JP4721929B2 - 多層回路基板および電子部品モジュール - Google Patents

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本発明は、絶縁基板表面に金属回路を形成した回路基板を複数積層して成る多層回路基板に関するものである。
近年、パワーモジュール等に用いられる多層回路基板において、セラミック基板上に、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種を添加した銀−銅合金から成る活性金属ろう材を介して銅,アルミニウム等から成る金属回路板を接合させる技術を用いて、金属回路板、導電性ビアを供えたセラミック回路基板、もしくは導電性ビアを供えないセラミック回路基板を複数積層して互いに接合した多層回路基板が用いられている。
このような多層回路基板は、セラミック基板が一般には、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,窒化珪素質焼結体,ムライト質焼結体等の電気絶縁性のセラミック材料から成っており、例えば、セラミック基板が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、かつ接合を活性金属ろう材を介して行なう場合には、以下に説明する方法によって製作される。まず、銀−銅合金にチタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種を添加した活性金属粉末に有機溶剤と溶媒を添加混合して成る活性金属ろう材ペーストを調製する。
次に、酸化アルミニウムや酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダ,可塑剤,溶剤等を添加混合して泥漿状と成すとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等のテープ成形技術を採用して複数のセラミックグリーンシートを得る。
このセラミックグリーンシートを所定寸法に形成した後、還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成し、焼結一体化させて酸化アルミニウム質焼結体から成るセラミック基板を形成する。
次に、銅,アルミニウム等から成る複数の金属板の間に、活性金属ろう材ペーストをあらかじめ回路状に塗布したセラミック基板を載置する。
次に、セラミック基板と金属板との間に配されている活性金属ろう材ペーストを非酸化性雰囲気中で約900℃の温度に加熱し、金属板をセラミック基板に接合させる。
次に、金属板の表面にエッチングレジストインクをスクリーン印刷法等の技術を採用して回路状に印刷塗布し、さらに、金属板を塩化第2鉄,塩化第2銅溶液等でエッチング処理を施し、回路状の金属回路板を形成することにより多層回路基板が製作される。このように製作された多層回路基板は、例えばIC,IGBT素子等の電子部品を半田を介して実装する事により半導体モジュールとなる。
従来の多層回路基板を図3に示す。図3に示すように、21は絶縁基板、22は金属回路板、23は絶縁基板と金属回路板を接合する活性金属ろう材、25は導電性ビアである。
特開2002−112559号公報
しかしながら、従来の多層回路基板においてより大きな電流を流そうとした場合には、金属回路板の厚みを厚くする必要があり、その場合、特に絶縁基板21間において、金属回路板22と絶縁基板21との間に応力が集中し接合信頼性が低下するという問題点があった。
つまり、従来においては、絶縁基板21間の内層に金属回路板22を設ける場合、回路状に加工されていないベタ状の板体から成る金属回路板22の上下面に絶縁基板21を上下同時にろう付けしていたので、金属回路板22の層方向の熱膨張が非常に大きくなって金属回路板22と絶縁基板21との間に非常に大きな応力が加わるという問題点があった。
一方、内層となる金属回路板22の下面に絶縁基板21をろう付けし、この内層となる金属回路板22をエッチングして回路形成した後、この回路状の金属回路板22の上面に絶縁基板21をろう付けするという方法もある。この場合、金属回路板22の回路間に隙間が形成されるので金属回路板22の層方向の熱膨張をこの隙間で緩和することができる。
