JP2009068655A - シフト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータを介してシフト位置を切り換えるシフト装置において、基準位置を設定する制御を低減することができるシフト装置を提供する。
【解決手段】車両への電力供給状態を切り換えたときに制御手段152の基準となる電動アクチュエータ44の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段158と、車両への電力供給状態を切り換えたときであっても基準位置検出記憶手段158への電力供給状態を切り換えない電力制御手段166とを、備えるため、車両への電力供給状態が切り換えられても、基準位置検出記憶手段158への電力供給状態が継続され、基準位置の記憶状態が維持される。これにより、車両の電力供給状態を切り換える度に基準位置検出記憶手段158による基準位置の検出制御を実施することが回避される。
【選択図】図8

Description

本発明は、アクチュエータを介してシフト位置を切り換えるシフト装置に関するものである。
シフトバイワイヤ方式と呼ばれる、ワイヤ(電線)を介して送られた電気的指令信号に従ってシフトレンジを切り換えるシフト装置が実現されている。このようなシフトバイワイヤ方式のシフト装置では、通常、基準位置を設定し、この基準位置に基づいてアクチュエータを適切に回転制御することにより、シフトレンジが切り換えられる。このように、アクチュエータを制御するためには、前記基準位置を設定することが必要となる。例えば、特許文献1に記載のシフト装置においては、アクチュエータをPレンジ側に回転させ、規制手段(P壁)によりアクチュエータの回転が停止させられたところに基づいて基準位置と設定すること(壁当て制御)で、自動変速機の基準位置を検出する検出回路(ニュートラルスタートスイッチ)を省略し、ニュートラルスタートスイッチによる重量増加およびコスト上昇を抑制している。
特開2005−69406号公報
ところで、特許文献1をはじめとする基準位置を設定するシフト装置において、車両の例えばリモコンやイグニッションキー等の操作に応答するシステム起動時には、例えば前記壁当て制御などの基準位置を検出する制御をその都度実施する必要がある。具体的には、車両のシステムが停止される度にシフトレンジの基準位置がクリアされるため、システム起動時毎に壁当て制御などにより基準位置を検出する必要がある。これにより、壁当て制御など基準位置の検出制御の実施回数が増加する。特に前記壁当て制御は、シフト装置に負荷をかける制御であるため、その回数を低減することが望まれていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、アクチュエータを介してシフト位置を切り換えるシフト装置において、基準位置を設定する制御を低減することができるシフト装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)運転者のシフト操作に基づいてアクチュエータを駆動させることによりシフト位置を切り換える駆動手段と、その駆動手段の駆動による機械的変位を検出する検出手段と、その検出手段の検出結果に基づき前記アクチュエータの駆動量を制御してシフト制御を行う制御手段とを、備えるシフト装置において、(b)車両への電力供給状態を切り換えたときに前記制御手段の基準となる前記シフト位置の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段と、(c)前記車両への電力供給状態を切り換えたときであっても前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態を切り換えない電力制御手段とを、備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための、請求2にかかる発明の要旨とするところは、(a)運転者のシフト操作に基づいてアクチュエータを駆動させることによりシフト位置を切り換える駆動手段と、その駆動手段の駆動による機械的変位を検出する検出手段と、その検出手段の検出結果に基づき前記アクチュエータの駆動量を制御してシフト制御を行う制御手段とを、備えるシフト装置において、(b)車両への電力供給状態を切り換えたときに前記制御手段の基準となる前記シフト位置の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段と、(c)前記車両への電力供給状態が遮断されたときには、前記基準位置検出記憶手段への電力供給を継続する電力制御手段とを、備えることを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2のシフト装置において、前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態の切換えは、車両のリモートスタート停止後から所定時間経過したときに行われることを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2のシフト装置において、前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態の切換えは、車両のプレ空調の停止後から所定時間経過したときに行われることを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至4のいずれか1つのシフト装置において、前記基準位置検出記憶手段は、前記アクチュエータを駆動させたときの負荷に基づいてパーキングポジションを前記シフト位置の基準位置として検出し、記憶するものであることを特徴とする。
請求項1にかかる発明のシフト装置によれば、車両への電力供給状態を切り換えたときに前記制御手段の基準となる前記シフト位置の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段と、前記車両への電力供給状態を切り換えたときであっても前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態を切り換えない電力制御手段とを、備えるため、前記車両への電力供給状態が切り換えられても、前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態が継続され、基準位置の記憶状態が維持される。これにより、前記車両の電力供給状態を切り換える度に前記基準位置検出記憶手段による基準位置の検出制御を実施することが回避され、基準位置の検出によるシフト装置にかかる負荷が低減される。また、車両のシステム起動時において、基準位置の検出時間が省略されるため、システム起動時間を短縮することができる。
