JP2011062354A - カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】カテーテルの屈曲性を十分に確保しつつも、カテーテルの急角度の折れ曲がりを抑制する。
【解決手段】カテーテル10の長手方向に沿って配設されたメインルーメン20と、メインルーメン20よりも小径に形成されメインルーメン20の周囲においてカテーテル10の長手方向に沿って配設されたサブルーメン30を備える。サブルーメン30に摺動可能に挿通され、且つ、カテーテル10の先端部(遠位端部15)に固定された操作線40を備える。弾性体により構成されたコイル50が、メインルーメン20の周囲に巻回されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、カテーテルに関する。
近年、遠位端部を屈曲させることにより体腔への進入方向を操作可能なカテーテルが提供されている。特許文献1には、中央内腔(メインルーメン)の周囲に、これよりも小径の2つのワイヤ内腔(サブルーメン)を180度対向して設け、サブルーメンの内部に変向ワイヤ(操作線)を挿通してなるカテーテルが記載されている。
特開2006−192269号公報
ところで、カテーテルの屈曲性を十分に得ようとすると、カテーテルを柔軟に形成する必要がある。しかし、カテーテルを柔軟にすると、屈曲位置でカテーテルが急角度に折れ曲がってしまう可能性が生じる。カテーテルが急角度に折れ曲がると、その位置でメインルーメン及びサブルーメンが急角度に折れ曲がってしまい、例えば以下のような問題を生じる。
第1に、メインルーメンが急角度に折れ曲がると、その位置でメインルーメンの内空断面が著しく狭隘となってしまい、メインルーメンを介した薬剤等の供給や光学系の挿通などが困難となってしまう。
第2に、サブルーメンが急角度に折れ曲がると、その位置でサブルーメンの内周壁と操作線との摩擦係数が増大する。このため、操作線を用いたカテーテルの屈曲操作性が悪化する、或いは操作線の切断が生じる。
近年のカテーテルは、血管内への挿通性などの観点から細径化が進められ、外直径が1mm以下のもの(以下、マイクロカテーテルという場合がある)が提供されるに至っている。このようなマイクロカテーテルにおいては、なおさら上述した問題が発生しやすいことが想定される。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、カテーテルの屈曲性を十分に確保しつつも、カテーテルの急角度の折れ曲がりを抑制することが可能なカテーテルを提供することを目的とする。
本発明は、カテーテルの長手方向に沿って配設されたメインルーメンと、
前記メインルーメンよりも小径に形成され、前記メインルーメンの周囲において前記長手方向に沿って配設されたサブルーメンと、
前記サブルーメンに摺動可能に挿通され、且つ、当該カテーテルの先端部に固定された操作線と、
弾性体により構成され、前記メインルーメンの周囲に巻回されたコイルと、
を備えることを特徴とするカテーテルを提供する。
本発明では、操作線に対する操作によってカテーテルが屈曲する際に、コイルにはその軸方向を曲げようとする(コイルを胴曲がりさせようとする)外力が加わるが、コイルはその弾性的な反撥力によって、その外力に抗しようとする。このため、カテーテルの急角度の折れ曲がりを抑制することができる。
よって、メインルーメンの急角度の折れ曲がりも抑制できる。これにより、メインルーメンの内空断面積を十分な大きさに維持できるため、メインルーメンを介した薬剤等の供給や光学系の挿通などを好適に実施できる。
また、サブルーメンの急角度の折れ曲がりも抑制できる。これにより、サブルーメンの内周壁と操作線との摩擦係数の増大を抑制できるため、操作線を用いたカテーテルの屈曲操作性を良好な状態に維持できるとともに、操作線の断線の発生も抑制できる。
ただし、コイルは、その軸方向を曲げようとする外力に従って屈曲することが可能であるため、カテーテルの屈曲性を十分に確保することができる。
要するに、カテーテルの屈曲性を十分に確保しつつも、コイルが有する弾性的な反撥力によってカテーテルの急角度の折れ曲がりを抑制することができる。
本発明によれば、弾性体により構成されたコイルがメインルーメンの周囲に巻回されているので、カテーテルの屈曲性を十分に確保しつつも、コイルが有する弾性的な反撥力によってカテーテルの急角度の折れ曲がりを抑制することができる。
第1の実施形態に係るカテーテルの先端部の側断面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 第1の実施形態に係るカテーテルが有するコイルの模式図である。 第1の実施形態に係るカテーテルの先端部の側断面図であり、図1よりも広範囲を示す。 第1の実施形態に係るカテーテルの側面図である。 第1の実施形態に係るカテーテルの動作例を示す側面図である。 コイルの屈曲態様の一例を示す模式図である。 コイルの第1部分の巻回ピッチが一定の場合の動作例を示す図である。 コイルの第1部分が第3、第4及び第5部分を有する場合の動作例を示す図である。 第2の実施形態に係るカテーテルの先端部の側断面図である。 図10のB−B矢視断面図である。 第3の実施形態に係るカテーテルの先端部の側断面図である。 コイルの変形例を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態に係るカテーテル10の先端部の側断面図である。図1の左方がカテーテル10の先端側(以下、遠位端側ともいう)にあたり、右方が手元側(以下、基端側あるいは近位端側ともいう)にあたる。ただし、図1においてはカテーテル10の近位端側は図示を省略している。
