JP2011104885A - 流体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成でクリーニング(フラッシング)動作を短時間で行うことが可能な流体噴射装置を提供する。
【解決手段】吸収部材12を上下動方向Hに沿って上下動させる第二移動部材19Bは、プーリー20A,20Bのそれぞれの軸支部18の上部に回動自在に形成される案内ローラ41と、軸支部18および支持板17を連結するバネ(付勢手段)と、案内ローラ41に係合する案内レール42とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、流体噴射装置に関し、詳しくは記録ヘッドのフラッシング動作に関する。
従来から、インク滴を記録紙(媒体)に対して噴射させる流体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている。このようなプリンタにおいては、記録ヘッドのノズルからインクが蒸発することによるインクの増粘や固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などによりノズルに目詰まりを生じ、印刷不良を引き起こすという問題があった。そこで、通常、プリンタは、記録紙に対しての噴射とは別に、ノズル内のインクを強制的に吐出させるフラッシング動作を行うようになっている。
走査タイプのプリンタでは、記録ヘッドを記録領域以外のエリアに移動させてフラッシング動作を行うが、記録ヘッドが固定されたラインヘッドを備えるプリンタでは、フラッシング動作時に記録ヘッドを移動させることができない。そこで、例えば、記録紙の搬送ベルトの表面に設けられた吸収部材に向けてインクを吐出する方法が考えられている(特許文献1)。
特開2005−119284号公報
しかしながら、特許文献1では、搬送ベルト上に複数の吸収材が記録紙のサイズに合わせて等間隔に配置されているため、フラッシング時においては記録紙間の隙間を狙ってインクを噴射しなければならず、記録紙のサイズや搬送速度に制約が生じてしまうという問題が生じる。また、平面形状の吸収材に対してフラッシングを行うと、インク滴の吐出に伴う風圧によってミスト状のインクが散ってしまい、記録紙や搬送ベルト上を汚してしまうおそれもある。
本発明にかかるいくつかの態様は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でクリーニング(フラッシング)動作を短時間で行うことが可能な流体噴射装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のいくつかの態様は次のような流体噴射装置を提供した。
すなわち、本発明の流体噴射装置は、複数のノズルの開口端が配列されたノズル面を有し、該ノズルから媒体に流体を噴射する流体噴射ヘッドを備え、前記ノズルから流体を吸収する吸収部材に向けて流体を噴射するフラッシング動作を行える流体噴射装置であって、
前記吸収部材は、複数の前記ノズルを直線状に並べたノズル列に沿って延在する線状部材であり、前記ノズルに対向するフラッシング位置と、前記流体が噴射される方向と逆方向に向かって前記ノズル面より引っ込んだ退避位置との間で、前記吸収部材を移動させる移動機構を少なくとも備えることを特徴とする。
前記流体噴射ヘッドは、前記ノズル列の延在方向と交差する前記媒体の搬送方向に沿って、所定の隙間を空けて複数配置され、前記退避位置は前記隙間に設定されればよい。
また、前記移動機構は、前記吸収部材を前記ノズル面と平行に移動させる第一移動部材と、前記吸収部材を前記ノズル面と退避位置との間で上下動させる第二移動部材とから構成されればよい。
前記第二移動部材は、前記ノズル面から前記退避位置に向けて傾斜した傾斜面を有する摺動回転体からなり、該傾斜面と前記吸収部材とが接触すると、前記第一移動部材による前記吸収部材の移動力によって前記摺動回転体が回動すればよい。
また、前記第二移動部材は、前記フラッシング位置から前記退避位置の直下に向けて前記吸収部材が移動した際に、前記吸収部材の一部と係合する係合溝を有する従動回転体からなり、該係合溝と前記吸収部材とが係合すると、前記第一移動部材による前記吸収部材の移動力によって前記従動回転体が回動すればよい。
また、前記第二移動部材は、前記フラッシング位置から前記退避位置の直下に前記吸収部材が移動した際に、該吸収部材の一部を保持し、前記流体が噴射される方向と逆方向に向かって前記退避位置まで前記吸収部材を掬い上げる上下動部材であればよい。
前記移動機構は、前記ノズル列の延在方向における前記流体噴射ヘッドの両側で前記吸収部材を支持し、前記退避位置と前記フラッシング位置とを結ぶ周面に沿って、前記吸収部材を円運動させる揺動部材であればよい。
また、巻取回転体の回転駆動によって、前記吸収部材を延在方向に移動させる第二移動機構を更に備えていてもよい。
前記第二移動機構は、前記退避位置において前記吸収部材を移動させればよい。
本発明の第1実施形態のプリンタの概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備えるヘッドユニットの下面側を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備えるヘッドユニット及びフラッシングユニットを下方から見上げた斜視図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備えるヘッドユニットとフラッシングユニットとを記録紙の搬送方向から見た模式図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備える吸収部材の一例を示す模式図である。 第1実施形態における吸収部材の動作を示す平面図および断面図である。 第1実施形態における吸収部材の退避位置を示す平面図および断面図である。 他の実施形態における吸収部材の動きを示す要部断面図である。 他の実施形態における吸収部材の動きを示す要部断面図である。 他の実施形態における吸収部材の動きを示す要部断面図である。 他の実施形態における吸収部材の動きを示す要部断面図である。。
