JP2015146383A - 配線基板、電子装置および電子モジュール - Google Patents

配線基板、電子装置および電子モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】 切り欠き部に設けられた内部電極と絶縁基体に設けられた配線導体との電気的接続を良好なものとすることができる配線基板を提供すること。【解決手段】 配線基板1は、主面および側面を有する絶縁基体11と、絶縁基体11の側面から内側に延びた第1の内面12aと、絶縁基体11の主面および側面から内側に延びた第2の内面12bとを含んだ切り欠き部12と、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられている内面電極13と、切り欠き部12の内面電極13に接続され、第1の内面12a上において、第2の内面12bから切り欠き部12の内側へ帯状に延出されている延出電極15と、絶縁基体11の内部に設けられ、切り欠き部12の奥で延出電極15に接続されている配線導体14とを備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、配線基板、電子装置および電子モジュールに関するものである。
従来、絶縁基体の内部または表面に配線導体、また絶縁基体の側面から下面にかけて切り欠き部およびその内面に配線導体に接続される内面電極が設けられている。配線基板を含む電子装置を半田等の接合材によって例えば外部回路基板に接合する場合、この内面電極が半田等の接合材を介し外部回路基板に接合される。
特開2002−158509号公報
近年、配線基板の小型化に伴い、配線導体および内面電極の微細化および薄型化が進んでいる。このような配線基板において、外部回路基板から内面電極にかけて大きい電流を印加させると、電子装置の作動時に、半田等の接合材を含む外部回路基板から配線基板への電流経路が小さくなり、内面電極と配線導体との接続部近傍において電流経路が最も小さくなるので電流集中が発生し、内面電極と配線導体との接続部が断線あるいは抵抗異常となる可能性が懸念される。電子部品が発光素子の場合は正常に発光しないものとなる可能性が懸念される。
本発明の一つの態様によれば、配線基板は、主面および側面を有する絶縁基体と、該絶縁基体の側面から内側に延びた第1の内面と、前記絶縁基体の主面および側面から内側に延びた第2の内面とを含んだ切り欠き部と、該切り欠き部の前記第2の内面に設けられている内面電極と、前記絶縁基体の内部に設けられ、前記切り欠き部の奥で前記内面電極に接続されている配線導体と、前記切り欠き部の前記内面電極に接続され、前記第1の内面上において、前記内面電極から前記切り欠き部の内側へ帯状に延出されている延出電極とを備えている。
本発明の他の態様によれば、電子装置は、上記構成の配線基板と、該配線基板に搭載された電子部品とを含んでいる。
本発明の一つの態様による配線基板において、主面および側面を有する絶縁基体と、絶縁基体の側面から内側に延びた第1の内面と、絶縁基体の主面および側面から内側に延びた第2の内面とを含んだ切り欠き部と、切り欠き部の第2の内面に設けられている内面電極と、絶縁基体の内部に設けられ、切り欠き部の奥で内面電極に接続されている配線導体と、切り欠き部の内面電極に接続され、第1の内面上において、内面電極から切り欠き部の内側へ帯状に延出されている延出電極とを備えていることから、外部回路基板から配線基板へ大きい電流が印可されたとしても、半田等の接合材を含む外部回路基板から配線基板への電流経路が内面電極と配線導体との接続部近傍において大きくなるので、内面電極と配線導体との接続部近傍における電流集中を抑制し、内面電極と配線導体との接続部が断線あるいは抵抗異常となることが抑制され、内面電極と配線導体との電気的接続信頼性を良好なものとすることができる。電子部品が発光素子の場合には、良好に発光すること
ができる配線基板とすることができる。
本発明の他の態様による電子装置は、上記構成の配線基板を有していることによって、電気的信頼性および電気的特性に関して向上されている。電子部品が発光素子の場合には、長期間にわたって良好に発光することができる発光装置とすることができる。
(a)は、本発明の第1の実施形態における電子装置を示す上面図であり、(b)は(a)の下面図である。 (a)は、図1(a)に示された電子装置のA−A線における断面図である。 (a)は、図1(b)に示された電子装置のA部における要部拡大下面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)、(b)は、本発明の第1の実施形態における電子装置の他の例における要部拡大下面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態における配線基板の内面電極、配線導体、延出電極の第1の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態における配線基板の内面電極、配線導体、延出電極の第2の製造方法を示す断面図である。 (a)は、図1における電子装置をモジュール用基板に実装した電子モジュールを示す断面図であり、(b)は(a)のA部における要部拡大断面図である。 (a)は、本発明の第2の実施形態における電子装置を示す上面図であり、(b)は(a)の下面図である。 (a)は、図8(a)に示された電子装置のA−A線における断面図である。 (a)は、図8(b)に示された電子装置のA部における要部拡大下面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 本発明の第2の実施形態における電子装置の他の例を示す要部拡大断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第2の実施形態における配線基板の内面電極、配線導体、延出電極の第3の製造方法を示す断面図である。 (a)は、本発明の第2の実施形態における電子装置の他の例を示す上面図であり、(b)は(a)の下面図である。 (a)は、本発明の第3の実施形態における電子装置の他の例を示す上面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。
本発明のいくつかの例示的な実施形態について、添付の図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態における電子装置は、図1および図2、図7に示されているように、配線基板1と、配線基板1の上面に設けられた電子部品2とを含んでいる。電子装置は、図7に示される例のように、例えば電子モジュールを構成する外部回路基板5(例えばモジュール用基板5)上に接合材6を用いて接続される。
配線基板1は、主面および側面を有する絶縁基体11と、絶縁基体11の側面から内側に延びた第1の内面12aと、絶縁基体11の主面および側面から内側に延びた第2の内面12bとを含んだ切り欠き部12と、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられている内面電極13と、切り欠き部12の内面電極13に接続され、第1の内面12a上において、第2の内面12bから切り欠き部12の内側へ帯状に延出されている延出電極15と、絶縁基体11の内部に設けられ、切り欠き部12の奥で延出電極15に接続されている配線導体14とを有している。図1および図2、図7において、電子装置は仮想のxyz空間におけるxy平面に実装されている。図1および図2、図7において、上方向とは、仮想のz軸の正方向のことをいう。
絶縁基体11は、複数の絶縁層11aからなり、電子部品2の搭載領域を含む上面を有しており、平面視において矩形の板状の形状を有している。絶縁基体11は、電子部品2を支持するための支持体として機能し、上面中央部の搭載領域上に電子部品2が低融点ろう材または導電性樹脂等の接合部材を介して接着され固定される。
絶縁基体11は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス),窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体またはガラスセラミックス焼結体等のセラミックスを用いることができる。
絶縁基体11が、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウムおよび酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダーおよび溶剤等を添加混合して泥漿状とし、これをドクターブレード法やカレンダーロール法等によってシート状に成形してセラミックグリーンシートを得て、しかる後、セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれを複数枚積層し、高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。
切り欠き部12は、絶縁基体11の側面に設けられており、第1の内面12aと第2の内面12bとを含んでいる。第1の内面12aは、絶縁基体11の側面から内側に延びて形成されており、第2の内面12bは、絶縁基体11の主面および側面から内側に延びて形成されている。すなわち、切り欠き部12は、絶縁基体11の一方主面および側面に開口して形成されており、図1〜図4に示す例においては、絶縁基体11の下面および側面に開口して形成されている。切り欠き部12は、図1〜図4に示す例においては、平面視にて角部が円弧状の矩形状に形成されており、絶縁基体11の外辺に沿って長く形成されている。なお、切り欠き部12は、平面視において、半円形状や半楕円形状や半長円形状、あるいは複数の大きさの切り欠き部12が重なった形状であっても構わない。このような切り欠き部12は、絶縁基体11用のセラミックグリーンシートのいくつかに、レーザー加工や金型による打ち抜き加工等によって、切り欠き部12となる貫通孔を形成しておくことにより形成される。