また、請求項2にかかる発明のシフト装置によれば、車両への電力供給状態を切り換えたときに前記制御手段の基準となる前記シフト位置の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段と、前記車両への電力供給状態が遮断されたときには、前記基準位置検出記憶手段への電力供給を継続する電力制御手段とを、備えるため、前記車両への電力供給状態が遮断されても、前記基準位置記憶手段への電力供給が継続されされ基準位置の記憶状態が維持される。これにより、前記車両の電力供給が遮断される度に前記基準位置検出記憶手段による基準位置の検出制御を実施することが回避され、基準位置の検出によるシフト装置にかかる負荷が低減される。また、車両のシステム起動時において、基準位置の検出時間が省略されるため、システム起動時間を短縮することができる。
また、請求項3にかかる発明のシフト装置によれば、リモートスタート停止後のシステム再起動は、通常であればシステム停止後にすぐに実施されることを考慮し、基準位置検出記憶手段への電力供給状態の切換えを、車両のリモートスタート停止後から所定時間経過したときに実施させる。これにより、リモートスタート停止後から所定時間内であれば、リモートスタート開始時に検出された基準位置が基準位置検出記憶手段に記憶されているため、基準位置を再度検出することを回避することができる。
また、請求項4にかかる発明のシフト装置によれば、プレ空調の停止後のシステム再起動は、通常であればシステム停止後に直ぐに実施されることを考慮し、前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態の切換えを、車両のプレ空調の停止後から所定時間経過したときに実施させる。これにより、システム停止後から所定時間内であれば、プレ空調開始後に検出された基準位置が基準位置検出記憶手段に記憶されているため、基準位置を再度検出することを回避することができる。
また、請求項5にかかる発明のシフト装置によれば、前記基準位置検出記憶手段は、前記アクチュエータを駆動させたときの負荷に基づいてパーキングポジションを前記シフト位置の基準位置として検出し、記憶するものであるため、この基準位置に基づいてアクチュエータを制御することによりシフト切換が可能となる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された車両用の自動変速機10の構成を説明する骨子図である。また、図2は、自動変速機10の複数のギヤ段(変速段)を成立させる際の摩擦係合装置(係合要素)の作動の組み合わせを説明する作動図表(係合作動表)である。この自動変速機10は、車体に取り付けられる非回転部材としてのトランスミッションケース(以下、ケースと表す)30内において、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置12を主体として構成されている第1変速部14と、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置16およびダブルピニオン型の第3遊星歯車装置18を主体として構成されている第2変速部20とを共通の軸心C上に備え、入力軸22の回転を変速して出力軸24から出力する。入力軸22は入力回転部材に相当するものであり、本実施例では走行用の動力源であるエンジン26によって回転駆動されるトルクコンバータ28のタービン軸である。出力軸24は出力回転部材に相当するものであり、例えば差動歯車装置(終減速機)70や一対の車軸72等を順次介して左右の駆動輪74を回転駆動する(図3参照)。なお、この自動変速機10は中心線(軸心)Cに対して略対称的に構成されており、図1の骨子図においてはその軸心Cの下半分が省略されている。
第1遊星歯車装置12は、サンギヤS1、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤP1、そのピニオンギヤP1を自転および公転可能に支持するキャリヤCA1、ピニオンギヤP1を介してサンギヤS1と噛み合うリングギヤR1を備え、サンギヤS1、キャリアCA1、およびリングギヤR1によって3つの回転要素が構成されている。キャリヤCA1は入力軸22に連結されて回転駆動され、サンギヤS1は回転不能にケース30に一体的に固定されている。リングギヤR1は中間出力部材として機能し、入力軸22に対して減速回転させられて、回転を第2変速部20へ伝達する。本実施例では、入力軸22の回転をそのままの速度で第2変速部20へ伝達する経路が、予め定められた一定の変速比(=1.0)で回転を伝達する第1中間出力経路PA1であり、第1中間出力経路PA1には、入力軸22から第1遊星歯車装置12を経ることなく第2変速部20へ回転を伝達する直結経路PA1aと、入力軸22から第1遊星歯車装置12のキャリヤCA1を経て第2変速部20へ回転を伝達する間接経路PA1bとがある。また、入力軸22からキャリヤCA1、そのキャリヤCA1に配設されたピニオンギヤP1、およびリングギヤR1を経て第2変速部20へ伝達する経路が、第1中間出力経路PA1よりも大きい変速比(>1.0)で入力軸22の回転を変速(減速)して伝達する第2中間出力経路PA2である。
第2遊星歯車装置16は、サンギヤS2、ピニオンギヤP2、そのピニオンギヤP2を自転および公転可能に支持するキャリヤCA2、ピニオンギヤP2を介してサンギヤS2と噛み合うリングギヤR2を備えている。また、第3遊星歯車装置18は、サンギヤS3、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤP2およびP3、そのピニオンギヤP2およびP3を自転および公転可能に支持するキャリヤCA3、ピニオンギヤP2およびP3を介してサンギヤS3と噛み合うリングギヤR3を備えている。
