JP2011161738A - 流体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体を受容する吸収部材として線状のものを用い、これを移動させる場合において、その走行速度(移動速度)の安定化を図ることでヘッドや記録媒体(記録紙)の汚れを防止し、さらには吸収部材の使用効率の低下も防止した、流体噴射装置を提供する。
【解決手段】複数のノズルからなるノズル列を有し、ノズル列から流体を噴射する流体噴射ヘッド21を備えた流体噴射装置である。ノズル列に沿って延在するとともに、ノズル列の一方側から他方側に向かって移動可能に設けられ、ノズルから噴射された流体を吸収する線状の吸収部材12と、吸収部材12をノズル列の一方側から他方側に向かって走行させる走行機構13と、走行機構13によって走行する吸収部材12の走行速度を検出する検出機構と、検出機構で検出された吸収部材12の走行速度に基づき、走行機構による吸収部材12の走行速度を調整する調整部12と、を備えてなる。
【選択図】図7

Description

本発明は、流体噴射装置に関する。
従来、インク滴を記録紙(媒体)に対して噴射させる流体噴射装置として、インクジェット式プリンター(以下、「プリンター」という。)が広く知られている。このようなプリンターにあっては、記録ヘッドのノズルからインクが蒸発することによるインクの増粘や固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などにより、ノズルに目詰まりが生じ、印刷不良が引き起こされるという問題があった。そこで、このようなプリンターでは、記録紙に対しての噴射とは別に、ノズル内のインクを強制的に吐出させるフラッシング動作を行うようにしている。
一般に走査タイプのプリンターでは、記録ヘッドを記録領域以外のエリアに移動させてフラッシング動作を行わせるようにしているが、記録ヘッドが固定されたラインヘッドを備えるプリンターでは、フラッシング動作時に記録ヘッドを移動させることができない。そこで、例えば記録紙を搬送する搬送ベルトの表面に設けられた吸収材(吸収部材)に向けて、インクを吐出する方法が考えられている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1の技術では、搬送ベルト上に複数の吸収材が記録紙のサイズに合わせて等間隔に配置されているため、フラッシング時においては記録紙間の隙間を狙ってインクを噴射しなければならず、記録紙のサイズや搬送速度に制約が生じてしまうという問題がある。また、平面形状の吸収材に対してフラッシングを行うと、インク滴の吐出に伴う風圧によってミスト状のインクが散ってしまい、記録紙や搬送ベルト上を汚してしまうおそれもある。
特開2005−119284号公報
そこで、吸収材として線状のものを用い、この線状の吸収部材(吸収材)をラインヘッドと記録紙(記録媒体)との間に配置し、これに向けてインクを噴射しフラッシングすることにより、インクを吸収部材に受容させることが考えられる。その場合に、この吸収部材については受容できるインク量に限界があるため、ある程度インクを受容させたら吸収部材を移動させ、吸収部材の新たな領域に向けてフラッシングを行い、再度インクの受容を行わせるようにすることが考えられる。
しかしながら、前記の吸収部材を移動させようとした場合、その走行速度(移動速度)が不安定であると、インクを受容した領域がヘッドや記録紙に接触し、これらを汚してしまうおそれがある。また、インクを受容した領域が再度インクの噴射を受ける位置に留まることで、この領域で受容したインク量が限界を超えてしまうおそれもある。さらに、吸収部材が所定距離を超えて移動し過ぎることで、吸収部材の使用効率が低下してしまうおそれもある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、流体を受容する吸収部材として線状のものを用い、これを移動させる場合において、その走行速度(移動速度)の安定化を図ることでヘッドや記録媒体(記録紙)の汚れを防止し、さらには吸収部材の使用効率の低下も防止した、流体噴射装置を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の流体噴射装置は、複数のノズルからなるノズル列を有し、該ノズル列から流体を噴射する流体噴射ヘッドを備えた流体噴射装置であって、
前記ノズル列に沿って延在するとともに、該ノズル列の一方側から他方側に向かって移動可能に設けられ、前記ノズルから噴射された流体を吸収する線状の吸収部材と、
前記吸収部材を前記ノズル列の一方側から他方側に向かって走行させる走行機構と、
前記走行機構によって走行する前記吸収部材の走行速度を検出する検出機構と、
前記検出機構で検出された吸収部材の走行速度に基づき、前記走行機構による前記吸収部材の走行速度を調整する調整部と、を備えてなることを特徴としている。
この流体噴射装置によれば、走行機構によって走行する吸収部材の走行速度を検出機構で検出し、検出された吸収部材の走行速度に基づき、調整部によって走行機構による吸収部材の走行速度を調整できるようにしたので、吸収部材の走行速度が予め設定した走行速度と異なる場合に、前記調整部によって吸収部材の走行速度を設定した走行速度となるように調整することにより、吸収部材の走行速度を安定化させることができる。したがって、例えば吸収部材の走行速度が遅く、張力が設定値より低下することで吸収部材が垂れ下がってしまい、記録媒体等に接触することでこれを汚してしまうといった不都合が防止される。また、吸収部材の走行速度が安定化することで、流体噴射ヘッドに対する吸収部材の相対位置を設定したとおりに正確に移動させることができ、したがって吸収部材が所定距離を超えて移動し、吸収部材の使用効率が低下してしまう不都合も防止される。
また、前記流体噴射装置において、前記検出機構は、前記ノズル列における所定の異なるノズルから、走行する前記吸収部材に対して同時に流体を噴射させるように制御する同時噴射制御部と、前記の走行する吸収部材における、前記異なるノズルから噴射された流体の受容位置をそれぞれ検知する位置検知部と、前記位置検知部によって受容位置がそれぞれ検知された時間に基づき、前記吸収部材の走行速度を検出する検出部と、を有して構成されていてもよい。
このように構成すれば、前記異なるノズルから噴射された流体を受容しつつ走行する吸収部材における、前記流体の受容位置を位置検知部によってそれぞれ検知することにより、それぞれの受容位置を検知した時間が求まる。よって、先に受容位置を検知してから後に受容位置を検知するまでの経過時間が求まる。したがって、これら受容位置間の長さ(距離)が前記所定の異なるノズル間の長さ(距離)に対応(一致)することから、この長さを前記経過時間で割ることにより、吸収部材の走行速度が前記検出部によって求まる。
また、前記流体噴射装置において、前記吸収部材には、予め所定長さ毎に印が付されており、前記検出機構は、走行する前記吸収部材の、異なる位置に付された前記印をそれぞれ検知する位置検知部と、前記位置検知部によって印がそれぞれ検知された時間に基づき、前記吸収部材の走行速度を検出する検出部と、を有して構成されていてもよい。
このように構成すれば、走行する前記吸収部材の、異なる位置に付された印を位置検知部によってそれぞれ検知することにより、それぞれの印を検知した時間が求まる。よって、先に印を検知してから後に印を検知するまでの経過時間が求まる。したがって、これら印間の長さ(距離)が予め設定された所定長さとなっていることから、この長さを前記経過時間で割ることにより、吸収部材の走行速度が前記検出部によって求まる。
また、前記流体噴射装置において、前記検出機構は、前記ノズル列における所定位置のノズルから走行する前記吸収部材に対して、流体を所定時間間隔で噴射させるように制御する噴射制御部と、前記の走行する吸収部材における、前記所定位置のノズルから噴射された流体の受容位置をそれぞれ認識し、これら受容位置間の長さを検知する長さ検知部と、前記長さ検知部で検知された前記受容位置間の長さに基づき、前記吸収部材の走行速度を検出する検出部と、を有して構成されていてもよい。
このように構成すれば、所定時間間隔で噴射された流体を受容しつつ走行する吸収部材における、前記流体の受容位置を長さ検知部によってそれぞれ認識し、これら受容位置間の長さを検知するので、この長さを前記所定時間で割ることにより、吸収部材の走行速度が前記検出部によって求まる。
また、前記流体噴射装置において、前記吸収部材は、前記ノズル列に沿って延在し、前記ノズルから噴射された流体を吸収する位置と、前記ノズルから噴射された流体の飛行経路から退避する位置と、の間で相対移動可能に構成されているのが好ましい。
このようにすれば、吸収部材が線状であるため、僅かな移動で吸収部材を飛行経路から退避する位置に移動させることができる。したがって、フラッシングに係るメンテナンスに要する時間を短くすることができる。
