JP4727083B2 - 自動車用モールディング - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂組成物から成る層を含む自動車用モールディングに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から自動車部材、建築部材、弱電製品において異なる樹脂を複合成形(例えば2色成形)することが行われている。自動車部材では、例えば自動車の窓枠、ランプパッキング、建築部材では、例えばサッシ枠、弱電製品では、例えば電話、無線機、TVリモコン、VTRリモコンのプッシュボタン等に複合成形(2色成形)が用いられている。
【0003】
異なる樹脂の複合成形品を得る場合、樹脂ごとに別々に成形した各成形品を接着剤により結合したり、両樹脂に凹凸を持たせて成形し、嵌合させることが一般的である。
【0004】
しかしながら、接着剤を用いる方法は、接着剤の塗布工程の複雑さによりコスト高になったり、接着剤を効果的に塗布するための熟練を要したりしていた。また、嵌合部分を設ける方法は、金型が複雑になるためコストも高くなり、更に嵌合工程が作業性を悪化させる等の欠点を有していた。
【0005】
そこで、特開昭61−213145号、特開昭63−115711号、特開平1−139240号、特開平1−139241号及び特開平2−139232号公報に記載されているように、特定の樹脂を用い、熱融着することにより成形品を複合化することが提案されている。しかし、これらの公報に記載されている組成物ではいずれも、成形品の柔軟性をコントロールすることが困難であった。成形品の柔軟性をコントロールし易くすることを目的として、オイルを添加することが通常行われている。しかし、上記の従来の組成物にオイルを添加すると、得られる成形品の表面又は個々の樹脂の界面からオイルがブリードする現象が見られる。従って、各樹脂間での接着強度が低くなり、そのため成形品を長期間使用すると剥離が生ずると言う問題があった。
【0006】
また、複合成形品の一つである自動車用モールディング、例えばウィンドモールディング、ルーフモールディング、プロテクターモールディング、ウェザーモールディング、ストリップモールディング等の各種モールディングは、その外部表面に露出する部分が、強靱で耐傷付き性、耐候性、耐薬品性に優れていることが要求される。近年、これらの自動車モールディングにオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂等が使用されるようになった。しかし、これらは曲げ復元力が非常に大きため、成形品を曲げて自動車に装着することが非常に困難であり、かつ表皮層が傷つきやすいことから、きれいな光沢が得られないなどの問題があった。
【0007】
実開平5−32152号公報及び実開平7−26217号公報記載のように、モールディングの表皮層に硬質オレフィン系重合体、例えば、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体等を使用して、耐傷付き性、耐候性、耐薬品性に効果をあげている。しかし、基材に曲げ復元力の少ない熱可塑性エラストマー組成物を使用したとき、それが硬質オレフィン系重合体から成る表皮層と接着せず剥離してしまうと言う問題があった。
【0008】
更に、これらの熱可塑性エラストマー組成物は、各種複合成形体において各種樹脂との熱融着性が良いことが望まれている。従来、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)は、同系列のポリオレフィン樹脂には熱融着が可能であるが、極性基を有するエチレン・アクリル酸系共重合体、エチレン・メタクリル酸系共重合体及びアイオノマー樹脂等には熱融着が困難であり、その用途拡大の障害となっていた。特に、自動車用モール部材などでは、芯材としてTPOを用いると、表皮としてポリオレフィン系の樹脂しか用いることができず、樹脂が限定されるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた機械的特性を有し、かつ様々な樹脂との熱融着性に優れており、更には、軟化剤のブリードがなく、従って成形品の柔軟性を容易にコントロールし得るところの樹脂組成物から成る層を含む自動車用モールディングを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、種々の検討を行った。その結果、成分(a)〜(f)を下記所定の量で配合すれば、上記課題の全てを解決し得ることを見出した。
【0011】
即ち、本発明は、
(1)(a)プロピレンホモポリマー、プロピレンとエチレンとの共重合体およびプロピレンとα−オレフィンとの共重合体から成る群から選択される少なくとも1の重合体100重量部、
(b)シングルサイト触媒にて重合された、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンおよび線状低密度ポリエチレンから成る群から選択される少なくとも1の重合体 5〜350重量部、
(c)
(c−1)エチレン系アイオノマー樹脂、及び/又は
(c−2)エチレン0〜95重量%と、下記式(I)
【化1】
CH2=C(R1)−COOR2 (I)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は水素又は炭素数1〜10個のアルキル基を表す)
で示される単量体100〜5重量%との(共)重合体 5〜200重量部、
(d)高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンおよびエチレン−酢酸ビニルコポリマーから成る群から選択される少なくとも1の重合体(シングルサイト触媒にて重合されたものを除く)0〜200重量部、
