JP5573543B2 - 回路構成体及び電気接続箱 - Google Patents
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本構成によれば、電線配索部材の電線と回路基板の導電路との間がリレーを介して接続されるため、バスバーを屈曲等させることなく電線と回路基板の導電路との間を接続することが可能になり、回路構成体を小型化することができる。
(1)前記電線側端子は、圧接刃を有する圧接端子であり、前記リレーの前記挿通孔への挿入時に前記圧接刃が前記電線を圧接可能に構成されている。
リレーの挿通孔への挿入と圧接端子の圧接とを同時に行うことが可能になるため、作業工数を減少させることが可能になる。
電線配索部材にリレーが挿通される挿通孔を設ける分だけ、電線を配索可能なスペースが少なくなるが、本構成によれば、電線配索部材の両面に電線が配索されているため、片面に電線を配索するよりも電線を配索可能なスペースを確保することができる。
電線側端子には、一般に、基板側端子よりも通電電流が大きくなりやすいが、本構成によれば、一般に、通電電流の少ない基板側端子の側を折り返すようにしているため、通電電流の大きい経路を短くすることが可能になる。
本体側端子部を有するリレー本体について、汎用リレーを用いることが可能になるため、製造コストを低減することができる。
溶接や圧着により本体側端子部と延出部とを接続することも可能であるが、本体側端子部と延出部とをはんだ付け、ろう付け又は導電性接着剤により接続することで、本体側端子部と延出部との接続作業を簡素化することができる。
前記コネクタ部は、コネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに保持される複数のコネクタ端子とを備え、前記複数のコネクタ端子は、前記電線配索部材の電線に接続される第一端子と、前記回路基板の導電路に接続される第二端子とを有する。
(7)前記回路基板は、前記コネクタ部側の端部に前記回路基板が折り曲げられてなる屈曲部が設けられており、前記第二端子は、前記屈曲部のスルーホールに挿通されて前記回路基板の導電路に接続される。
(8)前記回路構成体と、前記回路構成体を収容するケースとからなる電気接続箱。
以下、本発明の実施形態1を図1〜図9を参照して説明する。
実施形態1における回路構成体20は、扁平な形状のケース11に収容された電気接続箱10(図1参照)として、バッテリー等の電源と、ヘッドランプ、ワイパー等の車載電装品との間に接続されて、各種車載電装品への電力の供給及び供給電力の制御等を行うものである。以下では、上下方向、左右方向については図2を基準とし、図1の上方を前方、下方を後方として説明する。
ケース11の側面は扁平に開口されており、この開口内には、後述する回路構成体20のコネクタブロック12及びヒューズブロック13が配設されている。
回路基板21は、長方形状をなし、プリント配線された図示しない多数の導電路と、この導電路に連なり回路基板21を貫通する多数のスルーホール22とを備える。
回路基板21の上面には、MOSFET等のスイッチング素子やマイコン等からなる電子部品(図示しない)が多数実装されており、これら電子部品の端子が対応する回路基板21の導電路に接続されている。
回路基板21の周縁部には、コネクタブロック12及びヒューズブロック13が組み付けられている。
コネクタ端子は、外部電源に接続される平板状の電源端子と、電源端子よりも細径で棒状の多数の制御端子や通電端子等とからなる。これらコネクタ端子は、コネクタハウジングの奥壁と貫通してコネクタブロック12の背面側(回路基板21及び電線配索板30の側)に延出され、L字状に屈曲されて回路基板21のスルーホール22に挿通されて回路基板21の導電路に接続されている。
電線Wは、単芯線が絶縁被覆で覆われてなる被覆電線Wが用いられている。なお、図1では、電線配索板30に配索された多数の電線Wのうちリレー40に接続されるもののみの概略を図示し、他の電線Wについては省略してある。
電線保持凸部32は、図5に示すように、平面部31の上面及び下面の双方に多数設けられており、平面部31の両面に配索された電線Wを保持するものである。なお、電線保持凸部32のうち、リレー40に接続される電線Wを保持する電線保持凸部32Aは、後述するリレー40の基板側端子43を保持するため、他の電線保持凸部32よりもやや大きくなっている。
