JP2005249010A - スラリ流体用ロータリジョイント - Google Patents

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Abstract

【目的】屎尿汚泥のようなスラリ濃度の高いスラリ流体を、相対回転する2つの流路間で良好に流動させるようにする。
【構成】 第1通路部8を有する静止側ジョイントケース4に、第2通路部11を有する回転側ジョイントケース5を、第1通路部8の先端側部分を第2通路部11に挿入させた状態で、回転自在に連結して、両通路部8,11内を貫通する一連の流体通路6を形成する。両通路部8,11の対向周面間に、この対向周面間に充填したグランドパッキン20と両ジョイントケース4,5間に介設したメカニカルシール21とによってシールされたシール室22を形成する。メカニカルシール21の静止密封環31に、シール室22に連通するオリフィス40を形成して、流体通路6を流動するスラリ流体1より高圧で且つ当該流体1に混入することが許容される封液23を、オリフィス40からシール室22に供給,充満させるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、静止側流路(遠心脱水機,タービン等の回転機器における静止側部材に形成され或いは設置される流路)と回転側流路(当該回転機器の回転部分(脱水処理ドラムの回転支軸等)に形成され或いは設置される流路)とを接続するロータリジョイントジョイントであって、特に、汚泥液(下水汚泥,屎尿汚泥,ごみ排水汚泥,一般産業排水汚泥等)等のようなスラリ濃度の高いスラリ流体を当該両流路間で流動させる場合に好適に使用されるスラリ流体用ロータリジョイントに関するものである。
従来から、静止側流路と回転側流路とを接続するロータリジョイントとして、静止側流路に接続される円筒状の通路部を有する静止側ジョイントケースと、回転側流路に接続される円筒状の通路部を有する回転側ジョイントケースと、両ジョイントケースを相対回転自在に連結するベアリングと、両通路部間を相対回転自在に連結シールするシール手段とを具備するものであって、シール手段としてメカニカルシールを使用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開平4−5587号公報
しかし、このようにメカニカルシールを使用する従来のロータリジョイントは、シール手段としてOリング等を使用したものに比してシール機能の信頼性や耐久性に優れるものであるが、下水汚泥,屎尿汚泥等のようなスラリ濃度の高いスラリ流体を扱う遠心脱水機等の回転機器には使用できないものであり、その用途が大幅に制限されるものであった。
すなわち、下水汚泥等のスラリ流体を扱う場合には、汚泥等のスラリ成分がメカニカルシールのシール機能部分(両密封環の相対回転摺接部分等)に侵入,堆積して、短期間のうちにメカニカルシール機能が低下,喪失することになり、下水汚泥等を扱う遠心脱水機等の回転機器には実用することができない。なお、かかる問題は、上記シール手段としてOリング等を使用するものにおいても同様である。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、下水汚泥,屎尿汚泥等のようにスラリ濃度が高いためにメカニカルシールやOリング等の一般的なシール手段によってはシールし難いスラリ流体をも、長期に亘って、静止側流路と回転側流路との間で良好にシールした状態で流動させることができ、信頼性,耐久性,実用性に優れたスラリ流体用ロータリジョイントを提供することを目的とするものである。
この課題を解決した本発明のスラリ流体ロータリジョイントは、静止側流路に接続される円筒状の通路部を有する静止側ジョイントケースに、回転側流路に接続される円筒状の通路部を有する回転側ジョイントケースを、一方の通路部たる第1通路部を他方の通路部である第2通路部に同心状に挿入させた状態で、両通路部の軸線回りで回転自在に連結して、両通路部内を貫通する一連の流体通路を形成し、両通路部の対向周面間に、この対向周面間に充填した環状シール部材と両ジョイントケース間に介設したメカニカルシールとによって閉塞された環状空間であって流体通路との間を環状シール部材によってシールされたシール室を形成すると共に、静止側ジョイントケース又はこれに設けられたメカニカルシール構成部分にシール室に連通するオリフィスを形成して、流体通路を流動するスラリ流体より高圧で且つ当該流体に混入することが許容される封液を、オリフィスからシール室に供給,充満させるように構成したものである。
かかるスラリ流体ロータリジョイントにあっては、両ジョイントケース間に、前記メカニカルシールを含む2つのメカニカルシールによって閉塞された環状空間であって前記オリフィスを介してシール室に連通する封液室を形成すると共に、静止側ジョイントケースに、封液を封液室に供給する給液路を形成しておくことが好ましい。この場合において、シール室と封液室との間をシールするメカニカルシールが、静止側ジョイントケースに設けた静止密封環と回転側ジョイントケースに設けた回転密封環とが相対回転摺接する端面接触形のものであり、静止密封環にシール室と封液室とを連通する細孔を形成して、この細孔を前記オリフィスとなしていることが好ましい。