JP2011133039A - ロータリジョイント - Google Patents

ロータリジョイント Download PDF

Info

Publication number
JP2011133039A
JP2011133039A JP2009293360A JP2009293360A JP2011133039A JP 2011133039 A JP2011133039 A JP 2011133039A JP 2009293360 A JP2009293360 A JP 2009293360A JP 2009293360 A JP2009293360 A JP 2009293360A JP 2011133039 A JP2011133039 A JP 2011133039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
casing
rotary
seal ring
bellows
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009293360A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5374719B2 (ja
Inventor
Mutsuyoshi Kanai
睦芳 金井
Yoshinori Imaizumi
吉規 今泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rix Corp
Original Assignee
Rix Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rix Corp filed Critical Rix Corp
Priority to JP2009293360A priority Critical patent/JP5374719B2/ja
Publication of JP2011133039A publication Critical patent/JP2011133039A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5374719B2 publication Critical patent/JP5374719B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】スチームなどの作用流体をメカニカルシールの境界やその周辺に直接供給することが可能で、回転シール部のより確実な殺菌・洗浄効果を確保することができるロータリジョイントを提供することを目的とする。
【解決手段】軸部2においてケーシング部材8に嵌入する上端部2bにヘルールガスケット27を介して着脱自在に装着され軸線方向に伸縮するベローズ10と、ベローズ10の先端部にヘルールガスケット20を介して着脱自在に装着された第2シールリング21と、頂部ケーシング部材9にヘルールガスケット17を介して着脱自在に装着され第2シールリング21と当接して第1回転シール部11を形成する第1シールリング16とを備えた構成において、第1回転シール部11に対向する位置に、第1回転シール部11の周囲を閉囲して形成された閉空間8e内に殺菌・洗浄のための作用流体を供給する流体供給孔8cを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、相互に相対回転する軸部とケーシング部との間で流体を送給するロータリジョイントに関するものである。
固定ケーシング部と回転軸部など、相互に相対回転する2つの部分の間で流体を送給する用途には、2つのシール部材を回転摺動させる回転シール部を備えたロータリジョイントが用いられる。ロータリジョイントに求められる機能や特性は、対象とする流体の種類や適用分野によって異なるため、種々の構成のロータリジョイントが用途に応じて用いられている。例えば、飲料などを扱う食品分野、薬品・化粧品など高清浄度が必要とされる分野においては、細菌や異物などの汚染を完全に排除することが求められるため、汚染成分の混入や微細異物が発生しないような構造、材質が選定される(例えば特許文献1参照)。
この特許文献に示す先行技術例では、飲料水などを対象とした適用例において、回転シールを構成するシールリングを相互に押圧する押圧手段として,軸方向に伸縮する樹脂製のベローズを採用するようにしている。これにより、Oリングなど軸方向に摺動するシール部品を用いる場合に発生しやすい流体溜まりに起因する汚染を防止することができる。
特許第4027857号公報
