JP2011102454A - 炭素繊維、炭素繊維前駆体アクリル繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭素繊維前駆体アクリル繊維の鉄内在量を2.0×10−6g/g以下、かつ鉄付着量を1.0×10−6g/g以下とする。鉄イオンとイオン交換能を有する物質にアクリロニトリル重合体溶液を接触させる原料浄化工程と、前記原料浄化工程で処理したアクリロニトリル重合体溶液を紡糸する紡糸工程と、鉄イオンとイオン交換能を有する物質に油剤組成物及び/又は水を接触させる油剤原料浄化工程と、前記油剤組成物及び前記水を混合し油剤分散液を調製する分散液調製工程と、前記紡糸工程で得られた繊維に、前記油剤分散液を含浸させ前記油剤組成物を付着させる工程とを設ける。
【選択図】なし
Description
例えば、重合原料を多段濾過することで、アクリル系重合体中の異物量を低減する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、重合原料を最小開孔径0.6μmから0.2μmのフィルターにて多段濾過しアクリロニトリル重合体とし、このアクリロニトリル重合体を1.5μmから0.5μmのフィルターにて多段濾過した凝固浴、延伸浴、洗浄水で処理することで、異物量の低減を図っている。
また、例えば、アクリロニトリル系重合体と有機溶剤とからなるドープ溶液をイオン交換体で処理し、処理したドープ溶液を紡糸する炭素繊維製造用前駆体の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2では、ドープ溶液をイオン交換体で処理することで、金属イオンの含有量の低減を図っている。
そこで、本発明は、高強度、高弾性率である炭素繊維、炭素繊維前駆体アクリル繊維及びその製造方法を目的とする。
本発明の炭素繊維前駆体アクリル繊維(以下、前駆体繊維という)は、鉄内在量が2.0×10−6g/g以下、かつ鉄付着量が1.0×10−6g/g以下のものである。
前駆体繊維の鉄内在量は、2.0×10−6g/g以下であり、0.5×10−6g/g以下がより好ましい。前駆体繊維の鉄内在量を上記範囲とすることで、得られる炭素繊維の高強度化、高弾性率化が図れる。なお、前駆体繊維の鉄内在量とは、前駆体繊維に含有される鉄総量の内、前駆体繊維の表面に付着した鉄付着量を除いた量である。
本発明で用いられるアクリロニトリル重合体は、アクリロニトリルを主な単量体とし、これを重合して得られる重合体である。アクリロニトリル重合体は、アクリロニトリルのみから得られるホモポリマーだけでなく、主成分であるアクリロニトリルに加えて他の単量体を用いたアクリロニトリル重合体であってもよい。
このようなアクリロニトリル重合体の親水性を向上する単量体の配合量は、アクリロニトリル重合体中0.5〜2質量%が好ましい。
このような耐炎化促進効果を有する単量体の配合量は、アクリロニトリル重合体中0.5〜2質量%が好ましい。
油剤組成物は、前駆体繊維に求める機能等を勘案して決定でき、例えば、シリコーン系油剤組成物が好ましい。シリコーン系油剤組成物としては、例えば、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン等のシリコーンオイルが挙げられ、中でもアミノ変性シリコーンが好ましい。アミノ変性シリコーンとしては、側鎖1級アミノ変性シリコーン、側鎖1,2級アミノ変性シリコーン、あるいは両末端アミノ変性シリコーンが挙げられる。このようなシリコーン系油剤組成物を用いることで、紡糸工程での繊維の集束性が増し、高い製造効率で生産でき、機械的物性に優れた炭素繊維を得ることができる。
本発明の前駆体繊維の製造方法は、鉄イオンとイオン交換能を有する物質(以下、鉄イオン交換体)にアクリロニトリル重合体溶液を接触させる原料浄化工程と、前記原料浄化工程で処理したアクリロニトリル重合体溶液を紡糸する紡糸工程と、鉄イオンとイオン交換能を有する物質に油剤組成物及び/又は水を接触させる油剤原料浄化工程と、前記油剤組成物及び前記水を混合し油剤分散液を調製する分散液調製工程と、前記紡糸工程で得られた繊維に前記油剤分散液を含浸する工程(油剤組成物付着工程)とを有するものである。