内面電極13は、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられており、配線導体14は、絶縁基体11の表面および内部に設けられている。図1〜図4に示す例において、切り欠き部12が開口している主面に内面電極13と接続した主面電極13aが設けられている。なお、内面電極13と主面電極13aとを含む構成で外部電極となっている。内面電極13と配線導体14とは、切り欠き部12の奥で接続されている。内面電極13は、配線導体14との接続部において、平面視で切り欠き部12を囲むように0.05〜0.1mm程度延出させていても構わない。内面電極13と主面電極13aとを含む外部電極は、外部回路基板5と接合するためのものであ
る。内面電極13、主面電極13aおよび配線導体14は、配線基板1に搭載された電子部品2と外部回路基板5とを電気的に接続するためのものである。配線導体14は、絶縁基体11の表面または内部に設けられた配線導体14と、絶縁基体11を構成する絶縁層11aを貫通して上下に位置する配線導体同士を電気的に接続する貫通導体とを含んでいる。
延出電極15は、内面電極13に接続されており、切り欠き部12の第1の内面12a上に内面電極13から切り欠き部12の内側に帯状に延出されている。延出電極15は、内面電極13と同様に、外部回路基板5と接合するとともに、配線基板1に搭載された電子部品2と外部回路基板5とを電気的に接続するためのものである。延出電極15は、切り欠き部12の第1の内面12a上に内面電極13から切り欠き部12の内側に帯状に0.05〜0.2mm程度延出されている。
内面電極13、主面電極13a、配線導体14、延出電極15は、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),銀(Ag)または銅(Cu)等の金属材料を用いることができる。例えば、絶縁基体11が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、W,MoまたはMn等の高融点金属粉末に適当な有機バインダーおよび溶媒等を添加混合して得た導体ペーストを、絶縁基体11となるセラミックグリーンシートに予めスクリーン印刷法によって所定のパターンに印刷塗布して、絶縁基体11となるセラミックグリーンシートと同時に焼成することによって、絶縁基体11の所定位置に被着形成される。配線導体14が貫通導体である場合は、金型やパンチングによる打ち抜き加工やレーザー加工によってグリーンシートに貫通孔を形成して、この貫通孔に印刷法によって配線導体14用の導体ペーストを充填しておくことによって形成される。内面電極13は、切り欠き部12となる貫通孔の内側面となる領域に、内面電極13用の導体ペーストを印刷塗布しておくことによって形成される。主面電極13aは、絶縁基体11となるセラミックグリーンシートに主面電極13aとなる導体ペーストを印刷塗布しておくことによって形成される。延出電極15は、切り欠き部12の他方主面側端部となる領域に、延出電極15となる導体ペーストを印刷塗布しておくによって形成される。
本発明の第1の実施形態における配線基板1は、例えば、以下の製造方法により製作することができる。
第1の製造方法は、図5(a)に示された例のように、絶縁基体11となるセラミックグリーンシート111、211に、配線導体14用の貫通孔112と切り欠き部12用の貫通孔212とを形成する。そして、図5(b)に示された例のように、セラミックグリーンシート211の切り欠き部12となる貫通孔212の内面に、内面電極13用の導体ペースト113をスクリーン印刷法によって塗布印刷する。また、セラミックグリーンシート211の表面に、主面電極13a用の導体ペースト113aをスクリーン印刷法によって塗布印刷する。また、セラミックグリーンシート111の表面および配線導体14用の貫通孔112に、配線導体14用の導体ペースト114および延出電極15用の導体ペースト115をスクリーン印刷法によって塗布印刷する。ここで、配線導体14用の導体ペースト114と延出電極15用の導体ペースト115とは、接続して形成される。そして、セラミックグリーンシート111と211とを積層して加圧することにより、配線導体14用の導体ペースト114と延出電極15用の導体ペースト115とが接続されるとともに、内面電極13用の導体ペースト113と配線導体14用の導体ペースト114とが接続された絶縁基体11となるセラミック生積層体を形成し、このセラミック生積層体を焼成することにより、図5(c)に示されたように、切り欠き部12となる内面に内面電極13と延出電極15とを有する凹部312を有する絶縁基体11を形成する。さらに、図5(d)に示された例のように、凹部312を分断することにより、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられている内面電極13と、切り欠き部12の内面電極13に接続され、切り欠き部12の第1の内面12aに設けられた延出電極15とを有する配線基板1を製作することができる。