第2遊星歯車装置16および第3遊星歯車装置18では、一部が互いに連結されることによって4つの回転要素RM1〜RM4が構成されている。具体的には、第2遊星歯車装置16のサンギヤS2によって第1回転要素RM1が構成され、第2遊星歯車装置16のキャリヤCA2および第3遊星歯車装置のキャリヤCA3が互いに一体的に連結されて第2回転要素RM2が構成され、第2遊星歯車装置16のリングギヤR2および第3遊星歯車装置18のリングギヤR3が互いに一体的に連結されて第3回転要素RM3が構成され、第3遊星歯車装置18のサンギヤS3によって第4回転要素RM4が構成されている。この第2遊星歯車装置16および第3遊星歯車装置18は、キャリアCA2およびCA3が共通の部材にて構成されているとともに、リングギヤR2およびR3が共通の部材にて構成されており、且つ第2遊星歯車装置16のピニオンギヤP2が第3遊星歯車装置18の第2ピニオンギヤを兼ねているラビニヨ型の遊星歯車列とされている。
第1回転要素RM1(サンギヤS2)は、第1ブレーキB1を介してケース30に選択的に連結されて回転停止され、第3クラッチC3を介して中間出力部材である第1遊星歯車装置12のリングギヤR1(すなわち第2中間出力経路PA2)に選択的に連結され、さらに第4クラッチC4を介して第1遊星歯車装置12のキャリヤCA1(すなわち第1中間出力経路PA1の間接経路PA1b)に選択的に連結されている。第2回転要素RM2(キャリヤCA2およびCA3)は、第2ブレーキB2を介してケース30に選択的に連結されて回転停止させられるとともに、第2クラッチC2を介して入力軸22(すなわち第1中間出力経路PA1の直結経路PA1a)に選択的に連結されている。第3回転要素RM3(リングギヤR2およびR3)は、出力軸24に一体的に連結されて回転を出力するようになっている。第4回転要素RM4(サンギヤS3)は、第1クラッチC1を介してリングギヤR1に連結されている。なお、第2回転要素RM2とケース30との間には、第2回転要素RM2の正回転(入力軸22と同じ回転方向)を許容しつつ逆回転を阻止する一方向クラッチF1が第2ブレーキB2と並列に設けられている。
第3回転部材RM3の外周側には、後述するシフト制御機構50の一部を構成し、パーキングロックポール106と噛み合うことにより出力軸24の回転を阻止するパーキングギヤ108が固設されている。
図2に戻り、この係合作動表は、自動変速機10の各ギヤ段を成立させる際のクラッチC1〜C4、ブレーキB1、B2の作動状態を説明する図表であり、「○」は係合状態を、「(○)」はエンジンブレーキ時のみ係合状態を、空欄は解放状態をそれぞれ表している。このように、自動変速機10においては、3組の遊星歯車装置12、16、18を備え、クラッチC1〜C4、ブレーキB1、B2を選択的に係合することにより変速比γ(=入力軸回転速度NIN/出力軸回転速度NOUT)が異なる複数のギヤ段例えば前進8段の多段変速が達成される。また、特に、第2ブレーキB2と並列に一方向クラッチF1が設けられていることから、第1ギヤ段(1st )を成立させる際に、第2ブレーキB2はエンジンブレーキ時には係合させられる一方、駆動時には解放させられる。
また、各ギヤ段毎に異なる変速比は、第1遊星歯車装置12、第2遊星歯車装置16、および第3遊星歯車装置18の各ギヤ比ρ1、ρ2、ρ3によって適宜定められる。また、クラッチC1〜C4、およびブレーキB1、B2(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBと表す)は、多板式のクラッチやブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置(以下、係合装置という)であり、油圧制御回路76(図3参照)内のリニアソレノイドバルブSL1〜SL6の励磁、非励磁や電流制御により、係合、解放状態が切り換えられるとともに係合、解放時の過渡油圧などが制御される。
図3は、図1の自動変速機10などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。電子制御装置ECUは、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン26の出力制御や自動変速機10の変速制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用やリニアソレノイドバルブSL1〜SL6を制御する変速制御用等に分けて構成される。なお、本実施例において、電制御装置ECUは、主にエンジン26やリニアソレノイドバルブSL1〜SL6を制御する車両制御装置V−ECU、およびシフト制御機構50を制御するシフト制御装置S−ECUを備えて構成される。
図3において、車両に設けられた図示しないセンサやスイッチなどから、例えばクランク角度(位置)ACR(°)およびエンジン26の回転速度Nに対応するクランクポジションを検出するクランクポジションセンサ、トルクコンバータ28のタービン回転速度Nすなわち自動変速機10の入力軸22の回転速度NINを検出するタービン回転速度センサ、車速Vに対応する出力軸24の回転速度NOUTを検出する出力軸回転速度センサ、エンジン26の吸入空気量QAIRを検出する吸入空気量センサ、手動変速操作装置としてのシフトレバー40のレバーポジション(操作位置)PSHを検出するシフトポジションセンサ42、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ、吸気配管に設けられた電子スロットル弁の開き角すなわちスロットル弁開度θTHを検出するスロットルポジションセンサ、常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無を表すブレーキ操作信号BONを検出するブレーキスイッチ、油圧制御回路76内の作動油の温度であるAT油温TOILを検出するためのAT油温センサ、車両の加速度(減速度)Gを検出するための加速度センサ等から、クランク角度(位置)ACR(°)およびエンジン回転速度N、タービン回転速度N(=入力軸回転速度NIN)、車速V、出力軸回転速度NOUT、吸入空気量QAIR、シフトポジションPSH、アクセル開度Acc、スロットル弁開度θTH、ブレーキ操作信号BON、AT油温TOIL、加速度(減速度)Gなどを表す信号が電子制御装置ECUに供給される。
上記アクセルペダルは、運転者の要求する車両駆動力に応じて踏み込み操作されるもので、出力操作部材に相当し、その操作量であるアクセル開度Accは加速要求量に相当する。
