JP2011094038A - 制御分布ブロック重合体含有の溶融延展物製造用エラストマー組成物およびフィルム - Google Patents

制御分布ブロック重合体含有の溶融延展物製造用エラストマー組成物およびフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱性、伸びおよびモジュラスのバランスが優れ、かつ、溶融延展性の優れたポリウレタンとの接着性が良好なエラストマー組成物を提供する。
【解決手段】 芳香族ビニル単量体単位および共役ジエン単量体単位を主要構成単位として含有する特定のブロック重合体Cを100重量部、軟化剤Dを50〜200重量部、分子量分布が1〜3である特定のエチレン・α−オレフィン共重合体Eを10〜300重量部、分子量分布が1〜3である特定のプロピレン重合体Fを210〜1000重量部、特定の制御分布ブロック重合体Gを50〜200重量部含有する溶融延展物製造用エラストマー組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶融延展性の優れたエラストマー組成物に関するものである。本発明の組成物は、特定の重合体等を特定の割合で含有し、耐熱性、伸び、モジュラスのバランスが優れるため、組成物を溶融延展させてフィルム状物および糸状物などの溶融延展物を生産性よく製造するのに適している。また本発明は、上記組成物からなるフィルムに関するものである。
本発明と類似のエラストマー組成物はいくつか知られている。また、これらの組成物からなるフィルム等の成形物も開示されている。
特許第3219952号公報 特開平10−147673号公報 特開2001−131384号公報 特許第3700515号公報 再公表WO2006/057361 特開2007−106985号公報 特開2008−001808号公報 特開平08−231817号公報 特開平10−130452号公報 特開2004−331685号公報
しかし、上記公知発明に記載されている組成物は、溶融延展性が不良または不十分であるため、フィルム状物や糸状物などの生産性がよくないという問題を有する。
本発明は、耐熱性、伸びおよびモジュラスのバランスが優れたフィルム状物や糸状物などの溶融延展物を生産性よく製造できる、ポリウレタンとの接着性が良好なエラストマー組成物を提供することを目的とする。すなわち、耐熱性、伸びおよびモジュラスのバランスが優れ、かつ、溶融延展性の優れたポリウレタンとの接着性が良好なエラストマー組成物を提供することを目的とする。溶融延展性の説明は後述する。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、
(1)芳香族ビニル単量体単位を主要構成単位として含有する重合体ブロックAを2個、および共役ジエン単量体単位を主要構成単位として含有する重合体ブロックBを1個有するブロック共重合体またはその水素添加物であるブロック重合体Cを100重量部、
(2)軟化剤Dを50〜200重量部、
(3)エチレン単位を必須単量体単位として含有し、分子量分布が1〜3であり、融解温度が30℃以上110℃未満であるエチレン・α−オレフィン共重合体Eを10〜300重量部、
(4)プロピレン単位を必須単量体単位として含有し、分子量分布が1〜3であり、融解温度が110〜160℃であるプロピレン重合体Fを210〜1000重量部、および
(5)下記ブロック重合体Gを50〜200重量部含有することを特徴とする。
(ブロック重合体Gは、
ブタジエン−スチレン制御分布共重合体ブロックYを1個有し、
共重合体ブロックYの両末端に各1個合計2個のポリスチレンブロックXを有する
ブロック共重合体Zそのものまたはブロック共重合体Zの水素添加物であり、
ブタジエン−スチレン制御分布共重合体ブロックYは、
ブタジエン単位を主要構成単位として含有する領域YBを2個以上有し、
スチレン単位を主要構成単位として含有する領域YSを1個以上有し、
両末端は領域YBであるブタジエン−スチレン共重合体ブロックである。)
請求項2に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1に記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、プロピレン