また、回転側ジョイントケースが第2通路部を有しており、静止側ジョイントケースが第1通路部と第2通路部を同心状に囲繞する円筒状の軸受部とを有しており、両ジョイントケースを相対回転自在に連結するベアリングが回転側ジョイントケースの第2通路部と静止側ジョイントケースの軸受部との対向周面間に装填されており、軸受部には冷却液が流動する冷却液通路が形成されていることが好ましい。この場合、冷却液通路を封液室に連通させるようにして、封液室に供給された封液の一部が冷却液として冷却液通路に供給されるように構成しておくことが好ましい。また、環状シール部材としてはグランドパッキンを使用することが好ましい。すなわち、環状シール部材は、一方の通路部に取り付けたパッキン押えとシール室に配して他方の通路部に対して相対回転可能に設けられたパッキン押圧体とによって軸線方向に挟圧された状態で両通路部間に充填されたグランドパッキンであることが好ましい。この場合、グランドパッキンを封液により効果的に潤滑させるために、パッキン押圧体に、グランドパッキンの内周側部分又は外周側部分であって上記他方の通路部と接触しているパッキン部分に食い込む突起を設けて、当該突起が食い込んでいる箇所においてグランドパッキンと当該他方の通路部との間に封液が導入されるように構成しておくことが好ましい。また、封液としては、スラリ流体に含まれる液成分と同質のものを使用することが好ましく、下水汚泥,屎尿汚泥等のスラリ流体に対しては一般に水道水等の水を使用することが好ましい。
本発明のスラリ流体用ロータリジョイントによれば、後述するところから理解されるように、スラリ流体を、それが下水汚泥,屎尿汚泥等のスラリ濃度の高いものである場合にも、相対回転する2つの流路(静止側流路及び回転側流路)間で長期に亘って良好に流動させることができる。また、本発明のスラリ流体用ロータリジョイントは、ベアリングが設けられるジョイントケース部分を水等の封液ないし冷却液によるラジエータ構造としておくことによって、ベアリングの発熱,熱損を効果的に抑制し得て、遠心脱水機のような高速回転機器にも好適に使用することができる。
図1は本発明の第1の実施形態を示す縦断側面図であり、この実施形態における本発明のロータリジョイント(以下「第1ロータリジョイント」という)R1は、下水汚泥,屎尿汚泥,ごみ排水汚泥,一般産業排水汚泥等を脱水処理する遠心脱水機の給液部に使用されるものである。すなわち、第1ロータリジョイントR1は、図1に示す如く、下水汚泥等のスラリ流体1を静止側流路(下水汚泥等の供給源から遠心脱水機の給液部へと導かれた汚泥供給配管)2から回転側流路(脱水処理ドラムの回転軸に貫通形成されてドラム内に連通する給液路)3へと流動させるべく、両流路2,3間を接続するものであり、以下のように構成されている。なお、以下の説明において前後というときは、図1における左右を意味するものとする。
第1ロータリジョイントR1は、図1に示す如く、静止側ジョイントケース4と、これに水平回転自在に連結された回転側ジョイントケース5と、静止側ジョイントケース4に形成された静止側流体通路部分6aと回転側ジョイントケース5に形成された回転側流体通路部分6bとからなる一連の流体通路6と、両流体通路部分6a,6b間をシールするシール手段7とを具備する。
静止側ジョイントケース4は、図1に示す如く、静止側流体通路部分6aを形成する円筒状の第1通路部8と、第1通路部8を同心状に囲繞する円筒状の軸受部9と、両部8,9の基端部(前端部)間を連結する環状のフランジ部10とからなる二重筒構造をなす金属製(例えば、SUS304等のステンレス鋼)のものである。フランジ部10には静止側流路2の下流端部材(汚泥供給配管の管端フランジ)が連結されていて、第1通路部8の内部空間である静止側流体通路部分6aが静止側流路2に連通接続されている。
回転側ジョイントケース5は、図1に示す如く、回転側流体通路部分6bを形成する円筒状の第2通路部11とその後端外周部に形成された環状のフランジ部12とからなる金属製(例えば、SUS304等のステンレス鋼)のものである。第2通路部11の内外径は、静止側ジョイントケース4の第1通路部8の外径より大きく且つ軸受部9の内径より小さく設定されている。フランジ部12には回転側流路3の上流端部材(給液路が開口される回転軸端)が連結されていて、第2通路部11の基端側内部空間である回転側流体通路部分6bが回転側流路3に連通接続されている。
而して、回転側ジョイントケース5は、図1に示す如く、第2通路部11に第1通路部8の先端側部分を同心状に挿通させた状態で、第2通路部11と軸受部9との間に前後一対のベアリング13a,13bを介装することにより、静止側ジョイントケース4に回転自在に且つ軸線方向移動不能に連結されており、脱水処理ドラムの回転軸と共に回転される。ベアリング13a,13bは、軸受部9の先端部分(後端部分)と第2通路部11の基端部分(後端部分)との間に装填されており、このベアリング装填領域の前後には適当数のオイルシール14a,14bが配置されている。なお、この例では、ベアリング装填領域の前側(ジョイント内部側)には3個のオイルシール14a…が配置されており、ベアリング装填領域の後側(ジョイント外部側)には1個のオイルシール14bが配置されている。各オイルシール14a,14bは、外周部を軸受部9に嵌合固定すると共に内周面を第2通路部11又はこれに嵌合固定したベアリング押え15の外周面に相対回転自在に押圧接触させるようにした周知構造のものであるが、オイルシール内周面が接触する環状面部分(第2通路部11の外周面又はベアリング押え15の外周面)には、セラミックコーティング11a,15aが施されている。静止側ジョイントケース4の軸受部9には、ベアリング13a,13b間及びベアリング13a,13bとオイルシール14a,14bとの間並びにオイルシール14a,14a間に適宜のグリース(例えばリチウム系グリース)16を注入するためのグリース注入路17(一部にプラグ17aが設けられている)が形成されている。