次に、第2の製造方法について、説明する。第2の製造方法は、第1の製造方法と同様に、図6(a)に示された例のように、絶縁基体11となるセラミックグリーンシート111、211に、配線導体14用の貫通孔112と切り欠き部12用の貫通孔212とを形成する。そして、図6(b)に示された例のように、セラミックグリーンシート211の切り欠き部12となる貫通孔212の内面に、内面電極13用の導体ペースト113をスクリーン印刷法によって塗布印刷するとともに、セラミックグリーンシート211の表面に、主面電極13a用の導体ペースト113および配線導体14用の導体ペースト114をスクリーン印刷法によって塗布印刷する。ここで、内面電極13用の導体ペースト113と配線導体14用の導体ペースト114とは、接続して形成される。また、セラミックグリーンシート111の表面および配線導体14用の貫通孔112に、配線導体14用の導体ペースト114および延出電極15用の導体ペースト115をスクリーン印刷法によって塗布印刷する。そして、セラミックグリーンシート111と211とを積層して加圧することにより、配線導体14用の導体ペースト114と延出電極15用の導体ペースト115とが接続されるとともに、内面電極13用の導体ペースト113と配線導体14用の導体ペースト114とが接続された絶縁基体11となるセラミック生積層体を形成し、このセラミック生積層体を焼成することにより、図6(c)に示されたように、切り欠き部12となる内面に内面電極13と延出電極15とを有する凹部312を有する絶縁基体11を形成する。さらに、図6(d)に示された例のように、凹部312を分断することにより、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられている内面電極13と、切り欠き部12の内面電極13に接続され、切り欠き部12の第1の内面12aに設けられた延出電極15とを有する配線基板1を製作することができる。
第1の製造方法は、第2の製造方法と比較して、内面電極13と配線導体14との接続、および配線導体14と延出電極15との接続を良好なものとし、内面電極13、配線導体14、延出電極15のそれぞれの間における電気的接続を良好な配線基板1として形成しやすく、小型で高出力の電子装置においてより好適に用いることができる。第2の製造方法は、積層時における変形等を小さくしやすいので、絶縁層11aや絶縁基体11の厚みが薄い配線基板1において、利用しやすい。
内面電極13および主面電極13a、配線導体14、延出電極15の露出する表面には、電解めっき法または無電解めっき法によってめっき層が被着される。めっき層は、ニッケル,銅,金または銀等の耐食性や接続部材との接続性に優れる金属から成るものであり、例えば、厚さ0.5〜5μm程度のニッケルめっき層と0.1〜3μm程度の金めっき層とが、あるいは厚さ1〜10μm程度のニッケルめっき層と0.1〜1μm程度の銀めっき層とが、順次被着される。これによって、内面電極13および主面電極13a、配線導体14、延出電極15が腐食することを効果的に抑制できるとともに、配線導体14と電子部品2との固着や配線導体14とボンディングワイヤ等の接続部材3との接合や、内面電極13および主面電極13a、延出電極15と外部回路基板5(モジュール用基板5)に形成された接続用の接続パッド51との接合を強固にできる。また、電子部品2の搭載となる配線導体14上では、ニッケルめっき層上に、厚さ10〜80μm程度の銅めっき層を被着させておくことにより、電子部品2の熱を良好に放熱させやすくしてもよい。
配線基板1の上面には、電子部品2が搭載されることによって電子装置を作製できる。配線基板1に搭載される電子部品2は、ICチップやLSIチップ等の半導体素子,発光素子,水晶振動子や圧電振動子等の圧電素子および各種センサ等である。例えば電子部品2がワイヤボンディング型の半導体素子である場合には、半導体素子は、低融点ろう材または導電性樹脂等の接合部材によって、配線導体14上に固定された後、ボンディングワイヤ等の接続部材3を介して半導体素子の電極と配線導体14とが電気的に接続されることによって配線基板1に搭載される。また、例えば、電子部品2がフリップチップ型の半導体素子である場合には、半導体素子は、はんだバンプや金バンプまたは導電性樹脂(異方性導電樹脂等)等の接続部材3を介して、半導体素子の電極と配線導体13とが電気的および
機械的に接続されることによって配線基板1に搭載される。また、配線基板1には、複数の電子部品2を搭載しても良いし、必要に応じて、抵抗素子や容量素子等の小型の電子部品を搭載しても良い。また、電子部品2は必要に応じて、樹脂やガラス等からなる封止材4、樹脂やガラス、セラミックス、金属等からなる蓋体等により封止される。
