JP2012060732A - 回路構成体及び電気接続箱 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回路構成体20は、導電路及びこの導電路に連なるスルーホール22を有する回路基板21と、電線Wを保持する電線保持部32を有し回路基板21と対向するように配置された電線配索板30と、電線配索板30に設けられて電線配索板30の電線Wと電気的に接続されるとともに一端側が回路基板21のスルーホール22に挿通されて回路基板21の導電路と接続される複数の中継端子40と、複数の端子挿通孔52を有し、複数の中継端子40をスルーホール22への挿通に先立って複数の端子挿通孔52に挿通して複数の中継端子40のアライメント位置を保持するアライメント保持板50とを備える。
【選択図】図12
Description
ここで、電線配索部材に組み付けられた複数の中継端子をまとめて回路基板のスルーホールに挿通する工程で複数の中継端子のアライメント位置が揃わずスルーホールに挿入できないおそれが考えられる。
しかし、手段1の構成によれば、電線配索部材に組み付けられた複数の中継端子に対してアライメント保持板を装着することにより、各中継端子の先端部におけるアライメント位置が保持されるため、複数の中継端子の先端部を容易にスルーホールに挿入することができる。よって、回路基板と電線配索部材との間の取り付けの作業性を向上させることができる。
中継端子と端子挿通孔との間に、ある程度の隙間が生じていても、少なくとも中継端子のアライメント位置を所定の範囲内(端子挿通孔内)に保持することは可能であるが、手段2の構成によれば、中継端子のアライメント位置のずれを確実に防止できるのに加えて、中継端子と端子挿通孔との間に生じる摩擦力によりアライメント保持板を複数の中継端子に係止させることが可能になる。
手段3の構成によれば、アライメント保持板の装着時に中継端子の先端をガイド部により端子挿通孔内に案内することができるため、アライメント保持板の装着が容易になる。
手段4の構成によれば、アライメント保持板の面と回路基板の面との間のギャップによりスルーホールがハンダ付けされた際に、アライメント保持板にハンダが付着することを防止することができる。
手段5の構成によれば、中継端子の構成を簡素化することができる。
電線配索部材にアライメント保持板が組みつけられた状態で回路基板を組み付けようとすると、アライメント保持板と回路基板に実装された電子部品とが当接するおそれがある。手段6の構成によれば、アライメント保持板と電子部品とが当接することを防止できる。
電線配索部材と回路基板との間を位置決めする場合には電線配索部材から回路基板側に突出する支柱部を設けることが好ましいが、手段7の構成によれば、アライメント保持板には支柱部が挿通される挿通穴が設けられているため、支柱部を設ける場合であっても、アライメント保持板を装着することが可能になる。また、電線配索部材にアライメント保持板を組み付ける際に、支柱部と挿通穴を基準として位置合わせすることができるため、複数の中継端子に対するアライメント保持板の組み付けを容易にすることが可能になる。
手段1ないし手段7のいずれかに記載の回路構成体を用いることにより、これをケースに収容した電気接続箱についても小型化することができる。
以下、本発明の実施形態1を図1〜図13を参照して説明する。
実施形態1における回路構成体20は、ケースに収容された電気接続箱10(図1参照)として、バッテリー等の電源と、ヘッドランプ、ワイパー等の車載電装品との間に接続されて、各種車載電装品への電力の供給及び供給電力の制御等を行うものである。以下では、上下方向については図3を基準とし、図1の上方を前方、下方を後方として説明する。
スルーホール22には、ヒューズブロック25やコネクタブロック26A,26Bの背面から延出された多数の端子や、中継端子40や、平板状の電力端子部38等が挿通されるようになっており、スルーホール22の形状は、挿通される端子の形状(大きさ)に応じた形状(大きさ)で、円形状や、扁平な形状をなす。なお、中継端子40のスルーホール22は、電線配索板30が対向する部分に設けられており、ヒューズブロック25やコネクタブロック26の端子は、回路基板21の周縁部寄りの位置に多数まとまって形成されているため、ヒューズブロック25やコネクタブロック26の端子が挿通されるスルーホール22は、回路基板21の周縁部に形成されている。これらのスルーホール22は、回路基板21の対応する導電路に連なる。
回路基板21の周縁部には、ヒューズブロック25及びコネクタブロック26A,26Bが取り付けられている(固定されている)。
