JP2011100114A - 着色感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高耐熱性の塗膜、パターン及びカラーフィルタを得ることができる着色感光性組成物を提供すること。
【解決手段】着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含有する着色感光性樹脂組成物であって、着色剤(A)が、染料を含む着色剤であり、かつ、バインダー樹脂(B)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種(Ba)に、カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)を付加させて得られる樹脂に、無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(Bc)を反応させ、さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多官能エポキシ化合物(Bd)を反応させて得られる樹脂を含むバインダー樹脂である着色感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタを構成する着色画像の形成に好適な着色感光性樹脂組成物及び該着色感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルタに関する。
着色感光性樹脂組成物は、液晶表示パネル、エレクトロルミネッセンスパネル、プラズマディスプレイパネルなどのディスプレイ装置に使用されるカラーフィルタの製造用に用いられている。この着色感光性樹脂組成物には、着色剤として、顔料又は染料を用いることが知られている(非特許文献1)。
鈴木八十二著、「よくわかる液晶ディスプレイのできるまで」、初版、日刊工業新聞社、2005年3月、P.112
本発明の課題は、耐熱性に優れた塗膜、パターン及びカラーフィルタを形成し得る着色感光性樹脂組成物を提供することにある。
本発明は以下の[1]〜[12]を提供するものである。
[1]着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含有する着色感光性樹脂組成物であって、着色剤(A)が、染料を含む着色剤であり、かつ、バインダー樹脂(B)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種(Ba)に、カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)を付加させて得られる樹脂に、無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(Bc)を反応させ、さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多官能エポキシ化合物(Bd)を反応させて得られる樹脂を含むバインダー樹脂である着色感光性樹脂組成物。
[2]染料が、アゾ化合物、アゾ化合物を配位子とする金属錯体及びキサンテン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む染料である[1]記載の着色感光性樹脂組成物。
[3]染料が、式(1)で表される化合物を含む染料である前記[1]又は[2]記載の着色感光性樹脂組成物。
Figure 2011100114
[式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、−R又は炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OH、−OR、−SO 、−SOH、SOM、−COH、−CO、−SO、−SONH、−SONHR又は−SONRで置換されていてもよい。
は、−SO 、−SOH、SOM、−COH、−CO、−SO、−SONHR又は−SONRを表す。
mは、0〜5の整数を表す。mが2以上の整数である場合、複数のRは、同一であっても異なっていてもよい。
Xは、ハロゲン原子を表す。
aは、0又は1の整数を表す。
は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−NR−で置き換っていてもよい。
は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換っていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖又は分枝の1価の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3〜30の1価の脂環式炭化水素基又は−Qを表し、該飽和脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、−OH、ハロゲン原子、−Q、−CH=CH又は−CH=CHRで置換されていてもよく、該飽和脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−CO−、−NH−又は−NR−で置き換っていてもよい。R及びRは、互いに結合して3〜10員環の窒素原子を含んだ複素環を形成していてもよく、該複素環に含まれる水素原子は、R、−OH又は−Qで置換されていてもよい。
Qは、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基又は炭素数3〜10の1価の複素環基を表し、該芳香族炭化水素基及び複素環基に含まれる水素原子は、−OH、R、−OR、−NO、−CH=CH、−CH=CHR又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
Mは、ナトリウム原子又はカリウム原子を表す。
ただし、式(1)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
[4]バインダー樹脂(B)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種(Ba)に、カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)を付加させて得られる樹脂に、無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(Bc)を反応させ、次いで、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多官能エポキシ化合物(Bd)を反応させて得られる樹脂に、さらに無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する化合物(Be)を反応させて得られる樹脂を含むバインダー樹脂である前記[1]〜[3]のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
[5]カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)が、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である前記[1]〜[4]のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
[6]バインダー樹脂(B)の含有量が、バインダー樹脂(B)と光重合性化合物(C)との合計量に対して、20質量%以上80質量%以下である前記[1]〜[5]のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
[7]染料の含有量が、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、0.5質量%以上60質量%以下である前記[1]〜[6]のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
[8]着色剤(A)が、顔料を含む着色剤である前記[1]〜[7]のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
[9]顔料が、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントイエロー150及びC.I.ピグメントイエロー138からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む顔料である前記[8]記載の着色感光性樹脂組成物。
[10]前記[1]〜[9]のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される塗膜。
[11]前記[1]〜[9]のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるパターン。
[12]フォトリソグラフ法によって形成される前記[11]記載のパターン。
[13]前記[10]記載の塗膜ならびに[11]及び[12]記載のパターンからなる群から選ばれる少なくとも一種を含むカラーフィルタ。
本発明の着色感光性樹脂組成物によれば、耐熱性に優れた塗膜、パターン及びカラーフィルタを製造することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法を説明する概略図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法を説明する概略図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法を説明する概略図である。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、着色剤(A)を含有する。
本発明の着色硬化性樹脂組成物に用いられる着色剤(A)は、染料を含む着色剤である。着色剤(A)に含まれる染料としては特に限定されるものではなく、公知の染料を使用することができる。例えば、油溶性染料、酸性染料、酸性染料のアミン塩や酸性染料のスルホンアミド誘導体などが挙げられる。
前記の染料としては、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)で染料に分類されている化合物や、染色ノート(色染社)に記載されている
公知の染料が挙げられる。具体的には、C.I.ソルベントイエロー4(以下、C.I.ソルベントイエローの記載を省略し、番号のみの記載とする。)、14、15、23、24、38、62、63、68、82、94、98、99、162;
C.I.ソルベントレッド45、49、125、130;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56;
C.I.ソルベントブルー35、37、59、67;
C.I.ソルベントグリーン1、3、4、5、7、28、29、32、33、34、35などが挙げられる。またC.I.アシッド染料として、C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.アシッドレッド1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、34、35、37、42、44、50、51、52、57、66、73、80、87、88、91、92、94、97、103、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、158、176、182、183、198、206、211、215、216、217、227、228、249、252、257、258、260、261、266、268、270、274、277、280、281、195、308、312、315、316、339、341、345、346、349、382、383、394、401、412、417、418、422、426;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、169、173;
C.I.アシッドブルー1、7、9、15、18、23、25、27、29、40、42、45、51、62、70、74、80、83、86、87、90、92、96、103、112、113、120、129、138、147、150、158、171、182、192、210、242、243、256、259、267、278、280、285、290、296、315、324:1、335、340;
C.I.アシッドバイオレット6B、7、9、17、19;
C.I.アシッドグリーン1、3、5、9、16、25、27、50、58、63、65、80、104、105、106、109などの染料が挙げられる。またC.I.ダイレクト染料として、C.I.ダイレクトイエロー2、33、34、35、38、39、43、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、136、138、141;
C.I.ダイレクトレッド79、82、83、84、91、92、96、97、98、99、105、106、107、172、173、176、177、179、181、182、184、204、207、211、213、218、220、221、222、232、233、234、241、243、246、250;
C.I.ダイレクトオレンジ34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ダイレクトブルー57、77、80、81、84、85、86、90、93、94、95、97、98、99、100、101、106、107、108、109、113、114、115、117、119、137、149、150、153、155、156、158、159、160、161、162、163、164、166、167、170、171、172、173、188、189、190、192、193、194、196、198、199、200、207、209、210、212、213、214、222、228、229、237、238、242、243、244、245、247、248、250、251、252、256、257、259、260、268、274、275、293;
C.I.ダイレクトバイオレット47、52、54、59、60、65、66、79、80、81、82、84、89、90、93、95、96、103、104;
C.I.ダイレクトグリーン25、27、31、32、34、37、63、65、66、67、68、69、72、77、79、82などの染料が挙げられる。さらに、C.I.モーダント染料として、C.I.モーダントイエロー5、8、10、16、20、26、30、31、33、42、43、45、56、61、62、65;
C.I.モーダントレッド1、2、3、4、9、11、12、14、17、18、19、22、23、24、25、26、30、32、33、36、37、38、39、41、43、45、46、48、53、56、63、71、74、85、86、88、90、94、95;
C.I.モーダントオレンジ3、4、5、8、12、13、14、20、21、23、24、28、29、32、34、35、36、37、42、43、47、48;
C.I.モーダントブルー1、2、3、7、8、9、12、13、15、16、19、20、21、22、23、24、26、30、31、32、39、40、41、43、44、48、49、53、61、74、77、83、84;
C.I.モーダントバイオレット1、2、4、5、7、14、22、24、30、31、32、37、40、41、44、45、47、48、53、58;
C.I.モーダントグリーン1、3、4、5、10、15、19、26、29、33、34、35、41、43、53などの染料が挙げられる。
また、着色剤(A)に含まれる染料としては、例えば、下記式(i)〜(vii)で表される酸性染料のアミン塩、及び式(viii)及び(ix)で表される酸性染料のスルホンアミド誘導体が挙げられる。
D−(SO (C2w+1 (i)
D−(SO {(C2w+1 (ii)
D−(SO {(C2w+1H} (iii)
D−(SO {(C2w+1 (iv)
D−(SO (C2e+1OC2f (v)
D−(SO {(C2w+1)(PhCHH} (vi)
D−(SO {(C2w+1)Py (vii)
D−[{SONH(C2w+1)}][(SOL)] (viii)
D−[{SONH(C2e+1OC2f)}][(SOL)](ix)
[式(i)〜(ix)中、Dは、色素に由来する基を表す。
vは、1以上20以下の整数を、wは、1以上20以下の整数を表す。
e及びfは、それぞれ独立に、1以上10以下の整数を表す。
Phは、フェニル基を表し、Pyは、窒素原子でC2w+1につながる式(I)で表される基を表す。
Figure 2011100114
(式(I)中、Rはメチル基を表す。maは、0又は1の整数を表す。)
pは、1以上8以下の整数を表す。
qは、0以上8以下の整数を表す。
Lは、水素原子又は一価の陽イオンを表す。]
式(i)〜(ix)におけるDとして、具体的には、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料及びフタロシアニン染料に由来する基が挙げられる。
mは、好ましくは1以上10以下の整数、より好ましくは1以上8以下の整数を表す。
nは、好ましくは1以上10以下の整数、より好ましくは1以上8以下の整数を表す。
e及びfは、それぞれ独立に、好ましくは1以上8以下の整数、より好ましくは1以上6以下の整数を表す。
Pyは、好ましくは式(I−1)で表される基を表す。
Figure 2011100114
pは、好ましくは1以上6以下の整数、より好ましくは1以上5以下の整数を表す。
qは、好ましくは0以上6以下の整数、より好ましくは0以上5以下の整数を表す。
Lにおける一価の陽イオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、(CHNなどの4級アンモニウムイオンなどが挙げられ、好ましくはナトリウムイオンが挙げられる。
前記アゾ染料としては、例えば、下記式(a)〜(d)で表される染料が挙げられる。
Figure 2011100114
式(a)中、Rz1は、炭素数2〜20のアルキル基、アルキル鎖の炭素数が2〜12のシクロヘキシルアルキル基、アルキル鎖の炭素数が1〜4のアルキルシクロヘキシル基、炭素数2〜12のアルコキシ基で置換された炭素数2〜12のアルキル基、式(a−1)で表されるアルキルカルボキシルアルキル基、式(a−2)で表されるアルキルオキシカルボニルアルキル基、炭素数1〜20のアルキル基で置換されたフェニル基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基を表す。
−CO−O−L− (a−1)
−O−CO−L− (a−2)
[式(a−1)中、Lは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。Lは、炭素数2〜12のアルキレン基を示す。
式(a−2)中、Lは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。Lは、炭素数2〜12のアルキレン基を表す。]
式(a)中、Rz2〜Rz5は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシ基又はハロゲン原子を表す。
前記の炭素数2〜20のアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−エチルヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルブチル基、1,5−ジメチルヘキシル基及び1,1,3,3−テトラメチルブチル基などが挙げられる。
アルキル鎖の炭素数が2〜12のシクロヘキシルアルキル基としては、シクロヘキシルエチル基、3−シクロヘキシルプロピル基及び8−シクロヘキシルオクチル基などが挙げられる。
アルキル鎖の炭素数が1〜4のアルキルシクロヘキシル基としては、2−エチルシクロヘキシル基、2−プロピルシクロヘキシル基及び2−(n−ブチル)シクロヘキシル基などが挙げられる。
炭素数2〜12のアルコキシ基で置換された炭素数2〜12のアルキル基としては、3−エトキシ−n−プロピル基、プロポキシプロピル基、4−プロポキシ−n−ブチル基、3−メチル−n−ヘキシルオキシエチル基及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基などが挙げられる。
炭素数1〜20のアルキル基で置換されたフェニル基としては、o−イソプロピルフェニル基などが挙げられる。
フェニル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基としては、DL−1−フェニルエチル基、ベンジル基及び3−フェニル−n−ブチル基などが挙げられる。
及びLにおける炭素数2〜12のアルキル基としては、エチル基、プロピル基、n−ヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−エチルヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルブチル基、1,5−ジメチルヘキシル基及び1,1,3,3−テトラメチルブチル基などが挙げられる。
