JP2011122670A - 車両のシフト切替制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】RorD→P操作に伴って自動変速機がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際、ドライブラインに蓄積される駆動力を抑制し、パーキングロック解除時のショックを抑制する。
【解決手段】RorD→P操作が運転者により為された際は、ブレーキオンとされていること及び路面勾配θが所定勾配θ’以下の場所での車両停止状態であることのうちの少なくとも何れかであることを条件として、シフト切替機構によるパーキングポジションへの切替えに先立って、シフト切替機構によるRorDポジションを維持したまま自動変速機内の動力伝達経路が遮断される自動変速機のニュートラル状態を形成し、所定の遅延時間TDEL経過後にシフト切替機構によるパーキングポジションへの切替えを開始するので、自動変速機のRorDポジション時の駆動力Fが抑制されてからパーキングギヤがロック状態とされる。
【選択図】図11

Description

本発明は、自動変速機のシフトポジションを電気的に切り替える車両のシフト切替制御装置に関するものである。
自動変速機のシフトポジションを切り替える為の操作装置の操作状態を示す操作信号に基づいてその自動変速機のシフトポジションを電気的に切り替えるシフト切替機構を備えた車両のシフト切替制御装置が良く知られている。例えば、シフトバイワイヤ(SBW)と称される車両のシフト切替制御装置であって、特許文献1に記載された自動変速機の制御装置がそれである。このようなSBW方式のシフト切替制御装置では、例えば操作装置の操作位置がR(リバース)操作位置或いはD(ドライブ)操作位置からP(パーキング)操作位置へシフト操作(RorD→P操作)されると、そのシフト操作に対応した操作信号に基づいてシフト切替機構の作動により自動変速機がRポジション或いはDポジション(RorDポジション)からPポジションへ切り替えられ、パーキングロック状態が形成される。
特開2009−144898号公報
ところで、例えば自動変速機のRorDポジションにてブレーキオンとされた車両停止時には、動力源からの動力に基づく駆動力が駆動輪へ伝達されると共に駆動輪はブレーキによって回転停止状態に保持されていることから、動力伝達経路には常にひずみが乗っている状態すなわち動力伝達経路は常に捩られた状態とされている。そして、上記RorD→P操作に伴って自動変速機がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際、RorDポジション時の前記駆動力(駆動トルク等も同じ)が動力伝達経路から解放される前に例えばRorDポジション時に係合していた係合装置の油圧が抜けきる前に、シフト切替機構の回転歯として駆動輪と共に回転するパーキングギヤとロック歯としてパーキングギヤを回転不能に固定するパーキングロックポールとが噛み合わされると、例えばパーキングギヤから駆動輪へのドライブラインが捩れトルクを持ったまま(蓄積したまま)ロック状態とされる場合がある。そうすると、次のシフト操作に伴ってパーキングギヤのロック状態が解除される際には、そのドライブラインの捩れが一気に解放されてすなわちその蓄積された捩れトルクが急に解放されて、相応のショックが発生する可能性がある。一般的に自動変速機がパーキングポジションとされる際には、パーキングロックと共に例えば自動変速機を含む動力伝達経路はニュートラル状態とされる。しかしながら、そのニュートラル状態への過渡中に例えばRorDポジション時に係合していた係合装置の油圧が抜けている途中にパーキングギヤがロック状態とされると、たとえ自動変速機がニュートラル状態とされたとしても自動変速機を含まない動力伝達経路の後段側のドライブラインからは捩れトルクが解放されない。その為、捩れトルクがそのドライブラインに蓄積されたままとなるのである。
このような問題に対して、例えばパーキングロックポールにカム機構を設け、パーキングロック時に係合するパーキングギヤの歯を1歯飛ばすようにし、ドライブラインに捩れトルクが蓄積されたままロック状態とされる現象をメカ的に回避することが提案されている。しかしながら、上記現象を回避する為だけに新たな機構を追加することになり、コスト上、不利となる可能性がある。このような、課題は未公知であり、メカ的な機構を新たに追加することなく、ロック状態とするときにドライブラインに蓄積される捩れトルクを抑制し、捩れトルクが蓄積されたままロック状態とされることに起因して発生するパーキングロック解除時のショックを抑制することについて、未だ提案されていない。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、上記RorD→P操作に伴って自動変速機がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際、ドライブラインに蓄積される駆動力を抑制し、パーキングロック解除時のショックを抑制することができる車両のシフト切替制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a) 自動変速機のシフトポジションを切り替える為の操作装置の操作状態を示す操作信号に基づいてその自動変速機のシフトポジションを電気的に切り替えるシフト切替機構を備えた車両のシフト切替制御装置であって、(b) 動力源からの動力に基づく駆動力が駆動輪へ伝達される前記自動変速機の走行ポジションを選択する為の走行用操作ポジションから、前記自動変速機内の動力伝達経路が遮断され且つ前記駆動輪と共に回転する回転歯にロック歯が噛み合うロック状態とされるその自動変速機のパーキングポジションを選択する為のパーキング用操作ポジションへ前記操作装置が運転者によりシフト操作された際は、前記自動変速機がパーキングポジションとされなくとも前記車両が移動しないことを条件として、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放された後にその自動変速機のパーキングポジションへの切替えが完了するように前記シフト切替機構によるそのパーキングポジションへの切替えを遅延させることにある。
このようにすれば、前記走行用操作ポジションから前記パーキング用操作ポジションへ前記操作装置が運転者によりシフト操作された際は、前記自動変速機がパーキングポジションとされなくとも前記車両が移動しないことを条件として、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放された後にその自動変速機のパーキングポジションへの切替えが完了するように前記シフト切替機構によるそのパーキングポジションへの切替えが遅延させられるので、上記RorD→P操作に伴って自動変速機がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際、駆動輪と共に回転する回転歯から駆動輪へのドライブラインに蓄積される前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が抑制されてからすなわちドライブラインの捩れが抑制されてから回転歯がロック状態とされる。よって、ドライブラインに捩れトルクが蓄積されたままロック状態とされることに起因して発生するPポジションから非Pポジションへの切替え時(パーキングロック解除時)のショックが抑制される。加えて、前記自動変速機がパーキングポジションとされなくとも前記車両が移動しない条件下で実行されるので、回転歯がロック状態とされる前に前記ドライブラインに蓄積される自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が抑制されても、車両が勝手に移動することが回避される。また、メカ的な機構を新たに追加することなくパーキングロック解除時のショックが抑制されるので、コスト上、有利となる。
ここで、好適には、前記自動変速機がパーキングポジションとされなくとも前記車両が移動しないこととは、ブレーキオンとされていること及び路面勾配が所定勾配以下の場所での車両停止状態であることのうちの少なくとも何れかであることにある。このようにすれば、回転歯がロック状態とされる前に前記ドライブラインに蓄積される自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が抑制されても、車両が勝手に移動することが確実に回避される。
また、好適には、前記走行用操作ポジションから前記パーキング用操作ポジションへシフト操作された際は、前記シフト切替機構による前記パーキングポジションへの切替えに先立って、そのシフト切替機構による前記走行ポジションを維持したまま前記自動変速機内の動力伝達経路が遮断されるその自動変速機のニュートラル状態を形成し、所定の遅延時間経過後に前記シフト切替機構による前記パーキングポジションへの切替えを開始することにある。このようにすれば、前記ドライブラインに蓄積される前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が確実に抑制されてからすなわちドライブラインの捩れが確実に抑制されてから回転歯がロック状態とされる。よって、ドライブラインに捩れトルクが蓄積されたままロック状態とされることに起因して発生するパーキングロック解除時のショックが適切に抑制される。
また、好適には、前記自動変速機が走行ポジションへ切り替えられているときには、作動油の供給により油圧式摩擦係合装置が係合させられることで前記駆動力が前記駆動輪へ伝達され、前記所定の遅延時間は、作動油温が高い程短くされ、その作動油温が低い程長くされることにある。このようにすれば、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放される時間が比較的短くなるような高い作動油温の場合にはより早く回転歯がロック状態とされる一方で、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放される時間が比較的長くなるような低い作動油温の場合にはドライブラインの捩れが一層確実に抑制されてから回転歯がロック状態とされる。
