周辺部に未焼成の外部接続端子6をそれぞれ形成した。更に、上記8枚のグリーンシートを積層・圧着した後、所定の温度で焼成したことで、前記基板本体2を得た。そして、焼成後のメタライズ層7の上にシート状のロウ材9を介してボルト10のフランジ12を載置した後、上記ロウ材9を溶融することで、多層セラミック基板1aを製造できた。
尚、多層セラミック基板1aは、多数個取りの形態にて製造することもできる。
図3は、異なる形態の多層セラミック基板1bを示す垂直断面図である。
多層セラミック基板1bは、図3に示すように、前記同様の基板本体2、導体層p1〜p7、パッド5、および外部接続端子6を備えている。該多層セラミック基板1bでは、その基板本体2の裏面4の中央側に、二つのメタライズ層7が隣接して形成され、それらの上にロウ材9を介してボルト10が固定されている。
上記基板本体2において、各ボルト10が接合された二つのメタライズ層7を、該基板本体2の厚み方向に沿って2mm以上の深さで投影した領域(ma×sd)内ごとに、前記導体層p1〜p7およびビア導体v1〜v8の何れもが形成されず、且つ下層側のセラミック層s5〜s8を積層した二つのセラミック部SAが隣接して配設されている。そのため、下層側の導体層p5〜p7の中央部には、前記多層セラミック基板1aよりも大きめの抜き部が形成されている。
図4は、前記多層セラミック基板1bの応用形態である多層セラミック基板1cを示す垂直断面図である。
図4に示すように、多層セラミック基板1cも、前記同様の基板本体2、導体層p1〜p7、パッド5、および外部接続端子6を備えている。かかる多層セラミック基板1cでは、その基板本体2の裏面4の中央側に、平面視がほぼ長円形である単一のメタライズ層7が形成され、その長径方向の両端部付近にロウ材9を介して2本のボルト10が固定されている。
上記基板本体2において、2本のボルト10が接合された単一のメタライズ層7を、該基板本体2の厚み方向に沿って2mm以上の深さで投影した領域(ma×sd)内には、前記導体層p1〜p7およびビア導体v1〜v8の何れもが形成されず、且つ下層側のセラミック層s5〜s8を積層した一つのセラミック部SAが隣接して配設されている。そのため、下層側の導体層p5〜p7の中央部には、前記多層セラミック基板1aよりもやや大きめの抜き部が形成されている。
以上のような多層セラミック基板1b,1cも、基板本体2内に、その下層側における導体層p5〜p7が形成された周辺部に比べて、かかる導体層p5〜p7の付近の内部応力や微少な空隙が残留していない二つまたは一つのセラミック部SAを備えている。その結果、前記ボルト10の一方または双方に対し、外部から引張りや捻りなどの応力が加えられ、該応力が基板本体2の内部に及んでも、前記メタライズ層7に隣接する最外層のセラミック層s8やこれに隣接するセラミック層s7,s6などに、該メタライズ層7の周辺付近から内部に食い込むクラックやセラミック層s8などの部分剥離などの破壊が生じる事態を確実に防止できる。従って、ボルト10が外力を受けても破壊しにくく、耐久性に優れた多層セラミック基板1b,1cとなっている。
図5は、更に異なる形態の多層セラミック基板1dを示す垂直断面図である。
多層セラミック基板1dは、図5に示すように、前記同様の基板本体2、導体層p1〜p7、パッド5、および外部接続端子6を備えている。該多層セラミック基板1dは、基板本体2の裏面3側に、前記多層セラミック基板1aと同様なメタライズ層7、その上にロウ材9を介して接合したボルト10、および前記同様な領域(ma1×sd1)内に位置するセラミック部SA1を有している。