及びLにおける炭素数2〜12のアルキレン基としては、エチレン基及びヘキサンジイル基などが挙げられる。
式(a)におけるRz2〜Rz5としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、カルボキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子などが挙げられ、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フッ素原子又は塩素原子が挙げられる。
式(a)で表される染料のうち、好ましい染料として、具体的には式(e)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011100114
アントラキノン染料に由来する基を有する染料としては、例えば、式(f)で表される化合物が挙げられる。
トリフェニルメタン染料に由来する基を有する染料としては、例えば、式(g)で表される化合物が挙げられる。
キサンテン染料に由来する基を有する染料としては、例えば、式(h)で表される化合物が挙げられる。
また、フタロシアニン染料に由来する基を有する染料としては、例えば、式(j)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2011100114
染料としては、アゾ化合物、アゾ化合物を配位子とする金属錯体及びキサンテン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む染料が好ましく、後述の式(1)〜式(3)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む染料であることがより好ましい。染料としては、本発明の着色感光性樹脂組成物において使用される後述の溶剤のいずれかに溶解する染料が好ましい。
染料としては、キサンテン化合物を含む染料であることが好ましく、下記式(1)で表される化合物を含有する染料がより好ましい。
Figure 2011100114
[式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、−R又は炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OH、−OR、−SO 、−SOH、SOM、−COH、−CO、−SO、−SONH、−SONHR又は−SONRで置換されていてもよい。
は、−SO 、−SOH、SOM、−COH、−CO、−SO、−SONHR又は−SONRを表す。
mは、0〜5の整数を表す。mが2以上の整数である場合、複数のRは、同一であっても異なっていてもよい。
Xは、ハロゲン原子を表す。
aは、0又は1の整数を表す。
は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−NR−で置き換っていてもよい。
は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換っていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖又は分枝の1価の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3〜30の1価の脂環式炭化水素基又は−Qを表し、該飽和脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、−OH、ハロゲン原子、−Q、−CH=CH又は−CH=CHRで置換されていてもよく、該飽和脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−CO−、−NH−又は−NR−で置き換っていてもよい。R及びRは、互いに結合して3〜10員環の窒素原子を含んだ複素環を形成していてもよく、該複素環に含まれる水素原子は、R、−OH又は−Qで置換されていてもよい。
Qは、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基又は炭素数3〜10の1価の複素環基を表し、該芳香族炭化水素基及び複素環基に含まれる水素原子は、−OH、R、−OR、−NO、−CH=CH、−CH=CHR又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
Mは、ナトリウム原子又はカリウム原子を表す。
ただし、式(1)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
式(1)で表される化合物におけるR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、−R又は炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表す。
上記Rは、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表す。該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、−CH−は、−O−、−CO−又は−NR−(Rは、炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、−CH−は、−O−又は−CO−で置き換っていてもよい。)で置換されていてもよい。
−Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロオクチル基、ノニル基、デカニル基、トリシクロデカニル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、ヘキシロキシプロピル基、2−エチルヘキシロキシプロピル基、メトキシヘキシル基、エトキシプロピル基などが挙げられる。
〜R及びQにおける炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
また、R〜Rにおける炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OH、−OR、−SO 、−SOH、SOM、−COH、−CO、−SO、−SONH、−SONHR又は−SONRで置換されていてもよい。
上記Rは、前記と同じ意味を表す。
上記R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖又は分枝の1価の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3〜30の1価の脂環式炭化水素基又は−Q(Qは、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基又は炭素数3〜10の1価の複素環基を表し、これらに含まれる水素原子は、−OH、−R、−OR、−NO、−CH=CH、−CH=CHR又はハロゲン原子で置換されていてもよい。)を表す。
及びRにおける、炭素数1〜10の直鎖又は分枝の1価の飽和脂肪族炭化水素基及び炭素数3〜30の1価の脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、−OH、ハロゲン原子、−Q、−CH=CH又は−CH=CHRで置換されていてもよく、−CH−は、−O−、−S−、−CO−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよい。
及びRは、互いに結合して3〜10員環の複素環を形成していてもよい。この場合、該複素環に含まれる水素原子は、−R、−OH又は−Qで置換されていてもよい。
また、上記Mは、ナトリウム原子又はカリウム原子を表す。
〜Rにおける炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子と置換してもよいハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子などが挙げられる。
−ORとしては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基などが挙げられる。
−COとしては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、トリシクロデカニルオキシカルボニル基、メトキシプロピルオキシカルボニル基、エトキシプロピルオキシカルボニル基、ヘキシロキシプロピルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシプロピルオキシカルボニル基、メトキシヘキシルオキシカルボニル基などが挙げられる。
−SONRにおいて、R及びRが互いに結合して形成される3〜10員環の複素環としては、
Figure 2011100114
等が挙げられる。なお、上記の複素環は、上図に記載される結合手で、硫黄原子と結合する。
Qにおける炭素数3〜10の1価の複素環基としては、
Figure 2011100114
等が挙げられる。なお、Qにおける複素環基の結合手は、任意の位置とすることができる。
−SOとしては、例えば、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基、デシルオキシスルホニル基などが挙げられる。
−SONHRとしては、N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−イソペンチルスルファモイル基、N−ネオペンチルスルファモイル基、N−シクロペンチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N−シクロヘプチルスルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−(2−エチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,5−ジメチルヘキシル)スルファモイル基、N−シクロオクチルスルファモイル基、N−ノニルスルファモイル基、N−デカニルスルファモイル基、N−トリシクロデカニルスルファモイル基、N−メトキシプロピルスルファモイル基、N−エトキシプロピルスルファモイル基、N−プロポキシプロピルスルファモイル基、N−イソプロポキシプロピルスルファモイル基、N−ヘキシロキシプロピルスルファモイル基、N−(2−エチルヘキシロキシプロピル)スルファモイル基、N−(メトキシヘキシル)スルファモイル基、N−(3−フェニル−1−メチルプロピル)スルファモイル基などが挙げられる。
さらに、−SONHRとしては、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
上記式中、Xは、ハロゲン原子を表す。Xにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
上記式中、Xは、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基を表し、該アルキル基及びアルコキシ基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
上記式中、Xは、上記と同じ意味を表す。
上記式中、Xは、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ハロゲン原子又はニトロ基を表し、該アルキル基及び該アルコキシ基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられる。
Figure 2011100114
中でも、−SONHRとしては、Rが、炭素数6〜8の分枝状飽和脂肪族炭化水素基、炭素数5〜7の脂環式炭化水素基、アリル基、フェニル基、炭素数8〜10のアラルキル基、炭素数2〜8のヒドロキシ基含有飽和脂肪族炭化水素基およびアリール基又は炭素数2〜8のアルコキシ基含有飽和脂肪族炭化水素基またはアリール基であるものが好ましく、特に、2−エチルヘキシル基であるものが好ましい。
−SONRとしては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
上記式中、Xは、上記と同じ意味を表す。
Figure 2011100114
−SONRに含まれるR及びRとしては、炭素数6〜8の分枝状飽和脂肪族炭化水素基、炭素数5〜7の脂環式炭化水素基、アリル基、フェニル基、炭素数8〜10のアラルキル基、炭素数2〜8のヒドロキシ基含有飽和脂肪族炭化水素基およびアリール基又は炭素数2〜8のアルコキシ基含有飽和脂肪族炭化水素基またはアリール基が好ましく、2−エチルヘキシル基であることが特に好ましい。
式(1)中のR〜Rにおける、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基の置換基としては、エチル基、プロピル基、フェニル基、ジメチルフェニル基、−SO又は−SONHRが好ましい。
置換基を有する炭素数6〜10の芳香族炭化水素基としては、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、デカニルフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ヘキシロキシフェニル基、デカニロキシフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基などが挙げられる。
式(1)中のR〜Rにおいては、R及びRの中の少なくとも1つ、又は、R及びRの中の少なくとも1つが、炭素数1〜4の1価の飽和炭化水素基又は置換されていてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基であることが好ましい。
また、R及びRの中の少なくとも1つ、かつ、R及びRの中の少なくとも1つが、炭素数1〜4の1価の飽和炭化水素基又は置換されていてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基であることが好ましく、特に、R及びRの中の少なくとも1つ、かつ、R及びRの中の少なくとも1つが、置換されていてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基であることがより好ましい。
式(1)で表される化合物におけるRは、−SO−、−SOH、SOM、−COH、−CO、−SO、−SONHR又は−SONRを表す。
式(1)中、mは0〜5の整数を表し、mが2以上の整数である場合、複数のRは、同一であっても異なっていてもよい。
として、好ましくは、カルボキシ基、エチルオキシカルボニル基、スルホ基、N−(2−エチルヘキシロキシプロピル)スルファモイル基、N−(1,5−ジメチルヘキシル)スルファモイル基、N−(3−フェニル−1−メチルプロピル)スルファモイル基、N−(イソプロポキシプロピル)スルファモイル基が挙げられる。
式(1)中、Xは、ハロゲン原子を表し、aは、0又は1の整数を表す。
Xで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子などが挙げられる。
式(1)で表される化合物としては、下記式(1−1)又は(1−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2011100114
[式(1−1)中、R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、−R又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OH、−OR、−SO−、−SOH、−SONa、−COH、−CO、−SO、−SONH、−SONHR又は−SONRで置換されていてもよい。
15は、水素原子、−SO−、−SOH、−SONH、−SONHR又は−SONRを表す。
16は、−SO−、−SOH、−SONH、−SONHR又は−SONRを表す。
、R、R、m、X及びaは、前記と同じ意味を表す。
ただし、式(1−1)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
Figure 2011100114
[式(1−2)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、−R26又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R26、−OH、−OR26、−SO 、−SONa、−COH、−CO26、−SOH、−SO26又は−SONHR28で置換されていてもよい。
25は、−SO 、−SONa、−COH、−CO26、−SOH又は−SONHR28を表す。
26は、炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、−OR27又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
27は、炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
28は、水素原子、−R26、−CO26又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、−R26又は−OR26で置換されていてもよい。
m、X及びaは、前記と同じ意味を表す。
ただし、式(1−2)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
さらに、式(1)で表される化合物としては、下記式(1−3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2011100114
[式(1−3)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、フェニル基を表し、該フェニル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R26、−OR26、−CO26、−SO26又は−SONHR28で置換されていてもよい。
33は、−SO 又は−SONHR28を表す。
34は、水素原子、−SO 又は−SONHR28を表す。
26、R28、X及びaは、前記と同じ意味を表す。
ただし、式(1−3)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
さらに、式(1)で表される化合物としては、下記式(1−4)で表される化合物であることが、より好ましい。
Figure 2011100114
[式(1−4)中、R41及びR42は、それぞれ独立に、フェニル基を表し、該フェニル基に含まれる水素原子は、−R26又は−SONHR28で置換されていてもよい。
43は、−SO 又は−SONHR28を表す。
26、R28、X及びaは、前記と同じ意味を表す。
ただし、式(1−4)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
式(1)で表される化合物としては、例えば、下記式(1a)〜式(1f)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011100114
[式(1a)中、R51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子、−SO 、−SOH、−COH又は−SONHR50を表す。R50は、2−エチルヘキシルを表す。X及びaは、上記と同じ意味を表す。
ただし、式(1a)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
Figure 2011100114
[式(1b)中、R51は、上記と同じ意味を表す。ただし、式(1b)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
式(1b)で表される化合物は、式(1b−1)で表される化合物の互変異性体である。
Figure 2011100114
[式(1b−1)中、R51、X及びaは、上記と同じ意味を表す。ただし、式(1b−1)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
Figure 2011100114
[式(1c)及び式(1d)中、R53、R54及びR55は、それぞれ独立に、−SO 、−SONa又は−SONHR50を表す。R50は、2−エチルヘキシル基を表す。ただし、式(1c)で表される化合物及び式(1d)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とがそれぞれ同一である。]
Figure 2011100114
[式(1e)及び式(1f)中、R56、R57及びR58は、それぞれ独立に、水素原子、−SO 、−SOH又は−SONHR50を表す。R50は、2−エチルヘキシル基を表す。ただし、式(1e)で表される化合物及び式(1f)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とがそれぞれ同一である。]
