以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係るディスプレイ台の構成について説明する。
図1(a)は、ディスプレイ90がのせられているディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して上側固定位置で固定されていて扉35が閉じているときの本実施の形態に係るディスプレイ台10の外観斜視図である。図1(b)は、ディスプレイ90がのせられているディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して下側固定位置で固定されていて扉35および蓋43が閉じているときのディスプレイ台10の外観斜視図である。
図1に示すように、ディスプレイ台10は、ディスプレイ90を収納するディスプレイ収納部20と、ディスプレイ90を支持するディスプレイ支持部50と、ディスプレイ台10の高さを調整するためにディスプレイ収納部20の底面の4隅に取り付けられた4個のアジャスター81(後側の2個は図1において現れていない。)と、利用者によるディスプレイ台10の移動を容易にするためにディスプレイ収納部20の底面の4隅に取り付けられた4個のキャスター82(後側の右側の1個は図1において現れていない。)と、ディスプレイ台10の転倒を防止するためにディスプレイ収納部20の底面の前側と後側に取り付けられた着脱可能な2個のスタビライザ83(後側の1個は図1において現れていない。)と、利用者によるディスプレイ台10の移動時に利用者によって把持されるためにディスプレイ収納部20の左右に2個ずつ取り付けられた4個の取手84(右側の2個は図1において現れていない。)とを備えている。
ディスプレイ台10は、例えば、左右方向の幅が1500mm、前後方向の奥行が450mm、上下方向の高さが1100mmの大きさであり、ディスプレイ90として大型(例えば42型〜52型)の薄型ディスプレイをディスプレイ収納部20の内部に収納することができるものである。
図2は、ディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して上側固定位置で固定されているときのディスプレイ台10の外観斜視図であって、正面パネル32が取り外されている状態での図である。図3は、ディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して上側固定位置と下側固定位置との間の位置にあるときのディスプレイ台10の外観斜視図であって、正面パネル32が取り外されている状態での図である。
図2および図3に示すように、ディスプレイ収納部20は、主にステンレス製の複数の角管で形成されたフレーム部21と、フレーム部21に取り付けられたパネル部31とを備えている。
フレーム部21は、ディスプレイ収納部20の底面側のうちそれぞれ前側および後側に配置されてディスプレイ台10の左右方向に延在した2本の角管22と、ディスプレイ台10の前後方向に延在して2本の角管22に両端部で連結した2本の角管23と、ディスプレイ台10の上下方向に延在して2本の角管22の両端部に下端部で連結した4本の角管24(後側の左側の1本は図2および図3において現れていない。)と、角管23と平行に延在して4本の角管24のうち左側の2本の角管24の下端部および右側の2本の角管24の下端部にそれぞれ両端部で連結した2本の角管25(左側の1本は図2および図3において現れていない。)と、角管25と平行に延在して4本の角管24のうち左側の2本の角管24の上端部および右側の2本の角管24の上端部にそれぞれ両端部で連結した2本の角管26(図7参照。)と、角管22と平行に延在して4本の角管24のうち前側の2本の角管24の上端部および後側の2本の角管24の上端部にそれぞれ両端部で連結した2本の角管27と、2本の角管22のうち後側の角管22の上方に角管22と平行に延在して4本の角管24のうち後側の2本の角管24に両端部で連結した有孔角管28と、2本の角管27のうち後側の角管27の下方に角管27と平行に延在して4本の角管24のうち後側の2本の角管24に両端部で連結した有孔角管29とを備えている。
2本の角管22、2本の角管27、有孔角管28および有孔角管29は、互いに同じ長さである。2本の角管23は、互いに同じ長さである。4本の角管24は、互いに同じ長さである。2本の角管25および2本の角管26は、互いに同じ長さである。
