JP2011090074A5 - - Google Patents
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Description
回折光学素子(以下、DOEという)は、任意の光学パワーの設定が可能であるとともに、その異常分散特性により、屈折光学系にて色収差を効果的に低減することができる。
ただし、多色を扱う光学系に対しては、DOEは、その光学パワーを弱くして、色収差を良好に補正する目的で使用される場合がほとんどである。これは、DOEの分散が屈折のそれに比べて非常に大きく、結像に大きく寄与するようなパワーをDOEに持たせると、波長による回折パワーの差が大きくなることで、DOEで発生する色収差が大きくなってしまうためである。したがって、従来は、DOEのポテンシャルが十分に活かされていない。
これに対し、特許文献1には、ピックアップレンズの異なる面に異なる高さの回折格子を形成する方法が開示されている。この方法では、ある面でのステップの高さを回折させたくない波長の整数倍に設定し、回折させたい波長の整数倍とならないように設定することで、所望の波長の光のみを回折させる。
また、特許文献2には、液晶DOEを組み込んだ表示光学系が開示されている。この表示光学系では、光源の光の波長をR→G→B→R→…と高速で時分割切り替えし、それに同期させて液晶DOEのパラメータを各波長に応じて切り替えることで、収差を抑える。
ただし、多色を扱う光学系に対しては、DOEは、その光学パワーを弱くして、色収差を良好に補正する目的で使用される場合がほとんどである。これは、DOEの分散が屈折のそれに比べて非常に大きく、結像に大きく寄与するようなパワーをDOEに持たせると、波長による回折パワーの差が大きくなることで、DOEで発生する色収差が大きくなってしまうためである。したがって、従来は、DOEのポテンシャルが十分に活かされていない。
これに対し、特許文献1には、ピックアップレンズの異なる面に異なる高さの回折格子を形成する方法が開示されている。この方法では、ある面でのステップの高さを回折させたくない波長の整数倍に設定し、回折させたい波長の整数倍とならないように設定することで、所望の波長の光のみを回折させる。
また、特許文献2には、液晶DOEを組み込んだ表示光学系が開示されている。この表示光学系では、光源の光の波長をR→G→B→R→…と高速で時分割切り替えし、それに同期させて液晶DOEのパラメータを各波長に応じて切り替えることで、収差を抑える。
本発明の一側面としての積層型回折光学素子は、複数の回折格子が積層されて構成されている。該積層型回折光学素子において、複数の回折格子の格子面に、互いに異なる特定波長帯の光のみを反射する反射膜が形成され、各反射膜は互いに同じ透光媒質の間に配置されている。そして、複数の回折格子の格子面は、それぞれに形成された反射膜に対応する特定波長帯に応じた互いに異なる形状のブレーズド構造を有することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての積層型回折光学素子は、互いに異なる透光媒質により形成された複数の回折格子が積層されて構成されている。該積層型回折光学素子において、複数の回折格子のそれぞれの格子面が互いに異なる形状のブレーズド構造を有し、積層方向において隣り合う回折格子の屈折率が特定の1色の光に対してのみ異なる分散特性を有する。そして、各格子面で該1色の光のみを回折させることを特徴とする。
なお、上記積層型回折光学素子を含む光学系も、本発明の他の一側面を構成する。
また、本発明の他の一側面としての積層型回折光学素子は、互いに異なる透光媒質により形成された複数の回折格子が積層されて構成されている。該積層型回折光学素子において、複数の回折格子のそれぞれの格子面が互いに異なる形状のブレーズド構造を有し、積層方向において隣り合う回折格子の屈折率が特定の1色の光に対してのみ異なる分散特性を有する。そして、各格子面で該1色の光のみを回折させることを特徴とする。
なお、上記積層型回折光学素子を含む光学系も、本発明の他の一側面を構成する。