式(1a)〜式(1f)で表される化合物としては、具体的には、スルホローダミンB、スルホローダミンBの−SO−又は−SOHをスルホンアミド化した化合物、C.I.ソルベントレッド49、ローダミンB、C.I.アシッドバイオレット102、C.I.アシッドバイオレット102の−SO 又は−SOHをスルホンアミド化した化合物、C.I.アシッドレッド289、C.I.アシッドレッド289の−SO 又は−SOHをスルホンアミド化した化合物などが挙げられる。本発明の着色感光性樹脂組成物に用いられる染料としては、中でも、式(1e)又は式(1f)で表される化合物が好ましく、具体的にはC.I.アシッドレッド289、C.I.アシッドレッド289の−SO 又は−SOHをスルホンアミド化した化合物が好ましい。とりわけ、式(h)で表される化合物が好ましい。
Figure 2011100114
式(1)で表される化合物は、例えば、−SOHを有する色素または色素中間体を定法によりクロル化して、得られた−SOClを有する色素または色素中間体をR−NHで表されるアミンと反応させることにより製造することができる。また、特開平3−78702号公報3頁の右上欄〜左下欄に記載の方法により製造された色素を、上記同様、クロル化後、アミンと反応させることにより製造することができる。
着色剤(A)が式(1)で表される化合物を含む場合、着色剤(A)に対する式(1)で表される化合物の含有量は、好ましくは3〜80質量%であり、より好ましくは3〜70質量%、さらに好ましくは3〜50質量%である。
着色剤(A)が、式(1)で表される化合物とは異なる染料を含む場合、式(1)で表される化合物及び式(1)で表される化合物とは異なる染料の混合比率は、以下の範囲にあることが好ましい。
式(1)で表される化合物 :1〜99質量%
式(1)で表される化合物とは異なる染料:1〜99質量%
式(1)で表される化合物及び式(1)で表される化合物とは異なる染料の配合比率が前記の範囲にあると、目的の分光を得ることができる。
染料としては、アゾ化合物を含む染料であることが好ましく、式(2)で表される化合物を含む染料であることがより好ましい。
Figure 2011100114
[式(2)中、Aは、置換基を有していてもよい炭素数6〜14の2価の芳香族炭化水素基を表す。
は、置換基を有していてもよい炭素数6〜14の1価の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜14の1価の複素環基を表す。
51は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基を表す。
p1は、1又は2を表す。p1が2である場合、複数のA、B、R51及びR52は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
p1が1である場合、R52は、水素原子又は1価の置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基を表し、p1が2である場合、R52は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の2価の脂肪族炭化水素基を表し、該1価の脂肪族炭化水素基及び該2価の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−CO−及び−NR’−で置き換わっていてもよい。
R’は、水素原子又は炭素数1〜6の1価の脂肪族炭化水素基を表す。]
式(2)で表される化合物は、式(2−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2011100114
[式(2−1)中、Z、Z及びZは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の脂肪族炭化水素基を表し、Z、Z及びZに含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。
53及びR54は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基を表す。
及びAは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数6〜14の2価の芳香族炭化水素基を表す。
及びBは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数6〜14の1価の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜14の1価の複素環基を表す。]
、Z及びZは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の脂肪族炭化水素基を表す。炭素数1〜16の2価の脂肪族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数は含まれず、その数は、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜8である。
炭素数1〜16の2価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜16のアルカンジイル基が挙げられ、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、へキサンジイル基、ヘプタンジイル基、オクタンジイル基、デカンジイル基、テトラデカンジイル基及びヘキサデカンジイル基が挙げられる。
炭素数1〜16の2価の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
及びZは、−O−を含んでいてもよい炭素数1〜8のアルカンジイル基であることが好ましく、−O−を含んでいてもよい炭素数5〜7のアルカンジイル基であることがより好ましい。好ましい基としては、例えば、−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−O−(CH−又は−CH−CH(CH)−が挙げられる。
は、−C(=C)−を含んでいてもよい炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜8の無置換のアルカンジイル基であることがより好ましく、炭素数4〜8の無置換のアルカンジイル基であることがより好ましい。好ましい基としては、例えば、−(CH−、−(CH−又は−CH−C(=CH)−が挙げられる。
51、R52、R53及びR54を表す炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよい。脂肪族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数は含まれず、その数は、好ましくは6〜10、より好ましくは1〜4である。
炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、メチルブチル基(1,1,3,3−テトラメチルブチル基など)、メチルヘキシル基(1,5−ジメチルヘキシル基など)、エチルヘキシル基(2−エチルヘキシル基など)、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基(2−メチルシクロヘキシル基など)及びシクロヘキシルアルキル基などが挙げられる。
炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜8のアルコキシ基又はカルボキシ基で置換されていてもよい。炭素数1〜8のアルコキシ基で置換された炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基としては、プロポキシプロピル基(3−(イソプロポキシ)プロピル基など)及びアルコキシプロピル基(3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基など)が挙げられる。カルボキシ基で置換された炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基としては、2−(カルボキシ)エチル基、3−(カルボキシ)プロピル基及び4-(カルボキシ)ブチル基などが挙げられる。
52を表す置換基を有していてもよい炭素数1〜35の2価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜35のアルカンジイル基が挙げられ、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、へキサンジイル基、ヘプタンジイル基、オクタンジイル基、デカンジイル基、テトラデカンジイル基及びヘキサデカンジイル基が挙げられる。
炭素数1〜35の2価の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−CO−及び−NR’−で置き換わっていてもよい。炭素数1〜35の脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
R’を表す炭素数1〜6の1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
51、R53及びR54を表す炭素数2〜18のアシル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜8のアルコキシ基で置換されていてもよい。置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、その数は、好ましくは6〜10である。置換基を有していてもよいアシル基としては、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、メトキシベンゾイル基(p−メトキシベンゾイル基など)などが挙げられる。
53及びR54としては、水素原子、炭素数1〜4の1価の脂肪族炭化水素基及び炭素数2〜5のアシル基が好ましい。好ましい基としては、例えば、水素原子、アセチル基又はプロピオニル基が挙げられる。
、A及びAを表す炭素数6〜14の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基及びナフタレンジイル基等が挙げられ、中でもフェニレン基が好ましい。
炭素数6〜14の2価の芳香族炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ニトロ基、スルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
炭素数1〜8のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜2のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
N−置換スルファモイル基としては、−SO2NHR55及び−SON(R55)R56が挙げられ、具体的には、式(1)で表される化合物における−SO2NHR及び−SON(R)Rとして挙げたものと同じ基が挙げられる。中でも、R55及びR56が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基であるN−置換スルファモイル基が好ましい。
、B及びBは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数6〜14の1価の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜14の1価の複素環基を表す。
炭素数6〜14の1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
炭素数3〜14の1価の複素環基としては、下記に表される基が挙げられる。
Figure 2011100114
[Rは、水素原子又は有機基を表す。]
該有機基としては、例えば、後述のR59と同様の基が挙げられる。
炭素数6〜14の1価の芳香族炭化水素基及び炭素数3〜14の1価の複素環基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基、シアノ基、アミノ基又はN−置換アミノ基で置換されていてもよい。
N−置換アミノ基として、−NHR57基又は−NR5758基が好ましい。ただし、R57及びR58は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜14の1価の複素環基を表す。炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基及び炭素数3〜14の1価の複素環基としては、前記と同様の基が挙げられる。
、B及びBは、それぞれ独立に、式(2−1a)で表される基であることが好ましい。
Figure 2011100114
[式(2−1a)中、R59は水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基を表す。R60は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基を表す。]
式(2−1a)で表される基のピリドン環は、ケト型であってもエノール型であってもよい。
炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基としては、上記と同じものが挙げられ、R59は、メチルブチル基(1,1,3,3−テトラメチルブチル基など)、メチルへキシル基(1,5−ジメチルへキシル基など)、エチルへキシル基(2−エチルヘキシル基など)、メチルシクロへキシル基(2−メチルシクロヘキシル基など)及びアルコキシプロピル基(3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基など)などの分枝鎖状脂肪族炭化水素基であることが好ましい。
59及びR60の置換基としては、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアシルオキシ基が挙げられる。炭素数1〜8のアルコキシ基としては、前記と同じものが挙げられる。炭素数1〜8のアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
60は、メチル基であることが好ましい。
式(2)で表される化合物としては、式(I−1)〜式(I−18)で表される化合物が挙げられる。表中のA、A、Z及びZは、右側の結合手がZに近い方の結合手を表す。
Figure 2011100114
Figure 2011100114
Figure 2011100114
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及びBが同じ種類の基であることが好ましく、さらに、A及びA、R53及びR54、Z及びZがそれぞれ同じ種類の基であることがより好ましい。これらの基であると、式(2−1)で表される化合物の製造が容易である。
式(2−1)で表される化合物は、溶媒中で、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物と、式(I−B)で表される化合物とを、0〜150℃で反応させることにより製造できる。
Figure 2011100114
[式(I−A)、式(I−A’)及び式(I−B)中、Z、Z、Z、R53、R54、A、A、B及びBは上記と同じ意味を表す。
67及びR68は、それぞれ独立に、−OR69又はハロゲン原子を表す。R69は、1価の炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基を表す。]
式(I−B)で表される化合物としては、マロン酸ジメチル、コハク酸イソブチル、アジピン酸ジメチル、及びスベリン酸ジエチル、マロン酸クロライド、コハク酸クロライド、アジピン酸クロライド及びスベリン酸クロライドなどが挙げられる。
式(I−B)で表される化合物の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物との合計量1モルに対して、例えば、0.5〜3モルであることが好ましい。なお溶媒中に水が含まれる場合は、式(I−B)で表される化合物を前記の量より過剰に使用することが好ましい。
式(I−B)で表される化合物のR67及びR68が、−OR69である場合には、公知の酸触媒を添加することが好ましい。酸触媒としては、硫酸、パラトルエンスルホン酸などが挙げられる。酸触媒の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物との合計量1モルに対して、例えば、0.01〜2モルであることが好ましい。
式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物と、式(I−B)で表される化合物との反応は、溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、水;1,4−ジオキサンなどのエーテル類(特に環状エーテル類);クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、ジクロロプロパン、塩化アミル、1,2−ジブロモエタンなどのハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭素系芳香族類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアルキルアミド類などが好ましく、2種類以上の溶媒を併用してもよい。溶媒の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物との合計量1質量部に対して、例えば、1〜20質量部が好ましく、より好ましくは2〜10質量部である。
式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物と、式(I−B)で表される化合物との反応は、窒素雰囲気下、又はアルゴン雰囲気下で行われることが好ましく、塩化カルシウムなどで乾燥した空気下で反応を行ってもよい。
反応温度は、例えば、0〜150℃が好ましく、より好ましくは10〜130℃である。反応時間は、例えば、1〜25時間が好ましく、より好ましくは3〜15時間である。
式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物、式(I−B)で表される化合物及び溶媒の添加順は特に限定されないが、式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物及び溶媒からなる溶液に、式(I−B)で表される化合物を添加(滴下)することが好ましい。酸触媒を用いる場合には、式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物、酸触媒及び溶媒からなる溶液に、式(I−B)で表される化合物を添加(滴下)することが好ましい。
上記のようにして得られた反応混合物から目的化合物である式(2−1)で表される化合物を取得する方法は特に限定されず、公知の種々の手法が採用でき、例えば、反応混合物を有機溶媒で抽出することで精製することができる。また必要に応じて、アルカリ性水溶液や酸性水溶液による洗浄、再結晶などの公知の手法によって、さらに精製してもよい。
また、式(2−1)で表される化合物は、式(I−C)で表される化合物と、式(I−D)で表される化合物及び式(I−D’)で表される化合物とを、カップリング反応させることにより製造できる。式(I−C)で表される化合物の塩と、式(I−D)で表される化合物及び式(I−D’)で表される化合物とを、例えば水性溶媒中20〜60℃で反応させることにより、式(2−1)で表される化合物を製造することができる。
Figure 2011100114
[式(I−C)及び式(I−D)中、Z、Z、Z、R53、R54、A、A、B及びBは上記と同じ意味を表す。
は、無機又は有機アニオンを表す。]
式(I−C)で表される化合物の無機又は有機アニオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、CH−COO、Ph−COOなどが挙げられ、好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン、CH−COOが挙げられる。
染料としては、アゾ化合物を配位子とする金属錯体を含む染料であることが好ましく、式(3)で表される化合物を含む染料であることがより好ましい。式(3)で表される化合物は、クロム錯アニオン又はコバルト錯アニオンとカチオンとの塩である。
Figure 2011100114
[式(3)中、Ra1〜Ra18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基、ニトロ基、フェニル基、−SONHRa30、−SO -、−COORa30又は−SOa30を表す。
a19及びRa20は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はアミノ基を表す。
a30は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
は、Cr又はCoを表す。
は、1〜5の整数を表す。
は、ヒドロン、1価の金属カチオン又はキサンテン骨格を有する化合物に由来する1価のカチオンを表す。]