ここで、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ収納部20の内部にディスプレイ90を収納するための位置である下側固定位置と、ディスプレイ収納部20の外部にディスプレイ90を出すための位置である上側固定位置との2つの位置でディスプレイ収納部20に対して固定されるようになっている。そして、有孔角管28は、ディスプレイ収納部20に対するディスプレイ支持部50の下側固定位置での固定に使用される2つの固定用穴28aを有している。2つの固定用穴28aは、左右方向に離れて配置されており、互いに前側に開口している。同様に、有孔角管29は、ディスプレイ収納部20に対するディスプレイ支持部50の上側固定位置での固定に使用される2つの固定用穴29aを有している。2つの固定用穴29aは、左右方向に離れて配置されており、互いに前側に開口している。
図4(a)は、扉35および蓋43が閉じているときのディスプレイ台10の上面図である。図4(b)は、扉35および蓋43が閉じているときのディスプレイ台10の正面図である。図5(a)は、扉35および蓋43が閉じているときのディスプレイ台10の背面図である。図5(b)は、扉35および蓋43が閉じているときのディスプレイ台10の右側面図である。
図4および図5に示すように、パネル部31は、正面に配置された正面パネル32と、右側面に配置されたステンレス製の右側面パネル37と、左側面に配置されたステンレス製の左側面パネル38(図1参照。)と、背面に配置されたステンレス製の背面パネル39と、上面に配置された天板41とを備えている。
図6は、扉35および蓋43が開いていてディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して下側固定位置で固定されているときのディスプレイ台10の正面図である。図7(a)は、扉35が閉じているときのディスプレイ台10の上面図であって、天板41が透けている状態での図である。図7(b)は、扉35が開いていてハンドル56が引き出されているときのディスプレイ台10の上面図であって、天板41が透けている状態での図である。
図6および図7に示すように、正面パネル32は、正面の右側に配置されたステンレス製の右側正面パネル33と、正面の左側に配置されたステンレス製の左側正面パネル34とを備えている。ここで、正面パネル32は、本発明の把持部用開口部としての正面開口部32aを右側正面パネル33と左側正面パネル34との間に有している。正面開口部32aは、利用者がハンドル56を把持するために手を差し入れる開口部である。また、正面パネル32は、右側正面パネル33および左側正面パネル34の間に配置されて正面開口部32aを塞ぐ本発明の把持部用扉としてのステンレス製の扉35と、上下方向に延在して2本の角管22のうち前側の角管22と2本の角管27のうち前側の角管27とに固定されたステンレス製の扉固定用部材36と、扉固定用部材36に扉35を連結する2個のヒンジ36aとを備えている。扉35は、利用者が正面開口部32aを介してハンドル56を把持することを正面開口部32aを塞ぐことによって防止する扉である。扉固定用部材36は、扉35の右側に配置されている。2個のヒンジ36aは、上下方向に離れて配置されている。扉35は、扉固定用部材36に2個のヒンジ36aを介して支持されることによって、上下方向に延在する軸を中心として開閉可能になっている。
図4(b)に示すように、扉35は、扉35が開かれることを防止する本発明の把持部用扉用錠としての錠35aと、利用者によって掴まれて扉35の開閉を容易にするための取手35bとを備えている。錠35aは、扉35の表面側から鍵が差し込まれるようになっており、差し込まれた鍵が回されることによって、扉35の裏面に配置された図示していない閂が左側正面パネル34側に飛び出すようになっている。ここで、左側正面パネル34の裏面には、錠35aの閂と係合する図示していない受け部が配置されている。つまり、錠35aは、差し込まれた鍵が回されることによって、左側正面パネル34に対して扉35を固定するようになっている。
図5(a)に示すように、背面パネル39は、ディスプレイ収納部20の内部にディスプレイ90が収納されているときにディスプレイ90によって発せられる熱をディスプレイ収納部20の外部に放出するための放熱用スリット39aを上面側の左右方向の中央に備えている。
図4(a)に示すように、天板41は、ディスプレイ90(図1(a)参照。)を出入させる本発明のディスプレイ用開口部としての上面開口部41a(図1(a)参照。)と、フレーム部21(図2参照。)の上面に固定された木製の固定部42と、上面開口部41aからディスプレイ90が出ることを上面開口部41aを塞ぐことによって防止する本発明のディスプレイ用扉としての木製の蓋43と、2本の角管27のうち後側の角管27(図5(a)参照。)に蓋43を連結する2個のヒンジ44(図5(a)参照。)とを備えている。2個のヒンジ44は、左右方向に離れて配置されている。蓋43は、2本の角管27のうち後側の角管27に2個のヒンジ44を介して支持されることによって、左右方向に延在する軸を中心として開閉可能になっている。