電子制御装置ECUからは、エンジン26の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号S、例えば電子スロットル弁の開閉を制御するためのスロットルアクチュエータへの駆動信号や燃料噴射装置から噴射される燃料の量を制御するための噴射信号やイグナイタによるエンジン26の点火時期を制御するための点火時期信号などが出力されている。また、自動変速機10の変速制御の為の変速制御指令信号S、例えば自動変速機10の変速段を切り換えるために油圧制御回路76内のリニアソレノイドバルブSL1〜SL6の励磁、非励磁などを制御するためのバルブ指令信号やライン油圧PLを制御するためのリニアソレノイドバルブSLTへの駆動信号などが出力されている。さらに、シフトレバー40のシフトレンジに応じてシフト切換を実施するため、電動モータ、ソレノイドなどからなる電動アクチュエータ44を作動させる信号Sが出力されている。
図4は、クラッチCおよびブレーキBの各油圧アクチュエータの作動を制御するリニアソレノイドバルブSL1〜SL6等に関する回路図であって、油圧制御回路76の要部を示す回路図である。
図4において、クラッチC1、C2、およびブレーキB1、B2の各油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)78、80、86、88には、油圧供給装置90から出力されたDレンジ圧(前進レンジ圧、前進油圧)PDがそれぞれリニアソレノイドバルブSL1、SL2、SL5、SL6により調圧されて供給され、クラッチC3およびC4の各油圧アクチュエータ82、84には、油圧供給装置90から出力されたライン油圧PL1がそれぞれリニアソレノイドバルブSL3、SL4により調圧されて供給されるようになっている。なお、ブレーキB2の油圧アクチュエータ88には、リニアソレノイドバルブSL6の出力油圧およびリバース圧(後進レンジ圧、後進油圧)PRのうち何れか供給された油圧がシャトル弁99を介して供給される。
油圧供給装置90は、エンジン26によって回転駆動される機械式のオイルポンプ68(図1参照)から発生する油圧を元圧としてライン油圧PL1(第1ライン油圧PL1)を調圧する例えばリリーフ型のプライマリレギュレータバルブ(第1調圧弁)92、第1調圧弁92によるライン油圧PL1の調圧のために第1調圧弁92から排出される油圧を元圧としてライン油圧PL2(第2ライン油圧PL2、セカンダリ圧PL2)を調圧するセカンダリレギュレータバルブ(第2調圧弁)94、アクセル開度Acc或いはスロットル弁開度θTHで表されるエンジン負荷等に応じたライン油圧PL1、PL2に調圧されるために第1調圧弁92および第2調圧弁94へ信号圧PSLTを供給するリニアソレノイドバルブSLT、ライン油圧PL1を元圧としてモジュレータ油圧PMを一定値に調圧するモジュレータバルブ96、およびワイヤ(電線)を介して電気的に連結されるシフトレバー40の操作に伴い電動アクチュエータ44が作動させられて油路が切り換えられることにより入力されたライン油圧PL1をシフトレバー40が「D」ポジション或いは「B」ポジションへ操作されたときにはDレンジ圧PDとして出力し或いは「R」ポジションへ操作されたときにはリバース圧PRとして出力するマニュアルバルブ98等を備えており、ライン油圧PL1、PL2、モジュレータ油圧PM、Dレンジ圧PD、およびリバース圧PRを供給する。
リニアソレノイドバルブSL1〜SL6は、基本的には何れも同じ構成であり、車両制御装置V−ECUにより独立に励磁、非励磁され、各油圧アクチュエータ78〜88の油圧が独立に調圧制御されてクラッチC1〜C4、ブレーキB1、B2の係合圧が制御される。そして、自動変速機10は、例えば図2の係合作動表に示すように予め定められた係合装置が係合されることによって各変速段が成立させられる。また、自動変速機10の変速制御においては、例えば変速に関与するクラッチCやブレーキBの解放と係合とが同時に制御される所謂クラッチ・ツウ・クラッチ変速が実行される。例えば、図2の係合作動表に示すように5速→4速のダウンシフトでは、クラッチC2が解放されると共にクラッチC4が係合され、変速ショックを抑制するようにクラッチC2の解放過渡油圧とクラッチC4の係合過渡油圧とが適切に制御される。このように、自動変速機10の係合装置(クラッチC、ブレーキB)がリニアソレノイドバルブSL1〜SL6により各々制御されるので、係合装置の作動の応答性が向上される。或いはまた、その係合装置の係合/解放作動の為の油圧回路が簡素化される。
シフトレバー40は例えば運転席の近傍に配設され、図5に示すように、車両前後(縦)方向に配列された3つの「R」ポジション、「N」ポジション、「D」ポジションと、それに平行に配列された手動操作用の「+」ポジション、「B」ポジション、「−」ポジションとへH型パターンで操作されるようになっている。本実施例では、P位置へ操作してパーキングロックするためのP操作釦41が別スイッチとして設けられている。
上記「R」ポジションは自動変速機10の出力軸24の回転方向を逆回転とするための後進走行ポジション(位置)であり、「N」ポジションは自動変速機10内の動力伝達が遮断されるニュートラル状態とするための中立ポジションであり、「D」ポジションは自動変速機10の変速を許容する変速範囲(Dレンジ)で第1ギヤ段「1st」〜第8ギヤ段「8th」の総ての前進ギヤ段を用いて自動変速制御を実行させる前進走行ポジションであり、「B」ポジションはギヤ段の変化範囲を制限する複数種類の変速レンジすなわち高車速側のギヤ段が異なる複数種類の変速レンジを切り換えることにより手動変速が可能な前進走行ポジションである。P操作釦41の操作により選択される「P」ポジションは自動変速機10内の動力伝達経路を解放しすなわち自動変速機10内の動力伝達が遮断されるニュートラル状態(中立状態)とし且つシフト制御機構50によって機械的に出力軸24の回転を阻止(パーキングロック)するための駐車ポジションである。
上記「B」ポジションにおいては、シフトレバー40の操作毎に変速範囲をアップ側にシフトさせるための「+」ポジション、シフトレバー40の操作毎に変速範囲をダウン側にシフトさせるための「−」ポジションが備えられている。例えば、「B」ポジションにおいては、「8」レンジ〜「L」レンジの何れかがシフトレバー40の「+」ポジション或いは「−」ポジションへの操作に応じて変更される。また、「B」ポジションにおける「L」レンジは第1ギヤ段「1st」にて第2ブレーキB2を係合させて一層エンジンブレーキ効果が得られるためのエンジンブレーキレンジでもある。
上記「D」ポジションは自動変速機10の変速可能な例えば図2に示すような第1速ギヤ段乃至第8速ギヤ段の範囲で自動変速制御が実行される制御様式である自動変速モードを選択するシフトポジションでもあり、「B」ポジションは自動変速機10の各変速レンジの最高速側ギヤ段を超えない範囲で自動変速制御が実行されると共にシフトレバー40の手動操作により変更された変速レンジ(すなわち最高速側ギヤ段)に基づいて手動変速制御が実行される制御様式である手動変速モードを選択するシフトポジションでもある。