図2は図1のA−A矢視断面図である。
図3はカテーテル10が有するコイル50の模式図である。
図4はカテーテル10の先端部の側断面図であり、図1よりも広範囲を示している。ただし、図4においてもカテーテル10の近位端側は図示を省略している。
図5はカテーテル10の側面図である。
図6はカテーテル10の動作例を示す側面図である。
図7はコイル50の屈曲態様の一例を示す模式図である。
図8はコイル50の第1部分51の巻回ピッチが一定の場合の動作例を示す図である。
図9はコイル50の第1部分51が第3、第4及び第5部分53、54、55を有する場合の動作例を示す図である。
本実施形態に係るカテーテル10は、当該カテーテル10の長手方向に沿って配設されたメインルーメン20と、サブルーメン30と、カテーテル10の屈曲操作を行うための操作線40と、コイル50と、を備えている。
サブルーメン30は、メインルーメン20よりも小径に形成され、メインルーメン20の周囲においてカテーテル10の長手方向に沿って配設されている。
操作線40は、サブルーメン30に挿通され、且つ、サブルーメン30に対して摺動可能となっている。この操作線40は、カテーテル10の先端部に固定されている。
コイル50は、弾性体により構成されている。このコイル50は、メインルーメン20の周囲に巻回されている。
次に、本実施形態のカテーテル10について詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るカテーテル10は、樹脂材料により構成された内層21と、内層21の周囲に巻回、すなわち内層21に外挿されたコイル50と、内層21の周囲に形成されてコイル50を内包する外層60と、を有している。
なお、内層21及び外層60を含むカテーテル10の本体をシース16とよぶ。
ここで、内層21は管状に形成され、その内部空間によって、カテーテル10の長手方向に延在する中空であるメインルーメン20が構成されている。
このため、内層21の周囲に巻回されたコイル50は、すなわちメインルーメン20の周囲に巻回されている、といえる。
なお、コイル50は、例えば、メインルーメン20と略同軸に配置されている。
また、外層60は、内層21と同種又は異種の樹脂材料により構成されている。
この外層60内には、メインルーメン20よりも小径のサブルーメン30が、カテーテル10の長手方向に延在する中空として形成されている。すなわち、サブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に配設されている。なお、本実施形態の場合、サブルーメン30は、例えば、コイル50よりもカテーテル10の外周側に位置している。
ここで、サブルーメン30の本数は任意であるが、本実施形態のカテーテル10は、例えば、2本のサブルーメン30を有している。複数本のサブルーメン30を有する場合は、これらサブルーメン30をメインルーメン20の軸周りにおいて分散して配置する。本実施形態のようにカテーテル10が2本のサブルーメン30を備える場合は、図2のようにサブルーメン30をメインルーメン20の周囲に180度間隔で配置することが好ましい。
なお、カテーテル10は3本以上のサブルーメン30を有していても良い。例えば3本のサブルーメン30を有する場合は、サブルーメン30をメインルーメン20の周囲に120度間隔で配置することが好ましい。
ここで、カテーテル10の遠位端部15とは、カテーテル10の遠位端(先端)DEを含む所定の長さの範囲をいう。なお、遠位端DEは、シース16の遠位端でもある。また、カテーテル10の近位端部17とは、カテーテル10の近位端CEを含む所定の長さの範囲をいう(図5参照)。同様に、シース16の遠位端部とは、遠位端DEを含む所定の長さの範囲をいい、シース16の近位端部とは、シース16の近位端PEを含む所定の長さの範囲をいう。
サブルーメン30は、少なくともシース16の近位端部、具体的には、例えば、シース16の近位端PEにおいて開口している。なお、シース16の近位端PEよりも遠位端DE側において開口していてもよい。
各サブルーメン30には、それぞれ操作線40が挿通され、且つ、各操作線40がサブルーメン30に対して摺動可能となっている。
図1に示すように、操作線40の先端(遠位端41)は、カテーテル10の遠位端部15に固定されている。
操作線40の遠位端41を遠位端部15に固定する態様は特に限定されない。例えば、図1に示すように、操作線40の遠位端41を後述するマーカー66に連結しても良いし、遠位端部15におけるマーカー66以外の部分に溶着しても良いし、または接着剤によりマーカー66またはシース16の遠位端部に接着固定してもよい。
操作線40は、シース16の遠位端部から近位端部に亘ってサブルーメン30内を導かれている。操作線40の近位端42は、シース16の近位端PEにおけるサブルーメン30の開口より導出され、後述する操作部70のスライダ72に固定されている。
操作線40の近位端42を牽引する方向(つまり図6の右方向)に操作部70のスライダ72を操作すると、操作線40を介してカテーテル10の遠位端部15に引張力が与えられて、当該操作線40が挿通されたサブルーメン30の側に遠位端部15が屈曲する。