蓋43は、蓋43が開かれることを防止する本発明のディスプレイ用扉用錠としての錠43aと、利用者によって掴まれて蓋43の開閉を容易にするための取手43bとを備えている。錠43aは、蓋43の表面側から鍵が差し込まれるようになっており、差し込まれた鍵が回されることによって、蓋43の裏面に配置された図示していない閂が固定部42側に飛び出すようになっている。ここで、固定部42の裏面には、錠43aの閂と係合する図示していない受け部が配置されている。つまり、錠43aは、差し込まれた鍵が回されることによって、固定部42に対して蓋43を固定するようになっている。
図4および図5に示すように、天板41は、蓋43が閉じているときに固定部42および蓋43によって上面が平らである。したがって、ディスプレイ台10は、ディスプレイ収納部20の内部にディスプレイ90が収納されているときに、天板41の上に任意の物をのせることができる。
図2および図3に示すように、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ90をいわゆる据置きによって固定することが可能な台部51と、ディスプレイ90をいわゆる壁掛けによって固定することが可能な壁部61とを備えている。
台部51は、前側に配置されて左右方向に延在した前側部材52と、後側に配置されて左右方向に延在した後側部材53と、前側部材52および後側部材53の両端部に連結された2個の側面部材54と、前後方向に延在して前側部材52および後側部材53を連結した4個の補強部材55と、利用者がディスプレイ収納部20に対してディスプレイ支持部50を手動で移動させるために利用者によって把持される本発明の把持部としてのハンドル56と、前側部材52および後側部材53に取り付けられてハンドル56を支持する本発明の把持部支持部としての2個のハンドル支持部材57とを備えている。ハンドル支持部材57は、ディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して移動可能な上下方向とは異なる方向である前後方向にハンドル56を移動可能に支持している。
図8(a)は、ディスプレイ収納部20に対してディスプレイ支持部50が固定されている状態での有孔角管28、ハンドル56およびハンドル支持部材57の斜視図である。図8(b)は、ディスプレイ収納部20に対してディスプレイ支持部50が移動可能な状態での有孔角管28、ハンドル56およびハンドル支持部材57の斜視図である。
図6〜図8に示すように、ハンドル56は、左右方向に延在している中央部56aと、中央部56aの両端から後側に向かって延長している延長部56bと、ハンドル56がハンドル支持部材57から前側に抜け出ることを防止するために延長部56bから突出した抜出防止突起56cとを備えており、略U字状の形状をしている。延長部56bは、ハンドル支持部材57に対するハンドル56の移動によって有孔角管28の固定用穴28aや有孔角管29の固定用穴29aに挿入される固定用挿入部56dを後側の先端に備えている。
ハンドル支持部材57は、ハンドル56の延長部56bが挿入された溝57aと、ハンドル56の抜出防止突起56cと接触することによってハンドル56がハンドル支持部材57から前側に抜け出ることを防止する切り欠き57bとを備えている。
なお、正面開口部32aは、ハンドル56の固定用挿入部56dが有孔角管28の固定用穴28aや有孔角管29の固定用穴29aから抜け出るときにハンドル56の一部が通る位置に配置されている(図7(b)参照。)。そして、図7(a)に示すように、扉35は、正面開口部32aを塞ぐことによって、ハンドル56の一部が正面開口部32aを通ることを防止することができる。
図2および図3に示すように、壁部61は、上下方向に延在して台部51の後側部材53に下端部で固定された2本の角管62と、左右方向に延在して2本の角管62を連結した2本の角管63と、2本の角管63に跨って固定されてディスプレイ90をいわゆる壁掛けによって固定することが可能な2個の壁掛け金具64とを備えている。
ディスプレイ台10は、ディスプレイ90がディスプレイ収納部20に対して出入可能になるようにディスプレイ収納部20にディスプレイ支持部50を移動可能に連結する連結部70を備えている。
図9は、ディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して上側固定位置と下側固定位置との間の位置にあるときのディスプレイ台10の背面図であって、背面パネル39(図5(a)参照。)が取り外されている状態での図である。図10は、扉35および蓋43が閉じていてディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して下側固定位置で固定されているときのディスプレイ台10の一部破断右側面図である。図11は、連結部70の一部の構成の斜視図である。