図1には、本発明の実施例1である反射型の積層DOE(積層型回折光学素子)1を示している。DOE1は、第1層21〜第3層23の3層の回折格子が積層されて構成されている。該3層の回折格子は互いに同じ透光媒質により形成されており、その屈折率(n(λ))も同じである。
第1層21と第2層22の間の格子面11には、第1の波長帯の光のみを反射させる反射膜としてのダイクロイック膜が形成されている。第2層22と第3層23の間の格子面12には、第2の波長帯の光のみを反射させる反射膜としてのダイクロイック膜が形成されている。
また、格子面13は、第1〜第3層21〜23を透過した光を反射するミラー面として形成されている。このミラー面は、第3層23の裏面に反射膜を蒸着して形成されてもよいし、金属板によって形成されていてもよい。
また、格子面11,12に形成された反射膜は、ダイクロイック膜でなくとも、特定波長帯(第1の波長帯や第2の波長帯)の光を反射して、特定波長帯とは異なる波長帯の光を透過させる(すなわち、特定波長帯の光のみを反射する)膜であればよい。但し、ここにいう「特定波長帯の光を反射して、特定波長帯とは異なる波長帯の光を透過させる(特定波長帯の光のみを反射する)」は、必ずしも100%の反射と透過を要求するものではなく、それぞれ若干(例えば、5%や10%)の透過と反射が生じてもよい。
DOE1の全体としては、上記のように第1〜第3層21〜23が互いに同じ材料で形成されると、薄型のDOEとすることができる。第1〜第3層21〜23が樹脂により形成される場合は、ミラー面を含む格子面13を基板上に形成し、その上に順に第3層23、ダイクロイック膜、第2層22、ダイクロイック膜および第1層21と形成することでDOEを製作することができる。このとき、第1層21における光入射側の面10に反射防止膜が形成されていてもよい。また、逆に、面10よりも光入射側に透明基板を用い、第1層21、ダイクロイック膜、第2層22、ダイクロイック膜、第3層23および反射膜と形成して、裏面鏡として製作することも可能である。
格子面11,12に形成されたダイクロイック膜(以下、これらダイクロイック膜にも符号11,12を付す)と格子面13に形成されたミラー面(以下、このミラー面にも符号13を付す)はそれぞれ、ブレーズド形状の格子輪帯を有する格子面に形成されている。格子輪帯は、必要な光学パワーを持たせるような位相差関数に基づいた輪帯間隔を有する。
なお、本実施例では、説明を簡単にするために、DOE1全体として平板形状を有し、格子面11〜13の格子先端の包絡面と面10もそれぞれ平面であるとする。
これにより、面10からDOE1に入射した単色でない光は、第1層21を透過した後に、第1の波長帯の光のみが格子面11において所定の回折次数で反射および回折され、再度、第1層21を透過して面10から射出される。第1の波長帯以外の波長の光は、第1層21と第2層22の屈折率が等しいため、格子面11を回折されずに透過する。
格子面11および第2層22を透過した光のうち第2の波長帯の光のみが格子面12において所定の回折次数で反射および回折され、再度、第2層22および第1層21を透過して面10から射出される。このときも、格子面11においては回折されずに透過する。ここで、第2層22を透過した光のうち第2の波長帯以外の波長帯の光は、第2層22と第3層23の屈折率が等しいため、格子面12を回折されずに透過する。
格子面12および第3層23を透過した光は、格子面13において所定の回折次数で反射および回折され、再度、第3層23〜第1層21を透過して面10から射出される。このときも、格子面12,11においては回折されずに透過する。
従来の反射型DOEでは、ある特定の波長帯で回折効率が最大になるように設定された格子面が全ての波長帯の光に作用するため、前述したようにパワーの波長依存性を低減することは困難であった。これに対し、本実施例のDOE1では、それぞれの格子面の形状を、それぞれの格子面で回折させたい波長帯(特定波長帯)に対してのみ最適化すれば、その波長帯の光に作用するパワーを独立に設定することができる。この結果、色収差を低減することができる。すなわち、本実施例のDOE1における格子面11,12は、それぞれに形成された反射膜に対応する特定波長帯に応じた互いに異なる形状を有する。
また、各格子面での回折効率も任意の波長帯で最適化できるため、反射および回折させる限定された幅の波長帯において、高い回折効率を確保することが可能となる(図10参照)。
