JP4064316B2 - 熱可塑性重合体組成物、成形品及び多層構造体 - Google Patents

熱可塑性重合体組成物、成形品及び多層構造体 Download PDF

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Description

本発明は、良好な柔軟性を有し、気体や有機液体等に対する遮断性に優れ、かつポリオレフィン系樹脂に接着する熱可塑性重合体組成物、該重合体組成物からなる成形品、及び該重合体組成物からなる層を有する多層構造体に関する。
近年、ゴム弾性を有する軟質材料であって、加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様に成形加工及びリサイクルが可能な熱可塑性エラストマーが、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野で多用されている。このような熱可塑性エラストマーの中で、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(以下、「水添ブロック共重合体」と略記する)は、ゴム用軟化剤が配合されることでその柔軟性が向上し、かつゴム弾性や成形加工性に優れることから、近年その使用量が増大している。
しかしながら、一般に上述の水添ブロック共重合体のような熱可塑性エラストマーは、酸素、窒素、二酸化炭素等の気体、又はガソリン、オイル等の有機液体などに対する遮断性に劣り、そのような気体又は有機液体への遮断性を必要とするシート、フィルム、飲食品用包装材、容器、容器用パッキング、チューブ、ホース等へ適用することは極めて困難であるのが実状である。
一方、エチレン−ビニルアルコール共重合体は、気体、有機液体等に対して高度の遮断性を有し、しかも、塩化ビニリデン樹脂や塩化ビニル樹脂のように焼却処分時に有害なガスを発生することがないため、食品包装材等の種々の用途に展開されている。しかしながら、エチレン−ビニルアルコール共重合体は、柔軟性に劣っているため、熱可塑性エラストマーが使用されている用途で、かつ遮断性が必要なものには適用できない。
そこで、気体、有機液体等に対する遮断性と柔軟性とを併せ持つ材料として、エチレン−ビニルアルコール共重合体と他の軟質樹脂とを溶融条件下に混合して、気体、有機液体等に対する遮断性と柔軟性とを併せ持つ材料を得ようとする試みがなされている(特許文献1参照)。しかし、エチレン−ビニルアルコール共重合体と軟質樹脂の相容性が悪い為、力学物性に劣り、またポリオレフィン系樹脂に接着しないといった欠点を有する。また、エチレン−ビニルアルコール共重合体と軟質樹脂の相容性を改良する目的でエチレン−ビニルアルコール共重合体とエポキシ化合物で変成した軟質樹脂とを溶融条件下に混合して、耐衝撃性や耐油性に優れる材料を得ようとする試みがなされている(特許文献2参照)。
しかし、柔軟性やポリオレフィン系樹脂への接着性は不十分なものとなっている。また、エチレン−ビニルアルコール共重合体とポリプロピレンの相容性を向上させ、成形体の外観不良を改良する目的で無水マレイン酸で変成されたスチレン系エラストマーを添加する提案がされている(特許文献3参照)。この場合、ポリオレフィンへの接着性は有するものの、硬く、ゴム弾性を示さないことから、熱可塑性エラストマーとして用いることができない。
特開平10−110086号公報 特開平7−207097号公報 特許第2612034号公報
本発明の目的は、柔軟で、気体や有機液体等に対する遮断性を有し、かつポリオレフィン系樹脂に接着する熱可塑性重合体組成物を提供することにある。また、該熱可塑性重合体組成物からなる成形品、及び該重合体組成物からなる層を有する多層構造体を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、エチレン−ビニルアルコール共重合体、特定のブロック共重合体、ゴム用軟化剤、特定の変性エラストマー及びポリオレフィン系樹脂とからなる熱可塑性重合体組成物が、柔軟性、遮断性、ポリオレフィン系樹脂への接着性を満足することを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、エチレン単位の含有量が10〜99モル%であり、ケン化度が50モル%以上であり、かつメルトフローレート(温度210℃、荷重2.16kgの条件下に、ASTM D1238に記載の方法で測定)が0.1〜100g/10分であるエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと水素添加された共役ジエン重合体ブロックとから主としてなる、共役ジエン重合体ブロックの水添率が50モル%以上であり、水素添加前の状態で、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックの数平均分子量が1,000〜100,000の範囲内にあり、共役ジエン重合体ブロックの数平均分子量が10,000〜500,000の範囲内にあるブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得るα,β−不飽和ジカルボン酸無水物由来の官能基を有する変性エラストマー(D)、及びα,β−不飽和ジカルボン酸無水物由来の官能基を含有するポリオレフィン系樹脂(E1)からなり、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)の合計100質量部に対して、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を3〜40質量部、ブロック共重合体(B)を15〜80質量部、ゴム用軟化剤(C)を10〜60質量部、変性エラストマー(D)を5〜50質量部及びポリオレフィン系樹脂(E1)を3〜20質量部含有してなり、かつJIS−K6253に準じて測定したA硬度が59〜87である熱可塑性重合体組成物である。
このとき、ポリオレフィン系樹脂(E1)がプロピレン系重合体であることが好ましい
上記熱可塑性重合体組成物からなる成形品が、本発明の好適な実施態様である。また、上記熱可塑性重合体組成物からなる層とポリオレフィン系樹脂(E2)からなる層とを有する多層構造体も、本発明の好適な実施態様である。このとき、前記熱可塑性重合体組成物からなる層と、ポリオレフィン系樹脂(E2)からなる層とが、相互に直接接着されていることが好適である。ポリオレフィン系樹脂(E2)がポリプロピレンであることも好適である。また、このような多層構造体からなる容器用パッキングが、本発明の好適な実施態様である。
本発明の熱可塑性重合体組成物は、柔軟で、気体、有機液体等に対する遮断性に優れるため、これらの性質が要求されるシート、フィルム、飲食品用包装材、容器、容器用パッキング、チューブ、ホースなどの用途において有効に利用され、更にポリオレフィン系樹脂と積層する場合、接着剤を使用することなく接着させることができる。
