JP2011116747A - 固体状のアンモニウム塩化合物の製造方法 - Google Patents

固体状のアンモニウム塩化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】酸発生剤の中間体として有用で、且つ固体状であるアンモニウム塩化合物を製造すること。
【解決手段】水と相分離する1種又は2種以上の溶媒を、液状の式(I)で表される化合物と接触させることを特徴とする固体状の式(I)で表される化合物の製造方法〔式(I)中、Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。Rは、有機基を表す。Z1〜Z3は、互いに独立に、水素原子、C1-12脂肪族炭化水素基等を表す。〕。

【選択図】なし

Description

本発明は、固体状のアンモニウム塩化合物の製造方法等に関する。
化学増幅型レジスト組成物は、露光により酸を発生する酸発生剤を含有する。
特許文献1には、酸発生剤としてトリフェニルスルホニウム・(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート等のスルホニウム塩を含有するレジスト組成物が開示されている。
特許文献2には、前記スルホニウム塩の中間体として有用なアンモニウム塩化合物を製造する製造方法が開示されている。具体的には、次式で表される反応後に、反応液を水で洗浄し、得られた有機相を濃縮することによって、アンモニウム塩化合物を得る製造方法が開示されている。
特開2004−4561号公報 特開2008−94835号公報
従来の製造方法では、液状のアンモニウム塩化合物しか得られていなかった。しかし酸発生剤を製造する次工程等での操作性を考えると、固体状のアンモニウム塩化合物を得ることが望まれていた。
本発明は、以下の発明を含む。
[1] 水と相分離する1種又は2種以上の溶媒を、液状の式(I)で表される化合物と接触させることを特徴とする固体状の式(I)で表される化合物の製造方法。

〔式(I)中、Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。Rは、有機基を表す。Z1〜Z3は、互いに独立に、水素原子;炭素原子の一部が酸素原子と置き換わっていてもよい直鎖状、分枝鎖状又は環状のC1-12脂肪族炭化水素基;置換されていてもよいC7-12アラルキル基;置換されていてもよいC6-10芳香族炭化水素基;又は置換されていてもよいC6-10芳香族複素環基を表すか、或いはZ1〜Z3のうち、少なくとも2つが一緒になって形成された環を表す。但し、前記のZ1〜Z3のうち少なくとも2つが一緒になって形成された環は置換されていてもよく、またその環内の炭素原子の一部は、ヘテロ原子で置き換わっていてもよい。〕
[2] 前記水と相分離する溶媒が、式(I)で表される化合物の貧溶媒と式(I)で表される化合物の良溶媒との混合溶媒、式(I)で表される化合物の貧溶媒及び式(I)で表される化合物の良溶媒からなる群から選択される1種の溶媒である[1]に記載の製造方法。
[3] 前記貧溶媒が、水と相分離する非極性溶媒である[2]に記載の製造方法。
[4] 前記貧溶媒が、炭化水素系溶媒である[3]に記載の製造方法。
[5] 前記貧溶媒が、C5-8脂肪族炭化水素系溶媒である[4]に記載の製造方法。
[6] 前記良溶媒が、水と相分離する極性溶媒である[2]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7] 前記良溶媒が、非プロトン性極性溶媒である[6]に記載の製造方法。
[8] 前記良溶媒が、C3-10エステル系溶媒である[7]に記載の製造方法。
[9] 前記貧溶媒又は貧溶媒と良溶媒との混合溶媒から、液状の式(I)で表される化合物をオイルアウトさせた2層液に、種晶を添加する[2]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10] 前記良溶媒に、液状の式(1)で表される化合物を溶解させた後、さらに前記貧溶媒を添加する[2]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[11] 前記良溶媒に、液状の式(I)で表される化合物を溶解させた後、種晶を添加し、さらに前記貧溶媒を添加する[10]に記載の製造方法。
[12] 前記良溶媒に、液状の式(I)で表される化合物を加熱して溶解させた後、冷却しながら種晶を添加する[2]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[13] 前記水と相分離する溶媒の合計量が、式(I)で表される化合物1質量部に対して、1〜10質量部である[1]〜[12]のいずれかに記載の製造方法。
[14] 前記液状の式(I)で表される化合物が、予めカラムクロマトグラフィーによって精製されたものである[1]〜[13]のいずれかに記載の製造方法。
[15] 前記Q1及びQ2が、互いに独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基である[1]〜[14]のいずれかに記載の製造方法。
[16] 前記Rが、置換されていてもよいC1-30炭化水素基であって、この炭化水素基は環を含んでいてもよく、炭化水素基中の炭素原子の一部が、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、イミノ基、及びC1-6アルキルイミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種で置き換えられていてもよく、前記炭化水素基の置換基は、C1-6脂肪族炭化水素基、C1-6アルコキシ基、C1-4ペルフルオロアルキル基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C2-6アルコキシカルボニル基、C2-6アルキルカルボニルオキシ基、ヒドロキシ基及びシアノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]〜[15]のいずれかに記載の製造方法。
[17] 前記Z1〜Z3が、直鎖状又は分枝鎖状のC1-4脂肪族炭化水素基である[1]〜[16]のいずれかに記載の製造方法。
[18] 前記Rが、シクロヘキサン環、置換シクロヘキサン環、シクロペンタン環、置換シクロペンタン環、アダマンタン環、置換アダマンタン環、ノルボルナン環、置換ノルボルナン環、ヘキサヒドロ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン環、置換ヘキサヒドロ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン環、ベンゼン環、置換ベンゼン環、ナフタレン環、又は置換ナフタレン環を含む基である[1]〜[17]のいずれかに記載の製造方法。
本発明の製造方法によれば、酸発生剤の中間体として有用なアンモニウム塩化合物を、固体状で得ることができる。
本明細書では「式(I)で表される化合物」を「化合物(I)」と略称することがあり、他の化学式で表される化合物及びイオン(アニオン及びカチオン)も同様に略称することがある。また本明細書において「Ca-b」とは、「炭素数がa以上b以下」であることを意味する。