a1〜Ra18を表す炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、デキシル基、1−メチルブチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1,6−ジメチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基及び1,1,5,5−テトラメチルヘキシル基等が挙げられる。
a30を表す炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜10の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基、及びこれらを組み合わせた炭素数4〜10の基が挙げられる。炭素数1〜10の1価の脂肪族炭化水素基としては、前記と同様の基が挙げられ、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基としては、式(1)で表される化合物のQを表すものと同様の基が挙げられる。炭素数3〜10の1価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロデシル基等が挙げられる。
−CH−が−O−又は−CO−に置き換わった前記の炭化水素基としては、−Ra32−O−Ra33、−Ra32−CO−O−Ra33、−Ra32−O−CO−Ra33が挙げられる。Ra32は炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基であり、Ra33は炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基である。
a32を表す炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基等が挙げられる。
−Ra32−O−Ra33としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル基、2−オキソ−4−メトキシブチル基、オクチルオキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基等が挙げられる。
−Ra32−CO−O−Ra33としては、メトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルエチル基、プロポキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルエチル基等が挙げられる。
−Ra32−O−CO−Ra33としては、アセチルオキシメチル基、アセチルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、プロピルカルボニルオキシメチル基、プロピルカルボニルオキシエチル基、ブチルカルボニルオキシメチル基、ブチルカルボニルオキシエチル基等が挙げられる。
−SONHRa30としては、スルファモイル基;
N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N−(1,1−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(1,2−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(2,2−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(1−メチルブチル)スルファモイル基、N−(2−メチルブチル)スルファモイル基、N−(3−メチルブチル)スルファモイル基、N−シクロペンチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−(1,3−ジメチルブチル)スルファモイル基、N−(3,3−ジメチルブチル)スルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N−(1−メチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,4−ジメチルペンチル)スルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−(2−エチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,5−ジメチル)ヘキシルスルファモイル基、N−(1,1,2,2−テトラメチルブチル)スルファモイル基、N−アリルスルファモイル基等の脂肪族炭化水素基で置換されたスルファモイル基;
N−(2−メトキシエチル)スルファモイル基、N−(2−エトキシエチル)スルファモイル基、N−(1−メトキシプロピル)スルファモイル基、N−(3−メトキシプロピル)スルファモイル基、N−(3−エトキシプロピル)スルファモイル基、N−(3−プロポキシプロピル)スルファモイル基、N−(3−イソプロポキシプロピル)スルファモイル基、N−(3−ヘキシロキシプロピルスル)ファモイル基、N−(2−エチルヘキシルオキシプロピル)スルファモイル基、N−(3−tert−ブトキシプロピル)スルファモイル基、N−(4−オクチルオキシブチル)スルファモイル基等の−R31−O−R32で置換されたスルファモイル基;
N−(メトキシカルボニルメチル)スルファモイル基、N−(メトキシカルボニルエチル)スルファモイル基、N−(エトキシカルボニルメチル)スルファモイル基、N−(エトキシカルボニルエチル)スルファモイル基、N−(プロポキシカルボニルメチル)スルファモイル基、N−(プロポキシカルボニルエチル)スルファモイル基、N−(ブトキシカルボニルメチル)スルファモイル基、N−(ブトキシカルボニルエチル)スルファモイル基等の−R31−CO−O−R32で置換されたスルファモイル基;
N−(アセチルオキシメチル)スルファモイル基、N−(アセチルオキシエチル)スルファモイル基、N−(エチルカルボニルオキシメチル)スルファモイル基、N−(エチルカルボニルオキシエチル)スルファモイル基、N−(プロピルカルボニルオキシメチル)スルファモイル基、N−(プロピルカルボニルオキシエチル)スルファモイル基、N−(ブチルカルボニルオキシメチル)スルファモイル基、N−(ブチルカルボニルオキシエチル)スルファモイル基等の−R31−O−CO−R32で置換されたスルファモイル基;
N−シクロヘキシルスルファモイル基、N−(2−メチルシクロヘキシル)スルファモイル基、N−(3−メチルシクロヘキシル)スルファモイル基、N−(4−メチルシクロヘキシル)スルファモイル基、N−(4−ブチルシクロヘキシル)スルファモイル基、等の置換基を有するシクロヘキシル基で置換されたスルファモイル基;
N−ベンジルスルファモイル基、N−(1−フェニルエチル)スルファモイル基、N−(2−フェニルエチル)スルファモイル基、N−(3−フェニルプロピル)スルファモイル基、N−(4−フェニルブチル)スルファモイル基、N−[2−(2−ナフチル)エチル]スルファモイル基、N−[2−(4−メチルフェニル)エチル]スルファモイル基、N−(3−フェニル−1−プロピル)スルファモイル基、N−(3−フェニル−1−メチルプロピル)スルファモイル基等のアラルキル基で置換されたスルファモイル基等が挙げられる。
−COORa30としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
−SOa30としては、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、プロパンスルホニル基、イソプロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、sec−ブタンスルホニル基、tert−ブタンスルホニル基、ペンタンスルホニル基、ヘキサンスルホニル基、ヘプタンスルホニル基、オクタンスルホニル基、1−メチルブタンスルホニル基、1,1,3,3−テトラメチルブタンスルホニル基、1,5−ジメチルヘキサンスルホニル基、1,6−ジメチルヘプタンスルホニル基、2−エチルヘキサンスルホニル基及び1,1,5,5−テトラメチルヘキサンスルホニル基等が挙げられる。
耐熱性が高い傾向にあることから、Ra1〜Ra18のうち、少なくとも1つがニトロ基であることが好ましい。
a30としては、炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシル基、−Ra32−O−Ra33、−Ra32−CO−O−Ra33及び−Ra32−O−CO−Ra33が好ましい。
式(3)で表される化合物において、錯アニオンの配位子となるピラゾールアゾ化合物の好ましい例としては、式(1−a1)〜式(1−a64)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2011100114
Figure 2011100114
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Figure 2011100114
式(3)で表される化合物において、錯アニオンの好ましい例としては、式(1−b1)〜式(1−b60)で表されるアニオン等が挙げられる。
Figure 2011100114
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は、ヒドロン、1価の金属カチオン又はキサンテン骨格を有する化合物に由来する1価のカチオンである。中でも、得られるカラーフィルタの明度が高いという点で、キサンテン骨格を有する化合物に由来する1価のカチオンが好ましい。キサンテン骨格を有する化合物としては、式(1)で表される化合物が挙げられる。
式(3)で表される化合物としては、有機溶媒への溶解性の点で、式(3−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2011100114
[式(3−1)中、Ra41〜Ra58は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基、ニトロ基、スルホ基、−SOa33又は−SONHRa34を表す。
a34は、水素原子、炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシル基、−Ra32−O−Ra33、−Ra32−CO−O−Ra33、−Ra32−O−CO−Ra33又は炭素数7〜10のアラルキル基を表す。
a32は、炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
a33は、炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基を表す。
a59及びRa60は、互いに独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はアミノ基を表す。
は、Cr又はCoを表す。
a21〜Ra24は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、−OR32、スルホ基、−SONa、−SOK又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
a25及びRa26は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a27は、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基又はプロパン−1,2−ジイル基を表す。
a28は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の整数である場合、複数のR27は互いに同一であっても異なっていてもよい。]
炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基としては、前記のRa1〜Ra18を表すものと同様の基が挙げられる。
炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基としては、前記のRa32を表すものと同様の基が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、ジフェニルメチル基、フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシル基としては、2−メチルシクロヘキシル基、2−エチルシクロヘキシル基、2−プロピルシクロヘキシル基、2−イソプロピルシクロヘキシル基、2−ブチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシルキ基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4−イソプロピルシクロヘキシル基、4−ブチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
耐熱性が高い傾向にあることから、Ra41〜Ra58のうち、少なくとも1つがニトロ基であることが好ましい。
また、Ra41〜Ra45の少なくとも1つ及びRa46〜Ra50のうち少なくとも1つが、スルホ基、−SONHRa34又は−SOa33であることが好ましく、−SOa33であることがより好ましく、−SOCHであることがさらに好ましい。
色濃度が高くなることから、Ra21〜Ra24としては、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、水素原子又はエチル基であることがより好ましい。
a27としては、エチレン基及びプロパン−1,2−ジイル基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
a28としては、水素原子が好ましい。
nは、1〜4の整数であり、2〜4の整数が好ましく、3又は4がより好ましく、3がさらに好ましい。
−(Ra27−O)n−Ra28としては、有機溶剤への溶解性の点で、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基及び2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基が好ましく、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基がより好ましい。
式(3−1)で表される化合物において、キサンテン化合物に由来するカチオンの好ましい例としては、式(1−c1)〜式(1−c48)で表されるカチオン等が挙げられる。
Figure 2011100114
Figure 2011100114
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式(3−1)で表される化合物としては、具体的に、式(3a−1)〜式(3a−26)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2011100114
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式(3−1)で表される化合物の具体例のうち、有機溶剤への溶解性の点で、式(3a−1)、式(3a−3)〜式(3a−5)、式(3a−7)〜式(3a−9)、式(3a−11)〜式(3a−16)、式(3a−18)〜式(3a−21)及び式(3a−23)〜式(3a−26)で表される化合物が好ましく、式(3a−1)で表される化合物、式(3a−3)で表される化合物及び式(3a−23)で表される化合物がより好ましい。
式(3)で表される化合物を製造するには、式(3d)で表される化合物とクロム化合物とを用いて、クロム錯塩を形成させるか、式(3d)で表される化合物とコバルト化合物とを用いて、コバルト錯塩を形成させる。その後、必要に応じて該錯塩とDを有する塩とを塩交換反応させることで、式(3)で表される化合物を製造することができる。
Figure 2011100114
[式(3d)中、Ra1〜Ra5、Ra11〜Ra14及びRa19は、式(3)におけるものと同じ意味を表す。]
式(3d)で表される化合物は、染料分野でよく知られている、ジアゾニウム塩とピラゾール化合物とをジアゾカップリングする方法により製造できる。
式(3−1)で表される化合物は、前記錯塩と式(b)で表されるキサンテン化合物とを塩交換反応させることにより製造される。
Figure 2011100114
[式(b)中、Ra21〜Ra28及びnは、式(3−1)におけるものと同じ意味を表す。Aは、1価のアニオンを表す。]
1価のアニオンとしては、Cl、Br、I、ClO 、PF 又はBF 等が挙げられる。
式(b)で表されるキサンテン化合物は、式(b0)で表される化合物と式(b1)で表される化合物とを有機溶剤中で反応させることにより製造することができる。
Figure 2011100114
[式(b0)及び式(b1)中、Ra21〜Ra28及びnは、式(3−1)におけるものと同じ意味を表す。Aは、式(b)におけるものと同じ意味を表す。]
前記反応において、反応温度は15℃〜60℃が好ましく、反応時間は1時間〜12時間が好ましい。また、反応時間短縮や収率向上の点で、酸触媒及び/又は脱水剤を用いることが好ましい。
酸触媒としては、硫酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。
脱水剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等のカルボジイミド類;1−アルキル−2−ハロピリジウム塩類;1,1’−カルボニルジイミダゾール;ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸塩化物;ジ−2−ピリジル炭酸塩などが挙げられる。中でも、脱水剤としては、後処理及び精製が容易であることから、1-エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩が好ましい。
前記反応に用いられる有機溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトニトリルなどが挙げられる。
式(3−1)で表される化合物は、前記の錯塩と式(b)で表されるキサンテン化合物とを、溶媒中で塩交換反応をさせることにより、製造することができる。コバルト錯塩とキサンテン化合物(b)とを、1:1〜1:4のモル比で反応させることが好ましい。
これらの染料は、溶剤への溶解度や、該染料を含む着色感光性樹脂組成物を用いてカラーフィルタのパターンを形成したときの光褪色耐性や分光スペクトルに合わせて適宜選択される。
染料の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、0.5〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは0.7〜50質量%、さらに好ましくは1〜40質量%である。ここで、固形分とは、着色感光性樹脂組成物から溶剤を除いた成分の合計量をいう。
さらに、着色剤(A)は、染料に加えて顔料を含むことが好ましい。
顔料としては、有機顔料及び無機顔料が挙げられ、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている化合物等が挙げられる。
有機顔料としては、具体的には、例えばC.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214などの黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などのオレンジ色の顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58などの緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25などのブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7などの黒色顔料などが挙げられる。
中でも、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、C.I.ピグメントレッド177、209、242、254、C.I.ピグメントレッドバイオレット23、C.I.ピグメントブルー15:3、15:6及びC.I.ピグメントグリーン7、36、58が好ましい。本発明の着色感光性樹脂組成物に用いられる顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントイエロー150及びC.I.ピグメントイエロー138からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む顔料がより好ましい。
前記の顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された顔料誘導体や顔料分散剤などを用いた表面処理、高分子化合物などによる顔料表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法などによる微粒化処理、又は不純物を除去するための有機溶剤や水などによる洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法などによる除去処理などが施されていてもよい。また、顔料は、粒径が均一であることが好ましい。顔料分散剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