図9〜図11に示すように、連結部70は、左側の前側、左側の後側、右側の前側、右側の後側に1個ずつ配置された4個の定荷重ばね71と、左側、右側に1個ずつ配置されて上下方向に延在した2本のレール72と、レール72を固定するために左側、右側に1個ずつ上下方向に延在してディスプレイ収納部20の角管25および角管26に跨って取り付けられた2本のレール固定部材73と、ディスプレイ支持部50の2個の側面部材54にそれぞれ3個ずつ回転可能に支持されてレール72と接触するローラ74と、左右方向に延在してディスプレイ支持部50の2個の側面部材54を貫通してディスプレイ支持部50に固定された丸管75と、丸管75の内部に回転可能に挿入された軸76と、軸76の両端に取り付けられた平歯車77とを備えている。レール固定部材73は、上下方向に延在して平歯車77と噛み合う直線歯車73aを備えている。
定荷重ばね71は、一部分が天板41の固定部42に取り付けられ、他の一部分がディスプレイ支持部50の側面部材54に取り付けられており、ディスプレイ支持部50にディスプレイ90が設置されていても利用者が軽い力でディスプレイ収納部20に対してディスプレイ支持部50を上下移動させることができるようにしている。定荷重ばね71としては、例えばサンコースプリング株式会社製のコンストン(登録商標)を用いることができる。
なお、ディスプレイ収納部20に対するディスプレイ支持部50の前後方向の移動と、左右方向の移動と、上下方向に延在する軸を中心とした回転と、左右方向に延在する軸を中心とした回転とは、レール72および3個のローラ74の組が左右に1組ずつ設置されていることによって防止されている。また、ディスプレイ収納部20に対するディスプレイ支持部50の前後方向に延在する軸を中心とした回転は、軸76の両端に取り付けられて左右に1個ずつ配置された平歯車77と、左右に1個ずつ配置されたレール固定部材73の直線歯車73aとが噛み合うことによって防止されている。したがって、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ収納部20に対して上下方向にのみ移動可能になっている。
図5に示すように、ディスプレイ台10は、ディスプレイ支持部50(図1(a)参照。)に支持されているディスプレイ90(図1(a)参照。)に電力を供給するためのコードを通すためのコード用穴85aを2つ有する有孔部材85と、ディスプレイ支持部50に支持されているディスプレイ90に電力を供給するためのコードのうち不要な部分を巻き取るための余長コード巻具86とを備えている。有孔部材85は、放熱用スリット39aの左右に1個ずつ背面パネル39を貫通して設けられている。余長コード巻具86は、2個の有孔部材85の下に1個ずつ背面パネル39に設けられている。
例えば、有孔部材85は、ディスプレイ支持部50に支持されているディスプレイ90に電力を供給するためのテーブルタップ91のコード91aをコード用穴85aに通すことによって、テーブルタップ91のコンセント91b(図2参照。)をディスプレイ収納部20の内部に配置し、テーブルタップ91のプラグ91cをディスプレイ収納部20の外部に配置することができる。また、余長コード巻具86は、テーブルタップ91のコード91aのうちディスプレイ収納部20の外部に出ている不要な部分を巻き取ることができる。もちろん、有孔部材85のコード用穴85aは、ディスプレイ90の電源コードが直接通されても良い。
図12(a)は、ディスプレイ台10の左側面パネル38に取り付けられたテーブル87の斜視図であって、テーブル87にノートパソコン92がのせられているときの図である。図12(b)は、ディスプレイ台10の左側面パネル38に取り付けられたテーブル87の斜視図であって、テーブル87が折りたたまれているときの図である。
図12に示すように、ディスプレイ台10は、左側面パネル38にテーブル87を備えていても良い。テーブル87は、図12(a)に示すようにノートパソコン92などのディスプレイ90の周辺機器が設置されることができる。例えば、テーブル87にノートパソコン92が設置されている場合、ディスプレイ90は、テーブル87に設置されたノートパソコン92から送信された情報を出力することができる。また、テーブル87は、使用されないときに、図12(b)に示すように折りたたまれることができる。なお、テーブル87は、右側面パネル37に備えられていても良い。
次に、ディスプレイ台10の使用方法について説明する。
まず、ディスプレイ台10へのディスプレイ90の設置方法について説明する。