また、図1において、ILはDOE1上のある点に入射する単色でない光(入射光)を示している。格子面11は、波長λ1を含む第1の波長帯の光を反射および回折させ、それ以外の波長帯の光を透過させる。格子面12は、波長λ2を含む第2の波長帯の光を反射および回折させ、それ以外の波長帯の光を透過させる。格子面13は、波長λ3を含む、格子面11,12を透過した波長帯の光を反射および回折させる。
DL1〜DL3は、それぞれ格子面11〜13で反射および回折された光線である。また、P1〜P3,d1〜d3は、それぞれ格子面11〜13の光線DL1〜DL3の入射点における輪帯間隔(輪帯のピッチ)と格子高さである。すなわち、格子面11〜13における輪帯間隔P1〜P3および格子高さd1〜d3は、光線DL1〜DL3が辿る同一の入射光線軸上において互いに異なる。
このとき、各格子面でのパワーが同等になるように輪帯間隔P1〜P3を決めれば、波長によるパワーの差を低減することができる。DOEでは、波長が長くなるほどパワーが強くなるため、
λ3<λ2<λ1 ・・・・・(1)
であれば、
P3<P2<P1 ・・・・・(2)
となるように、各格子面の輪帯間隔を設定すればよい。DOEが軸対称型である場合においては、一般に、位相差関数φは、
第1層21と第2層22の間の格子面11には、第1の波長帯の光のみを反射させる反射膜としてのダイクロイック膜が形成されている。第2層22と第3層23の間の格子面12には、第2の波長帯の光のみを反射させる反射膜としてのダイクロイック膜が形成されている。
また、格子面13は、第1〜第3層21〜23を透過した光を反射するミラー面として形成されている。このミラー面は、第3層23の裏面に反射膜を蒸着して形成されてもよいし、金属板によって形成されていてもよい。
また、格子面11,12に形成された反射膜は、ダイクロイック膜でなくとも、特定波長帯(第1の波長帯や第2の波長帯)の光を反射して、特定波長帯とは異なる波長帯の光を透過させる(すなわち、特定波長帯の光のみを反射する)膜であればよい。但し、ここにいう「特定波長帯の光を反射して、特定波長帯とは異なる波長帯の光を透過させる(特定波長帯の光のみを反射する)」は、必ずしも100%の反射と透過を要求するものではなく、それぞれ若干(例えば、5%や10%)の透過と反射が生じてもよい。
DOE1の全体としては、上記のように第1〜第3層21〜23が互いに同じ材料で形成されると、薄型のDOEとすることができる。第1〜第3層21〜23が樹脂により形成される場合は、ミラー面を含む格子面13を基板上に形成し、その上に順に第3層23、ダイクロイック膜、第2層22、ダイクロイック膜および第1層21と形成することでDOEを製作することができる。このとき、第1層21における光入射側の面10に反射防止膜が形成されていてもよい。また、逆に、面10よりも光入射側に透明基板を用い、第1層21、ダイクロイック膜、第2層22、ダイクロイック膜、第3層23および反射膜と形成して、裏面鏡として製作することも可能である。
格子面11,12に形成されたダイクロイック膜(以下、これらダイクロイック膜にも符号11,12を付す)と格子面13に形成されたミラー面(以下、このミラー面にも符号13を付す)はそれぞれ、ブレーズド形状の格子輪帯を有する格子面に形成されている。格子輪帯は、必要な光学パワーを持たせるような位相差関数に基づいた輪帯間隔を有する。
なお、本実施例では、説明を簡単にするために、DOE1全体として平板形状を有し、格子面11〜13の格子先端の包絡面と面10もそれぞれ平面であるとする。
これにより、面10からDOE1に入射した単色でない光は、第1層21を透過した後に、第1の波長帯の光のみが格子面11において所定の回折次数で反射および回折され、再度、第1層21を透過して面10から射出される。第1の波長帯以外の波長の光は、第1層21と第2層22の屈折率が等しいため、格子面11を回折されずに透過する。
格子面11および第2層22を透過した光のうち第2の波長帯の光のみが格子面12において所定の回折次数で反射および回折され、再度、第2層22および第1層21を透過して面10から射出される。このときも、格子面11においては回折されずに透過する。ここで、第2層22を透過した光のうち第2の波長帯以外の波長帯の光は、第2層22と第3層23の屈折率が等しいため、格子面12を回折されずに透過する。