電線保持凸部32のうち、リレー40に接続される電線Wの端末を保持する電線保持凸部32Aについては、一対の起立壁33,33の内側に、リレー40の基板側端子43(の圧接刃50,50)を挿入可能な端子挿入凹部34が凹設されている。この端子挿入凹部34を有する電線保持凸部32Aは、電線Wに加え、基板側端子43も保持する。
端子挿入凹部34は、起立壁33,33の内面側について上端から基端まで溝状に切り欠かれて形成されるとともに、更に下方に延びて平面部31を貫通する貫通孔を形成している。
リレー本体41は、電気的接続状態をオンオフ可能な接点部と、接点部をオンオフ動作させるコイルとが箱型(直方体状)の樹脂ケーシング41Aで覆われたものである。
これら電線側端子42及び基板側端子43は、共に、リレー本体41と一体に形成された本体側端子部44と、本体側端子部44とは別体で構成され本体側端子部44に連なる金属製の延出部45とからなる。
基板側延出部46は、回路基板21の導電路に接続されるものであり、一端が下方に突出するL字状をなしており、本体側端子部44Aの上面に沿い、かつ、当該上面よりも面積の大きい平板部46Aと、平板部46Aの端部に連なり下方に延出される棒状部46Bとを有する。棒状部46Bは、前後方向(図4の上下方向)に沿った面が平坦な板状をなす。
第一延出部48は、両端が下方に突出するコ字状であって、一対の本体側端子部44Bの上面に沿う方向に長い平板部48Aと、平板部48Aの両端部から直角に下方に突出する圧接部48Bとを有する(図6参照)。
この延出部45(基板側延出部46,電線側延出部47)の成形は、金属板材を展開形状に打ち抜いた後、曲げ加工を施すことにより成形される。
電線配索板30の所定箇所に電線Wを配索し、各電線Wの端末部を起立壁33,33の間の載置凸部35の上に配する。
次に、図5に示すように、リレー40を電線配索板30の上方から挿通孔31Aに挿通する。このとき、電線側端子42について圧接部48B,49Bの圧接刃50,50が載置凸部35に載置された電線Wを圧接(圧接刃50,50が電線Wの絶縁被覆部分を切断して芯線と電気的に接続)する。
(1)本実施形態によれば、電線配索板30(電線配索部材)の電線Wと回路基板21の導電路との間がリレー40を介して接続されるため、バスバーを屈曲等させることなく電線Wと回路基板21の導電路との間を接続することが可能になり、回路構成体20を小型化することができる。
ここで、リレー40を配置する位置を、電線配索板30と回路基板21との間とする場合には、少なくとも電線配索板30と回路基板21との間にリレー40の高さ分の寸法を確保しなければならないため、回路構成体20の(高さ方向の)小型化の障害となることが考えられる。一方、本実施形態の構成によれば、電線配索板30には、リレー40が挿通される挿通孔31Aが貫通形成されているため、電線配索板30と回路基板21との間にリレー40の高さ分の寸法を確保しなくても、リレー40を実装することが可能になるため、回路構成体20を(高さ方向の)小型化することができる。
(3)電線配索板30にリレー40が挿通される挿通孔31Aを設ける分だけ、電線Wを配索可能なスペースが少なくなるが、本実施形態の構成によれば、電線配索板30の両面に電線Wが配索されているため、片面に電線Wを配索するよりも電線Wを配索可能なスペースを確保することができる。
(5)電線側端子42及び基板側端子43は、接点部及びコイルを有するリレー本体41と一体に形成された本体側端子部44と、本体側端子部44とは別体で構成され本体側端子部44に連なる延出部45と、からなるため、本体側端子部44を有するリレー本体41について、汎用リレーを用いることが可能になり、製造コストを低減することができる。
実施形態2を図10,11を参照して説明する。実施形態1と同一の構成については説明を省略する。
実施形態2では、実施形態1の平板状の回路基板21に代えて、図11に示すように、端部がほぼ直角に屈曲された屈曲部61となっている回路基板60を用いている。また、コネクタブロック12のコネクタ端子62,63は、電線配索板30の電線W及び回路基板60の導電路にそれぞれ接続されている。
屈曲部61には、回路基板60の他の部分と同様に図示しない導電路及びスルーホールが形成されている。コネクタブロック12の(各コネクタ部の)コネクタ端子62,63のうち、下側の第一端子62は、屈曲部61のスルーホールに挿通されて回路基板60の導電路に接続され、上側の第二端子63は、圧接端子を有しており、電線配索板30の電線Wに圧接されている。