以下、図面を参照して、本発明に係る流体噴射装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の説明においては、本発明の流体噴射装置の一例であるインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタと称す)について説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ1の概略構成を示す斜視図である。この図に示すように、本実施形態のプリンタ1は、ヘッドユニット2と、記録紙(媒体)を搬送する搬送装置3と、記録紙を供給する給紙ユニット4と、ヘッドユニット2によって印字された記録紙を排出する排紙ユニット5と、ヘッドユニット2に対してメンテナンス処理を行うメンテナンス装置10とを備えている。
搬送装置3は、ヘッドユニット2を構成する記録ヘッド21のノズル面23(図2参照)との間に所定の間隔をあけた状態で記録紙を保持するようになっている。搬送装置3は、駆動ローラー部31と、従動ローラー部32と、これらローラー部31,32との間に架け回された複数のベルトから構成された搬送ベルト部33とを備えている。また、搬送装置3の記録紙の搬送方向下流側(排紙ユニット5側)であって、排紙ユニット5との間に、記録紙を保持する保持部材34が設けられている。
駆動ローラー部31は、回転軸方向の一端側が不図示の駆動モータに接続されており、駆動モータにより回転駆動されるようになっている。駆動ローラー部31の回転動力が搬送ベルト部33に伝達され、搬送ベルト部33が回転駆動される。駆動ローラー部31と駆動モータとの間には必要に応じて伝達ギアが設置される。従動ローラー部32は、いわゆるフリーローラーであり、搬送ベルト部33を支持するとともに搬送ベルト部33(駆動ローラー部31)の回転駆動に従動して回転される。
排紙ユニット5は、排紙用ローラー51と、排紙用ローラー51により搬送された記録紙を保持する排紙トレー52とを備えている。
図2は、ヘッドユニット2の下面側を示す斜視図である。この図に示すように、ヘッドユニット2は、例えばライン状の記録ヘッド(流体噴射ヘッド)21と、この記録ヘッド21を支持する取付板22とを有している。
記録ヘッド21は、ヘッドユニット2の有効印字幅に亘って形成されており、インクを吐出する複数のノズル24を備えている。そして、同一種類(例えば、ブラックB、マゼンタM、イエローY、シアンC)のインクを吐出するノズル24が、記録ヘッド21の延在方向に配列され、1つのノズル列Lを構成している。つまり、本実施形態のプリンタ1は、インクを噴射する複数のノズル24からなるノズル列Lを有する記録ヘッド21を備えている。
より詳細には、記録ヘッド21は、4色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk))に対応したノズル列(L(Y),L(M),L(C),L(Bk))を4列有している。各ノズル列(L(Y),L(M),L(C),L(Bk))において、当該ノズル列(L(Y),L(M),L(C),L(Bk))を構成するノズル24は、記録紙の搬送方向と交差する水平方向に配列され、より好適には記録紙の搬送方向と直交する水平方向に配列されている。
図2に示すように、ヘッドユニット2は、取付板22に形成された開口部25内に記録ヘッド21が配置されている。具体的には、記録ヘッド21が取付板22の裏面22b側に螺子止めされることで、ノズル面23が上記開口部25を介して取付板22の表面22a側から突出した状態に配置されている。また、ヘッドユニット2は、上記取付板22が不図示のキャリッジに固定され、これによって後述するメンテナンス位置まで移動可能に構成されている。
本実施形態におけるヘッドユニット2は、キャリッジ(不図示)によって記録位置とメンテナンス位置との間で移動可能とされている。ここで、記録位置とは、搬送装置3に対向し且つ記録紙に対して記録を行う位置である。一方、メンテナンス位置とは、搬送装置3上から退避した位置であってメンテナンス装置10が備えるキャップユニット6(図1参照)と対向する位置である。このメンテナンス位置においてヘッドユニット2に対するメンテナンス処理(吸引処理、ワイピング処理)が実施される。
図1に戻り、メンテナンス装置10は、ヘッドユニット2に対して吸引処理を行うキャップユニット6と、フラッシング動作を行うためのフラッシングユニット11とを有して構成されている。
キャップユニット6は、上記ヘッドユニット2に対するキャッピングや吸引動作等のメンテナンス処理を行うもので、記録ヘッド21に対応するキャップ部61を有している。
このキャップユニット6は、ヘッドユニット2の記録エリアから外れた場所に配置されている。
キャップ部61は、記録ヘッド21のノズル面23に当接可能に構成されている。このキャップ部61が、記録ヘッド21のノズル面23に対してそれぞれ密着することにより、良好にキャッピングが可能になると共に、吸引動作においてノズル面23からインクを排出させる吸引動作を良好に行うことができるようになる。