しかしながら、このように回路状に加工した金属回路板22の上面に絶縁基板21をろう付けする際のろう材は、金属回路板22の位置がずれるのを防止するために金属回路板22の下面をろう付けした際のろう材よりも融点の低いものでなければならない。このように上下に異なる融点のろう材を用いて内層の金属回路板22を上下の絶縁基板21にろう付けすると、金属回路板22に大電流が流れた際に生じる熱によって金属回路板22の上下のろう材の熱膨張差が生じ、金属回路板22が反りやすくなる結果、上下の絶縁基板21にクラック等の破損を生じるなどの問題点があった。
従って、本発明の多層回路基板は上記問題点を鑑みて完成されたものであり、その目的は、絶縁基板間に位置する金属回路板と絶縁基板との間の接合信頼性を向上させるとともに、絶縁基板に破損が生じることのない多層回路基板を提供することにある。
本発明の多層回路基板は、絶縁基板と回路状の金属から成る金属回路とを交互に複数積層して成る多層回路基板において、上下に隣接する前記絶縁基板間に位置する前記金属回路を、上側の前記絶縁基板の下面にろう材を介して接合された上側金属回路と、下側の前記絶縁基板の上面にろう材を介して接合され、平面視形状が前記上側金属回路に対応する回路形状の下側金属回路とを接合材を介して接合することにより構成し、前記接合材の融点は前記ろう材の融点よりも低いことを特徴とする。
本発明の多層回路基板において好ましくは、前記ろう材は、銀−銅合金にチタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種を添加したものであり、前記接合材は、銀−銅合金にインジウムを添加したものであることを特徴とする。
本発明の多層回路基板において好ましくは、前記下側金属回路は、平面視形状が前記上側金属回路と鏡面対称であることを特徴とする。
本発明の多層回路基板において好ましくは、前記金属回路は金属板であることを特徴とする。
本発明の多層回路基板において好ましくは、前記上側金属回路および前記下側金属回路の側面を、前記接合材との界面から前記上側および下側の絶縁基板に向かうに伴ってそれぞれ外側に広がるように傾斜させたことを特徴とする。
本発明の多層回路基板において好ましくは、前記接合材の端面を前記上側金属回路および下側金属回路の側面と面一または該側面よりも内側に位置させたことを特徴とする。
本発明の多層回路基板において好ましくは、前記接合材の端面を内側に窪ませたことを特徴とする。
本発明の電子部品モジュールは、上記本発明の多層回路基板の前記金属回路に電子部品を実装して成ることを特徴とする。
本発明の多層回路基板は、絶縁基板と回路状の金属から成る金属回路とを交互に複数積層して成る多層回路基板において、上下に隣接する絶縁基板間に位置する金属回路を、上側の絶縁基板の下面にろう材を介して接合された上側金属回路と、下側の絶縁基板の上面にろう材を介して接合され、平面視形状が上側金属回路に対応する回路形状の下側金属回路とを接合材を介して接合することにより構成し、接合材の融点はろう材の融点よりも低いことから、上側および下側金属回路を同じ接合材でそれぞれ上側および下側の絶縁基板に接合した後、これらの金属回路同士を接合すればよいので、上側および下側金属回路全体から成る内層の金属回路を上下対称のバランスのよいものとすることができ、金属回路が反るのを有効に防止し、絶縁基板に破損が生じるのを有効に抑制できる。また、、接合材の融点はろう材の融点よりも低いことから、上側および下側金属回路同士を接合材を介して接合する際、上側および下側金属回路と絶縁基板とを接合するろう材が溶融して上側および下側金属回路の位置がずれるのを抑制することができる。
また、上側および下側金属回路が回路状であるので、この回路間の隙間によって上側および下側金属回路の層方向の熱膨張を緩和することができ、内層の金属回路と上下の絶縁基との接合を良好に維持することできる。
さらに、上側および下側金属回路同士を接合する接合材によって応力を緩和することもできるので、電流が流れる全体としての内層の金属回路の厚みを厚くしても絶縁基板との接合応力が大きくなるのを有効に抑制することができ、大きな電流を流すことが可能な接合信頼性の高い多層回路基板とすることができる。