前記の顔料分散剤としては、市販の界面活性剤を用いることができ、例えば、シリコーン系、フッ素系、エステル系、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、ポリエステル系、ポリアミン系、アクリル系などの界面活性剤などが挙げられ、それぞれ単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。前記の界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールジエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類、ポリエチレンイミン類などのほか、商品名でKP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(三菱マテリアル電子化成(株))、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード(旭硝子(株)製)、サーフロン(AGCセイミケミカル(株)製)、ソルスパース(ゼネカ(株)製)、EFKA(CIBA社製)、アジスパー(味の素ファインテクノ(株)製)、Disperbyk(ビックケミー社製)などが挙げられる。
顔料分散剤を用いる場合、その使用量は、顔料1質量部あたり、好ましくは1質量部以下であり、より好ましくは0.05質量部以上0.5質量部以下である。顔料分散剤の使用量が前記の範囲にあると、均一な分散状態の顔料分散液が得られる傾向にあり好ましい。
これらの染料及び顔料は、それぞれ1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、染料及び顔料は、任意の比率で混合して用いることができる。
着色剤(A)中の染料の含有量は、3〜100質量%であり、好ましくは5〜95質量%であり、より好ましくは5〜80質量%である。
着色剤(A)中の顔料の含有量は、0〜97質量%であり、好ましくは5〜95質量%であり、より好ましくは20〜95質量%である。
染料及び顔料の含有量が前記の範囲にあると、目的の分光を得ることができ、優れた耐熱性、耐光性も兼ね備えることができる傾向にあり好ましい。
着色感光性樹脂組成物を用いて形成される塗膜及び/又はパターンが、液晶表示装置等に具備されるカラーフィルタに用いられる場合、その着色感光性樹脂組成物は、青色感光性樹脂組成物、緑色感光性樹脂組成物及び赤色感光性樹脂組成物としてそれぞれ調整される。
青色感光性樹脂組成物は、染料として、式(1)で表される化合物を含有することが好ましい。また、顔料として、C.I.ピグメントレッドバイオレット23、C.I.ピグメントブルー15:3、15:6から選ばれる少なくとも1つの顔料を含有していることが好ましく、C.I.ピグメントブルー15:6を含有していることがより好ましい。
顔料がC.I.ピグメントブルー15:6である場合、C.I.ピグメントブルー15:6と式(1)で表される化合物との質量比が97:3〜50:50であることが好ましい。
緑色感光性樹脂組成物は、染料として、式(2)で表される化合物を含有することが好ましい。また、顔料として、C.I.ピグメントグリーン36、58、C.I.ピグメントイエロー138、150から選ばれる少なくとも1種を含有していることが好ましい。
赤色感光性樹脂組成物は、染料として、式(3)で表される化合物を含有することが好ましい。また、顔料として、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、C.I.ピグメントレッド177、242、254から選ばれる少なくとも1種を含有していることが好ましい。
着色剤(A)の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の固形分に対して、好ましくは5〜60質量%であり、より好ましくは8〜55質量%であり、さらに好ましくは10〜50質量%である。着色剤(A)の含有量が前記の範囲にあると、カラーフィルタとしたときの色濃度が十分であり、かつ組成物中にバインダー樹脂を必要量含有させることができるので、機械的強度が十分なパターンを形成することができる傾向にあり、好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、バインダー樹脂(B)を含有する。
本発明の着色感光性樹脂組成物が含有するバインダー樹脂(B)は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種(Ba)に、カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)を付加させ、続いて無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(Bc)を反応させ、さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多官能エポキシ化合物(Bd)を反応させて得られる樹脂(BA)(以下、「樹脂(BA)」という場合がある)を含むバインダー樹脂である。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種(Ba)(以下、「エポキシ樹脂(Ba)」という場合がある。
)は、下記式(Ba−1)で表される化合物である。
Figure 2011100114
式(Ba−1)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。nは重合度の平均値を表し、0〜20であり、好ましくは0〜2、さらに好ましくは0〜1である。
カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)(以下、「単量体(Bb)」という場合がある。)としては、具体的に、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、桂皮酸、コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく、光重合性が高く、感度が高くなる傾向にあることから、アクリル酸が特に好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及びメタクリロイルからなる群から選ばれる少なくとも1種のことを表す。また、「(メタ)アクリル酸」等も同様の意味を表す。
無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(Bc)(以下、「酸無水物(Bc)」という場合がある。)としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水テトラヒドロフタル酸をそれぞれ単独で用いることができ、また、これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。中でも、無水コハク酸が好ましい。
さらに、酸無水物(Bc)とは異なる酸無水物(以下、「酸無水物(Bc’)」という場合がある。)を併用してもよい。酸無水物(Bc’)としては、グルタル酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、フタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)などが挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多官能エポキシ化合物(Bd)(以下、「多官能エポキシ化合物(Bd)」という場合がある。)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂をそれぞれ単独で用いることができ、また、これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。さらに、これらの樹脂を含む多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
出発原料のエポキシ樹脂(Ba)と、酸無水物(Bc)の反応後に反応させる多官能エポキシ化合物(Bd)は、同一であっても異なっていてもよい。
樹脂(BA)は、下記のような反応により得ることができる。
まず、エポキシ樹脂(Ba)中のエポキシ基に対して単量体(Bb)を反応させて(メタ)アクリロイル基を導入し、エポキシ樹脂(Ba)に単量体(Bb)を付加した反応物を得る。続いて、得られた反応物中のエポキシ基の開環によって生成したヒドロキシ基に対して、酸無水物(Bc)をエステル結合させてカルボキシ基を導入する。これにより得られる樹脂に、さらに多官能エポキシ化合物(Bd)を反応させることにより、樹脂(BA)を得ることができる。
エポキシ樹脂(Ba)と単量体(Bb)との反応は、エポキシ樹脂(Ba)中のエポキシ基の1.0化学当量に対して、単量体(Bb)中のカルボキシ基がほぼ同当量になるように0.8〜1.1化学当量反応させることが好ましい。
また、エポキシ樹脂(Ba)と単量体(Bb)との反応は、例えば、ハイドロキノン、モノメチルエーテルハイドロキノン、酸素などの重合禁止剤、および3級アミン、3級ホスフィン、塩化リチウム、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩などの反応触媒共存下、80〜130℃で行うことができる。
エポキシ樹脂(Ba)と単量体(Bb)の反応により得られる反応物と、酸無水物(Bc)との反応においては、エポキシ樹脂(Ba)と単量体(Bb)の反応により生成するヒドロキシ基1.0化学当量に対して0.1〜1.9化学当量の酸無水物(Bc)を反応させることが好ましい。酸無水物(Bc)が前記の範囲にあると、現像性が良好になる傾向があり好ましい。酸無水物(Bc’)を併用する場合、酸無水物(Bc)と酸無水物(Bc’)との合計量が前記の範囲にあることが好ましい。
この反応は、例えば、ハイドロキノン、モノメチルエーテルハイドロキノン、酸素などの重合禁止剤の存在下で、無触媒、あるいは3級アミン、3級ホスフィン、塩化リチウム、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩などの共存下、50〜130℃で行うことができる。
上記反応により得られた樹脂と多官能エポキシ化合物(Bd)との反応は、酸無水物(Bc)との反応により得られる樹脂中のカルボキシ基1.0化学当量に対して、多官能エポキシ化合物(Bd)中のエポキシ基が0.1〜0.8化学当量となるように反応させることが好ましい。多官能エポキシ化合物(Bd)中のエポキシ基が前記の範囲にあると、現像性、機械強度が良好になる傾向にあり好ましい。
この反応は、例えば、ハイドロキノン、モノメチルエーテルハイドロキノン、酸素などの重合禁止剤の存在下で、3級アミン、3級ホスフィン、塩化リチウム、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩などの反応触媒共存下、80〜130℃で行うことができる。
バインダー樹脂(BA)は、上記反応により得られた樹脂に対して、さらに無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸無水物を有する化合物(Be)(以下、「酸無水物(Be)」という場合がある。)を反応させて得られる樹脂であることが好ましい。該反応を行うことにより、現像性が良好になる傾向があり好ましい。
この反応において、使用し得る酸無水物(Be)は、上述した酸無水物(Bc)と同様の化合物である。また、その反応条件は、エポキシ樹脂(Ba)と単量体(Bb)の反応により得られる反応物と酸無水物(Bc)との反応におけるものと同様である。
樹脂(BA)の酸価は、好ましくは20〜150であり、より好ましくは25〜130であり、特に好ましくは30〜110である。酸価が、前記の範囲にあると、現像液に対する溶解性が向上して未露光部が溶解しやすくなり、好ましい。ここで酸価はアクリル酸系重合体1gを中和するのに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、通常は水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
樹脂(BA)における、ポリスチレンを基準としてゲル浸透クロマトグラフィーで求められる重量平均分子量は、好ましくは2,000〜100,000、より好ましくは2,000〜50,000、とりわけ好ましくは3,000〜30,000である。重量平均分子量が前記の範囲にあると、塗布性が良好となる傾向があり、現像時の残膜率を保持しながら高い現像速度が得られる傾向にあり、好ましい。
樹脂(BA)の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。分子量分布が、前記の範囲にあると、現像性に優れる傾向があるので好ましい。
樹脂(BA)の含有量は、バインダー樹脂(B)に対して質量分率で、好ましくは30〜100質量%、より好ましくは40〜100質量%、特に好ましくは50〜100質量%である。樹脂(BA)の含有量が、前記の範囲にあると、現像液への溶解性が十分であり、耐熱性が非画素部分の基板上に現像残渣が発生しにくい傾向にあり好ましい。
さらに、バインダー樹脂(B)は、樹脂(BA)に加えて、公知の樹脂を併用することができる。
バインダー樹脂(B)として併用される樹脂としては、現像処理工程において用いられる現像液、特に好ましくはアルカリ現像液に対して可溶性を有するものが好ましく、特に限定されるものではないが、例えば、カルボキシ基、フェノール性水酸基、スルホン酸等の酸性官能基を有する化合物(B1)(以下、「(B1)」という場合がある)と他の共重合可能な化合物との共重合体(BB)(以下、「樹脂(BB)」という場合がある)が挙げられる。中でも(B1)が、カルボキシ基を有する不飽和化合物が好ましい。
(B1)は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
カルボキシ基を有する不飽和化合物としては、不飽和モノカルボン酸又は不飽和ジカルボン酸などのように、分子中に単数又は複数のカルボキシ基を有する不飽和カルボン酸などが挙げられる。該不飽和カルボン酸として、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、桂皮酸、コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどが挙げられる。中でも、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
バインダー樹脂(BB)としては、(B1)と共重合可能な化合物のうち、着色感光性樹脂組成物から形成される着色パターンの信頼性(耐熱性、耐光性、耐溶剤性、機械特性等)が向上することから、特に硬化性の基を有する不飽和化合物(B0)(以下「(B0)」という場合がある)に由来する構成単位を含む樹脂が好ましい。
硬化性の基を有する不飽和化合物(B0)としては、例えば、炭素−炭素不飽和二重結合及び環状エーテル構造を有する化合物が好ましく挙げられる。環状エーテル構造としては、例えば、エポキシ構造(すなわちオキシラン構造)、オキセタン構造及びテトラヒドロフラン構造が挙げられ、エポキシ構造及びオキセタン構造が特に好ましい。
エポキシ構造としては、例えば脂肪族エポキシ構造、脂肪族単環式エポキシ構造及び脂肪族多環式エポキシ構造が挙げられ、脂肪族多環式エポキシ構造が特に好ましい。
(B0)は、単独で又は2種以上組合せて用いることができる。
ここで、脂肪族エポキシ構造とはアルケンをエポキシ化した構造であり、脂肪族単環式エポキシ構造とは単環のシクロアルケンをエポキシ化した構造であり、脂肪族多環式エポキシ構造とは橋かけ環のシクロアルケンをエポキシ化した構造である。前記の単環のシクロアルケンとしては、例えば、シクロペンテン、シクロヘキセン及びシクロヘプテン等が挙げられる。前記の橋かけ環のシクロアルケンとしては、例えば、ノルボルネン、ジシクロペンテン及びトリシクロデセン等が挙げられる。
炭素−炭素不飽和二重結合及び脂肪族エポキシ構造を有する化合物の具体例としては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、特開平7−248625号公報に記載の下記の式で示される化合物などが挙げられる。
ここで、本明細書中、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタアクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。
Figure 2011100114
(式中、Rx1〜Rx3は、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、mxは1〜5の整数である。)
前記の式で示される化合物としては、例えば、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,5−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,6−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,4−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、3,4,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン及び2,4,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレンなどが挙げられる。
炭素−炭素不飽和二重結合及び脂肪族単環式エポキシ構造を有する化合物の具体例としては、例えば、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド2000;ダイセル化学工業(株)製)、2,3−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマーA400;ダイセル化学工業(株)製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート(例えば、サイクロマーM100;ダイセル化学工業(株)製)などが挙げられる。
炭素−炭素不飽和二重結合及び脂肪族多環式エポキシ構造を有する化合物の具体例としては、3,4−エポキシノルボルニルアクリレート、3,4−エポキシノルボルニルメタクリレート、式(B0−1)で表される化合物及び式(B0−2)で表される化合物が挙げられ、好ましくは、式(B0−1)で表される化合物及び式(B0−2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
Figure 2011100114
[式(B0−1)及び式(B0−2)において、Ry1及びRy2は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を表し、該アルキル基に含まれる水素原子はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
y1及びXy2は、それぞれ独立に、単結合又はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜6のアルキレン基を表す。]
ヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基としては、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、1−ヒドロキシ−イソプロピル基、2−ヒドロキシ−イソプロピル基、1−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、3−ヒドロキシ−n−ブチル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基などが挙げられる。中でも好ましくはメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくはメチル基が挙げられる。
y1及びRy2として、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜6のアルキレン基におけるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子が挙げられる。なお、ヘテロ原子の数は、炭素数には含まれない。
ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜6のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、オキシメチレン基(即ち−O−CH−)、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、スルファニルメチレン基(即ち−S−CH−)、スルファニルエチレン基、スルファニルプロピレン基、イミノメチレン基(即ち−NH−CH−)、イミノエチレン基及びイミノプロピレン基などが挙げられ、好ましくはメチレン基、エチレン基、オキシメチレン基又はオキシエチレン基が挙げられ、より好ましくはオキシエチレン基が挙げられる。