原料浄化工程は、鉄イオン交換体に、アクリロニトリル重合体溶液を接触させて、アクリロニトリル重合体溶液中の鉄イオンを除去して鉄元素の含有量を低減する工程である。
溶剤は、アクリロニトリル重合体の種類等を勘案して決定でき、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤、塩化亜鉛、チオシアン酸ナトリウム等の無機化合物の水溶液が挙げられ、中でもジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドが緻密な前駆体繊維が得られる点で好ましい。
連続法における管型反応器への鉄イオン交換体の充填量は、アクリロニトリル重合体溶液の処理量等を勘案して決定できる。
紡糸工程は、原料浄化工程で処理したアクリロニトリル重合体溶液を紡出し、繊維(凝固糸)を得る工程である。紡糸方法としては、例えば、直接凝固浴中に紡出して凝固させる湿式紡糸法、空気中で凝固させる乾式紡糸法、一旦、空気中に紡出した後、凝固浴中で凝固させる乾湿式紡糸法等、公知の紡糸方法が挙げられる。中でも、炭素繊維の強度及び弾性率をより向上させる観点から、湿式紡糸法又は乾湿式紡糸法が好ましい。
なお、凝固浴は、鉄イオン交換体と接触させ、鉄イオンを除去したものが好ましい。かかる凝固浴を用いることで、前駆体繊維の鉄付着量を低減できる。
なお、延伸浴は、鉄イオン交換体と接触させ、鉄イオンを除去したものが好ましい。かかる延伸浴を用いることで、前駆体繊維の鉄付着量を低減できる。
油剤原料浄化工程は、後述する分散液調製工程で調製する油剤分散液の原料である油剤組成物及び/又は水を鉄イオン交換体と接触させ、鉄イオンを除去するものである。本工程では、油剤組成物、水の他、油剤分散液に配合する乳化剤等の添加物を鉄イオン交換体と接触させてもよい。
油剤原料浄化工程は、油剤組成物、水及び添加物等の構成原料をそれぞれ鉄イオン交換体と接触させてもよいし、構成原料を混合した混合液を鉄イオン交換体と接触させてもよい。
油剤原料浄化工程では、油剤分散液の原料の鉄元素の含有量をできるだけ低減することが好ましい。
分散液調製工程は、油剤原料浄化工程で得られた油剤分散液の原料を用い、油剤分散液を調製する工程である。油剤分散液は、油剤組成物を水に分散したものであり、例えば、乳化剤を用いて油剤組成物を水に分散したものが挙げられる。
油剤分散液中の油剤組成物、水、乳化剤の配合量は、前駆体繊維に求める機能等を勘案して決定できる。
油剤組成物中の酸化防止剤の配合量は、特に限定されないが、1〜5質量%が好ましい。
油剤組成物付着工程は、紡糸工程で得られた繊維に、分散液調製工程で得られた油剤分散液を含浸させ、油剤組成物を付着させる工程である。
油剤組成物を付着させる繊維は、凝固糸であり、例えば、前述の浴中延伸後、浴中延伸又は洗浄を行った後に得られる水膨潤状態にある凝固糸であることが好ましい。
均一付着の観点から、凝固糸に十分に油剤分散液を含浸させ、余分な油剤分散液を除去するディップ法が好ましい。
こうして、凝固糸に油剤組成物が付着された前駆体繊維を製造することができる。
本発明の前駆体繊維は、油剤組成物付着工程で得られたものをそのまま炭素繊維の製造に供してもよいし、油剤組成物付着工程の後段に乾燥工程を設け、前駆体繊維を乾燥緻密化してもよい。
乾燥工程は、従来公知の方法で前駆体繊維を乾燥でき、例えば、加熱ローラーによる乾燥が好ましい乾燥方法として挙げられる。なお、加熱ローラーの数量は1個であっても2個以上であってもよい。
乾燥工程における乾燥温度は、前駆体繊維のガラス転移温度を超えた温度とすることが好ましい。このような乾燥温度で処理することで、前駆体繊維の乾燥と緻密化が達成できる。乾燥温度は前駆体繊維の含水量の変動により異なるが、例えば、100〜200℃の範囲で決定することが好ましい。
また、加圧水蒸気延伸における水蒸気圧力の変動率を0.5%以下に制御することが好ましい。
このように、加熱ローラーの温度と水蒸気圧力の変動率を制御することで、前駆体繊維になされる延伸倍率の変動及び該変動により発生するトウ繊度の変動を抑制することができる。
焼成工程は、前駆体繊維を焼成し、炭素繊維を得るものである。焼成工程は、耐炎化処理と炭化処理とからなり、必要に応じて黒鉛化処理が設けられる。焼成工程における各処理の条件は特に限定されないが、繊維内部にボイド等の構造的欠陥が発生しにくい条件を設定するのが好ましい。