本発明の多層回路基板は、下側金属回路は、平面視形状が上側金属回路と鏡面対称であることから、上側および下側金属回路全体から成る内層の金属回路の上下対称のバランスをより良好にすることができ、金属回路の反りをより有効に抑制できる。
本発明の多層回路基板は、金属回路は金属板であることから、大きな電流を良好に流すことができ、その場合に熱が発生したとしても金属回路の反りの影響を良好に抑制できる。
本発明の多層回路基板は、上側金属回路および下側金属回路の側面を、接合材との界面から上側および下側の絶縁基板に向かうに伴ってそれぞれ外側に広がるように傾斜させたことから、金属回路と絶縁基板との接合部の応力を分散できるので、応力が大きくなりやすい金属回路と絶縁基板との接合信頼性をより向上させることが可能となる。
本発明の多層回路基板は、接合材の端面を上側金属回路および下側金属回路の側面と面一またはこの側面よりも内側に位置させたことから、高電圧がかかっても絶縁破壊が起き難い多層回路基板とすることができる。
本発明の多層回路基板は、接合材の端面を内側に窪ませたことから、金属回路の端部に接合応力がより加わらない構造となるため、より金属回路と絶縁基板の接合信頼性の向上を行なうことができる。
本発明の電子部品モジュールは上記本発明の回路基板の金属回路に電子部品を実装して成ることから、上記本発明の特徴を有する接合信頼性の高い電子部品モジュールとなる。
次に本発明の多層回路基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)は本発明の多層回路基板の実施の形態の一例を示す断面図、図1(b)は図1(a)の上側金属回路および下側金属回路の接合材側の各接合面の平面図である。また、図2は、本発明の多層回路基板の実施の形態の他の例における上側金属回路と下側金属回路の接合部の要部拡大断面図である。これらの図において、1は絶縁基板、2は金属回路、3は絶縁基板1と金属回路2を接合する活性金属ろう材、4は金属回路同士の接合に用いる接合材、5は導電性ビアである。なお、図1において、上側の絶縁基板1と下側の絶縁基板1との間における内層の金属回路2のうち、2-1を上側金属回路、2-2を下側金属回路とした。
絶縁基板1は、例えば略四角形状の板状体であり、金属回路2を支持する支持部材として機能する。このような絶縁基板1は、酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,窒化珪素質焼結体等の電気絶縁材料で形成されており、例えば、0.1mm〜0.7mmのセラミック基板が用いられる。
中でも、高強度で厚みを薄くすることが可能な窒化珪素質焼結体が好ましい。絶縁基板1が窒化珪素質焼結体から成る場合、絶縁基板1の厚みは0.1mm〜0.4mmがより好ましい。絶縁基板1が0.1mmより薄くなると支持体としての強度が不足しやすくなり金属回路2との接合時に反りが大きくなりやすい傾向があり、厚みが0.4mmを超えると熱抵抗は絶縁基板1が金属回路2より大きいため、多層回路基板とした場合に熱放散性が低下する傾向がある。
絶縁基板1は、例えば窒化珪素質焼結体から成る場合であれば、窒化珪素,酸化アルミニウム,酸化マグネシウム,酸化イットリウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,可塑剤,溶剤を添加混合して泥漿物に従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成し、次にこのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施して所定形状となすとともに、必要に応じて複数枚を積層して成形体となし、しかる後、これを窒化雰囲気等の非酸化性雰囲気にて1600〜2000℃の温度で焼成することによって製作される。
活性金属ろう材3は、活性金属ろう材ペーストを焼成することにより形成される。この活性金属ろう材ペーストは、例えば、銀粉末と銅粉末とから成るろう材粉末や銀−銅合金粉末から成るろう材粉末と、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材を活性金属ろう材3の金属成分全体に対し例えば2〜5質量%含有させ、適当な有機溶剤、溶媒を添加混合し、混練することによって製作される。