以下に本発明について詳細に説明する。本発明の熱可塑性重合体組成物は、気体、有機液体等に対する良好な遮断性を示す成分として、主としてエチレン単位(−CH2CH2−)とビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)とからなるエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を含有する。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のエチレン単位の含有量は、気体、有機液体等に対する遮断性の高さと成形加工性の良好さの点から、10〜99モル%であることが好ましく、20〜75モル%であることがより好ましく、25〜60モル%であることがさらに好ましい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)は、後述するように、代表的にはエチレン−脂肪酸ビニルエステル系共重合体ケン化物であるが、この場合、脂肪酸ビニルエステル単位のケン化度は、得られるエチレン−ビニルアルコール共重合体の遮断性と熱安定性の高さの点から、50モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましく、95モル%以上であることがさらに好ましく、98モル%以上であることが特に好ましい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のメルトフローレート(温度210℃、荷重2.16kgの条件下に、ASTM D1238に記載の方法で測定)は、成形加工性の良好さの点から、0.1〜100g/10分であることが好ましく、0.5〜50g/10分であることがより好ましく、1〜20g/10分であることが特に好ましい。
また、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の極限粘度は、フェノール85質量%及び水15質量%の混合溶媒中、30℃の温度において、0.1〜5dl/gであることが好ましく、0.2〜2dl/gであることがより好ましい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)は、常法に従って製造することができる。例えば、主としてエチレンと脂肪酸ビニルエステルとからなるモノマーを、メタノール、t−ブチルアルコール、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒中、加圧下に、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を用いて重合させることによってエチレン−脂肪酸ビニルエステル系共重合体を得、次いで、これを酸触媒又はアルカリ触媒の存在下でケン化することによって製造することができる。ここで、脂肪酸ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニルエステル、プロピオン酸ビニルエステル、バーサチック酸ビニルエステル、ピバリン酸ビニルエステル、バレリン酸ビニルエステル、カプリン酸ビニルエステルなどを使用することができるが、これらの中でも酢酸ビニルエステルが好ましい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)は、少量(好ましくは、全構成モノマー単位に対して10モル%以下)であれば、上記で述べた以外の他の構成単位を有していてもよい。他の構成単位としては、プロピレン、イソブチレン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン;酢酸ビニルエステル、プロピオン酸ビニルエステル、バーサチック酸ビニルエステル、ピバリン酸ビニルエステル、バレリン酸ビニルエステル、カプリン酸ビニルエステル、安息香酸ビニルエステル等のカルボン酸ビニルエステル;イタコン酸、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸又はその誘導体(例:塩、エステル、ニトリル、アミド、無水物など);ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン系化合物;不飽和スルホン酸又はその塩;N−メチルピロリドン;等から誘導される単位を挙げることができる。また、エチレン−ビニルアルコール共重合体は、アルキルチオ基などの官能基を末端に有していてもよい。
本発明に用いられるエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)は、エチレン単位及びビニルアルコール単位に加えて、0.3〜40モル%の下記構造単位(I)を含有していてもよい。このような変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を使用すると、柔軟性に優れた熱可塑性重合体組成物が得られるので好ましい。
Figure 0004064316
(式中、R、R、R及びRは、水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基(例えば、アルキル基、アルケニル基等)、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基(例えば、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等)、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基等)を表す。R、R、R及びRは同じ基でもよいし、異なっていてもよい。また、R3とR4とは結合していてもよい(ただし、R3及びR4がともに水素原子の場合は除かれる)。また、R、R、R及びRが水素原子以外の基である場合には、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子等の置換基で置換されていてもよい。)
上記構造単位(I)を含有する変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法については、国際公開第02/092643号パンフレットに記載されているとおりである。例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体と、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン、エポキシプロパン、エポキシエタン及びグリシドール等の数平均分子量500以下の一価エポキシ化合物とを反応させることにより製造することができる。ここで、エチレン−ビニルアルコール共重合体と数平均分子量500以下の一価エポキシ化合物の反応は、押出機を使用した溶融反応、あるいは溶液中における反応など、任意の方法で行うことができる。