また、好適には、前記走行用操作ポジションから前記パーキング用操作ポジションへシフト操作された際は、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放された後に前記ロック状態への切替えが完了するように前記シフト切替機構によるそのパーキングポジションへの切替えを所定の制御時間を掛けて実行することにある。このようにすれば、前記ドライブラインに蓄積される前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が確実に抑制されてからすなわちドライブラインの捩れが確実に抑制されてから回転歯がロック状態とされる。よって、ドライブラインに捩れトルクが蓄積されたままロック状態とされることに起因して発生するパーキングロック解除時のショックが適切に抑制される。
また、好適には、前記自動変速機が走行ポジションへ切り替えられているときには、作動油の供給により油圧式摩擦係合装置が係合させられることで前記駆動力が前記駆動輪へ伝達され、前記所定の制御時間は、作動油温が高い程短くされ、その作動油温が低い程長くされることにある。このようにすれば、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放される時間が比較的短くなるような高い作動油温の場合にはより早く回転歯がロック状態とされる一方で、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放される時間が比較的長くなるような低い作動油温の場合にはドライブラインの捩れが一層確実に抑制されてから回転歯がロック状態とされる。
また、好適には、前記動力源としては、例えば燃料の燃焼によって動力を発生する内燃機関等のガソリンエンジンやディーゼルエンジン等が好適に用いられるが、電動機等の他の原動機を単独で或いはエンジンと組み合わせて採用することもできる。
また、好適には、前記自動変速機は、変速機単体、トルクコンバータ及び複数の変速比を有する変速機、或いはこの変速機等に加え減速機構部やディファレンシャル機構部により構成される。この変速機は、複数組の遊星歯車装置の回転要素が係合装置によって選択的に連結されることにより複数のギヤ段(変速段)が択一的に達成される例えば前進4段、前進5段、前進6段、更にはそれ以上の変速段を有する等の種々の遊星歯車式自動変速機、常時噛み合う複数対の変速ギヤを2軸間に備えてそれら複数対の変速ギヤのいずれかを同期装置によって択一的に動力伝達状態とする同期噛合型平行2軸式変速機ではあるが油圧アクチュエータにより駆動される同期装置によって変速段が自動的に切換られることが可能な同期噛合型平行2軸式自動変速機、同期噛合型平行2軸式自動変速機であるが入力軸を2系統備えて各系統の入力軸にクラッチがそれぞれつながり更にそれぞれ偶数段と奇数段へと繋がっている型式の変速機である所謂DCT(Dual Clutch Transmission)、動力伝達部材として機能する伝動ベルトが有効径が可変である一対の可変プーリに巻き掛けられ変速比が無段階に連続的に変化させられる所謂ベルト式無段変速機、共通の軸心まわりに回転させられる一対のコーンとその軸心と交差する回転中心回転可能な複数個のローラがそれら一対のコーンの間で挟圧されそのローラの回転中心と軸心との交差角が変化させられることによって変速比が可変とされた所謂トラクション型無段変速機、エンジンからの動力を第1電動機及び出力軸へ分配する例えば遊星歯車装置で構成される差動機構とその差動機構の出力軸に設けられた第2電動機とを備えてその差動機構の差動作用によりエンジンからの動力の主部を駆動輪側へ機械的に伝達しエンジンからの動力の残部を第1電動機から第2電動機への電気パスを用いて電気的に伝達することにより電気的に変速比が変更される電気式無段変速機として機能する自動変速機、或いはエンジン軸や出力軸などに動力伝達可能に電動機が備えられる所謂パラレル式のハイブリッド車両に搭載される自動変速機などにより構成される。
また、好適には、シフト切替機構の回転歯は、例えば前記自動変速機の出力回転部材に固定されるが、前記駆動輪に対して動力伝達状態に保持される直結範囲の他の回転部材に固定することもできる。
本発明が適用された車両の自動変速機の構成を説明する骨子図である。 自動変速機の複数の変速段を成立させる際の油圧式摩擦係合装置の作動の組み合わせを説明する作動図表である。 車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 クラッチ及びブレーキの各油圧アクチュエータの作動を制御するリニアソレノイドバルブ等に関する油圧制御回路の要部を示す回路図である。 自動変速機において複数種類のシフトポジションを人為的操作により切り替えるシフト操作装置の一例を示す図である。 自動変速機のシフトポジションを電気的に切り替えるシフト切替機構の一例を示す斜視図である。 シフト切替機構のディテントプレートの一例を示す図である。 電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 目標エンジントルクが得られるスロットル弁開度を算出する為の予め記憶されたエンジントルクマップである。 電子制御装置の変速制御において用いられる変速線図の一例を示す図である。 電子制御装置の制御作動の要部すなわちRorD→P操作に伴って自動変速機がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際ドライブラインに蓄積される駆動力を抑制しパーキングロック解除時のショックを抑制する為の制御作動を説明するフローチャートである。 図11のフローチャートに示す制御作動を実行した場合の一例を示すタイムチャートである。 電子制御装置の制御作動の要部すなわちRorD→P操作に伴って自動変速機がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際ドライブラインに蓄積される駆動力を抑制しパーキングロック解除時のショックを抑制する為の制御作動を説明するフローチャートであって、図11のフローチャートに相当する別の実施例である。 図13のフローチャートに示す制御作動を実行した場合の一例を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された車両10の自動変速機(変速機)12の構成を説明する骨子図である。本実施例における車両10は、縦置き型の自動変速機12を有するものであってFR(フロントエンジン・リアドライブ)型の駆動方式を採用するものであり、走行用の動力源としてエンジン14を備えている。内燃機関にて構成されるエンジン14の出力は、流体伝動装置として機能するトルクコンバータ16、自動変速機12、差動歯車装置(終減速機)34、及び一対の車軸36などを順次介して左右の駆動輪38へ伝達されるようになっている(図3参照)。
図1において、自動変速機12は、車体に取り付けられる非回転部材としてのトランスミッションケース(以下、ケースと表す)18内において、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置20を主体として構成されている第1変速部22と、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置24及びダブルピニオン型の第3遊星歯車装置26を主体として構成されている第2変速部28とを共通の軸心C上に備え、入力軸30の回転を変速して出力軸32から出力する。入力軸30は入力側回転部材に相当するものであり、本実施例では走行用の動力源であるエンジン14によって回転駆動されるトルクコンバータ16のタービン軸でもある。出力軸32は出力側回転部材に相当するものであり、上述のように例えば差動歯車装置34や一対の車軸36等を順次介して左右の駆動輪38を回転駆動する。尚、自動変速機12は、出力軸32の軸心すなわち上記共通の軸心Cに対して略対称的に構成されており、図1の骨子図においてはその軸心Cの下半分が省略されている。
第1遊星歯車装置20は、サンギヤS1、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤP1、そのピニオンギヤP1を自転及び公転可能に支持するキャリヤCA1、ピニオンギヤP1を介してサンギヤS1と噛み合うリングギヤR1を備えている。また、第2遊星歯車装置24は、サンギヤS2、ピニオンギヤP2、そのピニオンギヤP2を自転及び公転可能に支持するキャリヤCA2、ピニオンギヤP2を介してサンギヤS2と噛み合うリングギヤR2を備えている。また、第3遊星歯車装置26は、サンギヤS3、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤP2及びP3、そのピニオンギヤP2及びP3を自転及び公転可能に支持するキャリヤCA3、ピニオンギヤP2及びP3を介してサンギヤS3と噛み合うリングギヤR3を備えている。
そして、第1回転要素RM1(サンギヤS2)は、第1ブレーキB1を介してケース18に選択的に連結されて回転停止され、第3クラッチC3を介して中間出力部材である第1遊星歯車装置20のリングギヤR1(すなわち第2中間出力経路PA2)に選択的に連結され、更に第4クラッチC4を介して第1遊星歯車装置20のキャリヤCA1(すなわち第1中間出力経路PA1の間接経路PA1b)に選択的に連結されている。第2回転要素RM2(キャリヤCA2及びCA3)は、第2ブレーキB2を介してケース18に選択的に連結されて回転停止させられると共に、第2クラッチC2を介して入力軸30(すなわち第1中間出力経路PA1の直結経路PA1a)に選択的に連結されている。第3回転要素RM3(リングギヤR2及びR3)は、出力軸32に一体的に連結されて回転を出力するようになっている。第4回転要素RM4(サンギヤS3)は、第1クラッチC1を介してリングギヤR1に連結されている。尚、第2回転要素RM2とケース18との間には、第2回転要素RM2の正回転(入力軸30と同じ回転方向)を許容しつつ逆回転を阻止する一方向クラッチF1が第2ブレーキB2と並列に設けられている。また、第3回転部材RM3の外周側には、後述の駐車ロック機構(パーキングロック機構)としても機能するシフト切替機構80(図3、図6参照)の一部を構成し、パーキングロックポール106と噛み合うことにより出力軸32の回転を阻止するパーキングギヤ104が固設されている。
