JP2011114943A - 回路構成体及び電気接続箱 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回路構成体10は、導電路及びこの導電路に連なるスルーホール21を有する回路基板20と、所定の導電路を形成するための電線Wを保持する電線保持凸部32を有し回路基板20と対向するように配置された電線配索板30と、一端が回路基板20のスルーホール21に挿通されることで電線配索板30の導電路を回路基板20の導電路に接続する中継用電線WRと、電線配索板30に設けられ中継用電線WRの先端を位置決めする位置決め部60とを有する。
【選択図】図8
Description
所定の導電路を形成するための電線を保持する電線保持部を有し前記回路基板と対向するように配置された電線配索部材と、
一端が前記回路基板の前記スルーホールに挿通されることで前記電線配索部材の前記導電路を前記回路基板の前記導電路に接続する中継接続部と、
前記電線配索部材に設けられ前記中継接続部の先端を位置決めする位置決め部とを有するところに特徴を有する(手段1)。
ここで、回路基板に対して電線配索部材を取り付ける際に、中継接続部の先端部をスルーホールに挿入する工程でアライメント精度が揃わず挿入不良を生じるおそれが考えられる。しかし、本構成によれば、中継接続部の先端を位置決めする位置決め部を有する構成であるため、アライメント精度を高めて中継接続部の先端部をスルーホールに挿入することができる。よって、回路基板に対する電線配索部材の取り付けの作業性を向上させることができる。
手段2の構成のようにすれば、中継接続部の構成を簡素化することができる。
手段3の構成によれば、電線の先端部を中継接続部とするため、中継接続部のために別部材を用意する必要がなくなる。
手段5の構成によれば、位置決め部の形成が容易になる。
手段6の構成によれば、確実に位置決めすることができる。
手段7の構成によれば、切欠部から内部を視認することで、スルーホールに挿通された中継接続部のハンダ付けが適切に行われているかどうか検査することができる。
以下、本発明の実施形態1を図1〜図18を参照して説明する。
実施形態1における回路構成体10は、ケース(図示せず)に収容された電気接続箱(図示せず)として、バッテリー等の電源と、ヘッドランプ、ワイパー等の車載電装品との間に接続されて、各種車載電装品への電力の供給及び供給電力の制御等を行うものである。以下では、左右方向については図2を基準とし、図2の上方を前方、下方を後方として説明する。
電線Wは、単芯線が絶縁被覆で覆われてなる被覆電線が用いられている(図7参照)。
ヒューズブロック40は、電線配索板30の側面に取り付けられており、カバーの内部に上下三段、横並びに端子部が配列されており、この端子部が各ヒューズと接続される。中段の端子部41Aは、後方(内方)側で、一体に構成されており、その並び方向の端部で屈曲されて、後方(内方)側に延出された接続端子部41となっている。
接続端子部41の先端部には、円形の接続孔が貫通形成されている。
なお、上段の端子部は、コネクタブロック50A,50Bに連ねて配置されるコネクタ42,43(図7参照)のコネクタ端子44に連なっている。
コネクタ部51〜55は、コネクタハウジング56とコネクタ端子57とからなる。
コネクタ部51〜55のうち、コネクタ部51〜54は、上下三段のコネクタ端子57が横並びに多数配列されており、図8に示すように、上段のコネクタ端子57は、奥壁部56Bの後方(内方)にて上方に直角に屈曲され、その先端部(上端部)は、圧接刃57Aを有する圧接端子となっている。
中、下段のコネクタ端子57は、奥壁部56Bの後方(内方)にて下方に直角に屈曲され、その下端部は、回路基板20のスルーホール21に挿通されて、回路基板20の導電路と接続されている。
なお、奥壁部56Bからは、上段のコネクタ端子57と中段のコネクタ端子57とを仕切る仕切り壁56Cが後方(内方)に延出されている。
コネクタ部55におけるコネクタ端子57は、平板状の電源端子となっている。
電線保持凸部32は、電線Wが圧接状態で保持される圧接保持部33と、裏面側に導く電線Wを保持する挿通保持部35と、回路基板20の導電路に中継する中継端子70(本発明の構成である「中継接続部」の一例)を保持する中継保持部38とを備える。