本発明は、水と相分離する1種又は2種以上の溶媒(以下、「水分離性溶媒」という場合がある)を、液状の式(I)で表される化合物(以下、「化合物(I)」という場合がある)と接触させることを特徴とする固体状の式(I)で表される化合物の製造方法である。なお前記「液状」は、「溶液状」も包含する意味で使用される。

〔式(I)中、Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。
Rは、有機基を表す。
1〜Z3は、互いに独立に、水素原子;炭素原子の一部が酸素原子と置き換わっていてもよい直鎖状、分枝鎖状又は環状のC1-12脂肪族炭化水素基;置換されていてもよいC7-12アラルキル基;置換されていてもよいC6-10芳香族炭化水素基;又は置換されていてもよいC6-10芳香族複素環基を表すか、或いはZ1〜Z3のうち、少なくとも2つが一緒になって形成された環を表す。但し、前記のZ1〜Z3のうち少なくとも2つが一緒になって形成された環は置換されていてもよく、またその環内の炭素原子の一部は、ヘテロ原子で置き換わっていてもよい。〕
以下では、まずこの化合物(I)(アンモニウム塩化合物)について説明する。なお本明細書において「アンモニウム塩化合物」は、カチオンとしてNH4 +を有する狭義のアンモニウム塩、並びに第1級アミン塩、第2級アミン塩及び第3級アミン塩を包含する。
化合物(I)は、カチオンとして、式(XI−1)で表されるアンモニウムイオンを有する。
式(I)及び式(XI−1)中、Z1〜Z3は、互いに独立に、水素原子;炭素原子の一部が酸素原子と置き換わっていてもよい直鎖状、分枝鎖状又は環状のC1-12脂肪族炭化水素基;置換されていてもよいC7-12アラルキル基;置換されていてもよいC6-10芳香族炭化水素基;又は置換されていてもよいC6-10芳香族複素環基を表すか、或いはZ1〜Z3のうち、少なくとも2つが一緒になって形成された環を表す。但し、前記のZ1〜Z3のうち少なくとも2つが一緒になって形成された環は置換されていてもよく、またその環内の炭素原子の一部は、ヘテロ原子で置き換わっていてもよい。
鎖状の脂肪族炭化水素基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘプチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
環状の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式に分けられる。単環式の脂肪族炭化水素基として、例えばシクロプロピル基、シクロヘプチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基として、ノルボルニル基、2つのノルボルナン環が縮合した縮合ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。これらの環状炭化水素基は、さらにメチル基等の置換基を有していてもよい。
炭素原子の一部が酸素原子で置き換わっている脂肪族炭化水素基としては、例えば、メトキシメチル基(CH3OCH2−)、エトキシメチル基(C25OCH2−)等が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルヘキシル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
芳香族複素環基としては、例えば、ピリジル基、ピラジル基等が挙げられる。
これらアラルキル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基は、さらにメチル基やハロゲン原子(例えばフッ素原子)等の置換基を有していてもよい。
さらにZ1〜Z3は、それらの少なくとも2つが一緒になって環を形成していてもよい。この形成された環は、さらにメチル基やアミノ基等の置換基を有していてもよく、またこの環内の炭素原子の一部は、ヘテロ原子(例えば窒素原子、酸素原子等)で置き換わっていてもよい。
アンモニウムイオン(XI−1)の具体例として、以下の第1群及び第2群のものが挙げられる。
1〜Z3は、好ましくは水素原子;直鎖状又は分枝鎖状のC1-6脂肪族炭化水素基;或いはフェニル基であり、特に好ましくは直鎖状又は分枝鎖状のC1-4脂肪族炭化水素基(特にエチル基)である。最も好ましいアンモニウムイオンは、Z1〜Z3が全てエチル基であって、式(XI−2)で表される。
化合物(I)は、式(XII−1)で表されるスルホン酸アニオンも有する。
式(I)及び式(XII−1)中、Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基(特にトリフルオロメチル基)を表す。好ましいQ1及びQ2は、フッ素原子である。
Rは、有機基を表し、例えば、置換されていてもよいC1-30(好ましくはC2-30)炭化水素基であってもよい。但し、この炭化水素基は環を含んでいてもよく、炭化水素基中の炭素原子の一部が、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、イミノ基、及びC1-6アルキルイミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種で置き換えられていてもよい。以下、「炭素原子の一部が酸素原子等で置き換えられていてもよい炭化水素基」を、「エーテル結合等を含み得る炭化水素基」という。この炭化水素基の置換基には、C1-6脂肪族炭化水素基、C1-6アルコキシ基、C1-4ペルフルオロアルキル基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C2-6アルコキシカルボニル基、C2-6アルキルカルボニルオキシ基、ヒドロキシ基及びシアノ基等が含まれ、これら置換基は1つ又は2つ以上が適宜組み合わされて炭化水素基に結合していてもよい。
好ましいRは、エーテル結合等を含み得る炭化水素環(特にC3-30炭化水素環)を含む基である。化合物(I)のスルホン酸アニオン(XII−1)は、アンモニウムイオン(XI−1)以外のカチオン(例えばトリフェニルスルホニウムイオン)と組み合わせることで、酸発生剤として使用できる。スルホン酸アニオン(XII−1)のRに炭化水素環を含ませると、嵩高さが向上するため、酸発生剤がレジスト組成物中で拡散しにくくなり、レジスト組成物の解像度を向上できる。なお前記炭化水素基は、単環でも多環でもよく、炭化水素環に、C1-6脂肪族炭化水素基、C1-6アルコキシ基、C1-4ペルフルオロアルキル基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C2-6アルコキシカルボニル基、C2-6アルキルカルボニルオキシ基、ヒドロキシ基及びシアノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種が置換基として結合していてもよい。