上述の特許文献例に示す先行技術においては、回転シール部の構成に起因して、以下に述べるような難点がある。すなわち回転シール部を構成するメカニカルシールは2つのシール面を摺接させる構造であるため、管路内部を流れる流体と外部環境の接点となりやすく、摺動面に存在する微量の流体を介して管路内の流体が外部環境によって汚染されるおそれがある。このため、飲料や高洗浄度が必要とされる流体を対象とする場合には、メカニカルシールの境界面やその周辺に対してスチームなどの殺菌・洗浄のための流体を直接供給し、より確実な殺菌・洗浄を行えるような構造であることが望ましい。
しかしながら上述の先行技術例においては、ベローズやシールリング(密封環)などのシール構成部品の配置に起因して、殺菌・洗浄の対象となる回転シール部は、スチームが供給される密閉空間において軸方向の中間に位置するように構成されている。そして密閉空間内にスチームを供給・排出するスチーム供給孔、スチーム排出孔は、密閉空間内において流体の淀み部を発生させずスチームを確実に循環させることを目的として、密閉空間の軸方向の上下両端にスチーム供給孔、スチーム排出孔がそれぞれ位置するように配置されている。したがってこのような構成の上述先行技術例においては、スチーム供給孔を回転シール部に近接して対向させ、スチームなどの作用流体をメカニカルシールの境界やその周辺に直接供給することが困難で、回転シール部のより確実な殺菌・洗浄効果が確保されない結果となっていた。
そこで本発明は、スチームなどの作用流体をメカニカルシールの境界やその周辺に直接供給することが可能で、回転シール部のより確実な殺菌・洗浄効果を確保することができるロータリジョイントを提供することを目的とする。
本発明のロータリジョイントは、内部に軸線方向に貫通する第1流路が設けられた軸部と、前記軸部を外周側から軸受け部を介して同軸に保持しこの軸部に対して相対回転するケーシング部と、前記ケーシング部に前記第1流路と同心に設けられた第2流路と、前記ケーシング部に第1ガスケットを介して着脱自在に装着され前記第2流路がシール面に開口する第1シールリングと、前記軸部において前記ケーシング部に嵌入する方向側の端部に第2ガスケットを介して前記第1流路と連通して着脱自在に装着され前記軸線方向に伸縮するベローズと、前記ベローズの先端部に第3ガスケットを介して着脱自在に装着され前記第1シールリングと当接して第1回転シール部を形成する第2シールリングと、前記ケーシング部において前記第1回転シール部に対向する位置に開孔し、前記ケーシング部が前記第1回転シール部の周囲を閉囲して形成された閉空間内に殺菌およびまたは洗浄のための作用流体を供給する流体供給孔と、前記軸部とケーシング部との相対回転を許容しつつ前記閉空間と前記軸受け部との間をシールする第2回転シール部と、前記ケーシング部において前記流体供給孔よりも下方に位置して開孔し、前記作用流体を前記閉空間から外部へ排出する流体排出孔とを備え、前記第1流路と第2流路は、前記ベローズおよび前記第1回転シール部を介して連通する。
本発明によれば、ケーシング部に第1ガスケットを介して着脱自在に装着された第1シールリングと、軸部においてケーシング部に嵌入する方向側の端部に第2ガスケットを介して着脱自在に装着され軸線方向に伸縮するベローズと、ベローズの先端部に第3ガスケットを介して着脱自在に装着され第1シールリングと当接して第1回転シール部を形成する第2シールリングとを備えた構成において、ケーシング部において第1回転シール部に対向する位置に、第1回転シール部の周囲を閉囲して形成された閉空間内に殺菌およびまたは洗浄のための作用流体を供給する流体供給孔を設けることにより、第1回転シール部のシール面の境界および周辺に作用流体を直接供給することが可能となり、回転シール部のより確実な殺菌・洗浄効果を確保することができる。
本発明の一実施の形態のロータリジョイントの断面図 本発明の一実施の形態のロータリジョイントの部分断面図 本発明の一実施の形態のロータリジョイントの部分断面図 本発明の一実施の形態のロータリジョイントの組み立て作業におけるシールリングのラッピング作業の説明図
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、ロータリジョイント1の全体構成を説明する。ロータリジョイント1は、飲料など清浄度が要求される流体を送給する用途に用いられ、固定された供給側から回転状態にある被供給側へ流体を送給する機能を有する。図1において、円筒ブロック形状の軸部2の内部には、軸線A方向に貫通する軸流路2a(第1流路)が設けられている。軸部2は、1対のベアリング3をカラー部材4によって上下方向に位置保持した構成の軸受け部を介して、円筒形状の第1ケーシング部材5によって、軸線Aと同軸に相対回転自在に保持されている。ここでは、軸部2の下端部2c側が被供給側となっており、下端部2cには軸部2に回転を伝達するための伝動部材7が結合されている。