圧接用凹部は、圧接保持部33の両面に平板部31の上面の高さ位置である圧接保持部33の基端部から圧接保持部33の上端に至るまでそれぞれ溝状に形成されている。
平板部31のうち、対向する圧接保持部33,33の間には、平板部31を貫通する挿通孔が設けられ、この挿通孔にコネクタ端子57が挿通されている。
平板部31のうち、挿通保持部35の中心部には、平板部31を貫通し、位置決め部60に連通する電線挿通孔37が設けられている。
中継保持部38は、中継端子70に圧接される電線Wを保持するものであって、図14に示すように、対向する一対の起立壁38A,38Aを有し、その中間部に圧接刃70Bが嵌め込まれて挟持される圧接用凹部38B,38Bが設けられている。
平板部31のうち、対向する起立壁38A,38Aの間には、平板部31を貫通して、位置決め部60を通る挿通孔38Cが設けられ、この挿通孔38Cに中継端子70が挿通されている。
圧接刃70Bは、2股に分岐した形状をなし、この圧接刃70Bの間に電線Wを挿通した際に、絶縁被覆部分を圧接刃70Bが切断し、電線W内部の芯線に接触して芯線と電気的に接続される。
中継用電線WR及び中継端子70は、挿通孔37(38C)内にほぼ隙間なく挿通されており、これにより、中継用電線WR及び中継端子70の先端部は、スルーホール21の中心に向かう位置からずれない(軸がずれない)ように位置決めされている。
ここで、電線配索板30の成形は、モールド成形により金型内に樹脂を流し込むことで平板部31、電線保持凸部32及び位置決め部60が一体に成形されるようになっている。なお、中継端子70は、成形された電線配索板30の挿通孔38Cに圧入されるようになっているが、予め中継端子70を金型にインサートしておいてから樹脂を流し込んで固めるインサート成形を用いることも可能である。
回路基板20にコネクタブロック50,60を取り付け、電線配索板30にヒューズブロック40を取り付ける。
そして、回路基板20と電線配索板30とを対向させ、中継端子70及び中継用電線WRの先端部を回路基板20の各スルーホール21の位置に合わせて近づける(図13,図16)。このとき、各中継端子70は、端子位置決め部62により位置決めされているため、アライメント精度が高められており、各中継端子70の先端部が対応する各スルーホール21に挿入される(図14)とともに、電線位置決め部61の先端は、回路基板20の表面に当接し(図17)、回路基板20と電線配索板30とが位置決め部60の長さの間隔で正規位置に対向配置される(図1の状態)。
これにより、回路構成体10の組付けが完了する。そして、この回路構成体10をケースに収容すると電気接続箱となる。
なお、電線配索板30の組付け後に電線Wを配索するのではなく、予め電線配索板30に電線Wを配索(電線Wの中継端子70への圧接及び中継用電線WRの位置決め部60への挿通)した後に、電線配索板30と回路基板20に対向配置させるようにしてもよい。
(1)中継端子70(中継接続部)により電線配索板30(電線配索部材)の導電路と、回路基板20の導電路との間が接続されるため、導電路間の接続に屈曲等させたバスバーを用いる必要がなくなり、回路構成体10及び電気接続箱を小型化することができる。
ここで、回路基板20に対して電線配索板30(電線配索部材)を取り付ける際に、中継端子70(中継接続部)の先端部をスルーホール21に挿入する工程でアライメント精度が揃わず挿入不良を生じるおそれが考えられる。しかし、本実施形態によれば、中継端子70の先端を位置決めする位置決め部60を有する構成であるため、アライメント精度を高めて中継端子70の先端部をスルーホール21に挿入することができる。よって、回路基板20に対する電線配索板30(電線配索部材)の取り付けの作業性を向上させることができる。
(3)電線配索板30に保持された電線Wの先端部によって中継用電線WR(中継接続部)を構成することで、中継接続部のために別部材を用意する必要がなくなる。
(5)位置決め部60は、内部に中継端子70を挿通させる筒状をなしているため、確実に中継端子70及び中継用電線WRを位置決めすることができる。
実施形態2を図19〜21を参照して説明する。実施形態2は、位置決め部80の先端部に内部を視認可能な切欠部81を設けたものである。他の構成については実施形態1と同一であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