ただし、操作線40の近位端42をカテーテル10に対して押し込む方向(つまり図6の左方向)に操作部70のスライダ72を操作しても、当該操作線40から遠位端部15に対して押込力が実質的に与えられることはない。
ここで、カテーテル10が屈曲するとは、カテーテル10の中心軸(例えばメインルーメン20の中心軸)が直線以外(曲線状又は折れ線状など)となるようにカテーテル10が変形する(曲がる)ことを意味する。
なお、操作線40を挿通するサブルーメン30をメインルーメン20と離間して設けることにより、メインルーメン20を通じて薬剤等を供給したり光学系を挿通したりする際に、これらがサブルーメン30に脱漏しないようにできる。
そして、本実施形態のようにサブルーメン30をコイル50の外側に設けることにより、摺動する操作線40に対して、コイル50の内側、すなわちメインルーメン20が保護される。
シース16の遠位端部における外層60の周囲には、シース16の最外層として、潤滑処理が外表面に施された親水性のコート層64が任意で設けられている。
カテーテル10の遠位端部15には、例えば、X線等の放射線が透過不能な材料により構成されたリング状のマーカー66が設けられている。具体的には、マーカー66には白金などの金属材料を用いることができる。本実施形態のマーカー66は、メインルーメン20の周囲であって外層60の内部に設けられている。
図1の例では、操作線40の遠位端41はマーカー66に連結固定されている。
内層21の材料としては、一例として、フッ素系の熱可塑性ポリマーを用いることができる。より具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などを用いることができる。
内層21にフッ素系樹脂を用いることにより、カテーテル10のメインルーメン20を通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となる。
外層60の材料としては、例えば、熱可塑性ポリマーを用いることができる。一例として、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のほか、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)などを用いることができる。
ここで、操作線40をサブルーメン30に挿通する方法としては、例えば、予めサブルーメン30が形成されたカテーテル10のシース16に対して、その一端側から操作線40を挿通してもよい。または、シース16の押出成形時に、樹脂材料とともに操作線40を押し出してサブルーメン30の内部に挿通してもよい。
操作線40を樹脂材料とともに押し出してサブルーメン30に挿通する場合、操作線40には、シース16を構成する樹脂材料の溶融温度以上の耐熱性が求められる。かかる操作線40の場合、具体的な材料としては、たとえば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、PIもしくはPTFEなどの高分子ファイバー、または、ステンレススチール(SUS)、耐腐食性被覆を施した鋼鉄線、チタンもしくはチタン合金などの金属線を用いることができる。
一方、予め成形されたシース16のサブルーメン30に対して操作線40を挿通する場合など、操作線40に耐熱性が求められない場合は、上記各材料に加えて、PVDF、高密度ポリエチレン(HDPE)またはポリエステルなどを使用することもできる。
コート層64には、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドンなどの親水性材料を用いることができる。
ここで、本実施形態のカテーテル10の代表的な寸法について説明する。
メインルーメン20の半径は200〜300μm程度、内層21の厚さは10〜30μm程度、外層60の厚さは100〜220μm程度、コイル50の外径は直径500〜860μm、コイル50の内径は直径420〜660μmとすることができる。そして、カテーテル10の(シース16の)軸心からサブルーメン30の中心までの半径は300〜450μm程度、サブルーメン30の内径は40〜100μmとすることができ、操作線40の太さは30〜60μmとすることができる。そして、カテーテル10の(シース16の)最外半径を350〜490μm程度とすることができる。
すなわち、本実施形態のカテーテル10の外径は直径1mm未満であり、腹腔動脈などの血管に挿通可能である。また、本実施形態のカテーテル10に関しては、操作線40の牽引により進行方向が自在に操作されるため、たとえば分岐する血管内においても所望の方向にカテーテル10を進入させることが可能である。
図5に示すように、カテーテル10の近位端部17には、操作部70が備えられている。
操作部70は、カテーテル10の長手方向に延在する軸部71と、軸部71に対してカテーテル10の長手方向にそれぞれ進退するスライダ72(例えば、第1及び第2スライダ72a、72b)と、軸部71と一体に該軸部71の軸周りに回転するハンドル部74と、シース16の基端部が軸周りに回転可能に差し込まれた把持部75とを備えている。
シース16の近位端部は軸部71に固定されている。
操作部70のスライダ72に対し、複数本の操作線40をそれぞれ個別に、または二本以上を同時に牽引する操作を行うことにより、カテーテル10の遠位端部15を屈曲させることができるようになっている。
また、例えば、一方の手で把持部75を把持した状態で、他方の手でハンドル部74を把持部75に対して軸回転させることにより、シース16の全体を軸部71とともに回転させることができるようになっている。