シール手段7は、図1に示す如く、両通路部8,11の対向周面間に充填された環状シール部材20と、両ジョイントケース4,5間に介設された第1メカニカルシール21と、両通路部8,11の対向周面に形成された環状空間であって環状シール部材20と第1メカニカルシール21とによって閉塞されたシール室22と、スラリ流体1より高圧の封液23をシール室22に供給する封液供給路24とを具備する。
環状シール部材20は、図1及び図3に示す如く、流体通路6とシール室22との間をシールするもので、第2通路部11に取り付けたパッキン押え25とシール室22に配して第1通路部8と相対回転可能に設けられたパッキン押圧体27とによって、軸線方向に挟圧された状態で両通路部8,11間に充填されたグランドパッキンである。パッキン押え25は、グランドパッキン20の反シール室側端面(後端面)を押圧すべく両通路部8,11間に挿入される円筒状の押え部25aを有する金属製(例えば、SUS304等のステンレス鋼)のもので、第2通路部11の基端部(後端部)にボルト28により取り付けられている。パッキン押圧体27は、内外径を第1通路部8の外径及び第2通路部11の内径に略一致させた金属製(例えば、SUS304等のステンレス鋼)の環状体であって、第1通路部8と相対回転可能な状態で軸線方向移動可能に装填されており、第2通路部11の内周部に突設した環状のスプリング受部29との間に介装した1個のスプリング26によりグランドパッキン20のシール室側端面(前端面)に押圧接触されている。すなわち、グランドパッキン20は、スプリング26の弾性力によってパッキン押え25とパッキン押圧体27との間に軸線方向に挟圧(圧縮)されている。スプリング26は第1通路部8に挿通されたもので、その弾性力は、グランドパッキン20の挟圧力によって決定される両通路部8,11への接触面圧(シール圧)が適正となるように設定される。
ところで、グランドパッキン20は、これを挟圧するパッキン押え25及びパッキン押圧体27が回転側ジョイントケース5の通路部11に対して相対回転しない状態で設けられている(パッキン押圧体27はスプリング26を介して回転側ジョイントケース5の一部(スプリング受部29)に保持されている)ことから、回転側ジョイントケース5が回転した場合、グランドパッキン20は第2通路部11と共に回転して、第1通路部8との間に滑り(相対回転)を生じる。したがって、グランドパッキン20によるシール機能が適正に発揮されるためには、グランドパッキン20の内周面と第1通路部8の外周面との間が封液23により適度に潤滑されることが必要であるが、第1ロータリジョイントR1では、グランドパッキン20のシール部分(第1通路8との相対回転摺接部分)が封液23によって良好に潤滑されるように、次のような工夫を施してある。
すなわち、パッキン押圧体27の後端面つまりグランドパッキン20との接触面に、図3及び図4に示す如く、第1通路部8と接触しているグランドパッキン20の内周側部分に食い込む突起27aを設けて、当該突起27aが食い込んでいるパッキン部分20aにおいてはグランドパッキン20と第1通路部8との間に封液23が侵入しうるように工夫してある。したがって、回転側ジョイントケース5が回転すると、当該パッキン部分20aにおいて侵入した封液23がグランドパッキン20と第1通路部8との接触部分(シール部分)に導入されて、当該シール部分を潤滑する。突起27aは、パッキン押圧体27の周方向に等間隔を隔てて複数設けておくことが好ましいが、必要以上に多く設けておくことは封液23の大量漏れに繋がるために、その設置数はシール条件に応じて適宜に設定すべきである。この例では、図4に示す如く、4個の突起27aを設けてある。また、各突起27aのグランドパッキン20への食い込み量L1も、封液23の大量漏れを防止するために必要以上に大きくしておくことは裂けねばならず、シール条件にもよるが、一般には、図3に示す如く、グランドパッキン20の軸線方向長さL0の半分若しくは略半分となるように設定しておくことが好ましい。なお、グランドパッキン20が接触する第1通路部8の外周面部分には、封液23による潤滑と相俟ってグランドパッキン20との摩擦力を可及的に低減させるためにセラミックコーティング8aが施されている。
第1メカニカルシール21は、図1及び図2に示す如く、回転側ジョイントケース5の通路部11に固定した回転密封環30と、これに対向して静止側ジョイントケース4のフランジ部10に軸線方向に移動可能に保持した静止密封環31と、静止密封環31を回転密封環30へと押圧附勢するスプリング32とを具備して、両密封環30,31の相対回転摺接作用によってシール室20と後述する封液室との間をシールするように構成された端面接触形のメカニカルシールである。回転密封環30は、第2通路部11の先端部(前端部)にOリング33を介して内嵌固定されており、第2通路部11に対する相対回転をドライブピン34により阻止されている。静止密封環31は、回転密封環30に接触する本体部31aとこれを嵌合固着する保持部31bとからなる環状体であり、保持部31bをOリング35を介してフランジ部10に保持させると共にフランジ部10に設けたドライブピン36に係合させることにより、静止側ジョイントケース4に軸線方向移動可能に且つ相対回転不能に保持されている。スプリング32は、静止密封環31の保持部31bとフランジ部10との間に介装されており、静止密封環31を回転密封環30へと押圧接触させるべく附勢している。なお、この例では、回転密封環30及び静止密封環31の本体部31aは炭化珪素で構成されており、静止密封環31の保持部31bはチタンで構成されている。