これらの組み付けは、図10に示すように、第二端子63を電線配索板30の電線Wに圧接しておき、電線配索板30をコネクタブロック12(コネクタ部)側に近づけ、コネクタブロック12のコネクタハウジングに設けられた端子挿通孔に第二端子63を圧入するようになっている。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、リレー40の全体が挿通孔31Aに挿通される構成としたが、これに限られず、リレー40の一部(リレー40の上部又は下部の一部のみ)が挿通孔31Aに挿通されるものであってもよい。
(2)上記実施形態では、電線側端子42及び基板側端子43は、本体側端子部44と延出部45との2部材(複数部材)が接続されてなるものであったが、これに限られない。例えば、1部材からなるものを用いてもよい。
(4)上記実施形態では、電線配索板30の上下の両側に電線Wが配索されるものであったが、片側のみに電線Wが配索されるものであってもよい。
11…ケース
12…コネクタブロック
13…ヒューズブロック
20…回路構成体
21,60…回路基板
22…スルーホール
30…電線配索板(電線配索部材)
31A…挿通孔
32(32A)…電線保持凸部(電線保持部)
33…起立壁
34…端子挿入凹部
35…載置凸部
40…リレー
41…リレー本体
41A…樹脂ケーシング
42…電線側端子
43…基板側端子
44(44A〜44C)…本体側端子部
45…延出部
46…基板側延出部
47…電線側延出部
48B,49B…圧接部
50…圧接刃
61…屈曲部
62…第一端子(コネクタ端子)
63…第二端子(コネクタ端子)
W…電線
Claims (9)
- 導電路を有する回路基板と、
電線を保持する電線保持部を有し前記回路基板と対向するように配置された電線配索部材と、
前記電線に接続される電線側端子と前記回路基板に接続される基板側端子とが設けられたリレーと、を備え、
前記電線配索部材には、前記リレーが挿通される挿通孔が貫通形成されていることを特徴とする回路構成体。 - 前記電線側端子は、圧接刃を有する圧接端子であり、前記リレーの前記挿通孔への挿入時に前記圧接刃が前記電線を圧接可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の回路構成体。
- 前記電線配索部材の両面に前記電線が配索されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回路構成体。
- 前記リレーは、前記電線側端子及び前記基板側端子が前記電線配索部材側から延出されており、前記基板側端子は、前記電線配索部材側から前記回路基板側に折り返す形状をなすことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 前記電線側端子及び前記基板側端子は、共に、接点部及びコイルを有するリレー本体と一体に形成された本体側端子部と、前記本体側端子部とは別体で構成され前記本体側端子部に連なる延出部と、からなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の回路構成体。
- 前記本体側端子部と前記延出部とは、はんだ付け、ろう付け又は導電性接着剤により接続されていることを特徴とする請求項5に記載の回路構成体。
- 外部のコネクタと嵌合可能なコネクタ部を備え、
前記コネクタ部は、コネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに保持される複数のコネクタ端子とを備え、前記複数のコネクタ端子は、前記電線配索部材の電線に接続される第一端子と、前記回路基板の導電路に接続される第二端子とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の回路構成体。 - 前記回路基板は、前記コネクタ部側の端部に前記回路基板が折り曲げられてなる屈曲部が設けられており、前記第二端子は、前記屈曲部のスルーホールに挿通されて前記回路基板の導電路に接続されることを特徴とする請求項7に記載の回路構成体。
- 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の回路構成体と、前記回路構成体を収容するケースとからなる電気接続箱。
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