更に、上記基板本体2の表面3の中央部に形成した比較的小さなメタライズ層15の上には、ロウ材16を介して全体が円柱形の軸体(金具)18が接合されている。上記基板本体2上の表面3側に形成されたメタライズ層15(ma2)を、該基板本体2の厚み方向に沿って2mm以上の深さ(sd2)で投影した領域(ma2×sd2)内には、前記導体層p1〜p7やビア導体v1〜v8の何れもが形成されず、且つ上層側のセラミック層s1〜s3を積層したセラミック部SA2が配設されている。そのため、上層側の導体層p1,p2の中央部には、導体層p5〜p7よりも狭い抜き部が形成されている。
尚、軸体18は、ロウ材16と接触する底面の底面積A1が15mm2以上であり、且つ径方向に沿った全ての断面積A2も上記底面積A1と同じである。また、セラミック部SA1,SA2間には、中層の導体層p3,p4がセラミック層s4の表・裏面のほぼ全面に形成されている。更に、基板本体2の表面3におけるメタライズ層15の周囲に複数の前記パッド5が形成されている。
図6は、前記多層セラミック基板1dの応用形態である多層セラミック基板1eを示す垂直断面図である。
図6に示すように、多層セラミック基板1eも、前記同様の基板本体2、導体層p1〜p8、パッド5、および外部接続端子6を備えている。かかる多層セラミック基板1eでは、その基板本体2の表面3と裏面4との中央部ごとに、同じサイズのメタライズ層7,17が対称に形成され、それらの上にロウ材9,19を介してボルト(金具)10a,10bが個別で且つ対称に固定されている。
上記基板本体2において、上下2本のボルト10a,10bが接合された上下のメタライズ層7,17を、それぞれ該基板本体2の厚み方向に沿って2mm以上の深さで投影した厚み方向に連なった二つの領域(ma×sd)内ごとには、前記導体層p1〜p7およびビア導体v1〜v8の何れもが形成されず、且つセラミック層s1〜s8を積層した単一のセラミック部SAが基板本体2を貫通して配設されている。
以上のような多層セラミック基板1d,1eも、基板本体2内に、その導体層p1〜p7の一部あるいは全部が形成された周辺部に比べて、かかる導体層p1〜p7の付近の内部応力や微少な空隙が残留していない二つのセラミック部SA1,SA2または単一セラミック部SAを備えている。その結果、前記ボルト10の一方または双方に対し、あるいは、軸片18に対し、外部から引張りや捻りなどの応力が加えられ、該応力が基板本体2の内部に及んでも、前記メタライズ層7,15,17に隣接する最外層のセラミック層s1,s8やこれに隣接するセラミック層s2,s7などに、該メタライズ層7,15,17の周辺付近から内部に食い込むクラックやセラミック層s1,s8他の部分剥離などの破壊が生じる事態を確実に防止することが可能となる。従って、前記と同様に、耐久性に優れた多層セラミック基板1d,1eとなっている。
ここで、本発明の前記多層セラミック基板(1a)の実施例について説明する。
予め、アルミナ粉、樹脂バインダ、および溶剤などを含む同じ組成のセラミックスラリを作製し、これにドクターブレード法を施して、互いにシート状を呈し且つ厚みが異なる複数のグリーンシートを用意した。該複数のグリーンシートのうち、一部のグリーンシートの表面に対し、W粉末を含む導電性ペーストを平面視が同じ矩形を呈し且つ同じ厚みで未焼成の導体層をスクリーン印刷により形成した。また、追って、一方の表面側のセラミック層となる一部(複数)のグリーンシートの表面の同じ位置に対し、上記と同じ導電性ペーストをスクリーン印刷して、平面視が円形で且つ同じ厚みである未焼成のメタライズ層を形成した。
次に、上記メタライズ層が形成された単一のグリーンシートと、前記導体層が形成され且つ総数を変化させた複数のグリーンシートと、該導体層が形成されておらず且つ総数を変化させた複数のグリーンシートとを、同じ層数ごとに同じ条件で積層・圧着した。更に、得られた同じ厚みを有する複数のグリーンシート積層体を同じ条件で焼成して、複数の多層セラミック基板を得た。
複数の前記多層セラミック基板は、何れも焼成後の基板本体を構成する個々のセラミック層ごとの厚みが100〜640μmの範囲内にあり、且つ積層位置ごとに同じ厚みで共通とし、一方の表面に焼成された同じメタライズ層が形成され、且つ該表面側から4層目以降のセラミック層間ごとに、焼成された同じ導体層が形成されていた。