封液供給路24は、図1に示す如く、両ジョイントケース4,5間に形成された環状空間であって第1メカニカルシール21を介してシール室22に隣接する封液室37と、封液23を封液室37に循環供給するための給排液路38,39と、静止側ジョイントケース4に設けられたメカニカルシール構成部分つまり静止密封環31に形成されたオリフィス40とからなる。
封液室37は、図1及び図2に示す如く、静止側ジョイントケース4の軸受部9と回転側ジョイントケース5の通路部11との間に形成された環状空間であって、両ジョイントケース4,5間に介設した2つのメカニカルシール21,41によって閉塞されている。すなわち、封液室37は、シール室22との間を前記した第1メカニカルシール21によってシールされると共に、ベアリング13a,13b及びオイルシール14a,14bが設けられている軸受室42との間を第2メカニカルシール41によってシールされている。第2メカニカルシール41は、図1及び図2に示す如く、最前位のオイルシール14aに近接する位置に配して、軸受部9の内周面にOリング43及びドライブピン44を介して内嵌固定されたカーボン製の静止密封環45と、第2通路部11の先端部に外嵌固定されたスプリング保持環46と、静止密封環45とスプリング保持環46との間に配して、第2通路部11にOリング47を介して軸線方向移動可能に外嵌保持された回転密封環48と、スプリング保持環46と回転密封環48との間に介装されて、回転密封環48を静止密封環45に押圧接触させるべく附勢するスプリング49とを具備して、両密封環45,48の相対回転摺接作用により封液室37と軸受室42とを遮蔽シールするように構成された端面接触形のメカニカルシールである。回転密封環48は、静止密封環45に接触する炭化珪素製の本体部48aと、これを嵌合固着するチタン製の保持部48bと、保持部48bに固着されたステンレス鋼製のドライブカラ48cとからなり、ドライブカラ48cに取り付けたドライブピン50をスプリング保持環46に挿通係合させることにより、回転密封環48の軸線方向移動を許容しつつ、その第2通路部11に対する相対回転を阻止している。なお、静止側ジョイントケース4の軸受部9には、図1に示す如く、最前位のオイルシール14aと第2メカニカルシール41との間の軸封室部分42aに漏洩した封液23aを排出するドレン51が設けられている。また、この例では、ジョイントケース4,5及びメカニカルシール21,41に使用されるOリングは、そのすべてを、フッ素ゴム製のものとしている。
給液路38は、図1及び図2に示す如く、静止側ジョイントケース4に形成されて封液室37に開口されており、封液供給ライン38aから供給される封液23を封液室37に連続供給する。排液路39は、図1及び図2に示す如く、静止側ジョイントケース4に形成されて封液室37に開口されており、封液23を封液室37から封液排出ライン39aに排出する。両ライン38a,39aは圧力調整機構を備えた循環回路を構成していて、封液23を封液室37に循環供給させつつ、封液室37の圧力を一定範囲に保持する。すなわち、封液室37における封液23の圧力は、流体通路6を流動するスラリ流体1よりやや高圧となるように(例えば、スラリ流体1の圧力より0.05MPa程度高圧となるように)保持される。封液23としては、スラリ流体1に混入することが許容されるものが使用され、一般にはスラリ流体1の液成分と同質の液体が使用される。この例では、スラリ流体1が下水汚泥,屎尿汚泥等であることから、水道水等の清水(常温)が使用されている。
オリフィス40は、図1及び図2に示す如く、静止密封環31の保持部31bにこれを径方向に貫通して形成された1個の細孔であり、両室22,37を連通して、封液23を封液室37からシール室22に供給,充填する。オリフィスたる細孔40の孔径は一般に1mm前後としておくことが好ましく、この例では1mmに設定してある。なお、オリフィス40を構成する細孔の数及び孔径は、封液23のスラリ流体1への混入許容量に応じて適宜に設定することができ、当該混入許容量に制限がない場合には任意に設定することができる。
以上のように構成された第1ロータリジョイントR1にあっては、両ジョイントケース4,5における通路部8,11の内部領域(流体通路6)と外部領域(軸受室42等)との間に流体通路6を流動するスラリ流体1より高圧の封液23を封入したシール室22が介在されていること、シール室22のシール手段として、スラリ流体1に直接接触する箇所においてはグランドパッキン20を使用すると共にスラリ流体1とは接触しない箇所においては端面接触形のメカニカルシール(第1メカニカルシール)21を使用していること、及びシール室22への封液供給をオリフィス40を介して行なうようにしたことから、スラリ流体1が下水汚泥,屎尿汚泥等のスラリ濃度の高いものである場合にも、当該スラリ流体1を長期に亘って漏れを生じることなく良好に流動させることができる。