ここで、上述のように、本実施形態の場合、カテーテル10は、例えば、2本のサブルーメン30と、それらサブルーメン30にそれぞれ挿通された操作線40を有している。
以下では、説明の便宜上、一方のサブルーメン30を第1サブルーメン30aと称し、他方のサブルーメン30を第2サブルーメン30bと称する(図1参照)。そして、第1サブルーメン30a内に挿通された操作線40を第1操作線40aと称し、第2サブルーメン30b内に挿通された操作線40を第2操作線40bと称する(図1、図5参照)。
第1操作線40aの近位端42は、操作部70の第1スライダ72aに接続されている。同様に、第2操作線40bの近位端42は、操作部70の第2スライダ72bに接続されている。
そして、第1スライダ72aと第2スライダ72bとを軸部71に対して個別に基端側にスライドさせることにより、これに接続された第1操作線40aまたは第2操作線40bが個別に牽引され、カテーテル10の遠位端部15(つまりシース16の遠位端部)に引張力が与えられる。これにより、当該牽引された操作線40の側に遠位端部15が屈曲する。
第1操作線40aまたは第2操作線40bの何れかの操作線40を個別に牽引する場合、牽引する距離に応じて、遠位端部15の曲率を変化させることができる。
なお、操作線40を個別に牽引するだけでは遠位端部15を所望の姿勢に屈曲させることができない場合には、第1及び第2操作線40a、40bを同時に牽引することにより、遠位端部15の所望の姿勢を実現しても良い。
このように遠位端部15を様々な形状に屈曲させるとともに、ハンドル部74に対する回転操作によってシース16の回転位相を調節することにより、遠位端部15の屈曲量及び屈曲方向を調節し、様々な角度に分岐する体腔に対してカテーテル10を自在に進入させることができる。
よって、例えば分岐のある血管や末梢血管に対しても、本実施形態のカテーテル10を所望の方向に進入させることができる。
なお、本実施形態のカテーテル10において、遠位端部15の屈曲角度は90度を超えることが好ましい。これにより、血管の分岐角度がUターンするような鋭角の場合であっても、かかる分岐枝に対してカテーテル10を進入させることができる。
次に、コイル50について詳述する。
図3に示すように、コイル50は、例えば、弾性体により構成された1本の線材50aを螺旋状に屈曲させることにより構成されている。
図1及び図4に示すように、コイル50は、メインルーメン20の周囲に巻回されている。なお、本実施形態の場合、コイル50は、内層21の周囲に巻回されている。ただし、コイル50は、内層21に内包されていても良い。
或いは、コイル50はその一部分が内層21よりも内側に露出していても良い。この場合、コイル50がメインルーメン20の内周壁の一部分を構成することになる。このため、線材50aが金属材料からなる場合は、線材50aを樹脂被膜(図示略)で被覆したコイル50を用いることが好ましい。
このコイル50は、メインルーメン20の少なくとも先端部の周囲に巻回されている。
具体的には、例えば、コイル50は、メインルーメン20の先端部から基端部に亘って延在している(図5参照)。
コイル50を構成する線材50aの材料としては、例えば、金属を用いることが好ましい一例であるが、この例に限らず、内層21及び外層60よりも高剛性で弾性を有する材質であれば、その他の材質(例えば樹脂等)を用いても良い。
具体的には、線材50aの金属材料として、例えば、ステンレススチール(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン或いは銅合金を用いることができる。
線材50aの断面形状は特に限定されないが、例えば、円形であることが好ましい一例である。
このようなコイル50を備えることにより、カテーテル10はコシが強くなり、形態安定性を保つことができる。
コイル50は、線材50aの巻回ピッチが当該コイル50の全長に亘って均一であっても良い。
ただし、以下に説明するように、コイル50は、先端側の部分における線材50aの巻回ピッチが、基端側の部分における線材50aの巻回ピッチよりも大きいことが好ましい。
すなわち、図3に示すように、コイル50は、例えば、コイル50の先端部を含む第1部分51と、第1部分51よりもカテーテル10の近位端(基端)CE(図5参照)側に位置する第2部分52とを含んで構成されている。
そして、第2部分52よりも第1部分51の方が巻回ピッチが大きく設定されている。
また、コイル50の第1部分51は、例えば、その長手方向において巻回ピッチが段階的に変化している。
例えば、コイル50の第1部分51は、コイル50の先端部である第3部分53と、第3部分53よりもカテーテル10の近位端CE側(基端側)に位置する第4部分54とを含んで構成されている。
なお、第4部分54は、例えば、第3部分53に対し、カテーテル10の近位端CE側に隣接している。
そして、第4部分54よりも第3部分53の方が巻回ピッチが小さく設定されている。
更に、コイル50の第1部分51は、例えば、第4部分54よりもカテーテル10の近位端CE側(基端側)に位置する第5部分55を含んで構成されている。
なお、第5部分55は、例えば、第4部分54に対し、カテーテル10の近位端CE側に隣接している。
そして、第4部分54よりも第5部分55の方が巻回ピッチが小さく設定されている。