本実施形態の電子装置が、図7に示される例のように、モジュール用基板5の接続パッド51に半田等の接合材6を介して接続されて、電子モジュールとなる。接合材6は、切り欠き部12内にて内面電極13と延出電極15、また主面電極13aとに接合される。なお、接合材6は延出電極15の切り欠き部12内側の端部から接続パッド51の外側の端部にかけて広がるように傾斜している。このような構成とすることによって、取り扱い時の外力等により電子装置に応力が発生しても、広がるように傾斜している接合材6により応力が分散されるものとなり、電子装置がモジュール用基板5に強固に接続されるものとなって、接続信頼性が向上された電子モジュールとすることができる。この場合、平面透視すると、接続パッド51の外側の端部は延出電極15の切り欠き部12内側の端部より外側に位置している。また、接続パッド51の内側の端部は主面電極13a内側の端部と同等の箇所に位置している。
本実施形態の配線基板1によれば、主面および側面を有する絶縁基体11と、絶縁基体11の側面から内側に延びた第1の内面12aと、絶縁基体11の主面および側面から内側に延びた第2の内面12bとを含んだ切り欠き部12と、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられている内面電極13と、切り欠き部12の内面電極13に接続され、第1の内面12a上において、第2の内面12bから切り欠き部12の内側へ帯状に延出されている延出電極15と、絶縁基体11の内部に設けられ、切り欠き部12の奥で延出電極15に接続されている配線導体14とを有していることから、外部回路基板5から配線基板1へ大きい電流が印可されたとしても、半田等の接合材6を含む外部回路基板5から配線基板1への電流経路が、内面電極13と配線導体14との接続部近傍において、延出電極15の延出の幅の分大きくなるので、電流経路が急激に小さくならず、内面電極13と配線導体14との接続部近傍における電流集中を抑制し、内面電極13と配線導体14との接続部が断線あるいは抵抗異常となることが抑制され、内面電極13と配線電極14との電気的接続信頼性を良好なものとすることができる。電子部品が2発光素子の場合には、良好に発光することができる配線基板1とすることができる。
また、図1、図3に示される例のように、平面視において、延出電極15は、切り欠き部12内側の端部が切り欠き部12に沿って設けられるようにしてもよい。また、図4(a)に示される例のように、配線導体14側において切り欠き部12に沿って設けられ、絶縁基体11の側面に向かって幅が漸次小さくなるようにしてもよい。また、図4(b)に示される例のように、配線導体14側のみにおいて切り欠き部12に沿って設けられるようにしてもよい。
また、図1、図3に示される例のように、平面視において、延出電極15の切り欠き部12内側の端部が切り欠き部12に沿って設けられていると、外部回路基板5から配線基板1へ大きい電流が印可されたとしても、延出電極15の端部が切り欠き部12に沿って全体的に設けられているため、印可された電流が延出電極15に広範囲に流れるものとなり、電流経路が急激に小さくなるのを効果的に抑制して、内面電極13と配線導体14との接続部における電流集中を効果的に抑制し、内面電極13と配線電極14との電気的接続信頼性をより良好なものとすることができる。
本実施形態における配線基板1は、小型で高出力の電子装置において好適に使用することができ、配線基板1における電気的接続を良好に図ることができる。例えば、電子部品2として、高発光の発光素子を搭載する発光素子搭載用の小型の配線基板として好適に用
いることができる。
本実施形態の電子装置によれば、上記構成の配線基板1と、配線基板1に搭載された電子部品2とを有していることから、電気的信頼性および電気的特性に関して向上されている。電子部品2が発光素子の場合には、長期間にわたって良好に発光することができる発光装置とすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態による電子装置について、図8〜図13を参照しつつ説明する。
本発明の第2の実施形態における電子装置において、上記した第1の実施形態の電子装置と異なる点は、図8〜図13に示された例のように、配線導体14が内面電極13との接続部において厚みT1が厚くなっている点である。なお、図8〜図13に示される例においては、電子部品接続用電極17は、キャビティ16の底面に導出された配線導体14の一部として図示している。
第2の実施形態における配線基板1によれば、配線導体14が内面電極13との接続部において厚みT1が厚くなっていることから、外部回路基板5から配線基板1へ大きい電流が印可されたとしても、電流経路がより急激に小さくならず、内面電極13と配線導体14との接続部における電流集中をより抑制し、内面電極13と配線導体14との接続部が断線あるいは抵抗異常となることがより良好に抑制され、内面電極13と配線電極14との電気的接続信頼性をより良好なものとすることができる。