第1ケーシング部材5の上端部には外周方向に延出した鍔部5aが設けられており、鍔部5aには、段付き円筒形状の第2ケーシング部材8の下端部に、外周方向に延出して設けられた鍔部8aが結合されている。第2ケーシング部材8の上端に設けられた開口部8bには、上下に貫通するケーシング流路9a(第2流路)が設けられた頂部ケーシング9が着脱自在に装着され、ケーシング流路9aは上方に延出して設けられた接続コネクタ13と連通している。供給対象の流体は、流体供給源(図示省略)から接続コネクタ13を介してケーシング流路9aへ送給される(矢印a)。
頂部ケーシング9が開口部8bに装着された状態では、ケーシング流路9aは、軸部2の上端部2bに装着されたベローズ10及びベローズ10に結合された第1回転シール部11を介して軸流路2aと連通しており、ケーシング流路9aに送給された流体は、第1回転シール部11及びベローズ10を介して軸流路2aに流入し、被供給側へ送られる(矢印b)。すなわちロータリジョイント1においては、第1流路である軸流路2aと第2流路であるケーシング流路9aは、ベローズ10および第1回転シール部11を介して連通する構成となっている。
第1ケーシング部材5、第2ケーシング部材8及び頂部ケーシング9は、軸部2を外周側から上述の軸受け部を介して同軸に保持し、この軸部2に対して相対回転するケーシング部を構成する。そしてケーシング流路9aは、このケーシング部に第1流路である軸流路2aと同心に設けられた第2流路となっている。頂部ケーシング9の一端部側の上面には、廻り止め部材14が固定されており、これにより軸部2が回転する際の第1ケーシング部材5や第2ケーシング部材8の連れ廻りが防止される。
第2ケーシング部材8において、頂部ケーシング9の近傍の第1回転シール部11に対向する位置には、第2ケーシング部材8の内部の閉空間8eに連通する流体供給孔8cが開孔している。流体供給孔8cは、第2ケーシング部材8が第1回転シール部11の周囲を閉囲して形成された閉空間8e内に殺菌・洗浄のいずれかまたは殺菌・洗浄の双方を目的とする作用流体を供給する。この作用流体としては、高温のスチームや、オゾン、無菌水、無菌エア、酸やアルカリなどを成分とする洗浄剤など、各種のものを用いることができる。ここにでは作用流体としてスチームを用いる例を示しており、流体供給孔8cに接続されたスチーム供給回路(図示省略)から高温のスチームが供給される(矢印c)。鍔部8aにおいて流体供給孔8cと平面視して相対向する位置には、流体供給孔8cよりも下方に位置して流体排出孔8dが設けられている。流体排出孔8dは、閉空間8e内に供給され第1回転シール部11の周囲に対して吹き付けられたスチームを、閉空間8eから外部に排出する(矢印d)。
上端部2bの下方に隣接した位置には、閉空間8e内のスチームが軸部2を軸支する軸受け部に進入するのを防止するための第2回転シール部12が設けられている。さらに第2回転シール部12の下方には、ラビリンス部材6a、6bより構成されるラビリンスシール部6が配設されている。第2回転シール部12を通過して進入したスチームが冷却されて液化した水分は、ラビリンスシール部6によって下方に滴下するのが防止され、第1ケーシング部材5の側壁を貫通して設けられたドレイン孔5bを介して外部に排出される。
すなわち本実施の形態では、ロータリジョイント1は、前述構成のケーシング部が第1回転シール部11の周囲を閉囲して形成された閉空間8e内にスチームを供給する流体供給孔8cと、軸部2とケーシング部との相対回転を許容しつつ閉空間8eと軸部2を回転自在に支持する軸受け部との間をシールする第2回転シール部12と、ケーシング部において流体供給孔8cよりも下方に位置して開孔し、スチームなどの作用流体を閉空間8eから外部へ排出する流体排出孔8dとを備えを構成となっている。
次に図2を参照して、第1回転シール部11の詳細構成及びベローズ10の装着構造について説明する。図2(a)は、頂部ケーシング9に第1回転シール部11を構成するシールユニット11aを取り付けた状態の頂部ユニット15を、第2ケーシング部材8から取り外した状態を示している。シールユニット11aは、SiC(炭化珪素)など硬質で耐摩耗性に富む材質よりなる円環状の第1シールリング16を、シールホルダ18によってへルールガスケット17(第1ガスケット)を介して頂部ケーシング9に対して押し付け、シールホルダ18をボルト19によって頂部ケーシング9に締結固定した構成となっている。すなわち、第1シールリング16は、ケーシング部に第1ガスケットであるへルールガスケット17を介して着脱自在に装着され、第2流路であるケーシング流路9aがシール面に開口する形態となっている。