耐炎化処理は、前駆体繊維を酸化性雰囲気中で緊張あるいは延伸条件下で、任意の時間加熱し、耐炎化繊維とするものである。耐炎化処理の方法は、例えば、熱風循環方式、多孔板表面を有する固定熱板方式等が挙げられる。
耐炎化処理の加熱温度は、例えば200〜300℃とされる。
耐炎化処理では、耐炎化繊維の密度が1.30g/cm3〜1.50g/cm3になるまで処理することが好ましい。
炭化処理は、耐炎化処理で得られた耐炎化繊維を不活性ガス雰囲気下で加熱することで、炭素繊維を得るものである。炭化処理は、前炭素化操作と炭素化操作とからなる。
前炭素化操作は、最高温度550〜800℃の不活性ガス雰囲気中、緊張下で、300〜500℃の温度領域においては、500℃/分以下、好ましくは300℃/分以下の昇温速度で、耐炎化繊維を加熱し前炭素化繊維とする。この前炭素化操作により、炭素繊維の機械的特性を向上できる。
不活性ガスは、窒素、アルゴン、ヘリウム等、公知の不活性ガスを採用できるが、経済性の面から窒素が望ましい。
炭素化操作は、1200〜3000℃の不活性雰囲気中、1000〜1200℃の温度領域において、500℃/分以下、好ましくは300℃/分以下の昇温速度で、前炭素化繊維を加熱し炭素繊維とする。この炭素化操作により、炭素繊維の機械的特性を向上できる。
雰囲気ガスは、前炭素化操作の雰囲気ガスと同様である。
得られた炭素繊維は、さらに、表面処理されることにより、複合材料のマトリックスとの接着性の改善が図られる。表面処理方法としては、気相、液相処理を用いることができ、生産性、バラつき防止等の観点から電解処理が好ましい。電解処理に用いられる電解液としては、硫酸、硝酸、塩酸等の酸水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ水溶液あるいはこれらの塩の水溶液が挙げられる。中でも、アンモニウムイオンを含む水溶液が好ましく、例えば、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、過硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウムあるいはこれらの混合物の水溶液が挙げられる。
電解処理の電気量は、炭素繊維に応じて決定でき、例えば、炭化度の高い炭素繊維ほど、高い通電電気量とする。
炭素繊維は、これらの表面処理を施すことにより、炭素繊維とマトリックスとの接着が適正なレベルとなり、縦方向及び横方向にバランスのとれた機械特性が発現する。
(測定方法)
前駆体繊維の鉄総量、前駆体繊維の鉄付着量、前駆体繊維の鉄内在量、アクリロニトリル重合体溶液(紡糸原液)中の鉄元素量、油剤分散液及びその原料中に含まれる鉄元素量、炭素繊維のストランド強度、弾性率の評価は以下の方法により測定した。
前駆体繊維100gを白金製ルツボに秤量し、該白金製ルツボをホットプレートに載置し加熱した。加熱は、煙の発生がなくなるまで行った(予備加熱処理)。次いで、白金製ルツボをマッフル炉に入れ、600℃で前駆体繊維を灰化した(灰化処理)。灰化後、白金製ルツボをホットプレートに載置し加熱した。加熱しながら、白金製ルツボに濃塩酸:純水(質量比)=1:1の塩酸水溶液2mLを加えて灰化物を溶解し、さらに加熱して灰化物の溶解液を乾固寸前まで濃縮した(溶解・濃縮処理)。この濃縮物を0.1mol/L塩酸水溶液で溶解し、10mLにメスアップしたものを測定用試料とした(試料化処理)。この測定用試料を用い、ICP発光分析法により鉄総量を測定した。ICP発光分析は、ICP発光分析装置(サーモエレクトロン社製、IRIS−AP advantage)を用い測定した。
前駆体繊維100gを105℃で1時間乾燥させた後、90℃のメチルエチルケトン(MEK)に8時間浸漬して、付着している油剤組成物をMEK溶媒に抽出した。MEK抽出物をエバポレーターで濃縮した。この濃縮物を白金製ルツボに移した後、鉄総量と同様に、予備加熱処理、灰化処理、溶解・濃縮処理、試料化処理を行い、測定用試料を得た。得られた測定用試料を鉄総量と同様に、ICP発光分析法により鉄元素量を測定した。