位置決め部80の先端部には、図19,図20に示すように、内部の挿通孔37(38C)に連通することで側方から挿通孔37(38C)内を視認可能とする切欠部81が形成されている。
円周面のうち、切欠部81の形成される角度は、位置決め部80の円形の外周のうち、側方(回路基板20と電線配索板30との間の隙間)から視認可能な向き(角度)に形成されている。
なお、回路構成体の他の構成との関係上、外部から位置決め部80の先端部が視認できない位置決め部80については、切欠部81を形成しないようにしてもよい。
実施形態3を図22を参照して説明する。上記実施形態では、中継端子70を電線配索板30に取り付けてから、中継端子70に電線Wを圧接したが、実施形態3は、図22に示すように、先に位置決め部60の先端を、回路基板20の表面に当接させ、回路基板20と電線配索板30とを正規位置に対向配置させる。そして、その状態で、電線Wを圧接した中継端子70を位置決め部60の挿通孔37(38C)に挿通(又は圧入)することで回路構成体の組付けを行うものである。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)位置決め部60(80)は、円筒形状としたが、電線Wや中継端子70等の中継接続部を位置決めできる形状であれば、これに限られない。例えば、中継接続部に沿って延びる棒状であってもよい。また、回路基板20と電線配索板30との間の電線Wや中継端子70の全体を位置決めするものでなくてもよく、少なくとも中継用電線WRや中継端子70の先端部を位置決めする形状(中継用電線WRの基端側や中継端子70の基端側の部分は、位置決め部から離間(隙間を設ける)させて位置決めせず、先端部のみ位置決めする構成であってもよい。
20…回路基板
21…スルーホール
30…電線配索板
32…電線保持凸部(電線保持部)
33…圧接保持部
35…挿通保持部
36…電線通し部
37,38C…挿通孔
38…中継保持部
57A,70B…圧接刃
60,80…位置決め部
61…電線位置決め部
62…端子位置決め部
70…中継端子(中継接続部)
70A…挿入端子部
81…切欠部
82…拡径部
83…外面切欠部
W…電線
WR…中継用電線(中継接続部)
H…ハンダ
Claims (8)
- 導電路及びこの導電路に連なるスルーホールを有する回路基板と、
所定の導電路を形成するための電線を保持する電線保持部を有し前記回路基板と対向するように配置された電線配索部材と、
一端が前記回路基板の前記スルーホールに挿通されることで前記電線配索部材の前記導電路を前記回路基板の前記導電路に接続する中継接続部と、
前記電線配索部材に設けられ前記中継接続部の先端を位置決めする位置決め部とを有する回路構成体。 - 前記中継接続部は、一端に前記回路基板のスルーホールに挿入される挿入端子部と、他端に前記電線に圧接される圧接刃とを有する圧接端子であることを特徴とする請求項1記載の回路構成体。
- 前記中継接続部は、前記電線配索部材に保持された前記電線の先端部によって構成されている請求項1記載の回路構成体。
- 前記回路基板と前記電線配索部材とによって保持されたコネクタを更に有し、前記コネクタの一部の端子が前記回路基板の前記導電路に接続されると共に、前記コネクタの他の一部の端子が前記電線配索部材に保持された前記電線に接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 前記位置決め部は、前記電線配索部材との一体成型により形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 前記位置決め部は、内部に前記中継接続部を挿通させる筒状をなしていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 前記位置決め部の先端部には、内部を視認可能な切欠部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか一項の前記回路構成体と、前記回路構成体が収容されるケースとからなる電気接続箱。
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