JP2019039502A - ダブル形メカニカルシール - Google Patents
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Abstract
【課題】回転機器への適用時に、封液領域において封液の置換を効率よく行うことができるダブル形メカニカルシールを提供する。【解決手段】ダブル形メカニカルシール1は、機内側メカニカルシール7および機外側メカニカルシール8の両メカニカルシールで構成される。ダブル形メカニカルシール1においては、両メカニカルシール7,8の外周側が、ケーシング10で覆われる。両メカニカルシール7,8の間に、封液30を吸入して吐出するための循環リング12が設けられる。ケーシング10の機内側および機外側の両箇所に、封液30をケーシング10内に導入するための導入孔15,16が設けられる。ケーシング10のうちの循環リング12と対向する箇所に、封液30をケーシング10外に導出するための導出孔18が設けられる。【選択図】図1
Description
本発明は、ダブル形メカニカルシールに関する。
従来、ポンプ、圧縮機等の回転機器に適用され得るダブル形メカニカルシールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のダブル形メカニカルシールにおいては、2個のメカニカルシールが、回転機器の回転軸回りに設けられて、ケーシングで覆われている。両メカニカルシールは、それぞれ、軸方向において機内側および機外側に配置されている。
前記ケーシングの内部領域のうちの両メカニカルシールで挟まれた封液領域には、各メカニカルシールの摺動部を潤滑し、冷却するための封液が注入される。封液は、前記摺動部において発生する熱により温度上昇させられることから、所定温度を保つために、前記封液領域を流動して置換される。すなわち、封液は、導入孔より導入されて導出孔より導出される。
しかしながら、前記導入孔および導出孔は、前記封液領域に対して、一方が前記ケーシングの機外側に配置され、他方が前記ケーシングの機内側に配置されていたので、前記封液領域において封液が流動する距離が比較的長くなってしまい、封液の置換効率ひいては前記摺動部の冷却効率が良くなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、回転機器への適用時に、封液領域において封液の置換を効率よく行うことができるダブル形メカニカルシールの提供を目的とする。
本発明は、
機内側メカニカルシールおよび機外側メカニカルシールの両メカニカルシールで構成されるダブル形メカニカルシールにおいて、
前記両メカニカルシールの外周側は、ケーシングで覆われており、
前記両メカニカルシールの間に、封液を吸入して吐出するための循環リングが設けられており、
前記ケーシングの機内側および機外側の両箇所に、封液を導入するための導入孔が設けられており、
前記ケーシングのうちの前記循環リングと対向する箇所に、封液を導出するための導出孔が設けられているものである。
機内側メカニカルシールおよび機外側メカニカルシールの両メカニカルシールで構成されるダブル形メカニカルシールにおいて、
前記両メカニカルシールの外周側は、ケーシングで覆われており、
前記両メカニカルシールの間に、封液を吸入して吐出するための循環リングが設けられており、
前記ケーシングの機内側および機外側の両箇所に、封液を導入するための導入孔が設けられており、
前記ケーシングのうちの前記循環リングと対向する箇所に、封液を導出するための導出孔が設けられているものである。
この構成によれば、前記機内側メカニカルシールおよび前記機外側メカニカルシールにそれぞれシール機能を発揮させることができる。そのうえで、封液を、前記ケーシングの機内側および機外側の両箇所に設けた導入孔により導入できるとともに、その導入された封液を前記循環リングが吸入して循環リングと対向する導出孔側に吐出し、その吐出された封液を前記導出孔により導出できる。
したがって、前記ケーシング内において、封液の置換を実現できる。しかも、封液の流動距離の短縮化を図って、封液の置換を効率よく行うことができる。
本発明の別の態様によれば、
前記循環リングの内部には、封液を吸入して吐出するための流路孔が設けられており、
前記循環リングの流路孔は、両側面に開口する軸方向孔および外周面に開口する径方向孔が互いに連通したものから構成される。
前記循環リングの内部には、封液を吸入して吐出するための流路孔が設けられており、
前記循環リングの流路孔は、両側面に開口する軸方向孔および外周面に開口する径方向孔が互いに連通したものから構成される。
本発明の更なる態様によれば、
前記両メカニカルシールが装着されるシャフトの外周面に、スリーブが外嵌されており、
前記循環リングは、前記スリーブと一体的に形成される。
前記両メカニカルシールが装着されるシャフトの外周面に、スリーブが外嵌されており、
前記循環リングは、前記スリーブと一体的に形成される。