エーテル結合等を含み得る炭化水素環は、芳香族炭化水素環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環等)、不飽和脂肪族炭化水素環(シクロヘキセン環、ヒドロナフタレン環、ノルボルネン環)等であってもよく、好ましくはエーテル結合等を含み得る飽和脂肪族炭化水素環である。飽和脂肪族炭化水素環は、実質的に、近紫外線(200〜380nm)の吸収がないため、レジスト組成物に配合しても、レジスト組成物の透明性を低下させる虞がない。
前記エーテル結合等を含み得る脂肪族環は、シクロヘプタン環、シクロヘキサン環等の単環式の脂肪族環;テトラヒドロフラン環等のエーテル結合を含む単環式の脂肪族環;ラクトン環(例えばγ−ラクトン環)等のエーテル結合及びカルボニル基を含む単環式の脂肪族環;等であってもよく、好ましくはエーテル結合等を含み得る多環式(2環以上、より好ましくは3環以上)の脂肪族環である。多環式の脂肪族環であれば、Rの嵩高さをさらに向上させることができ、レジスト組成物の解像度をさらに改善できる。
前記エーテル結合等を含み得る多環式の脂肪族環は、デカリン環等の縮合環であってもよく、好ましくは、3つ以上の原子(炭素原子又は酸素原子)を共有する隣接環を有しており、例えば式(XII−2)で表されるアダマンタン環又は式(XII−3)で表されるノルボルナン環等が例示できる。以下これらの環を有する骨格を、それぞれアダマンタン骨格及びノルボルナン骨格と略称する。
アダマンタン骨格は、次式で示されるように、オキソ基(=O)、ヒドロキシ基(−OH)、シアノ基(−CN)、C1-6アルキル基(例えば−CH3基等)、C1-6ヒドロキシアルキル基(例えば−CH2OH基等)、C2-6アルコキシカルボニル基(例えば−COOCH3基、−COOC25基、−COO−t−C49基等)、C2-6アルキルカルボニルオキシ基(例えば−OCO−t−C49基)、C2-6アルコキシカルボニルオキシ基(例えば−O−CO−O−t−C49基)のようなさらなる置換基を有していてもよい。なおこれら置換基の結合位置は特に限定されない。
ノルボルナン骨格は、次式で示されるように、2つ以上のノルボルナン環が縮合したものであってもよい。このノルボルナン骨格は、さらにラクトン環が形成されているものでもよい。このノルボルナン骨格は、C1-6アルキル基(例えば−CH3基等)、C2-6アルコキシカルボニル基(例えば−COOCH3基、−COOC25基、−COO−t−C49基等)、C2-6アルコキシカルボニルオキシ基(例えば−O−CO−O−t−C49基)のようなさらなる置換基を有していてもよい。
嵩高いRを有するスルホン酸アニオン(XII−1)の中でも、式(XII−4)〜式(XII−7)で表されるものが好ましく、式(XII−4)又は式(XII−5)で表されるものがより好ましい。なお式(XII−4)〜式(XII−7)中のQ1及びQ2は、前記と同じ意味である。
スルホン酸アニオン(XII−1)の具体例として、以下の第1群〜第7群のものが挙げられる。
液状の化合物(I)は、特許文献2に記載されている方法で製造できる。例えば、液状の化合物(I)は、
(1)式(II)で表されるアルコールと式(III)で表される化合物とを反応させて、式(IV)で表される化合物を合成し、
(2)この化合物(IV)を、式(V)で表されるアンモニア又はアミンを含有する水で加水分解する
ことによって、製造できる。
式(II)〜(V)中のQ1、Q2、R、及びZ1〜Z3は前記と同じ意味である。
なお以下では「式(V)で表されるアンモニア又はアミン」を「アミン(V)」と、「アンモニア又はアミンを含有する水」を「アミン水」と略称することがある。
反応(1)は、例えば、クロロホルム等の不活性溶媒中のアルコール(II)及び化合物(III)を、脱酸剤の存在下、通常0〜80℃程度、好ましくは0〜40℃の温度範囲で攪拌することによって行うことができる。化合物(III)の使用量は、アルコール(II)1モルに対して、通常0.5〜2モル程度である。
脱酸剤としては、ジエチルアニリン、トリエチルアミン、ピリジンのような有機塩基;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムのような無機塩基;又はそれらの混合物が挙げられる。脱酸剤は、好ましくはトリエチルアミンのような有機塩基である。脱酸剤の水溶液を用いることも可能である。脱酸剤の使用量は、化合物(III)1モルに対して、通常0.5〜5モル程度、好ましくは1〜2モル程度である。
反応(2)は、例えば、クロロホルム等の不活性溶媒中の化合物(IV)及びアミン水を、通常0〜80℃程度、好ましくは0〜40℃の温度範囲で攪拌することによって行うことができる。
アミン(V)としては、アンモニア及び有機アミン(例えばメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、アダマンチルアミン、アニリン、ジエチルアニリン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン等)が挙げられる。アミン(V)は、好ましくは低級トリアルキルアミンであり、より好ましくはトリエチルアミンである。アミン(V)の使用量は、化合物(IV)1モルに対して、通常0.01〜3モル程度、好ましくは、0.1〜1モル程度である。
反応(2)に用いる化合物(IV)は、
(3)式(VI)で表される化合物と、アルコール(II)とを反応させる
ことによっても製造できる。
式(II)、式(IV)及び式(VI)中のQ1、Q2及びRは、前記と同じ意味である。
反応(3)は、例えば、クロロホルム等の不活性溶媒中のアルコール(II)及び化合物(VI)を、脱酸剤の存在下、通常0〜80℃程度、好ましくは0〜40℃の温度範囲で攪拌することによって行うことができる。化合物(VI)の使用量は、アルコール(II)1モルに対して、通常0.5〜2モル程度である。反応(3)における脱酸剤の説明は、反応(1)と同じである。
本発明は、上述のようにして得られる液状の化合物(I)を、水分離性溶媒(疎水性溶媒)と接触させることによって、固体状の化合物(I)を製造することを特徴とする。なお「液状の化合物(I)」は、化合物(I)の液状濃縮物(オイル)の他、化合物(I)を溶かした溶液も含む。液状の化合物(I)に含まれる溶媒は、反応溶媒及びクロマトグラフィー展開溶媒である。具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒又は、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒である。液状の化合物(I)が液状濃縮物である場合、含まれる溶媒の残存量は、濃縮度合いによって異なるが、液状の化合物(I)1質量部に対して、0.5質量部以下が好ましく、より好ましくは0.1質量部以下であり、下限は1H−NMRで残存溶媒のピークが検出されない量である。
式(I)のQ1及びQ2はフッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基であるので、化合物(I)は、酸性がかなり強いスルホン酸のアミン塩(アンモニウム塩)である。強酸塩を再結晶する場合、当業者であれば、通常、水や、水と相分離しない極性溶媒(即ち水と任意の割合で混和する極性溶媒、例えばメタノール等)を適宜組み合わせて晶析するのが一般的である。しかし化合物(I)はこれら溶媒から結晶化することはできなかった。本発明では、一般的な手法とは逆に、塩の結晶化には不適切であるとされる水分離性溶媒を用いて結晶化に成功しているところに特徴がある。