すなわち、シール室22には、スラリ流体1より高圧の封液23が封入されていることから、静止側流体通路部分6aから回転側流体通路部分6bへと流動するスラリ流体1が両通路部分6a,6bの相対回転部分から漏れることがない。
また、グランドパッキン20は、メカニカルシールのような高度のシール機能を発揮するものではないが、メカニカルシールのように下水汚泥等との接触によりシール機能が短時間で低下,喪失するものでない。すなわち、メカニカルシール、例えば第1メカニカルシール21をスラリ流体1に接触する箇所に使用したとすると、相対回転する密封環30,31間や静止密封環31の二次シール部分(Oリング35により保持した部分)に汚泥等のスラリ成分が侵入して、密封環30,31が適正に接触しなくなったり静止密封環31の追従動作(軸線方向変位)が不良となって、短期間のうちに、シール機能が低下,喪失することになる。しかし、グランドパッキン20は、メカニカルシール21のような高度のシール機能を発揮し得ないものであるから、スラリ流体1より高圧の封液23が当該パッキン20のシール部分(相対回転する第1通路部8との接触部分)から流体通路6側へと漏れることになり、これによりシール部分へのスラリ流体1の侵入が阻止される。そのため、グランドパッキン20のシール機能がスラリ流体1との接触により低下,喪失するようなことはない。また、シール部分から漏洩する封液23によって、グランドパッキン20と第1通路部8との間が潤滑されることから、第1通路部8との接触摩耗によるグランドパッキン20の損傷が防止され、グランドパッキン20によるシール機能が長期に亘って良好に発揮される。
ところで、グランドパッキン20からの封液23の漏れが微量である限り、封液23がスラリ流体1の液分と同質であるから、漏洩封液23がスラリ流体1に混入することによって何らの問題も生じない。例えば、遠心脱水機により脱水処理される下水汚泥,屎尿汚泥等については、封液23として使用される水が微量混入しても、その後の脱水処理には何らの影響も及ぼさない。また、グランドパッキン20のシール部分は封液23により潤滑されるが、この潤滑が十分に行なわれない場合には、第1通路部8との接触摩耗によりグランドパッキン20が損傷して大量漏れを生じることになる。
したがって、スラリ流体1のシールを長期に亘って良好に行うためには、グランドパッキン20のシール部分からはグランドパッキン20と第1通路部8との接触部分における潤滑を十分に行いうる程度の漏れがあり、且つその漏れがスラリ流体1に悪影響を及ぼさない程度に微量であることが一般に必要であるが、このような要請は、第1メカニカルシール21及びオリフィス40を設けておくことによって満足される。
すなわち、シール室22とこれに隣接する封液室37とが細孔であるオリフィス40を介して連通されていることから、グランドパッキン20からの漏れに応じてオリフィス40からシール室22への封液供給量が自動制御されて、流体通路6を流動するスラリ流体1の圧力が変動するような場合にも、グランドパッキン20からの漏れ量が常に適正範囲(以下「適正漏れ量」という)に保持される。例えば、一時的にグランドパッキン20からの漏れが適正漏れ量より増加すると、オリフィス40からシール室22への封液供給量と適正漏れ量との間に増加する方向の流量差が生じ、オリフィス40内(細孔によって形成される流路内)での封液流速が大きくなる。その結果、速度増加分の損失が生じることから、オリフィス40からシール室22への封液供給量が減少して、グランドパッキン20から漏れ量が適正漏れ量に瞬時に調整される。逆に、グランドパッキン20からの漏れが適正漏れ量より減少すると、オリフィス40からシール室22への封液供給量と適正漏れ量との間に減少する方向の流量差が生じ、オリフィス40内での封液流速が小さくなり、速度低下に伴って損失が適正時よりも減少するため、オリフィス40からシール室22への封液供給量が増加して、グランドパッキン20から漏れ量が適正漏れ量に瞬時に調整される。なお、オリフィス40を回転する部材(回転側ジョイントケース5又はこれに設けられたメカニカルシール構成部分)に形成した場合には、オリフィス40からの封液供給量が回転条件次第で不安定となる可能性がある。したがって、上記したオリフィス機能が良好に発揮されるためには、オリフィス40を回転しない部材に形成しておくべきである。
さらに、シール室22をグランドパッキン20と共にシールする手段としてメカニカルシール21を使用しているから、つまりシール室22と封液室37との間が第1メカニカルシール21によって高度にシールされているから、シール室22内の圧力がグランドパッキン20からの漏れを正確に反映して変動することになる。その結果、上記したオリフィス機能が適正に発揮されることになり、グランドパッキン20からの漏れ制御が良好に行なわれる。仮に、第1メカニカルシール21に代えてグランドパッキン20のような低シール機能の環状シール部材を使用すると、シール室22内の圧力がグランドパッキン20からの漏れを正確に反映せず、かかる漏れとは無関係に変動することになり、上記したオリフィス機能は適正に発揮されない。
したがって、グランドパッキン20のシール部分は常に封液23により適度に潤滑されることになり、且つシール部分からの漏れが適正漏れ量に保持されることから、スラリ流体1のシールを長期に亘って良好に行なうことができ、スラリ流体1を、それが下水汚泥,屎尿汚泥等のスラリ濃度の高いものである場合にも、静止側流路2から回転側流路3へと良好に流動させることができる。