図2は、自動変速機12において複数のギヤ段(変速段)を成立させる際の係合装置(係合要素)の作動の組み合わせを説明する作動図表(係合作動表)であり、「○」はクラッチC1〜C4、ブレーキB1、B2の作動状態が係合状態を表し、「(○)」はエンジンブレーキ時のみ係合状態を表し、空欄は解放状態をそれぞれ表している。図2に示すように、本実施例の自動変速機12においては、クラッチC1〜C4、ブレーキB1、B2を選択的に係合することにより変速比γ(=入力軸30の回転速度NIN/出力軸32の回転速度NOUT)が異なる複数の変速段例えば前進8段を含む複数の変速段が達成される。また、図2から明らかなように、クラッチC1〜C4及びブレーキB1、B2の何れか2つを掴み替える所謂クラッチツウクラッチ変速により各変速段の変速が行われており、変速制御が容易で変速ショックの発生が抑制される。また、特に、第2ブレーキB2と並列に一方向クラッチF1が設けられていることから、第1変速段(1st)を成立させる際に、第2ブレーキB2はエンジンブレーキ時には係合させられる一方、駆動時には解放させられる。尚、各変速段毎に異なる変速比は、第1遊星歯車装置20、第2遊星歯車装置24、第3遊星歯車装置26の各ギヤ比(=サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)ρ1〜ρ3によって適宜定められる。
また、クラッチC1〜C4、及びブレーキB1、B2(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBと表す)は、例えば油圧シリンダから成る油圧アクチュエータとその油圧アクチュエータに供給される油圧により係合制御される多板式のクラッチ或いはブレーキとを備える油圧式摩擦係合装置(以下、係合装置という)である。このクラッチC、ブレーキBは、例えば、油圧制御回路50(図3、4参照)内のリニアソレノイドバルブSL1〜SL6の励磁、非励磁や電流制御により、係合、解放状態が切り換えられるとともに係合、解放時の過渡油圧などが制御される。
図3は、図1の自動変速機12などを含むエンジン14から駆動輪38までの動力伝達経路の概略構成を説明する図であると共に、その自動変速機12などを制御する為に車両10に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。図3において、電子制御装置40は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、基本的にはエンジン14の出力制御や自動変速機12の変速段を自動的に切り換える変速制御、シフト切替機構80の作動状態の切替制御すなわちシフトバイワイヤ方式を用いた自動変速機12のシフトポジションの切替制御などを実行する。尚、この電子制御装置40は、必要に応じてエンジン制御用やリニアソレノイドバルブSL1〜SL6を制御する変速制御用や電気制御により自動変速機12のシフトポジション(シフトレンジ)を切り替えるシフトポジション切替制御用等に分けて構成されるものであり、本実施例では、上記シフトポジション切替制御を行うシフトバイワイヤ(SBW)用電子制御装置としてのシフト切替制御装置を含んで構成されている。
図3に示すように、電子制御装置40には、車両10に設けられたセンサやスイッチなどから、例えばクランク角度(位置)ACR及びエンジン14の回転速度Nに対応するクランクポジションを検出するクランクポジションセンサ42、トルクコンバータ16のタービン軸の回転速度Nすなわち自動変速機12の入力軸30の回転速度NINを検出する入力軸回転速度センサ44、車速Vに対応する出力軸32の回転速度NOUTを検出する出力軸回転速度センサ46、車両10の加速度(減速度)Gを検出するための加速度センサ48、油圧制御回路50内の作動油の温度であるAT油温TOILを検出するためのAT油温センサ52、エンジン14の吸入空気量QAIRを検出する吸入空気量センサ54、吸気配管56に設けられた電子スロットル弁58の開き角すなわちスロットル弁開度θTHを検出するスロットルポジションセンサ60、運転者の要求する車両駆動力(加速要求量)に応じて踏み込み操作される出力操作部材に相当するアクセルペダル62の操作量であるアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ64、常用ブレーキであるホイールブレーキ装置を作動させる為のフットブレーキ66が操作されたブレーキオンBONを検出するブレーキスイッチ68、自動変速機12のシフトポジションを切り替える為の操作装置としてのシフトレバー70の操作状態を示す操作信号PSHを検出するシフトポジションセンサ72等から、クランク角度(位置)ACR及びエンジン回転速度N、入力軸回転速度NIN(=タービン回転速度N)、出力軸回転速度NOUT(車速V)、加速度(減速度)G、AT油温TOIL、吸入空気量QAIR、スロットル弁開度θTH、アクセル開度Acc、ブレーキオン信号BON、操作ポジション(操作位置)PSHなどを表す信号が供給される。
また、電子制御装置40からは、エンジン14の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号S、例えばアクセル開度Accに応じて電子スロットル弁58の開閉を制御する為のスロットルアクチュエータ74への駆動信号や燃料噴射装置76から噴射される燃料の量を制御する為の噴射信号やイグナイタ78によるエンジン14の点火時期を制御する為の点火時期信号などが出力されている。また、自動変速機12の変速制御の為の変速制御指令信号S、例えば自動変速機12の変速段を切り換える為に油圧制御回路50内のリニアソレノイドバルブSL1〜SL6の励磁、非励磁などを制御する為のバルブ指令信号やライン油圧PLを制御する為のリニアソレノイドバルブSLTへの駆動信号などが出力されている。また、自動変速機12のシフトポジションを切り替える為のすなわちシフト切替機構80の切替制御の為のシフトポジション切替制御指令信号S、例えばシフトレバー70のレバー位置に応じたシフトポジションセンサ72からの操作ポジションPSHに基づいてシフト切替機構80を作動させることにより自動変速機12のシフトポジションを電気的に切り替える為に駆動モータ82を駆動する為の駆動信号などが出力されている。このように、本実施例では、シフトレバー70の操作に従って駆動モータ82が駆動されることにより自動変速機12のシフトポジションが切り替えられるようになっている。尚、本実施例の電子制御装置40は、エンコーダ84から出力されるパルス信号SPLのカウント数Cまたはニュートラルスイッチセンサ86から出力されるポジション電圧Pを取得して駆動モータ82の実際の回転状況を検出し、指令位置となるまで駆動モータ82を駆動するフィードバック制御を行うようになっている。
図4は、図1に示すクラッチC及びブレーキBにそれぞれ設けられた各油圧アクチュエータACT1〜ACT6の作動を制御するリニアソレノイドバルブSL1〜SL6等に関する油圧制御回路50の要部を示す回路図である。
図4において、油圧供給装置88は、エンジン14によって回転駆動される機械式のオイルポンプ90(図1参照)から発生する油圧を元圧として第1ライン油圧PL1を調圧する例えばリリーフ型のプライマリレギュレータバルブ(第1調圧弁)92と、そのプライマリレギュレータバルブ92から排出される油圧を元圧として第2ライン油圧PL2を調圧するセカンダリレギュレータバルブ(第2調圧弁)96と、アクセル操作量(アクセル開度)Acc或いはスロットル弁開度θTHで表されるエンジン負荷等に応じた第1ライン油圧PL1及び第2ライン油圧PL2が調圧される為にプライマリレギュレータバルブ92及びセカンダリレギュレータバルブ94へ信号圧PSLTを供給するリニアソレノイドバルブSLTと、第1ライン油圧PL1を元圧としてモジュレータ油圧PMを一定値に調圧するモジュレータバルブ96とを備えている。また、油圧供給装置88は、シフトレバー70の操作すなわちシフトレバー切替操作に基づいて出力されるシフトポジション切替制御指令信号Sに従って駆動する駆動モータ82により油路が切り換えられるマニュアルバルブ(シフトポジション切換弁)98を備えている。例えば、このマニュアルバルブ98は、シフトレバー70が予め定められたレバー位置のうちの前進走行用操作ポジション(ドライブ操作ポジションD)或いはシーケンシャル走行用操作ポジション(シーケンシャル操作ポジションS)へ操作されたときには、入力された第1ライン油圧PL1をドライブ油圧PDとして出力し、シフトレバー70が後進走行用操作ポジション(リバース操作ポジションR)へ操作されたときには、入力された第1ライン油圧PL1をリバース油圧PRとして出力し、シフトレバー70がニュートラル用操作ポジション(ニュートラル操作ポジションN)へ操作されるか或いはパーキング用操作ポジション(パーキング操作ポジションP)へ操作されたときには、油圧の出力を遮断する(ドライブ油圧PD及びリバース油圧PRを排出側へ導く)。このように、油圧供給装置88は、第1ライン油圧PL1、第2ライン油圧PL2、モジュレータ油圧PM、ドライブ油圧PD、及びリバース油圧PRを出力するようになっている。
クラッチC及びブレーキBにそれぞれ設けられた油圧シリンダから成る油圧アクチュエータACT1〜ACT6には、リニアソレノイドバルブSL1〜SL6(以下特に区別しない場合はリニアソレノイドバルブSLと記載する)がそれぞれ設けられている。油圧アクチュエータACT1、ACT2、ACT5、ACT6には、それぞれ対応するリニアソレノイドバルブSL1、SL2、SL5、SL6により、油圧供給装置88からそれぞれ供給されたドライブ油圧PDが調圧されて供給される。また、各油圧アクチュエータACT3、ACT4には、それぞれ対応するリニアソレノイドバルブSL3、SL4により、油圧供給装置88からそれぞれ供給された第1ライン油圧PL1が調圧されて供給される。尚、ブレーキB2の油圧アクチュエータACT6には、リニアソレノイドバルブSL6の出力油圧またはリバース油圧PRのどちらかがシャトル弁100を介して供給されるようになっている。