本発明によれば、回転機器への適用時に、封液領域において封液の置換を効率よく行うことができるダブル形メカニカルシールを提供できる。
本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係るダブル形メカニカルシール1の断面図を示す。
以下の説明において、機内側、機外側とは、それぞれ、軸方向において、図1に示す機内領域2の側、機外領域3の側を指す。つまり、図1において、機内側は右側(シャフト5の軸方向一方側)であり、機外側は左側(シャフト5の軸方向他方側)である。
図1に示すように、ダブル形メカニカルシール1は、ポンプ、圧縮機等の回転機器に適用され得るものである。ダブル形メカニカルシール1は、機内側メカニカルシール7および機外側メカニカルシール8の両メカニカルシールで構成されている。
ダブル形メカニカルシール1においては、両メカニカルシール7,8の外周側が、ケーシング(シールケース)10で覆われている。そして、機内側メカニカルシール7と機外側メカニカルシール8とは軸方向に所定の間隔をあけて設けられており、両メカニカルシール7,8の間に、封液30を吸入して吐出するための循環リング12が設けられている。
ケーシング10の機内側および機外側の両箇所に、封液30をケーシング10内に導入するための導入孔15,16が設けられている。ケーシング10のうちの循環リング12と対向する箇所に、封液30をケーシング10外に導出するための導出孔18が設けられている。封液30としては、機内領域2に存在する被密封流体よりも高い圧力の流体であり、好ましくは機内領域2および機外領域3に流出しても無蓋である流体(例えば、水)が用いられる。
このような構成により、機内側メカニカルシール7および機外側メカニカルシール8にそれぞれシール機能を発揮させることができる。そのうえで、封液30を、ケーシング10の機内側および機外側の両箇所に設けた導入孔15,16により導入できるとともに、その導入された封液30を循環リング12が吸入して循環リング12と対向する導出孔18側に吐出し、その吐出された封液30を導出孔18により導出できる。
したがって、ケーシング10内において、封液30の置換を実現できる。しかも、封液30の流動距離の短縮化を図って、封液30の置換を効率よく行うことができる。
また、本実施形態においては、循環リング12の内部に、封液30を吸入して吐出するための流路孔20が設けられている。そしてこの流路孔20が、循環リング12の両側面21,22に開口する軸方向孔23および外周面25に開口する径方向孔26が互いに連通したものから構成されている。
図2に、図1の上側部分の拡大図を示す。図3に、図1の下側部分の拡大図を示す。図4に、図1のX−X矢視図を示す。
詳しくは、図1、図2および図3に示すように、ダブル形メカニカルシール1は、ケーシング10に回転自在に支持されたシャフト5に設けられる。
以下では、ダブル形メカニカルシール1が所定の回転機器に適用された状態にあることを前提に説明を行う。
ケーシング10は、シャフト5(厳密にはシャフト5に外嵌固定されたスリーブ27を含む意であり、以下、スリーブ27を含めてシャフト5と呼称することがある。)を包囲するように筒状に形成されている。ケーシング10は、シャフト5との間に環状の内部領域を有している。
スリーブ27は、機内側メカニカルシール7および機外側メカニカルシール8が装着されるシャフト5の外周面に外嵌固定されている。
本実施形態においては、機内側メカニカルシール7および機外側メカニカルシール8の構成部材をまとめてシャフト5に簡便に装着するために、スリーブ27が用いられている。
機内側メカニカルシール7は、内部領域を機内領域2と封液領域28とに区画して遮断するように構成されている。機内側メカニカルシール7は、ダブル形メカニカルシール1において軸方向機内側に配置されている。
機内側メカニカルシール7は、径方向においてシャフト5とケーシング10との間に設けられている。機内側メカニカルシール7は、静止環31と、回転環32とを有している。
静止環31は、ケーシング10の内周側に取り付けられている。静止環31は、機内側メカニカルシール7において回転環32よりも軸方向機内側に配置されている。
静止環31は、シャフト5を包囲しつつ、Oリング34,35を介してケーシング10に内嵌されている。
静止環31は、環状の機外側端部を有している。静止環31の前記機外側端部は、軸方向機外側に延び、先端面に環状のシール面(摺動面)36を含んでいる。
回転環32は、シャフト5の外周側に取り付けられている。回転環32は、機内側メカニカルシール7において静止環31よりも軸方向機外側に配置されている。
回転環32は、シャフト5の軸方向に移動可能な状態でOリング38を介してスリーブ27に外嵌されている。回転環32は、また、シャフト5およびスリーブ27と一体的に回転するように設けられている。
回転環32は、環状の機内側端部を有している。回転環32の前記機内側端部は、先端面に環状のシール面(摺動面)39を含んでいる。