このような活性金属ろう材ペーストは、絶縁基板1の上下面に、例えば従来周知のスクリーン印刷法を用いて、例えば10〜50μmの厚さで所定パターンに印刷塗布し、約120℃程度の温度で乾燥することにより、絶縁基板1表面に金属回路基板2を接合するためのろう材として配線パターン形状に被着される。
金属回路2は銅やアルミニウム等から成り、例えば銅の場合はインゴット(塊)に圧延加工法や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を施すことによって、例えば10μm〜5mmの厚みの金属とする。好ましくは0.2mm〜1mmの金属板を用いるのがよい。これにより、大きな電流を良好に流すことができ、その場合に熱が発生したとしても金属回路2の反りの影響を良好に抑制できる。
金属板が銅から成る場合は、これを無酸素銅で形成しておくことが好ましい。無酸素銅は活性金属ろう材3を介して絶縁基板1に取着する際に銅の表面が銅中に存在する酸素により酸化されることなく活性金属ろう材3との濡れ性が良好となるので、金属板の絶縁基板1への活性金属ろう材3を介しての取着接合が強固となる。従って、金属板は、銅から成る場合はこれを無酸素銅で形成しておくことが好ましい。また無酸素銅の厚みは0.3mm〜0.5mmとするのが好ましい。無酸素銅の厚みが0.3mm未満になると、許容電流値が小さくなり、大電流を流すと発熱量が多くなる傾向がある。また無酸素銅の厚みが0.5mmを超える場合、絶縁基板1と接合した後、絶縁基板1に加わる応力が大きくなるので、反りが大きくなる傾向がある。
そして上記の活性金属ろう材ペーストを塗布乾燥した絶縁基板1に金属回路2と成る金属板を重ね、金属板に1平方cmあたり10〜100gの加重をかけながら非酸化性雰囲気中にて約800℃の温度に加熱し、活性金属ろう材ペーストの有機溶剤や溶媒を気散させるとともに活性金属ろう材3を溶融せしめ絶縁基板1の上下面と金属板を接合させることによって、絶縁基板1の上下面に活性金属ろう材3を介して金属板が取着されることとなる。取着後の活性金属ろう材の厚みは5μm〜30μmとすることが好ましい。取着後の活性金属ろう材の厚みが5μm未満の場合、金属板と絶縁基板1との間に空隙が発生しやすくなり、接合強度が低下する傾向があり、取着後の活性金属ろう材3の厚みを30μmより厚くした場合、絶縁基板1に加わる応力が大きくなるので、反りが大きくなる傾向がある。
次にこの金属板を回路状に加工して金属回路2とする。その方法としては、例えば、金属板の表面にレジストインクを従来周知のスクリーン印刷法を使用して回路状に印刷塗布し、例えば150℃で乾燥する。そして、金属板を例えば塩化第2鉄溶液でエッチングを施し、金属板を金属回路形状とすることで、金属回路2とする。
このようにして上側の絶縁基板1の下面に上側金属回路2-1がろう付けされた第一のセラミック回路基板を作成する。
同様にして、下側の絶縁基板1の上面に下側金属回路2-2がろう付けされた第二のセラミック回路基板を作成するが、第二のセラミック回路基板の上面に作製する下側金属回路2-2は、上側金属回路2-1の回路形状と概略対応した形状に形成する。好ましくは、鏡面対称の形状に形成するのがよい。
ここで、第一のセラミック回路基板に形成した金属回路2と第二のセラミック基板に形成した金属回路2の表面に従来周知のメッキ法で金属回路2の表面の保護のためにニッケルメッキやコバルトメッキ等をおこない保護層を形成しても良い。
また、導電性ビア5は、例えば、絶縁基板1に形成した貫通孔に、銅,アルミニウム等の金属板や導電性の活性金属ろう材等を充填することにより形成される。導電性ビア5はφ0.5mm〜φ2mmの銅を用いるのが好ましい。導電性ビア5がφ0.5mm未満であれば、許容電流値が小さくなり、大電流を流すと発熱量が多くなる傾向があり、また導電性ビア5をφ2mmより大きくした場合、絶縁基板1と導電性ビア5の熱膨張係数の差により、絶縁基板1に部分的に反りが発生しやすい傾向がある。