リニアソレノイドバルブSL1〜SL6は、基本的には何れも同じ構成であり、電子制御装置40によりそれぞれ独立に励磁、非励磁や電流制御がなされて各油圧アクチュエータACT1〜ACT6へ供給される油圧を独立に調圧制御し、各クラッチC及びブレーキBの係合圧をそれぞれ制御するものである。そして、自動変速機12は、例えば図2の係合作動表に示すように予め定められた係合装置が係合されることによって各変速段が成立させられる。例えば、図2の係合作動表に示すように2速→3速のアップシフトでは、ブレーキB1が解放されると共にクラッチC3が係合され、変速ショックを抑制するようにブレーキB1の解放過渡油圧とクラッチC3の係合過渡油圧とが適切に制御される。このように、自動変速機12の係合装置(クラッチC、ブレーキB)がリニアソレノイドバルブSL1〜SL6により各々制御されるので、係合装置の作動の応答性が向上される。或いはまた、その係合装置の係合/解放作動の為の油圧回路が簡素化される。
図5は、自動変速機12において複数種類のシフトポジションを人為的操作により切り替える為の切替装置(操作装置)としてのシフト操作装置102の一例を示す図である。このシフト操作装置102は、例えば運転席の近傍に配設され、図5に示すように5つのレバー位置「P」、「R」、「N」、「D」、または「S」へ手動操作されるシフトレバー70を備えている。また、本実施例では所謂シフトバイワイヤを採用しており、シフト操作装置102は、シフトレバー70のレバー位置を検出してシフトレバー70の操作状態を示す操作信号としての操作ポジションPSHを電子制御装置40に供給するシフトポジションセンサ72を更に備えている(図3参照)。シフト操作装置102は、シフトレバー70の操作すなわちシフトレバー切替操作を電気的に検出し、そのシフトレバー切換操作に応じてシフトポジション指令信号に相当するシフトポジションPSHを発生するものである。
レバー位置「P」すなわちパーキング操作ポジションPは、自動変速機12内の動力伝達経路を解放しすなわち自動変速機12内の動力伝達が遮断されるニュートラル状態(中立状態)とし且つ駆動輪38と共に回転する回転歯としてのパーキングギヤ104にロック歯としてのパーキングロックポール106が噛み合うロック状態とされて機械的に出力軸32の回転が阻止(ロック)される自動変速機12のパーキングポジション(Pポジション、駐車位置)を選択する為のパーキング用操作ポジションである。また、レバー位置「R」すなわちリバース操作ポジションRは、エンジン14からの動力に基づく駆動力Fが駆動輪38へ伝達される走行ポジションであって出力軸32の回転方向が逆回転(後進走行方向)とされる自動変速機12の後進走行ポジション(Rポジション)を選択する為の後進走行用操作ポジションである。また、レバー位置「N」すなわちニュートラル操作ポジションNは、自動変速機12内の動力伝達が遮断されるニュートラル状態される自動変速機12のニュートラルポジション(Nポジション、中立位置)を選択する為のニュートラル用操作ポジションである。また、レバー位置「D」すなわちドライブ操作ポジションDは、エンジン14からの動力に基づく駆動力Fが駆動輪38へ伝達される走行ポジションであって出力軸32の回転方向が正回転(前進走行方向)とされる自動変速機12の前進走行ポジション(Dポジション)を選択する為の前進走行用操作ポジションである。このドライブ操作ポジションDは、例えば自動変速機12の変速を許容する変速範囲(Dレンジ)で第1変速段「1st」〜第8変速段「8th」の総ての前進変速段を用いて自動変速制御を実行させる走行用操作ポジションである。また、レバー位置「S」すなわちシーケンシャル操作ポジションSは、自動変速機12の前進走行ポジションにおいて変速段の変化範囲を制限する複数種類の変速レンジすなわち変速可能な高速側の変速段が異なる複数種類の変速レンジを切り換えることにより手動変速が可能なシーケンシャルモードを成立させる為のシーケンシャル走行用操作ポジションである。このシーケンシャル操作ポジションSにおいては、シフトレバー70の操作毎に変速範囲をアップ側にシフトさせる為のアップシフト操作ポジション「+」、シフトレバー70の操作毎に変速範囲をダウン側にシフトさせる為のダウンシフト操作ポジション「−」が備えられている。
図6は、自動変速機12の出力軸32の回転を機械的に固定するパーキングロックを行うPロック機構(パーキングロック機構、駐車ロック機構)としても機能し、操作ポジションPSHに従って作動する駆動モータ82により自動変速機12のシフトポジションをPポジション、Rポジション、Nポジション、及びDポジションの何れかに電気的に切り替えるシフト切替機構80の構成を示す斜視図である。
図6において、シフト切替機構80は、駆動輪38と共に回転する回転歯として自動変速機12の出力軸32に固定されたパーキングギヤ104と、パーキングギヤ104に噛み合う噛合位置へ回動可能に設けられて選択的にパーキングギヤ104に噛み合わされることにより出力軸32を回転不能に固定するロック歯としてのパーキングロックポール106と、パーキングロックポール106に係合するテーパ部材108に挿し通されてそのテーパ部材108を一端部において支持するパーキングロッド110と、パーキングロッド110に設けられてテーパ部材108をその小径方向へ付勢するスプリング112と、パーキングロッド110の他端部に回動可能に接続されて節度機構により少なくともパーキングポジションに対応する位置決め位置に位置決めされるディテントプレート114と、ディテントプレート114に固設されて一軸心まわりに回転可能に支持されたマニュアルシャフト116と、マニュアルシャフト116を回転駆動させる駆動モータ82と、ディテントプレート114の回転に節度を与えてそのディテントプレート114を各シフトポジションに対応する位置決め位置に固定するディテントスプリング118及びその先端部に設けられた係合部120とを、備えている。尚、パーキングギヤ104は、それがロック状態とされれば駆動輪38もロック状態とされる関係にあれば設けられる場所に制限は無いが、例えば自動変速機12の出力軸32に同心上に固定されている。
ディテントプレート114には、マニュアルバルブ98のスプール弁子122の一端がディテントプレート114に設けられたピン124を介してそのピン124まわりに回動可能且つディテントプレート114に対してマニュアルシャフト116とピン124とを結ぶ直線方向に相対移動可能に設けられており、マニュアルシャフト116の回転すなわちディテントプレート114のマニュアルシャフト116の軸心まわりの回動に伴ってマニュアルバルブ98のスプール弁子122がそのスプール弁子122の軸心方向に摺動させられるようになっている。スプール弁子122を摺動可能に収容するバルブボデー126内には、自動変速機12の変速作動等を制御する為のソレノイドバルブ等に関する油圧制御回路50を構成する油路の一部が設けられている。例えば、マニュアルバルブ98は、スプール弁子122の摺動に伴って油路が切り換えられ、Dポジションでは入力されたライン油圧PLをドライブ油圧PDとして出力し、Rポジションでは入力されたライン油圧PLをリバース油圧PRとして出力し、Nポジション或いはPポジションではライン油圧PLの出力を遮断する。
ディテントプレート114は、マニュアルシャフト116を介して駆動モータ82に作動的に連結されており、パーキングロッド110、ディテントスプリング118、係合部120などと共に駆動モータ82により駆動されてシフトポジションが切り替わる際のシフトポジション位置決め部材として機能する。ディテントプレート114の頂部には、図7に示すように一対の内壁面128,130の間においてパーキングポジション指令位置P、リバースポジション指令位置R、ニュートラルポジション指令位置N、ドライブポジション指令位置Dにそれぞれ対応して設けられた4つの凹部が形成されており、それらのうちの端に位置する凹部132がパーキングポジション指令位置Pに対応している。
図6は、シフトポジションがパーキングポジションであるときすなわちシフト切替機構80がパーキングロックされたロック状態を示している。このロック状態では、パーキングロックポール106がパーキングギヤ104を回転不能に固定しており、車両10の出力軸32の回転が阻止されている。この状態から、電子制御装置40からシフト切替作動の為のシフトポジション切替制御指令を受けた駆動モータ82によりマニュアルシャフト116が図6に示す矢印Aの方向に回転させられると、ディテントプレート114を介してパーキングロッド110が図6に示す矢印Cの方向に移動され、パーキングロッド110の先端に設けられたテーパ部材108の移動によりパーキングロックポール106が図6に示す矢印Dの方向に移動可能となると共に、マニュアルバルブ98のスプール弁子122が図6に示す矢印Eの方向すなわちスプール弁子122の軸心方向に摺動させられる。
上記駆動モータ82の作動すなわちディテントプレート114の回動に伴って、図7に示すディテントプレート114の頂部に設けられた4つの凹部(谷)のうちの端に位置する凹部132にあったディテントスプリング118の係合部120が、凸部134を乗り越えて他方の谷のいずれか、すなわち図7に示す連凹部136上を移動させられる。係合部120は、その軸心まわりに回転可能にディテントスプリング118に設けられている。係合部120が連凹部136に到達するまでディテントプレート114が矢印Aの方向へ回転させられたときには、パーキングロックポール106がパーキングギヤ104と噛み合うことのない位置まで矢印Dの方向へ押し下げられる。これにより、出力軸32及びこれに連結された車両10の駆動輪38が機械的に固定されなくなる。そして、その切り替えられた連凹部136に対応する箇所に位置決めされたスプール弁子122によりマニュアルバルブ98の油路が切り換えられるようになっている。一方、駆動モータ82によりマニュアルシャフト116が矢印Bの方向に回転させられると、上述とは逆の作動によりシフトポジションがパーキングポジションに切り替えられると共にマニュアルバルブ98の油路がパーキングポジションに対応する状態に切り替えられる。