重合体Fは、メタロセン触媒を使用して製造されたものであり、プロピレン重合体Fの全構成単量体単位を基準とするプロピレン単位の割合が50〜100重量%であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1または2に記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、プロピレン重合体Fは、曲げ弾性率が250〜2000MPaであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1〜3のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、メタロセン触媒を使用して製造されたエチレン・オクテン共重合体であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1〜4のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、曲げ弾性率が1〜200MPaであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1〜5のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、重合体ブロックAを構成する芳香族ビニル単量体はスチレンであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項6に記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、ブロック重合体Cは、ブロック重合体Cの全構成単量体単位を基準とするスチレン単位の割合が20〜50重量%であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1〜7のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、軟化剤Dは、40℃における動粘度が50〜500cStであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1〜8のいずれかに記載の架橋されていない溶融延展物製造用エラストマー組成物である。
請求項10に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1〜9のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、ビカット軟化温度が100〜150℃、伸び率が800〜1200%、300%モジュラスが8〜11MPaであることを特徴とする。
請求項11に記載の発明の溶融延展物製造用エラストマー組成物は、請求項1〜10のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物において、シリンダー温度230℃、オリフィス(出口部分、ダイオリフィス)温度230℃、オリフィスの出口形状は直径1mmの円形に設定された溶融樹脂の押出試験装置から、温度23℃、湿度50%の室内に、1.82m/分で下方に排出される組成物の糸状溶融物を、切断することなく巻き取ることができる巻き取り速度が60m/分以上であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明のフィルムは、請求項1〜11のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物からなることを特徴とする。
請求項13に記載の発明のフィルムの製造方法は、請求項1〜11のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物を、Tダイが取り付けられた押出機により押出成形する工程を含むことを特徴とする。
請求項14に記載の発明の複合成形体は、請求項1〜11のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物からなる成形体およびポリウレタン成形体が熱融着されたものである。
本発明の組成物は、請求項1〜9のいずれかに記載の構成であることにより、耐熱性、伸びおよびモジュラスのバランスが優れたエラストマー組成物になった。また、本発明の組成物は、溶融延展性の優れたものになった。本発明の組成物を溶融延展させることにより、耐熱性および機械的特性の優れたフィルム状物および糸状物等の溶融延展物を生産性よく製造することができた。本発明の組成物を溶融延展させて得られるフィルム状物および糸状物は、良好な耐熱性、伸び、強度、弾性(変形後の回復力)、柔軟性を有するものである。
また本発明の組成物は、ポリウレタンへの接着性(融着強度、すなわち熱融着させたときの接着強度)が大きいものであった。
本明細書において、数値範囲が「下限数値〜上限数値」で示される場合、下限数値以上上限数値以下であることを意味する。
分子量および分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下、GPCともいう。)により測定された。分子量分布とは、重量平均分子量(以下、Mwともいう。)と数平均分子量(以下、Mnともいう。)の比(Mw/Mn)である。
まず、本発明の組成物の必須成分であるブロック重合体C、軟化剤D、エチレン・α−オレフィン共重合体E、プロピレン重合体Fおよびブロック重合体Gについて順に説明する。
ブロック重合体Cは、得られる組成物に柔軟性、耐熱性、強度、弾性(変形後の回復力)、モジュラス(変形のしにくさ)を付与する成分であり、特定の割合で配合されることにより組成物を溶融延展性の優れたものにする成分である。ブロック重合体Cが使用されない組成物は、エラストマーに欠くことのできない上記特性が損なわれたものとなる。すなわちブロック重合体Cは、組成物にエラストマーの基本性能を付与するために必須の成分である。