ところで、上記したオリフィス機能は、パッキン押圧体27の突起27aによりグランドパッキン20の一部20aを非シール部分となしておくことによって、より効果的に発揮されることになる。すなわち、突起27aが食い込んでいるパッキン部分20aにおいては、シール室22の封液23が積極的に侵入することになる。したがって、回転側ジョイントケース5の回転に伴って、グランドパッキン20と第1通路部8との接触部分(正確には、グランドパッキン20とセラミックコーティング8aとの接触部分)には、上記パッキン部分20aから侵入した封液23が徐々に浸透していき、当該接触部分を良好に潤滑することになる。その結果、第1ロータリジョイントR1が遠心脱水機のような高速回転機器に装備されて、グランドパッキン20と第1通路部8とが高速で相対回転する場合にも、これによってグランドパッキン20が摩耗損傷することがなく、上記したオリフィス機能が適正に発揮される。
また、遠心脱水機のような高速回転機器においては、回転側ジョイントケース5の高速回転によりベアリング13a,13bが激しく発熱して、熱損する虞れがある。しかし、第1ロータリジョイントR1にあっては、ベアリング13a,13bの内周部を保持する第2通路部11がシール室22の外周壁を構成しており、シール室22の封液23によって冷却(水冷)されることから、ベアリング13a,13bの外周部を保持する軸受部9が封液室37の封液23との接触により冷却されることとも相俟って、ベアリング13a,13b(及びオイルシール14a,14b)の発熱が抑制されて、熱損による寿命低下が可及的に防止される。
なお、上記した第1ロータリジョイントR1における効果,機能は、スラリ流体1が回転側流路3から静止側流路2へと流動される用途に使用された場合にも、同様に発揮されることはいうまでもない。
図5は本発明に係るロータリジョイントの第2の実施の形態を示した縦断側面図であり、この実施の形態におけるロータリジョイント(以下『第2ロータリジョイント』という)R2は、ベアリング13a,13b(及びオイルシール14a,14b)を保持する静止側ジョイントケース4の軸受部9を冷却液23bによるラジエータ構造とした点を除いて、上記した第1ロータリジョイントR1と同一構造をなすものである。なお、第2ロータリジョイントR2における各構成部材のうち、第1ロータリジョイントR1と同一構造をなすものについては、図5において同一の符号を付することによって、その詳細は省略することとする。
すなわち、第2ロータリジョイントR2にあっては、図5に示す如く、ベアリング13a,13b及びオイルシール14a,14bを保持している静止側ジョイントケース4の軸受部9を、これに冷却液23bが流動する冷却液通路60を形成して、ベアリング13a,13b及びオイルシール14a,14bを冷却するラジエータ構造に構成してある。冷却液通路60は、前位のベアリング13aに対応する位置に配して、軸受部9の外周部にこれと同心をなして形成された環状空間である。冷却液通路60には、軸受部9に形成した第1〜第3連通路61,62,63を介して、封液室37の封液(水)23が冷却液23bとして供給されるようになっている。第2連通路62は、第2メカニカルシール41の静止密封環45に対応する位置に配して、軸受部9の内周部にこれと同心をなして形成された環状通路であり、第1連通路路61は封液室37と第2連通路62とを連通するものであり、第3連通路63は第2連通路62と冷却液通路60とを連通するものである。また、軸受部9には、冷却液通路60に連通する排出路64が形成されている。この排出路64には、前記した封液排出ライン39aが接続されていて、封液23(冷却液23b)を封液室37から冷却液通路60へと循環流動させるようになっている。すなわち、第2ロータリジョイントR2では、第1ロータリジョイントR1における排液路39が冷却液通路60、連通路61,62,63及び排出路64で構成されている。なお、第3連通路63と排出路64とは、図5に示す如く、冷却液通路60に前後に対向して開口されているが、その両開口部間における冷却液通路部分に設けた隔壁65により、両路63,64間のショートパスを阻止するようにしている。また、この例では、封液23ないし冷却液23bとして常温水が使用されているが、必要に応じて、封液供給ライン38a及び封液排出ライン39aで構成される循環回路に冷却機構を設けて、冷却液通路60から排出されて封液室37に循環供給される封液23を冷却するようにすることも可能である。
このように構成された第2ロータリジョイントR2にあっては、第1ロータリジョイントR1と同様の効果,機能を発揮する他、更にベアリング13a,13bを保持する静止側ジョイントケース4の軸受部9が冷却液23b(封液23である水)が循環流動する水冷ラジエータ構造とされていることから、回転側ジョイントケース5が高速回転する場合にも、ベアリング13a,13b(及びオイルシール14a,14a)が充分に冷却されて、発熱により熱損する虞れがない。したがって、遠心脱水機のような高速回転機器に装備された場合にも、耐久性が向上し、長期に亘って良好なジョイント機能を発揮させることができる。しかも、冷却液23bとして封液23を使用して、封液供給装置と冷却液供給装置とを兼用するようにしたから、両供給装置を各別に設ける場合に比して遠心脱水機を含むシステム全体の簡略化を図ることができる。なお、冷却液通路60を設けない第1ロータリジョイントR1においても、上述した如く、ベアリング13a,13bがシール室22及び封液室37の封液23によって冷却されるが、第2ロータリジョイントR2のように軸受部9を水冷式ラジエータ構造としておくことによって、当該冷却が更に効果的に行なわれることになる。
