JP2013208150A - カテーテル - Google Patents

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Abstract


【課題】操作性に優れたカテーテルを提供すること。
【解決手段】カテーテル100は、カテーテルの遠位端側に位置する第一領域100Aと、第一領域100Aよりも近位端側に位置する第二領域100Bと、を備える。コイル層30は前記第一領域100Aに位置する第一コイル31と、第二領域100Bに位置する第二コイル32とを含む。第一コイル31および第二コイル32において、隣接するループ間に前記外層12が含浸しており、第一コイル31は第二コイル32よりも、ループ間の距離の方が大きく、第一コイル31の前記ループ間に含浸した前記樹脂層が、前記第二コイル32の前記ループ間に含浸した前記樹脂層よりも撓みやすいことにより、第一領域100Aのカテーテルの曲げ剛性が、第二領域100Bのカテーテルの曲げ剛性よりも小さくなるように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、カテーテルに関する。
近年、血管等の体腔に挿入可能であるカテーテルの開発が行なわれている。分岐した体腔内にカテーテルを挿入する際には、分岐した体腔の形状に合わせて、カテーテルの先端部を屈曲させる必要がある。そのため、カテーテルの先端部には、柔軟で曲がりやすいという特性が求められる。このような要求に応じたカテーテルとして、特許文献1に開示されたカテーテルがある。
特許文献1には、カテーテル本体と、カテーテル本体の壁内に埋設されたコイルとを備えるカテーテルが開示されている。
カテーテル本体は、先端側に位置する第一領域と、この第一領域よりも基端側に位置する第二領域とを有している。第一領域においては、コイルが比較的小さいピッチで巻かれており、第二領域においては、コイルが比較的大きいピッチで巻かれている。そして、第一領域の剛性は、第二領域の剛性に比べて低くなっている。
特開2001−218851号公報
一般に、ピッチ巻きのコイルの場合、コイルのワイヤ(ループ)間のピッチを小さくすると、コイルの曲げ剛性は低くなり、コイルのワイヤ(ループ)間のピッチを大きくすると、コイルの曲げ剛性は高くなると考えられる。コイルのワイヤ間のピッチを大きくすると、ワイヤのピッチ角が大きくなる。ここで、ピッチ角とは、図8に示すように、コイルの軸と直交する直線Lと、ワイヤとがなす角度(図8の角度α)である。
ワイヤのピッチ角が大きくなると、ワイヤは、コイルの軸に平行となるように傾斜する。これにより、ワイヤがコイルの軸線方向につっぱるようになるので、コイルが曲げにくくなるのである。
特許文献1において、カテーテルの先端部の第一領域のコイルの巻きピッチを、基端側の第二領域のコイルの巻きピッチよりも小さくしているのは、上述した理由に基づくものであると推測できる。第一領域のコイルの巻きピッチを第二領域のコイルの巻きピッチよりも、小さくすることで第一領域のコイルの曲げ剛性が低くなっているのである。
ところが、本発明者らは、このような技術常識に基づいて、コイルを有するカテーテルの曲げ剛性について検討したところ、コイルのワイヤ(ループ)間のピッチを小さくしても、カテーテル自体の曲げ剛性が低下しない場合があることがわかった。
これは、以下の理由によるものであると推測される。
コイルのループ間のピッチが狭くなると、ループ間に含浸される樹脂層の長さが短くなる。そのため、樹脂層がコイル軸方向に伸び縮みしにくくなる。さらには、コイルのループ間のピッチが狭くなると、単位長さあたりのループの数が増えるため、ループと樹脂層との接触箇所が多くなり、樹脂層がループ間で拘束される。
そのため、カテーテルを屈曲させた場合、ループ間の樹脂が曲がりにくく、変位量が小さくなり、結果として、カテーテルの曲げ剛性が高くなると考えられる。
特許文献1では、第一領域のコイルのピッチを、第二領域のコイルのピッチよりも小さくすることで、第一領域のコイルのループ間の樹脂層の変位が規制され、第一領域の曲げ剛性が高くなることがあった。
本発明は、以上のような知見に基づいたものである。
すなわち、本発明によれば、可撓性を有する樹脂層と、前記樹脂層に埋設されたコイルと、を備えるカテーテルであって、前記カテーテルの遠位端部側に位置する第一領域と、前記第一領域よりも近位端側に位置する第二領域と、を備え、前記コイルは前記第一領域に位置する第一コイルと、前記第二領域に位置する第二コイルとを含み、前記第一コイルおよび前記第二コイルにおいて、隣接するループ間に前記樹脂層が含浸しており、前記第一コイルは前記第二コイルよりも、前記ループ間の距離の方が大きく、前記第一コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層が、前記第二コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層よりも撓みやすいことにより、前記第一領域の前記カテーテルの曲げ剛性が、前記第二領域の前記カテーテルの曲げ剛性よりも小さくなるように構成されているカテーテルが提供される。
ここで、コイルのループ間とは、コイルの軸線方向に沿って隣接するワイヤ間を意味する。
この発明によれば、カテーテルの遠位端部側に位置する第一コイルは、第一領域よりも近位端側に位置する第二コイルよりも、ループ間の距離の方が大きくなっている。そして、第一コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層が、前記第二コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層よりも撓みやすくなっている。これにより、第一領域の前記カテーテルの曲げ剛性が、前記第二領域の前記カテーテルの曲げ剛性よりも小さくなる。
従って、カテーテルの先端部側が屈曲しやすいものとなる。さらには、第二領域の曲げ剛性は第一領域よりも高くなっているので、カテーテルを体腔内に挿入する際に、カテーテルを押し込みやすくすることができる。
以上により、本発明では操作性に優れたカテーテルを提供することができる。
本発明によれば、操作性に優れたカテーテルが提供される。
本発明の第一実施形態にかかるカテーテルの断面の拡大図である。 図1のII-II方向の断面図である。 カテーテルの長手方向に沿った断面図であり、シースとコイルとを示す図である。 (a)、(b)は、いずれもカテーテルを長手方向と直交する方向から見た側面図であり、コイルと樹脂層とを示す図である。 (a)は、カテーテルを長手方向と直交する方向から見た側面図であり、コイルと樹脂層とを示す図である。(b)は、ループ間の樹脂層を円柱状に変形した図である。 カテーテルの全体を示す側面図と、先端部の屈曲例を示す側面図であって、(a)はカテーテルを屈曲する前の全体を示す側面図であり、(b)はスライダを操作して先端を上方に屈曲させた状態を示す側面図であり、(c)はスライダを操作して先端を(b)よりも大きな曲率で上方に屈曲させた状態を示す側面図であり、(d)はスライダを操作して先端を下方に屈曲させた状態を示す側面図であり、(e)はスライダを操作して、先端を(d)よりも大きな曲率で下方に屈曲させた状態を示す側面図である。 本発明の第二実施形態にかかるカテーテルの長手方向に沿った断面図であり、シースとコイルとを示す図である。 コイルのピッチ角を説明するための図であり、コイルをコイルの軸方向と直交する方向から見た側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は重複しないように適宜省略される。