ブロック重合体Cは、芳香族ビニル単量体単位を主要構成単位として含有する重合体ブロックAを2個、および共役ジエン単量体単位を主要構成単位として含有する重合体ブロックBを1個有するブロック共重合体そのものであってもよく、該ブロック共重合体の水素添加物であってもよい。
重合体ブロックAは、芳香族ビニル単量体単位を主要構成単位として含有する。
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。これらの2種類以上が併用されてもよい。入手が容易であるスチレンは芳香族ビニル単量体として好ましいものである。
重合体ブロックAは、本発明の組成物が性能を損なわない範囲で芳香族ビニル単量体単位以外のビニル単量体単位を含有してもよい。重合体ブロックAを構成する全単量体単位のうち、芳香族ビニル単量体単位の割合は80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましく、95重量%以上がさらに好ましい。芳香族ビニル単量体単位の割合が少ないと、組成物の溶融延展性が損なわれる場合がある。
重合体ブロックBは、共役ジエン単量体単位を主要構成単位として含有する。
共役ジエン単量体としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルー1,3−ブタジエン等が挙げられる。これらの2種類以上が併用されてもよい。ブタジエンおよびイソプレンは、得られる組成物が特に弾性の優れた(伸び率およびモジュラスが大きい)ものとなるため、共役ジエン単量体として好ましいものである。
重合体ブロックBは、本発明の組成物が性能を損なわない範囲で共役ジエン単量体単位以外のビニル単量体単位を含有してもよい。重合体ブロックBを構成する全単量体単位のうち、共役ジエン単量体単位の割合は70重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましい。共役ジエン単量体単位の割合が少ないと、組成物は伸び率およびモジュラスのバランスが崩れやすく、組成物の溶融延展性が損なわれる場合がある。
ブロック重合体Cは、重合体ブロックAを2個、重合体ブロックBを1個有するブロック重合体そのもの、または該ブロック共重合体が水素添加されたものである。重合体ブロックAを1個だけ有するブロック重合体は、得られる組成物の耐熱性を不十分なものとする。
ブロック重合体Cは、上記ブロック重合体を公知の方法により水素添加し、重合体ブロックBが有する(共役ジエン単量体に由来する)不飽和結合を飽和結合に転化させたものであることが好ましい。水素添加された割合は80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。水素添加がされていないか不十分であると得られる組成物が耐熱性の不十分なものとなる場合がある。
ブロック重合体Cは、全構成単量体単位を基準としてスチレン単位を20〜50重量%有するものが好ましい。スチレン単位の割合が少なすぎると組成物が耐熱性の悪いものとなる場合があり、スチレン単位の割合が多すぎると組成物が柔軟性または伸びの悪いものとなる場合がある。
ブロック重合体CのMnは5〜50万であることが好ましく、7〜30万であることがより好ましい。Mnが5万未満であると組成物が耐熱性の悪いものとなり、Mnが50万を超えると組成物が溶融延展性の悪いものとなる場合がある。
軟化剤Dは、得られる組成物に柔軟性および伸びを付与する成分であり、また、加熱溶融された組成物に流動性を付与する成分であり、特定の割合で配合されることにより組成物を溶融延展性の優れたものにする成分である。
軟化剤Dとしては、通常熱可塑性エラストマー組成物に添加されるオイル状の化合物が使用できる。軟化剤Dとしては、パラフィンオイル、ナフテンオイル、芳香族オイル等の鉱物油が挙げられるほか、常温(20℃)で液体である低重合度のビニル重合体(オレフィン重合体、ジエン化合物重合体、アクリル重合体等)も使用できる。パラフィンオイルは軟化剤Dとして好ましいものである。
軟化剤Dは、40℃における動粘度が50〜500cStであるものが好ましく、50〜300cStであるものがより好ましい。動粘度が50cSt未満であると組成物が耐熱性の悪いものとなる場合があり、500cStを超えると組成物が溶融延展性の悪いものとなる場合がある。
エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、得られる組成物に柔軟性および伸びを付与する成分であり、特定の割合で配合されることにより組成物を溶融延展性の優れたものにする成分である。
エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、エチレン単位を必須単量体単位として含有する。 エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、エチレン単位の割合が50重量%を超え99重量%以下であるものが好ましく、55〜97重量%であるものがより好ましい。α−オレフィン単位の割合は1重量%以上であるものが好ましく、3重量%以上であるものがより好ましい。α−オレフィンとしては炭素数3〜12のα−オレフィンが好ましく、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1等が挙げられる。ブテン−1およびオクテン−1はより好ましく、オクテン−1は特に好ましいα−オレフィンである。
エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、分子量分布(Mw/Mn)が1〜3である。分子量分布が3を超えると、得られる組成物が溶融延展性の悪いものとなる。メタロセン触媒を使用して製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体Eは、分子量分布が小さくなりやすいため好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、融解温度が30℃以上110℃未満のものであり、40〜105℃であるものが好ましい。このような融解温度の低いポリオレフィンが特定の割合で併用されることにより、組成物を溶融延展性の優れたものにすることができる。
エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、曲げ弾性率が1〜200MPaであるものが好ましく、2〜150MPaであるものがより好ましく、3〜120MPaであるものがさらに好ましい。このような弾性率の小さいポリオレフィンが特定の割合で併用されることにより、組成物を溶融延展性の優れたものにすることができる。
エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、ガラス転移温度が−70℃以上−35℃未満であるものが好ましい。このようなガラス転移温度の低いポリオレフィンが特定の割合で併用されることにより、組成物を溶融延展性の優れたものにすることができる。
プロピレン重合体Fは、得られる組成物に耐熱性、モジュラスを付与する成分であり、特定の割合で配合されることにより組成物を溶融延展性の優れたものにする成分である。
プロピレン重合体Fは、プロピレン単位を必須単量体単位として含有する。プロピレン重合体Fは、プロピレン単位の割合が40〜100重量%であるものが好ましく、50〜99重量%であるものがより好ましい。 プロピレン重合体Fは、全構成単位がプロピレン単位であるポリプロピレンであってもよく、プロピレン単位以外の構成単位としてエチレン単位、炭素数4〜12のα−オレフィン単位、その他のビニル単量体単位を有していてもよい。プロピレン単位以外の構成単位としてはエチレン単位が好ましい。
プロピレン重合体Fは、分子量分布(Mw/Mn)が1〜3である。分子量分布が3を超えると、得られる組成物が溶融延展性の悪いものとなる。メタロセン触媒を使用して製造されたプロピレン重合体Fは、分子量分布が小さくなりやすいため好ましい。
プロピレン重合体Fは、融解温度が110〜160℃のものであり、115〜150℃であるものが好ましく、120〜140℃であるものがより好ましい。このような融解温度の高いポリオレフィンが特定の割合で併用されることにより、組成物を溶融延展性の優れたものにすることができる。
プロピレン重合体Fは、曲げ弾性率が250〜2000MPaであるものが好ましく、300〜1500MPaであるものがより好ましく、400〜1200MPaであるものがさらに好ましい。このような弾性率の大きいポリオレフィンが特定の割合で併用されることにより、組成物を溶融延展性の優れたものにすることができる。
プロピレン重合体Fは、ガラス転移温度が−35〜0℃であるものが好ましい。このようなガラス転移温度のポリオレフィンが特定の割合で併用されることにより、組成物を溶融延展性の優れたものにすることができる。
ブロック重合体Gは、得られる組成物の溶融延展性を損なわずに、ポリウレタンへの融着強度を優れたものにする成分である。
ブロック重合体Gは、ブタジエン−スチレン制御分布共重合体ブロックYを1個有し、共重合体ブロックYの両末端に各1個合計2個のポリスチレンブロックXを有するブロック共重合体Zそのものまたはブロック共重合体Zの水素添加物であり、
ブタジエン−スチレン制御分布共重合体ブロックYは、ブタジエン単位を主要構成単位として含有する領域YBを2個以上有し、スチレン単位を主要構成単位として含有する領域YSを1個以上有し、両末端は領域YBであるブタジエン−スチレン共重合体ブロックである。ブロック重合体Gは制御分布ブロック重合体とも呼ばれる。
領域YBを構成する全単量体単位のうち、ブタジエン単位の割合は50重量%を超える必要があり、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。ブタジエン単位以外のビニル単量体単位は実質的にスチレン単位であることが好ましい。