また、図6は本発明に係るロータリジョイントの第3の実施の形態を示した縦断側面図であり、この実施の形態におけるロータリジョイント(以下『第3ロータリジョイント』という)R3は、環状シール部材であるグランドパッキン20の挟圧力付与手段として複数個のスプリング66を使用するようにした点を除いて、上記した第2ロータリジョイントR2と同一構造をなすものである。なお、第3ロータリジョイントR3における各構成部材のうち、第2ロータリジョイントR2と同一構造をなすものについては、図6及びその要部の拡大図である図7において同一の符号を付することによって、その詳細は省略することとする。
すなわち、第3ロータリジョイントR3にあっては、図6及び図7に示す如く、パッキン押圧体27とスプリング受部29との間にスプリング保持環67を配置して、このスプリング保持環67に複数個のスプリング66(1個のみ図示)を保持させてある。すなわち、スプリング保持環67は、スプリング受部29に衝合させた状態で第2通路部11の内周面に嵌合固定されており、周方向に等間隔を隔てて形成した軸線方向貫通状の複数のスプリング保持孔67aに夫々スプリング66を挿通保持させてある。各スプリング66は、スプリング保持孔67aに挿通保持された状態で、スプリング受部29とパッキン押圧体27との間に装填されていて、パッキン押圧体27を、第1又は第2ロータリジョイントR1,R2におけるスプリング26と同様に、グランドパッキン20へと押圧附勢している。スプリング受部29には、各スプリング保持孔67aに連通する連通孔29aが形成されている。スプリング保持環67は、これに突設したピン67bをスプリング受部29に形成した係合孔29bに係合させることにより、第2通路部11に対する相対回転が阻止されている。
このように構成された第3ロータリジョイントR3では、複数個のスプリング66によりパッキン押圧体27をその周方向における等間隔位置で押圧することから、パッキン押圧体27によるグランドパッキン20の押圧力が不均等とならず、グランドパッキン20の挟圧がより適正に行なわれる。
なお、本発明の構成は上記した第1〜第3ロータリジョイントR1,R2,R3に限定されず、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。
例えば、第1〜第3ロータリジョイントR1,R2,R3ではオリフィス40を第1メカニカルシール21の静止側部材である静止密封環31に形成したが、図8に示す如く、静止側ジョイントケース4に形成するようにしてもよい。オリフィス40の形成場所は、それが静止側部材である限り、オリフィス機能上、特に制限されないが、封液23による澱み部分を生じさせないためには、メカニカルシール(第1メカニカルシール)21によるシール箇所の近傍においてシール室22に開口しうる場所としておくことが好ましい。
また、第1〜第3ロータリジョイントR1,R2,R3では、パッキン押圧体27をスプリング26,66によりグランドパッキン20へと押圧附勢するようにして、グランドパッキン20の挟圧力つまりシール力をスプリング26,66によって付与するように構成したが、シール条件によっては、図9に示す如く、スプリング26,66を設けることなく、パッキン押圧体27を第2通路部11の内周面に突設した環状係止部68に係止させて、グランドパッキン20の挟圧力(シール力)をパッキン押え25のボルト28による締め付け力によって調整するようにしておくことも可能である。一方、スプリング26,66を設けておくときは、スラリ流体1が堆積することによる目詰まりを阻止するために、当該スプリング26,66は上記した如くスラリ流体1に直接接触しない場所に配置しておくことが好ましい。
また、第1〜第3ロータリジョイントR1,R2,R3では、回転側ジョイントケース5の通路部11をシール室22の外周壁を構成する第2通路部とし、静止側ジョイントケース4の通路部8をシール室22の内周壁を形成する第1通路部8としたが、このような両通路部8,11の関係は逆にすることも可能である。すなわち、静止側ジョイントケース4の通路部8を大径の第2通路部とすると共に回転側ジョイントケース5の通路部11を当該通路部8に挿入しうる小径の第1通路部として、通路部8の内周面と通路部11の外周面との間にシール室22を形成するようにしてもよい。この場合、回転側ジョイントケース5に前記軸受部9に相当する軸受部を設けて、この軸受部と静止側ジョイントケース4の通路部8との間にベアリング13a,13b(及びオイルシール14a,14b)を介装するようにする。
また、環状シール部材20としては上記したグランドパッキンに限定されないが、環状シール部材20からの封液23の漏れ量をオリフィス40によって制御でき且つ高速回転に対する耐久性に優れたものであるものを使用することが好ましい。
また、本発明のロータリジョイントは、下水汚泥,屎尿汚泥等のようにスラリ濃度が高いスラリ流体を扱う遠心脱水機等の回転機器に好適するものであるが、環状シール部材20からの封液漏れ(微量封液の混入)を許容できるものである限り、スラリ濃度が低いスラリ流体を含むあらゆる性状のスラリ流体に対しても良好に適用することができ、その用途は極めて広範である。