また、上側金属回路2-1および下側金属回路2-2の接合に用いる接合材4として、例えば、金属ろう材ペーストが用いられる。金属ろう材ペーストは、例えば、銀粉末と銅粉末とインジウム粉末とから成るろう材粉末や、銀−銅合金粉末とインジウム粉末とから成るろう材粉末を適当な有機溶剤、溶媒を添加混合し、混練することによって製作される。なお、接合材4としては、上側および下側金属回路2-1,2-2同士を接合する際、上側および下
側金属回路2-1,2-2と絶縁基板1とを接合する活性金属ろう材3が溶融して上側および下
側金属回路2-1,2-2の位置がずれるのを抑制するため、活性金属ろう材3よりも融点の低
いものを用いる。
次に第二のセラミック回路基板の下側金属回路2-2上に上記接合材4用の金属ろう材ペーストを従来周知のスクリーン印刷法を用いて、例えば10〜200μmの厚さで所定パターンに印刷塗布した後150℃程度で乾燥するとともに、所定パターンに印刷塗布された金属ろう材ペースト上に第一のセラミック回路基板の上側金属回路2-1を鏡面対称の関係にあるパターン同士が重なる様に載置する。
そして第一のセラミック回路基板と第二のセラミック回路基板との間に配されている接合材4用の金属ろう材ペーストを、金属回路2に1平方cmあたり0〜100gの加重をかけながら非酸化性雰囲気中にて約600℃の温度に加熱し、接合材4用の金属ろう材ペーストの有機溶剤や溶媒を気散させるとともに接合材4を溶融せしめ第一のセラミック回路基板の上側金属回路2-1と第二のセラミック回路基板の下側金属回路2-2とを接合させることによって、接合する金属回路2の回路形状が、他方の接合される金属回路2の回路形状と鏡面対称の形状であり、接合時に両方の金属回路2同士が重なり合う多層回路基板となる。なお、金属回路2接合後の接合材4の厚みは5μm〜30μmとすることが好ましい。接合材4の厚みが5μm未満の場合、接合させる金属回路2間に空隙が発生しやすくなり、接合強度が低下する傾向があり、接合材4の厚みを30μmより厚くした場合、絶縁基板1に加わる応力が大きくなるので、反りが大きくなる傾向がある。
好ましくは図2に示すように、上側金属回路2-1の側面を接合材4との界面から上側に向かうに伴って外側に広がるように傾斜させ、また、下側金属回路2-2の側面を接合材4との界面から下側に向かうに伴って外側に広がるように傾斜させるのがよい。これにより、金属回路2と絶縁基板1との接合部の応力を分散できるので、応力が大きくなりやすい金属回路2と絶縁基板1との接合信頼性をより向上させることが可能となる。
このように上側金属回路2-1および下側金属回路2-2の側面を、接合材4との界面から上側および下側の絶縁基板1に向かうに伴ってそれぞれ外側に広がるように傾斜させるためには、上側および下側金属回路2-1,2-2を形成するためのレジスト寸法を上側および下側金属回路2-1,2-2の寸法と同寸法以下とし、エッチング時間を長く調整することにより作成することができる。好ましくは、金属回路2の絶縁基板1側の寸法は金属回路2の接合部4側の寸法より0.1mm〜0.3mm大きくすることが好ましい。金属回路2の絶縁基板1側の寸法を金属回路2の接合部4側の寸法より大きくする程度が0.1mm未満の場合、絶縁基板1にかかる応力緩和の効果が小さくなる傾向がある。また、0.3mmより大きい場合は、エッチング時間が長くなり、生産性が低下する傾向がある。
また、好ましくは図2に示すように、接合材4の端面(側面)を上側金属回路2-1および下側金属回路2-2の側面と面一またはこの側面よりも内側に位置させるのがよい。これにより、高電圧がかかっても絶縁破壊が起き難い多層回路基板とすることができる。
このように接合材4の端面を上側金属回路2-1および下側金属回路2-2の側面と面一またはこの側面よりも内側に位置させるためには、上側および下側金属回路2-1,2-2同士の接合に用いる接合材4を形成する場合に、上側および下側金属回路2-1,2-2の側面と面一もしくは内側に形成して、接合材4の融点に対して融点プラス5℃〜20℃の温度で接合材4を溶融させることで、接合材4を金属回路2の側面からはみ出さない多層回路基板を作製することができる。
さらに、好ましくは図2に示すように、接合材4の端面を内側に窪ませるのがよい。これにより、金属回路2の端部に接合応力がより加わらない構造となるため、より金属回路2と絶縁基板1の接合信頼性の向上を行なうことができる。