また、前記流体噴射装置において、前記走行機構は、前記吸収部材を巻取り可能な回転体を備えてなるのが好ましい。
このようにすれば、回転体の回転速度を調整することで吸収部材の走行速度を容易に調整することができる。
第1実施形態のプリンターの概略構成を示す斜視図である。 第1実施形態のヘッドユニットの概略構成を示す斜視図である。 第1実施形態の記録ヘッドの概略構成を示す斜視図である。 第1実施形態のキャップユニットの概略構成を示す斜視図である。 第1実施形態のフラッシングユニットの概略構成を示す斜視図である。 第1実施形態における吸収部材の移動位置を示す底面図である。 第1実施形態における検出機構及び調整部を模式的に示す模式図である。 第1実施形態のプリンターが備える吸収部材の模式図である。 第1実施形態のプリンターの動作を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるプリンターの動作を示す要部断面図である。 (a)は吸収部材のフラッシング位置を示す図であり、(b)は吸収部材の退避位置を示す図である。 第2実施形態における検出機構及び調整部を模式的に示す模式図である。 第3実施形態における検出機構及び調整部を模式的に示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の流体噴射装置の第1実施形態を説明する。なお、以下の説明で用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
本実施形態では、流体噴射装置として、インクジェットプリンター(以下、単にプリンターと称す)について例示する。
図1はプリンターの概略構成斜視図、図2はヘッドユニットの概略構成斜視図、図3はヘッドユニットを構成する記録ヘッド(流体噴射ヘッド)の概略構成斜視図、図4はキャップユニットの概略構成斜視図である。
図1に示すように、プリンター1は、ヘッドユニット2と、記録紙(記録媒体)を搬送する搬送装置3と、記録紙を供給する給紙ユニット4と、ヘッドユニット2によって印字された記録紙を排出する排紙ユニット5と、ヘッドユニット2に対してメンテナンス処理を行うメンテナンス装置10と、を備えて構成されている。
搬送装置3は、ヘッドユニット2を構成する各記録ヘッド(流体噴射ヘッド)21(21A、21B、21C、21D、21E)のノズル面23との間に所定の間隔をあけた状態で、記録紙を保持するように構成されたものである。この搬送装置3は、駆動ローラー部31と、従動ローラー部32と、これらローラー部31、32との間に架け回された複数のベルトから構成された搬送ベルト部33と、を備えている。また、この搬送装置3における記録紙の搬送方向下流側(排紙ユニット5側)であって、排紙ユニット5との間に、記録紙を保持する保持部材34が設けられている。
駆動ローラー部31は、回転軸方向の一端側が不図示の駆動モーターに接続されたもので、駆動モーターによって回転駆動されるように構成されたものである。そして、この駆動ローラー部31の回転動力が搬送ベルト部33に伝達され、搬送ベルト部33が回転駆動するようになっている。駆動ローラー部31と駆動モーターとの間には、必要に応じて伝達ギアが設置される。従動ローラー部32は、いわゆるフリーローラーであり、搬送ベルト部33を支持するとともに、搬送ベルト部33(駆動ローラー部31)の回転駆動に従動して回転するようになっている。
排紙ユニット5は、排紙用ローラー51と、この排紙用ローラー51によって搬送された記録紙を保持する排紙トレー52と、を備えて構成されている。
ヘッドユニット2は、複数(本実施形態では5つ)の記録ヘッド21A〜21Eをユニット化することで構成されたもので、各記録ヘッド21A〜21Eの各ノズル24(図3参照)からは、複数色のインク(例えば、ブラックB、マゼンタM、イエローY、シアンCの各インク)が吐出されるようになっている。これら記録ヘッド21A〜21E(以下、記録ヘッド21と称す場合もある)は、取付板22に取付けられることでユニット化されている。すなわち、本実施形態に係るヘッドユニット2は、複数の記録ヘッド21が複数組み合わされたことにより、ヘッドユニット2の有効印字幅が記録紙の横幅(搬送方向と直交する幅)と略同等とされる、ラインヘッドモジュールを構成している。なお、前記各記録ヘッド21A〜21Eにおけるそれぞれの構造自体は共通とされている。
図2に示すようにヘッドユニット2は、取付板22に形成された開口部25内に、各記録ヘッド21A〜21Eを配置したものである。具体的には、各記録ヘッド21A〜21Eが取付板22の裏面22b側に螺子止めされたことで、ノズル面23が前記開口部25を通って取付板22の表面22a側から突出した状態に配置されたものである。また、このヘッドユニット2は、前記取付板22が不図示のキャリッジに固定されたことにより、プリンター1に搭載されている。
本実施形態におけるヘッドユニット2は、前記キャリッジによって記録位置とメンテナンス位置との間(図1中の矢印で示す方向)で移動可能に構成されている。ここで、記録位置とは、搬送装置3に対向し且つ記録紙に対して記録を行う位置である。一方、メンテナンス位置とは、搬送装置3上から退避した位置であって、メンテナンス装置10と対向する位置である。このメンテナンス位置において、ヘッドユニット2に対するメンテナンス処理(吸引処理、ワイピング処理)が実施されるようになっている。
図3に示すように、ヘッドユニット2を構成する記録ヘッド21A〜21E(以下、単に記録ヘッド21と称す場合もある)は、複数のノズル24によって構成されるノズル列Lが複数列形成されたノズル面23を有するヘッド本体25Aと、このヘッド本体25Aが取付けられる支持部材28と、を備えて構成されている。
各記録ヘッド21A〜21Eは、4色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk))に対応したノズル列(L(Y)、L(M)、L(C)、L(Bk))を有しており、したがってノズル列Lを4列形成している。各ノズル列(L(Y)、L(M)、L(C)、L(Bk))において、これらノズル列(L(Y)、L(M)、L(C)、L(Bk))を構成するノズル24は、記録紙の搬送方向と交差する水平方向に配列されている。具体的には、記録紙の搬送方向と直交する水平方向に配列されている。そして、各記録ヘッド21A〜21Eは、それぞれのノズル列が、これら記録ヘッド21A〜21Eの配置方向において同じ色に対応するノズル列Lが一列になるように、配置されている。
支持部材28には、ノズル面23の長手方向の両側に張り出し部26、26が形成されており、これら張り出し部26、26には、記録ヘッド21を前記取付板22の裏面22bに螺子止めするための貫通孔27が形成されている。これにより、複数の記録ヘッド21が取付板22に取付けられ、前記ヘッドユニット2が構成されている(図1参照)。
メンテナンス装置10は、ヘッドユニット2に対して吸引処理を行うキャップユニット6と、フラッシング動作により吐出されたインクを受けるためのフラッシングユニット11と、を有して構成されている。
図4に示すようにキャップユニット6は、前記ヘッドユニット2に対してメンテナンス処理を行うもので、各記録ヘッド21A〜21Eに対応する複数(本実施形態では5つ)のキャップ部61A〜61Eがユニット化されたことにより、構成されたものである。このキャップユニット6は、ヘッドユニット2の記録エリアから外れた場所に配置されている。
各キャップ部61A〜61E(以下、単にキャップ部61と称す場合もある)は、記録ヘッド21A〜21Eの各々にそれぞれ対応して設けられたもので、各記録ヘッド21A〜21Eのノズル面23に当接可能に構成されたものである。このような構成のもとにキャップ部61A〜61Eは、記録ヘッド21A〜21Eの各ノズル面23にそれぞれ密着することにより、各ノズル面23のノズル24からインク(流体)を排出させる吸引動作を、良好に行うことができるようになっている。
また、これら各キャップ部61A〜61Eは、キャップ本体67と、キャップ本体67の上面に枠状に設けられ、記録ヘッド21に当接されるシール部材62と、記録ヘッド21のノズル面23を払拭するワイピング処理時に用いられるワイプ部材63と、これらキャップ本体67及びワイプ部材63を一体的に保持する筐体部64と、を備えている。
筐体部64の底部には、筐体部64をベース部材69に保持するための保持部65が2つ(1つは不図示)形成されている。これら保持部65は平面視において筐体部64における対角をなす位置に配置されている。保持部65の各々には、筐体部64をベース部材69に螺子止め固定するための螺子が挿入される貫通孔65bが形成されている。
フラッシングユニット11は、図5(a)、(b)に示すように、フラッシング動作時に吐出されたインク滴(流体)を吸収する複数の吸収部材12と、これら複数の吸収部材12を支持する支持機構9と、を備えて構成されている。なお、図5(a)では、見やすくするため、後述する(図7に示す)検出機構及び調整部等の記載を省略している。