また、図1に示すように、キャップユニット6は、記録ヘッド21のノズル面23を払拭するワイピング処理時に用いられるワイプ部材63を有している。
図3は、ヘッドユニット2とフラッシングユニット11とを下から見上げた斜視図である。また、図4は、ヘッドユニット2とフラッシングユニット11とを記録紙の搬送方向から見た模式図である。
これらの図に示すように、フラッシングユニット11は、フラッシング動作時に吐出されたインクを吸収する吸収部材12(流体吸収部材)と、吸収部材12を支持する支持機構9とを備えている。
吸収部材12は、各ノズル24から吐出されたインクを吸収する線状部材であって、各色のノズル24が配列されて構成されるノズル列(L(Y),L(M),L(C),L(Bk))に沿って延在し、ノズル面23と記録紙の搬送領域との間に位置している。
そして、本実施形態のプリンタ1においては、上述の吸収部材12が、例えば1本設けられている。
ここで、本実施形態のプリンタ1において、好適に用いることが可能な吸収部材12の具体的な構成について説明する。
吸収部材12は、例えば、SUS304、ナイロン、親水性コートを施したナイロン、アラミド、絹、綿、ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、ポリアリレート、ザイロン(商品名)等の繊維、あるいはこれらの複数を含む複合繊維から形成することができる。
より詳細には、上記繊維あるいは複合繊維から形成される繊維束が、複数本、撚り合わされるあるいは束ねられることによって吸収部材12が形成可能である。
図5は、吸収部材12の一例を示す模式図であり、(a)が断面図、(b)が平面図である。この図に示すように、吸収部材12は、例えば、繊維から形成される繊維束12aが2本(複数)撚り合わされることによって形成される。図5に示すように、複数の繊維束12aを撚り合わすことによって吸収部材12が形成される場合には、繊維束12aの間に形成される谷部12bにおいてもインクを保持することが可能となり、吸収部材12のインク吸収量を増加させることができる。
また、一例としては、SUS304からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、ナイロンからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、親水性コートが施されたナイロンからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、アラミドからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、絹からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、綿からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、ベリーマ(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ソアリオン(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロン03T(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ダイニーマハミロンDB−8(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ベクトランハミロンVB−30からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンS−5コアケブラースリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンS−212コアカブラースリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンSZ−10コアザイロンスリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンVB−3ベクトラン(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材を吸収部材12として好適に用いることができる。
ナイロンの繊維を用いた吸収部材12は、汎用水糸として広く用いられるナイロンによって形成されているため、安価なものとなる。
SUS材の金属繊維を用いた吸収部材12は、耐腐食性に優れるため多様なインクを吸収可能となると共に、樹脂と比較して磨耗性が高いため繰り返しの使用が可能となる。
超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12は、切断強度及び耐薬品性が高く、有機溶剤や酸、アルカリに強いものとなる。このように、超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12は、切断強度が高いため、強いテンションで引っ張ることが可能となり、撓みを抑止することができる。このため、例えば、吸収部材12の径を太くして吸収容量を増加させたり、また吸収部材12の径を太くしない場合には記録ヘッド21から記録紙の搬送領域までの距離を狭くし印刷精度を向上させることができる。また、ザイロンやアラミドの繊維を用いた吸収部材12も、超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12と同様の効果を期待できる。