次に、ベローズ10およびシールユニット11bについて説明する。ベローズ10は、上下両端に外周方向にそれぞれ鍔状に延出した上鍔部10a、下鍔部10bを有し、中間部に外側に膨出した膨出部10cが設けられた形状の中空膜部材であり、この形状により軸線A方向に伸縮自在となっている。本実施の形態においては、ロータリジョイント1は飲料など異物質の混入が許容されない用途に用いられることから、ベローズ10の材質としては、PTFEなどのフッ素系の合成樹脂材質や、ステンレス鋼などの不錆性の金属性のもの、あるいは合成樹脂と金属とを組み合わせた複合材などが選択される。
シールユニット11bは、上鍔部10aに固定される。すなわち、第1シールリング16と同様の円環状のシール部材である第2シールリング21を、シールホルダ22によってへルールガスケット20(第3ガスケット)を介して上鍔部10aの上面に対して押し付け、シールホルダ22をボルト26によってプレート23に固定締結する。これにより、第2シールリング21は上鍔部10aに固定される。すなわち、第2シールリング21は、ベローズ10の先端部である上鍔部10aに第3ガスケットであるへルールガスケット20を介して着脱自在に装着されている。
シールユニット11bが取り付けられた状態のベローズ10は、下鍔部10bを介して軸部2の上端部2bに装着される。すなわち、押さえプレート29によって、下鍔部10bの下面をへルールガスケット27(第2ガスケット)を介して上端部2bの上端面に対して押し付け、ボルト28によって押さえプレート29を上端部2bに締結固定する。これにより、シールユニット11bは、伸縮自在に構成されたベローズ10の有する伸縮力によって伸張した状態で、軸部2の上端部2bによって保持される。
すなわち上記構成において、ベローズ10は、軸部2においてケーシング部に嵌入する端部である上端部2bに、第2ガスケットであるへルールガスケット27を介して軸流路2aと連通して着脱自在に装着され、軸線A方向に伸縮する構成となっている。さらに本実施の形態では、シールホルダ22、プレート23を上下に挿通して上端部2bに螺設されたガイドボルト24に、圧縮バネ25を装着した構成の付勢手段を付加して設けている。これにより、シールユニット11bには圧縮バネ25によって軸線方向(矢印e)方向の付勢力が作用する。すなわち、圧縮バネ25は、第1シールリングをベローズ10に固定する固定部材であるプレート23、シールホルダ22を軸線A方向に付勢することにより、第2シールリング21を第1シールリング16に対して押圧する付勢手段となっている。
図2(b)は、頂部ケーシング9をボルト30によって開口部8bに固定締結することにより、頂部ユニット15を第2ケーシング部材8に取り付けた状態を示している。この状態では、シール部材31により第2ケーシング部材8の内部が密封される。そして第1シールリング16の摺接面16aと第2シールリング21の摺接面21aとが当接し、これにより、シールユニット11a、11bを近接させて第1シールリング16と第2シールリング21とを当接させた構成の第1回転シール部11が形成される。このとき、シールユニット11bおよびベローズ10は予め設定された所定の押し込み量だけ下方に押し込まれる。
これにより、摺接面16a、21aには、膨出部10cが押し込まれた撓み量に応じて発生する弾性反力に、圧縮バネ25による弾性反力を加えた大きさの押圧力が作用し、流体の漏洩を防止するためのシール面圧が確保される。なお、ベローズ10のみで十分なシール面圧が得られる場合には、圧縮バネ25を用いた付勢手段は不要であり、ロータリジョイント1の構成から除外することができる。また、第1回転シール部11の取り付け作業に支障がなければ、第2ケーシング部材8と頂部ケーシング9とを一体構造としてもよい。
次に図3を参照して、第2回転シール部12の構造およびロータリジョイント1の作動状態について説明する。図3(a)に示すように、ロータリジョイント1の作動状態においては、流体供給側からケーシング流路9aに流体が供給され(矢印a)、第1回転シール部11、ベローズ10を介して回転側である軸流路2aへ流動する。このとき、第1回転シール部11のシール面から幾分かの流体が漏洩することが避けられない。
対象とする流体が飲料など汚染や異物混入が許容されない種類のものである場合には、シール面から漏洩した流体に起因する汚染や異物混入を防止することを目的として、スチームによる殺菌・洗浄が行われる。すなわち、第2ケーシング部材8に設けられた流体供給孔8cから140℃程度のスチームを閉空間8e内部に送給する(図1に示す矢印c)。閉空間8e内に送給されたスチームは、閉空間8e内において第1回転シール部11に対して直接吹き付けられ(矢印f)、第1回転シール部11の周囲で流動しながら閉空間8e内を充満し、その後流体排出孔8dから排出される(矢印g)。これにより、第1回転シール部11の周囲および閉空間8eの内部が殺菌・洗浄される。