吸収部材12は、各ノズル24から吐出されたインク滴を吸収する線状のもので、図5(a)に示すように、1つのヘッドユニット2に対して4本設けられている。各吸収部材12は、それぞれ、対応するノズル列(L(Y)、L(M)、L(C)、L(Bk))に沿って延在した状態に配置され、かつ、各ノズル面23と記録紙の搬送領域との間に配置されている。
また、この吸収部材12は、例えば糸材などによって形成されている。具体的には、吸収部材12の材料としては、表面に親水加工が施された化学繊維などが挙げられ、インクを効率よく吸収、保持できるものが好ましい。また、この吸収部材12は、前記ノズル24の径(ノズル径)に対して、5〜75倍程度の幅を有しているのが好ましい。一般的なプリンターでは、各記録ヘッド21A〜21Eにおける各ノズル面23と記録紙との間のギャップが2mm程度、ノズル径が約0.02mmとなっている。したがって、吸収部材12は、直径が1mm以下であれば、各ノズル面23や記録紙に接触することなくこれらの間に配置させることができ、かつ0.2mm以上であれば、部品の誤差を考慮しても、吐出されたインク滴を確実に捕捉することができるようになる。そのため、吸収部材12は、ノズル径に対して10〜50倍程度であるのが好ましい。なお、吸収部材12については、後により詳しく説明する。
また、吸収部材12の長さは、ヘッドユニット2の有効印字幅に対して十分な長さを有していることが好ましい。後に詳述するが、本実施形態のプリンター1では、吸収部材12の使用済み(インク吸収済み)の領域が順次巻き取られ、吸収部材12のほぼ全領域においてインクが吸収された際に、吸収部材12全体を取り替える構成が採用されている。そのため、吸収部材12の取替え期間を実用に耐え得る時間とするべく、吸収部材12の長さは、ヘッドユニット2の有効印字幅の数百倍程度であるのが好ましい。このような構成からなる吸収部材12は、支持機構9によって支持されている。
支持機構9は、走行機構13および移動機構14を備えて構成されたもので、ヘッドユニット2と略一体に配設されたものである。
移動機構14は、吸収部材12をノズル列の延在方向Pと交差(本実施形態においては直交)する方向Rに移動させることにより、この吸収部材12を、ノズル24に対向して該ノズル24から噴射されたインク滴(流体)を吸収するフラッシング位置と、ノズル24から噴射されたインク滴(流体)の飛行経路から退避する退避位置と、の間で移動させるものである。
走行機構13は、吸収部材12をその一方側から送り出すと同時に、他方側で巻き取ることにより、吸収部材12をその延在方向に走行させ、移動させるものである。すなわち、この走行機構13は、図1、図5(a)に示すように取付板22の裏面22b側(ヘッド21A〜21Eのノズル面23と反対側)に設けられた、回転体15、16を備えて構成されている。これら回転体15、16は、前記ノズル列方向におけるヘッドユニット2の両側に配設されたもので、一方が吸収部材12を送り出すための送出回転体(送出部)15となっており、他方が吸収部材12を巻き取るための巻取回転体(巻取部)16となっている。
また、これら送出回転体15、巻取回転体16は、いずれもその回転軸15a、16aが記録紙の搬送方向と平行になるように設けられている。このような構成のもとに、これらの間を走行する吸収部材12は、記録紙の搬送方向と直交する方向、すなわち、対応するノズル列(L(Y)、L(M)、L(C)、L(Bk))に沿ってその一方側から他方側に向かって、走行し移動するようになっている。
なお、送出回転体15、巻取回転体16は、本実施形態ではいずれも回転軸15a、16aと、回転軸15a、16aに等間隔で配設された複数(ここでは5つ)の仕切板15b、16bとによりボビン形状を呈して構成されている。そして、仕切板15b、16b間の回転軸15a、16a周りに1本ずつ、合計4本の吸収部材12が巻回されている。
また、これら送出回転体15、巻取回転体16は、駆動モーター(図示せず)に接続され、それぞれの回転によって前述した複数の吸収部材12の巻き出し及び巻き取りが同時に行われるようになっている。したがって、送出回転体15から巻取回転体16に向かって移動する吸収部材12の走行速度は、前記駆動モーターの回転速度や、吸収部材12の張力などによって決定されるが、必ずしも常時一定にはならず、僅かではあるが、少しずつ変化する。
すなわち、送出回転体15から送り出されるとともに巻取回転体16に巻き取られるに連れて、吸収部材12は、その送り出される位置や巻き取られる位置が、各回転体15(16)上にて、それぞれの回転軸の径方向(厚さ方向)や、さらには回転軸の長さ方向においても変化する。すると、このように送り出される位置や巻き取られる位置が変化することにより、たとえ前記駆動モーターの回転速度が一定であったとしても、結果として吸収部材12は、送出回転体15から送り出される送出速度が僅かながら変化し、同様に、巻取回転体16に巻き取られる巻取速度も僅かながら変化する。さらに、駆動モーターについても、その回転速度は僅かながら変動すると考えられる。
したがって、吸収部材12の走行速度は、前述したように、少し(僅か)ずつ変化するようになっている。ただし、変化の度合いは、前述した理由により僅かずつであるため、通常の使用に際しては、先に課題で述べたようにすぐに記録ヘッド21や記録紙の汚れが生じるということはない。しかし、ある程度長く使用すると、この走行速度の変化に起因して、記録ヘッド21や記録紙が汚れてしまうことがある。
そこで、本発明のプリンター1(流体噴射装置)では、このような吸収部材12の走行速度を検出する検出機構と、この検出機構で検出された吸収部材12の走行速度に基づき、走行機構13による吸収部材12の走行速度を調整する調整部と、を備えている。なお、これら検出機構、調整部等については、後に詳述する。
前記移動機構14は、図5(a)、(b)に示すように、軸部14aに凸条部14bが螺旋状に形成されてなる、一対の移動部材14A、14Bを有して構成されている。これら一対の移動部材14A、14Bは、取付板22の表面22a(記録ヘッド21A〜21Eのノズル面23)側において、ヘッドユニット2のノズル列方向における両側にそれぞれ配置されている。そして、これら移動部材14A、14Bの、軸部14aと凸条部14bとによって形成された案内溝14c内には、吸収部材12が1本ずつ保持されている。
このような構成のもとに移動機構14は、前記走行機構13の送出回転体15と巻取回転体16とにそれぞれ巻架されている複数の吸収部材12を、移動部材14A、14B間に架け渡している。また、前記案内溝14cの端部は、ノズル面23と垂直な方向において、該ノズル面23に対してこれより離間した位置にある。そのため、移動部材14A、14Bに架け渡された吸収部材12は、記録ヘッド21A〜21Eのノズル面23に接触することなく保持されるようになっている。すなわち、移動部材14A、14Bは、記録ヘッド21A〜21Eのノズル面23と吸収部材12との間の距離を一定に保つ、位置決め部材としても機能するようになっている。
なお、移動部材14A、14Bを設けることなく、例えば移動部材14Aの位置に直接送出回転体15、巻取回転体16を配置すると、吸収部材12はこれら送出回転体15、巻取回転体16間を移動するに連れて、ノズル面23に対する位置がずれてしまい、好ましくない。すなわち、送出回転体15から送り出されるとともに巻取回転体16に巻き取られる吸収部材12は、前述したようにこれら送出回転体15、巻取回転体16間を移動するに連れて、その送り出される位置や巻き取られる位置が、各回転体15(16)上にて、それぞれの回転軸の長さ方向においても、回転軸の径方向(厚さ方向)においても変化する。すると、このように送り出される位置や巻き取られる位置が変化することにより、結果として吸収部材12は、ノズル面23に対する水平方向での位置や垂直方向での位置が共にずれてしまう。
また、移動機構14には、移動部材14A、14Bを回転駆動させる駆動装置(図示せず)が備えられている。これによって吸収部材12は、例えば移動部材14A、14Bが正方向に1回転されることで退避位置からフラッシング位置に移動し、逆方向に1回転されることでフラッシング位置から退避位置に移動(復帰)するようになっている。
なお、移動部材14A、14Bとしては、前記の凸条部14bが螺旋状に形成されてなる構造のものに代えて、単に軸部にこれを周回する溝が、吸収部材12の本数分以上形成されたものを使用することもできる。その場合に、これら移動部材14A、14Bを駆動する駆動装置については、例えばラック・アンド・ピニオン等によって移動部材14A、14Bをノズル列方向Pと交差する方向Rに沿って微動させるように、構成すればよい。
移動部材14A、14Bに架け渡された吸収部材12は、取付板22に設けられた切欠部22c、22c内を通過して送出回転体15、巻取回転体16に巻架されており、これによって取付板22への接触が防止されている。したがって、吸収部材12はその移動が円滑になされるようになっている。