格子面12および第3層23を透過した光は、格子面13において所定の回折次数で反射および回折され、再度、第3層23〜第1層21を透過して面10から射出される。このときも、格子面12,11においては回折されずに透過する。
従来の反射型DOEでは、ある特定の波長帯で回折効率が最大になるように設定された格子面が全ての波長帯の光に作用するため、前述したようにパワーの波長依存性を低減することは困難であった。これに対し、本実施例のDOE1では、それぞれの格子面の形状を、それぞれの格子面で回折させたい波長帯(特定波長帯)に対してのみ最適化すれば、その波長帯の光に作用するパワーを独立に設定することができる。この結果、色収差を低減することができる。すなわち、本実施例のDOE1における格子面11,12は、それぞれに形成された反射膜に対応する特定波長帯に応じた互いに異なる形状を有する。
また、各格子面での回折効率も任意の波長帯で最適化できるため、反射および回折させる限定された幅の波長帯において、高い回折効率を確保することが可能となる(図10参照)。
また、図1において、ILはDOE1上のある点に入射する単色でない光(入射光)を示している。格子面11は、波長λ1を含む第1の波長帯の光を反射および回折させ、それ以外の波長帯の光を透過させる。格子面12は、波長λ2を含む第2の波長帯の光を反射および回折させ、それ以外の波長帯の光を透過させる。格子面13は、波長λ3を含む、格子面11,12を透過した波長帯の光を反射および回折させる。
DL1〜DL3は、それぞれ格子面11〜13で反射および回折された光線である。また、P1〜P3,d1〜d3は、それぞれ格子面11〜13の光線DL1〜DL3の入射点における輪帯間隔(輪帯のピッチ)と格子高さである。すなわち、格子面11〜13における輪帯間隔P1〜P3および格子高さd1〜d3は、光線DL1〜DL3が辿る同一の入射光線軸上において互いに異なる。
このとき、各格子面でのパワーが同等になるように輪帯間隔P1〜P3を決めれば、波長によるパワーの差を低減することができる。DOEでは、波長が長くなるほどパワーが強くなるため、
λ3<λ2<λ1 ・・・・・(1)
であれば、
P3<P2<P1 ・・・・・(2)
となるように、各格子面の輪帯間隔を設定すればよい。DOEが軸対称型である場合においては、一般に、位相差関数φは、
図8において、屈折率n(λ)を有する同じ透光媒質材料の層21,22の間の格子面11にダイクロイック膜が形成された反射型DOEが、屈折率np(λ)の透光基板30上に形成されて第1の反射回折ユニットを構成している。n(λ)とnp(λ)は同じでもよいし、異なっていてもよい。格子面11に形成されたダイクロイック膜は、波長λRの光(R光)を反射および回折する。
また、屈折率n(λ)を有する同じ透光媒質材料の層23,24の間の格子面12にダイクロイック膜が形成された反射型DOEが、屈折率np(λ)の透光基板30上に形成されて第2の反射回折ユニットを構成している。n(λ)とnp(λ)は同じでもよいし、異なっていてもよい。格子面12に形成されたダイクロイック膜は、波長λBの光(B光)を反射および回折する。
さらに、屈折率n(λ)を有する透光媒質材料の層25の格子面13にダイクロイック膜が形成された反射型DOEが、屈折率np(λ)の透光基板30上に形成されて第3の反射回折ユニットを構成している。n(λ)とnp(λ)は同じでもよいし、異なっていてもよい。格子面13は、波長λGの光(G光)を反射および回折するミラー面として形成されている。
第1から第3の反射回折ユニットは、空気層31を挟むように近接配置されて積層される。
各基板30と各層(回折格子)との境界は回折には影響なく、基板30が平行平板であれば各層への入射角度も変わらない。基板30が曲面であり、屈折パワーを持つ場合でも、それに合わせて各層の位相差関数を最適化すればよい。
なお、図9に示すように、第1から第3の反射回折ユニットを、空気層31を挟まずに密着配置されて積層されもよい。
上記いずれの例でも、実施例1や実施例3と同様に、色光ごとに独立に回折パワーを設定することができる。