前記複数の多層セラミック基板の基板本体における一方の表面に形成されたメタライズ層の上に、同じAu−Sn系合金からなり、且つ予め同じ厚みのシート状にプリフォームされた同じロウ材を載置し、それらの上ごとに、同じコバール(Fe−29%Ni−17%Co系合金)からなり、フランジの底面積A1が15mm2で且つ雄ネジ部を有するネック部の断面積A2が5mm2で共通するボルト(金具)を載せた。更に、該ボルトを含む複数の多層セラミック基板を、同じ加熱炉に挿入し、且つ同じ条件で加熱しすることで、上記ロウ材を溶融・凝固させて、各ボルトをメタライズ層ごとの上に個別にロウ付けにより接合した。
得られた複数のボルト付きの多層セラミック基板について、それらの基板本体を定盤上で順次拘束すると共に、個々のボルトを同じホルダでチャックした状態で、該ボルトの軸方向に沿って同じ2200Nの力で引っ張る引張り試験を行った後、個々のメタライズ層の周辺付近における表面側のセラミック層付近における破壊の有無を目視で観察した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、前記ボルトが取り付けられたメタライズ層を基板本体の厚み方向に沿って投影した領域において、最外層の導体層が形成されていた位置(深さ)が表面側から1.75mm以下である多層セラミック基板を比較例1〜4とし、最外層の導体層が形成された位置(深さ)が表面側から2.00mm以上である多層セラミック基板を実施例1〜5とした。各例ごとの10個ずつに対して、前記引っ張り試験を行った。
Figure 2011142282
表1に示すように、実施例1〜5の多層セラミック基板(1a)では、各例ごとの10個ずつ全てについて、前記メタライズ層の周辺付近のセラミック層にクラックも剥離も生じていなかった。
一方、比較例1〜4の多層セラミック基板では、各例ごとの少なくとも1個以上において、前記メタライズ層の周辺付近のセラミック層に、クラックおよび剥離の一方または双方が確認された。
以上の結果は、実施例1〜5の多層セラミック基板(1a)では、ボルトが固定されたメタライズ層を基板本体の厚み方向に沿って2.00mm以上の厚みで投影した領域には、導体層が形成されていない強固なセラミック部(SA)が配設されていたので、上記ボルトを引張った際の応力が内部に加えられても、上記メタライズ層に隣接する最外層のセラミック層やこれに隣接するセラミック層に、該メタライズ層の周辺付近から内部に食い込むクラックや上記セラミック層の部分剥離などの破壊を生じなかった、ものと推定される。
以上のような実施例の結果によって、本発明の効果が裏付けられた。
図7は、前記多層セラミック基板1aの応用形態である多層セラミック基板1fを示す垂直断面図である。
この多層セラミック基板1fは、図7に示すように、前記同様の基板本体2、その表面3側のセラミック層s1〜s4間に形成された導体層p1〜p3、ビア導体v1〜v3、およびパッド5と、基板本体2の裏面4側の外部接続端子6、メタライズ層7、ロウ材9、およびボルト10とを備えている。
該多層セラミック基板1fが前記多層セラミック基板1aと相違するのは、基板本体2の厚み方向の中間位置であるセラミック層s4,s5間には、前記導体層p4が形成されていない共に、基板本体2の裏面4側のセラミック層s5〜s8間には、電気的に独立した所謂ダミーパターンの導体層p5〜p7が形成されていることである。
上記ダミーパターンの導体層p5〜p7は、基板本体2の表面3側にのみ導体層p1〜p3を配置した場合に、焼成工程で基板本体2が上向きに凹む形態の反りの発生を防ぐために配置したものである。そのため、導体層p5〜p7には、平面視がほぼ円形の貫通孔hが所定位置ごとに形成され、該貫通孔h内に隙間を置いて挿入したビアカバーvc、およびセラミック層s4,s5間に配置したビアカバーvcを介して、ビア導体v4〜v8を導通可能としている。