コネクタブロック26A,26Bは、回路基板21の前端部及び後端部に設けられており、並んで配置された複数のコネクタ部からなり、各コネクタ部は、フード状のコネクタハウジングの内部の奥壁を貫通してコネクタ端子27の一端側が突出している。後端側のコネクタブロック26Bのコネクタ端子27には、電源側に接続される扁平な形状の電源端子27Aと、電源端子よりも細い形状の多数の小電力端子27B(通電及び制御端子)とからなる。
このコネクタ端子27の他端側は、図2に示すように、L字状に屈曲されて回路基板21のスルーホール22に挿通されており、電源端子27Aは、スルーホール22を介して電線配索板30から延出された電力端子部38に電気的に接続されている(電力を供給する)。
電線W(図1参照)は、単芯線が絶縁被覆で覆われてなる被覆電線が用いられている。
各電線保持凸部32は、平面部31の上面に突出し、図12に示すように、その内部に中継端子40等の圧接刃42,42が収容されるものであって、対向配置された一対の起立壁33,33を有し、これら一対の起立壁33,33の内側に圧接刃42,42が嵌め込まれて挟持される圧接用凹部34が凹設されており、起立壁33,33に沿う方向に電線Wの先端部が挿通可能とされる。
この圧入孔には、中継端子40が下方から圧入される中継端子圧入孔と、図示はしないが、中継端子圧入孔とは形状が異なり、電線配索板30の裏面側の電子部品36(リレースイッチ等)に接続する接続端子(図示せず)が下方から圧入される接続端子圧入孔(図示せず)とがある。
なお、電線保持凸部32は、前後方向における複数個所において、左右方向に概ね一列状に配置されている。
電線配索板30の後端部からは、電線Wに電気的に接続された電力端子部38が延出されており、電線配索板30の後方にて下方に屈曲されて回路基板21のスルーホール22に挿通される。そして、スルーホール22でハンダ付けされて回路基板21の導電路に接続され、この導電路を介して電源端子27Aに電気的に接続される。
径小部41は、幅方向にわずかに平たい形状をなしている。
径小部41は、アライメント保持板50の端子挿通孔52及び回路基板21のスルーホール22に挿入される挿入部とされており、スルーホール22に挿入された径小部41がハンダ付けされることにより、中継端子40が回路基板21の導電路と電気的に接続される。
なお、回路構成体20には、電線配索板30と同一平面状であって、電線配索板30の面積よりも小さい面積の複数の電線配索板39A,39Bがあり(図1参照)、それぞれ回路基板21の前端部と後端部とに対向配置されている。
電線配索板30に対する中継端子40の組付けは、中継端子40を電線配索板30の圧接用凹部34に下方から圧入するものであるが、予め中継端子40を金型にインサートしておいてから樹脂を流し込んで固めるインサート成形を用いることも可能である。
端子挿通孔52は、平板部51のうち、電線配索板30の中継端子40の位置に対応した位置に設けられている。
この端子挿通孔52のうち上面側(中継端子の挿入側)には、アライメント保持板50の装着時に中継端子40の端子挿通孔52への挿入を案内するガイド部52Aが形成されている。
また、平板部51の周縁部には、図4に示すように、挿通部53が切り欠き形成されているとともに、所定の位置に挿通孔部54が貫通形成されている。
挿通孔部54は、挿通部53と同様に回路基板21に実装された電子部品23等の上部が挿通される矩形状の挿通部54Aと、電線配索板30の支柱部37を挿通するための円形状の挿通穴54Bとがある。
挿通穴54Bは、平板部51のうち周縁部(の角部)寄りの位置に設けられている。
当接部58は、図5に示すように、平板部51の角部にそれぞれ設けられており、概ね矩形状であって、この当接部58が回路基板21の上面に当接することより、アライメント保持板50(の平板部51)の面と回路基板21の面との間には、図12に示すように、ギャップGが形成される。
この当接部58の突出寸法(ギャップGの大きさ)は、回路基板21にフローはんだ付けを行った際に、ハンダがアライメント保持板50に付着することを防止できる寸法が設定される。
ヒューズブロック25やコネクタブロック26を回路基板21に取り付けた後、図5に示すように、電線配索板30とアライメント保持板50とを複数の中継端子40と、これと対応する複数の端子挿通孔52との位置が合うように対向させる。このとき、電線配索板30の支柱部37とアライメント保持板50の挿通穴54Bとを基準として位置合わせを行ってもよい。これにより、図8,9に示すように、各中継端子40の軸心とアライメント保持板50の各端子挿通孔52の軸心(中心)とがほぼ同軸に配置されるため、このまま、中継端子40の先端部を端子挿通孔52の位置に合わせて電線配索板30とアライメント保持板50とを近づける。
そして、電線配索板30上において中継端子40の圧接刃42,42に電線Wを圧接する。