また、電子部品接続用電極17のセラミックグリーンシートへの印刷時における厚みを小さくし、焼成時における絶縁基体11と電子部品接続用電極17との焼成収縮差による電子部品2搭載領域における反り等の変形を抑制しやすくすることで、電子部品2を電子部品接続用電極17に良好に搭載あるいは接続部材3を電子部品接続用電極17に良好に接続することができる。
また、第2の実施形態において、切り欠き部12は、図8に示される例のように、平面視において、切り欠き部12に比べて幅が大きい切り欠きの内側に設けられており、内面電極13は、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられている。このように切り欠き部12を、平面視において、切り欠き部12に比べて幅が大きい切り欠きの内側に設けられているものとしておくと、切り欠き部12を形成する際に、内面電極13または延出電極15の分断を行うことがなく、絶縁基体11からの内面電極13または延出電極15の剥がれ、または隣接して配置された、内面電極13間との短絡の発生を抑制することができ、外部回路基板5に配線基板1が用いられた電子装置を外部回路基板5に良好に実装することができる。
また、図11に示される例のように、内面電極13と延出電極15との接続部は、曲面状となっていると、配線基板1と外部回路基板5との接合を良好なものとでき、さらに、切り欠き部12に沿って曲面状となっていると、配線基板1と外部回路基板5とをより良好に接合させることができる。
なお、絶縁基体11は、図8〜図11に示された例のようにキャビティ16を含んでいる上面を有している。このようなキャビティ16は、セラミックグリーンシートにレーザー加工や金型による打ち抜き加工等によって、キャビティ16となる貫通孔を複数のセラミックグリーンシートに形成し、これらのセラミックグリーンシートを、貫通孔を形成していないセラミックグリーンシートに積層することで形成できる。また、絶縁基体11の厚みが薄い場合には、キャビティ16用の貫通孔は、セラミックグリーンシートを積層した後、レーザー
加工や金型による打ち抜き加工等によって形成すると精度よく加工できるので好ましい。また、図8〜図11に示された例のように、切り欠き部12は、キャビティの側壁部の幅の25%〜75%程度である。
キャビティ16が発光素子を搭載するための空間である場合には、キャビティ16の内側面とキャビティ16の底面とのなす角度θは鈍角であって、特に110度〜145度としても構わない。角度θをこのような範囲とすると、キャビティ16となる貫通孔の内側面を打ち抜き加工で安定かつ効率よく形成することが容易であり、この配線基板1を用いた発光装置を小型化しやすい。また、発光素子が発した光を外部に向かって良好に放射できる。このような角度θの内側面を有するキャビティ16は、パンチの径とダイスの穴の径とのクリアランスを大きく設定した打ち抜き金型を用いてセラミックグリーンシートを打ち抜くことによって形成される。すなわち、打ち抜き金型のパンチの径に対してダイスの穴の径のクリアランスを大きく設定しておくことで、セラミックグリーンシートを主面側から他方主面側に向けて打ち抜く際にグリーンシートがパンチとの接触面の縁からダイスの穴との接触面の縁に向けて剪断されて、貫通孔の径が主面側から他方主面側に広がるように形成される。このとき、セラミックグリーンシートの厚み等に応じてパンチの径とダイスの穴の径とのクリアランスを設定することで、セラミックグリーンシートに形成される貫通孔の内側面の角度を調節できる。このような打ち抜き方法は、打ち抜き加工のみで、キャビティ16の内側面とキャビティ16の底面とのなす角度θを所望の角度にできることから、生産性が高い。
また、パンチの径とダイスの穴の径とのクリアランスが小さい打ち抜き金型による加工によって角度θが約90度の貫通孔を形成した後に、貫通孔の内側面に円錐台形状または角錐台形状の型を押し当てることでも、上述のような一方の主面側から他方の主面側に広がる角度θを有する貫通孔を形成してもよい。このような場合には、キャビティ16の内側面とキャビティ16の底面とのなす角度θをより精度よく調整できる。
配線基板1が、例えば発光素子の搭載されるキャビティ16を含んだ上面を有する絶縁基体11を有する場合には、キャビティ16の内壁面に発光素子が発する光を反射させるための反射層が設けてられていてもよい。反射層は、例えばキャビティ16の内壁面に設けられた金属導体層と金属導体層上に被着されためっき層とを有している。金属導体層は、内面電極13および主面電極13a、配線導体14、延出電極15と同様の材料および方法によって形成することができる。
例えば、配線基板1に発光素子を搭載する場合には、金属導体層の最表面には銀めっき層を被着させ、内面電極13および主面電極13a、配線導体14、延出電極15の最表面には金めっき層を被着させることが好ましい。金めっき層は、銀めっき層と比較して、電子部品2や接続部材3、接合材6との接合性に優れており、銀めっき層は、金めっき層と比較して光に対する反射率が高いためである。また、発光素子が搭載される部位の配線導体14と金属導体層の最表面を銀と金との合金めっき層として、例えば、銀と金との全率固溶の合金めっき層としてもよい。
