JP2011051993A5 - - Google Patents

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式Iは構造:
Figure 2011051993
{式中、RおよびRは独立に、H、低級アルコキシ(C1−6)または低級アルキル(C1−6)からなる群から選択され;Rはアリール(C6−12)および置換アリールからなる群から選択され;Mは水素、塩形成陽イオン(ナトリウム、カリウムもしくはアンモニウム、ジエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、500kDより低いMWの天然アミノ酸など)、低級アルキル(C1−6)、シクロアルキル、またはアリール(C6−12)であり;かつnは0〜5である}
によって表される。好ましくはMが水素、塩形成陽イオン、アルキル(C1−6)、シクロアルキルまたはアリール(C6−12)である。より好ましくはMが水素またはナトリウムであり;nが0であり;RがHおよびCからなる群から選択され;RがH、CH、CH−O−、CおよびCからなる群から選択され;かつRが式II:
Figure 2011051993
式II
{式中、Xはハロゲン、低級アルキル(C1−6)、低級アルコキシ(C1−6)、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール(C6−12)、置換アリールまたはヒドロキシであり、かつnは0、1、2、3または4である}からなる群から選択されるアリールである。さらに好ましくはRがフェニルまたは式II(式中、XはCl、FまたはOHから選択される)の群から選択されるものである。最も好ましくはRがフェニルまたは塩化フェニルである。さらに式Iの化合物はラセミ混合物として、または分割光学異性体、もしくはそのいずれの混合物として使用してもよい。
組成物において、式Iの化合物および式IIIの化合物の配合濃度は約200mg/mL〜約350mg/mLである。本発明の好ましい態様において、式Iの化合物はフェニルアセチルグルタミンまたは医薬的に許容されるその塩であり、式IIIの化合物はフェニルアセチルイソグルタミンまたは医薬上許容されるその塩であり、式Iの化合物と式IIIの化合物との併合濃度は300mg/mLである。典型的には、それぞれの化合物のラセミ混合物が使用される。しかしながら分割光学異性体を使用してもよい。
式IVの化合物は式Iの化合物に対して4:1の重量比で存在し、式Iの化合物および式IVの化合物の併合濃度は約70mg/mL〜約150mg/mLである。
本発明の一つの態様は、式IVおよび式Iの化合物を含む医薬組成物を100mL/時間〜400mL/時間の注入速度で投与することを含む。本発明の好ましい態様において、医薬組成物は通常0.1g/kg/日〜2.6g/kg/日の用量レベルに到達するのに十分な250mL/時間〜300mL/時間の注入速度で投与される。更に好ましい態様において、医薬組成物は通常0.2g/kg/日〜0.9g/kg/日の用量レベルに到達するのに十分な250mL/時間〜300mL/時間の注入速度で投与される。
本発明の好ましい態様において、式IVの化合物はフェニル酢酸または医薬上許容されるその塩であり、式Iの化合物はフェニルアセチルグルタミンまたは医薬上許容されるその塩であり、式IVの化合物と式Iの化合物との併合濃度は80mg/mLである。
本発明のさらにもう1つの実施態様において、式IVの化合物は式IIIの化合物に対して4:1の重量比で存在し、組成物において式IVの化合物および式IIIの化合物の併合濃度は約70mg/mL〜約150mg/mLである。
本発明の好ましい態様において、式IVの化合物はフェニル酢酸または医薬上許容されるその塩であり、式IIIの化合物はフェニルアセチルイソグルタミンまたは医薬上許容されるその塩であり、式IVの化合物と式IIIの化合物との併合濃度は80mg/mLである。