(第一実施形態)
図1〜図6を参照して、本実施形態について説明する。
〔構成例〕
はじめに、図1〜図3を参照して、本実施形態の医療機器であるカテーテル100の概要について説明する。
図1は、カテーテル100の先端部(遠位端部)の長手方向に沿った断面図であり、図2は、図1のII−II方向の断面図である。図3は、カテーテル100の長手方向に沿った断面図であり、シース、コイル以外の部材についての図示は省略したものである。
本実施形態のカテーテル100は、可撓性を有する樹脂層(外層12)と、前記樹脂層に埋設されたコイル層30と、を備えるカテーテルである。
カテーテル100は、カテーテルの遠位端部側に位置する第一領域100Aと、前記第一領域よりも近位端側に位置する第二領域100Bと、を備える。
前記コイル層30は第一領域100Aに位置する第一コイル31と、第二領域100Bに位置する第二コイル32とを含む。第一コイル31および第二コイル32において、隣接するループ間に前記外層12が含浸している。
第一コイル31は第二コイル32よりも、ループ間の距離の方が大きく、第一コイル31の前記ループ間に含浸した前記樹脂層が、前記第二コイル32の前記ループ間に含浸した前記樹脂層よりも撓みやすいことにより、第一領域100Aのカテーテルの曲げ剛性が、第二領域100Bのカテーテルの曲げ剛性よりも小さくなる。
次に、カテーテル100の構造について詳細に説明する。
カテーテル100は、シース10、コイル層30、操作線70、コート層50、操作部60(図6参照)、中空管82、マーカ40を備える。
シース10は、カテーテル100の管状本体を構成する長尺状の部材である。シース10は、内部にメインルーメン20を有する内層11およびこの内層11を被覆する外層12を備える。
なお、以下、シース10とカテーテル100の先端は遠位端DEとよぶが、シース10の後端は近位端PEとよび、カテーテル100の後端は近位端CEとよぶ。
内層11は、中空の管状の層であり、内部にカテーテル100の長手方向に沿って延在するメインルーメン20が形成されている。内層11には、一例として、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。より具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などを用いることができる。内層11にフッ素系樹脂を用いることにより、カテーテル100のメインルーメン20を通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となる。
メインルーメン20は、カテーテル100の長手方向と直交する断面形状が円形形状となっている。
外層12は、内層11を被覆する樹脂製の管状体である。外層12は、内層11よりも厚みがあつく、シース10の主たる肉厚を構成するものである。
外層12には熱可塑性ポリマーが広く用いられる。一例として、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のほか、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)などを用いることができる。なお、外層12の構成については、詳しくは後述する。
操作線70は、サブルーメン80内に遊挿されており、サブルーメン80の長手方向に沿って延在している。
操作線70は、1本の線で構成されていてもよいが、複数本の細線を撚りあわせて構成された撚り線であることが好ましい。
図1に示すように、中空管82(82a、82b)は、外層12内に埋め込まれており、その長手方向がメインルーメン20の長手方向に沿うように、メインルーメン20の周囲(外周側)に配置されている。
中空管82は、サブルーメン80を区画するものである。サブルーメン80を区画する中空管82はカテーテル100の長手方向に沿って設けられ、図示はしないが、シース10の近位端PE側が開口している。また、中空管82のシース10の遠位端側は、マーカ40により閉鎖されている。
中空管82は、コイル層30の外側に配置されており、中空管82内部に配置される操作線70(70a、70b)に対して、コイル層30の内側、すなわちメインルーメン20が保護されている。
本実施形態では、図2に示すように、中空管82は、複数設けられている。具体的には、メインルーメン20を取り囲むように、同一の円周上に複数の中空管82が配置されている。本実施形態では、4つの中空管82が等間隔で配置されている。そして、メインルーメン20の中心を挟んで対向する一対の中空管82内部に操作線70が配置されている。また、メインルーメン20の中心を挟んで対向する他の一対の中空管82内部には、操作線70は配置されていない。
なお、中空管82やサブルーメン80の個数は、4つに限られるものではなく、必要に応じて適宜選択することができる。
中空管82は、外層12とは異なる材料で構成されている。このようにすることで、中空管82を、外層12よりも曲げ剛性や、引張り弾性率が高い材料で構成することができる。たとえば、中空管82を構成する材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等の材料が挙げられる。これらの材料のいずれか1種以上を主成分とすることが好ましい。これらの材料は、操作線の摺動性をよくでき、耐熱性も高い。
このような中空管82を使用することで、カテーテル100のねじり剛性を高め、シース10をその長手方向を回転軸として、回転させた際に、シース10が局所的にねじれてしまうことを防止できる。
また、図1に示すように、シース10の遠位端DEにおいて、操作線70(70a、70b)の先端部71(71a、71b)は、マーカ40に固定されることで、操作線70(70a、70b)の先端部71(71a、71b)が遠位端DEに固定されている。操作線70は、サブルーメン80(80a、80b)にそれぞれ摺動可能に挿通されている。そして、各操作線70(70a、70b)の近位端を牽引することによりカテーテル100の遠位端部15が屈曲する(図6参照)。また、本実施形態のカテーテル100は、牽引する操作線70(70a、70b)の選択により、屈曲する遠位端部15の曲率と方向とが複数通りに変化する。
ここで、操作線70の具体的な材料としては、たとえば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、PIもしくはPTFEなどの高分子ファイバー、または、SUS、耐腐食性被覆した鋼鉄線、チタンもしくはチタン合金などの金属線を用いることができる。また、上記各材料に加えて、PVDF、高密度ポリエチレン(HDPE)またはポリエステルなどを使用することもできる。
次に、コイル層30について説明する。