このような構成のもとに支持機構9は、制御装置(図示せず)によって送出回転体15、巻取回転体16の回転速度がそれぞれ制御されることにより、走行機構13および移動機構14で支持した複数の吸収部材12を、撓ませることなく適度に張力を与えた状態に、保持するようになっている。よって、吸収部材12が撓んで、ノズル面23や記録紙に接触することが防止されている。
また、このような支持機構9においては、複数の吸収部材12を、ヘッドユニット2における取付板22の裏面22b側に配置された送出回転体15、巻取回転体16と、取付板22の表面22a側に配置された移動部材14A、14Bとによって支持するので、送出回転体15から巻き出された各吸収部材12は、各記録ヘッド21A〜21Eの各ノズル面23上(各ノズル面23と対向する側)を通過して巻取回転体16にて巻き取られるようになっている。したがって、吸収部材12は、送出回転体15、巻取回転体16の回転に伴い、ヘッドユニット2の各ノズル列Lの延在方向、すなわち記録紙の搬送方向と交差する(直交する)方向に、移動するようになっている。
また、移動部材14A、14Bが駆動モーター(図示せず)によって回転させられると、軸部14aと凸条部14bとによって形成される複数の案内溝14cが軸部14aの軸方向に沿って見かけ上移動し、ヘッドユニット2(ノズル列L)に対する各吸収部材12の位置が変化するようになる。具体的には、図6(a)、(b)に示すように吸収部材12を、ヘッドユニット2の各ノズル列Lの延在方向Pと直交する方向R、すなわち記録紙の搬送方向に沿って移動させることができる。
本実施形態においては、前述したように吸収部材12をフラッシング位置と退避(記録)位置との間で移動させる。ここで、吸収部材12の直径を1mmとすると、部品寸法誤差や配置誤差を含めても1mm移動させればよい。凸条部14bの間隔を1mmとすれば、移動部材を1回転させれば吸収部材は1mm移動するので、複数の吸収部材12を容易に精度よく移動することが可能となるし、1mm移動するだけなので移動にかかる時間も少なくて済む。なお、記録ヘッド21と記録紙の距離は2mmあるので、その間に吸収部材12にテンションを与えた状態で配置しているので、移動の際に記録ヘッド21も記録紙も動かす必要はない。
ここで、フラッシング位置とは、図6(b)に示すように、各吸収部材12が対応する複数のノズル列L(ノズル列Lを構成する複数のノズル24)にそれぞれ対向した(平面視して重なる)状態であって、フラッシング動作時に各ノズル列Lから吐出されたインク滴を受容し吸収できる位置、すなわちインクの飛行経路上の位置である。一方、吸収部材12における退避位置とは、図6(a)に示すように、ノズル列L(ノズル列Lを構成する複数のノズル24)とは対向しない(平面視して重ならない)状態であって、記録動作時に各ノズル24から吐出された記録用のインク滴が吸収部材12に吸収されることのない位置である。なお、ここでノズル列Lと吸収部材12とが対向するとは、必ずしもノズル24の中心と吸収部材12の中心とが平面視した状態で重なることのみを意味するのではなく、平面視した状態で吸収部材12の幅の中にノズル24が位置する状態のことを言う。このような状態であれば、ノズル24から吐出されたインクを吸収部材12は吸収することができる。
図6(a)、(b)に示すように、移動部材14A、14Bを駆動させることで、全ての吸収部材12が移動する。そして、本実施形態のプリンター1において各吸収部材12は、フラッシング位置はもちろん、退避位置においても、記録紙の搬送方向においてヘッド21のノズル面と記録紙との間に配置されている。
なお、図1では、ヘッドモジュール2、メンテナンス装置10及びフラッシングユニット12が1組のみ図示されている。しかし、実際には、記録紙の搬送方向にもう1組のヘッドモジュール2、メンテナンス装置10及びフラッシングユニット12が配置されている。これらの2組は、機構的には同一の構成を有しているが、記録紙の搬送方向と直交する水平方向(ヘッド21A〜21Eの配列方向)にずれて配置されている。より詳細には、記録紙の搬送方向に見て、1組目のヘッドモジュール2が備えるヘッド21A〜21E間に2組目のヘッドモジュール2が備えるヘッド21A〜21Eが配置されている。
このように、2組のヘッドモジュール2、メンテナンス装置10及びフラッシングユニット12を記録紙の搬送方向と直交する水平方向にずれて配置することにより、全体的にはヘッド21A〜21Eが千鳥配置されることとなり、有効印字幅の全領域にインクを吐出することが可能となる。
ここで、このように2組のヘッドモジュール2で千鳥状に配置された2組のヘッド21A〜21Eにおいて、記録紙の搬送方向と直交する水平方向にてずれて隣り合うヘッド間では、それぞれのノズル列Lを構成する各ノズル24間のピッチが、一定に形成されている。すなわち、ずれて隣り合うヘッドは、これらヘッド間の、互いに内側の端部に位置するノズル24、24間のピッチが、同一のヘッド内の隣り合うノズル24、24間のピッチと同一になるように配置されている。ただし、これらずれて隣り合うヘッドは、該ヘッド間の、互いに内側の端部側に位置する一つ又は複数のノズル24が、該ヘッド間にて記録紙の搬送方向に沿って一列又は複数列で並ぶように、配置されていてもよい。このように配置した場合には、ヘッド間にて一列又は複数列で並んだノズル24、24のうちの、一方のヘッドのノズル24からは、流体が噴射されないように構成するのが好ましい。このように構成することにより、使用する各ノズル24間のピッチが一定になる。
なお、ヘッド21A〜21Eを記録紙の搬送方向と直交する方向に連接して配列する場合には、ヘッドモジュール2、メンテナンス装置10及びフラッシングユニット12が1組のみとしても良い。この場合には、ヘッド21A〜21E間に十分な隙間が形成されないため、メンテナンス装置10が備えるキャップ部61A〜61Eをヘッド21A〜21Eごとに設けることが難しい。このため、全てのヘッド21A〜21Eのノズル24が囲える単一のキャップ部を用いることが好ましい。
次に、前述した走行機構13によって走行・移動する吸収部材12の、走行速度を検出する検出機構と、この検出機構で検出された吸収部材12の走行速度に基づき、走行機構13による吸収部材12の走行速度を調整する調整部と、について説明する。
図7は、本実施形態のプリンター1における走行機構13とこれによって走行させられる吸収部材12と、検出機構及び調整部とを、模式的に示す模式図である。なお、図7においては、ヘッドユニット2を構成する記録ヘッド21として、一部を省略して記録ヘッド21A、21C、21Eのみを示している。
また、これら記録ヘッド21のノズル列についても1列のみ示し、これに対応する吸収部材12についても1本のみ示している。
図7において符号80は制御部(制御装置)であり、この制御部80は、本実施形態では同時噴射制御部71と、調整部72とを備えている。また、この制御部80は、送出回転体15を回転駆動させる駆動モーター73の駆動を制御するとともに、巻取回転体16を回転駆動させる駆動モーター74の駆動を制御するようになっている。
同時噴射制御部71は、送出回転体15と巻取回転体16との間を走行する吸収部材12に対して、ノズル列における所定の異なるノズルから、同時にインク滴(流体)を噴射させるように制御するものである。所定の異なるノズルとは、予め設定した二つのノズルのことを言い、例えば図7に示した例では、記録ヘッド21Eにおける最外端に位置する(最も巻取回転体16側に位置する)N1と、記録ヘッド21Aにおける最外端に位置する(最も送出回転体15側に位置する)N2とが選択(設定)される。このように予め同時に噴射させる二つのノズルN1、N2を設定しておけば、これらノズルN1、N2間の長さ(距離)は既知となり、したがって後述する検出部に記憶させることができる。
また、記録ヘッド21Eより巻取回転体16側、すなわち記録ヘッド21Eと移動部材14Bとの間には、走行する吸収部材12の、前記ノズルN1、N2から噴射されたインク滴の受容位置を検知するための位置検知部75が設けられている。位置検知部75は、本実施形態では発光部75aと受光部75bとから構成されており、発光部75aから発光させた光が吸収部材12で反射(あるいは透過)し、この反射光(透過光)を受光部75bで受光するようになっている。
そして、反射光(透過光)の強度を検出することで、吸収部材12上の受容位置、すなわち前記ノズルN1から噴射されたインク滴を受容した位置(以下、受容位置S1と記すことがある)と、前記ノズルN2から噴射されたインク滴を受容した位置(以下、受容位置S2と記すことがある)とを、それぞれ検知するようになっている。具体的には、インク滴として例えば黒色のインクが用いると、この黒色インクを受容した位置では、黒色インクを受容していない位置に比べて反射光(透過光)の強度が極端に低下する。したがって、このような極端な強度低下が検出された位置が、インク滴の受容位置S1、S2として検知されるのである。