本発明の第2の実施形態における配線基板1は、例えば、以下の製造方法により製作することができる。
第3の製造方法は、図12(a)に示された例のように、絶縁基体11となるセラミックグリーンシート111、211に、切り欠き部12用の貫通孔212とキャビティ用の貫通孔116とを形成する。そして、図12(b)に示された例のように、セラミックグリーンシート211の切り欠き部12となる貫通孔212の内面に、内面電極13用の導体ペースト113をスクリーン印刷法によって塗布印刷する。また、セラミックグリーンシート211の表面に、主面電極13a
用の導体ペースト113aおよび配線導体14用の導体ペースト114および電子部品接続用電極17用の導体ペースト117をスクリーン印刷法によって印刷塗布する。ここで、内面電極13用の導体ペースト113と配線導体14用の導体ペースト114とは接続して形成される。また、配線導体用の導体ペースト114と電子部品接続用電極17用の導体ペースト117とは接続して形成される。また、セラミックグリーンシート111の表面に、配線導体14用の導体ペースト114および延出電極15用の導体ペースト115をスクリーン印刷法によって塗布印刷する。ここで、配線導体14用の導体ペースト114と延出電極15用の導体ペースト115とは接続して形成される。そして、セラミックグリーンシート111と211とを積層して加圧することにより、配線導体14用の導体ペースト114と延出電極15用の導体ペースト115とが接続された絶縁基体11となるセラミック生積層体を形成し、このセラミック生積層体を焼成することにより、図12(c)に示されたように、切り欠き部12となる内面に内面電極13と延出電極15とを有する凹部312を有する絶縁基体11を形成する。ここで、セラミックグリーンシート111と211とを積層して加圧する際に、配線導体14用の導体ペースト114同士が重なるように、例えば、平面視において、0.1mm〜0.5mm程度重なるように、セラミックグリーンシート111の表面に、配線導体14用の導体ペースト114および延出電極15用の導体ペーストを形成しておくことにより、配線導体14と延出電極15との接続部の厚みを厚くすることができる。なお、この場合、配線導体14用の導体ペースト114と延出電極15用の導体ペースト115とは、それぞれ10μm〜30μm程度の厚みに形成される。また、延出電極15用の導体ペースト115に接続されているセラミックグリーンシート111側の配線導体4用導体ペースト114は、平面視において、切り欠き部12の第2の内面に沿って内側に設け、セラミックグリーンシート211側の配線導体14用の導体ペースト14の幅よりも幅広に形成させておくことがよい。さらに、図12(d)に示された例のように、凹部312を分断することにより、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられている内面電極13と、切り欠き部12の内面電極13に接続され、切り欠き部12の第1の内面12aに設けられた延出電極15とを有する配線基板1を製作することができる。
なお、第2の実施形態の配線基板1において、上述の第1の製造方法または第2の製造方法を用いても構わない。
第2の実施形態の配線基板1は、第1の実施形態と同様に、小型で高出力の電子装置において好適に使用することができ、配線基板1における電気的接続を良好に図ることができる。例えば、電子部品2として、高発光の発光素子を搭載する発光素子搭載用の小型の配線基板として好適に用いることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態による電子装置について、図14を参照しつつ説明する。
本発明の第3の実施形態における電子装置において、上記した第1の実施形態の電子装置と異なる点は、図14に示された例のように、切り欠き部12が電子部品2の搭載面と同じ一方主面(以下、上面ともいう)と側面とに開口している点である。
本発明の第3の実施形態における配線基板によれば、第1の実施形態の配線基板と同様に、切り欠き部12の内面電極13に接続され、第1の内面12a上において、内面電極13から切り欠き部12の内側へ帯状に延出されている延出電極15とを有していることから、外部回路基板5から配線基板1へ大きい電流が印可されたとしても、印可された電流が延出電極15にも流れるものとなって、内面電極13と配線導体14との接続部における電流集中を抑制し、内面電極13と配線導体14との接続部が断線あるいは抵抗異常となることが抑制され、内面電極13と配線電極14との電気的接続信頼性を良好なものとすることができる。電子部品が2発光素子の場合には、良好に発光することができる配線基板1とすることができる。なお、この場合、例えばモジュール用基板5に開口部を設け、開口部を覆うように電子