なお、第3〜第5部分53〜55のそれぞれにおける軸方向長さのバランスは任意である。例えば、第3〜第5部分53〜55の軸方向長さが互いに等しくても良いし、第3〜第5部分53〜55の軸方向長さが互いに異なっていても良い。
第3〜第5部分53〜55の軸方向長さの好適な組み合わせの一例としては、例えば、第4部分54が最も長く、次いで第3部分53が長く、第5部分55が最も短いことが挙げられる。
また、例えば、第5部分55と第3部分53では、巻回ピッチが互いに等しく設定されている。
また、本実施形態の場合、例えば、コイル50の第2部分52では、隣り合う"巻き"どうしが接する密巻きとされている。
次に、カテーテル10の製造方法の例を説明する。
先ず、任意で表面に離型処理された円柱状のマンドレルに内層21を被膜形成する。
次に、内層21の周囲にコイル50を配置し、内層21の周囲にコイル50を巻回した状態とする。
次に、コイル50を覆うように内層21の周囲に外層60を押し出し成型するとともに、サブルーメン30を構成する中空管を押し出して、この中空管を外層60に埋設する。なお、この中空管は、この押し出し成型前に予め形成されたものである。中空管の材質は外層60よりも溶融温度が高いものとし、押し出し成型時に中空管が溶融しないようにする。
次に、外層60に埋設された中空管内に操作線40を挿通する。
次に、操作線40の遠位端41をカテーテル10の遠位端部15に固定する。
次に、マンドレルを内層21から抜く。この際、必要に応じ、マンドレルの両端部を互いに逆方向に牽引することによってマンドレルを細径化する。
こうして、メインルーメン20と、サブルーメン30と、操作線40と、コイル50と、を備えるカテーテル10を製造することができる。
なお、サブルーメン30を構成する中空管を用いず、外層60の押し出し成型とサブルーメン30を構成する樹脂層の押し出し成型とを並行して行いながら、この樹脂層内に操作線40を押し出しても良い。
次に、動作を説明する。
本実施形態では、カテーテル10の軸心を挟んで第1サブルーメン30aと第2サブルーメン30bとが180度対向して形成されている。そして、第1サブルーメン30aには第1操作線40aが挿通され、第2サブルーメン30bには第2操作線40bが挿通されている。
本実施形態のカテーテル10では、操作部70(図6)を操作して第1操作線40aを近位端CE側に牽引すると、図6(a)に示すように、カテーテル10の遠位端部15は図6の上方に屈曲する。更に、この牽引量を大きくすると、図6(c)に示すように、カテーテル10の遠位端部15は図6の上方に大きく屈曲する。
また、操作部70を操作して第2操作線40bを近位端CE側に牽引すると、図6(b)に示すように、カテーテル10の遠位端部15は図6の下方に屈曲する。更に、この牽引量を大きくすると、図6(d)に示すように、カテーテル10の遠位端部15は図6の下方に大きく屈曲する。
なお、第1操作線40aと第2操作線40bとを共に牽引する場合には、牽引量を互いに相違させてもよい。すなわち、いずれの操作線40を個別に牽引しても所望の曲率が達成されない場合には、両方の操作線40を牽引して曲率を調整してもよい。
より具体的には、何れか一方の操作線40を牽引することにより遠位端部15が屈曲した状態から、何れか他方の操作線40を牽引することによって、遠位端部15の屈曲量を減じる操作や、遠位端部15の姿勢を屈曲した状態から元の直線状の姿勢へ戻す操作を行うことができる。屈曲量を減じる操作により、屈曲量の微調整が可能である。
また、カテーテル10の遠位端部15を屈曲させた状態でカテーテル10を最大90度だけ回転させる操作を行うことにより、操作者はカテーテル10の遠位端部15の屈曲方向を所望の方向に変えることができる。
なお、メインルーメン20の周囲にコイル50が巻回されているので、シース16のねじり剛性が高まる。よって、カテーテル10の回転操作時におけるトルク伝達効率が高まり、回転操作に対する遠位端部15の回転応答性が向上する。
図7は、カテーテル10を屈曲操作したときのコイル50の屈曲態様の例を示す。
具体的には、例えば、図7に示すように、最先端の第3部分53で最も大きく屈曲するのに対し、第3部分53よりも巻回ピッチが大きい第4部分54はさほど屈曲せずにほぼ軸方向が直線状に維持される。また、第4部分54の後側に位置する第5部分55では、第3部分53ほどでないが、第4部分54よりも大きく屈曲する。
コイル50が第1部分51(第3〜第5部分53〜55)においてこのように屈曲する理由は、コイル50は、巻回ピッチが大きい部分ほど、その軸方向58(図3)を曲げようとする外力に対する曲げ剛性が大きくなるためである。
すなわち、本実施形態の場合、コイル50の第1部分51において、第3及び第5部分53、55では曲げ剛性が相対的に小さいため屈曲性が良好であるのに対し、第4部分54では曲げ剛性が相対的に大きいため第3及び第5部分53、55ほどは屈曲しない。
このように、コイル50は、第1部分51(第3部分53、第4部分54、第5部分55)及び第2部分52を有することにより、該コイル50の長手方向において曲げ剛性が段階的に変化している。
ここで、仮に、コイル50がその全長に亘って密巻きとなっていると、操作線40を牽引してもコイル50が圧縮されないため、操作線40の牽引による遠位端部15の屈曲操作が困難となる。コイル50がメインルーメン20の先端部から基端部に亘って延在している場合はなおさらである。