なお、受光部75bが反射光を受光するように構成するか、透過光を受光するように構成するかは、吸収部材12の材質やインク滴(流体)の色等によって適宜に設定する。また、これら発光部75aによる発光、及び受光部75bによる受光は、少なくとも前記同時噴射制御部71によって異なるノズルN1、N2から同時にインク滴を噴射させたときから、二つめの受容位置S2が検知されるまでの間、連続的に行う。ただし、予め設定した時間を過ぎても二つの受容位置S1、S2が検知されない場合には、エラーとして、発光・受光動作を停止するよう構成するのが好ましい。
この位置検知部75には、吸収部材12の走行速度を検出する検出部76が接続されている。この検出部76は、位置検知部75によって前記受容位置S1、S2がそれぞれ検知された時間に基づき、吸収部材12の走行速度を検出するものである。すなわち、検出部76は、位置検知部75が発光・受光動作を開始したときからの経過時間を認識・記憶し、これによって位置検知部75で受容位置S1、S2がそれぞれ検知された時間(経過時間)を記憶する。これにより、検出部76では、受容位置S1が検知されてから受容位置S2が検知されるまでの時間が求められる。
また、この検出部76では、前述したように同時噴射制御部71によって予め二つのノズルN1、N2が設定されていることにより、ノズルN1、N2間の長さ(距離)が記憶されている。したがって、ノズルN1、N2からのインク滴の受容位置S1、S2間の長さ(距離)が、ノズルN1、N2間の長さ(距離)に一致(対応)することにより、この長さを前記時間で割ることで、吸収部材12の走行速度が求まる。
なお、本実施形態では、前記の同時噴射制御部71と位置検出部75と検出部76とにより、本発明の検出機構が構成されている。
前記調整部72は、前記検出部76(検出機構)で検出された吸収部材12の走行速度に基づき、前記走行機構13による吸収部材12の走行速度を調整するものである。具体的には、この調整部72には、予め吸収部材12の適正な走行速度範囲が記憶されており、さらに、前記検出部76(検出機構)で検出された吸収部材12の走行速度が、記憶された適正な走行速度範囲内か、この走行速度範囲を超えて速いか、この走行速度範囲を超えて遅いか、を判定する判定部が備えられている。
そして、この調整部72は、吸収部材12の走行速度が適正な走行速度範囲内にある場合には、制御部80による駆動モーター73、74の駆動制御をそのままに維持させる。また、吸収部材12の走行速度が、適正な走行速度範囲を超えて速い場合には、送出回転体15、巻取回転体16の回転速度を予め設定した分、僅かに遅くするように、制御部80を介して駆動モーター73、74を制御する。逆に、吸収部材12の走行速度が、適正な走行速度範囲を超えて遅い場合には、送出回転体15、巻取回転体16の回転速度を予め設定した分、僅かに速くするように、制御部80を介して駆動モーター73、74を制御する。
なお、適正な走行速度範囲や、この走行速度範囲内を超えた場合の回転速度の調整量については、予め計算やシミュレーション等によって求めておき、記憶させておく。
このような構成のもとに、例えばプリンター1を使用する際の初期時において、吸収部材12を走行させつつ、同時噴射制御部71によって二つのノズルN1、N2から同時にインク滴を噴射させ、それぞれの位置で吸収部材12にインク滴を受容させる。その際、噴射させるインク滴のドット数(滴数)については、少ないと位置検知部75での検知が難しいため、比較的多い量、例えば数ドットから数十ドット程度噴射させる。また、インクの種類(色)についても、前記したように黒色とするのが好ましい。
そして、走行する吸収部材12における、インク滴の噴射を受けた受容位置S1、S2を順次位置検知部75で検知し、これに基づき、前述したように検出部76で走行速度を検出する。その後、この走行速度の検出結果に基づき、調整部72によって走行機構13による吸収部材12の走行速度を制御する。
なお、吸収部材12の走行速度は、前述したように通常は少し(僅か)ずつしか変化しないため、この吸収部材12の走行速度の制御については、使用する際の初期時のみ、すなわち使用する日の最初だけ、行えばよい。ただし、長時間連続して使用する場合などでは、所定時間毎(例えば1時間毎)に行うようにしてもよいのはもちろんである。
また、図7に示した例では、1本の吸収部材12について模式的に示しているが、全ての吸収部材12について、その走行速度を検出し調整する機構を設けてもよい。また、本実施形態では、全ての吸収部材12について送出回転体15、巻取回転体16を共通で用いているため、簡易的に、1本の吸収部材12についてのみ、その走行速度を検出し調整する機構を設けてもよい。
次に、本実施形態のプリンター1において、好適に用いることが可能な吸収部材12の具体的な構成について説明する。
吸収部材12は、例えば、SUS304、ナイロン、親水性コートを施したナイロン、アラミド、絹、綿、ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、ポリアリレート、ザイロン(商品名)等の繊維、あるいはこれらの複数を含む複合繊維から形成することができる。
より詳細には、前記繊維あるいは複合繊維から形成される繊維束が、撚り合わされるあるいは束ねられることによって吸収部材12が形成可能である。
図8は、吸収部材12の一例を示す模式図であり、(a)が断面図、(b)が平面図である。この図に示すように、吸収部材12は、例えば、繊維から形成される繊維束12aが2本撚り合わされることによって形成される。
また、一例としては、SUS304からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、ナイロンからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、親水性コートが施されたナイロンからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、アラミドからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、絹からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、綿からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、ベリーマ(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ソアリオン(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロン03T(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ダイニーマハミロンDB−8(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ベクトランハミロンVB−30からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンS−5コアケブラースリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンS−212コアカブラースリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンSZ−10コアザイロンスリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンVB−3ベクトラン(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材を吸収部材12として好適に用いることができる。
ナイロンの繊維を用いた吸収部材12は、汎用水糸として広く用いられるナイロンによって形成されているため、安価なものとなる。
SUS材の金属繊維を用いた吸収部材12は、耐腐食性に優れるため多様なインクを吸収可能となると共に、樹脂と比較して磨耗性が高いため繰り返しの使用が可能となる。
超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12は、切断強度及び耐薬品性が高く、有機溶剤や酸、アルカリに強いものとなる。このように、超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12は、切断強度が高いため、強いテンションで引っ張ることが可能となり、撓みを抑止することができる。このため、例えば、吸収部材12の径を太くして吸収容量を増加させたり、また吸収部材12の径を太くしない場合にはヘッド21A〜21Eから記録紙の搬送領域までの距離を狭くし印刷精度を向上させることができる。また、ザイロンやアラミドの繊維を用いた吸収部材12も、超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12と同様の効果を期待できる。