領域YSを構成する全単量体単位のうち、スチレン単位の割合は50重量%を超える必要があり、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。スチレン単位以外のビニル単量体単位は実質的にブタジエン単位であることが好ましい。
ブロック重合体Gは、上記ブロック重合体Zが公知の方法により水素添加されたものであってもよい。この場合は、ブロック重合体中のブタジエン単位に由来する不飽和結合が飽和結合に転化される。ブロック重合体Zへの水素添加は、スチレン単位への水素添加が実質的に起こらない条件でなされる。
本発明の組成物は、ブロック重合体Cを基準(100重量部)として、軟化剤Dを50〜200重量部(好ましくは70〜150重量部)、エチレン・α−オレフィン共重合体Eを10〜300重量部(好ましくは15〜100重量部、より好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは25〜70重量部)、プロピレン重合体Fを210〜1000重量部(好ましくは250〜800重量部、より好ましくは300〜700重量部、さらに好ましくは350〜600重量部)、およびブロック重合体Gを50〜200重量部(好ましくは70〜180重量部、より好ましくは100〜150重量部)含有する。
軟化剤Dの割合が50〜200重量部を外れると、得られる組成物が溶融延展性の悪いものとなる。また、50重量部未満では組成物の溶融時の流動性が悪いものとなる。200重量部超では組成物の耐熱性が悪いものとなり、モジュラスが小さいため強度が小さくなるほか、組成物から得られるフィルムにしわが生じやすい。
エチレン・α−オレフィン共重合体Eの割合が10重量部未満であると、得られる組成物が溶融延展性の悪いものとなる。また、300重量部超では組成物のモジュラスが小さいため強度が小さくなるほか、組成物から得られるフィルムにしわが生じやすい。
プロピレン重合体Fの割合が210重量部未満であると、得られる組成物が溶融延展性の悪いものとなる。また、210重量部未満では組成物の耐熱性が悪いものとなり、モジュラスが小さいため強度が小さくなるほか、組成物から得られるフィルムにしわが生じやすい。1000重量部超では組成物のモジュラスが大きいため柔軟性が不足し、組成物から得られるフィルム等は風合いが悪いものとなる。
ブロック重合体Gの割合が50重量部未満であると、得られる組成物がポリウレタンとの接着性が不十分なものとなる。200重量部を超えると得られる組成物が溶融延展性の悪いものとなる。
ブロック重合体Cが含まれないかまたは他の3成分との相対的割合が少なすぎる場合は、得られる組成物が溶融延展性の悪いものとなるほか、組成物がエラストマーとしての基本的性質(柔軟性、耐熱性、強度、弾性(変形後の回復力)、モジュラス(変形のしにくさ)を備えないものとなる。ブロック重合体Cが他の3成分との相対的割合が多すぎる場合は、得られる組成物が溶融延展性の悪いものとなる。
本発明の組成物は、所定割合の上記成分ブロック重合体C、軟化剤D、エチレン・α−オレフィン共重合体E、プロピレン重合体Fおよびブロック重合体Gを、公知の手段により混合および/または混練させて得られる。
混合には、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等を使用することができる。
混練には、押出機、ミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダープラストグラフ等を使用することができる。
例えば、粉末状又はペレット状の固体主原料(成分C、E、F、G)を混合機で攪拌、混合し、次いで液状主原料(成分D)を添加して攪拌、混合し、必要に応じてその他の原料を添加して攪拌、混合することによって配合粉を得る。得られた配合粉を押出機で混練するという方法は好ましい組成物の調製方法である。
本発明の組成物は、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等、主成分の変質、分解等を抑制するための添加剤が配合されたものであることが好ましい。
また、本発明の組成物は、性能(特に溶融延展性)を損なわない範囲で、その他の添加剤が配合されたものであってもよい。その他の添加剤としては、上記重合体C、E、F、G以外の熱可塑性樹脂、ゴム、充填剤、滑剤、難燃剤、ブロッキング防止剤等が挙げられる。
本発明の組成物は、ビカット軟化温度が100〜150℃、伸び率が800〜1200%、300%モジュラスが8〜11MPaであるものが好ましい。
ビカット軟化温度が100℃未満であると耐熱性が小さいため、組成物から得られるフィルムや糸状物等の溶融延展物を加工する際の条件が制限される。ビカット軟化温度の上限は特にないが、150℃を超えるような組成物は、溶融延展性が悪いものとなりやすい。