回転環32の側方に、環状カラー41が設けられている。環状カラー41は、機内側メカニカルシール7において回転環32よりも軸方向機外側に配置されている。
環状カラー41は、スリーブ27に外嵌されている。環状カラー41は、回転環32と一体的に回転するように回転環32に連結されている。
環状カラー41の側方に、スプリングリテーナ42が設けられている。スプリングリテーナ42は、機内側メカニカルシール7において環状カラー41よりも軸方向機外側に配置されている。
スプリングリテーナ42は、スリーブ27に外嵌固定されている。シャフト5の回転に伴いスプリングリテーナ42が回転すると、回転環32およびこれに連結された環状カラー41が一体的に回転するように構成されている。
具体的には、スプリングリテーナ42に固定ピン43が突設されている。そしてこの固定ピン43が環状カラー41に形成されたピン孔に挿通されている。
軸方向において環状カラー41(回転環32)とスプリングリテーナ42との間には、付勢部材45が設けられている。付勢部材45は、本実施形態においては複数のコイルスプリングから構成されている。
付勢部材45は、環状カラー41を介して回転環32を静止環31に向かって押すように、スプリングリテーナ42に形成されたスプリング穴に保持されている。付勢部材45は、その伸縮方向がシャフト5の軸方向となるように配置されている。
このような構成により、機内側メカニカルシール7は、シャフト5の回転時に付勢部材45により回転環32のシール面39を静止環31のシール面36に摺接させて、静止環31と回転環32との間に摺動部48を生じさせることが可能となっている。
また、機外側メカニカルシール8は、内部領域を機外領域3と封液領域28とに区画して遮断するように構成されている。機外側メカニカルシール8は、ダブル形メカニカルシール1において機内側メカニカルシール7よりも軸方向機外側に配置されている。
機外側メカニカルシール8は、径方向においてシャフト5とケーシング10との間に設けられている。機外側メカニカルシール8は、静止環51と、回転環52とを有している。
静止環51は、ケーシング10の内周側に取り付けられている。静止環51は、機外側メカニカルシール8において回転環52よりも軸方向機外側に配置されている。
静止環51は、シャフト5を包囲しつつ、Oリング54,55を介してケーシング10に内嵌されている。
静止環51は、環状の機内側端部を有している。静止環51の前記機内側端部は、軸方向機内側に延び、先端面に環状のシール面(摺動面)56を含んでいる。
回転環52は、シャフト5の外周側に取り付けられている。回転環52は、機内側メカニカルシール7において静止環51よりも軸方向機内側に配置されている。
回転環52は、シャフト5の軸方向に移動可能な状態でOリング58を介してスリーブ27に外嵌されている。回転環52は、また、シャフト5およびスリーブ27と一体的に回転するように設けられている。
回転環52は、環状の機外側端部を有している。回転環52の前記機外側端部は、先端面に環状のシール面(摺動面)59を含んでいる。
回転環52の側方に、環状カラー61が設けられている。環状カラー61は、機外側メカニカルシール8において回転環52よりも軸方向機内側に配置されている。
環状カラー61は、スリーブ27に外嵌されている。環状カラー61は、回転環52と一体的に回転するように回転環52に連結されている。
環状カラー61の側方に、スプリングリテーナ62が設けられている。スプリングリテーナ62は、軸方向機外側メカニカルシール8において環状カラー61よりも機内側に配置されている。
スプリングリテーナ62は、スリーブ27に外嵌固定されている。シャフト5の回転に伴いスプリングリテーナ62が回転すると、回転環52およびこれに連結された環状カラー61が一体的に回転するように構成されている。
具体的には、スプリングリテーナ62に固定ピン63が突設されている。そしてこの固定ピン63が環状カラー61に形成されたピン孔に挿通されている。
軸方向において環状カラー61(回転環52)とスプリングリテーナ62との間には、付勢部材65が設けられている。付勢部材65は、本実施形態においては複数のコイルスプリングから構成されている。
付勢部材65は、環状カラー61を介して回転環52を静止環51に向かって押すように、スプリングリテーナ62に形成されたスプリング穴に保持されている。付勢部材65は、その伸縮方向がシャフト5の軸方向となるように配置されている。
このような構成により、機外側メカニカルシール8は、シャフト5の回転時に付勢部材65により回転環52のシール面59を静止環51のシール面56に摺接させて、静止環51と回転環52との間に摺動部68を生じさせることが可能となっている。
したがって、ダブル形メカニカルシール1においては、機内側メカニカルシール7および機外側メカニカルシール8によって、封液30が封液領域28から機内領域2および機外領域3へ漏れることを防止でき、封液をケーシング10内の封液領域28に密封することができる。