綿の繊維を用いた吸収部材12は、インク吸収性に優れたものとなる。
なお、本実施形態では、特にインク滴を受容した箇所(受容位置S1、S2)と、インク滴を受容していない元の状態の吸収部材12との間で、反射光や透過光の強度が大きく変化するよう、噴射するインクとの間で、反射率や透過率が大きく異なる材質(状態)のものを用いるのが好ましい。例えば、噴射するインク滴として黒色インクを用いる場合、吸収部材12としては、白色系のものや反透明のものを用いるのが好ましい。
このような吸収部材12では、滴下されたインクは、表面張力によって繊維間及び繊維束12a間に形成される谷部12b(図8参照)に保持されることによって吸収された状態となる。
また、吸収部材12の表面に滴下したインクは、一部が直接吸収部材12の内部に浸透し、残りが繊維束12a間に形成される谷部12bを伝う。そして、吸収部材12の内部に浸透したインクは、吸収部材12の内部において一部が徐々に吸収部材12の延在方向に移動し吸収部材12の延在方向に分散して保持される。吸収部材12の谷部12bを伝うインクは、谷部12bを伝いながら、徐々にその一部が吸収部材12の内部に浸透し、残りが谷部12bに残存し、これによって吸収部材12の延在方向に分散して保持される。
つまり、吸収部材12の表面に滴下したインクは、長期的には全てが滴下された箇所に留まるわけではなく、滴下された箇所の周囲に分散して吸収される。ただし、数秒程度の短時間では(短期的には)、滴下された箇所から周囲に大きく分散されることなく、滴下された箇所にほぼ留まる。したがって、前述した走行速度を検出機構で検出する際には、吸収部材12上に前記の受容位置S1、S2が良好に形成されるようになる。
なお、実際にプリンター1に設置する吸収部材12の形成材料は、吸インク性、保持インク性、引張強度、耐インク性、成形性(けばやほつれの発生量)、ねじれ性、コスト等を考慮して適宜選択されることとなる。
また、吸収部材12のインク吸収量は、吸収部材12の繊維間に保持できるインク量と谷部12bに保持できるインク量の合計である。このため、このインク吸収量が、吸収部材12の交換頻度等を考慮して、フラッシングによって吐出されるインク量よりも十分に大きくなるように吸収部材12の形成材料を選ぶこととなる。
なお、吸収部材12の繊維間に保持できるインク量及び谷部12bに保持できるインク量は、インクと繊維との接触角、インクの表面張力に依存する繊維隙間における毛細管力によって規定することができる。つまり、細い繊維によって形成することで、繊維間の隙間を多くし全体として繊維の表面積を増加することによって、吸収部材12の断面積が同一であっても、吸収部材12は、より多量のインクを吸収可能となる。したがって、より繊維間の隙間を多く得るために、繊維束12aを形成する繊維として、マイクロファイバー(極細繊維)を用いるようにしても良い。
ただし、吸収部材12のインク保持力は、繊維間の隙間が大きくなって毛細管力が低下することによって低減する。このため、繊維間の隙間は、吸収部材12におけるインク保持力が吸収部材12の移動によってインクが垂れない程度に設定する必要がある。
また、吸収部材12の太さは、前述のインク吸収量を満足するように設定される。具体的には、例えば、吸収部材12の太さは、0.2〜1.0mmに設定され、より好適には0.5mm程度に設定する。
ただし、吸収部材12の太さは、ヘッド21A〜21E及び記録紙への接触を防止すべく、その最大寸法が、ヘッド21A〜21Eから記録紙の搬送領域までの離間距離から吸収部材12の撓みに起因する変位量を除いた寸法以下となるように設定される。
なお、吸収部材12の断面形状は、必ずしも円形である必要はなく、多角形等であっても良い。ここで、吸収部材は完全な円形に作るのは難しいので、円形とは略円形も含む。
以上のように構成されたプリンター1にあっては、ヘッド21A〜21Eから記録紙にインクを吐出して印刷を行っている間に、全てのノズル24からインクを吐出しているわけではない。このため、インクを吐出していないノズル24内のインクは乾燥して粘度が増加する。インクが増粘すると、所望のインク量が吐出できなくなるため、インクが増粘しないよう定期的にインクを吸収部材12に吐出するフラッシング動作を行う。
そして、本実施形態のプリンター1が備える吸収部材12は、記録紙に対する印刷を行う際にはノズル24の下方からずれた退避位置に位置し、フラッシング動作を行う際にはノズル24の直下のフラッシング位置に位置する。つまり、フラッシング動作を行う際には、吸収部材12がノズル24の直下に位置するため印刷を行うことができず、印刷処理を止める必要がある。このため、フラッシング動作は、搬送される記録紙と記録紙との間がノズルの直下に位置する際に行うことが望ましい。本実施形態のプリンター1のような、いわゆるラインヘッドプリンターにおいては、通常、1分間に60枚程度の記録紙に対して印刷を行うため、1秒ごとに記録紙と記録紙との間がノズルの直下に位置することとなる。
したがって、本実施形態のプリンター1においては、例えば、5秒ごとや10秒ごとにフラッシング動作を行う。
ただし、本実施形態では、前述したように基本的にはプリンター1を使用する際の初期時に、吸収部材12の走行速度を検出し、その結果に基づいてこの吸収部材12の走行速度を調整する。
なお、連続的に複数の記録紙に対して印刷を行う場合、記録紙と記録紙との間がノズル24の直下に対向して位置する時間は短時間である。しがって、従来のプリンターでは、フラッシング動作のために行われる吸収部材あるいはヘッドユニットの移動が大きいため、前記短時間でフラッシング動作を完了することができず、記録紙の搬送を一時的に停止させていた。そのため、この停止期間が単位時間あたりの印刷枚数を低減させる一因となっていた。
これに対して本実施形態のプリンター1では、平面視した状態で吸収部材12が各ヘッド21A〜21Eの直下の極めて狭い領域内で移動するだけで、印刷とフラッシング動作とを切り替えることができる。したがって、記録紙と記録紙との間がノズル24の直下に対向して位置する間に、フラッシング動作を完了させることができる、あるいはフラッシング動作のために記録紙の搬送を停止する期間を、極めて短くすることができる。
次に、前述のフラッシング動作に関連する本実施形態のプリンター1の動作について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。また、図10、図11は、プリンターの動作を示す要部断面図である。なお、本実施形態のプリンター1の動作は、前記制御部80を含んで構成された制御装置(図示せず)によって統括されている。また、図10、図11では、説明を簡略化するため、図7に示した検出機構(同時噴射制御部71、位置検知部75、検出部76)や調整部72(制御部80)等の記載を、省略している。なお、図11(a)、(b)において、符号8は記録紙である。
まず、フラッシング動作に係る初期設定として、吸収部材12の走行速度を、図7に示した同時噴射制御部71、位置検知部75、検出部76からなる検出機構と、調整部72とによって調整する。すなわち、検出機構によって吸収部材12の走行速度を検出し、その結果に基づいてこの吸収部材12の走行速度を調整部72で調整する(図9:S1)。
このようにして吸収部材12の走行速度の初期設定を行い、走行速度を予め設定した適正な範囲内にしたら、続いて、所定の指令に基づき、フラッシング動作を開始する。
まず、制御装置は、図10に示す移動機構14を駆動させ(図9:S2)、支持している複数の吸収部材12を図11(a)に示すようなフラッシング位置に移動させる。具体的には、移動部材14A、14Bを共に所定の回転数(本実施形態においては1回転ずつ)だけ正転させることにより、各吸収部材12を記録ヘッド21A〜21Eにおける各ノズル列Lに対向させる。すると、各吸収部材12は、図10に示すように、記録ヘッド21A〜21Eの配置方向に並ぶ複数のノズル列Lに対して、それぞれ対向した状態になる。このようにして4本の吸収部材12を、各ノズル列Lのインク噴射方向の延長線上(インクの飛行経路上)に重なるように出現させる。
次に、制御装置は、ヘッドユニット2に対するフラッシング動作を実行し(図9:S3)、各記録ヘッド21A〜21Eの各ノズル列L(ノズル24)から、対向する吸収部材12に対してインク滴を噴射させる(例えば10滴程度)。ノズル列Lから吐出されたインク滴は、吸収部材12に受容され、吸収される。
フラッシング動作が終了したら(図9:S4)、制御装置は移動機構(第1移動機構)14を駆動させて図11(b)に示すように複数の吸収部材12を退避位置へと移動させる(図9:S5)。
具体的には、移動部材14A、14Bを所定の回転数(本実施形態では1回転ずつ)だけ反転させることにより、ノズル列Lと対向していた吸収部材12を、ノズル列Lと対向する位置(飛行経路となる位置)から退避させる。