利用者は、図4(b)に示すように扉35および蓋43が閉じているディスプレイ台10に対して、図6に示すように扉35および蓋43を開く。ここで、扉35の錠35aや蓋43の錠43aに鍵がかけられていた場合には、利用者は、扉35の錠35aや蓋43の錠43aに鍵を差し込んで回すことによって、扉35の錠35aや蓋43の錠43aを開けることができる。
このとき、扉35が開かれることによって正面開口部32aが現れている。また、蓋43が開かれることによって上面開口部41aが現れている。また、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ収納部20に対して下側固定位置で固定されている。
次いで、利用者は、正面開口部32aを介してハンドル56の中央部56aを掴み、図7(b)に示すようにハンドル56を手前に引き出す。これによって、図8(a)に示すように有孔角管28の固定用穴28aに挿入されていたハンドル56の固定用挿入部56dが図8(b)に示すように有孔角管28の固定用穴28aから抜け出て、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ収納部20に対して下側固定位置で固定されていた状態から、ディスプレイ収納部20に対して移動可能な状態になる。
次いで、利用者は、ハンドル56を上側に移動させることによって図3に示すようにディスプレイ収納部20に対してディスプレイ支持部50を上側に移動させる。これによって、ディスプレイ支持部50の壁部61が上面開口部41aを介してディスプレイ収納部20の外部に出る。
次いで、利用者は、ディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して上側固定位置に達すると、図2に示すようにハンドル56を奥に押し込む。これによって、ハンドル56の固定用挿入部56dが有孔角管29の固定用穴29aに挿入されて、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ収納部20に対して移動可能な状態から、ディスプレイ収納部20に対して上側固定位置で固定されている状態になる。
次いで、利用者は、扉35を閉めることによって、ハンドル56が何らかの原因で手前に引き出されてディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して移動可能な状態になることを防止することができる。更に、利用者は、扉35の錠35aに鍵をかけて扉35が開くことを防止することによって、ハンドル56が何らかの原因で手前に引き出されてディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して移動可能な状態になることを確実に防止することができる。なお、利用者は、扉35を開けたまま次の作業を行うこともできる。
最後に、利用者は、ディスプレイ支持部50にディスプレイ90を固定することによって、図1(a)に示すようにディスプレイ台10へのディスプレイ90の設置を完了させる。
なお、利用者は、正面開口部32aを介してディスプレイ収納部20の内部に手を差し入れることによって、ディスプレイ90の電源コードのプラグをテーブルタップ91のコンセント91bに差し込むことができる。
次に、ディスプレイ台10へのディスプレイ90の収納方法について説明する。
利用者は、図1(a)に示すように扉35が閉じているディスプレイ台10に対して、扉35を開く。ここで、扉35の錠35aに鍵がかけられていた場合には、利用者は、扉35の錠35aに鍵を差し込んで回すことによって、扉35の錠35aを開けることができる。
このとき、扉35が開かれることによって正面開口部32aが現れている。また、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ収納部20に対して上側固定位置で固定されている。
次いで、利用者は、正面開口部32aを介してハンドル56の中央部56aを掴み、ハンドル56を手前に引き出す。これによって、有孔角管29の固定用穴29aに挿入されていたハンドル56の固定用挿入部56dが有孔角管29の固定用穴29aから抜け出て、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ収納部20に対して上側固定位置で固定されていた状態から、ディスプレイ収納部20に対して移動可能な状態になる。
次いで、利用者は、ハンドル56を下側に移動させることによってディスプレイ収納部20に対してディスプレイ支持部50を下側に移動させる。
次いで、利用者は、ディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して下側固定位置に達すると、ハンドル56を奥に押し込む。これによって、ハンドル56の固定用挿入部56dが有孔角管28の固定用穴28aに挿入されて、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ収納部20に対して移動可能な状態から、ディスプレイ収納部20に対して下側固定位置で固定されている状態になる。