このように、本実施例のシフト切替機構80では、シフト操作装置102から出力される操作ポジションPSHに応じて電子制御装置40により駆動モータ82が制御されてマニュアルシャフト116がその軸心まわりに回転させられる。これによって、ディテントプレート114を介してマニュアルバルブ98のスプール弁子122が機械的に一直線方向へ移動させられ、ディテントプレート114におけるP位置(凹部132)、R,N,D位置(連凹部136)のそれぞれの位置に対応して、そのスプール弁子122が4つのシフトポジションすなわちPポジション、Rポジション、Nポジション、及びDポジションのうちの1つに対応する位置に位置決めされることにより油圧制御回路の油路が切り換えられる。
ここで、駆動モータ82は、シフト切替機構80の駆動源として用いられるモータであって、例えばスイッチドリラクタンスモータ(Switched Reluctance Motor:SRモータ)等のステップモータにて構成されている。また、駆動モータ82は、例えばマニュアルシャフト116に減速機等を介して連結されており、電子制御装置40からの指令(制御信号、駆動信号)を受けてシフトバイワイヤシステムによりマニュアルシャフト116を回転駆動してシフト切替機構80を駆動する。この際、駆動モータ82に一体的に設けられたエンコーダ84から出力されるパルス信号が電子制御装置40に供給される。エンコーダ84は、例えば駆動モータ82のロータの回転角度を検出する磁気式のロータリエンコーダであって、駆動モータ82のロータの回転に同期してA相、B相、Z相のパルス信号を電子制御装置40に出力するように構成されている。
電子制御装置40は、エンコーダ84から出力されるA相信号とB相信号の立ち上がり/立ち下がりの両方のエッジをカウントして、そのエンコーダカウント値に応じて駆動モータ82の通電相を所定の順序で切り替えることで駆動モータ82を回転駆動する。この際、A相信号とB相信号の発生順序によってロータの回転方向を判定し、例えば正回転(Pポジション→Dポジションの回転方向)ではエンコーダカウント値をカウントアップし、逆回転(Dポジション→Pポジションの回転方向)ではエンコーダカウント値をカウントダウンする。これによって、駆動モータ82が正回転/逆回転のいずれの方向に回転しても、エンコーダカウント値と駆動モータ82の回転角度との対応関係が維持されるので、正回転/逆回転のいずれの回転方向でも、エンコーダカウント値によって駆動モータ82の回転角度を検出して、その回転角度に対応した相の巻線に通電して駆動モータ82を回転駆動する。尚、エンコーダ84のZ相信号は、ロータの基準回転角度を検出するのに用いられる。
また、駆動モータ82に設けられているニュートラルスイッチセンサ86は、マニュアルシャフト116の回転角度(ディテントプレート114の回転角度)に応じて出力信号(出力電圧)がリニアに変化する回転角度センサ(例えばポテンショメータ)によって構成されている非接触式回転角センサである。この出力信号(出力電圧)は電子制御装置40に回転角度信号及びシフトポジション位置信号として入力され、この出力信号(出力電圧)の大きさに基づいてマニュアルシャフト116の回転角度、更にはマニュアルバルブ98の弁位置「P」、「R」、「N」、「D」すなわち自動変速機12のシフトポジションが判断される。
このように構成されたシフト切替機構80において、例えば運転者によりシフト操作装置102が操作されると、電子制御装置40は、シフト操作装置102で選択されたシフトポジションに対応する目標回転角度(エンコーダカウント値の目標値)及びその目標回転角度とするまでの回転速度(駆動モータ82の回転速度(モータ回転速度)N)を設定する。そして、電子制御装置40は、駆動モータ82への通電を開始し、例えば駆動モータ82の検出回転角度(エンコーダカウント値)が目標回転角度と一致する位置で停止するように上記設定したモータ回転速度Nにて駆動モータ82を回転駆動する。更に、電子制御装置40は、ニュートラルスイッチセンサ86からの出力信号に基づいて、マニュアルシャフト116の回転角度を判定して、つまり自動変速機12のシフトポジションがPポジション、Rポジション、Nポジション、Dポジションの何れであるかを判定して、シフトポジションの切り替えが正常に行われたか否かを判定する。
ここで、例えば坂路にてブレーキオンにより停車した状態で自動変速機12がRポジション或いはDポジション(RorDポジション)にあるときに、運転者によりシフト操作装置102がリバース操作ポジションR或いはドライブ操作ポジションDからパーキング用操作ポジションPへシフト操作(RorD→P操作)されたと略同時にブレーキオフとされた場合には、RorDポジションからPポジションへのシフトポジションの切替制御を速やかに完了しないと車両10が坂路を移動する可能性がある。その為、例えばシフトポジションの切替え時の応答性を確保するように設定した所定のモータ回転速度N’にて駆動モータ82を回転駆動する。
ところで、例えば自動変速機12のRorDポジションにてブレーキオンとされた車両停止時には、エンジン14から駆動輪38側へ動力が伝達されると共に駆動輪38はホイールブレーキ装置によって回転停止状態に保持されている。従って、エンジン14から駆動輪38までの動力伝達経路には常にひずみが乗っている状態すなわち動力伝達経路は常に捩られた状態とされている。一方、上記RorD→P操作に伴って自動変速機12がRorDポジションからPポジションへ切り替えられると、RorDポジション時の変速段の形成に関与していた油圧式摩擦係合装置への油圧が低下させられて自動変速機12がニュートラル状態とされ且つパーキングギヤ104がロック状態とされる。その為、上記RorD→P操作の際、RorDポジション時の駆動力Fが動力伝達経路から解放されるニュートラル状態への過渡中に例えばRorDポジション時に係合していた係合装置から油圧が抜けている途中にパーキングギヤ104がロック状態とされると、その後、自動変速機12がニュートラル状態とされても例えば自動変速機12を含まない動力伝達経路の後段側である出力軸32から駆動輪38までのドライブラインには捩れトルクが蓄積されたままとなる場合がある。そうすると、次のシフト操作すなわちパーキング用操作ポジションPから他の操作ポジションへのシフト操作(P→*操作、P抜き操作)に伴ってパーキングギヤ104のロック状態(パーキングロック)が解除される際には、上記ドライブラインに蓄積された捩れトルクが一気に解放されて相応のショックが発生する可能性がある。
そこで、本実施例では、電子制御装置40は、RorD→P操作された際は、自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないことを条件として、自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが解放された後に自動変速機12のパーキングポジションへの切替えが完了するように、シフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えを遅延させる。例えば、電子制御装置40は、RorD→P操作された際は、シフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えに先立って、シフト切替機構80によるRorDポジションを維持したまま自動変速機12内の動力伝達経路が遮断される自動変速機12のニュートラル状態を形成し、所定の遅延時間TDEL経過後にシフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えを開始する。
より具体的には、図8は、電子制御装置40による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図8において、エンジン出力制御部すなわちエンジン出力制御手段150は、例えばスロットルアクチュエータ74により電子スロットル弁58を開閉制御する他、燃料噴射量制御の為に燃料噴射装置76を制御し、点火時期制御の為にイグナイタ78を制御してエンジン14の出力を制御する為のエンジン出力制御指令信号Sを出力する。例えば、電子スロットル弁58の開閉制御は、図9に示すようなスロットル弁開度θTHをパラメータとしてエンジン回転速度Nとエンジントルク推定値TE0との予め実験的に求められて記憶された関係(エンジントルクマップ)から実際のエンジン回転速度Nに基づいて目標エンジントルクT が得られるスロットル弁開度θTHとなるようにスロットルアクチュエータ74により電子スロットル弁58を開閉制御する。上記目標エンジントルクT は、例えば電子制御装置40によりアクセル開度Acc等に基づいて求められる。
変速制御部すなわち変速制御手段152は、例えば図10に示すような車速V及びアクセル開度Accを変数として予め記憶された関係(変速マップ、変速線図)から実際の車速V及びアクセル開度Accに基づいて変速判断を行い、自動変速機12の変速を実行すべきか否かを判断し例えば自動変速機12の変速すべき変速段を判断し、その判断した変速段が得られるように自動変速機12の自動変速制御を実行する。このとき、変速制御手段152は、例えば図2に示す係合表に従って変速段が達成されるように、自動変速機12の変速に関与する油圧式摩擦係合装置を係合及び/又は解放させる変速制御指令信号S(変速出力指令、油圧指令)を油圧制御回路50へ出力する。この変速制御指令信号Sに従って、自動変速機12の変速が実行されるように油圧制御回路50内のリニアソレノイドバルブSL1〜SL6が駆動させられて、その変速に関与する油圧式摩擦係合装置の油圧アクチュエータACT1〜ACT6が作動させられる。尚、図10の変速線図において、実線はアップシフトが判断されるための変速線(アップシフト線)であり、破線はダウンシフトが判断されるための変速線(ダウンシフト線)である。また、図10の変速線図は自動変速機12で変速が実行される第1速変速段乃至第8速変速段のうちで第1速変速段乃至第6速変速段における変速線が例示されている。