続いて油剤組成物抽出後の前駆体繊維を濃塩酸:純水(質量比)=1:1の塩酸水溶液中に入れ、80℃で一晩加熱攪拌した後、試料を濾過して濾液を得た。この濾液を白金製ルツボに入れた後、鉄総量と同様に、予備加熱処理、灰化処理、溶解・濃縮処理、試料化処理を行い、測定用試料を得た。得られた測定用試料を鉄総量と同様に、ICP発光分析により鉄元素量を測定した。
それぞれの鉄元素量の測定値の和を鉄付着量とした。
鉄総量から鉄付着量を減じた値を鉄内在量とした。
紡糸原液100gを白金製ルツボに入れた後、鉄総量と同様に、予備加熱処理、灰化処理、溶解・濃縮処理、試料化処理を行い、測定用試料を得た。得られた測定用試料を鉄総量と同様に、ICP発光分析法により、鉄元素量を測定した。なお、表中、紡糸原液中の鉄元素量は、対重合体換算(アクリロニトリル重合体1gあたり)として記載した。
試料100gを白金製ルツボに入れた後、鉄総量と同様に、予備加熱処理、灰化処理、溶解・濃縮処理、試料化処理を行い、測定用試料を得た。得られた測定用試料を鉄総量と同様に、ICP発光分析法により、鉄元素量を測定した。
炭素繊維ストランド強度及び弾性率は、JIS−R−7601に準じたエポキシ樹脂含浸炭素繊維ストランド法に準じて測定した。なお、測定回数は10回とし、その平均値を評価の対象とした。
[アクリロニトリル重合体の製造]
アクリロニトリル重合体は、オーバーフロー式の重合容器に以下のように各原料を供給すると共に重合容器内の温度を50℃に維持しながら攪拌し、オーバーフローした重合スラリーを洗浄、乾燥して製造した。重合容器内には、常に脱イオン水74.75質量%、モノマー25質量%(組成比・・・アクリロニトリル(AN):アクリルアミド(AAm):メタクリル酸(MAA)(質量比)=96:3:1)、過硫酸アンモニウム0.1質量%、亜硫酸水素アンモニウム0.15質量%、硫酸第一鉄7水和物2質量ppmとなるように各原料を連続して供給すると共に、pH3.0となるように硫酸を適量添加した。得られたアクリロニトリル重合体の組成は、AN:AAm:MAA(質量比)=96.5:2.7:0.8であった。
上記で得たアクリロニトリル重合体21.2質量%、ジメチルホルムアミド78.8質量%を混合し、加熱溶解して溶解液を得た。得られた溶解液に、アクリロニトリル重合体100質量部に対して強酸性陽イオン交換樹脂(三菱化学株式会社製、製品名:PK218H型、官能基:スルホン酸基)10質量部を添加し、80℃、30分間、PTFEコーティングした容器内で攪拌した。攪拌後、目開き5μmのPTFE製フィルターで濾過してイオン交換樹脂を取り除き、紡糸原液を得た。紡糸原液に含まれる鉄元素量を表1に示す。
PTFE製容器内にてアミノ変性シリコーン(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−8002)100質量部に、乳化剤(花王株式会社製、製品名:エマルゲン108)40質量部を混合した後、水25質量部を添加しながらPTFEコーティングしたホモミキサーで攪拌しゲルを得た。このゲルをホモミキサーで攪拌しながらアミノ変性シリコーンを乳化剤に対して9当量になるように添加した。次いで、水:アミノ変性シリコーン:乳化剤(質量比)=98.65:1.2:0.15になるようにホモミキサーで攪拌しながら水を加え、油剤分散液を得た。また、アミノ変性シリコーン、乳化剤、水は、使用前に、各原料100質量部に対し強酸性陽イオン交換樹脂(三菱化学株式会社製、製品名:PK218H型、官能基:スルホン酸基)10質量部を添加し、60℃、30分間、PTFEコーティングした容器内で攪拌した。攪拌後、目開き5μmのPTFE製フィルターで濾過してイオン交換樹脂を除いたものを用いた。油剤分散液及びその原料の鉄元素量を表1に示す。
上記紡糸原液を濃度67質量%、温度38℃のジメチルアセトアミド水溶液からなる凝固浴中に、孔径75μm、孔数6000の紡糸ノズルより吐出し凝固糸を得た。得られた凝固糸を空気中で1.1倍に延伸し、続いて熱水中で3.0倍に延伸しながら洗浄、脱溶剤した。脱溶剤した凝固糸を上記油剤分散液中に浸漬し、140℃の加熱ローラーで緻密乾燥化した。次いで、圧力0.22MPaの蒸気中で3.0倍に延伸し、捲取速度100m/分にて単繊度1.2dtexの円形断面を有する前駆体繊維を製造した。製造した前駆体繊維の鉄総量、鉄内在量、鉄付着量を表1に示す。