綿の繊維を用いた吸収部材12は、インク吸収性に優れたものとなる。
このような吸収部材12では、滴下されたインクは、表面張力によって繊維間及び繊維束12a間に形成される谷部12b(図5参照)に保持されることによって吸収された状態となる。
また、吸収部材12の表面に滴下したインクは、一部が直接吸収部材12の内部に浸透し、残りが繊維束12a間に形成される谷部12bを伝う。そして、吸収部材12の内部に浸透したインクは、吸収部材12の内部において一部が徐々に吸収部材12の延在方向に移動し吸収部材12の延在方向に分散して保持される。吸収部材12の谷部12bを伝うインクは、谷部12bを伝いながら、徐々にその一部が吸収部材12の内部に浸透し、残りが谷部12bに残存し、これによって吸収部材12の延在方向に分散して保持される。つまり、吸収部材12の表面に滴下したインクは、全てが滴下された箇所に留まるわけではなく、滴下された箇所の周囲に分散して吸収される。
なお、実際にプリンタ1に設置する吸収部材12の形成材料は、吸インク性、保持インク性、引張強度、耐インク性、成形性(けばやほつれの発生量)、ねじれ性、コスト等を考慮して選ぶこととなる。
また、吸収部材12のインク吸収量は、吸収部材12の繊維間に保持できるインク量と谷部12bに保持できるインク量の合計である。このため、このインク吸収量が、吸収部材12の交換頻度等を考慮して、フラッシングによって吐出されるインク量よりも十分に大きくなるように吸収部材12の形成材料を選ぶこととなる。
なお、吸収部材12の繊維間に保持できるインク量及び谷部12bに保持できるインク量は、インクと繊維との接触角、インクの表面張力に依存する繊維隙間における毛細管力によって規定することができる。つまり、細い繊維によって形成することで、繊維間の隙間を多くし全体として繊維の表面積を増加することによって、吸収部材12の断面積が同一であっても、吸収部材12は、より多量のインクを吸収可能となる。したがって、より繊維間の隙間を多く得るために、繊維束12aを形成する繊維として、マイクロファイバー(極細繊維)を用いるようにしても良い。
ただし、吸収部材12のインク保持力は、繊維間の隙間が大きくなって毛細管力が低下することによって低減する。このため、繊維間の隙間は、吸収部材12におけるインク保持力が吸収部材12の移動によってインクが垂れない程度に設定する必要がある。
また、吸収部材12の太さは、上述のインク吸収量を満足するように設定される。具体的には、例えば、吸収部材12の太さは、0.3〜1.0mmに設定され、より好適には0.5mm程度に設定する。
ただし、吸収部材12の太さは、記録ヘッド21及び記録紙への接触を防止すべく、その断面最大寸法が、記録ヘッド21から記録紙の搬送領域までの離間距離から吸収部材12の撓みに起因する変位量を除いた寸法以下となるように設定される。
また、この吸収部材12は、ノズル径に対して5〜50倍程度の幅を有している。本実施形態では、記録ヘッド21におけるノズル面23と記録紙との間のギャップが2mm程度、ノズル径が約0.02mmとなっていることから、吸収部材12は、直径が1mm以下であれば、ノズル面と記録紙との間に配置することができ、かつ部品の誤差を考慮しても吐出されたインクを吸収部材で捕捉することができる。
また、吸収部材12の長さは、ヘッドユニット2の有効印字幅に対して十分な長さを有していることが好ましい。後に詳説するが、本実施形態のプリンタ1においては、吸収部材12の使用済み(インク吸収済み)の領域が順次巻き取られ、吸収部材12の全領域においてインクが吸収された場合に吸収部材12そのものを取り替える構成を採用している。このため、吸収部材12の取替え期間を実用に耐えうる時間とすべく、吸収部材12の長さは、ヘッドユニット2の有効印字幅の数百倍程度であることが好ましい。ただし、プリンタ1内において洗浄等を行うことにより吸収部材12の再生を行う場合には、吸収部材12の長さは、ヘッドユニット2の有効印字幅の2倍よりも若干程度長ければ良い。
そして、吸収部材12は、支持機構9によって支持されている。
図3及び図4に示すように、支持機構9は、移動機構(第二移動機構)13及び移動機構14を備えている。
移動機構14は、吸収部材12をノズル列Lの延在方向Pと交差(本実施形態においては直交)する方向Rに沿って移動させることにより、吸収部材12をノズル24に対向するフラッシング位置と対向しない退避位置との間で移動させる。また、移動機構13は、吸収部材12をノズル列の延在方向Pに沿って移動させる。
移動機構(第二移動機構)13は、図3及び図4に示すように、ノズル列Lの延在方向Pにおけるヘッドユニット2の両側であって、取付板22の裏面22b側(記録ヘッド21のノズル面23と反対側)に各々の回転軸を記録紙の搬送方向に平行とされた回転部15,16を有している。回転部15,16は、例えばボビン形状を呈してなる巻取機構であって、吸収部材12を巻回することが可能なものである。この回転部15,16は、プリンタ1の筐体内に設置される支持板17上に設置されている。
回転部15,16は、不図示の駆動モータに接続され、それぞれの回転によって上記した吸収部材12の巻き出し及び巻き取りを行うようになっている。本実施形態においては、一方の回転部15を巻出し用、他方の回転部16を巻取り用として用いている。そして、これらの回転部15,16は、着脱可能に構成されている。
移動機構14は、支持板17を支持すると共に当該支持板17を記録紙の搬送方向に移動させることによって回転部15,16ごと吸収部材12を記録紙の搬送方向(ノズル列の延在方向と直交する方向R)に沿って、ノズル面23と平行に移動させる第一移動部材19Aと、吸収部材12をノズル面23と退避位置との間で、流体の噴射方向およびその逆方向である上下動方向Hに沿って上下動させる第二移動部材19Bとから構成される。