本発明の製造方法では、水分離性溶媒を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また水分離性溶媒として、化合物(I)の貧溶媒若しくは化合物(1)の良溶媒、又はその貧溶媒と良溶媒との組合せ(混合溶媒)を用いてもよい。
貧溶媒としては、非極性の水分離性溶媒が挙げられる。貧溶媒は、好ましくは炭化水素系溶媒、より好ましくは脂肪族炭化水素系の溶媒である。脂肪族炭化水素系の溶媒は、直鎖状、分枝鎖状及び環状のいずれでもよく、直鎖状であることが好ましい。脂肪族炭化水素系溶媒の炭素数は、好ましくは5以上(より好ましくは6以上)、好ましくは8以下(より好ましくは7以下)である。好ましい脂肪族炭化水素系の溶媒として、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等が挙げられる。
良溶媒としては、極性の水分離性溶媒が挙げられる。疎水性の良溶媒は、好ましくは非プロトン性極性溶媒であり、より好ましくはエステル系溶媒、さらに好ましくは酢酸エステル系溶媒である。エステル系溶媒の炭素数は、好ましくは3以上(より好ましくは4以上)、好ましくは10以下(より好ましくは8以下、さらに好ましくは6以下)である。好ましいエステル系溶媒として、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等が挙げられる。
水分離性溶媒として、貧溶媒と良溶媒との混合溶媒を使用してもよい。混合溶媒中の良溶媒の使用量は、貧溶媒1質量部に対して、通常1〜3質量部程度である。
本発明は、水分離性溶媒から液状の化合物(I)をオイルアウトさせた2層液に、化合物(I)の種晶を添加することによって固体物を形成するという態様を包含する。一般的な塩の再結晶法は、塩を溶媒に一旦溶解させてから、固体結晶を析出させているのに対して、本発明のこの態様は、液状の化合物(I)を水分離性溶媒に溶解させず、オイルアウトした状態から直接、化合物(I)を固体化している点に特徴がある。
本発明によれば、オイルアウトした状態から化合物(I)を固体化しても、この固体状の化合物(I)は、ブロッキング等を起こさずに、溶媒と良好なスラリーを形成する。そのため、このスラリーをろ過する等して、固体状の化合物(I)を取り出すことができる。
なお化合物(I)の最初の結晶は、化合物(I)の濃縮オイルを半年間程度、冷蔵庫で貯蔵することで得られた。以後は、この最初の結晶を用いて上述の晶析方法を実施することで、化合物(I)の結晶を増やし、増やした結晶を種晶として使用することが可能となった。
本発明は、前記良溶媒に化合物(I)を溶解させた後、種晶を添加し、さらに前記貧溶媒を添加することによって固体状の化合物(I)を形成する別の態様も包含する。なお化合物(I)を溶解させた溶液は、種晶の添加前又は添加後に、必要に応じて濃縮してもよい。
水分離性溶媒の合計量は、化合物(I)1質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは2質量部以上)であり、好ましくは10質量部以下(より好ましくは9質量部以下)である。なお前記合計量には、場合により種晶添加後に追加する貧溶媒の量は含まれない。
また、本発明は、前記良溶媒に、液状の化合物(I)を加熱して溶解させた後、冷却しながら種晶を添加することによって固体状の化合物(I)を形成する別の態様も包含する。良溶媒を加熱する温度は、液状の化合物(1)が溶解する温度であれば特に限定されないが、40℃以上(より好ましくは50℃)が好ましい。一方、加熱温度の上限は、使用する良溶媒の沸点に応じて適宜調節すればよいが130℃(より好ましくは80℃)が好ましい。
種晶を添加するタイミングは、早すぎると種晶が溶解してしまうおそれがあるため、溶液を充分に冷却してから添加することが好ましい。ただし、溶液を冷却しすぎると化合物(1)がオイルアウトしてしまうため、オイルアウトする前に添加する必要がある。本態様において、良溶媒の使用量は、液状の化合物(I)1質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは2質量部以上)であり、好ましくは10質量部以下(より好ましくは9質量部以下)である。
液状の化合物(I)は、上述の反応で、高純度で得ることができる。そのためこの液状の化合物(I)を、カラムクロマトグラフィー等によって精製しなくとも、水分離性溶媒と接触させることによって、固体化することができる。しかし液状化合物(I)を予めカラムクロマトグラフィーで精製することが好ましい。このようなカラム精製によって、液状化合物(I)に含まれるヒドロキシアダマンタン等の原料を除去することができる。ヒドロキシアダマンタン等の着色成分をカラム精製で除去した液状化合物(I)を用いれば、固体状かつ無色の化合物(I)を形成できる。無色の化合物(I)は、透明性の高いレジスト組成物用の光酸発生剤を形成するために有用である。
カラムクロマトグラフィーは、シリカゲルカラムクロマトグラフィーが好ましい。溶出溶媒としては、例えば、塩化メチレンとメタノールとの混合溶媒等を挙げることができる。
本発明の製造方法で得られる固体状のアンモニウム塩化合物は、高解像度レジスト組成物用の酸発生剤を製造するための中間体として有用である。
以下、実験例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実験例によって制限を受けるものではなく、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
以下の含有量又は使用量を表す「%」及び「部」は、特記がないかぎり、質量基準である。また化合物の構造は、NMR(ブルッカー製Avance2 400型、日本電子 ECA−500型)、LC−MS分析(LC部:Agilent 1100、Sumipax ODS A−210EC、0.1%トリフルオロ酢酸水と0.1%トリフルオロ酢酸アセトニトリル溶液のグラジエント展開;MS部:HP LC/MSD)で確認した。なお、液状のアンモニウム塩化合物の残存溶媒量は、1H−NMRの積分値より算出した。溶媒のピークは、δ(ppm)3.35(メタノール)、5.35(塩化メチレン)及び7.25(クロロホルム)である。化合物の融点は、Yanaco MP型ミクロ融点測定器で測定した。
実験例1
以下のようにして、テトラフルオロβ−サルトンを合成した。
1LのSUS304製耐圧オートクレイブにSO3:347g(4.33mol)を入れ、空間部をN2置換した後にテトラフルオロエチレンを圧入した。発熱反応が開始したのを確認した後、内温を40〜50℃、圧力0.2〜0.4MPaに調節しながらテトラフルオロエチレンの吸収がなくなるまで圧入を継続した結果、テトラフルオロエチレン448g(4.48mol)が消費された。反応容器を室温まで冷却し、生成物として779gの無色液体を得た。得られた液体は、19F−NMR測定によりテトラフルオロβ−サルトンであることを確認した。