また、本発明の熱可塑性重合体組成物は、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと水素添加されていてもよい共役ジエン重合体ブロックとから主としてなるブロック共重合体(B)を含有する。ここでブロック共重合体(B)は、以下に説明する変性エラストマー(D)とは異なり、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基を有さない。このような官能基を有さないものは、官能基を有するものに比べて低コストであり、変性エラストマー(D)と併せて使用することが好ましいものである。また、ブロック共重合体(B)は、ポリオレフィン系樹脂(E1)、特にポリプロピレンとの相容性に優れるものである。
ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックをaで示し、共役ジエン重合体ブロックをbで示した場合に、a−bで表されるジブロック構造、a−b−a又はb−a−bで表されるトリブロック構造、a−b−a−bで表されるテトラブロック構造、あるいはaとbが5個以上直鎖状に結合しているポリブロック構造をとることができる。それらの内でもa−b−aで表されるトリブロック構造であることが、得られる熱可塑性重合体組成物の柔軟性及び力学特性が良好なものになる点から好ましい。
共役ジエン重合体ブロックと共に、ブロック共重合体(B)を構成するビニル芳香族モノマー重合体ブロックの形成に用いられるビニル芳香族モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、モノフルオロスチレン、ジフルオロスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、メトキシスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、インデン、アセトナフチレンなどのビニル芳香族化合物が挙げられる。ビニル芳香族モノマー重合体ブロックは、前記したビニル芳香族化合物の1種のみからなる構造単位を有していても、又は2種以上からなる構造単位を有していてもよい。そのうちでも、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックはスチレンに由来する構造単位から主としてなっていることが好ましい。
ビニル芳香族モノマー重合体ブロックは、ビニル芳香族化合物からなる構造単位と共に必要に応じて他の共重合性単量体、例えば、1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、ブタジエン、イソプレン、メチルビニルエーテル等の構造単位を少量有していてもよく、その場合の他の共重合性単量体からなる構造単位の割合は、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックの質量に基づいて30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共に、ブロック共重合体(B)を構成する共役ジエン重合体ブロックの形成に用いられる共役ジエン化合物としては、イソプレン、ブタジエン、ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。共役ジエン重合体ブロックは、これらの共役ジエン化合物の1種から構成されていても又は2種以上から構成されていてもよい。共役ジエン重合体ブロックが2種以上の共役ジエン化合物に由来する構造単位を有している場合は、それらの結合形態はランダム、テーパー、一部ブロック状、又はそれらの2種以上の組み合わせなどのいずれであってもよい。
そのうちでも、共役ジエン重合体ブロックは、イソプレン単位を主体とするモノマー単位からなるポリイソプレンブロック又はその不飽和結合の一部又は全部が水素添加された水添ポリイソプレンブロック;ブタジエン単位を主体とするモノマー単位からなるポリブタジエンブロック又はその不飽和結合の一部又は全部が水素添加された水添ポリブタジエンブロック;或いはイソプレン単位とブタジエン単位を主体とするモノマー単位からなるイソプレン/ブタジエン共重合体ブロック又はその不飽和結合の一部又は全部が水素添加された水添イソプレン/ブタジエン共重合体ブロックであることが好ましい。
共役ジエン重合体ブロックの構成ブロックとなり得る上記したポリイソプレンブロックでは、その水素添加前には、イソプレンに由来する単位は、2−メチル−2−ブテン−1,4−ジイル基[−CH−C(CH)=CH−CH−;1,4−結合のイソプレン単位]、イソプロペニルエチレン基[−CH(C(CH)=CH)−CH−;3,4−結合のイソプレン単位]及び1−メチル−1−ビニルエチレン基[−C(CH)(CH=CH)−CH−;1,2−結合のイソプレン単位]からなる群から選ばれる少なくとも1種の基からなっており、各単位の割合は特に限定されない。
共役ジエン重合体ブロックの構成ブロックとなり得る上記したポリブタジエンブロックでは、その水素添加前には、そのブタジエン単位の70〜20モル%、特に65〜40モル%が2−ブテン−1,4−ジイル基(−CH−CH=CH−CH−;1,4−結合ブタジエン単位)であり、30〜80モル%、特に35〜60モル%がビニルエチレン基[−CH(CH=CH)−CH−;1,2−結合ブタジエン単位]であることが好ましい。
共役ジエン重合体ブロックの構成ブロックとなり得る上記したイソプレン/ブタジエン共重合体ブロックでは、その水素添加前に、イソプレンに由来する単位は2−メチル−2−ブテン−1,4−ジイル基、イソプロペニルエチレン基及び1−メチル−1−ビニルエチレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基からなっており、またブタジエンに由来する単位は2−ブテン−1,4−ジイル基及び/又はビニルエチレン基からなっており、各単位の割合は特に制限されない。イソプレン/ブタジエン共重合体ブロックでは、イソプレン単位とブタジエン単位の配置は、ランダム状、ブロック状、テーパーブロック状のいずれの形態になっていてもよい。そして、イソプレン/ブタジエン共重合体ブロックでは、イソプレン単位:ブタジエン単位のモル比が1:9〜9:1であることが好ましく、3:7〜7:3であることがより好ましい。
ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとから主としてなるブロック共重合体(B)は、熱可塑性重合体組成物の耐熱性及び耐候性が良好なものとなる点から、その共役ジエン重合体ブロックにおける不飽和二重結合の一部又は全部が水素添加(以下「水添」ということがある)されていることが好ましい。その際の共役ジエン重合体ブロックの水添率は50モル%以上であることが好ましく、60モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることがさらに好ましい。
ブロック共重合体(B)において、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックの分子量及び共役ジエン重合体ブロックのそれぞれの分子量は特に制限されないが、水素添加前の状態で、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックの数平均分子量が1,000〜100,000の範囲内にあり、共役ジエン重合体ブロックの数平均分子量が10,000〜500,000の範囲内にあることが、熱可塑性重合体組成物の力学的特性、成形加工性などの点から好ましい。なお、本明細書でいう数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、標準ポリスチレン検量線から求めた値をいう。
ブロック共重合体(B)は、例えば、アニオン重合やカチオン重合などのイオン重合法、シングルサイト重合法、ラジカル重合法などにより製造することができる。例えば、アニオン重合法による場合は、アルキルリチウム化合物等のアニオン重合開始剤の存在下、n−ヘキサンやシクロヘキサンなどの不活性有機溶媒中で、ビニル芳香族化合物、共役ジエン化合物を逐次重合させ、所望の分子構造及び数平均分子量を有するブロック共重合体(好ましくはトリブロック共重合体)を製造した後、アルコール類、カルボン酸類、水などの活性水素化合物を添加して重合を停止させることにより製造することができる。
また、本発明の熱可塑性重合体組成物は、ブロック共重合体(B)の共役ジエン重合体ブロックを柔軟化あるいは可塑化させる成分として、ゴム用軟化剤(C)を含有することが好ましい。このようなゴム用軟化剤(C)としては、特に制限はなく、ゴムに一般的に配合されているゴム用軟化剤を使用することができるが、その中でもパラフィン系オイルを好ましく使用できる。一般に、プロセスオイルなどとして用いられるオイルは、ベンゼン環やナフテン環などの芳香族環を有する成分、パラフィン成分(鎖状炭化水素)などが混合したものであり、パラフィン鎖を構成する炭素数が、オイルの全炭素数の50質量%以上を占めるものを「パラフィンオイル」と称している。本発明で用いられるゴム用軟化剤(C)としては、芳香族環を有する成分の含有量が5質量%以下のパラフィンオイルが好ましく用いられる。
パラフィン系オイルの40℃における動粘度は、20×10-6〜800×10-62/秒であるのが好ましく、50×10-6〜600×10-62/秒であるのがより好ましい。また、流動点は、−40〜0℃であるのが好ましく、−30〜0℃であるのがより好ましい。さらに、引火点は、200〜400℃であるのが好ましく、250〜350℃であるのがより好ましい。
また、本発明の熱可塑性重合体組成物は、気体及び有機液体等に対する遮断性を向上させる成分として、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基を有する熱可塑性の変性エラストマー(D)を含有する。変性エラストマー(D)は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と、ブロック共重合体(B)やポリオレフィン系樹脂(E1)との相容性を改善する働きを有しながら、柔軟性を改善する働きも有するものである。このような変性エラストマー(D)としては、特に限定されず、熱可塑性エラストマーであって、かつエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基を有するものであればよい。単一の付加重合性モノマーからなる付加重合体でかつエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基を有するもの、複数の付加重合性モノマーからなるランダム付加重合体でかつエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基を有するもの、複数の付加重合性モノマーからなるブロック付加重合体でかつエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基を有するものなどを使用することができる。
変性エラストマー(D)としては、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとから主としてなるブロック共重合体又はランダム共重合体、EPM、EPDM、ポリイソプレン及びその水素添加物、あるいはポリブタジエン及びその水素添加物であって、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基を有するものを挙げることができる。これらの内、変性エラストマー(D)が、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとから主としてなるブロックポリマーであって、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基を有するものであるあることが好ましい。ここで、ブロックポリマーを構成するビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックは、ブロック共重合体(B)に関して前述した種々のビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックから形成することができるが、特にブロックポリマーを構成するビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとが、ブロック共重合体(B)と同一のブロックから形成されていることが、良好な相容性が得られる観点から好ましい。
また、変性エラストマー(D)の有するエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得る官能基は、上記したように、その好ましい態様としてα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体由来の官能基を挙げることができる。α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等のα,β−不飽和モノカルボン酸エステル;無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸無水物などを挙げることができ、この中でも特に、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸無水物、とりわけ無水マレイン酸が好ましい。