支持機構9はプーリー20A,20Bを備える。この2つのプーリー20には、図3及び図4に示すように、軸支部18およびバネ(付勢手段)29を介して支持板17に設置されており、ノズルLの延在方向Pにおけるヘッドユニット2の両側であって、取付板22の表面22a(記録ヘッド21のノズル面23)側に配置されている。移動機構13の回転部15と回転部16とに巻架されている吸収部材12は、プーリー20A,20B間に架け渡されている。
そして、支持機構9は、不図示の制御装置において回転部15,16の回転速度をそれぞれ制御することによって、吸収部材12を撓ませることなく適度にテンションを与えた状態で保持する。これにより、吸収部材12が撓んで、ノズル面23や記録紙に接触することを防止する。
このような支持機構9においては、吸収部材12を、支持板17上に配置された回転部15,16と、取付板22の表面22a側に配置されたプーリー20A,20Bとにより支持することで、移動機構(第二移動機構)13の動作によって、回転部15から巻き出された吸収部材12が記録ヘッド21のノズル面23上を経由して回転部16において巻き取られるようになっている。
支持板17を記録紙の搬送方向に移動させる第一移動部材19Aとしては、例えば、リニアスライド装置を用いることができる。移動機構(第一移動機構)14によって支持板17が記録紙の搬送方向に移動することで、ヘッドユニット2(ノズル列L)に対する吸収部材12の位置を変化させることが可能である。具体的には、本実施形態においては、吸収部材12をフラッシング位置と退避(記録)位置との間で移動させる。
一方、吸収部材12を上下動方向Hに沿って上下動させる第二移動部材19Bは、プーリー20A,20Bのそれぞれの軸支部18の上部に回動自在に形成される案内ローラ41と、軸支部18および支持板17を連結するバネ(付勢手段)29と、案内ローラ41に係合する案内レール42とを備えている。
案内レール42は、第一移動部材19Aによって記録紙の搬送方向に移動される支持板17や案内ローラ41に対して、定位置で固定されている。そして、案内レール42は、その上面が上下動方向Hに沿って変化するように、凹凸が形成されている。本実施形態では、案内レール42は、その延長方向、即ちノズル列Lの延在方向Pと交差する方向Rに沿って、記録ヘッド21のノズル面23と隣接する位置においては、上下動方向Hに沿って凹部42aが形成され、方向Rに沿ってノズル面23から外れた位置では、上下動方向Hに沿って凸部42bが形成されている。
一方、案内レール42と係合する案内ローラ41は、バネ(付勢手段)29によって常に流体の噴射方向(上下動方向Hにおける下方向)に向けて付勢されている。これによって、案内ローラ41は常に案内レール42に追従するように押し付けられる。こうした構成によって、この案内ローラ41と軸支部18を介して連結されているプーリー20A,20Bは、第一移動部材19Aによる移動に伴い、案内レール42の凹部42aや凸部42bに追従する案内ローラ41の上下動方向Hに沿った上下動に連動して上下する。即ち、第二移動部材19Bは、移動案内レール42の凹部42aや凸部42bに追従して、プーリー20A,20B間に張架された吸収部材12を、上下動方向Hに沿って上下動させる。
本実施形態においては、ノズル列Lの延在方向Pと交差する方向Rに沿って、ノズル面23から外れた両側の位置を退避位置PEとし、この退避位置PEにおいては、移動案内レール42の凸部42bに追従して、ノズル面23よりも上下動方向Hにおける上方向(流体が噴射される方向と逆方向に)に吸収部材12が退避する(図6(a),(d)参照)。
一方、本実施形態においては、ノズル列Lの延在方向Pと交差する方向Rに沿って、ノズル面23に隣接する位置をフラッシング位置PFとし、このフラッシング位置PFにおいては、移動案内レール42の凹部42aに追従して、ノズル面23よりも上下動方向Hにおける下方向(流体が噴射される方向)で、かつノズル列Lと重なる位置に吸収部材12が進出する(図6(b),(c)参照)。
このような本実施形態のプリンタ1においては、全ての動作が不図示の制御装置によって統括され、例えば、印刷動作と印刷動作との間、すなわち搬送装置3によって順次搬送される記録紙と記録紙との間が記録ヘッド21の直下に位置する場合にフラッシング動作を行う。
つまり、本実施形態のプリンタ1において移動機構14は、ノズル24からインクが吐出される記録紙8がノズル24の直下に存在しないタイミングで吸収部材12を移動してノズル24の直下に移動する。
図6は、プリンタ1におけるフラッシング動作を段階的に示した説明図である。
例えば、移動機構(第一移動機構)14は、印刷動作の際には、図6(a)に示す退避位置PEに吸収部材12を配置している。即ち、この退避位置PEにおいては、案内レール42の凸部42bに案内ローラ41が位置しているので、これに追従して吸収部材12がノズル面23よりも上下動方向Hにおける上方向(流体が噴射される方向と逆方向に)に退避している。
記録ヘッド21の下方に記録紙8と記録紙8との間の隙間が到達すると、図6(b)に示すように、第一移動部材19Aが駆動して記録紙の搬送方向に沿って支持板17や案内ローラ41が移動する。そして、バネ29の付勢によって移動案内レール42の凹部42aに下がった案内ローラ41に連動して、吸収部材12がノズル面23よりも上下動方向Hにおける下方向に下がり、ノズル列L(Bk)の直下のフラッシング位置PFに移動する。このように吸収部材12がノズル列L(Bk)の直下で重なるフラッシング位置PFに移動されると、制御装置はノズル列L(Bk)を構成するノズル24からインクを吐出することでフラッシング動作を行う。