前駆体繊維を、220〜260℃の温度勾配を有する耐炎化炉に通し(耐炎化処理)、窒素雰囲気中で400〜1300℃の温度勾配を有する炭素化炉で焼成した(炭素化処理)。その後、電解酸化処理、サイジング処理を施し、炭素繊維とした。得られた炭素繊維の炭素繊維ストランド強度、弾性率の評価結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.9GPa、弾性率は290GPaとなった。
紡糸原液製造時にイオン交換樹脂で処理しなかった以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.8GPa、弾性率は270GPaとなった。
紡糸直前の紡糸原液中の鉄元素量が0.35×10−6g/g(対重合体換算)となるように硝酸鉄(III)5.0質量%のジメチルアセトアミド溶液を添加した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.8GPa、弾性率は280GPaとなった。
紡糸直前の紡糸原液中の鉄元素量が2.0×10−6g/g(対重合体換算)となるように硝酸鉄(III)5.0質量%のジメチルアセトアミド溶液を添加した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.7MPa、弾性率は280GPaとなった。
油剤分散液中の鉄元素量が0.5×10−6g/gとなるように硝酸鉄(III)を油剤分散液に添加した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.7GPa、弾性率は270GPaとなった。
紡糸原液及び油剤分散液を下記条件で製造した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。紡糸原液は、イオン交換樹脂で処理せずに製造した。油剤分散液は、アミノ変性シリコーン(信越化学工業株式会社製、製品名:KF−8002)90質量部に対し、乳化剤(花王株式会社製、製品名:エマルゲン108)を10質量部混合したものをゴーリンミキサー(エスエムテー株式会社製、製品名:圧力式ホモジナイザーゴーリンタイプ)で乳化した後、水を加えて製造した。得られた油剤分散液の組成は、水:アミノ変性シリコーン:乳化剤(質量比)=98.65:1.2:0.15であった。なお、油剤分散液の製造にあたっては、アミノ変性シリコーン、乳化剤、水のいずれもイオン交換樹脂で処理しなかった。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.3MPa、弾性率は250GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄付着量が多いため、炭素繊維のストランド強度は0.6GPa、弾性率は40GPa低下した。
紡糸原液製造時にイオン交換樹脂で処理せず、油剤分散液中の鉄元素量が2.0×10−6g/gになるように硝酸鉄(III)を油剤分散液に添加した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は4.9GPa、弾性率は230GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄付着量が多いため、炭素繊維のストランド強度は1.0GPa、弾性率は60GPa低下した。
油剤分散液を比較例1と同様にして製造した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は4.8GPa、弾性率は230GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄付着量が多いため、炭素繊維のストランド強度は1.1GPa、弾性率は60GPa低下した。
油剤分散液中の鉄元素量が2.0×10−6g/gとなるように硝酸鉄(III)を油剤分散液に添加した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.0GPa、弾性率は240GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄付着量が多いため、炭素繊維のストランド強度は0.9GPa、弾性率は50GPa低下した。