シフトポジション切替制御部すなわちシフトポジション切替制御手段154は、例えば操作ポジションPSHに基づいて自動変速機12のシフトポジションを切り替える為の運転者によるシフトレバー70の操作が為されたか否かを判断し、操作ポジションPSHに対応した自動変速機12のシフトポジションへ切り替える為のシフトポジション切替制御指令信号Sをシフト切替機構80へ出力する。例えば、シフトポジション切替制御手段154は、駆動モータ82の検出回転角度が要求された自動変速機12のシフトポジションに対応する目標回転角度と一致する位置でディテントプレート114が回転停止するように、前記所定のモータ回転速度N’にて駆動モータ82を回転駆動する駆動信号を駆動モータ82へ出力する。
P操作判定部すなわちP操作判定手段156は、例えば操作ポジションPSHに基づいてユーザによりRorD→P操作となるシフト操作が為されたか否かを判定する。
遅延条件成立判定部すなわち遅延条件成立判定手段158は、例えば自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないか否かを判定する。この自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないこととは、例えばブレーキオンBONとされている状態であることや路面勾配θが所定勾配θ’以下の場所で車両10が停止している状態であることが想定される。よって、遅延条件成立判定手段158は、例えばブレーキオンBONであるか、及び例えば加速度センサ48からの加速度Gに基づいて路面勾配θが所定勾配θ’以下であるかの少なくとも何れかであるか否かに基づいて、自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないか否かを判定する。この所定勾配θ’は、例えば自動変速機12がニュートラル状態とされているときにブレーキオフ(所謂サイドブレーキを含む)とされたとしても、車両10が移動しないか或いは移動したとしても極めてゆっくりと移動するような平坦路或いは坂路であることを判定する為の予め求められた判定勾配である。
シフトポジション切替制御手段154は、例えばP操作判定手段156によりRorD→P操作となるシフト操作が為されたと判定され且つ遅延条件成立判定手段158により自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないと判定された場合には、所定の遅延時間TDEL経過後に自動変速機12をパーキングポジションへ切り替える為のシフトポジション切替制御指令信号Sをシフト切替機構80へ出力する。また、変速制御手段152は、例えばP操作判定手段156によりRorD→P操作となるシフト操作が為されたと判定され且つ遅延条件成立判定手段158により自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないと判定された場合には、所定の遅延時間TDELが経過してシフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えが開始されるまで、自動変速機12がRorDポジションとされている状態において自動変速機12をニュートラル状態とする為の変速制御指令信号S例えばRorDポジションにおいて係合されているクラッチC及びブレーキBを全て解放する為の変速制御指令信号Sを油圧制御回路50へ出力する。
前記所定の遅延時間TDELは、例えば自動変速機12がニュートラル状態とされたときに自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが解放されるまでの時間(すなわちドライブラインに蓄積された捩れトルクが零に向かって収束するまでの時間)解放時間TRELすなわち自動変速機12のRorDポジション時に係合されていた油圧式摩擦係合装置から油圧が抜けきるまでの解放時間TRELと、前記所定のモータ回転速度N’にて駆動モータ82を回転駆動したときのパーキングポジションへの切替え開始から切替え完了(終了)までの予め求められた所定の駆動時間TDR’とに基づいて、予め実験的に求められて設定された切替え開始時点決定時間(=TREL−TDR’)である(図12参照)。
但し、上記解放時間TRELは作動油温すなわちAT油温TOILによって変化する。例えば、AT油温TOILが高い程、解放時間TRELは短くされ、またAT油温TOILが低い程、解放時間TRELは長くされる。そこで、高いAT油温TOILの場合にはより早くパーキングギヤ104がロック状態とされる一方で低いAT油温TOILの場合にはドライブラインの捩れが一層確実に抑制されてからパーキングギヤ104がロック状態とされる為に、AT油温TOILが高い程、所定の遅延時間TDELを短くし、AT油温TOILが低い程、所定の遅延時間TDELを長くする。例えば、AT油温TOILが高い程、所定の遅延時間TDELが短くされるように設定された関係(遅延時間マップ)が予め実験的に求められており、シフトポジション切替制御手段154は、その遅延時間マップから実際のAT油温TOILに基づいて所定の遅延時間TDELを決定する。
図11は、電子制御装置40の制御作動の要部すなわちRorD→P操作に伴って自動変速機12がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際、ドライブライン(例えば出力軸32から駆動輪38までの動力伝達経路)に蓄積される駆動力Fを抑制し、パーキングロック解除時のショックを抑制する為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。また、図12は、図11のフローチャートに示す制御作動を実行した場合の一例を示すタイムチャートである。
図11において、先ず、P操作判定手段156に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S10において、例えば操作ポジションPSHに基づいてユーザによりRorD→P操作となるシフト操作が為されたか否かが判定される。このS10の判断が否定される場合は本ルーチンが終了させられるが肯定される場合(図12のt1時点)は遅延条件成立判定手段158に対応するS20において、例えば自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないか否かが判定される(図12のt1時点)。例えば、ブレーキオンBONであるか、及び加速度Gに基づいて路面勾配θが所定勾配θ’以下であるかの少なくとも何れかであるか否かが判定される。このS20の判断が否定される場合は本ルーチンが終了させられるが肯定される場合はシフトポジション切替制御手段154に対応するS30において、例えばAT油温TOILが高い程、所定の遅延時間TDELが短くされるように設定された遅延時間マップから実際のAT油温TOILに基づいて所定の遅延時間TDELが決定される(図12のt1時点)。次いで、シフトポジション切替制御手段154及び変速制御手段152に対応するS40において、例えば上記S30にて決定された所定の遅延時間TDELが経過してシフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えが開始されるまで、自動変速機12がRorDポジションとされている状態において自動変速機12をニュートラル状態とする為の変速制御指令信号Sが油圧制御回路50へ出力される(図12のt1時点乃至t3時点)。そして、その所定の遅延時間TDEL経過後に、前記所定のモータ回転速度N’にて駆動モータ82を回転駆動して自動変速機12をパーキングポジションへ切り替える為のシフトポジション切替制御指令信号Sがシフト切替機構80へ出力される(図12のt3時点)。図12に示すように、破線で示す従来例では自動変速機12がRorDポジションとされているときの駆動力Fが残ったままパーキングロックが完了させられるすなわちPポジションが確定させられる(図12のt2時点)。これに対して、実線で示す本実施例では、自動変速機12がRorDポジションとされているときの駆動力Fが抜けてからPポジションが確定させられる(図12のt4時点)。
上述のように、本実施例によれば、RorD→P操作となるシフト操作が運転者により為された際は、自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないことを条件として、自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが解放された後に自動変速機12のパーキングポジションへの切替えが完了するようにシフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えが遅延させられるので、RorD→P操作に伴って自動変速機12がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際、例えば出力軸32(パーキングギヤ104)から駆動輪38へのドライブラインに蓄積される自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが抑制されてからすなわちドライブラインの捩れが抑制されてからパーキングギヤ104がロック状態とされる。よって、ドライブラインに捩れトルクが蓄積されたままロック状態とされることに起因して発生するPポジションから非Pポジションへの切替え時(パーキングロック解除時)のショックが抑制される。加えて、自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しない条件下で実行されるので、パーキングギヤ104がロック状態とされる前にドライブラインに蓄積される自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが抑制されても例えばパーキングギヤ104がロック状態とされる前に自動変速機12のニュートラル状態が形成されても、車両10が勝手に移動することが回避される。また、メカ的な機構を新たに追加することなく、例えばパーキングロック時に係合するパーキングギヤ104の歯を1歯飛ばすように構成したカム機構をパーキングロックポール106に設けることなく、パーキングロック解除時のショックが抑制されるので、コスト上、有利となる。