(e)芳香族ビニル化合物から主として作られる少なくとも2つの重合体ブロックAと、共役ジエン化合物から主として作られる少なくとも1つの重合体ブロックBとからなるブロック共重合体、及び/又は、これを水素添加して得られるブロック共重合体0〜400重量部、
(f)非芳香族系ゴム用軟化剤 0〜500重量部
を含む熱可塑性樹脂組成物から成る層を含む自動車用モールディングである。
【0012】
好ましい態様として、
(2)熱可塑性樹脂組成物が成分(b)を10〜250重量部含む上記(1)記載の自動車用モールディング、
(3)熱可塑性樹脂組成物が成分(b)を10〜200重量部含む上記(1)記載の自動車用モールディング、
(4)成分(b)が、エチレン・オクテン・コポリマーである上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の自動車用モールディング、
(5)熱可塑性樹脂組成物が成分(c−1)及び/又は(c−2)を10〜180重量部含む上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の自動車用モールディング、
(6)熱可塑性樹脂組成物が成分(d)を10〜150重量部含む上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の自動車用モールディング、
(7)熱可塑性樹脂組成物が成分(e)を30〜350重量部含む上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の自動車用モールディング、
(8)熱可塑性樹脂組成物が成分(f)を40〜200重量部含む上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の自動車用モールディング、
(9)熱可塑性樹脂組成物からなる芯材、極性樹脂からなる表皮及び非極性樹脂からなるリップが積層されている上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載の自動車用モールディング、
(10)極性樹脂がエチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、鹸化エチレン・酢酸ビニル共重合体及びアイオノマー樹脂より成る群から選ばれ、かつ非極性樹脂が非極性のポリオレフィン系樹脂及び非極性のポリスチレン系樹脂より成る群から選ばれる上記(9)記載の自動車用モールディング、
(11)極性樹脂がアイオノマー樹脂であり、かつ非極性樹脂がポリオレフィン系熱可塑性エラストマー及び/又はスチレン系熱可塑性エラストマーである上記(9)記載の自動車用モールディング、
(12)ウィンドモールディング、ルーフモールディング、プロテクターモールディング、ウェザーモールディング又はストリップモールディングである上記(1)〜(11)のいずれか一つに記載の自動車用モールディング
を挙げることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する各成分は下記の通りである。
【0014】
成分(a):必須成分
【0015】
ポリプロピレン及び/又はプロピレンを主体とする共重合体としては、プロピレンホモポリマー、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンとα−オレフィンとの共重合体、又はプロピレンとエチレン及びα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。該共重合体におけるα−オレフィンとしては、炭素数4〜8個のものが好ましい。例えば、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、オクテン−1等が挙げられる。これらの中から選ばれた少なくとも一種類のα−オレフィンが共重合される。
【0016】
プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンとα−オレフィンとの共重合体、並びにプロピレンとエチレン及びα−オレフィンとの共重合体は、ランダム又はブロック共重合体のいずれであってもよい。好ましくはランダム共重合体である。
【0017】
上記共重合体において、エチレン含有量は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは、0〜15重量%、更に好ましくは、1〜13重量%、特に好ましくは2〜10重量%である。ここで、エチレン含有量は赤外スペクトル分析法等により求めることができる。α−オレフィン含有量は、好ましくは0〜40重量%、より好ましくは1〜40重量%である。
【0018】
成分(b):必須成分
【0019】
シングルサイト触媒にて重合された、ポリエチレン及び/又はエチレンを主体とする共重合体としては、シングルサイト触媒(メタロセン触媒)にて重合された、高密度ポリエチレン(低圧法ポリエチレン)、低密度ポリエチレン(高圧法ポリエチレン)、線状低密度ポリエチレン(エチレンと、少量の、好ましくは1〜10モル%のブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などのα−オレフィンとのコポリマー)などのポリエチレン、エチレン−プロピレンコポリマーなどの中から選ばれる1種又は2種以上が好ましくは用いられる。より好ましくは、シングルサイト触媒(メタロセン触媒)を用いて製造されたエチレン・オクテン・コポリマーである。これらは、1種でも使用可能でき、好ましくは2種類以上を組み合わせて使用することができる。シングルサイト触媒以外の触媒にて重合された、ポリエチレン及び/又はエチレンを主体とする共重合体では、成分(a)との相溶性が悪く、得られる組成物の機械的性質が低下する。