続けて、移動機構14によって、吸収部材12がノズル面23よりも上下動方向Hにおける下方向に位置した状態で、ノズル列Lと直交する方向Rに沿って移動し、ノズル列L(C)、及びノズル列L(M)の直下でも、それぞれノズル24からインクを吐出することでフラッシング動作を行う。そして、移動機構14は、図6(c)に示すように、ノズル列L(Y)の直下のフラッシング位置に吸収部材12を移動させ、ノズル列L(Y)を構成するノズル24からインクを吐出することでフラッシング動作を行う。
こうして、全てのノズル列Lに対するフラッシング動作が完了すると、移動機構14は更にノズル列Lと直交する方向Rに沿って吸収部材12を移動させる。すると、図6(d)に示すように、バネ29の付勢によって案内レール42に押し付けられた案内ローラ41は、案内レール42の凹部42aから凸部42bに向けて傾斜面を上り、凸部42bに至る。案内レール42の凸部42bに案内ローラ41が移動すると、これに追従して吸収部材12がノズル面23よりも上下動方向Hにおける上方向に引上げられた退避位置PEに退避する。
こうして吸収部材12がノズル面23よりも上方向の退避位置PEに退避した後、記録紙(媒体)8に対する印刷動作が再開される。なお、搬送装置3による記録紙の搬送を続けながら、記録紙と記録紙との間が記録ヘッド21の下方を通過する間に上述のフラッシング動作が全て完了する場合には、制御装置は、フラッシング動作の間に搬送装置3による記録紙の搬送を続け、次の記録紙が記録ヘッド21の下方に位置したら、印刷動作を再開する。
一方、記録紙と記録紙との間が記録ヘッド21の下方を通過する間に上述のフラッシング動作が全て完了しない場合には、制御装置は、一旦フラッシング動作が完了するまでの間、搬送装置3による記録紙の搬送を停止する。
なお、当然のことながら、搬送装置3による記録紙の搬送を停止することなく、フラッシング動作が完了することが好ましい。
このため、搬送装置3による記録紙の搬送を停止することなく1つの記録紙間で全てのノズル列Lに対するフラッシング動作を完了することが困難である場合には、複数の記録紙間に分散してフラッシング動作を進めることが好ましい。
これによって、搬送装置3による記録紙の搬送を停止することなく、フラッシング動作を完了させることが可能となる。
また、各ノズル列Lにおけるフラッシング頻度が同じであることが好ましい。このために、各ノズル列Lにおける吸収部材12が直下に移動されるまでの時間の差が最小限(好ましくはゼロ)となることが好ましい。これによって、各ノズル列Lにおけるフラッシング動作に確保できる時間をほぼ均一化することができ、各ノズル列Lにおけるフラッシング動作の頻度を一定とすることができる。
なお、制御装置は、フラッシング動作を実行している間、移動機構(第二移動機構)13を駆動して、吸収部材12を移動させることにより、吸収部材12におけるインクを吸収した部分の巻き取り動作を行ってもよい。これにより、ノズル列Lから吐出されたインクは、吸収部材12のインクを含まない新しい部分に常に吐出されることになるので吸収部材12内にすばやく吸収される。
移動機構13における吸収部材12の巻取り速度は、インクの吐出量に応じて調整し、吐出量が多いときには吸収部材12が飽和しないように巻取り速度を高めて、インクの吸収漏れが生じないように高速で巻き取るようにすることが好ましい。
また、移動機構13によって吸収部材12を巻き取ることによって、吸収部材12の全領域でインクを受けることが可能となり、より長時間、吸収部材12を交換することなく、使用することが可能となる。
一方、フラッシング動作が終了し、移動機構14によって吸収部材12が退避位置PEに移動されてから移動機構13による巻取り動作を行っても良い。
また、フラッシング動作を行わない場合であっても、移動機構13を駆動して吸収部材12の巻取り動作を行っても良い。
これによって、次回のフラッシング動作時に、吸収部材12のインクを含まない領域でインクを受けることができる。
なお、ノズル径に対して吸収部材12の断面最大寸法を十分に大きく確保できる場合には、吸収部材12のインク吸収量が大きくなる。このため、フラッシング動作を行いながら吸収部材12の巻取り動作を行わなくても良い。例えば、吸収部材12の同一箇所に100滴くらいのインクを吐出してもインクが垂れない場合には、フラッシング動作を10回行ってから吸収部材12を巻き取るようにしても良い。
つまり、本実施形態のプリンタ1においては、吸収部材12の同領域に異なるノズル24(他のノズル列Lを構成するノズル24)からインク吐出された後、吸収部材12をノズル列Lの延在方向Pに沿う方向に移動するようしても良い。
これによって、吸収部材12により多くのインクを吸収することが可能となり、より長時間、吸収部材12の使用が可能となる。
なお、例えば、上記実施形態においては、単一のラインヘッドを記録ヘッド21として備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のヘッドを有効印字幅に亘って配列しても良い。この際、図7に示すように、複数のヘッド21aは、一直線に配列する必要はなく、全体として千鳥配置となるように配列しても良い。