y1及びXy2としては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、オキシメチレン基又はオキシエチレン基が挙げられ、より好ましくは単結合又はオキシエチレン基が挙げられる。
式(B0−1)で表される化合物としては、式(B0−1−1)〜式(B0−1−15)で表される化合物などが挙げられ、好ましくは式(B0−1−1)、式(B0−1−3)、式(B0−1−5)、式(B0−1−7)、式(B0−1−9)、式(B0−1−11)〜式(B0−1−15)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(B0−1−1)、式(B0−1−7)、式(B0−1−9)又は式(B0−1−15)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011100114
式(B0−2)で表される化合物としては、式(B0−2−1)〜式(B0−2−15)で表される化合物などが挙げられ、好ましくは式(B0−2−1)、式(B0−2−3)、式(B0−2−5)、式(B0−2−7)、式(B0−2−9)、式(B0−2−11)〜式(B0−2−15)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(B0−2−1)、式(B0−2−7)、式(B0−2−9)又は式(B0−2−15)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011100114
式(B0−1)で表される化合物及び式(B0−2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、それぞれ単独で用いることができる。また、それらは、任意の比率で混合することができる。混合する場合、その混合比率は式(B0−1):式(B0−2)のモル比で、好ましくは5:95〜95:5、より好ましくは10:90〜90:10、特に好ましくは20:80〜80:20である。
炭素−炭素不飽和二重結合及びオキセタン構造を有する化合物の具体例としては、3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−[1−(メタ)アクリロキシ]メチルオキセタン、3−エチル−3−[1−(メタ)アクリロキシ]メチルオキセタン、3−メチル−3−[1−(メタ)アクリロキシ]エチルオキセタン、3−エチル−3−[1−(メタ)アクリロキシ]エチルオキセタン、2−フェニル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、2−トリフルオロメチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、2−ペンタフルオロエチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、2−フェニル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、2−トリフルオロメチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン又は2−ペンタフルオロエチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、3−メタクリロキシオキセタンなどが挙げられる。これらの中でも、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタンが好ましい。
炭素−炭素不飽和二重結合及びテトラヒドロフラン構造を有する化合物の具体例としては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリルメトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリルメトキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
バインダー樹脂(BB)が、(B1)と(B0)との共重合体である場合、(B1)に由来する構成単位及び(B0)に由来する構成単位の比率が、前記の共重合体を構成する構成単位の合計モル数に対して、以下の範囲にあると、保存安定性、耐熱性及び機械強度が良好になる傾向にあるため、好ましい。
(B1)に由来する構成単位;2〜98モル%
(B0)に由来する構成単位;2〜98モル%
また、前記の構成単位の比率が以下の範囲であると、現像性、残膜率や耐溶剤性の点でより好ましい。
(B1)に由来する構成単位;15〜60モル%
(B0)に由来する構成単位;40〜85モル%
前記のバインダー樹脂(BB)は、例えば、文献「高分子合成の実験法」(大津隆行著 発行所(株)化学同人 第1版第1刷 1972年3月1日発行)に記載された方法及び当該文献に記載された引用文献を参考にして製造することができる。
具体的には、(B1)及び(B0)などの化合物、重合開始剤及び溶剤を反応容器中に仕込み、窒素により酸素を置換することにより、酸素不存在下で、攪拌、加熱、保温することにより、共重合体が得られる。なお、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用しても、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよく、また、再沈殿などの方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
バインダー樹脂(BB)は、(B1)又は(B1)及び(B0)に加えて、さらに(B1)と共重合可能な化合物(B2)(ただし、(B1)及び(B0)を除く。)(以下「(B2)」という場合がある)に由来する構成単位を含むことができる。(B2)としては、例えば、オレフィン性二重結合を有するカルボン酸エステル、オレフィン性二重結合を有するアミド化合物、重合性の炭素−炭素不飽和結合を有する芳香族化合物、置換ビニル化合物、ジエン類、N−置換マレイミド化合物、多環式不飽和化合物類などが挙げられる。
(B2)の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートといわれている。)、ジシクロペンタオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステル類;
酢酸ビニル又はプロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、ジメチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミドなどの重合性アミド類;
スチレン、α−メチルスチレン又はビニルトルエンなどの重合性芳香族類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル又はα−クロロ(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのN−置換マレイミド類;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレンなどの重合性芳香族類;
クロロエチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、フルオロエチレン、ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンなどのハロゲン化ビニル類;
1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのジエン類;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等の多環式不飽和化合物類;などが挙げられる。
これらのうち、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどが好ましい。
上記の(B2)は、単独で又は2種以上組合せて用いることができる。
バインダー樹脂(BB)が、(B1)と(B2)との共重合体である場合、(B1)に由来する構成単位及び(B2)に由来する構成単位の比率が、前記の共重合体を構成する構成単位の合計モル数に対して、以下の範囲にあると、保存安定性及び耐熱性が良好になる傾向にあるため、好ましい。
(B1)に由来する構成単位;2〜98モル%
(B2)に由来する構成単位;2〜98モル%
また、前記の構成単位の比率が以下の範囲であると、現像性や残膜率の点でより好ましい。
(B1)に由来する構成単位;15〜60モル%
(B2)に由来する構成単位;40〜85モル%
バインダー樹脂(BB)が、(B1)と(B0)と(B2)との共重合体である場合、(B0)〜(B2)に由来する構成単位の比率が、前記の共重合体を構成する構成単位の合計モル数に対して、以下の範囲にあると、保存安定性、耐熱性及び機械強度が良好になる傾向にあるため、好ましい。
(B0)に由来する構成単位;2〜97モル%
(B1)に由来する構成単位;2〜97モル%
(B2)に由来する構成単位;1〜96モル%
また、前記の構成単位の比率が以下の範囲であると、現像性、残膜率や耐溶剤性の点でより好ましい。
(B0)に由来する構成単位;20〜80モル%
(B1)に由来する構成単位;10〜50モル%
(B2)に由来する構成単位;10〜70モル%
前記の(B0)〜(B2)に由来する構成単位を含有する バインダー樹脂(BB)は、(B1)及び(B0)に由来する構成単位を含有する前記樹脂と同様の方法により製造することができる。
(B2)に由来する構成単位を含むバインダー樹脂(BB)としては、着色感光性樹脂組成物から形成される着色パターンの耐熱性、耐光性、耐溶剤性、機械特性が向上することから、中でも(B1)と(B0)と(B2)との共重合体であることが好ましい。
さらに、前記のバインダー樹脂(BB)中の構成単位として、末端にモノアクリロイル基又はモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー類、下記式(21)で表される単位及び式(22)で表される単位などを含むと、パターン密着性、耐溶剤性、感度の点でより好ましい。
Figure 2011100114
[式(21)及び式(22)中、Ry3、Ry4、Ry5及びRy6は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
式(21)で表される構成単位を有するバインダー樹脂(BB)は、カルボキシ基を有する不飽和化合物又はカルボン酸無水物を有する不飽和化合物に由来する構成単位(B1a)(以下「(B1a)」という場合がある)を含む樹脂、例えば、(B1a)と(B0)との共重合体、(B1a)と(B2)との共重合体、(B1a)と(B0)と(B2)との共重合体を得て、得られた共重合体と下記式(23)で表される化合物とを、(B1a)が含むカルボン酸部分又はカルボン酸無水物部分において反応させて得ることができる。
(B1a)のうち、カルボキシ基を有する不飽和化合物としては、(B1)の具体例として挙げた化合物が挙げられ、カルボン酸無水物を有する不飽和化合物の具体例としては、無水マレイン酸、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)などが挙げられる。中でも、(メタ)アクリル酸が好ましい。
Figure 2011100114
[式(23)中、Ry4は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
式(22)で表される構成単位を有するバインダー樹脂(BB)は、前記と同様に共重合体を得て、得られた共重合体と式(24)で表される化合物とを、例えば、特開2005−189574号公報に記載の方法と同様にして反応させて得ることができる。
Figure 2011100114
[式(24)中、Ry6は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
樹脂(BB)の酸価は、通常、50〜150であり、好ましくは60〜135、特に好ましくは70〜135である。酸価が前記の範囲にあると、現像液に対する溶解性が向上して未露光部が溶解しやすくなり好ましい。
樹脂(BB)における、ポリスチレンを基準としてゲル浸透クロマトグラフィーで求められる重量平均分子量は、好ましくは2,000〜100,000、より好ましくは2,000〜50,000、とりわけ好ましくは3,000〜30,000である。重量平均分子量が前記の範囲にあると、塗布性が良好となる傾向があり、現像時の残膜率を保持しながら高い現像速度が得られる傾向にあり好ましい。
樹脂(BB)の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。分子量分布が、前記の範囲にあると、現像性に優れる傾向にあるので好ましい。
バインダー樹脂(B)が、樹脂(BA)および樹脂(BB)を含有する場合、樹脂(BA)及び樹脂(BB)を任意の比率で混合して用いることができる。この場合、樹脂(BA)及び樹脂(BB)の混合比率は質量比で、以下の範囲にあることが好ましい。
樹脂(BA):10〜90質量%
樹脂(BB):90〜10質量%
バインダー樹脂(B)の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の固形分に対して質量分率で、好ましくは10〜35質量%、より好ましくは15〜30質量%である。
また、バインダー樹脂(B)及び光重合性化合物(C)の合計量に対する、バインダー樹脂(B)の含有量は、好ましくは20〜80質量%であり、特に好ましくは30〜70質量%であり、より好ましくは40〜65質量%である。バインダー樹脂(B)の含有量が、前記の範囲にあると、現像液への溶解性が十分であり、非画素部分の基板上に現像残渣が発生しにくく、また現像時に露光部の画素部分の膜減りが生じにくく、非画素部分の抜け性が良好となる傾向にあり好ましい。また、解像度及び残膜率が向上する傾向にあり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、光重合性化合物(C)を含有する。光重合性化合物(C)とは、光を照射されることによって光重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル、酸などによって重合しうる化合物であって、例えば、重合性の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
前記の光重合性化合物(C)としては、3以上の炭素−炭素不飽和結合を有する光重合性化合物であることが好ましい。3官能以上の多官能の光重合性化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。光重合性化合物(C)は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合性化合物(C)の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、7〜65質量%であることが好ましく、より好ましくは13〜60質量%であり、さらに好ましくは17〜55質量%である。光重合性化合物(C)の含有量が前記の範囲にあると、硬化が十分におこり、現像前後での膜厚比率が向上し、パターンにアンダーカットが入りにくくなって密着性が良好になる傾向にあり好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、光重合開始剤(D)を含有する。光重合開始剤(D)としては、例えば、活性ラジカル発生剤、酸発生剤などが挙げられる。
活性ラジカル発生剤は光を照射されることによって活性ラジカルを発生する。活性ラジカル発生剤としては、例えば、アセトフェノン化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、トリアジン化合物、オキシム化合物などが挙げられる。
アセトフェノン化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オンなどが挙げられる。
ベンゾイン化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
ベンゾフェノン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
チオキサントン化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
トリアジン化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
オキシム化合物としては、例えば、O−アシルオキシム化合物が挙げられ、その具体例としては、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミンなどが挙げられる。イルガキュアOXE−01、OXE−02(以上、チバ・ジャパン社製)、N−1919(ADEKA社製)等の市販品を用いてもよい。
上記で例示した以外の活性ラジカル発生剤として、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物などを用いることもできる。
酸発生剤としては、例えば、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−アセトキシフェニル・メチル・ベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのオニウム塩類や、ニトロベンジルトシレート類、ベンゾイントシレート類などを挙げることができる。
また、前記の活性ラジカル発生剤として上記した化合物の中には、活性ラジカルと同時に酸を発生する化合物もあり、例えば、トリアジン化合物は、酸発生剤としても使用される。
光重合開始剤(D)としては、活性ラジカル発生剤が好ましく、アセトフェノン化合物、トリアジン化合物及びオキシム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む光重合開始剤がより好ましく、オキシム化合物を含む光重合開始剤がさらに好ましい。これらの光重合開始剤であると、高感度でパターンを形成することができる。
光重合開始剤(D)の含有量は、バインダー樹脂(B)及び光重合性化合物(C)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部であり、より好ましくは1〜20質量部である。光重合開始剤の含有量が前記の範囲にあると、高感度化して露光時間が短縮され生産性が向上する傾向にあることから好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は溶剤(E)を含有する。溶剤(E)としては、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、上記以外のケトン類、アルコール類、エステル類、アミド類、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
エーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、アニソール、フェネトール、メチルアニソールなどが挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
ケトン類としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
アミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル及び4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンが好ましく、これらを併用することがより好ましい。
さらに、溶剤(E)は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
着色感光性樹脂組成物における溶剤(E)の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対して質量分率で、好ましくは70〜95質量%であり、より好ましくは75〜90質量%である。溶剤(E)の含有量が前記の範囲にあると、塗布時の平坦性が良好になり、またカラーフィルタを形成した際に色濃度が不足しないために表示特性が良好となる傾向にあるため好ましい。
さらに、本発明の着色感光性樹脂組成物には、光重合開始助剤(F)が含まれていてもよい。光重合開始助剤(F)は、光重合開始剤(D)と組み合わせて用いられ、光重合開始剤によって重合が開始された光重合性化合物の重合を促進するために用いられる化合物、又は増感剤である。
光重合開始助剤(F)としては、例えばアミン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物などが挙げられる。