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質CFCl3):δ(ppm)−99.7(t,CF2SO2)、−89.8(t,CF2O)
実験例2
以下のようにして、2−(フルオロスルホニル)ジフルオロアセチルフルオリドを合成した。
撹拌機、滴下漏斗、温度計を備えた100mL四つ口フラスコに、トリエチルアミン6.00g(0.06mol)を投入し、0℃に冷却した。滴下漏斗からテトラフルオロβ−サルトン121.79g(0.68mol)を0〜5℃に維持しながら滴下し、投入後、反応液を室温に戻した後、1時間撹拌し続けた。得られた液体を常圧下30℃で蒸留精製しテトラフルオロβ−サルトンの異性体である2−(フルオロスルホニル)ジフルオロアセチルフルオリド109.61g(0.61mol)を得た。
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質CFCl3):δ(ppm)−104.4(dd,CF2)、24.8(td,COF)、43.0(td,SO2F)
実験例3
以下のようにして、4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホニルフルオリドを合成し、これをカラム精製した。
撹拌機、滴下漏斗、温度計を備えた200mL四つ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2−アダマンタノン5.00g(0.03mol)、トリエチルアミン3.65g(0.04mol)、クロロホルム58.44gを投入した。滴下漏斗から2−(フルオロスルホニル)ジフルオロアセチルフルオリド5.96g(0.03mol)を20〜35℃に維持しながら滴下し、投入後、反応液を室温付近において1時間撹拌し続けた。この反応液に水37gを加えて有機層を分離した。この水洗操作を更に2回実施した後、有機層を濃縮して反応混合物10.72gを得た。この反応混合物は、展開液にヘキサン:酢酸エチル=5:1(体積比)を用いた5.05gのシリカゲルカラムで精製した。溶媒を減圧下で除去した後、目的とするエステルが6.66g(0.02mol、収率68.1%)で得られた。得られた液体は、19F−NMR測定することにより、目的とするエステルであることを確認した。
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質CFCl3):δ(ppm)−103.6(d,CF2)、40.7(t,SO2F)
実験例4
実験例3と同様にして、4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホニルフルオリドを合成した。得られた合成物は、カラム精製せずに次工程(実験例5)に用いた。
撹拌機、滴下漏斗、温度計を備えた200mL四つ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2−アダマンタノン5.00g(0.03mol)、トリエチルアミン3.65g(0.04mol)、クロロホルム58.44gを投入した。滴下漏斗から上記2−(フルオロスルホニル)ジフルオロアセチルフルオリド5.96g(0.03mol)を20〜35℃に維持しながら滴下し、投入後、反応液を室温付近において1時間撹拌し続けた。得られた液体を19F−NMR測定することにより、目的とするエステルが生成したことを確認した。
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質CFCl3):δ(ppm)−103.6(d,CF2)、40.7(t,SO2F)
実験例5
以下のようにして、4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを合成した。
撹拌機、温度計を備えた300mL四つ口フラスコに、実験例4で得られた液体を全量投入し、さらに水7.61g、トリエチルアミン10.66g(0.11mol)を液温20〜35℃に維持しながら投入した。投入後、反応液を室温付近において1時間撹拌し続けた。19F−NMR測定により原料消失を確認した後、反応液を水42gで2回洗浄し得られた有機層を濃縮することで、目的のアンモニウム塩化合物を11.52g(収率90%)得た。得られたアンモニウム塩化合物は液状であった。得られた液状のアンモニウム塩化合物は、1H−NMRにおいて、残存溶媒のピークが検出されなかった。
1H−NMR(CDCl3、内部標準物質CDCl3):δ(ppm)1.37(t,J=6.9Hz,9H)、1.90−2.08(m,4H)、2.41(m,1H)、2.44(m,2H)、2.47(m,4H)、2.67(m,2H)、3.18−3.23(q,J=6.9Hz,6H)、8.54(s,1H)
13C−NMR(CDCl3、内部標準物質CDCl3):δ(ppm)214.477、160.078(t,J=28.9Hz)、112.248(t,J=288.1Hz)、81.529、46.623、46.574、40.267、39.221、37.652、29.578、8.471
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質CFCl3):δ(ppm)−110.8(s,CF2
実験例6
以下のようにして、4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホニルフルオリドを合成した。
撹拌機、滴下漏斗、温度計を備えた100mL四つ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2−アダマンタノン5.00g(0.03mol)、トリエチルアミン3.37g(0.03mol)、クロロホルム56.58gを投入した。滴下漏斗から、実験例1で得られたテトラフルオロβ−サルトン5.42g(0.03mol)を20〜35℃に維持しながら滴下し、投入後、反応液を室温付近において1時間撹拌し続けた。得られた液体を19F−NMR測定することにより、目的化合物であるエステル体が生成した事を確認した。
実験例7
以下のようにして、4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを合成した。
撹拌機、温度計を備えた100mL四つ口フラスコに、実験例6で得られた液体15.01gを投入し、さらに水1.00g、トリエチルアミン1.00g(0.01mol)を液温20〜35℃に維持しながら投入した。投入後反応液を室温付近において2時間撹拌し続けた。19F−NMR測定により原料消失を確認した後、反応液を分層し得られた有機層を濃縮することでアンモニウム塩化合物2.46g(収率90%)を得た。得られたアンモニウム塩化合物は液状であった。得られた液状のアンモニウム塩化合物は、1H−NMRにおいて、残存溶媒のピークが検出されなかった。
実験例8
以下のようにして、4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。