伸び率が800%未満であると組成物から得られるフィルムや糸状物等の溶融延展物は、柔軟性が小さいためエラストマーとしての利用対象が制限される。伸び率の上限は特にないが、1200%を超えるような組成物は、耐熱性やモジュラスが小さいものとなりやすい。
300%モジュラスが8MPa未満であると強度が小さくなるほか、組成物から得られるフィルムにしわが生じやすい。11MPaを超えると組成物の柔軟性が不足し、組成物から得られるフィルム等は風合いが悪いものとなる。
融解温度およびガラス転移温度の測定は、JIS K 7121に基づき、示差走査熱量測定(以下、DSCともいう。昇温速度10℃/分。)によりなされた。融解温度は融解ピーク温度(Tpm)であり、ガラス転移温度は中間点ガラス転移温度(Tmg)である。
伸び率および300%モジュラスの測定(引張試験)は、JIS K 6251に準じて行われた。試験片はダンベル3号形を使用し、試験室温度23℃、引張速度500mm/分で測定された。300%モジュラスとは、伸び率300%における弾性率である。
ビカット軟化点の測定は、東洋精機株式会社製HDT.TESTER 3M-2を使用して、試験片厚み2mm、荷重250g、昇温スピード50℃/時間、試験開始温度25℃でなされた。
溶融延展性について説明する。
押出機等から排出された溶融状態の組成物をフィルム状または糸状で巻き取る際に、巻き取りの負荷が小さく、巻き取り速度(単位時間当たりに巻き取ることができる溶融延展物(フィルム状物または糸状物)の長さ)が大きいほど、溶融延展物の生産性がよいと言える。
本発明では、下記の条件で種々の巻き取り速度における溶融延展試験を行い、糸状物が切断することなく巻き取りができるか否かにより、溶融延展性の良否を評価した。
溶融延展試験に使用された装置、条件は以下のとおりである。該装置は、溶融された試料(組成物)を一定の吐出速度で下方に排出し、排出された糸状物を、巻き取りの設定速度を段階的に上げながら、巻き取りの可否を評価するものである。溶融された試料は、シリンダー内のピストンが20mm/分の速度で下降することによって排出される。
装置:(メーカー:株式会社東洋精機製作所、製品名:キャピログラフ、型番:1D/1C)
吐出口(オリフィス)形状:直径1mmの円形
吐出量:1.82m/分
溶融部分(シリンダー)直径:9.55mm
溶融部分(シリンダー)温度:230℃
吐出口(オリフィス)温度:230℃
巻き取り速度:20m/分、40m/分、60m/分、80m/分、100m/分(20m/分刻みで巻き取り速度アップ)
室内温度23℃、湿度:50%
表に記載された各巻き取り速度における評価
○:該速度で糸状物が切断することなく巻き取れた。
×:該速度で糸状物が切断し、巻き取ることができなかった。
本発明の組成物を使用してフィルムを製造する方法としては、Tダイが取り付けられた押出機にて押出成形する方法が推奨される。該方法により、幅や厚さの均一性が良好で、しわ、むらやピンホールなどの欠陥が少ないフィルムが得られる。
本発明の組成物からなるフィルムは、耐熱性、伸び、モジュラスのバランスが優れ、ガスバリア性も良好である。該フィルムはポリオレフィン、ポリウレタンなど他のプラスチックフィルムなどと複合化して使用することもできる。複合化の方法としては熱プレスやフレームラミネーションなどが挙げられる。
具体的な用途としては、自動車用ヘッドレストやアームレストの外装材が挙げられる。該外装材の使用例としては、火炎により加熱された発泡ポリウレタンフィルム(シート)に本発明のフィルムを接着(フレームラミネーション)された複合フィルムに、さらに表皮が接着されたものなどが挙げられる。該外装材で覆われた内部に発泡ウレタンを注入して成形する際に、本発明のフィルム層は液やガスの漏れを防止することができる。
使用した原料は以下のとおりである。
1.ブロック重合体Cおよび比較用重合体C’
・ブロック重合体C1:G1652(KRATON製水添ブロック共重合体、スチレン単位含有割合:29%、Mn:8万)
・ブロック重合体C2:セプトン4033(株式会社クラレ製水添ブロック共重合体、スチレン単位含有割合:30%、Mn:10万)
・比較用重合体C’1:セプトン1020(KRATON製スチレンブタジエン ジブロック共重合体(スチレン重合体ブロック1個))
ブロック重合体Cの具体例としては、上記C1およびC2のほか、セプトン4055(株式会社クラレ製水添ブロック共重合体、スチレン単位含有割合:30%、Mn:20万)、セプトン4099(株式会社クラレ製水添ブロック共重合体、スチレン単位含有割合:30%、Mn:38万)などが挙げられる。
2.軟化剤D
・軟化剤D1:ケイドール(SONNEBORN製パラフィンオイル、40℃における動粘度:67cSt)
軟化剤Dの具体例としては、上記D1のほか、マーコールN172(エクソンモービル製パラフィンオイル、40℃における動粘度:32cSt)が挙げられる。
3.エチレン・α−オレフィン共重合体Eおよび比較用重合体E’