アミン化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられ、中でも4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
アルコキシアントラセン化合物としては、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセンなどが挙げられる。
チオキサントン化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
光重合開始助剤(F)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、光重合開始助剤(F)としては、例えば、商品名「EAB−F」(保土谷化学工業(株)製)などの市販品を用いることもできる。
本発明の着色感光性樹脂組成物における光重合開始剤(D)及び光重合開始助剤(F)の組合せとしては、例えば、ジエトキシアセトフェノン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマー/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが挙げられる。
これらの光重合開始助剤(F)を用いる場合、その使用量は、光重合開始剤(D)1モルあたり、好ましくは0.01〜10モル、より好ましくは0.01〜5モルである。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、さらに、界面活性剤(G)が含まれていてもよい。界面活性剤(G)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(商品名:トーレシリコーン(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越シリコーン製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、フロラード(商品名)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(商品名)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(DIC(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(新秋田化成(株)製)、サーフロン(商品名)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100(いずれも商品名:BM Chemie社製)などが挙げられる。
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477、同F443(DIC(株)製)などがあげられる。
これらの界面活性剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤(G)の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対し質量分率で、好ましくは0.00001〜0.1質量%であり、より好ましくは0.00005〜0.01質量%である。界面活性剤(G)の含有量が前記の範囲にあると、平坦性が良好になる傾向があり好ましい。ただし、界面活性剤(G)の含有量には、前記の顔料分散剤の含有量は含まれない。
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いてカラーフィルタのパターンを形成する方法としては、例えば、本発明の着色感光性樹脂組成物を、基板又は別の樹脂層(例えば、基板の上に先に形成された別の着色感光性樹脂組成物層など)の上に塗布し、溶剤など揮発成分を除去して着色層を形成し、フォトマスクを介して該着色層を露光して現像する方法(すなわちフォトリソグラフ法)、フォトリソグラフ法が要らないインクジェット機器を用いる方法などが挙げられる。
上記のパターン形成方法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、本発明の塗膜を得ることができる。
具体的には、フォトリソグラフィ技術等の公知の方法によって、ガラス基板21上に複数のTFT22を画素毎に形成する(図1参照)。TFT22は、ガラス基板21上に例えばモリブデン(Mo)により形成されると共にゲート線の一部を構成するゲート電極22aと、このゲート電極22a上に形成された例えば窒化膜(SiN)と酸化膜(SiO)との積層膜からなるゲート絶縁膜22bと、このゲート絶縁膜22b上に形成された多結晶シリコン膜22cと、例えば酸化膜(SiO)と窒化膜(SiN)との積層膜により形成された保護膜22dとにより構成されている。多結晶シリコン膜22cのゲート電極22aに対向する領域がTFT22のチャネル領域、また、このチャネル領域の両側の領域がソース領域又はドレイン領域となっている。多結晶シリコン膜22cのソース領域は、保護膜22dに設けられた接続孔(コンタクトホール)を介して、例えばアルミニウム(Al)により形成された信号線27に電気的に接続されている。なお、多結晶シリコン膜22cのドレイン領域は、後述のように接続孔(コンタクトホール)201を介して画素電極24と電気的に接続されるようになっている。
ガラス基板21上に複数のTFT22を画素毎に形成する際、ガラス基板21上にTFT22と同時にアライメントマーク(図示せず)を形成する。このアライメントマークは、後述するようにカラーフィルタ層23の形成工程における位置合わせの基準となる。なお、これらのアライメントマークは駆動基板と対向基板との貼り合わせの基準となるマークと兼用することもできる。アライメントマークは、TFT22の製造プロセスにおいて配線等の金属層や多結晶シリコン層を形成する際に、少なくともその一層を利用して同一工程で形成することができる。
次に、TFT22およびアライメントマークが形成されたガラス基板21上に、スピンコート法やその他の方法によって膜厚0.5〜5.0μm、例えば1.0μmの着色感光性樹脂組成物層23Aを形成する。この着色感光性樹脂組成物層23Aが本発明のカラーフィルタに対応している。
続いて、30〜120℃の範囲の温度、例えば60〜110℃で熱処理を施すことにより着色感光性樹脂組成物層23Aを乾燥させる。着色感光性組成物層23Aを乾燥するため、減圧乾燥を加熱乾燥と組合せて行ってもよい。次に、フォトマスク(図示せず)を介して着色感光性樹脂組成物層23Aに対して紫外線を照射し、更に現像液により不要部(未露光部)を選択的に除去することにより、多結晶シリコン膜22cのドレイン領域に達する接続孔(コンタクトホール)201を形成した後に水洗いする。その後、着色感光性樹脂組成物層23Aの再流動(リフロー)させるため、及び着色感光性組成物層23Aに含まれる硬化性成分を硬化させるために、100〜300℃の範囲の温度、例えば150〜230℃で加熱する。
これにより着色感光性樹脂組成物層23Aが、画素列毎に対応して赤色フィルタ23a、緑色フィルタ23bおよび青色フィルタ23cを含むカラーフィルタ層23となる(図2参照)。カラーフィルタ層23の各フィルタ間の領域は隣接する色の混合領域となるが、この領域は信号線27に対向した遮光領域であるため、特に品質上支障はない。なお、この各フィルタ間の領域は着色されないようにしてもよい。
続いて、例えばスピンコート法によってカラーフィルタ層23を覆うように、例えば膜厚0.3〜2.0μmの保護膜としての感光性樹脂膜29を形成する。次いで、フォトマスク(図示せず)を介して感光性樹脂膜29に対して紫外線を照射し、更に現像液によって接続孔201に対応する領域および不要部を選択的に除去することにより、多結晶シリコン膜22cのドレイン領域に達する接続孔(コンタクトホール)202を形成した後に水洗いする。その後、感光性樹脂膜29の再流動(リフロー)のために、100〜300℃の範囲の温度、例えば200℃で加熱する。次いで、コンタクトホール202内に堆積した残渣および有機物を除去するために、酸素プラズマによるエッチングを行い、更に、酸素プラズマによって形成された酸化膜を除去するために、例えば希ふっ酸によりエッチングする。
次に、感光性樹脂膜29上に例えばスパッタリング法により、透明導電材料、例えばITO(Indium-Tin Oxide:インジウムと錫の酸化物混合膜)を形成し、このITO膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチングによりパターニングして、透明の画素電極24を形成する(図3参照)。なお、この画素電極24は作製するデバイスによってはアルミニウム(Al)や銀(Ag)等の金属により形成するようにしてもよい。その後は、既知の方法により配向膜を形成した後、この駆動基板と対向基板との貼り合わせを行うことにより液晶表示装置を製造することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物によれば、耐熱性に優れた塗膜、パターン及びカラーフィルタを得ることが可能となる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明する。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
〔合成例1〕
(式(1)で表される化合物の合成例)
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A0−1)で表される化合物及び式(A0−2)表される化合物の混合物(中外化成製)を15部、クロロホルム150部及びN,N−ジメチルホルムアミド8.9部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル10.9部を滴下して加えた。滴下終了後、50℃に昇温し、同温度で5時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を、攪拌下20℃以下に維持しながら、2−エチルヘキシルアミン12.5部及びトリエチルアミン22.1部の混合液を滴下して加えた。その後、同温度で5時間攪拌して反応させた。次いで得られた反応混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、メタノールを少量加えて激しく攪拌した。この混合物を、イオン交換水375部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(A1−a)で表される化合物及び式(A1−b)で表される化合物の混合物(A1)(式(A1−1)〜式(A1−8)で表される化合物の混合物)11.3部を得た。
Figure 2011100114
[式(A1−a)及び式(A1−b)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、−SO−、−SOH又は2−エチルヘキシルスルファニル基を表す。]
Figure 2011100114
〔合成例2〕
反応槽に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量187g/eq)350部を入れ、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール1部を加え、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度 5%)をバブリングしながら115℃まで加熱した後、アクリル酸138部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAという)135部、トリエチルアミン3.2部を加え、4時間反応させた。この反応物を105℃まで冷却し、無水コハク酸187部、PGMEA225部を加え、7時間反応させた。続いてビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量187g/eq)233部とPGMEA1000部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール1部を加え、115℃にて12時間反応させた後、室温まで冷却することで樹脂溶液1を得た。
得られた樹脂溶液1について各種物性を測定したところ、重量平均分子量は1.2×10、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は40.0%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は49mgKOH/gであった。
〔合成例3〕
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量187g/eq)350部入れ、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール1部を加え、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度5%)をバブリングしながら115℃まで加熱した後、アクリル酸138部、PGMEA135部、ジメチルベンジルアミン3.2部を加え、4時間反応させた。この反応物を100℃まで冷却し、無水コハク酸187部、PGMEA221部を加え、5時間反応させた。続いてビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量187g/eq)262部とPGMEA1040部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール1部を加え、115℃にて10時間反応させた。さらに無水コハク酸を9重量部加え、110℃にて3時間反応させた後、室温まで冷却することで樹脂溶液2を得た。
得られた樹脂溶液2について、樹脂溶液1と同様に各種物性を測定したところ、重量平均分子量は2.36×10、固形分濃度は41.4%、固形分当たりの酸価は44mgKOH/gであった。
〔合成例4〕
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量187g/eq)350部入れ、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール1部を加え、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら115℃まで加熱した後、アクリル酸138部、PGMEA135部、トリエチルアミン3.2部を加え、4時間反応させた。この反応物を100℃まで冷却し、無水コハク酸187部、PGMEA220部を加え、3時間反応させた。続いてビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量467g/eq)583部とPGMEA1500部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール1.3部を加え、115℃にて10時間反応させた。さらに無水コハク酸を9重量部加え、110℃にて3時間反応させた後、室温まで冷却することで樹脂溶液3を得た。
得られた樹脂溶液3について、樹脂溶液1と同様に各種物性を測定したところ、重量平均分子量は1.82×10、固形分濃度は40.0%、固形分当りの酸価は50mgKOH/gであった。
〔合成例5〕
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量187g/eq)340部とPGMEA420部を入れ、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール1部を加え、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら115℃まで加熱した後、アクリル酸135部、PGMEA135部、トリエチルアミン3.2部を加え、8時間反応させた。この反応物を100℃まで冷却し、無水コハク酸160部を加え、3時間反応させた。続いてビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量187g/eq)213部とPGMEA700部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール1部を加え、115℃にて10時間反応させた後、室温まで冷却することで樹脂溶液4を得た。
得られた樹脂溶液4について、樹脂溶液1と同様に各種物性を測定したところ、重量平均分子量は9.0×10、固形分濃度は40.0%、固形分当りの酸価は33mgKOH/gであった。
〔合成例6〕
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200質量部及び3−メトキシブチルアセテート105質量部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸60質量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(下記式(B1−1−1)で表される化合物及び式(B1−2−1)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)240質量部及び、3−メトキシブチルアセテート140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30質量部を3−メトキシブチルアセテート225質量部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、重量平均分子量Mwは、1.3×10、分散度(Mw/Mn)は2.5、固形分33質量%、酸価34mg−KOH/gの樹脂溶液H1を得た。
Figure 2011100114
得られた前記の樹脂1〜4及びH1のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定については、GPC法を用いて、以下の条件で行った。
装置 ;HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム ;TSK−GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;THF
流速 ;1.0mL/min
被検液固形分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500
(東ソー(株)製)
〔実施例1〕
(着色感光性樹脂組成物1の調製)
(A)着色剤:C.I.ピグメントブルー15:6(顔料:PB15:6)33部
アクリル系顔料分散剤 5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 137部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ、ついで、
(A)着色剤:染料A1 5部
(B)樹脂:樹脂溶液1 150部
(C)光重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 50部
(D)光重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE 01;チバ・ジャパン社製) 15部
(E)溶剤:乳酸エチル 289部
を混合して着色感光性樹脂組成物1を得た。
得られた着色感光性樹脂組成物1について、下記の方法により、その評価を行った。結果を表1に示す。
<パターンの形成>
2インチ角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、着色感光性樹脂組成物1をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間プリベークした。冷却後、この着色感光性樹脂組成物を塗布した基板とパターンを有する石英ガラス製フォトマスクとの間隔を100μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射した。光照射後、上記塗膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に23℃で80秒間浸漬現像し、水洗後、オーブン中、220℃で20分間ポストベークを行った。放冷後、得られた硬化パターンの膜厚を、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いて測定したところ、2.2μmであった。
<耐熱性評価>
得られたガラス基板上のパターンについて、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて分光を測定し、C光源の等色関数を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(x、y)と明度Yを測定した。上記パターンを230℃のオーブンで2時間加熱した。加熱後、再度色度座標を測定し、加熱前後での色差ΔEab*を計算した。結果を表22に示す。
色差ΔEab*が小さいほど耐熱性は良好であることを示す。また、パターンの耐熱性が良好であれば、パターンと同様に塗膜においても、良好な耐熱性を示す。
〔実施例2〜5〕