熱可塑性エラストマーにα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を導入して変性エラストマー(D)とする方法としては特に制限はなく、例えば、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとからなるブロック共重合体にラジカル付加させる方法を挙げることができる。
好適な変性エラストマー(D)を具体的に例示すると、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するEPM、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するEPDM、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとから主としてなり、かつα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するブロックポリマーなどを挙げることができる。この内、変性エラストマー(D)が、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとから主としてなり、かつα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するブロックポリマーであることが、得られる熱可塑性重合体組成物の力学性能が優れたものとなる点で一層好ましい。
本発明の熱可塑性重合体組成物で用いられるポリオレフィン系樹脂(E1)は、エチレン系重合体、プロピレン系重合体などを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
ポリオレフィン系樹脂(E1)として好ましく用いられるエチレン系重合体としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなどのエチレンの単独重合体、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどの炭素数2〜10のα−オレフィンとの共重合体、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するエチレン系重合体等を挙げることができる。なかでもエチレン単独重合体が気体、有機液体遮断性の点から、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するエチレン系重合体がエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)との相容性が向上する点からより好ましく用いられる。
また、ポリオレフィン系樹脂(E1)として好ましく用いられるプロピレン系重合体としては、例えば、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどの炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するプロピレン系重合体等を挙げることができる。なかでも、プロピレン単独重合体が気体、有機液体遮断性の点から、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するプロピレン系重合体がエチレン−ビニルアルコール共重合体との相容性が向上する点からより好ましく用いられる。
これらのうちでも、ポリオレフィン系樹脂(E1)として、プロピレン系重合体を使用することが好適である。これは、プロピレン系重合体が、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと水素添加されていてもよい共役ジエン重合体ブロックとから主としてなるブロック共重合体(B)との相容性に優れることが多いからである。特に好適なプロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体及びα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するプロピレン系重合体が例示される。
何ら限定されるものではないが、ポリオレフィン系樹脂は、例えば、チーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒を用いた配位重合、ラジカル重合、アニオン重合などにより製造することができる。
上記のα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を含有するオレフィン系重合体のα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等のα,β−不飽和モノカルボン酸エステル;無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸無水物などを挙げることができ、この中でも特に、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸無水物、とりわけ無水マレイン酸が好ましい。
本発明の熱可塑性重合体組成物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)の合計100質量部に対して、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を3〜50質量部、ブロック共重合体(B)を10〜80質量部、ゴム用軟化剤(C)を0〜60質量部、変性エラストマー(D)を3〜50質量部及びポリオレフィン系樹脂(E1)を3〜30質量部含有してなるものである。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の含有量は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)の合計100質量部に対して、3〜50質量部である。エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の配合割合が3質量部未満の場合には、気体や有機液体等に対する遮断性が不十分であり、好適には5質量部以上である。また、50質量部を超える場合には柔軟性が低下するという問題があり、好適には40質量部以下である。