ここでカテーテル100は、図3にも示すように、カテーテル100の近位端部に位置する第一領域100Aと、この第一領域100Aよりも基端側に位置する第二領域100Bとを有している。図3は、カテーテル100の長手方向に沿った断面図であり、コイル層30と、内層11、12との関係を示す図である。他の構成については図示を略している。
本実施形態では、第一領域100Aと第二領域100Bとは隣接する領域である。
操作線70を操作した際に、第一領域100Aは、第二領域100Bよりも、大きい曲率で湾曲する。たとえば、第一領域100Aは、カテーテル100の遠位端から30mmまでの領域である。第二領域100Bは、第一領域100Aよりも近位端側であればよく、第一領域100Aと、第二領域100Bとの間に他の領域があってもよい。ただし、本実施形態では、前述したように、第一領域100Aと第二領域100Bとは隣接している。
コイル層30は、第一領域100Aおよび第二領域100Bにわたって設けられている。第一領域100A内には、コイル31が配置され、第二領域100B内にはコイル32が配置されている。本実施形態では、コイル31、コイル32はいずれも単条のコイルである。
コイル層30は、メインルーメン20を補強するためのものであり、メインルーメン20の長手方向に沿って配置されている。具体的には、コイル層30は内層11を取り囲むとともに、外層12に内包されて、シース10中に埋め込まれている。コイル層30の各ループ間には、外層12を構成する樹脂材料が含浸されている。
また、図示しないが、第二領域100Bの基端側(近位端側)には、第三領域があり、第三領域にはコイル層30を構成する他のコイルが配置されている。この第三領域に配置された他のコイルは多条コイルであることが好ましい。第三領域に多条コイルを使用することで、カテーテル100を周方向に回転させる際のトルクの伝達性を高めることができる。
第一領域100A内に配置されたコイル31は、図1に示すようにカテーテル100の遠位端よりも、基端側(近位端側)に配置されている。具体的にはマーカ40よりも基端側に配置され、カテーテル100の側面方向からの平面視において、マーカ40と重ならないように配置されている。
コイル31は、コイル層30の最先端(最遠位端)に配置されるコイルである。
コイル31は、ピッチ巻きされたコイルであり、そのループ間の距離(コイル軸線に沿った距離)が、カテーテル100の遠位端側に向かって徐々に大きくなるように構成されている。換言すると、コイル31の巻きピッチが、カテーテル100の遠位端側に向かって徐々に大きくなっている。なお、コイルの巻きピッチとは、隣接するループのワイヤの幅の中心間の距離をいう。
本実施形態では、コイル31のコイル軸線方向のループ間の距離は、カテーテル100の遠位端側に向かって2段階以上の複数段階で変化している。本実施形態では、コイル31は、遠位端側から順に並んだ領域31A〜領域31Cを有している。カテーテル100の遠位端側に最も近い領域31Aにおけるループ間距離laは、他の領域31B,31Cにおけるループ間距離lb、lcよりも大きくなっている。そして、領域31Bにおけるコイル31のループ間距離lbは、領域31Cにおけるコイル31のループ間距離lcよりも大きくなっている。
領域31A内ではコイル31のループ間距離laは等しい。同様に、領域31B内ではコイル31のループ間距離lbは等しい。さらに、領域31C内では、コイル31のループ間距離lcは等しい。
領域31C内におけるコイルの巻きピッチをPc、領域31B内におけるコイルの巻きピッチをPb、領域31Aにおけるコイルの巻きピッチをPaとした場合、Pb/Paよりも、Pc/Pbが大きいことが好ましい。このようにすることで、コイル31の近位側から、遠位端側に向けての巻きピッチの急激な変化を抑制することができ、曲げ剛性を連続的に変化させることができる。
たとえば、領域31B内におけるコイルの巻きピッチPbは、領域31Aにおけるコイルの巻きピッチPaの1/2〜2/3であり、領域31Cにおけるコイルの巻きピッチPcは、領域31Bにおけるコイルの巻きピッチPbの2/3〜4/5とすることができる。
さらに、コイル31の軸方向に沿った領域31Aの長さは、各他の領域31B,31Cよりも長く、コイル31の軸方向に沿った長さの1/2以上が領域31Aとなっている。
なお、本実施形態では、コイル31はループ間の間隔が段階的に変化するものとしたが、これに限らず、たとえば、ループ間の距離が連続的に変化する構成としてもよい。たとえば、領域31B,31Cにおいて、連続的にループ間の距離が変化してもよい。
コイル31の各領域31A〜31Cにおいて、隣接する各ループ間には、外層12を構成する樹脂材料が含浸されている。
コイル32は、第二領域100Bに配置されるコイルである。
このコイル32は、ピッチ巻きのコイルである。本実施形態では、コイル32は、その全長にわたって隣接するループ間の距離(コイル軸線方向の距離)lが等しい。そして、コイル32において隣接するすべてのループ間の距離は、コイル31の各領域31A〜31Cのすべての領域におけるループ間の距離よりも小さい。なかでも、コイル32のすべてのループ間の距離がコイル31のすべてのループ間の距離よりも小さいことが好ましい。すなわち、lよりも、la、lb、lcは小さいことが好ましい。
コイル32の巻きピッチは、特に限定されないがカテーテル100の剛性を確保する観点からは、コイル31の領域31Aの巻きピッチPaの1/2〜1/10倍であることが好ましい。
コイル32の各ループ間には外層12を構成する樹脂材料が含浸されている。ただし、コイル32においては、隣接するループ間の距離が、コイル31の隣接するループ間の距離よりも小さいため、コイル32の隣接するループ間に含浸する樹脂量は、コイル31の隣接するループ間に含浸する樹脂量よりも少ない。
また、コイル32と、コイル31とは端部同士が溶接されて、一連のコイル層30を構成している。
なお、コイル32はすべてのループ間距離が一定であるとしたが、これに限らず、ループ間距離が異なる領域を有していてもよい。ただし、この場合にも、コイル32のすべてのループ間距離が、コイル31のループ間距離よりも小さいことが好ましい。
ここで、コイル層30を構成するコイル31,32のワイヤとしては、たとえば、ステンレス鋼(SUS)やニッケルチタン合金などの金属細線のほか、PI、PAIまたはPETなどの高分子ファイバーの細線を用いることができる。また、線材料の断面形状は特に限定されず、丸線でも平線でもよい。
ここで、コイル31,32は同じ材料で構成されていてもよく、また、異なる材料で構成されていてもよい。さらには、コイル31,32の径は同じであっても、異なっていてもよい。
コイル31およびコイル32は、前述した外層12から露出することなく、外層12内に埋め込まれている。外層12は、第一領域100Aのコイル31を被覆する第一樹脂層121と、第二領域100Bのコイル32を被覆する第二樹脂層122とを含んで構成されている。
第一樹脂層121を構成する樹脂材料の弾性率は、第二樹脂層122を構成する樹脂材料の弾性率よりも低くなっている。