以上のような多層セラミック基板1fによっても、前記多層セラミック基板1aと同様の効果を奏することができる。また、前記多層セラミック基板1b〜1eについても、上記多層セラミック基板1fと同様に、基板本体2内の裏面4側に所謂ダミーパターンの導体層p5〜p7を配設した形態としても良い。
本発明は、以上において説明した各実施の形態や実施例には、限定されない。
例えば、前記セラミック層のセラミックは、アルミナ以外のムライトや窒化アルミニウムなどの高温焼成セラミック、あるいは低温焼成セラミックの一種であるガラス−セラミックとしても良い。
また、本発明の多層セラミック基板は、該多層セラミック基板を平面方向の縦横に複数個併設し、それらの周囲に複数のセラミック層のみからなる捨て代(耳部)を有する多数個取りの形態としても良い。
更に、金具は、42アロイ(Fe−42%Ni)、194合金(Cu−2.3%Fe−0.03%P)、あるいはステンレス鋼からなるものとしても良い。
また、金具のうち、前記軸体は、断面が円形である円柱体の形態に限らず、断面が多角形の多角柱体の形態、あるいは、軸方向に沿った断面の一部に非円形断面を含む形態であっても良い。
更に、前記軸体についても、複数個を前記基板本体の表面、裏面、あるいは、側面の少なくとも何れかに、併設した形態としても良い。
加えて、前記金具は、例えば、表面に開口するキャビティを有する基板本体の側面に形成したメタライズ層の上に、ロウ材を介して取り付けた形態しても良い。かかる形態の場合、前記セラミック部は、上記メタライズ層を基板本体の側面から平面(幅)方向に沿って投影した領域内で且つ2mm以上の幅を置いた位置に配設されている。
本発明は、複数のセラミック層を積層してなる基板本体の表面、裏面、および側面の少なくとも一つに形成したメタライズ層上にロウ材を介して固定された金具を備え、外力に対して耐久性に優れた多層セラミック基板を提供することに寄与することが可能である。
1a〜1f………多層セラミック基板
2…………………基板本体
3…………………表面
4…………………裏面
7,15,17…メタライズ層
8…………………側面
9,16,19…ロウ材(接合材)
10………………ボルト(金具)
12………………フランジ(ベース部)
13………………ネック部(機能部)
14………………雄ネジ部(機能部)
18………………軸体(金具)
A1………………金具のベース部の底面積
A2………………金具の機能部の断面積
SA………………セラミック部
sd………………深さ(厚み)

Claims (2)

  1. セラミックからなる複数のセラミック層、および該セラミック層間に形成された導体層を含む基板本体と、該基板本体の表面、裏面、および側面の少なくとも一つに形成したメタライズ層の上に接合材を介して固定された金具と、を備えた多層セラミック基板であって、
    上記金具は、上記接合材と接触するベース部の底面の面積が15mm2以上であり、且つ該ベース部から基板本体の外側に立設する機能部における上記底面と平行な位置での断面積が上記ベース部の底面積以下で且つ5mm2以上であると共に、
    上記基板本体において、金具が固定されたメタライズ層を該基板本体の厚み方向あるいは平面方向に沿って投影した領域内には、上記導体層が形成されていないセラミック部が配設されている、
    ことを特徴とする多層セラミック基板。
  2. 前記セラミック部は、前記金具が接合されたメタライズ層が位置する前記基板本体の表面、裏面、および側面の少なくとも一つから厚み方向または平面方向に沿って2.0mm以上の厚みまたは幅を有している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の多層セラミック基板。
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