ブロック共重合体(B)の含有量は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)の合計100質量部に対して、10〜80質量部である。ブロック共重合体(B)の配合割合が10質量部未満の場合には、ゴム弾性や柔軟性が低下し、またゴム用軟化剤(C)の保持性も低下し、好適には15質量部以上である。また、80質量部を超える場合には、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ゴム用軟化剤(C)、変性エラストマー(D)の各成分の配合量が少なくなる結果、気体や有機溶剤等に対する遮断性と、力学物性とのバランスが悪くなるという問題があり、好適には60質量部以下である。
ゴム用軟化剤(C)の含有量は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)の合計100質量部に対して、0〜60質量部である。ゴム用軟化剤(C)を配合しなくても良い場合もあるが、より優れた柔軟性を得るためには、配合する方が好ましく、その場合の配合量は10〜60質量部であることが好ましい。特に、ブロック共重合体(B)の分子量が比較的高い場合には、ゴム用軟化剤(C)を配合することが望ましい。ゴム用軟化剤(C)の配合割合が10質量部未満の場合には柔軟性が不十分となるおそれがあり、好適には15質量部以上である。また、60質量部を超える場合には、ゴム用軟化剤(C)がブリードしやすくなり、好適には50質量部以下である。
変性エラストマー(D)の含有量は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)の合計100質量部に対して、3〜50質量部である。変性エラストマー(D)の配合割合が3質量部未満の場合には、エチレン−ビニルアルコール共重合体と他成分の相容性の改良効果が発現されず、力学物性等の低下を招き、好適には5質量部以上である。また、50質量部を超える場合には、変成基由来の皮膚刺激性を示す可能性があり、好適には40質量部以下である。
ポリオレフィン系樹脂(E1)の含有量は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)の合計100質量部に対して、3〜30質量部である。ポリオレフィン系樹脂(E1)の配合割合が3質量部未満の場合には、多層構造体にしたときにポリオレフィン系樹脂からなる層との接着性が不十分であり、好適には5質量部以上である。また、30質量部を超える場合には、柔軟性が不十分となり、好適には20質量部以下である。
本発明の熱可塑性重合体組成物の製造法は特に限定されず、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)、変性エラストマー(D)及びポリオレフィン系樹脂(E1)を均一に混合させ得る方法であればいずれでもよく、通常、前記5成分あるいは4成分を必要に応じて他の成分と共に溶融混練して製造することができる。その際、使用する装置としては、例えば、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどを挙げることができ、概ね約160〜280℃の範囲で、約30秒〜10分間、溶融混練することにより、本発明の熱可塑性重合体組成物を得ることができる。
上記のようにして得られる熱可塑性重合体組成物はブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)、変性エラストマー(D)及びポリオレフィン系樹脂(E1)とからなるマトリックス中に、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)が、直径0.1μm〜200μmの粒子径で、層状に分散した構造を有する場合、遮断性と柔軟性が更にバランス良く優れたものとなる。この場合に、層状に分散したエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の粒子は、粒子の長径をLとし、短径をDとした場合において、L/Dが5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。
さらに、本発明の熱可塑性重合体組成物は、補強、増量、着色などの目的で、必要に応じて無機充填剤や染顔料などを含有することができる。無機充填剤や染顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、合成珪素、酸化チタン、カーボンブラック、硫酸バリウムなどを挙げることができる。無機充填剤や染顔料の配合量は、熱可塑性重合体組成物の気体、有機液体等への遮断性が損なわれない範囲であることが好ましく、一般にはエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)変性エラストマー(D)及びポリオレフィン系樹脂(E1)の合計100質量部に対して50質量部以下であるのが好ましい。
また、本発明の熱可塑性重合体組成物は、上記した成分以外に、必要に応じて架橋剤、架橋助剤、滑剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、シリコンオイル、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、発泡剤、香料などの他の成分の1種又は2種以上を含有していてもよい。
本発明の熱可塑性重合体組成物は、熱可塑性を有するので、一般の熱可塑性重合体に対して用いられている通常の成形加工方法や成形加工装置を用いて成形加工することができる。成形加工法としては、例えば、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、真空成形などの任意の方法を採用することができる。このような方法で製造される本発明の重合体組成物からなる成形品にはパイプ、シート、フィルム、円板、リング、袋状物、びん状物、紐状物、繊維状物などの、多種多様の形状のものが包含され、また、他の素材との積層構造体又は複合構造体も包含される。他の素材との積層構造を採用することによって、成形品に、耐湿性、機械的特性など、他の素材の有する特性を導入することが可能である。
本発明の熱可塑性重合体組成物からなる少なくとも1つの層と他の素材からなる少なくとも1つの層とからなる多層構造体において、該他の素材は、要求される特性、予定される用途などに応じて適切なものを選択すればよい。該他の素材としては、例えば、ポリオレフィン(例:高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン等)、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体(EEA)、ポリスチレン(PS)、塩化ビニル樹脂(PVC)、塩化ビニリデン樹脂(PVDC)などの熱可塑性重合体などを挙げることができる。