これにより、回路構成体20の組付けが完了する。
(1)本実施形態によれば、電線配索板30(電線配索部材)の電線Wと、回路基板21の導電路とが中継端子40により接続されるため、回路構成体20内において屈曲等させたバスバーを用いることなく電気的接続を確保でき、回路構成体20を小型化することができる。
ここで、電線配索板30に組み付けられた複数の中継端子40をまとめて回路基板21のスルーホール22に挿通する工程で複数の中継端子40のアライメント位置が揃わずスルーホール22に挿入できないおそれが考えられる。
(6)電線配索板30にアライメント保持板50が組みつけられた状態で回路基板21を組み付けようとすると、アライメント保持板50と回路基板21に実装された電子部品23とが当接するおそれがある。本実施形態によれば、アライメント保持板50には、回路基板21に実装された電子部品23を挿通する挿通孔部54が形成されているため、アライメント保持板50と電子部品23とが当接することを防止することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、中継端子40がほぼ隙間なく端子挿通孔52に挿通され(中継端子40の挿入時に端子挿通孔52との間に摩擦力が生じる)ように構成したが、これに限られず、中継端子40と端子挿通孔52との間に隙間を有するようにしてもよい。このようにしても、少なくとも端子挿通孔52内の所定の(隙間の)範囲で中継端子40のアライメント位置のずれを抑制することができる。
(3)回路構成体20(電気接続箱10)の向きとしては、上記実施形態のように横置き(回路基板21の面が水平になる配置)する構成に限られず、回路構成体20(電気接続箱10)を縦置き(回路基板21の面が垂直になる配置)する構成でもよい。
20…回路構成体
21…回路基板
22…スルーホール
23,36…電子部品
30…電線配索板(電線配索部材)
32…電線保持凸部(電線保持部)
33,33…起立壁
34…圧接用凹部
37…支柱部
40…中継端子
41…径小部(挿入部)
42,42…圧接刃
50…アライメント保持板
51…平板部
52…端子挿通孔
52A…ガイド部
52B…端子保持部
53…挿通部
54…挿通孔部
54A…挿通部
54B…挿通穴
56,57…間隔保持壁
58…当接部
W…電線
Claims (8)
- 導電路及びこの導電路に連なるスルーホールを有する回路基板と、
電線を保持する電線保持部を有し前記回路基板と対向するように配置された電線配索部材と、
前記電線配索部材に設けられて前記電線配索部材の電線と電気的に接続されるとともに一端側が前記回路基板の前記スルーホールに挿通されて前記回路基板の導電路と接続される複数の中継端子と、
複数の端子挿通孔を有し、前記複数の中継端子を前記スルーホールへの挿通に先立って前記複数の端子挿通孔に挿通して前記複数の中継端子のアライメント位置を保持するアライメント保持板と、を備えることを特徴とする回路構成体。 - 前記中継端子の先端部は、前記端子挿通孔にほぼ隙間なく挿通されていることを特徴とする請求項1記載の回路構成体。
- 前記端子挿通孔のうち前記中継端子の挿入側には、前記アライメント保持板の装着時に前記中継端子の前記端子挿通孔への挿入を案内するガイド部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回路構成体。
- 前記アライメント保持板には、前記回路基板に当接する当接部が設けられており、前記当接部が前記回路基板に当接した状態では、前記アライメント保持板の面と前記回路基板の面との間にギャップが形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 前記中継端子は、一端に前記回路基板の前記スルーホールに挿入される挿入部と、他端に前記電線に圧接される圧接刃とを有する圧接端子であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 前記アライメント保持板には、前記回路基板に実装された電子部品を挿通する挿通部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 前記電線配索部材には、前記回路基板側に突出して前記回路基板との間を位置決めするための支柱部が設けられており、前記アライメント保持板には、前記支柱部が挿通される挿通穴が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の回路構成体と、前記回路構成体を収容するケースとからなることを特徴とする電気接続箱。
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