これに対し、本実施形態では、コイル50の先端部を含む第1部分51は、第2部分52よりも巻回ピッチが大きい。換言すれば、必ず、第1部分51ではピッチ巻き(密巻きではない)となっている。
このため、コイル50の第1部分51では、牽引された操作線40の側が圧縮される挙動を呈するので、操作線40の牽引による遠位端部15の屈曲操作を容易に行うことができる。
また、コイル50の最先端部である第3部分53では、第3部分53よりも基端側に位置する第4部分54よりも巻回ピッチが小さいので、コイル50の最先端部での屈曲性が良好となり、カテーテル10の進入方向を自在に操作できる。
次に、コイル50が第3部分53の基端側に第4部分54を有することの作用効果を説明する。
例えば、直線状の血管80内を進行してきたカテーテル10を、この血管80から垂直に分岐する血管81へ導く場合について説明する。
図8(a)に示すようにカテーテル10の遠位端DEが血管80、81の分岐部に到達した段階で、遠位端部15の屈曲操作を行う。
その結果、図8(b)に示すようにカテーテル10の遠位端DEを分岐に引っかけることができた(遠位端DEを血管81側に進入させることができた)とする。しかし、コイル50の第1部分51の巻回ピッチが一定の場合、図8(c)に示すように、カテーテル10を更に押し込むとカテーテル10が血管81に導かれずにそのまま血管80を直進してしまうことがある。
これに対し、第1部分51を第3〜第5部分53、54、55を有する構成とすることにより、以下に説明するように、カテーテル10を分岐する血管81内へスムーズに進入させることができる。
すなわち、図9(a)に示すようにカテーテル10の遠位端DEが血管80、81の分岐部に到達した段階で、遠位端部15の屈曲操作を行う。
その結果、図9(b)に示すようにカテーテル10の遠位端部15においてコイル50の第3部分53と対応する部位を分岐に引っかけることができたとする。
カテーテル10を更に押し込むと、曲げ剛性が大きい第4部分54を介して第3部分53を押し込みながら、第5部分55が屈曲する。これにより、第3部分53を分岐する血管81の方向へとスムーズに押し込むことができる。
ここで、この動作中、第4部分54の曲率は(第3及び第5部分53、55と比べて)相対的に小さいため、図8(c)のように押し込み力に負けてコイル50が座屈する動作とは異なり、第4部分54の座屈を抑制しながら、この第4部分54によって第3部分53を好適に後押しする動作となる。
そして、第5部分55が分岐を通過する頃には、第3及び第4部分53、54が既に正しい方向に(血管81内に)進行しているため、第5部分55も押し込みによる座屈で折れ曲がらずに第3及び第4部分53、54に追随して血管81内に進行することができる。
このように、コイル50が第3部分53の基端側に第4部分54を有することにより、好ましくはコイル50が第3〜第5部分53〜55を有することにより、カテーテル10を分岐部においてより確実に所望の方向へ導くことができる。
なお、このような動作は、第3〜第5部分53〜55の軸方向長さが、第4部分54、第3部分53、第5部分55の順に長いことにより、一層好適に実現できる。すなわち、第3部分53は屈曲により分岐側に確実に引っかかることができるだけの長さ(例えば、分岐元の血管80の内径の少なくとも半分程度)を有することが好ましい。また、第4部分54の長さは、例えば分岐元の血管80の内径よりも十分に大きいことが好ましい。ただし、第5部分55については、第4部分54の進行方向を自在に変更するために第5部分55が任意の屈曲角に屈曲できる程度の長さがあればよい。
なお、屈曲操作による第2部分52の屈曲は、第1部分51のそれと比べて小さい。具体的には、例えば、第2部分52では、体腔の形状に沿った屈曲は自在であるが、屈曲操作による屈曲は殆ど生じない。なぜなら、第2部分52は密巻きとなっているので、操作線40を牽引しても実質的に圧縮されないからである。
なお、上述のように、コイル50は巻回ピッチが小さいほど曲げ剛性が小さくなるが、密巻きの部分(つまり第2部分52)は特殊であり、例えば第3及び第5部分53、55と比べて曲げ剛性が大きくなることがある。
以上のような第1の実施形態に係るカテーテル10においては、弾性体により構成されたコイル50がメインルーメン20の周囲に巻回されているので、操作線40に対する操作によってカテーテル10が屈曲する際に、コイル50にはその軸方向を曲げようとする外力が加わる。しかし、コイル50はその弾性的な反撥力によって、その外力に抗しようとする。このため、カテーテル10の急角度の折れ曲がりを抑制することができる。
よって、メインルーメン20の急角度の折れ曲がりも抑制できる。これにより、メインルーメン20の内空断面積を十分な大きさに維持できるため、メインルーメン20を介した薬剤等の供給や光学系の挿通などを好適に実施できる。
また、メインルーメン20が内空断面を維持することにより、サブルーメン30の急角度の折れ曲がりも抑制できる。これにより、サブルーメン30の内周壁と操作線40との摩擦係数の増大を抑制できるため、操作線40を用いたカテーテル10の屈曲操作性を良好な状態に維持できるとともに、操作線40の断線の発生も抑制できる。
ただし、コイル50は、その軸方向を曲げようとする外力に従って屈曲することが可能であるため、カテーテル10の屈曲性を十分に確保することができる。
要するに、カテーテル10の屈曲性を十分に確保しつつも、コイル50が有する弾性的な反撥力によってカテーテル10の急角度の折れ曲がりを抑制することができる。