その後、制御装置は、走行機構13を駆動させ、各吸収部材12を走行・移動させる(図9:S6)。吸収部材12へのフラッシングは、記録ヘッド21と対応する位置に記録紙があるときと次の記録紙が送られてくるときとの間、つまり記録ヘッド21と対応する位置に記録紙が無いときに行うが、移動機構14や走行機構13による吸収部材12の移動は、記録紙に対して印刷を行っている間に行う。
このように走行機構13を駆動させ、各吸収部材12を走行・移動させることで、吸収部材12は、次のフラッシング時にはインクを受容していない領域が、記録ヘッド21と対応する位置、すなわちインク滴の飛行経路上に位置するようになる。したがって、フラッシングによってノズル列Lから噴射されるインク滴は、常に吸収部材12のインクを含まない新しい領域に受容されるようになるため、吸収部材12内に良好に吸収されるようになる。
なお、フラッシング動作を複数回実行した後、走行機構13の送出回転体15に巻回された吸収部材12のほとんどが巻取回転体16へと巻き取られ、巻取回転体16による吸収部材12の巻き取りが終了したら、新しいものと交換する。このとき、本実施形態の走行機構13は、図10に示すように取付部材70を介して取付板22の裏面22b側に着脱可能に設けられているので、容易に交換可能となっている。
以上のように、本実施形態のプリンター1によれば、走行機構13によって走行する吸収部材12の走行速度を、同時噴射制御部71、位置検知部75、検出部76からなる検出機構で検出し、検出された吸収部材12の走行速度に基づき、調整部72によって走行機構13による吸収部材12の走行速度を調整できるようにしたので、吸収部材12の走行速度が予め設定した適正な走行速度範囲から外れている場合に、調整部72によって吸収部材12の走行速度を設定した適正な走行速度範囲となるように調整することにより、吸収部材12の走行速度を安定化させることができる。
したがって、例えば吸収部材12の走行速度が遅く、張力が設定値より低下することで吸収部材12が垂れ下がってしまい、記録紙等に接触することでこれを汚してしまうといった不都合を防止することができる。また、吸収部材12の走行速度が安定化することで、記録ヘッド21に対する吸収部材の位置を設定したとおりに正確に移動させることができる。よって、吸収部材12が所定距離を超えて移動し、インク滴を受容しない領域が必要以上に多くなることにより、吸収部材12の使用効率が低下してしまうといった不都合も防止することができる。
また、図11(a)、(b)に示したように記録ヘッド21と記録紙8との間に線状の吸収部材12を配置し、さらにこの吸収部材12を移動させて記録ヘッド12のノズルに対向させることにより、フラッシング時のインク滴を受容・吸収するようにしたので、ヘッドユニット2を移動させることなくフラッシング動作を実行することができ、したがってフラッシング動作を適切な時期に短時間で行うことができる。
次に、本発明の流体噴射装置としてのプリンターの、第2実施形態を説明する。
図12は、この第2実施形態のプリンターにおける、走行機構13とこれによって走行させられる吸収部材と、検出機構及び調整部とを、模式的に示す模式図であり、第1実施形態のプリンターにおける図7に対応する図である。
図12に示した第2実施形態が、図7に示した第1実施形態と主に異なるところは、第2実施形態では吸収部材82として、予め所定長さ毎に印が付されている(マーキングされている)ものを用いる点と、第1実施形態では同時噴射制御部71、位置検知部75、検出部76によって検出機構を構成していたのに対し、第2実施形態では、位置検知部83と検出部84とによって検出機構を構成している点である。
すなわち、図12に示したプリンターでは、吸収部材82として所定長さ毎、例えば図7におけるノズルN1とノズルN2との間の間隔(長さ)と同じ間隔(長さ)毎に、印85が付されているものを用いる。この印85としては、印85が付されていない箇所に対して、位置検知部83による検知が容易になるように、例えば黒色インク等が塗られて形成されたものである。なお、この印85の幅については、特に限定されないものの、例えば記録ヘッド21のノズルの径の1倍から10倍程度とされる。
検出機構を構成する位置検知部83は、図7に示した位置検知部75と同じく発光部83aと受光部83bとからなるもので、図7の位置検知部75と同様に記録ヘッド21Eと移動部材14Bとの間に配置されている。ただし、本実施形態では、吸収部材82に予め印85が付されているの、記録ヘッド21や移動部材14A、14Bに干渉しない位置であれば、吸収部材82が走行する任意の位置に、位置検知部83を配置することができる。
そして、これら発光部83a、受光部83bは、図7に示した位置検知部75と同様に、発光部83aから発光させた光を吸収部材82で反射(あるいは透過)させ、この反射光(透過光)を受光部83bで受光するように構成されている。すなわち、本実施形態では、第1実施形態における受容位置S1、S2に代えて予め吸収部材82に印85を設けておき、連続する二つの印85を位置検知部83で検知することで、吸収部材82の走行速度を検出するようにしている。
したがって、検出部84は図7に示した検出部76と同じもので、位置検知部83によって連続する(隣り合う)二つの印85、85がそれぞれ検知された時間(経過時間)に基づき、吸収部材82の走行速度を検出するようになっている。すなわち、検出部84は、位置検知部83が発光・受光動作を開始したときからの経過時間を認識・記憶し、これによって位置検知部83で隣り合う印85、85がそれぞれ検知された時間(経過時間)を記憶する。これにより、検出部84では、先の印85が検知されてから後の印85が検知されるまでの時間が求められる。
また、この検出部84では、予め吸収部材82に付された印85の間隔(ピッチ)、つまり隣り合う印85、85間の長さ(距離)が記憶されている。したがって、この長さを位置検知部83で求められた印85、85間の時間で割ることで、吸収部材82の走行速度が求まる。
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、調整部72が備えられている。したがって、前記検出部84(検出機構)で検出された吸収部材82の走行速度に基づき、この調整部72によって前記走行機構13による吸収部材82の走行速度を調整することにより、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、吸収部材82の走行速度を安定化させることができる。
したがって、本実施形態のプリンターによれば、走行機構13によって走行する吸収部材82の走行速度を、位置検知部83、検出部84からなる検出機構で検出し、検出された吸収部材82の走行速度に基づき、調整部72によって走行機構13による吸収部材82の走行速度を調整できるようにしたので、吸収部材82の走行速度が予め設定した適正な走行速度範囲から外れている場合に、調整部72によって吸収部材82の走行速度を設定した適正な走行速度範囲となるように調整することにより、吸収部材82の走行速度を安定化させることができる。
次に、本発明の流体噴射装置としてのプリンターの、第3実施形態を説明する。
図13は、この第3実施形態のプリンターにおける、走行機構13とこれによって走行させられる吸収部材12と、検出機構及び調整部とを、模式的に示す模式図であり、第1実施形態のプリンターにおける図7に対応する図である。
図13に示した第3実施形態が、図7に示した第1実施形態と主に異なるところは、第1実施形態では同時噴射制御部71、位置検知部75、検出部76によって検出機構を構成していたのに対し、第3実施形態では、噴射制御部91と長さ検知部92と検出部93とによって検出機構を構成している点である。
噴射制御部91は、送出回転体15と巻取回転体16との間を走行する吸収部材12に対して、ノズル列における所定のノズルから、インク滴(流体)を所定時間間隔で噴射させるように制御するものである。所定のノズルとは、予め設定した一つのノズルのことを言い、例えば図13に示した例では、記録ヘッド21Eにおける最外端に位置する(最も巻取回転体16側に位置する)N1が選択(設定)される。また、所定時間間隔とは、前記ノズルN1からインク滴を所定滴数(所定ドット数)噴射させた後、次に所定滴数(所定ドット数)噴射させるまでの間の時間を言い、例えば0.1秒〜数秒程度に設定される。このように予め所定時間間隔を設定しておき、その時間を、後述する検出部93に記憶させておく。
また、記録ヘッド21Eより巻取回転体16側、すなわち記録ヘッド21Eと移動部材14Bとの間には、走行する吸収部材12の、前記ノズルN1から噴射されたインク滴の受容位置をそれぞれ認識し、これら受容位置間の長さを検知する長さ検知部92が設けられている。長さ検知部92は、例えばCCDカメラ(図示せず)と、このCCDカメラに接続されてCCDカメラで得られた画像データを解析するコンピューター等からなる解析部(図示せず)と、を備えて構成されている。