・共重合体E1:エンゲージ8200(デュポンダウエラストマーズ製エチレン・オクテン共重合体、メタロセン触媒による重合品、Mw/Mn=2.2、融解温度:62℃、曲げ弾性率:12.1MPa、ガラス転移温度:−51℃)
・比較用重合体E’1:LJ808(日本ポリエチレン株式会社製低密度ポリエチレン、メタロセン触媒は使用されていない重合品、Mw/Mn=9.0、融解温度:105℃、曲げ弾性率:110MPa、ガラス転移温度:−60℃)
エチレン・α−オレフィン共重合体Eの具体例としては、上記E1のほか、エンゲージ8180(デュポンダウエラストマーズ製エチレン・オクテン共重合体、メタロセン触媒による重合品、Mw/Mn=2.2、融解温度:49℃、曲げ弾性率:8.3MPa、ガラス転移温度:−58℃)、エンゲージ8540(デュポンダウエラストマーズ製エチレン・オクテン共重合体、メタロセン触媒による重合品、Mw/Mn=2.2、融解温度:103℃、曲げ弾性率:104MPa、ガラス転移温度:−39℃)などが挙げられる。
4.プロピレン重合体Fおよび比較用重合体F’
・プロピレン重合体F1:ウィンテックWFX4T(日本ポリプロ株式会社製プロピレン共重合体、メタロセン触媒による重合品、Mw/Mn=2.4、融解温度:125℃、曲げ弾性率:700MPa、ガラス転移温度:−14℃)
・比較用重合体F’1:PL400A(サンアロマー株式会社製プロピレン重合体、メタロセン触媒は使用されていない重合品、Mw/Mn=4.9、融解温度:133℃、曲げ弾性率:1500MPa、ガラス転移温度:−19℃)
5.ブロック重合体G
・ブロック重合体G1:スタイロフレックス2G66(BASF製制御分布ブロック重合体)
・ブロック重合体G2:RP6936(KRATON製水添制御分布ブロック重合体、Mw:14.5万、Mn:11.9万、スチレン単位含有割合:39%)
6.その他の添加剤
・酸化防止剤:イルガノックスB225(チバ・ジャパン製)
原料の混合、混練は以下のように行った。
粉末状の固体主原料(成分C、E、F、G)をスーパーミキサー(カタワ製混合機)で攪拌、混合した。次いで液状主原料(成分D)を添加して攪拌、混合した。このとき発熱がみられた。最終的に60℃まで昇温し、液状原料が固体原料に十分吸収された状態にした。さらにその他の原料である酸化防止剤を添加して攪拌、混合することによって約6kgの配合粉を得た。
得られた配合粉をKZW32TW−60MG−NH(株式会社テクノベル製押出機)で混練して約5kgのペレット状組成物を回収した。
上記のペレット状組成物を射出成形して試験片を作成し、伸び率、300%モジュラス、ビカット軟化点の測定および溶融延展性の評価ならびにポリウレタンとの融着強度の測定を実施した。これらの結果を表1〜表4に示す。
融着強度(本発明の組成物とポリウレタンとを熱融着した試験片の接着強度)は、以下の方法で測定した。
(1)評価対象の組成物を加熱成形して短冊状成形体(120mm×23mm×2mm)を作成した。
(2)射出成形機の金型に「(1)」の短冊状成形体をインサートし、190℃で溶融させたエラストランET680−50(BASF製ポリウレタン)を射出して積層成形体を得た。
(3)上記積層成形体を試験片とし、引張試験機により180度剥離強度を測定した(JIS K 6256準拠)。試験片は23mm幅であるが、25mm幅での強度に換算した。
Figure 2011094038
比較例1は、ブロック重合体Gが配合されていない組成物であり、ポリウレタンとの融着強度が小さいものであった。
比較例2は、ブロック重合体Cに換えて、ジブロック共重合体である比較用重合体C’1が使用された組成物であり、耐熱性が悪い(ビカット軟化温度が低い)ものであった。
比較例3は、エチレン・α−オレフィン共重合体Eに換えて、分子量分布の大きいエチレン重合体である比較用重合体E’1が使用された組成物であり、溶融延展性が悪いものであった。
比較例4は、プロピレン重合体Fに換えて、分子量分布の大きいプロピレン重合体である比較用重合体F’1が使用された組成物であり、溶融延展性が悪いものであった。
実施例1の組成物を使用して、幅100mm、厚み0.5mmであるTダイが取り付けられた単軸押出機にて押出成形し、フィルム状物を製造した。フィルムの幅が変動したり、フィルムが途中で切断したりすることなく、生産性よくフィルムを得ることができた。巻き取り速度を30m/分で設定し、幅90mm、厚み約0.1mmのフィルムを得ることができた。
比較例4の組成物を使用して、幅100mm、厚み0.5mmであるTダイが取り付けられた単軸押出機にて押出成形し、フィルム状物を製造した。フィルムの幅は80mm以下と狭く変動のあるものであった。
(単軸押出機仕様)
メーカー:株式会社パーカーコーポレーション
スクリュー:直径25mm、フルフライトタイプ、圧縮比1:4
(Tダイ仕様)
フィッシュテイル型フィルム用ダイ
フィルム幅100mm
吐出方向は斜め下方向