多層構造体の中でも、熱可塑性重合体組成物からなる層とポリオレフィン系樹脂(E2)からなる層とを有する多層構造体が好適な実施態様である。本発明の熱可塑性重合体組成物は、ポリオレフィン系樹脂(E2)との接着性に優れているからである。ポリオレフィン系樹脂(E2)としては、前述のポリオレフィン樹脂(E1)として使用したものと同じ物を使用することができるが、中でも、プロピレン系樹脂、特にプロピレンの単独重合体が好適に使用される。また。当該多層構造体においては、本発明の熱可塑性重合体組成物からなる層とポリオレフィン系樹脂等からなる基材層との間に接着剤層を介在させることなく接着させることが可能であるから、前記熱可塑性重合体組成物からなる層と、ポリオレフィン系樹脂(E2)からなる層とが、相互に直接接着されている構成とすることが好適な実施態様である。
また、前記熱可塑性重合体組成物からなる層と、他の素材からなる基材層との間に接着剤層を介在させてもよい。接着剤層を介在させることによって、本発明の熱可塑性重合体組成物からなる層と他の素材からなる基材層とをより一層強固に接合一体化させることができる。接着剤層において使用される接着剤としては、ジエン系重合体の酸無水物変性物;ポリオレフィンの酸無水物変性物;高分子ポリオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール化合物とアジピン酸等の二塩基酸とを重縮合して得られるポリエステルポリオール;酢酸ビニルと塩化ビニルとの共重合体の部分ケン化物など)とポリイソシアネート化合物(例えば、1,6−ヘキサメチレングリコール等のグリコール化合物と2,4−トリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物とのモル比1対2の反応生成物;トリメチロールプロパン等のトリオール化合物と2,4−トリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物とのモル比1対3の反応生成物など)との混合物等を使用することができる。なお、積層構造形成のために、共押出、共射出、押出コーティング等の公知の方法を使用することもできる。
本発明の熱可塑性重合体組成物からなる成形品は、優れた柔軟性と多くの気体、有機液体等に対する優れた遮断性とを兼備しているので、これらの性質が要求される日用品、包装材、機械部品、薬栓などとして使用することができる。本発明の重合体組成物の特長が特に効果的に発揮される用途の例としては、飲食品用包装材、容器、容器用パッキングなどが挙げられる。これらの用途に供するための成形品においては、該重合体組成物は少なくとも1つの層を形成していればよく、該重合体組成物からなる単層構造のもの、及び該熱可塑性重合体組成物からなる少なくとも1つの層と他の素材からなる少なくとも1つの層との積層構造のものの中から適宜選ぶことができる。他の素材がポリオレフィン系樹脂の場合、接着剤を使用しなくても両者は強固に接着する。上記の飲食品用包装材、容器、及び容器用パッキングでは、大気中の酸素ガスの透過と内容物の揮発性成分の透過を阻止できることから、内容物の長期保存性に優れる。特に本発明の熱可塑性重合体組成物からなる層とポリオレフィン系樹脂からなる層とを有する多層構造体は、容器用パッキングとして有用である。また、本発明の重合体組成物からなる成形品は、廃棄の際に、溶融させて再使用することもできる。
以下に本発明を実施例などにより具体的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されない。また、以下の実施例、比較例で得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、以下のようにして成形品(試験片)をつくり、それらの物性、すなわち、酸素透過係数、硬度、及び積層構造体の剥離強度を次のようにして測定した。
(1)酸素透過係数の測定:
以下の実施例、比較例で製造した熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、そのペレットを圧縮成形機により加熱下に圧縮成形し、厚さ100μmのフィルム状試験片を作製し、これらを用いて酸素透過係数(cc・20μm/m2・day・atm)の測定を行った。酸素透過係数の測定はガス透過率測定装置(柳本製作所製「GTR−10」)を用いて、温度35℃、湿度0%RHの条件で行った。
(2)硬度の測定:
以下の実施例、比較例で製造した熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、そのペレットを圧縮成形機により加熱下に圧縮成形し、厚さ2mmのシート状試験片を作製し、これらを用いてJIS−K6253に準じてA硬度を測定した。
(3)剥離強度の測定:
ポリプロピレン(三井住友ポリオレフィン株式会社製「グランドポリプロJ106W」)を、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製「IS−80」;80トン射出成形機)を使用して、シリンダー温度220℃及び金型温度40℃の条件下に射出成形を行って厚さ1mmの平板に成形した。このものを平板用金型(寸法:縦×横×厚み=200mm×200mm×2mm)内に配置しておき、そこに上記(1)で製造した熱可塑性樹脂組成物のペレットを用いて、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製「IS−80」;80トン射出成形機)を使用して、シリンダー温度200℃及び金型温度40℃の条件下に射出成形を行って、樹脂板の一方の表面に熱可塑性樹脂組成物の層が積層した積層構造体(寸法:縦×横×厚み=200mm×200mm×2mm)を製造した。このようにして得られた積層構造体から剥離強度測定用の試験片(寸法:縦×横×厚み=150mm×25mm×2mm)を切り出し、それを用いてJIS−K6854に記載の「180度剥離試験」に準じて剥離強度を測定した。
また、以下の実施例、比較例で用いたエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)、変性エラストマー(D)及びポリオレフィン系樹脂(E1)の内容は次のとおりである。
[エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)]
株式会社クラレ製「エバールEP−G110」:
エチレン含有量47モル%、メルトフローレート14g/10分(190℃、2.16kg荷重)、融点160℃
[ブロック共重合体(B−1)]
ポリスチレンブロック−水添イソプレン/ブタジエン共重合体ブロック−ポリスチレンブロックからなるトリブロック共重合体:
スチレン単位含有量30質量%、数平均分子量200,000
[ブロック共重合体(B−2)]
ポリスチレンブロック−水添ポリイソプレンブロック−ポリスチレンブロックからなるトリブロック共重合体:
スチレン単位含有量30質量%、数平均分子量60,000
[ゴム用軟化剤(C)]
出光興産株式会社製「PW−380」:
パラフィン系オイル、動粘度381.6×10−6/秒(40℃)、流動点−15℃
[変性エラストマー(D)]
ポリスチレンブロック−水添ポリブタジエンブロック−ポリスチレンブロックからなり無水マレイン酸により変性されたトリブロック共重合体:
スチレン単位含有量30質量%、数平均分子量=10万、酸価2mgCH3ONa/g
[ポリオレフィン系樹脂(E−1)]
三井住友ポリオレフィン株式会社製「グランドポリプロJ106W」:
ホモポリプロピレン、メルトフローレート15g/10分(230℃、2.16kg荷重)
[ポリオレフィン系樹脂(E−2)]
三井化学株式会社製「アドマーQF551」:
無水マレイン酸変性ポリプロピレン、メルトフローレート5.7g/10分(230℃、2.16kg荷重)、融点135℃
実施例1〜3、比較例5〜8
上記したエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)、変性エラストマー(D)及びポリオレフィン系樹脂(E1)を、下記の表1に示す割合で予備混合した後、二軸押出機(Krupp Werner & Pfleiderer社製「ZSK−25WLE」)に供給して、シリンダー温度200℃及びスクリュー回転数350rpmの条件下に溶融混練し、押出し、切断して熱可塑性重合体組成物のペレットをそれぞれ製造した。
得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、上記した方法でプレスフィルム及び成形品(試験片)を製造し、その酸素透過係数及び剥離強度を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
Figure 0004064316
比較例1〜4
エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)を、下記の表2に示す割合で予備混合した後、二軸押出機(Krupp Werner&Pfleiderer社製「ZSK−25WLE」)に供給して、シリンダー温度200℃及びスクリュー回転数350rpmの条件下に溶融混練し、押出し、切断して熱可塑性重合体組成物のペレットをそれぞれ製造した。得られた熱可塑性重合体組成物のペレットを用いて、上記した方法でプレスフィルム及び成形品(試験片)を製造し、その酸素透過係数、硬度及び剥離強度を上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
Figure 0004064316
表1の結果から、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)、変性エラストマー(D)及びポリオレフィン系樹脂(E1)を用いて製造した実施例1〜3及び比較例6〜8の熱可塑性重合体組成物、あるいはエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、変性エラストマー(D)及びポリオレフィン系樹脂(E1)を用いて製造した比較例5の熱可塑性重合体組成物を用いると、酸素透過係数において約1300〜約17000ml・20μm/m・day・atmの値を示したようにガスバリア性が良好であり、硬度において56A〜90Aと柔軟であり、かつポリプロピレンに対する剥離強度が19〜103N/25mmを示した。
また、表2の結果から、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性付加重合体(D)からなる比較例1〜3の熱可塑性重合体組成物、あるいはエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)及び変性付加重合体(D)からなる比較例4の熱可塑性重合体組成物は、柔軟でガスバリア性に優れるものの、ポリオレフィン系樹脂への接着性は良好ではないことがわかる。

Claims (7)

  1. エチレン単位の含有量が10〜99モル%であり、ケン化度が50モル%以上であり、かつメルトフローレート(温度210℃、荷重2.16kgの条件下に、ASTM D1238に記載の方法で測定)が0.1〜100g/10分であるエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックと水素添加された共役ジエン重合体ブロックとから主としてなる、共役ジエン重合体ブロックの水添率が50モル%以上であり、水素添加前の状態で、ビニル芳香族モノマー重合体ブロックの数平均分子量が1,000〜100,000の範囲内にあり、共役ジエン重合体ブロックの数平均分子量が10,000〜500,000の範囲内にあるブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と反応し得るα,β−不飽和ジカルボン酸無水物由来の官能基を有する変性エラストマー(D)、及びα,β−不飽和ジカルボン酸無水物由来の官能基を含有するポリオレフィン系樹脂(E1)からなり、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、ゴム用軟化剤(C)及び変性エラストマー(D)の合計100質量部に対して、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を3〜40質量部、ブロック共重合体(B)を15〜80質量部、ゴム用軟化剤(C)を10〜60質量部、変性エラストマー(D)を5〜50質量部及びポリオレフィン系樹脂(E1)を3〜20質量部含有してなり、かつJIS−K6253に準じて測定したA硬度が59〜87である熱可塑性重合体組成物。
  2. ポリオレフィン系樹脂(E1)がプロピレン系重合体である請求項1記載の熱可塑性重合体組成物。
  3. 請求項1又は2記載の熱可塑性重合体組成物からなる成形品。
  4. 請求項1又は2記載の熱可塑性重合体組成物からなる層とポリオレフィン系樹脂(E2)からなる層とを有する多層構造体。
  5. 前記熱可塑性重合体組成物からなる層と、ポリオレフィン系樹脂(E2)からなる層とが、相互に直接接着されている請求項記載の多層構造体。
  6. ポリオレフィン系樹脂(E2)がポリプロピレンである請求項4又は5記載の多層構造体。
  7. 請求項4〜6のいずれか記載の多層構造体からなる容器用パッキング。
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