次に、閉空間8e内に送給されたスチームが、軸部2を回転自在に保持する軸受け部へ進入することを防止するために設けられた第2回転シール部12の構造を説明する。図3(b)に示すように、第2回転シール部12は、軸部2に固定されて共に回転するシールユニット12aおよび第1ケーシング部材5に固定されるシールユニット12bより成る。シールユニット12aは、円環状のシールリング35を外側から保持するシールホルダ32を、固定ボルト33によって軸部2の外周に固定し、シール部材34によって軸部2の外周とシールホルダ32との間をシールした構成となっている。
またシールユニット12bは、シールリング43を保持したシールホルダ40を、第1ケーシング部材5の内周面に沿って軸線方向に摺動自在に嵌合させ、シールホルダ40と第1ケーシング部材5の内周面との間をシール部材42によってシールした構成となっている。シールホルダ40は、鍔部5aに締結固定されたガイドボルト41によって軸線方向にガイドされ、さらに、シール付勢機構(図示省略)によって上方に付勢されている。これにより、シールリング43の摺接面43aは、シールリング35の摺接面35aに当接し、流体排出孔8dから軸部2の下部の軸受け部へのスチームの進入をシールするシール面が形成される。
第2回転シール部12の下方には、ラビリンスシール部6が設けられている。ラビリンスシール部6は、逆L字断面形状のラビリンス部材6aとL字断面形状のラビリンス部材6bとを上下に組み合わせて構成されており、ラビリンス部材6bの底部に位置した第1ケーシング部材5には、外部と連通するドレイン孔5bが設けられている。閉空間8e内に送給されたスチームは、第2回転シール部12によって下方への進入が阻止されるが、シール面の状態によってはある量のスチームが下方に進入する場合がある。そして進入したスチームが冷却されて凝固した液滴は下方に滴下する(矢印h)。これらの液滴は、ラビリンス部材6aによって一旦受け止められ、ラビリンス部材6aと第1ケーシング部材5の内周との間の隙間を伝って滴下して、ラビリンス部材6bによって受け止められる。そしてラビリンス部材6bの底部に貯留された液滴は、ドレイン孔5bから外部に排出される(矢印i)。
次に図4を参照して、ロータリジョイント1の組立て作業や保守作業時に行われる摺接面16a、21aのラッピング作業について説明する。上述構成に示すベローズ10は、硬質の合成樹脂や金属などで製作されて柔軟性に乏しい特性を有している。このため、シールユニット11aとシールユニット11bとを突き合わせ第1シールリング16と第2シールリング21とを相互に押し付ける際の摺動面の密着度を確保することが難しい。このため、ロータリジョイント1の組立て作業時や部品交換などの保守作業時には、これらのシールリングの摺動面をラッピングして密着度を調整する作業が必要とされる。
このラッピング作業において、本実施の形態ではラッピング対象となる第1シールリング16は、図4(a)に示すように、ケーシング部を構成する頂部ケーシング9に、へルールガスケット17を介して押し付けられ、シールホルダ18をボルト19によって締結固定した構成の頂部ユニット15の状態で、すなわち第2ケーシング部材8に取り付けられていない状態で取り扱われる。また第2シールリング21は、図4(b)に示すように、へルールガスケット20を介してベローズ10の上鍔部10aに対して押し付けられ、シールホルダ22とプレート23によって第2シールリング21と上鍔部10aとを挟み込んだ形態、すなわちまだ軸部2に取り付けられていない状態で取り扱われる。
このように、第1シールリング16および第2シールリング21のいずれも、作業者が扱いやすいコンパクトなサイズ・形状の状態で、摺接面16a、21aのラッピング作業を実行できるようになっている。したがって、軸部側にシールリングや回転軸受け機構を組み付けた状態でラッピングなどの調整作業を行うことが必要とされた先行技術例と比較して、組立て時や保守時の調整作業の作業性を向上させることが可能となっている。
なお上記実施の形態においては、軸部2が回転する被供給側であり、対象となる流体が図1に示す上方から矢印a方向に供給される例を示したが、軸部2を固定された供給側として用いることも可能である。この場合には、ケーシング部が軸部2に対して相対回転し、対象となる流体は軸流路2aからベローズ10、第1回転シール部11を介してケーシング流路9aに送られる。