このように接合材4の端面を内側に窪ませるためには、金属回路2同士の接合に用いる接合材4を金属回路2の側面と面一もしくは内側に形成して、接合材4の融点に対して融点プラス5℃〜20℃の温度で接合材4を溶融させ、そのときの荷重を1平方cmあたり0〜30gの範囲とすることで、接合材4の端面が内側に窪んでいる多層回路基板を作製することができる。
そして、上記本発明の回路基板の金属回路2に半導体素子等の電子部品を実装することにより、本発明の電子部品モジュールとなる。本発明の電子部品モジュールは、上記本発明の回路基板をもちいていることから、金属回路が反るのを有効に防止し、搭載する電子部品と金属回路2との接続信頼性を良好に維持することができる。
また、金属回路2を金属板とした場合には、搭載する電子部品において発生する熱を金属回路2で良好に放散させることができ、電子部品の作動を良好に維持することができる。
なお、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことは何等差し支えない。例えば、本実施形態では絶縁基板1に上側金属回路2-1、下側金属回路2-2を活性金属ろう材3を用いて接合した例を示したが、上側金属回路2-1、下側金属回路2-2を金属ペーストを焼成して成るメタライズとしてもよく、あるいはめっきや蒸着、スパッタリング等で形成してもよい。
(a)は本発明の多層回路基板の実施の形態の一例を示す断面図、(b)は(a)の上側金属回路および下側金属回路の接合材側の各接合面の平面図である。 本発明の多層回路基板の実施の形態の他の例における上側金属回路と下側金属回路の接合部の要部拡大断面図である。 従来の多層回路基板の断面図である。
符号の説明
1:絶縁基板
2:金属回路
2-1:上側金属回路
2-2:下側金属回路
4:接合材

Claims (8)

  1. 絶縁基板と回路状の金属から成る金属回路とを交互に複数積層して成る多層回路基板において、上下に隣接する前記絶縁基板間に位置する前記金属回路を、上側の前記絶縁基板の下面にろう材を介して接合された上側金属回路と、下側の前記絶縁基板の上面にろう材を介して接合され、平面視形状が前記上側金属回路に対応する回路形状の下側金属回路とを接合材を介して接合することにより構成し、前記接合材の融点は前記ろう材の融点よりも低いことを特徴とする多層回路基板。
  2. 前記ろう材は、銀−銅合金にチタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種を添加したものであり、前記接合材は、銀−銅合金にインジウムを添加したものであることを特徴とする請求項1記載の多層回路基板。
  3. 前記下側金属回路は、平面視形状が前記上側金属回路と鏡面対称であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多層回路基板。
  4. 前記金属回路は金属板であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多層回路基板。
  5. 前記上側金属回路および前記下側金属回路の側面を、前記接合材との界面から前記上側および下側の絶縁基板に向かうに伴ってそれぞれ外側に広がるように傾斜させたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の多層回路基板。
  6. 前記接合材の端面を前記上側金属回路および下側金属回路の側面と面一または該側面よりも内側に位置させたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の多層回路基板。
  7. 前記接合材の端面を内側に窪ませたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の多層回路基板。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の多層回路基板の前記金属回路に電子部品を実装して成ることを特徴とする電子部品モジュール。
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