【0020】
成分(b)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、上限が350重量部、好ましくは250重量部、より好ましくは200重量部であり、下限が5重量部、好ましくは10重量部である。上記下限未満では、成分(c−1)及び(c−2)の分散が悪くなり、上記上限を超えては、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が劣る。
【0021】
成分(c):必須成分
【0022】
(c−1)エチレン系アイオノマー樹脂
【0023】
エチレン系アイオノマー樹脂とは、エチレン/α、β−不飽和カルボン酸共重合体又はエチレン/α、β−不飽和カルボン酸/α、β−不飽和カルボン酸エステル共重合体のカルボキシル基の一部が金属イオンにより中和、架橋されているものである。
【0024】
中和前の上記エチレン共重合体中のエチレン単位の占める割合は、好ましくは75〜99.5モル%、より好ましくは88〜98モル%であり、α、β−不飽和カルボン酸単位の占める割合は、好ましくは0.5〜15モル%、より好ましくは1〜6モル%であり、かつα、β−不飽和カルボン酸エステル単位の占める割合は、好ましくは0〜10モル%、より好ましくは0〜6モル%である。上記エチレン共重合体中のα、β−不飽和カルボン酸の割合が0.5モル%未満では、得られるエチレン系アイオノマー樹脂の接着性が損なわれ、15モル%より大きくなると、得られるエチレン系アイオノマー樹脂の耐熱性が低下する。α、β−不飽和カルボン酸エステル単位が上記の割合で存在することにより、得られるエチレン系アイオノマー樹脂に柔軟性を付与することができる。10モル%を越えると得られるエチレン系アイオノマー樹脂の耐熱性が低下する。
【0025】
上記共重合体を構成するα、β―不飽和カルボン酸としては、好ましくは炭素数3〜8個のものが使用され、より好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸等が使用される。また、α、β−不飽和カルボン酸エステルとしては、好ましくは炭素数4〜8個のものが使用され、より好ましくはアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチル、フタル酸ジメチル等が使用される。α、β−不飽和カルボン酸として、特に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸が使用され、α、β−不飽和カルボン酸エステルとして、特に好ましくはアクリル酸イソブチルが使用される。
【0026】
上記エチレン共重合体中のカルボキシル基のうち、金属イオンにより中和される割合(中和度)は、好ましくは5〜80%、より好ましくは10〜75%である。金属イオンによるカルボキシル基の中和度が5%未満では、得られるエチレン系アイオノマー樹脂の表面光沢、耐薬品性が低下し、80%以上では、得られるエチレン系アイオノマー樹脂の流動性が小さくなる。
【0027】
該金属イオンとしては、1〜3価の原子価を有する金属イオン、とくに元素周期律表におけるI、II、III、IV及びVII族の1〜3価の原子価を有する金属イオンである。例えば、Na+、K+、Li+、Cs+、Ag+、Hg+、Cu+、Be++、Mg++、Ca++、Sr++、Ba++、Cu++、Cd++、Hg++、Sn++、Pb++、Fe++、Co++、Ni++、Zn++、Al+++、Sc+++、Fe+++、Y+++等が挙げられる。これらの金属イオンは2種以上の混合成分であってもよく、アンモニウムイオンとの混合成分であってもよい。これらの金属イオンの中で特にZn++、Na++が好ましい。
【0028】
(c−2)エチレン0〜95重量%と、下記式(I)
【化3】
CH2=C(R1)−COOR2 (I)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は水素又は炭素数1〜10個のアルキル基を表す)
で示される単量体100〜5重量%との(共)重合体
【0029】
上記の(共)重合体におけるエチレン及び式(I)で示される単量体の含有量は、好ましくはエチレン20〜95重量%及び式(I)で示される単量体80〜5重量%であり、より好ましくはエチレン50〜95重量%及び式(I)で示される単量体50〜5重量%であり、特に好ましくはエチレン80〜95重量%及び式(I)で示される単量体20〜5重量%である。式(I)で示される単量体の含有量が、上記下限未満では、得られる組成物と、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、鹸化エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びアイオノマー樹脂との接着力が不十分になり、上記上限を超えては、得られる組成物の曲げ復元力が大きくなる傾向がある。上記式(I)で表される単量体としては、好ましくはメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸、アクリル酸等が挙げられる。中でもメタクリル酸が特に好ましい。
【0030】
また、上記(共)重合体は、0.5〜15g/10分のメルトフローレート(JIS K 6760に準拠し、温度190℃、荷重2160gで測定)を有することが好ましい。
【0031】