本発明のロータリジョイントは、スチームなどの作用流体をメカニカルシールの境界やその周辺に直接供給することが可能で、回転シール部のより確実な殺菌・洗浄効果を確保することができるという特徴を有し、飲料など汚染や異物混入が許容されない種類の流体を固定の供給側から回転状態の被供給側へ送給する用途において有用である。
1 ロータリジョイント
2 軸部
2a 軸流路
2b 上端部
3 ベアリング
5 第1ケーシング部材
6 ラビリンスシール部
8 第2ケーシング部材
8b 開口部
8c 流体供給孔
8d 流体排出孔
8e 閉空間
9 頂部ケーシング
10 ベローズ
11 第1回転シール部
12 第2回転シール部
15 頂部ユニット
16 第1シールリング
16a、21a 摺接面
17、20、27 へルールガスケット
21 第2シールリング
24 ガイドボルト
25 圧縮バネ

Claims (2)

  1. 内部に軸線方向に貫通する第1流路が設けられた軸部と、前記軸部を外周側から軸受け部を介して同軸に保持しこの軸部に対して相対回転するケーシング部と、前記ケーシング部に前記第1流路と同心に設けられた第2流路と、前記ケーシング部に第1ガスケットを介して着脱自在に装着され前記第2流路がシール面に開口する第1シールリングと、前記軸部において前記ケーシング部に嵌入する方向側の端部に第2ガスケットを介して前記第1流路と連通して着脱自在に装着され前記軸線方向に伸縮するベローズと、前記ベローズの先端部に第3ガスケットを介して着脱自在に装着され前記第1シールリングと当接して第1回転シール部を形成する第2シールリングと、前記ケーシング部において前記第1回転シール部に対向する位置に開孔し、前記ケーシング部が前記第1回転シール部の周囲を閉囲して形成された閉空間内に殺菌およびまたは洗浄のための作用流体を供給する流体供給孔と、前記軸部とケーシング部との相対回転を許容しつつ前記閉空間と前記軸受け部との間をシールする第2回転シール部と、前記ケーシング部において前記流体供給孔よりも下方に位置して開孔し、前記作用流体を前記閉空間から外部へ排出する流体排出孔とを備え、
    前記第1流路と第2流路は、前記ベローズおよび前記第1回転シール部を介して連通することを特徴とするロータリジョイント。
  2. 前記第2シールリングを前記ベローズに固定する固定部材を前記軸線方向に付勢することにより、前記第2シールリングを前記第1シールリングに対して押圧する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のロータリジョイント。
JP2009293360A 2009-12-24 2009-12-24 ロータリジョイント Active JP5374719B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009293360A JP5374719B2 (ja) 2009-12-24 2009-12-24 ロータリジョイント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009293360A JP5374719B2 (ja) 2009-12-24 2009-12-24 ロータリジョイント

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011133039A true JP2011133039A (ja) 2011-07-07
JP5374719B2 JP5374719B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=44345994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009293360A Active JP5374719B2 (ja) 2009-12-24 2009-12-24 ロータリジョイント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5374719B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7412806B2 (en) 2001-12-13 2008-08-19 Tac-Fast Georgia Llc Structures for creating spaces while installing anchor sheet and attachment piece subfloors
CA2774386A1 (en) 2011-04-15 2012-10-15 Tac-Fast Systems Canada Limited Methods and systems for engagement of decorative covering