本実施形態において、封液領域28は、ケーシング10内において、シャフト5の周囲に位置する筒状を呈する環状の領域である。封液領域28は、軸方向中央部に配置された中央領域81と、軸方向に関してこの中央領域81を挟んで両側に位置する機内側領域82および機外側領域83を含んでいる。
機内側領域82は、機内側メカニカルシール7の摺動部48と径方向で対向するように設けられている。機外側領域83は、機外側メカニカルシール8の摺動部68と径方向で対向するように設けられている。
そして、両メカニカルシール7,8の間に、封液領域28(中央領域81)に臨むように、循環リング12が設けられている。循環リング12は、シャフト5と一体的に回転するように構成されている。
循環リング12は、本実施形態においてはスリーブ27に外嵌固定されている。具体的には、循環リング12は、これに螺合されたセットスクリュー84が締め付けられてその先端がスリーブ27の外周面に当接することにより、スリーブ27に相対回転不能に取り付けられている。
循環リング12は、機内側メカニカルシール7(静止環31および回転環32)と機外側メカニカルシール8(静止環51および回転環52)の各々よりも大きい外径を有している。
循環リング12は、封液領域28を機内側と機外側とに仕切るように、より詳しくは封液領域28の中央領域81を機内側メカニカルシール7に臨む第1の領域86と機外側メカニカルシール8に臨む第2の領域87とに仕切るように、封液領域28の軸方向中途部に配置されている。
本実施形態において、循環リング12は、略一定の外径を有している。循環リング12は、その外周面25を略一定の内径を有するケーシング10の一部の内周面に対向させるとともに、この内周面にできるだけ近接させている。
循環リング12は、また、両側面21,22のうちの一方の機内側側面21が第1の領域86に面するとともに、両側面21,22のうちの他方の機外側側面22が第2の領域87に面するように配置されている。
そして、このような循環リング12の内部に、流路孔20が設けられている。本実施形態において、流路孔20は、図1に示されるように断面T字状に形成されている。流路孔20は、図4に示されるように、複数設けられている。
複数の流路孔20は、循環リング12の周方向に関して所定間隔ごとに設けられている。複数の流路孔20は、それぞれ、導出孔18(後述の環状溝91)と対向するように設けられている。
より詳しくは、流路孔20における軸方向孔23が、軸方向機内側端部で機内側側面21(その径方向外側部分)に開口し、かつ、機外側端部で軸方向機外側側面22(その径方向外側部分)に開口するように設けられている。
軸方向孔23は、その両開口部がそれぞれ循環リング12の軸方向で両メカニカルシール7,8と対向しないように(両メカニカルシール7,8の外径よりも大径の位置で開口するように)循環リング12の径方向外側部分に設けられている。軸方向孔23は、本実施形態においては、循環リング12の軸方向に直線状に延びるように設けられている。
また、流路孔20における径方向孔26が、径方向外側端部で循環リング12の外周面25に開口するように設けられている。径方向孔26は、また、径方向内側端部で軸方向孔23に連通接続されている。
径方向孔26は、その開口部がケーシング10の内周面に設けられた導出孔18(環状溝91)に向かって開口するように設けられている。本実施形態において、径方向孔26は、循環リング12の径方向に直線状に延びるように設けられている。
こうして、流路孔20は、軸方向孔23を封液領域28における第1の領域86および第2の領域87に連通接続させるとともに、径方向孔26を導出孔18(環状溝91)に連通接続させている。
また、本実施形態において、機内側の導入孔15は、封液領域28における機内側領域82に向かって開口するようにケーシング10に設けられている。機内側の導入孔15は、機内側領域82に臨む開口部88が機内側メカニカルシール7の摺動部48と径方向で対向するように配置されている。
機外側の導入孔16は、封液領域28における機外側領域83に向かって開口するようにケーシング10に設けられている。機外側の導入孔16は、機外側領域83に臨む開口部89が機外側メカニカルシール8の摺動部68と径方向で対向するように配置されている。
導出孔18は、循環リング12の流路孔20(径方向孔26)に向かって開口するようにケーシング10に設けられている。導出孔18は、径方向内側の開口部(環状溝91)が循環リング12の径方向孔26の開口部と対向するように配置されている。
導出孔18は、シャフト5の軸方向に関して、径方向内側の開口部(環状溝91)が機内側の導入孔15(機内側領域82に臨む開口部88)と機外側の導入孔16(機外側領域83に臨む開口部89)との間に位置するように配置されている。
導出孔18は、本実施形態において、環状溝91および延在孔92を有している。導出孔18は、環状溝91を径方向孔26に連通接続させかつ延在孔92を環状溝91に連通接続させるように構成されている。