成分(c)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、上限が200重量部、好ましくは180重量部であり、下限が5重量部、好ましくは10重量部である。上記下限未満では、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、鹸化エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びアイオノマー樹脂との接着力が劣ると言う問題が発生する。また、上記上限を超えては、組成物の耐熱性が劣るという問題が発生する。
【0032】
成分(d)(任意成分)
【0033】
ポリエチレン及び/又はエチレンを主体とする共重合体(シングルサイト触媒にて重合されたものを除く)は主に増量剤として使用される。成分(d)は、シングルサイト触媒以外の触媒で合成された高密度ポリエチレン(低圧法ポリエチレン)、低密度ポリエチレンン(高圧法ポリエチレン)、線状低密度ポリエチレン(エチレンと、少量の、好ましくは1〜10モル%のブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などのα−オレフィンとのコポリマー)などのポリエチレン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−アクリル酸エステルコポリマーなどの中から選ばれる1種又は2種以上が好ましく用いられる。特に好ましくは、線状低密度ポリエチレンが使用される。
【0034】
成分(d)は、成分(a)100重量部に対して、0〜200重量部、好ましくは1〜200重量部、より好ましくは10〜150重量部で配合される。成分(d)が200重量部を超えると、樹脂組成物の耐熱性が劣るという問題が発生する。
【0035】
成分(e)(任意成分)
【0036】
ブロック共重合体は、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とから成るブロック共重合体、又はこれを水素添加して得られるもの、あるいはこれらの混合物である。例えば、A−B−A、B−A−B−A、A−B−A−B−Aなどの構造を有する芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体、あるいはこれらの水素添加されたもの等を挙げることができる。上記(水添)ブロック共重合体(以下、(水添)ブロック共重合体とは、ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体を意味する)は、芳香族ビニル化合物を5〜60重量%、好ましくは、20〜50重量%含む。芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAは好ましくは、芳香族ビニル化合物のみから成る。あるいは芳香族ビニル化合物50重量%超、好ましくは70重量%以上と任意成分、例えば(水素添加された)共役ジエン化合物(以下、(水素添加された)共役ジエン化合物とは、共役ジエン化合物及び/又は水素添加された共役ジエン化合物を意味する)との共重合体ブロックである。(水素添加された)共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBは好ましくは、(水素添加された)共役ジエン化合物のみから成る。あるいは(水素添加された)共役ジエン化合物50重量%超、好ましくは70重量%以上と任意成分、例えば芳香族ビニル化合物との共重合体ブロックである。これらの芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックA、(水素添加された)共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBのそれぞれにおいて、分子鎖中のビニル化合物又は(水素添加された)共役ジエン化合物の分布は、ランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加又は減少するもの)、一部ブロック状又はこれらの任意の組合せであってよい。芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックA又は(水素添加された)共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBが2個以上ある場合には、それぞれが同一又は異なる構造であってよい。
【0037】
(水添)ブロック共重合体を構成する芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレンなどのうちから1種又は2種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから1種又は2種以上が選ばれる。中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組合せが好ましい。
【0038】
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおけるミクロ構造は任意に選ぶことができる。ブロックBがブタジエン単独で構成される場合、ブタジエンブロックにおいては、1,2−ミクロ構造が20〜50%、特に25〜45%が好ましい。ブロックBがイソプレンとブタジエンの混合物から構成される場合、1,2−ミクロ構造が好ましくは50%未満、より好ましくは25%未満、より更に好ましくは15%未満である。ブロックBがイソプレン単独で構成される場合、ポリイソプレンブロックにおいて、該イソプレン化合物の70〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、かつ該イソプレン化合物に基づく脂肪族二重結合の少なくとも90%が水素添加されたものが好ましい。