このように複数のヘッド21aを千鳥配置する場合には、ノズル列Lの延在方向と直交する方向(記録紙の搬送方向)Rにおける、隣接する記録ヘッド21どうしの間の隙間を退避位置PEとして設定するのが好ましい。この場合、上述した実施形態における案内レール42の凸部42bを、方向Rにおける記録ヘッド21どうしの間の隙間と、最外縁の記録ヘッド21の両側の3箇所に形成し、3箇所の退避位置PEを設定すればよい。
次に、本発明のプリンタ(流体噴射装置)の別な実施形態、即ち移動機構(第一移動機構)の幾つかのバリエーションを示す実施形態を以下に列記する。
図8に示す実施形態では、移動機構(第一移動機構)を構成する第二移動部材81として、記録紙の搬送方向Rにおける複数の記録ヘッド21どうしの隙間や両端部において、上下動方向Hで記録ヘッド21のノズル面23よりも下にある吸収部材12を掬い上げ、ノズル面23よりも上の退避位置PEまで吸収部材12移動させるアーム(上下動部材)82が形成されている。
こうした実施形態では、吸収部材12がフラッシング位置PFを経て退避位置PEの直下に達すると、アーム(上下動部材)82によって上下動方向Hに沿って上方向に引上げられ、ノズル面23よりも上の退避位置PEに達することができる。
図9に示す実施形態では、移動機構(第一移動機構)を構成する第二移動部材85として、記録ヘッド21のノズル面23から退避位置PEに向けて傾斜した傾斜面86aを有する摺動回転体86を備えている。こうした摺動回転体86は、吸収部材12が記録紙の搬送方向Rに沿って移動し、傾斜面86aと吸収部材12とが接触すると、吸収部材12を方向Rに沿って移動させる第一移動部材(不図示)による吸収部材12の移動力によって、この摺動回転体86が回転軸86bを中心に回動する。これによって、吸収部材12は、傾斜面86aに接したまま上下動方向Hにおける上方に移動し、ノズル面23よりも上の退避位置PEに達することができる。
こうした摺動回転体86の傾斜面86aは、吸収部材12と接したときの摩擦力を高めて、摺動回転体86を確実に回転させるために、表面に微細な凹凸などが形成された粗面であることが好ましい。
図10に示す実施形態では、移動機構(第一移動機構)を構成する第二移動部材91として、一端に吸収部材12の一部と係合する係合溝92aを備えると共に、回転軸92bを中心に回動する従動回転体92を備えている。こうした従動回転体92は、吸収部材12が記録紙の搬送方向Rに沿って移動し、吸収部材12と係合溝92aとが接触すると、吸収部材12を方向Rに沿って移動させる第一移動部材(不図示)による吸収部材12の移動力によって、この従動回転体92が回転軸92bを中心に回動する。これによって、吸収部材12は、係合溝92aに係合した状態で上下動方向Hにおける上方に移動し、ノズル面23よりも上の退避位置PEに達することができる。
図11に示す実施形態では、ノズル列の延在方向における記録ヘッド21の両側で吸収部材12が支持され、ノズル面23よりも上の一方の退避位置PE1から各ノズル列Lに重なるフラッシング位置PF1〜PF4を経て、他方の退避位置PE2とを結ぶ周面RFに沿って、吸収部材12を円運動させる揺動部材95を備えている。こうした揺動部材95によって、吸収部材12はブランコ状に揺動運動をするだけで、ノズル面23よりも上の退避位置PE1,PE2と、ノズル面23よりも下のフラッシング位置PF1〜PF4との間を自在に変動する(移動する)ことができる。
なお、こうした実施形態では、フラッシング位置PF1〜PF4のそれぞれで、ノズルの開口端から吸収部材12の表面までの距離が異なるので、流体(インク)の吐出力をノズル毎に最適に調節することも好ましい。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記第一実施形態のプリンタに吸収部材12の洗浄を行うクリーニング機構を設けてもよい。この場合、吸収部材12の移動方向下流側(プーリー20Bよりも下流側)に配置することにより、インクを吸収した吸収部材12を洗浄するなどクリーニング処理を実施できる。回転部16には、洗浄後の再利用可能な吸収部材12が巻き取られることになり、例えば回転部15,16を逆方向に回転させることで再びフラッシング動作を実施することが可能になる。
また、上記実施形態においては、吸収部材12がノズル列に平行に沿う構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしも吸収部材12の延在方向とノズル列の延在方向とが完全に平行となるようにする必要はない。つまり、本発明において、ノズル列に沿って延在するとは、ノズル列と完全に平行となる状態のみに限定されるものではなく、ノズル列の延在方向に延長した延長線と吸収部材の延在方向に延長した延長線とが先の領域において交差する場合も含む意味である。
また、上記実施形態においては、本発明をラインヘッド方式のプリンタに適用した構成について説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、シリアル方式のプリンタに適用することもできる。
また、上記実施形態においては、吸収部材12を移動することによって、吸収部材12と記録ヘッド21の位置関係を変化する構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、記録ヘッド21を移動することによって、吸収部材12と記録ヘッド21の位置関係を変化する構成を採用しても良い。
また、上記実施形態においては、メンテナンス処理の際に、吸収部材12が記録ヘッド21と記録紙の搬送領域との間に位置する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、メンテナンス処理の際に吸収部材12を記録紙の搬送領域の下方に位置する構成を採用しても良い。