たとえば、第一樹脂層121の主成分となる樹脂と、第二樹脂層122の主成分となる樹脂とをソフトセグメント、ハードセグメントの比率が異なる同種のエラストマーで構成することで、第一樹脂層121の弾性率と第二樹脂層122の弾性率とが異なるものとすることができる。
また、第一樹脂層121の主成分となる樹脂と、第二樹脂層122の主成分となる樹脂とを異なる樹脂としてもよい。
第一樹脂層121はコイル31の領域31A,31Bを被覆し、第一樹脂層121の一部は、コイル31の領域31A、31Bの隣接する各ループ間に含浸されている。
換言すると、第一樹脂層121の一部は、コイル31の領域31A、31Bの隣接する各ループ間を埋めるように、螺旋状となっている。
また、第一樹脂層121は、領域31Cの一部も被覆している。
第二樹脂層122は、コイル32を被覆するとともに、コイル31の領域31Cの他の一部を被覆している。そして、第二樹脂層122の一部は、コイル32の隣接する各ループ間に含浸している。さらに、第二樹脂層122は、コイル31の領域31Cの隣接するループ間にも含浸している。換言すると、第二樹脂層122の一部は、コイル31の領域31C、コイル32の隣接する各ループ間を埋めるように、螺旋状となっている。
ここで、第一樹脂層121と、第二樹脂層122との境界線は、コイル31とコイル32との境界線よりもカテーテル100の遠位端部側にずれている。このようにすることで、カテーテル100の剛性の不連続性を緩和することが可能となる。
なお、第一樹脂層121と、第二樹脂層122との境界線は、コイル31とコイル32との境界線よりもカテーテル100の近位端側にずれていてもよい。たとえば、第一樹脂層121が、コイル32のコイル31側の一部を埋め込んでいてもよい。
このようなカテーテル100においては、単位長さの第一領域100Aと単位長さの第二領域100Bとを同じ曲げモーメントで湾曲させた場合に、コイル31の前記ループ間に含浸した前記樹脂層の変位量が、コイル32の前記ループ間に含浸した前記樹脂層の変位量よりも大きくなることにより、コイル31の前記ループ間に含浸した前記樹脂層が、第二コイル32の前記ループ間に含浸した前記樹脂層よりも撓みやすくなっている。これにより、第一領域100Aの曲げ剛性が、第二領域100Bの曲げ剛性と異なっている。具体的には、第一領域100Aの曲げ剛性が、第二領域100Bの曲げ剛性よりも小さくなっている。
第一領域100Aのコイル31の巻きピッチは、第二領域100Bのコイル32の巻きピッチに比べて大きい。そのため、第一領域100Aにおいては、隣接するループ間の距離(コイル軸方向の距離)が相対的に長くなり、第二領域100Bにおいては、隣接する隣接するループ間の距離(コイル軸方向の距離)が相対的に短くなる。
一定の曲げモーメントを負荷して、第一領域100Aを曲げ変形させる際に、樹脂層(外層12)を挟む一対のループから樹脂層が圧縮あるいは引っ張りの力を受ける。隣接するループ間の距離が長い場合には、ループ間に含浸した樹脂層のコイル軸方向の長さが長くなり、コイル軸方向に伸び縮みしやすくなる。すなわち、ループ間に含浸した樹脂層のコイル軸方向の変位量が大きくなる。これに加え、ループ間に含浸した樹脂層が自由に変形できるので、コイル31の変形を阻害しにくくなる。
一方で、一定の曲げモーメントを負荷して、第二領域100Bを曲げ変形させる際にも、樹脂層を挟む一対のループから樹脂層(外層12)が圧縮あるいは引っ張りの力を受ける。隣接するループ間の距離が短い場合には、ループ間に含浸した樹脂層のコイル軸方向の長さが短くなり、樹脂層がコイル軸方向に伸び縮みしにくくなる。すなわち、ループ間に含浸した樹脂層のコイル軸方向の変位量が少なくなる。これに加え、ループ間に含浸した樹脂層が自由に変形しにくくなるので、コイル32の変形を阻害しやすくなる。
以上により、第一領域100Aの曲げ剛性が、第二領域100Bの曲げ剛性よりも小さくなると考えられる。
さらには、上述した理由に加え、以下の理由によっても、第一領域100Aの曲げ剛性が、第二領域100Bの曲げ剛性よりも小さくなると考えられる。
第一領域100Aにおいては、隣接するループ間の距離(コイル軸方向の距離)が長いため、単位長さの第一領域100Aにおいて、ループ数が少なくなる。従って、ループと樹脂層(外層12)との接触面積が少なくなり、ループ間の樹脂層がループにより拘束されにくくなる。これにより、ループ間の樹脂層が自由に変形することができる。
第二領域100Bにおいては、隣接するループ間の距離(コイル軸方向の距離)が短いため、単位長さの第二領域100Bにおいて、ループ数が多くなる。従って、ループと樹脂層(外層12)との接触面積が多くなり、ループ間の樹脂層がループにより拘束されやすくなる。これにより、ループ間の樹脂層が自由に変形しにくくなる。
このような理由によっても、第一領域100Aの曲げ剛性が、第二領域100Bの曲げ剛性よりも小さくなると考えられる。
第一領域100A、第二領域100Bにおけるループ間の樹脂層の変位量の違いについて、上述したが、第一領域100A、第二領域100Bを単位長さでみた場合であっても、第一領域100Aの樹脂層の変位量の方が、第二領域100Bの変位量よりも多くなる。この点について説明する。
図4(a)に第二領域100Bにおけるコイル32と樹脂層122とを示す側面図を示し、図4(b)に第一領域100Aにコイル31と樹脂層121とを示す側面図を示す。
図4(a)、(b)はいずれもカテーテル側面からの平面図を模式的に示した図である。
図4に示すように、単位長さの第一領域100Aと、単位長さの第二領域100Bとを比較した場合、単位長さの第一領域100Aにおける樹脂層の量は、単位長さの第二領域100Bにおける樹脂層の量よりも多くなる。隣接するループ間の距離が長い第一領域100Aにおいては、単位長さの第一領域100Aにおけるループ数が少なくなり、樹脂層の量が多くなる。一方で、隣接するループ間の距離が短い第二領域100Bにおいては、単位長さの第二領域100Bにおけるループ数が多くなり、樹脂層の量が少なくなる。
この点を以下のように言い換えることもできる。
第一領域100Aにおける巻き線のピッチ(隣接するループの幅(ワイヤの幅)の中心間の距離)が第二領域100Bにおける巻き線のピッチのn倍であったとする(nは1を超える)。
第二領域100Bの隣接するループ間の樹脂層の長さは、
P−dw(P:巻き線ピッチ、dw:コイル軸方向のワイヤ幅)
で示され、
第一領域100Aの隣接するループ間の樹脂層の長さは、
n×P−dw(P:巻き線ピッチ、dw:ワイヤ径)
で示される。
n×P−dw=n(P−dw)+(n−1)dwと変形できる。すなわち、第一領域100Aの隣接するループ間の樹脂層の長さは、第二領域100Bの隣接するループ間の樹脂層の長さを単にn倍したものではなく、n倍した長さよりも、(n−1)dwの分長くなっているのである。単位長さあたりの第一領域100Aと、単位長さあたりの第二領域100Bとを比較した場合であっても、(n−1)dwの分だけ、第一領域100Aの隣接するループ間の樹脂層の長さが長く、その分、第一領域100Aは、変形しやすくなっているといえる。