また、コイル50は、少なくとも、メインルーメン20の先端部の周囲に巻回されているので、カテーテル10の遠位端部15において、カテーテル10の屈曲性を十分に確保しつつカテーテル10の急角度の折れ曲がりを抑制することができる。
また、コイル50は、コイル50の先端部を含む第1部分51と、第1部分51よりもカテーテル10の近位端CE側(基端側)に位置する第2部分52とを含み、第2部分52よりも第1部分51の方が巻回ピッチが大きい。
このため、コイル50の第1部分51では、牽引された操作線40の側が圧縮される挙動を呈するので、操作線40の牽引による遠位端部15の屈曲操作を容易に行うことができる。
しかも、第2部分52は第1部分51よりも巻回ピッチが小さいので、カテーテル10を体腔内に押し込む際に、その押し込み力を第2部分52を介して第1部分51にまで有効に伝達させることができる。つまり、カテーテル10のプッシャビリティを向上できる。カテーテル10のプッシャビリティは、コイル50がメインルーメン20の先端部から基端部に亘って延在していることにより、一層向上する。更に、カテーテル10のプッシャビリティは、コイル50の第2部分52が密巻きとなっていることにより、格段に向上する。
また、コイル50の第1部分51は、その長手方向において巻回ピッチが段階的に変化しているので、カテーテル10の遠位端部15における屈曲性を、該遠位端部15の長手方向において段階的に設定することができる。
具体的には、例えば、コイル50の第1部分51は、コイル50の最先端部である第3部分53と、第3部分53よりもカテーテル10の近位端CE側に位置する第4部分54とを含み、第4部分54よりも第3部分53の方が巻回ピッチが小さい。この構成により、カテーテル10の先端側(コイル50の第3部分53)における屈曲性を十分に確保することができる。
また、コイル50が第3及び第4部分53、54を有することにより、好ましくはコイル50が第3〜第5部分53〜55を有することにより、カテーテル10を分岐部においてより確実に所望の方向へ導くことができるようになる。
〔第2の実施形態〕
図10は第2の実施形態に係るカテーテル210の遠位端部15の側断面図、図11は図10のB−B矢視断面図である。
上記の第1の実施形態では、サブルーメン30がコイル50よりもカテーテル10の外周側に配設されている例を説明したが、第2の実施形態では、コイル50に溝56を形成し、この溝56にサブルーメン30を配設する。
図10及び図11に示すように、本実施形態の場合、コイル50には、その一巻き毎に形成されてコイル50の軸線に沿って並ぶ複数の溝56からなる溝群57を有している。
そして、一の溝群57に含まれる各溝56に一のサブルーメン30が配設されている。
本実施形態の場合、カテーテル210は2本のサブルーメン30を有しているため、コイル50には2つの溝群57が形成され、各溝群57に含まれる溝56に対応するサブルーメン30が配設されている。
なお、図10及び図11の例では、溝56(溝群57)がコイル50における外周側の部分に形成されているが、溝56(溝群57)はコイル50における内周側の部分に形成しても良い。
ただし、操作線40を牽引したときの遠位端部15の屈曲量を大きくするという観点からは、図10及び図11のようにコイル50における外周側の部分に溝56(溝群57)を形成する方が好ましい。
その反面、屈曲方向の微調整を細かく行うという観点からは、コイル50における内周側の部分に溝56(溝群57)を形成する方が好ましい。
また、溝56は、螺旋状に並ぶように配置しても良い。これら溝56からなる溝群57が螺旋状になると、操作線40を牽引したときにカテーテル10の遠位端部15が旋回しながら屈曲するので、牽引操作によっても遠位端部15の屈曲方向を調節できるようになる。
第2の実施形態に係るカテーテル210は、その他の構成は第1の実施形態に係るカテーテル10と同様である。
このような第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる他に、カテーテル10の細径化が第1の実施形態よりも容易になるという効果が得られる。
〔第3の実施形態〕
図12は第3の実施形態に係るカテーテル310の遠位端部15の側断面図である。
上記の第1及び第2の実施形態では、サブルーメン30が内層21よりもカテーテル10の外周側に配設されている例を説明したが、第3の実施形態では、それぞれ操作線40が挿通されたサブルーメン30が内層21の内部に形成されている。
本実施形態の場合、サブルーメン30に挿通された操作線40の遠位端41は、内層21の遠位端部に対して溶着されている。
第3の実施形態に係るカテーテル310は、その他の構成は第1の実施形態に係るカテーテル10と同様である。
第3の実施形態に係るカテーテル310によれば、サブルーメン30及び操作線40の外側にコイル50が配置されているので、サブルーメン30及び操作線40の外周をコイル50で保護することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、上記の各実施形態では、コイル50の第1部分51において、その長手方向において巻回ピッチが複数段階(例えば、3段階)に変化する例を説明したが、例えば、図13(a)に示すように、第1部分51における線材50aの巻回ピッチはその長手方向において一定であっても良い。