上記実施形態では、インクジェット式のプリンタが採用されているが、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置と、その流体を収容した流体容器を採用しても良い。微小量の液滴を吐出させる流体噴射ヘッド等を備える各種の流体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記流体噴射装置から吐出される流体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう流体とは、流体噴射装置が噴射させることができるような材料であれ良い。
例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての流体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、流体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種流体組成物を包含するものとする。
流体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む流体を噴射する流体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の噴射装置および流体容器に本発明を適用することができる。
1 プリンタ、2 ヘッドユニット、3 搬送装置、4 給紙ユニット、5 排紙ユニット、6 キャップユニット、8 記録紙(媒体)、9 支持機構、L ノズル列、10 メンテナンス装置、11 フラッシングユニット、12 吸収部材(流体吸収部材)、12a 繊維束、12b 谷部、13 移動機構(第一移動機構)、14 移動機構(第一移動機構)、15 回転部、16 回転部、17 支持板、18 軸支部、19A 第一移動部材、19B 第二移動部材、20 プーリー、20A プーリー、20B プーリー、21 記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、22 取付板、22a 表面、22b 裏面、23 ノズル面、24 ノズル、25 開口部、31 駆動ローラー部、32 従動ローラー部、33 搬送ベルト部、34 保持部材、41 案内ローラ、42 案内レール、51 排紙用ローラー、52 排紙トレー、61 キャップ部、63 ワイプ部材

Claims (9)

  1. 複数のノズルの開口端が配列されたノズル面を有し、該ノズルから媒体に流体を噴射する流体噴射ヘッドを備え、前記ノズルから流体を吸収する吸収部材に向けて流体を噴射するフラッシング動作を行える流体噴射装置であって、
    前記吸収部材は、複数の前記ノズルを直線状に並べたノズル列に沿って延在する線状部材であり、
    前記ノズルに対向するフラッシング位置と、前記流体が噴射される方向と逆方向に向かって前記ノズル面より引っ込んだ退避位置との間で、前記吸収部材を移動させる第一移動機構を少なくとも備えることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記流体噴射ヘッドは、前記ノズル列の延在方向と交差する前記媒体の搬送方向に沿って、所定の隙間を空けて複数配置され、前記退避位置は前記隙間に設定されることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  3. 前記移動機構は、前記吸収部材を前記ノズル面と平行に移動させる第一移動部材と、前記吸収部材を前記ノズル面と退避位置との間で上下動させる第二移動部材とから構成されることを特徴とする請求項1または2記載の流体噴射装置。
  4. 前記第二移動部材は、前記ノズル面から前記退避位置に向けて傾斜した傾斜面を有する摺動回転体からなり、該傾斜面と前記吸収部材とが接触すると、前記第一移動部材による前記吸収部材の移動力によって前記摺動回転体が回動することを特徴とする請求項3記載の流体噴射装置。
  5. 前記第二移動部材は、前記フラッシング位置から前記退避位置の直下に向けて前記吸収部材が移動した際に、前記吸収部材の一部と係合する係合溝を有する従動回転体からなり、該係合溝と前記吸収部材とが係合すると、前記第一移動部材による前記吸収部材の移動力によって前記従動回転体が回動することを特徴とする請求項3記載の流体噴射装置。
  6. 前記第二移動部材は、前記フラッシング位置から前記退避位置の直下に前記吸収部材が移動した際に、該吸収部材の一部を保持し、前記流体が噴射される方向と逆方向に向かって前記退避位置まで前記吸収部材を掬い上げる上下動部材であることを特徴とする請求項3記載の流体噴射装置。
  7. 前記移動機構は、前記ノズル列の延在方向における前記流体噴射ヘッドの両側で前記吸収部材を支持し、前記退避位置と前記フラッシング位置とを結ぶ周面に沿って、前記吸収部材を円運動させる揺動部材であることを特徴とする請求項1または2記載の流体噴射装置。
  8. 巻取回転体の回転駆動によって、前記吸収部材を延在方向に移動させる第二移動機構を更に備えることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の流体噴射装置。
  9. 前記第二移動機構は、前記退避位置において前記吸収部材を移動させることを特徴とする請求項8記載の流体噴射装置。
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