図6は、シフト制御機構50の構成を示す図である。なお、本実施例において「シフト位置」は、P位置、R位置、N位置、D位置を意味し、R位置、N位置、およびD位置は非P位置と称する。
シフト制御機構50は、自動変速機10の出力軸24に固定されたパーキングギヤ108と噛み合う噛合位置へ回動可能に設けられて選択的にパーキングギヤ108をロックするパーキングロックポール106と、パーキングロックポール106に係合するテーパ部材114に挿し通されてテーパ部材114を一端部において支持するパーキングロッド104と、パーキングロッド104に設けられてテーパ部材114をその小径方向へ付勢するスプリング119と、パーキングロッド104の他端部に回動可能に接続されて節度機構により少なくともパーキング位置に位置決めされるディテントプレート120と、ディテントプレート120に固設されて一軸まわりに回転可能に支持されたシャフト102と、シャフト102を回転駆動させる電動アクチュエータ44と、シャフト102の回転角度を検出するロータリエンコーダ46と、ディテントプレート120の回転に節度を与えて各シフト位置に固定するディテントスプリング110およびその先端部に設けられた係合部112とを、備えている。本発明のシフト装置は、上記シフト制御機構50並びにシフト制御装置S−ECUを含んで構成される。なお、本実施例の電動アクチュエータ44が本発明のアクチュエータに対応している。
ディテントプレート120は、シャフト102を介して電動アクチュエータ44の駆動軸に作動的に連結されており、パーキングロッド104、ディテントスプリング110、係合部112などと共に電動アクチュエータ44により駆動されて変速機のシフト位置を切り替えるためのシフト位置決め部材として機能する。シャフト102、ディテントプレート120、パーキングロッド104、ディテントスプリング110、および係合部112は、シフトレンジ切換機構の役割を果たす。ディテントプレート120の頂部には、一対の内壁面126と128(図7参照)との間においてP位置、R位置、N位置、D位置に対応して設けられた4つの凹部が形成されており、それらのうちの端に位置する凹部124がP位置に対応している。また、ロータリエンコーダ46は、電動アクチュエータ44の駆動量すなわち回転量に応じた計数値(エンコーダカウント)を取得するためのパルス信号を出力する。
図6は、シフト位置がP位置であるときの状態を示している。この状態では、パーキングロックポール106がパーキングギヤ108をロックしており、車両の駆動軸の回転は妨げられている。この状態から、シフト制御装置S−ECUより作動のための信号Sを受けた電動アクチュエータ44によりシャフト102が図6に示す矢印Cの方向に回転されると、ディテントプレート120を介してパーキングロッド104が図6に示す矢印Aの方向に押され、パーキングロッド104の先端に設けられたテーパー部材114によりパーキングロックポール106が図6に示す矢印Bの方向に押し下げられる。ディテントプレート120の回転に伴って、ディテントプレート120の頂部にP位置、R位置、N位置、D位置に対応して設けられた4つの凹部(谷)のうちの端に位置する谷、すなわち図7に示すP位置凹部124にあったディテントスプリング110の係合部112は、凸部122を乗り越えて他方の谷のいずれか、すなわち非P位置121(図7参照)へ移る。係合部112は、その軸心まわりに回転可能にディテントスプリング110に設けられている。係合部112が非P位置121に到達するまでディテントプレート120がC方向へ回転したとき、パーキングロックポール106は、パーキングギヤ108と噛み合うことのない位置まで押し下げられる。これにより、出力軸24およびこれに連結された車両の駆動輪74が機械的に固定されなくなり、シフト位置が非P位置121に切り替えられる。一方、電動アクチュエータ44によりシャフト102がD方向に回転させられると、上記と逆の作動によりシフト位置がP位置に切り替えられる。
ここで、電動アクチュエータ44によるシフト位置切換制御は、予め基準位置(基準回転位置)を設定することにより実施される。具体的には、設定された基準位置からロータリエンコーダ46によって検出される計数値が、予め設定された各シフト位置に対応する計数値となるように、電動アクチュエータ44を制御することでシフト位置が切り換えられる。
前記基準位置として、例えば係合部112がディテントプレート120の凹部124に係合される位置、すなわちP位置(パーキングポジション)が適用される。この基準位置は、後述する公知技術である制御方法によって検出される。以下、基準位置を検出する制御方法を簡潔に説明する。
係合部112が図7に示すP位置に対する凹部124に係合された状態において、電動アクチュエータ44によってシャフト102をさらに矢印D方向に回転させ、係合部112を内壁面126に接触させる。そして、電動アクチュエータ44による回転トルクと、ディテントスプリング110による弾性力と、パーキングロッド104を介して伝達されるスプリング119の弾性力とが、釣り合う位置で電動アクチュエータ44の回転が停止される。この回転停止時のディテントプレート120の位置を暫定基準位置として設定する。また、そのときのディテントスプリング110の伸び量を、予め設定されている電動アクチュエータ44の印加電圧に対応する伸び量の関係を示すマップに基づいて算出する。さらに、前記マップに基づいて算出された伸び量から前記暫定基準位置をマップ補正し、そのマップ補正した位置(P位置)を基準位置として確定し、シフト制御装置S−ECUに記憶させる。
ここで、前記基準位置は、車両のシステムが停止されると、通常であれば電子制御装置ECU(車両制御装置V−ECU、シフト制御装置S−ECU)に供給される電力が遮断されるため、シフト制御装置S−ECUのRAMに記憶されている基準位置が消去される。そこで、車両のシステムを起動させる毎に前記基準位置を設定する制御が実行される。この基準位置を設定する制御は、前述したように内壁面126に係合部112を当ててその時の負荷に基づいて基準位置を設定する制御(以下、本制御を壁当て制御と呼ぶ)のため、シフト制御機構50にかかる負荷が大きく、この制御回数を減らすことが望ましい。本発明では、前記壁当て制御の回数を低減することで、シフト制御機構50にかかる負担を軽減することを可能としている。以下、この壁当て制御の回数を低減する制御を中心に説明する。