第1ロータリジョイントを示す縦断側面図である。 図1の要部を拡大して示す詳細図である。 図1の他の要部を拡大して示す詳細図である。 図1のIV−IV線に沿う要部の縦断正面図である。 第2ロータリジョイントを示す縦断側面図である。 第3ロータリジョイントを示す縦断側面図である。 図6の要部を拡大して示す詳細図である。 本発明に係るロータリジョイントの変形例を示す要部の縦断側面図である。 本発明に係るロータリジョイントの他の変形例を示す要部の縦断側面図である。
符号の説明
R1…第1ロータリジョイント(スラリ用ロータリジョイント)、 R2…第2ロータリジョイント(スラリ用ロータリジョイント)、R3…第3ロータリジョイント(スラリ用ロータリジョイント)、1…スラリ流体、2…静止側流路、3…回転側流路、4…静止側ジョイントケース、 5…回転側ジョイントケース、6…流体通路、6a…静止側流体通路部分、6b…回転側流体通路部分、7…シール手段、8…第1通路部(静止側ジョイントケースの通路部)、9…軸受部、10…フランジ部、11…第2通路部(回転側ジョイントケースの通路部)、12…フランジ部、13a,13b…ベアリング、14a,14b…オイルシール、20…グランドパッキン(環状シール部材)、20a…パッキン部分(突起が食い込んでいるシール部材部分)、 21…第1メカニカルシール(シール室をシールするメカニカルシール)、22…シール室、23,23a…封液、23b…冷却液(封液)、24…封液供給路、25…パッキン押え、26…スプリング(第1メカニカルシールのスプリング)、27…パッキン押圧体、27a…突起、29…スプリング受部、30…回転密封環(回転側ジョイントケースに設けられたメカニカルシール構成部分)、31a…静止密封環の本体部、31b…静止密封環の保持部、37…封液室、40…オリフィス、41…第2メカニカルシール、60…冷却液通路。

Claims (7)

  1. 静止側流路に接続される円筒状の通路部を有する静止側ジョイントケースに、回転側流路に接続される円筒状の通路部を有する回転側ジョイントケースを、一方の通路部たる第1通路部を他方の通路部である第2通路部に同心状に挿入させた状態で、両通路部の軸線回りで回転自在に連結して、両通路部内を貫通する一連の流体通路を形成し、
    両通路部の対向周面間に、この対向周面間に充填した環状シール部材と両ジョイントケース間に介設したメカニカルシールとによって閉塞された環状空間であって流体通路との間を環状シール部材によってシールされたシール室を形成すると共に、静止側ジョイントケース又はこれに設けられたメカニカルシール構成部分にシール室に連通するオリフィスを形成して、
    流体通路を流動するスラリ流体より高圧で且つ当該流体に混入することが許容される封液を、オリフィスからシール室に供給,充満させるように構成したことを特徴とするスラリ流体用ロータリジョイント。
  2. 両ジョイントケース間に、前記メカニカルシールを含む2つのメカニカルシールによって閉塞された環状空間であって前記オリフィスを介してシール室に連通する封液室を形成すると共に、静止側ジョイントケースに、封液を封液室に供給する給液路を形成してあることを特徴とする、請求項1に記載するスラリ流体用ロータリジョイント。
  3. シール室と封液室との間をシールするメカニカルシールが、静止側ジョイントケースに設けた静止密封環と回転側ジョイントケースに設けた回転密封環とが相対回転摺接する端面接触形のものであり、当該静止密封環にシール室と封液室とを連通する細孔を形成して、この細孔を前記オリフィスとなしていることを特徴とする、請求項2に記載するスラリ流体用ロータリジョイント。
  4. 回転側ジョイントケースが第2通路部を有しており、静止側ジョイントケースが第1通路部と第2通路部を同心状に囲繞する円筒状の軸受部とを有しており、両ジョイントケースを相対回転自在に連結するベアリングが回転側ジョイントケースの第2通路部と静止側ジョイントケースの軸受部との対向周面間に装填されており、軸受部には冷却液が流動する冷却液通路が形成されていることを特徴とする、請求項1、請求項2又は請求項3に記載するスラリ流体用ロータリジョイント。
  5. 冷却液通路が封液室に連通されていて、封液室に供給された封液の一部が冷却液として冷却液通路に供給されるように構成してあることを特徴とする、請求項4に記載するスラリ流体用ロータリジョイント。
  6. 環状シール部材が、一方の通路部に取り付けたパッキン押えとシール室に配して他方の通路部に対して相対回転可能に設けられたパッキン押圧体とによって軸線方向に挟圧された状態で両通路部間に充填されたグランドパッキンであり、パッキン押圧体に、グランドパッキンの内周側部分又は外周側部分であって上記他方の通路部と接触しているパッキン部分に食い込む突起を設けて、当該突起が食い込んでいる箇所においてグランドパッキンと当該他方の通路部との間に封液が導入されるように構成していることを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又請求項5に記載するスラリ流体用ロータリジョイント。
  7. 封液として水を使用することを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又請求項6に記載するスラリ流体用ロータリジョイント。
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