環状溝91は、ケーシング10の内周面に環状に形成されている。環状溝91は、複数の流路孔20(径方向孔26)のいずれとも対向するように配置されている。
環状溝91には、堰95が設けられている。堰95は、環状溝91の周方向の一箇所に、具体的には環状溝91と延在孔92との連通接続部付近に配置されている。
機内側の導入孔15および機外側の導入孔16と導出孔18は、互いに、ケーシング10外に設けられた外部配管を介して接続されている。
なお、この外部配管中に、封液30を一時的に貯溜するタンクや封液30を冷却するためのクーラー等の付帯設備を設けて、封液30の流量調整や温度調整を行いつつ封液30を循環させることが好ましい。
以上のような構成において、シャフト5が回転することにより、循環リング12をシャフト5と一体回転させて、循環リング12によるポンピング作用を発生させることが可能となる。
したがって、封液領域28に存在する封液30を、循環リング12によるポンピング作用により、導入孔15,16、導出孔18および前記外部配管を通じて循環させることができる。すなわち、別途ポンプ等を必要とすることなく、封液30を自己循環させることができる。
封液30のケーシング10外への導出過程では、まず、封液30が、封液領域28から軸方向孔23に導入され、径方向孔26から循環リング12の径方向外方へ吐出される。そして、径方向孔26から吐出された封液30が環状溝91に受容される。
環状溝91において、封液30は、図4中の矢印97方向へ流動し、堰95に衝突して延在孔92に案内される。この封液30が、延在孔92を通って前記外部配管側へ流出する。
また、前記外部配管側へ流出した封液30は、所定の流量および温度に調整される等した後に、再び、導入孔15,16を通じて封液領域28に流入する。したがって、封液領域28において、封液30の置換を行うことができる。
しかも、導出孔18が機内側の導入孔15と機外側の導入孔16との間に設けられていことで、ポンピング作用の発生時、封液領域28において、封液30が流動する距離の短縮化を図り、封液30を流動させやすいものにできる。よって、封液領域28において封液30の置換を効率よく行うことができる。
また、本実施形態においては、スリーブ27とは別の部材である循環リング12をスリーブ27に外嵌して一体的に固定しているが、これに代えて、図5に示すように、循環リング12をスリーブ27と同一の部材で一体化したものとしてもよい。
この構成によれば、ダブル形メカニカルシール1を前記回転機器へ適用する際、機内側メカニカルシール7および機外側メカニカルシール8の装着位置に応じてスリーブ27をシャフト5に取り付けるだけで、循環リング12を導出孔18に対応する適切な位置へ設置可能となる。つまり、循環リング12の位置決めを容易にかつ正確に行うことができる。
なお、上述の教示を考慮すれば、本発明が多くの変更形態および変形形態をとり得ることは明らかである。したがって、本発明が、添付の特許請求の範囲内において、本明細書に記載された以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
1 ダブル形メカニカルシール
5 シャフト
7 機内側メカニカルシール
8 機外側メカニカルシール
10 ケーシング
12 循環リング
15 機内側の導入孔
16 機外側の導入孔
18 導出孔
20 流路孔
21 機内側の側面
22 機外側の側面
23 軸方向孔
25 外周面
26 径方向孔
27 スリーブ
30 封液
5 シャフト
7 機内側メカニカルシール
8 機外側メカニカルシール
10 ケーシング
12 循環リング
15 機内側の導入孔
16 機外側の導入孔
18 導出孔
20 流路孔
21 機内側の側面
22 機外側の側面
23 軸方向孔
25 外周面
26 径方向孔
27 スリーブ
30 封液
Claims (3)
- 機内側メカニカルシールおよび機外側メカニカルシールの両メカニカルシールで構成されるダブル形メカニカルシールにおいて、
前記両メカニカルシールの外周側は、ケーシングで覆われており、
前記両メカニカルシールの間に、封液を吸入して吐出するための循環リングが設けられており、
前記ケーシングの機内側および機外側の両箇所に、封液を導入するための導入孔が設けられており、
前記ケーシングのうちの前記循環リングと対向する箇所に、封液を導出するための導出孔が設けられている、ダブル形メカニカルシール。 - 前記循環リングの内部には、封液を吸入して吐出するための流路孔が設けられており、
前記循環リングの流路孔は、両側面に開口する軸方向孔および外周面に開口する径方向孔が互いに連通したものから構成されている、請求項1に記載のダブル形メカニカルシール。 - 前記両メカニカルシールが装着されるシャフトの外周面に、スリーブが外嵌されており、
前記循環リングは、前記スリーブと一体化されている、請求項1または請求項2に記載のダブル形メカニカルシール。
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