図8は、前記電子制御装置ECUの要部、すなわち前記壁当て制御の回数を低減するための制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。システム起動要求判定手段150は、例えば運転者によってエンジン26並びにエンジン26などを制御する制御システムを起動させるための図示しないイグニッションスイッチ或いはエンジンスタートスイッチが押し入れられたか否かを判定する。また、システム起動要求判定手段150は、運転者が車両内にいないときであっても、リモコンキーに設けられているエンジン26を予め始動させるための図示しないリモートスタートスイッチが押し入れられたか否か、さらには、リモコンキーに設けられている予め車両の空調を作動させるための図示しないプレ空調スイッチが押し入れられたか否かを判定する。前記イグニッションスイッチ、エンジンスタートスイッチ、リモートスタートスイッチ、またはプレ空調スイッチのいずれかが押し入れられると、本判定が肯定され、電子制御装置ECUに電力が供給される。
制御手段152は、駆動手段154、検出手段156、および基準位置検出記憶手段158を備えて構成される。駆動手段154は、運転者のシフト操作に基づいて電動アクチュエータ44を駆動させることにより、ロッド102およびディテントプレート120を回転させてシフト位置を切り換える。検出手段156は、前記駆動手段154によって回転させられるロッド102の回転角度(機械的変位)をロータリエンコーダ46によって検出する。具体的には、検出手段156は、前述したように、ロータリエンコーダ46によってロッド102の回転量に応じた計数値を取得する。
基準位置検出記憶手段158は、車両への電力供給状態を切り換えたとき、具体的には、電子制御装置ECUへ電力が供給されたとき、制御手段152の基準となる電動アクチュエータ44の基準位置(基準回転位置)を検出して記憶する。ここで、例えばP位置が、基準位置として設定される。この基準位置は、例えば前述した公知技術である壁当て制御によって検出される。そして、基準位置検出記憶手段158は、検出された基準位置を、基準位置検出記憶手段158への電力供給状態が切り換えられるまで、具体的には、シフト制御装置S−ECUへの電力供給が遮断されるまで記憶を継続する。なお、基準位置は、実質的にはシフト制御装置S−ECUのRAMに記憶されるため、シフト制御装置S−ECUへ供給される電力が遮断されると消去される。
制御手段152は、基準位置検出記憶手段158によって検出された基準位置を制御の基準位置に設定し、検出手段156によってロータリエンコーダ46から検出される計数値に基づいて、駆動手段154によって電動アクチュエータ44の駆動量を好適に制御してシフト制御を実行する。例えば、基準位置検出記憶手段158によって、P位置が基準位置に設定されると、予め各シフト位置に応じて設定されている基準位置からのロータリエンコーダ46の計数値となるように電動アクチュエータ44がフィードバック制御される。
シフト位置判定手段160は、P操作釦14が操作されて、現在のシフトレンジが駐車ポジションである「P」ポジションに位置された状態か否かを判定する。そして、システム起動要求判定手段150が肯定された状態でシフト位置判定手段160が肯定される、すなわちシフトレンジが「P」ポジションに位置されると判定されると、エンジンシステム起動手段162によって、エンジン26並びにエンジン26の制御システムが起動される。また、プレ空調スイッチが押し入れられているときは、エンジンシステム起動手段162は、エンジン26の起動と共に、空調システムを起動させる。
システム停止判定手段164は、前記エンジンシステム起動手段162によって作動中のエンジン26並びに制御システムが停止されたか否かを判定する。ここで、このようにエンジン26並びに制御システムが停止させられる場合として、例えば運転者によってイグニッションスイッチがオフに切り換えられるとき、運転者によってリモートスタートスイッチがオフに切り換えられるとき、或いは車両のドアを開けたときなどが該当する。そして、エンジン26および制御システムが停止されると、後述する電力制御手段166によって車両への電力供給状態が制御される。なお、運転者が車両のドアを開けたときは、エンジン26が例えばリモートスタートスイッチにより作動している状態であっても、車両の安全性を考慮して、一端エンジン26が停止させられるようになっている。
電力制御手段166は、車両への電力供給状態を切り換えたとき、具体的には電力供給状態が遮断されたときであっても、基準位置検出記憶手段158(シフト制御装置S−ECU)への電力供給状態を所定時間継続する制御を実行する。通常であれば、例えば運転者のイグニッションオフ操作などによりエンジン26および制御システムが停止されると、車両への電力供給が遮断され、基準位置検出記憶手段158、具体的にはシフト制御装置S−ECUへ供給される電力も同様に遮断される。これに対して、電力制御手段166は、車両への電力供給の切換(具体的には、車両制御装置V−ECUへの電力の遮断)に対して、基準位置検出記憶手段158(シフト制御装置S−ECU)への電力供給を継続して実施する。そして、基準位置検出記憶手段158(シフト制御装置S−ECU)への電力供給状態の切換え(電力供給の停止)は、車両のリモートスタート停止後、車両のプレ空調停止後、或いはイグニッションスイッチオフ後から所定時間経過したときに行われる。言い換えれば、電力制御手段166は、エンジン26および制御システムが停止されると、車両制御装置V−ECUへの電力供給を遮断すると共に、基準位置検出記憶手段168に対応するシフト制御装置S−ECUへの電力供給を所定時間継続させる。これにより、シフト制御装置S−ECUに記憶されている基準位置が所定時間維持され、所定時間内にエンジン26を再起動させる場合、基準位置検出記憶手段158による基準位置の検出が不要となる。なお、前記所定時間は、予め実験などによって好適な値に設定され、例えば運転者が再び制御システムを再起動させると予想されるような時間に設定されている。また、この所定時間は、例えば基準位置検出記憶手段168(シフト制御装置S−ECU)に電力を供給する補機バッテリの充電量に応じて変化されるものであってもよい。さらには、所定時間は、エンジン26および制御システムが停止される状況、すなわちリモートスタートスイッチオフによるエンジン停止、プレ空調スイッチによるエンジン停止、或いはイグニッションスイッチオフによるエンジン停止などのエンジン停止の手段に応じて個別に設定されるものであってもよい。