表22に示す組成となるように樹脂を変更又は複数樹脂の組合せにしたこと以外は、実施例1と同様にして着色感光性樹脂組成物及びパターンを得た。実施例1と同様にしてその評価を行った。結果を表22に示す。
〔比較例1〕
(着色感光性樹脂組成物の調製)
(A)着色剤:C.I.ピグメントブルー15:6(顔料:PB15:6)33部
着色剤:C.I.ピグメントバイオレット23(顔料:PV23) 5部
アクリル系顔料分散剤 5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 137部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ、ついで、
(B)樹脂:樹脂溶液H1 150部
(C)光重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 50部
(D)光重合開始剤:イルガキュアOXE 01
(チバ・ジャパン社製) 15部
(E)溶剤:乳酸エチル 289部
を混合して着色感光性樹脂組成物を得た。得られた着色感光樹脂組成物について、実施例1と同様にしてパターンを得て、実施例1と同様にしてその評価を行った。結果を表22に示す。
Figure 2011100114
〔合成例7〕
(式(2)で表される化合物の合成例)
式(a−2)で表されるm−トルイジン−4−スルホン酸10.0部に水200部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調節した。以下の操作は氷冷下で行った。亜硝酸ナトリウムを11.1部加えて30分攪拌した。35%塩酸39.0部を少量ずつ加えて褐色溶液とした後、2時間攪拌した。アミド硫酸10.1部を水101部に溶解した水溶液を反応溶液に加えて攪拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
Figure 2011100114
式(c−2)で表される1−(2−エチルヘキシル)−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシピリド−2−オン14.0部に水125部とN−メチルピロリドン25.0部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節した。
Figure 2011100114
以下の操作は氷冷下で行った。前記ピリドン水溶液を攪拌して無色溶液とした後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節しながら、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を2時間かけてポンプで滴下した。滴下終了後、さらに2時間攪拌することで黄色懸濁液を得た。濾過して得た黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(d−3)で表される化合物を21.4部(収率87%)得た。
Figure 2011100114
化合物(d−3)0.35gをN,N−ジメチルホルムアミドに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmを水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計〔石英セル、セルの長さは1cm〕を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=433nmで吸光度2.9(任意単位)を示した。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、化合物(d−3)を5.0部、アセトニトリル35部及びN,N−ジメチルホルムアミド1.6部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル2.4部を滴下して加えた。滴下終了後、40℃に昇温し、同温度で2時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を氷水150部に攪拌しながら注いだ後、30分攪拌した。析出した黄色結晶を濾別し、水道水でよく洗浄し、室温で1時間乾燥した。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコを別途用意し、1−アミノ−2−プロパノール2.0部とN−メチルピロリドン20部とを投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、先に調製した黄色結晶を1時間かけて投入した。黄色固体を投入した後、液温を室温まで昇温してから、反応溶液を30分攪拌した。反応溶液にメタノール40部を加えて攪拌した後、この混合溶液を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(III−3)で表される化合物3.9部(収率69%)を得た。
Figure 2011100114
化合物(III−3)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.3(任意単位)を示した。
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。化合物(III−3)2.0部にN−メチルピロリドン4.0部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調製した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、セバシン酸クロライド0.1部を滴下した。滴下終了後、さらに8時間攪拌した。反応溶液を水300部の中に注いだ後、酢酸エチル80部を加えて30分攪拌した。分液ロートを用いて有機相を分取した後、さらに水500部、10%炭酸ナトリウム水溶液500部、10%酢酸水溶液500部、及びイオン交換水500部で洗浄した。分取した有機相を溶媒留去して、式(I−6)で表される化合物(染料A2)を2.0部得た。収率85%。
Figure 2011100114
化合物(I−6)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1200
化合物(I−6)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.2(任意単位)を示した。
〔合成例8〕
(式(3)で表される化合物の合成例)
2−アミノ−4−メチルスルホニル−6−ニトロフェノール(CAS No.101861−04−5)7.5部に水65部を加えた後、水酸化ナトリウム1.3部を加え、溶解させた。氷冷下、35%亜硝酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)水溶液6.1部を加え、ついで35%塩酸19.4部を少しずつ加えて溶解させ2時間撹拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。ついでアミド硫酸(和光純薬工業(株)製)5.6部を水26部に溶解させた水溶液をゆっくりと加え、過剰の亜硝酸ナトリウムをクエンチした。
ついで、3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン(和光純薬工業(株)製)5.6部を水70部に懸濁させ、水酸化ナトリウムを用いて、pHを8.0に調整した。ここに、前記ジアゾニウム塩を含む懸濁液を15分かけて、pHが7から7.5の範囲におさまるように10%水酸化ナトリウム溶液を適宜追加しながら、滴下した。滴下終了後、さらに30分間撹拌することで黄色の懸濁液を得た。1時間攪拌した。濾過して得た黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(p−1)で表される化合物を11.7部(収率87%)得た。
Figure 2011100114
式(p−1)の化合物10部をジメチルホルムアミド(東京化成工業(株)製)100部に入れて溶解し、硫酸アンモニウムクロム(III)12水(和光純薬工業(株)製)3.1部、酢酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)1.1部を加えた後、4時間半の間加熱還流した。室温まで冷却した後、反応溶液を20%食塩水1500部へ注入し、ろ過後に得られた赤橙色固体を60℃で乾燥し、式(z−1)で表される化合物13.6部(63%)を得た。
Figure 2011100114
式(z−1)で表される化合物の構造は、質量分析装置JMS−700(日本電子株式会社製)を用いて同定した。
式(z−1)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=882.1[M−Na]
Exact Mass: 905.1
ローダミンB(東京化成工業(株)製)18部に無水クロロホルム(関東化学(株)製)170部、カンファスルホン酸(アルドリッチ(株)製)1.0部、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(東京化成工業(株)製)1.4部、トリエチレングリコール(和光純薬工業(株)製)18部を加えて約30分間攪拌した。その後、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(和光純薬工業(株)製)10.5部に無水クロロホルム47部を加えて予め溶解させた溶液をゆっくりと加えた後、室温にて約2時間攪拌した。1N塩酸水溶液150部にて分液操作を2回行ったのち、10%食塩水150部で2回有機層を洗浄した。ついで無水硫酸マグネシウム43部を加えて約30分間攪拌後、乾燥剤を濾過し、溶媒留去することにより式(g−1)で表される化合物20.6部(収率90%)を得た。
式(g−1)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=575.3[M−Cl]
Exact Mass: 610.3
Figure 2011100114
式(z−1)で表される化合物253部に、メタノール4030部を加えて溶液(s3)を調製した。また、式(g−1)で表される化合物153部に、メタノール1080部を加えて溶液(t3)を調製した。その後室温にて溶液(s3)と溶液(t3)を混合し、約1時間攪拌した。生じた赤色固体を減圧下60℃で乾燥し、水3500部で洗浄した後にろ過して60℃にて減圧乾燥し、式(3a−23)で表される化合物(染料A3)263部(収率65%)を得た。
式(3a−23)で表される化合物の構造は、元素分析によって決定した。分析機器はICP発光分析装置(ICPS−8100;(株)島津製作所製)を使用した。
C55.6 H5.1 N11.9 Cr3.71
Figure 2011100114
〔実施例6〕
(着色感光性樹脂組成物の調製)
(A)着色剤:C.I.ピグメントグリーン58(顔料:PG58) 45部
(A)着色剤:C.I.ピグメントイエロー138(顔料:PY138) 10部
アクリル系顔料分散剤 5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 155部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ、ついで、
(A)着色剤:染料A2 10部
(B)樹脂:樹脂溶液1 150部
(C)光重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 50部
(D)光重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;チバ・ジャパン社製) 15部
(E)溶剤:乳酸エチル 250部
を混合して着色感光性樹脂組成物を得た。
実施例1と同様にしてパターンを得て、その評価を行った。結果を表23に示す。
〔実施例7〜10〕
表23に示す組成となるように樹脂を変更又は複数樹脂の組合せにしたこと以外は、実施例6と同様にして着色感光性樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にしてパターンを得て、その評価を行った。結果を表23に示す。
Figure 2011100114
〔実施例11〕
(着色感光性樹脂組成物の調製)
(A)着色剤:C.I.ピグメントレッド254(顔料:PR254) 40部
(A)着色剤:C.I.ピグメントレッド177(顔料:PR177) 17部
アクリル系顔料分散剤 6部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 148部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ、ついで、
(A)着色剤:染料A3 10部
(B)樹脂:樹脂溶液1 150部
(C)光重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 50部
(D)光重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE−01;チバ・ジャパン社製) 15部
(E)溶剤:乳酸エチル 250部
を混合して着色感光性樹脂組成物を得た。
実施例1と同様にしてパターンを得て、その評価を行った。結果を表24に示す。
〔実施例12〜15〕
表24に示す組成となるように樹脂を変更又は複数樹脂の組合せにしたこと以外は、実施例11と同様にして着色感光性樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にしてパターンを得て、その評価を行った。結果を表24に示す。
Figure 2011100114
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されたパターンにおいて、ΔEab*は小さい値を示し、高い耐熱性が確認された。
本発明の着色感光性樹脂組成物によれば、高耐熱性の塗膜、パターン及びカラーフィルタを得ることができる。
21 ガラス基板
22 TFT(スイッチング素子)
23 カラーフィルタ層
23A 着色感光性樹脂組成物層(カラーフィルタ)
23a 赤色フィルタ
23b 緑色フィルタ
23c 青色フィルタ
24 画素電極
27 信号線
29 感光性樹脂膜(保護膜)
201,202 接続孔

Claims (13)

  1. 着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含有する着色感光性樹脂組成物であって、着色剤(A)が、染料を含む着色剤であり、かつ、バインダー樹脂(B)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種(Ba)に、カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)を付加させて得られる樹脂に、無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(Bc)を反応させ、さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多官能エポキシ化合物(Bd)を反応させて得られる樹脂を含むバインダー樹脂である着色感光性樹脂組成物。
  2. 染料が、アゾ化合物、アゾ化合物を配位子とする金属錯体及びキサンテン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む染料である請求項1記載の着色感光性樹脂組成物。
  3. 染料が、式(1)で表される化合物を含む染料である請求項1又は2記載の着色感光性樹脂組成物。
    Figure 2011100114
    [式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、−R又は炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OH、−OR、−SO 、−SOH、SOM、−COH、−CO、−SO、−SONH、−SONHR又は−SONRで置換されていてもよい。
    は、−SO 、−SOH、SOM、−COH、−CO、−SO、−SONHR又は−SONRを表す。
    mは、0〜5の整数を表す。mが2以上の整数である場合、複数のRは、同一であっても異なっていてもよい。
    Xは、ハロゲン原子を表す。
    aは、0又は1の整数を表す。
    は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−CO−又は−NR−で置き換っていてもよい。
    は、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換っていてもよい。
    及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖又は分枝の1価の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3〜30の1価の脂環式炭化水素基又は−Qを表し、該飽和脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、−OH、ハロゲン原子、−Q、−CH=CH又は−CH=CHRで置換されていてもよく、該飽和脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−CO−、−NH−又は−NR−で置き換っていてもよい。R及びRは、互いに結合して3〜10員環の窒素原子を含んだ複素環を形成していてもよく、該複素環に含まれる水素原子は、R、−OH又は−Qで置換されていてもよい。
    Qは、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基又は炭素数3〜10の1価の複素環基を表し、該芳香族炭化水素基及び複素環基に含まれる水素原子は、−OH、R、−OR、−NO、−CH=CH、−CH=CHR又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
    Mは、ナトリウム原子又はカリウム原子を表す。
    ただし、式(1)で表される化合物の+電荷数と−電荷数とが同一である。]
  4. バインダー樹脂(B)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種(Ba)に、カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)を付加させて得られる樹脂に、無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種(Bc)を反応させ、次いで、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多官能エポキシ化合物(Bd)を反応させて得られる樹脂に、さらに無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する化合物(Be)を反応させて得られる樹脂を含むバインダー樹脂である請求項1〜3のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
  5. カルボキシ基と重合性二重結合を有する単量体(Bb)が、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
  6. バインダー樹脂(B)の含有量が、バインダー樹脂(B)と光重合性化合物(C)との合計量に対して、20質量%以上80質量%以下である請求項1〜5のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
  7. 染料の含有量が、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、0.5質量%以上60質量%以下である請求項1〜6のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
  8. 着色剤(A)が、さらに顔料を含む着色剤である請求項1〜7いずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
  9. 顔料が、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントイエロー150及びC.I.ピグメントイエロー138からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む顔料である請求項8記載の着色感光性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される塗膜。
  11. 請求項1〜9のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるパターン。
  12. フォトリソグラフ法によって形成される請求項11記載のパターン。
  13. 請求項10記載の塗膜ならびに請求項11及び12記載のパターンからなる群から選ばれる少なくとも一種を含むカラーフィルタ。
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