塩化メチレンとメタノールとを体積比20:1で混合した溶媒133mlに、実験例5と同様の操作で得られた粗アンモニウム塩化合物102.58gを溶解させて、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製した。得られた精製物を含む分画から、溶媒を減圧留去して、液状(油状)の4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミン79.71gを得た。カラムクロマトグラフィーによる精製収率は83%であった。得られた液状のアンモニウム塩化合物は、1H−NMRにおいて、残存溶媒のピークが検出されなかった。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離は以下の条件で行った。
シリカゲル:Wako−gel C−300(和光純薬工業(株)製)
シリカゲル使用量:200g
溶出溶媒 塩化メチレン:メタノール=20:1(体積比)
実施例1
以下のようにして、固体状の4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを製造した。
攪拌機、温度計を備えた500ml四つ口フラスコに、実験例8で得られた液状の精製4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミン79.71g(HPLC純度は93.66area%)を入れ、次いで、良溶媒である酢酸エチル266gと貧溶媒であるヘキサン133gとを、液温20〜25℃で混合した。
混合後、氷浴で内部温度を1℃以下に冷却した後、4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンの結晶0.008gを種結晶として添加して、さらに0〜5℃で30分間攪拌して、結晶を析出させた。
析出した結晶をグラスフィルターで濾過した。0〜5℃に冷却した酢酸エチル2.7gとヘキサン1.3gの混合溶媒で、濾過後の結晶をリンス洗浄した後、0.5kPa以下に減圧し、20〜30℃で15時間乾燥して、固体状の4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミン(白色結晶)71.74gを得た。固体の回収率は96%であり、HPLCによる純度分析結果は96.7area%であった。収率(回収率×純度/100)は92.8%であった。融点は、51〜53℃であった。
LC−MS分析:
[M+]102.2(C616+=102.13)
[M-]323.0(C121326-=323.04)
HPLCの分析条件
カラム :TSKgelODS−80Tm(15cm×4.6mmID)
溶離液 :5mMテトラブチルアンモニウムリン酸塩(TBA−P)
in 50mMリン酸緩衝液:メタノール=1:1(体積比)
カラム温度:40℃
流速 :0.8mL/min
検出波長 :220nm
注入量 :試料0.01gを1mLの溶離液に溶解したものを5μL
実施例2
実施例1と同様にして、固体状の4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを製造した。使用溶媒及び操作を表1及び2に示す。表1に示す実施例2〜12は、実験例8と同様にしてカラム精製した液状のアンモニウム塩化合物を使用し、表2に示す実施例13〜17はカラム精製していない実験例5又は実験例7の液状のアンモニウム塩化合物を使用した。なお、実施例9では、種晶を添加し0〜5℃で30分間攪拌しても結晶は析出せず、貧溶媒であるヘプタンを添加し0〜5℃で30分間攪拌すると、種晶を核として結晶が析出した。
表1及び2には、固体回収率、得られた固体の純度及び収率(=固体回収率×純度/100)の結果も示す。なお表1及び2に記載の温度及び時間は、内容液の温度及びその保持時間を表し、表1及び2の「ヘプタン添加量(wt/wt)」欄に記載の値は、添加したヘプタンの粗アンモニウム塩化合物に対する質量比を表す。また表1及び2には、下記基準による評価も記載する。
◎:収率が90%以上
○:収率が80%以上
×:固体結晶が取り出せなかった
表1及び2の結果から分かるように、液状の4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを、水分離性溶媒(酢酸エチルとヘキサンとの混合溶媒、酢酸エチル、ヘプタン)と接触させることによって、このアンモニウム塩化合物を固体化することができる。一方、塩の再結晶でよく使用されるメタノールを使用しても、固体状のアンモニウム塩化合物を取り出すことができなかった。
カラム精製しない液状のアンモニウム塩化合物を使用した実施例13〜17は、固体状のアンモニウム塩化合物が着色していた。一方、カラム精製した液状のアンモニウム塩化合物を使用した実施例1〜12では無色の固体状のアンモニウム塩化合物を取り出すことができた。
実験例9
実験例3と同様にして、(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホニルフルオリドを合成し、これをカラム精製した。
撹拌機、滴下漏斗、温度計を備えた3L四つ口フラスコに、1−アダマンタンメタノ−ル40.00g(0.24mol)、トリエチルアミン31.93g(0.316mol)、塩化メチレン2235.32gを投入した。滴下漏斗から2−(フルオロスルホニル)ジフルオロアセチルフルオリド52.15g(0.290mol)を20〜35℃に維持しながら滴下し、投入後、反応液を室温付近において1時間撹拌し続けた。この反応液に水278.54gを加えて有機層を分離した。この水洗操作を更に2回実施した後、有機層を濃縮して反応混合物102.71gを得た。この反応混合物は、展開液にヘキサン:酢酸エチル=5:1(体積比)を用いた300.40gのシリカゲルカラムで精製した。溶媒を減圧下で除去した後、目的とするエステルが48.44g(0.126mol、収率52.3%)で得られた。得られた液体は、19F−NMR測定することにより、目的とするエステルであることを確認した。
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質CFCl3):δ(ppm)−103.6(d,CF2)、40.7(t,SO2F)
実験例10
実験例5と同様にして、(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを合成した。
撹拌機、温度計を備えた1L四つ口フラスコに、実験例9で得られた(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホニルフルオリド全量(48.44g)を投入し、さらに水28.62g、トリエチルアミン28.93g(0.286mol)、クロロホルム156.01gを液温10℃以下に維持しながら投入した。投入後、反応液をさらに10℃以下で1時間撹拌し続けた。19F−NMR測定により原料消失を確認した後、分液して、有機層を水79.47gで2回洗浄した。得られた有機層を濃縮することで、目的のアンモニウム塩化合物を62.40g(収率53.7%)得た。得られたアンモニウム塩化合物は液状であった。得られた液状のアンモニウム塩化合物は、1H−NMRにおいて、残存溶媒のピークが検出されなかった。
1H−NMR(CDCl3、内部標準物質CHCl3):δ(ppm)1.36(t,9H)、1.59(m,6H)、1.63−1.74(m,6H)、1.98(m,3H)、3.20(q,6H)、3.90(s,2H)、8.43(s,1H)