すなわち、この長さ検知部92は、インク滴を受容してなる受容位置S1と、これに続く受容位置S2とを、CCDカメラによって時間の経過とともに画像データとして認識する。つまり、例えばインク滴として黒色インクを用いることにより、インク滴を受容していない箇所と受容位置S1、S2とでは、得られる画像データにおける濃淡などが大きく異なって認識される。したがって、このような濃淡差が大きく変化するところを解析部で解析し、受容位置S1、S2として認識するとともに、このように認識された受容位置S1、S2間の長さ(距離)を解析部で解析することにより、長さ検知部92では、前後して形成される受容位置S1、S2間の長さが検知される。
また、検出部93では、前述したように噴射制御部91によって予めノズルN1がインク滴を噴射する際の所定時間間隔が記憶されている。したがって、長さ検知部92で検知された前記受容位置S1、S2間の長さ(距離)を、予め記憶した時間(所定時間間隔)で割ることにより、この検出部93によって吸収部材12の走行速度が検出される。
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、調整部72が備えられている。したがって、前記検出部93(検出機構)で検出された吸収部材12の走行速度に基づき、この調整部72によって前記走行機構13による吸収部材12の走行速度を調整することにより、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、吸収部材12の走行速度を安定化させることができる。
したがって、本実施形態のプリンターによれば、走行機構13によって走行する吸収部材82の走行速度を、噴射制御部91、長さ検知部92、検出部93からなる検出機構で検出し、検出された吸収部材12の走行速度に基づき、調整部72によって走行機構13による吸収部材12の走行速度を調整できるようにしたので、吸収部材12の走行速度が予め設定した適正な走行速度範囲から外れている場合に、調整部72によって吸収部材12の走行速度を設定した適正な走行速度範囲となるように調整することにより、吸収部材12の走行速度を安定化させることができる。
なお、図12、図13に示した第2実施形態、第3実施形態においても、図7に示した第1実施形態と同様に、1本の吸収部材12(82)について模式的に示しているが、第2実施形態、第3実施形態にあっても、全ての吸収部材12(82)について、その走行速度を検出し調整する機構を設けてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態についていくつか説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、複数の吸収部材12(82)を同時に走行・移動させる構成としたが、個別に走行・移動させる構成にしてもよい。
また、前記実施形態においては、吸収部材12(82)がノズル列に平行に沿う構成について説明したが、本発明では、必ずしも吸収部材12(82)の延在方向とノズル列の延在方向とが完全に平行になるようにする必要はない。つまり、本発明において、ノズル列に沿って延在するとは、ノズル列と完全に平行となる状態のみに限定されるものではなく、フラッシング時に吸収部材12(82)がインク滴(流体)を受けられる範囲内であればよい。また、退避時はノズル列に対して傾斜していてもよい。そのため、移動部材14Aと14Bの移動量は異なっていてもよい。
また、前記実施形態においては、本発明をラインヘッド方式のプリンターに適用した構成について説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、シリアル方式のプリンターに適用することもできる。
また、前記実施形態においては、吸収部材12(82)が常にヘッドと記録紙(媒体)との間を移動する構成について説明したが、本発明では、吸収部材12(82)を退避させる際に、ヘッドの直下から外れた領域(例えば、ヘッドの側方)に移動させる構成を採用してもよい。
また、前記実施形態では、本発明の流体噴射装置をインクジェット式のプリンターに適用しているが、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に適用してもよい。すなわち、微小量の液滴を吐出する流体噴射ヘッド等を備える各種の流体噴射装置に適用可能である。なお、液滴とは、前記流体噴射装置から吐出される流体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう流体とは、流体噴射装置が噴射させることができるような材料であれよい。
例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての流体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、流体の代表的な例としては、前記実施形態で説明したようなインクが挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種流体組成物を包含するものとする。
流体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む流体を噴射する流体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置を採用してもよい。
1…プリンター(流体噴射装置)、10…メンテナンス装置、11…フラッシングユニット、12…吸収部材、13…走行機構、14…移動機構、15…送出回転体、16…巻取回転体、21(21A〜21E)…記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、71…同時噴射制御部、72…調整部、75…位置検知部、76…検出部、82…吸収部材、83…位置検知部、84…検出部、85…印、91…噴射制御部、92…長さ検知部、93…検出部、L…ノズル列、S1、S2…受容位置

Claims (6)

  1. 複数のノズルからなるノズル列を有し、該ノズル列から流体を噴射する流体噴射ヘッドを備えた流体噴射装置であって、
    前記ノズル列に沿って延在するとともに、該ノズル列の一方側から他方側に向かって移動可能に設けられ、前記ノズルから噴射された流体を吸収する線状の吸収部材と、
    前記吸収部材を前記ノズル列の一方側から他方側に向かって走行させる走行機構と、
    前記走行機構によって走行する前記吸収部材の走行速度を検出する検出機構と、
    前記検出機構で検出された吸収部材の走行速度に基づき、前記走行機構による前記吸収部材の走行速度を調整する調整部と、を備えてなることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記検出機構は、前記ノズル列における所定の異なるノズルから、走行する前記吸収部材に対して同時に流体を噴射させるように制御する同時噴射制御部と、前記の走行する吸収部材における、前記異なるノズルから噴射された流体の受容位置をそれぞれ検知する位置検知部と、前記位置検知部によって受容位置がそれぞれ検知された時間に基づき、前記吸収部材の走行速度を検出する検出部と、を有してなることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  3. 前記吸収部材には、予め所定長さ毎に印が付されており、
    前記検出機構は、走行する前記吸収部材の、異なる位置に付された前記印をそれぞれ検知する位置検知部と、前記位置検知部によって印がそれぞれ検知された時間に基づき、前記吸収部材の走行速度を検出する検出部と、を有してなることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  4. 前記検出機構は、前記ノズル列における所定位置のノズルから走行する前記吸収部材に対して、流体を所定時間間隔で噴射させるように制御する噴射制御部と、前記吸収部材における、前記の走行する所定位置のノズルから噴射された流体の受容位置をそれぞれ認識し、これら受容位置間の長さを検知する長さ検知部と、前記長さ検知部で検知された前記受容位置間の長さに基づき、前記吸収部材の走行速度を検出する検出部と、を有してなることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  5. 前記吸収部材は、前記ノズル列に沿って延在し、前記ノズルから噴射された流体を吸収する位置と、前記ノズルから噴射された流体の飛行経路から退避する位置と、の間で相対移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  6. 前記走行機構は、前記吸収部材を巻取り可能な回転体を備えてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
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