【0039】
上記した構造を有する本発明に供する(水添)ブロック共重合体の重量平均分子量は好ましくは5,000〜1,500,000であり、より好ましくは10,000〜550,000であり、更に好ましくは100,000〜550,000であり、特に好ましくは10,000〜400,000である。分子量分布(重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn))は好ましくは10以下、更に好ましくは5以下、より好ましくは2以下である。
【0040】
(水添)ブロック共重合体の分子構造は、直鎖上、分岐状、放射状又はこれらの任意の組合せのいずれであってもよい。
【0041】
これらのブロック共重合体の製造方法としては数多くの方法が提案されている。代表的な方法としては、例えば特公昭40−23798号明細書に記載された方法に従って、リチウム触媒又はチーグラー型触媒を用い、不活性溶媒中にてブロック重合させて得ることができる。上記方法により得られたブロック共重合体に、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下にて水素添加することにより水添ブロック共重合体が得られる。
【0042】
上記(水添)ブロック共重合体の具体例としては、SBS,SIS、SEBS、SEPS、SEEPS等を挙げることができる。本発明において、特に好ましい(水添)ブロック共重合体は、スチレンを主体とする重合体ブロックAと、イソプレンを主体としかつイソプレンの70〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、かつ該イソプレンに基づく脂肪族二重結合の少なくとも90%が水素添加された重合体ブロックBとから成る水添ブロック共重合体である。該水添ブロック共重合体の重量平均分子量は50,000〜550,000である。更に好ましくは、イソプレンの90〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有する上記水添ブロック共重合体である。
【0043】
成分(e)は、成分(a)100重量部に対して、0〜400重量部、好ましくは30〜350重量部配合される。これにより、樹脂組成物に柔軟性を付与することができる。成分(e)が400重量部を超えると加工性が劣るという問題が発生する。
【0044】
成分(f):(任意成分)
【0045】
非芳香族系ゴム用軟化剤としては、非芳香族系の鉱物油又は液状若しくは低分子量の合成軟化剤を用いることができる。ゴム用として用いられる鉱物油軟化剤は、芳香族環、ナフテン環及びパラフィン鎖の三者の組み合わさった混合物である。パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるものをパラフィン系、ナフテン環炭素数が30〜40%のものをナフテン系、芳香族炭素数が30%以上のものを芳香族系と呼んで区別している。
【0046】
本発明の成分(f)として用いられる鉱物油系ゴム用軟化剤は、上記区分におけるパラフィン系及びナフテン系のものである。芳香族系の軟化剤を使用すると、成分(d)が可溶となって架橋反応を阻害し、得られる組成物の物性が向上せず好ましくない。成分(f)としては、パラフィン系のものが好ましく、更にパラフィン系の中でも芳香族環成分の少ないものが特に好ましい。
【0047】
これらの非芳香族系ゴム用軟化剤の性状は、37.8℃における動的粘度が20〜500cSt、流動点が−10〜−15℃、引火点(COC)が170〜300℃である。
【0048】
成分(f)は、成分(a)100重量部に対して、0〜500重量部、好ましくは0〜200重量部配合される。上限を越えると、軟化剤のブリードアウトを生じやすく、最終製品に粘着性を与えるおそれがあり、機械的性質も低下せしめる。柔軟性効果を得ようとする場合、配合量が40重量部未満では、得られる組成物に必要な柔軟性が得られない場合がある。成分(f)は、重量平均分子量が100〜2,000のものが好ましい。
【0049】
成分(g):無機充填剤(任意成分)
【0050】
本発明の樹脂組成物には任意成分として成分(g)無機充填剤を配合することができる。 無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、カーボンブラック、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成ケイ酸、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。
【0051】
成分(g)は、成分(a)100重量部に対して、好ましくは0〜500重量部、より好ましくは0〜4000重量部、特に好ましくは0〜300重量部で配合される。上限を越えると、軟化剤のブリードアウトを生じやすく、最終製品に粘着性を与えるおそれがあり、機械的性質も低下せしめる。成分(g)無機充填剤を配合することにより、樹脂組成物に剛直性を与えることができる。また、増量剤としてのコスト低下、成形品の外観(艶)の改良にも効果がある。
【0052】
熱可塑性樹脂組成物に耐油性、耐熱性が要求される場合は、有機パーオキサイド及び架橋助剤を併用することができる。
【0053】
成分(h):有機パーオキサイド(任意成分)
【0054】