紡糸直前の紡糸原液中の鉄元素量が0.35×10−6g/g(対重合体換算)となるように硝酸鉄(III)5.0質量%のジメチルアセトアミド溶液を紡糸原液に添加し、油剤分散液中の鉄元素量が2.0×10−6g/gとなるように硝酸鉄(III)を油剤分散液に添加した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.0GPa、弾性率は240GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄付着量が多いため、炭素繊維のストランド強度は0.9GPa、弾性率は50GPa低下した。
紡糸直前の紡糸原液中の鉄元素量が0.35×10−6g/g(対重合体換算)となるように硝酸鉄(III)5.0質量%のジメチルアセトアミド溶液を添加し、油剤分散液を比較例1と同様にして製造した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は4.9GPa、弾性率は250GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄付着量が多いため、炭素繊維のストランド強度は1.0GPa、弾性率は40GPa低下した。
紡糸直前の紡糸原液中の鉄元素量が5.0×10−6g/g(対重合体換算)となるように硝酸鉄(III)5.0質量%のジメチルアセトアミド溶液を添加した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.2GPa、弾性率は240GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄内在量が多いため、炭素繊維のストランド強度は0.7GPa、弾性率は50GPa低下した。
油剤分散液中の鉄元素量が1.0×10−6g/gとなるように硝酸鉄(III)を油剤分散液に添加した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.1GPa、弾性率は230GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄付着量が多いため、炭素繊維のストランド強度は0.8GPa、弾性率は60GPa低下した。
紡糸原液の製造及び油剤分散液の製造にあたって、紡糸原液、アミノ変性シリコーン、乳化剤、水を実施例1と同様にイオン交換樹脂で処理した以外は、比較例1と同様にして炭素繊維を得た。各測定結果を表1に示す。
得られた炭素繊維のストランド強度は5.0GPa、弾性率は250GPaとなった。
実施例1と比較すると前駆体繊維の鉄付着量が多いため、炭素繊維のストランド強度は0.9GPa、弾性率は40GPa低下した。
Claims (5)
- 鉄内在量が2.0×10−6g/g以下、かつ鉄付着量が1.0×10−6g/g以下である、炭素繊維前駆体アクリル繊維。
- 鉄イオンとイオン交換能を有する物質にアクリロニトリル重合体溶液を接触させる原料浄化工程と、
前記原料浄化工程で処理したアクリロニトリル重合体溶液を紡糸する紡糸工程と、
鉄イオンとイオン交換能を有する物質に油剤組成物及び/又は水を接触させる油剤原料浄化工程と、
前記油剤組成物及び前記水を混合し油剤分散液を調製する分散液調製工程と、
前記紡糸工程で得られた繊維に、前記油剤分散液を含浸させ前記油剤組成物を付着させる工程とを有する、請求項1に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維の製造方法。 - 前記油剤分散液の鉄元素量が、0.5×10−6g/g以下である、請求項2に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維の製造方法。
- 前記分散液調製工程は、転相温度法により乳化して油剤分散液を調製する、請求項2又は3に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維の製造方法。
- 請求項1に記載の炭素繊維前駆体アクリル繊維を焼成してなる炭素繊維。
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