なお、本実施形態においては、コイル31の曲げ剛性は、コイル32の曲げ剛性よりも大きくなる。これは、コイル32の巻きピッチがコイル31の巻きピッチよりも小さくなっているためである。図3からもわかるように、巻きピッチが大きいほど、コイルのワイヤは、軸方向に平行となるように傾斜する。そのため、コイルのワイヤがコイル軸方向に突っ張ったようになり、コイル自体の曲げ剛性が高まるのである。しかしながら、前述したように、コイル31においては、隣接するループ間の距離が大きいことで、樹脂層が自由に変形することができる。一方で、コイル32においては、隣接するループ間の距離が小さいことで、樹脂層が自由に変形しにくくなっている。
本実施形態では、コイル31の曲げ剛性は、コイル32の曲げ剛性よりも大きいにもかかわらず、ループ間の樹脂層の変形のしやすさの影響により、第一領域100Aの曲げ剛性が、第二領域100Bの曲げ剛性よりも小さくなっている。このことを以下のように示す。
第一領域100Aの曲げ剛性E=コイル31の曲げ剛性Eコイル31+コイル31を除いた第一領域100Aの曲げ剛性Eその他1
第二領域100Bの曲げ剛性E=コイル32の曲げ剛性Eコイル32+コイル32を除いた第二領域100Bの曲げ剛性Eその他2
とする。
その他1には、コイルを除いた種々の部材の曲げ剛性が含まれるが、前述したループ間の樹脂層の変位のしやすさが、曲げ剛性として反映されている。Eその他2についても同様である。
そして、Eコイル31よりも、Eコイル32の方が大きいにもかかわらず、EがEよりも、小さくなることを考慮すると、
|Eコイル31−Eコイル32|<|Eその他1−Eその他2
となる。すなわち、第一領域100Aおよび第二領域100Bの曲げ剛性に対しては、コイル31,32ではなく、コイル以外の他の部材の曲げ剛性が支配的に影響を及ぼしていることがわかる。
なお、本実施形態では、Eコイル31−Eコイル32は、正であり、Eその他1−Eその他2が負であるが、Eコイル31−Eコイル32が負であり、Eその他1−Eその他2が負であってもよい。
ここで各領域100A、100Bの曲げ剛性は、以下のようにして計測できる。
たとえば、カテーテル100から、第一領域100Aを切断し、第一領域100Aの長手方向が水平となるように第一領域100Aの一方の端部を固定する。
そして、第一領域100Aの他方の端部に一定の荷重をかけてそのたわみ量を計測する。
カテーテル100から第二領域100Bも切断し、同様の方法で、たわみ量を計測する。たわみ量の大きい領域が曲げ剛性が小さい領域となる。
また、ループ間の樹脂層の変位量は、以下のようにして解析的に算出することができる。
コイルに含浸された樹脂層は、螺旋状となっている(図5(a)参照)。したがってループ間の樹脂層は螺旋の一部を形成するような形状となっている。図5(b)に示すように、ループ間の樹脂層を切り出し、この樹脂層を円柱状に置換する。そして、単位長さの第一領域あるいは第二領域に一定の曲げモーメントを負荷する前の円柱のコイル軸方向の長さと、一定の曲げモーメントを負荷した後の前記円柱の湾曲の外側領域(アウトコース側)の長さとを算出し、変位量を算出することで、ループ間の樹脂層の変位量を把握することができる。
次に、操作部60について説明する。
図6に示すように、カテーテル100は、操作部60を備える。操作部60は、カテーテル100の近位端部17に設けられている。また、遠位端部15と近位端部17との間を中間部16と呼ぶ。
操作部60は、カテーテル100の長手方向に延びる軸部61と、軸部61に対してカテーテル100の長手方向にそれぞれ進退するスライダ64(64a、64b)と、軸部61を軸回転するハンドル部62と、シース10が回転可能に挿通された把持部63とを備えている。また、シース10の近位端部17は、軸部61に固定されている。また、ハンドル部62と軸部61とは一体に構成されている。そして、把持部63とハンドル部62とを相対的に軸回転させることで、操作線70を含むシース10全体が軸部61とともにトルク回転する。
したがって、本実施形態の操作部60は、シース10の遠位端部15を回転操作する。なお、本実施形態においては、シース10をトルク回転させる回転操作部としてのハンドル部62と、シース10を屈曲させるための屈曲操作部としてのスライダ64とが一体に設けられている。しかし、本発明がこれに限定されるものではなく、ハンドル部62とスライダ64とが別個に設けられていてもよい。
第一操作線70aの近位端は、シース10の近位端部17から基端側に突出し、操作部60のスライダ64aに接続されている。また、第二操作線70bの近位端も同様に、操作部60のスライダ64bに接続されている。そして、スライダ64aとスライダ64bを軸部61に対して個別に基端側にスライドさせることにより、これに接続された第一操作線70aまたは第二操作線70bが牽引され、シース10の遠位端部15に引張力が与えられる。これにより、牽引された当該操作線70の側に遠位端部15が屈曲する。
次に、マーカ40について説明する。
図1に示すように、マーカ40が、シース10の遠位端DEに設けられている。このマーカ40は、X線等の放射線が不透過な材料からなるリング状の部材である。具体的には、マーカ40には白金などの金属材料を用いることができる。本実施形態のマーカ40は、メインルーメン20の周囲であって外層12の内部に設けられている。
コート層50は、カテーテル100の最外層を構成するものであり、親水性の層である。コート層50には、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドンなどの親水性材料を用いることができる。コート層50は外層12上に設けられている。
ここで、本実施形態のカテーテル100の代表的な寸法について説明する。メインルーメン20の半径は200〜300μm程度、内層11の厚さは10〜30μm程度、外層12の厚さは50〜150μm程度、コイル層30の外径(直径)は、500μm〜860μm程度、コイル層30の内径(直径)は420μm〜660μm程度とすることができる。そして、カテーテル100の軸心からサブルーメン80の中心までの半径は300〜350μm程度、サブルーメン80の内径は40〜100μm程度とし、操作線70の太さを30〜60μm程度とすることができる。また、中空管82の肉厚は、3〜15μm程度とすることができる。そして、カテーテル100の最外径(半径)を350〜490μm程度とすることができる。
すなわち、本実施形態のカテーテル100の外径は直径1mm未満であり、腹腔動脈などの血管に挿通可能である。また、本実施形態のカテーテル100に関しては、操作線70(70a、70b)の牽引により進行方向が自在に操作されるため、たとえば分岐する血管内においても所望の方向にカテーテル100を進入させることが可能である。
〔動作例〕
次に、本実施形態のカテーテル100の動作例について、図6を参照して、説明する。
なお、以下の説明においてカテーテル100の遠位端部15は、第一領域100Aおよび一部の第二領域100Bを含んだ領域である。
まず、本実施形態のカテーテル100において、操作線70(第一操作線70aまたは第二操作線70b)の近位端を牽引すると、カテーテル100の遠位端部15、特に第一領域100Aに引張力が与えられて、当該操作線70(第一操作線70aまたは第二操作線70b)が挿通されたサブルーメン80(サブルーメン80aまたはサブルーメン80b)の側に向かって遠位端部15が屈曲する。一方、操作線70の近位端をカテーテル100に対して押し込んだ場合には、当該操作線70からカテーテル100の遠位端部15に対して押込力が実質的に与えられることはない。