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0741987Y2 (ja) * 1990-05-01 1995-09-27 東芝機械株式会社 高速回転継手
JP2568948Y2 (ja) * 1991-09-24 1998-04-22 東芝機械株式会社 高速回転継手
JPH11132376A (ja) * 1997-10-28 1999-05-21 Toyo Seikan Kaisha Ltd ロータリージョイント
JP3112906B1 (ja) * 1999-10-26 2000-11-27 リックス株式会社 ロータリジョイントのメカニカルシール潤滑構造
JP2005249010A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Nippon Pillar Packing Co Ltd スラリ流体用ロータリジョイント
JP4027857B2 (ja) * 2003-01-16 2007-12-26 日本ピラー工業株式会社 ロータリジョイント

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0741987Y2 (ja) * 1990-05-01 1995-09-27 東芝機械株式会社 高速回転継手
JP2568948Y2 (ja) * 1991-09-24 1998-04-22 東芝機械株式会社 高速回転継手
JPH11132376A (ja) * 1997-10-28 1999-05-21 Toyo Seikan Kaisha Ltd ロータリージョイント
JP3112906B1 (ja) * 1999-10-26 2000-11-27 リックス株式会社 ロータリジョイントのメカニカルシール潤滑構造
JP4027857B2 (ja) * 2003-01-16 2007-12-26 日本ピラー工業株式会社 ロータリジョイント
JP2005249010A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Nippon Pillar Packing Co Ltd スラリ流体用ロータリジョイント

Also Published As

Publication number Publication date
JP5374719B2 (ja) 2013-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4958794B2 (ja) ロータリージョイント
JP5087396B2 (ja) メカニカルシール装置
WO2010123025A1 (ja) メカニカルシール装置
WO2006022378A1 (ja) メカニカルシール装置
JP2007064478A (ja) 遊星歯車の構造
JP3839432B2 (ja) コンタミレスの耐食性軸封装置
RU2627992C2 (ru) Пробковый клапан (варианты)
JP5374719B2 (ja) ロータリジョイント
JP2006161954A (ja) メカニカルシール及びメカニカルシール装置
CN100464867C (zh) 一种特别用于箱体清洗装置的驱动单元
KR101859313B1 (ko) 일축 편심 나사 펌프
JP5703135B2 (ja) 縦軸用軸封装置
JP4189181B2 (ja) ロータリージョイント
JP5701683B2 (ja) 軸封装置
KR200460997Y1 (ko) 선박의 오일유출 및 해수유입 방지장치
KR101601824B1 (ko) 제철연속주조설비의 세그먼트용 로타리조인트
EP3561342B1 (en) Mechanical seal device
KR101169398B1 (ko) 실링장치를 구비한 밸브
JP2010025201A (ja) 静圧形の非接触メカニカルシール
JP5740126B2 (ja) 攪拌装置
JPH11287332A (ja) 軸封装置
JP6537524B2 (ja) メカニカルシール装置
JPH11287331A (ja) メカニカルシール
JP5985998B2 (ja) 密封装置
JP2019039502A (ja) ダブル形メカニカルシール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130902

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5374719

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250