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質C65CF3):δ(ppm)−110.4(s,CF2
実験例11
以下のようにして、(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。
塩化メチレンとメタノールとを体積比20:1で混合した溶媒169mlに、実験例10と同様の操作で得られた粗アンモニウム塩化合物130.08gを溶解させて、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製した。得られた精製物を含む分画から、溶媒を減圧留去して、液状(油状)の(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミン127.04gを得た。カラムクロマトグラフィーによる精製収率は98%であった。HPLCによる純度分析結果は98.0area%であった。得られた液状のアンモニウム塩化合物は、1H−NMRにおいて、残存溶媒のピークが検出されなかった。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離は以下の条件で行った。
シリカゲル:Wako−gel C−300(和光純薬工業(株)製)
シリカゲル使用量:260g
溶出溶媒 塩化メチレン:メタノール=20:1(体積比)
HPLCの分析条件
カラム :TSKgelODS−80Tm(15cm×4.6mmID)
溶離液 :5mMテトラブチルアンモニウムリン酸塩(TBA−P)
in 50mMリン酸緩衝液:メタノール=1:1(体積比)
カラム温度:40℃
流速 :0.8mL/min
検出波長 :220nm
注入量 :試料0.01gを1mLの溶離液に溶解したものを5μL
実施例18
以下のようにして、固体状の(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを製造した。
攪拌機、温度計を備えた500ml四つ口フラスコに、実験例11で得られた精製(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミン83.26gを入れ、次いで、良溶媒である酢酸エチル90.5gを加えて室温で溶解した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、油状物質98.52gを得た。液状のアンモニウム塩化合物に含まれる溶媒の残存量は15.26g(液状のアンモニウム塩化合物1部に対して0.18部)であった。得られた油状物質に貧溶媒であるノルマルヘプタン295.56g(3倍量w/w)を加えて、室温で攪拌した。結晶が徐々に析出した。
析出した結晶をグラスフィルターで濾過した。ノルマルヘプタン98gで、濾過後の結晶をリンス洗浄した後、0.5kPa以下に減圧し、20〜30℃で15時間乾燥して、固体状の(アダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミン(白色結晶)74.86gを得た。固体の回収率は92%であった。HPLCによる純度分析結果は99.5area%であった。収率(回収率×純度/100)は91.5%であった。融点は、43〜45℃であった。
HPLCの分析条件
カラム :TSKgelODS−80Tm(15cm×4.6mmID)
溶離液 :5mMテトラブチルアンモニウムリン酸塩(TBA−P)
in 50mMリン酸緩衝液:メタノール=1:1(体積比)
カラム温度:40℃
流速 :0.8mL/min
検出波長 :220nm
注入量 :試料0.01gを1mLの溶離液に溶解したものを5μL
実験例12
以下のようにして、(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホニルフルオリドを合成した。また、化合物の構造はNMR(ブルカー・バイオスピン製、AV400型)、質量分析(GCは島津製作所製GC−2010型、Massは島津製作所製GCMS−QP2010Plus型)、フーリエ変換赤外分光分析装置(島津製作所製、FTIR−8400S型)で確認した。なお、液状のアンモニウム塩化合物の残存溶媒量は、1H−NMRの積分値より算出した。溶媒のピークは、δ(ppm)3.35(メタノール)、5.35(塩化メチレン)及び7.25(クロロホルム)である。化合物の融点は、Yanaco MP型ミクロ融点測定器で測定した。
撹拌機、滴下漏斗、温度計を備えた10L四つ口フラスコに、3−(ヒドロキシメチル)−1−アダマンタノール1002g(5.50mol)、ジクロロメタン3711gを投入し0℃に冷却した。滴下漏斗より2−(フルオロスルホニル)ジフルオロアセチルフルオライド1089g(6.05mol)を0〜10℃に維持しながら4時間かけて滴下し、投入後反応液を室温付近において30分撹拌を継続した。19F−NMR測定により原料消失を確認後、反応液を水4950gで洗浄し、得られた有機層を減圧下40℃にて濃縮することにより目的とするエステルを1377g(収率73%)得た。
1H−NMR(CDCl3、内部標準物質SiMe4):δ(ppm)1.46−1.75(c、13H)、2.28(m、2H、CH)、4.12(s、2H、CH2
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質CFCl3):δ(ppm)−103.49(d、J=3.8Hz、CF)、40.74(t、J=3.8Hz、SO2F)
GC−MS:342(M、2.9%)、207(5.2%)、165(4.3%)、164(4.5%)、151(19%)、107(100%)、95(41%)
IR(KBr、cm-1):3327、2920、2899、2853、1778、1445、1331、1312、1231、1173、797
実験例13
以下のようにして、(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを合成した。
撹拌機、滴下漏斗、温度計を備えた10L四つ口フラスコに、トリエチルアミン978g(9.65mol)、水981gを投入し0℃に冷却した。滴下漏斗より上記エステル1377g(4.02mol)をクロロホルム3600gに溶かした溶液を0〜20℃に維持しながら6時間かけて滴下し、投入後反応液を室温付近において1時間撹拌を継続した。19F−NMR測定により原料残存を確認したため、トリエチルアミン66g(0.65mol)を追加投入しさらに1時間撹拌を継続した。19F−NMR測定により原料消失を確認した後、反応液を二層分離した。水層よりクロロホルム500gを用いて抽出後、合わせた有機層を水1000gで2回洗浄し、得られた有機層を減圧下40℃にて濃縮することにより液状のアンモニウム塩化合物を1758g(収率99%)得た。得られた液状のアンモニウム塩化合物は、1H−NMRにおいて、残存溶媒のピークが検出されなかった。
実施例19
以下のようにして、固体状の(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルメチル)オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホン酸トリエチルアミンを製造した。