なお、カテーテル100の遠位端部15とは、カテーテル100の遠位端DEを含む所定の長さ領域をいう。同様に、カテーテル100の近位端部17とは、カテーテル100の近位端CEを含む所定の長さ領域をいう。中間部16とは、遠位端部15と近位端部17との間の所定の長さ領域をいう。
本実施形態のカテーテル100では、牽引する操作線70を、第一操作線70aのみとするか、第二操作線70bのみとするか、または2本の操作線70a、70bを同時に牽引するかにより、屈曲する遠位端部15の曲率が複数通りに変化する。これにより、さまざまな角度に分岐する体腔に対してカテーテル100を自在に進入させることができる。
本実施形態のカテーテル100は、複数本の操作線70(第一操作線70aまたは第二操作線70b)の近位端をそれぞれ個別に牽引することができる。そして、この牽引する操作線70によって、屈曲方向を変化させることができる。具体的には、図6(b)、(c)のように第一操作線70aを牽引すると、第一操作線70aを設けた側に屈曲し、図6(d)、(e)のように第二操作線70bを牽引すると、第二操作線70bを設けた側に屈曲する。また、各操作線70(70a、70b)の牽引量を調整することによって、屈曲の曲率(曲率半径)を変化させることができる。具体的には、図6(b)、(d)に示すように、第一または第二操作線70a、70bを少し牽引した場合、遠位端部15は小さな曲率(曲率半径が大きい)で屈曲する。一方、図6(c)、(e)に示すように、第一または第二操作線70a、70bをより長く牽引した場合、遠位端部15は大きな曲率(曲率半径が小さい)で屈曲する。
なお、図6(b)〜(d)に示すように、遠位端部15が屈曲する際、第一領域100Aの曲率は、第二領域100Bの曲率よりも大きくなる。たとえば、図6(b)、(d)のように、遠位端部15は小さな曲率で屈曲する場合、第一領域100Aは、湾曲するものの、第二領域100Bはほとんど湾曲しない。
一方で、図6(c)、(e)のように、遠位端部15は大きな曲率で屈曲する場合、第一領域100Aおよび第二領域100Bのいずれもが湾曲することとなるが、第一領域100Aが大きく湾曲し、第二領域100Bは、第一領域100A側の端部が第一領域100Aよりも、小さく湾曲する。
〔製造例〕
次に、カテーテル100の製造方法について説明する。
はじめに、コイル31,32を用意する。コイル31は、たとえば、次のようにして製造できる。一定の巻きピッチ(領域31Cの巻きピッチ)で巻いたコイルを用意する。このコイルの領域31Cと領域31Bとの境界となる部分を固定し、コイルの一方の端部をコイルの軸線方向に引っ張る。これにより、コイルの巻きピッチが大きくなった領域、すなわち、領域31Bの巻きピッチとなる部分が形成される。次に、領域31Bと領域31Aとの境界となる部分を固定し、コイルの一方の端部をコイルの軸線方向に引っ張る。これにより、コイルの巻きピッチがさらに大きくなった領域、すなわち、領域31Aが形成される。
このようにコイル31を製造することで、各領域間を溶融接合する接合部のないコイル31とすることができる。
なお、領域31A〜31Cごとにコイルを作成し、コイルの端部同士を溶接することでコイル31を製造してもよい。
一方で、コイル32を用意しておき、コイル31の領域31C側の端部と、コイル32のコイル31側となる端部とを溶融接合する。これにより、コイル層30が形成されることとなる。
なお、コイル31とコイル32とを溶融接合するとしたが、コイル層30の製造方法は、これに限られない。コイル31およびコイル32となる一定の巻きピッチ(コイル32の巻きピッチ)のコイルを用意して、コイル32とコイル31との境界となる部分を固定し、コイルを軸線方向に引っ張り、コイル31およびコイル32を有するコイル層30を形成してもよい。
また、ワイヤを巻き芯に巻回する際に、巻きピッチを変えながら巻回することで、一連のコイル層30を形成してもよい。この場合にも、溶融接合した接合部を有しないコイル層とすることができる。
次に、図示しないマンドレルの周囲に内層11を押し出す。
その後、内層11の周囲にコイル層30を設ける。
さらに、外層12のうち、第一樹脂層121と第二樹脂層122とを別々に用意する。
第一樹脂層121、第二樹脂層122は、それぞれ押し出し成形により成形できる。
第一樹脂層121、第二樹脂層122に中空管82を挿入する孔が形成されるようにガス等の流体を吐出しながら押出成形する。
中空管82も中空管を構成する樹脂を含む材料を押出成形することによって作成する。長手方向に沿う長尺な中空部が形成されるように、中空管82の材料に対してガス等の流体を吐出しながら押出成形する。
その後、内層11の周囲にコイル層30を被せた状態で、このコイル層30の周囲に第一樹脂層121、第二樹脂層122を被せる。さらに、第一樹脂層121、第二樹脂層122に中空管82を挿入する。このとき、中空管82内部には、中空管82の変形を抑制するために、あらかじめ芯線を挿入しておく。芯線は、操作線の径よりも大きな径を有する。
次に、第一樹脂層121、第二樹脂層122の周囲に、熱収縮チューブを被せる。加熱により、熱収縮チューブを収縮させて、第一樹脂層121、第二樹脂層122、コイル層30、内層11、中空管82を内層11の径方向に向かって外側から加圧する。また、前記加熱により、第一樹脂層121、第二樹脂層122を溶融させ、第一樹脂層121、第二樹脂層122を溶融接合する。なお、加熱温度は、第一樹脂層121、第二樹脂層122の溶融温度よりも高く、内層11、中空管82の溶融温度よりも低い。この加熱により、外層12と内層11とが溶着により接合する。このとき、第一樹脂層121、第二樹脂層122を構成する材料が、コイル31、コイル32を内包し、第一樹脂層121、第二樹脂層122にコイル層30が含浸されることとなる。
次に、熱収縮チューブに切り込みを入れ、該熱収縮チューブを引き裂くことによって、熱収縮チューブを外層12から取り除く。
なお、ここでは、第一樹脂層121、第二樹脂層122をそれぞれ形成するとしたが、第一樹脂層121および第二樹脂層122が一体化した外層12をあらかじめ成形してもよい。この場合には、内層11の周囲にコイル層30を被せた状態で、このコイル層30の周囲に外層12をかぶせればよい。その後の工程は上述した工程と同様である。
さらには、次のようにして、外層12を成形してもよい。
内層11の周囲にコイル層30を被せた状態で、このコイル層30の周囲に第二樹脂層122をかぶせる。このとき、コイル層30の先端部(遠位端部)は、第二樹脂層122には被覆されず、露出した状態となる。そして、上述した熱収縮チューブによる加圧、さらには加熱を実施する。
その後、第一樹脂層121をコイル層30の先端部の周囲にかぶせ、上述した熱収縮チューブによる加圧、さらには加熱を再度、実施する。
次に、中空管82内部に挿入されていた芯線を引き抜き、中空管82内部に操作線70を挿入する。