本発明の更なる態様において、医薬組成物は式Iの化合物または式IIIの化合物を溶液で含む。本発明の一つの態様において、医薬組成物はフェニルアセチルグルタミンまたは医薬上許容されるその塩を200mg/mL〜350mg/mLの濃度の溶液で含む。本発明の他の態様において、医薬組成物は200mg/mL〜350mg/mLの濃度の溶液で存在するフェニルアセチルイソグルタミンまたは医薬上許容されるその塩を含む。本発明の特に好ましい態様において、溶液は水溶液である。
本発明の他の態様において、医薬組成物は70mg/mL〜150mg/mLの濃度で存在する式IVの化合物の水溶液を含む。本発明の一つの態様において、式IVの化合物はフェニル酢酸または医薬上許容されるその塩である。本発明の他の態様において、式IVの化合物はフェニル酪酸等のフェニル酢酸の前駆体または医薬上許容されるその塩である。
本発明の一つの態様は、式Iおよび式IIIの化合物を4:1の比で含む医薬組成物を100mL/時間〜400mL/時間の注入速度で投与することを含む。本発明のこの態様において、式Iの化合物と式IIIの化合物の併合濃度は200mg/mL〜350mg/mLである。
本発明では抗腫瘍薬A10の静脈内注入速度は成人および未成年者への投与では2.5mL/時間〜400mL/時間の間であってよい。好ましくは静脈内流速は100mL/時間〜400mL/時間である。典型的な速度は成人に対して250mL/時間、未成年者に対して100〜250mL/時間であり、一般に年齢の高い子供では流速が高まる。
抗腫瘍薬A10の1日の用量レベルは0.6g/kg/日〜25g/kg/日であってよい。好ましくは、抗腫瘍薬A10の1日の用量レベルは0.5g/kg/日〜12.0g/kg/日である。典型的には抗腫瘍薬A10の1日の用量レベルは約8.0g/kg/日である。
本発明の一つの態様は、式IVおよび式IIIの化合物を4:1の比で含む医薬組成物を100mL/時間〜400mL/時間の注入速度で投与することを含む。本発明のこの態様において、式IVの化合物と式IIIの化合物の併合濃度は70mg/mL〜150mg/mLである。本発明の好ましい態様において、医薬組成物は通常0.1g/kg/日〜2.6g/kg/日の用量レベルに到達するのに十分な250mL/時間〜300mL/時間の注入速度で投与される。更に好ましい態様において、医薬組成物は通常0.2g/kg/日〜0.9g/kg/日の用量レベルに到達するのに十分な250mL/時間〜300mL/時間の速度で投与される。
抗腫瘍薬AS2−1の1日の用量レベルは0.1g/kg/日〜2.6g/kg/日であってよい。好ましくは、抗腫瘍薬AS2−1の1日の用量レベルは0.2g/kg/日〜0.9g/kg/日である。典型的には抗腫瘍薬AS2−1の1日の用量レベルは約0.4g/kg/日である。
本発明の他の態様は、二つの医薬組成物の投与による腫瘍性疾患の治療を含む。この態様の第1医薬組成物は、式Iの化合物と式IIIの化合物が4:1の重量比で存在する水溶液を含む。第1医薬組成物に存在する式Iの化合物と式IIIの化合物の併合濃度は200mg/mL〜350mg/mLであり、第1医薬組成物は100mL/時間〜400mL/時間の注入速度で投与される。第2医薬組成物は、式IVの化合物と式Iの化合物が4:1の重量比で存在する水溶液を含む。また、第2医薬組成物は式IVの化合物と式IIIの化合物の水溶液を含む。第2医薬組成物に存在する式IVの化合物と式I(または式III)の化合物の併合濃度は70mg/mL〜150mg/mLであり、第2医薬組成物は100mL/時間〜400mL/時間の注入速度で投与される。
本発明の好ましい態様において、第1および2医薬組成物は、通常第1医薬組成物では0.6g/kg/日〜25g/kg/日、第2医薬組成物では0.1g/kg/日〜2.6g/kg/日の用量レベルに到達するのに十分な250mL/時間〜300mL/時間の注入速度で送達される。他の好ましい態様において、通常第1医薬組成物では5.0g/kg/日〜12.0/kg/日、第2医薬組成物では0.2g/kg/日〜0.9g/kg/日の用量レベルに到達するのに十分な250mL/時間〜300mL/時間の注入速度で送達される。