有機パ−オキサイドとしては、例えば、ジクミルパ−オキサイド、ジ−tert−ブチルパ−オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパ−オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパ−オキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパ−オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4、4−ビス(tert−ブチルパ−オキシ)バレレ−ト、ベンゾイルパ−オキサイド、p−クロロベンゾイルパ−オキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパ−オキサイド、tert−ブチルパ−オキシベンゾエ−ト、tert−ブチルパ−オキシイソプロピルカ−ボネ−ト、ジアセチルパ−オキサイド、ラウロイルパ−オキサイド、tert−ブチルクミルパ−オキサイドなどを挙げることができ、これらを単独で、又は2種以上を組合せて使用し得る。これらのうちでは、臭気性、着色性、スコ−チ安定性の点で、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパ−オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3が最も好ましい。
【0055】
成分(h)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、好ましくは0.1〜3重量部である。
【0056】
成分(i);架橋助剤(任意成分)
【0057】
架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレ−ト、エチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト、アリルメタクリレ−トのような多官能性メタクリレ−トモノマ−、又はビニルブチラ−ト若しくはビニルステアレ−トのような多官能性ビニルモノマ−を使用することができる。該成分の使用により、均一かつ効率的な架橋反応が期待できる。
【0058】
成分(i)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、下限が好ましくは0.1重量部であり、上限が好ましくは10重量、より好ましくは5重量部である。
【0059】
本発明の樹脂組成物は、上記の成分の他に用途に応じて、各種ブロッキング防止剤、シール性改良剤、熱安定剤、酸化防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤等を含むこともできる。
【0060】
上記した本発明の組成物の製造方法は特に限定されない。各成分を一括して溶融混練することにより本発明の組成物を製造することができる。慣用の溶融混練の手法及び装置(1軸又は2軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、各種ニーダー等)が何れも使用できる。
【0061】
上記の本発明の樹脂組成物は、各種の樹脂と良好に熱融着し得て、種々の積層品を形成することができる。本発明の樹脂組成物と熱融着可能な樹脂としては、好ましくはエチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、鹸化エチレン・酢酸ビニル共重合体、及びアイオノマー樹脂等より成る極性樹脂、並びに好ましくは非極性のポリオレフィン系樹脂、及び非極性のポリスチレン系樹脂等より成る非極性樹脂が挙げられる。アイオノマー樹脂としては、上記に挙げたエチレン系アイオノマー樹脂の他、プロピレン等の他のα‐オレフィン系のアイオノマー樹脂が挙げられる。非極性のポリオレフィン系樹脂としては、好ましくはポリプロピレン、プロピレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレン(低密度ポリエチレン樹脂、リニア低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂等)、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン(BR)、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)(エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム/ポリプロピレン等から構成されるエラストマー組成物)等が挙げられる。非極性のポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン(一般ポリスチレン樹脂、耐衝撃ポリスチレン樹脂)、スチレン系共重合体ゴム(SBR、SBS、SIS、SIBS、SEBS、SEBS、SEEPS等)、及びスチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン系共重合体ゴム/ポリオレフィン系樹脂等から構成されるエラストマー組成物)が挙げられる。特に好ましくはアイオノマー樹脂及びポリプロピレンが使用される。
好ましい態様として、上記の本発明の樹脂組成物を芯材とし、表皮に極性樹脂及びリップに非極性樹脂を積層した成形品を作ることができる。ここで、極性樹脂及び非極性樹脂は上記と同一のものを使用できる。好ましくは極性樹脂がアイオノマー樹脂であり、かつ非極性樹脂がポリオレフィン系熱可塑性エラストマー及び/又はスチレン系熱可塑性エラストマーである。
【0062】
このような積層成形品は、自動車部材、建築部材、弱電製品等の種々の用途に使用し得る。とりわけ、自動車用モールディング、例えば、自動車に装着されるウィンドモールディング、ルーフモールディング、プロテクターモールディング、ウェザーモール、ストリップモールディング等の各種モールディングに有用である。とりわけアイオノマー樹脂を表層とした積層品を使用することにより、各種モールディングの外部表面に露出する表面部分を強靱で耐傷付き性、耐候性、耐薬品性に優れたものにすることができる。積層は、例えば、共押出成形、インサート成形、トランスファー成形を使用して実施することができる。