また、屈折率n(λ)を有する同じ透光媒質材料の層23,24の間の格子面12にダイクロイック膜が形成された反射型DOEが、屈折率np(λ)の透光基板30上に形成されて第2の反射回折ユニットを構成している。n(λ)とnp(λ)は同じでもよいし、異なっていてもよい。格子面12に形成されたダイクロイック膜は、波長λBの光(B光)を反射および回折する。
さらに、屈折率n(λ)を有する透光媒質材料の層25の格子面13にダイクロイック膜が形成された反射型DOEが、屈折率np(λ)の透光基板30上に形成されて第3の反射回折ユニットを構成している。n(λ)とnp(λ)は同じでもよいし、異なっていてもよい。格子面13は、波長λGの光(G光)を反射および回折するミラー面として形成されている。
第1から第3の反射回折ユニットは、空気層31を挟むように近接配置されて積層される。
各基板30と各層(回折格子)との境界は回折には影響なく、基板30が平行平板であれば各層への入射角度も変わらない。基板30が曲面であり、屈折パワーを持つ場合でも、それに合わせて各層の位相差関数を最適化すればよい。
なお、図9に示すように、第1から第3の反射回折ユニットを、空気層31を挟まずに密着配置されて積層されもよい。
上記いずれの例でも、実施例1や実施例3と同様に、色光ごとに独立に回折パワーを設定することができる。
Claims (7)
- 複数の回折格子が積層されて構成された積層型回折光学素子であって、
前記複数の回折格子の格子面に、互いに異なる特定波長帯の光を反射して、該特定波長帯とは異なる波長帯の光を透過させる反射膜が形成され、前記各反射膜は互いに同じ透光媒質の間に配置されており、
前記複数の回折格子の前記格子面は、それぞれに形成された前記反射膜に対応する前記特定波長帯に応じた互いに異なる形状のブレーズド構造を有することを特徴とする積層型回折光学素子。 - 前記複数の回折格子の前記格子面における輪帯間隔および格子高さが、同一の入射光線軸上において互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の積層型回折光学素子。
- 前記積層型回折光学素子への
光の入射側から順に、紫外から青の波長帯の光を反射する前記反射膜が形成された第1の格子面および赤から赤外の波長帯の光を反射する前記反射膜が形成された第2の格子面のうち一方と他方が配置され、
該第1および第2の格子面に対して前記光の入射側とは反対側に、前記第1および第2の格子面に形成された前記反射膜を透過した波長帯の光を反射する第3の格子面が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層型回折光学素子。 - 互いに異なる透光媒質により形成された複数の回折格子が積層されて構成された積層型回折光学素子であって、
前記複数の回折格子のそれぞれの格子面が互いに異なる形状のブレーズド構造を有し、
積層方向において隣り合う前記回折格子の屈折率が特定の1色の光に対してのみ異なる分散特性を有しており、
前記各格子面で前記1色の光のみを回折させることを特徴とする積層型回折光学素子。 - 前記複数の回折格子の前記ブレーズド構造の輪帯間隔と格子高さが、同一の入射光線軸上において互いに異なることを特徴とする請求項4に記載の積層型回折光学素子。
- 前記積層型回折光学素子に入射する光が、それぞれ波長λi(但し、i=1〜N,λi>λi+1)をピークとするN個(但し、N≧2)のスペルトルを含むとき、それぞれ屈折率nj(但し、j=1〜N+1)のN+1個の前記透光媒質により形成された回折格子が積層されており、
前記透光媒質はjが小さいほど光入射側に位置し、
かつ該透光媒質の波長特性が、
j=iのときに、nj(λi)<nj+1(λi)
j>iのときに、nj(λi)=ni+1(λi)
j<iのときに、nj(λi) =ni(λi)
の関係を満たすことを特徴とする請求項8又は9に記載の積層型回折光学素子。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の積層型回折光学素子を含むことを特徴とする光学系。
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