また、上記の各実施形態では、コイル50の第1部分51が第3〜第5部分53〜55を有する例を説明したが、例えば、図13(b)に示すように、第1部分51は、第3及び第4部分53、54を有しているが第5部分55は有していない構成としても良い。
或いは、例えば、図13(c)に示すように、第1部分51の最先端部である第3部分53における巻回ピッチの方が、この第3部分53に対してカテーテル10の近位端CE側(図5)に隣接する第4部分54における巻回ピッチよりも大きくても良い。
なお、図13(c)の構成の場合、最先端部である第3部分53の曲げ剛性が相対的に大きくなるので、カテーテル10の最先端部の保形性が高まり、カテーテル10の推進力を向上できるという利点がある。
また、上記の各実施形態では、第3部分53がピッチ巻き(密巻きでない)例を示したが、第3部分53では第2部分52と同様に密巻きとしても良い。
また、上記実施形態においては、カテーテル10が2本の操作線40(第1操作線40a、第2操作線40b)を有する例を説明したが、それぞれ操作線40が挿通された3本以上のサブルーメン30をシース16に形成しても良い。この場合、それら操作線40のうちの1本もしくは2本以上を牽引することによって、カテーテル10の屈曲操作を行うことができる。なお、この場合、3本以上の操作線40の牽引長さを個別に制御することにより、遠位端部15を360度に亘り任意の向きに屈曲させることができる。これにより、カテーテル10の全体に対して回転力を付与して遠位端部15を所定方向に向ける回転操作を行うことなく、操作部70による操作線40の牽引操作のみによってカテーテル10の進入方向を操作することが可能となる。
また、カテーテル10が操作線40を1本のみ有している構成とすることも可能である。この場合も、操作線40の牽引による遠位端部15の屈曲操作とカテーテル10の回転操作との併用により、任意の屈曲量方向及び方向に遠位端部15を屈曲させることができる。
10 カテーテル
15 遠位端部
16 シース
17 近位端部
20 メインルーメン
21 内層
30 サブルーメン
40 操作線
41 遠位端
42 近位端
50 コイル
50a 線材
51 第1部分
52 第2部分
53 第3部分
54 第4部分
55 第5部分
56 溝
57 溝群
58 軸方向
60 外層
64 コート層
66 マーカー
70 操作部
210 カテーテル
310 カテーテル
DE 遠位端
PE 近位端
CE 近位端

Claims (10)

  1. カテーテルの長手方向に沿って配設されたメインルーメンと、
    前記メインルーメンよりも小径に形成され、前記メインルーメンの周囲において前記長手方向に沿って配設されたサブルーメンと、
    前記サブルーメンに摺動可能に挿通され、且つ、当該カテーテルの先端部に固定された操作線と、
    弾性体により構成され、前記メインルーメンの周囲に巻回されたコイルと、
    を備えることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記コイルは、少なくとも、前記メインルーメンの先端部の周囲に巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記コイルは、
    前記コイルの先端部を含む第1部分と、前記第1部分よりも当該カテーテルの基端側に位置する第2部分と、
    を含み、
    前記第2部分よりも前記第1部分の方が巻回ピッチが大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテル。
  4. 前記コイルの前記第1部分は、その長手方向において巻回ピッチが段階的に変化していることを特徴とする請求項3に記載のカテーテル。
  5. 前記コイルの前記第1部分は、
    前記コイルの先端部である第3部分と、
    前記第3部分よりも当該カテーテルの基端側に位置する第4部分と、
    を含み、
    前記第4部分よりも前記第3部分の方が巻回ピッチが小さいことを特徴とする請求項4に記載のカテーテル。
  6. 前記コイルの前記第1部分は、更に、前記第4部分よりも当該カテーテルの基端側に位置する第5部分を含み、
    前記第4部分よりも前記第5部分の方が巻回ピッチが小さいことを特徴とする請求項5に記載のカテーテル。
  7. 前記コイルは、前記第2部分では隣り合う巻きどうしが接する密巻きとされていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか一項に記載のカテーテル。
  8. 前記コイルは前記メインルーメンの先端部から基端部に亘って延在していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のカテーテル。
  9. それぞれ前記操作線が挿通された複数の前記サブルーメンが前記メインルーメンの軸周りに分散して配置されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のカテーテル。
  10. 前記コイルは、
    その一巻き毎に形成されて前記コイルの軸線に沿って並ぶ複数の溝からなる溝群、又は、螺旋状に並ぶ複数の溝からなる溝群を有し、
    一の前記溝群の各溝に一の前記サブルーメンが配設されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載のカテーテル。
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