撹拌機、温度計を備えた5L四つ口フラスコに、上記アンモニウム塩化合物の一部507g、良溶媒である酢酸エチル2200gを投入し70℃に加熱した。内容物が均一溶液になっていることを確認後、撹拌を継続しながら室温に冷却した。途中、内温が30℃になった時点で種晶を投入ところ、白色固体の析出が確認された。窒素雰囲気下、室温付近において3時間撹拌した後、生成した白色固体をろ過し、この固体を減圧下30℃にて乾燥することにより目的とする固体状のアンモニウム塩化合物を337g(収率66%)取得した。融点は84〜88℃であった。
1H−NMR(CDCl、内部標準物質SiMe):δ(ppm)1.36(t、J=3.8Hz、9H、CHCH)、1.47−1.57(c、7H)、1.64−1.72(c、4H)、2.22(m、2H、CH)、3.19(q、J=3.8Hz、6H、CHCH)、3.98(s、2H、CH)、8.66(bs、1H、SOH)
19F−NMR(CDCl3、内部標準物質CFCl3):δ(ppm)−110.36(s、CF
IR(KBr、cm-1):3316、2918、2855、2753、1759、1452、1317、1300、1269、1244、1144、1074、995、658
本発明の製造方法によれば、発生剤の中間体として有用なアンモニウム塩化合物を、固体状で得ることができる。

Claims (18)

  1. 水と相分離する1種又は2種以上の溶媒を、液状の式(I)で表される化合物と接触させることを特徴とする固体状の式(I)で表される化合物の製造方法。

    〔式(I)中、Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。
    Rは、有機基を表す。
    1〜Z3は、互いに独立に、水素原子;炭素原子の一部が酸素原子と置き換わっていてもよい直鎖状、分枝鎖状又は環状のC1-12脂肪族炭化水素基;置換されていてもよいC7-12アラルキル基;置換されていてもよいC6-10芳香族炭化水素基;又は置換されていてもよいC6-10芳香族複素環基を表すか、或いはZ1〜Z3のうち、少なくとも2つが一緒になって形成された環を表す。但し、前記のZ1〜Z3のうち少なくとも2つが一緒になって形成された環は置換されていてもよく、またその環内の炭素原子の一部は、ヘテロ原子で置き換わっていてもよい。〕
  2. 前記水と相分離する溶媒が、式(I)で表される化合物の貧溶媒と式(I)で表される化合物の良溶媒との混合溶媒、式(I)で表される化合物の貧溶媒及び式(I)で表される化合物の良溶媒からなる群から選択される1種の溶媒である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記貧溶媒が、水と相分離する非極性溶媒である請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記貧溶媒が、炭化水素系溶媒である請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記貧溶媒が、C5-8脂肪族炭化水素系溶媒である請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記良溶媒が、水と相分離する極性溶媒である請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記良溶媒が、非プロトン性極性溶媒である請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記良溶媒が、C3-10エステル系溶媒である請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記貧溶媒又は貧溶媒と良溶媒との混合溶媒から、液状の式(I)で表される化合物をオイルアウトさせた2層液に、種晶を添加する請求項2〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記良溶媒に、液状の式(1)で表される化合物を溶解させた後、さらに前記貧溶媒を添加する請求項2〜8のいずれかに記載の製造方法。
  11. 前記良溶媒に、液状の式(I)で表される化合物を溶解させた後、種晶を添加し、さらに前記貧溶媒を添加する請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記良溶媒に、液状の式(I)で表される化合物を加熱して溶解させた後、冷却しながら種晶を添加する請求項2〜8のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記水と相分離する溶媒の合計量が、式(I)で表される化合物1質量部に対して、1〜10質量部である請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 前記液状の式(I)で表される化合物が、予めカラムクロマトグラフィーによって精製されたものである請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 前記Q1及びQ2が、互いに独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基である請求項1〜14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 前記Rが、置換されていてもよいC1-30炭化水素基であって、この炭化水素基は環を含んでいてもよく、炭化水素基中の炭素原子の一部が、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、イミノ基、及びC1-6アルキルイミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種で置き換えられていてもよく、前記炭化水素基の置換基は、C1-6脂肪族炭化水素基、C1-6アルコキシ基、C1-4ペルフルオロアルキル基、C1-6ヒドロキシアルキル基、C2-6アルコキシカルボニル基、C2-6アルキルカルボニルオキシ基、ヒドロキシ基及びシアノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 前記Z1〜Z3が、直鎖状又は分枝鎖状のC1-4脂肪族炭化水素基である請求項1〜16のいずれかに記載の製造方法。
  18. 前記Rが、シクロヘキサン環、置換シクロヘキサン環、シクロペンタン環、置換シクロペンタン環、アダマンタン環、置換アダマンタン環、ノルボルナン環、置換ノルボルナン環、ヘキサヒドロ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン環、置換ヘキサヒドロ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン環、ベンゼン環、置換ベンゼン環、ナフタレン環、又は置換ナフタレン環を含む基である請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法。
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