最後に、利用者は、扉35および蓋43を閉め、扉35の錠35aおよび蓋43の錠43aに鍵をかけることによって、図1(b)に示すようにディスプレイ台10へのディスプレイ90の収納を完了させる。
なお、ディスプレイ台10の内部に収納したディスプレイ90をディスプレイ台10の外部に出す方法は、上述したディスプレイ台10へのディスプレイ90の設置方法と同様に、ディスプレイ収納部20に対して下側固定位置で固定されているディスプレイ支持部50をディスプレイ収納部20に対して上側固定位置で固定させれば良いので、説明を省略する。
以上に説明したように、ディスプレイ台10は、ディスプレイ90の電源が切られているときなど、ディスプレイ90が外部から見られる必要がないときに、ディスプレイ90を収納することができるので、ディスプレイ90が外部から見られる必要がないときに、ディスプレイ90とともに占領する空間を小さくすることができる。
また、ディスプレイ台10は、ディスプレイ90を収納することができるので、ディスプレイ90が外部から見られる必要がないときに、埃やその他の物によってディスプレイ90が汚損されることや、ディスプレイ90が盗難されることなどを防ぐこともできる。
また、ディスプレイ台10は、一般的に有効に使うことが難しく無駄な空間になりがちである上側の空間にディスプレイ90を出すので、ディスプレイ90が水平方向に出る場合と比較して、設置されるために必要な空間の床面積を小さくすることができる。
また、ディスプレイ台10は、ディスプレイ90を出入させる上面開口部41aを塞ぐ蓋43と、蓋43が開かれることを防止する錠43aとを備えているので、ディスプレイ90がディスプレイ収納部20から出されることを蓋43および錠43aによって防止することができる。
なお、蓋43は、本実施の形態において上面開口部41aの全部を塞ぐようになっているが、上面開口部41aからディスプレイ90が出ることを防止することができれば、上面開口部41aの一部のみを塞ぐようになっていても良い。
また、ディスプレイ台10は、利用者がディスプレイ収納部20に対してディスプレイ支持部50を手動で移動させるために利用者によって把持されるハンドル56を備えており、ディスプレイ支持部50がディスプレイ収納部20に対して移動可能な上下方向とは異なる方向である前後方向にハンドル支持部材57がハンドル56を移動可能に支持しており、ハンドル支持部材57に対するハンドル56の移動によって有孔角管28の固定用穴28aや有孔角管29の固定用穴29aに挿入される固定用挿入部56dをハンドル56が備えているので、ディスプレイ収納部20に対するディスプレイ支持部50の移動および固定の両方をハンドル56によって利用者に手動で行わせることができる。
また、ディスプレイ台10は、利用者がハンドル56を把持するために手を差し入れる正面開口部32aを塞ぐ扉35と、扉35が開かれることを防止する錠35aとを備えており、ハンドル56が利用者によって操作されることを扉35および錠35aによって防止することができるので、ディスプレイ収納部20に対するディスプレイ支持部50の移動を防止することができる。
また、扉35は、ハンドル56の固定用挿入部56dが有孔角管28の固定用穴28aや有孔角管29の固定用穴29aから抜け出るときにハンドル56の一部が通る正面開口部32aを塞ぐようになっている。したがって、ディスプレイ台10は、例えば地震などの不可抗力があったとしても、ハンドル56の固定用挿入部56dが有孔角管28の固定用穴28aや有孔角管29の固定用穴29aから抜け出ることを扉35および錠35aによって防止することができ、ディスプレイ収納部20に対するディスプレイ支持部50の移動を防止することができる。
なお、扉35は、本実施の形態において正面開口部32aの全部を塞ぐようになっているが、利用者が正面開口部32aを介してハンドル56を把持することを防止することや、ハンドル56の一部が正面開口部32aを通ることを防止することができれば、正面開口部32aの一部のみを塞ぐようになっていても良い。
また、扉35や蓋43は、本実施の形態において開き戸であるが、開き戸以外の扉であっても良い。例えば、扉35や蓋43は、引き戸であっても良い。
また、ディスプレイ台10は、扉35や蓋43を備えずに、正面開口部32aや上面開口部41aが常に開いている構成であっても良い。
なお、ディスプレイ収納部20に対するディスプレイ支持部50の移動は、本実施の形態において利用者が手動で行うようになっているが、モーターなどの原動機を利用して利用者の指示に応じて自動で行われるようになっていても良い。