その後、マーカ40に対する操作線70の先端部の固定と、外層12の先端部の周囲に対するマーカ40のかしめ固定と、を行う。
次に、内層11内のマンドレルを引き抜く。マンドレルの引き抜きは、マンドレルの長手方向両端を引っ張ることによりマンドレルを細径化した状態で行う。これにより、内層11の中心には、メインルーメン20となる中空が形成される。
次に、別途作成した操作部60に対し、操作線70の基端部を連結する。
次に、コート層50を形成する。
以上より、カテーテル100を得ることができる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、第一領域100Aのコイル31の巻きピッチは、第二領域100Bのコイル32の巻きピッチに比べて大きい。そのため、前述したように、第一領域100Aにおいては、第二領域100Bに比べて、曲げやすくなり、第一領域100Aの曲げ剛性が、第二領域100Bの曲げ剛性よりも小さくなる。したがって、カテーテル100の遠位端部側を屈曲させて、体腔内に容易に挿入させることができる。さらには、第一領域100Aよりも近位端側に位置する第二領域100Bの曲げ剛性は、第一領域100Aよりも高くなっているので、カテーテル100を体腔内に挿入する際に、カテーテル100を押し込みやすくすることができる。
また、本実施形態では、第一領域100Aのコイル31はループ間の距離が段階的に変化しており、カテーテル100の遠位端側に向かってループ間の距離が大きくなっている。これにより、第一領域100A、第二領域100Bとの間でコイル層30の曲げ剛性が極端に異なってしまうことを防止することができる。
さらには、本実施形態では、コイル32と、コイル31とは端部同士が溶接されて、一連のコイル層30を形成している。これにより、キンクが発生してしまうことを防止できる。
また、外層12は、第一領域100Aのコイル31を被覆する第一樹脂層121と、第二領域100Bのコイル32を被覆する第二樹脂層122とを含んで構成されている。第一樹脂層121を構成する樹脂材料の弾性率は、第二樹脂層122を構成する樹脂材料の弾性率よりも低くなっている。
これにより、第一領域100Aの曲げ剛性を、第二領域100Bの曲げ剛性に比べて小さくすることができる。
なお、第一樹脂層121と、第二樹脂層122との境界線は、コイル31とコイル32との境界線よりもカテーテル100の遠位端部側あるいは近位端部側にずれている。このようにすることで、カテーテル100の剛性の不連続性を緩和することが可能となる。
さらに、本実施形態では、コイル31の巻きピッチを、コイル32よりも広くしている。これにより、コイル31のピッチ角が大きくなり、コイル31の復元力を大きくすることができる。コイル31が設けられた第一領域100Aは、コイル32が設けられた第二領域100Bよりも大きい曲率で屈曲するため、第二領域100Bに使用されるコイル32よりも、第一領域100Aに使用されるコイル31の復元力を高めることは重要である。すなわち、第一領域100Aを屈曲させた後に、コイル31の復元力を利用して、元の状態(たとえば、直線状)に容易に戻すことができる。
さらに、コイル31のループ間の樹脂層がコイル32のループ間の樹脂層よりも撓みやすいものの、コイル31の曲げ剛性を、コイル32の曲げ剛性よりも高くすることで、第一領域100Aにこしを出すことができる。これにより分岐した体腔内に第一領域100Aを挿入しやすくすることができる。
(第二実施形態)
図7を参照して、本発明の第二実施形態について説明する。
前記実施形態では、コイル32は単条のコイルであったが、本実施形態では、コイル32に代えて多条のコイル42を使用する。他の点は前記実施形態と同様である。
コイル42は、複数本のワイヤを螺旋巻回してなるものであり、本実施形態では4条巻きのコイルである。図7では、4条巻きであることをわかりやすくするために、1本のワイヤの断面を黒丸としている。
コイル42は、ピッチ巻きとなっており、隣接するループ間の距離は等しい。図7に示すように、多条のコイル42において、隣接するループ間の距離(距離l)とは、隣接する各条(隣接する異なるワイヤ)間の距離である。
コイル42の隣接するループ間の距離lは、コイル31の隣接するループ間の距離(la〜lc)よりも小さく、コイル42の隣接するループ間には外層12の第二樹脂層122が含浸されている。
なお、コイル42において、ループ間の距離がコイル31のループ間の距離よりも大きくなる箇所があってもよいが、コイル42のすべての隣接するループ間の距離は、コイル31のすべての隣接するループ間の距離よりも小さいことが好ましい。
なお、コイル42のワイヤのピッチ角は、コイル31の各領域31A,31Bのワイヤのピッチ角よりも大きくてもよく、小さくてもよい。ただし、第二領域100Bの曲げ剛性を、第一領域100Aの曲げ剛性よりも高いものとするという観点からは、コイル42のワイヤのピッチ角は、コイル31の各領域31A,31B、31Cのワイヤのピッチ角よりも大きいことが好ましい。
コイル42のコイル31側の端部と、コイル31のコイル42側の端部とは、接合されており、前記実施形態と同様、コイル31,42で一連のコイル層30を構成している。たとえば、コイル42の端側の各ワイヤを溶融してリング状とし、研磨して平坦面を形成する。そして、蝋材90等を介して、コイル42とコイル31とを接合する。
さらに、前記実施形態と同様、外層12は、第一領域100Aのコイル31を被覆する第一樹脂層121と、第二領域100Bのコイル42を被覆する第二樹脂層122とを含んで構成されている。そして、第一樹脂層121と、第二樹脂層122との境界線は、コイル31とコイル42との境界線よりもカテーテル100の遠位端部側あるいは近位端部側にずれている。具体的には、第二樹脂層122は、コイル31の領域31Cのコイル32側の一部の領域を被覆している。
このような本実施形態においても、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらには、本実施形態では、第二領域100Bに配置されたコイル42は多条コイルであるため、コイル42により第二領域100Bの曲げ剛性を高めることができる。
さらに、本実施形態では、第二領域100Bに配置されたコイル42を多条コイルとし、第一領域100Aに配置されたコイル31を単条のコイルとしている。これにより、操作線を牽引した際に、第二領域100Bをほとんど湾曲させずに、第一領域100Aを大きな曲率で湾曲させることができる。これにより、幅の狭い分岐血管等の体腔内に、カテーテル100を挿入しやすくすることができる。
また、本実施形態においては、第二領域100Bに配置されたコイル42は、多条コイルであるため、カテーテル100をその周方向に回転させた際の、回転トルクの伝達性が良好である。