本発明のもう一つの態様は、腫瘍性疾患を治療する方法を提供する。この方法は、70mg/ml〜150mg/mlの濃度で存在する式IVの化合物の水溶液を含む医薬組成物を100mL/時間〜400mL/時間の注入速度で患者に投与することを含む。
本発明の一つの態様において、医薬組成物は通常0.1g/kg/日〜2.6g/kg/日の用量に到達するのに十分な250mL/時間〜300mL/時間の速度で注入される。本発明の他の態様において、医薬組成物は通常0.2g/kg/日〜0.9g/kg/日の用量に到達するのに十分な250mL/時間〜300mL/時間の速度で注入される。更に別の態様において、式IVの化合物はフェニル酢酸または医薬上許容されるその塩である。式IVの化合物はフェニル酪酸等のフェニル酢酸の前駆体化合物または医薬上許容されるその塩であってもよい。
以下、実施例により本発明の好ましい具体例を説明する。以下の実施例で開示された手法とは本発明者によって本発明の実施において十分に目的を果たすことが分かった手法を示し、よってその実施のための好ましい方式をなすと考えられるものと当業者に理解されるべきである。しかしながら当業者は本発明の開示に照らし、開示される特定の実施例において多くの変更が可能であり、本発明から逸脱することなく、なお類似したまたは同様の結果を得ることができることを理解すべきである。
本明細書において開示され、請求された組成物および方法の総ては、本開示に照らし、過度の実験をすることなくなされ、達成することができる。本発明の組成物および方法は好ましい具体例に関して記載されているが、本発明の概念から逸脱することなく、組成物および方法に、および本明細書に記載の方法のステップまたは一連のステップに変更を適用してもよいことは当業者には明らかであろう。さらに特には、本明細書に記載の薬剤の代わりに化学的にも生理学的にも関係するある種の薬剤を用いてもよく、同様のまたは類似の結果がなし遂げられることは明らかであろう。当業者には明らかなかかる同様の置換および改良は総て、添付の請求の範囲によって定義された本発明の精神、範囲および概念の範囲内にあると考えられる。

Claims (4)

  1. フェニル酢酸、フェニル酪酸、またはその医薬上許容される塩の水溶液を含んでなり、フェニル酢酸、フェニル酪酸、またはその医薬上許容される塩の濃度が70mg/mL〜150mg/mLである、医薬組成物。
  2. 請求項1に記載の医薬組成物であって、
    a)フェニルアセチルグルタミンまたはその医薬上許容される塩、または
    b)フェニルアセチルイソグルタミンまたはその医薬上許容される塩、および
    c)フェニル酢酸、フェニル酪酸、またはその医薬上許容される塩、およびフェニルアセチルグルタミンまたはその医薬上許容される塩またはフェニルアセチルイソグルタミンまたはその医薬上許容される塩の水溶液を形成するに十分な水
    をさらに含んでなり、フェニル酢酸、フェニル酪酸、またはその医薬上許容される塩およびフェニルアセチルグルタミンまたはその医薬上許容される塩またはフェニルアセチルイソグルタミンまたはその医薬上許容される塩の併合濃度が70mg/mL〜150mg/mLである、医薬組成物。
  3. 併合濃度が80mg/mLである、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 腫瘍性疾患の治療における使用のための請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物であって、上記使用が
    a.上記組成物が100mL/時間〜400mL/時間の注入速度で、好ましくは注入速度が250mL/時間〜300mL/時間で患者に投与され、
    b.通常0.1g/kg/日〜2.6g/kg/日の用量レベル、好ましくは用量レベルが0.2g/kg/日〜0.9g/kg/日に到達するのに十分な上記組成物が投与される、ことを含む医薬組成物。
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