システム停止時間判定手段168は、車両への電力供給状態が切り換えられてからの基準位置検出記憶手段158(シフト制御装置S−ECU)への電力供給が継続される時間を加算すると共に記憶し、その継続時間Tが所定時間経過したか否かを判定する。ここで、車両への電力供給状態が切り換えられてからの継続時間Tが所定時間内であれば、電力制御手段166による基準位置検出記憶手段158(シフト制御装置S−ECU)への電力供給状態が継続される。一方、車両への電力供給状態が切り換えられてからの継続時間Tが所定時間を超えると、基準位置検出記憶手段158(シフト制御装置S−ECU)への電力供給状態が電力制御手段166によって切り換えられる、すなわちシフト制御装置S−ECUへの電力供給が遮断されてシフト制御装置S−ECUが停止される。
図9は、前記電子制御装置ECUの要部、すなわち前記壁当て制御の回数を低減するための制御作動を説明するフローチャートである。先ず、システム起動要求判定手段150に対応するステップSA1(以下、ステップを省略する)において、図示しないイグニッションスイッチ、エンジンスタートスイッチ、リモートスタートスイッチ、またはプレ空調スイッチのいずれかが押し入れられたか否かが判定される。SA1が否定されると、SA11において、エンジン26および制御システムの起動が不許可とされ、本ルーチンが終了させられる。
SA1が肯定されると、SA2において電子制御装置ECUへ電力が供給されて電子制御装置ECUが起動させられる。そして、基準位置検出記憶手段158に対応するSA3において、壁当て制御により基準位置が検出されると共に記憶される。また、シフト位置判定手段160に対応するSA4において、現在のシフトレンジが「P」ポジションであるか否かが判定される。SA4が否定されると、SA11において、エンジン26および制御システムの起動が不許可とされ、本ルーチンが終了させられる。
SA4が肯定されると、エンジンシステム起動手段162に対応するSA5において、エンジン26並びにエンジン26などを制御する制御システムが起動させられる。そして、システム停止判定手段164に対応するSA6において、エンジン26並びに制御システムが停止されたか否かが判定される。SA6が否定されると、エンジン26および制御システムの作動が継続され、SA5に戻り、エンジン26および制御システムが停止されるまで、ループ処理される。そして、SA6が肯定される、すなわちエンジン26および制御システムが停止されると、システム停止時間判定手段168に対応するSA7において、基準位置検出記憶手段158への電力供給の継続時間Tが加算される。さらにシステム停止時間判定手段168に対応するSA8において、SA7において加算された継続時間Tが所定時間を経過したか否かが判定される。SA8が否定されると、システム起動要求判定手段150に対応するSA10において、エンジン26並びに制御システムの起動要求が為されたか否か(再起動要求)が判定され、SA10が肯定されると、SA4に戻り、シフトレンジが「P」ポジションであれば、エンジン26並びに制御システムが起動させられる一方、シフトレンジが「P」ポジションでなければ、SA11において、エンジン26および制御システムの起動が不許可とされ、本ルーチンが終了させられる。
また、SA10が否定されると、エンジン26および制御システムの停止が継続され、SA7に戻ってエンジン26および制御システムが停止される継続時間Tが加算されていく。そして、継続時間Tが所定時間を超えると、SA8の判定が肯定されることとなり、電力制御手段166に対応するSA9において、シフト制御装置S−ECUへの電力供給が停止される。これより、この所定時間内にエンジン8並びに制御システムを再起動させるときは、基準位置が記憶された状態であるため、基準位置検出記憶手段158による基準位置の検出行程が省略される。
上述のように、本実施例によれば、車両への電力供給状態を切り換えたときに制御手段152の基準となる電動アクチュエータ44の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段158と、車両への電力供給状態を切り換えたときであっても基準位置検出記憶手段158への電力供給状態を切り換えない電力制御手段166とを、備えるため、車両への電力供給状態が切り換えられても、基準位置検出記憶手段158への電力供給状態が継続され、基準位置の記憶状態が維持される。これにより、車両の電力供給状態を切り換える度に基準位置検出記憶手段158による基準位置の検出制御を実施することが回避され、基準位置の検出によるシフト装置にかかる負荷が低減される。また、車両のシステム起動時において、基準位置の検出時間が省略されるため、システム起動時間を短縮することができる。
また、本実施例によれば、車両への電力供給状態を切り換えたときに制御手段152の基準となる前記電動アクチュエータ44の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段158と、前記車両への電力供給状態が遮断されたときには、基準位置検出記憶手段158への電力供給を継続する電力制御手段166とを、備えるため、前記車両への電力供給状態が遮断されても、基準位置記憶手段158への電力供給が継続されされ基準位置の記憶状態が維持される。これにより、前記車両の電力供給が遮断される度に基準位置検出記憶手段158による基準位置の検出制御を実施することが回避され、基準位置の検出によるシフト装置にかかる負荷が低減される。また、車両のシステム起動時において、基準位置の検出時間が省略されるため、システム起動時間を短縮することができる。
また、本実施例によれば、リモートスタート停止後のシステム再起動は、通常であればシステム停止後にすぐに実施されることを考慮し、基準位置検出記憶手段158への電力供給状態の切換えを、車両のリモートスタート停止後から所定時間経過したときに実施させる。これにより、リモートスタート停止後から所定時間内であれば、リモートスタート開始時に検出された基準位置が基準位置検出記憶手段158に記憶されているため、基準位置を再度検出することを回避することができる。
また、本実施例によれば、プレ空調の停止後のシステム再起動は、通常であればシステム停止後に直ぐに実施されることを考慮し、基準位置検出記憶手段158への電力供給状態の切換えを、車両のプレ空調の停止後から所定時間経過したときに実施させる。これにより、システム停止後から所定時間内であれば、プレ空調開始後に検出された基準位置が基準位置検出記憶手段158に記憶されているため、基準位置を再度検出することを回避することができる。