なお、第二実施形態において、コイル31を有する領域を第一領域、コイル42を有する領域を第二領域として説明したが、コイル31の領域31Aを有する領域を第一領域、領域31B、31Cを有する領域を第二領域とみることもできる。そして、領域31Aのコイルが第一コイルに該当し、領域31Bおよび領域31Cのコイルが第二コイルに該当するとしてもよい。この場合には、第一実施形態と同様、第一コイルの曲げ剛性が、第二コイルの曲げ剛性よりも高くなるものの、第一領域の曲げ剛性は第二領域の曲げ剛性よりも低くなる。そして、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、前記第二実施形態では、コイル31を単条のコイルとしていたが、これに限られず、多条のコイルとしてもよい。この場合においても、コイル31の条数は、コイル42よりも少ないことが好ましい。
さらに、前記各実施形態では、カテーテル100は、操作線70を有していたが、これに限らず、操作線はなくてもよい。たとえば、サブルーメン80内にガイドワイヤを挿入し、体腔内にカテーテルを進入させてもよい。
また、カテーテル100は、サブルーメン80を有していたが、サブルーメン80がなくてもよい。メインルーメン20内にガイドワイヤを挿入して、ガイドワイヤにカテーテル100を沿わせて、体腔内に挿入させてもよい。
また、第二実施形態においては、コイル42の条数は、コイル31の条数よりも多く、コイル42の曲げ剛性は、コイル31の曲げ剛性よりも高いとしたがこれに限られるものではない。各コイルの条数、コイルの巻きピッチを適宜調整することで、第二領域に配置される第二コイルの条数を、第一領域に配置される第一コイルの条数よりも多くした場合であっても、第一コイルの曲げ剛性が、第二コイルの曲げ剛性よりも高くてもよい。
10 シース
11 内層
12 外層
15 遠位端部
16 中間部
17 近位端部
20 メインルーメン
30 コイル層
31 コイル
31A 領域
31B 領域
31C 領域
32 コイル
40 マーカ
42 コイル
50 コート層
60 操作部
61 軸部
62 ハンドル部
63 把持部
64 スライダ
64a スライダ
64b スライダ
70 操作線
70a 操作線
70b 第二操作線
71 先端部
71a 先端部
71b 先端部
80 サブルーメン
80a サブルーメン
80b サブルーメン
82 中空管
82a 中空管
82b 中空管
100 カテーテル
100A 第一領域
100B 第二領域
121 第一樹脂層
122 第二樹脂層
CE 近位端
DE 遠位端
l 距離
距離
la ループ間距離
lb ループ間距離
lc ループ間距離
Pa ピッチ
Pb ピッチ
Pc ピッチ
PE 近位端
α 角度

Claims (10)

  1. 可撓性を有する樹脂層と、前記樹脂層に埋設されたコイルと、を備えるカテーテルであって、
    前記カテーテルの遠位端部側に位置する第一領域と、前記第一領域よりも近位端側に位置する第二領域と、を備え、
    前記コイルは前記第一領域に位置する第一コイルと、前記第二領域に位置する第二コイルとを含み、前記第一コイルおよび前記第二コイルにおいて、隣接するループ間に前記樹脂層が含浸しており、
    前記第一コイルは前記第二コイルよりも、前記ループ間の距離の方が大きく、
    前記第一コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層が、前記第二コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層よりも撓みやすいことにより、
    前記第一領域の前記カテーテルの曲げ剛性が、前記第二領域の前記カテーテルの曲げ剛性よりも小さくなるように構成されているカテーテル。
  2. 請求項1に記載のカテーテルにおいて、
    単位長さの前記第一領域と単位長さの前記第二領域とを同じ曲げモーメントで湾曲させた場合に、前記第一コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層の変位量が、前記第二コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層の変位量よりも大きくなることにより、前記第一コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層が、前記第二コイルの前記ループ間に含浸した前記樹脂層よりも撓みやすくなり、
    前記第一領域の前記カテーテルの曲げ剛性が、前記第二領域の前記カテーテルの曲げ剛性よりも小さくなるように構成されているカテーテル。
  3. 請求項1または2に記載のカテーテルにおいて、
    前記第一コイルの曲げ剛性が前記第二コイルの曲げ剛性よりも大きいカテーテル。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のカテーテルにおいて、
    前記第一コイルの前記ループ間の距離が遠位端側に向かって大きくなっているカテーテル。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のカテーテルにおいて、
    前記第一領域および前記第二領域は互いに隣接する領域であり、
    前記第一コイルの端部と、前記第二コイルの端部とが互いに接合されて、連続した前記コイルを構成しているカテーテル。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のカテーテルにおいて、
    前記第二コイルが、複数本のワイヤを巻回した多条コイルであり、
    前記第一コイルの条数は、前記第二コイルの条数よりも少ないカテーテル。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のカテーテルにおいて、
    前記第一コイルの前記ループ間に含浸された前記樹脂層の樹脂材料の弾性率は、前記第二コイルの前記ループ間に含浸された前記樹脂層の樹脂材料の弾性率よりも低いカテーテル。
  8. 請求項7に記載のカテーテルにおいて、
    前記第一領域および前記第二領域は互いに隣接する領域であり、
    前記樹脂層は、前記第一コイルの前記ループ間に含浸するとともに、前記第一コイルを被覆する第一樹脂層と、
    前記第二コイルの前記ループ間に含浸するとともに、前記第二コイルを被覆する第二樹脂層とを含み、
    前記第一コイルと前記第二コイルとの境界線よりも、前記第一樹脂層と前記第二樹脂層との境界線が当該カテーテルの遠位端側あるいは近位端側に位置しているカテーテル。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のカテーテルにおいて、
    前記樹脂層は、内部にメインルーメンが形成された管状本体を構成し、
    前記コイルは、前記メインルーメンを取り囲むように配置され、
    前記メインルーメンの外周側にサブルーメンが形成され、
    前記サブルーメンに挿入された操作線を有し、
    前記操作線を牽引することで、前記第一領域の曲率が前記第二領域の曲率よりも大きくなるように、前記第一領域が屈曲するカテーテル。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載のカテーテルにおいて、
    前記第一コイルのすべてのループ間の距離が、前記第二コイルのすべてのループ間の距離よりも大きいカテーテル。
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