耐熱性および機械的特性の優れたエラストマー組成物として、各種成形物の製造用途、特にフィルム状物の製造および糸状物の製造に有用である。本発明の組成物を使用することにより、耐熱性、柔軟性および機械的特性の優れたフィルム状物および糸状物などの溶融延展物を生産性よく製造することができる。本発明のフィルムは耐熱性、伸び、モジュラスのバランスが優れ、ガスバリア性にも優れるため各種用途に利用できるが、具体的な用途としては、自動車用ヘッドレストやアームレストの外装材が挙げられる。

Claims (14)

  1. 芳香族ビニル単量体単位を主要構成単位として含有する重合体ブロックAを2個、および共役ジエン単量体単位を主要構成単位として含有する重合体ブロックBを1個有するブロック共重合体またはその水素添加物であるブロック重合体Cを100重量部、
    軟化剤Dを50〜200重量部、
    エチレン単位を必須単量体単位として含有し、分子量分布が1〜3であり、融解温度が30℃以上110℃未満であるエチレン・α−オレフィン共重合体Eを10〜300重量部、
    プロピレン単位を必須単量体単位として含有し、分子量分布が1〜3であり、融解温度が110〜160℃であるプロピレン重合体Fを210〜1000重量部、
    および下記ブロック重合体Gを50〜200重量部含有する溶融延展物製造用エラストマー組成物。
    (ブロック重合体Gは、
    ブタジエン−スチレン制御分布共重合体ブロックYを1個有し、
    共重合体ブロックYの両末端に各1個合計2個のポリスチレンブロックXを有する
    ブロック共重合体Zそのものまたはブロック共重合体Zの水素添加物であり、
    ブタジエン−スチレン制御分布共重合体ブロックYは、
    ブタジエン単位を主要構成単位として含有する領域YBを2個以上有し、
    スチレン単位を主要構成単位として含有する領域YSを1個以上有し、
    両末端は領域YBであるブタジエン−スチレン共重合体ブロックである。)
  2. プロピレン重合体Fは、メタロセン触媒を使用して製造されたものであり、プロピレン重合体Fの全構成単量体単位を基準とするプロピレン単位の割合が50〜100重量%である、請求項1に記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  3. プロピレン重合体Fは、曲げ弾性率が250〜2000MPaである請求項1または2に記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  4. エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、メタロセン触媒を使用して製造されたエチレン・オクテン共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  5. エチレン・α−オレフィン共重合体Eは、曲げ弾性率が1〜200MPaである請求項1〜4のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  6. 重合体ブロックAを構成する芳香族ビニル単量体はスチレンである請求項1〜5のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  7. ブロック重合体Cは、ブロック重合体Cの全構成単量体単位を基準とするスチレン単位の割合が20〜50重量%である、請求項6に記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  8. 軟化剤Dは、40℃における動粘度が50〜500cStである請求項1〜7のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の、架橋されていない溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  10. ビカット軟化温度が100〜150℃、伸び率が800〜1200%、300%モジュラスが8〜11MPaである請求項1〜9のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  11. シリンダー温度230℃、オリフィス温度230℃、オリフィスの出口形状は直径1mmの円形に設定された溶融樹脂の押出試験装置から、温度23℃、湿度50%の室内に、1.82m/分で下方に排出される組成物の糸状溶融物を、切断することなく巻き取ることができる巻き取り速度が60m/分以上である請求項1〜10のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物からなるフィルム。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物を、Tダイが取り付けられた押出機により押出成形するフィルムの製造方法。
  14. 請求項1〜11のいずれかに記載の溶融延展物製造用エラストマー組成物からなる成形体およびポリウレタン成形体が熱融着された複合成形体。
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