また、本実施例によれば、基準位置検出記憶手段158は、電動アクチュエータ44を駆動させたときの負荷に基づいてパーキングポジションを電動アクチュエータ44の基準位置として検出し、記憶するものであるため、この基準位置に基づいて電動アクチュエータ44を制御することによりシフト切換が可能となる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、基準位置検出記憶手段158として、ディテントプレート120の内壁面126に係合部112を接触させて基準位置を検出する所謂壁当て制御が適用されているが、必ずしもこの制御方法に限定されず、他の制御方法で基準位置を検出するものであっても、本発明を適用することができる。
また、前述の実施例では、基準位置としてパーキングポジションであるP位置が適用されているが、基準位置はP位置に限定されず予め設定された補正マップに応じて例えば係合部112とディテントプレート120の内的面126とが接触しあう位置など、自由に変更することができる。
また、前述の実施例では、P操作釦41の操作に応答して、電動アクチュエータ44によってディテントプレート120のP位置への操作或いはP位置からの解除操作が行われていたが、P操作釦41に替えて、シフトレバー40が操作可能な「P」ポジションが設けられ、その「P」ポジションが電気的に検知されるようにしてもよい。また、シフトパターンは図5に示すパターンに限定されず、例えば「B」ポジションにおいてダウンシフトに限定されるシフトパターンなど、他のシフトパターンにおいても本発明を適用することができる。
また、前述の実施例では、ディテントプレート120は「P」、「R」、「N」、「D」ポジションの4つのポジションタイプとなっているが、例えば「P」、「非P」ポジションの2つのポジションタイプのものなど、ディテントプレート120に設定されるポジション数に拘わり無く本発明を適用することができる。
また、前述の実施例では、駆動源としてエンジン26が設けられていたが、これに限られず、例えば、エンジン26以外に電動機のトルクによって駆動輪74が駆動されるハイブリッド車両であってもよい。
また、前述の実施例では、自動変速機としての有段式の自動変速機10が用いられていたが、例えば無段変速機(CVT)等の他の形式の動力伝達装置が設けられていても、パーキングロックが電動アクチュエータによって作動させられる態様のものであれば、本発明は適用され得る。また、有段式の自動変速機10が備えられる場合にも、自動変速機の構造は前述の実施例のものに限定されず、遊星歯車装置の数や変速段数、およびクラッチC、ブレーキBの数が遊星歯車装置のどの要素と選択的に連結されているかなどに特に限定はない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が適用された車両用自動変速機の構成を説明する骨子図である。 図1の車両用自動変速機の複数の変速段を成立させる際の油圧式摩擦係合装置の作動の組合せを説明する作動図表である。 図1の自動変速機を制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 クラッチおよびブレーキの各油圧アクチュエータの作動を制御するリニアソレノイドバルブに関する回路図である。 図3のシフトレバーの操作位置を説明する図である。 図1の実施例の駆動装置に設けられたシフト制御機構を説明する図である。 図6のシフト制御機構のディテントプレートを説明する図である。 図3の電子制御装置の制御作動の要部を説明する機能ブロック線図である。 図3の電子制御装置の制御作動の様子を表すフローチャートである。
符号の説明
44:電動アクチュエータ(アクチュエータ) 152:制御手段 154:駆動手段 156:検出手段 158:基準位置検出記憶手段 166:電力制御手段

Claims (5)

  1. 運転者のシフト操作に基づいてアクチュエータを駆動させることによりシフト位置を切り換える駆動手段と、該駆動手段の駆動による機械的変位を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に基づき前記アクチュエータの駆動量を制御してシフト制御を行う制御手段とを、備えるシフト装置であって、
    車両への電力供給状態を切り換えたときに前記制御手段の基準となる前記シフト位置の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段と、
    前記車両への電力供給状態を切り換えたときであっても前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態を切り換えない電力制御手段とを、備えることを特徴とするシフト装置。
  2. 運転者のシフト操作に基づいてアクチュエータを駆動させることによりシフト位置を切り換える駆動手段と、該駆動手段の駆動による機械的変位を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に基づき前記アクチュエータの駆動量を制御してシフト制御を行う制御手段とを、備えるシフト装置であって、
    車両への電力供給状態を切り換えたときに前記制御手段の基準となる前記シフト位置の基準位置を検出して記憶する基準位置検出記憶手段と、
    前記車両への電力供給状態が遮断されたときには、前記基準位置検出記憶手段への電力供給を継続する電力制御手段とを、備えることを特徴とするシフト装置。
  3. 前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態の切換えは、車両のリモートスタート停止後から所定時間経過したときに行われることを特徴とする請求項1または2のシフト装置。
  4. 前記基準位置検出記憶手段への電力供給状態の切換えは、車両のプレ空調の停止後から所定時間経過したときに行われることを特徴とする請求項1または2のシフト装置。
  5. 前記基準位置検出記憶手段は、前記アクチュエータを駆動させたときの負荷に基づいてパーキングポジションを前記シフト位置の基準位置として検出し、記憶するものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つのシフト装置。
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