また、本実施例によれば、自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両12が移動しないこととは、ブレーキオンとされていること及び路面勾配θが所定勾配θ’以下の場所での車両停止状態であることのうちの少なくとも何れかであるので、パーキングギヤ104がロック状態とされる前にドライブラインに蓄積される自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが抑制されても、車両10が勝手に移動することが確実に回避される。
また、本実施例によれば、RorD→P操作となるシフト操作が運転者により為された際は、シフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えに先立って、シフト切替機構80によるRorDポジションを維持したまま自動変速機12内の動力伝達経路が遮断される自動変速機12のニュートラル状態を形成し、所定の遅延時間TDEL経過後にシフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えを開始するので、ドライブラインに蓄積される自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが確実に抑制されてからすなわちドライブラインの捩れが確実に抑制されてからパーキングギヤ104がロック状態とされる。よって、ドライブラインに捩れトルクが蓄積されたままロック状態とされることに起因して発生するパーキングロック解除時のショックが適切に抑制される。
また、本実施例によれば、前記所定の遅延時間TDELは、AT油温TOILが高い程短くされ、AT油温TOILが低い程長くされるので、自動変速機のRorDポジション時の駆動力Fが解放されるまでの解放時間TRELが比較的短くなるような高いAT油温TOILの場合にはより早くパーキングギヤ104がロック状態とされる一方で、その解放時間TRELが比較的長くなるような低いAT油温TOILの場合にはドライブラインの捩れが一層確実に抑制されてからパーキングギヤ104がロック状態とされる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において実施例相互に共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
前述の実施例では、RorD→P操作された際は、シフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えに先立って、シフト切替機構80によるRorDポジションを維持したまま自動変速機12のニュートラル状態を形成し、所定の遅延時間TDEL経過後にシフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えを開始した。本実施例では、前述の実施例に替えて、例えば、電子制御装置40は、RorD→P操作された際は、自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが解放された後にパーキングギヤ104のロック状態への切替えが完了するように、シフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えを所定の制御時間TCONを掛けて実行する。
具体的には、シフトポジション切替制御手段154は、例えばP操作判定手段156によりRorD→P操作となるシフト操作が為されたと判定され且つ遅延条件成立判定手段158により自動変速機12がパーキングポジションとされなくとも車両10が移動しないと判定された場合には、前記所定のモータ回転速度N’にて駆動モータ82を回転駆動したときの所定の駆動時間TDR’よりも長くされた所定の制御時間TCONを掛けて自動変速機12をパーキングポジションへ切り替える為のシフトポジション切替制御指令信号Sすなわちパーキングポジションへの切替え開始から切替え完了(終了)までの駆動時間TDRが所定の制御時間TCONとなるように算出した遅延用モータ回転速度N”にて自動変速機12をパーキングポジションへ切り替える為のシフトポジション切替制御指令信号Sをシフト切替機構80へ出力する。従って、この遅延用モータ回転速度N”は、前記所定のモータ回転速度N’よりも遅い回転速度となる。
前記所定の制御時間TCONは、例えば自動変速機12がPポジションとされるときにスプール弁子122の摺動に伴ってマニュアルバルブ98の油路が切り換えられることにより自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが解放されるまでの解放時間TRELすなわち自動変速機12のRorDポジション時に係合されていた油圧式摩擦係合装置から油圧が抜けきるまでの解放時間TRELである(図12参照)。
但し、上記解放時間TRELは作動油温すなわちAT油温TOILによって変化する。例えば、AT油温TOILが高い程、解放時間TRELは短くされ、またAT油温TOILが低い程、解放時間TRELは長くされる。そこで、高いAT油温TOILの場合にはより早くパーキングギヤ104がロック状態とされる一方で低いAT油温TOILの場合にはドライブラインの捩れが一層確実に抑制されてからパーキングギヤ104がロック状態とされる為に、AT油温TOILが高い程、所定の制御時間TCONを短くし、AT油温TOILが低い程、所定の制御時間TCONを長くする。例えば、AT油温TOILが高い程、所定の制御時間TCONが短くされるように設定された関係(制御時間マップ)が予め実験的に求められており、シフトポジション切替制御手段154は、その制御時間マップから実際のAT油温TOILに基づいて所定の制御時間TCONを決定する。
図13は、電子制御装置40の制御作動の要部すなわちRorD→P操作に伴って自動変速機12がRorDポジションからPポジションへ切り替えられる際、ドライブラインに蓄積される駆動力Fを抑制し、パーキングロック解除時のショックを抑制する為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。また、図14は、図13のフローチャートに示す制御作動を実行した場合の一例を示すタイムチャートである。尚、この図13のフローチャートは、図11のフローチャートに相当するものであって、図13におけるS10、S20は図11におけるS10、S20と同様である。
図13において、先ず、P操作判定手段156に対応するS10において、例えば操作ポジションPSHに基づいてユーザによりRorD→P操作となるシフト操作が為されたか否かが判定される。このS10の判断が否定される場合は本ルーチンが終了させられるが肯定される場合(図14のt1時点)は遅延条件成立判定手段158に対応するS20において、例えばブレーキオンBONであるか、及び路面勾配θが所定勾配θ’以下であるかの少なくとも何れかであるか否かが判定される(図14のt1時点)。このS20の判断が否定される場合は本ルーチンが終了させられるが肯定される場合はシフトポジション切替制御手段154に対応するS30’において、例えばAT油温TOILが高い程、所定の制御時間TCONが短くされるように設定された制御時間マップから実際のAT油温TOILに基づいて所定の制御時間TCONが決定される(図14のt1時点)。次いで、シフトポジション切替制御手段154に対応するS40’において、例えばパーキングポジションへの切替え開始から切替え完了(終了)までの駆動モータ82の駆動時間TDRが上記S30’にて決定された所定の制御時間TCONとなるように遅延用モータ回転速度N”が算出される。そして、前記所定のモータ回転速度N’にて駆動モータ82を回転駆動したときの所定の駆動時間TDR’よりも長くされたその所定の制御時間TCONを掛けてすなわち前記所定のモータ回転速度N’よりも遅くされた上記遅延用モータ回転速度N”にて駆動モータ82を回転駆動して自動変速機12をパーキングポジションへ切り替える為のシフトポジション切替制御指令信号Sがシフト切替機構80へ出力される(図14のt1時点乃至t3時点)。図14に示すように、破線で示す従来例では自動変速機12がRorDポジションとされているときの駆動力Fが残ったままPポジションが確定させられる(図14のt2時点)。これに対して、実線で示す本実施例では、自動変速機12がRorDポジションとされているときの駆動力Fが抜けてからPポジションが確定させられる(図14のt3時点)。
上述のように、本実施例によれば、前述の実施例と同様の効果が得られる。例えば、RorD→P操作となるシフト操作が運転者により為された際は、自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが解放された後にパーキングギヤ104のロック状態への切替えが完了するようにシフト切替機構80によるパーキングポジションへの切替えを所定の制御時間TCONを掛けて実行するので、ドライブラインに蓄積される自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが確実に抑制されてからすなわちドライブラインの捩れが確実に抑制されてからパーキングギヤ104がロック状態とされる。よって、ドライブラインに捩れトルクが蓄積されたままロック状態とされることに起因して発生するパーキングロック解除時のショックが適切に抑制される。