装置をモジュール用基板5の下面に接合することにより、電子モジュールとなる。
また、絶縁基体11の上面側において、主面電極13aの領域が小さいものであっても、内面電極13と延出電極15とにより、外部回路基板5との接合性を高めることができる。
また、このような配線基板1は、配線基板1の上面側で半田等の接合材6により外部回路基板5に接合できるので、配線基板1の下面側の全面に絶縁基体11よりも熱伝導率の高い部材を接合して配線基板1の放熱性を向上できる。絶縁基体11よりも熱伝導率の高い材料としては、絶縁基体が11が酸化アルミニウム質焼結体からなる場合、銅(Cu)、銅−タングステン(Cu−W)またはアルミニウム(Al)等の金属材料、窒化アルミニウム質焼結体からなる絶縁体等が挙げられる。
第3の実施形態の配線基板1は、第1の実施形態と同様に、小型で高出力の電子装置において好適に使用することができ、配線基板1における電気的接続を良好に図ることができる。例えば、電子部品2として、高発光の発光素子を搭載する発光素子搭載用の小型の配線基板として好適に用いることができる。
本発明は、上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、種々の変更は可能である。上述の例では、切り欠き部12および内面電極13、ならびに延出電極15は、絶縁基体11の対向する2側面にそれぞれ1つずつ設けた例を示しているが、切り欠き部12および内面電極13、ならびに延出電極15を絶縁基体11の4側面全てに設けた配線基板1や複数の切り欠き部12および内面電極13、ならびに延出電極15をそれぞれの辺に設けた配線基板1であっても良い。また、図1〜図14に示す例では、絶縁基体11は、2層または3層の絶縁層11aから形成しているが、4層以上の絶縁層11aからなるものであっても構わない。
また、図8に示された例のように、配線基板1は、電子部品搭載層18や中央端子層19等の配線以外の導体を有していても構わない。例えば、これらの導体は、上述の内面電極13および配線導体14と同様の材料および方法により製作することができ、露出する表面には、内面電極13および配線導体14と同様のめっき層が被着されている。電子部品搭載層18は、例えば、電子部品2の搭載用に用いられ、中央端子層19は、例えば、内面電極13および主面電極13a、延出電極15と同様に、外部回路基板5との接合に用いられる。また、図13に示される例のように、中央端子層19についても、切り欠き部12の第2の内面12bに設けられた内面電極13と第1の内面12aに設けられた延出電極15とに接続させていても構わない。
また、上述の例では、配線基板1には、1つの電子部品2が搭載されているが、複数の電子部品2が搭載される配線基板1であっても構わない。
また、配線基板1は多数個取り配線基板の形態で製作されていてもよい。
1・・・・配線基板
11・・・・絶縁基体
11a・・・絶縁層
12・・・・切り欠き部
12a・・・第1の内面
12b・・・第2の内面
13・・・・内面電極
13a・・・主面電極
14・・・・配線導体
15・・・・延出電極
16・・・・キャビティ
17・・・・電子部品接続用電極
18・・・・電子部品搭載層
19・・・・中央端子層
2・・・・電子部品
3・・・・接続部材
4・・・・封止材
5・・・・モジュール用基板(外部回路基板)
51・・・・接続パッド
6・・・・接合材

Claims (5)

  1. 主面および側面を有する絶縁基体と、
    該絶縁基体の側面から内側に延びた第1の内面と、前記絶縁基体の主面および側面から内側に延びた第2の内面とを含んだ切り欠き部と、
    該切り欠き部の前記第2の内面に設けられている内面電極と、
    前記切り欠き部の前記内面電極に接続され、前記第1の内面上において、前記第2の内面から前記切り欠き部の内側へ帯状に延出されている延出電極と、
    前記絶縁基体の内部に設けられ、前記切り欠き部の奥で前記延出電極に接続されている配線導体とを備えていることを特徴とする配線基板。
  2. 平面視において、前記延出電極の前記切り欠き部内側の端部は前記切り欠き部に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記配線導体は前記内面電極との接続部において厚みが厚くなっていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  4. 請求項1に記載された配線基板と、
    該配線基板に搭載された電子部品とを備えていることを特徴とする電子装置。
  5. 請求項4に記載された電子装置がモジュール用基板の接続パッドに接合材を介して接続されており、該接合材は、前記延出電極の前記切り欠き部内側の端部から前記接続パッドにかけて広がるように傾斜していることを特徴とする電子モジュール。
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