【0063】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0064】
【実施例】
実施例及び比較例においては、下記の物質を使用した。
【0065】
成分(a):
ポリプロピレンホモ重合体、CJ700(商標)三井化学社製、結晶化度:Tm166℃、△Hm 82mJ/mg
【0066】
成分(b):
エチレン−オクテン共重合体、エンゲージ EG8100(商標)ダウ・ケミカル日本社製、密度:0.870g/cm3、メルトインデックス(190℃、荷重 2.16kg):0.5g/10分、コモノマー含有量:24%
【0067】
成分(c):
(c−1)エチレン−アクリル酸共重合体のアイオノマー、ハイミラン 1554(商標)三井・デュポン社製、MAA(メタクリル酸)含有量:9.0重量%、密度:0.94g/cm3、融点:99℃、メルトインデックス(測定温度190℃、測定荷重2.16kg):1.3g/10分、イオン架橋品 金属塩:亜鉛系
(c−2)エチレン−アクリル酸共重合体、ニュクレル N0903HC(商標) 三井・デュポン社製、MAA(メタクリル酸)含有量:9.0重量%、密度:0.93g/cm3、融点:99℃、メルトインデックス(測定温度190℃、測定荷重2.16kg):1.3g/10分
【0068】
成分(d):
LLDPE、V−0398CN(商標)出光石油化学社製、重量平均分子量:80,000、密度:0.907g/cm3、メルトインデックス(測定温度190℃、測定荷重2.16kg):3.3g/10分
【0069】
成分(e):
セプトン 4077(商標)クラレ社製、スチレン含有量:30重量%、イソプレン含有量:70重量%、数平均分子量:260,000、重量平均分子量:320,000、分子量分布:1.23、水素添加率:90%以上
【0070】
成分(f):
パラフィン系オイル、ダイアナプロセスオイル PW−90(商標)出光興産社製、重量平均分子量:540、芳香族成分の含有量:0.1%以下
【0071】
成分(g):充填剤
炭酸カルシウム、NS−400(商標)日東粉化工業社製
【0072】
成分(h):パ−オキサイド
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペロオキシ)−ヘキサン、パーヘキサ25B(商標)日本油脂社製、
【0073】
成分(i):架橋助剤
トリエチレングリコールジメタクリレート、NKエステル3G(商標)新中村化学社製
【0074】
実施例及び比較例で行った各種試験及び評価は、以下のようにして実施した。
【0075】
(1)比重
JIS K 6301に準拠し、試験片は6.3mm厚プレスシートを用いて測定した。
【0076】
(2)硬さ
JIS K 6301に準拠し、試験片は6.3mm厚プレスシートを用いた。
15秒後の硬さを測定した。
【0077】
(3)引張強度
JIS K 6301に準拠し、試験片は1mm厚プレスシートを、ダンベル3号型に抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。
【0078】
(4)100%伸び応力
JIS K 6301に準拠し、試験片は1mm厚プレスシートを、ダンベル3号型に抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。
【0079】
(5)引張伸び
JIS K 6301に準拠し、試験片は1mm厚プレスシートを、ダンベル3号型に抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。
【0080】
(6)圧縮永久歪み
JIS K6262に準拠し、試験片は6.3mm厚プレスシートを使用した。
70℃×72時間、25%変形の条件にて測定した。
【0081】
(7)接着評価試験
長さ成形性:80トンの射出成形機でシートを下記の射出条件Iで成形し、該シートから長さ150mm、巾25mm、厚さ4mmの樹脂板を切り出した。樹脂板作成に使用した樹脂は次のとおりである。
アイオノマー樹脂(三井デュポン HM2500BK)
ポリプロピレン樹脂(三井化学社製、CJ−700)
射出条件I
射出成形機:日精樹脂工業社製 FS−120
成形温度:200℃
射出速度:55mm/秒
射出圧力:1400kg/cm2
保圧圧力:400kg/cm2
射出時間:6秒
冷却時間:45秒
このようにして作成した樹脂板に図2に示されているように紙を両面テープで貼り付け、これを金型内にインサートし、本発明の組成物を以下の射出条件IIで射出成形し、図1及び図2に示すような試験片を作成した。
射出条件II
射出成形機:日精樹脂工業社製 FS−120
成形温度:200℃
射出速度:55mm/秒
射出圧力:1400kg/cm2
保圧圧力:0kg/cm2
射出時間:6秒
冷却時間:45秒
続いて、得られた試験片について180度剥離強さを測定した。測定は、図3のように本発明の組成物から成る樹脂板を折り曲げ、樹脂板と板状物との両端をそれぞれ矢印の方向に引張ることにより行った。
○:材料破壊
Δ:界面破壊
×:測定開始後直ぐに剥離
【0082】
(8)ブリード評価試験
厚さが1mm、縦、横の大きさがそれぞれ50mmのプレスシートを、70℃の雰囲気下に72時間置いた後、試験片の表面状態を観察した。
○:表面に何ら変化が見られない。
×:表面にブリードが見られた。
【0083】
【実施例1〜11及び比較例1〜8】