また、本実施例によれば、所定の制御時間TCONは、AT油温TOILが高い程短くされ、AT油温TOILが低い程長くされるので、自動変速機12のRorDポジション時の駆動力Fが解放されるまでの解放時間TRELが比較的短くなるような高いAT油温TOILの場合にはより早くパーキングギヤ104がロック状態とされる一方で、その解放時間TRELが比較的長くなるような低いAT油温TOILの場合にはドライブラインの捩れが一層確実に抑制されてからパーキングギヤ104がロック状態とされる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、所定の遅延時間TDELが経過するまで、自動変速機12がRorDポジションとされている状態において係合されているクラッチC及びブレーキBを全て解放することで自動変速機12のニュートラル状態を形成したが、シフト切替機構80によるRorDポジションを維持したまま自動変速機12内の動力伝達経路が遮断されれば良く、例えば2つの係合装置が係合されている場合には、一方の係合装置のみを解放してニュートラル状態を形成しても良い。また、本発明は、自動変速機12のような遊星歯車式自動変速機でない他の形式の自動変速機にも適用され得るが、変速段を達成(形成)する為の係合装置を備えない変速機の場合には、例えばエンジンから駆動輪への動力伝達経路に備えられた係合装置を解放することで上記ニュートラル状態を形成することになる。例えば、無段変速機の場合には、係合装置と歯車装置とを含む良く知られた前後進切換装置が備えられており、この係合装置を解放することで上記ニュートラル状態を形成する。また、車両10は、縦置き型の自動変速機12を有するものであってFR型の駆動方式を採用するものであったが、横置き型の自動変速機を有するものであってFF型やRR型の駆動方式を採用するものであっても良い。
また、前述の実施例では、自動変速機12のRorDポジション時に係合されていた油圧式摩擦係合装置から油圧が抜けきるまでの解放時間TRELはAT油温TOILによって変化するとして、所定の遅延時間TDELや所定の制御時間TCONを前記遅延時間マップや前記制御時間マップからAT油温TOILに基づいて設定したが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。例えば、一律の所定の遅延時間TDELや所定の制御時間TCONを予め設定しても良い。例えば、解放時間TRELにAT油温TOILに対応した所定の安全マージンを加えた時間に基づいて所定の遅延時間TDELや所定の制御時間TCONを一律に設定しても良い。また、上記遅延時間マップや上記制御時間マップは、解放時間TRELに安全マージンを加えた時間に基づいて設定するようにしても良い。また、解放時間TRELは、ドライブラインに蓄積された捩れトルクが零に向かって収束するまでの時間でもあったが、これに限らず、その捩れトルクがある程度(例えばパーキングロック解除時のショックが一定以上抑制される程度)抑制されるまでの時間であっても良い。このようにしても、一定の効果は得られる。一方、上記解放時間TRELはRorDポジション時の変速段すなわち係合されている係合装置の違いによっても変化する可能性がある。そこで、前記遅延時間マップや前記制御時間マップは、Rポジション時とDポジション時とでそれぞれ別マップを設定しても良い。また、Dポジション時の変速段毎に、それぞれ別マップを設定しても良い。
また、前述の実施例では、所定の制御時間TCONを掛けて自動変速機12をパーキングポジションへ切り替える場合には、パーキングポジションへの切替えを直ぐに開始することからすなわちマニュアルバルブ98の油路の切替えにより強制的に自動変速機12がニュートラル状態へ切り替えられることから、マニュアルバルブ98の油路の切替えによらないことでの自動変速機12のニュートラル状態の形成を実行しなかったが、所定の遅延時間TDELが経過してから自動変速機12をパーキングポジションへ切り替える場合と同様に、例えば所定の制御時間TCON中に自動変速機12のニュートラル状態の形成を実行しても良い。
また、前述の実施例では、駆動モータ82として3相のSRモータを用いているが、これに限定されず、エンコーダ84の出力信号のカウント値に基づいてロータの回転位置を検出してモータの通電相を順次切り替える型式の他のステップモータを用いても良い。例えば、2相型のステップモータ、4相のステップモータ、5相のステップモータなどであっても本発明は適用され得る。
また、前述の実施例では、エンコーダ84及びニュートラルスイッチセンサ86は駆動モータ82に設けられた構成としたが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。例えば、ニュートラルスイッチセンサ86が駆動モータ82の外部に配設されて、マニュアルシャフト116の回転を直接検出する構成であっても良いし、必ずしも配設されている必要もない。また、エンコーダ84は磁気式のロータリエンコーダであり、ニュートラルスイッチセンサ86はポテンショメータなどによって構成される非接触式回転角センサであったが、これに限らず、種々のセンサを採用することが可能である。例えば、エンコーダ84は、光学式のエンコーダやブラシ式のエンコーダなどであっても良い。また、マニュアルシャフト116の回転角度(ディテントプレート114の回転角度)がニュートラルスイッチセンサ86により検出されたが、これに限らず、例えばマニュアルバルブ98のスプール弁子122の摺動量など、マニュアルシャフト116の回転駆動と1対1に対応して駆動される部品の操作量(回転角度、移動量等)を検出するようにしても良い。
また、前述の実施例では、「P」、「R」、「N」、「D」の各シフトポジションに対応して切り替えるシフト切替機構80に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られる必要はない。例えば、「P」、「R」、「N」、「D」の各シフトポジションに加えて、セカンドレンジ「2」やローレンジ「L」が付加された各シフトポジションに対応して切り替えるシフト切替機構などの他のシフト切替機構であっても良い。
また、前述の実施例では、シフトレバー70がレバー位置「S」へ操作されることにより自動変速機12の前進走行ポジションにおいて複数種類の変速レンジが切り換えられたが、複数種類の変速レンジに替えて変速段が切り換え可能に構成されてもよい。すなわち、各変速レンジの最高速側変速段が各変速段として設定されシフトレバー70の操作毎に切り換え可能に構成されてもよい。例えば、シフトレバー70がレバー位置「S」におけるアップシフト操作ポジション「+」またはダウンシフト操作ポジション「−」へ手動操作されると、例えば第1速変速段乃至第8速変速段の何れかがシフトレバー70の操作に応じて切換えられる。
また、前述の実施例では、自動変速機12のシフトポジションを選択する為の操作装置は、シフトレバー70とシフトポジションセンサ72とを備えたシフト操作装置102であったが、これに限らず、運転者のシフト意思を電気的信号に変換する操作装置であれば良い。例えば、「R」、「N」、「D」等の操作ポジションへ操作されるモーメンタリ式のシフトレバーと、Pポジションを選択する為のモーメンタリ式のPスイッチと、各操作を電気的に検出する操作ポジションセンサとを備えているような操作装置であっても良い。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
12:自動変速機
14:エンジン(動力源)
38:駆動輪
40:電子制御装置(シフト切替制御装置)
70:シフトレバー(操作装置)
80:シフト切替機構
102:シフト操作装置(操作装置)
104:パーキングギヤ(回転歯)
106:パーキングロックポール(ロック歯)
C:クラッチ(油圧式摩擦係合装置)
B:ブレーキ(油圧式摩擦係合装置)

Claims (6)

  1. 自動変速機のシフトポジションを切り替える為の操作装置の操作状態を示す操作信号に基づいて該自動変速機のシフトポジションを電気的に切り替えるシフト切替機構を備えた車両のシフト切替制御装置であって、
    動力源からの動力に基づく駆動力が駆動輪へ伝達される前記自動変速機の走行ポジションを選択する為の走行用操作ポジションから、前記自動変速機内の動力伝達経路が遮断され且つ前記駆動輪と共に回転する回転歯にロック歯が噛み合うロック状態とされる該自動変速機のパーキングポジションを選択する為のパーキング用操作ポジションへ前記操作装置が運転者によりシフト操作された際は、前記自動変速機がパーキングポジションとされなくとも前記車両が移動しないことを条件として、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放された後に該自動変速機のパーキングポジションへの切替えが完了するように前記シフト切替機構による該パーキングポジションへの切替えを遅延させることを特徴とする車両のシフト切替制御装置。
  2. 前記自動変速機がパーキングポジションとされなくとも前記車両が移動しないこととは、ブレーキオンとされていること及び路面勾配が所定勾配以下の場所での車両停止状態であることのうちの少なくとも何れかであることを特徴とする請求項1に記載の車両のシフト切替制御装置。
  3. 前記走行用操作ポジションから前記パーキング用操作ポジションへシフト操作された際は、前記シフト切替機構による前記パーキングポジションへの切替えに先立って、該シフト切替機構による前記走行ポジションを維持したまま前記自動変速機内の動力伝達経路が遮断される該自動変速機のニュートラル状態を形成し、所定の遅延時間経過後に前記シフト切替機構による前記パーキングポジションへの切替えを開始することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両のシフト切替制御装置。
  4. 前記自動変速機が走行ポジションへ切り替えられているときには、作動油の供給により油圧式摩擦係合装置が係合させられることで前記駆動力が前記駆動輪へ伝達され、
    前記所定の遅延時間は、作動油温が高い程短くされ、該作動油温が低い程長くされることを特徴とする請求項3に記載の車両のシフト切替制御装置。
  5. 前記走行用操作ポジションから前記パーキング用操作ポジションへシフト操作された際は、前記自動変速機の走行ポジション時の前記駆動力が解放された後に前記ロック状態への切替えが完了するように前記シフト切替機構による該パーキングポジションへの切替えを所定の制御時間を掛けて実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両のシフト切替制御装置。
  6. 前記自動変速機が走行ポジションへ切り替えられているときには、作動油の供給により油圧式摩擦係合装置が係合させられることで前記駆動力が前記駆動輪へ伝達され、
    前記所定の制御時間は、作動油温が高い程短くされ、該作動油温が低い程長くされることを特徴とする請求項5に記載の車両のシフト切替制御装置。
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