表1及び2に示す各組成物を、2軸混練機を使用して混練温度200〜220℃、スクリュー回転100rpmで溶融混練してペレットを作成した。上記の各種試験における試験片等の作成には該ペレットを使用した。各種の評価は、このようにして得たペレット及び成形品について実施した。結果を表1及び2に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
実施例1〜11は、本発明の樹脂組成物である。いずれも、アイオノマー樹脂及びポリプロピレン樹脂の両者に対する優れた接着性を有すると共に、優れた機械的特性を有していた。また、いずれも、軟化剤のブリードは認められず成形品の柔軟性を容易にコントロールすることができた。実施例1は、(c)として(c−2)を使用したものであり、一方、実施例10は、(c)として(c−1)を使用したものである。両者はほぼ同様の性質を示した。
【0087】
一方、比較例1は、実施例1において(b)を配合しなかったものである。アイオノマー樹脂に対する接着性が悪く、かつ軟化剤のブリードがみられた。比較例2は、実施例1において(b)を本発明の範囲を超えて配合したものである。アイオノマー樹脂に対する接着性が悪く、かつ軟化剤のブリードがみられた。また、機械的特性の低下も認められた。比較例3は、実施例1において(c−2)を配合しなかったものである。アイオノマー樹脂に対する接着性が著しく低下した。比較例4は、実施例1において(c−2)を本発明の範囲を超えて配合したものである。ポリプロピレン樹脂に対する接着性が悪く、かつ軟化剤のブリードが見らた。比較例5は、実施例10において(c−1)を本発明の範囲を超えて配合したものである。ポリプロピレン樹脂に対する接着性が悪く、かつ軟化剤のブリードが見られた。比較例6及び7は、実施例1において夫々(e)又は(f)を本発明の範囲を超えて配合したものである。いずれもアイオノマー樹脂に対する接着性は著しく悪かった。また、比較例7においては、軟化剤の著しいブリードも見らた。比較例8は、実施例1において(d)を本発明の範囲を超えて配合したものである。アイオノマー樹脂に対する接着性が悪く、かつ軟化剤の著しいブリードがみられた。
【0088】
【発明の効果】
本発明は、優れた機械的特性を有し、かつ様々な樹脂、特にエチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、鹸化エチレン・酢酸ビニル共重合体及びアイオノマー樹脂より成る極性樹脂、並びに非極性のポリオレフィン系樹脂及び非極性のポリスチレン系樹脂より成る非極性樹脂との熱融着性に優れており、更には、軟化剤のブリードがなく、従って成形品の柔軟性を容易にコントロールし得るところの樹脂組成物、及び該樹脂組成物から成る層を含む積層成形品、特に該樹脂組成物と、上記極性樹脂、非極性樹脂とを積層して成る成形品を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、接着評価用試験片の平面図である。
【図2】図2は、接着評価用試験片の長手方向の断面図である。
【図3】図3は、接着評価法を説明する図である。
【符号の説明】
1:接着評価用試験片
2:樹脂板(アイオノマー樹脂又はポリプロピレン樹脂)
3:本発明の組成物(又は比較組成物)から成る板状物
4:紙
A:熱融着部分
Claims (4)
- (a)プロピレンホモポリマー、プロピレンとエチレンとの共重合体およびプロピレンとα−オレフィンとの共重合体から成る群から選択される少なくとも1の重合体100重量部、
(b)シングルサイト触媒にて重合された、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンおよび線状低密度ポリエチレンから成る群から選択される少なくとも1の重合体 5〜350重量部、
(c)
(c−1)エチレン系アイオノマー樹脂、及び/又は
(c−2)エチレン0〜95重量%と、下記式(I)
【化1】
CH2=C(R1)−COOR2 (I)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は水素又は炭素数1〜10個のアルキル基を表す)
で示される単量体100〜5重量%との(共)重合体 5〜200重量部、
(d)高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンおよびエチレン−酢酸ビニルコポリマーから成る群から選択される少なくとも1の重合体(シングルサイト触媒にて重合されたものを除く)0〜200重量部、
(e)芳香族ビニル化合物から主として作られる少なくとも2つの重合体ブロックAと、共役ジエン化合物から主として作られる少なくとも1つの重合体ブロックBとからなるブロック共重合体、及び/又は、これを水素添加して得られるブロック共重合体0〜400重量部、
(f)非芳香族系ゴム用軟化剤 0〜500重量部
を含む熱可塑性樹脂組成物から成る層を含む自動車用モールディング。 - 前記熱可塑性樹脂組成物からなる芯材、極性樹脂からなる表皮及び非極性樹脂からなるリップが積層されている請求項1記載の自動車用モールディング。
- 極性樹脂がエチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、鹸化エチレン・酢酸ビニル共重合体及びアイオノマー樹脂より成る群から選ばれ、かつ非極性樹脂が非極性のポリオレフィン系樹脂及び非極性のポリスチレン系樹脂より成る群から選ばれる請求項2記載の自動車用モールディング。
- 極性樹脂がアイオノマー樹脂であり、かつ非極性樹脂がポリオレフィン系熱可塑性エラストマー及び/又はスチレン系熱可塑性エラストマーである請求項2記載の自動車用モールディング。
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